JP2004355785A - 光ディスク及び光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】次世代光ディスクにおいて有効な光透過層厚及び光透過層屈折率の範囲を規定し、高密度記録に適した光ディスクを提供する。
【解決手段】光ディスクの光透過層の屈折率が1.45〜1.75の範囲に設定され、光透過層に入射されるレーザ光を照射するレンズの開口数が0.65に設定され、レーザ光の波長範囲が395〜415nmの範囲に設定される。更に収差が一定許容値以内となるように、光透過層の厚さtが、収差の許容値に基づいて決定される定数t1,t2と、屈折率nの関数f(n)を用いて、f(n)−t1≦t≦f(n)+t2の範囲に設定される。
【選択図】 図5
【解決手段】光ディスクの光透過層の屈折率が1.45〜1.75の範囲に設定され、光透過層に入射されるレーザ光を照射するレンズの開口数が0.65に設定され、レーザ光の波長範囲が395〜415nmの範囲に設定される。更に収差が一定許容値以内となるように、光透過層の厚さtが、収差の許容値に基づいて決定される定数t1,t2と、屈折率nの関数f(n)を用いて、f(n)−t1≦t≦f(n)+t2の範囲に設定される。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高密度記録が可能な光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように近年では、情報の高密度記録が可能な光ディスクとして、片面1層容量が4.7GBを有するDVDが実用化されている。DVDには再生専用のDVD−ROM、書きかえ可能なDVD−RAM等の種類がある。DVDでは、0.6mm厚の透明基板(以下、光透過層と記載する)上に情報記録層を形成し、レーザ光を光透過層を透過させて情報記録面上に集光することにより、情報の書き込みや読み取りを行う構成となっている。このときのビームを集光するための対物レンズの開口数(NA)は0.6を基準としている。また、この光透過層の屈折率nは、波長650nmに対して、n=1.45〜1.65の範囲に指定されており、この条件にあった光透過層材料が選択される。光透過層材料としてはポリカーボネートが一般的に用いられており、この場合の屈折率はn=1.58となっている。
【0003】
DVDの光透過層の厚さは上述のように0.6mmを基準としているが、実際には、ディスクの製造上厚さのばらつきが生じることは避けられないことである。DVDを記録再生する光学系において、光透過層が厚さの標準値を0.6mmとして設計されている場合、基板厚が0.6mmからずれて製作されると、収差が発生してしまう。光学系の収差はビームスポット径を増大させ、信号再生に悪影響を与えるためシステム上一定値以下に抑える必要がある。
【0004】
光透過層の厚さ誤差に起因する光学系の収差は、光透過層の標準値からのずれと光透過層屈折率の標準値からのずれの両者によって決まる。従って、DVDの場合には、光透過層の厚さ誤差に起因する光学系の収差を一定値以下に抑えるため、光透過層厚の範囲をその屈折率との2次元範囲として規定している。この範囲については例えば特開平8−273199に開示されている。すなわち、屈折率n=1.45〜1.65の範囲に対して、標準値に対する光透過層厚の誤差を±0.03mmとした場合、横軸に屈折率、縦軸に光透過層厚をとったとき、屈折率nがレンズ負荷仕様(標準値)よりも小さくなる場合には光透過層厚を増加させる方向にずらした形の範囲で規定しているが、大きくなる場合には光透過層厚は変化しない範囲で規定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の公知例の規定では、次の観点から適切でない。
【0006】
現在、DVDを更に高密度化させる技術開発が各社で進められている。光ディスクの情報記録面上に照射される集束光のスポットサイズは、波長に比例し、光を集束させるための対物レンズの絞り角を示すNAに反比例する。従って記録密度向上を目指して集束光のスポットサイズの縮小化を行うためには、光源波長を短くし、対物レンズのNAを大きくする必要が有る。
【0007】
このとき、光透過層の屈折率は光源波長に依存するため、光透過層厚の範囲をその屈折率との2次元範囲として新たに規定する必要がある。次世代光ディスクの光源波長とNAと光透過層厚の例としては、波長λ=405nm、NA=0.65、光透過層厚=0.6mmが挙げられる。
【0008】
そこで本発明は、次世代光ディスクにおいて有効な光透過層厚及び光透過層屈折率の範囲を規定し、高密度記録に適した光ディスクを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の光ディスクは、基板上に形成された情報記録層を光透過層で覆って構成され、前記光透過層の厚さ及び屈折率の各標準値からのずれによる収差が一定許容値以内となるように、前記光透過層の厚さ及び屈折率の範囲が設定される光ディスクであって、前記光透過層の屈折率nの関数f(n)と、前記光透過層における収差の許容値に基づいて決定される定数t1,t2とを用いて、前記光透過層の厚さtがf(n)−t1≦t≦f(n)+t2の範囲に設定され、前記光透過層の屈折率が1.45〜1.75の範囲に設定され、前記光透過層に入射されるレーザ光を照射するレンズの開口数が0.65に設定され、前記関数f(n)が定数A1、A2、A3を用いて以下のように示される。
【0010】
【数5】
【0011】
