JP2004254102A - ケーブルモデム内蔵セットトップボックス - Google Patents
ケーブルモデム内蔵セットトップボックス Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004254102A JP2004254102A JP2003042825A JP2003042825A JP2004254102A JP 2004254102 A JP2004254102 A JP 2004254102A JP 2003042825 A JP2003042825 A JP 2003042825A JP 2003042825 A JP2003042825 A JP 2003042825A JP 2004254102 A JP2004254102 A JP 2004254102A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- channel
- cable modem
- unit
- signal
- built
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
- Communication Control (AREA)
Abstract
【課題】ケーブルモデム内蔵セットトップボックスにおいて、自機に有効なケーブルモデム用のチャネルを検出するために多くの時間を要していた。
【解決手段】デジタル放送受信部で、割り当てられた周波数帯域内のチャネルにチューニングしてテレビ放送信号を有するかを検出し、テレビ放送信号を有しない場合はそのチャネルをケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶する。
ケーブルモデム部のチューニング時に前記をケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されたチャネルの情報を用いてチューニングする。
【選択図】 図2
【解決手段】デジタル放送受信部で、割り当てられた周波数帯域内のチャネルにチューニングしてテレビ放送信号を有するかを検出し、テレビ放送信号を有しない場合はそのチャネルをケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶する。
ケーブルモデム部のチューニング時に前記をケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されたチャネルの情報を用いてチューニングする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ケーブルテレビジョン(CATV)網によってデジタル放送を受信するセットトップボックスにCATV網を利用してデータ通信を行うケーブルモデムを内蔵したケーブルモデム内蔵セットトップボックスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のCATVは、ビルの谷間や山間部等におけるテレビ画像の映りの悪さを回避するために、共同アンテナを設置するとともにケーブルにより加入者の家庭に送信するものである。また、このように有線のケーブルにより接続されることから、視聴者、顧客を特定できるため、有料テレビとしても用いられる。
【0003】
従来のシステムは、放送局から家庭へ下り回線を使用して下り信号として情報を発信する、片方向のみ伝送するCATVであった。しかし近年、CATV網を利用してデータ通信を行うケーブルモデムが普及し、さらにケーブルモデムを内蔵したセットトップボックスが普及しはじめている。
【0004】
通常、ケーブルモデムはテレビ放送用に割り当てられたチャネルのうちの一つを下りチャネルとして利用し、ケーブル局からケーブルモデムの方向(下り方向)のデータ通信を行う。どのチャネルを使用するかは各CATV局によって異なるので、ケーブルモデムの設置時に、所定の周波数内にある利用可能なチャネルに順次チューニングし、自機に対するケーブルモデムの下りチャネルとして利用可能かどうかを判定する。一度利用可能な下りチャネルが見つかれば、それを不揮発性メモリ等に記憶し、次回からはその下りチャネルを最初に判定する。
【0005】
一般にケーブルモデムの下りチャネルが自機にとって利用可能かどうかの判定には、時間がかかる。例えば、DOCSIS(Data Over Cable System Interface Specification)規格に準拠したケーブルモデムでは、次のような手順で判定を行う。(1)適当な周波数チャネルにチューニングする。(2)入力信号を所定の変調方式に則って復調する。(3)復調後の信号をDOCSIS規格に則って復号する。(4)パラメータ設定情報を受信し、自機を設定する。(5)センター局にあるCMTS(Cable Modem Termination System)とやりとりし、タイミング調整や使用する上り周波数の微調整等を行う。(6)DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によりDHCPサーバーからIPアドレス等を取得、設定する。(7)TOD(Time of Day)により、TODサーバーから現在時刻を取得、時刻設定を行う。(8)TFTP(Trivial File Transfer Protocol)により、TFTPサーバーから上位層のパラメータを取得、設定する。(9)CMTSにケーブルモデムを登録する。これらがすべて正しく動作したことをもって、下りチャネルが自機にとって利用可能であることがわかる。
【0006】
上記の下りチャネルの設定は、ケーブルモデムの設置時の他、CATV局の都合で下りチャネルが変更になった場合等にも行われる。
【0007】
CATVにおいて、テレビ放送用もしくはケーブルモデムの下りチャネル用に割り当てられている周波数帯域は、おおむね88MHzから860MHzの範囲であり、1チャネル分の帯域幅は日本や米国では6MHz、欧州では8MHzである。最悪の場合、ケーブルモデム設置時に100前後のチャネルを判定する必要があり、これにより設置や下りチャネル変更時に多くの時間がかかっていた。
【0008】
特許文献1によれば、ケーブルモデムは、接続されている情報処理装置から下りチャネルの周波数を受信するインタフェースをもち、その周波数をキャッシュに登録する。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−176465号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の構成にはいくつかの問題がある。特許文献1のケーブルモデムでは、あらかじめ情報処理装置がケーブルモデムで使用される下りチャネルの周波数を知っていなければならない。下りチャネルの周波数をケーブルモデムに添付して発送したり、またはサービスマンが周波数の一覧表を参照しながら設置する等の方法が考えられる。CATV局によっては多くのケーブルモデムを収容するために、複数の下りチャネルを使用してケーブルモデムシステムを構築している場合がある。更にCATV網の構成とユーザー宅の地理的な位置関係は独立なので、隣あったユーザー宅でも使用する下りチャネルの周波数が異なる場合もある。このような状況では、ケーブルモデムに周波数を添付する方法も、サービスマンが一覧表を参照しながら設置する方法も、煩雑な作業が発生し誤りもおきやすい。
【0011】
また、情報処理装置に特別なソフトウェアを搭載し、かつ設定するチャネルの周波数を正確に入力する必要があり、設定作業は訓練を受けたサービスマンを必要とし、一般ユーザーには難しい。
【0012】
