【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアトリム、リアサイドトリム或いはラゲージサイドトリム等の内装部品本体に衝撃吸収パッドを備えた自動車用内装部品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、自動車室内には、各種内装部品が装着されており、車室内の美観向上及び乗員の保護を図っており、特に乗員の保護のために、車両に側方からの衝撃が加わった際、衝撃を吸収できるように、側突対応を考慮した内装部品が知られている。
【０００３】
従来のこの種の内装部品としては、図９及び図１０に示すものがある（特許文献１参照）
【０００４】
【特許文献１】
特願２００２−１８７４９６号公報（段落００２２乃至００５５、図２、図３及び図５）
【０００５】
図９は内装部品であるドアトリムの一部を裏面側から描画した斜視図、図１０は図９のＣ−Ｃ断面図である。
【０００６】
図９及び図１０によれば、ドアトリム５１の裏面に衝撃吸収パッド５２が装着されると共に、衝撃吸収パッド５２に隣接してクリップ５５が設けられている。
【０００７】
衝撃吸収パッド５２には、その周部を延長して形成した取付け部位５２ａが形成され、取付け部位５２ａがドアトリム５１に形成したパッド収容保持部５３に収容保持されている。
【０００８】
パッド収容保持部５３の上壁部は、その一部が膨出してクリップ取付け座５３ａが形成されており、クリップ取付け座５３ａにはクリップ５５が装着されている。
【０００９】
そして、クリップ取付け座５３ａの下方におけるパッド収容保持部５３には、衝撃吸収パッド５２が存在しない空隙部５４が形成されている。
【００１０】
このように構成する従来の技術は、パッド収容保持部５３内に衝撃吸収パッド５２の取付け部位５２ａが挿入されると共に、パッド収容保持部５３において取付け部位５２ａが存在しない空隙部５４が形成することによって、空隙部５４の大きさを種々選択して、ドアトリム５１を車体パネルに取り付けるに際してクリップ取付け座５３ａに生ずる座屈変形を極力抑えて、ドアトリム５１の車体パネル５７への取付けを円滑に行なうことができると共に、パッド収容保持部５３の上壁部とクリップ取付け座５３ａとの角隅部に薄肉部５３ｄを設けて、側突に対するクリップ取付け座５３ａの側突衝撃による座屈変形を助長するように意図している。
【００１１】
しかし、図９及び図１０に示すドアトリム５１においては、パッド収容保持部５３において取付け部位５２ａが存在しない空隙部５４を形成したために、取付け部位５２ａがパッド収容保持部５３ａ内においてガタついてしまい、衝撃吸収パッド５２がドアトリム５１の裏面において安定しないことになるおそれがある。
【００１２】
そこで、図１１に示すドアトリムが提案されている。
【００１３】
すなわち、図１１によれば、パッド収容保持部５３の上壁内面に、衝撃吸収パッド５２の取付け部位５２ａのガタツキを抑えるための押えリブ５３ｃを設けている。
【００１４】
したがって、押えリブ５３ｃは、取付け部位５２ａの上面をドアトリム５１の裏面側に押さえ込んでパッド収容保持部５３内のガタツキが抑制されることになる。
【００１５】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、衝撃吸収パッドを設けて側突等の衝撃を緩和すべく成した自動車の内装部品において、衝撃に対する衝撃吸収反力Ｆと衝撃に対する衝撃パッドの変形寸法であるストロークＳとの関係は、図１２の実線で示すように、衝撃初期から衝撃吸収が終了するまでの間、なだらかなカーブを辿らせ、立ち上がっていくのがよいが、上記した従来の技術においては、衝撃吸収パッド５２の取付け部位５２ａをパッド収容保持部５３に収容したために、取付け部位５２ａにおける衝撃吸収作用は、先ずクリップ取付け座５３ａと共にパッド収容保持部５３を押しつぶし、その後取付け部位５２ａが変形することにより行われることになる。この時、クリップ取付け座５３ａは、薄肉部５３ｄの存在によりパッド収容保持部５３内の空隙部５４内に座屈することになるが、パッド収容保持部５３は、その縦壁の剛性が高く突っ張ることになって、座屈変形しにくくしている。
【００１６】
