JP2004354483A - 光部品 - Google Patents

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賢治 西脇
Yoshikiyo Noguchi
善清 野口
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Abstract

【課題】誘電体多層膜フィルタ素子を用いた小型化した光部品を提供する。
【解決手段】誘電体多層膜フィルタ素子を用いた光部品において、誘電体多層膜フィルタ4を挟持する一対のコリメートレンズ3及び5の中心と、コリメートレンズに接続する光ファイバ1及び7の中心を一致させずに配列する。誘電体多層膜フィルタ素子4は直方体形状をしており、誘電体多層膜4bが形成された第1端面4cに対向する第2端面4dに反射防止コート4eを形成する。
本発明の光部品では、誘電体多層膜フィルタ4、コリメートレンズ3、5及び光ファイバ保持部材2,6を直線状に配列する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光通信において使用される光増幅器や光分波合波器の部品として使用される誘電体多層膜フィルタ素子を用いた誘電体多層膜フィルタ型の光部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘電体多層膜フィルタは、光増幅器や光分波合波器等の光通信用機器における波長選択素子などとして用いられているものであり、所定の厚さを有するガラス等でできたフィルタ基板の一面あるいは両面に、蒸着等の方法により誘電体多層膜を形成したものである。誘電体多層膜フィルタの所定の波長における透過率及び反射率は、誘電体多層膜の材料の屈折率、厚さ、層数を調整することにより所定の値に設計することができる。
【0003】
ところで、長距離伝送に必要な光増幅器においては、増幅媒体であるエルビウム添加光ファイバ(以下、EDFと略す)の利得に波長依存性があり、光波長多重通信において利用される1530〜1570nmの波長帯においては、増幅後に各信号波長における光出力を等しくするために利得等化器(Gain Flattening Filter、以下、GFFと略す。)が必要となる。
【0004】
誘電体多層膜フィルタは、広い波長域に渡って、各波長の透過率を所定の値に設計できるため、GFFにおける利得等化素子としても用いられている。すなわち、誘電体多層膜フィルタの各波長における透過率を、EDFの利得曲線と逆特性にすることにより、信号波長毎の光信号強度の変動を相殺し、前記の波長領域全域に渡って平滑化された均一な光信号強度を得ることができる。
【0005】
図5は、従来使用されているGFFの構造の一例を示すものである。図5(a)はGFFの平面図であり、図5(b)は側面図である。図中符号8は、GFFの筐体である。EDFにより増幅された光は、光ファイバ保持部材2により固定された光ファイバ1から導入され、コリメートレンズ3で平行光にされ、誘電体多層膜フィルタ素子4を透過し、コリメートレンズ5で、光ファイバ保持部材6により固定された透過光側の光ファイバ7に集光される。上記の光ファイバ保持部材2及び6、コリメートレンズ3及び5、誘電体多層膜フィルタ素子4のGFFの部品は、光軸を調整された後、接着剤で固定され、筐体8に収容される。
【0006】
また、図6は図5に示めされるフィルタ素子4の構造の一例を示すものである。この例におけるフィルタ素子4は、直方体の一端面が斜めに切取られた楔型であり、光軸4fを通る光が、最初に透過するフィルタ素子4aの第1端面4cに、誘電体多層膜4bが形成されている。また、第1端面4cに対向し、入射光がフィルタ素子を透過する第2端面4dは、第1端面4cに対して傾斜しており、その表面に反射防止(Anti Reflection)コ−ト(以下、ARコ−トと略す。)4eが施されている。
【0007】
このように、光増幅器に使用されるGFFにおいて、2つの単芯コリメータレンズ3、5間に誘電体多層膜フィルタ素子(以後、フィルタ素子と略す。)4を挟み込んだ構造が一般的であり、その構造は、特願2002−205697号において提案されている。
【0008】
図6に示した形態のフィルタ素子4では、第1端面4cで反射した光が、再度、入射光側のコリメートレンズ3に入射してしまい、反射減衰量を悪化させる。この反射減衰量の悪化を防ぐため、図5(b)に示すようにフィルタ素子4に対して透過光側のコリメートレンズ5を傾ける必要がある。
【0009】
