JP2004352399A - 重送シート検知装置及び該装置を備えた画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきたとき、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきたとき、シートが重送であると誤認しないようにする。
【解決手段】重送シート検知装置21は、画像が形成されたシートを照射するRGB3色LED11と、このRGB3色LEDによって照射されたシートからの反射光を受光する受光センサ12と、RGB3色LEDの照射光と特性の異なる照射光でシートを照射する赤外LED15と、この赤外LEDによって照射されてシートを透過した透過光を受光する受光センサ14と、受光センサ12で得られた反射画像情報と受光センサ14で得られた透過画像情報とを比較してシートが重送されているか否かを判断するCPU回路5と、を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】重送シート検知装置21は、画像が形成されたシートを照射するRGB3色LED11と、このRGB3色LEDによって照射されたシートからの反射光を受光する受光センサ12と、RGB3色LEDの照射光と特性の異なる照射光でシートを照射する赤外LED15と、この赤外LEDによって照射されてシートを透過した透過光を受光する受光センサ14と、受光センサ12で得られた反射画像情報と受光センサ14で得られた透過画像情報とを比較してシートが重送されているか否かを判断するCPU回路5と、を備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートが重なって搬送されているか否かを検知する重送シート検知装置、特に、シートに反射される光によって得られた反射画像情報とシートを透過する光によって得られた透過画像情報とを比較して同一であるか否かによってシートの重送を検知する重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トレイに搭載された複数枚のシート状部材の画像を1枚ずつ読み取る画像読取装置がある。この画像読取装置は、シート状部材の画像を1枚ずつ確実に読み取らないと、読み取り情報の一部が欠落することになる。このため、画像読取装置には、シート状部材が重なって送られてきたとき、そのシート状部材の重送を検知する重送シート検知装置を装備してあることが多い(シート検知装置の一例として、特許文献1を参照。)。
【0003】
なお、シート状部材には、画像を形成されることができる、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製の厚みの薄いもの、感光紙、OHP(オーバヘッドプロジェクタ)用の用紙、封筒、ロール巻きの長尺用紙を繰り出して切断処理して搬送されるもの等があり、以下、総称して「シート」と称する。
【0004】
従来の重送シート検知装置は、シートの重送検知に赤外線を使用していた。図12に示す重送シート検知装置101は、赤外線を使用してシートの重送を検知するようになっている。重送シート検知装置101は、送られてきたシートPに赤外線発光器107の赤外線を照射して、そのシートPを通り抜けた(透過した)透過赤外線を赤外線受光器108で受光するようになっている。赤外線発光器107は、発光ダイオード(LED)、すなわち赤外LEDを有している。赤外線受光器108は、シートPを挟んで、赤外線発光器107に対向する位置に配設してある。
【0005】
シートを透過した透過赤外線は、赤外線受光器108に受光される。赤外線受光器108は、透過赤外線信号をA−D変換器104に送る。A−D変換器104は、透過赤外線信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。A−D変換器104でデジタル信号に変換された透過赤外線信号は、制御手段であるCPU回路105に入力される。
【0006】
CPU回路105は、記憶手段であるメモリ106にあらかじめ記憶してある第1規定値と第2規定値との範囲内に、透過赤外線の受光強度の値が入るか否かを判断する。CPU回路105は、図13に示すように、受光強度の値が第1規定値と第2規定値との間に入るとき、シートが重送されていないものと判断し、受光強度が第1規定値と第2規定値との間に入らないとき、シートが重送されているものと判断する。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−48439号公報(図1、図2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の重送シート検知装置は、搬送されてきたシートに赤外線発光器の赤外線を照射して、そのシートを透過した透過赤外線を赤外線受光器で受光して、その赤外線受光器が受光した透過赤外線の受光強度の値からシートの厚みを判断するようになっているので、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきたとき、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきたとき、シートが正しく搬送されていてもシートが重送されているものと、誤認することがあった。
【0009】
本発明は、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきたとき、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきたとき、シートが重送であると誤認しないようにした重送シート検知装置を提供することを目的としている。
【0010】
本発明は、上記重送シート検知装置を装置本体に備えてシートの画像を読み取る画像読取装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の重送シート検知装置は、画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とを比較して前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、を備えている。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の重送シート検知装置は、画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とのいずれか一方の画像情報を反転して他方の画像情報と比較し、両方の画像情報が同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、を備えている。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の重送シート検知装置は、画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、前記第1照射手段によって照射されるシートの裏面を照射する第3照射手段と、前記第3照射手段によって照射された前記裏面からの反射光を受光する第3受光手段と、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第3受光手段で得られて反転した反射画像情報とを重ねて得られた第1重ね画像情報と、前記第2受光手段で得られた透過画像情報と前記第3受光手段で得られた反射画像情報とを重ねて得られた第2重ね画像情報との一方の重ね画像情報を反転して、他方の重ね画像情報と比較し前記第1重ね画像情報と前記第2重ね画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、を備えている。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の重送シート検知装置は、画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、前記第1照射手段によって照射されるシートの裏面を照射する第3照射手段と、前記第3照射手段によって照射された前記裏面からの反射光を受光する第3受光手段と、前記第1受光手段で得られて反転した反射画像情報と前記第3受光手段で得られた反射画像情報とを重ねて得られた第1重ね画像情報と、前記第2受光手段で得られた透過画像情報と前記第3受光手段で得られた反射画像情報とを重ねて得られた第2重ね画像情報とを比較し前記第1重ね画像情報と前記第2重ね画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、を備えている。
【0015】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、搬送される前記シートの一部分を照射可能であり、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた前記シートの一部分に対応する前記反射画像情報の画像比率と前記第2受光手段で得られた前記シートの一部分の前記透過画像情報の画像比率とに所定以上の違いが生じたときシートが重送されているものと判断するようになっている。
【0016】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、搬送される前記シートの一部分を照射可能であり、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた前記シートの一部分に対応する前記反射画像情報を微分した値と前記第2受光手段で得られた前記シートの一部分の前記透過画像情報を微分した値とに所定以上の違いが生じたとき前記シートが重送されているものと判断するようになっている。
【0017】
本発明の重送シート検知装置における、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とを比較して、片面にのみ画像が形成されたシートの前記反射画像情報と前記透過画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断するようになっている。
【0018】
本発明の重送シート検知装置における、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とを比較して、両面に画像が形成されたシートの片面の前記反射画像情報と前記透過画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断するようになっている。
【0019】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2受光手段と前記第3受光手段は、共通の受光手段である。
【0020】
本発明の重送シート検知装置における、前記第1照射手段と、前記第2照射手段は、前記シートの一部分を照射するようになっている。
【0021】
本発明の重送シート検知装置における、前記第1照射手段と、前記第2照射手段と、前記第3照射手段は、前記シートの一部分を照射するようになっている。
【0022】
本発明の重送シート検知装置における、前記第1照射手段と、前記第2照射手段は、共通のケースに収められている。
【0023】
