【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水耕栽培の手法に関するものであって、特に収穫効率の向上、作業負担の軽減を図ることのできる新規な水耕栽培の方法並びに装置に係るものである。
【0002】
【発明の背景】
例えば野菜類のいくつかの種類のものは、水耕ハウス栽培の手法が採られている。このようないわゆる管理農法においては、栽培管理それ自体の改善と共に限られた面積のハウス内を高効率に利用して育成すること、更には作業性の向上と、作業労力の軽減等をも併せ改良されてきている。
従来の水耕栽培方法としては、作物の幼苗を植えたポットをキャリアの開口にはめ、そのキャリアを養液を流したトラフの上部に取り付けて作物を移植し、そのトラフをトラフレーンの始発端から終着端まで所定の日数をかけて前進させて作物を成長させ、終着端において成熟した作物を収穫する水耕栽培方法があった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−303863号公報
【0004】
【開発を試みた技術的課題】
本発明もこのような開発の一環としてなされるものであって、水耕栽培に不可欠な培養液に着眼し、このものに積極的に水流を作り、この水流を利用して成長に合わせて培養トレーを移動させることによって合理的な栽培を可能とし、もって合理的な前記目的を達成し得るような水耕栽培方法並びに装置の開発を試みたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1記載の水耕栽培方法は、栽培床を保持し、且つ培養液に対して充分な浮力を有する栽培トレーと、この栽培トレーを多数支持し、培養液が供給される育成棚とを用い、栽培トレーにおける栽培床に発芽した作物を成長栽培させる方法において、前記育成棚に供給される培養液は育成棚の一端から他端に向かって流れが形成され、一方この育成棚に支持される栽培トレーは、上流から順次下流に、培養液の流れに従って、前空き状態になった際に間詰め状に移動し、この移動期間において収穫状態にまで成長するように栽培することを特徴として成るものである。
この発明によれば、栽培トレーは培養液上を浮かんで培養液の流れにより移動されるため、常に隣接する栽培トレーは間を詰めた状態となり、整列させる手間が省ける。また栽培トレーの移動構成がコンベヤ等を用いない簡単な構造なため、低コストでの実施ができ、メンテナンスに要する経費も低く抑えることができる。また上述したように単に浮かべて流す構成であるため、育成棚が途中で動かなくなるようなことがほとんどなく、また何かにつかえて動かなくなったとしても棒等で突いて流れを促すことにより簡単に復旧できる。従って従来のハウス内に設けられていた整備・メンテナンス用の作業路を少なくすることができ、逆に水耕栽培面積を広くすることができる。また常時新たな培養液が流されて供給されるため、培養液がいつも新鮮で万遍なく養分が作物に供給できる。更に育成棚の一端側で収穫できるため、収穫作業の労力が軽減される。
【0006】
また請求項2記載の水耕栽培方法は、前記請求項1記載の要件に加え、前記培養液の流れは、前記育成棚を一端側から他端側へ向かって傾斜させることにより形成していることを特徴として成るものである。
この発明によれば、培養液の流れが、育成棚の傾斜により形成されるものであるため、極めて簡単に構成できるとともに故障することがなく、傾斜角度を変更することにより水流の速度変更も容易であり、また水流の速度も安定している。
【0007】
更に請求項3記載の水耕栽培装置は、栽培床を保持し、且つ培養液に対して充分な浮力を有する栽培トレーと、この栽培トレーを多数支持し、培養液が供給される育成棚とを具え、栽培トレーにおける栽培床に発芽した作物を成長栽培させる装置において、前記育成棚内の培養液は一端側から他端側へ向かって流れが形成されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、栽培トレーは培養液上を浮かんで培養液の流れにより移動されるため、常に隣接する栽培トレーは間を詰めた状態となり、整列させる手間が省ける。また栽培トレーの移動構成がコンベヤ等を用いない簡単な構造なため、低コストでの実施ができ、メンテナンスに要する経費も低く抑えることができる。また上述したように単に浮かべて流す構成であるため、育成棚が途中で動かなくなるようなことがほとんどなく、また何かにつかえて動かなくなったとしても棒等で突いて流れを促すことにより簡単に復旧できる。従って従来のハウス内に設けられていた整備・メンテナンス用の作業路を少なくすることができ、逆に水耕栽培面積を広くすることができる。また常時新たな培養液が流されて供給されるため、培養液がいつも新鮮で万遍なく養分が作物に供給できる。更に育成棚の一端側で収穫できるため、収穫作業の労力が軽減される。
