JP2004351530A - Machine tool - Google Patents
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Abstract
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コラムに支持される鉛直方向に往復移動可能な移動体を含んで構成される工作機械における局所的な熱膨張に起因する変形による加工部位の熱変位を構造的に小さく抑える技術に関する。特に、コラムまたはコラムに取り付けられる基体に固定された枠体内を移動体が鉛直方向に往復移動する構成の工作機械に関する。
【０００２】
【従来の技術】
工具と被加工物とを相対移動させて主に金属材料を所望の形状に加工する工作機械は、工具の種類、被加工物のサイズ、加工形状、加工方法などによって、種々の相対移動の方式が採用されている。例えば、汎用の立形マシニングセンタの場合、主軸となる移動体がコラムに取り付けられ、移動体が鉛直方向に移動する構成である。より具体的には、移動体がコラムに設けられたガイドに沿って移動するスライダである構成と、移動体が枠体に設けられたガイドに案内支持されるクイルである構成がよく知られている。なお、本発明では、丸形棒状の移動体に限らず、角形棒状の移動体も含んでクイルと称する。
【０００３】
近年、リニアモータによって移動体を駆動する、リニアモータ駆動方式の工作機械が実用化されている。リニアモータ駆動方式は、回転型サーボモータとボールねじ機構によって移動体を駆動する方式に比べてバックラッシュ（ｂａｃｋｌａｓｈ）がないなどの利点を有している。工作機械の軸送り装置は高速化が進んでいるが、重量のある移動体を鉛直方向に高速かつ高加速度で往復運動させる場合は、振動を抑制し変形に耐え得る十分な強度と剛性を有する構造体が要求される。この要求は、リニアモータ駆動方式に限られるものではないが、特に、リニアモータ駆動方式の場合は、質量が大きい移動体を移動可能に支持するためにリニアモータの自重が大きくなり、ますます移動体を含む軸送り装置の全体の重量が増して装置が大型化するというジレンマを有しており、工作機械としての加工精度を満足する強度を有する構造を得ることが難しかった。
【０００４】
そこで、本出願人は、リニアモータ駆動方式の実用的な構成を有する工作機械として、特許文献１に開示される装置を提案している。特許文献１に開示される装置は、概略説明すると、基体に枠体を強固に固定し、枠体内に設けられた固定子と枠体内に設けられたガイドで案内支持されて往復移動する移動子であるクイルを有する構造である。高速かつ高加速度で往復運動するクイルを支持するために、枠体は基体のほぼ全面で強固に固定される。この構造の装置は他の構造の装置に比べて移動体に偶力が作用しにくく曲げモーメントが小さい。材質に依存する構造体の剛性が同一であるとした場合、移動体を高速かつ高加速度で移動するときの振動がより軽減される。特許文献１の発明は、工具として重量が比較的重い工具電極を使用し、移動体が加工中に常時上下方向に振動するように移動制御されることが要求される形彫放電加工装置に適用できるように発明されたものであり、過酷な条件であっても高い位置決め精度を得ることができる。
【０００５】
ところで、工作機械では、サーボモータや加工部分などの発熱源があるので、機械が熱膨張によって局部的に変形し、加工部位における変位が発生する、いわゆる熱変位の問題がある。上述したコラム型の工作機械の場合、もともと、適当な環境の温度を想定して所定の位置に加工部位があるように設計されている。したがって、単純に言えば、想定した環境の温度よりも温度が高くなると、加工ヘッドは上に反ったようになり、加工部位が機械の手前側に変位する。逆に、想定した環境温度よりも温度が下がれば、加工ヘッドは下に“おじぎ”をするようになり、加工部位が機械の後側に変位する。それゆえ、発熱源であるサーボモータが設けられている枠体の温度の上昇を見込んで、枠体が膨張し変形したときの位置が所定の加工部位であるように設計されていることが多い。このような設計がされている場合は、加工する前に、いわゆるアイドリングを行って予め構造体を変形させておき、その状態を維持して加工を行なうようにすることで、実質的に加工部位の変位を補償することができる。
【０００６】
しかしながら、発熱源を有する構造体から他の構造体に熱が伝達して局所的に温度が上昇して曲げ変形するときは、加工部位における変位が複雑で再現性が低いために、測定される温度に基づいて位置を補正するようなソフトウェア的な加工部位の変位の補償を難しくする。特に、枠体にリニアモータの固定子が備え付けられた構造の場合、構造体が直接的にサーボモータの発熱の影響を受ける。温度の変化と構造体の変形との間にはタイムラグがある上に、サーボモータの出力の変化により温度も変化するので、構造体の変形の状態は、時間とともに変動する。そのため、加工部位の変位は予測不能に変動し、位置の補正を実際の変位に追従させることが困難である。
【０００７】
図６に、枠体内を移動体が鉛直方向に往復移動する構造の装置の変形を熱解析によりシミュレートした結果が示されている。図７は、環境の温度を２７℃とし、枠体の温度が１℃上がって２８℃になったとしたときの、図６に示す枠体２の前面上端Ａ点と前面下端Ｂ点の位置のデータを採取したものである。図６に記載された数値は、枠体のサイズを示す。
【０００８】
発熱部分を有する枠体２は、温度が他の構造体よりも早く上昇する。一方、枠体２を支持する基体４は、比較的温度が上昇しにくい構成部材である。したがって、枠体２と基体４との間に温度差が生じる。枠体２は基体４にその片側が固定されているので、枠体２が温度の上昇によって全体的に膨張すると、枠体２の基体４に固定されていない側の方が基体４に固定されている側の方よりも大きく膨張する。その結果、枠体２は、曲げ変形する。最初のこの変形は、基体４によってある程度抑えられている。その後、時間が経つにつれて枠体２の熱が基体４に伝導して、基体４の温度が枠体２に遅れて局所的に上昇していく。したがって、図６に示される枠体２の前面上端Ａ点、枠体２と基体４との結合部近傍Ｃ点、基体４のコラム側下端Ｄ点の順に温度が低くなるように温度差が生じ、枠体２と基体４は、Ｄ点を基準にして弓形に反るように変形していく。枠体２に及ぼされる変形の状態は、構造体の形状、材質、大きさなどによって異なる。構造体の温度は変化するので、構造体の変形の状態は時間とともに変化し、加工部位の変位は変動し安定していない。
【０００９】
ところで、図６に示されるようなコラム型の工作機械では、機械の重量を低減し、また機械の重心を低くして安定させる設計が要求される。このとき、周辺部材との干渉の問題から加工ヘッドをあまり低い位置に設けることができない。また、サドルの位置を高くすると機械全体の大きさが大きくなり、重量も増加するので、好ましくない。そのため、移動体を案内支持する枠体に対してその枠体を取り付ける基体が可能な限り低い位置にあるように構成するのがふつうである。とりわけ、基体を、機械の前面から見て左右方向の水平１軸方向（Ｘ軸方向）に移動する移動体とする構造が採用される場合は、ガイド機構と加工部位との距離を可能な限り小さくすることによって位置決め精度の劣化を防止する必要がある。そのため、基体が枠体に対してより低い位置にあるように設計される。このような重要な要件を満足させるために、枠体が基体の上側に取り付けられる。この構造上の特徴によって、温度が上昇して構造体が熱膨張した場合は、枠体２の上側の変形の方が大きく、鉛直方向の送り軸（Ｚ軸）の軸心が傾く。そのため、Ｂ点とＤ点との間の距離を変化させる。送り軸の軸心の傾きは、機械の後側に倒れるように発生するので、加工部位の位置は、おおよそ予め設定されている位置よりも機械の前面側にずれる。
【００１０】
