JP2004341836A - 純正機器判別システム、純正機器判別方法、リーダ・ライタ及び無線タグ - Google Patents

純正機器判別システム、純正機器判別方法、リーダ・ライタ及び無線タグ Download PDF

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博之 坂本
Tetsuko Noguchi
哲子 野口
Naohito Watanabe
尚仁 渡邉
Hideaki Koreida
秀昭 是此田
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Abstract

【課題】システムのセキュリティ性が高まり、不正に模造された要素機器の使用を簡単に防止することが可能で、ホスト装置の主性能を一定に保つことができる純正機器判別システム、これによる純正機器判別方法を提供する。
【解決手段】外部に対して送信するコマンドを生成するコマンド生成モジュール、外部から送られた各種情報を判定する情報判定モジュールを有するリーダ・ライタ11を備えるホスト装置1と、ホスト装置1の純正規格に適応する純正要素機器2としての各種情報を格納するメモリ、コマンドが正規のコマンドであるか否かを判定する認識信号判定モジュール、コマンドが正規のコマンドであると判定された場合、メモリに格納された情報をメモリから読み出し、リーダ・ライタ11に対して送信可能にする情報読み出しモジュールを有する無線タグ20を備える要素機器2とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、純正規格機器(純正部品)と外装(外観)が同じ模造機器(模造部品)を排除して、純正規格機器のみを使用できるように、ホスト装置が識別できる純正機器判別システム、これによる純正機器判別方法、これらに用いられるリーダ・ライタ及び無線タグに関する。
【0002】
【従来の技術】
個々の物体や人の情報を識別する方法としては、バーコード、磁気カード、ICカードなど様々な方法が知られている。最近、無線タグと呼ばれる電子荷札(タグ)が注目されている。この無線タグは、形状に制限のない非接触型ICカードと考えることも可能であるが、バーコードに比べ複数情報を同時に認識できる他、大容量情報の記録が可能なうえ、情報を無線で書き換えることができる。このため、最新の商品情報と付帯情報を一括管理することが可能となり、効率よく高い精度の商品管理が可能になると期待されている。又、磁気カードやICカードに比べ情報量に制限があるものの、無線タグは、安価であるうえ、リーダに近づけるだけで情報を読み取ることができる。このため、摩耗や破損などの心配がなく汚れなどによる認識劣化がないので、取り扱いが手軽で効率的な自動化システムを構築することができる利点を有する。更に、リーダ・ライタからの磁力線により発生する電力を利用して、無線タグのメモリに記憶している情報をリーダのアンテナに送り通信を行うことが可能である。このため、無線タグ側には電池が不要でメンテナンスの必要がない利点を有する。
【0003】
このため、無線タグから直接その端末識別情報を取得する取得手段と、無線タグと情報交換を行う近距離無線通信手段と備え、近距離無線通信により情報交換を行うべき通信相手の特定(より具体的には、通信相手とすべき無線タグの端末識別情報の取得すること)が容易にしかも確実に行えるキャッシュレジスタ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−63652号公報(第9−10頁、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の様々なホスト装置と、そのホスト装置に取り付けられている消耗品等の要素機器との組み合わせからなるシステムにおいて、要素機器がそのホスト装置の規格に適応しているかは、その要素機器をホスト装置に取り付けてホスト装置を実際に動作させてなければ、判断はできなかった。更に、例えば著しく品質の劣る不法コピー品等の要素機器が出回った場合、外見上ではその判断がつかず、そのホスト装置の本来の品質を保つことができなくなり、それを使用したことが原因でホスト装置の故障する可能性がある。
【0006】
