JP2004355438A - 回路シミュレーション用入力ファイル生成システム及び生成方法 - Google Patents

回路シミュレーション用入力ファイル生成システム及び生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】汎用の回路シミュレーション装置を用いて簡単に回路シミュレーションできる。
【解決手段】パラメータ抽出装置100は製造ラインにおいてウエハ20からインラインデータをモニタリングするインラインパラメータを抽出する。統計処理装置101は生成されたパラメータのデータを統計的に解析してパラメータセットを生成し、ネットリスト抽出装置102はウエハ20内の電子回路のレイアウトデータと統計処理装置101から出力されたパラメータセットを用いてパラメータセットに対応するネットリストをパラメータセットの数だけ生成し、ネットリストにパラメータセットが記載された回路シミュレーション用入力ファイルを生成する。従って、ウエハ20内の電子回路を構成する素子だけでなく、寄生素子も製造ばらつきを反映したパラメータセットとネットリストを備えた入力ファイルを自動的に生成でき、これを既存装置103で扱える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造工程におけるモニタリング技術と回路シミュレーションへのモニタリングデータの活用技術に関するものであって、回路シミュレーション用入力ファイル生成システム及び生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
設計者が電子回路を含むLSI設計を行うとき、プロセスからデザインルールを提供してもらって初めて実際のシリコンチップで動作するICやLSIが設計できる。デザインルールには電子回路のレイアウトを行うためのレイアウトルールのほかに回路シミュレーションを行うためのSPICEパラメータが含まれる。設計者は設計時に製造ばらつきを考慮して回路動作にマージンを持たせた設計を行うが、製造ばらつきの情報はプロセス側から供給されるSPICEパラメータが持っている。具体的には、例えば製造ばらつきのセンター値をあらわす「ティピカル(Typical)パラメータ」、回路動作が遅い方向にシフトすることが予想される「スロー(Slow)パラメータ」、回路動作が速い方向にシフトすることが予想される「ファースト(Fast)パラメータ」の三種類を1セットとして用意したものがある。設計者はすべてのパラメータで回路シミュレーションを行い動作確認を行う。
【0003】
また、より素子の製造ばらつきを現実的に表そうと、複数のSPICEパラメータを抽出しておいて統計的に処理して抽出する、「ワーストケースモデル」と呼ばれるパラメータセットの生成法も提案されて用いられている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
このパラメータセットの生成法では、上記「Slow−Typ−Fastパラメータ」と同様に、設計者はすべてのパラメータを用いて、回路シミュレーションを行い動作確認をする。ただし、「ワーストケースモデル」は、多数のパラメータセットができるため、回路シミュレーションに時間がかかるという欠点があるため、特許文献1では、電子回路を構成する“要素回路”の回路シミュレーションをした後、その結果から「ベストケース(Best−case)」「ワーストケース(Worst−Case)」のパラメータを生成してシミュレーション回数を減らす工夫がなされている。
【0005】
また、数多くのSPICEパラメータを抽出することにも非常に時間を要するので、例えば、非特許文献2や非特許文献3では、パラメータ抽出が不要なインラインモニター値を活用したパラメータセットの生成方法などが提案されている。
【0006】
なお、本明細書において、インラインとは、製造ライン中であるという意味であり、インラインデータとは、複数のプロセスを含む半導体素子の製造ラインでの(すなわち、製造中に)デバイス特性をモニタリングしたときの得られたデータをいう。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第5,790,436号明細書。
【特許文献2】
特開2001−338007号。
【非特許文献1】
P. Touhy et al., ”Realistic Worst−Case Parameters for Circuit Simulation”,IEE Proceedings,Vol.134,PtI, No.5, Oct. 1987, pp.137−140。
【非特許文献2】
安田ほか,“多変量解析を用いたWorst Case MOSFET Model Parameter決定方法の開発”,電子情報通信学会技術報告,SDM96−122,電子情報通信学会発行,pp.27−33,1996年11月。
【非特許文献3】
D. Auvergne et al., ”A statistical method for the analysis of CMOS process fluctuation on dynamic performance”, IEEE 1997 International Conference on Microelectronics Test Structures, Vol.10, March 1997。
【非特許文献4】
Chenming Hu et al., ”An On−Chip、 Attofarad Interconnect Charge−Based Capacitance Measurement (CBCM) Technique”, IEEE Technical Digest of International Electron Devices Meeting, 1996。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
現在、LSIやULSIにおいて、特にデジタル回路の特性を決定付けているのはトランジスタなどの能動素子と、配線等の寄生素子(受動素子)である。その影響の度合いは、ほとんど同程度、又は場合によっては寄生素子の方が大きくなってきている。また、LSIやULSIに搭載されるアナログ回路や、純粋なリニアICのようなアナログICにおいては、受動素子は重要な機能素子であり、同時に配線が持つ寄生容量や抵抗も機能素子として働いてしまうので回路設計においてはそれらに繊細な注意を払う。これらの寄生素子もトランジスタなどの能動素子と同様に製造ばらつきの影響を受け、回路特性の変動要因となるのである。
【0009】
ところが、製造ばらつきをSPICEパラメータに取り込んできた従来例は、トランジスタなどの能動素子のパラメータを扱ったものばかりであり、寄生素子などを取り扱った例はほとんどなかった。従って、十分、製造ばらつきを考慮した精度の良い回路シミュレーションができなかった。
【0010】
