JP2004351334A - 流体活性化吐出器、及び流体活性化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流体28を貯留するための内部空間22aを有する貯留容器22と、流体28を貯留容器22の外部空間に対して吐出する吐出孔23aを有するノズル23と、流体28をノズル23に供給するための圧力を付与するポンプ体24と、ノズル23及びポンプ体24と一体となって流体28の流路を構成する中空部材25,26,29と、ノズル23、ポンプ体24、及び中空部材25,26,29の少なくとも一箇所に、その磁力線が流体28の流路を横切るように配設された磁石27a,27bとを備えた流体活性化吐出器21。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、流体に対して磁力を作用させ、その流体を活性化させるとともに、その活性化された流体を吐出させるための流体活性化吐出器、及び流体に対して磁力を作用させ、その流体を活性化させる流体活性化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、水に対して磁力を作用させると、その水が活性化され、種々の有用な作用を示すことが知られている。これらの作用は、水に対して磁力を作用させると、ファラデーの電磁誘導の法則に基づいて、水分子に分極が生じ、複数の水分子の集合体(クラスター)が細分化され、水の活性化が惹起されるためであるとされている。
【0003】例えば、磁力によって活性化された水(以下、「活性化水」と記す場合がある)は、美味しく、まろやかで、コーヒーの風味を良くし、米が美味しく炊ける等、味覚的に優れる他、切り花を長持ちさせる、植物種子の発芽率を向上させる、煮炊き等の調理時間が短縮され、燃料を節約することができる、配管、タンク、浴槽、台所のシンク等のサビやスライム、或いは水垢の生成を抑制することができる、コンクリートの強度を向上させる等、種々の有用な作用を示すことが報告されている。
【0004】そして、このような種々の有用な作用を示す活性化水を簡便に得るための装置として、水道の蛇口に取り付けるタイプの磁気活水装置、水活性化装置が提案されている(以下、「磁気活水装置等」と記す場合がある。例えば、特許文献1,2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−19650号公報
【特許文献2】
特開2000−263060号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の磁気活水装置等は、一般家庭用の飲料水・生活用水等に用いられる活性化水製造用の装置としては、好適に用いることができるものの、活性化水と各種化学製品とが混合された、活性化水を含む化学製品組成物(以下、「活性化水組成物」と記す場合がある)を得ようとする場合には、以下に掲げるような問題があった。
【0007】各種化学製品と溶媒、分散媒となる水とを混合することにより得られる化学製品組成物(例えば、化粧品、洗剤、医薬品等)においては、活性化水の種々の有用な作用を付与することを目的として、溶媒、分散媒として通常の水(以下、「未活性化水」と記す場合がある)の代わりに活性化水を用いることが行われている。このような場合、上述の磁気活水装置等を利用して活性化水組成物を得ようとすると、まず、磁気活水装置等を利用して活性化水を得、その活性化水に各種化学製品を混合することにより、活性化水組成物を得ることになる。
【0008】しかしながら、上記の方法で得られた活性化水組成物は、その使用時に、活性化水の作用が失われていたり、活性化水と混合された各種化学製品が劣化して、その品質が低下してしまっている場合があるという問題があった。
【0009】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、各種化学製品に活性化水の種々の有用な作用が確実に付与された活性化水組成物を得られるとともに、その活性化水組成物の使用時に、活性化水の作用が失われたり、活性化水と混合された各種化学製品が劣化して、その品質が低下してしまうといった事態を有効に防止し得る流体活性化吐出器、及び流体活性化装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述の課題を解決するべく鋭意研究した結果、活性化水組成物を使用する際に、その都度、未活性化水に対して磁力を作用させて、活性化水に変換することによって、上記課題を解決可能であることに想到し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、以下の流体活性化吐出器、及び流体活性化装置を提供するものである。
【0011】[1] 流体を貯留するための内部空間を有する貯留容器と、前記流体を前記貯留容器の外部空間に対して吐出するための吐出孔を有するノズルと、前記流体を前記ノズルに供給するための圧力を制御する噴射弁と、前記ノズル及び前記噴射弁と一体となって前記流体の流路を構成する中空部材と、前記ノズル、前記噴射弁、及び前記中空部材の少なくとも一箇所に、その磁力線が前記流体の流路を横切るように配設された磁石とを備えた流体活性化吐出器であって、前記流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化吐出器。
