JP2004355405A - スイープ型指紋認証装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】省エネルギー性の高い、ユーザの指紋を熱センサを用いてスイープ方式で検出して認証するスイープ型指紋認証装置等を提供する。
【解決手段】ユーザが認証のために指紋の入力動作を開始するのを、指検知用センサ1で検知したときに動作開始タイミングであると判断する動作開始タイミング検知部2と、前記動作開始タイミング検知部2による検知に応答して、指紋をスイープ方式で検出する熱センサであるラインセンサ4を動作状態にするために電源の通電などを行い、前記動作開始タイミングからあらかじめ設定しておいた一定時間が経過したとき、または指紋認証が完了したときに、前記ラインセンサ4への電源供給を止めて動作状態を終了させるスイープ型指紋検出動作制御部3とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】ユーザが認証のために指紋の入力動作を開始するのを、指検知用センサ1で検知したときに動作開始タイミングであると判断する動作開始タイミング検知部2と、前記動作開始タイミング検知部2による検知に応答して、指紋をスイープ方式で検出する熱センサであるラインセンサ4を動作状態にするために電源の通電などを行い、前記動作開始タイミングからあらかじめ設定しておいた一定時間が経過したとき、または指紋認証が完了したときに、前記ラインセンサ4への電源供給を止めて動作状態を終了させるスイープ型指紋検出動作制御部3とを備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイープ型指紋認証装置に関し、特にユーザの指紋を熱センサを用いてスイープ方式で検出して認証するスイープ型指紋認証装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、指紋認証装置として、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
上記特許文献1に開示された指紋センサ、指紋照合装置等では、基板上に複数の温度センサ、配線および絶縁膜を積層する際に生ずる温度センサ上の凹部に配設した熱伝導可能な突起部を設けるよう構成されているので、指紋の山部が検出面と確実に接触して、指紋の山部と谷部の伝熱特性を利用して指紋を精度良く検出することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−269548号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の指紋認証装置は、常時電源を供給しておく方式のため、省エネルギーに反するという問題がある。そのために、特に携帯電話等の省電力機能が必要な機器には使用が困難である。
【0005】
そこで本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、省エネルギー性の高い指紋認証装置等を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明に係るスイープ型指紋認証装置は、ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出して認証するスイープ型指紋認証装置であって、ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出するスイープ型指紋検出手段と、指紋を検出する動作に入る動作開始タイミングを検知する動作開始タイミング検知手段と、前記動作開始タイミング検知手段による検知に応答して、前記スイープ型指紋検出手段を動作状態にするスイープ型指紋検出動作制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記スイープ型指紋検出動作制御手段は、前記動作開始タイミングから一定時間が経過したとき、ユーザの指を指検知用センサで検知しなくなったとき、または、指紋認証が完了したとき、前記スイープ型指紋検出手段の動作状態を終了させることを特徴とする。
【0008】
これによって、スイープ型指紋認証装置は、指検知用センサに入力がないときはユーザが指紋認証動作を行わないと判断し、ラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、指検知用センサに入力があったときユーザが指紋認証動作を開始すると判断して、ラインセンサに通電し検出動作可能状態にする。そして、前記動作開始タイミングから一定時間が経過するか、または、指紋認証が完了した場合に指紋認証動作が終了したと判断して、ラインセンサへの通電を止めて動作状態を終了することによって、極めて高度な省エネルギー化が実現できる。
【0009】
なお、本発明はこのようなスイープ型指紋認証装置として実現することができるだけでなく、スイープ型指紋認証方法として実現したり、汎用のコンピュータをスイープ型指紋認証装置として機能させるプログラムとして実現することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態におけるスイープ型指紋認証装置を説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置10の外観図である。図1(a)に示すように、スイープ型指紋認証装置10は、ユーザの指紋を熱センサを用いてスイープ方式で検出する装置であり、指検知用センサ1とラインセンサ4とを備え、使用時には外部機器20と接続されている。外部機器20は、例えば携帯電話であり、登録者のみが使用できて、登録者以外は使用が禁止される。指紋の認証動作を行おうとするユーザは、図1(b)に示すように、スイープ型指紋認証装置10の指検知用センサ1およびラインセンサ4の上部に、指30の第一関節と第二関節の間付近を置いてから、矢印A方向に向かって指30をゆっくり滑らかにスライドさせる。
【0012】
図2は、発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置10およびスイープ型指紋認証装置10に接続される外部機器20のブロック図である。
このスイープ型指紋認証装置10は、指検知用センサ1、動作開始タイミング検知部2、スイープ型指紋検出動作制御部3、ラインセンサ4および入出力インターフェイス部5から構成される。
【0013】
