JP2004353317A - パネルを利用した固定物のフリーレイアウトシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】壁面および/又は天井面の一部若しくは全面に連続して貼設するパネルを利用した、固定物のフリーレイアウトシステムであって、当該パネルは、硬質樹脂により成形され、ねじ孔、裏面周囲縁部の立ち上がり2、壁面又は天井面とパネル面との間に一定の空間を確保するためのスペーサー3を有し、当該スペーサー3には家電製品等の電源コードや弱電ケーブル等の配線を通すための切り欠き部4が設けられ、隣接するパネル間には一定幅の隙間を確保し、パネル貼設後に、上下方向および左右方向、若しくは斜め方向に伸びるスリットを確保し、当該縦横スリットを利用して金具により固定物を壁面および/又は天井面へ任意に固定させることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦横に一定の隙間を確保しつつ矩形パネルを壁および天井に取り付けることで、当該隙間部を利用して、家具、棚、照明その他の固定物を変更自在に壁、天井へ固定し得る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、壁に連続して配設したパネルを利用して棚等を固定する技術としては、パネルを左右一定の間隔を設けて取り付け、当該間隔部分に棚等の部材を後付け可能とすべく、予めパネル結合部分に加工を施した技術が見られる(例えば、文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−324408号公報(段落番号「0007」)
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】
上記、開示された技術によれば、「相隣接した壁パネルの端面間に上下方向に伸びる隙間を形成し、前記突条における前後両側板のうち前記隙間に露出した部位に、棚板支持用等のブラケットの係止爪が抜き差し自在に嵌まる係止溝孔を上下に適宜間隔で嵌設する」との記載から明らかなように、後付けされた棚板の位置変更については、当該係止溝孔を利用し、上下方向には適宜変更することは可能であるものの、左右方向への位置変更については、パネル巾単位でしかできない。なお、上下方向の位置変更に際しても、係止溝孔のある上下方向の位置変更に限られ、微妙な上下方向の位置調整は不可能である。また、当該棚板は抜き差し自在性を便宜とする反面、重量物の載置には適さないと考えられる。
【0005】
また、前記開示技術によれば固定物が棚板に限られており、家具や家電製品をレイアウト変更自在に後付けすることまでは考慮されてない。さらに、家電製品の配置に伴う配線処理に関する工夫、その他、壁のみならず、天井照明の位置変更など、室内における様々な固定物のレイアウトの変更に対応し得るものではなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1記載のパネルを利用した固定物のフリーレイアウトシステムは、当該パネルが、硬質樹脂により成形され、ねじ孔、裏面周囲縁部の立ち上がり、壁面又は天井面とパネル面との間に一定の空間を確保するためのスペーサーを有し、当該スペーサーには家電製品等の電源コードや弱電ケーブル等の配線を通すための切り欠き部が設けられ、隣接するパネル間には一定幅の隙間を確保し、パネル貼設後に、上下方向および左右方向、若しくは斜め方向に伸びるスリットを確保し、当該縦横スリットを利用して金具により固定物を壁面および/又は天井面へ任意に固定させることを要旨とする。
【0007】
また、請求項2記載のパネルは、当該パネルは、硬質樹脂により成形され、ねじ孔、裏面周囲縁部の立ち上がり、壁面又は天井面とパネル面との間に一定の空間を確保するためのスペーサーを有し、当該スペーサーには家電製品等の電源コードや弱電ケーブル等の配線を通すための切り欠き部を設けたことを要旨とする。
【0008】