一方、セットトップボックスでも、設置時に割り当てられている周波数帯域をサーチしテレビ放送を流しているチャネルを検出し、記憶する。一般的に、サーチボタン等を押下することにより自動的に行われる。デジタル放送の場合、一般的にケーブルモデムで用いられる変調方式と同じ変調方式を用いて変調されている。テレビ放送チャネルの検出には、ケーブルモデムで見られるような複雑な調整やサーバー群とのやりとりはなく、比較的短時間で終わる。
【0013】
本発明では、セットトップボックスでのチャネルサーチを利用し、短時間でケーブルモデムの下りチャネルを検出できるような、ケーブルモデム内蔵セットトップボックスを提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、第1の発明は、割り当てられた周波数帯域内のチャネルに第1の順序でチューニングしてチューニング信号を出力する第1のチューナー部と、前記第1のチューナー部が出力するチューニング信号を入力して復調可否結果と復調信号を出力する復調部と、前記復調部が出力した復調信号を入力してテレビ放送信号を有するか否かを判定して放送キャリア検出結果を出力する放送キャリア検出部と、前記放送キャリア検出部が出力する放送キャリア検出結果がテレビ放送信号を有する場合にそのチャネルを入力して記憶する放送チャネル記憶部と、前記復調部が出力する復調可否結果が可であり、かつ前記放送キャリア検出部が出力する放送キャリア検出結果がテレビ放送信号を有さない場合にそのチャネルを入力して記憶するケーブルモデムチャネル候補記憶部と、前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶するチャネルが入力されるとそのチャネルにチューニングしてチューニング信号を出力する第2のチューナー部と、前記第2のチューナー部が出力するチューニング信号を入力してケーブルモデムに利用可能か判定して判定結果を出力する判定部と、前記判定部の判定結果がケーブルモデムに利用可能である場合にそのチャネルを記憶するケーブルモデムチャネル記憶部とを有することを特徴とするケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0015】
以上の構成より、テレビ放送チャネルのサーチ時に、復調可能だがテレビ放送のキャリアを含んでいないチャネルをケーブルモデム用の候補下りチャネルとして伝えることができる。このことにより、ケーブルモデムの下りチャネル検出時間を削減できる。
【0016】
また、第2の発明は、前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部にチャネルが入力される以前は、前記第2のチューナー部は割り当てられた周波数帯域内のチャネルに第2の順序でチューニングすることを特徴とする第1の発明に記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0017】
以上の構成より、ケーブルモデムの下りチャネル候補を検出する前でも、チャネルのサーチが可能となり、ケーブルモデムの下りチャネルの検出時間を更に削減できる。
【0018】
また、第3の発明は、前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されたチャネルのチューニング信号を前記判定部がケーブルモデムに利用可能でないと判定した場合、前記第2のチューナー部は割り当てられた周波数帯域内のチャネルに第2の順序でチューニングすることを特徴とする第1の発明に記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0019】
以上の構成より、チャネル候補がケーブルモデムチャネルとして利用可能ではない場合に、別のチャネルのサーチが可能となり、ケーブルモデムの下りチャネルの検出時間を更に削減できる。
【0020】
また、第4の発明は、前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されたチャネルのチューニング信号を前記判定部がケーブルモデムに利用可能でないと判定して前記第2のチューナー部が前記第2の順序でチューニングする際に、前記第2のチューナー部は前記第1のチューナー部がチューニングを終了したチャネルにはチューニングしないことを特徴とする第3の発明に記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0021】
以上の構成より、チャネル候補にはならないチャネルの検出を行なう必要が無いので、ケーブルモデムの下りチャネルの検出時間を更に削減できる。
【0022】
また、第5の発明は、前記第1の順序と前記第2の順序が等しいことを特徴とする第2の発明乃至第4の発明いずれかに記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0023】
以上の構成より、チャネル検索順序の設定が容易となる。
【0024】
また、第6の発明は、前記第1の順序と前記第2の順序が逆順であることを特徴とする第2の発明乃至第3の発明いずれかに記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0025】
以上の構成より、検索するチャネルが重複しないので、ケーブルモデムの下りチャネルの平均検出時間を更に削減できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のケーブルモデム内蔵セットトップボックスについて図面を用いて説明する。なお以下は、本発明の実施の形態の一例であって、これに限定されるものではない。
【0027】
図1は、本発明のケーブルモデム内蔵セットトップボックスが使用される、CATVシステムの概要を示す図である。1はケーブルモデム内蔵セットトップボックス、2はテレビ、3はCMTS、4は番組送出装置、5はヘッドエンド装置、6はCATV網、7はインターネットである。
【0028】
CMTS3は、インターネット7上のデータフレーム形式とCATV網6上のデータフレーム形式とを変換して、インターネット7とCATV網6間のデータ中継を実現する。またCMTS3は、インターネット7からのデータフレームを含むキャリアを、デジタル変調してCATV網6に送り出す。多数のケーブルモデム内蔵セットトップボックス1やケーブルモデムを収容するために、複数のCMTS3が設置される場合がある。
【0029】
番組送出装置4は、各放送チャネル上に流れるテレビ番組を送出する。デジタル放送の場合、番組を含むストリーム信号をデジタル変調し、CATV網6に送出する。番組送出装置4はそのCATV局が取り扱うテレビ番組の数と同数だけ設置される。
【0030】
CMTS3の下り信号と番組送出装置4の下り信号は、ヘッドエンド装置5で周波数多重されてCATV網6に出力される。
【0031】
ケーブルモデム内蔵セットトップボックス1は、複数あるCMTS3のいずれかを利用可能である。設置時、ケーブルモデム内蔵セットトップボックス1は、CATV網6からの入力信号をサーチし、自機が利用可能な下りチャネルを検出してCMTS3に登録する。一度登録できた後には、自機内の不揮発性メモリ等にその下りチャネルを記憶し、2回目以降は最初にそのチャネルが利用可能かどうかを確認する。
【0032】
またケーブルモデム内蔵セットトップボックス1は、設置時、ユーザーもしくはサービスマンの操作により、CATV網6からの入力信号をサーチし、複数ある番組送出装置4が送出するすべてのテレビ番組が流れているチャンネルを受信しようとする。
【0033】
図2は、ケーブルモデム内蔵セットトップボックス1の内部の構成を示す図である。11はデジタル放送受信部であり、デジタル放送番組を受信、再生してテレビ2に出力する。12はケーブルモデム部であり、CMTS3を介してインターネット7へアクセスする。アクセスした結果の情報(WWWページ、電子メール等)は、単独で、もしくはデジタル放送受信部11が受信したデジタル放送番組と組み合わされて、テレビ2に出力される。
