JP2004349936A - 画像認識方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単色撮像用のCCD15を用いた構成でありながら、対象物12の画像認識に加えて色認識を可能とし、認識精度を向上した画像認識装置を提供する。
【解決手段】カラーマークセンサ17の光源18から出射する光で対象物12を照明する。対象物12を単色撮像用のCCD15で撮像する。CCD15で撮像する対象物12の色情報をカラーマークセンサ17の受光素子19で取得する。処理装置20により、CCD15で撮像した画像情報から画像認識し、受光素子19で取得した色情報から色認識する。単色のCCD15を用いた構成でありながら、対象物12の画像認識に加えて色認識が可能となり、認識精度が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】カラーマークセンサ17の光源18から出射する光で対象物12を照明する。対象物12を単色撮像用のCCD15で撮像する。CCD15で撮像する対象物12の色情報をカラーマークセンサ17の受光素子19で取得する。処理装置20により、CCD15で撮像した画像情報から画像認識し、受光素子19で取得した色情報から色認識する。単色のCCD15を用いた構成でありながら、対象物12の画像認識に加えて色認識が可能となり、認識精度が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象物を撮像して画像認識する画認識方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、電子部品などの製造工程では、製品の異常や欠陥などの種々の判別、及び位置決めなどのために、撮像した画像を基にそれら欠陥や位置などを認識する画像認識装置が多く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図2に、従来の画像認識装置の構成を示す。この画像認識装置は、一般的に多く用いられる同軸落射照明方式を採用したもので、対象物1を撮像する撮像光軸2上にハーフミラー3を配置し、このハーフミラー3で光源4からの光を反射させて対象物1を照明し、ハーフミラー3を透過して撮像光軸2上の対象物1をカメラ5のCCD6で撮像し、このCCD6で撮像された画像情報を処理装置7で画像処理し、画像処理されたデータから対象物1の異常や欠陥または位置などを認識している。このとき、光源4にはハロゲンランプなどが用いられ、カメラ5のCCD6にはモノクロCCDが用いられている。
【0004】
処理装置7による画像処理の基本技術として、CCD6で撮像された画像情報の2値化があり、この2値化では、濃淡処理、エッジ検出などの画像処理特有の処理を併用し、最終的には2値化したデータから面積やしきい値、重心、位置情報、寸法などを求め、これらの数値をもって認識する場合が一般的である。
【0005】
但し、モノクロCCDで撮像した画像処理からでは、製品の異常や欠陥または位置などの認識が困難な場合がある。
【0006】
例えば、製品の正常部と異常部との境界が判然としない場合、2値化そのものが困難であったり、また、2値化できたとしても、人間の目で判定すると明らかに異常なものであるにもかかわらず、2値化後のデータ上では差が無く、認識できないことがある。具体例としては、製品に付着したしみ、汚れ、少量の異物や錆などは、2値化が困難であり、2値化できたとしも2値化後のデータに有意な差が出ない場合が多く存在する。
【0007】
さらに、製品の正常部と異常部との境界付近に変色部などが存在する場合においても、その変色部が淡色や金属光沢を有していると、2値化後のデータに有意な差が出ず、認識できないことがある。具体例としては、レーザー溶接された製品相互にわずかな隙間が存在した場合、レーザー溶接のナゲット周辺の焼けた変色部から目視で観察すれば隙間を容易に判別できるにもかかわらず、2値化後のデータには有意な差が出ない場合が多く実例として存在する。
【0008】
その他に、画像認識に関する重要な要素として照明があるが、製品の製造工程や保持姿勢などの制限上から、製品に対する照明装置や光源の角度や位置が制限される場合がある。このとき、一般的には補助照明装置など付加することで回避しようとするが、例えば、細長い筒状の製品の奥まった部分など、カメラ側からみて狭視界である場合は、図2に示す同軸落射照明方式を採用する以外に有効な手段がなく、2値化レベルの向上や改善は望めず、有効な認識結果を得ることが困難となっている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−94763号公報(第1頁)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のモノクロCCDを使用した画像認識装置では、製品の異常や欠陥または位置などを、目視で容易に認識可能であっても、モノクロCCDで撮像した画像情報からでは、それらが有意な差として現れず、確実に認識できない場合がある。