また、請求項3記載のレイアウトシステムは、請求項1記載の構成において、固定物の壁面への固定時に使用される請求項1記載の金具が、2つの挟持片を有し、一の挟持片の中央より垂設されたボルトに他の挟持片をナットにて螺嵌する構造であり、これら支持片のうち、少なくとも前記一の支持片は楕円若しくは矩形をなし、長手方向には前記縦横スリット巾より長く、長手方向に直交する方向には当該スリット巾より短くしてなり、固定物の壁面への固定時には当該2つの挟持片間に、前記パネルと固定物のパネルに接する一面とを挟持し、かつ、壁面とパネル裏面との間に納まる前記一の挟持片の両端部にパネル裏面周囲縁部の立ち上がりに係止する凸部を設けたことを要旨とする。
【0009】
また、請求項4記載のレイアウトシステムは、請求項1記載の構成において、固定物の天井面への固定時に使用される請求項1記載の金具が、支持片および先端U字状の棒状体からなる略T字状をなし、当該支持片は楕円若しくは矩形をなし、長手方向には前記縦横スリット巾より長く、長手方向に直交する方向には当該スリット巾より短くしてなり、当該支持片の両端部にパネル裏面周囲縁部の立ち上がりに係止する凸部を設けたことを要旨とする。
【0010】
また、請求項5記載のパネルの貼設方法は、当該パネルが、硬質樹脂により成形され、ねじ孔、裏面周囲縁部の立ち上がり、壁面又は天井面とパネル面との間に一定の空間を確保するためのスペーサーを有し、当該スペーサーには家電製品等の電源コードや弱電ケーブル等の配線を通すための切り欠き部を設けられたことを特徴とし、前記パネルを、上下方向、左右方向若しくは斜め方向に伸びる一定間隔のスリットを確保しつつ連続して貼設することを要旨とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明におけるパネルを利用した壁・天井のフリーレイアウトシステムにおいて使用されるパネルは500mm四方の矩形パネルであるが、500mmに限らず、施工の便宜を考慮してその他のサイズとしても良く、また、縦横の長さを違えることも任意である。更に、矩形に限らず、三角形、六角形等の多角形状であっても良い。
【0012】
本発明におけるパネルを利用した壁・天井のフリーレイアウトシステムにおいては、パネル自体により収納棚等の固定物を支持するため、硬質に成形された合成樹脂をその素材とし、次の点に特徴を有する。
パネル面には4乃至9つのねじ孔を設け、またパネル裏面の周囲縁部には、後述する金具の凸部が係止する立ち上がりを設けてなる。さらに、パネル裏面と壁面または天井面との間に家電製品の電源コードや接続コード等の配線類を収納するスペースを確保するため、パネル裏面にはパネル外周より内側にスペーサとなる短壁を立て、当該スペーサには配線類の経路確保の自由度を高める(図10)ために切り欠き部を複数設けた構造となっている。
【0013】
次に、本発明に係るパネルの壁面および天井面への施工手順を壁を例に挙げて説明する。
まず、壁下地合板上に石膏ボードを貼り、同ボード上に化粧クロスを一面に、若しくは、パネル貼設後に形成される縦横のスリット巾より若干巾広に、即ち、パネル貼設後に、スリット間から直接目に触れる石膏ボード部分のみに、化粧クロスを格子状に貼る。そして、本発明に係るパネルを上下方向および左右方向に伸びる8mm乃至10mm巾の一定の間隔(以下、スリットと称す)を確保しつつ壁面に上下左右連続して貼設する。その際、パネルに設けたねじ孔にパネル表面から木ねじを複数螺挿し(図2)、前記石膏ボードおよび下地合板へ螺着した後、当該ねじ孔にねじキャップ7を装着する。尚、天井面への施工方法についても上述の壁面の場合と同様である。また、当該スリット巾は、固定物の取り付け時に使用する金具のボルトの径を考慮して一定のスリット巾を決定すれば良く、デザイン面および実用面を考慮して、8mm乃至10mm巾以外の巾とすることも任意である。
尚、パネルの貼設は、壁面、天井面の全面若しくは一部分を問わず、利用の態様に合わせて貼設すれば良い。
パネル貼設後は、壁面、天井面に縦横のスリットが壁面、天井面に確保され、また、三角形のパネルを使用した場合には斜めのスリットが確保される。なお、パネルの形状を、仮に六角形とした場合には当該スリットは上下左右方向に直線とはならないが、呈する効果は矩形パネルの場合と異なるところがない。
