JP2004350241A - 受信装置、送出装置、デジタルcatvシステム、共同受信装置および共同受信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】上り通信用に帯域を割り当てずに顧客の視聴情報をCATV局で集計することができる受信装置、送出装置、デジタルCATVシステム、共同受信装置および共同受信システムを提供する。
【解決手段】受信装置は、所定のスケジュールにしたがって、視聴している放送波に視聴情報(例えば、擬似ランダムノイズ)を重畳した放送波と前記視聴情報を重畳しない放送波とを発生するようにした。また、送出装置は、受信装置と同じスケジュールにしたがって、放送波をサンプリングし、このサンプリングされた放送波間の相違から、受信装置で重畳された視聴情報を抽出し、視聴情報の有無により、この視聴情報を重畳していた放送波が視聴されているかを判定して、集計することにより、放送番組の番組編成を変更して配信するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】受信装置は、所定のスケジュールにしたがって、視聴している放送波に視聴情報(例えば、擬似ランダムノイズ)を重畳した放送波と前記視聴情報を重畳しない放送波とを発生するようにした。また、送出装置は、受信装置と同じスケジュールにしたがって、放送波をサンプリングし、このサンプリングされた放送波間の相違から、受信装置で重畳された視聴情報を抽出し、視聴情報の有無により、この視聴情報を重畳していた放送波が視聴されているかを判定して、集計することにより、放送番組の番組編成を変更して配信するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信装置、送信装置、デジタルCATVシステム、共同受信装置および共同受信システムに関し、具体的には、ケーブルテレビ(以下、CATV)で放送サービスを個別住宅や集合住宅に配信したときに、顧客が放送サービスを視聴しているかの情報を収集する技術である。
【0002】
【従来の技術】
近年、ケーブルテレビ網のデジタル化に伴い、放送の多チャンネル化が進められている。その一方でCATV局は限られた伝送帯域を有効に使用するために、顧客の視聴情報を把握して、魅力ある番組を配信しようと努めている。
【0003】
図12および図13は、双方向通信により、CATV局で視聴情報を収集する従来のデジタルCATVシステムの構成図を示すものであり、CATV局への上り通信方法としては、ケーブルモデムを使用している。
【0004】
図12は、CATV局側の構成であり、同図において、1はBSデジタル放送やCSデジタル放送をケーブルテレビ向けに伝送フォーマットを変換する放送ヘッドエンドであり、CATV局が自局エリア向けに製作したコンテンツ(自主放送)のエンコーダ装置も含んでいる。
【0005】
2は放送変調器であり、日本では64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)が使用される。また、CATV網で発生したビット誤りを受信装置で訂正するために、誤り訂正コードも放送変調器2に追加される。
【0006】
40はケーブルモデム終端器であり、下り通信用帯域を使用して、受信装置へ視聴情報を送出するように要求を出す。また、受信装置から送出された視聴情報は上り通信用帯域を使用して、CATV局側に伝えられ、ケーブルモデム終端器でパケットフォーマットの変換を行った上でCATV局内のLANに伝送される。
【0007】
41はケーブルモデム終端器40から送出された視聴情報の要求パケットを64QAMや256QAMに変換して、CATV網に送出する下り変調器である。
【0008】
42は受信装置から送出された上り信号を復調して、ケーブルモデム終端器40に渡す上り復調器である。16QAMやQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)が使用される。
なお、CATV網の周波数配置は図14に示すように、放送および通信サービスの下り信号は90〜770MHzが使用され、一方、上り信号は10〜55MHzが使用される。
【0009】
4はCATV局内のLANに接続された視聴情報管理システムであり、番組毎の視聴率情報や、後述する顧客管理システム5と連動して、顧客の嗜好番組等を集計し、保存する。さらに、集計された視聴情報をもとに放送ヘッドエンド1の番組編成を変更することによって、顧客が望む番組を配信できる。
【0010】
5はCATV局内LANに接続された顧客管理システムであり、顧客の契約形態、住所さらには設置している受信装置のID等が記録されており、上り信号がどの顧客から送出されたかが、このシステムで判別できる。
【0011】
43は放送変調器2と下り変調器41から出力された変調信号を混合するための混合器である。
44は下り信号と顧客からの上り信号を分離する分波器である。
【0012】
図13は顧客宅に設置される受信装置の構成である。
45はCATV網から、上り信号と下り信号を分離する分波器である。
46は下り信号から、放送波とケーブルモデムの下り信号を分配する分配器である。ケーブルモデム終端器40からの下り信号はケーブルモデム47へ、放送波は放送チューナ11へ、それぞれ伝送される。
【0013】
11は放送チューナであり、CPU16の指示により、顧客が選択した放送波に同調される。
12は放送変調器2に対応した放送復調器であり、64QAMが使用される。また、誤り訂正機能も内蔵しており、CATV網で発生したビットエラーも放送復調器12で訂正される。
【0014】
13はMPEG2に準拠したビデオ、オーディオおよびシステムのデコーダであり、デコードされたビデオ、オーディオは映像出力端子19を介してテレビ等の表示機器へ出力する。映像出力端子19としては、D端子やコンポジットビデオ端子等が例として挙げられる。
15はデスクランブラであり、顧客毎の契約情報を記憶したICカード17からスクランブルキーを受け取り、有料放送等に掛けられた暗号を解除する。国内規格ではMULTI2という方式が採用されている。
【0015】
ICカード17には上述の契約情報の他に、カード内部のメモリに顧客の視聴履歴(以下、視聴情報)を記録しており、定期的にケーブルモデム47の上り信号を使用して、CATV局へ視聴情報を送出する。
また、CATV局からケーブルモデムの下り信号を経由して、即時に視聴情報を収集することも可能である。即時要求の場合の受信装置の動作としては、ケーブルモデム47は下り信号を解釈し、視聴情報の要求が含まれていた時はICカード17から視聴情報を読み出し、上り信号に視聴情報を挿入して、CATV局に送出する。
【0016】
上記ではケーブルモデムによる視聴情報の収集方法を説明したが、電話モデムを使用する方法も採用されている。この場合の構成は図12および13のケーブルモデム終端器40とケーブルモデム47がそれぞれ、電話モデム終端器と電話モデムに置き換えたものとなるだけで、動作フローはケーブルモデム時と変わらない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
このように双方向通信手段を導入することより、視聴情報をCATV局で集計することができる反面、上り通信用に帯域を割り当てる必要があり、配信番組を増やせないという問題を引き起こす。
一方、ケーブルモデムの代わりに電話モデムを使用する手法では、CATV局側が視聴情報を顧客から収集している間、顧客が電話を使用出来ないという欠点がある。
【0018】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、上り通信用に帯域を割り当てずに顧客の視聴情報をCATV局で集計することができる受信装置、送出装置、デジタルCATVシステム、共同受信装置および共同受信システムを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は次のような構成をとる。
個別住宅へケーブルテレビ網のデジタル放送サービスを配信するデジタルCATVシステムは、放送サービスを複数の受信装置へ送出する送出装置と、前記配信された放送サービスを受信する複数の受信装置とから構成されている。