この結果、図１０の二点鎖線視するように、初期段階において、ストロークの変化に対して、反力Ｆが急激に上昇することになってしまう。このために、クリップ取付け座５３ａとパッド収容保持部５３の上壁部との角隅部に薄肉部５３ｄを設けて座屈変形しやすくしているが、パッド収容保持部５３の剛性が高く反力が大きくなってしまうために、薄肉部５３ｄの作用だけでは、上記初期段階で図１０の二点鎖線視するような急激な反力変化を抑えることができない。
【００１７】
また、図１１に示す従来のドアトリムにおいては、パッド収容保持部５３の上壁内面に、衝撃吸収パッド５２の取付け部位５２ａのガタツキを抑えるための押えリブ５３ｃを設けて、押えリブ５３ｃにより取付け部位５２ａの上面をドアトリム５１の裏面側に押さえ込んでパッド収容保持部５３内のガタツキが抑制するように意図しているが、押えリブ５３ｃは、取付け部位５２ａの上面を抑えることによってドアトリム５１に対する車両幅方向のガタツキを抑えることができるが、ドアトリム５１の裏面に対する車両上下方向のガタツキを押えることができない。
【００１８】
そこで、本発明は、かかる点に鑑み、第１に、衝撃吸収パッドにより理想的に近いカーブを描いて衝撃を緩和すべく成した自動車用内装部品を提供すると共に、第２に、衝撃吸収パッドを完全にガタツキなく内装部品本体に装着すべく成した自動車用内装部品を提供することを目的としている。
【００１９】
【課題を解決するための手段】
上記第１の目的を達成するために、本発明に係る自動車用内装部品は、内装部品本体の裏面に、衝撃吸収パッドを取着して構成する自動車用内装部品であって、内装部品本体の裏面に、衝撃吸収パッドの取付け部位を収容保持するパッド収容保持部を形成し、パッド収容保持部を構成する壁部に座屈変形部を形成したことを特徴とするものである。座屈変形部は、貫通孔、貫通溝或いは薄肉部等により構成する。
【００２０】
かかる構成により、本発明は、パッド収容保持部に座屈変形部を形成したために、衝撃吸収の初期段階においてパッド収容保持部自体が座屈変形部により座屈し、衝撃に対する初期反力を抑えることができ、パッド収容保持部が座屈した後は、衝撃吸収パッドにより衝撃吸収が行われるため、理想的に近いカーブを描いて衝撃を緩和することができる。
【００２１】
また、本発明は、パッド収容保持部の壁部上にクリップ取付け座を設けて構成している。
【００２２】
かかる構成により、本発明は、パッド収容保持部の座屈変形部の働きにより、クリップ取付け座も座屈することになり、パッド収容保持部が座屈した後は、衝撃吸収パッドにより衝撃吸収が行われるため理想的に近いカーブを描いて衝撃を緩和することができるといえる。
【００２３】
また、本発明は、上記第２の目的を達成するために、前記パッド収容保持部の壁部内面または衝撃吸収パッドの取付け部位の上面のうち、一方に位置決め突起部を形成し、他方に位置決め突起部が嵌合する位置決め溝部を形成して、パッド収容保持部内における取付け部位の位置決めを行ったことを特徴とするもので、突起部の位置決め溝部への嵌合によって、衝撃緩衝パッドの取付け部位のパッド収容保持部内において、内装部品本体の裏面に対する車両幅方向及び車両上下方向のガタツキが抑えられることになる。
【００２４】
【発明の実施の形態】
以下、図１乃至図４を用いて、本発明における第１の実施の形態について説明する。
【００２５】
図１は本発明に係る第１の実施の形態によるドアトリムを車室側から描画した斜視図、図２は図１における衝撃吸収パッドを分解した状態におけるドアトリムの裏面側の一部を描画した斜視図、図３は同じく衝撃吸収パッドを取付けた状態におけるドアトリムの裏面側の一部を描画した斜視図、図４は図３のＡ−Ａ断面図である。
【００２６】
図によれば、本発明に係る第１の実施の形態による内装部品としてのドアトリム本体１は、運転席側のドアパネル７に装着される内装部品として使用されるもので、略中央部にアームレスト２を配し、アームレスト２の上部には中接部３を、下部側にはスピーカグリル４やポケット部５を配して構成している。
【００２７】
ドアトリム本体１の裏面において、衝撃吸収パッド２０が配置されていると共に、衝撃パッド２０の周部に延設された取付け部位２１を収容するパッド収容保持部１０が設けられている。
【００２８】
パッド収容保持部１０は、ドアトリム本体１の裏面とほぼ平行すると共に所定の間隙をあけて設定された上壁部１２とドアトリム本体１の裏面側から起立して上壁部１２を支持する縦壁部１２ａとを一体に形成して構成しており、上壁部１２はその略中央部を膨出させて、クリップ６を装着するクリップ取付け座１１を形成している。
【００２９】
