JP2004342042A - 分散環境における通信方法及び通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、複数のターミナルが電気通信回線で結ばれ、かつ情報が分散したターミナルのそれぞれのメモリに記録される分散環境における通信方法を提供する。
【解決手段】特定且つ複数のターミナルに、当該ターミナルの情報を共有管理すると共に電気通信回線を通じて個々のターミナル間で情報の遣り取りを制御する分散共有技術システムを設置する工程と、情報の所在情報を記録することにより情報の検索を可能にする共有インデックスファイルを電気通信回線を通じてアクセス可能なターミナル間で全て一致させる工程とを有し、一のターミナルは当該一のターミナル内に所望の情報が存する場合には当該情報を利用し、又は所望の情報が存しない場合には共有インデックスファイルを参照し、他のターミナルの中から所望の情報を有している一のターミナルを特定してアクセスすることで、所望の情報を獲得することを特徴とする。
【選択図】 図23

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のターミナルが電気通信回線で結ばれ、かつ情報が分散したターミナルのそれぞれのメモリに記録される分散環境における通信方法及び通信システムに関し、特に、ネットワークによって結合された分散環境にある複数の情報を、ユーザが情報の分散環境を意識すること無く利用出来る通信方法及び通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、分散環境における分散した情報を獲得するためには相手先のターミナルをユーザが指定して、情報を獲得することが行われていた。これは、地理的または論理的に分散しているターミナルを電気通信回線によって結合し、管理された情報に対してユーザは自己の利用するターミナルにアクセスするかのように利用出来るように構成したものである。これにより、複数企業間における共有ファイルや同一企業内の地理的に離れたファイルの管理を統合できるだけでなく、データアクセスの効率化や障害に対する被害の分散化が可能になっている。
【0003】
【特許文献1】
国際公開第WO00/65449号パンフレット
【特許文献2】
特開2002−202992号公報
【0004】
しかしながら、このような技術は格納する情報の重複の問題、アクセスが特定のターミナルに集中する負荷バランスの問題、ファイル更新時の同期の問題を抱えている。この問題を解決するために、分散環境におけるファイル管理の方法及びシステムが発明されている(特許文献1)。
【0005】
特許文献1の分散環境におけるファイル管理の方法及びシステムは、複数のターミナルがネットワークで結ばれ且つ情報が分散したターミナルのそれぞれに記録される分散環境におけるファイル管理方法である。そして、このために、各ターミナルに、ファイルコントローラ(以下、OFC)を設置する。OFC内には、メタインデックスDB、情報送信手段、同期手段、自ターミナル高速化手段、バランス手段、高速化手段、グループ化手段が備わっている。これにより、ユーザは、ネットワーク上に分散して保存されているファイルをあたかも自己のターミナルのファイルを扱うように操作することが出来るようにしている。
【0006】
一方、従来の情報検索システムでは、例えば、ユーザ端末で入力されたキーワードに基づいて登録ホームページをサーチエンジンによって検索し、検索結果をユーザ端末に返すことが行われていた。そして、その検索結果から一のホームページを選定して、アクセスすることが行われていた(例えば特許文献2)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の発明では、分散環境にある情報をどのように共有するのか具体的ではない。それ故、分散環境にある情報を迅速に且つ有効に活用するために、どのようにすれば良いのかが不明である。つまり、具体的にデータベースに蓄積されている情報を使用し、どのようにユーザに情報を提供するのが具体的ではない。
【0008】
また、従来の情報検索システムでは、キーワードが合致しなければ、ホームページ等の情報が何れのサイトにあるのかを絞れず、いっこうに所望の情報を獲得することが出来ないといった問題点があった。これは、現在一般にアクセス可能なホームページは膨大な数にのぼり、一つ又は複数のキーワードによって検索ファイルから検索されてユーザに回答されるホームページは多数にのぼり、多いときには数千から数万に及ぶときもあるからである。例えこのホームページの数が数十であっても、ユーザは回答された多数のホームページから所望のホームページを探し出すために、ユーザに回答されたホームページをランダムに例えば表示された順に接続して、ホームページ内の内容を確認し、どれが所望のホームページか判断していた。時には、このように判断しようと試みても所望のホームページを判断できず、一から検索を再度始めることも多々あった。
【0009】
そこで、本発明では、分散環境にある情報を有効に活用する分散環境における通信方法及び通信システムを提供することを目的とする。より具体的には、特定ターミナルに負荷が集中する問題、ファイル更新時における同期の問題、他ターミナルへのアクセスの問題、を回避することの出来る分散環境における通信方法及び通信システムを提供することを目的とする。
【0010】
そして、本発明では、必要な情報がどこにあるのか又は、どこにアクセスするのかをコンピュータが特定し、あたかも分散環境にある情報が自己のターミナルに存するかのように扱うことが出来る通信方法及び通信システムを提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明では、分散環境にある情報をユーザが容易に利用することを可能にする分散環境における通信方法及び通信システムを提供することを目的とする。より具体的には、ユーザから情報検索のために入力されたキーワード等が曖昧であっても、ユーザの所望の情報を特定し、ユーザに所望の情報を提供することを可能にする分散環境における通信方法及び通信システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するために、本願発明の第一の態様は、複数のターミナルが電気通信回線で結ばれ且つ情報が分散したターミナルのそれぞれに記録される分散環境における通信方法であって、特定且つ複数のターミナルに、ターミナルの情報を共有管理すると共に電気通信回線を通じて個々のターミナル間で情報の遣り取りを制御する分散共有技術システムを設置する工程と、そして、分散共有技術システムの共有インデックスファイルに、情報のオリジナルの及びそのコピーファイルの所在情報を記録することにより、情報の検索を可能にする共有インデックスファイルを電気通信回線を通じてアクセス可能なターミナル間で全て一致させる工程と、を有し、一のターミナルは、一のターミナル内に所望の情報が存する場合には情報を利用し、あるいは、一のターミナル内に所望の情報が存しない場合には、共有インデックスファイルを参照し、他のターミナルの中から所望の情報を有している一のターミナルを特定してアクセスすることで、所望の情報を処理・獲得することを特徴とする分散環境における通信方法を提供する。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の分散環境における通信方法において、一のターミナルに記録されている情報に変更があった場合に、一のターミナルの共有インデックスファイルに情報の変更を反映し、且つ、他のターミナルの共有インデックスファイルにも情報の変更を反映することを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の分散環境における通信方法において、一のターミナルの外部記憶装置に記録されている情報に、他のターミナルから獲得してきた又は送られてきた情報を加えたり、消去したりして、情報を変更することを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、共有インデックスファイル内のインデックスデータの各ターミナルからの使用頻度を表にして記録した頻度テーブルを参考にし、使用頻度の高いターミナルに情報を移動し、若しくは使用頻度の低いターミナルの情報を消去することにより、各ターミナルにかかる負担や他のターミナルへのアクセス負担を除去することで各ターミナルの情報負荷のバランスをとることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、他のターミナルから情報の提供を求められたら、情報を自己のターミナルに記録されている情報から検索及び抽出させて、他のターミナルに情報を送信することを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、分散共有技術システムにより分散環境にある情報を共有する複数のターミナルに、新たなターミナルを加えたときに、新たなターミナルに分散環境にある情報を共有するための情報を提供し、また新たなターミナル内に記録されている固有の情報を共有化することを特徴とする。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、各ターミナルのユーザからの入出力装置として、無線電気通信回線で各ターミナルに接続されている携帯端末を利用することが出来ることを特徴とする。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、各ターミナルには、送信されてきた情報を外部に出力する際に、外部に出力可能な電気信号に変換するシステムである通信制御部が備えられていて、通信制御部で送信されてきた情報を認識し、所定の出力装置に適合した電気信号に当該情報を変換して出力することを特徴とする。
【0020】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、各ターミナルの情報がサロゲイト化データベース及び/又はサロゲイト化データベースに記録されたタップルデータであることを特徴とする。
【0021】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、ユーザとコンピュータとの対話を音声対話により行うことを特徴とする。
【0022】
課題を解決するために、本願発明の第二の態様は、複数のターミナルが電気通信回線で結ばれ且つ情報が分散したターミナルのそれぞれに記録される分散環境における通信システムであって、特定且つ複数のターミナルに、ターミナルの情報を共有管理すると共に電気通信回線を通じて個々の当該ターミナル間で情報の遣り取りを制御するシステムであって、そして、情報のオリジナルの及びそのコピーファイルの所在情報を記録することにより、情報の検索を可能にする共有インデックスファイルを含んで構成されている分散共有技術システムを、含んで構成されていて、一のターミナルは、一のターミナル内に所望の情報が存する場合には情報を利用し、あるいは、一のターミナル内に所望の情報が存しない場合には、共有インデックスファイルを参照し、他のターミナルの中から所望の情報を有している一のターミナルを特定してアクセスすることで、所望の情報を処理・獲得することを特徴とする分散環境における通信システムを提供する。
【0023】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の分散環境における通信システムにおいて、分散共有技術システムは、一のターミナルに記録されている情報に変更があった場合に、一のターミナルの共有インデックスファイルに情報の変更を反映し、且つ、他のターミナルの共有インデックスファイルにも情報の変更を反映する手段である共有インデックスファイル同時一致手段を有していることを特徴とする。
【0024】
請求項13に記載の発明は、請求項11又は12に記載の分散環境における通信システムにおいて、分散共有技術システムは、一のターミナルの外部記憶装置に記録されている情報に、他のターミナルから獲得してきた又は送られてきた情報を加えたり、消去したりして、情報を変更する手段である情報更新手段を有していることを特徴とする。
【0025】
請求項14に記載の発明は、請求項11〜13のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、分散共有技術システムは、共有インデックスファイル内のインデックスデータの各ターミナルからの使用頻度を表にして記録した頻度テーブルと、頻度テーブルを参考にし、使用頻度の高いターミナルに情報を移動し、若しくは使用頻度の低いターミナルの情報を消去することにより、各ターミナルにかかる負担や他のターミナルへのアクセス負担を除去することで各ターミナルの情報負荷のバランスをとる手段であるバランス手段を有していることを特徴とする。
【0026】
請求項15に記載の発明によれば、請求項11〜14のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、分散共有技術システムは、他のターミナルから情報の提供を求められたら、情報を自己のターミナルに記録されている情報から検索及び抽出させて、他のターミナルに情報を送信する手段である情報送信手段を有していることを特徴とする。
【0027】
請求項16に記載の発明によれば、請求項11〜15のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、分散共有技術システムは、分散共有技術システムにより分散環境にある情報を共有する複数のターミナルに、新たなターミナルを加えたときに、新たなターミナルに分散環境にある情報を共有するための情報を提供し、また新たなターミナル内に記録されている固有の情報を共有化するための手段であるグループ化手段を有していることを特徴とする。