受信装置は、所定のスケジュールにしたがって、視聴している放送波に視聴情報(例えば、擬似ランダムノイズ)を重畳した放送波と前記視聴情報を重畳しない放送波とを発生するようにした。
この視聴情報がノイズの場合には、ノイズが重畳された放送波と、ノイズが重畳されていない放送波の差信号から計測されたC/N比(A)が放送受信に障害が発生しないC/N比(B)(例えば、受信映像の破綻が生じないビットエラーレートから算出する)に収束するように、前記ノイズの増幅度を定めるようにした。
【0020】
送出装置は、受信装置と同じスケジュールにしたがって該受信装置から放送波をサンプリングし、このサンプリングされた放送波間の相違から、受信装置で重畳された視聴情報(例えば、擬似ランダムノイズ)を抽出する。
視聴情報の有無により、この視聴情報を重畳している放送波を視聴しているか否かを判定して、複数の受信装置から得た視聴情報を集計することにより、放送番組の番組編成を変更して配信するようにした。
【0021】
また、集合住宅へケーブルテレビ網にデジタル放送サービスを配信する共同受信システムは、放送サービスを送出する局送出装置と、前記放送サービスを複数の受信装置へ配信する共同受信装置と、前記配信された放送サービスを受信する複数の受信装置とから構成されている。
この共同受信装置は、受信装置と同じスケジュールにしたがって、放送波をサンプリングし、このサンプリングされた放送波間の相違から前記視聴情報を抽出し、複数の受信装置から得た前記視聴情報を通信網を介して前記局送出装置に伝送するようにした。
局送出装置は、通信網を介して前記共同受信装置から受信した視聴情報を集計することにより、番組編成を変更して配信するようにした。
さらに、共同受信装置は複数の受信装置から得た前記視聴情報を集計することにより、番組編成を変更して配信するようにした。
【0022】
以上の構成により、上り通信のための帯域を割り当てなくても、顧客の視聴情報をCATV局側あるいは共同受信装置側で把握することができ、放送周波数の帯域を有効に活用できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明のデジタルCATVシステムに係る好適な実施形態について説明する。
<第1実施形態>
先ず、個別住宅に受信装置が設置されている場合のデジタルCATVシステムについて説明する。
図1は、CATV局側の構成例を示すものであり、従来の構成を示す図12で使用していたケーブルモデムの代わりに、視聴情報収集部3と分配器6を追加している。その他の構成は図12と同一である。追加した構成は放送周波数帯で動作するものであり、上り通信用の帯域を使用しない。
【0024】
視聴情報収集部3は、さらにRFチューナ31、放送周波数メモリ32、視聴情報収集スケジューラ33、および視聴情報検出部34から構成される。
RFチューナ31はケーブル網で配信している放送を後述する視聴情報収集スケジューラ33の指示に基づいて、受信するRFチューナである。
【0025】
放送周波数メモリ32は、放送ヘッドエンド1から実際にCATV網に伝送される周波数を記録するメモリであり、図14に示す様に、90〜770MHzの放送周波数が記録される。一般的には、CATV網内で使用される放送周波数帯を受信装置側に知らせるために、方法ヘッドエンド1でMPEGトランスポートストリーム内に伝送されるNIT(Network Information Table)にケーブル分配記述子を追加する。この記述子に記載された放送周波数が放送周波数メモリ32に記録される。
【0026】
視聴情報収集スケジューラ33は、CATV局側と受信装置側が放送波を監視し合いながら視聴情報を収集するため、CATV局と受信装置側で処理時刻を分割するためのスケジューラである。一例としては図6に示す様に、受信装置1台毎に視聴情報の重畳時刻を決めて、CATV局側からポーリング処理で視聴情報を収集する方法がある。
【0027】
図6では受信装置毎にタイムスロットを3つ割り当てて、視聴情報を収集している。即ち、タイムスロット1では、受信装置は視聴情報を放送波に重畳せず、CATV局側と受信装置側で、それぞれ、視聴情報を重畳する前の放送波形をメモリに記録する。
タイムスロット2では受信装置が視聴している放送波の周波数帯に視聴情報を重畳し、他方、CATV局側ではこの視聴情報を重畳した後の放送波形をメモリに記録する。
タイムスロット3では、受信装置が視聴情報の重畳を停止し、CATV局側では視聴情報の有無を検出し、視聴情報管理システム4に視聴情報を転送する。
【0028】
視聴情報検出部34は、受信装置側が放送波に重畳した視聴情報を検出する回路であり、本実施形態のCATV局側では擬似ランダムノイズ(以下、ノイズ)を重畳している。視聴情報検出部34はさらに図2の構成から成る。
即ち、340は視聴情報を重畳する前と後で放送波の波形を記録することにより、放送波に重畳されている視聴情報、すなわちノイズを抽出する視聴情報抽出部であり、さらに以下の構成から成り立っている。
【0029】
3401はスイッチであり、視聴情報収集スケジューラ33からの指示により、メモリ3404とメモリ3405のいずれに放送波形を記録するのかを切り替えるためのスイッチである。
3402と3403は放送波形をアナログ信号からデジタル信号に変換するためのA/D変換である。
3404と3405は放送波形を記録するためのメモリであり、メモリ3404は受信装置が視聴情報を重畳していない期間の放送波を記録するために使用され、他方、メモリ3405は受信装置が視聴情報を重畳している期間の放送波を記録するために使用する。図6のスケジューラ例では、タイムスロット1でノイズ重畳前の放送波形がメモリ3404に記録され、タイムスロット2でノイズ重畳後の放送波形がメモリ3405に記録される。
3406は視聴情報を重畳する前後の放送波形をメモリ3404およびメモリ3405から読み出して、差し引くための減算器である。
【0030】
341は、視聴情報抽出部340で得られたノイズ波形をFFT(Fast Fourier Transformation)することによって、ノイズの電力を算出し、視聴情報の有無を判断する視聴情報判定部である。
342はRFチューナ31で現在監視している放送周波数と、視聴情報抽出部340から得られた視聴情報の有無をパケット化するパケット化部であり、このパケットは局内LANに接続されている視聴情報管理システム4や顧客管理システム5に通知される。パケットフォーマットの一例としては、IP(Internet Protocol)パケットがある。
343はパケット化部342から出力されるパケットを局内LANへ伝送するために符号化および変調を作用させるLANトランシーバである。例としてはイーサーネットがある。
【0031】
このような構成において、図6を参照しながら図8のフローチャートを用いて、顧客管理システム5に登録されている全受信装置の視聴情報を収集する視聴情報収集部3の動作の流れを説明する。
iは顧客管理システム5に登録されている受信装置を表す整数であり、1から登録受信装置の総数まで変化する整数である。また、jは放送周波数帯の内、実際に使用されている周波数帯に付与されたインデックスであり、1から使用周波数帯の総数まで変化する整数である。これら変数iとjの値は視聴情報収集スケジューラ33で管理されている。
【0032】
最初に、変数iを初期値「1」に設定する(ステップS1)。
変数jを初期値「1」に設定する(ステップS2)。
受信装置iに対するタイムスロット1の時刻が到来すると、RFチューナ31をインデックスjで示される放送周波数帯に同調させる(ステップS3)。
【0033】
そして、視聴情報検出部34のメモリ3404に受信装置iの視聴情報が重畳される前の放送波形を記録する(ステップS4)。
次に、タイムスロット2の時刻が到来すると、視聴情報検出部34のメモリ3405に受信装置iの視聴情報を重畳した後の放送波形を記録する(ステップS5)。
ステップS4とステップS5で得られた放送波形との差を取り、重畳されているノイズレベルを検出する。
ステップS4とステップS5の放送波形の例をそれぞれ、図15の(A),(B)に示す。図15について、説明する。
即ち、放送変調方式として、QAM等のデジタル変調を使用すると、放送波のスペクトラムは図15の(A)の様に、放送コンテンツに依存せずに、1つの放送波内で電力が均一に分散する台形の形状を持つ。一方、(A)にランダムノイズを重畳するとノイズフロアが浮くため、(B)の様なスペクトラムとなる。ステップS4とステップS5で採取した放送コンテンツは異なっても、以上に見たデジタル変調の性質を使用することによって、定常的に重畳ノイズを計測出来る。
