JP2004354645A - 液晶表示パネル及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光拡散性粒子を接着層の界面から突出させることを有効に防止し、表示デバイスの表示画面を鮮明なものにできる液晶表示パネル並びに液晶表示装置を提供する。
【解決手段】一対の透明基板1A,1Bを液晶層2を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板1A,1Bのうち、少なくとも一方の透明基板1A,1Bの外側に位相差板5A,5B及び偏光板6A,6Bを順次配設してなり、外部からの光を液晶層2に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板5A,5Bと偏光板6A,6Bとの間に光拡散性粒子9を含む接着層7を介して両者を接着するとともに、前記接着層7中の光拡散性粒子9を前記位相差板5A,5Bの界面近傍領域及び偏光板6A,6Bの界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層7中の光拡散性粒子9を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なく設定する。
【選択図】図1
【解決手段】一対の透明基板1A,1Bを液晶層2を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板1A,1Bのうち、少なくとも一方の透明基板1A,1Bの外側に位相差板5A,5B及び偏光板6A,6Bを順次配設してなり、外部からの光を液晶層2に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板5A,5Bと偏光板6A,6Bとの間に光拡散性粒子9を含む接着層7を介して両者を接着するとともに、前記接着層7中の光拡散性粒子9を前記位相差板5A,5Bの界面近傍領域及び偏光板6A,6Bの界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層7中の光拡散性粒子9を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なく設定する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表示デバイスに用いられる液晶表示パネル並びに液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯情報端末や携帯電話等の表示画面には、液晶表示パネル等の表示デバイスが使用されている。
【0003】
かかる液晶表示パネルは、例えばSTN方式の液晶表示パネルの場合、図4に示すごとく、矩形状を成す一対のガラス製の透明基板11A,11B(Aは光が液晶層へと入射する側、Bは光が液晶層から出射する側であることを示す。以下同じ。)を、液晶層12を介して対向させ、前記透明基板11A,11Bの外側に位相差板15A,15B及び偏光板16A,16Bを順次配設した構造を有している。
【0004】
このような液晶表示パネルは、外部からの光を偏光板16A及び位相差板15Aを介して液晶層12内に入射させながら、該液晶層12に選択的に電圧を印加するとともに、該印加電圧によって液晶層12内の分子配列を画素領域ごとに可変させ、入射した光の光軸が該液晶層12内の分子配列に沿って通過することで、偏光板16Bから出射する光の割合を制御することにより画像表示が行われる。
【0005】
尚、透明基板11A,11Bと位相差板15A,15Bとの間や、位相差板15A,15Bと偏光板16A,16Bとの間には接着層17が介在され、この接着層17で透明基板11A,11B、位相差板15A,15B、偏光板16A,16Bの位置を固定している。
【0006】
そして前記接着層17は、アクリル系の透明樹脂18中に一様に分散されるシリコーン系樹脂やガラス等から成る光拡散性粒子19とから成り、該接着層17に入射した光を該光拡散性粒子19と透明樹脂18との屈折率を異ならせることにより拡散させる機能を有している。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−223712号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の液晶表示パネルにおいては、前記透明基板11A,11Bと位相差板15A,15Bとの間や、位相差板15A,15Bと偏光板16A,16Bとの間に介在させる接着層17中の光拡散性粒子19は、接着層17全体に分散しているため、位相差板15A,15Bや偏光板16A,16Bとの界面近傍に存在する光拡散性粒子19が該接着層17から突出していることがあり、かかる突出した光拡散性粒子19によって、位相差板15A,15Bや偏光板16A,16Bとの界面に気泡が混入し、外部からの光の拡散が遮られ、表示画像に輝度ムラが生じていた。
【0009】
また位相差板15A,15Bや偏光板16A,16Bの平坦性が損なわれることから、位相差板15A,15Bや偏光板16A,16Bを通過する光を所望する角度で出射させることが困難となり、光利用効率が低下してしまう。その結果、液晶表示装置の輝度や視認性、表示精細性の低下といった問題を誘発していた。
【0010】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、光拡散性粒子を接着層の界面から突出させることを有効に防止し、表示デバイスの表示画像を鮮明なものにできる液晶表示パネル並びに液晶表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示パネルは、一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板と偏光板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域及び偏光板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なく設定したことを特徴とするものである。
【0012】
また本発明の液晶表示パネルは、一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板と透明基板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を、前記位相差板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域以外の領域よりも位相差板の界面近傍領域で少なく設定したことを特徴とするものである。