又、特許文献1に記載されているような、従来の無線タグでは、無線タグ内に格納された情報データが流出する可能性があった。
【0007】
上述した問題点を鑑み、本発明は、システムのセキュリティ性が高まり、不正に模造された要素機器の使用を簡単に防止することが可能で、ホスト装置の主性能及びホスト装置の結果物(製品)の品質を一定に保つことができる純正機器判別システム、これによる純正機器判別方法、これらに用いられるリーダ・ライタ及び無線タグを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達するために、本発明の第1の特徴は、(イ)外部に対して送信するコマンドを生成するコマンド生成モジュール、外部から送られた各種情報を判定する情報判定モジュールを有するリーダ・ライタを備えるホスト装置と、(ロ)ホスト装置の純正規格に適応する純正要素機器としての各種情報を格納するメモリ、コマンドが正規のコマンドであるか否かを判定する認識信号判定モジュール、コマンドが正規のコマンドであると判定された場合、メモリに格納された情報をメモリから読み出し、リーダ・ライタに対して送信可能にする情報読み出しモジュールを有する無線タグを備える要素機器とを備える純正機器判別システムであることを要旨とする。
【0009】
本発明の第2の特徴は、ホスト装置と、このホスト装置に対して用いられ、ホスト装置からのコマンドが、正規のコマンドであるか否かを判定する認識信号判定モジュール、メモリに格納された情報をメモリから読み出し、ホスト装置に対して送信可能にする情報読み出しモジュールを有する無線タグを備える要素機器との組み合わせからなり、この要素機器がホスト装置の純正な規格に適応した純正機器であるか否かを判別するシステムに用いられるホスト装置に用いられるリーダ・ライタに関する。即ち、このリーダ・ライタが、(イ)無線タグに対して送信するコマンドを生成するコマンド生成モジュールと、(ロ)無線タグから送られた各種情報を判定する情報判定モジュールとを備えることを要旨とする。
【0010】
本発明の第3の特徴は、外部に対して送信するコマンドを生成するコマンド生成モジュール、外部から送られた各種情報を判定する情報判定モジュールを有するリーダ・ライタを備えるホスト装置と、このホスト装置に対して用いられる要素機器との組み合わせからなり、この要素機器がホスト装置の純正な規格に適応した純正機器であるか否かを判別するシステムに用いられる要素機器に備えられる無線タグに関する。即ち、この無線タグが、(イ)ホスト装置の純正規格に適応する純正要素機器としての各種情報を格納するメモリと、(ロ)コマンドが、正規のコマンドであるか否かを判定する認識信号判定モジュールと、(ハ)コマンドが、正規のコマンドであると判定された場合、メモリに格納された情報をメモリから読み出し、リーダ・ライタに対して送信可能にする情報読み出しモジュールとを備えることを要旨とする。
【0011】
本発明の第4の特徴は、ホスト装置と、このホスト装置に対して用いられる要素機器との組み合わせからなるシステムにおいて、要素機器がホスト装置の純正な規格に適応した純正機器であるか否かを判別する方法に関する。即ち、本発明の第4の特徴に係る純正機器判別方法は、(イ)ホスト装置のリーダ・ライタから、要素機器が有する無線タグに対して、要素機器情報要求コマンドを送信するステップと、(ロ)無線タグの認識信号判定モジュールが、要素機器情報要求コマンドが、要素機器がホスト装置の純正規格に適応することを示すコマンドであるか否かを判定するステップと、(ハ)要素機器がホスト装置の純正規格に適応すると判定された場合、要素機器の情報である要素機器情報を無線タグが内蔵するメモリから読み出し、リーダ・ライタに対して送信するステップと、(ニ)リーダ・ライタが、要素機器情報から、要素機器がホスト装置の純正規格に適応するか否かを判定するステップとを含むことを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、各構成要素の大きさの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0013】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る純正機器判別システムは、図1に示すように、リーダ・ライタ11及びホストコンピュータ(マイクロプロセッサ)12等を備えるホスト装置1と、純正機器判別用の無線タグ20を備えた要素機器2との組み合わせからなる。