JP2004344395A - マスク装置 - Google Patents

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武史 高頭
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Abstract

【解決手段】紐体2で顔面に固定するカバー体1を設ける。該カバー体1の内部に収納されカバー体1前面の送風口1Aから送風する送風機3を設ける。該送風機3の後面に装着され、カバー体1前面の吸入口1Bから吸入した空気を除塵するフィルター4を設ける。カバー体1前面に形成される送風口1Aからの風圧で花粉状粒子を吹飛ばしながら空気を吸入する。フィルター4の周囲縁に固定枠4Aを設け、前記カバー体1に固定枠4Aごと着脱自在に装着する。
【効果】マスク周辺の花粉や塵埃等を風圧で遠ざけることで、吸引する花粉等を限りなく少なくすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に花粉症対策として使用するマスク装置に係り、特に、マスク周辺の花粉や塵埃等を風圧で遠ざけることができるマスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、花粉症などに用いるマスクとして、特許文献1及び特許文献2に記載されたマスクが提案されている。
【0003】
特許文献1に記載された衛生マスクは、プロポリス液を含浸させた布をガーゼで包み、マスクの内側に当てて使用するものである。このマスクによると、プロポリス液成分を吸い込むことにより、花粉症を改善しようとするものである。
【0004】
一方、特許文献2に記載された花粉症用マスクでは、ユーカリ・ラジアタ等の薬剤を染み込ませた不織布をマスクのガーゼの間に貼り付けている。この花粉症用マスクでは、ユーカリ・ラジアタ等の薬剤効果を花粉症に適用させるものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平5‐76597号公報
【特許文献2】
特開平11‐342215号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1、2に記載されたマスクでは、マスクに含浸するプロポリス液成分や、マスクに塗布するユーカリ・ラジアタ等の薬効を花粉症に期待するものである。このため、これらの薬効が花粉症の治療や改善に効果がない場合は、一般に市販されているマスクと構造上は全く変わらないので、市販のマスク以上の効果は得られない。
【0007】
花粉症は、空気中に飛散するある種の花粉を吸い込むことで発症することが知られている。そこで、この花粉を吸い込まないようにするには、空気中に飛散する花粉を、のどや口の周辺に近付けないようにすることが望ましい。しかしながら、一般に市販されているマスクや、前記特許文献に記載されたマスクでは、マスクの周囲に近付く花粉等を近づけないようにすることはできない。
【0008】
そこで、本発明は上述の課題を解消すべく創出されたもので、マスク周辺の花粉や塵埃等を風圧で遠ざけることで、吸引する花粉等を限りなく少なくすることが可能なマスク装置の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明の第1の手段は、紐体2で顔面に固定するカバー体1と、該カバー体1の内部に収納されカバー体1前面に開口された複数の送風口1Aから送風する送風機3と、該送風機3の後面に装着され、カバー体1前面の吸入口1Bから吸入した空気を除塵するフィルター4とからなり、吸入口1Bの周囲に複数の送風口1Aを配設し、カバー体1前面に形成される送風口からの風圧で花粉状粒子を吹飛ばしながら空気を吸入するようにしたことにある。
【0010】
第2の手段は、フィルター4の周囲縁に固定枠4Aを設け、前記カバー体1に固定枠4Aごと着脱自在に装着するようにしている。
【0011】
第3の手段における送風機3は、前記カバー体1に収納された送風管体5の内部に収納され、該送風管体5の送風口5Aをカバー体1の前面の送風口1Aに開口すると共に、送風管体5の側面に吸引口5Bを設け、前記カバー体1前面の吸入口1Bから流入した空気を吸引口5Bに導入する。
【0012】
第4の手段は、カバー体1前面の吸入口1Bに補助フィルター6を装着することで、吸引初期の空気を除塵するものである。
【0013】
本発明によると、送風機3によって顔周辺の花粉や花粉状の微粒子、塵埃などを吹き飛ばし、吸入口1Bの周辺に花粉等が近付かないようにしている。そして、これら花粉等の微粒子が極めて少なくなった空気をカバー体1内に吸入し、フィルター4で改めて除塵するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
本発明マスク装置の基本構成は、カバー体1、紐体2、送風機3、フィルター4、送風管体5からなる(図1参照)。
【0016】
カバー体1は、柔軟な合成樹脂材等にて形成され、紐体2で顔面に固定して口と鼻を覆うものであり、この内部に送風機3とフィルター4とを装着する。この際、顔に接触する材質を極めて柔軟性に富んだ材質とし、送風機3やフィルター4を装着する部材を硬質の材料で形成することも可能である。
【0017】
カバー体1の前面には、送風口1Aと吸入口1Bとを開口している。送風口1Aは、カバー体1内部に装着した送風機3からの風を排出し、吸入口1Bからカバー体1内に空気を吸入する。これら送風口1Aと吸入口1Bとは、カバー体1の内部で分離している(図2参照)。すなわち、送風口1Aには、送風管体5が連結されており、この送風管体5の内部に送風機3が収納されている。そして、送風管体5の送風口5Aをカバー体1の送風口1Aに連結する。一方、吸入口1Bから吸入した空気を送風管体5内に取り入れる吸引口5Bを送風管体5の側面に開穿している(図3参照)。この結果、カバー体1前面の空気は、吸入口1Bからカバー体1内部に吸入され、送風管体5側面の吸引口5Bから送風管体5内部に吸引され、送風機3によって送風口5Aを介し送風口1Aから送風されるものである。