【0012】[2] 流体を貯留するための内部空間を有する貯留容器と、前記流体を前記貯留容器の外部空間に対して吐出する吐出孔を有するノズルと、前記流体を前記ノズルに供給するための圧力を付与するポンプ体と、前記ノズル及び前記ポンプ体と一体となって前記流体の流路を構成する中空部材と、前記ノズル、前記ポンプ体、及び前記中空部材の少なくとも一箇所に、その磁力線が前記流体の流路を横切るように配設された磁石とを備えた流体活性化吐出器であって、前記流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化吐出器。
【0013】[3] 流体を貯留するための内部空間を有する貯留部と、前記貯留部の一の端部に配置された、前記流体を前記貯留部の外部空間に対して吐出する吐出孔を有するノズル部と、前記貯留部の内部空間を圧縮するピストンと、前記ノズル部、及び前記貯留部の少なくとも一箇所に、その磁力線が前記流体の流動方向を横切るように配設された磁石とを備えた流体活性化吐出器であって、前記流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化吐出器。
【0014】[4] 流体を貯留するための内部空間を有する貯留部と、前記貯留部の一の端部に配置された、前記流体を前記貯留部の外部空間に対して吐出する吐出孔を有するノズル部と、前記貯留部の内部空間を圧縮するピストンと、前記ノズル部に連結された、前記貯留部及びノズル部と一体となって前記流体の流路を構成する中空部材と、前記貯留部、前記ノズル部、及び前記中空部材の少なくとも一箇所に、その磁力線が前記流体の流路を横切るように配設された磁石とを備えた流体活性化吐出器であって、前記流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化吐出器。
【0015】[5] 流体が貯留された容器を固定するための固定部材と、その磁力線が前記固定部材に固定される前記容器を横切るように配設された磁石と、前記固定部材に固定される前記容器の中心部を通過するような回転軸を有する、前記固定部材及び/又は前記磁石を回転させるための回転装置とを備えた流体活性化装置であって、前記回転装置が、前記固定部材及び/又は前記磁石を回転させることによって、前記固定部材に固定される前記容器と前記磁石によって形成される磁力線とを前記回転軸中心に相対的に回転させ、前記容器に貯留される流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化装置。
【0016】[6] 流体が貯留された容器を固定するための固定部材と、その磁力線が前記固定部材に固定される前記容器を横切ることが可能なように配設された磁石と、前記磁石によって形成される磁力線の端点を含む直線上のいずれかの点を通過するような回転軸を有する、前記固定部材及び/又は前記磁石を回転させるための回転装置とを備えた流体活性化装置であって、前記回転装置が、前記固定部材及び/又は前記磁石を回転させることによって、前記固定部材に固定される前記容器と前記磁石によって形成される磁力線とを前記回転軸中心に相対的に回転させ、前記容器に貯留される流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化装置。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明者は、本発明の流体活性化吐出器、及び流体活性化装置を開発するに際し、まず、従来の磁気活水装置等を利用して得た活性化水組成物が、その使用時に、活性化水の作用が失われていたり、活性化水と混合された各種化学製品が劣化して、その品質が低下してしまう原因について検討した。
【0018】その結果、従来の磁気活水装置等を利用する場合には、活性化水に対して各種化学製品を混合することにより、活性化水組成物を得るという方法を採らざるを得ないため、活性化水組成物が得られてから実際に使用されるまでにはある程度の期間経過が避けられないという点に原因があることが判明した。即ち、得られた活性化水組成物が流通過程を経て販売され、消費者が実際に使用するに至るまでには、ある程度の期間経過が避けられず、この期間において、経時劣化により活性化水の作用が失われてしまったり、逆に、活性化水と各種化学製品が長期間共存することによって、活性化水が各種化学製品を経時的に劣化させ、その品質を低下させてしまうのである。
【0019】そこで、本発明者は、活性化水組成物を使用する際に、その都度、未活性化水に対して磁力を作用させて、活性化水に変換するという発想の下、以下に掲げるような流体活性化吐出器、及び流体活性化装置を案出した。
【0020】(1)流体活性化吐出器
本発明の流体活性化吐出器は、例えば、エアゾール缶、ポンプ式ディスペンサボトル等の流体を吐出する機能を有する器具(以下、「流体吐出器」と記す)において、流体の流路の少なくとも一箇所に、その磁力線が流体の流路を横切るように(即ち、流体の流動方向を横切るように)磁石を配設したものである。
【0021】本発明の流体活性化吐出器を用いて未活性化水を吐出させると、その流路のいずれかの部分において、未活性化水が必ず磁石によって形成される磁力線を横切るように通過することになるので、この際に、未活性化水に対して磁力が作用し、未活性化水を活性化させることが可能となる。この流体活性化吐出器によれば、未活性化水と各種化学製品とが混合された化学製品組成物(即ち、一般に市販されている化粧品、洗剤、医薬品等)を貯留しておくのみで、その吐出の際に未活性化水が活性化水に変換されるので、極めて容易に活性化水組成物を得ることができる。
【0022】また、活性化水組成物を使用する際に、その都度、未活性化水に対して磁力を作用させて、活性化水に変換する方式を採用するため、予め、活性化水と各種化学製品とを混合しておく必要もない。従って、その活性化水組成物の使用時に、活性化水の作用が失われていたり、活性化水と混合された各種化学製品が劣化して、その品質が低下してしまうといった事態を有効に防止することが可能となる。