発熱による加工ヘッドの変形は、鉛直方向（Ｚ軸方向）と水平方向（Ｘ軸方向およびＹ軸方向）に発生する。この変形のメカニズムと加工ヘッドの傾きは複雑であり、かつ時間とともに変動することが知られている。図７に示される測定結果の例を参照すると、例えば、枠体２の上下（Ａ点とＢ点）の水平方向（Ｙ軸方向）の変位の大きさに差が生じていることがわかる。この変位の大きさの差は、既に述べたとおり、鉛直方向における送り軸（Ｚ軸）が傾くことから生じる。加工部位に変位があっても時間の経過にともなう変動がない限り、あるいは上下の鉛直方向における変位の大きさに差が生じていても送り軸が傾いていない限り、ソフトウェア的な補正や冷却システムなどのよってある程度加工精度の低下を防ぐことが可能である。しかしながら、上下の水平方向における変位の大きさに差が生じている場合は、加工部位の変位を修正することは大変困難である。したがって、枠体の変形の大きさや上下の鉛直方向における変位の大きさに差があること以上に、上下の水平方向における変位の大きさに差が生じていることが、重大な問題である。
【００１１】
図に示されていないが、測定値は、構造体の温度が変化することによって時間とともに数値が変動する。鉛直方向の送り軸が傾いているから、鉛直方向に移動する移動体の高さ位置によって加工部位における変位も変動する。そのため、このような測定結果は不安定である。したがって、予め加工部位における水平方向の変位を測定し、その測定結果によってソフトウェア的に位置を補正する方法で誤差を補償することが難しい。このことから、図６に示されるようなコラム型の工作機械では、加工精度のばらつきを抑えることが難しく、近年のより高精度な加工に年々対応しにくくなってきている。なお、この種のコラム型の工作機械は、既に説明されている構造上の特徴以外に、機械がコンパクトであるなど他の構造の工作機械に比べていくつかの利点を有しているが、コラム型の工作機械の利点については、詳細な説明を省略する。
【００１２】
コラム型の工作機械における加工部位における熱変位の基本的な対策として、機械的には、構造体間を断熱材や冷却管で遮断して熱が他の構造体に伝わらないようにすることが考えられる。また、制御的には、多数のセンサを設けて局部の温度変化を検出し、温度変化に対応した局所的な冷却をすることが考えられる（特許文献２または特許文献３参照）。
【００１３】
【特許文献１】
特開２００２−３４６８４３号公報
【特許文献２】
特公平８−１１３４８号公報
【特許文献３】
特開平１１−７７４５９号公報
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、単純に断熱材等を介在させて構造体を結合することは強度上の問題が生じやすい。また、ユニット化された構造体間の熱を完全に遮断したとしても、発熱源を有する枠体と枠体を支持する基体との間に温度差が生じているので、枠体が基体に固定される片持構造である以上、枠体が曲げ変形することは避けられない。多数の部位で温度を測定して局所的に冷却するシステムを採用することは好ましいことではある。しかしながら、温度が変化してから熱変形するまでのタイムラグがあるから、冷却システムで加工部位の変位を小さくするという方法だけでは十分ではない。複雑な変化に完全に対応するように、多数の温度センサや冷却部分を設けることは事実上困難である。加工部位の変位は複雑であり、かつ時間とともに変動する。発熱部分がないときでも、温度の変化の影響を受けやすい構造体と温度の変化の影響を受けにくい構造体との間では温度差が発生することが避けられない。特に、加工部位における変位が時間とともに変動すること、および枠体の上下の水平方向における変位の大きさに差が発生することは、既に述べられているように、ソフトウェア的に誤差を補償する方法を困難にしている。このようなことから、何よりもまず、構造上、熱変形が小さく抑えられ、加工部位における変位が小さい機体であることが望まれる。
【００１５】
本発明は、上記課題に鑑みて、基体に固定された枠体内を移動体が鉛直方向に往復移動する構成の工作機械において、温度の変化に起因する構造体の変形による加工部位における変位をより小さく抑えることができる構造の工作機械を提供することを目的とする。また、仮に、加工部位の変位があっても、時間の経過にともなう加工部位における変位の変動がより小さい構造の工作機械を提供することを目的とする。あるいは、枠体の上下（送り軸上の上下点間）の水平方向における変位の大きさの差がより小さい構造の工作機械を提供することを目的とする。
【００１６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、コラム（８）に支持され鉛直方向（Ｚ軸方向）に往復移動する移動体（３）を備えた工作機械において、移動体（３）を案内支持する枠体（２）を枠体（２）の下側の第１結合部（２０）において枠体（２）からの熱を遮断する状態で支持するとともに空間（１３）を挟んで枠体（２）の上側の第２結合部（３０）において枠体（２）からの熱が伝導する状態で支持し熱によって変形して枠体（１２）の変形を受容する支持腕（１０）を有する基体を備えた構造にした。
【００１７】
また、本発明は、コラム（８）に支持され鉛直方向（Ｚ軸方向）に往復移動する移動体（３）を備えた工作機械において、移動体（３）を囲繞して移動体（３）を往復移動可能に案内支持する枠体（２）と；枠体（２）の側面下側で枠体（２）と結合する第１結合面（１１）を有しコラム（８）に水平１軸方向に往復移動可能に取り付けられるベース（９）と、第１結合面（１１）の上方に空間（１３）を挟んで枠体（２）の側面上側で枠体（２）と結合する第２結合面（１２）を有し水平方向に張り出すようにベース（９）に一体的に形成される支持腕（１０）と、で構成され枠体（２）を支持する基体（４）と；第１結合面（１１）に設けられ枠体（２）と基体（４）を結合する熱遮断部材（１５）と；を備えた工作機械によって上記課題を解決する。なお、符号は発明をより容易に理解できるように、説明の便宜上付されたものであり、本発明を実施の形態に限定するものではない。
【００１８】
【発明の実施の形態】
以下、図１および図２を用いて本発明の好ましい実施の形態を説明する。加工ヘッド１は、枠体２と、移動体３を含む。以下、枠体２はクイルサポート、移動体３はクイルと称する。クイル３は、サーボモータとして設けられるリニアモータ５によって鉛直方向（Ｚ軸方向）に往復移動する。リニアモータ５の固定子は、クイルサポート２内に取り付けられた図示しないコイルヨークに巻き回された励磁コイルである。クイル３には、励磁コイルに所定の間隙をもって対向するように配列された複数の磁石を含む磁石板が取り付けられ、クイル３が実質的にリニアモータ５の移動子を構成している。クイル３は、クイルサポート２内に挿嵌され、クイルサポート２に設けられた一対のリニアモーションガイド６によって案内支持される。なお、一般に、加工ヘッドは、工具を回転する回転軸を含むものとされるが、本発明では、回転軸を有さない工具または被加工物を鉛直方向に移動する軸を備えているものを含めて加工ヘッドという。
【００１９】
クイルサポート２は、基体４に強固に取付け固定される。以下、基体４をクイルベースと称する。クイルベース４は、図示しないサーボモータによって水平１軸方向（Ｘ軸方向）に往復移動する移動体である。クイルベース４が移動することによって、加工ヘッド１がＸ軸方向に移動する。クイルベース４は、リニアモーションガイド７で案内される。クイルベース４は、リニアモーションガイド７を介して実質的にコラム８に取り付けられる。クイルベース４が移動しない構成の場合は、クイルベース４は、コラム８に直接強固に取付け固定される。
【００２０】
クイルベース４は、図２に示されるように、少なくとも、ベース９と板状の支持腕１０とで構成される。２つの支持腕１０は、それぞれ枠体２に向けて水平方向に張り出すようにベース９に一体的に形成される。図１に示されるように、クイルサポート２は、クイルベース４の第１結合面１１と第２結合面１２とにおいて固定される。第１結合面１１は、ベース９の中央腹面に設けられ、クイルサポート２のコラム８側の側面１７の下側に相当する高さに位置する。第２結合面１２は、第１結合面１１の上方に空間１３を挟んで支持腕１０の先端面に設けられ、クイルサポート２の側面１７の上側に相当する高さに位置する。したがって、クイルサポート２は、上下のバランスが保持されている状態でクイルベース４に取付け固定される。第１結合面１１と第２結合面１２を設けることによって形成される空間１３は、クイルサポート２とクイルベース４との接触面積を小さくしてクイルサポート２からの熱を遮断してクイルベース４に熱を伝導しにくくする作用と、枠体２およびクイルベース４の放熱を促進してクイルベース４の温度を上昇しにくくする作用を有する。
