JP2004345694A

JP2004345694A - Resin-coated seamless can with lid, method for manufacturing the same, and resin-coated metal plate for seamless can

Info

Publication number: JP2004345694A
Application number: JP2003145492A
Authority: JP
Inventors: Kenichi Takao; 健一高尾; Toshinori Moriga; 俊典森賀; Kenichi Takagi; 研一高木
Original assignee: Toyo Kohan Co Ltd; Toyo Seikan Kaisha Ltd
Current assignee: Toyo Kohan Co Ltd; Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Priority date: 2003-05-22
Filing date: 2003-05-22
Publication date: 2004-12-09

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a resin-coated seamless can with a lid which is easily unsealed and re-sealed only by twisting the lid by one half turn, easy to drink beverage containing ingredient, excellent in design and easily recyclable. <P>SOLUTION: In the resin-coated seamless can 10 with the lid, an annular tapered part 14 having a corrugated longitudinal section extending to an opening side of a can barrel portion 13 and a lid fitting part 15 extending to the annular tapered part 14 with a plurality of screw parts 15a shorter than the entire circumference formed therein are integrated therewith in this order, and the lid fitting part 15 is re-sealably closed via a lid 17 having a plurality of lugs 17a to be engaged with each of the screw parts 15a. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リシール用の蓋を冠着させるための蓋嵌合部を備えた蓋付き樹脂被覆シームレス缶及び、その製造方法、シームレス缶用樹脂被覆金属板に関し、アルミニウム合金板や表面処理鋼板等を基板とする樹脂被覆金属板により一体成形され、リシール用の蓋が冠着された蓋嵌合部の密封性を向上させるようにした蓋付き樹脂被覆シームレス缶及び、その製造方法、シームレス缶用樹脂被覆金属板に関する。
【０００２】
【従来の技術】
飲料缶等の缶容器をリシール可能なものとするために、缶体上部に蓋嵌合部を設け、該蓋嵌合部に蓋を着脱可能に冠着させることで、缶体の上端開口部を再封可能にしたリシール缶が提案されている。
【０００３】
例えば、特許文献１には、絞りしごき加工により缶底と缶胴を一体成形したＤＩ缶の缶胴上端開口部に巻き締め固定される缶蓋の部分に口頸部を形成したものや、ＤＩ缶の缶胴上部を絞って口頸部を形成したもの、ＤＩ缶の缶胴下端開口部に底蓋を巻き締め固定したもの等のボトル形状の缶が記載されている。
また、特許文献２には、円筒状の缶胴の開口された一端を縮径させながら缶軸方向に延出してテーパ部を設け、このテーパ部の先端に、蓋を螺合させて取り付けられるようにねじ部を有する開閉部を形成し、缶胴とテーパ部の境界付近にテーパ部の周りを一周する段部を設けて構成した缶が記載されている。
【０００４】
【特許文献１】
特表平１０−５０９０９５号公報
【特許文献２】
特開２００２−１９２２７２号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献１、２に記載の缶容器では以下のような課題があった。
（ａ）蓋を一回転以上回さないと蓋の再封止や取り外しができない上に、蓋を握る部分が小さいために蓋の開け閉めには相当の力を要し高齢者や幼児などでは扱いにくい。
（ｂ）さらに飲み口部分が小さいために具入りの飲料用などには適さない。
（ｃ）さらに、従来の缶容器は樹脂被覆金属板を素材として絞り形成などで成形されるが、その切断端面には樹脂被覆層がないため、カール部の端面（樹脂被覆板の切断面）が腐食するおそれがある。
（ｄ）特許文献１や特許文献２などの缶容器に適用される樹脂被覆金属板では、被覆樹脂が延伸性や被覆性などに欠けるために、樹脂被覆金属板を曲げ加工や絞り加工してカール部などを形成させる際に、被覆樹脂が剥離したり不均一変形したりして生産性低下の要因になりやすい。
【０００６】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、蓋を半回転以下捻るだけで開封及び再封止が容易にでき、具入り飲料などを飲みやすくデザイン性に優れ、しかもリサイクルが容易な蓋付き樹脂被覆シームレス缶を提供すると共に、カール部を形成させる際などの生産性に優れた樹脂被覆シームレス缶の製造方法を提供し、蓋付き樹脂被覆シームレス缶に適用できる優れた密封性や加工性、耐食性を備えた樹脂被覆金属板を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
（１）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶は、缶胴部の開口側に延設された環状テーパ部と、前記環状テーパ部に延設されその全円周より短い複数のねじ部が形成された蓋嵌合部とが順に形成され、前記ねじ部のそれぞれに係合する複数のラグを有した蓋を介して前記蓋嵌合部が再封可能に閉鎖されるように構成されている。
これによって、蓋を半回転以下捻るだけで開封及び再封止が容易にでき、しかも生産性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶を提供できる。
【０００８】
（２）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶は、蓋嵌合部の開口径が缶胴部の外径の７０％以上であり、且つ、前記蓋の外径が前記缶胴部の外径以下であることにも特徴を有する。
これによって、飲み口となる蓋嵌合部が広口となるので、具入り飲料などが飲みやすくなり、また、ジャム、ミートソース、マヨネーズ、フルーツ等の固形物などの場合には、内容物が取り出しやすくなる。さらに、蓋を回す際にも握りやすくかつ蓋に大きな回転力を付与しやすく開け閉めの容易な蓋付き樹脂被覆シームレス缶を提供できる。
【０００９】
（３）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶は、蓋嵌合部がその端面側を外向きに巻き込まれて形成されたカール部を有し、前記カール部の端面に樹脂が被覆されていることを特徴とする。
これによって、蓋付き樹脂被覆シームレス缶を開封して飲用後に、カール部の先端に飲料が付着しにくくできる。また、金属面が露出しないので、ここから腐食するのを防止でき、安全性や衛生性にも優れている。
【００１０】
（４）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶は、蓋嵌合部におけるねじ状突起形成部の幅が１０ｍｍ以下であることを特徴とする。
これによって、蓋嵌合部に嵌合される蓋の厚みを薄くでき、スマートでデザイン性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶を提供できる。
【００１１】
（５）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶は、カール部直下の傾斜面と前記缶胴部の軸とが成す角度が４５°〜９０°の範囲であることを特徴とする。
これによって、開口部天面とねじ部との距離を短くし、嵌合する蓋の蓋厚を薄くすることができるので、使用材料が節約できる。
【００１２】
（６）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶は、前記蓋が１５乃至６５の硬度（ＪＩＳ−Ａ硬度）で、かつ発泡倍率が１．１〜１０倍であるポリウレタンエラストマー発泡体のライナーを有して構成することもできる。
これによって、蓋嵌合部との密着封止性と耐久性とを適正にバランスさせて確保すると共に、安全性及び環境性にも優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶とすることができる。
【００１３】
（７）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶は、前記蓋がポリエステル樹脂をラミネートした金属板から形成されていることを特徴とする。
これによって、美観と衛生性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶を提供できる。
【００１４】
（８）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶は、缶胴部及び、環状テーパ部、蓋嵌合部、蓋が、同一組成のポリエステル樹脂を同一組成の金属板に被覆した材料からなることにも特徴を有する。
これによって、分別回収を容易にしてリサイクル性に優れると共に、生産性も高めることができる。
【００１５】
（９）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶の製造方法は、
（ａ）樹脂被覆金属板をカップ状容器に成形する工程と、
（ｂ）前記カップ状容器を１または２回以上の口絞り成形を行って口部の先端に先端側より順次蓋嵌合部と環状テーパ部を形成する工程と、
（ｃ）前記蓋嵌合部の上部を１または２回以上の口絞り成形を行う工程と、
（ｄ）前記蓋嵌合部上部の傾斜面を缶胴軸に対して４５°〜９０°の範囲となるように矯正する工程と、
（ｅ）前記口部における円筒状の先端部分をカールする工程と、
（ｆ）前記口部に複数のねじ部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
これによって、形状不良などの欠陥の発生が少なく生産性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶の製造方法を提供できる。また、カール部の直下にくることになる蓋嵌合部上部の傾斜面を缶胴軸に対して４５°〜９０°の範囲となるように矯正する工程を有することにより、カール部直下に蓋嵌合部を設けることができ、カール部天面から蓋嵌合部におけるねじ状突起形成部までの距離を短くすることができる。さらに、口部における円筒状の先端部分をカールする成形を容易にすることが可能となる。
【００１６】
（１０）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶の製造方法は、前記口部における円筒状の先端部分をカールする工程が、異なる曲率で複数回に渡って順次カールする工程であるように構成されている。
これによって、順次、曲率を大きくしてカール部を形成させるので、カール部先端をより内側へ巻き込むことができ、端部の露出や腐食を防ぐことができる。
【００１７】
（１１）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶の製造方法は、口部における円筒状の先端部分をカールする工程の後、口部端部の切断面に樹脂を被覆する工程を備えていることを特徴とする。
これによって、金属面の露出する部分が完全にカバーされるので、安全性や衛生性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶を製造できる。
【００１８】
（１２）本発明のシームレス缶用樹脂被覆金属板は、固有粘度０．５〜１．４である無配向でかつ無延伸のポリエステル樹脂が金属板の両面に被覆されていることを特徴とする。
これにより蓋付き樹脂被覆シームレス缶に適用できる優れた密封性や加工性、耐蝕性を備えたシームレス缶用樹脂被覆金属板を提供できる。
【００１９】
（１３）本発明のシームレス缶用樹脂被覆金属板は、前記金属板に被覆される前記ポリエステル樹脂は、フィルム積層法あるいは押出積層法により形成されることを特徴とする。
これによって、樹脂の種類や缶形状などに対応して複数の被覆方法の中から選択でき、経済性に優れたシームレス缶用樹脂被覆金属板を提供できる。
【００２０】
（１４）本発明のシームレス缶用樹脂被覆金属板は、前記金属板の一部又は全部に、０．０５〜０．７重量％の滑剤を含有したポリエステル樹脂が被覆されていることにも特徴を有する。
これによって、優れた耐久性と環境性、美観を備えると共に、蓋付き樹脂被覆シームレス缶を製造するのに好適なシームレス缶用樹脂被覆金属板を提供できる。
【００２１】
（１５）本発明の蓋付き樹脂被覆シームレス缶用樹脂被覆金属板は、前記金属板の一部又は全部に、０．５〜２０重量％のポリオレフィンをブレンドしたポリエステル樹脂が被覆されていることを特徴とする。
これによって、所定の美麗な外観と耐久性を備えたシームレス缶用樹脂被覆金属板を提供できる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る蓋付き樹脂被覆シームレス缶について、図面に基づいて説明する。図１の（ａ）は本発明の実施の形態に係る蓋付き樹脂被覆シームレス缶の正面図であり、（ｂ）はその斜視図である。図２はその断面図である。
図１（ａ），（ｂ）、図２において、１０は本実施の形態の蓋付き樹脂被覆シームレス缶である。１１は蓋付き樹脂被覆シームレス缶１０の缶本体であり、シームレス缶用樹脂被覆金属板を素材として絞りしごき成形などで形成される。１２は缶本体１１の缶底部、１３は缶底部から一体に延設され略円筒状に形成された缶胴部、１４は環状テーパ部、１５は蓋嵌合部、１８は前記カール部の直下にくる傾斜面、環状テーパ部１４の先側を延長して形成されその円周面上を４分割する４個のねじ部１５ａが突設されている。１６は蓋嵌合部１５の開口端を外側にむけて巻き込むように形成されたカール部、１７は円盤状の蓋であり、その円周縁部の内側に向けて突出したラグを備え蓋嵌合部１５のねじ部１５ａに係合して再封止可能に着脱される。
【００２３】
蓋付き樹脂被覆シームレス缶１０は、ティンフリースチール板の両面に予めポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂フィルムをラミネートした厚さが０．１〜０．４ｍｍのシームレス缶用樹脂被覆金属板である。樹脂被覆金属板としては、例えば、厚さが０．１８ｍｍのティンフリースチール板等の金属薄板の両面に、厚み２０μｍのポリブチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルムをラミネートしたものが好適に用いられる。
【００２４】
金属薄板に被覆される樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート，ポリブチレンテレフタレート，エチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体，エチレンテレフタレート−アジペート共重合体，ブチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体等のポリエステル系樹脂，ポリエチレン，ポリプロピレン，エチレン−ポリプロピレン共重合体，エチレン−酢酸共重合体，アイオノマー等のポリオレフィン系樹脂，ナイロン６，ナイロン６６等のポリアミド系樹脂などが適宜使用できる。
その他、樹脂被覆金属板に代えて、アルミニウム合金、プラスチックなどの素材も用いることができる。
【００２５】
缶本体１１や蓋１７の素材となるシームレス缶用樹脂被覆金属板（以下、樹脂被覆金属板という）は、ブリキ、ティンフリースチール又はアルミニウム合金などの金属薄板の両面又は片面などに熱可塑性樹脂フィルムを金属薄板の金属面に直接熱接着させたり、接着性プライマー層又は硬化型の接着剤層若しくは熱接着性の良好な熱可塑性樹脂層を介して熱可塑性樹脂フィルムを金属板に熱接着することなどにより製造したものである。
【００２６】
