JP2004354473A - 光学レンズ - Google Patents
光学レンズ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004354473A JP2004354473A JP2003149205A JP2003149205A JP2004354473A JP 2004354473 A JP2004354473 A JP 2004354473A JP 2003149205 A JP2003149205 A JP 2003149205A JP 2003149205 A JP2003149205 A JP 2003149205A JP 2004354473 A JP2004354473 A JP 2004354473A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- optical
- flange
- optical lens
- cut
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 title claims abstract description 126
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims abstract description 21
- 238000000465 moulding Methods 0.000 claims abstract description 18
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 7
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 7
- 239000000463 material Substances 0.000 description 6
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 239000013585 weight reducing agent Substances 0.000 description 3
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 2
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 2
- 238000007711 solidification Methods 0.000 description 2
- 230000008023 solidification Effects 0.000 description 2
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000001746 injection moulding Methods 0.000 description 1
- 238000002834 transmittance Methods 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B13/00—Optical objectives specially designed for the purposes specified below
- G02B13/001—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
- G02B13/0015—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras characterised by the lens design
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B7/00—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
- G02B7/02—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
- G02B7/022—Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses lens and mount having complementary engagement means, e.g. screw/thread
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B13/00—Optical objectives specially designed for the purposes specified below
- G02B13/001—Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
Abstract
【課題】光学機能面のレンズ精度を低下させることなく、レンズの小型化・軽量化を図った光学レンズを提供することを目的とする。