以上の問題点を解決するために、本発明者は、特許文献2において、「製造ラインにおいて電子回路を含むウエハからインラインデータをモニタリングし、回路シミュレーションのためのパラメータを抽出するパラメータ抽出方法及び装置、並びに回路シミュレーションシステム」を提案している。ここで、「インライン測定部はウエハ中に形成されたモニター装置から電圧対電流特性の測定データを測定し第1のデータベースメモリに保存する。各抽出部により第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいて抽出されたアクティブ素子の構造パラメータ、ACパラメータ及びDCパラメータと、パッシブ素子の素子パラメータと、寄生素子の素子パラメータとが第2のデータベースメモリに保存され、これに基づいてパラメータセット生成部は電子回路を統計的に解析して回路シミュレーションに必要な特定のパラメータのセットを生成する」ことを特徴としている。
【0011】
しかしながら、この回路シミュレーションシステムにおいては、このシステムの仕様に合致する特殊な回路シミュレーション装置も用意しなければならないので簡単に回路シミュレーションできないという欠点があった。
【0012】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、汎用の回路シミュレーション装置を用いて簡単に回路シミュレーションすることができる回路シミュレーション用入力ファイル生成システム及び生成方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る回路シミュレーション用入力ファイル生成システムは、所定の電子回路に関する所定の回路パラメータを抽出するパラメータ抽出装置と、
上記パラメータ抽出装置によって抽出された回路パラメータのデータを統計的に解析して所定数のパラメータセットを生成する統計処理装置と、
上記電子回路のレイアウトデータと上記統計処理装置により生成されたパラメータセットを用いて、上記パラメータセットに対応するネットリストを、上記パラメータセットの数だけ生成し、ネットリストにパラメータセットが記載された回路シミュレーション用入力ファイルを生成するネットリスト抽出装置とを備え、
上記パラメータ抽出装置は、上記電子回路におけるパッシブ素子と寄生素子の容量パラメータの容量値を計算し、上記計算された容量値に基づいて、上記各素子の層間膜厚及び仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分をそれぞれ誘電率の補正パラメータとして設定し、
上記ネットリスト抽出装置は、上記設定された各誘電率の補正パラメータをそれぞれ、上記各素子の無い層及び有る層に対応して用いてネットリストを生成することを特徴とする。
【0014】
上記回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記パラメータ抽出装置は、
製造ラインにおいて電子回路を含むウエハ中に形成されたモニター装置から電圧対電流特性の測定データを測定する手段と、
上記測定データを保存する第1のデータベースメモリと、
上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてアクティブ素子の構造パラメータを抽出する手段と、
上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてアクティブ素子のACパラメータを抽出する手段と、
上記第1のデータベースメモリに保存されたデータと、上記抽出された構造パラメータ及びACパラメータとに基づいてアクティブ素子のDCパラメータを抽出する手段と、
上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてパッシブ素子と寄生素子の抵抗パラメータ及び容量パラメータを含む素子パラメータを抽出して計算し、かつ、上記計算された容量パラメータの容量値に基づいて、当該素子の層間膜厚を一定にしたときのプロセスの変動分と、当該素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分とをそれぞれ、誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBとして設定するパラメータ抽出する手段と、
上記抽出されたアクティブ素子の構造パラメータ、ACパラメータ及びDCパラメータと、上記抽出されたパッシブ素子と寄生素子の誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBを含む素子パラメータとを保存する第2のデータベースメモリとを備えたことを特徴とする。
【0015】
また、上記回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記パラメータ抽出装置の測定データを測定する手段は、
上記アクティブ素子の構造パラメータを抽出するための第1のモニター装置と、
上記アクティブ素子のACパラメータを抽出するための第2のモニター装置と、
上記アクティブ素子のDCパラメータを抽出するための第3のモニター装置と、
パッシブ素子と寄生素子の抵抗パラメータを抽出するための第4のモニター装置と、
パッシブ素子と寄生素子の容量パラメータを抽出するための第5のモニター装置を備え、
上記第1と第2と第3のモニター装置は、同一のウエハのスクライブラインに形成し、もしくは、同一ウエハのモニター装置専用領域に形成されたことを特徴とする。
【0016】
さらに、上記回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記パラメータ抽出装置の第2のモニター装置は、
実質的に50%のデューティを有する三角波又は正弦波のクロック信号に基づいて、(50+Δ)%のデューティを有する第1のクロック信号と、(50−Δ)%のデューティを有する第2のクロック信号とを発生する信号発生回路と、
それぞれ少なくとも2個のトランジスタから構成され、上記第1と第2のクロック信号が対応して入力される第1と第2のインバータ回路と、
上記第1のインバータ回路の各トランジスタのドレインに接続された被容量測定体と、
上記第2のインバータ回路の各トランジスタのドレインに接続された基準容量測定体とを備え、
上記Δは、上記被容量測定体と上記基準容量測定体とを用いて上記アクティブ素子のACパラメータと、パッシブ素子や寄生素子の容量パラメータを抽出できるように設定されたことを特徴とする。
【0017】
またさらに、上記回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記統計処理装置は、
上記第2のデータベースメモリのデータに基づいて保存されたデータを統計的に解析して回路シミュレーションに必要なパラメータとネットリスト生成に必要なパラメータをパラメータセットとして生成する手段と、
上記生成されたパラメータセットを保存する第3のデータベースメモリとを備えたことを特徴とする。
【0018】
また、上記回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記ネットリスト抽出装置は、
パッシブ素子又は寄生素子の層間膜厚を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定するパラメータ抽出方法で得られた誘電率の補正パラメータAと、パッシブ素子又は寄生素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定するパラメータ抽出方法で得られた誘電率の補正パラメータBを、それぞれパッシブ素子又は寄生素子の無い層と、パッシブ素子又は寄生素子の有る層に対応して用いて、電子回路のレイアウトデータからネットリストを生成する手段と、