【0014】本発明におけるパネルを利用した壁・天井のフリーレイアウトシステムにおいて、後述する金具を用いて室内に固定されるものとしては、棚、書庫、収納棚、箪笥等の家具類の他、壁掛けテレビ、スピーカーなどの家電製品、また、額や絵画、時計、壁掛け、鏡、壁面照明、その他装飾品、天井照明、ペンダント照明、プランターや洗濯物を吊り下げる用の金具等が挙げられる。
【0015】請求項3に記載の金具は、前記収納棚等を壁に固定する際に用いられる固定用金具9であって、図3に示すように、2つの挟持片9a、9bとボルト9d、ナット9eとからなり一の挟持片9bとボルト9dとは、固定物の取り付け時の便宜上、一体をなすが、別体構成としても良い。また、他の挟持片9aとナット9eとを一体としても良い。
また、当該一の挟持片9bには図3、図5に示すように、両端に凸部9cを設け、パネル裏面周囲縁部の立ち上がり2と係合させて、パネルからの当該金具の脱落を防止している。尚、当該凸部9cの代わりに、両端を垂直に折り曲げることとしても良く、立ち上がり2と係合し、脱落を防止し得る形状であれば、他の形状によっても良い。そして、固定物の取り付け時には前記両挟持片間にパネルと固定物を挟みナット9eにて固定するが(図7(b))、後述の実施例にて詳述する。
尚、当該支持片の形状や大きさは本発明の利用に供し得る限り、図示した形状等に限らないが、パネル裏面と壁面との間に納まる一の挟持片9bは、楕円形状若しくは矩形状をなし、長手方向には前記縦横スリット巾より長く、長手方向に直交する方向には当該スリット巾より短くしてなる。また、他の挟持片9aの形状も一の挟持片9bと同様の形状、大きさでも良いが、固定物の取り付け孔の位置、形状、大きさとの関係で任意に決定し得る。
【0016】請求項3に記載の金具は、プランターや洗濯物を吊り下げる用の簡易固定用金具10であって、図4に示すように、支持片10aと先端U字状の棒状体10cからなる略T字状をなし、当該支持片10aは前記縦横スリット巾より長く、長手方向に直交する方向には当該スリット巾より短くしてなり、当該支持片10aの両端部にパネル裏面周囲縁部の立ち上がり2に係止する凸部10bを設けたことを特徴とする。なお、当該棒状体10cは図示したような長さに限られず、更に長いものでも良い。また、先端の形状もU字状に限らず、リング状等その他、固定物を掛止し得る形状であれば良い。
【0017】
家電製品等の電源コードや接続コード等の配線類は、前記縦横のスリットに沿って、若しくはスペーサー3に設けた切り欠き部4を利用してパネル裏面の空間に隠蔽する。そしてレイアウト変更があった場合には、変更後の当該家電製品等の設置位置に合わせて、パネル裏面等に配線経路を再確保し、隠蔽するものである。
【0018】
また、壁面に貼設するパネルの一つに予めコンセントプレートを設けたり(図9)、天井に貼設するパネルの一つに天井照明のコンセントプレートを予め設けておき、レイアウト変更により、家電製品やペンダント照明等の設置位置が変更された場合であっても、当該パネルを変更後の家電製品の設置位置の近傍のパネルと付け替えることで、家電製品等の電源コードに係る配線経路の確保の自由度を更に大きくする。なお、かかる場合において、コンセントプレートに接続されている壁体内から通じる電源ケーブルは当該パネルの位置変更を可能とすべく余裕を持たせておくことは言うまでもない。
【0019】
[実施例1]
本発明の第1の実施例を図1〜図3、図5〜図10に基づいて説明する。
本実施例は、壁面に本発明を利用して、固定物を任意に取り付ける技術に関するものである。
【0020】
図1はパネルの裏面を示す斜視図、図2はパネルの表面を示す斜視図、図3は第一の実施例に用いる金具を示す斜視図、図5はパネルを壁面に貼設した状態を示す断面図、図6は、本発明を利用した室内の様子を示した参考図、図7は、収納棚を取り付けた状態を示す図、図8は、棚を取り付けた状態を示す図、図9はパネル表面にコンセントボックス等を取り付けた図、図10は最短距離にて配線処理を施したことを示す比較イメージ図である。
【0021】