【解決手段】光学機能部の外周にフランジ部を有するレンズ成形品を成形した後、前記レンズ成形品のフランジ部の少なくとも3方を切除してフランジ面積を小さくした光学レンズであって、フランジ非切除部の外周面にある嵌合部が鏡筒の内周面に内接し、鏡筒に嵌合されるものである。
【選択図】 図1
【解決手段】光学機能部の外周にフランジ部を有するレンズ成形品を成形した後、前記レンズ成形品のフランジ部の少なくとも3方を切除してフランジ面積を小さくした光学レンズであって、フランジ非切除部の外周面にある嵌合部が鏡筒の内周面に内接し、鏡筒に嵌合されるものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学機器などに用いられる光学レンズに関するものであって、特に光学レンズの小型化・軽量化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
金型のキャビティ内にプラスチック材料を射出して成形した光学レンズには、通常、光学機能面の外周部にフランジ部が形成され、また前記フランジ部にはプラスチック材料の流入箇所に凸状のゲート部が形成されている。
従来技術による光学レンズとして、光学レンズを鏡筒に取り付けるにあたって前記ゲート部が邪魔にならないよう、ゲート部をフランジ部と共に切除し、さらに光学レンズの光軸上に重心が位置するよう、フランジ部の一部を切除した光学レンズが提案されている(特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−109106号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、ノート型パソコンや携帯電話などの多種多様なマルチメディア機器に内蔵される小型カメラや、監視カメラやビデオテープレコーダなどの情報端末等の画像入力機器向けや車載用途の小型カメラの需要が高まり、これに伴い、光学レンズの小型化・軽量化が望まれてきた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明による光学レンズは、光学機能部の外周にフランジ部を有するレンズ成形品を成形した後、前記レンズ成形品のフランジ部の少なくとも3方を切除してフランジ面積を小さくした光学レンズであって、フランジ非切除部の外周面にある嵌合部が鏡筒の内周面に内接し、鏡筒に嵌合されるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の好適な実施例を図面を参照にして説明する。
【0007】
この発明による光学レンズ1の実施の形態について、図1に示す。
図1は、光学機能面2の外周のフランジ部の4方が切除された光学レンズを示す図であって、図1(a)は光学レンズの平面図であり、図1(b)は図1(a)中に示すA−A線の断面図であり、図1(c)は図1(a)中に示すB−B線の断面図である。
図1に示す光学レンズ1は、光学機能面2の外周部にフランジ部3を有するレンズ成形品4を成形する成形工程と、前記レンズ成形品4のフランジ部3の4方を等間隔で切除する切除工程とから作製され(図2を参照)、前記光学レンズ1を鏡筒20に取り付けるにあたって、フランジ非切除部3aの外周面にある嵌合部31が鏡筒20の内周面21に内接し、鏡筒20に嵌合されるものである(図4及び図5を参照)。
【0008】
小型化・軽量化を図った光学レンズを作製するにあたって、光学機能面2の外周にフランジ部3を有さない光学レンズを成形することも考えられる。
図3に光学機能面2のみからなる光学レンズ10を示す。図3に示すように、光学機能面2のみからなる光学レンズ10は、光学機能面2の口径(2×W0)がレンズ径であり、小型で軽量化される。
しかしながら光学機能面2のみからなる光学レンズ10を成形した場合、光学機能面2のすぐ脇にゲート部5が形成され、ゲート部付近における内部歪み(複屈折)の影響で光学機能面2の光透過性が低下するなど、レンズ精度が悪化してしまう。
また、光学機能面2のみからなる光学レンズ10を鏡筒に取り付けると、組み立て時に光学機能面2が直接鏡筒に触れることとなり、光学機能面2に応力がかかって光学機能面2のレンズ精度が悪化する。さらに光学機能面2のみからなる光学レンズでは、他の部品(例えば、重ね合わせて配置される他のレンズ)に対する必要な間隔が確保できず、これら他の部品との間隔を確保するための部材(間隔環)を用意するなどコストアップにもつながる。
【0009】
一方、小型化・軽量化を図った光学レンズを作製するにあたって、光学機能面2の外周にフランジを十分に確保した部位とフランジを小さくした部位を形成してフランジ面積を小さくした光学レンズを金型成形する方法も考えられる。
しかしこのような光学レンズを金型成形する場合、光学機能面(口径がW0)2の外周にフランジを十分に確保した部位(レンズ中心からレンズ外周までの寸法がW1)とフランジを小さくした部位(レンズ中心からレンズ外周までの寸法がW2)とを形成した光学レンズでは、レンズ中心からレンズ外周までの寸法が場所によって異なるため、光学機能面2においてプラスチック材料の固化の時間差がでて内部の屈折率が均一にならず、高精度な光学機能面2を形成できないなどの問題がある。
