JP2004344992A - ナノチューブを揃えて接着する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ナノチューブ自体の製造方法の研究は多く成されており、ナノチューブの成長機構や成長条件については解明されつつある。一方、それをデバイスとして用いる場合には、ベースとなる基板にナノチューブを揃えて取り付けることが必要であるが、従来、容易にナノチューブを基板に揃えて接着する技術はなかった。
【解決手段】カーボンナノチューブ粉体を封入したチャンバー内で、電極基板間に電圧を印加し、発生する電気力線の向きに沿って静電気力で前記粉体を飛翔させ、電気力線に沿って基板に垂直に立つ状態でナノチューブを基板に到達させることによりナノチューブを揃えて基板に接着する。
【選択図】 図1
【解決手段】カーボンナノチューブ粉体を封入したチャンバー内で、電極基板間に電圧を印加し、発生する電気力線の向きに沿って静電気力で前記粉体を飛翔させ、電気力線に沿って基板に垂直に立つ状態でナノチューブを基板に到達させることによりナノチューブを揃えて基板に接着する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンナノチューブを基板等に揃えて接着し、ナノチューブ板を容易に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カーボンナノチューブは、ナノスケールの超微細構造であるため、低い電圧の印加で高電界が発生することから、低電圧電子放出材や半導体への応用が大きく期待されている。ナノチューブ自体の製造方法の研究は多く成されており、ナノチューブの成長機構や成長条件については解明されつつある。一方、それをデバイスとして用いる場合には、ベースとなる基板にナノチューブを揃えて取り付けることが必要である。
【0003】
ナノチューブを特定の場所に付ける方法として、1)ナノチューブをそこに成長させる方法と、2)印刷方法によってその場所に付ける方法がある(例えば、非特許文献1)。
【0004】
又、ナノチューブの電気特性を測定する方法において、ファイバーの先端にカーボンナノチューブを成長させて形成する方法がある(例えば、非特許文献2)。
【0005】
ナノチューブとは、炭素結晶の一つであるグラファイトの1層が蜂の巣状の格子(六方)となっているが、その1層をチューブ状に丸めた形になっているものがナノチューブといわれるものである。それには1層からなるものと多層(多重管)からなるものがあるが、その管の太さがナノメートル、10億分の1メートル程度の極めて細い寸法のものであるのがナノチューブの形状的特徴である。ナノチューブは電気的にも半導体の性質や金属の性質を有したりするが、流せる電流がシリコン等に比べて1000倍も高い等の優れた特徴がある。
【0006】
【非特許文献1】
電気通信大学、斎藤理一郎のホームページ(http://flex.Ee.uec.ac.JP/‐rsaito/Kaisetu/fuller99/)に1999年9月30日付けの雑誌「季刊フラーレン」への掲載の予告
【非特許文献2】
Stefan Frank,Philippe Poncharal,Z.L.Wang,Walt A.de Heer,“Carbon Nanotube Quantum Resistors”,SCIENCE,Vol.280,12 June1998.1755‐1746
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、容易にナノチューブを基板に揃えて接着する技術はなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来技術では容易にナノチューブを基板に揃えて接着することができなかった点を解決するためのものであり、カーボンナノチューブを金属その他の材料からなる基板、或いは三次元物体表面に揃えて接着し、ナノチューブ板やナノチューブアレイを容易に製造するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を図1により説明する。カーボンナノチューブ粉体を封入したチャンバー内で、電極基板間に電圧を印加し、静電的にナノチューブを板に到達させる。付着させる基板となる電極基板には、グラファイト係接着剤や樹脂等の薄い膜を予め塗布しておく。電界で引き付けられたナノチューブは、電気力線の向きに沿って飛翔して基板に到達する。電気力線に沿うため到達時点で板面に垂直に立つ。このチャンバーの雰囲気は不活性ガス或いは真空等を用いる。
【0010】
即ち、カーボンナノチューブは、ナノメートルの直径のもので、細長い構造である。それらの粉体をチャンバー下部に設けられた電極基板上に配置し、上部及び下部に設けられた電極基板間に電圧を印加すると、その粉体から上部電極基板に向かってカーボンナノチューブが静電気力で飛翔する。その際、電気力線は電極基板に垂直方向に向かうので、その線に沿って上部の電極基板に突き刺さる形になり、立った状態で接着され、上部電極基板にはナノチューブが基板から生えたような状態(ブラシのような状態)で接着する。
【0011】
次に、ナノチューブが付着した基板を熱処理する。これによって、予め表面に塗布されていたグラファイト系接着剤や樹脂等は硬化或いは炭化し、そのままナノチューブと一体化してベースとなる。
【0012】
【発明の効果】
本発明により、容易に大面積或いは立体的な物体表面にカーボンナノチューブを垂直に揃えて付けることができるので、ナノチューブの実用を加速するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカーボンナノチューブ板の製造工程を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンナノチューブを基板等に揃えて接着し、ナノチューブ板を容易に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カーボンナノチューブは、ナノスケールの超微細構造であるため、低い電圧の印加で高電界が発生することから、低電圧電子放出材や半導体への応用が大きく期待されている。ナノチューブ自体の製造方法の研究は多く成されており、ナノチューブの成長機構や成長条件については解明されつつある。一方、それをデバイスとして用いる場合には、ベースとなる基板にナノチューブを揃えて取り付けることが必要である。
【0003】
ナノチューブを特定の場所に付ける方法として、1)ナノチューブをそこに成長させる方法と、2)印刷方法によってその場所に付ける方法がある(例えば、非特許文献1)。
【0004】