本発明の重送シート検知装置における、前記第1照射手段と、前記第2照射手段は、別々のケースに収められている。
【0024】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、赤外線を発光するようになっている。
【0025】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、赤外線を発光する赤外LEDを有している。
【0026】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、前記判断手段が作動しないとき、発光しないようになっている。
【0027】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2受光手段の受光量が、設定値以下のとき、前記判断手段が作動不可能であることを警告する警告手段を備えている。
【0028】
上記目的を達成するため、本発明の画像読取装置は、シートに形成された画像を読み取る画像読取手段と、搬送されてきたシートが重なっているか否かを検知する重送シート検知装置と、を備え、前記重送シート検知装置は上記いずれか1項に記載の重送シート検知装置であり、前記画像読取手段は該重送シート検知装置の前記第1照射手段と前記第1受光手段、および、前記第3照射手段と前記第3受光手段とで画像を読み取るようになっている。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置とを図に基づいて説明する。
【0030】
(第1実施形態の重送シート検知装置と画像読取装置)
図1は、本発明の第1実施形態の重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置との概略図である。
【0031】
画像読取装置22は、シート状部材Pに形成してある画像を読み取るようになっている。シート状部材には、画像を形成されることができる、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製の厚みの薄いもの、感光紙、OHP(オーバヘッドプロジェクタ)用の用紙、封筒、ロール巻きの長尺用紙を繰り出して切断処理して搬送されるもの等があり、本発明では、総称して「シート」と称する。
【0032】
画像読取装置22は、ローラ対23,24で搬送されるシートに形成してある画像をラインセンサユニット2,3で読み取るようになっている。ラインセンサユニット2,3は、シートを通過させることによって、シートの両面の画像情報を読み取るようになっている。
【0033】
ラインセンサユニット2,3は、光源と受光センサとを有して、光源から赤、緑、青(以下、「RGB」と称する)の可視光をシートに照射し、シートからの反射光を受光センサで受光するようになっている。
【0034】
ラインセンサユニット2の光源には、従来、RGB3色LEDや白色冷陰極蛍光を使用していたが、本発明の重送シート検知装置を実現するには、可視光に加えて赤外線を使用して画像データを取得する必要があり、赤外LEDを従来の光源に加えてある。
【0035】
すなわち、ラインセンサユニット2は、光源として可視光を発する第1照射手段である例えばRGB3色LED11と、可視光よりも波長が長くて物質を透過しやすい赤外線を発する赤外線発光器であり第2照射手段である例えば赤外LED15とを有している。また、ラインセンサユニット2は、RGB3色LED11がシートPを照射して反射した反射光を受光する第1受光手段である例えば受光センサ12を有している。
【0036】
ラインセンサユニット3は、ラインセンサユニット2の赤外LED15から照射されてシートを透過した透過光(赤外線)を受光するため、ラインセンサユニット2の赤外LED15に対向する位置に赤外フォトトランジスタである第2受光手段であり第3受光手段である例えば受光センサ14を有している。また、ラインセンサユニット3は、光源として可視光を発する第3照射手段である例えばRGB3色LED13を有している。
【0037】
受光センサ14は、RGB3色LED13から発してシートで反射した反射光を受光できる位置に配置してある。すなわち、受光センサ14は、シートを透過した赤外LED15の透過光とシートを反射したRGB3色LED13の反射光とを受光できる位置に配設してある。
【0038】
なお、RGBの3色LED11,13の代わりに白色冷陰極蛍光を使用してもよい。
【0039】
また、受光センサ12,14は、シート搬送方向に対して直交する主走査方向に沿って複数配列された光電変換素子である複数の受光素子を有している。また、赤外LED15も主走査方向に沿って複数配列してある。さらに、RGB3色LED13の反射光と赤外LED15の透過赤外線は、光軸を一致させるのが好ましい。
【0040】
ラインセンサユニット2,3から得られたRGB3色LED11,13の反射光による反射画像情報と、ラインセンサユニット3から得られた赤外LED15の赤外線の透過光による透過画像情報は、A−D変換器4に入力されて、アナログ信号からデジタル信号に変換される。
【0041】
A−D変換器4でデジタル信号に変換された反射画像情報と透過画像情報は、判断手段である例えばCPU回路5に入力される。CPU回路5は、反射画像情報を読み取り画像として処理する。また、CPU回路5は、反射画像情報と、透過画像情報とをシートの重送検知に使用できるように処理する。CPU回路5で処理された画像情報は、メモリ6に記憶される。
【0042】
片面のみに画像が形成されているシートが重なってラインセンサユニット2,3の間を通過したときの重送検知動作を説明する。この場合、ラインセンサユニット3のRGB3色LED13は、作動させる必要がない。RGBLED13の作動を停止させておくと、画像読取装置の消費電力を少なくすることができる。まず、仮に、「K」と書かれたシートが1枚だけ搬送されてきたときの画像読み取り動作と、重送検知動作を図1、図2に基づいて、説明する。
【0043】
RGB三色LED11の照射光は、シートPで反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG1の符号を付す。この反射画像情報にG1は読み取り画像である。一方、赤外LED15の赤外線は、シートPを透過して受光センサ14に受光される。しかし、受光センサ14は、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」を逆向きに読み取ることになる。この透過画像情報にG2の符号を付す。そこで、CPU回路5は、受光センサ14で読み取った透過画像情報を反転して、読み取った「K」の向きを正常な向きに変える。この透過画像情報にG3の符号を付す。
【0044】
そして、CPU回路5は、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った「K」の文字と、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取って反転した「K」の文字とを重ね合わせて「K」の文字が一致するか否かを判断する。すなわち、CPU回路5は、反射画像情報G1と透過画像情報G3とが一致するか否かを判断する。この場合、一致するので、CPU回路5は、シートが重なって搬送されていないものと判断して、その後の、シートの読み取り動作を継続する。
【0045】
以上の説明において、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取った透過画像情報を反転しないで、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った反射画像情報を反転して、両方の画像情報を重ね合わせてもよい。すなわち、透過画像情報G2を反転しないで、反射画像情報G1を反転して、両方の画像情報を重ね合わせてもよい。
【0046】
次に、図3に示すように、「K」と書かれているシートPと、「B」と書かれているシートP1が重送されてきた場合の画像読み取り動作と重送検知動作を、図1、図3に基づいて説明する。
【0047】
RGB三色LED11の照射光は、シートPで反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG1の符号を付す。この反射画像情報G1は読み取り画像である。一方、赤外LED15の赤外線は2枚のシートP,P1を透過して受光センサ14に受光される。しかし、受光センサ14は、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」と「B」が重なって逆向きに読み取ることになる。この透過画像情報にG4の符号を付す。そして、CPU回路5は、受光センサ14の透過画像情報を反転して、重なった「K」と「B」との向きを正常な向きに変える。この透過画像情報にG5の符号を付す。
【0048】
そして、CPU回路5は、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った「K」の文字と、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取った「K」と「B」の重なった文字とを重ね合わせて「K」の文字が一致するか否かを判断する。すなわち、CPU回路5は、反射画像情報G1と透過画像情報G5とが一致するか否かを判断する。この場合、「K」は一致する。しかし、「B」は一致する文字がない。したがって、CPU回路5は、シートが重なって搬送されているものと判断して、警告手段16によってユーザにシートが重送されていることを報せる。この場合、画像読取装置22の動作を停止させてもよい。
【0049】
警告手段には、報知事項を表示する表示パネル、報知事項を音声で報せる音声発生器、警告音を発生する警報器等がある。
【0050】
以上の説明において、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取った透過画像情報を反転しないで、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った反射画像情報を反転して、画像を重ね合わせてもよい。すなわち、透過画像情報G4と、反射画像情報G1を反転した反射画像情報とを重ね合わせてもよい。
【0051】
次に、シートの片面のみの画像情報を取得しようとしたとき、表に「K」、裏に「B」と書かれているシートP2が混入していた場合についての重送検知動作を、図1、図4に基づいて説明する。
【0052】
RGB三色LED11の照射光は、シートP2で反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG1の符号を付す。反射画像情報G1は読み取り画像である。一方、赤外LED15の赤外線はシートP2を透過して受光センサ14に受光される。しかし、受光センサ14は、「B」をそのまま読み取るが、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」を逆向きに読み取ることになる。したがって、受光センサ14は、正常な向きの「B」と、逆向きの「K」とを重ねて読み取ることになる。この透過画像情報に符号G6を付す。
【0053】