【0034】
図2の111は第1のチューナー部で、第1の制御部110によって指示されたチャネルの周波数にチューニングする。112は復調部で、第1のチューナー部111からの信号が所定の方法でデジタル変調されているかどうかを判定し、そうであれば復調する。また、復調部112は、復調可能かどうかの結果を第1の制御部110に通知する。113は放送キャリア検出部で、復調後の信号に有効なデジタル放送信号が含まれているかどうかを検出し、そうであれば再生部117に信号を送り、かつ結果を第1の制御部110に通知する。114は放送チャネル記憶部で、有効なデジタル放送信号を受信できるチャネルを記憶する。115はケーブルモデムチャネル候補記憶部で、復調はできるが有効なデジタル放送信号を含んでいない信号が流れているチャネルを記憶する。116は第1の通信部で、ケーブルモデムチャネル候補記憶部115にチャネルが追加されると、そのチャネルをケーブルモデム部12へ通知する。117は再生部で、デジタル放送番組を再生し、テレビ2に出力する。また再生部117は、テレビからの入力情報を処理部125に送る。
【0035】
図2の121は第2のチューナー部で、第2の制御部120によって指示されたチャネルの周波数にチューニングする。122は判定部で、第2のチューナー部の出力信号を復調し、復調した信号を復号したのち含まれるパケットを解析する。更に判定部122は、送信部126を介してCMTS3とやりとりをして、第2のチューナー部121がチューニングしているチャネルが自機が利用可能なケーブルモデムの下りチャネルかどうかを判定する。123はケーブルモデムチャネル記憶部で、判定部122が自機が利用可能なケーブルモデムの下りチャネルと判断したチャネルを記憶する。124は第2の通信部で、デジタル放送受信部11から、ケーブルモデムチャネルの候補を受信し、第2の制御部120に通知する。125は処理部で、CMTS3、CATV網6を介して受信したインターネット7からのパケットを処理して、再生部117に送る。また処理部125は、テレビ2からの情報をインターネットパケットに変換して送信部126に送る。126は送信部で、CATV網6にパケットを送信する。
【0036】
図3及び図4はそれぞれ、ケーブルモデム部12、デジタル放送受信部11の動作を示すフローチャートである。ケーブルモデム部12、デジタル放送受信部11は、物理的もしくは論理的に独立に動作する。ケーブルモデム用もしくはデジタル放送用に割り当てられているチャネルは、それぞれ最小値から最大値まで、番号づけられているものとする。
【0037】
最初に図3を用いてケーブルモデム部12の動作を説明する。第2の制御部120は、ケーブルモデムチャネル記憶部123に、自機で利用可能なケーブルモデム用のチャネルが記憶されているかどうかを確認し(ステップS1)、記憶されていれば通常のケーブルモデム通信処理を行う(ステップS7)。
【0038】
記憶されていなければ、第2の制御部120はその内部変数CH1にチャネル番号の最小値を代入する(ステップS2)。第2の通信部124からケーブルモデムチャネルの候補チャネルの通知があった場合(ステップS3)、第2の制御部120は内部変数CH0をその候補チャネルに設定する(ステップS31)。
通知がなければ、内部変数CH0を内部変数CH1に設定し、CH1を1だけ加算する(ステップS32)。なおこの加算の結果、最大値に達した場合は、CH1はまた最小値に戻る。
【0039】
この後、第2の制御部120は、第2のチューナー部121に指示してCH0にチューニングさせる(ステップS4)。判定部122は、チューニングした信号を復調し、自機に利用可能なケーブルモデム用チャネルかどうかを判定する(ステップS5)。有効でなければステップS3に戻る。有効ならCH0をケーブルモデムチャネル記憶部123に記憶し、通常のケーブルモデム通信処理を行う(ステップS7)。
【0040】
次に図4を用いてデジタル放送受信部11の動作を説明する。ユーザーによる設定等により、第1の制御部110が放送チャネルの検出、設定を行うか判断する(ステップS1)。設定を行わない場合は、通常の放送番組受信処理を行う(ステップS8)。
【0041】
放送チャネルの検出、設定を行う場合は、第1の制御部110は内部変数CH0にチャネル番号の最大値を代入する(ステップS2)。第1の制御部110は、第1のチューナー部111に指示してCH0にチューニングさせる(ステップS3)。復調部112は、第1のチューナー部111の出力信号が復調できるかどうかを判断し(ステップS4)、復調できる場合は、復調して復調後の信号を放送キャリア検出部113に送る。復調できなければ、すべてのチャネルを確認したかどうかを判断する(ステップS6)。
【0042】
放送キャリア検出部113は、復調後の信号に有効なデジタル放送信号が含まれているかどうかを確認し(ステップS5)。その結果を第1の制御部110に通知する。有効なデジタル放送信号が含まれている場合は、第1の制御部110は放送チャネル記憶部114にCH0を追加する(ステップS51)。含まれていなければ、第1の制御部110はケーブルモデムチャネル候補記憶部115にCH0を追加する(ステップS52)。
【0043】
第1の制御部110は、すべてのチャネルを確認したかどうかを判断し(ステップS6)、そうであれば通常の放送番組受信処理を行う(ステップS8)。そうでなければ、CH0を1だけ減算して(ステップS7)、ステップS3に戻る。
【0044】
以上、本実施の形態によれば、復調はできるがデジタル放送信号を含んでいないチャネルをケーブルモデム用のチャネルの候補として利用できるので、ケーブルモデム部のチャネル検出時間を短縮できる。また、ケーブルモデム部は、チャネル候補の通知を受けない間は別のチャネルを確認するので、更に検出時間を短縮できる。更にデジタル放送受信部はチャネル番号の最大値から降順に、ケーブルモデム部はチャネルの最小値から昇順にチャネルを確認するので、更に検出時間を短縮できる。
【0045】
なお、ケーブルモデム部による候補チャネルの確認を、デジタル放送受信部からの通知があったときにのみ行うのではなく、第2の通信部がケーブルモデムチャネル候補記憶部の候補チャネルを獲得して、未確認の候補チャネルがあれば随時確認していってもよい。このことにより、デジタル放送受信部が放送チャネルの検出を行っているとき以外でも、ケーブルモデム部のチャネルの検出時間を短縮できる。
【0046】
更にデジタル放送受信部が、ケーブルモデムチャネル候補記憶部の内容に変化があったときにその旨をケーブルモデム部に通知し、ケーブルモデム部がケーブルモデムチャネル候補記憶部から候補チャネルを取得してもよい。このことにより、ケーブルモデム部がチャネルの有効性を確認中にデジタル放送受信部で検出した候補チャネルの有効性を、取りこぼすことなく確認できる。もしくは、第2の通信部にバッファをもたせて、ケーブルモデム部がチャネルの有効性を確認中にデジタル放送受信部から候補チャネルを受信した場合、そのバッファに候補チャネルを一時的に保存してもよい。これによっても同等の効果が得られる。
【0047】
更に、第2のチューナー部が、ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されているチャネル以外でチューニングするチャネルを選ぶとき、第1のチューナー部が既にチューニングし、復調部による復調可否の判定が終わっているチャネルを避けるようにしてもよい。復調部による復調可否の終わっているチャネルは、ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されているチャネル以外では、復調できないチャネルか、テレビ放送信号を含むチャネルかどちらかで、いずれもケーブルモデム用に用いられるチャネルではない。このようにすれば更にケーブルモデム部のチャネルの検出時間を短縮できる。