【0011】
また、このような認識できない問題点を回避する技術として、カラーCCDカメラの採用や、RGBの3原色に対応した3CCD方式のカメラの採用が考えられるが、カラー化に伴ってシステムが高価になるとともに処理が高度かつ複雑となり、操作、設定なども専門的な知識が必要となるなどの弊害が生じる。また、仮に、比較的安価に導入することが可能であっても、システム構成上から対象物の変更に伴う再設定に専門のメーカーや高度な知識を持ったエンジニアに依存することが考えられ、ランニングコストを含めたライフサイクルコストを含めて考えると、結果的に高価になる。さらに、大量のデータを高速処理できないと認識に時間がかかるため、これらのシステムに見合った高度かつ高価な処理装置(記憶媒体やいわゆるCPUなどを含む)を導入する必要がある。
【0012】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、単色撮像用の撮像素子を用いた安価でかつ簡素な構成でありながら、対象物の画像認識に加えて、色によっても対象物を認識し、認識精度を向上できる画像認識方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、対象物を照明し、対象物を単色撮像用の撮像素子で撮像し、撮像素子で撮像する対象物からの光を受光素子で受光して色情報を取得し、撮像素子で撮像された画像情報から画像認識するとともに、受光素子で取得された色情報から色認識するものである。そのため、単色の撮像素子を用いた安価でかつ簡素な構成でありながら対象物の画像認識に加えて色認識が可能となり、認識精度が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1を参照して説明する。
【0015】
画像認識装置は、撮像光軸11上の対象物12を撮像するカメラ13を備えている。このカメラ13は、レンズ14、及びこのレンズ14を通して撮像光軸11上の対象物12を撮像するモノクロを含む単色撮像用の撮像素子としてのCCD15を有している。
【0016】
対象物12とカメラ13との間の撮像光軸11上にはハーフミラー16が45°の角度で配置されている。カメラ13は、ハーフミラー16を透過する撮像光軸11上の対象物12の像を撮像可能としている。
【0017】
撮像光軸11に対し直交する方向でハーフミラー16の反射面16aに45°角度傾いて対向する方向にカラーマークセンサ17が配置されている。このカラーマークセンサ17は、ハーフミラー16に対向する光源18及び受光素子19を一体に備えている。光源18は、例えば、R(赤)G(緑)B(青)の3色の発光ダイオードが用いられ、これら発光ダイオードの点灯時の光をハーフミラー16に向けて出射してハーフミラー16で反射する反射光で対象物12を照明する。受光素子19は、光の波長を検知して色を識別する色識別機能を有し、光源18により照明されて対象物12で反射する光をハーフミラー16を通じて受光し、対象物12の色情報を取得する。そして、光源18では、CCD15による撮像と、受光素子19による色情報の取得とに、それぞれ最適な照明光が得られるように、RGBの3色の発光ダイオードの点灯を適宜組み合わせてそれぞれ照明する。
【0018】
また、カメラ13のCCD15及びカラーマークセンサ17からの信号は処理装置20に入力される。この処理装置20では、CCD15で撮像された画像情報を画像処理して画像認識するとともに、受光素子19で取得された色情報から色認識する。画像処理では、CCD15で撮像された画像情報を2値化し、さらに、濃淡処理、エッジ検出などの画像処理特有の処理を併用し、最終的には2値化したデータから面積やしきい値、重心、位置情報、寸法などを求め、例えば、求められた数値を予め設定(登録)されている数値と比較し、対象物12の異常や欠陥または位置などを認識する。色認識では、受光素子19で取得された色情報を予め設定(登録)されている色情報と比較し、良否を認識する。
【0019】
この処理装置20では、CCD15の画像情報及び受光素子19の色情報のいずれを優先的に処理するかを規定する機能などが付加されるが、この機能は既成技術からみて特殊な処理ではなく、単純にCCD15の画像情報と受光素子19の色情報とを論理的に処理するか、または予め取得したデータなどから設定した数値などのある係数をかけて処理する程度で、十分な認識が可能であるため、高度な演算が不要である。
【0020】