【0023】以下、本発明の流体活性化吐出器の実施の形態を図面を用いて、具体的に例示しながら説明するが、本発明の流体活性化吐出器は図示の実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書における「流体」とは、液体又は気体を意味する。即ち、本発明の流体活性化吐出器によれば、水のみならず、アルコール等の有機溶剤や気体についても活性化することが可能である。また、本明細書において「流体」というときは、液体又は気体と各種化学製品とが混合された化学製品組成物をも意味する場合があるものとする。
【0024】▲1▼第1の実施形態
本発明の流体活性化吐出器の第1の実施形態としては、例えば、図1に示す流体活性化吐出器1のように、流体8を貯留するための内部空間2aを有する貯留容器2と、流体8を貯留容器2の外部空間に対して吐出するための吐出孔3aを有するノズル3(アクチュエータと称される場合もある)と、流体8をノズル3に供給するための圧力を制御する噴射弁4と、ノズル3及び噴射弁4と一体となって流体8の流路を構成する中空部材5,6と、ノズル3、噴射弁4、及び中空部材5,6の少なくとも一箇所に、その磁力線が流体8の流路を横切るように配設された磁石7a,7bとを備えたものである。
【0025】図1に示す流体活性化吐出器1は、中空部材として、貯留容器2の内部空間2aと噴射弁4とを連通接続させる供給チューブ10(中空部材5)と、噴射弁4とノズル3とを連通接続させるステム11(中空部材6)とを有しており、ノズル3、ステム11、噴射弁4、及び供給チューブ10が一体となって流体8の流路を構成している。そして、流体8の流路の一部を構成する噴射弁4に、その磁力線が流体8の流路を横切るように磁石7a,7bが配設されている。また、貯留容器2は、上部開口部が噴射弁4によって閉塞されており、その内部空間2aは密閉空間となっている。
【0026】このような構造の流体活性化吐出器1は、その内部空間2aに流体8とともに加圧ガス9を封入し、加圧ガス9の加圧力によって流体8を吐出するタイプの流体吐出器(例えば、ヘアケア製品、シェービングフォーム、制汗消臭剤、消炎剤等の容器として用いられるエアゾール缶等)を基本構造とするものであり、これに流体8を活性化させるための磁石7a,7bを配設したものである。従って、磁石7a,7b以外の部分については、従来公知のエアゾール缶等と同様に構成されている。
【0027】図1に示す流体活性化吐出器1では、ノズル3(ひいてはステム11)を下方に押し下げることによって、通常は閉鎖されている噴射弁4が開放され、貯留容器2の内部空間2aに貯留された流体8が、同じく貯留容器2の内部空間2aに封入された加圧ガス9(例えば、フロンガス、液化石油ガス、窒素ガス等)の加圧力によって、供給チューブ10、噴射弁4、ステム11を経由して、ノズル3の吐出孔3aから外部空間に対して吐出される。そして、流体8が噴射弁4を通過する際に、流体8に磁石7a,7bからの磁力が作用し、流体8が活性化される。
【0028】なお、第1の実施形態における「中空部材」は、ノズル及び噴射弁と一体となって流体の流路を構成するものであればよく、その構造は限定されるものではない。即ち、図1に示す流体活性化吐出器1は、ノズル3を上方に位置させた状態で使用する、いわゆる正立タイプのエアゾール缶を念頭に置いたものであり、中空部材として供給チューブ10とステム11を有するものであるが、ノズルを下方に位置させた状態で使用する、いわゆる倒立タイプのエアゾール缶(図示せず)のように、供給チューブを持たず、中空部材としてステムのみを有するようなものも本発明の範囲に含まれる。
【0029】また、図1に示す流体活性化吐出器1における中空部材である供給チューブ10とステム11は、ノズル3と貯留容器2の内部空間2aとを連通させて流体8の流路を構成するものであるが、第1の実施形態における「中空部材」は、流体の流路を構成するものである限りにおいてこのようなものには限定されず、例えばノズルの先端(吐出孔)側に備えられるものであってもよい。
【0030】▲2▼第2の実施形態
本発明の流体活性化吐出器の第2の実施形態としては、例えば、図2に示す流体活性化吐出器21のように、流体28を貯留するための内部空間22aを有する貯留容器22と、流体28を貯留容器22の外部空間に対して吐出する吐出孔23aを有するノズル23と、流体28をノズル23に供給するための圧力を付与するポンプ体24と、ノズル23及びポンプ体24と一体となって流体28の流路を構成する中空部材25,26,29と、ノズル23、ポンプ体24、及び中空部材25,26,29の少なくとも一箇所に、その磁力線が流体28の流路を横切るように配設された磁石27a,27bとを備えたものである。
【0031】図2に示す流体活性化吐出器21は、中空部材として、貯留容器22の内部空間22aとポンプ体24とを連通接続させる供給チューブ30(中空部材25)と、ポンプ体24とノズル23とを連通接続させるステム31(中空部材26)及び押し下げヘッド32(中空部材29)とを有しており、ノズル23、押し下げヘッド32、ステム31、ポンプ体24、及び供給チューブ30が一体となって流体28の流路を構成している。そして、流体28の流路の一部を構成するノズル23に、その磁力線が流体28の流路を横切るように磁石27a,27bが配設されている。また、貯留容器22には、押し下げヘッド32と一体的に構成されたステム31が緩挿されたキャップ33が螺着されており、その内部空間22aは密閉空間となっている。