クリップ６は、ドアトリム本体１を車体パネル７に取付けるものであることから、衝撃吸収パッド２０に近接しない他の部位にも、別のクリップ取付け座が複数設けられていること当然である。
【００３０】
そして、クリップ取付け座１１は、パッド収容保持部１０の上壁部１２から一体に膨出する側壁部１１ａと側壁部１１ａから一体に延設してクリップ６を着座させる着座プレート部１１ｂとを有して構成している。
【００３１】
着座プレート部１１ｂは、側壁部１１ａと共に縦壁部１２ａを介在させてドアトリム本体１の裏面に連接させ、ドアトリム本体１の裏面に対して更に一段と離間させるように構成している。
【００３２】
パッド収容保持部１０は、クリップ取付け座１１側から衝撃力が加えられた場合、上壁部１２と側壁部１１ａとの境界部から座屈変形するように構成されており、このために、上壁部１２と側壁部１１ａとの境界部を薄肉部１３に形成している。但し、薄肉部１３は必ずしも必要としない。
【００３３】
更に、パッド収容保持部１０は、上壁部１２に略矩形状の貫通孔１２ｂを設けると共に、縦壁部１２ａに矩形状の貫通溝１２ｃを設けて、座屈変形部を構成している。
【００３４】
一方、衝撃吸収パッド２０は、略矩形状を呈しており、クリップ取付け座１１と隣接するドアトリム本体１の中央側に取着されており、クリップ取付け座１１側の端末をクリップ取付け座１１側に延長させて幅狭な取付け部位２１に形成している。取付け部位２１は、パッド収容保持部１０内に嵌合収容される。
【００３５】
なお、衝撃吸収パッド２０は、パッド収容保持部１０内への取付け部位２１の挿入嵌合の他に、例えば、ドアトリム１の裏面に立設した指示片部１ａを用いたり、図示はしないが取付けボスの加締め溶着や接着材を用いたりして、ドアトリム１に装着されているものである。
【００３６】
更に、取付け部位２１の上面には、長手方向に延びる一対の位置決め溝部２１ａが形成されており、位置決め溝部２１ａは、取付け部位２１の端面側に開口している。
【００３７】
又、位置決め溝部２１ａに対応して、パッド収容保持部１０の上壁部１２の内面には、位置決め突起部１２ｄが形成されている。
【００３８】
取付け部位２１のパッド収容保持部１０内への収容時、位置決め突起部１２ｄが位置決め溝部２１ａに嵌合することによって、取付け部位２１延いては衝撃吸収パッド２０のドアトリム本体１の裏面における位置決めがされることになる。
【００３９】
この場合、位置決め突起１２ｄが位置決め溝部２１ａに嵌合することによって、衝撃吸収パッド２０の取付け部位２１のパッド収容保持部１０内において、ドアトリム本体１の裏面に対する車両幅方向及び車両上下方向のガタツキが抑えられることになる。
【００４０】
したがって、位置決め突起１２ｄを取付け部位２１側に形成すると共に、位置決め溝部２１ａを上壁部１２側に形成するようにしても同じ結果を得ることができる。
【００４１】
上記のように構成する場合、パッド収容保持部１０の上壁部１２に貫通孔１２ｂ或いは貫通溝１２ｃから構成する座屈変形部を形成したために、貫通孔１２ｂや貫通溝１２ｃの大きさや設置数量を適宜選択することにより、上壁部１２とクリップ取付け座１１の側壁部１１ａとの間の隅角部に設けた薄肉部１３と相俟って、座屈変形部の衝撃に対する反力を制御することができ、衝撃吸収パッド２０により理想的に近いカーブを描いて衝撃を緩和することができる。
【００４２】
次に、図５及び図６を用いて、本発明に係る第２の実施の形態について説明する。
【００４３】
図５は本発明に係る第２の実施の形態おける衝撃吸収パッドを分解した状態のドアトリムの裏面側の一部を描画した斜視図、図６は図５のＢ−Ｂ断面図である。
【００４４】
そして、図５及び図６に示すように、本発明に係る第２の実施の形態においては、上記第１の実施の形態における貫通孔１２ｂ及び貫通溝１２ｃに代えて、パッド収容保持部１０の縦壁部１２ａにおけるドアトリム１の裏面との境部に、薄肉部１４を形成して、座屈変形部を構成した点相違している。
【００４５】
このように構成する場合、縦壁部１２ａに薄肉部１４が構成する座屈変形部を形成した結果、上壁部１２と着座プレート１１ｂとの間の隅角部に設けた薄肉部１３と相俟って、衝撃に対してパッド収容保持部１０がクリップ取付け座１１と共に座屈しやすくなり、衝撃吸収パッド２０により理想的に近いカーブを描いて衝撃を緩和することができる。また、貫通孔１２ｂ及び貫通溝１２ｃと、薄肉部１４を一緒に設けても良い。
【００４６】