【0048】
また、本実施の形態ではデジタル放送受信部とケーブルモデム部で逆の順番でチャネルを確認したが、同じ順番でチャネルを確認してもよい。ハードウエアの構成等の理由でケーブルモデム部がデジタル放送受信部の起動より遅れて起動する場合等では、このようにした方が結果としてのケーブルモデム部のチャネルの検出時間を短縮できる場合がある。
【0049】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、ケーブルモデム内蔵セットトップボックスは、復調はできるがデジタル放送信号を含んでいないチャネルをケーブルモデム用のチャネルの候補として利用できるので、自機に有効なケーブルモデム用のチャネル検出時間を短縮できる。また、ケーブルモデム部は、チャネル候補の通知を受けない間は別のチャネルを確認するので、更に検出時間を短縮できる。更にデジタル放送受信部とケーブルモデム部で逆の順番でチャネルを確認するので、更に検出時間を短縮できる。
【0050】
更に、ケーブルモデム部は、ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されているチャネル以外でチューニングするチャネルを選ぶ際、デジタル放送受信部がチューニング済みのチャネルを避けるようにすることにより、ケーブルモデム部のチャネルの検出時間をより短縮できる。
【0051】
更に、ケーブルモデム部がデジタル放送受信部の起動より遅れて起動する場合等では、デジタル放送受信部とケーブルモデム部とで同じ順番でチャネルを確認した方が、よりケーブルモデム部のチャネルの検出時間を短縮にする効果がある場合もある。
【0052】
なお、本発明はセットトップボックスにケーブルモデムを内蔵している場合を対象としているが、ケーブルモデム単体に対しても、外部にあるセットトップボックスと適当な通信プロトコルを用いて候補チャネルの通知ができれば、容易に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のケーブルモデム内蔵セットトップボックスが用いられるCATVシステムの例を示す図
【図2】同実施の形態のケーブルモデム内蔵セットトップボックスの内部の構成を示す図
【図3】同実施の形態のケーブルモデム部の動作を示すフローチャート
【図4】同実施の形態のデジタル放送受信部の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 ケーブルモデム内蔵セットトップボックス
2 テレビ
3 CMTS
4 番組送出装置
5 ヘッドエンド装置
6 CATV網
7 インターネット
11 デジタル放送受信部
12 ケーブルモデム部
110 第1の制御部
111 第1のチューナー部
112 復調部
113 放送キャリア検出部
114 放送チャネル記憶部
115 ケーブルモデムチャネル候補記憶部
116 第1の通信部
117 再生部
120 第2の制御部
121 第2のチューナー部
122 判定部
123 ケーブルモデムチャネル記憶部
124 第2の通信部
125 処理部
126 送信部
【発明の属する技術分野】
この発明は、ケーブルテレビジョン(CATV)網によってデジタル放送を受信するセットトップボックスにCATV網を利用してデータ通信を行うケーブルモデムを内蔵したケーブルモデム内蔵セットトップボックスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のCATVは、ビルの谷間や山間部等におけるテレビ画像の映りの悪さを回避するために、共同アンテナを設置するとともにケーブルにより加入者の家庭に送信するものである。また、このように有線のケーブルにより接続されることから、視聴者、顧客を特定できるため、有料テレビとしても用いられる。
【0003】
従来のシステムは、放送局から家庭へ下り回線を使用して下り信号として情報を発信する、片方向のみ伝送するCATVであった。しかし近年、CATV網を利用してデータ通信を行うケーブルモデムが普及し、さらにケーブルモデムを内蔵したセットトップボックスが普及しはじめている。
【0004】
通常、ケーブルモデムはテレビ放送用に割り当てられたチャネルのうちの一つを下りチャネルとして利用し、ケーブル局からケーブルモデムの方向(下り方向)のデータ通信を行う。どのチャネルを使用するかは各CATV局によって異なるので、ケーブルモデムの設置時に、所定の周波数内にある利用可能なチャネルに順次チューニングし、自機に対するケーブルモデムの下りチャネルとして利用可能かどうかを判定する。一度利用可能な下りチャネルが見つかれば、それを不揮発性メモリ等に記憶し、次回からはその下りチャネルを最初に判定する。
【0005】
一般にケーブルモデムの下りチャネルが自機にとって利用可能かどうかの判定には、時間がかかる。例えば、DOCSIS(Data Over Cable System Interface Specification)規格に準拠したケーブルモデムでは、次のような手順で判定を行う。(1)適当な周波数チャネルにチューニングする。(2)入力信号を所定の変調方式に則って復調する。(3)復調後の信号をDOCSIS規格に則って復号する。(4)パラメータ設定情報を受信し、自機を設定する。(5)センター局にあるCMTS(Cable Modem Termination System)とやりとりし、タイミング調整や使用する上り周波数の微調整等を行う。(6)DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によりDHCPサーバーからIPアドレス等を取得、設定する。(7)TOD(Time of Day)により、TODサーバーから現在時刻を取得、時刻設定を行う。(8)TFTP(Trivial File Transfer Protocol)により、TFTPサーバーから上位層のパラメータを取得、設定する。(9)CMTSにケーブルモデムを登録する。これらがすべて正しく動作したことをもって、下りチャネルが自機にとって利用可能であることがわかる。
【0006】
上記の下りチャネルの設定は、ケーブルモデムの設置時の他、CATV局の都合で下りチャネルが変更になった場合等にも行われる。
【0007】
CATVにおいて、テレビ放送用もしくはケーブルモデムの下りチャネル用に割り当てられている周波数帯域は、おおむね88MHzから860MHzの範囲であり、1チャネル分の帯域幅は日本や米国では6MHz、欧州では8MHzである。最悪の場合、ケーブルモデム設置時に100前後のチャネルを判定する必要があり、これにより設置や下りチャネル変更時に多くの時間がかかっていた。
【0008】
特許文献1によれば、ケーブルモデムは、接続されている情報処理装置から下りチャネルの周波数を受信するインタフェースをもち、その周波数をキャッシュに登録する。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−176465号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の構成にはいくつかの問題がある。特許文献1のケーブルモデムでは、あらかじめ情報処理装置がケーブルモデムで使用される下りチャネルの周波数を知っていなければならない。下りチャネルの周波数をケーブルモデムに添付して発送したり、またはサービスマンが周波数の一覧表を参照しながら設置する等の方法が考えられる。CATV局によっては多くのケーブルモデムを収容するために、複数の下りチャネルを使用してケーブルモデムシステムを構築している場合がある。更にCATV網の構成とユーザー宅の地理的な位置関係は独立なので、隣あったユーザー宅でも使用する下りチャネルの周波数が異なる場合もある。このような状況では、ケーブルモデムに周波数を添付する方法も、サービスマンが一覧表を参照しながら設置する方法も、煩雑な作業が発生し誤りもおきやすい。