ところが、フィルタ素子4とコリメートレンズ3、5及びファイバ保持部材2、6といったGFFの部品を傾斜して配置すると、これら部品を収容する筐体8は大きくなってしまう。GFFは光増幅器に収納されるが、GFFの寸法が大きいと光増幅器内部の設計の自由度が低くなり、また、光増幅器の寸法が大きくなり、。
【0010】
また、入射光側のコリメートレンズ3とフィルタ素子4では、反射減衰量を低減するために、一方、透過光側のコリメートレンズ5とフィルタ素子4では、挿入損失を最小にするために、それぞれ光軸調整作業が必要であり、フィルタ素子を使った光部品の製造コストが増加する。
【0011】
ところで、第1端面4cに誘電体多層膜を施した直方体形状のフィルタ素子4では、第1端面4cからの入射光は、第2端面4dから直接出射する場合と、入射光の一部が第2端面4dで反射され、フィルタ素子4の内部で複数回反射した後、第2端面4dから出射する場合がある。前者は1次透過光、後者は高次透過光である。高次透過光の次数はフィルタ素子内部での反射回数にしたがって増加する。
前記の1次透過光と多次透過光がコリメータによって集光され、重畳されると、リップル(ripple)と呼ばれる干渉縞が発生する。
【0012】
このリップルによる利得平坦度の劣化は、信号波長の間隔が10nm以下であるような波長分割多重伝送(Wavelength Division Multiplexing、以下WDMと略す。)においては、各信号波長間で光強度は変動して、信号伝送に悪影響を与える。
【0013】
このリップルによる影響を低減させるためには、フィルタ素子4の第2端面4dの反射率を小さくして、高次透過光の強度を小さくする。第2端面4dの反射率を小さくする方法としては、第2端面4dにARコートを施す方法が一般的である。
【0014】
しかし、ARコートの実質的な反射抑制能力は−30dB程度であり、リップルの振幅(最大値−最小値)を目標値とされる0.01dB以下とするために必要な−65dBを達成するためには、反射抑制能力が35dB不足する。
そのため、従来は図6に示すように、フィルタ素子4の第2端面4dを傾斜させた楔型状にフィルタ素子4を加工し、1次透過光と多次透過光の光路をずらして、干渉を小さくしている。
【0015】
上述のフィルタ素子は、図7に示す工程によって楔形に加工される。
工程1:フィルタ基板21の一方の面22に、ARコ−トを蒸着等の手法により形成する。このARコートは、次工程での誘電体多層膜形成の状況をモニターするために必要である。
工程2:フィルタ基板21の他方の面23に、所定の特性を有する誘電体多層膜フィルタを蒸着等の手法により形成する。
工程3:前記の処理を行ったフィルタ基板21を、切断用の水平な台座24に接着剤などで固定する。
【0016】
工程4:前記固定したフィルタ基板21を所定の大きさの角型に切断する。
工程5:前記切断したフィルタ基板25を切断用の台座から取り外す。
工程6:台座から取り外した角型フィルタ基板25の誘電体多層膜が形成されていない側を所定の角度に切断し、切断面を研磨し、楔形状に加工する。この時、フィルタ基板21の誘電体多層膜が形成されていない側のARコ−トは、切断面の研磨で除去される。
【0017】
工程7:楔形に加工した面を鏡面研磨し、その上に再度ARコート26を施す。
工程8:楔形に加工されたフィルタ基板25を素子とするために、フィルタ基板切断用の台座に接着剤などで固定する。
工程9:角型フィルタ基板25を所定のフィルタ素子の寸法に切断する。
【0018】
この一連の工程では、図6に示す楔形状のフィルタ素子4で、フィルタ素子4の加工とフィルタ素子4の第2端面4dにARコート再加工が必要となるため、加工工程が増加し製造コストが増加をもたらす。
【0019】
フィルタ素子及びこれを用いた光部品に関する先行技術文献としては、例えば以下に示すものがある。
【0020】
【特許文献1】
特開2002−196178号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の課題は、フィルタ素子を用いた光部品の寸法を小さくすることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、外形が直方体状である誘電体多層膜フィルタ素子と、一対のコリメータレンズ及び一対の光ファイバ保持部材を備え、前記一対のコリメータレンズの間に前記誘電体多層膜フィルタ素子が挟持された光部品において、誘電体多層膜フィルタを挟持する一対のコリメータレンズの中心と前記コリメータレンズに接続する光ファイバ中心とを一致させずに配列したことを特徴とする光部品である。
【0023】