上記実施の形態においては、パッド収容保持部１０の上壁部１２上に、クリップ取付け座１１を形成しているが、これに限定されるものでなく、図７に示す前記第１の実施の形態の変形例或いは図８に示す第２の実施の形態の変形例として、クリップ取付け座１１をドアトリム１の他の部位に形成して、上壁部１２上にクリップ取付け座１１を形成しない場合がある。
【００４７】
また、上記実施の形態では、パッド収容保持部１０は、上壁部１２とこれを支持する一対の側壁部１２ａとをドアトリム１に対して略コ字状に形成して構成したが、これに限定されるものでなく、一の側壁部１２ａと上壁部１２とを略Ｌ字状に形成して構成してもよい。
【００４８】
さらに、上記実施の形態では、取付け部位２１は、衝撃吸収パッド２０の周部を延設して幅狭な取付け部位として構成したが、このように延設形成することなく、衝撃吸収パッド２０の一部をパッド収容保持部１０内に嵌合装着するように構成してもよい。
【００４９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パッド収容保持部に座屈変形部を形成したために、衝撃吸収の初期段階においてパッド収容保持部自体が座屈変形部により座屈し、衝撃に対する反力を抑えることができ、衝撃吸収パッドにより理想的に近いカーブを描いて衝撃を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る第１の実施の形態によるドアトリムを車室側から描画した斜視図である。
【図２】図１における衝撃吸収パッドを分解した状態におけるドアトリムの裏面側の一部を描画した斜視図である。
【図３】同じく衝撃吸収パッドを取付けた状態におけるドアトリムの裏面側の一部を描画した斜視図である。
【図４】図３のＡ−Ａ断面図である。
【図５】本発明に係る第２の実施の形態おける衝撃吸収パッドを分解した状態のドアトリムの裏面側の一部を描画した斜視図である。
【図６】図５のＢ−Ｂ断面図である。
【図７】本発明に係る第１の実施の形態の変形例の図２と同じ衝撃吸収パッドを分解した状態におけるドアトリムの裏面側の一部を描画した斜視図である。
【図８】本発明に係る第２の実施の形態の変形例の図５と同じ衝撃吸収パッドを分解した状態におけるドアトリムの裏面側の一部を描画した斜視図である。
【図９】従来における衝撃吸収パッドを取付けた状態におけるドアトリムの裏面側の一部を描画した斜視図である。
【図１０】図９のＣ−Ｃ断面図である。
【図１１】従来の他のドアトリムにおける図９のＣ−Ｃ断面図である。
【図１２】自動車の内装部品において、衝撃に対する衝撃吸収パッドの反力Ｆと衝撃に対する衝撃パッドの変形寸法であるストロークＳとのとの関係を描画したグラフである。
【符号の説明】
１ ドアトリム（内装部品）
６ クリップ
１０ パッド収容保持部
１１ クリップ取付け座
１１ａ 側壁部
１１ｂ 着座プレート部
１２ 上壁部
１２ａ 縦壁部
１２ｂ 貫通孔（座屈変形部）
１２ｃ 貫通溝（座屈変形部）
１２ｄ 位置決め突起
１４ 薄肉部（座屈変形部）
２０ 衝撃吸収パッド
２１ 取付け部位
２１ａ 位置決め溝部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an interior part for an automobile having a shock absorbing pad on an interior part body such as a door trim, a rear side trim or a luggage side trim.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various interior parts have been mounted in the automobile interior to improve the appearance of the interior of the automobile and to protect the occupants.In particular, when the vehicle is subjected to a side impact when protecting the occupants, 2. Description of the Related Art Interior components that take into account side collisions so as to absorb shocks are known.