そして、CPU回路5は透過画像情報G6を反転する。反転した透過画像情報に符号G7を付す。CPU回路5は、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った「K」の文字と、透過画像情報G7の文字とを、重ね合わせてみる。すなわち、CPU回路5は、反射画像情報G1と透過画像情報G7とが一致するか否かを判断する。この場合、「K」は一致する。しかし、「B」は一致する文字がない。したがって、CPU回路5は、両面に画像が形成されたシートが、画像を片面にしか形成されていないシートにまぎれ込んでいるものと判断する。
【0054】
しかし、反射画像情報G1と透過画像情報G7との比較は、反射画像情報G1と透過画像情報G5(図3参照)との比較と同じであるので、CPU回路5は、シートが重送されてきたと判断することにもなる。いずれにしても、CPU回路5は、搬送されてくるシートが異常状態であると判断して、警告手段16によってユーザにシートの搬送状態が異状であることを報せる。この場合、CPU回路5は画像読取装置22の動作を停止させてもよい。
【0055】
このように、本実施形態の重送シート検知装置21は、片面に画像を形成したシートの重送を検知しているとき、シートの重送を検知するのみならず、シートが重送されてこなくても、裏面に画像が形成されたシートが送られてきたとき、そのシートを検知できるようになっているので、画像読取装置22における画像情報の読み落しを防止することができる。
【0056】
以上の説明において、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取った透過画像情報を反転しないで、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った反射画像情報を反転して、透過画像情報を重ね合わせてもよい。すなわち、透過画像情報G6と、反射画像情報G1を反転した反射画像情報とを重ね合わせてもよい。
【0057】
次に、両面に画像が形成されているシートが重なってラインセンサユニット2,3の間を通過したときの重送検知動作を説明する。
【0058】
まず、仮に、表に「K」と書かれ、裏に「B」と書かれたシートが1枚だけ搬送されてきたときの、画像読み取り動作と重送検知動作を図1、図5に基づいて、説明する。
【0059】
RGB三色LED11の照射光は、シートP2で反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG11の符号を付す。また、RGB三色LED13の照射光は、シートP2で反射して受光センサ14に受光される。受光センサ14は「B」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG12の符号を付す。反射画像情報G11と反射画像情報G12は読み取り画像である。そして、CPU回路5は「B」を反転する。この反射画像情報にG13の符号を付す。CPU回路5は反射画像情報G11と反射画像情報G13とを重ねる。この反射画像情報にG14の符合を付す。反射画像情報G14は、第1重ね画像情報の一例である。
【0060】
一方、赤外LED15の赤外線は、シートP2を透過して受光センサ14に受光される。受光センサ14は「B」をそのまま読み取る。しかし、受光センサ14は、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」を逆向きに読み取ることになる。したがって、受光センサ14は、正常な向きの「B」と、逆向きの「K」とを重ねた状態で画像を読み取ることになる。この透過画像情報にG15の符号を付す。透過画像情報G15は、第2重ね画像情報の一例である。
【0061】
CPU回路5は透過画像情報G15を反転する。反転した透過画像情報にG16の符号を付す。最後に、CPU回路5は、反射画像情報G14と透過画像情報G16とを重ね合わせて、一致するか否かを判断する。シートは、重送されていないので、透過画像情報G16と反射画像情報G14とは、一致する。CPU回路5は、シートが重なって搬送されていないものと判断して、その後の、シートの読み取り動作を継続する。
【0062】
以上の説明において、反射画像情報G14を反転して、透過画像情報G15と重ね合わせてもよい。
【0063】
また、反射画像情報G11を反転して反射画像情報G12を重ねた第1重ね画像情報である例えば反射画像情報に、第2重ね画像情報である例えば透過画像情報G15を重ね合わせてもよい。
【0064】
次に、表に「K」と書かれ、裏に「B」と書かれたシートP2に、表に「C」と書かれ、裏に「D」と書かれたシートP3が重なって搬送されてきたときの、画像読み取りと重送検知動作を図1、図6に基づいて説明する。
【0065】
RGB三色LED11の照射光は、シートP2で反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG11の符号を付す。また、RGB三色LED13の照射光は、シートP3で反射して受光センサ14に受光される。受光センサ14は「D」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG17の符号を付す。そして、CPU回路5は「D」を反転する。この反転した反射画像情報にG18の符号を付す。逆向きの「D」と「K」と重ねる。この反射画像情報にG19の符号を付す。
【0066】
一方、赤外LED15の赤外線は、2枚のシートP2,P3を透過して受光センサ14に受光される。受光センサ14は「B」と「D」をそのまま読み取る。しかし、受光センサ14は、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」と「C」を逆向きに読み取ることになる。したがって、受光センサ14は、正常な向きの「B」及び「D」と、逆向きの「K」及び「C」とを重ねた状態で読み取ることになる。この透過画像情報にG20の符号を付す。
【0067】
CPU回路5は透過画像情報G20を反転する。反転した透過画像情報にG21に符号を付す。最後に、CPU回路5は、反射画像情報G19と透過画像情報G21とを重ね合わせる。「K」と「D」は、一致するが「C」と「D」は、一致する文字がない。
【0068】
したがって、CPU回路5は、シートが重なって搬送されているものと判断して、警告手段16によってユーザにシートが重送されていることを報せる。この場合、画像読取装置22の動作を停止させてもよい。
【0069】
また、シートが重送されていることによって、画像読取装置22が、上側のシートの「K」の文字は読み取っても、「B」の文字は読み取っていないので、CPU回路5は、警告手段16に再読するように指示を出す。
【0070】
以上の説明において、反射画像情報G19を反転させて、透過画像情報G20と重ね合わせてもよい。
【0071】
また、反射画像情報G11を反転して反射画像情報G17を重ねた反射画像情報に、透過画像情報G20を重ね合わせてもよい。
【0072】
なお、シートの片面しか読み取らない場合、ラインセンサユニット3のRGB3色LED13は不要である。
【0073】
また、ラインセンサユニット2をシートの上側に配設して、ラインセンサユニット3をシートの下側に配設してあるが、ラインセンサユニット2をシートの下側に配設して、ラインセンサユニット3をシートの上側に配設してもよい。
【0074】
以上、説明した重送シート検知装置21は、読み取った画像の全体を比較して、シートが重送されているか否かを検知するようになっているが、読み取った画像の一部分を比較して、シートが重送されているか否かを検知するようになっていてもよい。この場合、重送シート検知装置21のコストを下げることができる。また、重送シートを検知する情報量を少なくして、重送検知速度を速くすることができる。
【0075】
(第2実施形態の重送シート検知装置と画像読取装置)
可視光による反射画像情報の取得波形と赤外線による透過画像情報の取得波形を使用して、シートが重送されているか否かを検知することもできる。すなわち、赤外線は、照射された物質によって赤外スペクトルの吸収強度が異なるため、シートにインク等が付着している部分では、赤外線透過強度が減少する。赤外線の吸収強度特性の違いを利用して、シートが重送されているか否かを検知することができる。
【0076】
例えば、波形を微分して、シートが重送されているか否かを検知することができる。以下、その実施形態を説明する。
【0077】
図7に示すように、重送シート検知装置28が設けられた画像読取装置29は、透過光と反射光とを別々の受光センサ25,26で受光するようにして、第2の照射手段である例えば赤外LED27をケース17から分離したケース19に収納し、赤外線の透過光を検知する第2の受光手段である例えば受光センサ26と反射光を受光する第3の受光手段である例えば受光センサ25とを別々のケース20,18に収納した構成になっている。
【0078】
なお、図7に示す構成は、従来の画像読取装置に赤外LED27と受光センサ26とを付け加えた構成になっている。
【0079】
上記の赤外LED27は、図8に示すように、シート搬送方向に対して直交する方向の中央部分に1つ配設してある。受光センサ26は、赤外LED27に対向する位置に配設してある。また、受光センサ12,25は、シート搬送方向に対して直交する主走査方向に沿って複数配列された光電変換素子である受光素子12a,25aを有しており、シートの重送検知には、赤外LED27に対応する位置に配設してある受光素子12an,25anを使用する。
【0080】
なお、赤外LED27は、必ずしも中央部分に配設する必要はない。シートに形成された画像の領域内に配設されていればよい。また、赤外LED27は、1つである必要はない。シートに形成された画像の領域内の一部分に数個配設してもよい。
【0081】
CPU回路5は、受光素子12an(あるいは、受光素子25an)から得られた反射画像情報の取得波形よって取得した対象画像1ライン(副走査方向(シート搬送方向)に沿ったライン)における波形を微分した値の符号と、同様に赤外LED27から発した赤外線の取得波形から得られた対象画像1ラインにおける波形を微分した値の符号とを比較する。
【0082】
その一例を図9に波形として示してある。画像が無い場合、シートを透過する透過赤外線の強度が強く、透過画像情報の波形は、正の領域に位置する。画像がある場合、シートを透過する透過赤外線の強度が弱く、透過画像情報の波形は、負の領域に位置する。
【0083】
シートが重送されていないときの赤外線による透過画像情報の波形を破線で示してある。破線で示す波形は、可視光から得られた反射画像情報の取得波形から取得した対象画像1ラインにおける波形とほぼ同じになる。しかし、シートが重送されている場合、透過画像情報による波形は、実線の波形になる。CPU回路5は、同一の対象画像1ラインにおける、反射画像情報と透過画像情報から取得した、画像情報波形を微分した値の正負に、例えば、符号Aで示す範囲のように、一定割合以上の違いが生じた場合には重送と判断する。
【0084】
このように、シートに赤外線を照射して画像情報を取得するときに、シートの一部、或いは搬送方向の1ラインにのみ赤外線を照射してシートの重送を検知する動作を行うと、CPU回路5が画像処理を行う情報量を減らして、重送シートの検知動作を速めることができるとともに、重送シート検知装置の制作費を下げることができる。