請求項2に記載した発明は、誘電体多層膜フィルタ素子が、誘電体多層膜が形成された第1端面に対向する第2端面に反射防止コートが形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の光部品である。
【0024】
請求項3に記載した発明は、前記誘電体多層膜フィルタ素子の誘電体多層膜の反射防止コートが、−25〜−50dBの反射減衰量の性能を有していることを特徴とする請求項1及び2に記載の光部品である。
【0025】
請求項4に記載した発明は、コリメートレンズに石英ロッドレンズを用いたことを特徴とする請求項1,2または3に記載の光部品である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の誘電体多層膜フィルタを用いたGFFの構造の一例を示すものである。図1(a)はGFFの平面図であり、図1(b)は側面図である。図中符号8は、GFFの筐体である。光ファイバ保持部材2により固定されている光ファイバ1から導入された光は、コリメートレンズ3で平行光にされ、誘電体多層膜フィルタ素子4を透過し、コリメートレンズ5で、光ファイバ保持部材6により固定された透過光側の光ファイバ7に集光される。上記の光ファイバ保持部材2及び6、コリメートレンズ3及び5、誘電体多層膜フィルタ素子4のGFFの部品は、光軸を調整された後、接着剤で固定され、筐体8に収容される。
【0027】
図2に、前記のGFFに使用されるフィルタ素子の構造を示す。フィルタ素子4は直方体形状をしており、コリメートレンズ3側の第1端面4cには誘電体多層膜フィルタ4bが、第1端面に対向する第2端面4dにはARコート4eが形成されている。
【0028】
光ファイバ保持部材2とコリメートレンズ3は、それぞれを斜めに研磨しテーパー面を形成し、光ファイバ保持部材2のテーパー面は上向きに、コリメートレンズ3のテーパー面は下向きになるように、互いのテーパー面が接触している。一方、光ファイバ保持部材6とコリメートレンズ5も、前記の光ファイバ保持部材2とコリメートレンズ3と同様にそれぞれを斜めに研磨しテーパー面を形成し、光ファイバ保持部材6のテーパー面は上向きに、コリメートレンズ5のテーパー面は下向きになるように、互いのテーパー面が接触している。
【0029】
図3は図1に示したGFFにおけるフィルタ素子への入射光及び出射光の経路を示し、図1(a)と同一方向から見たときの概略図である。図3(a)はフィルタ素子4への入射光の経路を示し、図3(b)はフィルタ素子4からの出射光の経路を示す。
【0030】
図3(a)で示すように、光ファイバ1とコリメートレンズ3は、互いにその中心軸をずらした状態で接続され、オフセット接続されており、光ファイバ1の出射光11は、GFFの光軸15に対して、角度θでコリメートレンズ3からフィルタ素子4に出射される。この時、フィルタ素子4の誘電体多層膜フィルタ4bでは、入射光11に対し角度2θで反射光12が反射する。
【0031】
ここで、フィルタ素子4への入射側の光ファイバ1とコリメートレンズ3のオフセット量は10〜850μm、フィルタ素子4からの出射側のコリメートレンズ5と光ファイバ7のオフセット量は10〜900μmである。
【0032】
フィルタ素子4を透過する光13は、誘電体多層膜フィルタ4bで屈折して、GFFの光軸16に対して角度θで、フィルタ素子4の中を通過する。この時、角度θは角度θより小さい。
【0033】
図3(b)で示すように、誘電体多層膜フィルタ4bとフィルタ素子4のARコート4eを透過した1次透過光14は、光軸16に対し角度θをなし、コリメートレンズ5で光ファイバ7に集光する。ここで、コリメートレンズ5と光ファイバ7は、中心をずらしたオフセット接続をしている。
【0034】
図3(b)で、フィルタ素子を通った1次透過光14と2次透過光15は平行である。2次透過光15の強度はフィルタ素子4のARコート4eで、−30dB程度に減衰している。さらに、2次透過光15は、1次透過光14と十分に離れた位置にあるため、光ファイバ7には入射しない。このため、1次透過光と2次透過光の干渉によって発生するリップルは、無視できるほど小さくなる。
【0035】
次に、本発明の誘電体多層膜フィルタ型光部品に使用される直方体形状をしたフィルタ素子4の製造方法について説明する。直方体形状の誘電体多層膜フィルタは、楔形状の誘電体多層膜フィルタに比べ、製造工程が簡易であり、安価に製造できる。
【0036】
図4は直方体形状をしたフィルタ素子の製造工程を示したものである。
工程1:フィルタ基板21の一方の面22に、ARコートを蒸着等の手法により形成する。フィルタ基板21の寸法は、例えば、直径100mm、厚さ2mmである。
