JP2004351192A - 食器洗い機用扉およびこれを備えた食器洗い機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上扉4の本体41の前面側を、透明カバー42により覆う。透明カバー42と本体41(外面板44)との間には、シート45を挟む。シート45の透明カバー42側の表面には、所定の色でカラー印刷を施す。
【効果】上扉4を前方(透明カバー42側)から見た場合、透明カバー42を介して、その後側に配置されたシート45の表面を視認することができる。シート45の表面を適当な色や模様にすれば、わざわざステンレス製のカバーなどを用いなくても、見た目をよくすることができる。
【選択図】 図2
Description
食器投入口は、たとえば、上下に並べて配置された2枚の扉(上扉および下扉)により覆われている。上扉は、その上端縁を中心にして手前上方に回動可能となっていて、下扉は、その下端縁を中心にして手前下方に回動可能となっている。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、外観のバリエーションを多様化でき、かつ見た目のよい食器洗い機用扉およびこれを備えた食器洗い機を提供することを目的とする。
請求項1または2の構成によれば、食器洗い機用扉を前方(透明カバー側)から見た場合、透明カバーを介して、その後側に形成された塗装面またはシートの表面を視認することができる。したがって、塗装面またはシートの表面を適当な色や模様にすれば、わざわざステンレス製のカバーなどを用いなくても、見た目をよくすることができる。
さらに、食器洗い機用扉の表面が透明カバーにより構成されているので、食器洗い機用扉の表面を塗装する場合などと比較して、質感(厚み感)を向上でき、より見た目がよい。
上記透明カバー(42)の内面から突出する部材(リブや係合部など)は、当該透明カバーの縁部分(外縁や開口の縁など)に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、シートを透明カバーの裏面全体にむらなく密着させることができるので、シートと透明カバーとの間に隙間が生じて見た目が悪くなるのを防止できる。
たとえば、本体の外面と透明カバーの内面とがそれぞれ曲面を含む場合などには、当該食器洗い機用扉の熱変形などに起因して、本体の外面と透明カバーの内面との距離が不均一になるとともに、シートに対して撓む方向に力が作用する場合がある。この場合、本体と透明カバーとの隙間が比較的大きい部分でシートが撓み、見た目が悪くなるおそれがある。
上記シート(45)は、上記本体(41,41A,41B,41C)側の面に補強部材(453,454)が貼り付けられることにより補強されていてもよい。この補強部材は、たとえば、シール状のものや板状のものであってもよく、可撓性を有する部材であることが好ましい。
上記本体(41,41A,41B,41C)には、上記食器洗い機(1)内の蒸気を排出するための排気口(7)が形成されており、上記シート(45)には、上記排気口に対応する位置に開口(451)が形成されていて、この開口の周囲の厚みが増加されることにより補強されていてもよい。また、上記シート(45)は、上記開口の上方における上記本体(41,41A,41B,41C)側の面に、当該シートの左端部から右端部まで補強部材(453,454)が貼り付けられることにより補強されていてもよい。
請求項6記載の発明は、上記本体(41C)の外面の外縁部には、係止枠(485)が形成されていて、上記透明カバー(42G)は、上記本体に対して上記係止枠により取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の食器洗い機用扉(4C)である。
請求項7記載の発明は、上記透明カバー(42)の内面の外縁部(たとえば、左右側縁部)には、上記本体(41)側に突出し、上記透明カバーの内面と上記本体の外面との間に水が浸入するのを防止するための水浸入防止用リブ(425)が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の食器洗い機用扉(4)である。
上記水浸入防止用リブ(425)を伝って落下する水を排出させるための水抜き孔(428)を含むような構成であれば、本体と透明カバーとの隙間から浸入しようとして水浸入防止用リブによってその浸入が阻止された水が、当該水浸入防止用リブを伝って水抜き孔から排出される。したがって、透明カバーとシートとの間に水が入り込むのをより確実に防止できる。
この発明の構成によれば、凸湾曲面を介して視界に入る光が透明カバー内を通過する距離は、凸湾曲面でない部分を介して視界に入る光が透明カバー内を通過する距離とほとんど変わらないので、この凸湾曲面を介して突起部分が暗く見えたりすることがなく、見た目がよい。