【0085】
シートに赤外線を赤外LEDで照射したにもかかわらず、赤外線の透過量が設定値以下の場合、CPU回路5は、搬送されたシートが重送であるか否かの検知ができないと判断して、警告手段16を発動させる。警告手段16を動作させて、ユーザにシートの重送を検知する動作を行うことができないことを報せることによって、シートの重送を検知することができないまま画像の取得を続けた場合の重送部分の画像情報落ちを防ぐことができる。
【0086】
シートの重送が検知された場合も、ユーザに重送が発生したことを認識させるため、CPU回路5は警告手段16を発動させる。警告手段16を動作させることによって、シートの重送が発生したまま画像の取得を続けた場合に生じる重送部分の画像情報落ちを防ぐことができる。
【0087】
可視光による画像情報の取得波形と赤外線による透過画像情報の取得波形を使用して、シートが重送されているか否かの検知を行うのに、可視光による反射画像情報の取得波形が対象画像の位置情報と明暗を示しており、また、赤外線による透過画像情報の取得波形が同一の対象画像の位置情報と赤外線透過強度を示していることを利用して、シートが重送されているか否かを検知してもよい。この場合の重送シート検知装置の構成は、図7、図8に示す構成と同じである。
【0088】
CPU回路5は、受光素子12an(あるいは、受光素子25an)から得られた反射画像情報の取得波形よって取得した対象画像1ライン(副走査方向(シート搬送方向)に沿ったライン)における画像の占める比率(画像比率)と、同様に受光センサ26から取得波形によって取得した対象画像1ラインにおける画像の占める比率(画像比率)とを比較して、可視光での画像比率と赤外線での画像比率とに所定の割合以上の違いが生じた場合には重送と判断する。
【0089】
このように、シートに赤外線を照射して透過画像情報を取得するときに、シートの一部、或いは搬送方向の1ラインにのみ赤外線を照射してシートの重送を検知する動作を行うと、CPU回路5が画像処理を行う情報量を減らして、重送シートの検知動作を速めることができるとともに、重送シート検知装置の制作費を下げることができる。
【0090】
なお、以上の説明において、赤外LED15によってシートに照射した赤外線がシートを全く透過しなかった場合、CPU回路5は、搬送されたシートの重送の検知をできないと判断して、警告手段16を発動させる。警告手段16を動作させて、ユーザにシートの重送を検知する動作を行うことができないことを報せることによって、シートの重送を検知することができないまま画像の取得を続けた場合の重送部分の画像情報落ちを防ぐことができる。
【0091】
シートの重送が検知された場合も、ユーザに重送が発生したことを認識させるため、CPU回路5は警告手段16を発動させる。警告手段16を動作させることによって、シートの重送が発生したまま画像の取得を続けた場合に生じる重送部分の画像情報落ちを防ぐことができる。
【0092】
以上の構成において、画像読取装置22がシートの片面しか読み取らないのであれば、図10に示す画像読取装置30のラインセンサユニット3Aのように、RGB3色LEDは不要であり、受光センサは、赤外線を受光するセンサ26を使用する。さらに、この場合、図11に示す画像読取装置31のように、赤外LED15をケース19に収納して、受光センサ26をケース20に収納し、ケース18を省略してもよい。なお、図11に示す画像読取装置31は、従来の画像読取装置に赤外LED27と受光センサ26とを付け加えた構成になっている。
【0093】
画像読取装置22,28,29,30,31は、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきても、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきてもシートが重送であると誤認することを防止した重送シート検知装置21,28を備えているので、画像情報落ちすることなく、シートの画像を確実に読み取ることができる。
【0094】
【発明の効果】
本発明の重送シート検知装置は、シートを透過した透過赤外線を赤外線受光器で受光したときの受光強度に応じて、シートが重送されているか否かを検知するのではなく、透過赤外線から得た画像情報を利用して重送を検知するようになっているので、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきても、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきてもシートが重送であると誤認することを防止することができる。
【0095】
本発明の画像読取装置は、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきても、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきてもシートが重送であると誤認することを防止した重送シート検知装置を備えているので、画像情報落ちすることなく、シートの画像を確実に読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置との概略図である。
【図2】図1の画像読取装置において、片側のみに画像が形成されているシートの画像読み取り動作と重送検知動作を説明するための図である。
【図3】図1の画像読取装置において、片側のみに画像が形成されているシートの画像読み取り動作と重送検知動作を説明するための図であり、異なる画像が形成されたシートが重送されている場合の検知動作説明用の図である。
【図4】図1の画像読取装置において、片側に画像が形成されているシートの画像を読み取る状態において、両面に画像を形成されたシートが送られてきたときの重送検知動作を説明するための図である。
【図5】図1の画像読取装置において、両側に画像が形成されているシートの画像読み取り動作と重送検知動作を説明するための図である。
【図6】図1の画像読取装置において、両側に画像が形成されているシートが重なって送られてきたときの画像読み取り動作と重送検知動作を説明するための図である。
【図7】第2実施形態の重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置との概略図である。
【図8】赤外LEDと受光センサとを、シートの搬送路の中央に固定して、1本のシート搬送方向に沿ったラインによる画像情報に基づいてシートの重送を検知する説明用の図である。
【図9】反射画像情報から予想される赤外線の強度と、重送したときの赤外線の強度とを比較対照するグラフである。
【図10】さらに他の実施形態の画像読取装置の概略図である。
【図11】さらに他の実施形態における画像読取装置の概略図である。
【図12】従来の画像読み取り装置の制御ブロック図である。
【図13】従来の画像読取装置における赤外線の受光強度を示すグラフである。
【符号の説明】
P、P1、P2、P3 シート
G1 反射画像情報
G2 透過画像情報
G3 透過画像情報
G4 透過画像情報
G5 透過画像情報
G7 透過画像情報
G11 反射画像情報
G12 反射画像情報
G13 反射画像情報
G14 反射画像情報(第1重ね画像情報)
G15 透過画像情報(第2重ね画像情報)
G16 透過画像情報
G17 反射画像情報
G18 反射画像情報
G19 反射画像情報
G20 透過画像情報
G21 透過画像情報
2 ラインセンサユニット
3 ラインセンサユニット
5 CPU回路(判断手段)
11 RGB3色LED(第1照射手段)
12 受光センサ(第1受光手段)
12a 受光素子
12an 赤外LEDに対応する受光素子
13 RGB3色LED(第3照射手段)
14 受光センサ(第2受光手段、第3受光手段)
15 赤外LED(第2照射手段)
16 警告手段
17 ケース
18 ケース
19 ケース
20 ケース
21 重送シート検知装置
22 画像読取装置
25 受光センサ(第3受光手段)
25a 受光素子
25an 赤外LEDに対応する受光素子
26 受光センサ(第2受光手段)
27 赤外LED(第2照射手段)
28 重送シート検知装置
29 画像読取装置
30 画像読取装置
31 画像読取装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートが重なって搬送されているか否かを検知する重送シート検知装置、特に、シートに反射される光によって得られた反射画像情報とシートを透過する光によって得られた透過画像情報とを比較して同一であるか否かによってシートの重送を検知する重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トレイに搭載された複数枚のシート状部材の画像を1枚ずつ読み取る画像読取装置がある。この画像読取装置は、シート状部材の画像を1枚ずつ確実に読み取らないと、読み取り情報の一部が欠落することになる。このため、画像読取装置には、シート状部材が重なって送られてきたとき、そのシート状部材の重送を検知する重送シート検知装置を装備してあることが多い(シート検知装置の一例として、特許文献1を参照。)。
【0003】
なお、シート状部材には、画像を形成されることができる、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製の厚みの薄いもの、感光紙、OHP(オーバヘッドプロジェクタ)用の用紙、封筒、ロール巻きの長尺用紙を繰り出して切断処理して搬送されるもの等があり、以下、総称して「シート」と称する。
【0004】
従来の重送シート検知装置は、シートの重送検知に赤外線を使用していた。図12に示す重送シート検知装置101は、赤外線を使用してシートの重送を検知するようになっている。重送シート検知装置101は、送られてきたシートPに赤外線発光器107の赤外線を照射して、そのシートPを通り抜けた(透過した)透過赤外線を赤外線受光器108で受光するようになっている。赤外線発光器107は、発光ダイオード(LED)、すなわち赤外LEDを有している。赤外線受光器108は、シートPを挟んで、赤外線発光器107に対向する位置に配設してある。
【0005】
シートを透過した透過赤外線は、赤外線受光器108に受光される。赤外線受光器108は、透過赤外線信号をA−D変換器104に送る。A−D変換器104は、透過赤外線信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。A−D変換器104でデジタル信号に変換された透過赤外線信号は、制御手段であるCPU回路105に入力される。
【0006】
CPU回路105は、記憶手段であるメモリ106にあらかじめ記憶してある第1規定値と第2規定値との範囲内に、透過赤外線の受光強度の値が入るか否かを判断する。CPU回路105は、図13に示すように、受光強度の値が第1規定値と第2規定値との間に入るとき、シートが重送されていないものと判断し、受光強度が第1規定値と第2規定値との間に入らないとき、シートが重送されているものと判断する。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−48439号公報(図1、図2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の重送シート検知装置は、搬送されてきたシートに赤外線発光器の赤外線を照射して、そのシートを透過した透過赤外線を赤外線受光器で受光して、その赤外線受光器が受光した透過赤外線の受光強度の値からシートの厚みを判断するようになっているので、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきたとき、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきたとき、シートが正しく搬送されていてもシートが重送されているものと、誤認することがあった。