指検知用センサ1は、指紋を認証しようとするユーザの指30がラインセンサ4に近接したことを検知するもので、半導体開閉素子を備え、検出領域内に電界を発生させる近接スイッチである静電容量型近接スイッチなどの非接触式センサである。
【0014】
動作開始タイミング検知部2は、指検知用センサ1による検知により、スイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の開始の信号を送信する。それにより、スイープ型指紋検出動作制御部3は、ラインセンサ4を動作状態にするために電源の通電などを行う。また、後述する方法に従い指紋検出動作の終了を判定して、ラインセンサ4に対しての電源の通電などを止めて動作状態を終了させる。また、入出力インターフェイス部5を通じて検出した線状に区切られた指紋データを外部機器20に送信する。
【0015】
ラインセンサ4は、微小な熱センサと突起物がある一定の微小な間隔で帯状に配置されており、突起物が指紋の山部と接触したときに突起物の熱が指紋の山部に移動して、熱センサの温度が下がるようになっている。一方、突起物は指紋の谷部には接触しないので、この場合、熱センサの温度は下がらない。ラインセンサ4は、この一連の温度データを検出して、線状に区切られた指紋データとして、順次スイープ型指紋検出動作制御部3に送る。
【0016】
入出力インターフェイス部5は、スイープ型指紋検出動作制御部3からの線状に区切られた指紋データを外部機器20に送信する。
一方、外部機器20は、入出力インターフェイス部11、指紋合成部12、指紋認証部13、および指紋登録記憶部14から構成される。
【0017】
入出力インターフェイス部11は、スイープ型指紋認証装置10から送信された線状に区切られた指紋データを受信し、指紋合成部12に送る。
指紋合成部12は、各々の線状に区切られた指紋データを、一つの指紋データに合成する。また、指紋認証部13に合成された一つの指紋データを送る。
【0018】
指紋認証部13は、指紋合成部12から送られた合成された一つの指紋データを受信し、あらかじめ登録されてあるユーザの指紋データを指紋登録記憶部14から読み出して、相互に比較することで、認証できるかまたは認証できないかを判定する。
【0019】
次に、以上のように構成されたスイープ型指紋認証装置10の動作について説明する。
図3は、スイープ型指紋認証装置10の動作手順を示すフローチャートである。
【0020】
最初に、動作開始タイミング検知部2は、指検知用センサ1を通電する(S1)。ここで、指検知用センサ1に入力がない場合には(S2でNO)、この状態を継続する。指検知用センサ1に入力があった場合(S2でYES)、ユーザが指紋の入力動作を開始したと判断し、動作開始タイミング検知部2はスイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の開始の信号を送信し、スイープ型指紋検出動作制御部3はラインセンサ4を通電する(S3)とともに、指紋の検出動作を終了するためのタイミングを生成するための終了用タイマーをスタートさせ(S4)、スイープ方式での指紋入力検出動作を行い(S5)、入出力インターフェイス5を通して外部機器20に対して取得した線状に区切られた指紋データを送信する(S6)。スイープ型指紋検出動作制御部3は、外部機器20からの指紋認証完了信号を受信しなかった場合(S7でNO)、終了用タイマーと設定時間を比較する(S9)。受信した場合(S7でYES)、終了用タイマーをリセットし(S8)、ラインセンサを非通電にする(S10)。終了用タイマーとあらかじめ設定された設定時間との比較(S9)では、終了用タイマーが設定時間に満たないとき(S9で<)、スイープ方式での指紋入力検出動作を再び行う(S5)。終了用タイマーが設定時間に達したときは(S9で≧)、スイープ型指紋検出動作制御部3はラインセンサ4を非通電にする(S10)。
【0021】
以上のように、本実施の形態におけるスイープ型指紋認証装置は、指検知用センサに入力がないときはユーザが指紋認証動作を行わないと判断し、ラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、指検知用センサに入力があったときユーザが指紋認証動作を開始すると判断して、ラインセンサを通電し、一定時間が経過するか、指紋認証完了信号を受信した場合に、ラインセンサへの通電を止めることによって極めて省エネルギー性の高い指紋認証装置を実現することができる。
なお、本実施の形態では、指検知用センサは接触式センサや接触型のスイッチであってもよい。
【0022】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2におけるスイープ型指紋認証装置を説明する。実施の形態1との相違点は、図2における指検知用センサ部1とラインセンサ4部が一体型構造となったことである。
【0023】
図4は、発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置10aおよびスイープ型指紋認証装置10aに接続される外部機器20の外観図である。図4に示すように、スイープ型指紋認証装置10aは、指検知用センサ部6aとラインセンサ部6bから構成される一体型センサ6を備える。
【0024】
図5は、発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置10aのブロック図である。
このスイープ型指紋認証装置10aは、動作開始タイミング検知部2a、スイープ型指紋検出動作制御部3、一体型センサ6および入出力インターフェイス部5から構成される。なお、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0025】
一体型センサ6は、指紋を認証しようとするユーザの指30が一体型センサ6に近接したことを検知するもので、ラインセンサの一部だけを指検知のためのセンサとして常時通電できるようにしたラインセンサである。
動作開始タイミング検知部2aは、一体型センサ6の指検知用センサ部6aの信号を検出して、スイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の検出開始の信号を送信する。スイープ型指紋検出動作制御部3は、一体型センサ6のラインセンサ部6bを動作状態にするために電源の通電などを行う。また、後述する方法に従い指紋検出動作の終了を判定して、一体型センサ6のラインセンサ部6bに対しての電源の通電などを止めて動作状態を終了させる。また、入出力インターフェイス部5を通じて検出した線状に区切られた指紋データを外部機器20に送信する。