工程2:フィルタ基板21の他方の面23に、所定の特性を有する誘電体多層膜フィルタを蒸着等の手法により形成する。
工程3:前記の処理を行ったフィルタ基板21を、切断用の水平な台座24に接着剤などで固定する。
工程4:前記固定したフィルタ基板25を所定の大きさの角型、例えば、1.3mm角に切断し、切断して得たフィルタ基板25を切断用の台座から取り外す。
【0037】
上記の製造方法により、第1端面に誘電体多層膜フィルタ26を形成し、第1端面に対向する第2端面にARコート27を形成した、直方体形状のフィルタ素子を得る。この一連の工程は、楔形状のフィルタ素子の製造工程に比べ、フィルタ素子を楔形に切断し、切断面を研磨する工程、及び誘電体多層膜フィルタを形成する面と対向する面にARコートを形成する工程が不要であり、フィルタ素子の製造工程を大幅に簡略化できるものである。
【0038】
このような光部品においては、光ファイバ1の中心とコリメートレンズ3の中心をずらして接続することで、コリメートレンズ3からフィルタ素子4への入射光は、ある程度の角度をもっているため、フィルタ素子4の表面の反射光が、コリメートレンズ3に入射することはなく、反射減衰量の悪化を防ぐことができる。したがって、フィルタ素子4の位置に対して、フィルタ素子4への入射側のコリメートレンズ3を傾けて配置しなくとも良い。
【0039】
一方、フィルタ素子4の透過光は、1次透過光だけがフィルタ素子4の出射側のコリメートレンズ5に入射し、高次透過光は除外される。
こうして、フィルタ素子4の両側のコリメートレンズ3、5及び光ファイバ保持部材2、6を直線上に配置できる。
【0040】
ここで、GFFに使用するフィルタ素子4の厚さと、フィルタ素子4への光の入射角の関係について説明する。
図8は、フィルタ素子4への入射角θと2次透過光のコリメートレンズ5への結合効率の関係を示したグラフである。コリメートレンズ3及び5にはGRINレンズを用い、フィルタ素子4への入射光のビーム径(平行光束の直径)は400μm、フィルタ素子4のARコートの反射減衰量は−30dBである。図7のグラフで、曲線aはフィルタ素子4の厚さが1mm、曲線bはフィルタ素子の厚さが2mmの場合の結合効率の計算結果である。
【0041】
図8より、結合効率を−35dB以下にするためには、フィルタ素子4の厚さが2mmの場合は入射角θは8°以上、また、フィルタ素子4の厚さが1mmの場合は入射角度θは16°以上である必要がある。
ただし、フィルタ素子4への入射角度θを大きくすると、偏波依存性損失の値が大きくなるので、入射角θを大きくするよりもフィルタ素子を厚くする方が良い。
【0042】
図9は、入射光のビーム径が140μmの場合でのフィルタ素子4への入射角度θと2次透過光のコリメートレンズ5への結合効率の関係を示したグラフである。コリメートレンズ3及び5には、石英ロッドレンズを用いた。フィルタ素子4のARコートの反射減衰量は−30dBである。
この例で、結合効率を−35dB以下にするには、フィルタ素子4の厚さが2mmの場合は、入射角θは4.2°以上、また、フィルタ素子4の厚さが1mmの場合は入射角θは8.2°以上である必要がある。
【0043】
フィルタ素子4への光の入射角が小さいことは、入射側の光ファイバ1とコリメートレンズ3及び出射側のコリメートレンズ5と光ファイバ7のオフセット量が小さいということを意味する。図3に示すように、光ファイバ保持部材2及び6に保持される光ファイバ1及び7の位置は、入射角θが小さいと光軸16に近い位置になり、光ファイバ保持部材2及び6の径を小さくできる。
【0044】
一例として、ビーム径が400μmのコリメートレンズを用いたときのGFFの大きさは、外径が5.5mm、長さが40mmである。一方、ビーム径が140μmのコリメートレンズを用いたときのGFFの大きさは、外径は2.5mm、長さは25mmと、体積で約1/8に縮小される。
【0045】
図10に、アイソレータ素子を組み合わせた複合型光部品の他の例の構造の側面図を示す。アイソレータ素子9を、フィルタ素子4とコリメートレンズ5の間に配置しており、上記のGFFと同様に、光部品の大きさを縮小できる。
【0046】
本発明の光部品は、入射及び出射が1つずつの2ポート光部品だけでなく、図11及び図12に示すような、1つの入射光に対して2つの出射光を持つ3ポート型の光部品にも適用可能である。
【0047】
図11に、WDMに使用される3ポートWDM光部品の一例の構造の平面図を示す。