図２に示すように蓋嵌合部１５の周面には、ねじ部１５ａを備えたねじ状突起形成部が配置され、そのねじ状突起形成部の幅（Ｄ）が１０ｍｍ以下となるように、所定の金型を用いたプレス加工などにより形成され、全体的に高さＨが低い蓋１７が蓋嵌合部１５に装着できるようにしている。また、カール部の直下にくる傾斜面１８は、缶胴部の軸とが成す角度が４５°〜９０°の範囲になるようにプレス加工等により形成され、カール部（開口部）天面とねじ部との距離が短くなるようにしている。
ここで、ねじ形成部の幅（Ｄ）が１０ｍｍを超えると、このねじ部が露出しないようにするために蓋の厚みを極端に厚くしなければならず使用材料が増えるので好ましくない。
【００２７】
図２に示されている蓋嵌合部１５は４つのねじ部１５ａを備えている。ねじ形状は蓋が容易に開封・封止出来るような角度にしたり、図示されているように蓋が確実に係止できる突起を設けたりしても良い。また、複数の独立したねじ部はその円周上を３〜８の範囲で等分するように配置することもできる。
【００２８】
蓋付き樹脂被覆シームレス缶１０は、蓋嵌合部１５の開口径（Ａ）が缶胴部１３の外径（Ｂ）に対してその７０％以上であり、且つ、蓋１７の外径（Ｃ）が缶胴部１３の外径（Ｂ）以下となるように形成され、飲み口となる蓋嵌合部が広口となるようにすると共に、蓋を着脱する際のトルクの付与を容易にしている。また、箱詰めなどに際しての収納性を高めている。
ここで、蓋嵌合部１５の開口径が缶胴部の外径の７０％より小さくなると、具入り飲料や高粘度の内容物などが使用の際に流れ出にくくなり好ましくない。あるいは、半液状、練り状、固形物等の内容物の場合には、さじ等を使用するにも取り出しにくい。
また、蓋の外径が缶胴部の外径を超えると、蓋付き樹脂被覆シームレス缶を並べて箱詰めする際に、蓋より下部の部分に無駄なスペースを生じて箱詰めの容積効率が悪くなるので好ましくない。
【００２９】
円筒状の缶本体１１の開口端から延設される環状テーパ部１４は、口絞り（ネックイン）成形により形成される。環状テーパ部１４の断面形状は波状、直線状、なめらかな曲線等公知の形状でよい。例えば、環状テーパ部１４が図１に示されているような波状縦断面の場合は、前記缶胴部の開口側に所定の傾斜角度で延設され、その断面が波状に２〜８回繰り返して口部側に縮径するように形成することができる。それにより、外力に対して凹みにくく撓みにくい耐久性を付与させ、蓋嵌合部の加工性を高めることができ、蓋付き樹脂被覆シームレス缶製造の際の生産性が高められる。
【００３０】
カール部１６は、その断面の内径が約１〜５ｍｍとなる曲率でカールされその基端が樹脂などで被覆され、金属面が露出しないように形成され、これによって、露出した部分による金属板の耐食性低下を抑制すると共に、鋭い切断面で誤って唇や手指を傷つけることがない安全性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶１０としている。
【００３１】
カール部の端面に被覆される樹脂としては、熱可塑性のポリエステル樹脂または塗料などの熱硬化性樹脂などを好適に用いることができる。例えば、カール部を形成させる際のダイス面などに樹脂を予め塗布しておき、このダイス面に円筒状に形成された容器体の開口端面を押しつけてカール部を成形することで樹脂被覆層を形成させることができる。
また、スプレー、刷毛等による塗工、溶着等によっても塗布することができる。
【００３２】
図３（ａ）は蓋の断面図であり、図３（ｂ）はその底面図である。
図示するように蓋１７は樹脂被覆金属板やスチール（ブリキ、ティンフリースチールを含む）、アルミニウム合金などの金属、プラスチックなどで円盤状に形成され、その円周縁部の内側に向けて突出した４個の爪状のラグ１７ａを備えており、それぞれのラグ１７ａが蓋嵌合部１５のねじ部１５ａに係合するようになっている。なお、ラグは円周縁部を３分割や５、６分割した位置に設けることもできる。また、蓋１７の蓋嵌合部１５に当接する部分にはポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂などの熱可塑性プラスチックからなるライナー１７ｂを貼着するようにして密着封止性を高めている。
【００３３】
蓋１７や缶本体１１にライナー１７ｂとして適用されるポリウレタンエラストマー発泡体は、ポリウレタンエラストマーを発泡させた後の発泡倍率が１．１〜１０倍、特に１．２〜５倍の範囲にすることが望ましい。発泡倍率が上記範囲よりも小さい場合には、密封材としての柔軟性が不十分であり、密封性能に欠けるようになる。一方上記範囲よりも発泡倍率が大きい場合には、柔軟性は十分であるとしても、発泡部分が多いためにエラストマーとしての弾性が損なわれ、やはり密封性能に欠けるようになる。
【００３４】
また、ポリウレタンエラストマー発泡体は、発泡前には１．１〜２の比重を有し、発泡により比重が０．２〜１．１に減少するものにすることがその密封性能と耐久性や弾性とをバランスさせるために望ましい。
すなわち、一般に、蓋と蓋嵌合部との間に適用される密封材は、その密封性能を確保するために、その硬度がＪＩＳ−Ａ硬度で表すと１０〜７０の範囲にあることが必要である。しかし、ポリウレタンエラストマーにおいて、硬度をこの範囲になるように調整すると、圧縮永久歪が大きくなり容器内の減圧や積圧により密封材がクリープ変形を起こし、耐久性が低下する。
【００３５】
本発明においては、その硬度を１５〜６５（ＪＩＳ−Ａ硬度）にすると共に、発泡倍率が１．１〜１０倍のポリウレタンエラストマー発泡体を密封材に用いることにより、密封性と耐久性とを適正範囲にバランスさせるようにしている。
また、従来の密封材のようにポリウレタンエラストマー自体の硬度を調整することによって、密封材として必要な弾性を得るのではなく、使用するポリウレタンエラストマーを発泡させて、その発泡の程度によって、必要な弾性（柔軟性）を確保しているので、ポリウレタンエラストマーの硬度を低下させることによる圧縮永久歪みの増大が防止でき、優れた密封性能が発現できると共に、密封性能の持続性、すなわち耐久性にも優れたものとなる。
さらに、ポリウレタンエラストマーは人体に対する生体適合性に優れた高分子素材であり、有害物質を含有することなく優れた安全性及び環境性を有することが可能となる。
尚、上記発泡倍率は発泡前の比重を発泡後の比重で除した値、すなわち（発泡前比重）／（発泡後比重）で定義される。
【００３６】
ポリウレタンエラストマーはジイソシアン酸エステルと２価アルコールとの重付加反応などで製造され、ゴム状弾性を示す主鎖にウレタン結合をもつ合成高分子である。ポリウレタンは重合反応と発泡反応（脱炭酸）とが併発するような条件下で反応させることによりポリウレタンエラストマー発泡体を作製できる。
なお、ポリウレタンエラストマーとしては、液体状態のポリイソシアネート成分及び液体状態のポリオール成分の少なくとも一方に熱膨張性中空粒子が配合されているようなものも適用できる。
【００３７】
ポリウレタンエラストマー発泡体の硬度が１５未満だと耐久性に欠けその加工時に剥離などの欠陥が生じやすくなり、逆に硬度が６５を超えると蓋嵌合部との密着性が低下し液漏れなどのおそれが生じるので好ましくない。
また、ポリウレタンエラストマー発泡体の発泡率が１．１未満だと、前記硬度を低く押さえることが困難になる上に原料コストが高くなり、逆に１０倍を超えると、耐久性が極端に低下するので好ましくない。
【００３８】
ポリウレタンエラストマーの合成方法としては、公知のウレタン化反応技術のいずれも使用でき、プレポリマー法、ワンショット法のいずれであってもよい。
なお、ポリウレタンエラストマーは、該ポリウレタンエラストマー１ｇ当たり１０ｍｌの水で１２０℃で３０分間レトルト処理を行ったときの抽出液の過マンガン酸カリウムの消費量が３０ｐｐｍ以下のものとすることが、蓋の蓋嵌合部への密着性や、蓋ライナーの耐剥離性を良好に維持させるために好ましい。
【００３９】
また、密封材を形成するポリウレタンエラストマー発泡体を、ポリウレタンエラストマーに発泡剤として熱膨張性中空粒子を含有させたことによって調製することもできる。熱膨張性中空粒子とは、メチルメタクリレート等の樹脂から成る中空粒子内に、加熱によって膨張するガスを内包させたものであり、このような発泡剤を用いることによって、ポリウレタンエラストマーをキャップ内面に施した後に発泡させることも可能であり、キャップ内面への密封材の形成がさらに容易になる。
【００４０】
しかも熱膨張性中空粒子による発泡は、ポリウレタンエラストマーを、化学的反応によって発生させたガス等によって発泡させるものではないので、ポリウレタンエラストマーを調製する反応に無関係で、反応を阻害する恐れがない。また、この熱膨張性中空粒子による発泡は、粒子内のガスが粒子内から容易に漏洩しないため、発泡体の弾性を長期にわたって発現させることが可能になり、耐久性にも優れている。更に中空粒子である外包部分は、人体に無害な物質から成ると共に、溶出のおそれもないため、安全性及び衛生性に優れている。
【００４１】
金属板にポリエステル樹脂をラミネートさせる方法としては、熱可塑性ポリエステル樹脂のフィルムを金属面に直接熱接着させる方法の他に、接着性プライマー層又は硬化型の接着剤層を介してポリエステル樹脂を金属薄板の金属面に熱接着させる方法もある。
さらに、押出ラミにより、溶融樹脂を直接金属板にラミネートする方法も適用できる。
【００４２】
また、予め合成樹脂で被覆された金属板から製缶するので、後塗装し難い構造でも充分な耐食性を有するようにすることができる。なお、金属板が製缶用の表面処理鋼板であると、絞り及び再絞り加工，縮径加工，カール成形加工等の加工を容易に行うことができる。
また、金属板を被覆している樹脂を熱可塑性樹脂フィルム層としたものであると、金属板の絞り加工，ストレッチ加工，しごき加工，ビード加工及びねじ部形成加工等の加工時に熱可塑性樹脂フィルム層が潤滑剤の役目をして伸び縮みするため被膜の被覆状態を良好に維持することができる。
【００４３】
ここで、ポリエステル樹脂の固有粘度は、フェノール／テトラクロロエタン＝６／４（重量比）の混合溶媒に溶かして測定する方法によって測定され、この値が０．５未満だと、樹脂の流動性が大きくなって金属板に被覆させる際の厚みの均一性が悪くなる傾向が現れ、逆に固有粘度が１．４を超えると、金属面から剥がれやすくなるなどの弊害が現れるので好ましくない。
【００４４】
滑剤の含有量が０．０５重量％未満だと、被覆樹脂の耐久性が劣化する傾向が現れ、逆に含有量が０．７重量％を超えると、金属板への接着性が低下して剥離の要因となるので好ましくない。
滑剤としては、シリカ、酸化チタンなどが挙げられる。
【００４５】
ポリエステル樹脂にブレンドされるポリオレフィンの含有量が０．５重量％未満だと、被覆樹脂の柔軟性などが劣化する傾向が現れ、逆に含有量が２０重量％を超えると、蓋への密着性が低下する傾向が現れることがあるので好ましくない。
【００４６】
続いて、以上のように構成される蓋付き樹脂被覆シームレス缶の製造方法について図４、図５を参照しながら説明する。
蓋付き樹脂被覆シームレス缶１０は以下の（ａ）〜（ｆ）の工程により製造される。
（ａ）まず、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂が両面に被覆されたアルミニウム合金などの金属薄板を、所定径の円板状に打ち抜く。次にこの金属薄板の円板をカップ容器状に絞り成形して、このカップ容器状部材の側壁に公知の絞りしごき加工を施す。その後、開口端側を所定の長さにトリミングして、一端側が開放され缶底部１２と一対に形成された缶胴部１３を有したカップ状容器とする（図４（ａ）参照）。
（ｂ）このカップ状容器を１または２回以上の口絞り成形を行って先端側より順次所定角度に傾斜した波状断面を有する環状テーパ部１４を形成する（図４（ｂ）参照）。
（ｃ）つぎに、蓋嵌合部となる上部端１５ｂに１または２回以上の口絞り成形を行って、カール部直下にくる傾斜面１８を形成する（図４（ｃ）参照）。
（ｄ）傾斜面１８を缶胴部１３の軸に対して４５°〜９０°の範囲となるように工具で押圧して矯正する（図５（ａ）参照）。
（ｅ）前記口部における円筒状の開口先端部分を外巻きとなるようにそれぞれ曲率の異なるグルーブを有する工具を用いて複数回カールさせてカール部１６を蓋嵌合部１５に形成させる（図５（ｂ）参照）。
（ｆ）蓋嵌合部１５の口部の円周縁部に沿って独立した４個のねじ部１５ａを、ローラなどの工具を用いて形成させる（図５（ｃ）参照）。
こうして、蓋付き樹脂被覆シームレス缶１０の最終製品が得られる。
【００４７】
カール部端面を樹脂で被覆する工程は、通常カール部形成工程（ｅ）までに行うか、あるいはカール部を形成させる際に被覆することによって行う。
【００４８】
印刷工程は通常（ａ）の工程の後、洗浄、アンダーコート等の工程を経てカップ状容器の外周に印刷を行う。また必要に応じて印刷面の保護のため缶胴部１３の表面にコーティング材を塗布して乾燥させる。
また、直接缶胴部に印刷を行わずに、予め印刷したフィルムを缶胴部１３に巻き付けて装飾を施してもよい。この場合も、フィルムの貼着行程は（ａ）や（ｆ）行程の後に行えばよい。
【００４９】
なお、前記（ｃ）以降の工程の順番は入れ換え可能である。例えば、前記工程の順序を（ｆ）→（ｃ）→（ｄ）→（ｅ）としたり、（ｃ）→（ｄ）→（ｆ）→（ｅ）としたりすることもできる。
また、必要に応じて、途中トリミング処理、カール部形成前のフランジング処理などの工程を付加することもできる。
なお、フランジング処理は特に、カール半径Ｒ＜４×板厚の場合などで、成形荷重が大きくなり、ネック部などで座屈が生じやすいときに有効に適用できる。
【００５０】
蓋付き樹脂被覆シームレス缶の製造方法は以上のように構成されているので、以下の作用を有する。
（ａ）蓋付き樹脂被覆シームレス缶を絞りしごき加工などで形成させる際に形状不良などの欠陥が少なく生産性に優れている。
（ｂ）予め合成樹脂で被覆された金属板を用いて製缶するので、後塗装し難い構造の小径でねじ付きの口頸部でも充分な耐食性を保持させることができる。
（ｃ）熱可塑性樹脂が被覆された樹脂被覆金属板を用いるので、樹脂被覆金属板の絞り加工，ストレッチ加工，しごき加工，ビード加工及びねじ部形成加工等の加工時に熱可塑性樹脂のフィルム層が潤滑剤の役目をすることで、金属板の伸び及び曲げ加工時に熱可塑性樹脂フィルム層が追従して伸びたり曲げたりでき、被覆状態を良好に維持できる。
（ｄ）蓋を半回転以下捻るだけで開封及び再封止が容易に行うことができる蓋付き樹脂被覆シームレス缶の製造を効率的に行うことができる。
【００５１】
【発明の効果】
請求項１に記載の発明によれば、蓋を半回転以下捻るだけで開封及び再封止が容易にでき、しかも生産性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶を提供できる。
【００５２】
請求項２に記載の発明によれば、飲み口となる蓋嵌合部が広口となるので、具入り飲料などを飲みやすくできると共に、蓋を回す際に握りやすくして開け閉めを容易にできる。
【００５３】
請求項３に記載の発明によれば、蓋付き樹脂被覆シームレス缶を開封して飲用後にカール部の先端に飲料が付着しにくくでき衛生性に優れると共に、金属面が露出しないので安全性にも優れている。
【００５４】
請求項４に記載の発明によれば、蓋嵌合部に嵌合される蓋の厚みを薄くでき、スマートでデザイン性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶を提供できる。
【００５５】
請求項５に記載の発明によれば、開口部天面とねじ部との距離を短くし、嵌合する蓋の蓋厚を薄くすることができるので、使用材料が節約できる。
【００５６】
請求項６に記載の発明によれば、蓋嵌合部との密着封止性と耐久性とを適正にバランスさせて確保することができる。
【００５７】
請求項７に記載の発明によれば、美観と衛生性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶を提供できる。
【００５８】
請求項８に記載の発明によれば、分別回収を容易にしてリサイクル性に優れると共に、被覆材の塗布工程を省略単純化でき、生産性も高めることができる。
【００５９】
請求項９に記載の発明によれば、蓋付き樹脂被覆シームレス缶を形成させる際に形状不良などの欠陥発生が少なく生産性に優れた樹脂被覆シームレス缶の製造方法を提供できる。
【００６０】
請求項１０に記載の発明によれば、カール部先端をより内側に巻き込むことができるので、歪みや被覆樹脂の剥がれなどの欠陥不良を少なくして生産性の向上をさらに図ることができる。
【００６１】
請求項１１に記載の発明によれば、金属露出部分が完全にカバーされるので、安全性や衛生性に優れた蓋付き樹脂被覆シームレス缶を製造できる。
【００６２】
請求項１２に記載の発明によれば、蓋付き樹脂被覆シームレス缶に適用できる優れた密封性や加工性、耐蝕性を備えたシームレス缶用樹脂被覆金属板を提供できる。
【００６３】
請求項１３に記載の発明によれば、樹脂の種類や缶形状などに対応して複数の被覆方法のなかから選択でき、経済性に優れている。
【００６４】
請求項１４に記載の発明によれば、優れた耐久性と環境性、美観を備えると共に、蓋付き樹脂被覆シームレス缶を製造するのに好適なシームレス缶用樹脂被覆金属板を提供できる。
【００６５】