【0026】
次に、以上のように構成されたスイープ型指紋認証装置10aの動作について説明する。
図6は、スイープ型指紋認証装置10aの動作手順を示すフローチャートである。
【0027】
最初に、動作開始タイミング検知部2aは、一体型センサ6の指検知用センサ部6aを通電する(S11)。一体型センサ6の指検知用センサ部6aに入力がない場合には(S12でNO)、この状態を継続する。一体型センサ6の指検知用センサ部6aに入力があった場合(S12でYES)、動作開始タイミング検知部2aはユーザが指紋の入力動作を開始したと判断し、スイープ型指紋検出動作制御部3aに対して指紋検出動作の開始の信号を送信し、スイープ型指紋検出動作制御部3aは一体型センサ6のラインセンサ部6bを通電する(S13)とともに、指紋の検出動作を終了するためのタイミングを生成するための終了用タイマーをスタートさせ(S14)、スイープ方式での指紋入力検出動作を行い(S15)、入出力インターフェイス5を通して外部機器20に対して取得した線状に区切られた指紋データを送信する(S16)。スイープ型指紋検出動作制御部3は、外部機器20からの指紋認証完了信号を受信しなかった場合(S17でNO)、終了用タイマーと設定時間を比較する(S19)。受信した場合(S17でYES)、終了用タイマーをリセットし(S18)、一体型センサ6のラインセンサ部6bを非通電にする(S20)。終了用タイマーとあらかじめ設定された設定時間との比較(S19)では、終了用タイマーが設定時間に満たないとき(S19で<)、スイープ方式での指紋入力検出動作を再び行う(S15)。終了用タイマーが設定時間に達したときは(S19で≧)、スイープ型指紋検出動作制御部3は一体型センサ6のラインセンサ部6bを非通電にする(S20)。
【0028】
以上のように、本実施の形態におけるスイープ型指紋認証装置は、一体型センサの指検知用センサ部に入力がないときはユーザが指紋認証動作を行わないと判断し、ラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、一体型センサの指検知用センサ部に入力があったときユーザが指紋認証動作を開始すると判断して、ラインセンサを通電し、一定時間が経過するか、指紋認証完了信号を受信した場合に、一体型センサのラインセンサ部への通電を止めることによって極めて省エネルギー性の高い指紋認証装置を実現することができる。
なお、本実施の形態では、一体型センサは、指検知用センサ部として接触式や非接触式のセンサやスイッチを用いたものであってもよい。
【0029】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3におけるスイープ型指紋認証装置を説明する。実施の形態1との相違点は、図2におけるスイープ型指紋認証装置10上の指検知用センサ1の替わりに、新たに外部機器上に動作開始スイッチが設けられていることである。
【0030】
図7は、発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置10bの外観図である。図7に示すように、スイープ型指紋認証装置10bは、ラインセンサ4を備え、使用時には外部機器20bと接続されている。指紋の認証動作を行おうとするユーザは、まず、図7に示すように、外部機器20b上に設けられた動作開始スイッチ15を押す。その後のユーザの指紋認証動作の様子は図1(b)と同様である。
【0031】
図8は、発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置10bおよびスイープ型指紋認証装置10bに接続される外部機器20bのブロック図である。
このスイープ型指紋認証装置10bは、動作開始タイミング検知部2b、スイープ型指紋検出動作制御部3、ラインセンサ4および入出力インターフェイス部5bから構成される。なお、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0032】
動作開始タイミング検知部2bは、外部機器20bからの動作開始信号を入出力インターフェイス部5bを通して受信したとき、スイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の検出開始の信号を送信する。スイープ型指紋検出動作制御部3は、ラインセンサ4を動作状態にするために電源の通電などを行う。また、後述する方法に従い指紋検出動作の終了を判定して、ラインセンサ4に対しての電源の通電などを止めて動作状態を終了させる。また、入出力インターフェイス部5bを通じて検出した線状に区切られた指紋データを外部機器20bに送信する。
【0033】
一方、外部機器20bは、入出力インターフェイス部11b、指紋合成部12、指紋認証部13、指紋登録記憶部14、および接触型の動作開始スイッチ15から構成される。
動作開始スイッチ15は、ユーザが指紋の認証動作を開始しようとするときに押すスイッチであって、動作開始スイッチ15が押されたときには、外部機器20bは、入出力インターフェイス部11bを通してスイープ型指紋認証装置10bに動作開始信号を送信する。
【0034】
次に、以上のように構成されたスイープ型指紋認証装置10bの動作について説明する。
図9は、スイープ型指紋認証装置10bの動作手順を示すフローチャートである。
【0035】
最初に、動作開始タイミング検知部2bが、外部機器20bからの動作開始信号を受信しない場合には(S22でNO)、この状態を継続する。外部機器20bからの動作開始信号があった場合(S22でYES)、ユーザが指紋の認証動作を開始したと判断し、動作開始タイミング検知部2bはスイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の開始の信号を送信し、スイープ型指紋検出動作制御部3はラインセンサ4を通電する(S23)とともに、指紋の検出動作を終了するためのタイミングを生成するための終了用タイマーをスタートさせ(S24)、スイープ方式での指紋入力検出動作を行い(S25)、入出力インターフェイス5bを通して外部機器20bに対して取得した線状に区切られた指紋データを送信する(S26)。スイープ型指紋検出動作制御部3は、外部機器20bからの指紋認証完了信号を受信しなかった場合(S27でNO)、終了用タイマーと設定時間を比較する(S29)。受信した場合(S27でYES)、終了用タイマーをリセットし(S28)、ラインセンサを非通電にする(S30)。終了用タイマーとあらかじめ設定された設定時間との比較(S29)では、終了用タイマーが設定時間に満たないときは(S29で<)、スイープ方式での指紋入力検出動作を再び行う(S25)。終了用タイマーが設定時間に達したときは(S29で≧)、スイープ型指紋検出動作制御部3はラインセンサ4を非通電にする(S30)。