[0003]
As a conventional interior component of this type, there is one shown in FIGS. 9 and 10 (see Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application No. 2002-187496 (paragraphs 0022 to 0055, FIGS. 2, 3 and 5)
[0005]
9 is a perspective view in which a part of a door trim as an interior part is drawn from the back side, and FIG. 10 is a cross-sectional view taken along the line CC in FIG.
[0006]
According to FIGS. 9 and 10, the shock absorbing pad 52 is mounted on the back surface of the door trim 51, and the clip 55 is provided adjacent to the shock absorbing pad 52.
[0007]
The shock absorbing pad 52 is provided with a mounting portion 52 a formed by extending a peripheral portion thereof, and the mounting portion 52 a is housed and held by a pad housing holding portion 53 formed on the door trim 51.
[0008]
The upper wall portion of the pad housing / holding portion 53 is partially bulged to form a clip mounting seat 53a, and a clip 55 is mounted on the clip mounting seat 53a.
[0009]
In the pad housing / holding portion 53 below the clip mounting seat 53a, a void portion 54 where the shock absorbing pad 52 does not exist is formed.
[0010]
According to the conventional technique configured as described above, the mounting portion 52a of the shock absorbing pad 52 is inserted into the pad housing holding portion 53, and the void portion 54 where the mounting portion 52a does not exist in the pad housing holding portion 53 is formed. By selecting various sizes of the gap 54, the buckling deformation generated in the clip mounting seat 53a when the door trim 51 is mounted on the vehicle body panel is minimized, and the door trim 51 is smoothly mounted on the vehicle body panel 57. In addition, a thin wall portion 53d is provided at a corner between the upper wall portion of the pad accommodating and holding portion 53 and the clip mounting seat 53a so as to promote buckling deformation due to a side impact of the clip mounting seat 53a against a side collision. Intended to.
[0011]
However, in the door trim 51 shown in FIGS. 9 and 10, since the gap portion 54 in which the attachment portion 52 a does not exist is formed in the pad accommodation holding portion 53, the attachment portion 52 a rattles in the pad accommodation holding portion 53 a, causing an impact. There is a possibility that the absorbent pad 52 will not be stable on the back surface of the door trim 51.
[0012]
Therefore, a door trim shown in FIG. 11 has been proposed.
[0013]
That is, according to FIG. 11, a pressing rib 53c is provided on the inner surface of the upper wall of the pad accommodating and holding portion 53 for suppressing rattling of the mounting portion 52a of the shock absorbing pad 52.
[0014]
Therefore, the pressing rib 53c presses the upper surface of the attachment portion 52a toward the back surface of the door trim 51, and the rattling in the pad housing holding portion 53 is suppressed.
[0015]
[Problems to be solved by the invention]
The relationship between the shock absorbing reaction force F against shock and the stroke S, which is the deformation size of the shock pad, is shown in FIG. As shown by the solid line 12, it is preferable to follow a gentle curve and rise from the initial stage of the impact to the end of the impact absorption. Since the pad 52a is accommodated in the pad accommodating and holding portion 53, the shock absorbing action at the attaching portion 52a is performed by first crushing the pad accommodating and retaining portion 53 together with the clip attaching seat 53a, and then deforming the attaching portion 52a. At this time, the clip mounting seat 53a buckles in the space 54 in the pad housing and holding portion 53 due to the presence of the thin portion 53d, but the pad housing and holding portion 53 has high rigidity of the vertical wall. To make it less likely to buckle.