【0013】
更に本発明の液晶表示パネルは、前記光拡散性粒子の平均分布密度は、接着界面近傍領域で0個/cm3〜2×105個/cm3、他の領域で3×106個/cm3〜8×1014個/cm3の範囲に成したことを特徴とするものである。
【0014】
また更に本発明の液晶表示パネルは、前記光拡散性粒子の平均粒径を、0.1μm〜20μmに成したことを特徴とするものである。
【0015】
更にまた本発明の液晶表示パネルは、前記光拡散性粒子の平均粒径を、0.1μm〜20μmに成したことを特徴とするものである。
【0016】
更にまた本発明の液晶表示パネルは、前記接着層を構成する透明樹脂の屈折率(n1)に対する前記光拡散性粒子の屈折率(n2)の割合(n1/n2)、0.6〜0.99或は1.01〜1.60の範囲となるように設定したことを特徴とするものである。
【0017】
また更に本発明の液晶表示装置は、上述の液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの画像表示を制御する駆動手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
本発明の液晶表示パネルによれば、一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板と偏光板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域及び偏光板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なく設定したことから、位相差板と偏光板との間に介在させる接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できる。従って接着層と位相差板との界面や接着層と偏光板との界面の密着性が向上し、それ故、光の拡散を遮る気泡が多量に混入することを防止でき、画像を略均一な輝度で表示することが可能となる。
【0019】
また位相差板と偏光板との間に介在させる接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できることから、位相差板や偏光板の平坦性が良くなり、位相差板や偏光板を透明基板に対して略平行に成すことができることから、位相差板や偏光板を透過する光を所望する角度で出射させることで光利用効率の低下を防止し、その結果、液晶表示装置の輝度や視認性、表示精細性を良好に成すことが可能となる。
【0020】
更に前記位相差板と透明基板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を、前記位相差板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域以外の領域よりも位相差板の界面近傍領域で少なく設定した場合にも、接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できることから、上述と同様の効果が得られる。
【0021】
また更に上述の液晶表示パネルを使用することにより、表示画面が鮮明な液晶表示装置を得ることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る液晶表示パネルを添付図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施形態に係る液晶表示パネルの断面図であり、大略的に、一対の透明基板1A,1B(Aは光が液晶層へと入射する側、Bは光が液晶層から出射する側であることを示す。以下同じ。)を間に所定の間隙を設けて対向配置させた上、両基板の間隙に液晶層2を充填した構造を有している。
【0024】
前記一対の透明基板1A,1Bは、ソーダ石灰ガラス等のアルカリガラスや硼珪酸ガラス等の無アルカリガラスのような透明な電気絶縁材料により、300μm〜1200μmの厚みに形成され、その一主面にはストライプ状の透明電極4A,4Bや配向膜3A,3B等が設けられている。
【0025】
このような一対の透明基板1A,1Bは、各々の透明電極4A,4Bが平面視した状態で略直交するように一主面同士を対向させて配置され、この透明電極4A,4Bの対向領域でマトリクス状の画素領域を構成している。
【0026】
これらの一対の透明基板1A,1Bは、前記透明電極4A,4Bや配向膜3A,3B、他主面上の位相差板5A,5B、偏光板6A,6B等を支持するとともに、両基板の間隙に液晶層2を充填するための所定の間隙を確保している。
【0027】
尚、前記透明基板1A,1Bは、例えば従来周知のフロート法、リドロー法等により作成された素板ガラスを表面研磨することにより算術平均粗さRaで50nm以下になした後、これを洗浄することにより作成される。
【0028】
また前記透明電極4A,4Bは、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明な導電材料により形成されており、外部電源からの電力を供給することにより、両基板の透明電極4A,4B同士が対向する領域で個々の画素領域に選択的に電圧を印加する機能を果たしている。
【0029】
このような透明電極4A,4Bは、上述の導電材料を従来周知のスパッタリング法や蒸着法あるいはCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって透明基板1A,1Bの一主面上に被着させるとともに、これを従来周知のフォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を採用することによってストライプ状にパターニングすることによって形成される。
【0030】
更に前記一対の透明基板1A,1Bの一主面には一対の配向膜3A,3Bが透明電極を被覆するように設けられ、かかる一対の配向膜3A,3B間に液晶層2が介在されている。
【0031】
前記一対の配向膜3A,3Bは、各々が厚み0.03μm〜0.1μmのポリイミド樹脂から成り、その表面に一定方向に沿って溝が形成され、この溝の方向が一対の配向膜3A,3B同士で適当な角度(例えば90度〜270度)異なるように設定される。
【0032】