そして、対象物12の異常や欠陥または位置などを認識する場合には、カラーマークセンサ17の光源18によって、CCD15による撮像と、受光素子19による色情報の取得とに、それぞれ最適な照明光が得られるように、RGBの3色の発光ダイオードの点灯を適宜組み合わせて照明する。例えば、CCD15による撮像には、RGBの3色の発光ダイオードを全て点灯させた白色の光で照明し、また、受光素子19による色情報の取得には、RGBの3色の発光ダイオードを全て点灯させた白色の光で照明する他、RGBの3色の発光ダイオードのうちの2色を点灯させた光で照明したり、RGBの3色の発光ダイオードのうちの1色つまり単色の光で照明する。なお、CCD15による撮像では、例えば対象物12のエッジを認識しようとする場合、赤色などの単色の方がエッジを認識しやすい場合があり、このような場合にはRGBの3色の発光ダイオードのうちの1色つまり単色の光で照明する。
【0021】
それぞれに適した照明状態において、カメラ13のCCD15で対象物12の像を撮像し、受光素子19で対象物12の色や状態に応じた色情報を取得する。
【0022】
処理装置20では、カメラ13のCCD15で撮像した画像情報を入力して画像処理するとともに、求められた数値を予め設定(登録)されている数値と比較し、対象物12の異常や欠陥または位置などを認識する。また、受光素子19で取得した色情報を入力し、この色情報を予め設定(登録)されている色情報と比較し、良否を認識する。
【0023】
画像認識装置による認識結果の例を表1に示す。表1には色認識なしの認識例と色認識ありの認識例とを示す。
【0024】
【表1】
【0025】
色認識なしの認識例の場合、CCD15の画像情報を画像処理した処理データと予め設定されている設定データとを比較し、この比較結果のみに基づき良否を認識するもので、処理データが設定データより大きい場合には否と認識し、また、処理データが設定データより小さい場合には良と認識する。
【0026】
色認識ありの認識例の場合、CCD15の画像情報を画像処理した画像データと予め設定されている設定データとを比較し、それに加えて受光素子19で取得した色情報による色認識の反応があるか否かに基づき認識するもので、画像データが設定データより大きい場合に、色認識の反応があれば否と認識し、色認識の反応がない場合には保留と認識し、また、画像データが設定データより小さい場合に、色認識の反応があれば再処理と認識し、色認識の反応がない場合には良と認識する。
【0027】
したがって、例えば対象物12に付着したしみ、汚れ、少量の異物や錆などがある場合、色認識なしでは良と認識してしまうが、色認識のありでは色認識の反応があるので良とは認識せず、認識精度を向上できる。
【0028】
このように、画像認識装置では、対象物12を照明し、対象物12を単色撮像用のCCD15で撮像し、CCD15で撮像する対象物12の色情報を受光素子19で取得し、CCD15で撮像された画像情報から画像認識するとともに、受光素子19で取得された色情報から色認識するため、単色撮像用のCCD15を用いた安価でかつ簡素な構成でありながら対象物12の画像認識に加えて色認識でき、例えば対象物12に付着したしみ、汚れ、少量の異物や錆などを色認識でき、認識精度を向上できる。したがって、単色撮像用のCCD15と色認識用の受光素子19との組み合わせにより、画像認識可能とする利用範囲を拡大できる。
【0029】
特に、単色撮像用のCCD15にカラーマークセンサ17を組み合わせた構成とすることで、比較的安価に構成でき、汎用性及び認識精度の高い画像認識装置を提供できる。
【0030】
また、カメラ13の撮像光軸11上に配置されたハーフミラー16を通じて、カメラ13による撮像と、カラーマークセンサ17の光源18からの照明と、カラーマークセンサ17の受光素子19での受光とができ、光学系を小形に構成できる。さらに、カメラ13で撮像する対象物12の撮像位置の色情報を受光素子19で取得できるため、画像情報と色情報との位置的な対応関係を一致させ、認識精度を向上できる。
【0031】
なお、光源18と受光素子19とを一体に有するカラーマークセンサ17に限らず、光源18と受光素子19とを一体に有する他の識別センサを用いても、あるいは光源18と受光素子19とを個々に用いてもよい。
【0032】
また、対象物12を照明する光源としては、前記実施の形態のようにカメラ13による撮像と受光素子19による色情報の取得とに共通にカラーマークセンサ17の光源18を用いることによって構成を簡素化できるが、カメラ13による撮像と受光素子19による色情報の取得とにそれぞれ適した専用の光源を個別に用いてもよい。この場合、カメラ13で撮像する際に、カラーマークセンサ17の光源18では光量が不足する場合でも、別の光源によって撮像に適した光量を得られ、撮像画像を鮮明にでき、認識能力を向上できる。
【0033】
対象物12の照明には、カメラ13による撮像と受光素子19による色情報の取得とに対応して、3原色の光の組み合わせ、または単色の光を利用することができる。