本発明の一実施の形態において、前記光透過層に入射されるレーザ光の波長は395〜415nmの範囲に設定され、前記定数A1は0.26200、A2は−0.32400、A3は0.00595である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0013】
本発明における光ディスク1の断面図の例を図1に示す。ポリカーボネートから成る基板2上(図中では下)に例えば相変化記録膜を含む情報記録層3が形成される。なお、光ディスク1が再生専用ディスクの場合には相変化記録膜の代わりに金属反射膜による情報記録層3が形成される。次に、この情報記録層3上(図中では下)に厚さtの光透過層4が形成されている。光透過層4は例えばポリカーボネートである。
【0014】
次に、本ディスクを記録再生する光ディスク装置の構成例を図2に示す。光源には短波長の半導体レーザ20が用いられる。その出射光の波長は、一般に395nm〜415nm(405±10nm)の範囲の紫色波長帯のものである。半導体レーザ光源20からの出射光100は、コリメートレンズ21により平行光となり偏光ビームスプリッタ22、λ/4板23を透過した後、対物レンズ25に入射する。その対物レンズのNAは、例えば0.6〜0.7の範囲のものである。その後、出射光100は光ディスク1の光透過層4を透過し、情報記録層3に集光される。
【0015】
光ディスク1の情報記録層3による反射光101は、再び光ディスク1の光透過層4を透過し、対物レンズ25、λ/4板23を透過し、偏光ビームスプリッタ22で反射された後、光検出光学系26を透過して光検出器27に入射する。光検出器27の受光部は通常複数に分割されており、それぞれの受光部から光強度に応じた電流を出力する。出力された電流は、図示しないI/Vアンプにより電圧に変換された後、演算回路11により、RF信号及びフォーカス誤差信号及びトラック誤差信号などに演算処理される。
【0016】
これら誤差信号に基づいて、サーボドライバ10はレンズ駆動コイル12を駆動し、レンズ25をフォーカス方向(レンズ光軸方向)及びトラッキング方向(ディスク半径方向)に移動する。この結果、情報記録層3の目標トラック上にビームスポットが発生される。
【0017】
ここで、光透過層4の厚さが標準値(例えば0.6mm)の時には対物レンズ25にほぼ平行光として入射するように設計されている。しかし、光透過層4の厚さが標準値からずれている場合には光透過層4の厚み誤差に起因する球面収差が生じる。このとき、光ディスク1の情報記録層3上の集光スポット形状が歪むため、安定かつ正確な記録再生が困難となる。
【0018】
次世代の光ディスク装置は、従来の光ディスク装置と比較して短波長化・高NA化されているため、次世代光ディスクを製造する上ではDVDやCDの規定をそのまま適用することは誤った結果を生むこととなる。そこで、本発明の光ディスク1は光ディスク装置の短波長化・高NA化を考慮した光透過層4の厚さ誤差及び屈折率の範囲を有することを特徴とする。
【0019】
次世代光ディスクシステムの仕様として、例えば光源波長405nm、対物レンズ25のNA=0.65を用いた場合を考える。光ディスクの光透過層の屈折率が1.60、厚さが0.6mmのレンズ負荷に対して、完全に収差の補正がなされた理想的な対物レンズを用いて光ビーム100を記録層3上に集光させ、ビームスポットを生じさせた様子を図3に示す。このとき波面は整っており、波面収差すなわち波面の歪みは生じていない。しかし、レンズ系の残留球面収差等により波面収差が生じていると、図中の点線で示す曲線6のように理想的なビームスポットは発生しない。
【0020】
上記したような理想的な対物レンズに対して、種々の光透過層屈折率n、光透過層厚tの光ディスク1を用いた場合に生ずる波面収差のrms(二乗平均)値を算出した結果を図4に示す。図4は横軸に光透過層屈折率n、縦軸に光透過層厚tをとり、座標平面上のそれぞれの点における波面収差のrms値を等高線表示してある。等高線の刻みは、光源波長(λ=405[nm])の1/100である。図4において二重丸の中心は標準仕様、すなわち対物レンズ25の負荷仕様値(ここではレンズを設計するときのディスクに関する光学的標準値)のポイントで、厚さt=600μm、屈折率n=1.60である。ここで収差は最小となる。
【0021】
この結果より種々の光透過層屈折率及び厚さのディスクを用いた場合、残留収差量を一定値とするには、屈折率がレンズ負荷仕様値より大きくなる方向又は小さくなる方向にずれる場合には、光透過層厚を標準値よりやや増加させた方が良いことが分かる。従って、次世代DVDの光ディスクの光透過層規定として、光透過層厚の誤差許容範囲は光透過層屈折率の標準値1.60からのずれの絶対値に応じて変化させるように規定することが必要となる。
【0022】
本発明の一実施形態に係る光ディスクの光透過層の屈折率と厚さの範囲は図5に示した範囲となる。これは、以下の領域を示している。
【0023】
【数6】
【0024】
図4の波面収差量の等高線は縦軸方向にほぼ平行に並んでおり、その曲線は上式(3)に一定のオフセットを与えた曲線として示すことができる。従って、収差の許容値が決まれば光透過層厚と屈折率の範囲を、該許容値をオフセットt1、t2に対応させて上式(1)〜(3)により定めることができる。
【0025】
本実施形態の場合、図5に示す範囲は、図4における収差が0.03λrms以下の範囲とほぼ一致している。つまり、厚さ誤差±13μm(t1、t2=13μm)の範囲は、収差が0.03λrms以下の範囲に対応する。従って、図5に示す範囲の光ディスクを規定することで、光透過層厚と屈折率の標準値(一例として、t=0.6mm、n=1.60)からのずれによる収差を、ほぼ0.03λrms以下という条件に保つことができる。