請求項１５に記載の発明によれば、美麗な外観と耐久性を備えたシームレス缶用樹脂被覆金属板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】（ａ）は本発明の実施の形態に係る蓋付き樹脂被覆シームレス缶の正面図であり、（ｂ）は同蓋付き樹脂被覆シームレス缶の斜視図である。
【図２】同蓋付き樹脂被覆シームレス缶の断面図である。
【図３】（ａ）は同蓋付き樹脂被覆シームレス缶の蓋の断面図であり、（ｂ）は同蓋付き樹脂被覆シームレス缶の蓋の平面図である。
【図４】（ａ）はシームレス缶のカップ成形工程の説明図であり、（ｂ）はシームレス缶の口絞り成形工程の説明図であり、（ｃ）はシームレス缶の上端部口絞り工程の説明図である。
【図５】（ａ）はシームレス缶の矯正成形工程の説明図であり、（ｂ）はシームレス缶のカール成形工程の説明図であり、（ｃ）はシームレス缶のねじ成形工程の説明図である。
【符号の説明】
１０蓋付き樹脂被覆シームレス缶
１１缶本体
１２缶底部
１３缶胴部
１４環状テーパ部
１５蓋嵌合部
１５ａねじ部
１５ｂ上部端
１６カール部
１７蓋
１７ａラグ
１７ｂライナー
１８傾斜面[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a resin-coated seamless can with a lid provided with a lid fitting portion for mounting a lid for resealing, a method of manufacturing the same, and a resin-coated metal plate for a seamless can, such as an aluminum alloy plate and a surface-treated steel plate. Resin-coated seamless can with a lid, which is integrally formed from a resin-coated metal plate having a substrate as a substrate, and which improves the sealing property of a lid fitting portion on which a lid for resealing is mounted, and a method for producing the same, for a seamless can The present invention relates to a resin-coated metal plate.
[0002]
[Prior art]
In order to make a can container such as a beverage can resealable, a lid fitting portion is provided on the upper portion of the can body, and a lid is detachably mounted on the lid fitting portion, thereby opening the upper end of the can body. Resealable cans that can be resealed have been proposed.
[0003]
For example, Patent Literature 1 discloses a DI can in which a can bottom and a can body are integrally formed by drawing and ironing, and a mouth and neck portion is formed in a can lid portion which is fixedly fastened to an opening of an upper end of the can body. Bottle-shaped cans are described, such as those in which the mouth and neck portion is formed by squeezing the upper part of the can body of the can, and those in which the bottom lid is fixedly fastened to the opening at the lower end of the can body of the DI can.
Further, in Patent Document 2, a tapered portion is provided extending in the axial direction of the can while reducing the diameter of the open end of the cylindrical can body, and a lid is screwed onto the tip of the tapered portion and attached. Thus, a can is described in which an opening / closing portion having a threaded portion is formed, and a stepped portion is formed around the tapered portion near the boundary between the can body and the tapered portion.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. Hei 10-509095
[Patent Document 2]
JP 2002-192272 A
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the cans described in Patent Documents 1 and 2 have the following problems.
(A) The lid cannot be resealed or removed unless the lid is turned more than one turn. In addition, since the part that holds the lid is small, considerable force is required to open and close the lid. Difficult to handle.
(B) Further, since the mouthpiece is small, it is not suitable for use in beverages containing ingredients.
(C) Further, the conventional can container is formed by drawing or the like using a resin-coated metal plate as a raw material, but since the cut end surface has no resin coating layer, the end surface of the curled portion (cut surface of the resin-coated plate). May corrode.
(D) In a resin-coated metal plate applied to a can container as disclosed in Patent Document 1 or Patent Document 2, the resin-coated metal plate is bent or drawn since the coating resin lacks stretchability and covering property. When a curl portion or the like is formed, the coating resin is easily peeled off or deformed non-uniformly, which is likely to cause a decrease in productivity.
[0006]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and can be easily opened and resealed only by twisting the lid by a half turn or less, making it easy to drink a beverage containing ingredients, has excellent design, and is easy to recycle. Provides a resin-coated seamless can with an easy lid and a method for manufacturing a resin-coated seamless can with excellent productivity when forming a curled part, and provides excellent sealing properties applicable to a resin-coated seamless can with a lid. It is an object of the present invention to provide a resin-coated metal sheet having excellent workability and corrosion resistance.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
(1) The resin-coated seamless can with lid according to the present invention has an annular tapered portion extending to the opening side of the can body, and a plurality of screw portions extending to the annular tapered portion and shorter than the entire circumference thereof. Are formed in order, and the lid fitting portion is configured to be resealably closed via a lid having a plurality of lugs engaging with each of the screw portions. .
This makes it possible to provide a resin-coated seamless can with a lid that can be easily opened and resealed simply by twisting the lid by a half turn or less, and that is excellent in productivity.
[0008]
(2) In the resin-coated seamless can with a lid according to the present invention, the opening diameter of the lid fitting portion is 70% or more of the outer diameter of the can body, and the outer diameter of the lid is the outer diameter of the can body. The following is also a feature.
As a result, the lid fitting portion serving as a drinking mouth becomes wide-mouthed, so that it is easy to drink ingredients-containing beverages, and in the case of solids such as jam, meat sauce, mayonnaise, fruit, etc., the contents are easily taken out. Become. Further, it is possible to provide a resin-coated seamless can with a lid that is easy to grip when turning the lid and that can easily apply a large rotational force to the lid and that can be easily opened and closed.
[0009]
(3) In the resin-coated seamless can with a lid according to the present invention, the lid fitting portion has a curl portion formed by wrapping the end surface side outward, and the end surface of the curl portion is coated with a resin. It is characterized by the following.
This makes it difficult for the beverage to adhere to the end of the curled portion after the lid-sealed resin-coated seamless can is opened and drunk. In addition, since the metal surface is not exposed, it is possible to prevent corrosion from here, and it is excellent in safety and hygiene.
[0010]
(4) The resin-coated seamless can with a lid according to the present invention is characterized in that the width of the threaded projection forming portion in the lid fitting portion is 10 mm or less.
Thereby, the thickness of the lid fitted to the lid fitting portion can be reduced, and a resin-coated seamless can with a lid that is smart and excellent in design can be provided.
[0011]
(5) The resin-coated seamless can with lid according to the present invention is characterized in that the angle formed between the inclined surface immediately below the curl portion and the axis of the can body is in the range of 45 ° to 90 °.
As a result, the distance between the top surface of the opening and the screw portion can be shortened, and the thickness of the fitting lid can be reduced, so that the material used can be saved.
[0012]
(6) The resin-coated seamless can with lid according to the present invention, wherein the lid has a polyurethane elastomer foam liner having a hardness of 15 to 65 (JIS-A hardness) and an expansion ratio of 1.1 to 10 times. It can also be configured.