【0008】
更にまた請求項4記載の水耕栽培装置は、前記請求項3記載の要件に加え、前記培養液の流れは、前記育成棚を一端側から他端側へ向かって傾斜させて設置することにより形成されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、培養液の流れが、育成棚の傾斜により形成されるものであるため、極めて簡単に構成できるとともに故障することがなく、傾斜角度を変更することにより水流の速度変更も容易であり、また水流の速度も安定している。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図示の実施の形態に基づき説明する。なお以下の説明にあたっては、まず本発明に係る水耕栽培装置を含んだ水耕栽培システムの大略について説明し、次いで水耕栽培装置1について説明し、その後、この水耕栽培装置1の作動態様の説明と併せて本発明の水耕栽培方法について説明する。なお水耕栽培される作物Aとしては、例えばルッコラ、コスレタス、グリーンリープ等の野菜の葉の他、その他主にハウス栽培される花、枝、茎等も含むものである。
【0010】
まず水耕栽培システムの大略について図2に基づき説明する。最初に図2(a)に示されるような栽培トレー2への耕土詰め工程があるものである。この栽培トレー2への耕土S詰めが終了した後、図2(b)に示されるような耕土S詰めがなされた栽培トレー2の消毒工程があり、この工程により、耕土S詰めされた栽培床3と栽培トレー2の消毒がなされる。次に図2(c)に示されるように栽培トレー2の栽培床3への藩種工程があるものであり、その後、水Wを散布する水やり工程を経て(図2(d)参照)、発芽工程にて発芽されるのを待つ(図2(e)参照)。そして発芽がなされた幼苗A2を、図2(f)に示されるように栽培トレー2ごと本発明の特徴たる水耕栽培装置1の上流側に載置する。この栽培トレー2は三週間〜四週間の水耕栽培を経て下流端から取り出され、図2(g)に示されるような収穫装置6によって上方の葉A3の部分の収穫が行われる。
【0011】
水耕栽培システムの大略は以上のようで、次に本発明の水耕栽培装置1について説明する。
水耕栽培装置1は、栽培床3を保持し、且つ培養液10Lに対して充分な浮力を有する栽培トレー2と、この栽培トレー2を多数支持し、培養液10Lが供給される育成棚10とを具えて成る。
【0012】
まず前記栽培トレー2について説明する。本実施の形態では、図3に示されるように、一例として発泡スチロール等で縦約60cm、横約30cmの矩形平板状に形成されたものであり、上面から下面に貫通する栽培床3を形成するためのスリット21が、3列で10個ずつ合計30のスリット21が等間隔で形成されている。なお栽培トレー2の材質としては、培養液10Lに対して充分な浮力を有するものであれば種々の浮体を用いることが可能である。前記スリット21は、上面が広く開口され、下方に向かって穴が狭まるように形成されている。また本実施例の特徴として栽培トレー2の長辺の図中上辺とスリット21の間は狭い狭縁部22とされ、下辺とスリット21との間は広く形成された広縁部23とされている。このような構成とするのは、発芽工程で栽培トレー2を重ねて載置する際に、栽培トレー2の前後の向きを上下の栽培トレー2で逆とすることにより、上下の栽培トレー2のスリット21が重ならないように設定されているものであり、これにより耕土S詰めされた栽培床3や、水やり工程での水Wが、下方に流出しないようにするとともに、発芽された作物Aの成長を必要以上に大きくなりすぎないように抑制する働きを有している。
また更に広縁部23側の上面には、マーキングMの一例である切り欠き23aが設けられており、この切り欠き23aによって栽培トレー2の上面と下面及び、前後が即座に判断することが可能となっている。
【0013】
次に前記育成棚10について説明する。育成棚10は、一例としてハウス内等に設けられるものであり、図1に示されるように培養液10Lが供給されるトラフ状のものが適用される。そして育成棚10は、本発明の特徴として長手方向に傾斜させられているものであって、本実施の形態では一例として40mで50cm下る程度の傾斜に設定されている。また育成棚10は、仕切壁11により長手方向に複数列に仕切られている。育成棚10の上流には、培養液10Lの供給管12が設けられ、この供給管12の噴出口12aから培養液10Lが育成棚10に供給される。また育成棚10の上流及び下流には、排水溝13F、13Bがある。なお本実施の形態では、一例として図1に示されるように培養液10Lの循環経路14が設けられるものであり、下流側から排出された培養液10Lが、ポンプPを介して上流側に送られ、供給管12から供給されるように構成されている。なお循環経路14中には図示を省略する浄化や養分の混合PH調整等を行う培養液調整用の装置が設けられ、循環される培養液10Lを栽培に適した成分状態とするものである。