図中、1はパネル本体、2は立ち上がり、3はスペーサー、4は切り欠き部、5はねじ孔、6は木ねじ、7はねじキャップ、8はスリット、9は固定用金具、11は収納棚、12は棚、13は壁掛けテレビ、14はスピーカー、17はオーディオセットを示す。
【0022】
壁面には、予め壁下地合板に重ねた石膏ボード上に化粧クロスを貼っておき、当該化粧クロス上にパネル1を順次貼設してゆく。この際、当該パネル1表面のねじ孔5より木ねじ6を螺挿し、前記石膏ボードおよび下地合板へ螺着して固定する。本実施例においては、9本の木ねじを使用するが、固定物を支持し得る場合には更に少なくても構わない。
隣接する上下左右のパネル間は8mm巾のスリット8を設け、壁一面に貼設した後の状態は図6に示す通りである。縦スリット8a、横スリット8bによりスリット8が格子状となっている。
【0023】
次に収納棚11を壁面に取り付ける手順について説明する。
当該収納棚11には、予め縦横のスリット8の間隔に合わせて取り付け孔11aが複数設けられており、当該取り付け孔11aは、固定用金具9の矩形状の支持片9bを挿入可能な大きさおよび形状としている。
一方、当該金具9の支持片9aと9bとは、パネル1の最大厚み分と、収納棚11の裏板厚み分の合計の厚み分以上の間隔を設けておく。そして、図7(a)に示すように、当該収納棚11の内部側から、当該金具9を順次取り付け孔11aに嵌め込んだ後、支持片9bをパネル裏面内で90°回転させて抜けないようにしておき、支持片9aを仮止めし、後、ナット9eを締め付けることで、当該金具9の取り付けは完了する。必要数の金具9の取り付けを終了すれば、収納棚11の取り付けは完了する。
尚、レイアウトの変更により、当該収納棚11の位置を変更する場合には、上記と逆の手順で、金具9を取り外し、所望の位置へ収納棚11を移動させた後に、更に、上記の手順に従って、金具9を取り付ければ良い。
【0024】
棚12その他固定物も同様にして取り付けを行うが、壁掛けテレビ13など内側から当該金具を取り付けることができないものについては、当該テレビ13を掛止し得る別途アタッチメント等を当該金具9にて壁へ取り付けることとすれば良い。
【0025】
次に、同じく図6に基づいて、オーディオセット17と壁面に取り付けられたスピーカー14とを繋ぐ配線14aおよび2台のスピーカー間を繋ぐ配線14bの配線処理について説明する。
まず、オーディオセット17からスピーカーへ通じる配線14aはオーディオセット背後のパネルスリット部8からパネル裏面へ通し、スピーカーを支持するパネル裏面まで通じている。詳しくは、パネル裏面の周囲縁部立ち上がり2とスペーサー3とで形成される空間内に収納する(図5に示す配線P)。尚、当該配線14aをスペーサー3内に収めることとしても良く(図5に示す配線Q)、その場合、必要に応じて経路となるパネルを一旦取り外し、スペーサー3の切り欠き部4を介して最短距離での配線処理を行えば良い。また、2台のスピーカー14間の配線14bについても同様に配線処理を行う。
尚、家電製品等の電源コードや接続コード等の配線類は、前記縦横のスリットに沿って、若しくはスペーサー3に設けた切り欠き部4を利用してパネル裏面の空間に隠蔽することで、壁、そして後述の実施例に示すように天井の室内面側に配線が表れることなく、スッキリと見せることができる。
また、図10に示すように、縦横スリットに沿って配線処理をした場合(図10(b))と比較して、切り欠き部4を利用すれば、最短距離にて、かつ、パネル裏面に隠蔽しつつ配線の処理をすることが可能となる(図10(a))。後述の天井の場合についても同様である。そして、レイアウト変更に応じて、変更後の家電製品等の設置位置に合わせ、パネル裏面等に配線経路を再確保することも容易である。
【0026】
また、本実施例の更なるバリエーションとして、図9に示すように、一若しくは複数のパネル1に予めコンセントプレートを取り付け、スペーサー3に設けた切り欠き部4を利用して取り込みコードや電源コード等を配線処理し、かつ、壁体内からの取り込みコード等に余裕を持たせておくことで、家電製品等の電源コードの届く範囲内に、当該コンセントプレートを有するパネル1を移動させ得る結果、家電製品等の位置変更の自由度が更に高まることとなる。