【００２１】
上述した第１結合面１１および第２結合面１２のクイルベース２の側面１７に対する高さ方向の相対位置関係は、重要な意味を有する。具体的には、コラム８の前面に加工ヘッド１が設けられる構造の場合は、機械全体の重量を低減し機械の重心を低くして安定させるために、クイルベース４をクイルサポート２に対して可能な限り低い位置に設置されるように設計される必要がある。特に、図１に示される実施の形態のようにクイルベース４が移動体である構造の場合は、リニアモーションガイド７と図示しない加工部位との距離を可能な限り短くして位置決め精度の劣化を防止するために、ベース９をクイルサポート２に対してより低い位置に設置する必要がある。上記第１結合面１１と第２結合面１２の配置は、上述した要求を満足する。
【００２２】
クイルベース４の第１結合面１１とクイルサポート２の側面１７の下側の結合面１４とが結合する第１結合部２０におけるクイルベース４とクイルサポート２との接触面積は、クイルサポート２を確実に支持できる範囲で可能な限り小さくされる。その結果、第１結合面１１におけるクイルサポート２からの熱をより確実に遮断することができる。また、熱伝導をより確実に遮断するために、必要に応じて強度を維持し得る範囲内で断熱材を介設することができる。要するに、第１結合面１１は、クイルサポート２の熱を可能な限りベース９に伝達しないように構成される。したがって、クイルベース４は、第１結合部２０において実質的に熱を遮断する状態でクイルサポート２を固定する。
【００２３】
一方、第２結合面１２は、むしろクイルサポート２からの熱が伝導するのを積極的に許容する。したがって、クイルベース４は、クイルベース４の第２結合面１２とクイルサポート２の側面１７の上側の結合面１８とが結合する第２結合部３０においてクイルサポート２からの熱が伝導する状態でクイルサポート２を支持する。このとき、図２に示されるように、必要に応じて、第２結合面１２に、熱伝導を阻害しない材質、例えば鉄系の材質のスペーサ１６を設けることができる。スペーサ１６は、一対の支持腕１０が時間によってどのように歪変形しても、第２結合面１２におけるクイルサポート２の取付状態を維持することを助ける。このように、第２結合面１２が熱を積極的に伝導させる構成であるために、第１結合部２０においてベース９が温度変化が小さく変形しにくいのに対して、第２結合部３０における支持腕１０は温度変化を起こしやすく変形しやすい。
【００２４】
実施の形態では、第１結合部２０における接触面積を小さくするために、図２に示されるように、第１結合面１１に複数の取付材１５を設けてクイルサポート２を取り付けている。複数の取付材１５は、第１結合面１１におけるクイルサポート２との接触面積をより小さくして実質的に熱伝導率を低くするので、全体として熱遮断部材に相当する。取付材１５は、例えば、鋼鉄製などの強度を有する金属材料でなる。取付材１５は、取付強度を失わない範囲内で可能な限り広い空間を形成するように設けられる。取付材１５は、少なくとも強度を維持しつつ接触面積を小さくして実質的に熱伝導を低く抑えるものであるならば、他の構成を有するもの、例えば、図示しない複数の孔が設けられた帯板状のものなどに置き換えることができる。
【００２５】
一対の支持腕１０は、ベース９の図示しない鉛直方向の中心軸線を挟んで左右対称に設けられる。支持腕１０は、クイルサポート２から伝わる熱を受けて空間１３に放熱することでベース９に熱が伝達することを防止する。したがって、ベース９の熱変形は抑えられる。また、空間１３が形成されていることから、クイルサポート２の側面１７からの放熱が促進され、クイルサポート２の全体の変形も比較的小さく抑えられる。２つの支持腕１０は、時間の経過とともに、第２結合面１２から熱伝導するクイルサポート２からの熱によってそれぞれ別々に熱膨張して変形する。同時に、クイルサポート２が熱膨張する。支持腕１０は、ベース９から水平方向に張り出されて設けられているので、上下方向に変形することによって、第２結合部１２から伝わるクイルサポート２の変形を受容しクイルサポート２の変形による力を実質的に吸収する。同時に支持腕１０自体が水平方向に膨張することによって、ベース９側の方向に変形してくるクイルサポート２の上側を反対側、つまり機体の前面側に押し戻す。このような支持腕１０は、純粋な板形状である必要はなく、切断面がコ形状あるいはエ形状であるものも含む。
【００２６】
このように、支持腕１０は、クイルサポート２が避けられない温度の上昇によって膨張するときに、クイルサポート２の熱を受けて放熱させる。そして、主に上下方向に歪変形することによって、枠体２の上下方向（Ｚ軸方向）および水平方向（Ｘ軸方向およびＹ軸方向）の変形を吸収して、クイルサポート２が変形したときに働く力とクイルサポート２からの熱がベース９に伝達することを防止する。同時に、水平方向に膨張することによって、クイルサポート２を機体の前面方向に押し戻す。その結果、クイルサポート２が変形しても、鉛直方向の送り軸（Ｚ軸）の軸心は実質的に傾かない。逆に、クイルサポート２の温度が下がったときは、空間１３に放熱することによって速やかに支持腕１０の温度も下がるから、クイルサポート２の変形にほぼ追従して復元するように変形する。そのため、支持腕１０は、クイルサポート２の温度が設計上設定されている温度より高くなっても低くなっても、ベース９にその変位の影響をほとんど与えない。
【００２７】
次に、図２ないし図４を用いて、具体的な実施例と本発明のより詳細な作用を説明する。図２にクイルベース４の具体的なサイズを含む適する実施例が示されている。また、図３に、クイルサポート２の具体的なサイズを含む好適な実施例が示されている。実施例は、クイルサポート２とクイルベース４の材質を同じ鋳鉄としている。なお、以下に説明される実施の形態は、設計上の基準となる構造体の温度を機械を稼動させていないときの温度とし、室温が設計された温度に一定に保持されているものとしている。本発明は、室温が一定に保持されているときに、より大きい効果を得られる。このことは、室温が一定に保持されていなければ加工部位における変位を抑制する効果が得られないということを意味するものではない。しかしながら、より大きい効果を得るために、好ましくは、恒温室内あるいは温度制御装置で室温を保持した状態で基準となる構造体の温度を設定する。
【００２８】
リニアモータ５に電力が供給され、リニアモータ５が発熱すると、クイルサポート２の温度は、全体的に上昇していく。そして、クイルサポート２が熱膨張する。図４に示されるように、クイルサポート２の熱は、表面から外気に伝わるとともに、第１結合面１１と第２結合面１２からクイルベース４に伝わろうとする。このとき、第１結合面１１には熱遮断部材（取付材１５、断熱材を設けたときは断熱材も含む）が設けられているので、第１結合部２０では熱が殆ど遮断されている。また、空間１３があるので、この空間１３に面したクイルサポート２の側面１７からの熱は外気に伝わってベース９には伝導しにくい。同時に、ベース９に僅かに伝導する熱は、空間１３に放熱される。したがって、第１結合部２０の近傍の僅かな部分を除き、ベース９は殆どクイルサポート２の温度上昇の影響を受けず、全体的に同じ温度を維持している。
【００２９】
一方、第２結合面１２からは、クイルサポート２の熱が支持腕１０に伝わる。そのため、支持腕１０は膨張して変形する。このとき、支持腕１０は空間１３で開放されている板状体であるから、外気に放熱してベース９に熱を伝えにくくしている。その結果、支持腕１０が張り出すベース９の根元付近における温度の変化は、熱遮断部材がある第１結合面１１における温度の変化に比べて殆ど差がない程度に小さく抑えられる。したがって、この時点で、ベース９は、全体的に局所的な温度の上昇がなく、依然として殆ど変形していないままである。支持腕１０が膨張して変形するとき、支持腕１０がもともと他の構造体に比べて変形しやす板状であるため、他の構造体より容易に上下方向に歪変形する。したがって、クイルサポート２からの力がどのように加わっても、クイルサポート２を支持した状態でクイルサポート２の変形を受容して実質的に変形による力を吸収し、ベース９に伝えない。結局、クイル３の下端Ｅ点とクイルベース４のガイド部分Ｄ点との距離は維持され、Ｅ点の位置は殆ど変化していない。したがって、加工部位の変位がより小さく抑えられている。