尚、前記配向膜3A,3Bは、例えばポリイミド樹脂製の膜の表面を布などにより一定方向に沿ってラビングして溝を形成することにより作成される。
【0033】
そして前記一対の透明基板1A,1B間に介在される液晶層2は、例えばフェニルシクロヘキサン(PCH)系、エステル系、ビフェニル系、ジオキサン系等の母材に、例えばP−エステル系やP−ビフェニル系(電圧特性調整のため)、エタン系(粘度調整のため)、三環系や四環系(温度特性調整のため)等を適宜配合したネマチック型液晶材料が用いられている。かかる液晶材料は配向膜3A,3B表面の溝に沿って配列する性質を有しているため、配向膜3A,3B間に介在される液晶層2は液晶分子が螺旋状にツイスト配列した構造となる。
【0034】
一方、各透明基板1A,1Bの他主面側に配設される位相差板5A,5Bは、直線偏光として入射された光を円偏光に変換し、これを液晶層2に対して透過させるとともに、前記円偏光を再び直線偏光に変換して直線偏光を偏光板4Bに透過させることにより、液晶表示パネルの輝度を高める機能を果たしている。
【0035】
かかる位相差板5A,5Bはポリカーボネート系、アモルファスポレオレフィン系等の材料から成る厚み40μm〜100μmのフィルムが好適に使用される。
【0036】
また上述の位相差板5A,5Bの更に外側に設けられる偏光板6A,6Bは、例えばトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚み70μm〜90μm)、ヨウ素配向膜、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム(厚み15μm〜25μm)、TACフィルム(厚み70μm〜90μm)、ポリカーボネ−ド(PC)フィルム(厚み80μm〜100μm)を順次積層したものが用いられ、外部より入射する光のうち、一定方向の偏光成分(直線偏光)のみを透過させる機能を有している。
【0037】
そして、これまでに述べた透明基板1A,1B、位相差板5A,5B及び偏光板6A,6Bの間には接着層7が介在されており、該接着層7によってこれらの部材同士を固定するとともに、透過する光を適度に拡散させている。
【0038】
前記接着層7は、透明樹脂8中に光拡散性粒子9を多数含んで構成されており、該光拡散性粒子9を前記位相差板5A,5Bの界面近傍領域や偏光板6A,6Bの界面近傍領域に存在しないように、もしくは光拡散性粒子9を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なくなるように設定されている。
【0039】
このような構成にすることにより、前記透明基板1A,1Bと位相差板5A,5Bとの間や、位相差板5A,5Bと偏光板6A,6Bとの間に介在させる接着層7中の光拡散性粒子9が、該接着層7から大きく突出することを抑制できる。従って接着層7と位相差板5A,5Bとの界面や接着層7と偏光板6A,6Bとの界面の密着性が向上し、それ故、光の拡散を遮る気泡が多量に混入することを防止でき、画像を略均一な輝度で表示することが可能となる。
【0040】
また位相差板5A,5Bと偏光板6A,6Bとの間に介在させる接着層7中の光拡散性粒子9が該接着層7から大きく突出することを抑制できることから、位相差板5A,5Bや偏光板6A,6Bの平坦性が良くなり、位相差板5A,5Bや偏光板6A,6Bを透明基板1A,1Bに対して略平行に成すことができ、位相差板5A,5Bや偏光板6A,6Bを通過する光を所望する角度で出射させることで光利用効率の低下を防止し、その結果、液晶表示装置の輝度や視認性、表示精細性を良好に成すことが可能となる。
【0041】
前記接着層7を構成する透明樹脂8としては、例えばアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等に、紫外線により硬化するモノマーやオリゴマーを含むものが好適に用いられる。
【0042】
また前記透明樹脂8中に含まれる光拡散性粒子9は、該透明樹脂8とは屈折率の異なる材料から成り、具体的にはシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、炭酸カルシウム等の無機系粒子、或はアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の有機系粒子が好適に使用される。
【0043】
この光拡散性粒子9の平均分布密度は、接着界面近傍領域で0個/cm3〜2×105個/cm3、他の領域で3×106個/cm3〜8×1014個/cm3の範囲に成してある。
【0044】
前記接着界面近傍領域に含まれる光拡散性粒子9が、2×105個/cm3より多いと、接着層7の界面から突出した光拡散性粒子9によって接着層7の界面に気泡が混入し、外部からの光の拡散が充分得られず、表示画像に輝度ムラが生じる恐れがある。
【0045】
また他の領域に含まれる光拡散性粒子9が、3×106個/cm3より少ないと充分な光の拡散が得られず、8×1014個/cm3よりも多いと光拡散性粒子9により拡散される光量が多すぎて、透明基板1A,1B内に入射する光の輝度が低下するという問題を生じることがある。
【0046】
また前記光拡散性粒子9の平均粒径は、好適には0.1μm〜20μm、最適には1μm〜10μmにすると良く、平均粒径が0.1μmより小さいと、光拡散性粒子9により拡散される光量が不十分となる傾向にあり、また平均粒径が20μmより大きいと、光拡散性粒子9により拡散される光量が多すぎて、透明基板1A,1B内に入射する光の輝度が低下するという問題を生じることがある。
【0047】
更に前記接着層7を構成する透明樹脂8の屈折率(n1)に対する前記光拡散性粒子9の屈折率(n2)の割合(n1/n2)は、0.6〜0.99或は1.01〜1.6の範囲となるように設定することが好ましく、屈折率の比が0.99より大きい或は1.01より小さくなると、拡散される光量が不十分となる傾向にあり、また屈折率の比が0.6以下或は1.60以上となると、光拡散性粒子9により拡散される光量が多すぎて、透明基板1A,1B内に入射する光の輝度が低下することとなる。
【0048】
例えば透明樹脂8の材料となるアクリル系樹脂の屈折率は1.49、光拡散性粒子9に用いられるシリカの屈折率は1.46であり、屈折率比は1.02程度となり、この程度の屈折率の比であれば問題はない。
【0049】