因みに図示の実施例では一例として図6に示されるように、ハウス内に幅の広い水耕栽培装置1を四基設け、その四基の水耕栽培装置1の間を作業路Rとした実施の形態を示したが、このように従来に比べて作業路Rを少なくできるのは、自動的に栽培トレー2が育成棚10の下流端部に移動し、食物が栽培されるためである。因みに図8は従来の水耕栽培装置1′の設置態様と作業路R′の関係の一実施例を示す平面図であり、幅の狭い水耕栽培装置1′の両脇に作業路R′を必要としているものである。
【0014】
本発明の水耕栽培装置1の一例は以上のような具体的形態を有するものであって、以下この作動態様を説明しながら併せて本発明の水耕栽培方法について説明する。
(1)トレー耕土詰め工程(図2(a)参照)
まず栽培トレー2に耕土S詰めを行い、食物の種子A1を植えるための栽培床3を形成するものであるが、このとき栽培トレー2が下方に向かって先窄まりの形状をしているため、耕土Sが落下しないとともに水やり工程での水Wの落下も防ぎ、培養液10Lの吸水性も有している。
【0015】
(2)耕土詰めトレー消毒工程(図2(b)参照)
次に耕土S詰めされた栽培トレー2を消毒する。この消毒は、消毒室の棚4に所定時間前記耕土S詰めされた栽培トレー2を載置し、加熱消毒を行うものである。
【0016】
(3)藩種工程、水やり工程(図2(c)(d)参照)
消毒された栽培トレー2の栽培床3に食物の種子A1をほぼ均等に藩種し、水Wを散布する。
【0017】
(4)発芽工程(図2(e)参照)
栽培トレー2の切り欠き23aを目印として、図4に示されるように前後が上下の栽培トレー2で逆向きとなるようにして栽培トレー2を複数段に重ね、水分の蒸発を防ぐため合成樹脂製のシート等で包んだ状態で発芽室5に載置する。このとき重ねられた栽培トレー2は、上下の栽培トレー2で狭縁部22と広縁部23の位置が前後逆であるため、上下の栽培トレー2でスリット21が重ならず、下方の栽培トレー2で栽培床3の底部が支承され耕土Sが崩れ落ちたり、水Wが短時間の内に排水されて乾燥されてしまうのが防止される。また発芽した種子A1も上方の栽培トレー2で蓋をされた状態であるため、必要以上に成長してしまうことが防がれる。
【0018】
(5)水耕栽培工程(図1、図2(f)、図5参照)
次に本発明の特徴である水耕栽培装置1での水耕栽培の態様について説明する。四週程度で収穫できる作物の場合を例にとると、図5に示されるように育成棚10内の栽培トレー2は、成長段階によって一例として4ブロックに区分されるもので、下流の符号4Wで示す育成棚10が水耕栽培四週目のものであり、3Wが三週目、2Wが二週目、そして1Wが一週目であり、四週目はほぼ収穫の時期となっており、逆に一週目の育成棚10のものはほとんど葉が成長していない状態である。
そして下流端側の先端の栽培トレー2上の作物Aが収穫時期まで成長したなら育成棚10から取り出し、収穫を行う。育成棚10は、緩やかに傾斜されているため、取り出された栽培トレー2の後方の栽培トレー2は、培養液10Lの流れに乗って下流側に流れ、先端の栽培トレー2は育成棚10の前面壁に当接して止まり、その後方の栽培トレー2は、培養液10Lの流れによって常時間詰め状態に前方の栽培トレー2に当接して整列されるものである。一方、育成棚10の上流側には発芽室5で種子A1が発芽した栽培トレー2を、水耕栽培装置1の育成棚10の上流端側に浮かべるように載置する。
【0019】
(6)収穫工程(図2(g)参照)
次に収穫工程について説明する。要は収穫工程は、栽培された作物Aの上方の葉A3を刈り取るものであるが、本実施の形態では、図2(g)に示されるような収穫装置6を用いる。このものの大略として栽培トレー2を移送する栽培トレー移送コンベヤ60と、この栽培トレー移送コンベヤ60の途中の上方に設けられる刈刃61と、刈られた葉A3を移送する被収穫物移送コンベヤ62とを具えて成る。
このものを用いて収穫を行うにあたっては、作物Aが生育した栽培トレー2を栽培トレー移送コンベヤ60に載置する。栽培トレー移送コンベヤ60により栽培トレー2は、刈刃61に向かって前進し、刈刃61が作物Aに当接して葉A3が刈り取られる。刈り取られた葉A3は被収穫物移送コンベヤ62上へ送風機63により吹き飛ばされ、被収穫物移送コンベヤ62に移送されて終端にある収容箱64内に投入される。一方上方の葉A3が刈り取られた栽培トレー2は、そのまま栽培トレー移送コンベヤ60終端まで移送される。
そして収穫された栽培トレー2は残った作物A及び栽培床3を取り除かれ、洗浄されて再度使用される。
【0020】
【他の実施の形態】