【0032】このような構造の流体活性化吐出器21は、その内部空間22aに配設されたポンプ体24からの加圧力によって流体28を吐出させるタイプの流体吐出器(例えば、化粧品、シャンプー、リンス、ヘアケア製品、ボディーソープ、風呂用洗剤、ガラスクリーナー等の容器として用いられるポンプ式ディスペンサボトル等)を基本構造とするものであり、これに流体28を活性化させるための磁石27a,27bを配設したものである。従って、磁石27a,27b以外の部分については、従来公知のポンプ式ディスペンサボトル等と同様に構成されている。
【0033】図2に示す流体活性化吐出器21では、押し下げヘッド32(ひいてはステム31)を下方に押し下げることによって、ステム31と一体的に構成されたピストン24aが押し下げられるとともに、開閉弁(図示せず)が閉鎖され、ポンプ体24内部と貯留容器22の内部空間22aとが隔離される。そして、ポンプ体24内部に貯留された流体28が、ピストン24aからの加圧力によって、ポンプ体24、ステム31、押し下げヘッド32を経由して、ノズル23の吐出孔23aから外部空間に対して吐出される。そして、流体28がノズル23を通過する際に、流体28に磁石27a,27bからの磁力が作用し、流体28が活性化される。
【0034】流体28が吐出された後は、バネ24bによってピストン24a(ひいてはステム31、押し下げヘッド32)が上部に押し上げられて元の位置に戻る。この際、開閉弁(図示せず)が開放され、ポンプ体24内部と貯留容器22の内部空間22aとが連通された状態となるため、貯留容器22に貯留された流体28が、ポンプ体24内部に発生する減圧力によって、供給チューブ30を経由して、ポンプ体24内部に貯留される。
【0035】なお、図2に示す流体活性化吐出器21においては、貯留容器22のキャップ構造として、ステム31と一体的に構成された押し下げヘッド32にノズル23を突設した構造を採用しているが、本発明の流体活性化吐出器においては、例えば、図3(a)〜図3(c)に示すような従来公知の各種キャップ構造を採用することができる。即ち、図3(a)及び図3(b)に示すキャップ構造34,35のように、押し下げヘッド32を下方に押し下げることによって、流体を吐出させるタイプのキャップ構造のみならず、図3(c)に示すキャップ構造36のように、トリガー37を引くことによって、流体を吐出させるタイプのキャップ構造も好適に使用することができる。
【0036】また、図2に示す流体活性化吐出器21における中空部材である供給チューブ30、ステム31、押し下げヘッド32は、ノズル23と貯留容器22の内部空間22aとを連通させて流体28の流路を構成するものであるが、第2の実施形態における「中空部材」は、流体の流路を構成するものである限りにおいてこのようなものには限定されず、例えばノズルの先端(吐出孔)側に備えられるものであってもよい。
【0037】▲3▼第3の実施形態
本発明の流体活性化吐出器の第3の実施形態としては、例えば、図4(a)に示す流体活性化吐出器41のように、流体を貯留するための内部空間42aを有する貯留部42と、貯留部42の一の端部に配置された、流体を貯留部42の外部空間に対して吐出する吐出孔43aを有するノズル部43と、貯留部42の内部空間42aを圧縮するピストン44と、ノズル部43、及び貯留部42の少なくとも一箇所に、その磁力線が流体の流動方向を横切るように配設された磁石47a,47bとを備えたものである。
【0038】図4(a)に示す流体活性化吐出器41は、貯留部42に、その磁力線が流体の流動方向(図4(a)における右側から左側)を横切るように磁石47a,47bが配設されている。また、中空円筒状を呈する貯留部42の一の端部にはノズル部43が配置され、他の端部には貯留部42の内径と同等の外径を有するピストン44が嵌挿されており、その内部空間42aは密閉空間となっている。
【0039】このような構造の流体活性化吐出器41は、その貯留部42に嵌挿されたピストン44からの加圧力によって流体を吐出させるタイプの流体吐出器(例えば、シリンジ(注射器)等)を基本構造とするものであり、これに流体を活性化させるための磁石47a,47bを配設したものである。従って、磁石47a,47b以外の部分については、従来公知のシリンジ等と同様に構成されている。
【0040】図4(a)に示す流体活性化吐出器41では、ピストン44を貯留部42の内部空間42aに押し込むことによって、貯留部42の内部空間42aが圧縮される。即ち、ピストン44からの加圧力によって、貯留部42の内部空間42aに貯留された流体が、貯留部42を経由して、ノズル43の吐出孔43aから外部空間に対して吐出される。そして、流体が貯留部42を通過する際に、流体に磁石47a,47bからの磁力が作用し、流体が活性化される。
【0041】▲4▼第4の実施形態
本発明の流体活性化吐出器の第4の実施形態としては、例えば、図4(b)に示す流体活性化吐出器41のように、流体を貯留するための内部空間42aを有する貯留部42と、貯留部42の一の端部に配置された、流体を貯留部42の外部空間に対して吐出する吐出孔43aを有するノズル部43と、貯留部42の内部空間42aを圧縮するピストン44と、ノズル部43に連結された、貯留部42及びノズル部43と一体となって流体の流路を構成する中空部材45と、貯留部42、ノズル部43、及び中空部材45の少なくとも一箇所に、その磁力線が流体の流路を横切るように配設された磁石47a,47bとを備えたものである。
【0042】図4(b)に示す流体活性化吐出器41は、図4(a)に示す流体活性化吐出器41と同様の構成において、更に、中空部材45を備えたものである。図4(b)に示す流体活性化吐出器41は、中空部材として、ノズル部43に脱着可能に嵌合されることによって連結されたアタッチメント50(中空部材45)を有しており、アタッチメント50、ノズル部43、及び貯留部42が一体となって流体の流路を構成している。そして、流体の流路の一部を構成するアタッチメント50に、その磁力線が流体の流路を横切るように磁石47a,47bが配設されている。