【0028】
請求項17に記載の発明によれば、請求項11〜16に記載の分散環境における通信システムにおいて、各ターミナルのユーザからの入出力装置として、無線電気通信回線で各ターミナルに接続されている携帯端末を利用することが出来ることを特徴とする。
【0029】
請求項18に記載の発明によれば、請求項11〜17のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、各ターミナルには、送信されてきた情報を外部に出力する際に、外部に出力可能な電気信号に変換するシステムである通信制御部が備えられていて、通信制御部で送信されてきた情報を認識し、所定の出力装置に適合した電気信号に情報を変換して出力することを可能にすることを特徴とする。
【0030】
請求項19に記載の発明によれば、請求項11〜18のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、各ターミナルの情報がサロゲイト化データベース及び/又はサロゲイト化データベースに記録されたタップルデータであることを特徴とする。
【0031】
請求項20に記載の発明によれば、請求項11〜19のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、ユーザとコンピュータとの対話を音声対話により行うことを可能にする音声対話技術を有していることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明に係る分散環境における通信に利用可能な対話技術に関して実施の形態に基づいて、更に詳しく説明する。
【0033】
図1は、本発明に係る分散環境における通信に利用可能な対話に必要なサロゲイト化データベースの構築方法を、具体例に基づいて示したブロック図である。サロゲイト化データベース20aは、「食事」というシーンに関するサロゲイト化データベースである。サロゲイト化データベースは、シーン毎に作成されるデータベースである。サロゲイト化データベース20aを構築するためには、サロゲイト化データベース20aのシーンに含まれる複数の事例(図1ではそのうちの一つの事例21を示している。)と、観点22bを付してシーン固有の複数のシチュエーション単語22aを保存した概念辞書22と、そして事例21から取り出した単語を概念辞書22に基づいて分類するデータマイニング部23とが必要である。
【0034】
事例21は、インターネット等の通信回線を通じてアクセス可能なカタログであり、「食事」のシーンに関する事例の一つである。事例21は、一つのタイトル毎にデータが収められているものであれば、カタログ以外にパンフレット等でも良い。また、通信回線を介して収集されるもの以外にも、一般に流布されている書面でも良い。書面の場合には、スキャナーで取りこまれ、電子化処理された後、通信回線を介して収集されたものと同様に扱われる。事例21では「新東京寿司」という店舗名が一つのタイトルに相当していて、事例21の中には「新東京寿司」の紹介や概要等が記されている。事例21の中には、「寿司」、「日本料理」、「穴子握り」、「5台」等の意味のある単語、そして寿司の「参考写真」等を含んだ店の概要が記載されている。
【0035】
一方、概念辞書22は、事例21が属するシーンの専門家等が予めその分野に関係する及び関係すると思われるシチュエーション単語22aにそれぞれ観点22bを付して、膨大な数のシチュエーション単語22aを保存してあるデータベースである。シチュエーション単語22aとしては、業界固有の用語を編集した辞書に記載してある単語や、業界の関係者が日常用いている用語等が挙げられる。そのため、事例21の文章を意味解析及び単語解析して得られた単語、つまり事例21から助詞や冠詞等を取り除いて分解した意味のある単語は、全て概念辞書22に含まれている。図1においては、例えば「日本料理」というシチュエーション単語22aに「ジャンル」という観点が付されて、概念辞書22に保存されている。なお、原則として観点の数は一つのシーンに付き30個程度であるが、事例が属するシーンの専門家等の判断により、100個以上にまで観点の数を増やすことも可能である。
また、これらの観点は、互いに従属関係を持たせておくことも可能である。この従属関係を用いて、後述するサロゲイト化データベースのスキーマの階層化に反映することも可能である。
【0036】
データマイニング部23には、事例21の中に記載の文章を意味解析及び単語解析して単語を抽出する機能と、抽出した単語を概念辞書22中のシチュエーション単語22aと照合する機能と、照合した結果抽出した単語をサロゲイト化データベース20aに分類する機能とが設けられている。加えて、事例21の中のタイトルを「新東京寿司」と認識する機能と、写真やグラフをそれぞれ写真やグラフであることを認識して、分類する機能が組み込まれている。
【0037】
サロゲイト化データベース20aには、シーン毎のデータ、つまり事例21に関する単語等が、人間が入力した観点22bに従って整理保存される。サロゲイト化データベース20aにおける観点22bは、概念辞書22で用いている観点22bと1対1に対応している。図1のサロゲイト化データベース20aを広範囲にわたって示した図を、図2に示す。
【0038】
サロゲイト化データベース20aにおいて、観点22bを配列したものをスキーマと総称している。図2においてスキーマは、スキーマA25aと、スキーマB25bと、スキーマC25cに分けられている。スキーマA25aには、「タイトル」、「URL」、「ジャンル」、「参考写真」、「お勧め料理」、「食材」「店舗情報」等が含まれている。この内の「店舗情報」をさらに細分化する観点が「収容人数」、「営業時間」、「駐車場」等の観点であり、「参考写真」を細分化する観点が「皿の数」、「明るさ」等の観点であり、これらはスキーマA25aに対してさらに細分化した観点の集合体であるスキーマB25bやスキーマC25cに含まれている。スキーマA25aとスキーマB25bとを統合して一つのスキーマにしても良いが、逆にスキーマA25aとスキーマB25bを細分化してスキーマA、スキーマB、スキーマC、スキーマDにさらに細分化することも出来る。このように、スキーマを階層に並べて、シーンを整理することをシーンの階層化と呼んでいる。シーンの階層化はユーザの嗜好をユーザコンピュータが伺いながら構築され、ユーザコンピュータがユーザと対話をしながら作成する。
【0039】
一方、このユーザは、シーンに関する専門家等であり、ユーザが利用する前に予め専門家等がサロゲイト化データベースを作成しておくようにしても良い。図示していないが、概念辞書22の観点は、一般辞書に含まれる概念を専門家等が整理したものである。一般辞書とは、一般に流通している膨大な数の国語辞典等が該当する。この中で単語に概念が付されているが、これを専門家等がそれぞれのシーンに対して分類・整理したものが観点である。事例中の単語はユーザコンピュータにより、全て自動的に分類・整理されてサロゲイト化データベースが構築されるようにすることも可能である。この時には、一端サロゲイト化データベースを構築した後に、専門家等にユーザコンピュータが確認を取り、サロゲイト化データベースの完成度を上げることが可能である。つまり、一端構築したサロゲイト化データベースが満足にいかないものであった時には、専門家等の指示のもと、スキーマを組み直す等してサロゲイト化データベースを満足のいくものに修正可能である。
【0040】
サロゲイト化データベース20aでは、シーン固有の事例がそれぞれスキーマA25a、スキーマB25b及びスキーマC25cに従って分類される。事例の一つ一つを、スキーマに従って分類したものをタップルと呼び、事例21をスキーマA25aに従って分類したものをタップル26aと記している(図2参照)。図2のサロゲイト化データベース20aには、「新東京寿司」、「四川創作亭」、「グラツィオーゾ」、そして「豚骨亭」の四つタイトルで代表される四つの事例をスキーマA25a、スキーマB25b及びスキーマC25cに従って分類したタップルが各四つ記されている。スキーマA25aに従って分類したタップルに、T1、T2、T3、そしてT4のタップル番号が、スキーマB25bに従って分類したタップルに、T1a、T2a、T3a、そしてT4aのタップル番号が、そしてスキーマC25cに従って分類したタップルに、T1b、T2b、T3b、そしてT4bのタップル番号が付されている。
【0041】
サロゲイト化データベース20aを、観点に基づいてまとめたものがカラムである。一例として図2において、観点「ジャンル」に従ってまとめたものを、カラム26bと記している。以上から、サロゲイト化データベースは、事例の一つ一つをスキーマに従って分類したものであり、タップルとカラムにより構成されていることが分かる。
【0042】
事例21では、データマイニング部23で「新東京寿司」が事例21のタイトルであることが識別される。例えば、これは、事例のファースト頁の最上段に位置する用語を、その事例のタイトルであるとするプログラムが組まれていることにより可能となる。そして、「新東京寿司」はタイトルであるので、サロゲイト化データベース20aの「タイトル」の観点によりまとめられたカラムの一つに入れる。これにより、「タイトル」の欄に「新東京寿司」を入れた「タップル」は、事例21の「新東京寿司」に関するデータを分類・整理したものであることになる。尚、サロゲイト化データベース20aでは、上から順に各タップルにタップル番号を付していて、事例21のデータがおさめられている「タップル」のタップル番号は、T1である。タップル番号は、任意に決められるものであるが、一つのタップルが重複して一つのシーンにおけるサロゲイト化データベースに含まれることは無い。また、タップル番号により、事例の優劣が決定されるものでもない。
【0043】
次に、事例21の中には、例えば「寿司は、日本料理の一つである。」という文章が記されている。まずこの文章の意味解析及び単語解析をデータマイニング部23で行い「寿司」、「日本料理」の二つの単語が抽出される。
一方、概念辞書22には、「寿司・・・カテゴリ」、「日本料理・・・ジャンル」というように「寿司」と「日本料理」のシチュエーション単語22aが観点222bを伴って保存されている。
【0044】
これより、「寿司」の単語は「カテゴリ」、「日本料理」の単語は「ジャンル」の観点に従って、T1のタップルに分類される。この工程を、スキーマA25aに従って事例21について全部行うとT1のタップルが完成する。そして、同様の作業を、「食事」のシーンに属する他の「事例」について行った結果、サロゲイト化データベース20aが完成する。他のシーンに関しても、同様の作業を繰り返して、サロゲイト化データベースを作成する。尚、サロゲイト化データベースに分類され、組み込まれた単語等のデータをタップルデータと呼ぶことにする。つまり、サロゲイト化データベース20a中の「寿司」や「日本料理」等の単語等は、それぞれタップルデータである。
【0045】
サロゲイト化データベース20aのスキーマA25aには、観点として「URL」や「参考写真」が含まれている。この観点に対応する単語は、概念辞書22には含まれていない。そのため、「URL」や「参考写真」の観点に対するデータを事例21から抽出することは、概念辞書22によっては行えない。「URL」の観点に対するデータを抽出する時には、URL認識プログラムを用いる。また、「参考写真」の観点に対するデータを抽出するときには、データマイニング部23の中の写真やグラフをそれぞれ写真やグラフであることを認識する機能を用いる。事例21は、HTMLファイルのホームページであるので、URL認識プログラムは、このURL、すなわち「A1」を「URL」の観点に対するT1のタップルの欄に記入する。一方、写真を事例21から探したデータマイニング部23は、この写真の所在位置を詳細に示すURL等の位置情報をT1のタップルの欄に入れる。これにより、一つのデータベースに収めることが不可能である文字や写真等の画像を、一つのデータベースに保存することが可能になる。
【0046】
また、写真のURL等を取り込むと同時に、写真を文章や単語で判断できるように画像認識プログラムを用いて、写真を分解する。写真を文章や単語で判断できるように画像認識プログラムは、写真を網の目状に区分けして、その特徴を読み取る機能を担っている。これにより、写真の中の特徴、例えば写真が店内の椅子やテーブルの配置を表したものであれば、店内の椅子の数やテーブルの間隔等が文章や単語として、保存される。また、専門家等のコメント等に代表される主観を事例の中から取り出す機能を画像認識プログラムに付加しておく。この主観は、事例の中の写真の解説欄に記載の文章であり、この文章を取り出す機能が、画像認識プログラムに付加される専門家等のコメント等に代表される主観を事例の中から取り出す機能のことである。サロゲイト化データベース20aにおいては、「参考写真」の観点のさらに下層に参考写真のデータを入れるスキーマC25cが形成されている。これにより、写真のデータを、個別具体的にサロゲイト化データベース20aに記録することが可能になる。グラフについても、同様に保存することが出来る。
【0047】
しかし、写真といっても事例21には、店舗の外観写真と料理の見本を示した写真の2種類が掲載されている。この内、「参考写真」の観点に対応する写真は、料理の見本を示した写真である。この判別は、写真を見つけるごとに、専門家等の観点を導入した人やユーザに確認を取りつつ行われる。つまり、データマイニング部23が店舗の外観写真を事例21から抽出した時、データマイニング部23は、専門家等の観点を導入した人やユーザに「この写真を、参考写真に組み込みますか?」と尋ねるようにプログラムを組んでおく。しかし、この写真は、「参考写真」に組み込みたい写真ではないので、専門家等の観点を導入した人やユーザは「いいえ。」と答える。この結果、データマイニング部23は、抽出した店舗の外観写真を採用しない。次にデータマイニング部23が料理の見本を示した写真を事例21から抽出した時、データマイニング部23は、専門家等の観点を導入した人やユーザに「この写真を、参考写真に組み込みますか?」と尋ねる。この写真は、「参考写真」に組み込みたい写真なので、専門家等の観点を導入した人やユーザは「はい。」と答える。その結果、この写真をデータマイニング部23は料理の見本を示した写真の所在位置を詳細に示すURL等の位置情報をT1のタップルの欄に入れる。