【0009】
本発明は、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきたとき、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきたとき、シートが重送であると誤認しないようにした重送シート検知装置を提供することを目的としている。
【0010】
本発明は、上記重送シート検知装置を装置本体に備えてシートの画像を読み取る画像読取装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の重送シート検知装置は、画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とを比較して前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、を備えている。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の重送シート検知装置は、画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とのいずれか一方の画像情報を反転して他方の画像情報と比較し、両方の画像情報が同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、を備えている。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の重送シート検知装置は、画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、前記第1照射手段によって照射されるシートの裏面を照射する第3照射手段と、前記第3照射手段によって照射された前記裏面からの反射光を受光する第3受光手段と、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第3受光手段で得られて反転した反射画像情報とを重ねて得られた第1重ね画像情報と、前記第2受光手段で得られた透過画像情報と前記第3受光手段で得られた反射画像情報とを重ねて得られた第2重ね画像情報との一方の重ね画像情報を反転して、他方の重ね画像情報と比較し前記第1重ね画像情報と前記第2重ね画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、を備えている。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の重送シート検知装置は、画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、前記第1照射手段によって照射されるシートの裏面を照射する第3照射手段と、前記第3照射手段によって照射された前記裏面からの反射光を受光する第3受光手段と、前記第1受光手段で得られて反転した反射画像情報と前記第3受光手段で得られた反射画像情報とを重ねて得られた第1重ね画像情報と、前記第2受光手段で得られた透過画像情報と前記第3受光手段で得られた反射画像情報とを重ねて得られた第2重ね画像情報とを比較し前記第1重ね画像情報と前記第2重ね画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、を備えている。
【0015】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、搬送される前記シートの一部分を照射可能であり、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた前記シートの一部分に対応する前記反射画像情報の画像比率と前記第2受光手段で得られた前記シートの一部分の前記透過画像情報の画像比率とに所定以上の違いが生じたときシートが重送されているものと判断するようになっている。
【0016】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、搬送される前記シートの一部分を照射可能であり、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた前記シートの一部分に対応する前記反射画像情報を微分した値と前記第2受光手段で得られた前記シートの一部分の前記透過画像情報を微分した値とに所定以上の違いが生じたとき前記シートが重送されているものと判断するようになっている。
【0017】
本発明の重送シート検知装置における、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とを比較して、片面にのみ画像が形成されたシートの前記反射画像情報と前記透過画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断するようになっている。
【0018】
本発明の重送シート検知装置における、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とを比較して、両面に画像が形成されたシートの片面の前記反射画像情報と前記透過画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断するようになっている。
【0019】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2受光手段と前記第3受光手段は、共通の受光手段である。
【0020】
本発明の重送シート検知装置における、前記第1照射手段と、前記第2照射手段は、前記シートの一部分を照射するようになっている。
【0021】
本発明の重送シート検知装置における、前記第1照射手段と、前記第2照射手段と、前記第3照射手段は、前記シートの一部分を照射するようになっている。
【0022】
本発明の重送シート検知装置における、前記第1照射手段と、前記第2照射手段は、共通のケースに収められている。
【0023】
本発明の重送シート検知装置における、前記第1照射手段と、前記第2照射手段は、別々のケースに収められている。
【0024】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、赤外線を発光するようになっている。
【0025】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、赤外線を発光する赤外LEDを有している。
【0026】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2照射手段は、前記判断手段が作動しないとき、発光しないようになっている。
【0027】
本発明の重送シート検知装置における、前記第2受光手段の受光量が、設定値以下のとき、前記判断手段が作動不可能であることを警告する警告手段を備えている。
【0028】
上記目的を達成するため、本発明の画像読取装置は、シートに形成された画像を読み取る画像読取手段と、搬送されてきたシートが重なっているか否かを検知する重送シート検知装置と、を備え、前記重送シート検知装置は上記いずれか1項に記載の重送シート検知装置であり、前記画像読取手段は該重送シート検知装置の前記第1照射手段と前記第1受光手段、および、前記第3照射手段と前記第3受光手段とで画像を読み取るようになっている。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置とを図に基づいて説明する。
【0030】
(第1実施形態の重送シート検知装置と画像読取装置)
図1は、本発明の第1実施形態の重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置との概略図である。
【0031】
画像読取装置22は、シート状部材Pに形成してある画像を読み取るようになっている。シート状部材には、画像を形成されることができる、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製の厚みの薄いもの、感光紙、OHP(オーバヘッドプロジェクタ)用の用紙、封筒、ロール巻きの長尺用紙を繰り出して切断処理して搬送されるもの等があり、本発明では、総称して「シート」と称する。
【0032】
画像読取装置22は、ローラ対23,24で搬送されるシートに形成してある画像をラインセンサユニット2,3で読み取るようになっている。ラインセンサユニット2,3は、シートを通過させることによって、シートの両面の画像情報を読み取るようになっている。
【0033】
ラインセンサユニット2,3は、光源と受光センサとを有して、光源から赤、緑、青(以下、「RGB」と称する)の可視光をシートに照射し、シートからの反射光を受光センサで受光するようになっている。
【0034】
ラインセンサユニット2の光源には、従来、RGB3色LEDや白色冷陰極蛍光を使用していたが、本発明の重送シート検知装置を実現するには、可視光に加えて赤外線を使用して画像データを取得する必要があり、赤外LEDを従来の光源に加えてある。
【0035】
すなわち、ラインセンサユニット2は、光源として可視光を発する第1照射手段である例えばRGB3色LED11と、可視光よりも波長が長くて物質を透過しやすい赤外線を発する赤外線発光器であり第2照射手段である例えば赤外LED15とを有している。また、ラインセンサユニット2は、RGB3色LED11がシートPを照射して反射した反射光を受光する第1受光手段である例えば受光センサ12を有している。
【0036】
ラインセンサユニット3は、ラインセンサユニット2の赤外LED15から照射されてシートを透過した透過光(赤外線)を受光するため、ラインセンサユニット2の赤外LED15に対向する位置に赤外フォトトランジスタである第2受光手段であり第3受光手段である例えば受光センサ14を有している。また、ラインセンサユニット3は、光源として可視光を発する第3照射手段である例えばRGB3色LED13を有している。
【0037】
受光センサ14は、RGB3色LED13から発してシートで反射した反射光を受光できる位置に配置してある。すなわち、受光センサ14は、シートを透過した赤外LED15の透過光とシートを反射したRGB3色LED13の反射光とを受光できる位置に配設してある。
【0038】
なお、RGBの3色LED11,13の代わりに白色冷陰極蛍光を使用してもよい。
【0039】
また、受光センサ12,14は、シート搬送方向に対して直交する主走査方向に沿って複数配列された光電変換素子である複数の受光素子を有している。また、赤外LED15も主走査方向に沿って複数配列してある。さらに、RGB3色LED13の反射光と赤外LED15の透過赤外線は、光軸を一致させるのが好ましい。