【0026】
収差の許容値は光ディスクに対して記録又は再生を行う光ディスク装置の性能あるいは許容収差に応じて決まる値である。このとき、収差の許容値に応じてt1、t2を変化させることで光透過層厚の範囲を調整すればよい。例えば、許容できる収差が0.05λの場合、上記式においてt1,t2=22μmとすることで適正な範囲を指定することができる(図6参照)。尚、現在の光ディスク製造上、t1、t2を10μm以下にすることは困難である。従って、t1、t2の最小値は10μm程度である。
【0027】
一方、屈折率の範囲は光透過層2の材質と光源の波長によって決まるものであり、光ディスクの光透過層の材料として有効なものが含まれる範囲を規定することになる。この場合、1.45〜1.75程度とすることで、ポリカーボネートなど光ディスクの光透過層として有効な材料の紫色波長帯での屈折率をカバーすることができる。
【0028】
更に、本発明の別の実施形態に係る光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲は図7に示した範囲を持つ。これは、図5で示した実施形態の光ディスクの範囲とほぼ同様ではあるが、領域を曲線ではなく直線で囲んだ範囲としたものである。その効果は前記の実施形態の光ディスクと同等である。
【0029】
又、更に、本発明の他の実施形態に係る光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲が図11に示される。図11においては、図7と部分的に異なる値により光透過層の厚さと屈折率の範囲が定義されているが、その範囲は大きく異なることはない。すなわち、屈折率1.5及び1.7の点で範囲が定義されている。更に、ポリカーボネート等の光ディスクの光透過層として有効な材料の紫色波長帯において、屈折率をカバーすることができるという同等の効果を有している。
【0030】
次に、本発明の別の実施形態に係る光ディスク51の断面図の例を図8に示す。ポリカーボネートから成る基板52上(図中では下)に例えば相変化記録膜を含む情報記録層53が形成される。その上には透明性の中間層54が形成され、更にその上に別の情報記録層55が形成される。なお、情報記録層53及び55は共に金属反射膜による再生専用層でも良いし、共に記録再生可能層であっても良いし、その一方のみが再生専用層でもう一方が記録再生可能層であっても良い。次に、この情報記録層55の上に光透過層56が形成されている。光透過層56は例えばポリカーボネイトである。製造工程としては、例えば情報記録層53が形成された基板52と、情報記録層54が形成された光透過層56が、紫外線硬化樹脂等の粘着剤(中間層54となる)を介して接着される。
【0031】
上記の中間層54の役割は、一方の情報記録層を再生している場合に他方の情報記録層からの情報の漏れ込み(クロストーク)を光学的に遮断することである。その意味では、2層の情報記録層の間隔はできるだけ離れていた方がよく、中間層54の厚さは厚い方がよいことになる。しかし、その場合には記録再生する光学系に負担がかかることになる。すなわち、対物レンズの負荷として光透過層表面から中間層の中心までの厚さを規定した場合には、どちらの情報記録層を記録再生する場合でも、中間層の半分の厚さの厚み誤差による収差が発生するからである。従って、記録再生光学系の収差という観点からは中間層の厚さは薄い方が良いことになる。つまり、中間層の厚さは情報記録層間のクロストークと記録再生光学系の収差におけるトレードオフ関係の妥協点に定められることになる。
【0032】
次世代光ディスクシステムの仕様として、例えば光源波長405nm、対物レンズ25のNA=0.65を用いた場合、上記のトレードオフを考えて中間層の厚さは20μm〜30μm程度が適当である。2層ディスクの光透過層の厚さ規定としては、光透過層56の厚さの最小値と、光透過層56と該光透過層に接する情報記録層55と中間層54の厚さの合計値の最大値で表すのが良い。このときの光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲は図9に示した範囲となる。なお、これまでの実施形態と同様に光ディスクの光透過層の屈折率が1.60、厚さが0.6mmのレンズ負荷、及びシステムの許容収差が0.05λを仮定している。規定された領域は次に示す範囲である。
【0033】
屈折率n:1.45≦ n ≦1.75
光透過層厚:f(n)−t1 以上
光透過層+情報記録層55+中間層54の厚さ:f(n)+t2以下
t1,t2=22μm
f(n)は式(3)の通り
この様に、中間層の厚さを考慮して許容収差が0.05λに設定されているため、1層の場合と比べて厚さ方向の範囲は広くなる。又、中間層の屈折率は、光透過層56の屈折率の+0.0乃至−0.15の範囲に設定されるものである。
【0034】
更に、本発明の別の実施形態の光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲は図10に示した範囲を持つ。これは、図9で示した実施形態の光ディスクの範囲とほぼ同様ではあるが、領域を曲線ではなく直線で囲んだ範囲としたものである。その効果は前記の実施形態の光ディスクと同等である。
【0035】