【００３０】
同時に、支持腕１０は、水平方向に張り出して設けられているので、水平方向の熱膨張の力によって、クイルベース４の方向に膨張してくるクイルサポート２を反対側に押し戻す。一方、クイルサポート２の下側は、ベース９の温度の上昇が抑えられ変形しない状態で固定されている。したがって、クイルサポート２における第１結合部２０と第２結合部３０の温度差から生じる変形の大きさの違いから、本来は、クイルサポート２は、クイルベース４の方向、言い換えれば機体の後側に反るように変形するはずであるが、逆にクイルサポート２の上側の温度が高くなることによって、支持腕１０によりクイルサポート２が水平方向に押し戻される。クイルサポート２は、従来に比べて相当加工部位の変位が小さく抑えられるが、その下側でも全く変形しないわけではないから、強制的に冷却されることなしで完全に変位がなくなるわけではない。しかしながら、上述した支持腕１０の作用によって、クイルサポート２が変形しても、第１結合面１１と第２結合面１２の水平方向の位置は変わらなくなる。言い換えれば、クイルサポート２の前面上側Ａ点と前面下側Ｂ点の水平方向の変位の大きさが変わらないことであり、結局、鉛直方向の送り軸（Ｚ軸）の軸心が傾いていないということである。
【００３１】
時間の経過とともに、クイルサポート２の温度が変化しクイルサポート２が変形する状態が変化する。しかしながら、支持腕１０が歪変形することによって、クイルサポート２からの何れの方向からの力も柔軟に吸収し、ベース９に伝わらない。同時に、第１結合面１１は熱が遮断されて殆ど変形しないでクイルサポート２を支持したままである。したがって、クイルサポート２と支持腕１０の変形が時間とともに変化するとき、依然としてベース９とクイルサポート２の下側の変形は小さく、加工部位の変位は小さく抑えられたままである。
【００３２】
機械が稼働している時間が長いときは、ベース９の温度も徐々に上がり、やがて変形を生じる程度に高くなることがある。また、環境の温度の上昇によってベース９の温度が全体的に上昇することがある。ベース９がコラム８に固定されているとすると、このときのベース９は、機体の前面側に向かって変形する。そのため、第１結合面１１と第２結合面１２がほぼ同じ量だけ水平方向にずれる。したがって、このずれ量だけ加工部位に変位が発生する。しかしながら、クイルサポート２の上側と下側においてほぼ同じ量だけ変位するため、鉛直方向の送り軸（Ｚ軸）の傾きが発生しない。このことから、上記変形を起因とする加工部位の変位は、ベース９の温度に合致して測定ないし推定可能な範囲のものであり、複雑ではない。結局、実施の形態は、もともとベース９が変形しにくい構造であるが、その構造にもよらず、仮にベース９が変形したとしても、加工位置における変位は安定して小さい。このことは、ソフトウェア的に変位を補正することなどの対策を可能にし、結果的に、加工精度の低下を防止することができる。図５に、図７に示す従来の技術と同一の条件下で同じ点で測定した変位のデータが示されている。ただし、図５の熱応力解析のデータは、図２に示されるクイルベースにおける第２結合面に２０ｍｍ角のスペーサがなく、第２結合面全面で接触したときの結果である。
【００３３】
以上のように、実施の形態は、クイルサポート２の熱変形による加工部位の変位をより小さく抑える。また、時間が経つにつれて熱変形の状態が変化しても加工部位の変位の変動の幅をより小さく抑える。そして、仮にベース９が避けられない熱変形をしたときであっても、クイルサポート２の上下の変位の大きさをほぼ同じにすることができ、加工部位の変位の状態を安定させ、ソフトウェア的な加工部位の変位の補正を有効にする。したがって、結果的に、コラム型の工作機械の加工精度の低下を防止することができる効果を得る。本発明の技術思想において最も重要なことは、クイルサポート２の変形を無理に抑制することではない。本発明は、むしろクイルサポート２の上側の変形を許容することでクイルサポート２の下側の変位を小さくするとともに、上下間における変位の大きさの差を可能な限り小さくする。
【００３４】
支持腕１０の好ましい大きさは、構造体の材質とサイズによって異なるが、図２に示される実施例に材質とサイズが示されているので、実施例を参照し試験もしくはシミュレーションによって得ることができる。また、温度を遮断する第１接触面と枠体のコラム側の側面の接触面との接触面積は可能な限り小さくされるが、構造体のサイズに応じた取付強度を維持するために必要な大きさと構造は、同様に、試験もしくはシミュレーションによって得ることができる。
【００３５】
本発明は、上述した実施の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で設計的に変更を加えたり、部材を置き換えたり、あるいは他の技術と組み合わせてその効果を高めるなどの応用が可能である。例えば、鋳鉄の構造体をより変形しにくい材質の構造体に置き換えることができる。また、本発明は、既に述べたとおりの目的でなされたものであるから、公知の熱変位を補償する方法の採用を妨げるものではない。例えば、公知の構造体の局所的な冷却システムを適宜組み合わせて採用し、より効果的に本発明を実施することが可能である。
【００３６】
【発明の効果】
本発明の工作機械は、枠体の下側で接触する実質的に枠体の熱と力を遮断する第１結合面を有するベースと、その第１結合面の上方に空間を挟んで枠体の上側で接触する第２結合面を有し水平に張り出すように一体的にベースに形成される支持腕とを設けた基体を備えるものである。本発明の工作機械は、枠体の上側の変形を支持腕で許容し下側の変形を抑止する。時間の経過とともに枠体の温度が変化してもベースの変形を抑制する。仮に基体が変形したときも、鉛直方向の送り軸上の上下における水平方向の変位の大きさを殆ど同じにすることができる。したがって、加工部位の変位はより小さく抑制され、かつ安定し、しかも鉛直方向の送り軸の倒れがより小さくされる。その結果、本発明の工作機械は、加工精度を低下を防止することができる効果を奏する。特に、熱変形に不利であるとされるリニアモータ駆動方式の工作機械であっても加工精度の低下を現在の精密加工の要求を満足する程度に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態の加工ヘッド周りの構成を示す側面図である。
【図２】本発明の実施の形態のクイルベースの構成と実施例のサイズを示す斜視図である。
【図３】本発明のクイルサポートの実施例のサイズを示す側面図である。
【図４】本発明の実施の形態における構造体の温度の変化に対する熱変形の状態を示す側面図である。
【図５】本発明の加工ヘッドにおける位置の変位を示す表である。
【図６】従来の加工ヘッドにおける熱変形の状態を示す側面図である。
【図７】従来の加工ヘッドにおける位置の変位を示す表である。
【符号の説明】
１，加工ヘッド
２，クイルサポート（枠体）
３，クイル（移動体）
４，クイルベース（基体）
９，ベース
１０，支持腕
１１，第１結合面
１２，第２結合面
１３，空間
１５，取付材（熱遮断部材）
２０，第１結合部
３０，第２結合部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a technique for structurally suppressing a thermal displacement of a processing portion due to deformation caused by local thermal expansion in a machine tool including a movable body supported in a column and capable of reciprocating in a vertical direction. . In particular, the present invention relates to a machine tool having a configuration in which a moving body reciprocates vertically in a frame fixed to a column or a base attached to the column.