【0040】
ラインセンサユニット2,3から得られたRGB3色LED11,13の反射光による反射画像情報と、ラインセンサユニット3から得られた赤外LED15の赤外線の透過光による透過画像情報は、A−D変換器4に入力されて、アナログ信号からデジタル信号に変換される。
【0041】
A−D変換器4でデジタル信号に変換された反射画像情報と透過画像情報は、判断手段である例えばCPU回路5に入力される。CPU回路5は、反射画像情報を読み取り画像として処理する。また、CPU回路5は、反射画像情報と、透過画像情報とをシートの重送検知に使用できるように処理する。CPU回路5で処理された画像情報は、メモリ6に記憶される。
【0042】
片面のみに画像が形成されているシートが重なってラインセンサユニット2,3の間を通過したときの重送検知動作を説明する。この場合、ラインセンサユニット3のRGB3色LED13は、作動させる必要がない。RGBLED13の作動を停止させておくと、画像読取装置の消費電力を少なくすることができる。まず、仮に、「K」と書かれたシートが1枚だけ搬送されてきたときの画像読み取り動作と、重送検知動作を図1、図2に基づいて、説明する。
【0043】
RGB三色LED11の照射光は、シートPで反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG1の符号を付す。この反射画像情報にG1は読み取り画像である。一方、赤外LED15の赤外線は、シートPを透過して受光センサ14に受光される。しかし、受光センサ14は、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」を逆向きに読み取ることになる。この透過画像情報にG2の符号を付す。そこで、CPU回路5は、受光センサ14で読み取った透過画像情報を反転して、読み取った「K」の向きを正常な向きに変える。この透過画像情報にG3の符号を付す。
【0044】
そして、CPU回路5は、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った「K」の文字と、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取って反転した「K」の文字とを重ね合わせて「K」の文字が一致するか否かを判断する。すなわち、CPU回路5は、反射画像情報G1と透過画像情報G3とが一致するか否かを判断する。この場合、一致するので、CPU回路5は、シートが重なって搬送されていないものと判断して、その後の、シートの読み取り動作を継続する。
【0045】
以上の説明において、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取った透過画像情報を反転しないで、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った反射画像情報を反転して、両方の画像情報を重ね合わせてもよい。すなわち、透過画像情報G2を反転しないで、反射画像情報G1を反転して、両方の画像情報を重ね合わせてもよい。
【0046】
次に、図3に示すように、「K」と書かれているシートPと、「B」と書かれているシートP1が重送されてきた場合の画像読み取り動作と重送検知動作を、図1、図3に基づいて説明する。
【0047】
RGB三色LED11の照射光は、シートPで反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG1の符号を付す。この反射画像情報G1は読み取り画像である。一方、赤外LED15の赤外線は2枚のシートP,P1を透過して受光センサ14に受光される。しかし、受光センサ14は、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」と「B」が重なって逆向きに読み取ることになる。この透過画像情報にG4の符号を付す。そして、CPU回路5は、受光センサ14の透過画像情報を反転して、重なった「K」と「B」との向きを正常な向きに変える。この透過画像情報にG5の符号を付す。
【0048】
そして、CPU回路5は、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った「K」の文字と、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取った「K」と「B」の重なった文字とを重ね合わせて「K」の文字が一致するか否かを判断する。すなわち、CPU回路5は、反射画像情報G1と透過画像情報G5とが一致するか否かを判断する。この場合、「K」は一致する。しかし、「B」は一致する文字がない。したがって、CPU回路5は、シートが重なって搬送されているものと判断して、警告手段16によってユーザにシートが重送されていることを報せる。この場合、画像読取装置22の動作を停止させてもよい。
【0049】
警告手段には、報知事項を表示する表示パネル、報知事項を音声で報せる音声発生器、警告音を発生する警報器等がある。
【0050】
以上の説明において、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取った透過画像情報を反転しないで、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った反射画像情報を反転して、画像を重ね合わせてもよい。すなわち、透過画像情報G4と、反射画像情報G1を反転した反射画像情報とを重ね合わせてもよい。
【0051】
次に、シートの片面のみの画像情報を取得しようとしたとき、表に「K」、裏に「B」と書かれているシートP2が混入していた場合についての重送検知動作を、図1、図4に基づいて説明する。
【0052】
RGB三色LED11の照射光は、シートP2で反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG1の符号を付す。反射画像情報G1は読み取り画像である。一方、赤外LED15の赤外線はシートP2を透過して受光センサ14に受光される。しかし、受光センサ14は、「B」をそのまま読み取るが、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」を逆向きに読み取ることになる。したがって、受光センサ14は、正常な向きの「B」と、逆向きの「K」とを重ねて読み取ることになる。この透過画像情報に符号G6を付す。
【0053】
そして、CPU回路5は透過画像情報G6を反転する。反転した透過画像情報に符号G7を付す。CPU回路5は、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った「K」の文字と、透過画像情報G7の文字とを、重ね合わせてみる。すなわち、CPU回路5は、反射画像情報G1と透過画像情報G7とが一致するか否かを判断する。この場合、「K」は一致する。しかし、「B」は一致する文字がない。したがって、CPU回路5は、両面に画像が形成されたシートが、画像を片面にしか形成されていないシートにまぎれ込んでいるものと判断する。
【0054】
しかし、反射画像情報G1と透過画像情報G7との比較は、反射画像情報G1と透過画像情報G5(図3参照)との比較と同じであるので、CPU回路5は、シートが重送されてきたと判断することにもなる。いずれにしても、CPU回路5は、搬送されてくるシートが異常状態であると判断して、警告手段16によってユーザにシートの搬送状態が異状であることを報せる。この場合、CPU回路5は画像読取装置22の動作を停止させてもよい。
【0055】
このように、本実施形態の重送シート検知装置21は、片面に画像を形成したシートの重送を検知しているとき、シートの重送を検知するのみならず、シートが重送されてこなくても、裏面に画像が形成されたシートが送られてきたとき、そのシートを検知できるようになっているので、画像読取装置22における画像情報の読み落しを防止することができる。
【0056】
以上の説明において、ラインセンサユニット3の受光センサ14で読み取った透過画像情報を反転しないで、ラインセンサユニット2の受光センサ12で読み取った反射画像情報を反転して、透過画像情報を重ね合わせてもよい。すなわち、透過画像情報G6と、反射画像情報G1を反転した反射画像情報とを重ね合わせてもよい。
【0057】
次に、両面に画像が形成されているシートが重なってラインセンサユニット2,3の間を通過したときの重送検知動作を説明する。
【0058】
まず、仮に、表に「K」と書かれ、裏に「B」と書かれたシートが1枚だけ搬送されてきたときの、画像読み取り動作と重送検知動作を図1、図5に基づいて、説明する。
【0059】
RGB三色LED11の照射光は、シートP2で反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG11の符号を付す。また、RGB三色LED13の照射光は、シートP2で反射して受光センサ14に受光される。受光センサ14は「B」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG12の符号を付す。反射画像情報G11と反射画像情報G12は読み取り画像である。そして、CPU回路5は「B」を反転する。この反射画像情報にG13の符号を付す。CPU回路5は反射画像情報G11と反射画像情報G13とを重ねる。この反射画像情報にG14の符合を付す。反射画像情報G14は、第1重ね画像情報の一例である。
【0060】
一方、赤外LED15の赤外線は、シートP2を透過して受光センサ14に受光される。受光センサ14は「B」をそのまま読み取る。しかし、受光センサ14は、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」を逆向きに読み取ることになる。したがって、受光センサ14は、正常な向きの「B」と、逆向きの「K」とを重ねた状態で画像を読み取ることになる。この透過画像情報にG15の符号を付す。透過画像情報G15は、第2重ね画像情報の一例である。
【0061】
CPU回路5は透過画像情報G15を反転する。反転した透過画像情報にG16の符号を付す。最後に、CPU回路5は、反射画像情報G14と透過画像情報G16とを重ね合わせて、一致するか否かを判断する。シートは、重送されていないので、透過画像情報G16と反射画像情報G14とは、一致する。CPU回路5は、シートが重なって搬送されていないものと判断して、その後の、シートの読み取り動作を継続する。
【0062】
以上の説明において、反射画像情報G14を反転して、透過画像情報G15と重ね合わせてもよい。
【0063】
また、反射画像情報G11を反転して反射画像情報G12を重ねた第1重ね画像情報である例えば反射画像情報に、第2重ね画像情報である例えば透過画像情報G15を重ね合わせてもよい。
【0064】
次に、表に「K」と書かれ、裏に「B」と書かれたシートP2に、表に「C」と書かれ、裏に「D」と書かれたシートP3が重なって搬送されてきたときの、画像読み取りと重送検知動作を図1、図6に基づいて説明する。
【0065】
