JP2004348081A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

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忠義 小坂
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Abstract

【課題】維持放電の際に印加する維持電圧をX電極とY電極との間でバランスをとることにより、オフセット波形を印加したとしても隣接する電極に電圧波形の乱れが発生しないようにする。
【解決手段】任意の一本の表示電極を中央表示電極とし、その中央表示電極に隣接する二本の表示電極を隣接表示電極とした場合、維持期間に、中央表示電極に一定電位の電圧を印加しながら、その間に二本の隣接表示電極に対して立上りと立下りのタイミングが同じで、かつ波高値がほぼ等しいパルス状の電圧をそれぞれ印加する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネル(以後「PDP」と記す)の駆動方法に関し、さらに詳しくは、PDP内の電極に印加する電圧波形の乱れを抑制したPDPの駆動方法に関する。PDPは薄型大画面という特徴を持ち、テレビ、公衆表示モニターとして商品化されている。
【0002】
【従来の技術】
PDPとして、AC型3電極面放電形式のPDPが広く知られている。このPDPは、前面側(表示面側)の基板の内側面に面放電が可能な表示電極を水平方向に多数設け、背面側の基板の内側面に多数の選択用電極(データ電極やアドレス電極とも呼ばれる)を垂直方向に設け、表示電極と選択用電極の交差部をセルとするものである。なお、本明細書では、表示電極の内、共通に電圧を印加する電極をX電極とし、スキャンに用いる電極をY電極として説明する。
【0003】
この構造のPDPでは、階調表示のため、一般にアドレス・表示分離方式と呼ばれる駆動方式で表示が行われている。すなわち、1フレームを、重み付けをした複数のサブフィールドに分割し、各サブフィールドを、発光させるべきセルを選択するアドレス期間と、選択したセルを発光させる維持期間(表示期間ともいう)とで構成する。
【0004】
そして、表示の際には、Y電極をスキャン電極として用いて画面の走査を行い、その間に所望の選択用電極に電圧(一般に「アドレス電圧」と呼ばれる)を印加して、Y電極と選択用電極との間でアドレス放電を発生させて、発光させるべきセル内に電荷を形成する。次に、X電極とY電極に交互に表示用の電圧(一般に「維持電圧」と呼ばれる)を印加して、XY電極間で重み付けの回数だけ維持放電を継続することで、表示を行うようにしている。
【0005】
この維持放電の際に印加する電圧波形は、図33に示した通り、矩形波を交互に印加する方法が一般的である。なお、この変形例として、駆動マージンを広げる目的、あるいは発光効率を向上させる目的で、図34に示すオフセット波形を印加することが特許文献1〜5などに記載されている。また、駆動回路の役割をX電極とY電極で分離する変形例として、図35に示した電圧波形を印加することが特許文献6に記載されている。また、放電時の電流低減、電磁波放射対策例として、図36に示した電圧波形を印加することが特許文献7に記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開昭52−150941号公報
【特許文献2】特開昭52−150940号公報
【特許文献3】特開昭50−39024号公報
【特許文献4】特開平3−259183号公報
【特許文献5】特開平4−267293号公報
【特許文献6】特開平8−320667号公報
【特許文献7】特開2002−229509号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、維持放電の際に印加する電圧波形として、図34に示したオフセット波形(通常、200〜400V)を印加する場合、以下のような問題が生ずる。すなわち、図37に示すように、通常のPDPで印加される電圧(160〜180V)よりも高電圧で、周波数の高いパルスが加わることから、隣接する電極が電界の影響を受ける。つまり、隣接する電極の電位が電界により持ち上げられ、隣接する電極の電圧波形に乱れが生ずる。このように、特にオフセットパルスを印加する電極と隣接する電極において、電圧波形の乱れが発生しやすく、その結果として、誤放電、誤表示が発生するという問題があった。
【0008】
これは、PDPの行電極(水平方向に配置した表示電極)がX,Y,X,Y・・・の順に配置されており、X電極に電圧パルスが印加される瞬間に、電圧パルスの印加されないY電極に対して両側のX電極から同じ極性の電界がかかり、同様に、Y電極に電圧パルスが印加される場合にはX電極に同様の電界がかかるためである。
【0009】
このような課題を解決するためには、回路の電圧供給系を強化するなどの手段を講じるのが通常であるが、PDPのように1m前後の長い距離にわたって電圧波形を印加する場合で、かつオフセット波形のように高い電圧を急峻な立ち上がりで印加する場合には、十分な効果が得られない。したがって、オフセット波形を印加しても電圧波形の乱れが小さい駆動方法の開発が望まれていた。
【0010】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、維持放電の際に印加する維持電圧をX電極とY電極との間でバランスをとることにより、オフセット波形を印加したとしても隣接する電極に電圧波形の乱れが発生しないようにPDPを駆動することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対の基板間に複数の表示電極を平行に設けるとともに、表示電極と交差する方向に複数の選択用電極を設け、表示電極間の表示ラインと選択用電極との交差部をセルとして発光させるよう構成したプラズマディスプレイパネルを用い、画面表示の際には、1フレームを複数のサブフィールドで構成するとともに、各サブフィールドを、発光させるべきセルを選択するアドレス期間と、選択したセルを発光させる維持期間とで構成し、アドレス期間には表示電極を一本おきに走査して発光させるべきセル内に壁電荷を蓄積し、維持期間には全てのセルの表示電極間にパルス状の電圧を印加して画面表示を行うプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、任意の一本の表示電極を中央表示電極とし、その中央表示電極に隣接する二本の表示電極を隣接表示電極とした場合、維持期間に、中央表示電極に一定電位の電圧を印加しながら、その間に二本の隣接表示電極に対して立上りと立下りのタイミングが同じで、かつ波高値がほぼ等しいパルス状の電圧をそれぞれ印加することからなるプラズマディスプレイパネルの駆動方法である。