【0010】
またフランジを小さくした部位では光学機能面2の外周とレンズ外周とが非常に近接しており(フランジが非常に細くなっており)、このような光学レンズを成形するための金型の加工は非常に困難であるとともに、射出成形するにあたって、フランジを小さくした部位にプラスチック材料を充填するのが難しく、前記部位にて未充填などの成形不良がおこり、安定成形が困難である。
そして、特にレンズ径の小さな光学レンズ(例えば、レンズ径φ3mm〜10mm程度)では上記の不具合が顕著であり、高精度の光学機能面2を有し、かつ小型化・軽量化を図った光学レンズを取得するのが困難である。
【0011】
これに対し、この発明による光学レンズ1は高精度の光学機能面2を有し、かつ小型化・軽量化した光学レンズ1であって、光学機能面2の外周にフランジ部3を有するレンズ成形品4を成形した後、前記フランジ部3を切除する切除工程によってフランジ面積を小さくしたものである。
なお切除工程では、フランジ部3の少なくとも3方、好ましくは3方から6方を等間隔で切除して、フランジ面積の小さい光学レンズ1を形成する。
【0012】
図1に示す光学レンズ1の作製工程について、図2を参照して説明する。
図1に示す光学レンズ1を作製するにあたって、レンズ精度が良好な光学機能面2を確保すべく、図2(a)に示すように、光学機能面2の外周に均一なフランジ部3を有するレンズ成形品4を成形する。
すなわち、金型のキャビティ内でプラスチック材料を射出して光学機能面2を成形する成形工程において、光学機能面2(口径が2×W0)の外周に十分なフランジが確保され、かつレンズ中心から外周までの寸法が均一なレンズ成形品4(口径が2×W1)を成形することによって、高精度な光学機能面2を成形することができる。
【0013】
金型成形によってレンズ成形品4を成形するにあたって、光学機能面2の外周に十分にフランジが確保されているので、成形時に光学機能面2に悪影響が及ぶことがない。
またレンズ中心からレンズ外周までの寸法が均一であるので、プラスチック材料の固化の時間差がでることなく、内部の屈折率が均一な高精度な光学機能面2を成形することができる。
【0014】
そして高精度な光学機能面2を有するレンズ成形品4を成形した後(成形工程後)、図2(b)に示すように、前記レンズ成形品4のフランジ部3の外周に凸状に形成されているゲート部5をフランジ部3と共に切除し、さらに前記フランジ部3を90°間隔で切除することによってフランジ面積を小さくする(切除工程)。
【0015】
この実施例では、光学機能面2の外周に形成されているフランジ部3の4方を等間隔で同じように切除し、フランジが切除されることなくレンズ中心から外周までの寸法がW1であるフランジ非切除部3aと、フランジが切除されてレンズ中心から外周までの寸法がW2であるフランジ切除部3bとを形成し、フランジ面積を小さくした光学レンズ1を作製した。
なおレンズ成形品4のフランジ部3を切除してフランジ面積を小さくするにあたって、レンズ重心がレンズの光軸の位置と重なるように切除部位と切除面積を調節することが好ましい。この実施例ではフランジ部3の4方を等間隔で同じように切除することによって、レンズ重心のずれを発生させることなく、フランジ面積を小さくした。
【0016】
光学機能面2の外周に形成されているフランジ部3において、フランジが切除されることなくレンズ中心から外周までの寸法がW1であるフランジ非切除部3aの外周面には嵌合部31が形成される(図1(b)を参照)。そしてこの光学レンズ1を鏡筒20に取り付けるとき、前記嵌合部31が鏡筒20の内周面21と内接して嵌合される。
【0017】
鏡筒20に取り付けられた光学レンズ1について、図4および図5を参照して説明する。
図4は、図1に示す光学レンズ1を円筒型の鏡筒20に取り付けた状態を説明する図であって、図4(a)は鏡筒に取り付けられた光学レンズの平面図であり、図4(b)は図4(a)中に示すA−A線の断面図であり、図4(c)は図4(a)中に示すB−B線の断面図である。
図5は、図1に示す光学レンズ1を角型の鏡筒20´に取り付けた状態を説明する図であって、図5(a)は鏡筒に取り付けられた光学レンズの平面図であり、図5(b)は図5(a)中に示すA−A線の断面図である。
【0018】
図4に示すように、円筒型の鏡筒20に図1の光学レンズ1を取り付けた場合、光学レンズ1の小型化・軽量化を図るために光学機能面2の外周に形成されたフランジ切除部3bでは、その外周面と鏡筒20の内周面21の間が空間となっており、フランジ切除部3bが鏡筒20に把持(固定)されない状態となる(図4(a)と図4(c)を参照)。
しかし、光学機能面2の外周にあるフランジ非切除部3aの外周面に形成されている嵌合部31が鏡筒20の内周面21に内接し、鏡筒20内に光学レンズ1が嵌合するため(図4(a)と図4(b)を参照)、鏡筒20と光学レンズ1の取り付けに不具合が発生することはない。なおこの実施例では、フランジ非切除部3aの外周上部に接着剤が施され、嵌合部31において鏡筒20に嵌合した光学レンズ1を前記接着剤によって固着している。