本発明の基本的な実施の形態は以上のようであるが、その他種々の改変が行い得る。
培養液10Lの流れは、育成棚10を一端側から他端側へ向かって傾斜させて設置することにより形成したが、例えば育成棚10を水平に設置し、下流側で培養液10Lを汲み出すなどし、一方常時上流側から培養液10Lを勢いよく噴射供給することにより流れを形成するようにしてもよいし、水車等を用いて流れを形成することも可能である。
【0021】
また栽培トレー2の側端部は、図7に示すように円弧状に形成しておき、育成棚10との摩擦をなるべく少なくなるように構成することも可能である。
【0022】
【発明の効果】
請求項1及び3記載の水耕栽培方法並びに装置によれば、栽培トレー2は育成棚10内の培養液10L上を浮かんで培養液10Lの流れにより移動され収穫状態にまで成長されるため、常に隣接する栽培トレー2は間を詰めた状態となり、整列させる手間が省ける。また栽培トレー2の移動構成がコンベヤ等を用いない簡単な構造なため、低コストでの実施ができ、メンテナンスに要する経費も低く抑えることができる。また上述したように単に浮かべて流す構成であるため、育成棚10が途中で動かなくなるようなことがほとんどなく、また何かにつかえて動かなくなったとしても棒等で突いて流れを促すことにより簡単に復旧できる。従って従来のハウス内に設けられていた整備・メンテナンス用の作業路Rを少なくすることができ、逆に水耕栽培面積を広くすることができる。更に常時新たな培養液10Lが流されて供給されるため、培養液10Lがいつも新鮮で万遍なく養分が作物に供給できる。またもちろん育成棚10の一端側で収穫できるため、収穫作業の労力が軽減される。
【0023】
また請求項2及び4記載の水耕栽培方法並びに装置は、培養液10Lの流れが、育成棚10の傾斜により形成されるものであるため、極めて簡単に構成できるとともに故障することがなく、傾斜角度を変更することにより水流の速度変更も容易であり、また水流の速度も安定している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水耕栽培装置の使用状態を示す斜視図である。
【図2】水耕栽培システムの大略を段階的に示す説明図である。
【図3】本発明の水耕栽培装置における栽培トレーを一部破断して示す斜視図である。
【図4】発芽工程における栽培トレーを複数枚積み重ねた状態を示す縦断側面図である。
【図5】本発明の水耕栽培装置における循環経路を模式的に示す縦断側面図である。
【図6】本発明の水耕栽培装置の設置態様を示す平面図である。
【図7】栽培トレーの他の実施形態を示す縦断側面図である。
【図8】従来の水耕栽培装置の設置態様の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 水耕栽培装置
2 栽培トレー
3 栽培床
4 棚
5 発芽室
6 収穫装置
7 シート
10 育成棚
10L 培養液
11 仕切壁
12 供給管
12a 噴出口
13B 排水溝
13F 排水溝
14 循環経路
21 スリット
22 狭縁部
23 広縁部
23a 切り欠き
60 栽培トレー移送コンベヤ
61 刈刃
62 被収穫物移送コンベヤ
63 送風機
64 収容箱
A 作物
A1 種子
A2 幼苗
A3 葉
M マーキング
P ポンプ
R 作業路
S 耕土
W 水[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of hydroponic cultivation, and more particularly to a novel method and apparatus for hydroponic cultivation capable of improving harvesting efficiency and reducing work load.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
For example, some types of vegetables employ a hydroponic greenhouse cultivation technique. In such a so-called managed farming method, the cultivation management itself is improved, and the cultivation is carried out by using the house in a limited area with high efficiency. Furthermore, the workability is improved and the work labor is reduced. It has been improved.