【0012】
本発明によれば、任意の一本の表示電極を中央表示電極とし、その中央表示電極に隣接する二本の表示電極を隣接表示電極とした場合、維持期間に、中央表示電極に一定電位の電圧を印加しながら、その間に二本の隣接表示電極に対して立上りと立下りのタイミングが同じで、かつ波高値がほぼ等しいパルス状の電圧をそれぞれ印加する。これにより、二本の隣接表示電極に対して印加される電圧による電界のバランスがとれ、中央表示電極には隣接表示電極の影響が及ばない。したがって、維持放電の際に、オフセット波形を印加したとしても、隣接する電極に電圧波形の乱れが発生せず、その結果、誤放電、誤表示の発生が防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明において、基板としては、ガラス、石英、セラミック等の基板や、これらの基板上に、電極、絶縁膜、誘電体層、保護膜等の所望の構成物を形成した基板が含まれる。
【0014】
表示電極および選択電極は、当該分野で公知の各種の材料と方法を用いて形成することができる。表示電極および選択電極に用いられる材料としては、例えば、ITO、SnOなどの透明な導電性材料や、Ag、Au、Al、Cu、Crなどの金属の導電性材料が挙げられる。表示電極および選択電極の形成方法としては、当該分野で公知の各種の方法を適用することができる。たとえば、印刷などの厚膜形成技術を用いて形成してもよいし、物理的堆積法または化学的堆積法からなる薄膜形成技術を用いて形成してもよい。厚膜形成技術としては、スクリーン印刷法などが挙げられる。薄膜形成技術の内、物理的堆積法としては、蒸着法やスパッタ法などが挙げられる。化学的堆積方法としては、熱CVD法や光CVD法、あるいはプラズマCVD法などが挙げられる。
【0015】
本発明においては、一対の基板間に平行に設けられた複数の表示電極の内、任意の一本の表示電極を中央表示電極とし、その中央表示電極に隣接する二本の表示電極を隣接表示電極とした場合、維持期間に、中央表示電極に一定電位の電圧を印加しながら、その間に二本の隣接表示電極に対して立上りと立下りのタイミングが同じで、かつ波高値がほぼ等しいパルス状の電圧をそれぞれ印加する。
【0016】
上記駆動方法においては、中央表示電極を走査に用いられる電極つまりY電極とし、二本の隣接表示電極を走査に用いられない電極つまりX電極としてもよい。また、その逆に、中央表示電極を走査に用いられない電極つまりX電極とし、二本の隣接表示電極を走査に用いられる電極つまりY電極としてもよい。
【0017】
中央表示電極に印加する一定電位の電圧は、ゼロ電位とすることが望ましいが、印加される電圧パルスの少なくとも立上りから立下りまでの期間ゼロ電位に維持されていればよい。
【0018】
二本の隣接表示電極に印加される電圧は、プラス極性で同じ振幅を持った電圧パルスであってもよく、また、互いに逆極性で同じ振幅を持った電圧パルスであってもよい。互いに逆極性で同じ振幅を持った電圧パルスを印加する場合、それらの電圧パルスは、それぞれマイナス極性からプラス極性に、またはプラス極性からマイナス極性に移行される電圧パルスであってもよい。
【0019】
また、二本の隣接表示電極に印加される電圧パルスは、矩形波形の電圧パルスにオフセット電圧を重畳した電圧パルスとしてもよい。
【0020】
以下、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳述する。なお、本発明はこれによって限定されるものではなく、各種の変形が可能である。
【0021】
図1は本発明の駆動方法を適用するPDPの構成を示す部分分解斜視図である。このPDPはカラー表示用のAC型3電極面放電形式のPDPである。
【0022】
本PDPは、前面側(表示面側)の基板11を含む前面側のパネルアセンブリと、背面側の基板21を含む背面側のパネルアセンブリから構成されている。前面側の基板11と背面側の基板21としては、ガラス基板、石英基板、セラミック基板等を使用することができる。
【0023】
前面側の基板11の内側面には、水平方向に表示電極Xと表示電極Yが等間隔に形成されている。表示電極Xと表示電極Yの間、および表示電極Yと表示電極Xの間の、全てのラインが表示ラインLとなる。各表示電極X、Yは、ITO、SnOなどの幅の広い透明電極12と、例えばAg、Au、Al、Cu、Cr及びそれらの積層体(例えばCr/Cu/Crの積層構造)等からなる金属製の幅の狭いバス電極13から構成されている。表示電極X、Yは、Ag、Auについてはスクリーン印刷のような厚膜形成技術を用い、その他については蒸着法、スパッタ法等の薄膜形成技術とエッチング技術を用いることにより、所望の本数、厚さ、幅及び間隔で形成することができる。
【0024】
表示電極X、Yの上には、表示電極X、Yを覆うように交流(AC)駆動用の誘電体層17が形成されている。誘電体層17は、低融点ガラスペーストを、前面側の基板11上にスクリーン印刷法で塗布し、焼成することにより形成している。
【0025】
誘電体層17の上には、表示の際の放電により生じるイオンの衝突による損傷から誘電体層17を保護するための保護膜18が形成されている。この保護膜は、例えば、MgO、CaO、SrO、BaO等からなる。
【0026】
背面側の基板21の内側面には、平面的にみて表示電極X、Yと交差する方向に複数のアドレス電極Sが形成され、そのアドレス電極Sを覆って誘電体層24が形成されている。アドレス電極Sは、スキャン用の表示電極との交差部で発光セルを選択するためのアドレス放電を発生させるものであり、Cr/Cu/Crの3層構造で形成されている。このアドレス電極Sは、その他に、例えばAg、Au、Al、Cu、Cr等で形成することもできる。アドレス電極Sも、表示電極X、Yと同様に、Ag、Auについてはスクリーン印刷のような厚膜形成技術を用い、その他については蒸着法、スパッタ法等の薄膜形成技術とエッチング技術を用いることにより、所望の本数、厚さ、幅及び間隔で形成することができる。誘電体層24は、誘電体層17と同じ材料、同じ方法を用いて形成することができる。