「要素機器2」とは、ホスト装置1と組み合わせて用いられる部品となる機器で、一般には、例えば、「消耗品」と称せられる比較的寿命の短い機器である。一方、ホスト装置1は、一般には、例えば、「備品」となる比較的長寿命の電子装置や機械装置である。例えば、図1のように、ホスト装置1をコピー機とすれば、要素機器2は、このコピー機の消耗品であるトナーボトル、及びこのトナーボトルに収納されたトナーが該当する。ホスト装置1としては、他に家電製品や工作機械等種々の装置が該当する。例えば、ホスト装置1が工作機械の高速切断機であれば、要素機器2は切断砥石でも良い。
【0014】
尚、技術革新の進歩を考慮すれば、ホスト装置1は、必ずしも、税法上の「備品」となる比較的長寿命の電子装置や機械装置である必要はなく、要素機器2と同程度の寿命の短い装置でも構わない。
【0015】
いずれにせよ、第1の実施の形態に係る純正機器判別システムは、要素機器(消耗品)2をホスト装置(備品)1の近傍に近づける若しくは、所定の収納場所に挿入し、ホスト装置1を起動すると、若しくはホスト装置1が所定の状態に到達すると、ホスト装置1と要素機器(消耗品)2との間で、無線通信で情報交換をすることができる。
【0016】
純正機器判別用の無線タグ20は、ICチップ21と送受信アンテナ22を内部に埋め込み通信機能を備えた電子荷札(タグ)である。「無線タグ20」は、非接触式ICカードと比べて形状に制限がなく、要素機器2の形状に合わせた形状の選択が可能である。無線タグ20は、一般に、1m以内の通信距離用の「近接・近傍型」、数メートルの通信距離用の「マイクロ波型(数メートル)」に分類されるが、図1のような構成では、近接・近傍型が採用可能である。しかし、近接・近傍型に限定されるものではなく、使用の形態に応じて、マイクロ波型であっても良いことは勿論である。上記において例示した高速切断機の要素機器2としての切断砥石の場合は、砥粒と同程度の豆粒程度の無線タグ20を切断砥石に混ぜて、切断砥石の摩耗と共に、無線タグ20が消失するようにすれば、セキュリティ上好ましい。しかし、切断砥石のシャフトに貼り付け、切断砥石の摩耗と共には消失しないような構成でも良い。更に、切削装置(ホスト装置1)と切削油(要素機器2)の組み合わせように、要素機器2の実体は液体等でも、その容器に無線タグ20が内蔵若しくは、貼り付けられる構造であれば、第1の実施の形態に係る純正機器判別システムは適用可能である。
【0017】
無線タグ20は、図3に示すように、ICチップ(半導体チップ)21、及びICチップ21に接続された送受信アンテナ22を備えている。送受信アンテナ22は、コイル状のループアンテナでも、平板状のパッチアンテナでも良く、その他種々の形態が採用可能である。更に、複数のパッチアンテナを配列したアンテナアレーでも良い。尚、図3では、1個の送受信アンテナ22が示されているが、送信アンテナと受信アンテナの2系列を備えても良い。更に、複数のパッチアンテナを配列したアンテナアレーでも良い。第1の実施の形態に係る純正機器判別システムにおいては、ホスト装置1から受信した純正機器判別用の信号により無線タグ20の送受信アンテナ22に、電場及び磁場を生じる。そして、送受信アンテナ22に電磁誘導により誘導起電力を生じる。
【0018】
そして、図3に示すように、無線タグ20を構成するICチップ21は、送受信アンテナ22と接続した変復調回路23、変復調回路23に接続された処理制御回路24、処理制御回路24に接続されたEEPROM等のメモリ25等を備えている。変復調回路23は、ホスト装置1からのRF信号(電波信号)に含まれる要素機器信号等の信号を復調する復調回路と、メモリ25に格納されている情報を送信するために変調する変調回路とを備えている。図3に示すように、1個の送受信アンテナ22を有する場合は、復調回路の入力と変調回路への出力を切り替える切り替えスイッチ(図示省略)が送受信アンテナ22と変復調回路23の間に備えられている。変復調の方式は、位相変調、周波数変調或いは、振幅変調のいずれでも構わない。