又、更に、本発明の他の実施形態に係る光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲が図12に示される。図12においては、図10と部分的に異なる値により光透過層の厚さと屈折率の範囲が定義されているが、その範囲は大きく異なることはない。すなわち、屈折率1.5及び1.7の点で範囲が定義されている。更に、ポリカーボネート等の光ディスクの光透過層として有効な材料の紫色波長帯において、屈折率をカバーすることができるという同等の効果を有している。
【0036】
なお、上記2つの実施形態は情報記録層が2層の場合を示したが、2層以上の情報記録層を持つ光ディスクにも適用可能であることは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、次世代光ディスクにおいて有効な光透過層厚及び光透過層屈折率の範囲を規定し、高密度記録に適した光ディスクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される第1の光ディスクの構造を示す断面図。
【図2】本発明の光ディスクを記録再生する光ディスク装置を示す構成図。
【図3】記録層上に光ビームを集光させ、ビームスポットが生じる様子を示す図。
【図4】光ディスクの光透過層の屈折率と厚さの関係を、波面収差をパラメータとして示す図。
【図5】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.03λrmsの場合に設定される範囲を示す図。
【図6】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.05λrmsの場合に設定される範囲を示す図。
【図7】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.03λrms近傍の場合に設定される直線近似範囲を示す図。
【図8】本発明が適用される第2の光ディスクの構造を示す断面図。
【図9】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.05λrmsの場合に第2の光ディスクに設定される範囲を示す図。
【図10】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.05λrms近傍の場合に設定される直線近似範囲を示す図。
【図11】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.03λrms近傍の場合に設定される他の直線近似範囲を示す図。
【図12】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.05λrms近傍の場合に設定される他の直線近似範囲を示す図。
【符号の説明】1…光ディスク、2…基板、3…記録層、4…光透過層、20…半導体レーザ、21…コリメートレンズ、22…ビームスプリッタ、23…λ/4板、25…対物レンズ、26…光検出光学系、27…光検出器、11…演算回路、12…レンズ駆動コイル、10…サーボドライバ。
【発明の属する技術分野】
本発明は高密度記録が可能な光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように近年では、情報の高密度記録が可能な光ディスクとして、片面1層容量が4.7GBを有するDVDが実用化されている。DVDには再生専用のDVD−ROM、書きかえ可能なDVD−RAM等の種類がある。DVDでは、0.6mm厚の透明基板(以下、光透過層と記載する)上に情報記録層を形成し、レーザ光を光透過層を透過させて情報記録面上に集光することにより、情報の書き込みや読み取りを行う構成となっている。このときのビームを集光するための対物レンズの開口数(NA)は0.6を基準としている。また、この光透過層の屈折率nは、波長650nmに対して、n=1.45〜1.65の範囲に指定されており、この条件にあった光透過層材料が選択される。光透過層材料としてはポリカーボネートが一般的に用いられており、この場合の屈折率はn=1.58となっている。
【0003】
DVDの光透過層の厚さは上述のように0.6mmを基準としているが、実際には、ディスクの製造上厚さのばらつきが生じることは避けられないことである。DVDを記録再生する光学系において、光透過層が厚さの標準値を0.6mmとして設計されている場合、基板厚が0.6mmからずれて製作されると、収差が発生してしまう。光学系の収差はビームスポット径を増大させ、信号再生に悪影響を与えるためシステム上一定値以下に抑える必要がある。
【0004】
光透過層の厚さ誤差に起因する光学系の収差は、光透過層の標準値からのずれと光透過層屈折率の標準値からのずれの両者によって決まる。従って、DVDの場合には、光透過層の厚さ誤差に起因する光学系の収差を一定値以下に抑えるため、光透過層厚の範囲をその屈折率との2次元範囲として規定している。この範囲については例えば特開平8−273199に開示されている。すなわち、屈折率n=1.45〜1.65の範囲に対して、標準値に対する光透過層厚の誤差を±0.03mmとした場合、横軸に屈折率、縦軸に光透過層厚をとったとき、屈折率nがレンズ負荷仕様(標準値)よりも小さくなる場合には光透過層厚を増加させる方向にずらした形の範囲で規定しているが、大きくなる場合には光透過層厚は変化しない範囲で規定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の公知例の規定では、次の観点から適切でない。
【0006】