【0027】
隣接するアドレス電極Sとアドレス電極Sとの間の誘電体層24上には、複数の隔壁29が形成されている。隔壁29は、サンドブラスト法、印刷法、フォトエッチング法等により形成することができる。例えば、サンドブラスト法では、低融点ガラスフリット、バインダー樹脂、溶媒等からなるガラスペーストを誘電体層24上に塗布して乾燥させた後、そのガラスペースト層上に隔壁パターンの開口を有する切削マスクを設けた状態で切削粒子を吹きつけて、マスクの開口に露出したガラスペースト層を切削し、さらに焼成することにより形成する。また、フォトエッチング法では、切削粒子で切削することに代えて、バインダー樹脂に感光性の樹脂を使用し、マスクを用いた露光及び現像の後、焼成することにより形成する。
【0028】
隔壁29の側面及び隔壁間の誘電体層24上には、赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体層28R、28G、28Bが形成されている。蛍光体層28R、28G、28Bは、蛍光体粉末とバインダー樹脂と溶媒とを含む蛍光体ペーストを隔壁29間の凹溝状の放電空間内にスクリーン印刷、又はディスペンサーを用いた方法などで塗布し、これを各色毎に繰り返した後、焼成することにより形成している。この蛍光体層28R、28G、28Bは、蛍光体粉末と感光性材料とバインダー樹脂とを含むシート状の蛍光体層材料(いわゆるグリーンシート)を使用し、フォトリソグラフィー技術で形成することもできる。この場合、所望の色のシートを基板上の表示領域全面に貼り付けて、露光、現像を行い、これを各色毎に繰り返すことで、対応する隔壁間に各色の蛍光体層を形成することができる。
【0029】
PDPは、上記した前面側のパネルアセンブリと背面側のパネルアセンブリとを、表示電極X、Yとアドレス電極Sとが交差するように対向配置し、周囲を封止し、隔壁29で囲まれた放電空間30に放電ガスを充填することにより作製されている。このPDPでは、表示電極X、Yとアドレス電極Sとの交差部の放電空間30が表示の最小単位である1つのセル領域(単位発光領域)となる。1画素はR、G、Bの3つのセルで構成される。
【0030】
画面表示においては、1フレームを複数のサブフィールドで構成するとともに、各サブフィールドを、発光させるべきセルを選択するアドレス期間と、選択したセルを発光させる維持期間とで構成する。
【0031】
そして、アドレス期間にはY電極を順次走査して発光させるべきセル内に壁電荷を蓄積し、維持期間には全てのセルの表示電極間にパルス状の電圧を印加して画面表示を行う。具体的には、まず、アドレス期間においては、Y電極群をスキャン電極として用いて、順次スキャン電圧を印加してゆき、その間に所望のアドレス電極Sにアドレス電圧を印加し、選択されたアドレス電極SとY電極との間でアドレス放電を発生させることで発光すべきセルを選択する。この発光セル対応の誘電体層上には壁電荷が形成されるので、次に、Y電極群とX電極群との間に交互にサスティン電圧を印加して、当該壁電荷の蓄積されたセルにおいて再び放電(維持放電または表示放電と呼称)を発生させることで、セルを発光させる。このセルの発光は、表示放電によって発生された紫外線で蛍光体を励起して、蛍光体から所望の色の可視光を発生させることにより行われる。
【0032】
図2は本発明の駆動方法の原理を示す説明図である。この図は、行方向に3本連続した任意の表示電極の維持期間中における電圧を示したものである。以下では、説明を容易にするために、表示電極を行電極または単に電極として記す。
【0033】
図示した第1の行電極A、第2の行電極B、第3の行電極Cは、行電極Bを中心に行電極Aと行電極Cが線対称となっている。
【0034】
本駆動方法においては、維持期間中に、行電極Bを一定電圧に維持する。そして、行電極Aにプラス方向の維持電圧パルスとそれに重畳するオフセット電圧パルスを印加する。そして、それと同時に、行電極Cに行電極Aと逆極性、つまりマイナス方向の維持電圧パルスとそれに重畳するオフセット電圧パルスを印加する。このように、行電極Cには、行電極Aの電位をVaとし、行電極Cの電位をVcとした場合に、Va+Vc=一定電圧となるマイナス方向の維持電圧パルスとオフセット電圧パルスを印加する。
【0035】
このとき、電極Bは、電極Aによって引き起こされるプラス方向に引っ張る電界(図中Q1で示す)と電極Cによって引き起こされるマイナス方向に引っ張る電界(図中Q2で示す)が打ち消しあって電圧が安定し、電圧の乱れが生じない。
【0036】
なお、図ではオフセット電圧パルスが重畳された場合を示しているが、オフセット電圧パルスがない場合でも同様の効果がある。
【0037】
図36に示した公知の駆動波形は、本発明の駆動波形と一致する部分もあるが、目的が放電時の電流低減、電磁波放射対策であり、波形の乱れを防止するという本発明の趣旨とは一致せず、放電がない場合の効果については考慮されていない。本発明は放電の有無に関わりなく効果が認められる。
【0038】
実施形態1
図3は実施形態1の駆動方法を適用するPDPの構成を示す説明図である。この図はPDPを平面的に見た状態を示している。
このPDPは、隔壁29が蛇行状に形成され、三角形に配置されたR,G,Bの3つのセルで1つの画素を構成するデルタ配置のPDPである。R,G,Bの各セルはほぼ六角形のハニカム構造となっている。
【0039】
表示電極は、X電極、Y電極ともに透明電極12とバス電極13で形成されているが、透明電極12はセルの対応部分のみに形成されている。X電極とY電極は等間隔に配置され、X電極とY電極間、およびY電極とX電極間のすべての透明電極どうしで面放電が可能な構成となっている。
【0040】
図4および図5はPDPの駆動装置を示している。図4はPDPを裏面から見た駆動装置の配置図、図5は駆動装置のブロック図である。
本駆動装置は、PDPの裏面に配置され、X側駆動回路31、Y側駆動回路32、アドレス側駆動回路33、制御回路34、および電源回路35から構成されている。
【0041】
本駆動装置は、Y側(表示電極のY電極側)をグランド電位に保つ1個のスイッチ32aと、X側(表示電極のX電極側)に電圧を印加する2個のサステナ31a,31bを含んでいる。サステナとは、維持電圧(サスティン電圧)を印加する回路である。