【0019】
ICチップ21に集積化されたメモリ25は、ホスト装置1の純正規格に適応する純正要素機器2としての各種情報を格納する。このため、メモリ25は、例えば、無線タグ20の固有の番号であるカードアドレスを格納するカードアドレス情報格納部25a及び要素機器2の固有の情報である要素機器情報を格納する要素機器情報格納部25b等を備える。ICチップ21に集積化された処理制御回路24は、コマンドが正規のコマンドであるか否かを判定する認識信号判定モジュール24a、コマンドが正規のコマンドであると判定された場合、メモリ25に格納された情報をメモリ25から読み出し、リーダ・ライタ11に対して送信可能にする情報読み出しモジュール24bを有する。認識信号判定モジュール24aは、例えば、ホスト装置1からの純正機器判別用の要素機器認識信号(要素機器情報要求コマンド)に基づき要素機器2がホスト装置1の純正規格に適応するか否かを判定する。情報読み出しモジュール24bは、例えば、要素機器2がホスト装置1の純正規格に適応すると判定された場合に要素機器情報をメモリ25の要素機器情報格納部25bから読み出す。
【0020】
この結果、無線タグ20において、ICチップ21は、要素機器認識信号(要素機器情報要求コマンド)等の信号を送受信アンテナ22を介してホスト装置1からのRF信号(電波信号)を受信し、更に、メモリ25に格納されている情報を変調してRF信号(電波信号)を送受信アンテナ22を介してホスト装置1に送信することができる。この様に、無線タグ20は、電池等の電源を内蔵せず、非接触で無線タグ20に内蔵されたメモリ25の情報を読み出し又は書き込みを行うことができる。又、ICチップ21が内蔵するメモリ25は、EEPROM等の不揮発性メモリであるので、ICチップ21の電力が無くなってもメモリ25に格納された情報が保持される。
【0021】
ホスト装置1は、図2に示すように、リーダ・ライタ11、リーダ・ライタ11に接続されたホストコンピュータ(マイクロプロセッサ)12、リーダ・ライタ11に接続された送信アンテナ13及びリーダ・ライタ11に接続された受信アンテナ14等を備える。送信アンテナ13及び受信アンテナ14は、送受信アンテナ22と同様に、ループアンテナでも、パッチアンテナでも良い。更に、複数のパッチアンテナを配列したアンテナアレーでも良い。リーダ・ライタ11は、要素機器認識信号(要素機器情報要求コマンド)等の信号を送信アンテナ13を介して要素機器2に送信する。又、リーダ・ライタ11は、要素機器2からの各種情報を受信アンテナ14を介してRF信号(電波信号)として受信する。RF信号(電波信号)のキャリア周波数は特に限定されないが、例えば、13.56MHzが使用可能である。更に、リーダ・ライタ11は、要素機器2が発する電波信号(要素機器情報)に基づき要素機器2を認識する。ホストコンピュータ12は、リーダ・ライタ11を制御するマイクロプロセッサである。
【0022】
ホスト装置1に内蔵若しくは搭載されたリーダ・ライタ11は、図2に示すように、ホストコンピュータ12に接続された処理制御回路15、処理制御回路15と送信アンテナ13との間に接続された送信回路16、処理制御回路15と受信アンテナ14との間に接続された受信回路17等を備える。処理制御回路15は、外部(要素機器2)に対して送信するコマンドを生成するコマンド生成モジュール15a、外部(要素機器2)から送られた各種情報を判定する情報判定モジュール15bを有するディジタルベースバンドプロセッサ(DBBP)である。
【0023】
例えば、コマンド生成モジュール15aは、要素機器2の情報を要求するための要素機器情報要求コマンド(要素機器認識信号)等のコマンドを生成する。又、情報判定モジュール15bは、例えば、要素機器2が発するRF信号(電波信号)に含まれる要素機器情報に基づき要素機器2がホスト装置1の純正規格に適応するか否かを判定する。
【0024】