さらに検出されたノイズレベルが計測誤差を超えていれば(例えば3dB以上)、RFチューナ31で同調している放送波が受信装置iで視聴していると判断する(ステップS6)。
【0034】
もし、ステップS6でノイズが存在しない、すなわち、RFチューナ31で同調している放送周波数帯を視聴していないと判定した場合には、CATV局で使用している放送周波数帯の最大値に達していないかを調べ(ステップS8)、達していないときには同調する放送周波数帯を遷移させるために変数jをインクリメントして(ステップS9)、受信装置iがインクリメントした放送周波数帯jを視聴しているかを調べるためにステップS3へ戻る。
【0035】
また、CATV局で使用している放送周波数帯の最大値に達していた場合には(ステップS8のYES)、登録されている受信装置すべてについて視聴情報を収集したかを調べ(ステップS10)、収集していない受信装置があるときには変数iをインクリメントして(ステップS11)、受信装置iの視聴情報を収集するためにステップS2へ戻る。一方、すべての登録受信装置の視聴情報を収集し終えた場合には、再度、すべての登録受信装置の視聴情報を収集しなおすためにステップS1へ戻る。
【0036】
他方、ステップS6で視聴していると判断した場合には、タイムスロット3の期間にCATVの局内LANに接続されている視聴情報管理システム4に視聴情報と視聴している放送周波数帯を伝え(ステップS7)、ステップS8へ進む。
【0037】
このように視聴情報管理システム4に格納された視聴情報は、放送ヘッドエンド1を制御して、CATV局の番組編成を変更するために使用される。
なお、本実施形態ではRFチューナ1台を使用して、順次同調させたが、複数台のRFチューナを搭載して、処理時間を短縮させるようにしても良い。
また、図8ではすべての登録受信装置の視聴情報を収集する例を示したが、任意抽出で収集しても良い。
【0038】
次に、図3は受信装置側の構成例を示すものであり、従来の受信装置の構成を示す図13からケーブルモデム47、分配器46および分波器45を削除し、重畳器10、ノイズ生成部14、ノイズ復調器20、ノイズ監視部21およびIF分配器18を追加している。その他の構成は図13と同一である。
本実施形態の受信装置側でも、CATV局側と同様、視聴情報として擬似ランダムノイズを使用する。
【0039】
10は後述するノイズ生成部14から生成されるノイズを放送波に重畳するための重畳器である。
14は視聴情報としてノイズを生成するノイズ生成部である。図4を参照してノイズ生成部14の構成を詳細に説明する。
【0040】
141は擬似ランダムノイズ発生回路であり、一例として、ダイオードが発生する雑音を増幅する回路が挙げられる。
142は擬似ランダムノイズ発生回路141で発生したノイズを放送波のバンド幅である6MHzに帯域制限するためのバンドパスフィルタである。
143はノイズの増幅回路であり、後述するノイズ監視部21からの制御により、放送受信を妨害しない様に、増幅度を調整する。
144はノイズを現在視聴中の放送周波数へ周波数変換するためのアップコンバータである。
【0041】
18はノイズ生成部14および重畳器10により、視聴情報としてノイズが重畳された放送波をIF信号の形式で分配するIF分配器である。分配されたIF信号は放送受信のために放送復調器12へ供給されると同時に、ノイズ復調器20にも供給される。
20はノイズ復調器であり、放送復調器12の誤り訂正機能を削除した64QAM復調で、誤り訂正をしない状況下でC/N比を計測するために使用される。
【0042】
21は放送波に重畳しているノイズを監視するためのノイズ監視部である。図5を参照してノイズ監視部21の構成を詳細に説明する。
211は視聴情報を重畳する前と後の放送波形から、C/N比を計測するC/N計測部であり、以下から構成される。
【0043】
2110はスイッチであり、CPU16からの指示により、メモリ2113に放送波形を記録するか否かを切り替えるためのスイッチである。
すなわち、図6のスケジューラ例では、タイムスロット1の期間ではノイズ重畳前の放送波形をメモリ2113に記録すべく、A/D変換2112のパスに切り替え、ノイズを重畳するタイムスロット2の期間ではA/D変換2111のパスに切り替えて、重畳しているノイズレベルを安定化させる。
2111と2112は放送波形をアナログ信号からデジタル信号に変換するためのA/D変換である。
2113はノイズ重畳前の放送波形を記録するためのメモリであり、ここに記録されている放送波のキャリアレベルは、C/N算出2115でC/N比を算出するために使用されると同時に、減算器2114でノイズ波形を得るためにも使用される。
2114は図6のタイムスロット2の期間で、視聴情報を重畳する前後の放波形を差し引き、ノイズ波形を得る減算器である。
2115は減算器2114で得られたノイズ波形と、メモリ2113の記録されている放送波形のそれぞれにFFTを演算して電力を求め、これらを差し引くことによって、ノイズ重畳時のC/N比を計測するC/N算出である。
【0044】
212はCPU16から、放送受信に障害が発生しない範囲で指示されたビットエラーレート(以下、BER)をC/N比に換算するBER−C/Nテーブルである。このBERとC/N比の関係を図7を用いて説明する。
図7は横軸にC/N比を、縦軸にBERをそれぞれ常用対数スケールで描いたものである。国内のCATV伝送規格である”JCTEA STD−007−1.0,社団法人日本CATV技術協会”によると、受信装置の性能としては、C/N比が26dBの伝送品位において、受信装置の誤り訂正前のBERは1.0×10−4以下であることが義務付けられている。
【0045】
すなわち、図7によれば、CATV網のC/N比が26dB以上であれば、受信装置の放送受信には障害が発生しない。従って、例えば35dBのC/N比が確保されているCATV網において、CPU16が希望するBERとして1.0×10−6を指定した場合、図7の特性を有する受信装置では、視聴情報として5dBのノイズを重畳しても、30dBのC/N比が保たれているため、放送受信には影響が発生しない。
【0046】
213はC/N比の期待値と計測値の差異を求めるための減算器である。
214は減算器213で得られたC/N比の差に三角波を変調キャリアとして、両者の振幅差を2値化するパルス幅変調器である。
215は214で得られたパルス幅変調信号に積分演算を作用させ、C/N比の差に応じた直流電位を発生させる積分回路である。この直流電位はノイズ生成部14の増幅度を調整して、C/N比を期待値に収束させるために使われる。
【0047】
このような構成において、図9のフローチャートを用いて、受信装置がCATV局側に視聴情報を提供するときの動作の流れを説明する。以下、説明の便宜のため、対象としている受信装置は図6のスケジューラにおいて、受信装置Nとして登録されているものとする。
【0048】
まず、受信装置Nに割り当てられたタイムスロット1の時刻(17:00)が来ると(ステップS20)、ノイズ監視部21のメモリ2113にノイズ(視聴情報)を重畳する前の放送波形を記録する(ステップS21)。
次に、タイムスロット2の時刻(17:10)が来ると(ステップS22)、ノイズ生成部14から擬似ランダムノイズを発生させ、重畳器10を使用して、現在視聴している放送波へ多重する。この時、重畳しているノイズにより、放送受信に障害が発生しない様にするため、ノイズ監視部21により、C/N比を管理しながら、ノイズ生成部14の増幅度を制御する(ステップS23)。
【0049】
さらにタイムスロット3の時刻(17:20)が来ると(ステップS24)、CATV局側の視聴情報収集部3で視聴情報を収集するために、受信装置Nは放送波へのノイズの重畳を停止する。
このように視聴情報がCATV局側で収集された後は、次の収集時刻まで待機する(ステップS20に戻る)。
【0050】
以上の説明では、視聴情報を収集するスケジューラとして、図6の様に、CATV局と受信装置が予め、収集時刻を決めて運用する方法を記述したが、例えば、放送波の未使用帯域を使用して、視聴情報の収集時刻を受信装置に通知し、収集時刻を随時変更する手法を採っても良い。