上記生成されたネットリストを保存する第4のデータベースメモリとを備えたことを特徴とする。
【0019】
さらに、上記回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記ネットリスト抽出装置は、
上記電子回路のレイアウトデータから抽出したネットリストに加えて、パッシブ素子又は寄生素子の容量抽出に用いた誘電率の補正パラメータA及びBのほかに、回路シミュレーションに必要なパラメータが記載されているパラメータセットを、上記回路シミュレーション用入力ファイルに記載することを特徴とする。
【0020】
第2の発明に係る回路シミュレーション用入力ファイル生成方法は、所定の電子回路に関する所定の回路パラメータを抽出するステップと、
上記抽出された回路パラメータのデータを統計的に解析して所定数のパラメータセットを生成するステップと、
上記電子回路のレイアウトデータと上記生成されたパラメータセットを用いて、上記パラメータセットに対応するネットリストを、上記パラメータセットの数だけ生成し、ネットリストにパラメータセットが記載された回路シミュレーション用入力ファイルを生成するステップとを含み、
上記パラメータを抽出するステップは、上記電子回路におけるパッシブ素子と寄生素子の容量パラメータの容量値を計算し、上記計算された容量値に基づいて、上記各素子の層間膜厚及び仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分をそれぞれ誘電率の補正パラメータとして設定することを含み、
上記入力ファイルを生成するステップは、上記設定された各誘電率の補正パラメータをそれぞれ、上記各素子の無い層及び有る層に対応して用いてネットリストを生成することを特徴とする。
【0021】
上記回路シミュレーション用入力ファイル生成方法において、上記パラメータを抽出するステップは、
製造ラインにおいて電子回路を含むウエハ中に形成されたモニター装置から電圧対電流特性の測定データを測定するステップと、
上記測定データを第1のデータベースメモリに保存するステップと、
上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてアクティブ素子の構造パラメータを抽出するステップと、
上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてアクティブ素子のACパラメータを抽出するステップと、
上記第1のデータベースメモリに保存されたデータと、上記抽出された構造パラメータ及びACパラメータとに基づいてアクティブ素子のDCパラメータを抽出するステップと、
上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてパッシブ素子と寄生素子の抵抗パラメータ及び容量パラメータを含む素子パラメータを抽出して計算し、かつ、上記計算された容量パラメータの容量値に基づいて、当該素子の層間膜厚を一定にしたときのプロセスの変動分と、当該素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分とをそれぞれ、誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBとして設定するパラメータ抽出するステップと、
上記抽出されたアクティブ素子の構造パラメータ、ACパラメータ及びDCパラメータと、上記抽出されたパッシブ素子と寄生素子の誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBを含む素子パラメータとを第2のデータベースメモリに保存するステップとを含むことを特徴とする。
【0022】
また、上記回路シミュレーション用入力ファイル生成方法において、上記ネットリストを抽出するステップは、
パッシブ素子又は寄生素子の層間膜厚を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定するパラメータ抽出方法で得られた誘電率の補正パラメータAと、パッシブ素子又は寄生素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定するパラメータ抽出方法で得られた誘電率の補正パラメータBを、それぞれパッシブ素子又は寄生素子の無い層と、パッシブ素子又は寄生素子の有る層に対応して用いて、電子回路のレイアウトデータからネットリストを生成するステップと、
上記生成されたネットリストを第4のデータベースメモリとを含むことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。
【0024】
図1は本発明に係る一実施形態である回路シミュレーションシステム300の構成を示すブロック図であり、図2は図1のパラメータ抽出装置100の構成を示すブロック図である。また、図3は図2の統計処理装置101の構成を示すブロック図であり、図4は図2のネットリスト抽出装置102の構成を示すブロック図である。
【0025】
この実施形態に係る回路シミュレーション用入力ファイル生成システムは、図1に示すように、
(a)回路シミュレーション装置103において回路シミュレーションをするための電子回路のネットリストに関する入力ファイルを生成する入力ファイル生成システム200と、
(b)上記回路シミュレーション時のシミュレーション条件をユーザにより入力するためのデータ入力装置104と、
(c)上記生成された入力ファイル及び上記設定されたシミュレーション条件に基づいて、回路シミュレーションを実行してその結果を出力する既存の(汎用)回路シミュレーション装置103と
を備えて構成される。
【0026】
ここで、入力ファイル生成システム200は、図1に示すように、
(a)図5のパラメータ抽出処理を実行することによりウエハ20内の電子回路に関する所定の回路パラメータを抽出するパラメータ抽出装置100と、
(b)パラメータ抽出装置100によって抽出された回路パラメータのデータを統計的に解析してパラメータセットを生成する統計処理装置101と、
(c)上記電子回路のレイアウトデータを格納するレイアウトデータメモリ25と、
(d)レイアウトデータメモリ25に格納された上記電子回路のレイアウトデータと統計処理装置101により生成されたパラメータセットを用いてパラメータセットに対応するネットリストをパラメータセットの数だけ生成し、ネットリストにパラメータセットが記載された回路シミュレーション用入力ファイルを生成するネットリスト抽出装置102と
を備えて構成される。
【0027】
次いで、図2を参照してパラメータ抽出装置100の構成及び動作について以下に説明する。パラメータ抽出装置100は、製造ラインにおいてLSIなどの半導体装置である、電子回路を含むウエハ20から、上記電子回路の特性データであるインラインデータをモニタリングし、回路シミュレーションのためのパラメータを抽出するものである。
【0028】