As a conventional hydroponic cultivation method, a pot in which a seedling of a crop is planted is fitted into an opening of a carrier, and the carrier is attached to an upper part of a trough in which nutrient solution has flowed, and the crop is transplanted. There has been a hydroponic cultivation method in which a crop is grown by moving forward for a predetermined number of days to a terminal end, and a mature crop is harvested at the terminal end (for example, see Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-6-303863
[Technical issues that we attempted to develop]
The present invention is also made as a part of such a development, focusing on a culture solution essential for hydroponics, actively creating a water flow in this, and culturing according to growth using this water flow. The present invention has attempted to develop a hydroponic cultivation method and apparatus that enable rational cultivation by moving a tray and that can achieve the above-described rational purpose.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
That is, the hydroponic cultivation method according to claim 1 comprises a cultivation tray that holds a cultivation bed and has a sufficient buoyancy for the culture solution, and a cultivation shelf that supports many of the cultivation trays and is supplied with the culture solution. In the method of growing and cultivating a germinated crop on a cultivation bed in a cultivation tray, the culture solution supplied to the breeding shelf has a flow formed from one end to the other end of the breeding shelf, and is supported by the breeding shelf. The cultivation tray is characterized by cultivating so that the cultivation tray moves from the upstream to the downstream sequentially, according to the flow of the culture solution, when it is in a pre-empty state, in a packed state, and grows to a harvested state during this movement period. It consists of.
According to the present invention, the cultivation tray floats on the culture solution and is moved by the flow of the culture solution, so that the adjacent cultivation trays are always in a closed state, and the labor for alignment can be omitted. In addition, since the moving configuration of the cultivation tray is a simple structure that does not use a conveyor or the like, the operation can be performed at low cost, and the cost required for maintenance can be suppressed. In addition, as described above, since the structure is simply floating and flowing, there is almost no possibility that the growth shelf gets stuck halfway, and even if it gets stuck on something, it can be easily pushed by a stick etc. to encourage the flow. Can be recovered. Therefore, the number of work paths for maintenance and maintenance provided in the conventional house can be reduced, and conversely, the hydroponic cultivation area can be increased. In addition, since a new culture solution is constantly supplied and supplied, the culture solution is always fresh and nutrients can be uniformly supplied to the crop. Further, since the harvesting can be performed at one end of the growing shelf, labor for the harvesting operation is reduced.
[0006]
In the hydroponic cultivation method according to the second aspect, in addition to the requirements according to the first aspect, the flow of the culture solution is formed by inclining the growing rack from one end to the other end. It is characterized by the following.
According to the present invention, since the flow of the culture solution is formed by the inclination of the growing shelf, it can be configured extremely simply and without failure, and the speed of the water flow can be easily changed by changing the inclination angle. And the speed of the water flow is also stable.
[0007]
Furthermore, the hydroponic cultivation apparatus according to claim 3 is a cultivation tray that holds a cultivation bed and has a sufficient buoyancy for a culture solution, and a cultivation shelf that supports many of the cultivation trays and is supplied with the culture solution. In the apparatus for growing and cultivating a germinated crop on a cultivation bed in a cultivation tray, the culture solution in the breeding shelf is characterized in that a flow is formed from one end to the other end. .
According to the present invention, the cultivation tray floats on the culture solution and is moved by the flow of the culture solution, so that the adjacent cultivation trays are always in a closed state, and the labor for alignment can be omitted. In addition, since the moving configuration of the cultivation tray is a simple structure that does not use a conveyor or the like, the operation can be performed at low cost, and the cost required for maintenance can be suppressed. In addition, as described above, since the structure is simply floating and flowing, there is almost no possibility that the growth shelf gets stuck halfway, and even if it gets stuck on something, it can be easily pushed by a stick etc. to encourage the flow. Can be recovered. Therefore, the number of work paths for maintenance and maintenance provided in the conventional house can be reduced, and conversely, the hydroponic cultivation area can be increased. In addition, since a new culture solution is constantly supplied and supplied, the culture solution is always fresh and nutrients can be uniformly supplied to the crop. Further, since the harvesting can be performed at one end of the growing shelf, labor for the harvesting operation is reduced.
[0008]
Furthermore, in the hydroponic cultivation apparatus according to claim 4, in addition to the requirements described in claim 3, the flow of the culture solution is provided by tilting the growing shelf from one end to the other end. It is characterized by being formed.