リーダ・ライタ11に内蔵された送信回路16は、要素機器認識信号(要素機器情報要求コマンド)等の信号を送信アンテナ13を介して要素機器2に送信する回路であり、RFフロントエンド部、中間周波数(IF)部、ベースバンド部を備える。送信回路16のベースバンド部には処理制御回路15からのディジタルのベースバンド信号をアナログ信号に変換するD−A変換器がそれぞれ備えられている。ディジタルのベースバンド信号は、D−A変換器により、アナログのベースバンド信号となり、ベースバンドフィルタを介して、変調回路を備えるIF部に入力される。変調回路のミキサにおいて発振器からの搬送波のRF周波数と混合され、変調される。変調の方式は、無線タグ20側の方式と同じであれば、位相変調、周波数変調或いは、振幅変調のいずれでも構わない。IF部の出力は、送信回路16のRFフロントエンド部を構成するMMICに供給される。MMICがRF増幅したRF信号が、送信アンテナ13に供給される。
【0025】
一方、リーダ・ライタ11に内蔵された受信回路17は、要素機器2からの各種情報を受信アンテナ14を介して電気信号に復調する回路で、RFフロントエンド部、IF部、ベースバンド部を備える。受信アンテナ14を介して入力されたRF信号は、RFフロントエンド部で、ミキサを介してIF信号を生成する。IF信号はIF部に入力される。IF部は、復調回路を備え、無線タグ20から送られた信号が復調される。復調の方式は、無線タグ20側の方式と同一の方式が採用される。IF部が備えるミキサにおいて、更に低周波のベースバンド信号がそれぞれ生成され、ベースバンド信号は、A−D変換器でディジタル信号に変換され、処理制御回路15に入力される。
【0026】
図1に示す純正機器判別システムにおいて、例えば図4に示すように、外装(外観)が同じ複数の要素機器(消耗品)2a〜2dが存在する場合を考える。図4では、要素機器2cは、図3に示す要素機器2と同じ構成であり、ホスト装置1の純正規格に適応する純正規格機器であるとして説明する。即ち、純正規格機器である要素機器2cのみが、無線タグ20を備えていると仮定する。一方、要素機器2a,2b及び2dは、要素機器2の模造機器であると仮定する。即ち、要素機器2a、要素機器2b及び要素機器2dは、無線タグ20を備えていない。以下、この様な前提の下で、図1〜図4を用いて、第1実施の形態に係る純正機器判別方法について図5のフローチャートを参照して説明する。
【0027】
(イ)先ず、ステップS210において、図4に示すように、要素機器2a〜2dのいずれかを近接・近傍型の無線タグ20が動作可能な距離以内となるように、ホスト装置1に近づける。図4に示すようなコピー機の場合は、ホスト装置1としてのコピー機の内部に挿入若しくは、コピー機の内部の一部に接触・固定しても良い。但し、ここでは、ホスト装置1としてのコピー機の近傍に近づけるとして、以後の説明をする。要素機器2a〜2dのいずれかをホスト装置1の近傍に近づけた状態で、ホスト装置1を起動すると、起動時に、ホストコンピュータ(マイクロプロセッサ)12により制御されて、リーダ・ライタ11のコマンド生成モジュール15aが要素機器情報要求コマンド(要素機器認識信号)を生成する。或いは、要素機器2a〜2dが、このコピー機のトナーボトルとすれば、トナーが残り少なくなったとき、ホストコンピュータ(マイクロプロセッサ)12により制御されて、「トナーを補給してください」というメッセージをコピー機の操作パネルの表示部に表示すると同時に、コマンド生成モジュール15aが要素機器情報要求コマンドを生成するようにしても良い。そして、リーダ・ライタ11の送信回路16が、要素機器認識信号(要素機器情報要求コマンド)をホスト装置1の送信アンテナ13を介して、ホスト装置1の近傍に近づけられた対応する要素機器2a〜2dのいずれかに送信する。
【0028】
(ロ)模造要素機器2a,2b及び2dのいずれかがホスト装置1の近傍に近づけられた場合には、これらの模造要素機器2a,2b,2dのいずれもが無線タグ20を備えていない。そのため、ステップS220において、ホスト装置1から送信された要素機器認識信号(要素機器情報要求コマンド)を受信できない。要素機器認識信号を受信できなければ、ホスト装置1に対して無応答となるので、処理を終了する。このとき、コピー機の操作パネルの表示部に「用意されたトナーボトルは模造品です。専用(純正)のトナーボトルを用意してください」というメッセージを表示しても良い。一方、ステップS210において、ホスト装置1に近づけたのが、純正規格機器(専用のトナーボトル)である場合には、要素機器2cは、無線タグ20を備えている。そのため、ステップS230において、要素機器2cが備えるICチップ21は、送受信アンテナ22を介して受信したRF信号(電波信号)から、要素機器認識信号を復調する。