[0002]
[Prior art]
Machine tools that mainly move a metal material into a desired shape by relatively moving a tool and a workpiece are various types of relative movement depending on a type of a tool, a size of a workpiece, a processing shape, a processing method, and the like. Has been adopted. For example, in the case of a general-purpose vertical machining center, a moving body serving as a main shaft is attached to a column, and the moving body moves in a vertical direction. More specifically, it is well known that the moving body is a slider that moves along a guide provided on a column, and the moving body is a quill that is guided and supported by a guide provided on a frame. I have. In the present invention, the quill is not limited to a round rod-shaped moving body, but also includes a square rod-shaped moving body.
[0003]
2. Description of the Related Art In recent years, a linear motor drive type machine tool that drives a moving body by a linear motor has been put to practical use. The linear motor driving method has advantages such as no backlash as compared with a method in which a moving body is driven by a rotary servomotor and a ball screw mechanism. Although the speed of machine tool axis feeders is increasing, when moving a heavy moving body vertically at high speed and high acceleration, it has sufficient strength and rigidity to suppress vibration and withstand deformation. A structure is required. This requirement is not limited to the linear motor drive system, but in particular, in the case of the linear motor drive system, the weight of the linear motor increases to support a movable body with a large mass so that it can move more and more. There is a dilemma that the entire weight of the shaft feeder including the body increases and the size of the device increases, and it has been difficult to obtain a structure having strength that satisfies machining accuracy as a machine tool.
[0004]
Therefore, the present applicant has proposed an apparatus disclosed in Patent Document 1 as a machine tool having a practical configuration of a linear motor drive system. The device disclosed in Patent Literature 1 generally describes a movable element that firmly fixes a frame to a base, and is reciprocally guided and supported by a stator provided in the frame and a guide provided in the frame. Quill. In order to support the quill which reciprocates at high speed and high acceleration, the frame is firmly fixed almost over the entire surface of the base. In the device of this structure, a couple is less likely to act on the moving body and the bending moment is smaller than in the devices of other structures. Assuming that the rigidity of the structure depending on the material is the same, the vibration when moving the moving body at high speed and high acceleration is further reduced. The invention of Patent Literature 1 is applied to a die sinking electric discharge machine which uses a relatively heavy tool electrode as a tool and is required to be controlled to move so that a moving body always vibrates vertically during machining. It has been invented so that high positioning accuracy can be obtained even under severe conditions.
[0005]
By the way, a machine tool has a heat source such as a servomotor or a machined part, and therefore, there is a problem of so-called thermal displacement in which the machine is locally deformed by thermal expansion and displacement occurs in a machined part. In the case of the above-mentioned column type machine tool, it is originally designed such that a processing portion is provided at a predetermined position assuming an appropriate environmental temperature. Therefore, simply speaking, when the temperature is higher than the assumed temperature of the environment, the processing head bends upward, and the processing portion is displaced to the front side of the machine. Conversely, if the temperature falls below the assumed environmental temperature, the processing head will “bow” downward, and the processing site will be displaced to the rear of the machine. Therefore, in consideration of a rise in the temperature of the frame provided with the servomotor serving as the heat source, the frame is often designed so that the position when the frame is expanded and deformed is a predetermined processing portion. . In the case of such a design, before processing, so-called idling is performed to deform the structure in advance, and processing is performed while maintaining that state, so that the processing portion is substantially processed. Can be compensated.
[0006]
However, when heat is transferred from a structure having a heat source to another structure and the temperature rises locally to cause bending deformation, it is measured because the displacement at the processing part is complicated and the reproducibility is low, This makes it difficult to compensate for the displacement of the processing part in software, such as correcting the position based on the temperature. In particular, in the case of a structure in which the stator of the linear motor is provided on the frame, the structure is directly affected by the heat generated by the servomotor. Since there is a time lag between the change in temperature and the deformation of the structure, and the temperature also changes due to the change in the output of the servo motor, the state of deformation of the structure changes with time. For this reason, the displacement of the processing portion fluctuates unpredictably, and it is difficult to make the position correction follow the actual displacement.
[0007]
FIG. 6 shows the result of simulating the deformation of a device having a structure in which the moving body reciprocates vertically in the frame body by thermal analysis. FIG. 7 shows the position of the front upper end point A and the front lower end point B of the frame 2 shown in FIG. 6 when the temperature of the environment is 27 ° C. and the temperature of the frame is increased by 1 ° C. to 28 ° C. The data was collected. The numerical value described in FIG. 6 indicates the size of the frame.
[0008]
The temperature of the frame 2 having the heat-generating portion rises faster than other structures. On the other hand, the base 4 that supports the frame 2 is a component whose temperature is relatively unlikely to rise. Therefore, a temperature difference occurs between the frame 2 and the base 4. Since one side of the frame 2 is fixed to the base 4, when the frame 2 is entirely expanded by a rise in temperature, the side of the frame 2 not fixed to the base 4 is fixed to the base 4. It expands more than the side where it is. As a result, the frame 2 is bent and deformed. Initially, this deformation is suppressed to some extent by the base 4. Thereafter, as time passes, the heat of the frame 2 is conducted to the base 4, and the temperature of the base 4 is locally increased with the delay of the frame 2. Therefore, a temperature difference is generated such that the temperature decreases in the order of the upper end point A on the front surface of the frame 2, the point C near the joint between the frame 2 and the base 4, and the lower end D on the column side of the base 4 shown in FIG. The frame 2 and the base 4 are deformed so as to be bowed with respect to the point D. The state of deformation exerted on the frame 2 differs depending on the shape, material, size, and the like of the structure. Since the temperature of the structure changes, the state of deformation of the structure changes with time, and the displacement of the processing portion fluctuates and is not stable.