According to the present invention, since the flow of the culture solution is formed by the inclination of the growing shelf, it can be configured extremely simply and without failure, and the speed of the water flow can be easily changed by changing the inclination angle. And the speed of the water flow is also stable.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on the illustrated embodiments. In the following description, first, the outline of the hydroponic cultivation system including the hydroponic cultivation apparatus according to the present invention will be described, then the hydroponic cultivation apparatus 1 will be described, and thereafter, the operation mode of the hydroponic cultivation apparatus 1 will be described. The hydroponic cultivation method of the present invention will be described in conjunction with the above description. In addition, the crop A cultivated hydroponically includes, for example, flowers, branches, stems, and the like mainly cultivated in a house, in addition to the leaves of vegetables such as arugula, cocos lettuce, and green leap.
[0010]
First, the outline of the hydroponic cultivation system will be described with reference to FIG. First, there is a step of filling the cultivation tray 2 with cultivated soil as shown in FIG. After the cultivation tray 2 has been stuffed with the cultivated soil S, there is a disinfection step of the cultivation tray 2 stuffed with the cultivated soil S as shown in FIG. 2 (b). 3 and the cultivation tray 2 are disinfected. Next, as shown in FIG. 2 (c), there is a domain type process for cultivating tray 2 on cultivation floor 3, and then, through a watering process of spraying water W (see FIG. 2 (d)). Wait for germination in the germination step (see FIG. 2 (e)). Then, the germinated seedling A2 is placed on the upstream side of the hydroponic cultivation apparatus 1 which is a feature of the present invention, together with the cultivation tray 2 as shown in FIG. 2 (f). The cultivation tray 2 is taken out from the downstream end through hydroponic cultivation for three to four weeks, and the upper leaf A3 is harvested by the harvesting device 6 as shown in FIG. 2 (g).
[0011]
The outline of the hydroponic cultivation system is as described above. Next, the hydroponic cultivation apparatus 1 of the present invention will be described.
The hydroponic cultivation apparatus 1 includes a cultivation tray 2 that holds a cultivation floor 3 and has a sufficient buoyancy with respect to 10 L of a culture solution, and a growth shelf 10 that supports a large number of the cultivation trays 2 and is supplied with 10 L of a culture solution. And
[0012]
First, the cultivation tray 2 will be described. In the present embodiment, as shown in FIG. 3, as an example, the cultivation floor 3 is formed of a styrofoam or the like into a rectangular flat plate having a length of about 60 cm and a width of about 30 cm, and penetrates from the upper surface to the lower surface. The slits 21 are formed in three rows, and a total of 30 slits 21 are formed at regular intervals, each having 10 slits. In addition, as a material of the cultivation tray 2, various floating bodies can be used as long as they have sufficient buoyancy with respect to 10 L of the culture solution. The slit 21 is formed such that the upper surface is wide open and the hole narrows downward. Further, as a feature of this embodiment, a narrow edge 22 is formed between the upper side of the long side of the cultivation tray 2 in the drawing and the slit 21, and a wide edge 23 is formed between the lower side and the slit 21. . This configuration is achieved by reversing the front and rear directions of the cultivation trays 2 in the upper and lower cultivation trays 2 when placing the cultivation trays 2 in the germination step. The slits 21 are set so as not to overlap with each other, so that the cultivation floor 3 packed with the cultivated soil S and the water W in the watering process do not flow downward, and the germinated crop A It has the function of suppressing the growth of sapphire from becoming unnecessarily large.
Further, a notch 23a, which is an example of the marking M, is provided on the upper surface on the side of the wide edge portion 23, and the upper surface, the lower surface, and the front and rear of the cultivation tray 2 can be immediately determined by the notch 23a. Has become.
[0013]
Next, the breeding shelf 10 will be described. The breeding shelf 10 is provided in a house or the like as an example, and a trough-shaped one to which a culture solution 10L is supplied as shown in FIG. 1 is applied. The breeding shelves 10 are inclined in the longitudinal direction as a feature of the present invention. In the present embodiment, the breeding shelves 10 are set to have an inclination of about 50 cm at 40 m as an example. The growing shelf 10 is partitioned into a plurality of rows by a partition wall 11 in the longitudinal direction. A supply pipe 12 for a culture solution 10L is provided upstream of the breeding shelf 10, and 10L of the culture solution is supplied to the breeding shelf 10 from a spout 12a of the supply pipe 12. Drainage grooves 13F and 13B are located upstream and downstream of the growing shelf 10, respectively. In this embodiment, as an example, a circulation path 14 for the culture solution 10L is provided as shown in FIG. 1, and the culture solution 10L discharged from the downstream side is sent to the upstream side via the pump P. And supplied from the supply pipe 12. The circulation path 14 is provided with a culture liquid adjustment device (not shown) for performing purification, adjusting the pH of the mixed nutrients, and the like, and makes the 10 L of the circulated culture liquid into a component state suitable for cultivation.