なお、十分にフランジが確保されたフランジ非切除部3aにおいて光学レンズ1が鏡筒20に嵌合されるため、光学機能面2に応力がかかって光学機能面2のレンズ精度が悪化する虞もない。
【0019】
また図5に示すように、角型の鏡筒20´に図1の光学レンズ1を取り付けた場合でも、光学機能面2の外周にあるフランジ非切除部3aの外周面に形成されている嵌合部31が鏡筒20の内周面21に内接し、鏡筒20内に光学レンズ1が嵌合するため、鏡筒20と光学レンズ1の取り付けに不具合が発生することはない。
【0020】
さらに光学機能面2の外周に均一なフランジが形成された従来の光学レンズ(レンズ径2×W1の円形レンズ)を角型の鏡筒に取り付ける場合、レンズ径(2×W1)と同等な辺長である鏡筒(角型)を使用するが、図5に示すように4方が切除された光学レンズ1を角型の鏡筒20´に取り付けた場合、光学レンズ1のフランジ非切除部3aにある嵌合部31が前記鏡筒20´の角部(4角)に内接して嵌合されるため、フランジ非切除部3aにおけるレンズ径(2×W1)と同等な対角線長である鏡筒(角型)20´を用意すればよく、光学レンズの小型化・軽量化だけでなく鏡筒の小型化も図ることができる。
つまり円筒型以外の鏡筒に光学レンズを取り付ける場合、鏡筒の形状に合わせてレンズ成形品4のフランジ部3の少なくとも3方を切除した光学レンズ1を使用することによって、光学レンズの小型化・軽量化だけでなく鏡筒の小型化も図ることができる。特に角型(矩形)の鏡筒20´に光学レンズを取り付ける場合は、レンズ成形品4のフランジ部3の4方を切除した光学レンズ1を使用することによって、光学レンズの小型化・軽量化を図ることができるとともに、鏡筒の小型化も図ることができ、外径の小さい製品とすることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明による光学レンズは光学機能部の外周にフランジ部を有するレンズ成形品を成形した後、前記レンズ成形品のフランジ部の少なくとも3方を切除してフランジ面積を小さくした光学レンズであって、フランジ非切除部の外周面にある嵌合部が鏡筒の内周面に内接し、鏡筒に嵌合されるものであり、光学機能面のレンズ精度を低下させることなく、光学レンズの小型化・軽量化を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による光学レンズを示す図。
【図2】この発明による光学レンズの作製方法を説明する図。
【図3】光学機能面のみからなる光学レンズを示す図。
【図4】円筒型の鏡筒に図1に示す光学レンズを取り付けた状態を示す図。
【図5】角型の鏡筒に図1に示す光学レンズを取り付けた状態を示す図。
【符号の説明】
1 光学レンズ
2 光学機能面
3 フランジ部
3a フランジ非切除部
3b フランジ切除部
31 嵌合部
4 レンズ成形品
5 ゲート部
20 鏡筒
21 鏡筒内周面
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学機器などに用いられる光学レンズに関するものであって、特に光学レンズの小型化・軽量化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
金型のキャビティ内にプラスチック材料を射出して成形した光学レンズには、通常、光学機能面の外周部にフランジ部が形成され、また前記フランジ部にはプラスチック材料の流入箇所に凸状のゲート部が形成されている。
従来技術による光学レンズとして、光学レンズを鏡筒に取り付けるにあたって前記ゲート部が邪魔にならないよう、ゲート部をフランジ部と共に切除し、さらに光学レンズの光軸上に重心が位置するよう、フランジ部の一部を切除した光学レンズが提案されている(特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−109106号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、ノート型パソコンや携帯電話などの多種多様なマルチメディア機器に内蔵される小型カメラや、監視カメラやビデオテープレコーダなどの情報端末等の画像入力機器向けや車載用途の小型カメラの需要が高まり、これに伴い、光学レンズの小型化・軽量化が望まれてきた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明による光学レンズは、光学機能部の外周にフランジ部を有するレンズ成形品を成形した後、前記レンズ成形品のフランジ部の少なくとも3方を切除してフランジ面積を小さくした光学レンズであって、フランジ非切除部の外周面にある嵌合部が鏡筒の内周面に内接し、鏡筒に嵌合されるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の好適な実施例を図面を参照にして説明する。
