JP2004353085A - 蒸発装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長手方向に均一な蒸着物を放出できる蒸発装置を提供する。
【解決手段】蒸発材料を収容する長尺るつぼ10の上部を電熱ヒータ12で覆い、ここに通電してるつぼ10内を加熱する。そして、この電熱ヒータ12への通電を行うために、電熱ヒータ12端部と電極26とを電気的に接続する接続板28とを設け、この接続板28を抵抗値の異なる複数の金属板で構成する。これによって、接続板28の抵抗値を適切なものに調整することが容易になる。
【選択図】 図11

Description

本発明は、蒸発材料を加熱蒸発させる蒸発装置に関する。
従来より、各種物質による薄膜形成に、蒸着(特に、真空蒸着)が広く利用されている。例えば、液晶ディスプレイに代わる次世代のフラットディスプレイの1つとして注目され、実用化のための研究が進められている有機エレクトロルミネッセンス(以下EL)ディスプレイでは、そのディスプレイパネルに形成される有機EL素子の発光層などに用いられる有機薄膜や金属電極層の形成に、上記真空蒸着が利用されている。
真空蒸着装置では、真空の蒸着室内に耐熱性と化学的安定性に優れたるつぼを配し、るつぼ内に入れた蒸着材料(蒸発材料)を加熱して蒸発させ、被着物に蒸着層を形成する。従来知られている真空蒸着装置では、蒸着源として単一でかつ点状の蒸着源が用いられており、この蒸着源(蒸発装置)から放射状に蒸着材料を被着物表面に飛ばし、その被着物表面に層を形成する。
ところで、ディスプレイは大面積化の要求が強く、有機ELディスプレイにおいても例外でない。このため、有機ELディスプレイに用いる蒸着装置は、素子を形成するパネル基板の大面積化、言い換えると、蒸着面積の増大に対応する必要がある。
一方で、例えば、中型、小型パネルなどでは、多くの場合、1枚の大型基板(マザー基板)に複数のパネルを同時に形成し、後で個別パネルに切り離すといういわゆる多面取りが行われている。このような多面取りによって製造される中型小型パネルでは、その製造コストの一層の低減のため、1枚のマザー基板を大型化し、同時に製造可能なパネル数を増やすことが要求され、この場合にも、蒸着は、大きなマザー基板の全体に対して行わなければならず、蒸着面積の増大に対応することが必要となる。
以上のように大面積に蒸着を行う必要がある場合、上記単一点状蒸着源では、蒸着源から膜形成位置までの距離が被着対象基板の位置によって著しく異なるため、基板上に均一な蒸着層を形成することが難しくなる。これに対し、例えば下記特許文献1では、蒸着源として、長尺の蒸着源、いわゆるリニアソースを採用することが提案されている。そして、リニアソースを採用することで、原理的に基板の各位置とリニアソースからの距離の差が小さくでき、大面積基板上への蒸着条件をより均一とすることが可能となる。
特開2001−247959号公報
ディスプレイにおいて、発光輝度や発光色のばらつきは表示品質を大きく損ねるため、有機ELディスプレイにおいても発光輝度等の均一化が強く求められている。上述のように、有機ELディスプレイの製造に際しては、発光層や、電荷輸送層、電荷注入層などの有機層や、金属電極などを真空蒸着法を用いるが、有機層は非常に薄い膜であり、膜厚のばらつきが発光輝度や発光色のばらつきに及ぼす影響が非常に大きい。また、有機層は陽極と陰極との層間に形成されるため、その厚さがばらつくと陽極と陰極との間の短絡などによる表示欠陥が発生しやすくなる。従って、例えば、このような有機ELディスプレイなどの製造に用いる蒸着装置では、広い面積に対して非常に精度良く蒸着層を形成することが要求される。
有機EL素子の製造にあたって上述のようなリニアソースを採用すれば、大面積基板への蒸着は容易となる。しかし、単純にリニアソースを用いて素子の有機層などを蒸着形成しても、得られた有機EL素子の特性のばらつきが大きく、有機ELディスプレイの実用化のために要求される均一性を満たすことができない。
この素子特性ばらつきの原因について本出願人が調査研究した結果、蒸着源を長尺のリニアソースとした場合、蒸着物質の放出がその長手方向において均一でないことが大きく影響していることが判明した。従って、広い蒸着面に対し、均質な蒸着層を形成するためには、リニアソースの長手方向の全位置から均一に蒸着材料を放出させることが不可欠であり、対応が必要である。