波長が1.48μmと1.55μmの2種類の光18が、光ファイバ1を通りフィルタ素子4に入射する。この時、フィルタ素子4の誘電体多層膜は、波長1.55μmの光のみを透過し、光ファイバ7から波長1.55μm光20を出射する。一方、フィルタ素子4の誘電体多層膜は、波長1.48μmの光を反射する。反射光はコリメートレンズ3を通り、光ファイバ17から波長1.48μm光19を出射する。こうして波長の異なる2種類の光が分離される。
【0048】
図12に、アイソレータ素子を組み合わせた3ポート複合型光部品の構造の一例の平面図を示す。アイソレータ素子9を、フィルタ素子4とコリメートレンズ5の間に配置しており、波長の異なる2種類の光を分離する。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光部品によれば、コリメートレンズの中心とコリメートレンズに接続する光ファイバの中心を一致させずに配列したことにより、フィルタ素子、コリメートレンズ、光ファイバ保持部材等の部品を直線状に配列したGFFや光アイソレーターなどの光部品が得られる。
このため、光部品の寸法を小さくすることができ、この種の光部品を使用した製品の寸法も小さくでき、また、製品の設計の自由度を高めることができる。
【0050】
また、フィルタ素子を通過した2次透過光は、フィルタ素子に形成されたARコートで十分に減衰され、1次透過光とは異なる位置に出射されるため、1次透過光と2次透過光により生じるリップルは無視できるほど小さい。このため、信号波長の間隔が狭い波長多重通信での、各信号波長間の光強度の変動は生じない。
【0051】
また、光部品に使われるフィルタ素子の面に対して、ある角度で光を入射することで、フィルタ素子面での反射光は元の入射側の光ファイバには戻らないため、反射減衰量は悪化しない。
このため、本発明の光部品は、楔形状のフィルタ素子を使用した光部品と同等の光学特性を持つものである。
【0052】
また、直方体形状のフィルタ素子が使われるため、楔形状のフィルタ素子と比べ、フィルタ素子の製造工程において、楔形に切断する工程と再度のARコートの工程が不要である。このため、フィルタ素子の製造工程で大幅に工数を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光部品の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示したフィルタ素子の構造の概略を示す図である。
【図3】GFFでの光の経路の概略を示す図である。
【図4】直方体形状のフィルタ素子の製造工程の例を示す図である。
【図5】従来のGFFの構造の概略を示す図である。
【図6】楔形状のフィルタ素子の構造の概略を示す図である。
【図7】楔形状のフィルタ素子の製造工程の例を示す図である。
【図8】GFFでのフィルタ素子への入射光の角度とコリメートレンズへの結合効率の関係を示すグラフである。
【図9】GFFでのフィルタ素子への入射光の角度とコリメートレンズへの結合効率の関係を示すグラフである。
【図10】複合型光部品の一例を示す概略図である。
【図11】3ポート光部品の一例を示す概略図である。
【図12】3ポート複合型光部品の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1・・・・光ファイバ、2・・・・光ファイバ保持部材、3・・・・コリメートレンズ、4・・・・フィルタ素子、4b・・・・誘電体多層膜、4c・・・・第1端面、4d・・・・第2端面、4e・・・・ARコート、5・・・・コリメートレンズ、6・・・・光ファイバ保持部材、7・・・・光ファイバ、8・・・・筐体

Claims (4)

  1. 外形が直方体状である誘電体多層膜フィルタ素子と、一対のコリメートレンズ及び一対の光ファイバ保持部材を備え、前記一対のコリメートレンズの間に前記誘電体多層膜フィルタ素子が挟持された光部品において、
    誘電体多層膜フィルタを挟持する一対のコリメートレンズの中心と前記コリメートレンズに接続する光ファイバ中心を一致させずに配列したことを特徴とする光部品。
  2. 誘電体多層膜フィルタ素子が、誘電体多層膜が形成された第1端面に対向する第2端面に反射防止コートが形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の光部品。
  3. 前記誘電体多層膜フィルタ素子の誘電体多層膜の反射防止コートが、−25〜−50dBの反射減衰量の性能を有していることを特徴とする請求項1及び2に記載の光部品。
  4. コリメートレンズに石英ロッドレンズを用いたことを特徴とする請求項1,2または3に記載の光部品。
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