【0043】図4(b)に示す流体活性化吐出器41では、図4(a)に示す流体活性化吐出器41と同様に、ピストン44を貯留部42の内部空間42aに押し込むことによって、貯留部42の内部空間42aが圧縮され、ピストン44からの加圧力によって、貯留部42の内部空間42aに貯留された流体が、貯留部42、ノズル部43を経由して、アタッチメント50の先端部から外部空間に対して吐出される。そして、流体がアタッチメント50を通過する際に、流体に磁石47a,47bからの磁力が作用し、流体が活性化される。
【0044】なお、この形態における中空部材は、貯留部及びノズル部と一体となって流体の流路を構成することが可能である限りにおいて、特にその形状は限定されないが、ノズル部に嵌合可能な内径を有する管状の部材(例えば、注射針等)であれば当然に用いることができる。
【0045】▲5▼細部構造
本発明の流体活性化吐出器は、上記いずれの実施形態の場合であっても、磁石を、その磁力線が流体の流路(或いは、流体の流動方向)を横切るように配設することが必要である。流体を活性化させるためには、流体が磁石によって形成される磁力線を横切るように通過することが必要であることによる。磁力を効果的に作用させ、確実に流体を活性化させるという観点から、その磁力線が流体の流路(或いは、流体の流動方向)と直交するように、磁石を配設することが特に好ましい。
【0046】また、第1の実施形態の場合は、ノズル、噴射弁、及び中空部材の少なくとも一箇所に、第2の実施形態の場合は、ノズル、ポンプ体、及び中空部材の少なくとも一箇所に、第3の実施形態の場合は、ノズル部、及び貯留部の少なくとも一箇所に、第4の実施形態の場合は、貯留部、ノズル部、及び中空部材の少なくとも一箇所に、磁石を配設することが必要であるが、「少なくとも一箇所」であるから、複数箇所に磁石を配設してもよい。なお、流体と直接接触する部分に磁石を配設する場合には、錆の発生や発生した錆の流体中への混入を防止するべく、磁石の表面を樹脂等によりシールドしておくことが好ましい。また、磁石は必ずしも被配設部材に固着させて配設する必要はなく、脱着可能な構造としてもよい。
【0047】その磁力線が流体の流路(或いは、流体の流動方向)を横切るように配設されている限りにおいて、磁石の配置方法は特に限定されないが、例えば、図1、図2、図4(a)、又は図4(b)に示す流体活性化吐出器1,21,41のように、一対の磁石(7a,7b)、(27a,27b)、(47a,47b)が流体の流路(或いは、流体の流動方向)を挟んで対向するように配置する方法等を好適に用いることができる。
【0048】また、磁石の種類についても特に限定されないが、例えば、ストロンチウム−フェライト磁石、サマリウム−コバルト磁石、ネオジム−鉄−硼素磁石、サマリウム−鉄−窒素磁石、アルニコ磁石等を好適に用いることができる。また、磁石の大きさについても特に制限されず、流体活性化吐出器の形状や磁石を配設する箇所の形状によって適宜選択すればよい。
【0049】上記のように流体に対して磁力を作用させることによって、流体分子に分極が生じ、複数の流体分子の集合体(クラスター)が細分化され、流体の活性化が惹起される。
【0050】流体の活性化の効果は、磁石によって形成される磁界の強度(以下、「磁束密度」と記す)との間に相関がある。本発明の流体活性化吐出器は、磁石によって形成される磁界の磁束密度(B)が0.07〜0.20(T:テスラ)の範囲を満たすように構成されていることが好ましい。
【0051】また、流体の活性化の効果は、磁石によって形成される磁界を通過する際の流体の流動速度(以下、単に「流動速度」と記す)との間にも相関がある。本発明の流体活性化吐出器は、レイノルズ数(Re)が2300〜5000の範囲を満たすような流動速度(v)を確保し得る吐出圧を付与することが可能であるように構成されていることが好ましい。レイノルズ数(Re)は下記式(1)により算出することができるので、流動速度(v)は下記式(2)によって表すことができる。従って、流動速度(v)は下記式(3)の範囲を満たしていることが好ましい。
【数1】
(但し、Re:レイノルズ数、v:流動速度(m/秒)、d:流路内径(m)、ν:流体の動粘度(m2/秒))
【数2】
【数3】
【0052】流動速度(v)が上記範囲未満であると、流体に作用するローレンツ力が不足し、十分な活性化の効果が得られない場合がある点において好ましくなく、流動速度(v)が上記範囲を超えると、流体に作用するローレンツ力は増大するものの、流体の流動が過剰に乱流化することに加え、磁界内に流体が滞留(存在)する時間が短縮されるため、却って、活性化の効果が低下するおそれがある点において好ましくない。
【0053】例えば、流体として水(20℃)を用い、磁石を配設する箇所の流路内径(d)を3mmとした場合、水の20℃における動粘度(ν)は1.004×10−6(m2/秒)であるから、流動速度(v)の好ましい範囲は、0.77〜1.67(m/秒)となる。
【0054】なお、上述のように、流体の活性化の効果は、磁束密度(B)や流動速度(v)の値と相関があるが、これらの単独の値よりもむしろ磁束密度(B)と流動速度(v)との積(B・v)に影響を受ける。即ち、本発明の流体活性化吐出器においては、磁束密度(B)と流動速度(v)との積(B・v)が大きくなるように構成することにより、流体の活性化の効果を増大させることができる。本発明の流体活性化吐出器においては、磁束密度(B)と流動速度(v)との積(B・v)が0.04〜0.5(T・m/秒)の範囲を満たすように構成することが好ましい。