図2において、インライン測定部10は、ウエハ20中に形成された後述するモニター装置から電圧対電流特性の測定データを測定して、上記測定データを第1のデータベースメモリ21に保存する。次いで、構造パラメータ抽出部11は、第1のデータベースメモリ21に保存されたデータに基づいてアクティブ素子の構造パラメータを抽出し、ACパラメータ抽出部12は、第1のデータベースメモリ21に保存されたデータに基づいてアクティブ素子のACパラメータを抽出し、DCパラメータ抽出部13は、第1のデータベースメモリ21に保存されたデータと、上記抽出された構造パラメータ及びACパラメータとに基づいてアクティブ素子のDCパラメータを抽出する。そして、パッシブ素子パラメータ抽出部14は、第1のデータベースメモリ21に保存されたデータに基づいてパッシブ素子の抵抗パラメータ及び容量パラメータを含む素子パラメータを抽出して計算し、かつ、上記計算された容量パラメータの容量値に基づいて、当該素子の層間膜厚を一定にしたときのプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータAとして設定し、当該素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータBとして設定する。また、寄生素子パラメータ抽出部15は、第1のデータベースメモリ21に保存されたデータに基づいて、配線などの寄生素子の抵抗パラメータ及び容量パラメータを含む素子パラメータを抽出して計算し、かつ、上記計算された容量パラメータの容量値に基づいて、当該素子の層間膜厚を一定にしたときのプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータAとして設定し、当該素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータBとして設定する。さらに、上記各抽出部11−15により抽出されたアクティブ素子の構造パラメータ、ACパラメータ及びDCパラメータと、上記抽出されたパッシブ素子と寄生素子の誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBを含む素子パラメータとは、第2のデータベースメモリ22に保存される。
【0029】
なお、インライン測定部10と、各抽出部11−15はそれぞれ、例えばディジタル計算機などの中央演算制御回路(CPU)及びワーキングメモリを含み、各処理を実行する。
【0030】
次いで、図3を参照して、統計処理装置101の構成及び動作について以下に説明する。
【0031】
図3において、統計処理装置101は統計処理部23と第3のデータベースメモリ24とを備えて構成される。統計処理部23は、例えばディジタル計算機などの中央演算制御回路(CPU)及びワーキングメモリを含んで構成され、第2のデータベースメモリ22に格納されたデータ(アクティブ素子の構造パラメータ、ACパラメータ及びDCパラメータと、パッシブ素子及び寄生素子の素子パラメータ及び補正パラメータA,Bを含む)に対して、例えば多変量解析の主成分分析法を用いて統計的に解析することにより、回路シミュレーションに必要な特定のパラメータとネットリスト生成に必要なパラメータを、1つのパラメータセットとして生成して、第3のデータベースメモリ24に保存する。なお、統計処理部23の具体的な処理の実施例については詳細後述する。
【0032】
次いで、図4を参照して、ネットリスト抽出装置102の構成及び動作について以下に説明する。
【0033】
図4において、ネットリスト抽出装置102は、ネットリスト抽出部26と、回路シミュレーション用入力ファイル生成部27と、第4のデータベースメモリ28とを備えて構成される。ここで、ネットリスト抽出部26と、回路シミュレーション用入力ファイル生成部27はそれぞれ、例えばディジタル計算機などの中央演算制御回路(CPU)及びワーキングメモリを含んで構成される。
【0034】
図4において、ネットリスト抽出部26は、レイアウトデータメモリ25に格納された上記ウエハ20内の電子回路のレイアウトデータに基づいてネットリストを生成するときに、第3のデータベースメモリ24にそれぞれ格納された、
(A)パッシブ素子及び寄生素子の層間膜厚を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定したときの誘電率のパラメータと、
(B)パッシブ素子及び寄生素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定したときの誘電率のパラメータとを、
それぞれパッシブ素子及び寄生素子の無い層(後述するように、図7の配線無し層41に対応する。)と、パッシブ素子及び寄生素子の有る層(後述するように、図7の配線有り層42に対応する。)とに対応して用いてネットリストを抽出して回路シミュレーション用入力ファイル生成部27に出力する。なお、ネットリスト抽出部26は、いわゆる3次元ソルバーを用いたディジタル計算機で構成することが好ましい。
【0035】
次いで、回路シミュレーション用入力ファイル生成部27は、上記回路シミュレーション用入力ファイル生成部26から入力されるネットリストに、第3のデータベースメモリ24に格納された、パッシブ素子及び寄生素子の容量抽出に用いた誘電率のデータに加えて、回路シミュレーションに必要なパラメータが記載されているパラメータセット(例えば、ユーザにより例えばキーボードなどの入力装置(図示せず。)を用いて入力されるステートメント形式のパラメータセットをいう。)を追加して、回路シミュレーション用入力ファイルを生成して、第4のデータベースメモリ28に格納する。
【0036】
図5は、図1のパラメータ抽出装置100によって実行されるパラメータ抽出処理を示すフローチャートである。
【0037】
図5において、まず、ステップS1において、ウエハ20中に形成されたモニター装置から電圧対電流特性の測定データを測定し、ステップS2では、上記測定データを第1のデータベースメモリ21に保存する。次いで、ステップS3では、第1のデータベースメモリ21に保存されたデータに基づいてアクティブ素子の構造パラメータを抽出し、ステップS4では、第1のデータベースメモリ21に保存されたデータに基づいてアクティブ素子のACパラメータを抽出し、ステップS5では、第1のデータベースメモリ21に保存されたデータと、上記抽出された構造パラメータ及びACパラメータとに基づいてアクティブ素子のDCパラメータを抽出する。そして、ステップS6では、第1のデータベースメモリ21に保存されたデータに基づいて、パッシブ素子及び配線などの寄生素子の抵抗パラメータ及び容量パラメータを含む素子パラメータを抽出して計算し、かつ、当該計算された容量パラメータの容量値に基づいて、当該素子の層間膜厚を一定にしたときのプロセスの変動分と、当該素子の仕上がり寸法を一定にしたときのプロセスの変動分とをそれぞれ誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBとして設定する。さらに、ステップS7では、上記抽出されたアクティブ素子の構造パラメータ、ACパラメータ及びDCパラメータと、上記抽出されたパッシブ素子及び寄生素子の素子パラメータ(誘電率の補正パラメータA及びBを含む。)とを第2のデータベースメモリ22に保存し、当該パラメータ抽出処理を終了する。