このような接着層7を形成するには、透明基板1A,1Bと位相差板5A,5Bとの間では、例えばまず透明基板1A,1Bの他主面に光拡散性粒子9を含む透明樹脂8を塗布し半硬化させて塗布膜7Xを形成した後、更にその上に光拡散性粒子9を含まない透明樹脂8を塗布し半硬化させて塗布膜7Yを形成した後、位相差板5A,5Bを接着させた後、塗布膜7X,7Yを硬化させることが行われる。
【0050】
尚、透明基板1A,1Bと密着する接着層7には光拡散性粒子9を含む塗布膜7Xを用いている。これは透明基板1A,1Bが充分な硬度をもつことから、光拡散性粒子9によりその平坦性が損われることはないからである。
【0051】
また位相差板5A,5Bと偏光板6A,6Bとの間では、まず、位相差板5A,5Bの他主面に光拡散性粒子9を含まない透明樹脂8を塗布し半硬化させて塗布膜7Yを形成した後、その上に光拡散性粒子9を含む透明樹脂8を塗布し同様に半硬化させて塗布膜7Xを形成し、更にその上に光拡散性粒子9を含まない透明樹脂8を塗布して塗布膜7Yを形成し、偏光板6A,6Bを接着させた後、塗布膜7X,7Yを硬化させることが行われる。
【0052】
このように、接着層7の構成を多層化することにより、例えば透明樹脂8よりも比重の大きいチタニアやジルコニアのような光拡散性粒子9を用いて前記透明樹脂8中で該光拡散性粒子9が沈降するような場合であっても、接着層7から光拡散性粒子9が突出することを抑制することができる。
【0053】
かくして上述した液晶表示パネルは、外部からの画像データに基づいて多数の透明電極4A,4Bを介して各画素領域内の液晶材料に電圧を印可し、該液晶材料の分子配列を画素領域ごとに可変させることにより、偏光板6Bを透過する光量を制御することで画像表示が行われる。
【0054】
次に上述した液晶表示パネルを組み込んで構成した液晶表示装置について図3を用いて説明する。同図に示す液晶表示装置は、上述の液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの画像表示を制御する駆動手段とを備えている。
【0055】
前記駆動手段は、個別電極駆動用IC、共通電極駆動用ICとで構成されており、外部から入力された表示データに基づいて各IC内に設けられるスイッチのオン・オフを切り替えることによって各透明電極4A,4Bへの印加電圧を制御し、各画素領域の液晶層2の配列構造を可変させる機能を有する。
【0056】
尚、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更・改良が可能である。
【0057】
例えば上述の図1に示す実施形態においては、透明基板1Aと位相差板5Aとの間の接着層7、位相差板5Aと偏光板6Aとの間の接着層7、透明基板1Bと位相差板5Bとの間の接着層7、位相差板5Bと偏光板6Bとの間の接着層7の4つに光拡散性粒子9を含む接着層7を用いているが、光拡散性粒子9による接着層7における光の拡散性の度合いにより、上述のすべての接着層7に、また任意の接着層7に光拡散性粒子9が含まれる接着層7を用いてもよい。例えば図2では、位相差板5Aと偏光板6Aとの間の接着層7に光拡散性粒子9を含有させた例を示す。
【0058】
また上述の実施形態においては、半透過型液晶表示パネルに用いられる位相差板5A,5Bや偏光板6A,6Bを光拡散性粒子9を含む接着層7で接着した場合について説明したが、これ以外にも透過型、反射型の液晶表示パネルに用いられる偏光板や位相差板、反射板等を接着した場合にも同様に適用できる。
【0059】
更に上述の実施形態においては、接着層7を構成する透明樹脂8として、紫外線硬化型のものを用いたが、これに換えて、感熱硬化型、感圧硬化型、溶剤揮発型の樹脂も使用することができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明の液晶表示パネルによれば、一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板と偏光板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域及び偏光板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なく設定したことから、位相差板と偏光板との間に介在させる接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できる。従って接着層と位相差板との界面や接着層と偏光板との界面の密着性が向上し、それ故、光の拡散を遮る気泡が多量に混入することを防止でき、画像を略均一な輝度で表示することが可能となる。
【0061】
また位相差板と偏光板との間に介在させる接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できることから、位相差板や偏光板の平坦性が良くなり、位相差板や偏光板を透明基板に対して略平行に成すことができることから、位相差板や偏光板を透過する光を所望する角度で出射させることで光利用効率の低下を防止し、その結果、液晶表示装置の輝度や視認性、表示精細性を良好に成すことが可能となる。
【0062】
更に前記位相差板と透明基板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を、前記位相差板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域以外の領域よりも位相差板の界面近傍領域で少なく設定した場合にも、接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できることから、上述と同様の効果が得られる。
【0063】
また更に上述の液晶表示パネルを使用することにより、表示画面が鮮明な液晶表示装置を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示パネルの断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る液晶表示パネルの断面図である。
【図3】本発明の液晶表示装置の概略説明図である。
【図4】従来の液晶表示パネルの断面図である。
【符号の説明】
1A,1B・・・透明基板
2・・・液晶層
3A,3B・・・配向膜
4A,4B・・・透明電極
5A,5B・・・位相差板
6A,6B・・・偏光板
7・・・接着層
7X・・・光拡散性粒子を含む塗布膜
7Y・・・光拡散性粒子を含まない塗布膜
8・・・透明樹脂
9・・・光拡散性粒子
【発明の属する技術分野】