【0055】(2)流体活性化装置
本発明の流体活性化装置は、流体が貯留された容器を固定するための固定部材と、その磁力線が容器を横切るように(或いは、横切ることが可能なように)配設された磁石と、固定部材と磁石の一方又は双方を回転させるための回転装置とを備えるものである。
【0056】本発明の流体活性化装置を用いて、固定部材と磁石の一方又は双方を回転させると、その回転の過程において、容器に貯留された未活性化水が必ず磁石によって形成される磁力線を横切るように通過することになるので、この際に、未活性化水に対して磁力が作用し、未活性化水を活性化させることが可能となる。この流体活性化装置によれば、未活性化水と各種化学製品とが混合された化学製品組成物(即ち、一般に市販されている化粧品、洗剤、医薬品等)が貯留された容器を固定部材に固定し、固定部材と磁石の一方又は双方を回転させるのみで、未活性化水が活性化水に変換されるので、極めて容易に活性化水組成物を得ることができる。
【0057】また、既述の流体活性化吐出器と同様に、活性化水組成物を使用する際に、その都度、未活性化水に対して磁力を作用させて、活性化水に変換する方式を採用するため、予め、活性化水と各種化学製品とを混合しておく必要もない。従って、その活性化水組成物の使用時に、活性化水の作用が失われてしまうといった事態を有効に防止することが可能となる。
【0058】また、容器内に貯留する流体の量は自由に調整することができるので、必要量(使用量)の流体のみを活性化させることも可能である。従って、活性化の後に、活性化水と混合された各種化学製品が劣化して、その品質が低下してしまうといった事態についても有効に防止することが可能となる。
【0059】以下、本発明の流体活性化装置の実施の形態を図面を用いて、具体的に例示しながら説明するが、本発明の流体活性化装置は図示の実施形態に限定されるものではない。
【0060】▲1▼第1の実施形態
本発明の流体活性化装置の第1の実施形態としては、例えば、図5(a)及び図5(b)に示す流体活性化装置61のように、流体が貯留された容器62を固定するための固定部材63と、その磁力線が固定部材63に固定される容器62を横切るように配設された磁石67a,67bと、固定部材63に固定される容器62の中心部Xを通過するような回転軸Aを有する、固定部材63及び/又は磁石67a,67bを回転させるための回転装置64とを備えたものである。
【0061】図5(a)及び図5(b)に示す流体活性化装置61は、固定部材63として、容器62の外径と略一致するような内径を有する中空円筒状の凹部を有する円盤状のテーブルを有しており、その凹部に容器62を嵌合させることにより容器62を固定し得るように構成されている。そして、固定部材63の外周側には、中空円筒状の鞘体65の一部に、その磁力線が固定部材63に固定される容器62を横切るように磁石67a,67bが配設(埋設)されている。
【0062】また、流体活性化装置61は、回転装置64として、固定部材63の外周側に、固定部材63とは別個独立の部材として構成された、ドーナツ状のターンテーブル68を有している。ターンテーブル68は、その上面に配置される鞘体65と一体的に形成されており、駆動手段となる電動モータに接続されている。
【0063】このような構造の流体活性化装置61では、回転装置64(ターンテーブル68)が、これと一体的に形成された鞘体65の一部に配設された磁石67a,67bを回転させることによって、固定部材63に固定される容器62と磁石67a,67bによって形成される磁力線とを回転軸A中心に相対的に回転させる。こうすることにより、容器62に貯留される流体が磁石67a,67bによって形成される磁力線を横切るように通過する際に、流体に対して磁力が作用し、流体が活性化される。
【0064】なお、図5(a)及び図5(b)に示す流体活性化装置61は、回転装置64によって磁石67a,67bのみが回転し、容器62を固定する固定部材63は回転しないタイプのものであるが、固定部材に固定される容器と磁石によって形成される磁力線とが相対的に回転する限りにおいて、本発明の流体活性化装置は、このようなものには限定されるものではない。即ち、回転装置によって容器を固定する固定部材のみが回転し、磁石は回転しないタイプのもの、或いは、固定部材と磁石の双方が回転装置によって回転するタイプのものについても本発明の範囲に含まれる。
【0065】▲2▼第2の実施形態
本発明の流体活性化装置の第2の実施形態としては、例えば、図6に示す流体活性化装置61のように、流体が貯留された容器65を固定するための固定部材63と、その磁力線が固定部材63に固定される容器62を横切ることが可能なように配設された磁石67a,67bと、磁石67a,67bによって形成される磁力線の端点を含む直線L上のいずれかの点を通過するような回転軸を有する、固定部材63及び/又は磁石67a,67bを回転させるための回転装置64とを備えたものである。
【0066】図6に示す流体活性化装置61は、固定部材63としての機能と、回転装置64としての機能とを兼ね備えた、ドーナツ状のターンテーブル68を有している。このターンテーブル68は、容器62の外径と略一致するような内径を有する中空円筒状の凹部を有しており、その凹部に容器62を嵌合させることにより容器62を固定し得るように構成されるとともに、駆動手段となる電動モータに接続されている。