【0011】
また、情報処理装置に特別なソフトウェアを搭載し、かつ設定するチャネルの周波数を正確に入力する必要があり、設定作業は訓練を受けたサービスマンを必要とし、一般ユーザーには難しい。
【0012】
一方、セットトップボックスでも、設置時に割り当てられている周波数帯域をサーチしテレビ放送を流しているチャネルを検出し、記憶する。一般的に、サーチボタン等を押下することにより自動的に行われる。デジタル放送の場合、一般的にケーブルモデムで用いられる変調方式と同じ変調方式を用いて変調されている。テレビ放送チャネルの検出には、ケーブルモデムで見られるような複雑な調整やサーバー群とのやりとりはなく、比較的短時間で終わる。
【0013】
本発明では、セットトップボックスでのチャネルサーチを利用し、短時間でケーブルモデムの下りチャネルを検出できるような、ケーブルモデム内蔵セットトップボックスを提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、第1の発明は、割り当てられた周波数帯域内のチャネルに第1の順序でチューニングしてチューニング信号を出力する第1のチューナー部と、前記第1のチューナー部が出力するチューニング信号を入力して復調可否結果と復調信号を出力する復調部と、前記復調部が出力した復調信号を入力してテレビ放送信号を有するか否かを判定して放送キャリア検出結果を出力する放送キャリア検出部と、前記放送キャリア検出部が出力する放送キャリア検出結果がテレビ放送信号を有する場合にそのチャネルを入力して記憶する放送チャネル記憶部と、前記復調部が出力する復調可否結果が可であり、かつ前記放送キャリア検出部が出力する放送キャリア検出結果がテレビ放送信号を有さない場合にそのチャネルを入力して記憶するケーブルモデムチャネル候補記憶部と、前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶するチャネルが入力されるとそのチャネルにチューニングしてチューニング信号を出力する第2のチューナー部と、前記第2のチューナー部が出力するチューニング信号を入力してケーブルモデムに利用可能か判定して判定結果を出力する判定部と、前記判定部の判定結果がケーブルモデムに利用可能である場合にそのチャネルを記憶するケーブルモデムチャネル記憶部とを有することを特徴とするケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0015】
以上の構成より、テレビ放送チャネルのサーチ時に、復調可能だがテレビ放送のキャリアを含んでいないチャネルをケーブルモデム用の候補下りチャネルとして伝えることができる。このことにより、ケーブルモデムの下りチャネル検出時間を削減できる。
【0016】
また、第2の発明は、前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部にチャネルが入力される以前は、前記第2のチューナー部は割り当てられた周波数帯域内のチャネルに第2の順序でチューニングすることを特徴とする第1の発明に記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0017】
以上の構成より、ケーブルモデムの下りチャネル候補を検出する前でも、チャネルのサーチが可能となり、ケーブルモデムの下りチャネルの検出時間を更に削減できる。
【0018】
また、第3の発明は、前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されたチャネルのチューニング信号を前記判定部がケーブルモデムに利用可能でないと判定した場合、前記第2のチューナー部は割り当てられた周波数帯域内のチャネルに第2の順序でチューニングすることを特徴とする第1の発明に記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0019】
以上の構成より、チャネル候補がケーブルモデムチャネルとして利用可能ではない場合に、別のチャネルのサーチが可能となり、ケーブルモデムの下りチャネルの検出時間を更に削減できる。
【0020】
また、第4の発明は、前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されたチャネルのチューニング信号を前記判定部がケーブルモデムに利用可能でないと判定して前記第2のチューナー部が前記第2の順序でチューニングする際に、前記第2のチューナー部は前記第1のチューナー部がチューニングを終了したチャネルにはチューニングしないことを特徴とする第3の発明に記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0021】
以上の構成より、チャネル候補にはならないチャネルの検出を行なう必要が無いので、ケーブルモデムの下りチャネルの検出時間を更に削減できる。
【0022】
また、第5の発明は、前記第1の順序と前記第2の順序が等しいことを特徴とする第2の発明乃至第4の発明いずれかに記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0023】
以上の構成より、チャネル検索順序の設定が容易となる。
【0024】
また、第6の発明は、前記第1の順序と前記第2の順序が逆順であることを特徴とする第2の発明乃至第3の発明いずれかに記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックスである。
【0025】
以上の構成より、検索するチャネルが重複しないので、ケーブルモデムの下りチャネルの平均検出時間を更に削減できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のケーブルモデム内蔵セットトップボックスについて図面を用いて説明する。なお以下は、本発明の実施の形態の一例であって、これに限定されるものではない。
【0027】
図1は、本発明のケーブルモデム内蔵セットトップボックスが使用される、CATVシステムの概要を示す図である。1はケーブルモデム内蔵セットトップボックス、2はテレビ、3はCMTS、4は番組送出装置、5はヘッドエンド装置、6はCATV網、7はインターネットである。
【0028】
CMTS3は、インターネット7上のデータフレーム形式とCATV網6上のデータフレーム形式とを変換して、インターネット7とCATV網6間のデータ中継を実現する。またCMTS3は、インターネット7からのデータフレームを含むキャリアを、デジタル変調してCATV網6に送り出す。多数のケーブルモデム内蔵セットトップボックス1やケーブルモデムを収容するために、複数のCMTS3が設置される場合がある。
【0029】
番組送出装置4は、各放送チャネル上に流れるテレビ番組を送出する。デジタル放送の場合、番組を含むストリーム信号をデジタル変調し、CATV網6に送出する。番組送出装置4はそのCATV局が取り扱うテレビ番組の数と同数だけ設置される。
【0030】
CMTS3の下り信号と番組送出装置4の下り信号は、ヘッドエンド装置5で周波数多重されてCATV網6に出力される。
【0031】
ケーブルモデム内蔵セットトップボックス1は、複数あるCMTS3のいずれかを利用可能である。設置時、ケーブルモデム内蔵セットトップボックス1は、CATV網6からの入力信号をサーチし、自機が利用可能な下りチャネルを検出してCMTS3に登録する。一度登録できた後には、自機内の不揮発性メモリ等にその下りチャネルを記憶し、2回目以降は最初にそのチャネルが利用可能かどうかを確認する。
【0032】