RGB三色LED11の照射光は、シートP2で反射して受光センサ12に受光される。受光センサ12は「K」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG11の符号を付す。また、RGB三色LED13の照射光は、シートP3で反射して受光センサ14に受光される。受光センサ14は「D」をそのまま読み取る。この反射画像情報にG17の符号を付す。そして、CPU回路5は「D」を反転する。この反転した反射画像情報にG18の符号を付す。逆向きの「D」と「K」と重ねる。この反射画像情報にG19の符号を付す。
【0066】
一方、赤外LED15の赤外線は、2枚のシートP2,P3を透過して受光センサ14に受光される。受光センサ14は「B」と「D」をそのまま読み取る。しかし、受光センサ14は、シートを裏側から見ているのと同じ状態になるので「K」と「C」を逆向きに読み取ることになる。したがって、受光センサ14は、正常な向きの「B」及び「D」と、逆向きの「K」及び「C」とを重ねた状態で読み取ることになる。この透過画像情報にG20の符号を付す。
【0067】
CPU回路5は透過画像情報G20を反転する。反転した透過画像情報にG21に符号を付す。最後に、CPU回路5は、反射画像情報G19と透過画像情報G21とを重ね合わせる。「K」と「D」は、一致するが「C」と「D」は、一致する文字がない。
【0068】
したがって、CPU回路5は、シートが重なって搬送されているものと判断して、警告手段16によってユーザにシートが重送されていることを報せる。この場合、画像読取装置22の動作を停止させてもよい。
【0069】
また、シートが重送されていることによって、画像読取装置22が、上側のシートの「K」の文字は読み取っても、「B」の文字は読み取っていないので、CPU回路5は、警告手段16に再読するように指示を出す。
【0070】
以上の説明において、反射画像情報G19を反転させて、透過画像情報G20と重ね合わせてもよい。
【0071】
また、反射画像情報G11を反転して反射画像情報G17を重ねた反射画像情報に、透過画像情報G20を重ね合わせてもよい。
【0072】
なお、シートの片面しか読み取らない場合、ラインセンサユニット3のRGB3色LED13は不要である。
【0073】
また、ラインセンサユニット2をシートの上側に配設して、ラインセンサユニット3をシートの下側に配設してあるが、ラインセンサユニット2をシートの下側に配設して、ラインセンサユニット3をシートの上側に配設してもよい。
【0074】
以上、説明した重送シート検知装置21は、読み取った画像の全体を比較して、シートが重送されているか否かを検知するようになっているが、読み取った画像の一部分を比較して、シートが重送されているか否かを検知するようになっていてもよい。この場合、重送シート検知装置21のコストを下げることができる。また、重送シートを検知する情報量を少なくして、重送検知速度を速くすることができる。
【0075】
(第2実施形態の重送シート検知装置と画像読取装置)
可視光による反射画像情報の取得波形と赤外線による透過画像情報の取得波形を使用して、シートが重送されているか否かを検知することもできる。すなわち、赤外線は、照射された物質によって赤外スペクトルの吸収強度が異なるため、シートにインク等が付着している部分では、赤外線透過強度が減少する。赤外線の吸収強度特性の違いを利用して、シートが重送されているか否かを検知することができる。
【0076】
例えば、波形を微分して、シートが重送されているか否かを検知することができる。以下、その実施形態を説明する。
【0077】
図7に示すように、重送シート検知装置28が設けられた画像読取装置29は、透過光と反射光とを別々の受光センサ25,26で受光するようにして、第2の照射手段である例えば赤外LED27をケース17から分離したケース19に収納し、赤外線の透過光を検知する第2の受光手段である例えば受光センサ26と反射光を受光する第3の受光手段である例えば受光センサ25とを別々のケース20,18に収納した構成になっている。
【0078】
なお、図7に示す構成は、従来の画像読取装置に赤外LED27と受光センサ26とを付け加えた構成になっている。
【0079】
上記の赤外LED27は、図8に示すように、シート搬送方向に対して直交する方向の中央部分に1つ配設してある。受光センサ26は、赤外LED27に対向する位置に配設してある。また、受光センサ12,25は、シート搬送方向に対して直交する主走査方向に沿って複数配列された光電変換素子である受光素子12a,25aを有しており、シートの重送検知には、赤外LED27に対応する位置に配設してある受光素子12an,25anを使用する。
【0080】
なお、赤外LED27は、必ずしも中央部分に配設する必要はない。シートに形成された画像の領域内に配設されていればよい。また、赤外LED27は、1つである必要はない。シートに形成された画像の領域内の一部分に数個配設してもよい。
【0081】
CPU回路5は、受光素子12an(あるいは、受光素子25an)から得られた反射画像情報の取得波形よって取得した対象画像1ライン(副走査方向(シート搬送方向)に沿ったライン)における波形を微分した値の符号と、同様に赤外LED27から発した赤外線の取得波形から得られた対象画像1ラインにおける波形を微分した値の符号とを比較する。
【0082】
その一例を図9に波形として示してある。画像が無い場合、シートを透過する透過赤外線の強度が強く、透過画像情報の波形は、正の領域に位置する。画像がある場合、シートを透過する透過赤外線の強度が弱く、透過画像情報の波形は、負の領域に位置する。
【0083】
シートが重送されていないときの赤外線による透過画像情報の波形を破線で示してある。破線で示す波形は、可視光から得られた反射画像情報の取得波形から取得した対象画像1ラインにおける波形とほぼ同じになる。しかし、シートが重送されている場合、透過画像情報による波形は、実線の波形になる。CPU回路5は、同一の対象画像1ラインにおける、反射画像情報と透過画像情報から取得した、画像情報波形を微分した値の正負に、例えば、符号Aで示す範囲のように、一定割合以上の違いが生じた場合には重送と判断する。
【0084】
このように、シートに赤外線を照射して画像情報を取得するときに、シートの一部、或いは搬送方向の1ラインにのみ赤外線を照射してシートの重送を検知する動作を行うと、CPU回路5が画像処理を行う情報量を減らして、重送シートの検知動作を速めることができるとともに、重送シート検知装置の制作費を下げることができる。
【0085】
シートに赤外線を赤外LEDで照射したにもかかわらず、赤外線の透過量が設定値以下の場合、CPU回路5は、搬送されたシートが重送であるか否かの検知ができないと判断して、警告手段16を発動させる。警告手段16を動作させて、ユーザにシートの重送を検知する動作を行うことができないことを報せることによって、シートの重送を検知することができないまま画像の取得を続けた場合の重送部分の画像情報落ちを防ぐことができる。
【0086】
シートの重送が検知された場合も、ユーザに重送が発生したことを認識させるため、CPU回路5は警告手段16を発動させる。警告手段16を動作させることによって、シートの重送が発生したまま画像の取得を続けた場合に生じる重送部分の画像情報落ちを防ぐことができる。
【0087】
可視光による画像情報の取得波形と赤外線による透過画像情報の取得波形を使用して、シートが重送されているか否かの検知を行うのに、可視光による反射画像情報の取得波形が対象画像の位置情報と明暗を示しており、また、赤外線による透過画像情報の取得波形が同一の対象画像の位置情報と赤外線透過強度を示していることを利用して、シートが重送されているか否かを検知してもよい。この場合の重送シート検知装置の構成は、図7、図8に示す構成と同じである。
【0088】
CPU回路5は、受光素子12an(あるいは、受光素子25an)から得られた反射画像情報の取得波形よって取得した対象画像1ライン(副走査方向(シート搬送方向)に沿ったライン)における画像の占める比率(画像比率)と、同様に受光センサ26から取得波形によって取得した対象画像1ラインにおける画像の占める比率(画像比率)とを比較して、可視光での画像比率と赤外線での画像比率とに所定の割合以上の違いが生じた場合には重送と判断する。
【0089】
このように、シートに赤外線を照射して透過画像情報を取得するときに、シートの一部、或いは搬送方向の1ラインにのみ赤外線を照射してシートの重送を検知する動作を行うと、CPU回路5が画像処理を行う情報量を減らして、重送シートの検知動作を速めることができるとともに、重送シート検知装置の制作費を下げることができる。
【0090】
なお、以上の説明において、赤外LED15によってシートに照射した赤外線がシートを全く透過しなかった場合、CPU回路5は、搬送されたシートの重送の検知をできないと判断して、警告手段16を発動させる。警告手段16を動作させて、ユーザにシートの重送を検知する動作を行うことができないことを報せることによって、シートの重送を検知することができないまま画像の取得を続けた場合の重送部分の画像情報落ちを防ぐことができる。
【0091】
シートの重送が検知された場合も、ユーザに重送が発生したことを認識させるため、CPU回路5は警告手段16を発動させる。警告手段16を動作させることによって、シートの重送が発生したまま画像の取得を続けた場合に生じる重送部分の画像情報落ちを防ぐことができる。
【0092】
以上の構成において、画像読取装置22がシートの片面しか読み取らないのであれば、図10に示す画像読取装置30のラインセンサユニット3Aのように、RGB3色LEDは不要であり、受光センサは、赤外線を受光するセンサ26を使用する。さらに、この場合、図11に示す画像読取装置31のように、赤外LED15をケース19に収納して、受光センサ26をケース20に収納し、ケース18を省略してもよい。なお、図11に示す画像読取装置31は、従来の画像読取装置に赤外LED27と受光センサ26とを付け加えた構成になっている。
【0093】
画像読取装置22,28,29,30,31は、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきても、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきてもシートが重送であると誤認することを防止した重送シート検知装置21,28を備えているので、画像情報落ちすることなく、シートの画像を確実に読み取ることができる。
【0094】
【発明の効果】
本発明の重送シート検知装置は、シートを透過した透過赤外線を赤外線受光器で受光したときの受光強度に応じて、シートが重送されているか否かを検知するのではなく、透過赤外線から得た画像情報を利用して重送を検知するようになっているので、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきても、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきてもシートが重送であると誤認することを防止することができる。
【0095】
本発明の画像読取装置は、シートを2枚以上重ねた厚みと同じ程度の厚みのシートが搬送されてきても、あるいは、様々な厚みのシートが搬送されてきてもシートが重送であると誤認することを防止した重送シート検知装置を備えているので、画像情報落ちすることなく、シートの画像を確実に読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置との概略図である。