【0018】
送風機3は、図示しない電池あるいは携帯用電源などで作動し、カバー体1の前面に開口した複数の送風口1Aから常時送風する。この風向きは、前記吸入口1Bの周囲から更に放射方向に送風するように設けている(図2参照)。すなわち、送風口1Aは、吸入口1Bを囲むように配設し、バリアー状に送風することで、吸入口1B周辺の花粉や花粉状の微粒子、あるいは塵埃等を風圧で吸入口1Bに近付けないようにしている。この結果、吸入口1Bからは、花粉等の微粒子が少ない空気が吸入されるものである。
【0019】
フィルター4は、カバー体1の内部に吸入された空気を除塵するものである。このフィルター4として、不織布やガーゼ、静電フィルター等を用いる。特に、静電フィルターを用いることで、極めて微細な粒子まで捕らえることが可能になり、花粉症対策のほか、ウィルス防止やSARSなどの感染症予防のマスクとしても好適である。このフィルター4は、送風機3の後面に着脱自在に装着される。図示のフィルター4は、フィルター4の形状を整える固定枠4Aを設けている(図1参照)。そして、カバー体1の上面に設けたフィルター4装着用のスリット1Cから、カバー体1内部のスライド溝部1Dに、フィルター4を固定枠4Aごとスライド挿入している。尚、図中符号1Eは、送風機3及び送風管体5を固定すると共に、フィルター4に接する面に空気の流通孔を有する仕切板1Eである(図2参照)。また、このフィルター4の着脱手段は、図示例に限らず、フィルター4の交換ができる手段であれば良い。
【0020】
図3に示す符号6は、カバー体1前面の吸入口1Bに装着した補助フィルターである。この補助フィルター6は、特に吸引初期の空気を除塵するもので、送風口1Aから充分に送風される前に、吸入口1Bの周囲に飛散している花粉等が吸入口1Bに吸い込まれたときに除塵する。この補助フィルター6も交換自在にすることで、常に清潔な使用が可能になる。特に、この補助フィルター6を、前記フィルター4と共に、静電フィルターを用いた場合には、極めて高い除塵効果が得られるものになる。
【0021】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成したことにより、当初の目的を達成した。すなわち、紐体2で顔面に固定するカバー体1と、該カバー体1の内部に収納されカバー体1前面に開口された複数の送風口1Aから送風する送風機3と、該送風機3の後面に装着され、カバー体1前面の吸入口1Bから吸入した空気を除塵するフィルター4とからなり、吸入口1Bの周囲に複数の送風口1Aを配設し、カバー体1前面に形成される送風口1Aからの風圧で花粉状粒子を吹飛ばしながら空気を吸入するようにしたことにより、本発明マスク装置周辺の花粉や塵埃等を風圧で遠ざけることで、吸引する花粉等を限りなく少なくすることができる。
【0022】
また、フィルター4の周囲縁に固定枠4Aを設け、前記カバー体1に固定枠4Aごと着脱自在に装着するので、フィルター4の交換が容易で常に清潔なフィルター4を使用することが可能である。
【0023】
更に、送風機3は、前記カバー体1に収納された送風管体5の内部に収納され、該送風管体5の送風口5Aをカバー体1の前面の送風口1Aに開口すると共に、送風管体5の側面に吸引口5Bを設け、前記カバー体1前面の吸入口1Bから流入した空気を吸引口5Bに導入するので、カバー体1前面の花粉や塵埃を効率良く吹飛ばすことができる。
【0024】
しかも、カバー体1前面の吸入口1Bに補助フィルター6を装着することで、吸引初期の空気を除塵するので、花粉や塵埃等がカバー体1内部へ侵入するのを確実に防止することができる。
【0025】
このように、本発明によると、マスク周辺の花粉や塵埃等を風圧で遠ざけることで、吸引する花粉等を限りなく少なくすることができる、などといった有益な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部省略分解斜視図である。
【図2】本発明の内部を示す平断面図である。
【図3】本発明の送風管体を示す平断面図である。
【符号の説明】
1 カバー体 1A 送風口
1B 吸入口
1C スリット
1D スライド溝部
1E 仕切板
2 紐体
3 送風機
4 フィルター 4A 固定枠
5 送風管体 5A 送風口
5B 吸引口
6 補助フィルター

Claims (4)

  1. 紐体で顔面に固定するカバー体と、該カバー体の内部に収納されカバー体前面に開口した複数の送風口から送風する送風機と、該送風機の後面に装着され、カバー体前面の吸入口から吸入した空気を除塵するフィルターとからなり、吸入口の周囲に複数の送風口を配設し、カバー体前面に形成される送風口からの風圧で花粉状粒子を吹飛ばしながら空気を吸入するようにしたことを特徴とするマスク装置。
  2. 前記フィルターに固定枠を設け、前記カバー体に固定枠ごと着脱自在に装着される請求項1記載のマスク装置。
  3. 前記送風機は、前記カバー体に収納された送風管体の内部に収納され、該送風管体の送風口をカバー体前面の送風口に開口すると共に、送風管体の側面に吸引口を設け、前記カバー体前面の吸入口から流入した空気を吸引口に導入するようにした請求項1記載のマスク装置。
  4. 前記カバー体前面の吸入口に補助フィルターを装着した請求項1又は3記載のマスク装置。
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