[0009]
By the way, a column-type machine tool as shown in FIG. 6 requires a design that reduces the weight of the machine and lowers the center of gravity of the machine to stabilize it. At this time, the processing head cannot be provided at a very low position due to the problem of interference with peripheral members. Also, raising the saddle position increases the size of the entire machine and increases the weight, which is not preferable. For this reason, it is usual that the base for mounting the frame is positioned as low as possible with respect to the frame for guiding and supporting the moving body. In particular, when a structure is adopted in which the base body is a moving body that moves in a horizontal single-axis direction (X-axis direction) as viewed from the front of the machine, the distance between the guide mechanism and the processing part is as small as possible. It is necessary to prevent the positioning accuracy from deteriorating by reducing the size. Therefore, the base is designed to be at a lower position with respect to the frame. To satisfy these important requirements, a frame is mounted on the upper side of the base. Due to this structural feature, when the temperature rises and the structure thermally expands, the deformation on the upper side of the frame 2 is larger, and the axis of the vertical feed shaft (Z axis) is inclined. Therefore, the distance between point B and point D is changed. Since the inclination of the axis of the feed shaft occurs so as to fall to the rear side of the machine, the position of the processing part is shifted to the front side of the machine from a position set in advance.
[0010]
The deformation of the processing head due to heat generation occurs in the vertical direction (Z-axis direction) and the horizontal direction (X-axis direction and Y-axis direction). It is known that the mechanism of this deformation and the inclination of the processing head are complicated and vary with time. Referring to the example of the measurement results shown in FIG. 7, for example, it can be seen that there is a difference in the magnitude of displacement in the horizontal direction (Y-axis direction) of the frame body 2 in the vertical direction (points A and B). As described above, the difference in the magnitude of the displacement is caused by the inclination of the feed axis (Z axis) in the vertical direction. As long as there is no change over time even if there is a displacement in the processing part, or as long as the feed axis is not tilted even if there is a difference in the vertical displacement in the vertical direction, software correction and cooling system Thus, it is possible to prevent the processing accuracy from lowering to some extent. However, when there is a difference in the magnitude of the displacement in the vertical direction, it is very difficult to correct the displacement of the processing portion. Therefore, it is a serious problem that there is a difference in the magnitude of the displacement in the vertical and horizontal directions, in addition to the difference in the magnitude of the deformation of the frame body and the magnitude of the displacement in the vertical direction.
[0011]
Although not shown in the figure, the measured value fluctuates over time due to a change in the temperature of the structure. Since the vertical feed axis is inclined, the displacement at the processing portion also varies depending on the height position of the moving body that moves in the vertical direction. Therefore, such a measurement result is unstable. Therefore, it is difficult to compensate for the error by measuring the displacement in the horizontal direction in the processing portion in advance and correcting the position by software based on the measurement result. For this reason, in the column-type machine tool as shown in FIG. 6, it is difficult to suppress the variation in the processing accuracy, and it is becoming difficult to cope with the recent higher-precision processing year by year. In addition, this type of column type machine tool has several advantages over machine tools of other structures such as a compact machine, in addition to the structural features already described, Detailed description of the advantages of the column-type machine tool is omitted.
[0012]
As a basic countermeasure against thermal displacement at the machined part of a column-type machine tool, mechanically, it is necessary to block heat between structures using heat insulation or cooling pipes so that heat is not transmitted to other structures. Conceivable. In terms of control, it is conceivable to provide a large number of sensors to detect a local temperature change and perform local cooling corresponding to the temperature change (see Patent Document 2 or Patent Document 3).
[0013]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-346843
[Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 8-11348
[Patent Document 3]
JP-A-11-77459
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
However, in general, simply connecting the structures with a heat insulating material or the like easily causes a problem in strength. Further, even if the heat between the unitized structures is completely shut off, since the temperature difference occurs between the frame having the heat source and the base supporting the frame, the frame is fixed to the base. Since the frame is a cantilevered structure, it is inevitable that the frame is bent and deformed. It is desirable to employ a system that measures temperature at multiple locations and cools locally. However, since there is a time lag from the temperature change to the thermal deformation, it is not sufficient to reduce the displacement of the processing part by the cooling system. It is practically difficult to provide a large number of temperature sensors and cooling parts to completely cope with complex changes. The displacement of the machined part is complex and varies over time. Even when there is no heat generating portion, it is inevitable that a temperature difference occurs between a structure that is easily affected by a change in temperature and a structure that is not easily affected by a change in temperature. In particular, the fact that the displacement in the processing portion fluctuates with time and the difference in the magnitude of the displacement in the vertical direction above and below the frame body are caused by a method of compensating for the error by software as described above. Is making it difficult. From such a situation, first of all, it is desired that the airframe has a small thermal deformation and a small displacement at a processing portion.
[0015]
The present invention has been made in view of the above problems, and in a machine tool having a configuration in which a moving body reciprocates vertically in a frame fixed to a base, displacement of a processing portion due to deformation of a structural body due to a change in temperature is improved. An object of the present invention is to provide a machine tool having a structure that can be kept small. Another object of the present invention is to provide a machine tool having a structure in which, even if there is a displacement of a processing portion, a variation of the displacement in the processing portion with time is small. Alternatively, it is another object of the present invention to provide a machine tool having a structure in which the difference in the magnitude of displacement in the horizontal direction between the upper and lower sides of the frame (between upper and lower points on the feed shaft) is smaller.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
SUMMARY OF THE INVENTION In order to solve the above-mentioned problems, the present invention provides a machine tool including a moving body (3) supported by a column (8) and reciprocating in a vertical direction (Z-axis direction). The frame (2) to be supported is supported in a state where heat from the frame (2) is shut off at the first coupling portion (20) below the frame (2), and the frame ( A support arm (10) that supports in a state where heat from the frame (2) is conducted and is deformed by heat and receives deformation of the frame (12) in the second coupling portion (30) on the upper side of (2). The structure was provided with a base.
[0017]
The present invention also relates to a machine tool provided with a moving body (3) supported by a column (8) and reciprocating in a vertical direction (Z-axis direction), surrounding the moving body (3). (2) for guiding and supporting the frame so as to be able to reciprocate; a first coupling surface (11) for coupling to the frame (2) below the side surface of the frame (2); A base (9) attached so as to be able to reciprocate in the axial direction, and a second (9) coupled to the frame (2) above the side surface of the frame (2) with the space (13) interposed above the first coupling surface (11). A base (4), which is composed of a support arm (10) integrally formed on a base (9) so as to extend horizontally and has a joint surface (12) and supports the frame (2); A heat insulating member (15) provided on the first coupling surface (11) and coupling the frame (2) and the base (4); To resolve. In addition, the code | symbol is attached for convenience of explanation so that an invention may be understood more easily, and does not limit this invention to embodiment.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a preferred embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. The processing head 1 includes a frame 2 and a moving body 3. Hereinafter, the frame 2 is referred to as a quill support, and the moving body 3 is referred to as a quill. The quill 3 is reciprocated in a vertical direction (Z-axis direction) by a linear motor 5 provided as a servomotor. The stator of the linear motor 5 is an excitation coil wound around a coil yoke (not shown) mounted in the quill support 2. The quill 3 is attached with a magnet plate including a plurality of magnets arranged so as to face the excitation coil with a predetermined gap, and the quill 3 substantially constitutes a moving element of the linear motor 5. The quill 3 is inserted into the quill support 2, and is guided and supported by a pair of linear motion guides 6 provided on the quill support 2. In general, the processing head includes a rotation axis for rotating the tool, but in the present invention, the processing head includes a tool having no rotation axis or an axis for moving a workpiece in the vertical direction. It is called the processing head.