【0034】
これらの照明に用いる光源としては、発光ダイオード、3波長形の蛍光ランプ、ハロゲンランプなどが用いられる。
【0035】
また、光源18による照明は、光を有効に対象物12に照射するため、例えばレンズなど光学部品を用いてもよい。
【0036】
また、カメラ13による撮像や、受光素子19による受光の際に、フィルタやシャッタなどの光学部品を用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、対象物を照明し、対象物を単色撮像用の撮像素子で撮像し、撮像素子で撮像する対象物の色情報を受光素子で取得し、撮像素子で撮像された画像情報から画像認識するとともに、受光素子で取得された色情報から色認識するため、単色撮像用の撮像素子を用いた安価でかつ簡素な構成でありながら、対象物の画像認識に加えて色認識でき、認識精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す画像認識装置の構成図である。
【図2】従来の画像認識装置の構成図である。
【符号の説明】
11 撮像光軸
12 対象物
13 カメラ
15 撮像素子としてのCCD
16 ハーフミラー
18 光源
19 受光素子
20 処理装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象物を撮像して画像認識する画認識方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、電子部品などの製造工程では、製品の異常や欠陥などの種々の判別、及び位置決めなどのために、撮像した画像を基にそれら欠陥や位置などを認識する画像認識装置が多く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図2に、従来の画像認識装置の構成を示す。この画像認識装置は、一般的に多く用いられる同軸落射照明方式を採用したもので、対象物1を撮像する撮像光軸2上にハーフミラー3を配置し、このハーフミラー3で光源4からの光を反射させて対象物1を照明し、ハーフミラー3を透過して撮像光軸2上の対象物1をカメラ5のCCD6で撮像し、このCCD6で撮像された画像情報を処理装置7で画像処理し、画像処理されたデータから対象物1の異常や欠陥または位置などを認識している。このとき、光源4にはハロゲンランプなどが用いられ、カメラ5のCCD6にはモノクロCCDが用いられている。
【0004】
処理装置7による画像処理の基本技術として、CCD6で撮像された画像情報の2値化があり、この2値化では、濃淡処理、エッジ検出などの画像処理特有の処理を併用し、最終的には2値化したデータから面積やしきい値、重心、位置情報、寸法などを求め、これらの数値をもって認識する場合が一般的である。
【0005】
但し、モノクロCCDで撮像した画像処理からでは、製品の異常や欠陥または位置などの認識が困難な場合がある。
【0006】
例えば、製品の正常部と異常部との境界が判然としない場合、2値化そのものが困難であったり、また、2値化できたとしても、人間の目で判定すると明らかに異常なものであるにもかかわらず、2値化後のデータ上では差が無く、認識できないことがある。具体例としては、製品に付着したしみ、汚れ、少量の異物や錆などは、2値化が困難であり、2値化できたとしも2値化後のデータに有意な差が出ない場合が多く存在する。
【0007】
さらに、製品の正常部と異常部との境界付近に変色部などが存在する場合においても、その変色部が淡色や金属光沢を有していると、2値化後のデータに有意な差が出ず、認識できないことがある。具体例としては、レーザー溶接された製品相互にわずかな隙間が存在した場合、レーザー溶接のナゲット周辺の焼けた変色部から目視で観察すれば隙間を容易に判別できるにもかかわらず、2値化後のデータには有意な差が出ない場合が多く実例として存在する。
【0008】
その他に、画像認識に関する重要な要素として照明があるが、製品の製造工程や保持姿勢などの制限上から、製品に対する照明装置や光源の角度や位置が制限される場合がある。このとき、一般的には補助照明装置など付加することで回避しようとするが、例えば、細長い筒状の製品の奥まった部分など、カメラ側からみて狭視界である場合は、図2に示す同軸落射照明方式を採用する以外に有効な手段がなく、2値化レベルの向上や改善は望めず、有効な認識結果を得ることが困難となっている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−94763号公報(第1頁)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のモノクロCCDを使用した画像認識装置では、製品の異常や欠陥または位置などを、目視で容易に認識可能であっても、モノクロCCDで撮像した画像情報からでは、それらが有意な差として現れず、確実に認識できない場合がある。