【0038】
本実施形態においては、特に、図2のウエハ20の中に形成したモニター装置から電圧対電流特性を測定するインライン測定部10は、構造パラメータを抽出するためのモニター装置、ACパラメータを抽出するためのモニター装置、DCパラメータを抽出するためのモニター装置と、パッシブ素子と寄生素子の抵抗パラメータを抽出するための第4のモニター装置と、パッシブ素子と寄生素子の容量パラメータを抽出するための第5のモニター装置を、同一のウエハ20のスクライブラインか、同一ウエハのモニター装置専用領域に生成したことを特徴としている。ここで、スクライブラインとは、ウエハ20を複数のチップにスクライブするときの境界線となる部分の領域をいう。すなわち、1枚のウエハ20から回路シミュレーションに必要なすべてのパラメータを抽出できるようにすることで、あるウエハ20の電子回路が不良な動作をしたときにそのウエハ20のパラメータを用いたシミュレーションができ解析、検証が容易となる。
【0039】
図6は、図2のウエハ20中に形成されるモニター装置の一例の構成を示す回路図である。図6では、本実施形態に係るACパラメータの抽出方法を示している。従来、上述したような同一のウエハのスクライブラインのような限られた領域でACパラメータ抽出は非常に困難であった。そこで、本発明に係る実施形態においては、チェミング・フー(Chenming Hu)らの公知のCBCM法(例えば、非特許文献4参照。)の原理を活用して以下に示すようなモニター回路31でウエハのスクライブライン上に配置できる構成とした。
【0040】
図6において、インライン測定部10内のクロック信号発生器30は、実質的に50%のデューティを有する三角波又は正弦波のクロック信号を、モニター回路31内の各FETトランジスタ(以下、トランジスタという。)のゲートに出力する。モニター回路31は、信号発生回路32と、2個のインバータ回路33a,33bと、被容量測定体34と、基準容量測定体35とを備えて、例えば、ウエハ20のスクライブライン上に形成される。信号発生回路31は、4個のトランジスタを備えて構成され、上記クロック信号に応答して、(50+Δ)%のデューティを有する第1のクロック信号と、(50−Δ)%のデューティを有する第2のクロック信号とを発生してインバータ回路33a,33bに出力する。ここで、Δは、被容量測定体34と基準容量測定体35とを用いて、公知のCBCM法を用いて、上記アクティブ素子のACパラメータを抽出できるように設定され、Δは好ましくは2から48の範囲で設定され、より好ましくは、5から15までの範囲であり、さらにより好ましくは10に設定される。なお、図6において、Wはトランジスタのゲート幅であり、Lはそのゲート長である。
【0041】
各インバータ回路33a,33bは、Pチャンネルトランジスタと、Nチャンネルトランジスタとを備えて構成され、上記第1のクロック信号は、2つのインバータ回路33a,33bの各Pチャンネルトランジスタのゲートに入力される一方、上記第2のクロック信号は、2つのインバータ回路33a,33bの各Nチャンネルトランジスタのゲートに入力される。そして、インバータ回路33aの2個のトランジスタの互いに接続されたドレインからインバータ回路33aの出力信号が出力され、被容量測定体34に印加される。また、インバータ回路33bの2個のトランジスタの互いに接続されたドレインからインバータ回路33bの出力信号が出力され、基準容量測定体35に印加される。本実施形態においてはトランジスタのゲート容量を測定する例を示しているので、被容量測定体34及び基準容量測定体35はそれぞれ、トランジスタを用いて形成されたキャパシタである。配線などの寄生容量を測定する場合は被容量測定体34及び基準容量測定体35はそれぞれ、配線となる。
【0042】
この実施形態では、図6のモニター回路31を用いて、かつ公知のCBCM法を用いてVdd1及びVdd2に流れる電流を測定することにより、容量パラメータを測定する。
【0043】
図6において、クロック信号のデューティの50%からずれた第1と第2のクロック信号を生成する信号発生回路32は、図6に示すように、トランジスタのβ比の異なるインバータ回路を2段用いて構成している。この実施形態においては、モニター回路32への入力信号を、三角波又は正弦波のクロック信号としたことで、インラインでの測定機器の制限がなくし、かつ、デューティの50%からずれた第1と第2のクロック信号をβ比の異なるインバータ回路を2段用いて生成することにより、モニター回路31を、ウエハのスクライブラインに配置できる大きさで形成できるようにしたことを特徴としている。
【0044】
図7は、図5のパラメータ抽出処理においてパッシブ素子及び寄生素子の容量パラメータに対して製造ばらつきの情報を付加する方法を説明するためのウエハ20上の配線例を示す断面図である。すなわち、図7では、抵抗や容量などのパッシブ素子の容量パラメータや、配線などの寄生素子の容量パラメータへの製造ばらつきの情報の持たせる方法について図示している。
【0045】
図7において、ウエハ20の接地導体40上に、配線が無い配線無し層41と、配線がある配線有り層42とが順次積層して形成されている。具体的な製造ばらつきとしては、層間絶縁膜である配線無し層41の膜厚Tの変動によるものや、メタル配線51,52のエッチング仕上がり幅Lmのばらつきによる寸法変動によるものや、誘電率変動によるものなどがある。
【0046】
現在一般に使用されているSPICEシミュレータ装置においては、線幅の寸法パラメータはあるが、膜厚Tのように縦方向や誘電率のパラメータは準備されていない。
【0047】
ここで、膜厚Tの配線無し層41におけるメタル配線51と設置導体40との間のキャパシタの容量Caと、配線有り層42における2個のメタル配線51,52間のキャパシタの容量Cbを表すために、次式で表されるようなモデル式を導入した。なお、メタル配線51と52の間の距離(スペース)はSとする。
【数1】
Ca=(ε’)/T’=(Aε)/T
ここで、
【数2】
ε’:変動した誘電率、
T’:変動した膜厚、
ε:理想的な誘電率、
T:設計層間値、
A:誘電率のばらつきの補正パラメータ、
である。また、
【数3】
Cb=(ε’)/S=(Bε)/S
ここで、
【数4】
ε’:変動した誘電率、
S’:変動したスペース、
ε:理想的な誘電率、
S:設計スペース値、
B:誘電率のばらつきの補正パラメータ、
である。
【0048】
本発明に係る実施形態では、第1のデータベースメモリ21のデータから、アクティブ素子、パッシブ素子や寄生素子の容量値を計算しその容量値から、
(A)層間膜厚Tを一定にして層間膜厚などのプロセスの変動分を誘電率εの補正パラメータAに持たすパラメータ抽出方法と、
(B)素子の仕上がり寸法Lmを一定にして仕上がり寸法などのプロセスの変動分を誘電率εの補正パラメータBに持たすパラメータ抽出方法と
を用いて容量パラメータを抽出することとした。なお、図7の例では、線幅Lmの変動がスペースSの変動に対応しその結果カップリング容量Cbが変動する例を示している。そのために、本実施形態では、配線無し層41と配線有り層42に分け、配線無し層41の誘電率εと配線有り層42の誘電率εという考え方を導入し、測定した容量値Ca及びCbから補正パラメータA及びBを抽出する。以上のようにして収集された種々のパラメータは第2のデータベースメモリ22に格納される。以上がパラメータ抽出処理での実施例である。