【0067】ターンテーブル68の中心側及び外周側には、その磁力線が固定部材63に固定される容器62を横切ることが可能なように磁石67a,67bが配設されている。磁石67bについては、ターンテーブル68とは別個独立の部材として構成された、円形の固定テーブル69の上面に配置・固定されている。なお、回転装置64となるターンテーブル68は、磁石67a,67bによって形成される磁力線の端点を含む直線L上の点Yを通過するような回転軸を有している。
【0068】図6に示す構造の流体活性化装置61では、回転装置64(ターンテーブル68)が、固定部材63(この例ではターンテーブル68自体)を回転させることによって、固定部材63に固定される容器62と磁石67a,67bによって形成される磁力線とを回転軸中心に相対的に回転させる。こうすることにより、容器62に貯留される流体が磁石67a,67bによって形成される磁力線を横切るように通過する際に、流体に対して磁力が作用し、流体が活性化される。
【0069】なお、図6に示す流体活性化装置61は、回転装置64によって容器62を固定する固定部材63のみが回転し、磁石67a,67bは回転しないタイプのものであるが、固定部材に固定される容器と磁石によって形成される磁力線とが相対的に回転する限りにおいて、本発明の流体活性化装置は、このようなものには限定されるものではない。即ち、回転装置によって容器を固定する固定部材のみが回転し、磁石は回転しないタイプのもの、或いは、固定部材と磁石の双方が回転装置によって回転するタイプのものについても本発明の範囲に含まれる。
【0070】(3)本発明の流体活性化吐出器、及び流体活性化装置の用途
本発明の流体活性化吐出器、及び流体活性化装置により得られる活性化流体は、複数の流体分子の集合体(クラスター)が細分化されていることに起因して、人体細胞への浸透力が高いという特徴がある。従って、本発明の流体活性化吐出器、及び流体活性化装置を化粧品、ヘアケア製品、シェービングフォーム、消炎剤等の活性化に用いれば、これらの製品が肌、毛髪、髭等に浸透し易くなり、これらの製品の有する効果をより高いレベルで発揮させることが可能となる。
【0071】また、本発明の流体活性化吐出器、及び流体活性化装置により得られる活性化流体は、各種物質との濡れ性が良好であるという特徴もある。従って、本発明の流体活性化吐出器、及び流体活性化装置を風呂用洗剤、ガラスクリーナー等の活性化に用いれば、これらの製品が浴槽やガラスの表面に馴染み易くなり、その洗浄効果をより高いレベルで発揮させることが可能となる。
【0072】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0073】
(実施例1、比較例1)
実施例1の流体吐出器として、図2に示す構造の流体活性化吐出器21を用意した。この流体活性化吐出器21は、市販のシャンプー用ポンプ式ディスペンサボトルに流体28を活性化させるための磁石27a,27bを配設したものとした。その貯留容器22は、最大内径が約85mm、高さが約200mm、内容積が約1リットルのものであった。また、ノズル23の内径は3mmであった。
【0074】この流体活性化吐出器21には、ノズル23に、その磁力線が流体28の流路(或いは、流体28の流動方向)と直交するように、磁石27a,27bを配設した。また、磁石27a,27bは、流体28の流路を挟んでN極とS極とが対向するように配置した。磁石27a,27bによって形成される磁界の磁束密度をガウスメータにより測定した結果、0.07〜0.20(T:テスラ)の範囲を満たしていた。なお、磁石27a,27bとしては、ネオジム−鉄−硼素磁石を用いた。
【0075】また、流体活性化吐出器21のノズル23における流動速度を実測した結果、0.77〜1.67(m/秒)の範囲を満たしていた。後述するように、吐出させる流体(未活性化流体)としては、市販の化粧水(20℃)を用いたが、化粧水の20℃における動粘度(ν)は、水の20℃における動粘度(ν:1.004×10−6(m2/秒))とみなすことができる。従って、流体活性化吐出器21のノズル23における流動速度は、既述の式(3)の範囲を満たすものであった。
【0076】更に、流体活性化吐出器21における磁束密度(B)と流動速度(v)との積(B・v)は、0.05〜0.33(T・m/秒)であり、好適とされる0.04〜0.5(T・m/秒)の範囲を満たすものであった。
【0077】一方、比較例1の流体吐出器として、磁石27a,27bが配設されていないことを除いては、図2に示す流体活性化吐出器21と同様の構造を有する流体吐出器(即ち、市販のシャンプー用ポンプ式ディスペンサボトル)を用意した。
【0078】流体吐出器から吐出させる流体(未活性化流体)としては、市販の化粧水を用意した。この化粧水を、実施例1及び比較例1の流体吐出器に各々注入した。そして、10代から40代の女性被験者20人に、実施例1及び比較例1の流体吐出器から吐出させた化粧水を実際に肌(頬)に塗布してもらい、その感触(しっとり感)について比較評価した。
【0079】その結果、実施例1の流体吐出器から吐出させた化粧水の方がしっとりすると答えた人が11人、どちらも変わらないと答えた人が6人、比較例1の流体吐出器から吐出させた化粧水の方がしっとりすると答えた人が3人であった。
【0080】この結果から、実施例1の流体吐出器から吐出させた化粧水は、その溶媒である水が活性化され、複数の水分子の集合体(クラスター)が細分化されていることに起因して、人体細胞への浸透力が高くなっており、化粧水が有している、肌をしっとりさせる効果がより高められたものと考えられた。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の流体活性化吐出器、及び流体活性化装置によれば、各種化学製品に活性化水の種々の有用な作用が確実に付与された活性化水組成物を得られるとともに、その活性化水組成物の使用時に、活性化水の作用が失われたり、活性化水と混合された各種化学製品が劣化して、その品質が低下してしまうといった事態を有効に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体活性化吐出器の一の実施形態を示す概略断面図である。