またケーブルモデム内蔵セットトップボックス1は、設置時、ユーザーもしくはサービスマンの操作により、CATV網6からの入力信号をサーチし、複数ある番組送出装置4が送出するすべてのテレビ番組が流れているチャンネルを受信しようとする。
【0033】
図2は、ケーブルモデム内蔵セットトップボックス1の内部の構成を示す図である。11はデジタル放送受信部であり、デジタル放送番組を受信、再生してテレビ2に出力する。12はケーブルモデム部であり、CMTS3を介してインターネット7へアクセスする。アクセスした結果の情報(WWWページ、電子メール等)は、単独で、もしくはデジタル放送受信部11が受信したデジタル放送番組と組み合わされて、テレビ2に出力される。
【0034】
図2の111は第1のチューナー部で、第1の制御部110によって指示されたチャネルの周波数にチューニングする。112は復調部で、第1のチューナー部111からの信号が所定の方法でデジタル変調されているかどうかを判定し、そうであれば復調する。また、復調部112は、復調可能かどうかの結果を第1の制御部110に通知する。113は放送キャリア検出部で、復調後の信号に有効なデジタル放送信号が含まれているかどうかを検出し、そうであれば再生部117に信号を送り、かつ結果を第1の制御部110に通知する。114は放送チャネル記憶部で、有効なデジタル放送信号を受信できるチャネルを記憶する。115はケーブルモデムチャネル候補記憶部で、復調はできるが有効なデジタル放送信号を含んでいない信号が流れているチャネルを記憶する。116は第1の通信部で、ケーブルモデムチャネル候補記憶部115にチャネルが追加されると、そのチャネルをケーブルモデム部12へ通知する。117は再生部で、デジタル放送番組を再生し、テレビ2に出力する。また再生部117は、テレビからの入力情報を処理部125に送る。
【0035】
図2の121は第2のチューナー部で、第2の制御部120によって指示されたチャネルの周波数にチューニングする。122は判定部で、第2のチューナー部の出力信号を復調し、復調した信号を復号したのち含まれるパケットを解析する。更に判定部122は、送信部126を介してCMTS3とやりとりをして、第2のチューナー部121がチューニングしているチャネルが自機が利用可能なケーブルモデムの下りチャネルかどうかを判定する。123はケーブルモデムチャネル記憶部で、判定部122が自機が利用可能なケーブルモデムの下りチャネルと判断したチャネルを記憶する。124は第2の通信部で、デジタル放送受信部11から、ケーブルモデムチャネルの候補を受信し、第2の制御部120に通知する。125は処理部で、CMTS3、CATV網6を介して受信したインターネット7からのパケットを処理して、再生部117に送る。また処理部125は、テレビ2からの情報をインターネットパケットに変換して送信部126に送る。126は送信部で、CATV網6にパケットを送信する。
【0036】
図3及び図4はそれぞれ、ケーブルモデム部12、デジタル放送受信部11の動作を示すフローチャートである。ケーブルモデム部12、デジタル放送受信部11は、物理的もしくは論理的に独立に動作する。ケーブルモデム用もしくはデジタル放送用に割り当てられているチャネルは、それぞれ最小値から最大値まで、番号づけられているものとする。
【0037】
最初に図3を用いてケーブルモデム部12の動作を説明する。第2の制御部120は、ケーブルモデムチャネル記憶部123に、自機で利用可能なケーブルモデム用のチャネルが記憶されているかどうかを確認し(ステップS1)、記憶されていれば通常のケーブルモデム通信処理を行う(ステップS7)。
【0038】
記憶されていなければ、第2の制御部120はその内部変数CH1にチャネル番号の最小値を代入する(ステップS2)。第2の通信部124からケーブルモデムチャネルの候補チャネルの通知があった場合(ステップS3)、第2の制御部120は内部変数CH0をその候補チャネルに設定する(ステップS31)。
通知がなければ、内部変数CH0を内部変数CH1に設定し、CH1を1だけ加算する(ステップS32)。なおこの加算の結果、最大値に達した場合は、CH1はまた最小値に戻る。
【0039】
この後、第2の制御部120は、第2のチューナー部121に指示してCH0にチューニングさせる(ステップS4)。判定部122は、チューニングした信号を復調し、自機に利用可能なケーブルモデム用チャネルかどうかを判定する(ステップS5)。有効でなければステップS3に戻る。有効ならCH0をケーブルモデムチャネル記憶部123に記憶し、通常のケーブルモデム通信処理を行う(ステップS7)。
【0040】
次に図4を用いてデジタル放送受信部11の動作を説明する。ユーザーによる設定等により、第1の制御部110が放送チャネルの検出、設定を行うか判断する(ステップS1)。設定を行わない場合は、通常の放送番組受信処理を行う(ステップS8)。
【0041】
放送チャネルの検出、設定を行う場合は、第1の制御部110は内部変数CH0にチャネル番号の最大値を代入する(ステップS2)。第1の制御部110は、第1のチューナー部111に指示してCH0にチューニングさせる(ステップS3)。復調部112は、第1のチューナー部111の出力信号が復調できるかどうかを判断し(ステップS4)、復調できる場合は、復調して復調後の信号を放送キャリア検出部113に送る。復調できなければ、すべてのチャネルを確認したかどうかを判断する(ステップS6)。
【0042】
放送キャリア検出部113は、復調後の信号に有効なデジタル放送信号が含まれているかどうかを確認し(ステップS5)。その結果を第1の制御部110に通知する。有効なデジタル放送信号が含まれている場合は、第1の制御部110は放送チャネル記憶部114にCH0を追加する(ステップS51)。含まれていなければ、第1の制御部110はケーブルモデムチャネル候補記憶部115にCH0を追加する(ステップS52)。
【0043】
第1の制御部110は、すべてのチャネルを確認したかどうかを判断し(ステップS6)、そうであれば通常の放送番組受信処理を行う(ステップS8)。そうでなければ、CH0を1だけ減算して(ステップS7)、ステップS3に戻る。
【0044】
以上、本実施の形態によれば、復調はできるがデジタル放送信号を含んでいないチャネルをケーブルモデム用のチャネルの候補として利用できるので、ケーブルモデム部のチャネル検出時間を短縮できる。また、ケーブルモデム部は、チャネル候補の通知を受けない間は別のチャネルを確認するので、更に検出時間を短縮できる。更にデジタル放送受信部はチャネル番号の最大値から降順に、ケーブルモデム部はチャネルの最小値から昇順にチャネルを確認するので、更に検出時間を短縮できる。
【0045】
なお、ケーブルモデム部による候補チャネルの確認を、デジタル放送受信部からの通知があったときにのみ行うのではなく、第2の通信部がケーブルモデムチャネル候補記憶部の候補チャネルを獲得して、未確認の候補チャネルがあれば随時確認していってもよい。このことにより、デジタル放送受信部が放送チャネルの検出を行っているとき以外でも、ケーブルモデム部のチャネルの検出時間を短縮できる。
【0046】
更にデジタル放送受信部が、ケーブルモデムチャネル候補記憶部の内容に変化があったときにその旨をケーブルモデム部に通知し、ケーブルモデム部がケーブルモデムチャネル候補記憶部から候補チャネルを取得してもよい。このことにより、ケーブルモデム部がチャネルの有効性を確認中にデジタル放送受信部で検出した候補チャネルの有効性を、取りこぼすことなく確認できる。もしくは、第2の通信部にバッファをもたせて、ケーブルモデム部がチャネルの有効性を確認中にデジタル放送受信部から候補チャネルを受信した場合、そのバッファに候補チャネルを一時的に保存してもよい。これによっても同等の効果が得られる。
【0047】