現在、DVDを更に高密度化させる技術開発が各社で進められている。光ディスクの情報記録面上に照射される集束光のスポットサイズは、波長に比例し、光を集束させるための対物レンズの絞り角を示すNAに反比例する。従って記録密度向上を目指して集束光のスポットサイズの縮小化を行うためには、光源波長を短くし、対物レンズのNAを大きくする必要が有る。
【0007】
このとき、光透過層の屈折率は光源波長に依存するため、光透過層厚の範囲をその屈折率との2次元範囲として新たに規定する必要がある。次世代光ディスクの光源波長とNAと光透過層厚の例としては、波長λ=405nm、NA=0.65、光透過層厚=0.6mmが挙げられる。
【0008】
そこで本発明は、次世代光ディスクにおいて有効な光透過層厚及び光透過層屈折率の範囲を規定し、高密度記録に適した光ディスクを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の光ディスクは、基板上に形成された情報記録層を光透過層で覆って構成され、前記光透過層の厚さ及び屈折率の各標準値からのずれによる収差が一定許容値以内となるように、前記光透過層の厚さ及び屈折率の範囲が設定される光ディスクであって、前記光透過層の屈折率nの関数f(n)と、前記光透過層における収差の許容値に基づいて決定される定数t1,t2とを用いて、前記光透過層の厚さtがf(n)−t1≦t≦f(n)+t2の範囲に設定され、前記光透過層の屈折率が1.45〜1.75の範囲に設定され、前記光透過層に入射されるレーザ光を照射するレンズの開口数が0.65に設定され、前記関数f(n)が定数A1、A2、A3を用いて以下のように示される。
【0010】
【数5】
【0011】
本発明の一実施の形態において、前記光透過層に入射されるレーザ光の波長は395〜415nmの範囲に設定され、前記定数A1は0.26200、A2は−0.32400、A3は0.00595である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0013】
本発明における光ディスク1の断面図の例を図1に示す。ポリカーボネートから成る基板2上(図中では下)に例えば相変化記録膜を含む情報記録層3が形成される。なお、光ディスク1が再生専用ディスクの場合には相変化記録膜の代わりに金属反射膜による情報記録層3が形成される。次に、この情報記録層3上(図中では下)に厚さtの光透過層4が形成されている。光透過層4は例えばポリカーボネートである。
【0014】
次に、本ディスクを記録再生する光ディスク装置の構成例を図2に示す。光源には短波長の半導体レーザ20が用いられる。その出射光の波長は、一般に395nm〜415nm(405±10nm)の範囲の紫色波長帯のものである。半導体レーザ光源20からの出射光100は、コリメートレンズ21により平行光となり偏光ビームスプリッタ22、λ/4板23を透過した後、対物レンズ25に入射する。その対物レンズのNAは、例えば0.6〜0.7の範囲のものである。その後、出射光100は光ディスク1の光透過層4を透過し、情報記録層3に集光される。
【0015】
光ディスク1の情報記録層3による反射光101は、再び光ディスク1の光透過層4を透過し、対物レンズ25、λ/4板23を透過し、偏光ビームスプリッタ22で反射された後、光検出光学系26を透過して光検出器27に入射する。光検出器27の受光部は通常複数に分割されており、それぞれの受光部から光強度に応じた電流を出力する。出力された電流は、図示しないI/Vアンプにより電圧に変換された後、演算回路11により、RF信号及びフォーカス誤差信号及びトラック誤差信号などに演算処理される。
【0016】
これら誤差信号に基づいて、サーボドライバ10はレンズ駆動コイル12を駆動し、レンズ25をフォーカス方向(レンズ光軸方向)及びトラッキング方向(ディスク半径方向)に移動する。この結果、情報記録層3の目標トラック上にビームスポットが発生される。
【0017】
ここで、光透過層4の厚さが標準値(例えば0.6mm)の時には対物レンズ25にほぼ平行光として入射するように設計されている。しかし、光透過層4の厚さが標準値からずれている場合には光透過層4の厚み誤差に起因する球面収差が生じる。このとき、光ディスク1の情報記録層3上の集光スポット形状が歪むため、安定かつ正確な記録再生が困難となる。
【0018】
次世代の光ディスク装置は、従来の光ディスク装置と比較して短波長化・高NA化されているため、次世代光ディスクを製造する上ではDVDやCDの規定をそのまま適用することは誤った結果を生むこととなる。そこで、本発明の光ディスク1は光ディスク装置の短波長化・高NA化を考慮した光透過層4の厚さ誤差及び屈折率の範囲を有することを特徴とする。
【0019】
次世代光ディスクシステムの仕様として、例えば光源波長405nm、対物レンズ25のNA=0.65を用いた場合を考える。光ディスクの光透過層の屈折率が1.60、厚さが0.6mmのレンズ負荷に対して、完全に収差の補正がなされた理想的な対物レンズを用いて光ビーム100を記録層3上に集光させ、ビームスポットを生じさせた様子を図3に示す。このとき波面は整っており、波面収差すなわち波面の歪みは生じていない。しかし、レンズ系の残留球面収差等により波面収差が生じていると、図中の点線で示す曲線6のように理想的なビームスポットは発生しない。
【0020】