【図2】図1の画像読取装置において、片側のみに画像が形成されているシートの画像読み取り動作と重送検知動作を説明するための図である。
【図3】図1の画像読取装置において、片側のみに画像が形成されているシートの画像読み取り動作と重送検知動作を説明するための図であり、異なる画像が形成されたシートが重送されている場合の検知動作説明用の図である。
【図4】図1の画像読取装置において、片側に画像が形成されているシートの画像を読み取る状態において、両面に画像を形成されたシートが送られてきたときの重送検知動作を説明するための図である。
【図5】図1の画像読取装置において、両側に画像が形成されているシートの画像読み取り動作と重送検知動作を説明するための図である。
【図6】図1の画像読取装置において、両側に画像が形成されているシートが重なって送られてきたときの画像読み取り動作と重送検知動作を説明するための図である。
【図7】第2実施形態の重送シート検知装置と、この重送シート検知装置を備えた画像読取装置との概略図である。
【図8】赤外LEDと受光センサとを、シートの搬送路の中央に固定して、1本のシート搬送方向に沿ったラインによる画像情報に基づいてシートの重送を検知する説明用の図である。
【図9】反射画像情報から予想される赤外線の強度と、重送したときの赤外線の強度とを比較対照するグラフである。
【図10】さらに他の実施形態の画像読取装置の概略図である。
【図11】さらに他の実施形態における画像読取装置の概略図である。
【図12】従来の画像読み取り装置の制御ブロック図である。
【図13】従来の画像読取装置における赤外線の受光強度を示すグラフである。
【符号の説明】
P、P1、P2、P3 シート
G1 反射画像情報
G2 透過画像情報
G3 透過画像情報
G4 透過画像情報
G5 透過画像情報
G7 透過画像情報
G11 反射画像情報
G12 反射画像情報
G13 反射画像情報
G14 反射画像情報(第1重ね画像情報)
G15 透過画像情報(第2重ね画像情報)
G16 透過画像情報
G17 反射画像情報
G18 反射画像情報
G19 反射画像情報
G20 透過画像情報
G21 透過画像情報
2 ラインセンサユニット
3 ラインセンサユニット
5 CPU回路(判断手段)
11 RGB3色LED(第1照射手段)
12 受光センサ(第1受光手段)
12a 受光素子
12an 赤外LEDに対応する受光素子
13 RGB3色LED(第3照射手段)
14 受光センサ(第2受光手段、第3受光手段)
15 赤外LED(第2照射手段)
16 警告手段
17 ケース
18 ケース
19 ケース
20 ケース
21 重送シート検知装置
22 画像読取装置
25 受光センサ(第3受光手段)
25a 受光素子
25an 赤外LEDに対応する受光素子
26 受光センサ(第2受光手段)
27 赤外LED(第2照射手段)
28 重送シート検知装置
29 画像読取装置
30 画像読取装置
31 画像読取装置
Claims (18)
- 画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、
前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、
前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、
前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、
前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とを比較して前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、
を備えたことを特徴とする重送シート検知装置。 - 画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、
前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、
前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、
前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、
前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とのいずれか一方の画像情報を反転して他方の画像情報と比較し、両方の画像情報が同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、
を備えたことを特徴とする重送シート検知装置。 - 画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、
前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、
前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、
前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、
前記第1照射手段によって照射されるシートの裏面を照射する第3照射手段と、
前記第3照射手段によって照射された前記裏面からの反射光を受光する第3受光手段と、
前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第3受光手段で得られて反転した反射画像情報とを重ねて得られた第1重ね画像情報と、前記第2受光手段で得られた透過画像情報と前記第3受光手段で得られた反射画像情報とを重ねて得られた第2重ね画像情報との一方の重ね画像情報を反転して、他方の重ね画像情報と比較し前記第1重ね画像情報と前記第2重ね画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、
を備えたことを特徴とする重送シート検知装置。 - 画像が形成されたシートを照射する第1照射手段と、
前記第1照射手段によって照射された前記シートからの反射光を受光する第1受光手段と、
前記第1照射手段の照射光と特性の異なる照射光で前記シートを照射する第2照射手段と、
前記第2照射手段によって照射されて前記シートを透過した透過光を受光する第2受光手段と、
前記第1照射手段によって照射されるシートの裏面を照射する第3照射手段と、
前記第3照射手段によって照射された前記裏面からの反射光を受光する第3受光手段と、
前記第1受光手段で得られて反転した反射画像情報と前記第3受光手段で得られた反射画像情報とを重ねて得られた第1重ね画像情報と、前記第2受光手段で得られた透過画像情報と前記第3受光手段で得られた反射画像情報とを重ねて得られた第2重ね画像情報とを比較し前記第1重ね画像情報と前記第2重ね画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断する判断手段と、
を備えたことを特徴とする重送シート検知装置。 - 前記第2照射手段は、搬送される前記シートの一部分を照射可能であり、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた前記シートの一部分に対応する前記反射画像情報の画像比率と前記第2受光手段で得られた前記シートの一部分の前記透過画像情報の画像比率とに所定以上の違いが生じたときシートが重送されているものと判断することを特徴とする請求項1に記載の重送シート検知装置。
- 前記第2照射手段は、搬送される前記シートの一部分を照射可能であり、前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた前記シートの一部分に対応する前記反射画像情報を微分した値と前記第2受光手段で得られた前記シートの一部分の前記透過画像情報を微分した値とに所定以上の違いが生じたとき前記シートが重送されているものと判断することを特徴とする請求項1に記載の重送シート検知装置。
- 前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とを比較して、片面にのみ画像が形成されたシートの前記反射画像情報と前記透過画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断することを特徴とする請求項1,2,5,6のいずれか1項に記載の重送シート検知装置。
- 前記判断手段は、前記第1受光手段で得られた反射画像情報と前記第2受光手段で得られた透過画像情報とを比較して、両面に画像が形成されたシートの片面の前記反射画像情報と前記透過画像情報とが同一であるか否かに基づいて前記シートが重送されているか否かを判断することを特徴とする請求項1,2,5,6のいずれか1項に記載の重送シート検知装置。
- 前記第2受光手段と前記第3受光手段は、共通の受光手段であることを特徴とする請求項3又は4に記載の重送シート検知装置。
- 第1照射手段と、前記第2照射手段は、前記シートの一部分を照射することを特徴とする請求項1乃至4,7,8のいずれか1項に記載の重送シート検知装置。
- 第1照射手段と、前記第2照射手段と、前記第3照射手段は、前記シートの一部分を照射することを特徴とする請求項3又は4に記載の重送シート検知装置。
- 前記第1照射手段と、前記第2照射手段は、共通のケースに収められていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の重送シート検知装置。
- 前記第1照射手段と、前記第2照射手段は、別々のケースに収められていることを特徴とする請求項1乃至8,10,11のいずれか1項に記載の重送シート検知装置。
- 前記第2照射手段は、赤外線を発光することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の重送シート検知装置。
- 前記第2照射手段は、赤外線を発光する赤外LEDを有していることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の重送シート検知装置。
- 前記第2照射手段は、前記判断手段が作動しないとき、発光しないことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の重送シート検知装置。
- 前記第2受光手段の受光量が、設定値以下のとき、前記判断手段が作動不可能であることを警告する警告手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の重送シート検知装置。
- シートに形成された画像を読み取る画像読取手段と、
搬送されてきたシートが重なっているか否かを検知する重送シート検知装置と、を備え、
前記重送シート検知装置は請求項1乃至17のいずれか1項に記載の重送シート検知装置であり、前記画像読取手段は該重送シート検知装置の前記第1照射手段と前記第1受光手段、および、前記第3照射手段と前記第3受光手段とで画像を読み取ることを特徴とする画像読取装置。
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