【0007】
この発明による光学レンズ1の実施の形態について、図1に示す。
図1は、光学機能面2の外周のフランジ部の4方が切除された光学レンズを示す図であって、図1(a)は光学レンズの平面図であり、図1(b)は図1(a)中に示すA−A線の断面図であり、図1(c)は図1(a)中に示すB−B線の断面図である。
図1に示す光学レンズ1は、光学機能面2の外周部にフランジ部3を有するレンズ成形品4を成形する成形工程と、前記レンズ成形品4のフランジ部3の4方を等間隔で切除する切除工程とから作製され(図2を参照)、前記光学レンズ1を鏡筒20に取り付けるにあたって、フランジ非切除部3aの外周面にある嵌合部31が鏡筒20の内周面21に内接し、鏡筒20に嵌合されるものである(図4及び図5を参照)。
【0008】
小型化・軽量化を図った光学レンズを作製するにあたって、光学機能面2の外周にフランジ部3を有さない光学レンズを成形することも考えられる。
図3に光学機能面2のみからなる光学レンズ10を示す。図3に示すように、光学機能面2のみからなる光学レンズ10は、光学機能面2の口径(2×W0)がレンズ径であり、小型で軽量化される。
しかしながら光学機能面2のみからなる光学レンズ10を成形した場合、光学機能面2のすぐ脇にゲート部5が形成され、ゲート部付近における内部歪み(複屈折)の影響で光学機能面2の光透過性が低下するなど、レンズ精度が悪化してしまう。
また、光学機能面2のみからなる光学レンズ10を鏡筒に取り付けると、組み立て時に光学機能面2が直接鏡筒に触れることとなり、光学機能面2に応力がかかって光学機能面2のレンズ精度が悪化する。さらに光学機能面2のみからなる光学レンズでは、他の部品(例えば、重ね合わせて配置される他のレンズ)に対する必要な間隔が確保できず、これら他の部品との間隔を確保するための部材(間隔環)を用意するなどコストアップにもつながる。
【0009】
一方、小型化・軽量化を図った光学レンズを作製するにあたって、光学機能面2の外周にフランジを十分に確保した部位とフランジを小さくした部位を形成してフランジ面積を小さくした光学レンズを金型成形する方法も考えられる。
しかしこのような光学レンズを金型成形する場合、光学機能面(口径がW0)2の外周にフランジを十分に確保した部位(レンズ中心からレンズ外周までの寸法がW1)とフランジを小さくした部位(レンズ中心からレンズ外周までの寸法がW2)とを形成した光学レンズでは、レンズ中心からレンズ外周までの寸法が場所によって異なるため、光学機能面2においてプラスチック材料の固化の時間差がでて内部の屈折率が均一にならず、高精度な光学機能面2を形成できないなどの問題がある。
【0010】
またフランジを小さくした部位では光学機能面2の外周とレンズ外周とが非常に近接しており(フランジが非常に細くなっており)、このような光学レンズを成形するための金型の加工は非常に困難であるとともに、射出成形するにあたって、フランジを小さくした部位にプラスチック材料を充填するのが難しく、前記部位にて未充填などの成形不良がおこり、安定成形が困難である。
そして、特にレンズ径の小さな光学レンズ(例えば、レンズ径φ3mm〜10mm程度)では上記の不具合が顕著であり、高精度の光学機能面2を有し、かつ小型化・軽量化を図った光学レンズを取得するのが困難である。
【0011】
これに対し、この発明による光学レンズ1は高精度の光学機能面2を有し、かつ小型化・軽量化した光学レンズ1であって、光学機能面2の外周にフランジ部3を有するレンズ成形品4を成形した後、前記フランジ部3を切除する切除工程によってフランジ面積を小さくしたものである。
なお切除工程では、フランジ部3の少なくとも3方、好ましくは3方から6方を等間隔で切除して、フランジ面積の小さい光学レンズ1を形成する。
【0012】
図1に示す光学レンズ1の作製工程について、図2を参照して説明する。
図1に示す光学レンズ1を作製するにあたって、レンズ精度が良好な光学機能面2を確保すべく、図2(a)に示すように、光学機能面2の外周に均一なフランジ部3を有するレンズ成形品4を成形する。
すなわち、金型のキャビティ内でプラスチック材料を射出して光学機能面2を成形する成形工程において、光学機能面2(口径が2×W0)の外周に十分なフランジが確保され、かつレンズ中心から外周までの寸法が均一なレンズ成形品4(口径が2×W1)を成形することによって、高精度な光学機能面2を成形することができる。
【0013】
金型成形によってレンズ成形品4を成形するにあたって、光学機能面2の外周に十分にフランジが確保されているので、成形時に光学機能面2に悪影響が及ぶことがない。
またレンズ中心からレンズ外周までの寸法が均一であるので、プラスチック材料の固化の時間差がでることなく、内部の屈折率が均一な高精度な光学機能面2を成形することができる。
【0014】
そして高精度な光学機能面2を有するレンズ成形品4を成形した後(成形工程後)、図2(b)に示すように、前記レンズ成形品4のフランジ部3の外周に凸状に形成されているゲート部5をフランジ部3と共に切除し、さらに前記フランジ部3を90°間隔で切除することによってフランジ面積を小さくする(切除工程)。