そこで、本発明は、長尺のるつぼの各位置から均一に蒸着材料を放出可能な蒸発装置を提供する。
本発明は、上部が開放され蒸発材料を収容する細長い長尺るつぼと、前記長尺るつぼの上部開放部を覆い、通電により発熱し、前記長尺るつぼ内の前記蒸発材料を加熱し、かつ加熱により気化した前記蒸発材料が通過可能な開口を備えた電熱ヒータと、前記電熱ヒータへの通電を行うために、電熱ヒータ端部と蒸着装置の電極とを電気的に接続する接続板と、を含む蒸発装置であり、前記接続板は、前記接続板は、抵抗値の異なる金属からなる複数の板材から構成される。
このように、接続板を複数の金属から構成することで、接続板の抵抗値を適切なものに調整することができ、かつそこにおける発熱量の調整も可能となる。これによって、電熱ヒータの端部における温度を適切なものに調整することが可能となり、るつぼ内の蒸発材料を均一に加熱気化することができる。そこで、電熱ヒータの開口から長手方向に渡って均一に蒸発物を放出することができる。
従って、例えば、この蒸発装置を比較的大きな基板に対する蒸着に用いた場合において、るつぼの長手方向に垂直な方向に移動させることにより基板に蒸発物を均一に被着させることができ、均一な厚みの薄膜を形成することができる。
また、前記接続板の一方の金属は、前記電熱ヒータより抵抗値の低い良導電材料で形成されていることが好適である。これによって、接続板における発熱を所定量に抑えることができる。
また、前記接続板の他方の金属は、前記電熱ヒータと同様の抵抗値を有する抵抗発熱金属で形成されていることが好適である。これによって、接続板における発熱量を適切なものに調整できる。
前記良導電材料は銅であり、前記抵抗発熱金属はタンタルであることが好適である。
また、前記接続板のうちの銅で形成される前記金属板は、その少なくとも一部には金メッキが施されており、この金メッキが施されている部分が前記電熱ヒータ端部と面接触して、電気的に接続されることが好適である。
このように、銅の電熱ヒータとの面接触領域に金メッキを施すことにより、両者の面接触を確実に行える。そこで、蒸発材料補充のための電熱ヒータの着脱前後の接触抵抗を再現性良く小さく抑えることができる。
また、前記電熱ヒータは、タンタルで形成されていることが好適である。
また、本発明の他の形態は、上部が開放され蒸発材料を収容する細長い長尺るつぼと、前記長尺るつぼの上部開放部を覆い、通電により発熱し、前記長尺るつぼ内の前記蒸発材料を加熱し、かつ加熱により気化した前記蒸発材料が通過可能な開口を備えた電熱ヒータと、前記電熱ヒータへの通電を行うために、電熱ヒータ端部と電極とを電気的に接続する接続板と、を含む蒸発装置であって、前記接続板は、銅材からなりかつその少なくとも一部には金メッキが施されており、この金メッキが施されている部分が前記電熱ヒータ端部と面接触して、電気的に接続されることを特徴とする。
また、本発明の他の形態は、上記蒸発装置を利用して、この蒸発装置から蒸発させた蒸発物を対象物に蒸着する蒸着装置に関する。
以上のように、本発明によれば、接続板を複数の金属から構成することで、接続板の抵抗値を適切なものに調整することができ、かつそこにおける発熱量の調整も可能となる。これによって、電熱ヒータの端部における温度を適切なものに調整することが可能となり、るつぼ内の蒸発材料を均一に加熱、気化することができる。よって、電熱ヒータの開口から長手方向に渡って均一に蒸発物を放出することができる。
従って、例えば、この蒸発装置を比較的大きな基板に対する蒸着に用いた場合において、るつぼの長手方向に垂直な方向に移動させることにより基板に均一な薄膜を形成することができる。
また、電熱ヒータとの面接触領域に金メッキを施すことにより、両者の面接触を確実に行える。そこで、蒸着材料補充のための電熱ヒータの着脱前後の接触抵抗を再現性良く小さく抑えることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、一実施形態に係る蒸発装置の全体構成を示す図である。長尺のるつぼ10は、上部開放の蒸発材料を収容する容器となっている。このるつぼ10は、全体として、例えば石英で形成された直方体形状であり、その内部がくり抜かれ、構成される。棒状の石英の内部をくり抜いて構成してもよいし、型によって成形してもよい。例えば、長さが60cm、高さ4cm、幅4cm程度であるが、そのサイズは蒸着対象(例えば、有機EL基板)のサイズに応じて決定される。