【0011】
また、このような認識できない問題点を回避する技術として、カラーCCDカメラの採用や、RGBの3原色に対応した3CCD方式のカメラの採用が考えられるが、カラー化に伴ってシステムが高価になるとともに処理が高度かつ複雑となり、操作、設定なども専門的な知識が必要となるなどの弊害が生じる。また、仮に、比較的安価に導入することが可能であっても、システム構成上から対象物の変更に伴う再設定に専門のメーカーや高度な知識を持ったエンジニアに依存することが考えられ、ランニングコストを含めたライフサイクルコストを含めて考えると、結果的に高価になる。さらに、大量のデータを高速処理できないと認識に時間がかかるため、これらのシステムに見合った高度かつ高価な処理装置(記憶媒体やいわゆるCPUなどを含む)を導入する必要がある。
【0012】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、単色撮像用の撮像素子を用いた安価でかつ簡素な構成でありながら、対象物の画像認識に加えて、色によっても対象物を認識し、認識精度を向上できる画像認識方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、対象物を照明し、対象物を単色撮像用の撮像素子で撮像し、撮像素子で撮像する対象物からの光を受光素子で受光して色情報を取得し、撮像素子で撮像された画像情報から画像認識するとともに、受光素子で取得された色情報から色認識するものである。そのため、単色の撮像素子を用いた安価でかつ簡素な構成でありながら対象物の画像認識に加えて色認識が可能となり、認識精度が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1を参照して説明する。
【0015】
画像認識装置は、撮像光軸11上の対象物12を撮像するカメラ13を備えている。このカメラ13は、レンズ14、及びこのレンズ14を通して撮像光軸11上の対象物12を撮像するモノクロを含む単色撮像用の撮像素子としてのCCD15を有している。
【0016】
対象物12とカメラ13との間の撮像光軸11上にはハーフミラー16が45°の角度で配置されている。カメラ13は、ハーフミラー16を透過する撮像光軸11上の対象物12の像を撮像可能としている。
【0017】
撮像光軸11に対し直交する方向でハーフミラー16の反射面16aに45°角度傾いて対向する方向にカラーマークセンサ17が配置されている。このカラーマークセンサ17は、ハーフミラー16に対向する光源18及び受光素子19を一体に備えている。光源18は、例えば、R(赤)G(緑)B(青)の3色の発光ダイオードが用いられ、これら発光ダイオードの点灯時の光をハーフミラー16に向けて出射してハーフミラー16で反射する反射光で対象物12を照明する。受光素子19は、光の波長を検知して色を識別する色識別機能を有し、光源18により照明されて対象物12で反射する光をハーフミラー16を通じて受光し、対象物12の色情報を取得する。そして、光源18では、CCD15による撮像と、受光素子19による色情報の取得とに、それぞれ最適な照明光が得られるように、RGBの3色の発光ダイオードの点灯を適宜組み合わせてそれぞれ照明する。
【0018】
また、カメラ13のCCD15及びカラーマークセンサ17からの信号は処理装置20に入力される。この処理装置20では、CCD15で撮像された画像情報を画像処理して画像認識するとともに、受光素子19で取得された色情報から色認識する。画像処理では、CCD15で撮像された画像情報を2値化し、さらに、濃淡処理、エッジ検出などの画像処理特有の処理を併用し、最終的には2値化したデータから面積やしきい値、重心、位置情報、寸法などを求め、例えば、求められた数値を予め設定(登録)されている数値と比較し、対象物12の異常や欠陥または位置などを認識する。色認識では、受光素子19で取得された色情報を予め設定(登録)されている色情報と比較し、良否を認識する。
【0019】
この処理装置20では、CCD15の画像情報及び受光素子19の色情報のいずれを優先的に処理するかを規定する機能などが付加されるが、この機能は既成技術からみて特殊な処理ではなく、単純にCCD15の画像情報と受光素子19の色情報とを論理的に処理するか、または予め取得したデータなどから設定した数値などのある係数をかけて処理する程度で、十分な認識が可能であるため、高度な演算が不要である。
【0020】