【0015】
この実施例では、光学機能面2の外周に形成されているフランジ部3の4方を等間隔で同じように切除し、フランジが切除されることなくレンズ中心から外周までの寸法がW1であるフランジ非切除部3aと、フランジが切除されてレンズ中心から外周までの寸法がW2であるフランジ切除部3bとを形成し、フランジ面積を小さくした光学レンズ1を作製した。
なおレンズ成形品4のフランジ部3を切除してフランジ面積を小さくするにあたって、レンズ重心がレンズの光軸の位置と重なるように切除部位と切除面積を調節することが好ましい。この実施例ではフランジ部3の4方を等間隔で同じように切除することによって、レンズ重心のずれを発生させることなく、フランジ面積を小さくした。
【0016】
光学機能面2の外周に形成されているフランジ部3において、フランジが切除されることなくレンズ中心から外周までの寸法がW1であるフランジ非切除部3aの外周面には嵌合部31が形成される(図1(b)を参照)。そしてこの光学レンズ1を鏡筒20に取り付けるとき、前記嵌合部31が鏡筒20の内周面21と内接して嵌合される。
【0017】
鏡筒20に取り付けられた光学レンズ1について、図4および図5を参照して説明する。
図4は、図1に示す光学レンズ1を円筒型の鏡筒20に取り付けた状態を説明する図であって、図4(a)は鏡筒に取り付けられた光学レンズの平面図であり、図4(b)は図4(a)中に示すA−A線の断面図であり、図4(c)は図4(a)中に示すB−B線の断面図である。
図5は、図1に示す光学レンズ1を角型の鏡筒20´に取り付けた状態を説明する図であって、図5(a)は鏡筒に取り付けられた光学レンズの平面図であり、図5(b)は図5(a)中に示すA−A線の断面図である。
【0018】
図4に示すように、円筒型の鏡筒20に図1の光学レンズ1を取り付けた場合、光学レンズ1の小型化・軽量化を図るために光学機能面2の外周に形成されたフランジ切除部3bでは、その外周面と鏡筒20の内周面21の間が空間となっており、フランジ切除部3bが鏡筒20に把持(固定)されない状態となる(図4(a)と図4(c)を参照)。
しかし、光学機能面2の外周にあるフランジ非切除部3aの外周面に形成されている嵌合部31が鏡筒20の内周面21に内接し、鏡筒20内に光学レンズ1が嵌合するため(図4(a)と図4(b)を参照)、鏡筒20と光学レンズ1の取り付けに不具合が発生することはない。なおこの実施例では、フランジ非切除部3aの外周上部に接着剤が施され、嵌合部31において鏡筒20に嵌合した光学レンズ1を前記接着剤によって固着している。
なお、十分にフランジが確保されたフランジ非切除部3aにおいて光学レンズ1が鏡筒20に嵌合されるため、光学機能面2に応力がかかって光学機能面2のレンズ精度が悪化する虞もない。
【0019】
また図5に示すように、角型の鏡筒20´に図1の光学レンズ1を取り付けた場合でも、光学機能面2の外周にあるフランジ非切除部3aの外周面に形成されている嵌合部31が鏡筒20の内周面21に内接し、鏡筒20内に光学レンズ1が嵌合するため、鏡筒20と光学レンズ1の取り付けに不具合が発生することはない。
【0020】
さらに光学機能面2の外周に均一なフランジが形成された従来の光学レンズ(レンズ径2×W1の円形レンズ)を角型の鏡筒に取り付ける場合、レンズ径(2×W1)と同等な辺長である鏡筒(角型)を使用するが、図5に示すように4方が切除された光学レンズ1を角型の鏡筒20´に取り付けた場合、光学レンズ1のフランジ非切除部3aにある嵌合部31が前記鏡筒20´の角部(4角)に内接して嵌合されるため、フランジ非切除部3aにおけるレンズ径(2×W1)と同等な対角線長である鏡筒(角型)20´を用意すればよく、光学レンズの小型化・軽量化だけでなく鏡筒の小型化も図ることができる。
つまり円筒型以外の鏡筒に光学レンズを取り付ける場合、鏡筒の形状に合わせてレンズ成形品4のフランジ部3の少なくとも3方を切除した光学レンズ1を使用することによって、光学レンズの小型化・軽量化だけでなく鏡筒の小型化も図ることができる。特に角型(矩形)の鏡筒20´に光学レンズを取り付ける場合は、レンズ成形品4のフランジ部3の4方を切除した光学レンズ1を使用することによって、光学レンズの小型化・軽量化を図ることができるとともに、鏡筒の小型化も図ることができ、外径の小さい製品とすることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明による光学レンズは光学機能部の外周にフランジ部を有するレンズ成形品を成形した後、前記レンズ成形品のフランジ部の少なくとも3方を切除してフランジ面積を小さくした光学レンズであって、フランジ非切除部の外周面にある嵌合部が鏡筒の内周面に内接し、鏡筒に嵌合されるものであり、光学機能面のレンズ精度を低下させることなく、光学レンズの小型化・軽量化を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による光学レンズを示す図。