【0042】
X側のサステナ31aは、X電極の奇数行と接続されており、Vw回路1とVx回路1から電圧Vwと電圧Vxの供給を受ける。X側のサステナ31bは、X電極の偶数行と接続されており、Vw回路2とVx回路2から電圧Vwと電圧Vxの供給を受ける。X側の2個のサステナ31a,31bはそれぞれ異なったパルスを印加するため独立に駆動される。
【0043】
Y側をグランド電位に保つスイッチ32aは、スキャンドライバ32bを介してY電極に接続されている。スキャンドライバ32bは、Vsc回路とVy回路から電圧Vscと電圧Vyの供給を受ける。
【0044】
図6にX側駆動回路の詳細を示す。
X側駆動回路31は、独立に動かすことができる奇数行用のX1駆動回路311と、偶数行用のX2駆動回路312からなる。各駆動回路は、それぞれ2Vsへの引き上げ回路と0(V)への引き下げ回路からなるサステナと、Vxへの引き上げ回路、Vwへの引き上げ回路から構成される。
【0045】
図7にY側駆動回路の詳細を示す。
Y側駆動回路32は、スキャン時に各Y電極のON/OFFを制御するためのスキャンドライバと、Vscへの引き上げ回路およびVyへの引き下げ回路と、0(V)への引き上げ回路および引き下げ用ダイオードから構成される。
【0046】
図8にアドレス側駆動回路の詳細を示す。
アドレスドライバ33は、各アドレス電極のON/OFFを制御するためのアドレスドライバから形成される。
【0047】
図9は本実施形態におけるタイムチャートである。
画面の表示に際しては、維持期間の長さが異なる8つのサブフィールドで1つのフレームを構成する。1つのフレームは1枚の絵を構成し、1秒間に60枚のフレームが連続することでTV動画が形成される。
【0048】
各サブフィールドは、セル内の電荷を初期化するリセット期間と、発光させるべきセルを選択するアドレス期間と、選択されたセルを発光させる維持期間で構成される。
【0049】
図10は各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
1つのサブフィールドは、リセット期間、アドレス期間、維持期間より構成される。印加される電圧の例としては、例えば、Vw=400(V)、Vx=80(V)、Vy=−120(V)、Vsc=−60(V)、Vadd=60(V)、Vs=180(V)が挙げられる。
【0050】
維持期間の時間bにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が2Vsから0(V)に変動するのと同時に、偶数行の電圧が0(V)から2Vsに変動する。X電極の奇数行の電圧をVa、X電極の偶数行の電圧をVc、Y電極の電圧をVbとすると、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0051】
時間cにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が0(V)から2Vsに変動するのと同時に、偶数行の電圧が2Vsから0(V)に変動する。この場合も、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0052】
本実施形態では、維持期間の最初の時間aと、最後の時間dの時点では、Va+Vc=一定という条件を満たさないが、その他の維持期間については、Va+Vc=一定という条件を満たす。これによりY電極の電圧の乱れを抑制する効果がある。
【0053】
実施形態2
図11は実施形態2の駆動方法を適用するPDPの構成を示す説明図である。
このPDPは、隔壁29が直線状に形成され、横方向に直線的に配置されたR,G,Bの3つのセルで1つの画素を構成するPDPである。R,G,Bの各セルはほぼ四角形となっている。
【0054】
表示電極は、X電極、Y電極ともに透明電極12とバス電極13で形成されており、透明電極12はバス電極13の全体に形成されている。X電極とY電極はペアで配置され、X電極とY電極間の透明電極どうしで面放電が可能な構成となっている。ペアとなるX,Y電極とX,Y電極との間は非放電領域となる。
【0055】
図12は駆動装置のブロック図である。
本駆動装置は、Y側をグランド電位に保つ1個のスイッチ42aと、X側に電圧を印加する2個のサステナ41a,41bを含んでいる。
X側のサステナ41aは、X電極の奇数行と接続されており、Vw回路1とVx回路1から電圧Vwと電圧Vxの供給を受ける。X側のサステナ41bは、X電極の偶数行と接続されており、Vw回路2とVx回路2から電圧Vwと電圧Vxの供給を受ける。
【0056】
Y側をグランド電位に保つスイッチ42aは、スキャンドライバ42bを介してY電極に接続されている。スキャンドライバ42bは、Vsc回路とVy回路から電圧Vscと電圧Vyの供給を受ける。
【0057】
図13にX側駆動回路の詳細を示す。
X側駆動回路41は、独立に動かすことができる奇数行用のX1駆動回路411と、偶数行用のX2駆動回路412からなる。X1駆動回路411は、2Vsへの引き上げ回路と0(V)への引き下げ回路からなるサステナと、Vxへの引き上げ回路、Vwへの引き上げ回路から構成される。X2駆動回路412は、−2Vsへの引き下げ回路と0(V)への引き上げ回路からなるサステナと、Vxへの引き上げ回路、Vwへの引き上げ回路、0(V)への引き下げ回路から構成される。
【0058】
Y側駆動回路42は図7に示した実施形態1の回路と同じ構成である。アドレス側駆動回路43も図8に示した実施形態1の回路と同じ構成である。また、タイムチャートも図9に示した実施形態1と同じである。
【0059】
図14は各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
1つのサブフィールドは、リセット期間、アドレス期間、維持期間より構成される。印加される電圧の例としては、例えば、Vw=400(V)、Vx=80(V)、Vy=−120(V)、Vsc=−60(V)、Vadd=60(V)、Vs=180(V)が挙げられる。
【0060】
維持期間の時間aにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が0(V)から2Vsに変動するのと同時に、偶数行の電圧が0(V)から−2Vsに変動する。X電極の奇数行の電圧をVa、X電極の偶数行の電圧をVc、Y電極の電圧をVbとすると、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0061】