[0019]
The quill support 2 is firmly attached and fixed to the base 4. Hereinafter, the base 4 is referred to as a quill base. The quill base 4 is a moving body that reciprocates in one horizontal axis direction (X-axis direction) by a servo motor (not shown). As the quill base 4 moves, the processing head 1 moves in the X-axis direction. The quill base 4 is guided by a linear motion guide 7. The quill base 4 is substantially attached to the column 8 via a linear motion guide 7. In the case where the quill base 4 does not move, the quill base 4 is directly and firmly fixed to the column 8.
[0020]
As shown in FIG. 2, the quill base 4 includes at least a base 9 and a plate-like support arm 10. The two support arms 10 are formed integrally with the base 9 so as to project in the horizontal direction toward the frame 2 respectively. As shown in FIG. 1, the quill support 2 is fixed on the first coupling surface 11 and the second coupling surface 12 of the quill base 4. The first coupling surface 11 is provided on the central abdominal surface of the base 9 and is located at a height corresponding to the lower side of the side surface 17 of the quill support 2 on the column 8 side. The second coupling surface 12 is provided on the distal end surface of the support arm 10 above the first coupling surface 11 with the
[0021]
The relative positional relationship between the first coupling surface 11 and the second coupling surface 12 in the height direction with respect to the side surface 17 of the quill base 2 has an important meaning. Specifically, in the case of a structure in which the processing head 1 is provided on the front surface of the column 8, the quill base 4 is attached to the quill support 2 in order to reduce the weight of the entire machine, lower the center of gravity of the machine and stabilize the machine. It must be designed to be installed as low as possible. In particular, in the case where the quill base 4 is a moving body as in the embodiment shown in FIG. 1, the distance between the linear motion guide 7 and a processing part (not shown) is shortened as much as possible to reduce the positioning accuracy. To prevent this, the base 9 needs to be installed at a lower position with respect to the quill support 2. The arrangement of the first coupling surface 11 and the second coupling surface 12 satisfies the above requirements.
[0022]
The contact area between the quill base 4 and the quill support 2 at the first coupling portion 20 where the first coupling surface 11 of the quill base 4 and the lower coupling surface 14 of the side surface 17 of the quill support 2 are coupled is determined by the quill support 2. It is made as small as possible within a range that can be reliably supported. As a result, heat from the quill support 2 on the first coupling surface 11 can be more reliably shut off. Further, in order to more reliably shut off heat conduction, a heat insulating material can be provided as long as the strength can be maintained as needed. In short, the first coupling surface 11 is configured so as not to transmit the heat of the quill support 2 to the base 9 as much as possible. Therefore, the quill base 4 fixes the quill support 2 in a state where heat is substantially shut off at the first coupling portion 20.
[0023]
On the other hand, the second coupling surface 12 rather allows the heat from the quill support 2 to be conducted. Therefore, the quill base 4 is in a state where heat from the quill support 2 is conducted at the second coupling portion 30 where the second coupling surface 12 of the quill base 4 and the coupling surface 18 above the side surface 17 of the quill support 2 are coupled. The quill support 2 is supported. At this time, as shown in FIG. 2, a
[0024]
In the embodiment, as shown in FIG. 2, the quill support 2 is attached by providing a plurality of attachment members 15 on the first joining surface 11 in order to reduce the contact area in the first joining portion 20. Since the plurality of attachment members 15 reduce the contact area of the first coupling surface 11 with the quill support 2 to substantially reduce the thermal conductivity, the plurality of attachment members 15 correspond to a heat blocking member as a whole. The mounting member 15 is made of a metal material having strength, such as steel. The mounting member 15 is provided so as to form a space as large as possible within a range where the mounting strength is not lost. The mounting material 15 has another configuration, for example, a band provided with a plurality of holes (not shown), as long as the mounting material 15 is at least a material that reduces the contact area and substantially suppresses heat conduction while maintaining strength. It can be replaced with a plate-like one or the like.
[0025]
The pair of support arms 10 are provided symmetrically with respect to a vertical center axis (not shown) of the base 9. The support arm 10 receives the heat transmitted from the quill support 2 and radiates the heat to the
[0026]
As described above, when the quill support 2 expands due to an unavoidable rise in temperature, the support arm 10 receives heat from the quill support 2 and radiates heat. When the quill support 2 is deformed mainly by deforming vertically, the deformation of the frame body 2 in the vertical direction (Z-axis direction) and the horizontal direction (X-axis direction and Y-axis direction) is absorbed. And the heat from the quill support 2 is prevented from being transmitted to the base 9. At the same time, the quill support 2 is pushed back toward the front of the fuselage by expanding horizontally. As a result, even if the quill support 2 is deformed, the axis of the vertical feed shaft (Z axis) does not substantially tilt. Conversely, when the temperature of the quill support 2 is lowered, the temperature of the support arm 10 is rapidly lowered by radiating heat to the
[0027]
Next, specific examples and more detailed operations of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 2 shows a suitable embodiment including the specific size of the quill base 4. FIG. 3 shows a preferred embodiment including the specific size of the quill support 2. In the embodiment, the material of the quill support 2 and the quill base 4 is the same cast iron. In the embodiments described below, the temperature of the structure serving as a design reference is the temperature when the machine is not operating, and the room temperature is kept constant at the designed temperature. . The invention achieves greater effects when the room temperature is kept constant. This does not mean that unless the room temperature is kept constant, the effect of suppressing the displacement at the processing site cannot be obtained. However, in order to obtain a greater effect, preferably, the temperature of the reference structure is set in a constant temperature room or in a state where the room temperature is maintained by a temperature control device.
[0028]
When power is supplied to the linear motor 5 and the linear motor 5 generates heat, the temperature of the quill support 2 rises as a whole. Then, the quill support 2 thermally expands. As shown in FIG. 4, the heat of the quill support 2 is transmitted from the surface to the outside air, and also tends to be transmitted from the first coupling surface 11 and the second coupling surface 12 to the quill base 4. At this time, since the first connection surface 11 is provided with the heat blocking member (including the mounting material 15 and the heat insulating material when the heat insulating material is provided), the heat is almost blocked at the first connecting portion 20. . In addition, since the
[0029]
On the other hand, the heat of the quill support 2 is transmitted to the support arm 10 from the second coupling surface 12. Therefore, the support arm 10 expands and deforms. At this time, since the support arm 10 is a plate-like body opened in the
[0030]
At the same time, since the support arm 10 is provided so as to protrude in the horizontal direction, the quill support 2 expanding in the direction of the quill base 4 is pushed back to the opposite side by the thermal expansion force in the horizontal direction. On the other hand, the lower side of the quill support 2 is fixed in a state where the rise in the temperature of the base 9 is suppressed and the base 9 is not deformed. Therefore, due to the difference in the magnitude of the deformation caused by the temperature difference between the first coupling portion 20 and the second coupling portion 30 in the quill support 2, the quill support 2 is originally located in the direction of the quill base 4, in other words, on the rear side of the fuselage. However, when the temperature above the quill support 2 increases, the quill support 2 is pushed back by the support arm 10 in the horizontal direction. Although the quill support 2 can suppress the displacement of the considerably machined portion as compared with the related art, it does not mean that the quill support 2 is not deformed at all below the quill support 2, so that the displacement is not completely eliminated without being forcedly cooled. However, even if the quill support 2 is deformed by the action of the support arm 10 described above, the horizontal position of the first coupling surface 11 and the second coupling surface 12 does not change. In other words, the magnitude of the horizontal displacement of the upper front point A and the lower front point B of the quill support 2 does not change, and as a result, the axis of the vertical feed axis (Z axis) is not inclined. That's what it means.