【0051】
このようにして、視聴情報管理システムに各受信装置の視聴情報が集計された後、番組毎の視聴率を割り出し、これに基づいて放送ヘッドエンド1の番組編成を変更することにより、顧客のニーズが高い番組を提供することが可能となる。
【0052】
<第2実施形態>
上記の第1実施形態では個別住宅に受信装置が設置されている場合を記述したが、第2実施形態ではアパート、マンション等の集合住宅を考慮した時の共同受信システムの構成を説明する。
【0053】
図10は、集合住宅内に複数の受信装置と共同受信装置が棟内ケーブル網により接続され、さらにCATV局と共同受信装置がCATV網と専用通信回線等の通信網で結ばれている構成を示したものである。
CATV局側の構成が上記第1実施形態である図1と異なる点は、分配器6を削除し、視聴情報収集部3が共同受信装置7に移行し、さらに通信モデム8を追加したことである。その他の構成は図1と同一である。
【0054】
図11は共同受信装置7の構成を示した図であり、図1から顧客管理システム5を削除し、新たに放送復調器12と通信モデム8を追加したもので、その他の構成は図1と同一である。
【0055】
このような構成により、集合住宅に居住している顧客の視聴情報を共同受信装置7で一旦収集し、通信網を介してCATV局側の視聴情報管理システムへ伝送し、収集した視聴情報を元にして、放送ヘッドエンド1の番組編成を変更することが可能になる。
【0056】
受信装置側における視聴情報収集の動作は、上記第1実施形態で説明した図9と同一である。また、視聴情報収集部が物理的に共同受信装置に移行し、CATV局側の視聴情報管理システムと顧客管理システムに通信網を介して接続されているため、共同受信装置における視聴情報収集の動作も、上記第1実施形態で説明した図8と同一である。
【0057】
さらに、集合住宅がCATV網から配信される放送以外の放送サービスを実施するために、個別にアンテナを設置して、共同受信装置を経由することによって、棟内ケーブル網へ配信する場合が考えられる。
このような場合、共同受信装置7の視聴情報管理システム4で集計された視聴情報をもとに、共同受信装置7の放送ヘッドエンド1の番組編成を変更し、集合住宅内で独自の番組編成を行っても良い。
【0058】
上記では、1つの集合住宅内における共同受信装置を説明したが、1つの共同受信装置を使用して、複数の集合住宅棟に対して配信する場合にも、本発明を応用できる。
【0059】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【0060】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によると、上り通信のための帯域を割り当てなくても、顧客の視聴情報をCATV局側あるいは共同受信装置側で把握することができるため、伝送帯域を有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタルCATVシステムにおけるCATV局側の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の視聴情報検出部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明のデジタルCATVシステムおよび共同受信システムにおける受信装置側の構成例を示すブロック図である。
【図4】図3のノイズ生成部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図5】図3のノイズ監視部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明のデジタルCATVシステムおよび共同受信システムで使用している視聴情報を収集するためのスケジュール例である。
【図7】本発明のデジタルCATVシステムおよび共同受信システムで使用しているビットエラーレートとC/N比の関係を示した図である。
【図8】本発明のデジタルCATVシステムにおけるCATV局側および共同受信システムの共同受信装置側の視聴情報収集の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明のデジタルCATVシステムおよび共同受信システムにおける受信装置側の視聴情報収集の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の共同受信システムの構成を示すブロック図である。
【図11】図10の共同受信装置の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図12】従来例におけるCATV局側の構成を示すブロック図である。
【図13】従来例における受信装置側の構成を示すブロック図である。
【図14】従来例および本実施例で使用している周波数割り当てを説明する図である。
【図15】本実施例において、視聴情報が重畳されていない時の放送波スペクトラム(A)と、視聴情報が重畳された放送波スペクトラム(B)を表す図である。
【符号の説明】
1…放送ヘッドエンド、2…放送変調器、3…視聴情報収集部、4…視聴情報管理システム、5…顧客管理システム、6,46…分配器、7…共同受信装置、8…通信モデム、10…重畳器、11…放送チューナ、12…放送復調器、13…MPEG2デコーダ、14…ノイズ生成部、15…デスクランブラ、16…CPU、17…ICカード、18…IF分配器、19…映像出力端子、20…ノイズ復調器、21…ノイズ監視部、31…RFチューナ、32…放送周波数メモリ、33…視聴情報収集スケジューラ、34…視聴情報検出部、40…ケーブルモデム終端器、41…下り変調器、42…上り変調器、43…混合器、44,45…分波器、47…ケーブルモデム、141…擬似ランダムノイズ発生回路、142…バンドパスフィルタ、143…増幅回路、144…アップコンバータ、211…C/N計測部、212…BER−C/Nテーブル、213,2114,3406…減算器、214…パルス幅変調器、215…積分回路、340…視聴情報抽出部、341…視聴情報判定部、342…パケット化部、343…LANトランシーバ、2110,3401…スイッチ、2111,2112,3402,3403…A/D変換、2113,3404,3405…メモリ、2115…C/N算出。
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信装置、送信装置、デジタルCATVシステム、共同受信装置および共同受信システムに関し、具体的には、ケーブルテレビ(以下、CATV)で放送サービスを個別住宅や集合住宅に配信したときに、顧客が放送サービスを視聴しているかの情報を収集する技術である。
【0002】
【従来の技術】
近年、ケーブルテレビ網のデジタル化に伴い、放送の多チャンネル化が進められている。その一方でCATV局は限られた伝送帯域を有効に使用するために、顧客の視聴情報を把握して、魅力ある番組を配信しようと努めている。
【0003】
図12および図13は、双方向通信により、CATV局で視聴情報を収集する従来のデジタルCATVシステムの構成図を示すものであり、CATV局への上り通信方法としては、ケーブルモデムを使用している。
【0004】
図12は、CATV局側の構成であり、同図において、1はBSデジタル放送やCSデジタル放送をケーブルテレビ向けに伝送フォーマットを変換する放送ヘッドエンドであり、CATV局が自局エリア向けに製作したコンテンツ(自主放送)のエンコーダ装置も含んでいる。
【0005】
2は放送変調器であり、日本では64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)が使用される。また、CATV網で発生したビット誤りを受信装置で訂正するために、誤り訂正コードも放送変調器2に追加される。
【0006】
40はケーブルモデム終端器であり、下り通信用帯域を使用して、受信装置へ視聴情報を送出するように要求を出す。また、受信装置から送出された視聴情報は上り通信用帯域を使用して、CATV局側に伝えられ、ケーブルモデム終端器でパケットフォーマットの変換を行った上でCATV局内のLANに伝送される。
【0007】