以上より正確に事例21のデータはサロゲイト化データベース20aに分類され、完成する。
【0048】
尚、他のタップルデータをサロゲイト化データベースに組み込む際にも、個別に、専門家等の観点を導入した人やユーザに確認を取ることが可能であり、これがサロゲイト化データベースを構築する際の特徴になっている。この結果、作成したサロゲイト化データベースは、ユーザ等にとって最も有効なデータベースになる。
【0049】
次に、本発明に係る分散環境における通信に利用可能な対話に必要なコツキャッシュの構築方法を具体例に基づいて示す。
図3は、図1及び図2に示したサロゲイト化データベース20aに基づいて作成した「食事」のシーンのコツキャッシュ28aである。
【0050】
コツキャッシュ28aは、サロゲイト化データベース20aのタップルデータの一部と、それらのタップルデータのそれぞれがサロゲイト化データベース20aのどのタップルに含まれているのかを示すタップル番号と、そしてそのタップルデータの使用頻度を付して保存したものである。
【0051】
まず、コツキャッシュ28aを作る前に、サロゲイト化データベース20aのタップルデータの全てと、それぞれのタップルデータがどのタップルに含まれているのかを示すタップル番号を保存したものであるインデックスファイル27aを作成する。インデックスファイル27aは具体例を示さないが、サロゲイト化データベース20aのタップルデータを全て集めたものであるので、容量は莫大であり、サロゲイト化データベース20aと共に、保存されている。タップルデータが同一の単語である時には、タップルデータを統合して、タップル番号をまとめることが出来る。これにより、データ量が少なくなり、後述する検索の重複した作業が省くことが出来るようになる。
【0052】
一方、インデックスファイル27aの一部のタップルデータに、タップル番号と使用頻度を付して保存したデータファイルがコツキャッシュ28aである。コツキャッシュ28a中のタップルデータの数は、5000個である。同様にして他のそれぞれのシーンに対してもサロゲイト化データベースからインデックスファイル及びコツキャッシュが作成される。
尚、使用頻度数は、そのタップルデータの使用割合やアクセス回数を用いて表すことが出来るが、使用割合はそのタップルデータへのアクセス回数をコツキャッシュへのアクセス回数で除して、100を乗じた値である。
【0053】
サロゲイト化データベースに含まれるタップルを特定するために、コツキャッシュやインデックスファイルは使用される。コツキャッシュやインデックスファイルは、共にサロゲイト化データベースの中から特定のタップルを検索するための検索用ファイルである。つまり、サロゲイト化データベースを本と例えるならば、コツキャッシュもインデックスファイルも共に本の索引に相当する。但し、コツキャッシュは簡易な索引に、インデックスファイルは詳細な索引に相当する。また、コツキャッシュ内のタップルデータは使用頻度数が多い順に配列されるが、インデックスファイルのタップルデータは、あいうえお順やアルファベット順に配列される。
【0054】
例えば、図2において、「ジャンル」の観点に「日本料理」というタップルデータは、T1とT4の二つのタップルに記されている。これを、図3においては、一行目に記している。つまり、「日本料理」のタップルデータと同じ行に「T1&T4」というデータが記されている。「T1&T4」は、「T1とT4のタップルにそれぞれ入っています。」ということを表している。これらより、「「日本料理」のタップルデータは、T1のタップルとT4のタップルデータに組み込まれている。」ということを指し示していることが分かる。他のタップルデータに関しても、同様に処理した結果が、図3に示したコツキャッシュ28aであり、使用頻度数は「日本料理」が最も多いことを表している。
【0055】
しかし、サロゲイト化データベース20aのスキーマB25bのように観点の中には駐車場や、収容人数と言ったものがあり、「5台」や「20人」というタップルデータをそのままコツキャッシュ28aに保存したのでは、そのタップルデータの意味するところが不明確になってしまうおそれがある。そこで、例えば「駐車場」の観点に対するタップルデータに関しては、「駐車場有り」又は「駐車場無し」と言うように分けている。コツキャッシュ28aでは、「駐車場有り」というようにタップルデータをプログラムで設定して、駐車場があるものをコツキャッシュ28aに保存している。
【0056】
ところで、「5台」や「20人」といったタップルデータであっても、インデックスファイルは、そのままのタップルデータを保存する。これは、インデックスファイルは、データ処理の高速化を目的とするというよりも、サロゲイト化データベースの検索用ファイルとしての側面が、コツキャッシュよりも強いからである。
【0057】
それに対して、コツキャッシュは、高速で入力された単語からタップル、すなわち事例を特定することに主眼を置いている。そのため、検索を単純に、且つスマートに行うためにタップルデータそのものを一部簡潔に整理・保存している。つまり、コツキャッシュはタップルデータの正確さよりも検索の高速化を、インデックスファイルはコツキャッシュよりもタップルデータの正確さを主眼に構築される。もちろん、コツキャッシュにインデックスファイルからタップルデータをそのまま取り込んでも良い。
【0058】
一方、インデックスファイルからコツキャッシュには、タップルデータが移行可能である。コツキャッシュに含まれるタップルデータに検索する単語、つまりタップルデータが含まれていないときには、インデックスファイルのタップルデータを用いて検索する。インデックスファイルで検索に用いられたタップルデータには、最も高い使用頻度、例えば100%が付されて、コツキャッシュにコピーされて書き込まれる。その後、インデックスファイルで検索に用いられたタップルデータは消去もされず、何の変化も無く保存されている。それ故、インデックスファイルは、保存されているタップルデータの数は変化しないが、コツキャッシュは変化する。当初5000個のタップルデータが保存されていたコツキャッシュのタップルデータは、使用されると5001個、5002個、・・・と増加する。
【0059】
コツキャッシュは、一定期間経過したとき、又は一定容量に達したときに整理される。コツキャッシュには、原則5000個のタップルデータが保存されるように規定されているので、増加したタップルデータを整理して5000個にする。これは、瞬時に行われ、使用頻度の少ないものがコツキャッシュから消去されることで5000個にされる。もしくは、コツキャッシュは二個あって、タップルデータを整理しているときには、一方のコツキャッシュを使用していて、整理された他のコツキャッシュを入れ替えることで整理中でもコツキャッシュが円滑に機能するようにすることも可能である。
【0060】
原則として、コツキャッシュには、サロゲイト化データベース中で使用頻度の高い単語が5000個集められている。しかし、5000個という数は、設定により増減可能であり、2000個にすることも、また7000個にすることも可能である。尚、サロゲイト化データベースと、インデックスファイルと、コツキャッシュとは一つのシーンに付き一つずつ少なくともあり、コツキャッシュの数のみ設定により二個にすることが可能である。
また、以上から明らかなように、インデックスファイルやコツキャッシュにはサロゲイト化データベースのスキーマやカラムという概念は無関係である。
【0061】
さらに、タップルデータの集合からボトムアップ形式で構築した類似検索を、コツキャッシュやインデックスファイルのタップルデータに付することも可能である。例えば、「ラーメン」と「パスタ」のタップルデータから「めん類」というように類似点を抽出して、ボトムアップ形式で新たな観点をツリー状に分類・整理していく。この結果、導き出された「めん類」という観点を「ラーメン」や「パスタ」のタップルデータに付しておいて、検索に利用することも可能である。
【0062】
一方、本願発明の基礎であるシーン特定に用いるデータベース、具体的にはシーンに基づく単語データベース及びシーン重要単語データベースを、シーン毎に作成する。
シーンに基づく単語データベースは、シーン毎に、サロゲイト化データベースの全てのタップルデータや、各事例からサロゲイト化データベース中に分類されなかった単語を含んだデータベースである。しかし、シーンに基づく単語データベースは、サロゲイト化データベースの様に事例や観点に基づき、又はコツキャッシュやインデックスファイルの様にタップル番号を付して、保存しているデータベースとは異なり、一切の規定が無く、タップルデータそのものを、単に羅列したものである。
【0063】
シーン重要単語データベースは、シーンに基づく単語データベース中の単語の中で出現頻度の高いもの、又は重要度計算を行った結果、出現頻度値や重要度計算値が高いものを50個から300個、保存したものである。出現頻度値は、シーンの中で各事例の範囲を越えて、例えば「日本料理」の単語が何回表れたのかを示す値である。また、重要度計算値は、シーンの中で各事例の範囲を超えて、例えば「日本料理」と「寿司」の出現頻度値が高いときに、この様な単語同士の関係から導いた値のことである。出現頻度値も、重要度計算値も共に、シーンの中で、その単語等がどれだけ不可欠な単語等であるかを示すものであり、一般的に言うところの「キーワード」に対応している。また、シーンの名称や、図2で言うところの「タイトル」や「ジャンル」の観点で定義されるカラムに含まれる単語は、シーン固有の単語であり、シーンを特定する際に必要不可欠であるので優先してシーン重要単語データベースに入れるようにされている。つまり、シーンの名称等は、事例の中で出てくる回数が少なくても、シーン重要単語データベースに含まれるものとする。尚、このような単語は、重要度計算値が高いので、シーン重要単語データベースから漏れることはない。
【0064】
次に、本発明に係る分散環境における通信に利用可能な対話の一実施形態を図4に基づいて説明する。
図4は、本発明に係る分散環境における通信に利用可能な対話の一実施形態を示すブロック図である。尚、対話は音声により行われているとする。
【0065】
コンピュータによる音声対話に用いるユーザコンピュータ1には、キャッシュメモリ2aと、サロゲイト化データベース20a、20b、20c等のデータベースを保存・蓄積してある外部記憶装置部2bと、対話コントロール部3と、シーン制御部4aと、動作指示部4bと、そして類似リンク部50と、が含まれていて、且つユーザ100からの入出力を行うマイク及びスピーカが備わっている。
【0066】
対話コントロール部3は、音声認識部31と、音素メモリ部32と、音声合成部36と、発話テンプレート部37と、対話のコツ部38と、そして質問処理部39とからなっている。音声認識部31は、ユーザ100から入力された音声を認識し、音素メモリ部32にある音素と照合する。音素メモリ部32は、一時的に単語等のデータが保存される領域であり、対話の応答に従って、頻繁に且つ即座に書き換えられる。音声合成部36は、シーン制御部4aや動作指示部4bで処理した結果を、発話テンプレート部37に保存されているフォーマットに従い、音に変換して、出力する。
【0067】
外部記憶装置部2bには、サロゲイト化データベース20a、20b、20cと、インデックスファイル27a、27b、27cと、コツキャッシュ28a、28b、28cと、そしてシーン重要単語データベース43a、43b、43cをそれぞれ含んだシーンに基づく単語データベース42a、42b、42cと、が保存・蓄積されている。シーン重要単語データベース43a、43b、43cをそれぞれ含んだシーンに基づく単語データベース42a、42b、42cは、シーン制御部4aに対して使用される。インデックスファイル27a、27b、27cと、コツキャッシュ28a、28b、28cは、動作指示部4bに対して使用される。シーン制御部4aが、シーン重要単語データベース43a、43b、43cをそれぞれ含んだシーンに基づく単語データベース42a、42b、42cに単語を照合する時や、動作指示部4bがインデックスファイル27a、27b、27cと、コツキャッシュ28a、28b、28cに単語を照合する時には、それらのデータベースはキャッシュメモリ2aにコピーされる。また、サロゲイト化データベース20a、20b、20cは、質問処理部39にスキーマを提供したりするために使用される。
【0068】
尚、図4においては、シーンが「食事」、「宿泊」、「レジャーランド」の三つあり、それぞれに対応するサロゲイト化データベース20a、20b、20c、インデックスファイル27a、27b、27c、コツキャッシュ28a、28b、28c、シーンに基づく単語データベース42a、42b、42c、シーン重要単語データベース43a、43b、43cが保存されている。
【0069】