【0049】
次いで、図3の統計処理装置101と、図4のネットリスト抽出装置102の動作の実施例について以下に詳細に説明する。
【0050】
まず、図3の統計処理装置101の統計処理部23は、パラメータ抽出装置100内の第2のデータベースメモリ22に格納されたすべてのデータを統計的に解析し、ワーストケースモデルのパラメータセットを生成する。具体的な方法としては、多変量解析の主成分分析法が良く知られており、本実施形態においても、主成分分析法を用いてワーストケースモデルのパラメータセットを生成した。例えばn個の主成分でワーストケースモデルパラメータセットを生成する場合、2個のパラメータセットが生成され、第3のデータベースメモリ24に保存される。これらのすべてのパラメータセットには回路シミュレーションに必要なSPICEパラメータと、ネットリスト生成に必要なパラメータが含まれる。上述した誘電率のばらつき補正パラメータA及びBはネットリスト生成に必要なパラメータであり、次段のネットリスト抽出装置102でネットリスト生成時に用いられる。
【0051】
さらに、図4のネットリスト抽出装置102の動作の実施例について以下に詳細に説明する。
【0052】
まず、ネットリスト抽出部26へは、レイアウトデータデータメモリ25からウエハ20内の電子回路のレイアウトデータが入力され、同時に統計処理装置101内の第3のデータベースメモリ24に格納された、ばらつきの補正パラメータA及びBを含むレイアウトのパッシブ素子又は寄生素子の素子パラメータが読み込まれる。素子パラメータは、2個のパラメータセットにそれぞれ1組ずつワーストケースモデルとして生成されている。1つのパラメータセットから1つのネットリストが生成されるので生成されるネットリストの総数は2個となる。
【0053】
ここで、ばらつきの補正パラメータA及びBを用いてパッシブ素子又は寄生素子の容量値を算出する方法を以下に説明する。補正パラメータAはパッシブ素子又は寄生素子の層間膜厚を一定にしてプロセスの変動分を誘電率のパラメータとして得ており、補正パラメータBはパッシブ素子又は寄生素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分を誘電率のパラメータとして得ているので、レイアウトからキャパシタの容量値を計算する場合、図7を参照して説明した実施例と同様に、それぞれパッシブ素子又は寄生素子のない層(例えば、図7の配線無し層41に対応する層)におけるキャパシタの容量値Caは補正パラメータAを用いて、パッシブ素子又は寄生素子のある層(例えば、図7の配線有り層42に対応する層)におけるキャパシタの容量値Cbは補正パラメータBを用いて算出し、それぞれネットリストに容量値として追加する。
【0054】
次いで、回路シミュレーション用入力ファイル生成部27においては、ネットリスト抽出部26によりこのように生成された、2個のネットリストの出力ファイルにそれぞれ、第3のデータベースメモリ24のデータに保存された、パッシブ素子又は寄生素子の容量抽出に用いた誘電率の補正パラメータA及びBのほかに、回路シミュレーションに必要なパラメータ(例えば、アクティブ素子のパラメータを含む。)が記載されているパラメータセットを第3のデータベースメモリ24から読み出して入力ファイルに追加することにより、回路シミュレーション用入力ファイルを生成して、その入力ファイルを第4のデータベースメモリ28に格納する。従って、この回路シミュレーション用入力ファイルには、レイアウトに起因するばらつきや、構造の縦方向のばらつきまで考慮したワーストケースモデルの電子回路のネットリストと、回路シミュレーションに必要なワーストケースモデルSPICEパラメータが含まれる。
【0055】
従って、第4のデータベースメモリ28に保存された回路シミュレーション用入力ファイルが既存の回路シミュレーション装置103に入力される一方、ユーザにより入力された回路シミュレーション時のシミュレーション条件がデータ入力装置104から当該既存の回路シミュレーション装置103に入力され、回路シミュレーション装置103において回路シミュレーションが実行される。これにより、特殊な回路シミュレーション装置を必要とせず、汎用の既存の回路シミュレーション装置を用いて、当初目的とした製造ばらつきが考慮された回路シミュレーションを簡単に実行できる。
【0056】
以上詳述したように本実施形態によれば、製造ラインにおいてウエハ20からインラインデータをモニタリングするインラインパラメータを抽出するパラメータ抽出装置100と、上記パラメータ抽出装置100によって生成されたパラメータのデータを統計的に解析してパラメータセットを生成する統計処理装置101と、電子回路のレイアウトデータと統計処理装置101から出力されたパラメータセットを用いてパラメータセットに対応するネットリストをパラメータセットの数だけ生成し、ネットリストにパラメータセットが記載された回路シミュレーション用入力ファイルを生成するネットリスト抽出装置102とを備える。従って、ウエハ20内の電子回路を構成する素子だけでなく、寄生素子も製造ばらつきを反映したパラメータセットとネットリストを備えた回路シミュレーション用入力ファイルを自動的に生成することができ、これを用いて従来の既存の汎用回路シミュレーション装置103で扱えるようにでき、さらに、製造ばらつきを考慮した回路シミュレーションを可能にし、製造ばらつきを考慮して回路動作にマージンを持たせる回路設計の精度を大幅に向上させることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明に係る回路シミュレーション用入力ファイル生成システム又は生成方法によれば、所定の電子回路に関する所定の回路パラメータを抽出するパラメータ抽出装置と、
上記パラメータ抽出装置によって抽出された回路パラメータのデータを統計的に解析して所定数のパラメータセットを生成する統計処理装置と、
上記電子回路のレイアウトデータと上記統計処理装置により生成されたパラメータセットを用いて、上記パラメータセットに対応するネットリストを、上記パラメータセットの数だけ生成し、ネットリストにパラメータセットが記載された回路シミュレーション用入力ファイルを生成するネットリスト抽出装置とを備え、
上記パラメータ抽出装置は、上記電子回路におけるパッシブ素子と寄生素子の容量パラメータの容量値を計算し、上記計算された容量値に基づいて、上記各素子の層間膜厚及び仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分をそれぞれ誘電率の補正パラメータとして設定し、
上記ネットリスト抽出装置は、上記設定された各誘電率の補正パラメータをそれぞれ、上記各素子の無い層及び有る層に対応して用いてネットリストを生成する。
【0058】