【0036】
以上のように、本実施の形態におけるスイープ型指紋認証装置は、外部機器上に設けられた動作開始スイッチに入力がないときはユーザが指紋認証動作を行わないと判断し、ラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、外部機器上に設けられた動作開始スイッチに入力があったときユーザが指紋認証動作を開始すると判断して、ラインセンサを通電し、一定時間が経過するか、指紋認証完了信号を受信した場合、ラインセンサへの通電を止めることによって極めて省エネルギー性の高い指紋認証装置を実現することができる。
【0037】
なお、発明の形態3では、指紋の検出動作の開始には接触型のスイッチを用いているが、非接触型の近接スイッチや、ユーザが動作の開始を言葉で発したものを音声認識するものを使用してもよい。
以上、本発明に係るスイープ型指紋認証装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されない。
【0038】
たとえば、発明の形態1、2、3では、スイープ型指紋認証装置は外部機器と分離した構成をとっているが、これらを統合して一体構造としてもよい。
また、ラインセンサとしては、上記のほかに焦電センサと抵抗線を組み合わせた構成のものなどであってもよい。
【0039】
また、指紋認証動作の終了判断は、終了用タイマーを使用せず、指検知用センサの入力がなくなったことにより行ってもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上の発明から明らかなように、本発明に係るスイープ型指紋認証装置によって、ユーザが指紋の認証を行わないときはラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、指紋検出動作を行うときだけラインセンサを通電することによって省エネルギー性の高い指紋認証装置を実現することができる。つまり、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などのバッテリー容量が小さい外部機器と接続して動作させる場合でも、長時間の使用が可能になる。
【0041】
また、センサ自体の通電時間が短くなることでセンサの故障が少なくなるので、装置の寿命を延ばすことが可能になる。
以上のように、本発明に係るスイープ型指紋認証装置により、消費電力を最小限度に抑えた指紋認証動作が可能になり、その実用的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置の外観図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置の外観図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置のブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置の外観図である。
【図8】本発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置のブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 指検知用センサ
2、2a、2b 動作開始タイミング検知部
3 スイープ型指紋検出動作制御部
4 ラインセンサ
5、5b 入出力インターフェイス部
6 一体型センサ
10、10a、10b スイープ型指紋認証装置
11、11b 入出力インターフェイス部
12 指紋合成部
13 指紋認証部
14 指紋登録記憶部
15 動作開始スイッチ
20、20b 外部機器
30 指
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイープ型指紋認証装置に関し、特にユーザの指紋を熱センサを用いてスイープ方式で検出して認証するスイープ型指紋認証装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、指紋認証装置として、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
上記特許文献1に開示された指紋センサ、指紋照合装置等では、基板上に複数の温度センサ、配線および絶縁膜を積層する際に生ずる温度センサ上の凹部に配設した熱伝導可能な突起部を設けるよう構成されているので、指紋の山部が検出面と確実に接触して、指紋の山部と谷部の伝熱特性を利用して指紋を精度良く検出することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−269548号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の指紋認証装置は、常時電源を供給しておく方式のため、省エネルギーに反するという問題がある。そのために、特に携帯電話等の省電力機能が必要な機器には使用が困難である。
【0005】
そこで本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、省エネルギー性の高い指紋認証装置等を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明に係るスイープ型指紋認証装置は、ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出して認証するスイープ型指紋認証装置であって、ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出するスイープ型指紋検出手段と、指紋を検出する動作に入る動作開始タイミングを検知する動作開始タイミング検知手段と、前記動作開始タイミング検知手段による検知に応答して、前記スイープ型指紋検出手段を動作状態にするスイープ型指紋検出動作制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記スイープ型指紋検出動作制御手段は、前記動作開始タイミングから一定時間が経過したとき、ユーザの指を指検知用センサで検知しなくなったとき、または、指紋認証が完了したとき、前記スイープ型指紋検出手段の動作状態を終了させることを特徴とする。
【0008】