シーン制御部4aには、シーンの判定をするシーン判定プログラム41が備わっている。シーン判定プログラム41は、外部記憶装置2bにあるシーンに基づく単語データベース42a、42b、42cや、シーン重要単語データベース43a、43b、43cに、ユーザ100が入力した入力単語を照合してシーンを特定する。シーンに基づく単語データベース42a、42b、42cは、それぞれ外部記憶装置部2bの中にあるサロゲイト化データベース20a、20b、20c中の全タップルデータである。この全タップルデータの内、シーンを代表する単語に、その出現頻度数等を付して保存したものがシーン重要単語データベース43a、43b、43cである。このシーン重要単語データベース43a、43b、43cは、入力された単語と照合して、高速でシーンを特定するために配列した単語のデータ群のことである。シーン制御部4aが、シーン重要単語データベース43a、43b、43cやシーン毎の全タップルデータが納まっているシーンに基づく単語データベース42a、42b、42cにアクセスすることで対話内容のシーンが特定できる。
【0070】
そこで、図4に示した本発明に係る分散環境における通信に利用可能な音声対話をカーナビゲーションに適用して具体的に説明する。尚、この場合、図4のユーザ100は車の運転手に、そしてユーザコンピュータ1はカーナビゲーションに相当する。
【0071】
本発明に係るコンピュータによる音声対話において、ユーザ100がマイクにより入力された音声は、まず音声認識部31で認識されて入力文章となる。そして、文章解析及び単語解析が行われる。
入力文章とは、入力された音声、つまり音を、電気的な信号に変換されたものを表している。入力文章は、対話を繋げるために必要不可欠な入力単語に分解される。
【0072】
例えば、ユーザ100がユーザコンピュータ1に「聞きたいことがあるから、起きてくれる。(入力文1)」と、ユーザコンピュータ1に起動をかける。ユーザコンピュータ1はこの音声に反応して、「私を起動してくれてありがとう。私は食事、宿泊施設、そしてレジャーランドの三つのシーンについて話が出来ます。(出力文1)」と、返答する。これは、起動されたときに、ユーザコンピュータ1が対話可能な内容、つまりシーン、をユーザ100に答えるプログラムが質問処理部39に記録されているからである。すなわち、ユーザコンピュータ1の中には、食事、宿泊施設、そしてレジャーランドの三つのシーンに関するデータが保存されていて、ユーザ100は出力文1を受けて、三つの内のどのシーンの対話をするのかを決める必要がある。ユーザコンピュータ1では、出力文1を音声合成部36から出力すると同時に、食事、宿泊施設、レジャーランドの三つシーン固有のシーン重要単語データベース43a、43b、43cの単語を一時的にキャッシュメモリ2aに保存する。
【0073】
ユーザ100は出力文1に対して、「そうだな、食事をしたいな。(入力文2)」と答える。入力文2の中には、「食事」という入力単語がある。これを音素メモリ部32で認識する。そして、シーン判定プログラム41は、一時的にキャッシュメモリ2aに蓄えたシーン重要単語データベース43a、43b、43cに照合をかける。この場合には、明らかに食事のシーンだけに「食事」の単語があったので、対話内容のシーンが「食事」であることが特定される。これは、対話の範囲が狭まったことを意味していて、本発明の最も重要な工程である。
【0074】
しかし、音声メモリ部32で認識した入力単語が、複数のシーンのシーン重要単語データベース43a、43b、43cに重複してあったときには、その単語の数にシーン内でのその単語の出現頻度値や重要度計算値を乗じた数が多いシーンが、対話のシーンである可能性が高いことと判断する。ところが、その乗じた数は、相対的な数であるので、絶対的にその数で判断するのには問題がある。そこで、その際にはユーザコンピュータ1は、ユーザ100にこのシーンで良いのかどうかを聞くか、又は更なるシーン特定のための情報入力を促して、シーンを決定する。
【0075】
シーンは、明らかに特定されたと思われるが、念を押して確認するために、質問処理部39のプログラムに従って、発話テンプレート部37の次のフォーマットが起動する。発話テンプレート部37には、シーンが決まったときに、それを聞き返すフォーマットである「〜の話ですね。」が記録されている。「〜」の部分には特定されたシーンが当てはめられて、「食事の話ですね。(出力文2)」とユーザ100に確認することが出来る。
ユーザ100は出力文2に対して、「そうだよ。(入力文3)」という入力文3を入力する。
以上の工程を得ることで、シーンが確実に特定され、対話が続けられる。
【0076】
次に、特定された「食事」のシーンに対して、どのような話をしたいのかをユーザコンピュータ1はユーザ100に聞く。「どのカテゴリのものが食べたいですか?」や「どのようなジャンルの料理が食べたいですか?」等の対話のコツ部38の指示に従って発話テンプレート37に含まれているフォーマットを起動して、出力文を出力する。これにより、ユーザコンピュータ1は、ユーザ100に対話を続けていくための情報の入力を促すことが可能になる。
【0077】
対話のコツ部38は、観点をユーザ100に聞くプログラム群であり、シーンによって異なるプログラム群を形成することも可能である。対話のコツ部38には、シーンが特定された後に、ユーザ100に観点の入力を促す仕組みが設けられている。「食事」のシーンが特定されると、「食事」のシーンに関するサロゲイト化データベース20a中のスキーマA25aが対話のコツ部38に呼び出される。対話のコツ部38は、タップルを特定するために、呼び出したスキーマA25aを使用する。具体的には、「ジャンル」と「食材」の入力を促して、タップルを特定するというプログラムが対話のコツ部38に組み込まれている。もちろん、どの観点の入力を促しても良いし、全ての観点の入力を促すことも可能である。しかし、対話を滑らかに組み立てるためには、二つ以上五つ程度の観点の入力を促して、対話を進めた方が、対話が双方向で滑らかに、且つ確実に行われているようにユーザ100に感じさせることが出来る。また、ユーザ100が入力した入力音声から入力単語を抽出するために、音素メモリ部32にそれぞれの観点に対するタップルデータが記録される。しかし、音素メモリ部32に記録されるタップルデータの数が多いと照合に長い時間を要するようになる。そこで、照合時間が3秒以内に収まる量のタップルデータのみが音素メモリ部32には保存されるようになっている。また、3秒以内に照合できないときには、ユーザ100に聞き返したり、更なる質問をしたりして対話が途切れないようにするようになっている。
【0078】
一方、シーンが特定された後は、キャッシュメモリ2a上でコツキャッシュを用いて対話が滑らかに、且つ高速に行われる。これを実現するため、シーンが特定されたと同時又は直後に、外部記憶装置部2bに保存されている特定されたシーン「食事」に固有のコツキャッシュ28aをキャッシュメモリ2aにコピーして記録する(図4参照)。
【0079】
「どのような食材を用いた料理を食べたいですか?(出力文3)」と問われたユーザは、「日本料理が食べたい。」や、「ラーメンが食べたい。」や、「中華が食べたい。」等の返事を入力することが好ましい。しかし、図4の実施形態においては、ユーザは、「海の近くに来たから、魚介類が食べたいな。(入力文4)」と応答した。
【0080】
入力文4を音声認識部31で文章解析や単語分解を行うと、「海」、「魚介類」という入力単語が抽出される。「海」、「魚介類」の入力単語は、この段階では「音素メモリ部」に蓄えられる。次に、「どのようなジャンルの料理が食べたいですか?(出力文4)」とユーザコンピュータ1は、ユーザ100に聞く。そこで、ユーザ100は、「日本料理がいいな。(入力文5)」と答える。入力文5を音声認識部31は処理して、「日本料理」の入力単語を抽出する。
【0081】
対話のコツ部38が、入力を促した二つの観点はこれにより満たされたので、動作指示部4bの検索プログラム部46にこれらの抽出された入力単語は送られる。検索プログラム部46は、入力された入力単語「海」、「魚介類」そして「日本料理」とコツキャッシュ28aの単語を照合し、照合により合致した一又は複数の単語からさらにシーンの中の話題、具体的にはタップルを特定する作業が行われる。
【0082】
しかし、「海」や「魚介類」という入力単語は、コツキャッシュ28aのタップルデータに合致しない。そこでユーザコンピュータ1は、類似リンク部50の中の類義語辞書、同義語辞書、類推検索辞書を用いて、ユーザ100が意図している単語を探す。これによりコツキャッシュ28aの中の「魚」が候補に浮上した。ここで、候補に挙がるタップルデータは、ユーザコンピュータ1による検索で80%以上の確率でユーザ100が意図している単語であることが認められたものに限定されている。この確率には、類義語辞書、同義語辞書、類推検索辞書にそれぞれ付されている確率を用いる。ここで導き出した「魚」というタップルデータがユーザ100の意図したものと合致する可能性は、80%以上であったが、100%ではない。
【0083】
そこで、質問処理部39に従って発話テンプレート37に含まれているフォーマットを起動して、ユーザコンピュータ1はユーザ100に、「魚の料理が食べたいのですか?(出力文5)」と聞き返す。これに対して、ユーザ100は、「そうだよ。(入力文6)」と答える。
【0084】
この結果、「食材」の観点のタップルデータは「魚」であることが確定した。しかし、「魚」を含むタップルは図3によると、たくさんある。一方、「日本料理」の入力単語は、コツキャッシュ28a内のタップルデータの「日本料理」と合致した。「日本料理」のタップル番号を見ると、T1とT4の二つである。
【0085】
これにより、検索プログラム部46では、コツキャッシュ28aの「魚」と「日本料理」のタップル番号を用いて、「魚」と「日本料理」のタップル番号の集合を求める。つまり、「魚」のタップルデータを含んだタップルのタップル番号と、「日本料理」のタップルデータを含んだタップルのタップル番号とから、両方にあるタップル番号を探す。その結果、T1のタップルを特定することが出来る。
【0086】
特定したタップルのタイトルをユーザコンピュータ1はユーザ100に答える。これは、スキーマA25aの内で、「タイトル」の観点に相当するものを出力するように質問処理部39のプログラムが組まれているからである。「新東京寿司はいかがですか?(出力文6)」とユーザコンピュータ1は尋ねる。しかし、ユーザ100は、車を運転しているところなので、「駐車場は、あるの?(入力文7)」とユーザコンピュータ1に聞く。
【0087】
入力文7は、音声認識部31で処理されて、「駐車場」という入力単語が抽出される。対話のコツ部38のスキーマA25aに含まれる観点に当てはまるものがあるかどうかが、音素メモリ部32で照合される。音素メモリ部32は、当てはまる単語が無いので、対話のコツ部38は他のスキーマ、具体的にはスキーマB25bやスキーマC25cをサロゲイト化データベース20aから呼び出す。その結果、音素メモリ部32はスキーマB25bの中に「駐車場」の観点を見つけることが出来る。検索プログラム部46では、「駐車場」の観点のタップルデータをサロゲイト化データベース20aに読みに行く。その結果、T1のタップルの駐車場の観点には、「無し」というタップルデータが入っていることが分かる。それ故、発話テンプレート部37を使って音声合成部36から「駐車場は無いです。(出力文7)」を出力する。
【0088】
ユーザ100は、そこで「中華料理でも良いよ。(入力文8)」と答える。この入力文8を受けて、対話のコツ部38は、先に入力された「日本料理」に代えて、「中華料理」を、「ジャンル」の観点に入れる。これを受けて検索プログラム部29は、「日本料理」を消去して、「魚」、「駐車場」、「中華料理」で検索をコツキャッシュ27aにかける。その結果、T2のタップルが条件に合致したので、ユーザコンピュータ1は「四川創作亭はいかがですか?(出力文8)」とユーザ100に尋ねる。ユーザ100は、「そこで良いよ。(入力文9)」と答える。これにより、シーンが「食事」で、タップルが「四川創作亭」と決まった。ここまでが、タップルを決める工程で、コツキャッシュ28aを用いて対話を行う工程になる。
【0089】
ところで、以上の工程で特定されたタップルが一つではなく、複数あるときには、さらに対話の内容を絞る条件をユーザ100に入力する様に促すことにつながり、対話のコツ部38が起動する。対話のコツ部38では、一回でタップルが特定できなかったときに、さらに未だ特定していない「観点」の入力を促すプログラムが準備されている。そこで、ユーザコンピュータ1は、「どのカテゴリの料理が良いですか?例えば、中華料理には、四川料理、広東料理、上海料理、北京料理があります。また、日本料理には、天ぷら、寿司、鍋料理等があります。どれが宜しいですか?」と言うような質問をユーザ100に行う。このようにして、タップルを特定する要素を多くして、ユーザ100が希望するタップルを検索することが可能になる。
【0090】
タップルが決まると、スキーマと、そして特定したタップルT2のデータが、対話のコツ部38に呼び出されて、何時でもユーザコンピュータ1はT2のタップルの内容をユーザ100に答える準備を整える。
【0091】
次に、特定したT2のタップルを用いて対話を進めていく。ユーザコンピュータ1が、四川創作亭に行きますか?(出力文9)」と尋ねる。ユーザ100は、「四川創作亭に行こう。ところで、何がおいしいの?(入力文10)」とユーザコンピュータ1に尋ねる。入力文10を受けて、ユーザコンピュータ1は、T2のタップルから関連事項である「エビチリがお勧めです。(出力文10)」と答える。「写真があれば、見たいな。(入力文11)」と入力する。これを受けて、ユーザコンピュータ1は、「写真を表示します。車を止めてから見て下さい。(出力文11)」と、ユーザに答える。このようにして、ユーザ100とユーザコンピュータ1の対話は、行われる。
尚、対話途中で、シーンが変わったときには、シーン制御部4aや検索プログラム部46を用いて、再度シーンやタップルを特定して滑らかに、且つ高速で対話処理を行うことが出来る。
【0092】
次に、本発明に係る分散環境における通信に利用可能な対話において、インターネット等の通信手段を介して情報を収集する知識獲得について説明する。