This makes it possible to obtain a resin-coated seamless can with a lid that is excellent in safety and environmental friendliness, while ensuring a proper balance between the sealing property with the lid fitting portion and the durability.
[0013]
(7) The resin-coated seamless can with a lid according to the present invention is characterized in that the lid is formed from a metal plate laminated with a polyester resin.
Thereby, a resin-coated seamless can with a lid excellent in aesthetics and hygiene can be provided.
[0014]
(8) In the resin-coated seamless can with lid according to the present invention, the can body, the annular tapered portion, the lid fitting portion, and the lid are made of a material in which a metal plate of the same composition is coated on a metal plate of the same composition. Also have features.
This facilitates separation and collection, excels in recyclability, and can also increase productivity.
[0015]
(9) The method for producing a resin-coated seamless can with a lid according to the present invention comprises:
(A) forming a resin-coated metal plate into a cup-shaped container;
(B) a step of forming the cup-shaped container one or more times by mouth drawing to form a lid fitting portion and an annular tapered portion at the tip of the mouth sequentially from the tip side;
(C) a step of forming the upper portion of the lid fitting portion one or more times by mouth drawing;
(D) correcting the inclined surface of the upper portion of the lid fitting portion so as to be in a range of 45 ° to 90 ° with respect to the can body axis;
(E) curling a cylindrical tip portion at the mouth;
(F) forming a plurality of threaded portions in the mouth portion.
Thereby, it is possible to provide a method for producing a resin-coated seamless can with a lid, which is less likely to cause defects such as shape defects and has excellent productivity. In addition, a step of correcting the inclined surface of the upper portion of the lid fitting portion, which is to be located directly below the curl portion, so that the inclined surface is in a range of 45 ° to 90 ° with respect to the can body axis, so that the lid portion is provided immediately below the curl portion. The fitting portion can be provided, and the distance from the top surface of the curl portion to the threaded protrusion forming portion in the lid fitting portion can be shortened. Further, it is possible to easily perform the molding for curling the cylindrical tip portion at the mouth.
[0016]
(10) The method for producing a resin-coated seamless can with a lid according to the present invention is configured such that the step of curling the cylindrical tip portion at the mouth is a step of sequentially curling a plurality of times with different curvatures. ing.
Accordingly, since the curl portion is formed by sequentially increasing the curvature, the tip of the curl portion can be rolled further inward, and the end portion can be prevented from being exposed or corroded.
[0017]
(11) The method for producing a resin-coated seamless can with a lid according to the present invention includes a step of curling the cylindrical tip portion of the mouth and then coating the cut end face with a resin. It is characterized by.
As a result, the exposed portion of the metal surface is completely covered, so that a resin-coated seamless can with a lid excellent in safety and hygiene can be manufactured.
[0018]
(12) The resin-coated metal plate for a seamless can of the present invention is characterized in that both sides of the metal plate are coated with a non-oriented and non-oriented polyester resin having an intrinsic viscosity of 0.5 to 1.4. .
This makes it possible to provide a resin-coated metal plate for a seamless can having excellent sealing properties, workability, and corrosion resistance which can be applied to a resin-coated seamless can with a lid.
[0019]
(13) The resin-coated metal plate for a seamless can of the present invention is characterized in that the polyester resin coated on the metal plate is formed by a film laminating method or an extrusion laminating method.
This makes it possible to select from a plurality of coating methods according to the type of the resin and the shape of the can, and to provide a resin-coated metal plate for a seamless can that is excellent in economic efficiency.
[0020]
(14) The resin-coated metal plate for a seamless can of the present invention is also characterized in that part or all of the metal plate is coated with a polyester resin containing 0.05 to 0.7% by weight of a lubricant. Having.
Thereby, it is possible to provide a resin-coated metal plate for a seamless can having excellent durability, environmental friendliness, and aesthetic appearance, and suitable for manufacturing a resin-coated seamless can with a lid.
[0021]
(15) The resin-coated metal plate for a resin-coated seamless can with a lid according to the present invention, wherein a part or all of the metal plate is coated with a polyester resin blended with 0.5 to 20% by weight of a polyolefin. Features.
Thus, a resin-coated metal plate for a seamless can having a predetermined beautiful appearance and durability can be provided.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a resin-coated seamless can with a lid according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1A is a front view of a resin-coated seamless can with a lid according to an embodiment of the present invention, and FIG. 1B is a perspective view thereof. FIG. 2 is a sectional view thereof.
In FIGS. 1A, 1B, and 2, reference numeral 10 denotes a resin-coated seamless can with a lid according to the present embodiment. Reference numeral 11 denotes a can body of the resin-coated seamless can 10 with a lid, which is formed by drawing and ironing using a resin-coated metal plate for a seamless can as a material. 12 is a can bottom part of the can body 11, 13 is a can body part integrally extended from the can bottom part and formed in a substantially cylindrical shape, 14 is an annular tapered part, 15 is a lid fitting part, and 18 is just below the curl part. And four threaded portions 15a which are formed by extending the front side of the annular tapered portion 14 and which divide the circumferential surface thereof into four are projected. Reference numeral 16 denotes a curled portion formed so that the opening end of the lid fitting portion 15 is wound outward, and 17 denotes a disk-shaped lid, which is provided with a lug protruding toward the inside of the circumferential edge thereof. It engages with the screw portion 15a of the portion 15 and is detachably attached and detached.
[0023]
The resin-coated seamless can 10 with a lid is a resin-coated metal plate for a seamless can having a thickness of 0.1 to 0.4 mm in which a thermoplastic resin film such as a polyester resin or a polypropylene resin is preliminarily laminated on both sides of a tin-free steel plate. is there. As the resin-coated metal plate, for example, a laminate of a polybutylene terephthalate film or a polyethylene terephthalate film having a thickness of 20 μm on both surfaces of a thin metal plate such as a tin-free steel plate having a thickness of 0.18 mm is preferably used.
[0024]
Examples of the resin coated on the metal sheet include polyester resins such as polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, ethylene terephthalate-isophthalate copolymer, ethylene terephthalate-adipate copolymer, butylene terephthalate-isophthalate copolymer, polyethylene, Polyolefin resins such as polypropylene, ethylene-polypropylene copolymer, ethylene-acetic acid copolymer, and ionomer, and polyamide resins such as nylon 6 and nylon 66 can be appropriately used.