[0016]
As a result, as seen from the two-dot chain line in FIG. 10, in the initial stage, the reaction force F suddenly increases with respect to a change in stroke. To this end, a thin wall portion 53d is provided at the corner between the clip mounting seat 53a and the upper wall portion of the pad housing / holding portion 53 to facilitate buckling deformation. Since the force is increased, it is not possible to suppress a sudden change in the reaction force as seen by the two-dot chain line in FIG. 10 in the initial stage only by the action of the thin portion 53d.
[0017]
In the conventional door trim shown in FIG. 11, a pressing rib 53c for suppressing the backlash of the mounting portion 52a of the shock absorbing pad 52 is provided on the inner surface of the upper wall of the pad accommodating and holding portion 53. The upper surface of the door trim 51 is pressed against the rear surface of the door trim 51 so as to suppress rattling in the pad accommodating and holding portion 53. However, the pressing rib 53c suppresses the upper surface of the mounting portion 52a to reduce the vehicle width relative to the door trim 51. Although the rattling in the direction can be suppressed, the rattling in the vertical direction of the vehicle with respect to the back surface of the door trim 51 cannot be suppressed.
[0018]
In view of the above, the present invention provides an automobile interior part which is designed to reduce a shock by drawing a curve closer to an ideal shape by a shock absorbing pad, and secondly, to provide a shock absorbing pad. The purpose of the present invention is to provide an interior part for an automobile, which can be mounted on the interior part body completely without looseness.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the first object, an automobile interior part according to the present invention is an automobile interior part configured by attaching a shock absorbing pad to a back surface of an interior part main body. A pad accommodating holding portion for accommodating and holding a mounting portion of the shock absorbing pad is formed on the back surface, and a buckling deformation portion is formed on a wall constituting the pad accommodating holding portion. The buckling deformation portion is constituted by a through hole, a through groove, a thin portion, or the like.
[0020]
With such a configuration, according to the present invention, since the buckling deformation portion is formed in the pad housing holding portion, the pad housing holding portion itself buckles by the buckling deformation portion in the initial stage of shock absorption, and the initial reaction force against impact is suppressed. After the pad accommodating and holding portion buckles, the impact is absorbed by the impact absorbing pad, so that the impact can be reduced by drawing a curve that is almost ideal.
[0021]
In the present invention, a clip mounting seat is provided on a wall of the pad housing and holding unit.
[0022]
With such a configuration, according to the present invention, the clip mounting seat buckles due to the function of the buckling deformation portion of the pad housing holding portion. After the pad housing holding portion buckles, the shock absorbing pad absorbs the impact. Therefore, it can be said that the impact can be reduced by drawing a curve that is close to ideal.
[0023]
Further, in order to achieve the second object, according to the present invention, a positioning projection is formed on one of an inner surface of a wall of the pad accommodating and holding portion and an upper surface of a mounting portion of a shock absorbing pad, and a positioning protrusion is formed on the other. A positioning groove in which the projection fits is formed to position the mounting portion in the pad accommodating and holding portion. By fitting the projection into the positioning groove, the mounting portion of the shock absorbing pad is formed. Of the interior component main body in the vehicle width direction and the vehicle vertical direction in the pad housing holding portion.
[0024]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0025]
FIG. 1 is a perspective view illustrating a door trim according to a first embodiment of the present invention from the vehicle interior side, and FIG. 2 is a perspective view illustrating a part of a rear surface side of the door trim in a state where the shock absorbing pad in FIG. 1 is disassembled. FIG. 3 is a perspective view illustrating a part of the rear surface of the door trim with the shock absorbing pad attached thereto, and FIG. 4 is a sectional view taken along line AA of FIG.
[0026]
According to the drawing, a door trim main body 1 as an interior component according to the first embodiment of the present invention is used as an interior component mounted on a door panel 7 on the driver's seat side, and has an armrest 2 substantially in the center. The upper part of the armrest 2 is provided with a middle part 3, and the lower part is provided with a speaker grill 4 and a pocket part 5.
[0027]
On the back surface of the door trim main body 1, an impact absorbing pad 20 is arranged, and a pad accommodating holding section 10 for accommodating a mounting portion 21 extending around the impact pad 20 is provided.