図5は、本発明に係る分散環境における通信に利用可能な対話におけるインターネット等の通信手段を介した知識獲得を表したブロック図である。
図5において、左側半分のユーザコンピュータ1及びユーザ100の関係は、図4を用いて説明した一の実施形態と同じである。インターネット等の通信手段を介した知識獲得では、情報収集共有処理部6が必要である。図5では、情報収集共有処理部6は、ユーザコンピュータ1と通信回線を介して繋がっている中央管理センタにある。情報収集共有処理部6は、ユーザコンピュータ1の内部に有するように構成しても良い。
【0093】
情報収集共有処理部6は、単語・分解処理部61と、単語まとめ部62と、URL検索処理部63と、URL知識体64と、インターネット知識獲得部65と、Webロボット66と、ダイナミックまとめ部67と、頻度プログラム部68、そして図示しない複数の概念辞書とにより構成されている。
また、ユーザコンピュータ1の対話コントロール部3等と結びつき情報収集共有処理部6は、起動している。もちろん情報収集共有処理部6に必要な機能のみを組み込んで、独立した端末として起動させることも可能である。
【0094】
単語分解・処理部61は、ユーザ100が入力した入力文章を文章解析及び単語解析を行い、意味のある単語を抽出する役目を担っている。しかし、図5においては、ユーザ100と情報収集共有処理部6とは、ユーザコンピュータ1を介して繋がっているので、単語分解・処理部61は起動していない。つまり、ユーザコンピュータ1の対話コントロール部3で、単語分解・処理部61の仕事が成されているので、あえて単語分解・処理部61で入力文章の解析を行う必要が無い。それ故、図5においては、ユーザコンピュータ1から入ってきた単語等のデータは、単語まとめ部62に伝わる。
【0095】
単語まとめ部62は、入力された入力単語を基に集めてくる情報を、どのような観点に従って分類しようか、つまり、どのようなスキーマに従って分類をするかを決定する役割を担っている。単語まとめ部62には、既存スキーマ62aと、新規スキーマ62bとが蓄えられるメモリを有している。既存スキーマ62aは、観点が入力されないときに、入力された入力単語を基に集めてくる情報を整理するための観点「5W1H」が入っている。「5W1H」とは、Who(だれが)・When(いつ)・Where(どこで)・What(なにを)・Why(なぜ)・How(どうした)のことである。一方、新規スキーマ62bとは、ユーザ100の意向の基に作成されるスキーマのことである。例えば、図2におけるスキーマA25aを用いて、入力された入力単語を基に集めてくる情報を分類したいのであれば、ユーザ100が、ユーザコンピュータ1を介して新規スキーマ62bをスキーマA25aとする指示を入力する。また、全く別の観点に基づきその情報を分類したいのであれば、ユーザ100が単語まとめ部62に、その都度新規スキーマ62bを作成することが出来る。つまり、ユーザ100が複数の入力単語を入力し、これらの入力単語がどの観点に属するのかを概念辞書を用いて特定して、特定された観点に基づいて新規スキーマ62bが形成される。
【0096】
URL検索処理部63は、URL知識体64と密接に繋がっていて、入力された入力単語を基に情報を集めるに当たって、どのURLを用いて、どのホームページにアクセスするのかを決定する。URL知識体64は、予め作成しておくデータベースであって、あるシーン固有の一つの事例を指し示すホームページのURLと、そのホームページ内の単語等の複数のデータとを組にして、膨大なシーンに対するデータベースを保存している。URL検索処理部63は、入力された単語をURL知識体64のデータベースに当てはめて、合致単語数の多いURLを一つ決定する。
【0097】
インターネット知識獲得部65は、URL検索処理部63で決定したURLを基に、情報を探す。そして、Webロボット66は、URL検索処理部63で決定したURLを基にURLデータ65aを取り込み、そのURLデータ65aの中にあるリンクされたURL65bを取り出し、それらでまたURL65bのデータを取り込む機構を備えている。それ故、Webロボット66は、自立型のロボットであり、ユーザの意志に従って動くものではない。つまり、情報収集共有処理部6がユーザ100によりアクセスされていない時に、Webロボット66はURL知識体64を拡張する作業を行っている。
【0098】
ダイナミックまとめ部67は、インターネットを介して収集した情報を、単語まとめ部62で決定したスキーマを基に分類してタップルを一つ作成する。つまり、単語まとめ部62で決定したスキーマに対して、一つの事例に関する一のタップルを作成する。作成した一組のスキーマとタップルは、ユーザコンピュータ1に伝達され、ユーザ100に伝えられる。
【0099】
頻度プログラム部68は、勘違いプログラムを有している。図5において図示していない勘違いプログラムは、一定回数以上、ユーザ100から情報収集共有処理部6に同一の事例、または同一のシーンに関する情報を収集するようにアクセスがあったときに、起動するように設定されている。例えば、「同一シーンに対して一週間で5回以上アクセスがあったとき」のような設定がされている。勘違いプログラムは、シーン固有の概念辞書を用いて、シーン固有のサロゲイト化データベースを新規に作成する。このサロゲイト化データベースの構築は、人間の意志に関係なく行われる。そのため、作成した時点で、ユーザ100に新規に構築したサロゲイト化データベース20dをユーザコンピュータ1の外部記憶装置部2bに記録するか否かを質問する。この質問により始まるユーザ100との対話の中で、ユーザ100は新規に構築したサロゲイト化データベース20dを修正することも可能である。スキーマを修正して、再構築することも出来る。こうして、ユーザコンピュータ1等は、ユーザ100の意向に沿って構築した新規のサロゲイト化データベース20dを構築し、ユーザコンピュータ1の外部記憶装置部2bにサロゲイト化データベース20dを保存することが出来る。もちろん、ユーザコンピュータ1等が構築したサロゲイト化データベース20dが不要の時には、ユーザ100はその旨をユーザコンピュータ1等に伝えて削除することも出来る。
【0100】
外部記憶装置部2bにサロゲイト化データベース20dが保存されると、外部記憶装置部2bの中で、ユーザコンピュータ1はサロゲイト化データベース20dに基づくインデックスファイルとコツキャッシュを作成する。このインデックスファイルは、サロゲイト化データベース内のタップルデータを集めたものであるので自動的に作成される。しかし、コツキャッシュはタップルデータに使用頻度が付されるため、ユーザコンピュータ1が勝手に構築するのは不可能である。そのため、ユーザコンピュータ1は、ユーザ100に聞きながらコツキャッシュに入れるタップルデータを聞く。例えば、「観点「何々」に関するタップルデータをコツキャッシュに入れますか?」等と質問をして、ユーザ100に入力を促すことでコツキャッシュにタップルデータを入れることも可能である。この時には、使用頻度は、全て最も高い値、例えば100%にしておくように設定したほうが良い。これは、使用するたびに、使用頻度が変わり、望みのコツキャッシュが形成されるためである。
【0101】
一方、サロゲイト化データベース20dに基づくコツキャッシュには、当初は何のデータを入れておかなくても良い。つまり、空のままでも良い。これは、使用されるごとにインデックスファイルからコツキャッシュにタップルデータがコピーされて、コツキャッシュが成長していくので、コツキャッシュが自己成長型である特性を利用することにつながる。
【0102】
次に、本発明に係る分散環境における通信に必要な分散共有技術システムについて説明する。
図6は、本発明に係る分散共有技術システムの一実施例を表した概念図である。ターミナル200、ターミナル300、ターミナル400は電気通信回線90により結ばれている。ターミナル200は、電子計算機201と分散共有技術システム270を含んでいて、分散環境技術システム270を介して外界に開かれている。また、ターミナル200には、ターミナル200のユーザ用の入力装置であるマイク291と出力装置であるスピーカ292を有している。他の二つのターミナル300及びターミナル400にもターミナル200と同じ構成となっている。つまり、ターミナル300、400は、電子計算機301、401と分散共有技術システム370、470を含んでいて、分散環境技術システム370、470を介して外界に開かれている。また、ターミナル300、400には、ターミナル300、400のユーザ用の入力装置であるマイク391、491と出力装置であるスピーカ392、492を有している。
【0103】
一方、図6において、各ターミナル200、300、400は、分散共有技術システム270、370、470の管理下にある。これは、各ターミナル200、300、400内に別々に記録保存されている複数の情報が分散共有技術システム270、370、470により、他のターミナルからでも利用することが出来るようになることを指し示している。
【0104】
尚、図6において、例えばターミナル200内に電子計算機201及び分散共有技術システム270を有するようにしているが、ターミナル200を分離して、分離した電子計算機201と分散共有技術システム270とからターミナル200が構成されているように想定し構築することも可能である。また、電子計算機201と分散共有技術270を一体の物とすることも可能である。そして、電子計算機201内の機能と分散共有技術システム内の機能を任意に組み合わせることも可能である。
【0105】
また、ターミナル200内にマイク291とスピーカ292を含むようにすることも可能である。あるいは、マイク291とスピーカ292を一体として、電気通信回線を通じてターミナル200に接続可能にしても良い。この時には、マイク291とスピーカ292を一体とした端末から、直接且つ唯一、ターミナル200に迅速に相互通信可能に接続されることが最も好ましい。また、入力装置291や出力装置391として一般に流通過程で入手可能な携帯電話やPDA等の携帯端末を利用してもよい。
【0106】
次に分散環境技術システムの構成の一実施例を図7を用いて説明する。尚、図7は、一例として図6における分散環境技術システム270の構成を表したブロック図である。しかし、原則的に分散環境技術システムは、どのターミナルに設けられていても、分散環境にある情報を共有することが出来る一のグループにおいては、同一の機能を有することが必要である。
【0107】
分散環境技術システム270は、メタデータ部271と、共有インデックスファイル同時一致手段274と、情報更新手段275と、バランス手段276と、高速化手段277と、情報送信手段278と、グループ化手段279と、を有している。メタデータ部271は、共有インデックスファイル272と、頻度テーブル273とを有している。尚、図7の分散共有技術システム270には、通信制御部280を組み込んでいる。しかし、通信制御部280は、分散共有技術システム270とは異なるものであり、分散共有技術システム270内に組み込むことが出来るだけである。つまり、分散共有技術システム270と通信制御部280は、独立して設けることが可能である。
【0108】
まず、メタデータ部271について説明する。メタデータ部271は、利用可能な全ての情報を検索するために使われる共有インデックスファイル272と、共有インデックスファイル272内のインデックスデータの各ターミナルからの使用頻度を表にして記録した頻度テーブル273とから構成されている。そのため、メタデータ部271は、データの集合体である。
【0109】
共有インデックスファイル272は、利用可能な全ての情報を検索するために使われる。ここで、利用可能な全ての情報とは、分散環境技術システムを有しているターミナルの管轄であり、互いに共有する制約を受けている情報のことである。もちろん、分散環境技術システムを有しているターミナルである限り利用可能な情報を、電気通信回線を通じて利用可能な全ての情報としても良い。より具体的には、共有インデックスファイルの存するターミナルに記録されている情報と、他のターミナルに記録されている情報の全てである。つまり、図6における分散環境において、共有インデックスファイル272は、ターミナル200にあるが、ターミナル200に記録されている情報に加えて、ターミナル300とターミナル400に記録されている情報を指し示している。
尚、全てのターミナルに記録されている情報は、サロゲイト化データベースにまとめられているものであることが望ましい。それ故、ターミナル200、300、400の情報が、それぞれサロゲイト化データベースに記録されているときには、共有インデックスファイルには全てのサロゲイト化データベースのタップルデータがインデックスデータとして記録される。
【0110】
共有インデックスファイル272の一例を図8に示す。ここで、以下の共有インデックスファイル内では、ターミナル200をターミナル記号「▲1▼」で表し、ターミナル300、400をターミナル記号「▲2▼」、「▲3▼」で表している。
【0111】
図8の共有インデックスファイルは、ターミナル200、300、400に記録されている全ての情報を検索するためのデータが記録されている。
図8の共有インデックスファイルに記載されているインデックスデータであるA11、A21、A31、B11、B21、B31、B41、A61、A41は、全て、少なくともターミナル200、300、400のいずれかに記録されている情報である。そして、A11を一つ取り出して説明すると、A11はターミナル200のサロゲイト化データベースのタップル「T1」に記録されていて、他のターミナル300とターミナル400にも記録されていることを示している。共有インデックスファイルは、自己の存するターミナルに記録されている情報に対しては、データベースの中のどこにあるのかを示す所在情報を記載する。そして、サロゲイト化データベースであれば、そのタップル番号が記載される。あるいは、サロゲイト化データベースが複数あるときには、どのサロゲイト化データベースのどのタップルに記録されているのかを示すデータが記載される。一方、他のターミナルに、情報があるときには、情報の存するターミナル記号が記載される。もちろん、情報の存するターミナル記号と共に、そのターミナル中の当該情報の所在情報を付しても良い。この所在情報とは、例えばタップル番号である。