このるつぼ10の上部は、電熱ヒータ12によって覆われて封止される。この電熱ヒータ12は、例えばタンタルTaによって形成され、長手方向の両端に延設された舌部12fから電源に接続され、その結果電流が流れて発熱する。通常は、直流であるが、交流であっても構わない。また、電熱ヒータ12の幅方向に中央部には、長手方向に沿って所定の複数個のスリット状開口12eが設けられており、ここから蒸発物が放出される。
電熱ヒータ12は、図2に示すように、その周辺部が下方に向けて折り曲げられた側壁を有する本体12aと、この本体12aの周辺部であって側壁の所定距離内側に側壁と同様に下方に向けて形成されたツバ部12bと、本体12aから一定距離だけ離して形成されたバッフル板12cと、を有している。ツバ部12bは、本体12aの周辺部から下方に突き出すように溶接されている。すなわち、ツバ部12bと本体12aの側壁により、本体の周辺部に溝が形成され、この溝の内部にるつぼ10の上端部が挿入される。
なお、るつぼ10の上端部の溝と電熱ヒータ12の間には、図3に示すように、グラフォイル(登録商標)と呼ばれる織布や不織布からなる炭素性の紙状材14が介在され、パッキンとして機能している。
また、本体12aの中央部分には、開口12eが所定個数形成されている。この開口12eは、るつぼ10の長手方向に直線上に複数個整列して配置されている。また、開口12eの形状は、スリット状で、極めて細長い形状とされている。これによって、蒸発した材料を基板上の所定の範囲に蒸着することができる。
そして、電熱ヒータ12の長手方向の側端部上には、図4に示すように、L字型のアングル材20が配置されている。このアングル材20は、例えばるつぼ10と同じ石英で構成され、電熱ヒータ12の側端部(角部)を覆うよう配置されている。アングル材20は、例えば、長さ9cm程度、上面および側面の幅が5mm程度、厚みが1mm程度に形成されている。これによって、電熱ヒータ12の上面側部、および側面(るつぼ10の側面上端部に対応する)に適合する。
図示の例では、アングル材20は、るつぼ10の一側に対し4つ、両側で8個設けられているが、実際には、るつぼ10はもう少し長尺であり、アングル材20が6個または8個設けられることが一般的である。但し、装置に応じて、アングル材20の数も変動する。そして、これらアングル材20は、るつぼ10を均一に押圧できるように、均等に配置されている。すなわち、一側についていえば、長手方向にほぼ等間隔にアングル材20が配置されている。また、長手方向の両側のアングル材20は、長手方向において、同一の位置に配置されている。また、この例では、長手方向の端部に位置するアングル材20とるつぼ10の端部との間に内側のアングル材20との間隔の1/2の距離を残すようにしたが、アングル材20の端部とるつぼの端部を一致させて配置することも好適である。
さらに、このるつぼ10、電熱ヒータ12、およびアングル材20は、クランプ24によって、るつぼ10の上端に向けて押しつけ固定される。この例では、るつぼ10の長手方向の長さアングル材20に比べ若干短いクランプ24を用いている。なお、クランプ24の詳細については後述する。
このようにアングル材20及び固定部材としてのクランプ24を複数用いて長尺のるつぼ10と電熱ヒータ12とを密着させることで、蒸着対象となる基板などのサイズに対応させて長尺のるつぼ10の長手方向のサイズ変更を行った場合にも、用いる数を変えることで容易に対応でき、変更への態様が容易であり、また取り扱いが容易であり作業性の向上を図ることができる。また、電熱ヒータ12の上部に形成されている蒸着材料を放出する開口12eの位置や、電熱ヒータ12に設けられる熱電対などを、アングル及びクランプ24の配置位置を調整するだけで、迂回することができる。特に、アングル材20においては、熱電対の取り付け位置を避けることが好適である。
電熱ヒータ12の長手方向側端部上では、クランプ24はL字型のアングル材20を介して電熱ヒータ12を押圧するため、クランプ24の押圧力はL字型アングル材20の長手方向に分散され、全体に均一な押圧を電熱ヒータ12に与える。特に、L字型アングル材20は図5に示すような形状をしており、その電熱ヒータ12に当接する内側の面20aは充分に平坦である。このため、L字型アングル材20の当接する面において、電熱ヒータ12はるつぼ10に向けて均一に押圧する。