【0029】
(ハ)次に、ステップS240において、無線タグ20の認識信号判定モジュール24aは、ホスト装置1から送られてきた要素機器認識信号(要素機器情報要求コマンド)に基づき、要素機器2cは、自己が要素機器2cを純正規格機器(専用品)とするホスト装置1に対応しているか否かを判定する。要素機器2cが、自己を純正規格機器とするホスト装置1に対応すると判定した場合に、無線タグ20の情報読み出しモジュール24bは、要素機器2cの固有の情報(要素機器情報)をメモリ25の要素機器情報格納部25bから読み出す。一方、要素機器2cが、自己を純正規格機器とするホスト装置1に対応しないと判定された場合に、無線タグ20は、その後の処理を終了する。要素機器2cが、自己を純正規格機器とするホスト装置1に対応しないと判定された場合には、ホスト装置1に対して無応答となるので、コピー機の操作パネルの表示部に、再び「用意されたトナーボトルは模造品です。専用(純正)のトナーボトルを用意してください」というメッセージを表示しても良い。
【0030】
(ニ)次に、ステップS250において、無線タグ20のICチップ21は、自己の固有の情報(要素機器情報)でキャリア周波数を変調してRF信号(電波信号)を生成する。このRF信号(電波信号)は、送受信アンテナ22を介してをホスト装置1に送信される。次に、ステップS260において、ホスト装置1のリーダ・ライタ11が備える受信回路17に、要素機器情報が受信アンテナ14を介して電気信号として伝達される。
【0031】
(ホ)次に、ステップS270において、リーダ・ライタ11の処理制御回路15の情報判定モジュール15bは、無線タグ20から送られた要素機器情報に基づき要素機器2cがホスト装置1の純正規格に適応するか否か判定する。情報判定モジュール15bが、要素機器情報に基づき要素機器2cがホスト装置1の純正規格に適応すると判定すれば、ホスト装置1がコピー機であれば、このとき、コピー機の操作パネルの表示部に「トナー補給カバーを開けてください」等のトナーの補給方法の必要な表示がされる。一方、情報判定モジュール15bが、要素機器2cがホスト装置1の規格に適応しないと判定された場合に、リーダ・ライタ11は、要素機器2cを純正規格機器として認識せず、トナー補給カバーはロックされた状態で、トナーボトルをトナー補給口に挿入できないように、機械的に禁止する。
【0032】
この様に、第1実施の形態に係る純正機器判別システムによれば、無線タグ20を備えない模造要素機器2a,2b,2dである場合に、要素機器認識信号(要素機器情報要求コマンド)を受信できない。その結果、純正機器判別システムは、ホスト装置1が模造要素機器2a,2b,2dからの要素機器情報を受信しなくても、純正規格機器でないことを簡単に判別できる。更に、その要素機器2a〜2dをホスト装置1取り付けて、実際に動作させなくても簡単に、且つ完璧に純正規格機器でないことを判別できる。即ち、ホスト装置1に模造要素機器2a,2b,2dのいずれかが近づけられた状態において、ホスト装置1を、起動、若しくはホスト装置1が動作中に所定の状態に到達すると直ちに、模造要素機器2a,2b,2dが純正規格機器ではないと判定できる。このため、模造要素機器2a,2b,2dを使用したことが原因でホスト装置1が故障するトラブル、更にはホスト装置1を操作している人への被害等も確実に防止できる。又、要素機器2cがホスト装置1から送られた要素機器認識信号(要素機器情報要求コマンド)を受信すると、無線タグ20は、要素機器認識信号に基づき要素機器2cがホスト装置1の純正規格に適応するか否か判定できるので、無線タグ20を有する競合する他社の要素機器等であっても、その使用を排除できる。このため、外見上ではその判断がつかない、著しく品質の劣る不法コピー品等の要素機器2も簡単に判別できるので、そのホスト装置1の本来の性能及びその結果物(製品)の品質を保つことができる。
【0033】
尚、無線タグ20は、バーコード等に比べて複製するのが難しいため、無線タグ20を備える第1実施の形態に係る純正機器判別システムは他の純正機器判別システムに比べてセキュリティが高くなる。