41はケーブルモデム終端器40から送出された視聴情報の要求パケットを64QAMや256QAMに変換して、CATV網に送出する下り変調器である。
【0008】
42は受信装置から送出された上り信号を復調して、ケーブルモデム終端器40に渡す上り復調器である。16QAMやQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)が使用される。
なお、CATV網の周波数配置は図14に示すように、放送および通信サービスの下り信号は90〜770MHzが使用され、一方、上り信号は10〜55MHzが使用される。
【0009】
4はCATV局内のLANに接続された視聴情報管理システムであり、番組毎の視聴率情報や、後述する顧客管理システム5と連動して、顧客の嗜好番組等を集計し、保存する。さらに、集計された視聴情報をもとに放送ヘッドエンド1の番組編成を変更することによって、顧客が望む番組を配信できる。
【0010】
5はCATV局内LANに接続された顧客管理システムであり、顧客の契約形態、住所さらには設置している受信装置のID等が記録されており、上り信号がどの顧客から送出されたかが、このシステムで判別できる。
【0011】
43は放送変調器2と下り変調器41から出力された変調信号を混合するための混合器である。
44は下り信号と顧客からの上り信号を分離する分波器である。
【0012】
図13は顧客宅に設置される受信装置の構成である。
45はCATV網から、上り信号と下り信号を分離する分波器である。
46は下り信号から、放送波とケーブルモデムの下り信号を分配する分配器である。ケーブルモデム終端器40からの下り信号はケーブルモデム47へ、放送波は放送チューナ11へ、それぞれ伝送される。
【0013】
11は放送チューナであり、CPU16の指示により、顧客が選択した放送波に同調される。
12は放送変調器2に対応した放送復調器であり、64QAMが使用される。また、誤り訂正機能も内蔵しており、CATV網で発生したビットエラーも放送復調器12で訂正される。
【0014】
13はMPEG2に準拠したビデオ、オーディオおよびシステムのデコーダであり、デコードされたビデオ、オーディオは映像出力端子19を介してテレビ等の表示機器へ出力する。映像出力端子19としては、D端子やコンポジットビデオ端子等が例として挙げられる。
15はデスクランブラであり、顧客毎の契約情報を記憶したICカード17からスクランブルキーを受け取り、有料放送等に掛けられた暗号を解除する。国内規格ではMULTI2という方式が採用されている。
【0015】
ICカード17には上述の契約情報の他に、カード内部のメモリに顧客の視聴履歴(以下、視聴情報)を記録しており、定期的にケーブルモデム47の上り信号を使用して、CATV局へ視聴情報を送出する。
また、CATV局からケーブルモデムの下り信号を経由して、即時に視聴情報を収集することも可能である。即時要求の場合の受信装置の動作としては、ケーブルモデム47は下り信号を解釈し、視聴情報の要求が含まれていた時はICカード17から視聴情報を読み出し、上り信号に視聴情報を挿入して、CATV局に送出する。
【0016】
上記ではケーブルモデムによる視聴情報の収集方法を説明したが、電話モデムを使用する方法も採用されている。この場合の構成は図12および13のケーブルモデム終端器40とケーブルモデム47がそれぞれ、電話モデム終端器と電話モデムに置き換えたものとなるだけで、動作フローはケーブルモデム時と変わらない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
このように双方向通信手段を導入することより、視聴情報をCATV局で集計することができる反面、上り通信用に帯域を割り当てる必要があり、配信番組を増やせないという問題を引き起こす。
一方、ケーブルモデムの代わりに電話モデムを使用する手法では、CATV局側が視聴情報を顧客から収集している間、顧客が電話を使用出来ないという欠点がある。
【0018】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、上り通信用に帯域を割り当てずに顧客の視聴情報をCATV局で集計することができる受信装置、送出装置、デジタルCATVシステム、共同受信装置および共同受信システムを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は次のような構成をとる。
個別住宅へケーブルテレビ網のデジタル放送サービスを配信するデジタルCATVシステムは、放送サービスを複数の受信装置へ送出する送出装置と、前記配信された放送サービスを受信する複数の受信装置とから構成されている。
受信装置は、所定のスケジュールにしたがって、視聴している放送波に視聴情報(例えば、擬似ランダムノイズ)を重畳した放送波と前記視聴情報を重畳しない放送波とを発生するようにした。
この視聴情報がノイズの場合には、ノイズが重畳された放送波と、ノイズが重畳されていない放送波の差信号から計測されたC/N比(A)が放送受信に障害が発生しないC/N比(B)(例えば、受信映像の破綻が生じないビットエラーレートから算出する)に収束するように、前記ノイズの増幅度を定めるようにした。
【0020】
送出装置は、受信装置と同じスケジュールにしたがって該受信装置から放送波をサンプリングし、このサンプリングされた放送波間の相違から、受信装置で重畳された視聴情報(例えば、擬似ランダムノイズ)を抽出する。
視聴情報の有無により、この視聴情報を重畳している放送波を視聴しているか否かを判定して、複数の受信装置から得た視聴情報を集計することにより、放送番組の番組編成を変更して配信するようにした。
【0021】
また、集合住宅へケーブルテレビ網にデジタル放送サービスを配信する共同受信システムは、放送サービスを送出する局送出装置と、前記放送サービスを複数の受信装置へ配信する共同受信装置と、前記配信された放送サービスを受信する複数の受信装置とから構成されている。
この共同受信装置は、受信装置と同じスケジュールにしたがって、放送波をサンプリングし、このサンプリングされた放送波間の相違から前記視聴情報を抽出し、複数の受信装置から得た前記視聴情報を通信網を介して前記局送出装置に伝送するようにした。
局送出装置は、通信網を介して前記共同受信装置から受信した視聴情報を集計することにより、番組編成を変更して配信するようにした。
さらに、共同受信装置は複数の受信装置から得た前記視聴情報を集計することにより、番組編成を変更して配信するようにした。
【0022】
以上の構成により、上り通信のための帯域を割り当てなくても、顧客の視聴情報をCATV局側あるいは共同受信装置側で把握することができ、放送周波数の帯域を有効に活用できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明のデジタルCATVシステムに係る好適な実施形態について説明する。
<第1実施形態>
先ず、個別住宅に受信装置が設置されている場合のデジタルCATVシステムについて説明する。
図1は、CATV局側の構成例を示すものであり、従来の構成を示す図12で使用していたケーブルモデムの代わりに、視聴情報収集部3と分配器6を追加している。その他の構成は図12と同一である。追加した構成は放送周波数帯で動作するものであり、上り通信用の帯域を使用しない。
【0024】
視聴情報収集部3は、さらにRFチューナ31、放送周波数メモリ32、視聴情報収集スケジューラ33、および視聴情報検出部34から構成される。
RFチューナ31はケーブル網で配信している放送を後述する視聴情報収集スケジューラ33の指示に基づいて、受信するRFチューナである。
【0025】
放送周波数メモリ32は、放送ヘッドエンド1から実際にCATV網に伝送される周波数を記録するメモリであり、図14に示す様に、90〜770MHzの放送周波数が記録される。一般的には、CATV網内で使用される放送周波数帯を受信装置側に知らせるために、方法ヘッドエンド1でMPEGトランスポートストリーム内に伝送されるNIT(Network Information Table)にケーブル分配記述子を追加する。この記述子に記載された放送周波数が放送周波数メモリ32に記録される。
【0026】