また、上記突起(426)は、上記本体(41)に形成された挿通孔(442B)内に一方側から挿入されることにより上記本体に係合するものであって、上記本体内には、上記挿通孔の他方側を覆う傘部材(444)が配置されていてもよい。
請求項9記載の発明は、上記透明カバー(42,42A,42B)には、その内面に位置決め用または係止用の突起(426)が設けられており、この突起の表面が上記本体(41)の色よりも明るい色で着色されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の食器洗い機用扉(4)である。
請求項10記載の発明のように、上記本体(41)には、上記食器洗い機(1)内の蒸気を排出するための排気口(7)が形成されており、上記透明カバー(42)には、上記排気口に対応する位置に開口(421)が形成されていてもよい。
上記本体は、その外面を構成する外面板(44)を有し、この外面板の上記排気口に対応する位置には貫通孔(441)が形成されていて、上記環状リブは、上記貫通孔を介して、上記外面板の内面から張り出している(上記外面板の厚さ以上折れ曲がるように形成されている)ような構成であることが好ましい。
この構成によれば、請求項1〜12のいずれかに記載の食器洗い機用扉を備えた食器洗い機を提供できる。したがって、外観のバリエーションを多様化でき、かつ見た目のよい食器洗い機を提供することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る食器洗い機1を手前側斜め上方から見た斜視図である。
図1を参照して、この食器洗い機1は、その外形が略矩形のキャビネット2により区画されている。キャビネット2の内部は、たとえば、洗浄すべき食器を収容するための洗浄室9となっていて、この洗浄室9内に食器を収容した状態で運転を開始すると、当該洗浄室9内に配置されたノズル(図示せず)から食器に向けて洗浄水(たとえば、洗浄剤が混入した温水)が噴射され、食器が洗浄される。この食器洗い機1は、たとえば、乾燥機能も有していて、洗浄後の食器を温風で乾燥させることができるようになっている。
キャビネット2の前面下部には、当該食器洗い機1の運転を開始させたり、洗浄コースを設定したりする際にユーザによって操作される操作パネル8が配置されている。
図2を参照して、上扉4は、たとえば、食器投入口3を開閉するための本体41と、本体41の前面側(食器投入口3と反対側)を覆う透明カバー42とを備えている。本体41は、たとえば、上扉4を閉じた状態で食器投入口3に臨む内面を構成する内面板43と、本体41の外面(前面)を構成する外面板44とを有している。内面板43は、たとえば、PP(polypropylene)により形成されていて、外面板44は、たとえば、ABS(acrylonitrile butadiene styrene)により形成されている。
また、シート45の表面の色や模様を変更するだけで、上扉4の外観を容易に変更することができるので、上扉4の外観に複数種類のバリエーションを持たせる場合などに特に有利である。
この実施形態では、透明カバー42の裏面(本体41側の面)は、小さな凹凸のない滑らかな面で形成されている。これにより、シート45を透明カバー42の裏面全体にむらなく密着させることができるので、シート45と透明カバー42との間に隙間が生じて見た目が悪くなるのを防止できる。
透明カバー42の開口421の周縁には、本体41側に突出する環状リブ422が形成されている。この環状リブ422は、外面板44の厚みよりも長く本体41側に突出していて、その先端が外面板44の裏面よりも後方に張り出している。
また、環状突部431の先端が透明カバー42の前面よりも前方に張り出しているので、排気口7から上方に排出された蒸気が環状突部431と開口421との隙間を通って本体41内に入るのを、より効果的に防止できる。
このように、排気口7から上方に排出された蒸気が環状突部431と開口421との隙間を通って本体41内に入るのを効果的に防止できるので、本体41内に水滴が入り、その水滴が透明カバー42とシート45との間に入り込んで上扉4の見た目が悪くなるのを防止できる。
透明カバー42の上端縁部は、比較的大きな曲率で本体41側に湾曲されることにより湾曲部420が形成されている。また、外面板44の上端縁部は、透明カバー42の湾曲部420に対向する位置で湾曲部420とほぼ同じ曲率で湾曲されることにより、湾曲部445が形成されている。シート45の上端縁部は、各湾曲部420,445間の隙間まで延びていて、この隙間内において湾曲した状態で挟まれている。
図3を参照して、透明カバー42は、上扉4の外面板44(シート45)の表面に対向して配置される主板部423と、主板部423の外縁全体にわたって後方側(本体41側)に突設された突出片424(上突出片424A、下突出片424B、左突出片424Cおよび右突出片424D)とを備えている。