これによって、スイープ型指紋認証装置は、指検知用センサに入力がないときはユーザが指紋認証動作を行わないと判断し、ラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、指検知用センサに入力があったときユーザが指紋認証動作を開始すると判断して、ラインセンサに通電し検出動作可能状態にする。そして、前記動作開始タイミングから一定時間が経過するか、または、指紋認証が完了した場合に指紋認証動作が終了したと判断して、ラインセンサへの通電を止めて動作状態を終了することによって、極めて高度な省エネルギー化が実現できる。
【0009】
なお、本発明はこのようなスイープ型指紋認証装置として実現することができるだけでなく、スイープ型指紋認証方法として実現したり、汎用のコンピュータをスイープ型指紋認証装置として機能させるプログラムとして実現することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態におけるスイープ型指紋認証装置を説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置10の外観図である。図1(a)に示すように、スイープ型指紋認証装置10は、ユーザの指紋を熱センサを用いてスイープ方式で検出する装置であり、指検知用センサ1とラインセンサ4とを備え、使用時には外部機器20と接続されている。外部機器20は、例えば携帯電話であり、登録者のみが使用できて、登録者以外は使用が禁止される。指紋の認証動作を行おうとするユーザは、図1(b)に示すように、スイープ型指紋認証装置10の指検知用センサ1およびラインセンサ4の上部に、指30の第一関節と第二関節の間付近を置いてから、矢印A方向に向かって指30をゆっくり滑らかにスライドさせる。
【0012】
図2は、発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置10およびスイープ型指紋認証装置10に接続される外部機器20のブロック図である。
このスイープ型指紋認証装置10は、指検知用センサ1、動作開始タイミング検知部2、スイープ型指紋検出動作制御部3、ラインセンサ4および入出力インターフェイス部5から構成される。
【0013】
指検知用センサ1は、指紋を認証しようとするユーザの指30がラインセンサ4に近接したことを検知するもので、半導体開閉素子を備え、検出領域内に電界を発生させる近接スイッチである静電容量型近接スイッチなどの非接触式センサである。
【0014】
動作開始タイミング検知部2は、指検知用センサ1による検知により、スイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の開始の信号を送信する。それにより、スイープ型指紋検出動作制御部3は、ラインセンサ4を動作状態にするために電源の通電などを行う。また、後述する方法に従い指紋検出動作の終了を判定して、ラインセンサ4に対しての電源の通電などを止めて動作状態を終了させる。また、入出力インターフェイス部5を通じて検出した線状に区切られた指紋データを外部機器20に送信する。
【0015】
ラインセンサ4は、微小な熱センサと突起物がある一定の微小な間隔で帯状に配置されており、突起物が指紋の山部と接触したときに突起物の熱が指紋の山部に移動して、熱センサの温度が下がるようになっている。一方、突起物は指紋の谷部には接触しないので、この場合、熱センサの温度は下がらない。ラインセンサ4は、この一連の温度データを検出して、線状に区切られた指紋データとして、順次スイープ型指紋検出動作制御部3に送る。
【0016】
入出力インターフェイス部5は、スイープ型指紋検出動作制御部3からの線状に区切られた指紋データを外部機器20に送信する。
一方、外部機器20は、入出力インターフェイス部11、指紋合成部12、指紋認証部13、および指紋登録記憶部14から構成される。
【0017】
入出力インターフェイス部11は、スイープ型指紋認証装置10から送信された線状に区切られた指紋データを受信し、指紋合成部12に送る。
指紋合成部12は、各々の線状に区切られた指紋データを、一つの指紋データに合成する。また、指紋認証部13に合成された一つの指紋データを送る。
【0018】
指紋認証部13は、指紋合成部12から送られた合成された一つの指紋データを受信し、あらかじめ登録されてあるユーザの指紋データを指紋登録記憶部14から読み出して、相互に比較することで、認証できるかまたは認証できないかを判定する。
【0019】
次に、以上のように構成されたスイープ型指紋認証装置10の動作について説明する。
図3は、スイープ型指紋認証装置10の動作手順を示すフローチャートである。
【0020】
最初に、動作開始タイミング検知部2は、指検知用センサ1を通電する(S1)。ここで、指検知用センサ1に入力がない場合には(S2でNO)、この状態を継続する。指検知用センサ1に入力があった場合(S2でYES)、ユーザが指紋の入力動作を開始したと判断し、動作開始タイミング検知部2はスイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の開始の信号を送信し、スイープ型指紋検出動作制御部3はラインセンサ4を通電する(S3)とともに、指紋の検出動作を終了するためのタイミングを生成するための終了用タイマーをスタートさせ(S4)、スイープ方式での指紋入力検出動作を行い(S5)、入出力インターフェイス5を通して外部機器20に対して取得した線状に区切られた指紋データを送信する(S6)。スイープ型指紋検出動作制御部3は、外部機器20からの指紋認証完了信号を受信しなかった場合(S7でNO)、終了用タイマーと設定時間を比較する(S9)。受信した場合(S7でYES)、終了用タイマーをリセットし(S8)、ラインセンサを非通電にする(S10)。終了用タイマーとあらかじめ設定された設定時間との比較(S9)では、終了用タイマーが設定時間に満たないとき(S9で<)、スイープ方式での指紋入力検出動作を再び行う(S5)。終了用タイマーが設定時間に達したときは(S9で≧)、スイープ型指紋検出動作制御部3はラインセンサ4を非通電にする(S10)。
【0021】
以上のように、本実施の形態におけるスイープ型指紋認証装置は、指検知用センサに入力がないときはユーザが指紋認証動作を行わないと判断し、ラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、指検知用センサに入力があったときユーザが指紋認証動作を開始すると判断して、ラインセンサを通電し、一定時間が経過するか、指紋認証完了信号を受信した場合に、ラインセンサへの通電を止めることによって極めて省エネルギー性の高い指紋認証装置を実現することができる。