時間bにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が2Vsから0(V)に変動するのと同時に、偶数行の電圧が−2Vsから0(V)に変動する。この場合も、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0062】
本実施形態では、実施形態1と比較し、全ての維持期間中で、Vb=一定、Va+Vc=一定という条件を満たす。これによりY電極の電圧の乱れを抑制する効果がある。
【0063】
図11で示した構成のPDPを駆動する場合、奇数行目と偶数行目で電極間の容量が異なるため、この図のような波形を印加しても、電界が完全に打ち消されない場合があるが、従来例より軽減されるため、電圧の乱れに対して効果がある。
【0064】
実施形態3
図15は実施形態3の駆動方法を適用するPDPの構成を示す説明図である。
このPDPは、図11で示したPDPと比較し、最終行にダミーのX電極Xn+1を追加している。このn+1行目のX電極は、透明電極を形成しておらず、Yn電極とXn+1電極間で放電が発生しないようになっている。
【0065】
本実施形態の駆動装置の構成は、図12に示した実施形態2と同じである。
図16にX側駆動回路の詳細を示す。
【0066】
X側駆動回路は、独立に動かすことができる奇数行用のX1駆動回路511と、偶数行用のX2駆動回路512からなる。X1駆動回路511は、Vsへの引き上げ回路、−Vsへの引き下げ回路、0(V)への引き上げ回路、0(V)への引き下げ回路からなるサステナと、Vxへの引き上げ回路、Vwへの引き上げ回路から構成される。X2駆動回路512もX1駆動回路511と同様の構成をとる。
【0067】
Y側駆動回路は図7に示した実施形態1の回路と同じ構成である。アドレス側駆動回路も図8に示した実施形態1の回路と同じ構成である。また、タイムチャートも図9に示した実施形態1と同じである。
【0068】
図17は各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
1つのサブフィールドは、リセット期間、アドレス期間、維持期間より構成される。印加される電圧の例としては、例えば、Vw=400(V)、Vx=80(V)、Vy=−120(V)、Vsc=−60(V)、Vadd=60(V)、Vs=180(V)が挙げられる。
【0069】
維持期間の時間aにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が−VsからVsに変動するのと同時に、偶数行の電圧がVsから−Vsに変動する。X電極の奇数行の電圧をVa、X電極の偶数行の電圧をVc、Y電極の電圧をVbとすると、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0070】
時間bにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧がVsから−Vsに変動するのと同時に、偶数行の電圧が−VsからVsに変動する。この場合も、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0071】
本実施形態では、全ての維持期間中で、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を満たす。これによりY電極の電圧の乱れを抑制する効果がある。
【0072】
実施形態4
図18は実施形態4の駆動方法を適用するPDPの構成を示す説明図である。
このPDPは、隔壁29が直線状に形成され、横方向に直線的に配置されたR,G,Bの3つのセルで1つの画素を構成するPDPである。R,G,Bの各セルはほぼ四角形となっている。
【0073】
表示電極は、X電極、Y電極ともに透明電極12とバス電極13で形成されているが、透明電極12はセルの対応部分のみに形成されている。X電極とY電極は等間隔に配置され、X電極とY電極間、およびY電極とX電極間のすべての透明電極どうしで面放電が可能な構成となっている。
【0074】
図19は駆動装置のブロック図である。
本駆動装置は、X側、Y側それぞれ2つのサステナ61a,61b,62a,62bから構成される。Y側については、一方のサステナ62aはプラス維持電圧専用であり、他方のサステナ62bはマイナス維持電圧専用である。サステナ62aは、スキャンドライバ62cを介して奇数行のY電極に接続されている。サステナ62bは、スキャンドライバ62dを介して偶数行のY電極に接続されている。
【0075】
図20にX側駆動回路の詳細を示す。
X側駆動回路61は、独立に動かすことができる奇数行用のX1駆動回路611と、偶数行用のX2駆動回路612からなる。X1駆動回路611は、Vsへの引き上げ回路、−Vsへの引き下げ回路、0(V)への引き上げ回路、0(V)への引き下げ回路からなるサステナと、Vxへの引き上げ回路、Vwへの引き上げ回路から構成され、X電極の奇数行に接続される。X2駆動回路612は、X1駆動回路611と同様の構成をとり、X電極の偶数行に接続される。
【0076】
図21および図22にY側駆動回路の詳細を示す。
Y側駆動回路62は、独立に動かすことができる奇数行用のY1駆動回路(図21参照)と、偶数行用のY2駆動回路(図22参照)からなる。Y1駆動回路は、Vsへの引き上げ回路、0(V)への引き下げ回路からなるサステナと、0(V)への引き上げ回路、Vscへの引き上げ回路、Vyへの引き下げ回路およびスキャンドライバから構成され、Y電極の奇数行に接続される。Y2駆動回路は、−Vsへの引き下げ回路、0(V)への引き上げ回路からなるサステナと、0(V)への引き下げ回路、Vscへの引き上げ回路、Vyへの引き下げ回路およびスキャンドライバから構成され、Y電極の奇数行に接続される。
アドレス側駆動回路は図8に示した実施形態1の回路と同じ構成である。
【0077】
図23は本実施形態におけるタイムチャートである。
画面の表示に際しては、維持期間の長さが異なる8つのサブフィールドで奇数(ODD)フィールドと偶数(EVEN)フィールドを構成する。奇数表示ラインを表示する奇数フィールドと偶数表示ラインを表示する偶数フィールドの組み合わせで1フレームが形成され、1秒間に30枚のフレームが連続することでインターレースのTV動画が形成される。