本発明は表示デバイスに用いられる液晶表示パネル並びに液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯情報端末や携帯電話等の表示画面には、液晶表示パネル等の表示デバイスが使用されている。
【0003】
かかる液晶表示パネルは、例えばSTN方式の液晶表示パネルの場合、図4に示すごとく、矩形状を成す一対のガラス製の透明基板11A,11B(Aは光が液晶層へと入射する側、Bは光が液晶層から出射する側であることを示す。以下同じ。)を、液晶層12を介して対向させ、前記透明基板11A,11Bの外側に位相差板15A,15B及び偏光板16A,16Bを順次配設した構造を有している。
【0004】
このような液晶表示パネルは、外部からの光を偏光板16A及び位相差板15Aを介して液晶層12内に入射させながら、該液晶層12に選択的に電圧を印加するとともに、該印加電圧によって液晶層12内の分子配列を画素領域ごとに可変させ、入射した光の光軸が該液晶層12内の分子配列に沿って通過することで、偏光板16Bから出射する光の割合を制御することにより画像表示が行われる。
【0005】
尚、透明基板11A,11Bと位相差板15A,15Bとの間や、位相差板15A,15Bと偏光板16A,16Bとの間には接着層17が介在され、この接着層17で透明基板11A,11B、位相差板15A,15B、偏光板16A,16Bの位置を固定している。
【0006】
そして前記接着層17は、アクリル系の透明樹脂18中に一様に分散されるシリコーン系樹脂やガラス等から成る光拡散性粒子19とから成り、該接着層17に入射した光を該光拡散性粒子19と透明樹脂18との屈折率を異ならせることにより拡散させる機能を有している。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−223712号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の液晶表示パネルにおいては、前記透明基板11A,11Bと位相差板15A,15Bとの間や、位相差板15A,15Bと偏光板16A,16Bとの間に介在させる接着層17中の光拡散性粒子19は、接着層17全体に分散しているため、位相差板15A,15Bや偏光板16A,16Bとの界面近傍に存在する光拡散性粒子19が該接着層17から突出していることがあり、かかる突出した光拡散性粒子19によって、位相差板15A,15Bや偏光板16A,16Bとの界面に気泡が混入し、外部からの光の拡散が遮られ、表示画像に輝度ムラが生じていた。
【0009】
また位相差板15A,15Bや偏光板16A,16Bの平坦性が損なわれることから、位相差板15A,15Bや偏光板16A,16Bを通過する光を所望する角度で出射させることが困難となり、光利用効率が低下してしまう。その結果、液晶表示装置の輝度や視認性、表示精細性の低下といった問題を誘発していた。
【0010】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、光拡散性粒子を接着層の界面から突出させることを有効に防止し、表示デバイスの表示画像を鮮明なものにできる液晶表示パネル並びに液晶表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示パネルは、一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板と偏光板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域及び偏光板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なく設定したことを特徴とするものである。
【0012】
また本発明の液晶表示パネルは、一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板と透明基板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を、前記位相差板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域以外の領域よりも位相差板の界面近傍領域で少なく設定したことを特徴とするものである。
【0013】
更に本発明の液晶表示パネルは、前記光拡散性粒子の平均分布密度は、接着界面近傍領域で0個/cm3〜2×105個/cm3、他の領域で3×106個/cm3〜8×1014個/cm3の範囲に成したことを特徴とするものである。
【0014】
また更に本発明の液晶表示パネルは、前記光拡散性粒子の平均粒径を、0.1μm〜20μmに成したことを特徴とするものである。
【0015】
更にまた本発明の液晶表示パネルは、前記光拡散性粒子の平均粒径を、0.1μm〜20μmに成したことを特徴とするものである。
【0016】
更にまた本発明の液晶表示パネルは、前記接着層を構成する透明樹脂の屈折率(n1)に対する前記光拡散性粒子の屈折率(n2)の割合(n1/n2)、0.6〜0.99或は1.01〜1.60の範囲となるように設定したことを特徴とするものである。
【0017】
また更に本発明の液晶表示装置は、上述の液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの画像表示を制御する駆動手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
本発明の液晶表示パネルによれば、一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板と偏光板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域及び偏光板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なく設定したことから、位相差板と偏光板との間に介在させる接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できる。従って接着層と位相差板との界面や接着層と偏光板との界面の密着性が向上し、それ故、光の拡散を遮る気泡が多量に混入することを防止でき、画像を略均一な輝度で表示することが可能となる。
【0019】