【図2】本発明の流体活性化吐出器の別の実施形態を示す概略断面図である。
【図3】図3(a)〜図3(c)は、本発明の流体活性化吐出器に用いられるキャップ構造を示す概略側面図である。
【図4】図4(a)及び図4(b)は、本発明の流体活性化吐出器の更に別の実施形態を示す概略断面図である。
【図5】図5(a)は、本発明の流体活性化装置の一の実施形態を示す概略斜視図であり、図5(b)は、その概略上面図である。
【図6】本発明の流体活性化装置の別の実施形態を示す概略上面図である。
【符号の説明】
1,21,41…流体活性化吐出器、2,22…貯留容器、2a,22a,42a…内部空間、3,23,43…ノズル、3a,23a,43a…吐出孔、4…噴射弁、5,6,25,26,29,45…中空部材、7a,7b,27a,27b,47a,47b,67a,67b…磁石、8,28…流体、9…加圧ガス、10,30…供給チューブ、11,31…ステム、24…ポンプ体、24a…ピストン、24b…バネ、32…押し下げヘッド、33…キャップ、34,35,36…キャップ構造、37…トリガー、42…貯留部、43…ノズル部、44…ピストン、50…アタッチメント、61…流体活性化装置、62…容器、63…固定部材、64…回転装置、65…鞘体、68…ターンテーブル、69…固定テーブル、X…中心部、A…回転軸、L…直線、Y…点。
Claims (6)
- 流体を貯留するための内部空間を有する貯留容器と、前記流体を前記貯留容器の外部空間に対して吐出するための吐出孔を有するノズルと、前記流体を前記ノズルに供給するための圧力を制御する噴射弁と、前記ノズル及び前記噴射弁と一体となって前記流体の流路を構成する中空部材と、前記ノズル、前記噴射弁、及び前記中空部材の少なくとも一箇所に、その磁力線が前記流体の流路を横切るように配設された磁石とを備えた流体活性化吐出器であって、
前記流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化吐出器。 - 流体を貯留するための内部空間を有する貯留容器と、前記流体を前記貯留容器の外部空間に対して吐出する吐出孔を有するノズルと、前記流体を前記ノズルに供給するための圧力を付与するポンプ体と、前記ノズル及び前記ポンプ体と一体となって前記流体の流路を構成する中空部材と、前記ノズル、前記ポンプ体、及び前記中空部材の少なくとも一箇所に、その磁力線が前記流体の流路を横切るように配設された磁石とを備えた流体活性化吐出器であって、
前記流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化吐出器。 - 流体を貯留するための内部空間を有する貯留部と、前記貯留部の一の端部に配置された、前記流体を前記貯留部の外部空間に対して吐出する吐出孔を有するノズル部と、前記貯留部の内部空間を圧縮するピストンと、前記ノズル部、及び前記貯留部の少なくとも一箇所に、その磁力線が前記流体の流動方向を横切るように配設された磁石とを備えた流体活性化吐出器であって、
前記流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化吐出器。 - 流体を貯留するための内部空間を有する貯留部と、前記貯留部の一の端部に配置された、前記流体を前記貯留部の外部空間に対して吐出する吐出孔を有するノズル部と、前記貯留部の内部空間を圧縮するピストンと、前記ノズル部に連結された、前記貯留部及びノズル部と一体となって前記流体の流路を構成する中空部材と、前記貯留部、前記ノズル部、及び前記中空部材の少なくとも一箇所に、その磁力線が前記流体の流路を横切るように配設された磁石とを備えた流体活性化吐出器であって、
前記流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化吐出器。 - 流体が貯留された容器を固定するための固定部材と、その磁力線が前記固定部材に固定される前記容器を横切るように配設された磁石と、前記固定部材に固定される前記容器の中心部を通過するような回転軸を有する、前記固定部材及び/又は前記磁石を回転させるための回転装置とを備えた流体活性化装置であって、
前記回転装置が、前記固定部材及び/又は前記磁石を回転させることによって、前記固定部材に固定される前記容器と前記磁石によって形成される磁力線とを前記回転軸中心に相対的に回転させ、前記容器に貯留される流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化装置。 - 流体が貯留された容器を固定するための固定部材と、その磁力線が前記固定部材に固定される前記容器を横切ることが可能なように配設された磁石と、前記磁石によって形成される磁力線の端点を含む直線上のいずれかの点を通過するような回転軸を有する、前記固定部材及び/又は前記磁石を回転させるための回転装置とを備えた流体活性化装置であって、
前記回転装置が、前記固定部材及び/又は前記磁石を回転させることによって、前記固定部材に固定される前記容器と前記磁石によって形成される磁力線とを前記回転軸中心に相対的に回転させ、前記容器に貯留される流体が前記磁石によって形成される磁力線を横切るように通過する際に、前記流体に対して磁力を作用させ、前記流体を活性化させる流体活性化装置。
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