視聴情報収集スケジューラ33は、CATV局側と受信装置側が放送波を監視し合いながら視聴情報を収集するため、CATV局と受信装置側で処理時刻を分割するためのスケジューラである。一例としては図6に示す様に、受信装置1台毎に視聴情報の重畳時刻を決めて、CATV局側からポーリング処理で視聴情報を収集する方法がある。
【0027】
図6では受信装置毎にタイムスロットを3つ割り当てて、視聴情報を収集している。即ち、タイムスロット1では、受信装置は視聴情報を放送波に重畳せず、CATV局側と受信装置側で、それぞれ、視聴情報を重畳する前の放送波形をメモリに記録する。
タイムスロット2では受信装置が視聴している放送波の周波数帯に視聴情報を重畳し、他方、CATV局側ではこの視聴情報を重畳した後の放送波形をメモリに記録する。
タイムスロット3では、受信装置が視聴情報の重畳を停止し、CATV局側では視聴情報の有無を検出し、視聴情報管理システム4に視聴情報を転送する。
【0028】
視聴情報検出部34は、受信装置側が放送波に重畳した視聴情報を検出する回路であり、本実施形態のCATV局側では擬似ランダムノイズ(以下、ノイズ)を重畳している。視聴情報検出部34はさらに図2の構成から成る。
即ち、340は視聴情報を重畳する前と後で放送波の波形を記録することにより、放送波に重畳されている視聴情報、すなわちノイズを抽出する視聴情報抽出部であり、さらに以下の構成から成り立っている。
【0029】
3401はスイッチであり、視聴情報収集スケジューラ33からの指示により、メモリ3404とメモリ3405のいずれに放送波形を記録するのかを切り替えるためのスイッチである。
3402と3403は放送波形をアナログ信号からデジタル信号に変換するためのA/D変換である。
3404と3405は放送波形を記録するためのメモリであり、メモリ3404は受信装置が視聴情報を重畳していない期間の放送波を記録するために使用され、他方、メモリ3405は受信装置が視聴情報を重畳している期間の放送波を記録するために使用する。図6のスケジューラ例では、タイムスロット1でノイズ重畳前の放送波形がメモリ3404に記録され、タイムスロット2でノイズ重畳後の放送波形がメモリ3405に記録される。
3406は視聴情報を重畳する前後の放送波形をメモリ3404およびメモリ3405から読み出して、差し引くための減算器である。
【0030】
341は、視聴情報抽出部340で得られたノイズ波形をFFT(Fast Fourier Transformation)することによって、ノイズの電力を算出し、視聴情報の有無を判断する視聴情報判定部である。
342はRFチューナ31で現在監視している放送周波数と、視聴情報抽出部340から得られた視聴情報の有無をパケット化するパケット化部であり、このパケットは局内LANに接続されている視聴情報管理システム4や顧客管理システム5に通知される。パケットフォーマットの一例としては、IP(Internet Protocol)パケットがある。
343はパケット化部342から出力されるパケットを局内LANへ伝送するために符号化および変調を作用させるLANトランシーバである。例としてはイーサーネットがある。
【0031】
このような構成において、図6を参照しながら図8のフローチャートを用いて、顧客管理システム5に登録されている全受信装置の視聴情報を収集する視聴情報収集部3の動作の流れを説明する。
iは顧客管理システム5に登録されている受信装置を表す整数であり、1から登録受信装置の総数まで変化する整数である。また、jは放送周波数帯の内、実際に使用されている周波数帯に付与されたインデックスであり、1から使用周波数帯の総数まで変化する整数である。これら変数iとjの値は視聴情報収集スケジューラ33で管理されている。
【0032】
最初に、変数iを初期値「1」に設定する(ステップS1)。
変数jを初期値「1」に設定する(ステップS2)。
受信装置iに対するタイムスロット1の時刻が到来すると、RFチューナ31をインデックスjで示される放送周波数帯に同調させる(ステップS3)。
【0033】
そして、視聴情報検出部34のメモリ3404に受信装置iの視聴情報が重畳される前の放送波形を記録する(ステップS4)。
次に、タイムスロット2の時刻が到来すると、視聴情報検出部34のメモリ3405に受信装置iの視聴情報を重畳した後の放送波形を記録する(ステップS5)。
ステップS4とステップS5で得られた放送波形との差を取り、重畳されているノイズレベルを検出する。
ステップS4とステップS5の放送波形の例をそれぞれ、図15の(A),(B)に示す。図15について、説明する。
即ち、放送変調方式として、QAM等のデジタル変調を使用すると、放送波のスペクトラムは図15の(A)の様に、放送コンテンツに依存せずに、1つの放送波内で電力が均一に分散する台形の形状を持つ。一方、(A)にランダムノイズを重畳するとノイズフロアが浮くため、(B)の様なスペクトラムとなる。ステップS4とステップS5で採取した放送コンテンツは異なっても、以上に見たデジタル変調の性質を使用することによって、定常的に重畳ノイズを計測出来る。
さらに検出されたノイズレベルが計測誤差を超えていれば(例えば3dB以上)、RFチューナ31で同調している放送波が受信装置iで視聴していると判断する(ステップS6)。
【0034】
もし、ステップS6でノイズが存在しない、すなわち、RFチューナ31で同調している放送周波数帯を視聴していないと判定した場合には、CATV局で使用している放送周波数帯の最大値に達していないかを調べ(ステップS8)、達していないときには同調する放送周波数帯を遷移させるために変数jをインクリメントして(ステップS9)、受信装置iがインクリメントした放送周波数帯jを視聴しているかを調べるためにステップS3へ戻る。
【0035】
また、CATV局で使用している放送周波数帯の最大値に達していた場合には(ステップS8のYES)、登録されている受信装置すべてについて視聴情報を収集したかを調べ(ステップS10)、収集していない受信装置があるときには変数iをインクリメントして(ステップS11)、受信装置iの視聴情報を収集するためにステップS2へ戻る。一方、すべての登録受信装置の視聴情報を収集し終えた場合には、再度、すべての登録受信装置の視聴情報を収集しなおすためにステップS1へ戻る。
【0036】
他方、ステップS6で視聴していると判断した場合には、タイムスロット3の期間にCATVの局内LANに接続されている視聴情報管理システム4に視聴情報と視聴している放送周波数帯を伝え(ステップS7)、ステップS8へ進む。
【0037】
このように視聴情報管理システム4に格納された視聴情報は、放送ヘッドエンド1を制御して、CATV局の番組編成を変更するために使用される。
なお、本実施形態ではRFチューナ1台を使用して、順次同調させたが、複数台のRFチューナを搭載して、処理時間を短縮させるようにしても良い。
また、図8ではすべての登録受信装置の視聴情報を収集する例を示したが、任意抽出で収集しても良い。
【0038】
次に、図3は受信装置側の構成例を示すものであり、従来の受信装置の構成を示す図13からケーブルモデム47、分配器46および分波器45を削除し、重畳器10、ノイズ生成部14、ノイズ復調器20、ノイズ監視部21およびIF分配器18を追加している。その他の構成は図13と同一である。
本実施形態の受信装置側でも、CATV局側と同様、視聴情報として擬似ランダムノイズを使用する。
【0039】
10は後述するノイズ生成部14から生成されるノイズを放送波に重畳するための重畳器である。
14は視聴情報としてノイズを生成するノイズ生成部である。図4を参照してノイズ生成部14の構成を詳細に説明する。
【0040】
141は擬似ランダムノイズ発生回路であり、一例として、ダイオードが発生する雑音を増幅する回路が挙げられる。
142は擬似ランダムノイズ発生回路141で発生したノイズを放送波のバンド幅である6MHzに帯域制限するためのバンドパスフィルタである。
143はノイズの増幅回路であり、後述するノイズ監視部21からの制御により、放送受信を妨害しない様に、増幅度を調整する。
144はノイズを現在視聴中の放送周波数へ周波数変換するためのアップコンバータである。
【0041】
18はノイズ生成部14および重畳器10により、視聴情報としてノイズが重畳された放送波をIF信号の形式で分配するIF分配器である。分配されたIF信号は放送受信のために放送復調器12へ供給されると同時に、ノイズ復調器20にも供給される。