In addition, a material such as an aluminum alloy or plastic can be used instead of the resin-coated metal plate.
[0025]
A resin-coated metal plate for a seamless can (hereinafter referred to as a resin-coated metal plate), which is a material for the can body 11 and the lid 17, is made of a thermoplastic resin film on both sides or one side of a thin metal plate such as tin, tin-free steel or aluminum alloy. Thermal bonding directly to the metal surface of a thin metal plate, or heat bonding a thermoplastic resin film to a metal plate via an adhesive primer layer, a curable adhesive layer, or a thermoplastic resin layer with good thermal adhesion. It is manufactured by such as.
[0026]
As shown in FIG. 2, on the peripheral surface of the lid fitting portion 15, a screw-shaped protrusion forming portion provided with a screw portion 15a is arranged so that the width (D) of the screw-shaped protrusion forming portion is 10 mm or less. The cover 17 is formed by press working using a predetermined mold and has a low height H as a whole so that the cover 17 can be attached to the cover fitting portion 15. The inclined surface 18 directly below the curl portion is formed by pressing or the like so that the angle formed by the axis of the can body is in a range of 45 ° to 90 °. The distance to the thread is shortened.
Here, if the width (D) of the threaded portion exceeds 10 mm, the thickness of the lid must be extremely thick in order to prevent the threaded portion from being exposed, which is not preferable because the material used increases.
[0027]
The lid fitting portion 15 shown in FIG. 2 has four screw portions 15a. The screw shape may be at an angle so that the lid can be easily opened and sealed, or a protrusion may be provided as shown in the figure so that the lid can be securely locked. Further, the plurality of independent screw portions may be arranged so as to equally divide the circumference in the range of 3 to 8.
[0028]
In the resin-coated seamless can 10 with a lid, the opening diameter (A) of the lid fitting portion 15 is 70% or more of the outer diameter (B) of the can body 13 and the outer diameter (C) of the lid 17. ) Is formed so as to be equal to or less than the outer diameter (B) of the can body portion 13 so that the lid fitting portion serving as a drinking mouth has a wide mouth, and it is easy to apply torque when attaching / detaching the lid. I have. In addition, it is easy to store in boxes.
Here, if the opening diameter of the lid fitting portion 15 is smaller than 70% of the outer diameter of the can body, it is not preferable because the filled beverage or the high-viscosity content hardly flows out during use. Alternatively, in the case of contents such as semi-liquid, kneaded, and solid materials, it is difficult to take out the contents using a spoon or the like.
Also, if the outer diameter of the lid exceeds the outer diameter of the body of the can, when packing resin-sealed seamless cans with lids side by side and packing them in a box, wasteful space will be created in the lower part of the lid and the volumetric efficiency of box packing will worsen. Not preferred.
[0029]
The annular tapered portion 14 extending from the open end of the cylindrical can body 11 is formed by neck drawing (neck-in) molding. The cross-sectional shape of the annular tapered portion 14 may be a known shape such as a wavy shape, a straight shape, or a smooth curve. For example, in the case where the annular tapered portion 14 has a wavy vertical cross section as shown in FIG. Can be formed to reduce the diameter toward the mouth. Thereby, durability which is hard to be dented and hard to bend against external force can be imparted, the workability of the lid fitting portion can be improved, and the productivity at the time of manufacturing a resin-coated seamless can with a lid can be increased.
[0030]
The curled portion 16 is curled at a curvature such that the inner diameter of the cross section is about 1 to 5 mm, and its base end is covered with a resin or the like, and is formed so that the metal surface is not exposed. In addition to suppressing the decrease in corrosion resistance, a sharp cut Lips and It is a resin-coated seamless can 10 with a lid that is excellent in safety without damaging fingers.
[0031]
As the resin coated on the end face of the curled portion, a thermoplastic polyester resin or a thermosetting resin such as a paint can be suitably used. For example, a resin is applied in advance to a die surface or the like at the time of forming the curl portion, and the resin coating layer is formed by pressing the opening end surface of the cylindrically formed container body against the die surface to form the curl portion. Can be formed.
Further, it can also be applied by coating with a spray, a brush or the like, welding or the like.
[0032]
FIG. 3A is a cross-sectional view of the lid, and FIG. 3B is a bottom view thereof.
As shown in the figure, the lid 17 is formed in a disk shape from a resin-coated metal plate, steel (including tin and tin-free steel), metal such as aluminum alloy, plastic, or the like, and protrudes toward the inside of the circumference of the disk. A plurality of claw-shaped lugs 17a are provided, and each lug 17a is adapted to engage with the screw portion 15a of the lid fitting portion 15. The lug may be provided at a position where the circumferential edge is divided into three, five, or six. In addition, a liner 17b made of a thermoplastic resin such as polyester resin or polyurethane resin is adhered to a portion of the lid 17 that comes into contact with the lid fitting portion 15, so as to enhance the tight sealing property.
[0033]
The polyurethane elastomer foam applied as the liner 17b to the lid 17 or the can body 11 has a foaming ratio after foaming the polyurethane elastomer of 1.1 to 10 times, particularly 1.2 to 5 times. desirable. When the expansion ratio is smaller than the above range, the flexibility as a sealing material is insufficient, and the sealing performance is lacking. On the other hand, when the expansion ratio is larger than the above range, even if the flexibility is sufficient, the elasticity of the elastomer is impaired due to the large number of foamed portions, and the sealing performance also lacks.
[0034]
Further, the polyurethane elastomer foam has a specific gravity of 1.1 to 2 before foaming, and the specific gravity is reduced to 0.2 to 1.1 by foaming. And desirable to balance.
That is, in general, the sealing material applied between the lid and the lid fitting portion needs to have a hardness in the range of 10 to 70 in JIS-A hardness in order to secure the sealing performance. It is. However, if the hardness of the polyurethane elastomer is adjusted to fall within this range, the compression set becomes large, and the sealing material undergoes creep deformation due to the reduced pressure or the accumulated pressure in the container, and the durability is reduced.
[0035]
In the present invention, the sealability and durability are improved by using a polyurethane elastomer foam having an expansion ratio of 1.1 to 10 times as a sealing material while setting the hardness to 15 to 65 (JIS-A hardness). The balance is adjusted to an appropriate range.