【0034】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る純正機器判別システムは、図1と同様に、リーダ・ライタ11、ホストコンピュータ(マイクロプロセッサ)12、リーダ・ライタ11に接続された送信アンテナ13、受信アンテナ14等を備えるホスト装置1と、無線タグ20を備える要素機器2との組み合わせからなる。
【0035】
第2の実施の形態に係る要素機器2が備える無線タグ20は、図6に示すように、ICチップ21、及びICチップ21に接続された送受信アンテナ22等を備え、且つICチップ21が、変復調回路23、変復調回路23に接続された処理制御回路24、処理制御回路24に接続されたメモリ25等を備えている点で図3と共通している。しかし、メモリ25が、カードアドレスを格納するカードアドレス情報格納部25a、要素機器情報を格納する要素機器情報格納部25bの他に、更に、無線タグ20へのアクセスに使用するアクセスキーを格納するアクセスキー情報格納部25c、無線タグ20のセキュリティ機能に関するセキュリティ情報を格納するセキュリティ情報格納部25d、ホスト装置1に関する情報を格納するホスト装置情報格納部25e、要素機器2が使用済みか否か等の要素機器2の履歴情報等を格納する履歴情報格納部25f及びユーザ情報を格納するユーザ情報格納部25g等を備える点で図3とは異なる。更に、ICチップ21の処理制御回路24は、図3の認識信号判定モジュール24a及び情報読み出しモジュール24bに加え、順序論理回路24cを有する点で図3とは異なる。順序論理回路24cは、通信状態の遷移を示す第1遷移フラグ(フラグA)241及び第2遷移フラグ(フラグB)242、更には、第1遷移フラグ241及び第2遷移フラグ242の遷移状態を設定する状態遷移設定部243を備える。第1遷移フラグ241及び第2遷移フラグ242は、例えばフリップフロップ回路で構成すれば良く、状態遷移設定部243には組み合わせ論理回路を使用可能である。
【0036】
ホスト装置1の構造等他の構成は、第1の実施の形態と実質的に同様であるので、重複した記載を省略する。
【0037】
第2の実施の形態に係る純正機器判別方法は、図6に示す処理制御回路24が備える第1遷移フラグ(フラグA)241及び第2遷移フラグ(フラグB)242の2系統の遷移フラグにより、通信状態や情報の読み出しを制御する点に特徴がある。前述したように、ホスト装置1の構造は、第1の実施の形態の図1、図2と実質的に同様である。このため、第1の実施の形態で説明した図1、図2を含めて、図6を参照しながら、第2の実施の形態に係る純正機器判別方法を、図7のフローチャートに従って説明する。
【0038】
(イ)先ず、ステップS310において、状態遷移設定部243は、第1遷移フラグ(フラグA)241及び第2遷移フラグ(フラグB)242の初期状態(遷移状態)をそれぞれ”0(第1遷移状態)”とする。そして、状態遷移設定部243は、各種コマンドを受信するまで第1遷移フラグ(フラグA)241及び第2遷移フラグ(フラグB)242の遷移状態を”0(第1遷移状態)”に維持して、受信状態となるのを待つ。次に、ステップS311では、何らかのコマンドを要素機器2が受信したか否かを判定する。コマンド受信待ち状態において、図4に示すように、要素機器2を近接・近傍型の無線タグ20が動作可能な距離以内となるように、ホスト装置1に近づける。図4に示すようなコピー機の場合は、ホスト装置1としてのコピー機の内部に挿入若しくは、コピー機の内部の一部に接触・固定しても良い。但し、第1の実施の形態と同様に、第2の実施の形態でも、ホスト装置1としてのコピー機の近傍に近づけて、コマンド受信待ち状態にするとして、以後の説明をする。要素機器2をホスト装置1の近傍に近づけたコマンド受信待ち状態で、ホスト装置1を起動すると、起動時に、図2に示すホストコンピュータ(マイクロプロセッサ)12により制御されて、リーダ・ライタ11のコマンド生成モジュール15aが要素機器2対する各種コマンドを生成する。第1の実施の形態と同様に、要素機器2が、このコピー機のトナーボトルとすれば、トナーが残り少なくなったとき、「トナーを補給してください」というメッセージをコピー機の操作パネルの表示部に表示すると同時に、ホストコンピュータ(マイクロプロセッサ)12により制御されて、コマンド生成モジュール15aが各種コマンドを生成するようにしても良い。