[0031]
As time elapses, the temperature of the quill support 2 changes, and the state in which the quill support 2 is deformed changes. However, when the support arm 10 is deformed by distortion, the force from any direction from the quill support 2 is flexibly absorbed and is not transmitted to the base 9. At the same time, the first coupling surface 11 is supported by the quill support 2 without heat and hardly deforming. Therefore, when the deformation of the quill support 2 and the support arm 10 changes with time, the deformation of the base 9 and the lower side of the quill support 2 is still small, and the displacement of the processing portion is kept small.
[0032]
When the machine is operating for a long time, the temperature of the base 9 gradually increases, and may be high enough to cause deformation. Further, the temperature of the base 9 may increase as a whole due to an increase in the temperature of the environment. Assuming that the base 9 is fixed to the column 8, the base 9 at this time is deformed toward the front side of the fuselage. Therefore, the first coupling surface 11 and the second coupling surface 12 are displaced in the horizontal direction by substantially the same amount. Therefore, a displacement is generated in the processed portion by this deviation amount. However, since the upper and lower sides of the quill support 2 are displaced by substantially the same amount, no inclination of the feed axis (Z axis) in the vertical direction occurs. From this, the displacement of the machined portion caused by the deformation is in a range that can be measured or estimated in accordance with the temperature of the base 9 and is not complicated. In the end, the embodiment has a structure in which the base 9 is hardly deformed from the beginning, but regardless of the structure, even if the base 9 is deformed, the displacement at the processing position is stably small. This makes it possible to take countermeasures such as correcting the displacement by software, and as a result, it is possible to prevent a reduction in machining accuracy. FIG. 5 shows displacement data measured at the same point under the same conditions as the conventional technique shown in FIG. However, the data of the thermal stress analysis shown in FIG. 5 is a result when there is no 20 mm square spacer on the second joint surface of the quill base shown in FIG.
[0033]
As described above, in the embodiment, the displacement of the processing portion due to the thermal deformation of the quill support 2 is further reduced. Further, even if the state of the thermal deformation changes over time, the range of the variation in the displacement of the processing portion is reduced. Even if the base 9 undergoes unavoidable thermal deformation, the magnitude of the vertical displacement of the quill support 2 can be made substantially the same, and the state of the displacement of the processing portion can be stabilized, and Enable the correction of the displacement of the machining part. Therefore, as a result, an effect is obtained that a reduction in the processing accuracy of the column-type machine tool can be prevented. The most important thing in the technical idea of the present invention is not to forcibly suppress the deformation of the quill support 2. According to the present invention, the displacement of the lower side of the quill support 2 is reduced by allowing the deformation of the upper side of the quill support 2, and the difference in the magnitude of the displacement between the upper and lower sides is made as small as possible.
[0034]
The preferred size of the support arm 10 depends on the material and size of the structure, but since the material and size are shown in the embodiment shown in FIG. 2, it can be obtained by testing or simulation with reference to the embodiment. . Further, the contact area between the first contact surface for shutting off the temperature and the contact surface on the side surface of the frame on the column side is made as small as possible, but it is necessary to maintain the mounting strength according to the size of the structure. The size and structure can likewise be obtained by testing or simulation.
[0035]
The present invention is not limited to the above-described embodiments and examples, and may be designed in a manner that does not deviate from the technical idea of the present invention, may be replaced with a member, or may be combined with another technology. Applications such as enhancing the effect are possible. For example, a cast iron structure can be replaced with a structure made of a material that is more difficult to deform. Further, since the present invention has been made for the purpose described above, it does not prevent adoption of a known method for compensating for thermal displacement. For example, the present invention can be implemented more effectively by appropriately combining a known local cooling system for a structure.
[0036]
【The invention's effect】
A machine tool according to the present invention includes a base having a first coupling surface that substantially shuts off heat and force of a frame that comes into contact with a lower side of the frame, and a frame that sandwiches a space above the first coupling surface. And a base provided with a support arm integrally formed on the base so as to protrude horizontally and to have a second coupling surface contacting on the upper side of the base. In the machine tool of the present invention, the upper deformation of the frame body is allowed by the support arm, and the lower deformation is suppressed. Even if the temperature of the frame changes over time, deformation of the base is suppressed. Even if the base is deformed, the magnitude of the horizontal displacement in the vertical direction on the vertical feed axis can be made substantially the same. Therefore, the displacement of the processing portion is suppressed to be smaller and stable, and the inclination of the feed shaft in the vertical direction is further reduced. As a result, the machine tool of the present invention has an effect of preventing a reduction in machining accuracy. In particular, even with a linear motor drive type machine tool that is disadvantageous to thermal deformation, it is possible to prevent a reduction in machining accuracy to a degree that satisfies current demands for precision machining.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing a configuration around a processing head according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing a configuration of a quill base according to an embodiment of the present invention and a size of an example.
FIG. 3 is a side view showing the size of the embodiment of the quill support of the present invention.
FIG. 4 is a side view showing a state of thermal deformation with respect to a change in temperature of the structure according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a table showing a displacement of a position in the processing head of the present invention.
FIG. 6 is a side view showing a state of thermal deformation in a conventional processing head.
FIG. 7 is a table showing displacement of a position in a conventional processing head.
[Explanation of symbols]
1, machining head
2. Quill support (frame)
3, Quill (mobile)
4, Quill base (base)
9, base
10, support arm
11. First coupling surface
12, the second coupling surface
13. Space
15. Mounting material (heat blocking member)
20, the first joint
30, the second joint
Claims (2)
前記移動体を囲繞して前記移動体を往復移動可能に案内支持する枠体と；
前記枠体の側面下側で前記枠体と結合する第１結合面を有し前記コラムに水平１軸方向に往復移動可能に取り付けられるベースと、前記第１結合面の上方に空間を挟んで前記枠体の前記側面上側で前記枠体と結合する第２結合面を有し水平方向に張り出すように前記ベースに一体的に形成される支持腕と、で構成され前記枠体を支持する基体と；
前記第１結合面に設けられ前記枠体と前記基体を結合する熱遮断部材と；
を備えた工作機械。In a machine tool equipped with a moving body supported by a column and reciprocating vertically,
A frame that surrounds the moving body and guides and supports the moving body in a reciprocating manner;
A base having a first coupling surface coupled to the frame at a lower side of the side surface of the frame, the base being attached to the column so as to be capable of reciprocating in one horizontal axis direction, and a space interposed above the first coupling surface; And a supporting arm integrally formed on the base so as to have a second coupling surface coupled to the frame on the upper side of the side of the frame and to extend in a horizontal direction, and to support the frame. A substrate;
A heat shielding member provided on the first coupling surface and coupling the frame and the base;
Machine tools with.
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