そして、対象物12の異常や欠陥または位置などを認識する場合には、カラーマークセンサ17の光源18によって、CCD15による撮像と、受光素子19による色情報の取得とに、それぞれ最適な照明光が得られるように、RGBの3色の発光ダイオードの点灯を適宜組み合わせて照明する。例えば、CCD15による撮像には、RGBの3色の発光ダイオードを全て点灯させた白色の光で照明し、また、受光素子19による色情報の取得には、RGBの3色の発光ダイオードを全て点灯させた白色の光で照明する他、RGBの3色の発光ダイオードのうちの2色を点灯させた光で照明したり、RGBの3色の発光ダイオードのうちの1色つまり単色の光で照明する。なお、CCD15による撮像では、例えば対象物12のエッジを認識しようとする場合、赤色などの単色の方がエッジを認識しやすい場合があり、このような場合にはRGBの3色の発光ダイオードのうちの1色つまり単色の光で照明する。
【0021】
それぞれに適した照明状態において、カメラ13のCCD15で対象物12の像を撮像し、受光素子19で対象物12の色や状態に応じた色情報を取得する。
【0022】
処理装置20では、カメラ13のCCD15で撮像した画像情報を入力して画像処理するとともに、求められた数値を予め設定(登録)されている数値と比較し、対象物12の異常や欠陥または位置などを認識する。また、受光素子19で取得した色情報を入力し、この色情報を予め設定(登録)されている色情報と比較し、良否を認識する。
【0023】
画像認識装置による認識結果の例を表1に示す。表1には色認識なしの認識例と色認識ありの認識例とを示す。
【0024】
【表1】
【0025】
色認識なしの認識例の場合、CCD15の画像情報を画像処理した処理データと予め設定されている設定データとを比較し、この比較結果のみに基づき良否を認識するもので、処理データが設定データより大きい場合には否と認識し、また、処理データが設定データより小さい場合には良と認識する。
【0026】
色認識ありの認識例の場合、CCD15の画像情報を画像処理した画像データと予め設定されている設定データとを比較し、それに加えて受光素子19で取得した色情報による色認識の反応があるか否かに基づき認識するもので、画像データが設定データより大きい場合に、色認識の反応があれば否と認識し、色認識の反応がない場合には保留と認識し、また、画像データが設定データより小さい場合に、色認識の反応があれば再処理と認識し、色認識の反応がない場合には良と認識する。
【0027】
したがって、例えば対象物12に付着したしみ、汚れ、少量の異物や錆などがある場合、色認識なしでは良と認識してしまうが、色認識のありでは色認識の反応があるので良とは認識せず、認識精度を向上できる。
【0028】
このように、画像認識装置では、対象物12を照明し、対象物12を単色撮像用のCCD15で撮像し、CCD15で撮像する対象物12の色情報を受光素子19で取得し、CCD15で撮像された画像情報から画像認識するとともに、受光素子19で取得された色情報から色認識するため、単色撮像用のCCD15を用いた安価でかつ簡素な構成でありながら対象物12の画像認識に加えて色認識でき、例えば対象物12に付着したしみ、汚れ、少量の異物や錆などを色認識でき、認識精度を向上できる。したがって、単色撮像用のCCD15と色認識用の受光素子19との組み合わせにより、画像認識可能とする利用範囲を拡大できる。
【0029】
特に、単色撮像用のCCD15にカラーマークセンサ17を組み合わせた構成とすることで、比較的安価に構成でき、汎用性及び認識精度の高い画像認識装置を提供できる。
【0030】
また、カメラ13の撮像光軸11上に配置されたハーフミラー16を通じて、カメラ13による撮像と、カラーマークセンサ17の光源18からの照明と、カラーマークセンサ17の受光素子19での受光とができ、光学系を小形に構成できる。さらに、カメラ13で撮像する対象物12の撮像位置の色情報を受光素子19で取得できるため、画像情報と色情報との位置的な対応関係を一致させ、認識精度を向上できる。
【0031】
なお、光源18と受光素子19とを一体に有するカラーマークセンサ17に限らず、光源18と受光素子19とを一体に有する他の識別センサを用いても、あるいは光源18と受光素子19とを個々に用いてもよい。
【0032】
また、対象物12を照明する光源としては、前記実施の形態のようにカメラ13による撮像と受光素子19による色情報の取得とに共通にカラーマークセンサ17の光源18を用いることによって構成を簡素化できるが、カメラ13による撮像と受光素子19による色情報の取得とにそれぞれ適した専用の光源を個別に用いてもよい。この場合、カメラ13で撮像する際に、カラーマークセンサ17の光源18では光量が不足する場合でも、別の光源によって撮像に適した光量を得られ、撮像画像を鮮明にでき、認識能力を向上できる。
【0033】
対象物12の照明には、カメラ13による撮像と受光素子19による色情報の取得とに対応して、3原色の光の組み合わせ、または単色の光を利用することができる。
【0034】