更に、第2のチューナー部が、ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されているチャネル以外でチューニングするチャネルを選ぶとき、第1のチューナー部が既にチューニングし、復調部による復調可否の判定が終わっているチャネルを避けるようにしてもよい。復調部による復調可否の終わっているチャネルは、ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されているチャネル以外では、復調できないチャネルか、テレビ放送信号を含むチャネルかどちらかで、いずれもケーブルモデム用に用いられるチャネルではない。このようにすれば更にケーブルモデム部のチャネルの検出時間を短縮できる。
【0048】
また、本実施の形態ではデジタル放送受信部とケーブルモデム部で逆の順番でチャネルを確認したが、同じ順番でチャネルを確認してもよい。ハードウエアの構成等の理由でケーブルモデム部がデジタル放送受信部の起動より遅れて起動する場合等では、このようにした方が結果としてのケーブルモデム部のチャネルの検出時間を短縮できる場合がある。
【0049】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、ケーブルモデム内蔵セットトップボックスは、復調はできるがデジタル放送信号を含んでいないチャネルをケーブルモデム用のチャネルの候補として利用できるので、自機に有効なケーブルモデム用のチャネル検出時間を短縮できる。また、ケーブルモデム部は、チャネル候補の通知を受けない間は別のチャネルを確認するので、更に検出時間を短縮できる。更にデジタル放送受信部とケーブルモデム部で逆の順番でチャネルを確認するので、更に検出時間を短縮できる。
【0050】
更に、ケーブルモデム部は、ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されているチャネル以外でチューニングするチャネルを選ぶ際、デジタル放送受信部がチューニング済みのチャネルを避けるようにすることにより、ケーブルモデム部のチャネルの検出時間をより短縮できる。
【0051】
更に、ケーブルモデム部がデジタル放送受信部の起動より遅れて起動する場合等では、デジタル放送受信部とケーブルモデム部とで同じ順番でチャネルを確認した方が、よりケーブルモデム部のチャネルの検出時間を短縮にする効果がある場合もある。
【0052】
なお、本発明はセットトップボックスにケーブルモデムを内蔵している場合を対象としているが、ケーブルモデム単体に対しても、外部にあるセットトップボックスと適当な通信プロトコルを用いて候補チャネルの通知ができれば、容易に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のケーブルモデム内蔵セットトップボックスが用いられるCATVシステムの例を示す図
【図2】同実施の形態のケーブルモデム内蔵セットトップボックスの内部の構成を示す図
【図3】同実施の形態のケーブルモデム部の動作を示すフローチャート
【図4】同実施の形態のデジタル放送受信部の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 ケーブルモデム内蔵セットトップボックス
2 テレビ
3 CMTS
4 番組送出装置
5 ヘッドエンド装置
6 CATV網
7 インターネット
11 デジタル放送受信部
12 ケーブルモデム部
110 第1の制御部
111 第1のチューナー部
112 復調部
113 放送キャリア検出部
114 放送チャネル記憶部
115 ケーブルモデムチャネル候補記憶部
116 第1の通信部
117 再生部
120 第2の制御部
121 第2のチューナー部
122 判定部
123 ケーブルモデムチャネル記憶部
124 第2の通信部
125 処理部
126 送信部
Claims (6)
- 割り当てられた周波数帯域内のチャネルに第1の順序でチューニングしてチューニング信号を出力する第1のチューナー部と、
前記第1のチューナー部が出力するチューニング信号を入力して復調可否結果と復調信号を出力する復調部と、
前記復調部が出力した復調信号を入力してテレビ放送信号を有するか否かを判定して放送キャリア検出結果を出力する放送キャリア検出部と、
前記放送キャリア検出部が出力する放送キャリア検出結果がテレビ放送信号を有する場合にそのチャネルを入力して記憶する放送チャネル記憶部と、
前記復調部が出力する復調可否結果が可であり、かつ前記放送キャリア検出部が出力する放送キャリア検出結果がテレビ放送信号を有さない場合にそのチャネルを入力して記憶するケーブルモデムチャネル候補記憶部と、
前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶するチャネルが入力されるとそのチャネルにチューニングしてチューニング信号を出力する第2のチューナー部と、
前記第2のチューナー部が出力するチューニング信号を入力してケーブルモデムに利用可能か判定して判定結果を出力する判定部と、
前記判定部の判定結果がケーブルモデムに利用可能である場合にそのチャネルを記憶するケーブルモデムチャネル記憶部とを有することを特徴とするケーブルモデム内蔵セットトップボックス。 - 前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部にチャネルが入力される以前は、前記第2のチューナー部は割り当てられた周波数帯域内のチャネルに第2の順序でチューニングすることを特徴とする請求項1記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックス。
- 前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されたチャネルのチューニング信号を前記判定部がケーブルモデムに利用可能でないと判定した場合、前記第2のチューナー部は割り当てられた周波数帯域内のチャネルに第2の順序でチューニングすることを特徴とする請求項1記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックス。
- 前記ケーブルモデムチャネル候補記憶部に記憶されたチャネルのチューニング信号を前記判定部がケーブルモデムに利用可能でないと判定して前記第2のチューナー部が前記第2の順序でチューニングする際に、前記第2のチューナー部は前記第1のチューナー部がチューニングを終了したチャネルにはチューニングしないことを特徴とする請求項3記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックス。
- 前記第1の順序と前記第2の順序が等しいことを特徴とする請求項2乃至請求項4いずれかに記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックス。
- 前記第1の順序と前記第2の順序が逆順であることを特徴とする請求項2乃至請求項3いずれかに記載のケーブルモデム内蔵セットトップボックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003042825A JP2004254102A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | ケーブルモデム内蔵セットトップボックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003042825A JP2004254102A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | ケーブルモデム内蔵セットトップボックス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004254102A true JP2004254102A (ja) | 2004-09-09 |