[0028]
The pad accommodating and holding unit 10 is substantially parallel to the back surface of the door trim main body 1 and a vertical wall supporting the upper wall unit 12 standing from the back surface side of the door trim main body 1 and being set up with a predetermined gap therebetween. The upper wall portion 12 has a substantially central portion bulged to form a clip mounting seat 11 on which the clip 6 is mounted.
[0029]
Since the clip 6 attaches the door trim main body 1 to the vehicle body panel 7, it is natural that a plurality of other clip attachment seats are provided in other portions that are not close to the shock absorbing pad 20.
[0030]
The clip mounting seat 11 has a side wall portion 11a that protrudes integrally from the upper wall portion 12 of the pad accommodating and holding portion 10, and a seat plate portion 11b that extends integrally from the side wall portion 11a and seats the clip 6. It is composed.
[0031]
The seat plate portion 11b is configured to be connected to the rear surface of the door trim main body 1 with the vertical wall portion 12a interposed therebetween along with the side wall portion 11a, and further separated from the rear surface of the door trim main body 1 by one step.
[0032]
When an impact force is applied from the clip mounting seat 11 side, the pad housing holding portion 10 is configured to buckle and deform from the boundary between the upper wall portion 12 and the side wall portion 11a. The boundary between the wall portion 12 and the side wall portion 11a is formed in the thin portion 13. However, the thin portion 13 is not always necessary.
[0033]
Further, the pad housing and holding section 10 forms a buckling deformation section by providing a substantially rectangular through hole 12b in the upper wall section 12 and a rectangular through groove 12c in the vertical wall section 12a.
[0034]
On the other hand, the shock absorbing pad 20 has a substantially rectangular shape, and is attached to the center of the door trim main body 1 adjacent to the clip mounting seat 11, and a terminal of the clip mounting seat 11 is attached to the clip mounting seat 11. It is extended to form a narrow mounting portion 21. The attachment part 21 is fitted and accommodated in the pad accommodation holding part 10.
[0035]
The shock absorbing pad 20 may be, for example, an indicator piece 1a standing on the rear surface of the door trim 1, or may be attached to the shock absorbing pad 20 in addition to the insertion fitting of the attachment portion 21 into the pad accommodating and holding section 10. The boss is attached to the door trim 1 by caulking welding or using an adhesive.
[0036]
Further, a pair of positioning grooves 21 a extending in the longitudinal direction are formed on the upper surface of the mounting portion 21, and the positioning grooves 21 a are opened on the end face side of the mounting portion 21.
[0037]
A positioning projection 12d is formed on the inner surface of the upper wall 12 of the pad housing / holding portion 10 corresponding to the positioning groove 21a.
[0038]
When the mounting portion 21 is housed in the pad housing holding portion 10, the positioning protrusion 12 d is fitted into the positioning groove 21 a, thereby positioning the mounting portion 21 and thus the shock absorbing pad 20 on the back surface of the door trim main body 1. Will be.
[0039]
In this case, the positioning protrusion 12d is fitted into the positioning groove 21a, so that in the pad housing holding portion 10 of the mounting portion 21 of the shock absorbing pad 20, rattling in the vehicle width direction and the vehicle vertical direction with respect to the back surface of the door trim main body 1 is prevented. Will be suppressed.
[0040]
Therefore, the same result can be obtained by forming the positioning protrusions 12d on the mounting portion 21 side and forming the positioning grooves 21a on the upper wall portion 12 side.
[0041]
In the case of the above configuration, since the buckling deformation portion composed of the through hole 12b or the through groove 12c is formed in the upper wall portion 12 of the pad holding portion 10, the size and the installation number of the through hole 12b and the through groove 12c are formed. Is appropriately selected, together with the thin portion 13 provided at the corner between the upper wall portion 12 and the side wall portion 11a of the clip mounting seat 11, thereby controlling the reaction force against the impact of the buckling deformation portion. The shock absorbing pad 20 can reduce the shock by drawing a curve that is closer to the ideal.
[0042]
Next, a second embodiment according to the present invention will be described with reference to FIGS.
[0043]
FIG. 5 is a perspective view illustrating a part of the rear surface side of the door trim in a state where the shock absorbing pad according to the second embodiment of the present invention is disassembled, and FIG. 6 is a sectional view taken along line BB of FIG.