【0112】
電子計算機201の外部記憶装置220に記録されているサロゲイト化データベースの一例を図9に示す。図9のサロゲイト化データベース220aと図8の共有インデックスファイル272は対応している。尚、サロゲイト化データベース220aは図8において、一部のみを記載している。
【0113】
図8において、A11はタップル「T1」に存することが記載されている。それに対応するように、サロゲイト化データベース220aのタップル「T1」にA11は記録されている。一方、例えば、B31は共有インデックスファイル272によるとサロゲイト化データベース220aに記録されていないことが分かる。それ故、サロゲイト化データベース220aには、B31は記録されていない。
【0114】
次に、頻度テーブルを説明する。頻度テーブルは、共有インデックスファイル内のインデックスデータの各ターミナルからの使用頻度を表にして記録したファイルである。図10に頻度テーブル273の一例を示す。A11、A21、A31は、インデックスデータである。そして、原則として、頻度テーブルに記録されるインデックスデータと、共有インデックスファイルに記録されるインデックスデータとは一致する。
【0115】
図10において、例えば、A11は、ターミナル200の使用頻度が20%、ターミナル300の使用頻度が80%、ターミナル400の使用頻度が0%となっている。尚、図10の頻度テーブル273は、各ターミナルのインデックスデータの使用数を全てのターミナルのインデックスデータの総使用数で除して100を乗じた値を使用頻度として記載している。しかし、この使用頻度は、各ターミナルの相対的な使用頻度がわかる記載であれば、他の演算方法を用いても良い。
【0116】
次に、共有インデックスファイル同時一致手段を、説明する。
共有インデックスファイル同時一致手段とは、全てのターミナルで共有する共有インデックスファイルを最新の内容に同時一致させる手段のことである。共有インデックスファイル同時一致手段を、図11を用いて説明する。
【0117】
図11には、図6で示した各ターミナル内に、共有インデックスファイル同時一致手段を説明するためにそれぞれ共有インデックスファイルとサロゲイト化データベースを示している。
図11は、電子計算機201の外部記憶装置220のサロゲイト化データベース220aに「N1」という情報が加えられた状態を表している。
図11において、上段は「N1」という情報が加えられた状態を、下段は共有インデックスファイル同時一致手段が働いた後を表している。
【0118】
ターミナル200では、ユーザとの対話の中で新たな情報「N1」が、サロゲイト化データベース220aのタップル「Tn」に追加された。サロゲイト化データベース220aは、ターミナル200、300、400で共有する情報を記録しているので、新たな情報「N1」を他のターミナル300、400でも共有できるようにしなければならない。そこで、共有インデックスファイル同時一致手段274が作動する。
【0119】
共有インデックスファイル同時一致手段274は、サロゲイト化データベースに記録された情報「N1」を、利用するために自己の共有インデックスファイル272に情報「N1」は、タップル「Tn」に存することを書き込む。このとき、この情報「N1」は、今まで分散環境にある利用可能な情報として存しなかった情報であるので、他のターミナルに通知する。これを受けて、ターミナル300の共有インデックスファイル372に情報「N1」がターミナル200に存する旨が書き込まれる。同様のことが、ターミナル400でも行われる。このようにして、共有インデックスファイルが同時一致される。
【0120】
共有インデックスファイル同時一致手段は、新たな情報が追加されたときばかりではなく、今まであった情報が書き換えられたとき、若しくは消去されたとき等にも作動するようにすることが可能である。そして、共有インデックスファイル同時一致手段が作動するのは、このように情報に変更があったときに直に作動するようにしても良い。又は、一定時間経過後に自動的に作動するようにすることも可能である。
例えば、共有インデックスファイル同時一致手段は、サロゲイト化データベースが情報収集共有処理部6によりタップルデータが書き換えられたときにも作動する。そして、ユーザと電子計算機であるコンピュータとの対話の中で、サロゲイト化データベース内のタップルデータが書き換えられたときにも作動する。
【0121】
次に、情報更新手段を、説明する。
情報更新手段とは、一のターミナルの外部記憶装置に記録されている情報に、他のターミナルから獲得してきた又は送られてきた情報を加えたり、消去したりする手段のことである。以下に、情報更新手段を、図12を用いて説明する。
【0122】
図12は、ターミナル300のサロゲイト化データベース320aに記録されている情報「N1」をターミナル200側のサロゲイト化データベース220aにコピーするところを表している。
図12の上段は情報「N1」がターミナル300にのみある状態を、下段は情報更新手段275が作動して情報「N1」がターミナル200にも存するようになった状態を表している。
【0123】
情報「N1」はターミナル300にしかないため、ターミナル200は情報「N1」を利用する毎に共有インデックスファイル272に基づきターミナル300に情報「N1」を利用しに行っていた。しかし、それでは電気通信回線の負担が大きいので、その負担を減らすために情報「N1」をターミナル200にもおくことになった。そこで、情報「N1」をターミナル300からターミナル200へコピーするために情報更新手段275が作動する。
【0124】
情報更新手段275は、ターミナル300から情報「N1」をコピーし、自己のターミナル200のサロゲイト化データベース220aに記録する。この時には、サロゲイト化データベース220aに記録するのであるから、サロゲイト化データベース220aのスキーマに併せて記録する。そのため、スキーマの観点を全て埋めるために、ターミナル300から情報「N1」に付随する情報をコピーすることも可能である。
【0125】
情報更新手段275により、ターミナル200のサロゲイト化データベース220aが変更されたので、連動して共有インデックスファイル同時一致手段274が作動する。これにより、図12のように、情報「N1」は、ターミナル200にも存するように同時一致される。
【0126】
一方、情報更新手段により、不要になった情報や重複することになる情報には、不在のビットが立てられる。そして、その情報は、無視される。例えば、一のタップルのタップルデータが書き換えられたときには、他のターミナルにも共有インデックスファイル同時一致手段や、情報送信手段により、共有インデックスファイルを参照し、送信される。この送信されたターミナルのサロゲイト化データベースに書き換えられたタップルデータを含むタップルがある場合には、このタップルは不在のビットが立てられ、別にタップルが作成される。これにより、一のタップルデータが変更されたときにも、迅速に他のターミナルのサロゲイト化データベースが更新することが出来るようになる。もちろん、更新された後は、共有インデックスファイル同時一致手段により、共有インデックスファイルの同時一致が図られる。
【0127】
次に、バランス手段について説明する。
バランス手段とは、頻度テーブルを参考にし、使用頻度の高いターミナルに情報を移動し、若しくは使用頻度の低いターミナルの情報を消去することにより、各ターミナルに係る負担や他のターミナルへのアクセス負担を除去することで各ターミナルの情報負荷のバランスをとる手段のことである。以下に、バランス手段について図13及び図14を用いて説明する。
【0128】
図13は、頻度テーブル273の一例を表したものである。尚、図8、図9、図10には情報「N1」を表していないが、図13では表している。
また、図14の上段は、情報「N1」がターミナル200のサロゲイト化データベース220aに存することを表している。そして、情報「N1」はターミナル300及びターミナル400には存しない。
【0129】
ところで、頻度テーブル273(図13参照)によると、情報「N1」の各ターミナルからの使用頻度には、大きな違いがある。ターミナル200の使用頻度は10%と低いが、ターミナル300の使用頻度は85%と高い。これは、ターミナル300は、情報「N1」を利用するためにターミナル200に頻繁にアクセスをしていることを表している。逆に、ターミナル200は、自己のサロゲイト化データベース中に情報「N1」を有していながら、さほど情報「N1」を使用していないのが現状である。
【0130】
情報「N1」の各ターミナルの使用状態を勘案し、各ターミナルの情報負荷のバランスをとる手段であるバランス手段が作動する。
これにより、情報「N1」は、ターミナル200からターミナル300へ移動される。この結果、ターミナル200からは情報「N1」が無くなり、ターミナル300にのみ情報「N1」が存するようになる(図14下段参照)。
【0131】
次に、高速化手段について説明する。
高速化手段とは、自己のターミナルに情報があったときには自己のターミナルから、そして自己のターミナルに無く、他のターミナルに情報があるときにはその他のターミナルから情報を自己のターミナルにコピーし、自己のターミナルで迅速に当該情報を処理できるようにする手段のことである。そして、このコピーは、一度でも他のターミナルに情報を利用しに行けば、必ずコピーするように構築することもできる。または、一定回数以上利用すれば、コピーするように構築することも出来る。この構築は、ユーザの任意に定めることも出来る。
【0132】
次に、情報送信手段について説明する。
情報送信手段とは、他のターミナルから情報の提供を求められたら、その情報を自己のターミナルに検索及び抽出させて、求められた他のターミナルに当該情報を送信する手段のことである。具体的には、例えば、バランス手段により、情報の提供の申し出を受けたターミナルは、自己の情報送信手段を対応させて作動させる。
【0133】
次に、グループ化手段について説明する。
グループ化手段とは、分散共有技術システムにより分散環境にある情報を共有する複数のターミナルに、新たなターミナルを加えたときに、新たなターミナルに分散環境にある情報を共有するための情報を提供し、また新たなターミナル内に記録されている固有の情報を共有化するための手段である。
【0134】
新たなターミナルには、分散共有技術システムが設けられている。そして、サロゲイト化データベースが利用可能になっている。分散環境にある情報を共有化するためには、共有インデックスファイルを、グループ化手段は作成する。そして、各ターミナルにある共有インデックスファイルのインデックスデータを一致させる。
【0135】
既に作成されている共有インデックスファイルの提供を、まず新たなターミナルはうける。そして、その共有インデックスファイルに、新たなターミナルに記録されているサロゲイト化データベース中のタップルデータをインデックスデータとして、タップル番号を付して記録する。こうして作成された共有インデックスファイルは、従来からある複数のターミナル中に記録されている情報と新たなターミナル中に記録されている情報の全てを含む。それ故、この共有インデックスファイルを、他の従来からあるターミナルにコピーし、分散環境にある情報を共有化することが出来るようになる。
【0136】
以上のメタデータ部、共有インデックスファイル同時一致手段、情報更新手段、バランス手段、高速化手段、情報送信手段、グループ化手段を任意に組み合わせて分散共有技術システムを構築することが可能である。そして、分散共有技術システムを各ターミナルに設けることで、分散環境にある情報を種々のターミナルから利用することが出来るようになる。
【0137】
次に、本発明に係る分散環境における通信に必要な通信制御部について説明する。
通信制御部とは、送信されてきた情報を外部に出力するときに、外部に出力可能な電気信号に変換するシステムのことである。
【0138】
通信制御部280では、例えば電話用の電気信号に変換されてきた情報をFAX用の電気信号に変換することを行う。または、電子メール用の電気信号に変換することも可能である。このような変換を実行するために、電子計算機内に前述した対話コントロール部等の入力信号である送信されてきた電気信号を認識する手段を構築しておく。この認識手段により、一旦、送信されてきた電気信号を認識し、その後自己のターミナルの出力装置に合致した電気信号に変換して出力装置に送信する。
【0139】
次に本発明に係る分散環境における通信方法及びシステムの一実施形態に関して、図を用いて、より具体的に説明する。尚、以下の説明において既に説明した内容と同一のものには、同じ名称及び/又は同じ符号を用いている。
図15は、分散環境にある情報が共有可能にされている電気通信回線により接続されている三つのターミナルを表している。図15において、ターミナル200は東京に、ターミナル300は仙台に、そしてターミナル400は札幌に設けられている。ターミナル200、300、400は、電気通信回線90を通じて接続されている。
【0140】
ターミナル200には、ユーザコンピュータである電気計算機201と、分散共有技術システム207を含んでいる。そして、ユーザからの入出力は、携帯端末である携帯電話293から行える。つまり、ユーザの入出力は、無線通信293aされる。さらに、ターミナル200には、出力装置であるFAX294が設けられている。