図4(a)を参照して、外面板44の主面部442の右端縁には、透明カバー42のラビリンスリブ425に対応する位置に、当該ラビリンスリブ425の突出量と同程度の深さを有する凹部442Aが形成されている。この凹部442Aは、上下方向に延びるラビリンスリブ425に対応して、主板部442の右端縁を上下方向に延びている。この構成によれば、本体41の外面板44と透明カバー42との隙間(右側)から水が浸入しようとした場合に、ラビリンスリブ425によって水の浸入を阻止することができる。したがって、透明カバー42とシート45との間に水が入り込んで上扉4の見た目が悪くなるのを防止できる。ラビリンスリブ425によって浸入が阻止された水は、ラビリンスリブ425と凹部442Aとの隙間を通って(ラビリンスリブ425を伝って)落下する。
図5は、上扉4を下方から見た図であって、上扉4の左端部のみを示している。なお、上扉4の左右両端部の構成は同様であるので、図5では、上扉4の左端部の構成についてのみ説明する。
図6(c)に示す透明カバー42Bでは、図6(a)および(b)に示す透明カバー42,42Aとは異なり、凸湾曲面429を介して透明カバー42Bを前方から見た場合に視界に入る位置に係合片426が配置されている。すなわち、係合片426の前方から凸湾曲面429を見た場合、係合片426内を通過する光L1が視界に入るようになっている。この場合、凸湾曲面429を介して視界に入る光L1が透明カバー42B内を通過する距離は、凸湾曲面429でない部分(主板部423)を介して視界に入る光が透明カバー42B内を通過する距離よりも長くなるので、この凸湾曲面429を介して見える係合片426の部分が暗く見える。
図7は、シート45の背面図である。
図7を参照して、シート45の背面(本体41側の面)には、その開口451の周囲に、シート45の厚みを増加させて補強するための補強シール453,454が貼り付けられている。補強シール453,454は、可撓性を有する部材であって、その厚みがシート45の厚みよりも厚く(たとえば、0.3mm程度)形成されている。
ただし、各補強シール453,454は、一体的に形成されていてもよい。また、シート45に対して補強シールを貼り付ける部分は、開口451の上方および側方に限らず、開口451の周囲全体に補強シールが貼り付けられていてもよいし、開口451の周囲以外のシート45が撓みやすい部分に補強シールが貼り付けられていてもよい。
透明カバー42の内面およびシート45の透明カバー42側の面が滑らかである場合、透明カバー42とシート45とが密着する。このとき、外面板44と透明カバー42との隙間が不均一な場合には、当該上扉4を正面側から見たときに、外面板44と透明カバー42との隙間が狭くてシート45に対して比較的大きな圧力が生じている部分に虹色の模様(にじみ)が現れる場合がある。この場合、透明カバー42とシート45との間に水が浸入しているように見えて、見栄えが悪い。
図8(a)に示す透明カバー42Cは、排気口7の下端縁に沿った左右方向の境界線X1よりも下方に位置している。すなわち、この透明カバー42Cは、本体41の上記境界線X1よりも下側の部分のみを覆っている。このような構成にすれば、排気口7から上方に排出された蒸気が、透明カバー42Cと本体41との間に入り込むのを防止できる。したがって、透明カバー42Cとシート45との間に水滴が入って見た目が悪くなるのを防止できる。
図9を参照して、第2実施形態に係る上扉4Aでは、透明カバー42Eが本体41Aの前面全体を覆うように前方から取り付けられる。透明カバー42Eは平板状であって、その裏面(本体41A側の面)の外縁部には、本体41A側に突出する突出部461が形成されている。この突出部461が、本体41Aの前面の外縁部に形成された凹部462内に嵌め込まれることにより、透明カバー42Eが本体41Aに対して位置決めされる。
また、透明カバー42Eと本体41Aとを固定するための固定具は、ピン463に限らず、たとえば、ねじなどであってもよい。この場合、本体41Aにねじを締め付けるためのねじ孔が形成されていてもよい。
図10を参照して、第3実施形態に係る上扉4Bでは、透明カバー42Fが本体41Bの前面全体を覆うように前方から取り付けられる。透明カバー42Fは平板状であって、その裏面(本体41B側の面)の外縁部には、本体41B側に突出する突出部471が形成されている。本体41Bの前面の外縁部には、透明カバー42Fの突出部471を嵌め込むための凹部462が形成されている。また、透明カバー42Fの裏面の4隅(突出部471よりも内側)には、たとえば、本体41B側に向かって突出し、その内周面がねじ孔を構成する円筒突部472が形成されている。本体41Bの上記円筒突部472に対向する位置には、当該円筒突部472に対応する形状の円筒凹部473が形成されている。透明カバー42Fの突出部471および円筒突部472が、それぞれ本体41Bの凹部462および円筒凹部473に嵌め込まれることにより、透明カバー42Fが本体41Bに対して位置決めされる。
ねじ475は、上扉4Bの4隅に取り付けられるのではなく、たとえば、上扉4Bの外縁に沿って多数(5つ以上)の位置に取り付けられていてもよい。