Also, by adjusting the hardness of the polyurethane elastomer itself as in the case of conventional sealing materials, the required elasticity of the sealing material is not obtained, but the polyurethane elastomer used is foamed. (Flexibility) is ensured, so that an increase in compression set due to a decrease in hardness of the polyurethane elastomer can be prevented, excellent sealing performance can be exhibited, and durability of sealing performance, that is, durability is excellent. It will be.
Furthermore, the polyurethane elastomer is a polymer material excellent in biocompatibility with the human body, and can have excellent safety and environmental properties without containing harmful substances.
The expansion ratio is defined as a value obtained by dividing the specific gravity before foaming by the specific gravity after foaming, that is, (specific gravity before foaming) / (specific gravity after foaming).
[0036]
The polyurethane elastomer is a synthetic polymer produced by a polyaddition reaction of a diisocyanate and a dihydric alcohol and having a urethane bond in a main chain exhibiting rubber-like elasticity. A polyurethane elastomer foam can be produced by reacting a polyurethane under conditions such that a polymerization reaction and a foaming reaction (decarboxylation) occur simultaneously.
In addition, as the polyurethane elastomer, one in which the heat-expandable hollow particles are blended in at least one of the liquid-state polyisocyanate component and the liquid-state polyol component is also applicable.
[0037]
If the hardness of the polyurethane elastomer foam is less than 15, the durability is poor, and defects such as peeling are liable to occur during processing. Conversely, if the hardness exceeds 65, the adhesiveness with the lid fitting portion is reduced, and liquid leakage and the like are reduced. It is not preferable because there is a fear.
Further, when the foaming ratio of the polyurethane elastomer foam is less than 1.1, it is difficult to keep the hardness low, and the raw material cost increases. On the contrary, when it exceeds 10 times, the durability is extremely reduced. It is not preferred.
[0038]
As a method for synthesizing the polyurethane elastomer, any of known urethane reaction techniques can be used, and any of a prepolymer method and a one-shot method may be used.
In addition, the consumption of potassium permanganate in the extract when the retort treatment was performed at 120 ° C. for 30 minutes with 10 ml of water per 1 g of the polyurethane elastomer was 30 ppm or less. It is preferable to maintain good adhesion to the fitting portion and good peel resistance of the lid liner.
[0039]
Further, the polyurethane elastomer foam forming the sealing material can also be prepared by adding the heat-expandable hollow particles as a foaming agent to the polyurethane elastomer. The heat-expandable hollow particles are hollow particles made of a resin such as methyl methacrylate in which a gas that expands by heating is included. By using such a foaming agent, a polyurethane elastomer is applied to the inner surface of the cap. The sealing material can be formed on the inner surface of the cap further easily.
[0040]
Moreover, since foaming by the heat-expandable hollow particles does not cause the polyurethane elastomer to be foamed by gas or the like generated by a chemical reaction, there is no danger of inhibiting the reaction regardless of the reaction for preparing the polyurethane elastomer. In addition, the foaming by the thermally expandable hollow particles does not easily leak the gas in the particles from the inside of the particles, so that the elasticity of the foam can be exhibited for a long time, and the durability is excellent. Furthermore, the outer packet portion, which is a hollow particle, is made of a substance that is harmless to the human body and has no risk of elution, so that it is excellent in safety and hygiene.
[0041]
As a method of laminating a polyester resin on a metal plate, in addition to a method of thermally bonding a thermoplastic polyester resin film directly to a metal surface, a method of laminating a polyester resin on a metal thin plate via an adhesive primer layer or a curable adhesive layer. There is also a method of heat-bonding to a metal surface.
Further, a method of directly laminating a molten resin to a metal plate by extrusion lamination can also be applied.
[0042]
In addition, since the can is made from a metal plate previously coated with a synthetic resin, sufficient corrosion resistance can be obtained even in a structure that is difficult to post-coat. If the metal sheet is a surface-treated steel sheet for can making, processing such as drawing and redrawing, diameter reduction, and curl forming can be easily performed.
In addition, when the resin covering the metal plate is used as the thermoplastic resin film layer, the thermoplastic resin film is formed during processing such as drawing, stretching, ironing, beading, and thread forming of the metal plate. Since the layer functions as a lubricant and expands and contracts, the coating state of the coating can be maintained well.
[0043]
Here, the intrinsic viscosity of the polyester resin is measured by a method of dissolving it in a mixed solvent of phenol / tetrachloroethane = 6/4 (weight ratio) and measuring the intrinsic viscosity. When it is increased, the uniformity of the thickness when coated on the metal plate tends to be deteriorated. On the contrary, when the intrinsic viscosity is more than 1.4, it is not preferable because adverse effects such as easy peeling from the metal surface appear.
[0044]
When the content of the lubricant is less than 0.05% by weight, the durability of the coating resin tends to deteriorate, and when the content exceeds 0.7% by weight, the adhesiveness to the metal plate decreases. It is not preferable because it causes peeling.
Examples of the lubricant include silica and titanium oxide.
[0045]
If the content of the polyolefin blended with the polyester resin is less than 0.5% by weight, the flexibility of the coating resin tends to be deteriorated, and if the content exceeds 20% by weight, the adhesion to the lid is reduced. Is unfavorable because a tendency to decrease may appear.
[0046]
Next, a method for manufacturing the resin-coated seamless can with a lid configured as described above will be described with reference to FIGS.
The resin-coated seamless can 10 with a lid is manufactured by the following steps (a) to (f).
(A) First, a thin metal plate such as an aluminum alloy having both surfaces coated with a thermoplastic resin such as a polyester resin is punched into a disk having a predetermined diameter. Next, the metal thin plate is drawn and formed into a cup-shaped container, and the side wall of the cup-shaped member is subjected to a known drawing and ironing process. Thereafter, the opening end side is trimmed to a predetermined length to obtain a cup-shaped container having one end side opened and a can body 13 formed in a pair with a can bottom 12 (see FIG. 4A).
(B) The cup-shaped container is subjected to one or two or more mouth drawing processes to form an annular tapered portion 14 having a wavy cross section that is sequentially inclined at a predetermined angle from the tip end side (see FIG. 4B).
(C) Next, the upper end 15b serving as the lid fitting portion is subjected to one or two or more mouth drawing processes to form the inclined surface 18 immediately below the curl portion (see FIG. 4C).
(D) The inclined surface 18 is corrected by pressing it with a tool so as to be in a range of 45 ° to 90 ° with respect to the axis of the can body 13 (see FIG. 5A).