【0078】
図24は各表示電極の奇数サブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
印加される電圧の例としては、例えば、Vw=400(V)、Vx=80(V)、Vy=−120(V)、Vsc=−60(V)、Vadd=60(V)、Vs=180(V)が挙げられる。
【0079】
奇数サブフィールドでの維持期間の時間aにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が0(V)から−Vsに変動するのと同時に、偶数行の電圧が0(V)からVsに変動する。X電極の奇数行の電圧をVa、X電極の偶数行の電圧をVc、Y電極の電圧をVbとすると、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0080】
時間bにおいては、X電極は奇数行の電圧が0(V)、偶数行の電圧が0(V)で一定である。また、Y電極は奇数行の電圧が0(V)からVsに変動するのと同時に、偶数行の電圧が0(V)から−Vsに変動する。Y電極の奇数行の電圧をVb、Y電極の偶数行の電圧をVd、X電極の電圧をVcとすると、Vc=一定、Vb+Vd=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0081】
図25は各表示電極の偶数サブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
偶数サブフィールドでの維持期間の時間aにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が0(V)からVsに変動するのと同時に、偶数行の電圧が0(V)から−Vsに変動する。X電極の奇数行の電圧をVa、X電極の偶数行の電圧をVc、Y電極の電圧をVbとすると、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0082】
時間bにおいては、X電極は奇数行の電圧が0(V)、偶数行の電圧が0(V)で一定である。また、Y電極は奇数行の電圧が0(V)からVsに変動するのと同時に、偶数行の電圧が0(V)から−Vsに変動する。Y電極の奇数行の電圧をVb、Y電極の偶数行の電圧をVd、X電極の電圧をVcとすると、Vc=一定、Vb+Vd=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
本実施形態では、全ての維持期間中で、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件、またはVc=一定、Vb+Vd=一定の条件を満たす。これにより電極の電圧の乱れを抑制する効果がある。
【0083】
実施形態5
本実施形態におけるPDPの構成は図11と同じである。また、駆動装置の構成は図5と同じである。
【0084】
図26にX側駆動回路の詳細を示す。
X側駆動回路は、独立に動かすことができるX1駆動回路711と、X2駆動回路712からなる。X1駆動回路711は、2Vsへの引き上げ回路と0(V)への引き下げ回路からなるサステナと、Vxへの引き上げ回路、Vwへの引き上げ回路、Voへの引き上げ回路、2Vsへの引き下げ回路から構成される。X2駆動回路712は、−2Vsへの引き下げ回路と0(V)への引き上げ回路からなるサステナと、Vxへの引き上げ回路、Vwへの引き上げ回路、0(V)への引き下げ回路、−Voへの引き下げ回路、−2Vsへの引き上げ回路からから構成される。
【0085】
Y側駆動回路は図7に示した実施形態1の回路と同じ構成であり、アドレス側駆動回路も図8に示した実施形態1の回路と同じ構成である。また、タイムチャートも図9に示した実施形態1と同じである。
【0086】
図27は各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
1つのサブフィールドは、リセット期間、アドレス期間、維持期間より構成される。印加される電圧の例としては、例えば、Vw=400(V)、Vx=80(V)、Vy=−120(V)、Vsc=−60(V)、Vadd=60(V)、Vs=180(V)が挙げられる。
【0087】
維持期間の時間aにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が0(V)からVoに変動するのと同時に、偶数行の電圧が0(V)から−Voに変動する。X電極の奇数行の電圧をVa、X電極の偶数行の電圧をVc、Y電極の電圧をVbとすると、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0088】
時間bにおいては、Y電極は電圧が0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が2Vsから0(V)に変動するのと同時に、偶数行の電圧が−2Vsから0(V)に変動する。この場合も、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0089】
本実施形態では、実施形態1と比較し、全ての維持期間中で、Vb=一定、Va+Vc=一定の条件を満たす。これによりY電極の電圧の乱れを抑制する効果がある。
【0090】
実施形態6
本実施形態におけるPDPの構成は図1と同じである。
図28は駆動装置のブロック図である。
本駆動装置は、X側、Y側それぞれ2つのサステナ81a,81b,82a,82bから形成される。サステナ82aは、スキャンドライバ82cを介して奇数行のY電極に接続されている。サステナ82bは、スキャンドライバ82dを介して偶数行のY電極に接続されている。
【0091】
図29にX側駆動回路の詳細を示す。
X側駆動回路81は、独立に動かすことができる奇数行用のX1駆動回路811と、偶数行用のX2駆動回路812からなる。X1駆動回路811は、Vsへの引き上げ回路、−Vsへの引き下げ回路、0(V)への引き上げ回路、0(V)への引き下げ回路からなるサステナと、Voへの引き上げ回路、−Voへの引き下げ回路、Vsへの引き下げ回路、−Vsへの引き上げ回路、Vxへの引き上げ回路、Vwへの引き上げ回路から構成され、X電極の奇数行に接続される。X2駆動回路812は、X1駆動回路811と同様の構成をとり、X電極の偶数行に接続される。