20はノイズ復調器であり、放送復調器12の誤り訂正機能を削除した64QAM復調で、誤り訂正をしない状況下でC/N比を計測するために使用される。
【0042】
21は放送波に重畳しているノイズを監視するためのノイズ監視部である。図5を参照してノイズ監視部21の構成を詳細に説明する。
211は視聴情報を重畳する前と後の放送波形から、C/N比を計測するC/N計測部であり、以下から構成される。
【0043】
2110はスイッチであり、CPU16からの指示により、メモリ2113に放送波形を記録するか否かを切り替えるためのスイッチである。
すなわち、図6のスケジューラ例では、タイムスロット1の期間ではノイズ重畳前の放送波形をメモリ2113に記録すべく、A/D変換2112のパスに切り替え、ノイズを重畳するタイムスロット2の期間ではA/D変換2111のパスに切り替えて、重畳しているノイズレベルを安定化させる。
2111と2112は放送波形をアナログ信号からデジタル信号に変換するためのA/D変換である。
2113はノイズ重畳前の放送波形を記録するためのメモリであり、ここに記録されている放送波のキャリアレベルは、C/N算出2115でC/N比を算出するために使用されると同時に、減算器2114でノイズ波形を得るためにも使用される。
2114は図6のタイムスロット2の期間で、視聴情報を重畳する前後の放波形を差し引き、ノイズ波形を得る減算器である。
2115は減算器2114で得られたノイズ波形と、メモリ2113の記録されている放送波形のそれぞれにFFTを演算して電力を求め、これらを差し引くことによって、ノイズ重畳時のC/N比を計測するC/N算出である。
【0044】
212はCPU16から、放送受信に障害が発生しない範囲で指示されたビットエラーレート(以下、BER)をC/N比に換算するBER−C/Nテーブルである。このBERとC/N比の関係を図7を用いて説明する。
図7は横軸にC/N比を、縦軸にBERをそれぞれ常用対数スケールで描いたものである。国内のCATV伝送規格である”JCTEA STD−007−1.0,社団法人日本CATV技術協会”によると、受信装置の性能としては、C/N比が26dBの伝送品位において、受信装置の誤り訂正前のBERは1.0×10−4以下であることが義務付けられている。
【0045】
すなわち、図7によれば、CATV網のC/N比が26dB以上であれば、受信装置の放送受信には障害が発生しない。従って、例えば35dBのC/N比が確保されているCATV網において、CPU16が希望するBERとして1.0×10−6を指定した場合、図7の特性を有する受信装置では、視聴情報として5dBのノイズを重畳しても、30dBのC/N比が保たれているため、放送受信には影響が発生しない。
【0046】
213はC/N比の期待値と計測値の差異を求めるための減算器である。
214は減算器213で得られたC/N比の差に三角波を変調キャリアとして、両者の振幅差を2値化するパルス幅変調器である。
215は214で得られたパルス幅変調信号に積分演算を作用させ、C/N比の差に応じた直流電位を発生させる積分回路である。この直流電位はノイズ生成部14の増幅度を調整して、C/N比を期待値に収束させるために使われる。
【0047】
このような構成において、図9のフローチャートを用いて、受信装置がCATV局側に視聴情報を提供するときの動作の流れを説明する。以下、説明の便宜のため、対象としている受信装置は図6のスケジューラにおいて、受信装置Nとして登録されているものとする。
【0048】
まず、受信装置Nに割り当てられたタイムスロット1の時刻(17:00)が来ると(ステップS20)、ノイズ監視部21のメモリ2113にノイズ(視聴情報)を重畳する前の放送波形を記録する(ステップS21)。
次に、タイムスロット2の時刻(17:10)が来ると(ステップS22)、ノイズ生成部14から擬似ランダムノイズを発生させ、重畳器10を使用して、現在視聴している放送波へ多重する。この時、重畳しているノイズにより、放送受信に障害が発生しない様にするため、ノイズ監視部21により、C/N比を管理しながら、ノイズ生成部14の増幅度を制御する(ステップS23)。
【0049】
さらにタイムスロット3の時刻(17:20)が来ると(ステップS24)、CATV局側の視聴情報収集部3で視聴情報を収集するために、受信装置Nは放送波へのノイズの重畳を停止する。
このように視聴情報がCATV局側で収集された後は、次の収集時刻まで待機する(ステップS20に戻る)。
【0050】
以上の説明では、視聴情報を収集するスケジューラとして、図6の様に、CATV局と受信装置が予め、収集時刻を決めて運用する方法を記述したが、例えば、放送波の未使用帯域を使用して、視聴情報の収集時刻を受信装置に通知し、収集時刻を随時変更する手法を採っても良い。
【0051】
このようにして、視聴情報管理システムに各受信装置の視聴情報が集計された後、番組毎の視聴率を割り出し、これに基づいて放送ヘッドエンド1の番組編成を変更することにより、顧客のニーズが高い番組を提供することが可能となる。
【0052】
<第2実施形態>
上記の第1実施形態では個別住宅に受信装置が設置されている場合を記述したが、第2実施形態ではアパート、マンション等の集合住宅を考慮した時の共同受信システムの構成を説明する。
【0053】
図10は、集合住宅内に複数の受信装置と共同受信装置が棟内ケーブル網により接続され、さらにCATV局と共同受信装置がCATV網と専用通信回線等の通信網で結ばれている構成を示したものである。
CATV局側の構成が上記第1実施形態である図1と異なる点は、分配器6を削除し、視聴情報収集部3が共同受信装置7に移行し、さらに通信モデム8を追加したことである。その他の構成は図1と同一である。
【0054】
図11は共同受信装置7の構成を示した図であり、図1から顧客管理システム5を削除し、新たに放送復調器12と通信モデム8を追加したもので、その他の構成は図1と同一である。
【0055】
このような構成により、集合住宅に居住している顧客の視聴情報を共同受信装置7で一旦収集し、通信網を介してCATV局側の視聴情報管理システムへ伝送し、収集した視聴情報を元にして、放送ヘッドエンド1の番組編成を変更することが可能になる。
【0056】
受信装置側における視聴情報収集の動作は、上記第1実施形態で説明した図9と同一である。また、視聴情報収集部が物理的に共同受信装置に移行し、CATV局側の視聴情報管理システムと顧客管理システムに通信網を介して接続されているため、共同受信装置における視聴情報収集の動作も、上記第1実施形態で説明した図8と同一である。
【0057】
さらに、集合住宅がCATV網から配信される放送以外の放送サービスを実施するために、個別にアンテナを設置して、共同受信装置を経由することによって、棟内ケーブル網へ配信する場合が考えられる。
このような場合、共同受信装置7の視聴情報管理システム4で集計された視聴情報をもとに、共同受信装置7の放送ヘッドエンド1の番組編成を変更し、集合住宅内で独自の番組編成を行っても良い。
【0058】
上記では、1つの集合住宅内における共同受信装置を説明したが、1つの共同受信装置を使用して、複数の集合住宅棟に対して配信する場合にも、本発明を応用できる。
【0059】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能であるのは勿論である。
【0060】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によると、上り通信のための帯域を割り当てなくても、顧客の視聴情報をCATV局側あるいは共同受信装置側で把握することができるため、伝送帯域を有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタルCATVシステムにおけるCATV局側の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の視聴情報検出部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明のデジタルCATVシステムおよび共同受信システムにおける受信装置側の構成例を示すブロック図である。