【0027】
以上の通り、本実施例によれば、壁面の縦横のスリットを利用して、様々な固定物を容易に、かつ、強固に取り付けることができる。
そして、家電製品等の配線処理をパネル1の裏面に隠蔽しつつ接続が可能となるため壁面に配線が表われることがなく、室内をすっきり見せることができ、デザイン的にも効果が非常に高い。更に、縦横スリット部8とともに、スペーサー3に設けた切り欠き部4を利用することで、最短距離による配線経路が確保できることとなる。
また、その他にも、箪笥等の転倒の防止についても有効である。即ち、箪笥上部を当該スリットに固定することにより、防震対策が容易に実現できる。
【0028】
[実施例2]
本発明の第2の実施例を図1、図2、図4〜図6に基づいて説明する。
本実施例は、天井面に本発明を利用して、固定物を取り付ける技術に関するものである。
【0029】
図4は第二の実施例に用いる金具を示す斜視図であり、その他の図については、実施例1と同様である。図中、10は簡易固定用金具、15はペンダント照明、16はプランター、18は物干し用金具、19は物干し棹である。尚、その他の数字は第一の実施例に示したものと同一の対象を示す。
【0030】
本実施例におけるパネル1の天井面への取り付けは、実施例1で示した方法と同様である。
プランター等、簡易な天井への固定物の取り付けの際には簡易固定用金具10を利用する(図4)。当該金具10の支持片10aを、任意の天井のスリット8へ挿入し、90°回転させて凸部10bをパネル1裏面周囲縁部立ち上がり2に係合させる。そして先端のU字形状部に紐等を掛け、プランター16等を提げることとする。この場合において、プランターの自重で金具10に荷重がかかり、立ち上がり2と支持片10aの凸部10bとの係合により、当該金具10がスリット8から抜け落ちる心配はない。
【0031】
プランター16の位置を変更する場合には、金具はねじ止めしていないことから、若干金具10を持ち上げ、回転させることで、容易に天井面から外れることから、所望の位置の縦横スリット8へ、容易に移動させることができる。
また、天井吊収納のように天井面へ確実に取り付ける必要があるときは、固定用金具9を用いてスリット8へ取り付けることとする。
また、洗濯物を室内に干す場合において、洗濯棹19を掛けるべく、簡易固定用金具9の棒状部分10cが長い金具18を2本、天井面へ同様に取り付けることで、洗濯物等を容易に部屋干しすることが可能となる。
【0032】
本実施例の更なるバリエーションとして、天井に貼設するパネルの一つに天井照明用のコンセントプレートを設けておくことが考えられる。
テーブルなどのレイアウトの変更に伴いペンダント照明15の位置を変更したい場合において、当該コンセントプレートを設けたパネルを所望の位置に取り付けるべく、変更後の位置に貼設されている通常のパネルを当該コンセントプレートを設けたパネルと取り替えることで、これまで困難であった照明の位置変更を容易に実現することができるようになった。尚、係る場合には、コンセントプレートに接続されている外部との電源ケーブルは位置変更の自由度を確保すべく長い目に余裕を持たせておくことは言うまでもない。
【0033】
以上の通り、本実施例によれば、室内配置物のレイアウトの変更に合わせて、照明やプランターといった天井への固定物の位置を容易に変更することが可能となる。更に、天井面のスリット8を利用して、カーテンやパーテーションを取り付けることもできることから、室内を自由に区切ることも可能となり、応用例は多大である。
【発明の効果】
以上、本発明によれば、壁面の縦横のスリットを利用して、任意の位置へ様々な固定物を容易に、かつ、強固に取り付けることができるため、これらのレイアウト変更の自由度が従来に比べて極めて高くなった。
また、天井面へ利用で照明等の固定物の位置変更の他、パーテーション等と組み合わせて利用することで、部屋の利用態様が一層広まることとなる。