【0092】
図30および図31にY側駆動回路の詳細を示す。
Y側駆動回路82は、独立に動かすことができる奇数行用のY1駆動回路(図30参照)と、偶数行用のY2駆動回路(図31参照)からなる。Y1駆動回路は、Vsへの引き上げ回路、−Vsへの引き下げ回路、0(V)への引き上げ回路、0(V)への引き下げ回路からなるサステナと、Voへの引き上げ回路、−Voへの引き下げ回路、Vsへの引き下げ回路、−Vsへの引き上げ回路、Vscへの引き上げ回路、Vyへの引き下げ回路およびスキャンドライバから構成され、Y電極の奇数行に接続される。Y2駆動回路はY1駆動回路と同様の構成をとり、Y電極の偶数行に接続される。
【0093】
アドレス側駆動回路は図8に示した実施形態1の回路と同じ構成である。また、タイムチャートも図9に示した実施形態1と同じである。
【0094】
図32は各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
印加される電圧の例としては、例えば、Vw=400(V)、Vx=80(V)、Vy=−120(V)、Vsc=−60(V)、Vadd=60(V)、Vs=180(V)が挙げられる。
【0095】
維持期間の時間aにおいては、Y電極は奇数行の電圧が−Vs、偶数行の電圧がVsで、両電圧を加えたものが0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧がVsから−Voに変動するのと同時に、偶数行の電圧が−VsからVoに変動する。X電極の奇数行の電圧をVa、X電極の偶数行の電圧をVc、Y電極の奇数行の電圧をVb、Y電極の偶数行の電圧をVdとすると、Va+Vc=一定、Vb+Vd=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0096】
時間bにおいては、X電極は奇数行の電圧が−Vs、偶数行の電圧がVsで、両電圧を加えたものが0(V)で一定である。また、Y電極は奇数行の電圧が−VsからVoに変動するのと同時に、偶数行の電圧がVsから−Voに変動する。この場合も、Va+Vc=一定、Vb+Vd=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0097】
時間cにおいては、Y電極は奇数行の電圧がVs、偶数行の電圧が−Vsで、両電圧を加えたものが0(V)で一定である。また、X電極は奇数行の電圧が−VsからVoに変動するのと同時に、偶数行の電圧がVsから−Voに変動する。この場合も、Va+Vc=一定、Vb+Vd=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0098】
時間dにおいては、X電極は奇数行の電圧がVs、偶数行の電圧が−Vsで、両電圧を加えたものが0(V)で一定である。また、Y電極は奇数行の電圧がVsから−Voに変動するのと同時に、偶数行の電圧が−VsからVoに変動する。この場合も、Va+Vc=一定、Vb+Vd=一定の条件を保ったまま、維持電圧パルスが印加される。
【0099】
本実施形態では、全ての維持期間中で、Va+Vc=一定、Vb+Vd=一定の条件を満たしており、これにより電極の電圧の乱れを抑制する効果がある。
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、任意の一本の表示電極を挟む二本の隣接表示電極に対し、立上りと立下りのタイミングが同じで、かつ波高値がほぼ等しいパルス状の電圧をそれぞれ印加するので、二本の隣接表示電極に生ずる電界が打ち消し合い、中央表示電極には隣接表示電極の影響が及ばない。したがって、維持放電の際に、オフセット波形を印加したとしても、隣接する電極に電圧波形の乱れが発生せず、その結果、誤放電、誤表示の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動方法を適用するPDPの構成を示す部分分解斜視図である。
【図2】本発明の駆動方法の原理を示す説明図である。
【図3】実施形態1の駆動方法を適用するPDPの構成を示す説明図である。
【図4】実施形態1のPDPを裏面から見た駆動装置の配置図である。
【図5】実施形態1の駆動装置のブロック図である。
【図6】実施形態1のX側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図7】実施形態1のY側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図8】実施形態1のアドレス側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図9】実施形態1におけるタイムチャートである。
【図10】実施形態1の各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
【図11】実施形態2の駆動方法を適用するPDPの構成を示す説明図である。
【図12】実施形態2の駆動装置のブロック図である。
【図13】実施形態2のX側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図14】実施形態2の各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
【図15】実施形態3の駆動方法を適用するPDPの構成を示す説明図である。
【図16】実施形態3のX側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図17】実施形態3の各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
【図18】実施形態4の駆動方法を適用するPDPの構成を示す説明図である。
【図19】実施形態4の駆動装置のブロック図である。
【図20】実施形態4のX側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図21】実施形態4のY側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図22】実施形態4のY側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図23】実施形態4におけるタイムチャートである。