(E) A curl portion 16 is formed on the lid fitting portion 15 by curling a plurality of times using a tool having grooves with different curvatures so that the cylindrical opening front end portion of the mouth portion is wound outward. 5 (b)).
(F) Four independent screw portions 15a are formed along the circumferential edge of the mouth of the lid fitting portion 15 using a tool such as a roller (see FIG. 5C).
Thus, a final product of the resin-coated seamless can 10 with a lid is obtained.
[0047]
The step of coating the end face of the curl portion with a resin is usually performed before the curl portion forming step (e) or by coating when forming the curl portion.
[0048]
In the printing step, printing is usually performed on the outer periphery of the cup-shaped container through steps such as washing and undercoating after the step (a). If necessary, a coating material is applied to the surface of the can body 13 to protect the printing surface, and then dried.
Further, instead of printing directly on the can body, a pre-printed film may be wound around the can body 13 to provide decoration. Also in this case, the film sticking step may be performed after the steps (a) and (f).
[0049]
The order of the steps after (c) can be interchanged. For example, the order of the steps may be (f) → (c) → (d) → (e) or (c) → (d) → (f) → (e).
Further, if necessary, steps such as a trimming process in the middle and a flanging process before forming the curled portion can be added.
The flanging treatment can be effectively applied particularly when the curl radius R <4 × the plate thickness and the like, where the molding load is large and buckling is likely to occur at the neck portion or the like.
[0050]
Since the method for producing a resin-coated seamless can with a lid is configured as described above, the following operations are provided.
(A) When a resin-coated seamless can with a lid is formed by drawing and ironing, there are few defects such as poor shape and excellent productivity.
(B) Since the can is manufactured using a metal plate previously coated with a synthetic resin, sufficient corrosion resistance can be maintained even with a small-diameter, threaded mouth and neck portion having a structure that is difficult to post-coat.
(C) Since a resin-coated metal plate coated with a thermoplastic resin is used, the film layer of the thermoplastic resin is formed during processing such as drawing, stretching, ironing, beading, and thread forming of the resin-coated metal plate. By acting as a lubricant, the thermoplastic resin film layer can be stretched and bent following the elongation and bending of the metal plate, and the coated state can be maintained well.
(D) It is possible to efficiently manufacture a resin-coated seamless can with a lid that can be easily opened and resealed only by twisting the lid by a half turn or less.
[0051]
【The invention's effect】
According to the invention described in claim 1, the lid is Half It is possible to provide a resin-coated seamless can with a lid that can be easily opened and resealed simply by twisting the rotation or less, and that is excellent in productivity.
[0052]
According to the second aspect of the present invention, since the lid fitting portion serving as a drinking mouth has a wide mouth, it is easy to drink a beverage with ingredients, and it is easy to grip and rotate the lid to easily open and close. .
[0053]
According to the invention as set forth in claim 3, after the lid-sealed resin-coated seamless can is opened and the beverage is not easily adhered to the tip of the curled portion after drinking, the hygiene is excellent, and the metal surface is not exposed, so the safety is also improved. Are better.
[0054]
According to the fourth aspect of the present invention, the thickness of the lid fitted to the lid fitting portion can be reduced, and a smart, resin-coated seamless can with a lid having excellent design can be provided.
[0055]
According to the fifth aspect of the present invention, the distance between the top surface of the opening and the screw portion can be reduced, and the thickness of the fitting lid can be reduced, so that the material used can be saved.
[0056]
According to the sixth aspect of the present invention, it is possible to properly balance and secure the tight sealing property with the lid fitting portion and the durability.
[0057]
According to the invention described in claim 7, a resin-coated seamless can with a lid excellent in aesthetics and hygiene can be provided.
[0058]
According to the eighth aspect of the present invention, it is possible to easily separate and collect the material, thereby improving the recyclability, to omit and simplify the coating material applying step, and to enhance the productivity.
[0059]
According to the invention of claim 9, a resin-coated seamless can with a lid To form In this case, it is possible to provide a method for producing a resin-coated seamless can which is less prone to defects such as shape defects and is excellent in productivity.
[0060]
According to the tenth aspect of the present invention, since the tip of the curled portion can be wrapped more inward, defect defects such as distortion and peeling of the coating resin can be reduced, and productivity can be further improved.
[0061]
According to the eleventh aspect, the metal-exposed portion is completely covered, so that a resin-coated seamless can with a lid excellent in safety and hygiene can be manufactured.
[0062]
According to the twelfth aspect of the present invention, it is possible to provide a resin-coated metal plate for a seamless can having excellent sealing properties, workability, and corrosion resistance, which can be applied to a resin-coated seamless can with a lid.
[0063]
According to the thirteenth aspect, it is possible to select from a plurality of coating methods in accordance with the type of the resin, the shape of the can, and the like, which is excellent in economy.
[0064]
According to the invention described in claim 14, a resin-coated metal plate for a seamless can which has excellent durability, environmental friendliness, and aesthetic appearance and is suitable for producing a resin-coated seamless can with a lid can be provided.
[0065]
According to the invention of claim 15, a resin-coated metal plate for a seamless can having a beautiful appearance and durability can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a front view of a resin-coated seamless can with a lid according to an embodiment of the present invention, and FIG. 1B is a perspective view of the resin-coated seamless can with the lid.
FIG. 2 is a sectional view of the resin-coated seamless can with the lid.
FIG. 3A is a cross-sectional view of a lid of the resin-coated seamless can with the lid, and FIG. 3B is a plan view of the lid of the resin-coated seamless can with the lid.
4A is an explanatory view of a cup forming step of a seamless can, FIG. 4B is an explanatory view of a mouth drawing step of a seamless can, and FIG. 4C is a drawing of an upper end mouth drawing step of the seamless can. FIG.
FIG. 5 (a) is an explanatory diagram of a straightening process of a seamless can, (b) is an explanatory diagram of a curl forming process of a seamless can, and (c) is an explanatory diagram of a screw forming process of a seamless can. is there.
[Explanation of symbols]
10 Seamless resin cans with lid
11 can body
12 can bottom
13 can body
14 annular taper
15 Lid fitting part
15a screw part
15b Upper edge
16 Curl section
17 Lid
17a rug
17b liner
18 slope