従って、本発明によれば、例えばウエハ内の電子回路を構成する素子だけでなく、寄生素子も製造ばらつきを反映したパラメータセットとネットリストを備えた回路シミュレーション用入力ファイルを自動的に生成することができ、これを用いて従来の既存の汎用回路シミュレーション装置で扱えるようにでき、さらに、製造ばらつきを考慮した回路シミュレーションを可能にし、製造ばらつきを考慮して回路動作にマージンを持たせる回路設計の精度を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態である回路シミュレーションシステム300の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のパラメータ抽出装置100の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の統計処理装置101の構成を示すブロック図である。
【図4】図2のネットリスト抽出装置102の構成を示すブロック図である。
【図5】図1のパラメータ抽出装置100によって実行されるパラメータ抽出処理を示すフローチャートである。
【図6】図2のウエハ20中に形成されるモニター装置の一例の構成を示す回路図である。
【図7】図5のパラメータ抽出処理においてパッシブ素子及び寄生素子の容量パラメータに対して製造ばらつきの情報を付加する方法を説明するためのウエハ20上の配線例を示す断面図である。
【符号の説明】
10…インライン測定部、
11…構造パラメータ抽出部、
12…ACパラメータ抽出部、
13…DCパラメータ抽出部、
14…パッシブ素子パラメータ抽出部、
15…寄生素子パラメータ抽出部、
16…パラメータセット生成部、
20…ウエハ、
21…第1のデータベースメモリ、
22…第2のデータベースメモリ、
23…統計処理部、
24…第3のデータベースメモリ、
25…レイアウトデータメモリ、
26…ネットリスト抽出部、
27…回路シミュレーション用入力ファイル生成部、
28…第4のデータベースメモリ、
30…クロック信号発生器、
31…モニター回路、
32…信号発生回路、
33a,33b…インバータ回路、
34…被容量測定体、
35…基準容量測定体、
40…接地導体、
41…配線無し層、
42…配線有り層、
51,52…メタル配線、
100…パラメータ抽出装置、
101…統計処理装置、
102…ネットリスト抽出装置、
103…既存の回路シミュレーション装置、
104…データ入力装置、
200…入力ファイル生成システム、
300…回路シミュレーションシステム。

Claims (10)

  1. 所定の電子回路に関する所定の回路パラメータを抽出するパラメータ抽出装置と、
    上記パラメータ抽出装置によって抽出された回路パラメータのデータを統計的に解析して所定数のパラメータセットを生成する統計処理装置と、
    上記電子回路のレイアウトデータと上記統計処理装置により生成されたパラメータセットを用いて、上記パラメータセットに対応するネットリストを、上記パラメータセットの数だけ生成し、ネットリストにパラメータセットが記載された回路シミュレーション用入力ファイルを生成するネットリスト抽出装置とを備え、
    上記パラメータ抽出装置は、上記電子回路におけるパッシブ素子と寄生素子の容量パラメータの容量値を計算し、上記計算された容量値に基づいて、上記各素子の層間膜厚及び仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分をそれぞれ誘電率の補正パラメータとして設定し、
    上記ネットリスト抽出装置は、上記設定された各誘電率の補正パラメータをそれぞれ、上記各素子の無い層及び有る層に対応して用いてネットリストを生成することを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成システム。
  2. 請求項1記載の回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記パラメータ抽出装置は、
    製造ラインにおいて電子回路を含むウエハ中に形成されたモニター装置から電圧対電流特性の測定データを測定する手段と、
    上記測定データを保存する第1のデータベースメモリと、
    上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてアクティブ素子の構造パラメータを抽出する手段と、
    上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてアクティブ素子のACパラメータを抽出する手段と、
    上記第1のデータベースメモリに保存されたデータと、上記抽出された構造パラメータ及びACパラメータとに基づいてアクティブ素子のDCパラメータを抽出する手段と、
    上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてパッシブ素子と寄生素子の抵抗パラメータ及び容量パラメータを含む素子パラメータを抽出して計算し、かつ、上記計算された容量パラメータの容量値に基づいて、当該素子の層間膜厚を一定にしたときのプロセスの変動分と、当該素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分とをそれぞれ、誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBとして設定するパラメータ抽出する手段と、
    上記抽出されたアクティブ素子の構造パラメータ、ACパラメータ及びDCパラメータと、上記抽出されたパッシブ素子と寄生素子の誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBを含む素子パラメータとを保存する第2のデータベースメモリを備えたことを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成システム。
  3. 請求項2記載の回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記パラメータ抽出装置の測定データを測定する手段は、
    上記アクティブ素子の構造パラメータを抽出するための第1のモニター装置と、
    上記アクティブ素子のACパラメータを抽出するための第2のモニター装置と、
    上記アクティブ素子のDCパラメータを抽出するための第3のモニター装置と、
    パッシブ素子と寄生素子の抵抗パラメータを抽出するための第4のモニター装置と、
    パッシブ素子と寄生素子の容量パラメータを抽出するための第5のモニター装置を備え、
    上記第1と第2と第3のモニター装置は、同一のウエハのスクライブラインに形成し、もしくは、同一ウエハのモニター装置専用領域に形成されたことを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成システム。
  4. 請求項3記載の回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記パラメータ抽出装置の第2のモニター装置は、
    実質的に50%のデューティを有する三角波又は正弦波のクロック信号に基づいて、(50+Δ)%のデューティを有する第1のクロック信号と、(50−Δ)%のデューティを有する第2のクロック信号とを発生する信号発生回路と、
    それぞれ少なくとも2個のトランジスタから構成され、上記第1と第2のクロック信号が対応して入力される第1と第2のインバータ回路と、