Incidentally, in the illustrated embodiment, as shown in FIG. 6 as an example, four wide hydroponic cultivation apparatuses 1 are provided in a house, and a work path R is provided between the four hydroponic cultivation apparatuses 1. However, the reason why the number of work paths R can be reduced as compared with the related art is that the cultivation tray 2 is automatically moved to the downstream end of the breeding shelf 10 and food is cultivated. FIG. 8 is a plan view showing an embodiment of the relationship between the installation mode of the conventional hydroponic cultivation apparatus 1 'and the work path R'. The work paths R 'are provided on both sides of the narrow hydroponic cultivation apparatus 1'. Is what you need.
[0014]
One example of the hydroponic cultivation apparatus 1 of the present invention has the above-described specific form. Hereinafter, the hydroponic cultivation method of the present invention will be described together with the operation mode.
(1) Tillable soil filling process (see Fig. 2 (a))
First, the cultivation tray 2 is filled with cultivated soil S to form a cultivation floor 3 for planting the food seeds A1. At this time, the cultivation tray 2 has a downward tapered shape. In addition, the cultivated soil S does not fall and the water W in the watering process is prevented from falling, and the culture solution 10L has water absorbency.
[0015]
(2) Soil disinfection tray disinfection process (see Fig. 2 (b))
Next, the cultivation tray 2 packed with the cultivated soil S is disinfected. In this disinfection, the cultivation tray 2 packed with the cultivated soil S is placed on a shelf 4 in a disinfection room for a predetermined time, and heat disinfection is performed.
[0016]
(3) Domain type process, watering process (see Fig. 2 (c) (d))
The seeds A1 of the food are seeded almost evenly on the cultivation floor 3 of the disinfected cultivation tray 2, and water W is sprayed.
[0017]
(4) Germination step (see FIG. 2 (e))
Using the cutouts 23a of the cultivation tray 2 as a mark, the cultivation trays 2 are stacked in a plurality of stages so that the front and rear are reversed in the upper and lower cultivation trays 2 as shown in FIG. It is placed in the germination chamber 5 in a state of being wrapped with a sheet or the like. Since the positions of the narrow edge portion 22 and the wide edge portion 23 in the upper and lower cultivation trays 2 are reversed, the slits 21 do not overlap in the upper and lower cultivation trays 2 and the lower cultivation tray 2 The bottom of the cultivation floor 3 is supported by 2 to prevent the cultivated soil S from collapsing and the water W from being drained and dried in a short time. Since the germinated seed A1 is also covered with the upper cultivation tray 2, the seed A1 is prevented from growing more than necessary.
[0018]
(5) Hydroponic cultivation process (see FIGS. 1, 2 (f) and 5)
Next, a mode of hydroponics using the hydroponics apparatus 1 which is a feature of the present invention will be described. Taking the case of a crop that can be harvested in about four weeks as an example, as shown in FIG. 5, the cultivation tray 2 in the breeding shelf 10 is divided into four blocks as an example according to the growth stage. The breeding shelf 10 shown is that of the fourth week of hydroponics, 3W is the third week, 2W is the second week, and 1W is the first week, and the fourth week is almost the time of harvest, and conversely, one week In the case of the breeding shelf 10 of the eyes, the leaves hardly grow.
When the crop A on the cultivation tray 2 at the end on the downstream end side has grown until the harvest time, the crop A is taken out from the breeding shelf 10 and harvested. Since the cultivation tray 10 is gently inclined, the cultivation tray 2 behind the removed cultivation tray 2 flows downstream along with the flow of the culture solution 10L, and the cultivation tray 2 at the tip is The cultivation tray 2 at the rear comes into contact with the front wall and stops there. On the other hand, the cultivation tray 2 in which the seed A1 has germinated in the germination chamber 5 is placed upstream of the breeding shelf 10 so as to float on the upstream end of the breeding shelf 10 of the hydroponic cultivation apparatus 1.
[0019]
(6) Harvesting process (see Fig. 2 (g))
Next, the harvesting process will be described. In short, the harvesting step is for cutting leaves A3 above the cultivated crop A. In the present embodiment, a harvesting device 6 as shown in FIG. 2 (g) is used. A cultivation tray transfer conveyor 60 for transferring the cultivation tray 2, a cutting blade 61 provided in the middle of the cultivation tray transfer conveyor 60, and a harvested object transfer conveyor 62 for transferring the cut leaves A <b> 3. It consists of.