また位相差板と偏光板との間に介在させる接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できることから、位相差板や偏光板の平坦性が良くなり、位相差板や偏光板を透明基板に対して略平行に成すことができることから、位相差板や偏光板を透過する光を所望する角度で出射させることで光利用効率の低下を防止し、その結果、液晶表示装置の輝度や視認性、表示精細性を良好に成すことが可能となる。
【0020】
更に前記位相差板と透明基板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を、前記位相差板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域以外の領域よりも位相差板の界面近傍領域で少なく設定した場合にも、接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できることから、上述と同様の効果が得られる。
【0021】
また更に上述の液晶表示パネルを使用することにより、表示画面が鮮明な液晶表示装置を得ることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る液晶表示パネルを添付図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施形態に係る液晶表示パネルの断面図であり、大略的に、一対の透明基板1A,1B(Aは光が液晶層へと入射する側、Bは光が液晶層から出射する側であることを示す。以下同じ。)を間に所定の間隙を設けて対向配置させた上、両基板の間隙に液晶層2を充填した構造を有している。
【0024】
前記一対の透明基板1A,1Bは、ソーダ石灰ガラス等のアルカリガラスや硼珪酸ガラス等の無アルカリガラスのような透明な電気絶縁材料により、300μm〜1200μmの厚みに形成され、その一主面にはストライプ状の透明電極4A,4Bや配向膜3A,3B等が設けられている。
【0025】
このような一対の透明基板1A,1Bは、各々の透明電極4A,4Bが平面視した状態で略直交するように一主面同士を対向させて配置され、この透明電極4A,4Bの対向領域でマトリクス状の画素領域を構成している。
【0026】
これらの一対の透明基板1A,1Bは、前記透明電極4A,4Bや配向膜3A,3B、他主面上の位相差板5A,5B、偏光板6A,6B等を支持するとともに、両基板の間隙に液晶層2を充填するための所定の間隙を確保している。
【0027】
尚、前記透明基板1A,1Bは、例えば従来周知のフロート法、リドロー法等により作成された素板ガラスを表面研磨することにより算術平均粗さRaで50nm以下になした後、これを洗浄することにより作成される。
【0028】
また前記透明電極4A,4Bは、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明な導電材料により形成されており、外部電源からの電力を供給することにより、両基板の透明電極4A,4B同士が対向する領域で個々の画素領域に選択的に電圧を印加する機能を果たしている。
【0029】
このような透明電極4A,4Bは、上述の導電材料を従来周知のスパッタリング法や蒸着法あるいはCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって透明基板1A,1Bの一主面上に被着させるとともに、これを従来周知のフォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を採用することによってストライプ状にパターニングすることによって形成される。
【0030】
更に前記一対の透明基板1A,1Bの一主面には一対の配向膜3A,3Bが透明電極を被覆するように設けられ、かかる一対の配向膜3A,3B間に液晶層2が介在されている。
【0031】
前記一対の配向膜3A,3Bは、各々が厚み0.03μm〜0.1μmのポリイミド樹脂から成り、その表面に一定方向に沿って溝が形成され、この溝の方向が一対の配向膜3A,3B同士で適当な角度(例えば90度〜270度)異なるように設定される。
【0032】
尚、前記配向膜3A,3Bは、例えばポリイミド樹脂製の膜の表面を布などにより一定方向に沿ってラビングして溝を形成することにより作成される。
【0033】
そして前記一対の透明基板1A,1B間に介在される液晶層2は、例えばフェニルシクロヘキサン(PCH)系、エステル系、ビフェニル系、ジオキサン系等の母材に、例えばP−エステル系やP−ビフェニル系(電圧特性調整のため)、エタン系(粘度調整のため)、三環系や四環系(温度特性調整のため)等を適宜配合したネマチック型液晶材料が用いられている。かかる液晶材料は配向膜3A,3B表面の溝に沿って配列する性質を有しているため、配向膜3A,3B間に介在される液晶層2は液晶分子が螺旋状にツイスト配列した構造となる。
【0034】
一方、各透明基板1A,1Bの他主面側に配設される位相差板5A,5Bは、直線偏光として入射された光を円偏光に変換し、これを液晶層2に対して透過させるとともに、前記円偏光を再び直線偏光に変換して直線偏光を偏光板4Bに透過させることにより、液晶表示パネルの輝度を高める機能を果たしている。
【0035】
かかる位相差板5A,5Bはポリカーボネート系、アモルファスポレオレフィン系等の材料から成る厚み40μm〜100μmのフィルムが好適に使用される。
【0036】
また上述の位相差板5A,5Bの更に外側に設けられる偏光板6A,6Bは、例えばトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚み70μm〜90μm)、ヨウ素配向膜、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム(厚み15μm〜25μm)、TACフィルム(厚み70μm〜90μm)、ポリカーボネ−ド(PC)フィルム(厚み80μm〜100μm)を順次積層したものが用いられ、外部より入射する光のうち、一定方向の偏光成分(直線偏光)のみを透過させる機能を有している。
【0037】
そして、これまでに述べた透明基板1A,1B、位相差板5A,5B及び偏光板6A,6Bの間には接着層7が介在されており、該接着層7によってこれらの部材同士を固定するとともに、透過する光を適度に拡散させている。
【0038】
前記接着層7は、透明樹脂8中に光拡散性粒子9を多数含んで構成されており、該光拡散性粒子9を前記位相差板5A,5Bの界面近傍領域や偏光板6A,6Bの界面近傍領域に存在しないように、もしくは光拡散性粒子9を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なくなるように設定されている。