Claims

An annular tapered portion extending to the opening side of the can body, and a lid fitting portion extending to the annular tapered portion and formed with a plurality of screw portions shorter than the entire circumference thereof are formed in order, and the screw A resin-coated seamless can with a lid, wherein the lid fitting portion is resealably closed via a lid having a plurality of lugs engaging with each of the portions.

The opening diameter of the lid fitting portion is 70% or more of the outer diameter of the can body, and the outer diameter of the lid is equal to or less than the outer diameter of the can body. A resin-coated seamless can with the lid according to the above.

3. The lid fitting portion according to claim 1, wherein the end surface of the lid fitting portion has a curl portion formed by being rolled outward, and an end surface of the curl portion is coated with a resin. 4. Resin-coated seamless can with lid.

The resin-coated seamless can with a lid according to any one of claims 1 to 3, wherein a width of the screw-shaped projection forming portion in the lid fitting portion is 10 mm or less.

The resin coating with a lid according to any one of claims 1 to 4, wherein an angle formed between the inclined surface immediately below the curl portion and the axis of the can body is in a range of 45 ° to 90 °. Seamless cans.

The lid according to any one of claims 1 to 5, wherein the lid has a polyurethane elastomer foam liner having a hardness of 15 to 65 (JIS-A hardness) and an expansion ratio of 1.1 to 10 times. Item 12. A resin-coated seamless can with a lid according to item 7.

The resin-coated seamless can with a lid according to any one of claims 1 to 6, wherein the lid is formed from a metal plate laminated with a polyester resin.

The lid according to claim 7, wherein the can body, the annular tapered portion, the lid fitting portion, and the lid are made of a material in which a metal plate having the same composition is coated with a polyester resin having the same composition. With resin-coated seamless cans.

(A) a step of forming a resin-coated metal plate into a cup-shaped container; and (b) a step of forming the cup-shaped container one or more times by mouth drawing to form a lid fitting portion at the tip of the mouth sequentially from the tip. Forming an annular tapered portion, and (c) performing one or more times of opening drawing on the upper portion of the lid fitting portion, and (d) forming the uppermost inclined surface of the lid fitting portion into a can. (E) curling a cylindrical distal end portion of the mouth, and (f) a plurality of threaded portions in the mouth. Forming a resin-coated seamless can with a lid.

The method for manufacturing a resin-coated seamless can with a lid according to claim 9, wherein the step of curling the cylindrical tip portion at the mouth is a step of sequentially curling a plurality of times with different curvatures.

The method for producing a resin-coated seamless can with a lid according to claim 10 or 11, further comprising a step of coating the cut surface of the end of the mouth with a resin.

The resin-coated metal plate according to any one of claims 9 to 12, wherein a non-oriented and unstretched polyester resin having an intrinsic viscosity of 0.5 to 1.4 is coated on both surfaces of the metal plate. A resin-coated metal plate for a seamless can.

13. The resin-coated metal plate for a seamless can according to claim 12, wherein the polyester resin coated on the metal plate is formed by a film laminating method or an extrusion laminating method.

The resin-coated metal for a seamless can according to claim 12 or 13, wherein a part or all of the metal plate is coated with a polyester resin containing 0.05 to 0.7% by weight of a lubricant. Board.

The seamless can according to any one of claims 12 to 14, wherein a part or all of the metal plate is coated with a polyester resin blended with 0.5 to 20% by weight of a polyolefin. Resin coated metal plate.