図11を参照して、第4実施形態に係る上扉4Cでは、透明カバー42Gが本体41Cに対して下方からスライドされて取り付けられる。透明カバー42Gは平板状であって、その下端面を除く周面(上端面および左右端面)には、当該透明カバー42Gを本体41Cに対してスライドさせる際のガイドとしての突出部481が形成されている。
ただし、透明カバー42Gを収容凹部484内にスライドさせて取り付けるのではなく、たとえば、爪部や固定具などを用いて、透明カバー42Gを収容凹部484内に係止させるような構成であってもよい。
たとえば、透明カバー42,42A〜42Gは、完全に透明である必要はなく、半透明であってもよい。
上記実施形態では、透明カバー42,42A〜42Gやシート45を上扉4に適用した場合について説明したが、同様の構成を下扉5に適用することも可能である。
3 食器投入口
4,4A〜4C 上扉
7 排気口
9 洗浄室
41,41A〜41C 本体
42,42A〜42G 透明カバー
45 シート
421 開口
425 ラビリンスリブ
426 係合片
429 凸湾曲面
485 係止枠
Claims (13)
- 食器洗い機に備えられた食器投入口を開閉するための食器洗い機用扉であって、
閉じたときに食器投入口に臨む内面と、この内面と反対側の外面とを有し、上記食器投入口を塞ぐための本体と、
上記本体の外面と対向する内面と、この内面と反対側の外面とを有し、上記本体の外面を覆うための透明カバーとを含み、
上記透明カバーの内面が塗装されていることを特徴とする食器洗い機用扉。 - 食器洗い機に備えられた食器投入口を開閉するための食器洗い機用扉であって、
閉じたときに食器投入口に臨む内面と、この内面と反対側の外面とを有し、上記食器投入口を塞ぐための本体と、
上記本体の外面と対向する内面と、この内面と反対側の外面とを有し、上記本体の外面を覆うための透明カバーと、
上記本体の外面と上記透明カバーの内面との間に配置された所定の色のシートとを含むことを特徴とする食器洗い機用扉。 - 上記透明カバーの内面は、滑らかな面で形成されていることを特徴とする請求項2記載の食器洗い機用扉。
- 上記シートは、部分的に厚みが増加されることにより補強されていることを特徴とする請求項2または3記載の食器洗い機用扉。
- 上記シートの上記透明カバー側の面には、その表面を粗くするための処理が施されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の食器洗い機用扉。
- 上記本体の外面の外縁部には、係止枠が形成されていて、
上記透明カバーは、上記本体に対して上記係止枠により取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の食器洗い機用扉。 - 上記透明カバーの内面の外縁部には、上記本体側に突出し、上記透明カバーの内面と上記本体の外面との間に水が浸入するのを防止するための水浸入防止用リブが形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の食器洗い機用扉。
- 上記透明カバーは、その厚みが所定の厚みにされ、かつ、その外面の外縁は凸湾曲面とされていて、内面の外縁部には位置決め用または係止用の突起が設けられており、この突起が、透明カバーを外面側から見たときに当該突起が見えない死角に入るように、透明カバーの厚みと突起の位置とが関係付けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の食器洗い機用扉。
- 上記透明カバーには、その内面に位置決め用または係止用の突起が設けられており、この突起の表面が上記本体の色よりも明るい色で着色されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の食器洗い機用扉。
- 上記本体には、上記食器洗い機内の蒸気を排出するための排気口が形成されており、
上記透明カバーには、上記排気口に対応する位置に開口が形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の食器洗い機用扉。 - 上記透明カバーは、上記本体の外面における上記排気口の上側部分を覆わない形状であることを特徴とする請求項10記載の食器洗い機用扉。
- 上記本体の外面における上記排気口の上側部分は、当該食器洗い機用扉を閉じた状態で、上記排気口から遠ざかるにつれて上記食器投入口側に近づくように傾斜していることを特徴とする請求項10または11記載の食器洗い機用扉。
- 洗浄すべき食器を収容するための洗浄室と、
上記洗浄室内に食器を出し入れするための食器投入口と、
上記食器投入口を開閉するための請求項1〜12のいずれかに記載の食器洗い機用扉とを含むことを特徴とする食器洗い機。
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