【0039】
このような構成にすることにより、前記透明基板1A,1Bと位相差板5A,5Bとの間や、位相差板5A,5Bと偏光板6A,6Bとの間に介在させる接着層7中の光拡散性粒子9が、該接着層7から大きく突出することを抑制できる。従って接着層7と位相差板5A,5Bとの界面や接着層7と偏光板6A,6Bとの界面の密着性が向上し、それ故、光の拡散を遮る気泡が多量に混入することを防止でき、画像を略均一な輝度で表示することが可能となる。
【0040】
また位相差板5A,5Bと偏光板6A,6Bとの間に介在させる接着層7中の光拡散性粒子9が該接着層7から大きく突出することを抑制できることから、位相差板5A,5Bや偏光板6A,6Bの平坦性が良くなり、位相差板5A,5Bや偏光板6A,6Bを透明基板1A,1Bに対して略平行に成すことができ、位相差板5A,5Bや偏光板6A,6Bを通過する光を所望する角度で出射させることで光利用効率の低下を防止し、その結果、液晶表示装置の輝度や視認性、表示精細性を良好に成すことが可能となる。
【0041】
前記接着層7を構成する透明樹脂8としては、例えばアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等に、紫外線により硬化するモノマーやオリゴマーを含むものが好適に用いられる。
【0042】
また前記透明樹脂8中に含まれる光拡散性粒子9は、該透明樹脂8とは屈折率の異なる材料から成り、具体的にはシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、炭酸カルシウム等の無機系粒子、或はアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の有機系粒子が好適に使用される。
【0043】
この光拡散性粒子9の平均分布密度は、接着界面近傍領域で0個/cm3〜2×105個/cm3、他の領域で3×106個/cm3〜8×1014個/cm3の範囲に成してある。
【0044】
前記接着界面近傍領域に含まれる光拡散性粒子9が、2×105個/cm3より多いと、接着層7の界面から突出した光拡散性粒子9によって接着層7の界面に気泡が混入し、外部からの光の拡散が充分得られず、表示画像に輝度ムラが生じる恐れがある。
【0045】
また他の領域に含まれる光拡散性粒子9が、3×106個/cm3より少ないと充分な光の拡散が得られず、8×1014個/cm3よりも多いと光拡散性粒子9により拡散される光量が多すぎて、透明基板1A,1B内に入射する光の輝度が低下するという問題を生じることがある。
【0046】
また前記光拡散性粒子9の平均粒径は、好適には0.1μm〜20μm、最適には1μm〜10μmにすると良く、平均粒径が0.1μmより小さいと、光拡散性粒子9により拡散される光量が不十分となる傾向にあり、また平均粒径が20μmより大きいと、光拡散性粒子9により拡散される光量が多すぎて、透明基板1A,1B内に入射する光の輝度が低下するという問題を生じることがある。
【0047】
更に前記接着層7を構成する透明樹脂8の屈折率(n1)に対する前記光拡散性粒子9の屈折率(n2)の割合(n1/n2)は、0.6〜0.99或は1.01〜1.6の範囲となるように設定することが好ましく、屈折率の比が0.99より大きい或は1.01より小さくなると、拡散される光量が不十分となる傾向にあり、また屈折率の比が0.6以下或は1.60以上となると、光拡散性粒子9により拡散される光量が多すぎて、透明基板1A,1B内に入射する光の輝度が低下することとなる。
【0048】
例えば透明樹脂8の材料となるアクリル系樹脂の屈折率は1.49、光拡散性粒子9に用いられるシリカの屈折率は1.46であり、屈折率比は1.02程度となり、この程度の屈折率の比であれば問題はない。
【0049】
このような接着層7を形成するには、透明基板1A,1Bと位相差板5A,5Bとの間では、例えばまず透明基板1A,1Bの他主面に光拡散性粒子9を含む透明樹脂8を塗布し半硬化させて塗布膜7Xを形成した後、更にその上に光拡散性粒子9を含まない透明樹脂8を塗布し半硬化させて塗布膜7Yを形成した後、位相差板5A,5Bを接着させた後、塗布膜7X,7Yを硬化させることが行われる。
【0050】
尚、透明基板1A,1Bと密着する接着層7には光拡散性粒子9を含む塗布膜7Xを用いている。これは透明基板1A,1Bが充分な硬度をもつことから、光拡散性粒子9によりその平坦性が損われることはないからである。
【0051】
また位相差板5A,5Bと偏光板6A,6Bとの間では、まず、位相差板5A,5Bの他主面に光拡散性粒子9を含まない透明樹脂8を塗布し半硬化させて塗布膜7Yを形成した後、その上に光拡散性粒子9を含む透明樹脂8を塗布し同様に半硬化させて塗布膜7Xを形成し、更にその上に光拡散性粒子9を含まない透明樹脂8を塗布して塗布膜7Yを形成し、偏光板6A,6Bを接着させた後、塗布膜7X,7Yを硬化させることが行われる。
【0052】
このように、接着層7の構成を多層化することにより、例えば透明樹脂8よりも比重の大きいチタニアやジルコニアのような光拡散性粒子9を用いて前記透明樹脂8中で該光拡散性粒子9が沈降するような場合であっても、接着層7から光拡散性粒子9が突出することを抑制することができる。
【0053】
かくして上述した液晶表示パネルは、外部からの画像データに基づいて多数の透明電極4A,4Bを介して各画素領域内の液晶材料に電圧を印可し、該液晶材料の分子配列を画素領域ごとに可変させることにより、偏光板6Bを透過する光量を制御することで画像表示が行われる。
【0054】
次に上述した液晶表示パネルを組み込んで構成した液晶表示装置について図3を用いて説明する。同図に示す液晶表示装置は、上述の液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの画像表示を制御する駆動手段とを備えている。
【0055】
前記駆動手段は、個別電極駆動用IC、共通電極駆動用ICとで構成されており、外部から入力された表示データに基づいて各IC内に設けられるスイッチのオン・オフを切り替えることによって各透明電極4A,4Bへの印加電圧を制御し、各画素領域の液晶層2の配列構造を可変させる機能を有する。
【0056】
尚、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更・改良が可能である。