【図24】実施形態4の各表示電極の奇数サブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
【図25】実施形態4の各表示電極の偶数サブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
【図26】実施形態5のX側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図27】実施形態5の各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
【図28】実施形態6の駆動装置のブロック図である。
【図29】実施形態6のX側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図30】実施形態6のY側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図31】実施形態6のY側駆動回路の詳細を示す説明図である。
【図32】実施形態6の各表示電極の1つのサブフィールドにおける駆動電圧波形を示した図である。
【図33】従来の維持放電の際に印加する電圧波形を示す説明図である。
【図34】従来の維持放電の際に印加するオフセット波形を示す説明図である。
【図35】従来の駆動回路の役割を分離するために印加する電圧波形を示す説明図である。
【図36】従来の放電時の電流低減、電磁波放射対策として印加する電圧波形を示す説明図である。
【図37】従来の電極の電圧波形の乱れを示す説明図である。
【符号の説明】
10 PDP
11 前面側の基板
12 透明電極
13 バス電極
17,24 誘電体層
18 保護膜
21 背面側の基板
28R,28G,28B 蛍光体層
29 隔壁
30 放電空間
31,41,61,81 X側駆動回路
311,411,511,611,711,811 X1駆動回路
312,412,512,612,712,812 X2駆動回路
31a,31b,41a,41b サステナ
32,42,62,82 Y側駆動回路
32a,42a スイッチ
32b,42b スキャンドライバ
33,43,63,83 アドレス側駆動回路
34 制御回路
35 電源回路
41c 回収回路
L 表示ライン
Q1,Q2 電界
S 信号電極
X,Y 表示電極

Claims (9)

  1. 一対の基板間に複数の表示電極を平行に設けるとともに、表示電極と交差する方向に複数の選択用電極を設け、表示電極間の表示ラインと選択用電極との交差部をセルとして発光させるよう構成したプラズマディスプレイパネルを用い、画面表示の際には、1フレームを複数のサブフィールドで構成するとともに、各サブフィールドを、発光させるべきセルを選択するアドレス期間と、選択したセルを発光させる維持期間とで構成し、アドレス期間には表示電極を一本おきに走査して発光させるべきセル内に壁電荷を蓄積し、維持期間には全てのセルの表示電極間にパルス状の電圧を印加して画面表示を行うプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    任意の一本の表示電極を中央表示電極とし、その中央表示電極に隣接する二本の表示電極を隣接表示電極とした場合、維持期間に、中央表示電極に一定電位の電圧を印加しながら、その間に二本の隣接表示電極に対して立上りと立下りのタイミングが同じで、かつ波高値がほぼ等しいパルス状の電圧をそれぞれ印加することからなるプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記中央表示電極が走査に用いられる電極であり、前記二本の隣接表示電極が走査に用いられない電極である請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 前記中央表示電極に印加される一定電位の電圧がゼロ電位であり、前記二本の隣接表示電極に印加される電圧が、プラス極性で同じ振幅を持った電圧パルスである請求項2記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 前記中央表示電極に印加される一定電位の電圧がゼロ電位であり、前記二本の隣接表示電極に印加される電圧が、互いに逆極性で同じ振幅を持った電圧パルスである請求項2記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  5. 前記二本の隣接表示電極に印加される互いに逆極性で同じ振幅を持った電圧パルスが、それぞれマイナス極性からプラス極性に、またはプラス極性からマイナス極性に移行される電圧パルスである請求項4記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  6. 前記中央表示電極に印加される電圧は、前記二本の隣接表示電極に印加される電圧パルスの少なくとも立上りから立下りまでの期間ゼロ電位に維持され、前記二本の隣接表示電極に印加される電圧が、互いに逆極性で同じ振幅を持った電圧パルスである請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  7. 前記二本の隣接表示電極に印加される互いに逆極性で同じ振幅を持った電圧パルスが、矩形波形の電圧パルスにオフセット電圧が重畳された電圧パルスである請求項4記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  8. 前記中央表示電極に印加される電圧は、前記二本の隣接表示電極に印加される電圧パルスの少なくとも立上りから立下りまでの期間一定電位に維持され、前記二本の隣接表示電極に印加される電圧が、互いに逆極性で同じ振幅を持った電圧パルスである請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  9. 前記二本の隣接表示電極に印加される互いに逆極性で同じ振幅を持った電圧パルスが、矩形波形の電圧パルスにオフセット電圧が重畳された電圧パルスである請求項8記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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