なお、本実施の形態では、指検知用センサは接触式センサや接触型のスイッチであってもよい。
【0022】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2におけるスイープ型指紋認証装置を説明する。実施の形態1との相違点は、図2における指検知用センサ部1とラインセンサ4部が一体型構造となったことである。
【0023】
図4は、発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置10aおよびスイープ型指紋認証装置10aに接続される外部機器20の外観図である。図4に示すように、スイープ型指紋認証装置10aは、指検知用センサ部6aとラインセンサ部6bから構成される一体型センサ6を備える。
【0024】
図5は、発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置10aのブロック図である。
このスイープ型指紋認証装置10aは、動作開始タイミング検知部2a、スイープ型指紋検出動作制御部3、一体型センサ6および入出力インターフェイス部5から構成される。なお、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0025】
一体型センサ6は、指紋を認証しようとするユーザの指30が一体型センサ6に近接したことを検知するもので、ラインセンサの一部だけを指検知のためのセンサとして常時通電できるようにしたラインセンサである。
動作開始タイミング検知部2aは、一体型センサ6の指検知用センサ部6aの信号を検出して、スイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の検出開始の信号を送信する。スイープ型指紋検出動作制御部3は、一体型センサ6のラインセンサ部6bを動作状態にするために電源の通電などを行う。また、後述する方法に従い指紋検出動作の終了を判定して、一体型センサ6のラインセンサ部6bに対しての電源の通電などを止めて動作状態を終了させる。また、入出力インターフェイス部5を通じて検出した線状に区切られた指紋データを外部機器20に送信する。
【0026】
次に、以上のように構成されたスイープ型指紋認証装置10aの動作について説明する。
図6は、スイープ型指紋認証装置10aの動作手順を示すフローチャートである。
【0027】
最初に、動作開始タイミング検知部2aは、一体型センサ6の指検知用センサ部6aを通電する(S11)。一体型センサ6の指検知用センサ部6aに入力がない場合には(S12でNO)、この状態を継続する。一体型センサ6の指検知用センサ部6aに入力があった場合(S12でYES)、動作開始タイミング検知部2aはユーザが指紋の入力動作を開始したと判断し、スイープ型指紋検出動作制御部3aに対して指紋検出動作の開始の信号を送信し、スイープ型指紋検出動作制御部3aは一体型センサ6のラインセンサ部6bを通電する(S13)とともに、指紋の検出動作を終了するためのタイミングを生成するための終了用タイマーをスタートさせ(S14)、スイープ方式での指紋入力検出動作を行い(S15)、入出力インターフェイス5を通して外部機器20に対して取得した線状に区切られた指紋データを送信する(S16)。スイープ型指紋検出動作制御部3は、外部機器20からの指紋認証完了信号を受信しなかった場合(S17でNO)、終了用タイマーと設定時間を比較する(S19)。受信した場合(S17でYES)、終了用タイマーをリセットし(S18)、一体型センサ6のラインセンサ部6bを非通電にする(S20)。終了用タイマーとあらかじめ設定された設定時間との比較(S19)では、終了用タイマーが設定時間に満たないとき(S19で<)、スイープ方式での指紋入力検出動作を再び行う(S15)。終了用タイマーが設定時間に達したときは(S19で≧)、スイープ型指紋検出動作制御部3は一体型センサ6のラインセンサ部6bを非通電にする(S20)。
【0028】
以上のように、本実施の形態におけるスイープ型指紋認証装置は、一体型センサの指検知用センサ部に入力がないときはユーザが指紋認証動作を行わないと判断し、ラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、一体型センサの指検知用センサ部に入力があったときユーザが指紋認証動作を開始すると判断して、ラインセンサを通電し、一定時間が経過するか、指紋認証完了信号を受信した場合に、一体型センサのラインセンサ部への通電を止めることによって極めて省エネルギー性の高い指紋認証装置を実現することができる。
なお、本実施の形態では、一体型センサは、指検知用センサ部として接触式や非接触式のセンサやスイッチを用いたものであってもよい。
【0029】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3におけるスイープ型指紋認証装置を説明する。実施の形態1との相違点は、図2におけるスイープ型指紋認証装置10上の指検知用センサ1の替わりに、新たに外部機器上に動作開始スイッチが設けられていることである。
【0030】
図7は、発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置10bの外観図である。図7に示すように、スイープ型指紋認証装置10bは、ラインセンサ4を備え、使用時には外部機器20bと接続されている。指紋の認証動作を行おうとするユーザは、まず、図7に示すように、外部機器20b上に設けられた動作開始スイッチ15を押す。その後のユーザの指紋認証動作の様子は図1(b)と同様である。
【0031】
図8は、発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置10bおよびスイープ型指紋認証装置10bに接続される外部機器20bのブロック図である。
このスイープ型指紋認証装置10bは、動作開始タイミング検知部2b、スイープ型指紋検出動作制御部3、ラインセンサ4および入出力インターフェイス部5bから構成される。なお、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0032】