【0057】
例えば上述の図1に示す実施形態においては、透明基板1Aと位相差板5Aとの間の接着層7、位相差板5Aと偏光板6Aとの間の接着層7、透明基板1Bと位相差板5Bとの間の接着層7、位相差板5Bと偏光板6Bとの間の接着層7の4つに光拡散性粒子9を含む接着層7を用いているが、光拡散性粒子9による接着層7における光の拡散性の度合いにより、上述のすべての接着層7に、また任意の接着層7に光拡散性粒子9が含まれる接着層7を用いてもよい。例えば図2では、位相差板5Aと偏光板6Aとの間の接着層7に光拡散性粒子9を含有させた例を示す。
【0058】
また上述の実施形態においては、半透過型液晶表示パネルに用いられる位相差板5A,5Bや偏光板6A,6Bを光拡散性粒子9を含む接着層7で接着した場合について説明したが、これ以外にも透過型、反射型の液晶表示パネルに用いられる偏光板や位相差板、反射板等を接着した場合にも同様に適用できる。
【0059】
更に上述の実施形態においては、接着層7を構成する透明樹脂8として、紫外線硬化型のものを用いたが、これに換えて、感熱硬化型、感圧硬化型、溶剤揮発型の樹脂も使用することができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明の液晶表示パネルによれば、一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、前記位相差板と偏光板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域及び偏光板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なく設定したことから、位相差板と偏光板との間に介在させる接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できる。従って接着層と位相差板との界面や接着層と偏光板との界面の密着性が向上し、それ故、光の拡散を遮る気泡が多量に混入することを防止でき、画像を略均一な輝度で表示することが可能となる。
【0061】
また位相差板と偏光板との間に介在させる接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できることから、位相差板や偏光板の平坦性が良くなり、位相差板や偏光板を透明基板に対して略平行に成すことができることから、位相差板や偏光板を透過する光を所望する角度で出射させることで光利用効率の低下を防止し、その結果、液晶表示装置の輝度や視認性、表示精細性を良好に成すことが可能となる。
【0062】
更に前記位相差板と透明基板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を、前記位相差板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域以外の領域よりも位相差板の界面近傍領域で少なく設定した場合にも、接着層中の光拡散性粒子が該接着層から大きく突出することを抑制できることから、上述と同様の効果が得られる。
【0063】
また更に上述の液晶表示パネルを使用することにより、表示画面が鮮明な液晶表示装置を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示パネルの断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る液晶表示パネルの断面図である。
【図3】本発明の液晶表示装置の概略説明図である。
【図4】従来の液晶表示パネルの断面図である。
【符号の説明】
1A,1B・・・透明基板
2・・・液晶層
3A,3B・・・配向膜
4A,4B・・・透明電極
5A,5B・・・位相差板
6A,6B・・・偏光板
7・・・接着層
7X・・・光拡散性粒子を含む塗布膜
7Y・・・光拡散性粒子を含まない塗布膜
8・・・透明樹脂
9・・・光拡散性粒子
Claims (6)
- 一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、
前記位相差板と偏光板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域及び偏光板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記両界面近傍領域に挟まれた領域よりも両界面近傍領域で少なく設定したことを特徴とする液晶表示パネル。 - 一対の透明基板を液晶層を介して対向させるとともに、前記一対の透明基板のうち、少なくとも一方の透明基板の外側に位相差板及び偏光板を順次配設してなり、外部からの光を液晶層に入射させて所定の画像を表示する液晶表示パネルにおいて、
前記位相差板と透明基板との間に光拡散性粒子を含む接着層を介して両者を接着するとともに、前記接着層中の光拡散性粒子を、前記位相差板の界面近傍領域で存在させない、もしくは接着層中の光拡散性粒子を前記位相差板の界面近傍領域以外の領域よりも位相差板の界面近傍領域で少なく設定したことを特徴とする液晶表示パネル。 - 前記光拡散性粒子の平均分布密度は、接着界面近傍領域で0個/cm3〜2×105個/cm3、他の領域で3×106個/cm3〜8×1014個/cm3の範囲に成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示パネル。
- 前記光拡散性粒子の平均粒径を、0.1μm〜20μmに成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の液晶表示パネル。
- 前記接着層を構成する透明樹脂の屈折率(n1)に対する前記光拡散性粒子の屈折率(n2)の割合(n1/n2)、0.6〜0.99或は1.01〜1.60の範囲となるように設定したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液晶表示パネル。
- 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の液晶表示パネルと、該液晶表示パネルの画像表示を制御する駆動手段とを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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