なお、アングル材20は、図示のように、偶数個設けることが好適であり、例えば長さ60cmのるつぼに対し、6つまたは8つ(一側についての数)程度設けることが好適であり、固定部材としてのクランプ24も6個または8個(全体についての数)となる。このようにアングル材20を偶数個設けることによって、中央部および端部に熱電対を配置して、中央部のるつぼ10内温度を計測することが可能となる。なお、アングル材20を奇数個とすることもできる。
このような蒸発装置の使用の手順を次に説明する。まず、るつぼ10内に蒸発材料を収容し、電熱ヒータ12を被せる。そして、電熱ヒータ12の角に当接するようにL字型アングル材20を配設し、この状態で、るつぼ10と電熱ヒータ12をクランプ24によって固定する。これにより、るつぼ10は、電熱ヒータに設けられた開口12eを除いて密閉される。以上により、蒸着の準備が完了する。
薄膜形成時には、減圧された真空チャンバ内にて、電熱ヒータ12に電流を流通させて電熱ヒータ12の温度を上昇させる。電熱ヒータ12は均一な材料で構成され、るつぼ10を覆う長手方向に均一な構造であるため、電熱ヒータ12からは、るつぼ10の長手方向に渡って、均一に熱が発生する。
電熱ヒータ12で発生した熱は、電熱ヒータ12と当接しているるつぼ10の上縁からるつぼ10に伝導する。電熱ヒータ12はるつぼ10に均一に押圧されているため、るつぼ10へ長手方向に均一に熱が伝導する。また、電熱ヒータ12の熱は輻射によってもるつぼ10および蒸発材料に伝導する。電熱ヒータ12は長手方向に均一な温度であるので、るつぼ10および蒸発材料へ長手方向に均一に熱輻射される。
るつぼ10の上縁より接触伝導された熱はるつぼ10全体に伝導および輻射により拡散され、電熱ヒータ12からの直接輻射熱と共に、るつぼ10の温度を長手方向にほぼ均一に上昇させる。るつぼ10内に収納されている蒸着材料は、るつぼ10からの熱の接触伝導および熱輻射により、昇温する。蒸発材料が所定の温度以上になると、蒸発材料は気化し、るつぼ10内の気圧が上昇し、気体となった蒸発材料は電熱ヒータ12の開口12eから放出される。蒸着材料の温度はるつぼ10内の長手方向に渡って均一であるから、蒸発材料の開口12eからの放出は長手方向に渡って、直線上に均一に行われる。この状態で、電熱ヒータ12の開口12e近傍に薄膜形成させたい基板を配し、基板に対し、この蒸発装置をるつぼ10の長手方向に垂直な方向に相対的に移動させると、基板の全面に同一の条件で蒸発材料の気体が接触することとなり、基板上に平面的に均一な薄膜を形成することができる。
特に、るつぼ10からの蒸発材料を直接基板上蒸着するのではなく、マスクを介し蒸着する場合もある。例えば、有機ELパネルの場合、その発光層の蒸着には、画素毎に開口したマスクを用いる場合も多い。マスクを利用した場合、蒸発源とマスクの角度が異なると、マスクの陰になる面積が異なり、蒸着層のパターン精度が低下する。しかし、マスクが配置された基板の下を長尺のるつぼ10が相対移動することで、基板上のどの位置でも、その位置への蒸着時にソースと基板およびマスクとの位置関係がほぼ同一条件になり、均一な蒸着が達成される。
このように、本実施形態においては、長尺のるつぼ10の長手方向において電熱ヒータ12とクランプ24との間にアングル材20を配してクランプ24によってるつぼ10と電熱ヒータ12とを固定させることにより、るつぼ10と電熱ヒータ12との密着性が、アングル材20の作用により、るつぼ10の長手方向において均一に維持できる。このため、電熱ヒータ12とるつぼ10内の蒸着材料との距離、加熱条件、蒸発物の放出を比較的均一に行える。すなわち、るつぼ10内に入れられる蒸着材料をるつぼ10の長手方向のどの位置でも均一に加熱すると共に、るつぼ10の開口から確実に蒸発物を放出させることができる。
ここで、L字型アングル材20は、石英から構成されることを例として説明したが、絶縁性があり、熱伝導率の小さい材料、例えば、セラミック材であってもよい。また、電熱ヒータ12と当接する内面20aの平坦度は、電熱ヒータの材質および厚み等に依るが、凹凸の山と谷の差が±100μm以下であることが望ましい。これによって、アングル材20が電熱ヒータ12と接触している全領域において、押圧力を均一に作用させることができる。
また、アングル材20を熱伝導率の低い材料より構成することにより、熱伝導性の電熱ヒータ12からの熱が、アングル材20を介してクランプ24などの固定部材に伝わることを防止でき、るつぼ10の長手方向において、クランプ24の配置場所で放熱が起こり、るつぼ10内の温度が部分的に変動することを防止することができる。