上記したような理想的な対物レンズに対して、種々の光透過層屈折率n、光透過層厚tの光ディスク1を用いた場合に生ずる波面収差のrms(二乗平均)値を算出した結果を図4に示す。図4は横軸に光透過層屈折率n、縦軸に光透過層厚tをとり、座標平面上のそれぞれの点における波面収差のrms値を等高線表示してある。等高線の刻みは、光源波長(λ=405[nm])の1/100である。図4において二重丸の中心は標準仕様、すなわち対物レンズ25の負荷仕様値(ここではレンズを設計するときのディスクに関する光学的標準値)のポイントで、厚さt=600μm、屈折率n=1.60である。ここで収差は最小となる。
【0021】
この結果より種々の光透過層屈折率及び厚さのディスクを用いた場合、残留収差量を一定値とするには、屈折率がレンズ負荷仕様値より大きくなる方向又は小さくなる方向にずれる場合には、光透過層厚を標準値よりやや増加させた方が良いことが分かる。従って、次世代DVDの光ディスクの光透過層規定として、光透過層厚の誤差許容範囲は光透過層屈折率の標準値1.60からのずれの絶対値に応じて変化させるように規定することが必要となる。
【0022】
本発明の一実施形態に係る光ディスクの光透過層の屈折率と厚さの範囲は図5に示した範囲となる。これは、以下の領域を示している。
【0023】
【数6】
【0024】
図4の波面収差量の等高線は縦軸方向にほぼ平行に並んでおり、その曲線は上式(3)に一定のオフセットを与えた曲線として示すことができる。従って、収差の許容値が決まれば光透過層厚と屈折率の範囲を、該許容値をオフセットt1、t2に対応させて上式(1)〜(3)により定めることができる。
【0025】
本実施形態の場合、図5に示す範囲は、図4における収差が0.03λrms以下の範囲とほぼ一致している。つまり、厚さ誤差±13μm(t1、t2=13μm)の範囲は、収差が0.03λrms以下の範囲に対応する。従って、図5に示す範囲の光ディスクを規定することで、光透過層厚と屈折率の標準値(一例として、t=0.6mm、n=1.60)からのずれによる収差を、ほぼ0.03λrms以下という条件に保つことができる。
【0026】
収差の許容値は光ディスクに対して記録又は再生を行う光ディスク装置の性能あるいは許容収差に応じて決まる値である。このとき、収差の許容値に応じてt1、t2を変化させることで光透過層厚の範囲を調整すればよい。例えば、許容できる収差が0.05λの場合、上記式においてt1,t2=22μmとすることで適正な範囲を指定することができる(図6参照)。尚、現在の光ディスク製造上、t1、t2を10μm以下にすることは困難である。従って、t1、t2の最小値は10μm程度である。
【0027】
一方、屈折率の範囲は光透過層2の材質と光源の波長によって決まるものであり、光ディスクの光透過層の材料として有効なものが含まれる範囲を規定することになる。この場合、1.45〜1.75程度とすることで、ポリカーボネートなど光ディスクの光透過層として有効な材料の紫色波長帯での屈折率をカバーすることができる。
【0028】
更に、本発明の別の実施形態に係る光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲は図7に示した範囲を持つ。これは、図5で示した実施形態の光ディスクの範囲とほぼ同様ではあるが、領域を曲線ではなく直線で囲んだ範囲としたものである。その効果は前記の実施形態の光ディスクと同等である。
【0029】
又、更に、本発明の他の実施形態に係る光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲が図11に示される。図11においては、図7と部分的に異なる値により光透過層の厚さと屈折率の範囲が定義されているが、その範囲は大きく異なることはない。すなわち、屈折率1.5及び1.7の点で範囲が定義されている。更に、ポリカーボネート等の光ディスクの光透過層として有効な材料の紫色波長帯において、屈折率をカバーすることができるという同等の効果を有している。
【0030】
次に、本発明の別の実施形態に係る光ディスク51の断面図の例を図8に示す。ポリカーボネートから成る基板52上(図中では下)に例えば相変化記録膜を含む情報記録層53が形成される。その上には透明性の中間層54が形成され、更にその上に別の情報記録層55が形成される。なお、情報記録層53及び55は共に金属反射膜による再生専用層でも良いし、共に記録再生可能層であっても良いし、その一方のみが再生専用層でもう一方が記録再生可能層であっても良い。次に、この情報記録層55の上に光透過層56が形成されている。光透過層56は例えばポリカーボネイトである。製造工程としては、例えば情報記録層53が形成された基板52と、情報記録層54が形成された光透過層56が、紫外線硬化樹脂等の粘着剤(中間層54となる)を介して接着される。
【0031】
上記の中間層54の役割は、一方の情報記録層を再生している場合に他方の情報記録層からの情報の漏れ込み(クロストーク)を光学的に遮断することである。その意味では、2層の情報記録層の間隔はできるだけ離れていた方がよく、中間層54の厚さは厚い方がよいことになる。しかし、その場合には記録再生する光学系に負担がかかることになる。すなわち、対物レンズの負荷として光透過層表面から中間層の中心までの厚さを規定した場合には、どちらの情報記録層を記録再生する場合でも、中間層の半分の厚さの厚み誤差による収差が発生するからである。従って、記録再生光学系の収差という観点からは中間層の厚さは薄い方が良いことになる。つまり、中間層の厚さは情報記録層間のクロストークと記録再生光学系の収差におけるトレードオフ関係の妥協点に定められることになる。
【0032】