【図4】図3のノイズ生成部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図5】図3のノイズ監視部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明のデジタルCATVシステムおよび共同受信システムで使用している視聴情報を収集するためのスケジュール例である。
【図7】本発明のデジタルCATVシステムおよび共同受信システムで使用しているビットエラーレートとC/N比の関係を示した図である。
【図8】本発明のデジタルCATVシステムにおけるCATV局側および共同受信システムの共同受信装置側の視聴情報収集の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明のデジタルCATVシステムおよび共同受信システムにおける受信装置側の視聴情報収集の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の共同受信システムの構成を示すブロック図である。
【図11】図10の共同受信装置の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図12】従来例におけるCATV局側の構成を示すブロック図である。
【図13】従来例における受信装置側の構成を示すブロック図である。
【図14】従来例および本実施例で使用している周波数割り当てを説明する図である。
【図15】本実施例において、視聴情報が重畳されていない時の放送波スペクトラム(A)と、視聴情報が重畳された放送波スペクトラム(B)を表す図である。
【符号の説明】
1…放送ヘッドエンド、2…放送変調器、3…視聴情報収集部、4…視聴情報管理システム、5…顧客管理システム、6,46…分配器、7…共同受信装置、8…通信モデム、10…重畳器、11…放送チューナ、12…放送復調器、13…MPEG2デコーダ、14…ノイズ生成部、15…デスクランブラ、16…CPU、17…ICカード、18…IF分配器、19…映像出力端子、20…ノイズ復調器、21…ノイズ監視部、31…RFチューナ、32…放送周波数メモリ、33…視聴情報収集スケジューラ、34…視聴情報検出部、40…ケーブルモデム終端器、41…下り変調器、42…上り変調器、43…混合器、44,45…分波器、47…ケーブルモデム、141…擬似ランダムノイズ発生回路、142…バンドパスフィルタ、143…増幅回路、144…アップコンバータ、211…C/N計測部、212…BER−C/Nテーブル、213,2114,3406…減算器、214…パルス幅変調器、215…積分回路、340…視聴情報抽出部、341…視聴情報判定部、342…パケット化部、343…LANトランシーバ、2110,3401…スイッチ、2111,2112,3402,3403…A/D変換、2113,3404,3405…メモリ、2115…C/N算出。
Claims (16)
- ケーブルテレビ網からデジタル放送サービスを受信する受信装置において、視聴している放送波に視聴情報を重畳する手段を備えることを特徴とする受信装置。
- 請求項1に記載の受信装置において、擬似ランダムノイズを生成する手段を備え、前記視聴情報として、擬似ランダムノイズ(以下、ノイズ)を使用することを特徴とする受信装置。
- 請求項2記載の受信装置において、前記重畳手段から得られる前記ノイズが重畳された放送波と、前記重畳手段を作用させない放送波の差信号からC/N比を計測する手段と、前記計測手段から得られるC/N比(A)が放送受信に障害が発生しないC/N比(B)に収束するように、前記生成手段のノイズ増幅度を定める手段とを備えることを特徴とする受信装置。
- 請求項3記載の受信装置において、前記C/N比(B)は受信映像の破綻が生じないビットエラーレートから算出されることを特徴とする受信装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の受信装置において、所定のスケジュールにしたがって、前記視聴情報を発生する手段を備えることを特徴とする受信装置。
- ケーブルテレビ網にデジタル放送サービスを複数の受信装置へ送出する送出装置において、前記受信装置で重畳された視聴情報を放送波から抽出する手段を備えることを特徴とする送出装置。
- 請求項6に記載の送出装置において、前記抽出手段は、受信装置と同じスケジュールにしたがって、放送波をサンプリングし、このサンプリングされた放送波間の相違から前記視聴情報を抽出するようにしたことを特徴とする送出装置。
- 請求項6または7に記載の送出装置において、前記視聴情報は、擬似ランダムノイズであることを特徴とする送出装置。
- 請求項6乃至8のいずれかに記載の送出装置において、前記視聴情報の有無により、この視聴情報を重畳している放送波を視聴しているか否かを判定する手段を備えることを特徴とする送出装置。
- 請求項6乃至9のいずれかに記載の送出装置において、複数の受信装置から得られる前記視聴情報を集計することにより、放送番組の番組編成を変更する手段を備えることを特徴とする送出装置。
- ケーブルテレビ網にデジタル放送サービスを送出する送出装置と、前記放送サービスを受信する複数の受信装置とから構成されるデジタルCATVシステムにおいて、前記受信装置は請求項1乃至5のいずれかに記載の受信装置であり、前記送出装置は請求項6乃至10のいずれかに記載の送出装置であることを特徴とするデジタルCATVシステム。
- ケーブルテレビ網にデジタル放送サービスを送出する局送出装置からデジタル放送サービスを受信して、前記放送サービスを複数の受信装置へ配信する共同受信装置において、前記受信装置で重畳された視聴情報を放送波から抽出する手段と、通信網を介して前記視聴情報を前記局送出装置に伝送する手段とを備えることを特徴とする共同受信装置。
- 請求項12に記載の共同受信装置において、前記抽出手段は、受信装置と同じスケジュールにしたがって、放送波をサンプリングし、このサンプリングされた放送波間の相違から前記視聴情報を抽出するようにしたことを特徴とする共同受信装置。
- 請求項12または13に記載の共同受信装置において、前記視聴情報の有無により、この視聴情報を重畳していた放送波を視聴しているか否かを判定する手段を備えることを特徴とする共同受信装置。
- 請求項12乃至14のいずれかに記載の共同受信装置において、複数の受信装置から得られる前記視聴情報を集計することにより、放送番組の番組編成を変更する手段を備えることを特徴とする共同受信装置。
- ケーブルテレビ網にデジタル放送サービスを送出する局送出装置と、前記放送サービスを配信する共同受信装置と、前記配信された放送サービスを受信する複数の受信装置と、から構成される共同受信システムにおいて、前記共同受信装置は請求項12乃至15のいずれかに記載の共同受信装置であり、前記受信装置は請求項1乃至5のいずれかに記載の受信装置であり、前記局送出装置は前記共同受信装置から通信網を介して受信した視聴情報を集計して、番組編成を変更する手段を備えることを特徴とする共同受信システム。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7104685B2 (en) | 2003-03-28 | 2006-09-12 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Temperature sensor with quick response |
JP2011139486A (ja) * | 2011-01-27 | 2011-07-14 | Kenwood Corp | デジタル放送受信機及び制御方法 |
JP2012120176A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-06-21 | Chi Lin Technology Co Ltd | 自動番組作成機能および視聴者数フィードバック機能を有する放送システム |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003148124A patent/JP2004350241A/ja active Pending
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