動作開始タイミング検知部2bは、外部機器20bからの動作開始信号を入出力インターフェイス部5bを通して受信したとき、スイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の検出開始の信号を送信する。スイープ型指紋検出動作制御部3は、ラインセンサ4を動作状態にするために電源の通電などを行う。また、後述する方法に従い指紋検出動作の終了を判定して、ラインセンサ4に対しての電源の通電などを止めて動作状態を終了させる。また、入出力インターフェイス部5bを通じて検出した線状に区切られた指紋データを外部機器20bに送信する。
【0033】
一方、外部機器20bは、入出力インターフェイス部11b、指紋合成部12、指紋認証部13、指紋登録記憶部14、および接触型の動作開始スイッチ15から構成される。
動作開始スイッチ15は、ユーザが指紋の認証動作を開始しようとするときに押すスイッチであって、動作開始スイッチ15が押されたときには、外部機器20bは、入出力インターフェイス部11bを通してスイープ型指紋認証装置10bに動作開始信号を送信する。
【0034】
次に、以上のように構成されたスイープ型指紋認証装置10bの動作について説明する。
図9は、スイープ型指紋認証装置10bの動作手順を示すフローチャートである。
【0035】
最初に、動作開始タイミング検知部2bが、外部機器20bからの動作開始信号を受信しない場合には(S22でNO)、この状態を継続する。外部機器20bからの動作開始信号があった場合(S22でYES)、ユーザが指紋の認証動作を開始したと判断し、動作開始タイミング検知部2bはスイープ型指紋検出動作制御部3に対して指紋検出動作の開始の信号を送信し、スイープ型指紋検出動作制御部3はラインセンサ4を通電する(S23)とともに、指紋の検出動作を終了するためのタイミングを生成するための終了用タイマーをスタートさせ(S24)、スイープ方式での指紋入力検出動作を行い(S25)、入出力インターフェイス5bを通して外部機器20bに対して取得した線状に区切られた指紋データを送信する(S26)。スイープ型指紋検出動作制御部3は、外部機器20bからの指紋認証完了信号を受信しなかった場合(S27でNO)、終了用タイマーと設定時間を比較する(S29)。受信した場合(S27でYES)、終了用タイマーをリセットし(S28)、ラインセンサを非通電にする(S30)。終了用タイマーとあらかじめ設定された設定時間との比較(S29)では、終了用タイマーが設定時間に満たないときは(S29で<)、スイープ方式での指紋入力検出動作を再び行う(S25)。終了用タイマーが設定時間に達したときは(S29で≧)、スイープ型指紋検出動作制御部3はラインセンサ4を非通電にする(S30)。
【0036】
以上のように、本実施の形態におけるスイープ型指紋認証装置は、外部機器上に設けられた動作開始スイッチに入力がないときはユーザが指紋認証動作を行わないと判断し、ラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、外部機器上に設けられた動作開始スイッチに入力があったときユーザが指紋認証動作を開始すると判断して、ラインセンサを通電し、一定時間が経過するか、指紋認証完了信号を受信した場合、ラインセンサへの通電を止めることによって極めて省エネルギー性の高い指紋認証装置を実現することができる。
【0037】
なお、発明の形態3では、指紋の検出動作の開始には接触型のスイッチを用いているが、非接触型の近接スイッチや、ユーザが動作の開始を言葉で発したものを音声認識するものを使用してもよい。
以上、本発明に係るスイープ型指紋認証装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されない。
【0038】
たとえば、発明の形態1、2、3では、スイープ型指紋認証装置は外部機器と分離した構成をとっているが、これらを統合して一体構造としてもよい。
また、ラインセンサとしては、上記のほかに焦電センサと抵抗線を組み合わせた構成のものなどであってもよい。
【0039】
また、指紋認証動作の終了判断は、終了用タイマーを使用せず、指検知用センサの入力がなくなったことにより行ってもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上の発明から明らかなように、本発明に係るスイープ型指紋認証装置によって、ユーザが指紋の認証を行わないときはラインセンサを非通電にして消費電力を最小限度に押さえ、指紋検出動作を行うときだけラインセンサを通電することによって省エネルギー性の高い指紋認証装置を実現することができる。つまり、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などのバッテリー容量が小さい外部機器と接続して動作させる場合でも、長時間の使用が可能になる。
【0041】
また、センサ自体の通電時間が短くなることでセンサの故障が少なくなるので、装置の寿命を延ばすことが可能になる。
以上のように、本発明に係るスイープ型指紋認証装置により、消費電力を最小限度に抑えた指紋認証動作が可能になり、その実用的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置の外観図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るスイープ型指紋認証装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置の外観図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置のブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係るスイープ型指紋認証装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置の外観図である。
【図8】本発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置のブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係るスイープ型指紋認証装置の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 指検知用センサ
2、2a、2b 動作開始タイミング検知部
3 スイープ型指紋検出動作制御部
4 ラインセンサ
5、5b 入出力インターフェイス部
6 一体型センサ
10、10a、10b スイープ型指紋認証装置
11、11b 入出力インターフェイス部
12 指紋合成部
13 指紋認証部
14 指紋登録記憶部
15 動作開始スイッチ