また、アングル材20は、少なくともその表面が絶縁性であり、前記電熱ヒータ12と、導電性のクランプ24とを絶縁する。
固定部材として用いられる上記クランプ24などが導電性である場合には、電熱ヒータ12と固定部材とが導通すると、固定部材にも電流が流れ発熱したり、長期間使用する間に固定部材が変質するなどの可能性がある。本実施形態では、固定部材がアングル材20を介して電熱ヒータ12をるつぼ10に密着させる構成であるから、上記のようにアングル材20を絶縁性とすることで、クランプ24と電熱ヒータ12とを確実に絶縁できる。また、るつぼ10内をより均一に加熱するためるつぼ10の外周に金属層を配置する場合(後述)にも、アングル材20によって固定部材を電熱ヒータ12から絶縁することで、固定部材と接する上記金属層が電熱ヒータ12と電気的に接続されてしまうことを防止できる。よって、この金属層に電流が流れて、発熱や変質が発生することを防止できる。
なお、るつぼ10は、上述のように石英で形成され、この場合にアングル材20も石英で形成すれば、熱膨張率なども等しくなり、好適である。
次に、電熱ヒータ12をるつぼ10に固定する固定部材としてのクランプ24について説明する。
クランプは、図6に示すように、るつぼ10および電熱ヒータ12の長手方向に垂直な断面でみると、バネ材で形成され、るつぼ10の底に当接する曲面部24aと、この曲面部24aの両端からるつぼ10の側壁に沿って、るつぼ10の上縁近傍まで伸びる一対の側面部24bと、その側面と重なり、溶接された2枚の腕部24cによって構成されている。また、腕部24cは、側面部24bに重なっている部分の上端部に内側に向けて伸びるつめ部24fを有しており、このつめ部24fがL型アングル20上面に当接する。なお、図においては、クランプ24の下部におけるるつぼ10の側壁との距離を比較的大きく描いたが、側面部24bの内側へ向けての力はそれほど強い必要はないため、るつぼ10の側壁との距離はもっと小さくてもよい。
曲面部24aは、その中央部が上方に向けて膨出した形状であり、るつぼ10の幅より大きい。そして、るつぼ10に取り付けない状態において、つめ部24fから曲面部24aの最上部との距離はるつぼ10の高さより小さい。従って、クランプ24は、るつぼ10にセットされた状態において、つめ部24fと、曲面部24aによって、るつぼ10の底面とアングル材20の上面との間に押圧力を付与する。なお、曲面部24aの変形によって、腕部24cの上端部にアングル材20の側面内側に向けての押圧力も発生し、これによってアングル材20がるつぼ10に向けて押しつけられるが、この力は比較的小さい。また、実際には、力をかけない状態において、つめ部24fを含めない腕部24cの上端部間の距離はるつぼ10の幅より小さく、装着状態において、必ず側面部24cの上端に内側に向けた力がかかるようになっている。
このようにして、るつぼ10に取り付けた状態で、クランプ24は曲面部24aがるつぼ10の底面によって外方(下側)に向かって変形し、アングル材20を電熱ヒータ12に向けて押圧する。
クランプの曲面部24aおよび側面部24bは、るつぼ加熱時にも押圧力が変らないように、バネ定数の温度変化の小さい材料、例えばニッケル合金であるインコネル(登録商標)などの高耐熱耐食合金で、厚さ0.4mm程度のもので構成されていることが好ましい。また、L型アングル上面に接する腕部24cは、バネ性はあまり必要無く、強度が高いものが好ましい。この実施形態では、インコネル(登録商標)で、厚さ0.7〜0.8mm程度のものが採用されている。
クランプ24の、るつぼ10、電熱ヒータ12およびL型アングル20への取付は、バネ材により内側に付勢されている二枚の腕部24cを外側に開いて、その状態で、電熱ヒータ12およびアングル材20を設置したるつぼ10を内部に挿入する。そして、二枚の腕部24cを開いたまま曲面部24aをるつぼ10の底面に押しつけて変形させ、その状態で二枚の腕部24cを閉じさせ、その後るつぼ10の底面への押しつけを解除し、取り付けを終了する。なお、このようなクランプ24の取り付け用には、それ用の治具を利用することが好適である。