【図2】この発明による光学レンズの作製方法を説明する図。
【図3】光学機能面のみからなる光学レンズを示す図。
【図4】円筒型の鏡筒に図1に示す光学レンズを取り付けた状態を示す図。
【図5】角型の鏡筒に図1に示す光学レンズを取り付けた状態を示す図。
【符号の説明】
1 光学レンズ
2 光学機能面
3 フランジ部
3a フランジ非切除部
3b フランジ切除部
31 嵌合部
4 レンズ成形品
5 ゲート部
20 鏡筒
21 鏡筒内周面
Claims (4)
- 光学機能部(2)の外周にフランジ部(3)を有するレンズ成形品(4)を成形した後、前記レンズ成形品(4)のフランジ部(3)の少なくとも3方を切除してフランジ面積を小さくした光学レンズ(1)であって、
フランジ非切除部(3a)の外周面にある嵌合部(31)が鏡筒(20)の内周面(21)に内接し、鏡筒(20)に嵌合されることを特徴とする光学レンズ。 - 前記フランジ部(3)に連なるゲート部(5)と共に、フランジ部(3)が切除されていることを特徴とする請求項1に記載の光学レンズ。
- フランジ部(3)の3方ないし6方を切除して、フランジ面積を小さくしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学レンズ。
- フランジ部(3)の4方を等間隔に切除したことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の光学レンズ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003149205A JP2004354473A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 光学レンズ |
US10/838,542 US20040240084A1 (en) | 2003-05-27 | 2004-05-03 | Optical lens |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003149205A JP2004354473A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 光学レンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004354473A true JP2004354473A (ja) | 2004-12-16 |
Family
ID=33447680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003149205A Pending JP2004354473A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 光学レンズ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20040240084A1 (ja) |
JP (1) | JP2004354473A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007317309A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Sharp Corp | 対物レンズ、レンズ駆動機構、光ピックアップおよびその組立方法 |
JP2015022091A (ja) * | 2013-07-18 | 2015-02-02 | 日立マクセル株式会社 | ホルダ付きレンズおよびホルダ |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20070087487A (ko) * | 2004-12-16 | 2007-08-28 | 소니 가부시키가이샤 | 광 픽업장치 및 이 광 픽업장치를 이용한 광 디스크 장치와그 제어 방법 |
JP4285537B2 (ja) * | 2006-12-20 | 2009-06-24 | セイコーエプソン株式会社 | 静電型超音波トランスデューサ |
JP2011161809A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Fujifilm Corp | 光学素子成形用プリフォーム及び光学素子成形方法 |
US7974023B1 (en) * | 2010-03-11 | 2011-07-05 | Himax Semiconductor, Inc. | Wafer level optical lens substrate, wafer level optical lens module and fabrication method thereof |
CN107783241A (zh) * | 2016-08-24 | 2018-03-09 | 宁波舜宇光电信息有限公司 | 镜头及镜头模组 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4001985B2 (ja) * | 1997-09-30 | 2007-10-31 | フジノン株式会社 | 光学レンズ及び光学レンズの製造方法 |