When harvesting using this, the cultivation tray 2 on which the crop A has grown is placed on the cultivation tray transfer conveyor 60. The cultivation tray 2 is moved forward by the cultivation tray transfer conveyor 60 toward the cutting blade 61, and the cutting blade 61 comes into contact with the crop A so that the leaf A <b> 3 is cut off. The cut leaves A3 are blown off by the blower 63 onto the conveyed object transfer conveyor 62, transferred to the conveyed object transfer conveyor 62, and thrown into the storage box 64 at the end. On the other hand, the cultivation tray 2 from which the upper leaves A3 have been cut is transferred as it is to the end of the cultivation tray transfer conveyor 60.
Then, the harvested cultivation tray 2 has the remaining crop A and the cultivation floor 3 removed, washed and reused.
[0020]
[Other embodiments]
Although the basic embodiment of the present invention is as described above, various other modifications can be made.
The flow of the culture solution 10L was formed by installing the growing shelf 10 at an angle from one end to the other end. For example, the growing shelf 10 was installed horizontally, and the culture solution 10L was drawn out downstream. On the other hand, the flow may be formed by constantly and vigorously jetting and supplying 10 L of the culture solution from the upstream side, or the flow may be formed using a water wheel or the like.
[0021]
Further, the side end of the cultivation tray 2 may be formed in an arc shape as shown in FIG. 7 so that the friction with the growing shelf 10 is reduced as much as possible.
[0022]
【The invention's effect】
According to the hydroponic cultivation method and apparatus according to claims 1 and 3, the cultivation tray 2 is floated on the culture solution 10L in the breeding shelf 10, moved by the flow of the culture solution 10L, and grown to a harvested state. The adjacent cultivation trays 2 are always in a closed state, so that it is not necessary to arrange them. In addition, since the moving configuration of the cultivation tray 2 is a simple structure that does not use a conveyor or the like, the cultivation tray 2 can be implemented at low cost, and the cost required for maintenance can be suppressed. Also, as described above, since the structure is simply floating and flowing, the growing shelf 10 hardly gets stuck in the middle, and even if it gets stuck on something, it can be pushed with a stick or the like to encourage the flow. Easy recovery. Therefore, the number of work paths R for maintenance and maintenance provided in the conventional house can be reduced, and conversely, the hydroponic cultivation area can be increased. Further, since 10 L of a new culture solution is constantly supplied and supplied, 10 L of the culture solution is always fresh and nutrients can be supplied to the crop uniformly. In addition, since the harvesting can be performed at one end of the breeding shelf 10, labor for the harvesting operation is reduced.
[0023]
In the hydroponic cultivation method and apparatus according to claims 2 and 4, since the flow of the culture solution 10L is formed by the inclination of the breeding shelves 10, it can be configured very easily and does not break down. By changing the angle, the speed of the water flow can be easily changed, and the speed of the water flow is stable.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a use state of a hydroponic cultivation apparatus of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing the outline of a hydroponic cultivation system in a stepwise manner.
FIG. 3 is a perspective view showing a cultivation tray in the hydroponic cultivation apparatus of the present invention, partially cut away.
FIG. 4 is a longitudinal side view showing a state in which a plurality of cultivation trays are stacked in a germination step.
FIG. 5 is a longitudinal sectional side view schematically showing a circulation path in the hydroponic cultivation apparatus of the present invention.
FIG. 6 is a plan view showing an installation mode of the hydroponic cultivation apparatus of the present invention.
FIG. 7 is a longitudinal sectional side view showing another embodiment of the cultivation tray.
FIG. 8 is a plan view showing an example of an installation mode of a conventional hydroponic cultivation apparatus.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Hydroponic cultivation apparatus 2 Cultivation tray 3 Cultivation floor 4 Shelf 5 Germination room 6 Harvesting apparatus 7 Sheet 10 Cultivation shelf 10L Culture solution 11 Partition wall 12 Supply pipe 12a Spout port 13B Drainage groove 13F Drainage groove 14 Circulation path 21 Slit 22 Narrow edge Part 23 Wide edge 23a Notch 60 Cultivation tray transfer conveyor 61 Cutting blade 62 Harvested material transfer conveyor 63 Blower 64 Storage box A Crop A1 Seed A2 Seedling A3 Leaf M Marking P Pump R Work path S Cultivated soil W Water