次世代光ディスクシステムの仕様として、例えば光源波長405nm、対物レンズ25のNA=0.65を用いた場合、上記のトレードオフを考えて中間層の厚さは20μm〜30μm程度が適当である。2層ディスクの光透過層の厚さ規定としては、光透過層56の厚さの最小値と、光透過層56と該光透過層に接する情報記録層55と中間層54の厚さの合計値の最大値で表すのが良い。このときの光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲は図9に示した範囲となる。なお、これまでの実施形態と同様に光ディスクの光透過層の屈折率が1.60、厚さが0.6mmのレンズ負荷、及びシステムの許容収差が0.05λを仮定している。規定された領域は次に示す範囲である。
【0033】
屈折率n:1.45≦ n ≦1.75
光透過層厚:f(n)−t1 以上
光透過層+情報記録層55+中間層54の厚さ:f(n)+t2以下
t1,t2=22μm
f(n)は式(3)の通り
この様に、中間層の厚さを考慮して許容収差が0.05λに設定されているため、1層の場合と比べて厚さ方向の範囲は広くなる。又、中間層の屈折率は、光透過層56の屈折率の+0.0乃至−0.15の範囲に設定されるものである。
【0034】
更に、本発明の別の実施形態の光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲は図10に示した範囲を持つ。これは、図9で示した実施形態の光ディスクの範囲とほぼ同様ではあるが、領域を曲線ではなく直線で囲んだ範囲としたものである。その効果は前記の実施形態の光ディスクと同等である。
【0035】
又、更に、本発明の他の実施形態に係る光ディスクの光透過層の厚さと屈折率の範囲が図12に示される。図12においては、図10と部分的に異なる値により光透過層の厚さと屈折率の範囲が定義されているが、その範囲は大きく異なることはない。すなわち、屈折率1.5及び1.7の点で範囲が定義されている。更に、ポリカーボネート等の光ディスクの光透過層として有効な材料の紫色波長帯において、屈折率をカバーすることができるという同等の効果を有している。
【0036】
なお、上記2つの実施形態は情報記録層が2層の場合を示したが、2層以上の情報記録層を持つ光ディスクにも適用可能であることは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、次世代光ディスクにおいて有効な光透過層厚及び光透過層屈折率の範囲を規定し、高密度記録に適した光ディスクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される第1の光ディスクの構造を示す断面図。
【図2】本発明の光ディスクを記録再生する光ディスク装置を示す構成図。
【図3】記録層上に光ビームを集光させ、ビームスポットが生じる様子を示す図。
【図4】光ディスクの光透過層の屈折率と厚さの関係を、波面収差をパラメータとして示す図。
【図5】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.03λrmsの場合に設定される範囲を示す図。
【図6】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.05λrmsの場合に設定される範囲を示す図。
【図7】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.03λrms近傍の場合に設定される直線近似範囲を示す図。
【図8】本発明が適用される第2の光ディスクの構造を示す断面図。
【図9】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.05λrmsの場合に第2の光ディスクに設定される範囲を示す図。
【図10】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.05λrms近傍の場合に設定される直線近似範囲を示す図。
【図11】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.03λrms近傍の場合に設定される他の直線近似範囲を示す図。
【図12】本発明の一実施形態に係る光透過層の屈折率と厚さの範囲を示し、許容収差が0.05λrms近傍の場合に設定される他の直線近似範囲を示す図。
【符号の説明】1…光ディスク、2…基板、3…記録層、4…光透過層、20…半導体レーザ、21…コリメートレンズ、22…ビームスプリッタ、23…λ/4板、25…対物レンズ、26…光検出光学系、27…光検出器、11…演算回路、12…レンズ駆動コイル、10…サーボドライバ。
Claims (18)
- 基板上に形成された情報記録層を光透過層で覆って構成され、前記光透過層の厚さ及び屈折率の各標準値からのずれによる収差が一定許容値以内となるように、前記光透過層の厚さ及び屈折率の範囲が設定される光ディスクであって、
前記光透過層の屈折率nの関数f(n)と、前記光透過層における収差の許容値に基づいて決定される定数t1,t2とを用いて、前記光透過層の厚さtがf(n)−t1≦t≦f(n)+t2の範囲に設定され、
前記光透過層の屈折率が1.45〜1.75の範囲に設定され、
前記光透過層に入射されるレーザ光を照射するレンズの開口数が0.65に設定され、
前記関数f(n)が定数A1、A2、A3を用いて、