そして、壁面、天井面に配線類が現れないことから室内をスッキリと見せることができることから、一般の住宅居室の他、展示物を際立たせる必要のある展示室や展示ブースといった、配置位置変更の自在性を伴いつつ、シンプルなデザイン性が要求されるような場合にも充分対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パネルの裏面を示す斜視図
【図2】パネルの表面を示す斜視図
【図3】第一の実施例に用いる金具を示す斜視図
【図4】第二の実施例に用いる金具を示す斜視図
【図5】パネルを壁面に貼設した状態を示す断面図
【図6】本発明を利用した室内の様子を示した参考図
【図7】収納棚を取り付けた状態を示す図
【図8】棚を取り付けた状態を示す図
【図9】パネル表面にコンセントボックス等を取り付けた図
【図10】最短距離にて配線処理を施したことを示す比較イメージ図
【符号の説明】
1 パネル本体
2 立ち上がり
3 スペーサー
4 切り欠き部
5 ねじ孔
6 木ねじ
7 ねじキャップ
8 スリット
9 固定用金具
10 簡易固定用金具
11 収納棚
12 棚
13 壁掛けテレビ
14 スピーカー
15 ペンダント照明
16 プランター
17 オーディオセット
18 物干し用金具
19 物干し棹
Claims (5)
- 壁面および/又は天井面の一部若しくは全面に連続して貼設するパネルを利用した、固定物のフリーレイアウトシステムであって、
当該パネルは、硬質樹脂により成形され、ねじ孔、裏面周囲縁部の立ち上がり、壁面又は天井面とパネル面との間に一定の空間を確保するためのスペーサーを有し、
当該スペーサーには家電製品等の電源コードや弱電ケーブル等の配線を通すための切り欠き部が設けられ、
隣接するパネル間には一定幅の隙間を確保し、パネル貼設後に、上下方向および左右方向、若しくは斜め方向に伸びるスリットを確保し、
当該縦横スリットを利用して金具により固定物を壁面および/又は天井面へ任意に固定させることを特徴とするパネルを利用した固定物のフリーレイアウトシステム。 - 壁面および/又は天井面の一部若しくは全面に連続して貼設するパネルであって、当該パネルは、硬質樹脂により成形され、ねじ孔、裏面周囲縁部の立ち上がり、壁面又は天井面とパネル面との間に一定の空間を確保するためのスペーサーを有し、当該スペーサーには家電製品等の電源コードや弱電ケーブル等の配線を通すための切り欠き部を設けたことを特徴とするパネル。
- 固定物の壁面への固定時に使用される請求項1記載の金具は、2つの挟持片を有し、一の挟持片の中央より垂設されたボルトに他の挟持片をナットにて螺嵌する構造であり、これら支持片のうち、少なくとも前記一の支持片は楕円若しくは矩形をなし、長手方向には前記縦横スリット巾より長く、長手方向に直交する方向には当該スリット巾より短くしてなり、固定物の壁面への固定時には当該2つの挟持片間に、前記パネルと固定物のパネルに接する一面とを挟持し、かつ、壁面とパネル裏面との間に納まる前記一の挟持片の両端部にパネル裏面周囲縁部の立ち上がりに係止する凸部を設けたことを特徴とする請求項1記載のパネルを利用した固定物のフリーレイアウトシステム。
- 固定物の天井面への固定時に使用される請求項1記載の金具は、支持片および先端U字状の棒状体からなる略T字状をなし、当該支持片は楕円若しくは矩形をなし、長手方向には前記縦横スリット巾より長く、長手方向に直交する方向には当該スリット巾より短くしてなり、当該支持片の両端部にパネル裏面周囲縁部の立ち上がりに係止する凸部を設けたことを特徴とする請求項1記載のパネルを利用した固定物のフリーレイアウトシステム。
- 壁面および/又は天井面の一部若しくは全面に連続してパネルを貼設する方法であって、
当該パネルは、硬質樹脂により成形され、ねじ孔、裏面周囲縁部の立ち上がり、壁面又は天井面とパネル面との間に一定の空間を確保するためのスペーサーを有し、当該スペーサーには家電製品等の電源コードや弱電ケーブル等の配線を通すための切り欠き部を設けられたことを特徴とし、
前記パネルを、上下方向、左右方向若しくは斜め方向に伸びる一定間隔のスリットを確保しつつ連続して貼設することを特徴とするパネルの貼設方法。
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