又、ナノチューブの電気特性を測定する方法において、ファイバーの先端にカーボンナノチューブを成長させて形成する方法がある(例えば、非特許文献2)。
【0005】
ナノチューブとは、炭素結晶の一つであるグラファイトの1層が蜂の巣状の格子(六方)となっているが、その1層をチューブ状に丸めた形になっているものがナノチューブといわれるものである。それには1層からなるものと多層(多重管)からなるものがあるが、その管の太さがナノメートル、10億分の1メートル程度の極めて細い寸法のものであるのがナノチューブの形状的特徴である。ナノチューブは電気的にも半導体の性質や金属の性質を有したりするが、流せる電流がシリコン等に比べて1000倍も高い等の優れた特徴がある。
【0006】
【非特許文献1】
電気通信大学、斎藤理一郎のホームページ(http://flex.Ee.uec.ac.JP/‐rsaito/Kaisetu/fuller99/)に1999年9月30日付けの雑誌「季刊フラーレン」への掲載の予告
【非特許文献2】
Stefan Frank,Philippe Poncharal,Z.L.Wang,Walt A.de Heer,“Carbon Nanotube Quantum Resistors”,SCIENCE,Vol.280,12 June1998.1755‐1746
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、容易にナノチューブを基板に揃えて接着する技術はなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来技術では容易にナノチューブを基板に揃えて接着することができなかった点を解決するためのものであり、カーボンナノチューブを金属その他の材料からなる基板、或いは三次元物体表面に揃えて接着し、ナノチューブ板やナノチューブアレイを容易に製造するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を図1により説明する。カーボンナノチューブ粉体を封入したチャンバー内で、電極基板間に電圧を印加し、静電的にナノチューブを板に到達させる。付着させる基板となる電極基板には、グラファイト係接着剤や樹脂等の薄い膜を予め塗布しておく。電界で引き付けられたナノチューブは、電気力線の向きに沿って飛翔して基板に到達する。電気力線に沿うため到達時点で板面に垂直に立つ。このチャンバーの雰囲気は不活性ガス或いは真空等を用いる。
【0010】
即ち、カーボンナノチューブは、ナノメートルの直径のもので、細長い構造である。それらの粉体をチャンバー下部に設けられた電極基板上に配置し、上部及び下部に設けられた電極基板間に電圧を印加すると、その粉体から上部電極基板に向かってカーボンナノチューブが静電気力で飛翔する。その際、電気力線は電極基板に垂直方向に向かうので、その線に沿って上部の電極基板に突き刺さる形になり、立った状態で接着され、上部電極基板にはナノチューブが基板から生えたような状態(ブラシのような状態)で接着する。
【0011】
次に、ナノチューブが付着した基板を熱処理する。これによって、予め表面に塗布されていたグラファイト系接着剤や樹脂等は硬化或いは炭化し、そのままナノチューブと一体化してベースとなる。
【0012】
【発明の効果】
本発明により、容易に大面積或いは立体的な物体表面にカーボンナノチューブを垂直に揃えて付けることができるので、ナノチューブの実用を加速するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカーボンナノチューブ板の製造工程を示す図である。
Claims (3)
- カーボンナノチューブ粉体を封入したチャンバー内で、電極基板間に電圧を印加し、発生する電気力線の向きに沿って前記粉体を飛翔させ、電気力線に沿って基板に垂直に立つ状態で静電的にナノチューブを基板に到達させることによりナノチューブを揃えて基板に接着する方法。
- 電極基板には、グラファイト係接着剤又は樹脂の薄い膜を予め塗布しておくことを特徴とする請求項1記載の方法。
- ナノチューブが付着した基板を熱処理することにより予め表面に塗布されていたグラファイト系接着剤又は樹脂を硬化或いは炭化してナノチューブと一体化することを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003141505A JP2004344992A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | ナノチューブを揃えて接着する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003141505A JP2004344992A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | ナノチューブを揃えて接着する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004344992A true JP2004344992A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33529844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003141505A Pending JP2004344992A (ja) | 2003-05-20 | 2003-05-20 | ナノチューブを揃えて接着する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004344992A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006172662A (ja) * | 2004-12-17 | 2006-06-29 | Fujitsu Ltd | 磁気記録媒体及び磁気記録装置 |
-
2003
- 2003-05-20 JP JP2003141505A patent/JP2004344992A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006172662A (ja) * | 2004-12-17 | 2006-06-29 | Fujitsu Ltd | 磁気記録媒体及び磁気記録装置 |
JP4561348B2 (ja) * | 2004-12-17 | 2010-10-13 | 富士通株式会社 | 磁気記録媒体、磁気記録装置及び磁気記録媒体の製造方法 |
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