- 前記光透過層の屈折率が1.5〜1.7の範囲に設定されることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記光透過層に入射されるレーザ光の波長が395〜415nmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記定数A1は0.26200、A2は−0.32400、A3は0.00595であることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記定数t1,t2の最小値が、実質的に10μmに設定されることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記定数t1,t2が、実質的に13μmに設定されることを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 前記f(n)−t1及びf(n)+t2が示す曲線の所定位置をサンプルし、各サンプル点を直線で結んだ領域を、前記光透過層の厚さtの範囲としたことを特徴とする請求項1記載の光ディスク。
- 基板上に、複数の情報記録層を相互間に光透過性を有する中間層を挟んで積層し、更にその上を光透過層で覆ってなる光ディスクにおいて、
前記光透過層の屈折率nの関数f(n)と、前記光透過層、情報記録層及び中間層でなる層における収差の許容値に基づいて決定される定数t1,t2とを用いて、
前記光透過層の厚さtがf(n)−t1以上に設定され、
前記光透過層と中間層と前記基板に最も近い情報記録層を除く情報記録層との合計の厚さがf(n)+t2以下に設定され、
前記光透過層の屈折率が1.45〜1.75の範囲に設定され、
前記中間層の屈折率は、前記光透過層の屈折率の+0.0乃至−0.15の範囲に設定され、
前記光透過層に入射されるレーザ光を照射するレンズの開口数が0.65に設定され、
前記関数f(n)が定数A1、A2、A3を用いて、
- 前記光透過層の屈折率が1.5〜1.7の範囲に設定されていることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記光透過層に入射されるレーザ光の波長が395〜415nmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記定数A1は0.26200、A2は−0.32400、A3は0.00595であることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記定数t1,t2の最小値が、実質的に10μmに設定されることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記定数t1,t2が、実質的に22μmに設定されることを特徴とする請求項8記載の光ディスク。
- 前記f(n)−t1が示す曲線の所定位置をサンプルし、各サンプル点を結ぶ直線が示す厚さを、対応する屈折率における前記光透過層の厚さtの最小値と設定し、
前記f(n)+t2が示す曲線の所定位置をサンプルし、各サンプル点を結ぶ直線が示す厚さを、対応する屈折率における前記光透過層と中間層と前記基板に最も近い情報記録層を除く情報記録層との合計の厚さの最大値と設定したことを特徴とする請求項8記載の光ディスク。 - 基板上に形成された情報記録層を光透過層で覆って構成され、前記光透過層の厚さ及び屈折率の各標準値からのずれによる収差が一定許容値以内となるように、前記光透過層の厚さ及び屈折率の範囲が設定される光ディスクであって、
前記光透過層の屈折率nの関数f(n)と、前記光透過層における収差の許容値に基づいて決定される定数t1,t2とを用いて、前記光透過層の厚さtがf(n)−t1≦t≦f(n)+t2の範囲に設定され、
前記光透過層の屈折率が1.45〜1.75の範囲に設定され、
前記光透過層に入射されるレーザ光を照射するレンズの開口数が0.65に設定され、
前記関数f(n)が定数A1、A2、A3を用いて、
前記半導体レーザ素子からのレーザ光を光ディスクに照射することで記録処理及び再生処理を行う処理部と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。 - 前記光透過層の屈折率が1.5〜1.7の範囲に設定されていることを特徴とする請求項15記載の光ディスク装置。
- 基板上に、複数の情報記録層を相互間に光透過性を有する中間層を挟んで積層し、更にその上を光透過層で覆ってなる光ディスクにおいて、
前記光透過層の屈折率nの関数f(n)と、前記光透過層、情報記録層及び中間層でなる層における収差の許容値に基づいて決定される定数t1,t2とを用いて、
前記光透過層の厚さtがf(n)−t1以上に設定され、
前記光透過層と中間層と前記基板に最も近い情報記録層を除く情報記録層との合計の厚さがf(n)+t2以下に設定され、
前記光透過層の屈折率が1.45〜1.75の範囲に設定され、
前記中間層の屈折率は、前記光透過層の屈折率の±0.1の範囲に設定され、
前記光透過層に入射されるレーザ光を照射するレンズの開口数が0.65に設定され、
前記関数f(n)が定数A1、A2、A3を用いて、
前記半導体レーザ素子からのレーザ光を光ディスクに照射することで記録処理及び再生処理を行う処理部と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。 - 前記光透過層の屈折率が1.5〜1.7の範囲に設定されていることを特徴とする請求項17記載の光ディスク装置。
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