[0044]
As shown in FIGS. 5 and 6, in the second embodiment according to the present invention, instead of the through holes 12b and the through grooves 12c in the first embodiment, the The difference is that a thin-walled portion 14 is formed at the boundary between the vertical wall portion 12a and the rear surface of the door trim 1 to form a buckling deformation portion.
[0045]
In the case of such a configuration, as a result of forming the buckling deformation portion formed by the thin wall portion 14 on the vertical wall portion 12a, the thin wall portion 13 and the thin wall portion 13 provided at a corner between the upper wall portion 12 and the seating plate 11b are formed. In addition, the pad accommodating and holding portion 10 easily buckles together with the clip mounting seat 11 against an impact, and the impact can be mitigated by drawing a curve that is closer to ideal than the shock absorbing pad 20. Further, the through-hole 12b and the through-groove 12c and the thin portion 14 may be provided together.
[0046]
In the above-described embodiment, the clip mounting seat 11 is formed on the upper wall portion 12 of the pad accommodating holding portion 10. However, the present invention is not limited to this, and the first embodiment shown in FIG. As a modified example of the embodiment or a modified example of the second embodiment shown in FIG. 8, a case where the clip mounting seat 11 is formed on another portion of the door trim 1 and the clip mounting seat 11 is not formed on the upper wall portion 12. There is.
[0047]
Further, in the above-described embodiment, the pad accommodating and holding portion 10 is configured by forming the upper wall portion 12 and the pair of side wall portions 12a that support the upper wall portion 12 in a substantially U-shape with respect to the door trim 1. The invention is not limited thereto, and the one side wall portion 12a and the upper wall portion 12 may be formed in a substantially L-shape.
[0048]
Further, in the above-described embodiment, the mounting portion 21 is configured as a narrow mounting portion by extending the peripheral portion of the shock absorbing pad 20. However, the mounting portion 21 is not extended and formed as described above. A part may be configured to be fitted and mounted in the pad housing holding section 10.
[0049]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the buckling deformation portion is formed in the pad housing holding portion, the pad housing holding portion itself buckles by the buckling deformation portion in the initial stage of shock absorption, and the reaction force against the impact is reduced. Can be suppressed, and the impact can be mitigated by drawing a nearly ideal curve by the shock absorbing pad.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a door trim according to a first embodiment of the present invention, which is drawn from a passenger compartment side.
FIG. 2 is a perspective view illustrating a part of a rear surface side of the door trim in a state where the shock absorbing pad in FIG. 1 is disassembled.
FIG. 3 is a perspective view illustrating a part of the rear surface side of the door trim with the shock absorbing pad attached.
FIG. 4 is a sectional view taken along line AA of FIG. 3;
FIG. 5 is a perspective view illustrating a part of a rear surface side of a door trim in a state where an impact absorbing pad is disassembled in a second embodiment according to the present invention.
FIG. 6 is a sectional view taken along line BB of FIG. 5;
FIG. 7 is a perspective view illustrating a part of the rear surface side of the door trim in a state where the same shock absorbing pad as in FIG. 2 of the modification of the first embodiment according to the present invention is disassembled.
FIG. 8 is a perspective view illustrating a part of a rear surface side of a door trim in a state where the same shock absorbing pad as that of FIG. 5 of the modification of the second embodiment according to the present invention is disassembled.
FIG. 9 is a perspective view illustrating a part of a rear surface side of a door trim in a state where a conventional shock absorbing pad is attached.
FIG. 10 is a sectional view taken along the line CC of FIG. 9;
FIG. 11 is a sectional view of another conventional door trim taken along line CC in FIG. 9;
FIG. 12 is a graph illustrating a relationship between a reaction force F of an impact absorbing pad against an impact and a stroke S which is a deformation dimension of the impact pad against an impact in an interior part of an automobile.
[Explanation of symbols]
1. Door trim (interior parts)
6 Clip 10 Pad accommodating holding part 11 Clip mounting seat 11a Side wall part 11b Seating plate part 12 Upper wall part 12a Vertical wall part 12b Through hole (buckling deformation part)
12c Through groove (buckling deformation part)
12d Positioning protrusion 14 Thin part (buckling deformation part)
20 shock absorbing pad 21 mounting portion 21a positioning groove