Family
ID=33025997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003042825A Pending JP2004254102A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | ケーブルモデム内蔵セットトップボックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004254102A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005176269A (ja) * | 2003-12-15 | 2005-06-30 | Maspro Denkoh Corp | Catvシステム及びcatv用端末装置 |
JP2006311467A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-11-09 | Maspro Denkoh Corp | Catvシステム,管理装置,ケーブルモデムおよびプログラム |
US8042141B2 (en) | 2006-09-28 | 2011-10-18 | Masprodenkoh Kabushikikaisha | CATV system, management device, cable modem and program |
US8046812B2 (en) | 2005-03-31 | 2011-10-25 | Masprodenkoh Kabushikikaisha | CATV system, management device, cable modem, set-top box and program |
-
2003
- 2003-02-20 JP JP2003042825A patent/JP2004254102A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005176269A (ja) * | 2003-12-15 | 2005-06-30 | Maspro Denkoh Corp | Catvシステム及びcatv用端末装置 |
JP2006311467A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-11-09 | Maspro Denkoh Corp | Catvシステム,管理装置,ケーブルモデムおよびプログラム |
JP4685517B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2011-05-18 | マスプロ電工株式会社 | Catvシステム,ケーブルモデムおよびプログラム |
US8046812B2 (en) | 2005-03-31 | 2011-10-25 | Masprodenkoh Kabushikikaisha | CATV system, management device, cable modem, set-top box and program |
US8042141B2 (en) | 2006-09-28 | 2011-10-18 | Masprodenkoh Kabushikikaisha | CATV system, management device, cable modem and program |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4787467B2 (ja) | 双方向性通信装置で使用する方法および双方向性通信装置 | |
US6721018B1 (en) | Method and apparatus for decreasing the time required to generate a channel map in a television signal receiver | |
US7738040B2 (en) | Method and system for detecting digital QAM, VSB and analog TV signals | |
KR20160065097A (ko) | 송신 장치 및 송신 방법, 수신 장치 및 수신 방법, 및 컴퓨터 프로그램 | |
KR20040027989A (ko) | 디지털 방송 수신 장치 및 통신 정보 전송 방법 | |
US7688713B2 (en) | Changing mode in digital broadcast receiver | |
US20090133056A1 (en) | Broadcasting system and method of processing emergency alert message | |
US20060262222A1 (en) | Converter and method for converting digital signals received in the form of modulated multiplexed signals | |
KR100636321B1 (ko) | 다중 dsg 채널을 갖는 오픈케이블 디지털 방송시스템과 그 디지털 방송 시스템에서의 홈 dsg 채널획득 방법 | |
JP2004254102A (ja) | ケーブルモデム内蔵セットトップボックス | |
US20060026666A1 (en) | Digital cable broadcast system, TV receiver, and method | |
US7831725B2 (en) | Data structure and method for initiating a flow over an extended channel | |
US6252635B1 (en) | Automatic tuning frequency or channel number installation | |
JP2006520163A (ja) | 空きチャネルにダウンコンバートすることによって信号を分配する装置及び方法 | |
US8826356B2 (en) | Cable modem and data receiving method thereof | |
JP2007201911A (ja) | ケーブルテレビ受信システム | |
KR100603565B1 (ko) | 케이블 디지털방송에서의 모뎀 채널 탐색 장치 및 그 방법 | |
CN101420276A (zh) | 用于数据广播的主机和处理用于数据广播的数据的方法 | |
KR20070084775A (ko) | 다중 방송 서비스를 제공하는 하이브리드 셋탑박스 및 방송 서비스 제공방법 | |
WO2007097555A1 (en) | Modem installed television recevier | |
EP1887793A2 (en) | Broadcast receiving apparatus and control method | |
JP2004350241A (ja) | 受信装置、送出装置、デジタルcatvシステム、共同受信装置および共同受信システム | |
KR101186119B1 (ko) | 아이피 멀티캐스트 변환을 이용한 디지털 케이블 방송 시스템 및 방송 데이터 전송 방법 | |
KR20240024810A (ko) | 송신 장치, 송신 방법 및 수신 장치 | |
JP2004274363A (ja) | 双方向catvシステム、送信装置、および、受信装置 |