さらに、クランプは図7に示すように、側面に開口24d、底面に開口24eを備えることが望ましい。開口24dおよび開口24eを設けることにより、クランプ24の表面積を小さくし、クランプ24からの放熱を小さく抑えることができる。その結果、電熱ヒータ12による加熱は最小限で蒸着材料の気化ができるため、るつぼ内の温度のばらつきを小さく抑えることができる。また、開口24eはクランプ24の押圧力を調整する役割も有する。開口24eを大きく取れば、押圧力を小さくすることができ、開口24eを小さくすれば、押圧力を大きくすることができ、電熱ヒータ12の強度、L型クランプの大きさ等によって電熱ヒータ12がるつぼ10の開口を最適に閉塞できるように調整することができる。
また、クランプ24の表面はサンドブラスト加工、ショットブラスト加工等の粗面加工されていることが望ましい。粗面加工により、クランプ24の製造工程で付着した表面の不純物の除去ができ、蒸着時の高温環境においても不純物ガスの放出を防止できる。また、粗面加工により、蒸着工程において付着した蒸着材料との密着性がよくなるため、クランプ24に付着した蒸着材料が剥離し、真空室内に落下してしまうことを防ぐことができる。
このように、本実施形態においては、クランプ24によって、電熱ヒータ12をるつぼに対して押圧固定する。クランプ24は多数同一の物を作製しておくことができる。そこで、どのクランプ24を用いても、ほぼ同一の押圧力での固定が行える。クランプ24ではなく、ワイヤを用いて固定した場合には、作業員のその都度の作業によって押圧力が異なるものとなりやすかったが、クランプ24を用いることで、このような問題を解決できる。また、治具を用いる作業自体も簡単であり、作業の効率化を測ることもできる。
また、クランプ24を取り外すことで、電熱ヒータ12をるつぼ10から取り外すことができ、その状態で蒸着材料をるつぼ10内に収容し、もう一度クランプ24をセットすることで、固定が行える。ワイヤの場合には、一端はずしたワイヤを再利用することは効率的でなかったが、クランプ24の場合には、何度も繰り返し利用することができる。
また、クランプ24のつめ部24fは、アングル材20の上面とほぼ同様の面積を有している。これによって、押圧力を均一に作用させることができる。
さらに、るつぼ10の長手方向側面を示す図8および短手方向を示す側面図9に示すように、このるつぼ10の外面に金属コーティング25が施されることもよい。金属コーティング25は略均一な厚みで、るつぼ底面およびるつぼ10側壁に略均一な高さまで施されている。
この構成によれば、電熱ヒータで発生し、輻射および接触による熱伝導によりるつぼに伝導した熱は、赤外線反射率および熱伝導率の高い金属コーティング25膜により、再輻射および拡散伝導を行うため、るつぼ10内の温度を均一にすることができる。
このるつぼ側壁の金属コーティング25の縁は、るつぼ10に入る蒸着材料の高さ位置より高く、るつぼ10の上縁より低いことが望ましい。この構成によれば、蒸着材料を効率的に加熱することができ、るつぼ開口部を覆う電熱ヒータ12と金属コーティング25との電気的接触を防ぐことができる。なお、この例においては、るつぼ10の側壁上の金属コーティングは、高さ4cm程度で、電熱ヒータ12の下端と、距離として2mm程度の間隔が保たれている。
また、この金属コーティング25は赤外線反射率および熱伝導率の良いアルミニウムであることが望ましい。銅とアルミナのコーティングも試したが、アルミニウムコーティングの方がより均一な蒸着材料の成膜を行うことができた。
アルミニウムのコーティングは、例えば、溶射法によりるつぼに直接コーティングすることによって得ることが好適である。すなわち、溶射によって形成されたコーティングはるつぼ10の壁面に直接積層されており、るつぼ10の内を均一な温度に維持することができる。アルミニウムコーティングの厚みは例えば、150μm程度である。
上述のクランプ24を用いた場合、金属製のクランプ24の曲面部24aがるつぼ10の底面に接触する。この部分には、金属コーティング25がなされている。しかし、上述のように、アングル材20がクランプ24と電熱ヒータ12との間に介在されているため、金属コーティング25に電流が流れてしまうことを防止することができる。
以上説明した、蒸発装置は、図10に示すように真空チャンバ内において、配置される。