20、20b 外部機器
30 指
Claims (10)
- ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出して認証するスイープ型指紋認証装置であって、
ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出するスイープ型指紋検出手段と、
指紋を検出する動作に入る動作開始タイミングを検知する動作開始タイミング検知手段と、
前記動作開始タイミング検知手段による検知に応答して、前記スイープ型指紋検出手段を動作状態にするスイープ型指紋検出動作制御手段と
を備えることを特徴とするスイープ型指紋認証装置。 - 前記動作開始タイミング検知手段は、ユーザが指紋の認証動作を開始するのを指検知用センサで検知したときに前記動作開始タイミングであると判断する
ことを特徴とする請求項1記載のスイープ型指紋認証装置。 - 前記スイープ型指紋検出動作制御手段は、前記動作開始タイミングから一定時間が経過したとき、または指紋認証が完了したときに、前記スイープ型指紋検出手段の動作状態を終了させる
ことを特徴とする請求項1または2記載のスイープ型指紋認証装置。 - 前記スイープ型指紋検出動作制御手段は、ユーザの指を前記指検知用センサで検知しなくなったとき、または指紋認証が完了したときに、前記スイープ型指紋検出手段の動作状態を終了させる
ことを特徴とする請求項1または2記載のスイープ型指紋認証装置。 - ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出する前記スイープ型指紋検出手段と、ユーザの指が前記スイープ型指紋検出手段に近接したことを検知する前記指検知用センサとが、一体型構造となっている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスイープ型指紋認証装置。 - 前記動作開始タイミング検知手段は、前記スイープ型指紋認証装置に接続される外部機器上に搭載された動作開始スイッチの信号を受信して、前記動作開始タイミングであると判断する
ことを特徴とする請求項1記載のスイープ型指紋認証装置。 - 前記動作開始タイミング検知手段は、ユーザが発した言葉を音声認識装置により認識することにより、前記動作開始タイミングであると判断する
ことを特徴とする請求項1記載のスイープ型指紋認証装置。 - 前記スイープ型指紋検出手段には、熱センサを使用する
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のスイープ型指紋認証装置。 - ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出して認証するスイープ型指紋認証装置のための電源の制御方法であって、
前記スイープ型指紋認証装置は、ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出する前記スイープ型指紋検出手段を備え、
前記電源の制御方法は、
指紋を検出する動作に入るタイミングを検知する動作開始タイミング検知ステップと、
前記動作開始タイミング検知ステップによる検知に応答して、前記スイープ型指紋検出手段への電源供給を開始して動作状態にするスイープ型指紋検出動作制御ステップと
を含むことを特徴とする電源の制御方法。 - ユーザの指紋をセンサを用いてスイープ方式で検出して認証するスイープ型指紋認証装置のためのプログラムであって、
請求項9記載の電源の制御方法をコンピュータに実行させる
ことを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003153389A JP2004355405A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | スイープ型指紋認証装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003153389A JP2004355405A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | スイープ型指紋認証装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004355405A true JP2004355405A (ja) | 2004-12-16 |
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ID=34048357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003153389A Pending JP2004355405A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | スイープ型指紋認証装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004355405A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014057828A (ja) * | 2012-09-17 | 2014-04-03 | Tata Consultancy Services Ltd | 生体センサ用格納容器 |
US12080215B2 (en) | 2020-11-13 | 2024-09-03 | Google Llc | Seamless transition for multiple display brightness modes |
-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003153389A patent/JP2004355405A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014057828A (ja) * | 2012-09-17 | 2014-04-03 | Tata Consultancy Services Ltd | 生体センサ用格納容器 |
US12080215B2 (en) | 2020-11-13 | 2024-09-03 | Google Llc | Seamless transition for multiple display brightness modes |
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