    上記第1のインバータ回路の各トランジスタのドレインに接続された被容量測定体と、
    上記第2のインバータ回路の各トランジスタのドレインに接続された基準容量測定体とを備え、
    上記Δは、上記被容量測定体と上記基準容量測定体とを用いて上記アクティブ素子のACパラメータと、パッシブ素子や寄生素子の容量パラメータを抽出できるように設定されたことを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成システム。
  5. 請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載の回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記統計処理装置は、
    上記第2のデータベースメモリのデータに基づいて保存されたデータを統計的に解析して回路シミュレーションに必要なパラメータとネットリスト生成に必要なパラメータをパラメータセットとして生成する手段と、
    上記生成されたパラメータセットを保存する第3のデータベースメモリとを備えたことを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成システム。
  6. 請求項2記載の回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記ネットリスト抽出装置は、
    パッシブ素子又は寄生素子の層間膜厚を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定するパラメータ抽出方法で得られた誘電率の補正パラメータAと、パッシブ素子又は寄生素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定するパラメータ抽出方法で得られた誘電率の補正パラメータBを、それぞれパッシブ素子又は寄生素子の無い層と、パッシブ素子又は寄生素子の有る層に対応して用いて、電子回路のレイアウトデータからネットリストを生成する手段と、
    上記生成されたネットリストを保存する第4のデータベースメモリとを備えたことを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成システム。
  7. 請求項6記載の回路シミュレーション用入力ファイル生成システムにおいて、上記ネットリスト抽出装置は、
    上記電子回路のレイアウトデータから抽出したネットリストに加えて、パッシブ素子又は寄生素子の容量抽出に用いた誘電率の補正パラメータA及びBのほかに、回路シミュレーションに必要なパラメータが記載されているパラメータセットを、上記回路シミュレーション用入力ファイルに記載することを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成システム。
  8. 所定の電子回路に関する所定の回路パラメータを抽出するステップと、
    上記抽出された回路パラメータのデータを統計的に解析して所定数のパラメータセットを生成するステップと、
    上記電子回路のレイアウトデータと上記生成されたパラメータセットを用いて、上記パラメータセットに対応するネットリストを、上記パラメータセットの数だけ生成し、ネットリストにパラメータセットが記載された回路シミュレーション用入力ファイルを生成するステップとを含み、
    上記パラメータを抽出するステップは、上記電子回路におけるパッシブ素子と寄生素子の容量パラメータの容量値を計算し、上記計算された容量値に基づいて、上記各素子の層間膜厚及び仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分をそれぞれ誘電率の補正パラメータとして設定することを含み、
    上記入力ファイルを生成するステップは、上記設定された各誘電率の補正パラメータをそれぞれ、上記各素子の無い層及び有る層に対応して用いてネットリストを生成することを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成方法。
  9. 請求項8記載の回路シミュレーション用入力ファイル生成方法において、上記パラメータを抽出するステップは、
    製造ラインにおいて電子回路を含むウエハ中に形成されたモニター装置から電圧対電流特性の測定データを測定するステップと、
    上記測定データを第1のデータベースメモリに保存するステップと、
    上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてアクティブ素子の構造パラメータを抽出するステップと、
    上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてアクティブ素子のACパラメータを抽出するステップと、
    上記第1のデータベースメモリに保存されたデータと、上記抽出された構造パラメータ及びACパラメータとに基づいてアクティブ素子のDCパラメータを抽出するステップと、
    上記第1のデータベースメモリに保存されたデータに基づいてパッシブ素子と寄生素子の抵抗パラメータ及び容量パラメータを含む素子パラメータを抽出して計算し、かつ、上記計算された容量パラメータの容量値に基づいて、当該素子の層間膜厚を一定にしたときのプロセスの変動分と、当該素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分とをそれぞれ、誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBとして設定するパラメータ抽出するステップと、
    上記抽出されたアクティブ素子の構造パラメータ、ACパラメータ及びDCパラメータと、上記抽出されたパッシブ素子と寄生素子の誘電率の補正パラメータA及び誘電率の補正パラメータBを含む素子パラメータとを第2のデータベースメモリを第2のデータベースメモリに保存するステップとを含むことを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成方法。
  10. 請求項9記載の回路シミュレーション用入力ファイル生成方法において、上記ネットリストを抽出するステップは、
    パッシブ素子又は寄生素子の層間膜厚を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定するパラメータ抽出方法で得られた誘電率の補正パラメータAと、パッシブ素子又は寄生素子の仕上がり寸法を一定にしてプロセスの変動分を誘電率の補正パラメータとして設定するパラメータ抽出方法で得られた誘電率の補正パラメータBを、それぞれパッシブ素子又は寄生素子の無い層と、パッシブ素子又は寄生素子の有る層に対応して用いて、電子回路のレイアウトデータからネットリストを生成するステップと、
    上記生成されたネットリストを第4のデータベースメモリとを含むことを特徴とする回路シミュレーション用入力ファイル生成方法。
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