真空チャンバ内において、支持台100の上に脚102を介して、るつぼ10が載置される。電熱ヒータ12の両端の舌部12fはヒータホルダ30にて、接続板28に電気的にそれぞれ接続され、さらに、接続板28は蒸着装置本体から延び、ヒータホルダ30の上面高さ付近でヒータホルダ30側に曲がった一対の電極26に電気的にそれぞれ接続される。なお、この一対の電極26も、支持台100、るつぼ10などと一緒に移動する。また、この例では、ヒータホルダ30側に向かって屈曲した電極26の上面に、ヒータホルダ30側から接続板28が延びて、電極26と接続板28が重なった位置で、接続板28と電極26とがボルト締めで接続されている。
この支持台100は電極26とともにるつぼ10の長手方向に垂直な方向に平行移動する。るつぼ10の上方には、蒸着するための基板が固定される。るつぼ10はその長手方向に垂直な方向に水平移動し、基板上(るつぼに対向配置された面。ここでは下面)に蒸発物を堆積する。これによって、固定された基板全面に均一な蒸着層が形成される。
複数の蒸着材料を異なるるつぼ10から蒸着する場合には、複数のるつぼ10を整列配置しておき、これを適宜移動させて蒸着を行う。
図11はヒータホルダ30部分を拡大した図である。電熱ヒータの舌部12fと接続板28は、ヒータホルダ30において銅製の板32を介してボルト34を用いて重ねられて固定される。これによって、舌部12fと接続板28とが面接触し、電気的な接続がなされる。また、このヒータホルダ30における固定の解除により、電熱ヒータ12の接続板28との接続を解除することができ、この状態で、電熱ヒータ12をるつぼ10から取り外すことができる。そして、取り外した状態で、クランプ24などの固定手段を外して電熱ヒータ12をるつぼ10から取り外し、るつぼ10内の蒸着材料の定期的な補充を行う。
接続板28は抵抗発熱金属板28aと良導電金属板28bとから構成されることが好ましい。
抵抗発熱金属板28aと良導電金属板28bとの組み合わせにより、るつぼ10の温度を長手方向に渡って一定にすることができる。すなわち、るつぼ10の端部における温度は、るつぼ10の端部からの輻射、電熱ヒータ12の舌部12f、および接続板28で発生するジュール熱、電熱ヒータ舌部12fからヒータホルダ30および、さらに接続板28から電極26へと伝導する熱等によって左右される。従って、電熱ヒータ12の中央部分と端部ではその温度が同位置にはならない。本実施形態では、この接続板28に、抵抗発熱金属板28aと良導電金属板28bとの組み合わせを採用し、これにより、接続板28での熱の発生と、接続板28を介しての熱の伝導とを調整することができ、るつぼ10の温度を長手方向に渡って一定になるように決めることができる。
発明者の実験によれば、抵抗発熱金属板28aとしてタンタルTa、良導電金属板28bとして銅Cuとすることにより、るつぼ10の温度を長手方向に渡って均一にすることができた。
さらに、良導電金属板28bの電熱ヒータ舌部12fとの面接触領域には金メッキが施されていることが好ましい。電熱ヒータ12として用いられるタンタルTaは硬いため、例えば銅で構成される良導電金属板28bとの接触領域において、実効的な接触面積は小さく、また、電熱ヒータ12の取り付けのたびに、接続板28との接触抵抗が大きく変化してしまう。この接触領域に金メッキを施すことにより、電熱ヒータ12の舌面12f表面の凹凸に応じて金が変形し、実効的な接触面積を増加させ、かつ接触抵抗の安定性を高めることができる。
また、接続板28はたわむことができるように薄板状である。この構成により、電熱ヒータに電流が流通され、電熱ヒータの温度が上がり、電熱ヒータ12が熱膨張しても、ヒータホルダ30が長手方向に動き、るつぼ10の上部の閉塞と、電熱ヒータ12と接続板28の電気的な接続を保つことができる。
上記実施形態において、電熱ヒータ12に対し、抵抗発熱金属板28aが上に、良導電金属板28bが下に重着されるものとしたが、その上下関係は逆であってもよい。ただし、その場合、蒸着装置本体から電流を供給する電極26に、より多くの電流が流れる良伝導金属板28bが直接接触するように、接続板28の屈曲の方向を反対にすることが好ましい。
このように、本実施形態によれば、接続板28を複数の金属から構成することで、接続板28の抵抗値を適切なものに調整することができ、かつ接続板28における発熱量の調整も可能となる。これによって、電熱ヒータ12の端部における温度を適切なものに調整することが可能となり、るつぼ10内の蒸発材料を均一に加熱気化することができる。そこで、電熱ヒータ12の複数の開口12eから長手方向に渡って均一に蒸発物を放出することができる。なお、蒸発材料は、通常粉末状であり、加熱により溶融して蒸発するものと、昇華して気化するものがある。さらに、蒸発材料によっては、液状のものもあり、その場合は加熱により蒸発気化する。