【0141】
ターミナル300には、電子計算機301と、分散共有技術システム307を含んでいる。そして、ユーザの入出力は、入力装置391や出力装置392で行えるようになっている。
同様に、ターミナル400には、電子計算機401と、分散共有技術システム407を含んでいる。そして、ユーザの入出力は、入力装置491や出力装置492で行えるようになっている。
【0142】
尚、電子計算機201、301、401には、それぞれキャッシュメモリ2a、外部記憶装置2b、対話コントロール部3、シーン制御部4a、動作指示部4b、類似リンク部50、情報収集共有処理部6が設けられている。そして、外部記憶装置2bには、それぞれサロゲイト化データベース、サロゲイト化データベースを検索するためのインデックスファイル、コツキャッシュや、シーン重要単語データベース、シーンに基づく単語データベース、概念辞書等の種々のデータベースが蓄積されている。
【0143】
ターミナル200の構成の概略を表したブロック図を図16に示す。外部記録装置2bには、サロゲイト化データベース220aのみを記載している。しかし、上述したように種々のデータベースが蓄積されている。また、情報収集共有処理部6は、図16には図示していない。
【0144】
ユーザ200aは、携帯電話293から自己のターミナル200にアクセスし、所望の情報を獲得しようとしている。ユーザ200aは外出中であり大阪にいる。今日は自己のターミナル200のある東京に帰るが、明日は北海道に遊びに行く予定である。そして、札幌に行ったならば、「蟹の食べ放題」を食べようと考えている。そこで、ユーザ200aは、北海道に行く前に、「蟹の食べ放題」の出来る場所を探すつもりで自己のターミナル200にアクセスしている。
尚、携帯電話293からのみ自己のターミナル200にアクセスすることが出来るようになっていて、他の携帯電話からはターミナル200にアクセスできないようになっている。
【0145】
ユーザ200aは、自己のターミナル200にアクセスしている。そして、音声対話が、対話コントロール部3により行うことが出来る。
シーン制御部4aでシーンを特定しようとしたところ、ユーザ200aとの対話の中でシーンは「食事」と特定された。しかし、サロゲイト化データベース220aには、「北海道」に関する「食事」に関する情報が蓄積されていない。ましてや「蟹の食べ放題」に関する情報が蓄積されていない。そこで、動作指示部4bの検索プログラム部46は、分散共有技術システム270の共有インデックスファイル272を利用して、「蟹の食べ放題」に関する情報を含むタップルを検索する。
【0146】
共有インデックスファイル272には、「蟹の食べ放題」というインデックスデータがある(図17参照)。この共有インデックスファイル272によれば、「蟹の食べ放題」に関する情報は、ターミナル300及びターミナル400にあることが分かる。
【0147】
そこで、動作指示部4bの検索プログラム部46は、分散共有技術システム270を介して、ターミナル400のこの情報を利用する。つまり、分散共有技術システム270を介して、ターミナル270にアクセスする。ここで、ターミナル400にアクセスするのは、検索プログラム部46には居有インデックスファイルで先に記録してあるターミナル記号を優先して扱う旨のプログラムが組まれているからである。
【0148】
アクセスされたターミナル400は、「蟹の食べ放題」をターミナル400の分散共有技術システム470の共有インデックスファイル472で検索する。共有インデックスファイル472には、「蟹の食べ放題」はタップル番号「T1」にあることが記録されている。そこで、ターミナル400の高速化手段477は、自己のターミナル400で情報の処理を行う。つまり、ターミナル400は、電子計算機401の中で、サロゲイト化データベース420(図18参照)のコツキャッシュやインデックスファイルをもとにサロゲイト化データベース420を検索する。
【0149】
特定されたサロゲイト化データベース420のタップル「T1」は、情報送信手段278により、ターミナル200へ提供される。これにより、ターミナル200の対話コントロール部3は、この情報をユーザ200aに提供することが出来るようになる。ここで、「蟹の食べ放題」が、「北海道亭」で食べられることを電子計算機201は、出力信号に変換し、出力する。
しかし、ユーザ200aは、電子計算機201にFAX294に出力しといて欲しい旨伝える。そこで、電子計算機201は、獲得した情報の一つであるサロゲイト化データベース420のタップル「T1」からURL3という情報を取り出し、アクセスする。そして、その内容を受け取った通信制御部280は、出力信号であるFAX信号に変換され、FAX294から出力される。
【0150】
一方、高速化手段277には、自己のターミナルに無く、他のターミナルに情報があるときにはその他のターミナルから情報を自己のターミナルにコピーし、自己のターミナルで迅速に当該情報を処理できるようにすることが記録されている。そして、このコピーは、一度でも他のターミナルに情報を利用しに行けば、必ずコピーするように構築されている。そこで、今までのサロゲイト化データベース220a(図19参照)に「北海道亭」に関する情報が、情報更新手段275によりサロゲイト化データベース220aのスキーマと対応させられて記録蓄積される(図20参照)。これにより、サロゲイト化データベース220aは図20のように更新され、タップル「T5」に「北海道亭」に関する情報が蓄積される。尚、「北海道亭」に関する情報は、サロゲイト化データベース420aに記録されていたタップルデータのみを利用するようにしても良い。もちろん、「URL1」をもとにホームページに行き、その内容を再度データマイニング部23によりサロゲイト化データベース220aに整理するようにすることも出来る。この時には、図16には図示していない情報収集共有処理部6が有効に働く。
【0151】
情報更新手段275により、ターミナル200のサロゲイト化データベース220aが変更されたので、連動して共有インデックスファイル同時一致手段274が作動する。まず、共有インデックスファイル272に「北海道亭」に関する情報がサロゲイト化データベース220aにあることが記録修正される(図21参照)。そして、共有インデックスファイル同時一致手段274により、ターミナル300、400の共有インデックスファイル372、472は「北海道亭」に関する情報がターミナル200にあるように修正される。
【0152】
以上の本発明に係る分散環境における通信方法及びシステムの一実施形態は図22及び図23に示した工程により成立している。
【0153】
図22は、予め行っておく工程の工程図である。図22の工程図は二つの工程よりなっている。
まず、ステップ11は、分散環境にある各ターミナルを一つのまとまりとするために、分散共有技術をシステムを各ターミナルに設置する工程である。
そして、ステップ12は、分散共有技術システムを有する各ターミナルの全ての情報を検索するためのインデックスを共有インデックスファイルに記録させる工程である。つまり、共有インデックスファイルを、全てのターミナルで一致させる工程である。
【0154】
このステップ11及びステップ12により、各ターミナル内にある情報を検索することが出来るようになる。
もちろん、図22には示していないが、音声対話技術を各ターミナルに組み込み、さらには各ターミナル内の情報をサロゲイト化データベースにまとめる工程等も含まれている。しかし、これらの工程は、図22には記載していない。なぜならば、これらの工程は、分散環境にある情報を共有化する前段階の工程であるからである。
【0155】
図22に示した工程が行われると、分散環境にある情報が共有可能になる。その後、図23に示した工程が行われる。図23の工程図には、ステップ21からステップ28が記載されている。
【0156】
ステップ21は、ユーザ200aが電子計算機201にアクセスする工程である。これにより、本実施形態では、ユーザ200aと電子計算機、つまりユーザとコンピュータとの音声対話が始まる。そして、電子計算機の音声対話コントロール部3は、ユーザ200aからの入力単語をもとにシーンを特定し、タップルを特定しようとする。つまり、ユーザの所望の情報を特定する。
【0157】
シーンを特定し、タップルを特定するために、電子計算機201は自己のターミナル200内からユーザの所望の情報を探そうとする。これが、ステップ22である。そして、この時には、ターミナル200内のコツキャッシュやインデックスファイルを用いて検索する。
尚、この様な工程を得ずに、直接、次のステップで行われるようにしても良い。つまり、電子計算機201は、ユーザの所望の情報を検索するために、直接、分散共有技術システムの共有インデックスファイルを利用し、自己の及び他のターミナルの情報を検索しても良い。
【0158】
電子計算機201は、ユーザの所望の情報が自己のターミナル200になかったので、共有インデックスファイル270でユーザの所望の情報を検索する。これがステップ23である。これにより、分散環境にある情報にユーザの所望の情報が含まれているのであれば、他のターミナルからユーザの所望の情報を獲得することが出来ることが明らかになる。
【0159】
ステップ23の結果、ユーザの所望の情報がターミナル400にあることが分かった。それ故、他のターミナルであるターミナル400に電子計算機201はアクセスする。これが、ステップ24である。
【0160】
ステップ25では、ユーザの所望の情報を検索、抽出し、そしてターミナル200に送信する。このユーザの所望の情報の検索、抽出を、本実施形態では電子計算機401が行っているが、分散共有技術システム273又は473が行うようにすることも出来る。
【0161】
ステップ26で、ユーザの所望の情報の提供を受けたターミナル200はユーザ200aにユーザの所望の情報を回答する。本実施形態では、FAX294で出力して欲しいというユーザ200aからの要望にこたえている。
【0162】
一方、ステップ27では、分散共有技術システム270は、獲得したユーザの所望の情報をサロゲイト化データベース220aに加えることを行う。
そして、ステップ28で、ターミナル200内の情報に変化があったので、各ターミナルで共有インデックスファイルを一致させる。
【0163】
【発明の効果】
請求項1及び請求項11に記載の発明によれば、分散環境における情報を共有するために全ての分散環境にある情報のインデックスである共有インデックスファイルを全てのターミナルに有するので、分散環境における情報をあたかも自己のターミナルに存すかのように情報を利用することが出来るようになる効果を有する。
また、自己のターミナルにユーザの所望の情報があったときには、その情報を利用し、自己のターミナルにユーザの所望の情報がなく他のターミナルにあるときのみ他のターミナルの情報を利用するので、他のターミナルへのアクセスが最小限になり、迅速に且つ有効に分散環境にある情報を利用することが出来るようになる効果を有する。
【0164】
請求項2及び12に記載の発明によれば、それぞれのターミナルに記録されている情報に変化があった時に、その情報を検索するための共有インデックスファイル内のインデックスデータもその変化に併せて書き換えられるので、分散環境における情報の共有を意識せずに、それぞれのターミナルで記録されている情報を利用することが出来るようになる効果を有する。
【0165】
請求項3及び13に記載の発明によれば、各ターミナルに記録されている情報を同期させることが出来るようになる効果を有する。そして、各ターミナルで情報を共有することが出来るようになる効果を有する。
【0166】
請求項4及び14に記載の発明によれば、一のターミナルに記録されている情報がその一のターミナルで使用しない又はさほど使用しないときに、他のターミナルでその情報が必要であれば、当該他のターミナルにその情報を移動することで、各ターミナルにおける情報過多の問題が解消できるという効果を有する。そして、各ターミナル間でのアクセス回数を減らし、分散環境にある情報の迅速な利用が可能になる効果を有する。
【0167】
請求項5及び15に記載の発明によれば、一のターミナルから蓄積している情報を求められたターミナルは、どのターミナルから求められ、そして、どの情報が利用されたのかを認識することが出来るようになる効果を有する。そして、迅速に検索し、その一のターミナルに送信することが出来るようになる効果を有する。
【0168】
請求項6及び16に記載の発明によれば、分散環境にある情報を有する複数のターミナルに、新たなターミナルを加えることが出来る効果を有する。そして、その新たなターミナルの情報を他のターミナルでも共有することが出来るようになる効果を有する。そして、新たなターミナルでも他のターミナルの情報を共有することが出来るようになる。
【0169】
請求項7及び17に記載の発明によれば、携帯電話等の携帯端末を利用することが出来るようになるので、遠隔地からも一のユーザから一のターミナルにアクセスし、分散環境にある情報を共有し、利用することが出来るようになる効果を有する。
【0170】
請求項8及び18に記載の発明によれば、電子計算機はユーザからの要望に併せて、分散環境にある情報を獲得し、電話、FAX、電子メール等の種々の方法により、ユーザに獲得した情報を提供することが出来るようになる効果を有する。
【0171】
請求項9及び19に記載の発明によれば、原本情報であるホームページやカタログ等を観点に基づきサロゲイト化データベースに整理・記録し、そのサロゲイト化データベースに記録した情報を分散環境において共有することが出来る世になる効果を有する。また、サロゲイト化データベースに記録しているので、獲得した情報又は提供する情報を各ターミナルのスキーマに併せて、整理することが出来るようになる効果を有する。