これらの照明に用いる光源としては、発光ダイオード、3波長形の蛍光ランプ、ハロゲンランプなどが用いられる。
【0035】
また、光源18による照明は、光を有効に対象物12に照射するため、例えばレンズなど光学部品を用いてもよい。
【0036】
また、カメラ13による撮像や、受光素子19による受光の際に、フィルタやシャッタなどの光学部品を用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、対象物を照明し、対象物を単色撮像用の撮像素子で撮像し、撮像素子で撮像する対象物の色情報を受光素子で取得し、撮像素子で撮像された画像情報から画像認識するとともに、受光素子で取得された色情報から色認識するため、単色撮像用の撮像素子を用いた安価でかつ簡素な構成でありながら、対象物の画像認識に加えて色認識でき、認識精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す画像認識装置の構成図である。
【図2】従来の画像認識装置の構成図である。
【符号の説明】
11 撮像光軸
12 対象物
13 カメラ
15 撮像素子としてのCCD
16 ハーフミラー
18 光源
19 受光素子
20 処理装置
Claims (4)
- 対象物を照明し、
対象物を単色撮像用の撮像素子で撮像し、
撮像素子で撮像する対象物からの光を受光素子で受光して色情報を取得し、
撮像素子で撮像された画像情報から画像認識するとともに、受光素子で取得された色情報から色認識する
ことを特徴とする画像認識方法。 - 対象物を照明し、
対象物を撮像する撮像光軸上に配置されるハーフミラーを透過して撮像光軸上の対象物を単色撮像用の撮像素子を有するカメラで撮像し、
ハーフミラーで反射する対象物からの反射光を受光素子で受光して撮像素子で撮像する対象物の色情報を取得し、
撮像素子で撮像された画像情報から画像認識するとともに、受光素子で取得された色情報から色認識する
ことを特徴とする画像認識方法。 - 対象物を照明する光源と、
前記対象物を撮像する単色撮像用の撮像素子と、
この撮像素子で撮像する対象物からの光を受光して色情報を取得する受光素子と、
前記撮像素子で撮像された画像情報から画像認識するとともに、前記受光素子で取得された色情報から色認識する処理装置と
を具備していることを特徴とする画像認識装置。 - 対象物を照明する光源と、
前記対象物を撮像する撮像光軸上に配置されるハーフミラーと、
このハーフミラーを透過して撮像光軸上の対象物を撮像する単色撮像用の撮像素子を有するカメラと、
前記ハーフミラーで反射する対象物からの光を受光して撮像素子で撮像する対象物の色情報を取得する受光素子と、
前記撮像素子で撮像された画像情報から画像認識するとともに、前記受光素子で取得された色情報から色認識する処理装置と
を具備していることを特徴とする画像認識装置。
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---|---|---|---|
JP2003143427A JP2004349936A (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | 画像認識方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003143427A JP2004349936A (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | 画像認識方法及びその装置 |
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ID=33531220
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112666095A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-16 | 上海理工大学 | 一种基于色标传感器的尿液成分分析装置 |
-
2003
- 2003-05-21 JP JP2003143427A patent/JP2004349936A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112666095A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-16 | 上海理工大学 | 一种基于色标传感器的尿液成分分析装置 |
CN112666095B (zh) * | 2020-12-29 | 2023-04-21 | 上海理工大学 | 一种基于色标传感器的尿液成分分析装置 |
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