従って、例えば、この蒸発装置を有機ELパネルなどの比較的大きな基板に対する蒸着に用いた場合において、るつぼ10の長手方向に垂直な方向に移動させることにより基板に均一な薄膜を形成することができる。
また、電熱ヒータ12との面接触領域に金メッキを施すことにより、両者の面接触を確実に行える。そこで、蒸着材料補充のための電熱ヒータ12の着脱前後の接触抵抗を再現性良く小さく抑えることができる。
特に、抵抗発熱金属板28aとして、電熱ヒータ12と同じタンタルを用い、良導体金属板28bに金メッキ銅を用いることによって、電熱ヒータ12による適切な蒸発物質の加熱が行える。
本発明の一実施形態に係る蒸発装置の全体構成を示す図である。 るつぼの開口を覆う電熱ヒータの構造を示す断面図である。 図2における、るつぼと電熱ヒータの咬合部を拡大して示す図である。 L字型のアングル材の電熱ヒータ12の側端部(角部)への配置を示す図である。 L字型アングル材の形状を示す斜視図である。 るつぼ、電熱ヒータ、およびL字型アングル材をクランプによって固定することを示す断面図である。 クランプの形状を示す斜視図である。 金属コーティングを施したるつぼを示す斜視図である。 るつぼに施した金属コーティングの高さを示するつぼの側面図である。 真空チャンバ内における、蒸発装置の構成を示す図である。 接続板を介した電熱ヒータへの電気的接続を示す図である。
符号の説明
10 長尺るつぼ(直方体形状のるつぼ)、12 電熱ヒータ、14 紙状材、20 L型アングル、24 クランプ、25 金属コーティング、26 電極、28 接続板、30 ヒータホルダ、32 板、34 ボルト。

Claims (8)

  1. 蒸発装置であって、
    上部が開放され蒸発材料を収容する細長い長尺るつぼと、
    前記長尺るつぼの上部開放部を覆い、通電により発熱し、前記長尺るつぼ内の前記蒸発材料を加熱し、かつ加熱により気化した前記蒸発材料が通過可能な開口を備えた電熱ヒータと、
    前記電熱ヒータへの通電を行うために、電熱ヒータ端部と蒸着装置の電極とを電気的に接続する接続板と、
    を含み、
    前記接続板は、抵抗値の異なる金属からなる複数の板材から構成されることを特徴とする蒸発装置。
  2. 請求項1に記載の蒸発装置において、
    前記接続板の一方の金属は、前記電熱ヒータより抵抗値の低い良導電材料で形成されていることを特徴とする蒸発装置。
  3. 請求項2に記載の蒸発装置において、
    前記接続板の他方の金属は、前記電熱ヒータと同様の抵抗値を有する抵抗発熱金属で形成されていることを特徴とする蒸発装置。
  4. 請求項3に記載の蒸発装置において、
    前記良導電材料は銅であり、前記抵抗発熱金属はタンタルであることを特徴とする蒸発装置。
  5. 請求項4に記載の蒸発装置において、
    前記接続板のうちの銅で形成される前記金属板は、その少なくとも一部には金メッキが施されており、この金メッキが施されている部分が前記電熱ヒータ端部と面接触して、電気的に接続されることを特徴とする蒸発装置。
  6. 蒸発装置であって、
    上部が開放され蒸発材料を収容する細長い長尺るつぼと、
    前記長尺るつぼの上部開放部を覆い、通電により発熱し、前記長尺るつぼ内の前記蒸発材料を加熱し、かつ加熱により気化した前記蒸発材料が通過可能な開口を備えた電熱ヒータと、
    前記電熱ヒータへの通電を行うために、電熱ヒータ端部と電極とを電気的に接続する接続板と、を含み、
    前記接続板は、銅材からなりかつその少なくとも一部には金メッキが施されており、この金メッキが施されている部分が前記電熱ヒータ端部と面接触して、電気的に接続されることを特徴とする蒸発装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の蒸発装置において、
    前記電熱ヒータは、タンタルで形成されていることを特徴とする蒸発装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の蒸発装置を利用して、この蒸発装置から蒸発させた蒸発物を対象物に蒸着することを特徴とする蒸着装置。
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