【0172】
請求項10及び20に記載の発明によれば、音声対話により、ユーザと電子計算機であるコンピュータとの対話が行えるので、曖昧なユーザからの要望によってもユーザの所望の情報を検索することが出来るようになる効果を有する。そして、音声対話で絞込みをかけられるので、情報の利用をするユーザにとっては、マニュアルを読むことや、特別なキーワードを覚える等の面倒な工程を得ずに情報を共有し、利用することが出来るようになる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサロゲイト化データベースの構築方法を説明したブロック図である。
【図2】本発明に係るサロゲイト化データベースの具体例である。
【図3】図2に示したサロゲイト化データベースと同一のシーンに関するコツキャッシュである。
【図4】本発明に係るコンピュータによる音声対話の一実施形態を示すブロック図である。
【図5】本発明に係るコンピュータによる音声対話におけるインターネット等の通信手段を介した知識獲得の一実施形態を表したブロック図である。
【図6】本発明に係る分散共有技術システムの一実施例の概念を表したブロック図である。
【図7】分散環境技術システムの構成の一実施例のブロック図である。
【図8】共有インデックスファイルの一例である。
【図9】サロゲイト化データベースの一例である。
【図10】頻度テーブルの一例である。
【図11】共有インデックスファイル同時一致手段を説明するためのブロック図である。
【図12】情報更新手段を説明するためのブロック図である。
【図13】バランス手段を説明するために用いる頻度テーブルの一例である。
【図14】バランス手段を説明するためのブロック図である。
【図15】分散環境にある情報が共有可能にされている電気通信回線により接続されている三つのターミナルの概略を表したブロック図である。
【図16】ターミナル200の構成の概略を表したブロック図である。
【図17】共有インデックスファイルの一例である。
【図18】サロゲイト化データベースの一例である。
【図19】更新される前のサロゲイト化データベースの一例である。
【図20】更新された図19のサロゲイト化データベースである。
【図21】同時一致された共有インデックスファイルの一例である。
【図22】本発明の一実施例における予め行っておく工程の工程図である。
【図23】本発明の一実施例における工程図である。
【符号の説明】
1 ユーザコンピュータ
2a キャッシュメモリ
2b 外部記憶装置部
20a、20b、20c、20d サロゲイト化データベース
21 事例
22 概念辞書
22a シチュエーション単語
22b 観点
23 データマイニング部
25a、25b、25c スキーマ
26a タップル
26b カラム
27a、27b、27c インデックスファイル
28a、28b、28c コツキャッシュ
3 対話コントロール部
31 音声認識部
32 音素メモリ部
36 音声合成部
37 発話テンプレート部
38 対話のコツ部
39 質問処理部
4a シーン制御部
41 シーン判定プログラム
42a、42b、42c シーンに基づく単語データベース
43a、43b、43c シーン重要単語データベース
4b 動作指示部
46 検索プログラム部
50 類似リンク部
6 情報収集共有処理部
61 単語・分解処理部
62 単語まとめ部
62a 既存スキーマ
62b 新規スキーマ
63 URL検索処理部
64 URL知識体
65 インターネット知識獲得部
65a URLデータ
65b URL
66 Webロボット
67 ダイナミックまとめ部
68 頻度プログラム
81 自家用車
82 民家
100 ユーザ
200、300、400 ターミナル
201 電子計算機
220a サロゲイト化データベース
270、370、470 分散共有技術システム
271 メタデータ部
272 共有インデックスファイル
273 頻度テーブル
274 共有インデックスファイル同時一致手段
275 情報更新手段
276 バランス手段
277 高速化手段
278 情報送信手段
279 グループ化手段
280 通信制御部

Claims (20)

  1. 複数のターミナルが電気通信回線で結ばれ且つ情報が分散したターミナルのそれぞれに記録される分散環境における通信方法であって、
    特定且つ複数のターミナルに、当該ターミナルの情報を共有管理すると共に電気通信回線を通じて個々の当該ターミナル間で前記情報の遣り取りを制御する分散共有技術システムを設置する工程と、
    そして、前記分散共有技術システムの共有インデックスファイルに、前記情報のオリジナルの及びそのコピーファイルの所在情報を記録することにより、前記情報の検索を可能にする共有インデックスファイルを電気通信回線を通じてアクセス可能なターミナル間で全て一致させる工程と、を有し、
    一のターミナルは、当該一のターミナル内に所望の情報が存する場合には当該情報を利用し、
    あるいは、前記一のターミナル内に前記所望の情報が存しない場合には、前記共有インデックスファイルを参照し、他のターミナルの中から前記所望の情報を有している一のターミナルを特定してアクセスすることで、前記所望の情報を処理・獲得することを特徴とする分散環境における通信方法。
  2. 請求項1に記載の分散環境における通信方法において、
    一のターミナルに記録されている情報に変更があった場合に、当該一のターミナルの共有インデックスファイルに当該情報の変更を反映し、且つ、他のターミナルの共有インデックスファイルにも当該情報の変更を反映することを特徴とする分散環境における通信方法。
  3. 請求項1又は2に記載の分散環境における通信方法において、
    一のターミナルの外部記憶装置に記録されている情報に、他のターミナルから獲得してきた又は送られてきた情報を加えたり、消去したりして、当該情報を変更することを特徴とする分散環境における通信方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、
    前記共有インデックスファイル内のインデックスデータの各ターミナルからの使用頻度を表にして記録した頻度テーブルを参考にし、
    使用頻度の高いターミナルに情報を移動し、若しくは使用頻度の低いターミナルの情報を消去することにより、各ターミナルにかかる負担や他のターミナルへのアクセス負担を除去することで各ターミナルの情報負荷のバランスをとることを特徴とする分散環境における通信方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、
    他のターミナルから情報の提供を求められたら、当該情報を自己のターミナルに記録されている情報から検索及び抽出させて、前記他のターミナルに当該情報を送信することを特徴とする分散環境における通信方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、
    分散共有技術システムにより分散環境にある情報を共有する複数のターミナルに、新たなターミナルを加えたときに、当該新たなターミナルに分散環境にある情報を共有するための情報を提供し、また当該新たなターミナル内に記録されている固有の情報を共有化することを特徴とする分散環境にある通信方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、
    各ターミナルのユーザからの入出力装置として、無線電気通信回線で前記各ターミナルに接続されている携帯端末を利用することが出来ることを特徴とする分散環境における通信方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、
    前記各ターミナルには、送信されてきた情報を外部に出力する際に、外部に出力可能な電気信号に変換するシステムである通信制御部が備えられていて、
    前記通信制御部で送信されてきた情報を認識し、所定の出力装置に適合した電気信号に当該情報を変換して出力することを特徴とする分散環境における通信方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、
    各ターミナルの前記情報がサロゲイト化データベース及び/又はサロゲイト化データベースに記録されたタップルデータであることを特徴とする分散環境における通信方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の分散環境における通信方法において、
    ユーザとコンピュータとの対話を音声対話により行うことを特徴とする分散環境における通信方法。
  11. 複数のターミナルが電気通信回線で結ばれ且つ情報が分散したターミナルのそれぞれに記録される分散環境における通信システムであって、
    特定且つ複数のターミナルに、当該ターミナルの情報を共有管理すると共に電気通信回線を通じて個々の当該ターミナル間で前記情報の遣り取りを制御するシステムであって、そして、前記情報のオリジナルの及びそのコピーファイルの所在情報を記録することにより、前記情報の検索を可能にする共有インデックスファイルを含んで構成されている分散共有技術システムを、含んで構成されていて、
    一のターミナルは、当該一のターミナル内に所望の情報が存する場合には当該情報を利用し、
    あるいは、前記一のターミナル内に前記所望の情報が存しない場合には、前記共有インデックスファイルを参照し、他のターミナルの中から前記所望の情報を有している一のターミナルを特定してアクセスすることで、前記所望の情報を処理・獲得することを特徴とする分散環境における通信システム。
  12. 請求項11に記載の分散環境における通信システムにおいて、
    前記分散共有技術システムは、
    一のターミナルに記録されている情報に変更があった場合に、当該一のターミナルの共有インデックスファイルに当該情報の変更を反映し、且つ、他のターミナルの共有インデックスファイルにも当該情報の変更を反映する手段である共有インデックスファイル同時一致手段を有していることを特徴とする分散環境における通信システム。
  13. 請求項11又は12に記載の分散環境における通信システムにおいて、
    前記分散共有技術システムは、
    一のターミナルの外部記憶装置に記録されている情報に、他のターミナルから獲得してきた又は送られてきた情報を加えたり、消去したりして、当該情報を変更する手段である情報更新手段を有していることを特徴とする分散環境における通信システム。
  14. 請求項11〜13のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、
    前記分散共有技術システムは、
    前記共有インデックスファイル内のインデックスデータの各ターミナルからの使用頻度を表にして記録した頻度テーブルと、
    前記頻度テーブルを参考にし、使用頻度の高いターミナルに情報を移動し、若しくは使用頻度の低いターミナルの情報を消去することにより、各ターミナルにかかる負担や他のターミナルへのアクセス負担を除去することで各ターミナルの情報負荷のバランスをとる手段であるバランス手段を有していることを特徴とする分散環境における通信システム。
  15. 請求項11〜14のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、
    前記分散共有技術システムは、
    他のターミナルから情報の提供を求められたら、当該情報を自己のターミナルに記録されている情報から検索及び抽出させて、前記他のターミナルに当該情報を送信する手段である情報送信手段を有していることを特徴とする分散環境における通信システム。
  16. 請求項11〜15のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、
    前記分散共有技術システムは、
    前記分散共有技術システムにより分散環境にある情報を共有する複数のターミナルに、新たなターミナルを加えたときに、当該新たなターミナルに分散環境にある情報を共有するための情報を提供し、また当該新たなターミナル内に記録されている固有の情報を共有化するための手段であるグループ化手段を有していることを特徴とする分散環境にある通信システム。
  17. 請求項11〜16に記載の分散環境における通信システムにおいて、
    各ターミナルのユーザからの入出力装置として、無線電気通信回線で前記各ターミナルに接続されている携帯端末を利用することが出来ることを特徴とする分散環境における通信システム。
  18. 請求項11〜17のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、
    各ターミナルには、送信されてきた情報を外部に出力する際に、外部に出力可能な電気信号に変換するシステムである通信制御部が備えられていて、
    前記通信制御部で送信されてきた情報を認識し、所定の出力装置に適合した電気信号に当該情報を変換して出力することを可能にすることを特徴とする分散環境における通信システム。
  19. 請求項11〜18のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、
    各ターミナルの前記情報がサロゲイト化データベース及び/又はサロゲイト化データベースに記録されたタップルデータであることを特徴とする分散環境における通信システム。
  20. 請求項11〜19のいずれか一項に記載の分散環境における通信システムにおいて、
    ユーザとコンピュータとの対話を音声対話により行うことを可能にする音声対話技術を有していることを特徴とする分散環境における通信システム。
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