JP3736085B2 (ja) * | 1997-11-26 | 2006-01-18 | コニカミノルタフォトイメージング株式会社 | ズーム鏡胴 |
JP4612764B2 (ja) * | 2000-05-30 | 2011-01-12 | キヤノン株式会社 | レンズ鏡筒および光学機器 |
JP2002296476A (ja) * | 2001-03-29 | 2002-10-09 | Olympus Optical Co Ltd | レンズ鏡枠 |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003149205A patent/JP2004354473A/ja active Pending
-
2004
- 2004-05-03 US US10/838,542 patent/US20040240084A1/en not_active Abandoned
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007317309A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Sharp Corp | 対物レンズ、レンズ駆動機構、光ピックアップおよびその組立方法 |
JP2015022091A (ja) * | 2013-07-18 | 2015-02-02 | 日立マクセル株式会社 | ホルダ付きレンズおよびホルダ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20040240084A1 (en) | 2004-12-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1258764B1 (en) | Compact image pickup apparatus | |
US10288852B2 (en) | Optical lens assembly and electronic device | |
JP6944283B2 (ja) | レンズユニットおよびレンズユニットの製造方法 | |
US8670055B2 (en) | Image pickup lens, camera module using the same, image pickup lens manufacturing method and camera module manufacturing method | |
CN108627941B (zh) | 塑胶镜筒、相机模块及电子装置 | |
JP2007006475A (ja) | 移動通信装置のカメラモジュール | |
KR20120107426A (ko) | 플라스틱 렌즈, 촬영 렌즈, 촬상 장치 및 휴대 기기 | |
JP2002350608A (ja) | 撮像レンズ、撮像装置、金型及び撮像レンズの成形方法 | |
JP2004354473A (ja) | 光学レンズ | |
JP2006188388A (ja) | ガラスレンズの製造方法及びガラスレンズ | |
JP2009300596A (ja) | プラスチックレンズ、成形金型、およびプラスチックレンズの製造方法 | |
JP2002148501A (ja) | ホルダ付きモールドレンズ | |
CN100543502C (zh) | 镜头模组、数码相机模组及便携式电子装置 | |
TW201518777A (zh) | 透鏡陣列、透鏡陣列層疊體及這些的製造方法 | |
EP1804097B1 (en) | Method of forming a ring shaped stopper for use in a camera | |
CN101345829A (zh) | 影像感测结构、影像感测结构的制造方法及相机模组 | |
US20140049846A1 (en) | Multilayer lens assembly and the method of making the same | |
WO2021196495A1 (zh) | 滤光组件以及摄像模组、电子设备 | |
JP2011232614A (ja) | 撮像レンズの製造方法 | |
US20080013190A1 (en) | Structure of cam barrel for zoom lens | |
WO2009125662A1 (ja) | 撮像レンズの製造方法、撮像レンズ及び撮像装置 | |
TW202141100A (zh) | 光學鏡頭、應用該光學鏡頭的鏡頭模組及電子裝置 | |
WO2021196493A1 (zh) | 滤光组件以及摄像头模组、电子设备 | |
JP7359625B2 (ja) | レンズユニット | |
JP5615666B2 (ja) | レンズユニット及びその製造方法 |