そして、リーダ・ライタ11の送信回路16が、要素機器コマンドをホスト装置1の送信アンテナ13を介して、ホスト装置1の近傍に近づけられた対応する要素機器2に送信する。ステップS311でコマンドを要素機器2が受信しないと判定されれば、無線タグ20は、受信状態となるのを待ち続ける。ステップS311で、無線タグ20がホスト装置1からの何らかのコマンドを要素機器2が受信したと判定すれば、無線タグ20はステップS312に進む。尚、第1の実施の形態に係る純正機器判別システムと同様に、無線タグ20を備えていない模造要素機器がホスト装置1の近傍に近づけられた場合には、ホスト装置1から送信された各種コマンドを受信できないので、ホスト装置1に対して無応答となるので、処理を終了する。
【0039】
(ロ)ステップS312において、先ず、何らかのコマンドが、要素機器2に対する正しい要素機器情報要求コマンドか否かを無線タグ20が判断する。
【0040】
即ち、無線タグ20の認識信号判定モジュール24aは、自己(無線タグ20)が要素機器2を純正規格機器(専用品)とするホスト装置1に対応しているか否かを判定する。ステップS312において、受信したコマンドが正規の要素機器情報要求コマンドであると判断された場合、ステップS313に進み、無線タグ20からホスト装置1へ要素機器情報を送信する。ステップS313で、要素機器情報を送信後、ステップS314に進み、ステップS314では、ホスト装置1へ送信した要素機器情報を基に、状態遷移設定部243は、履歴情報格納部25fに格納された要素機器の履歴情報を参照して、第1遷移フラグ(フラグA)241を”0(第1遷移状態)”若しくは”1(第2遷移状態)”にセットする。例えば、履歴情報格納部25fに「使用済登録信号」が要素機器の履歴情報として格納されている場合は、状態遷移設定部243は、第1遷移フラグ(フラグA)241を”0(第1遷移状態)”にセットし、そうでない場合は、第1遷移フラグ(フラグA)241を”1(第2遷移状態)”にセットする。具体的には、例えば、図1及び図4に示すようにホスト装置1がコピー機で、これの要素機器が、このコピー機のトナーボトルとすれば、トナーが残り少なくなったとき、「トナーを補給してください」というメッセージをコピー機の操作パネルの表示部に表示すると同時に、無線タグ20に、「使用済登録信号」を送る。すると、無線タグ20の状態遷移設定部243は、履歴情報格納部25fに、「使用済登録信号」を要素機器の履歴情報として格納しておく。従って、この使用済のトナーボトルの場合は、間違って、或いは意図的に、再使用を試みても、無線タグ20の状態遷移設定部243は、要素機器の履歴情報を参照して、第1遷移フラグ(フラグA)241を”0(第1遷移状態)”にセットする。その後、ステップS340において、ホスト装置1のリーダ・ライタ11は、処理を続けるか否か判断する。即ち、リーダ・ライタ11の処理制御回路15の情報判定モジュール15bは、無線タグ20から送られた要素機器情報に基づき要素機器2がホスト装置1の純正規格に適応するか否か判定する。情報判定モジュール15bが、要素機器情報に基づき要素機器2がホスト装置1の純正規格に適応すると判定すれば、コマンド生成モジュール15aが次のコマンド(カードアドレス要求コマンド)を生成する。ホスト装置1のリーダ・ライタ11が、処理を続ける場合は、図7のステップS311の前まで戻り、無線タグ20は、コマンド受信待ち状態へと移行する。一方、情報判定モジュール15bが、要素機器2がホスト装置1の規格に適応しないと判定された場合に、リーダ・ライタ11は、要素機器2を認識せず、処理を続けない場合となるので、純正機器判別システムは、ここで処理を終了する。この場合、トナー補給カバーはロックされた状態で、トナーボトルをトナー補給口に挿入できないように、機械的に禁止する。
【0041】
(ハ)処理を続ける場合、無線タグ20は、再び、コマンド受信待ち状態からステップS311を経てステップS312に至る。ステップS312において、受信したコマンドが要素機器情報要求コマンド以外であると判断された場合、無線タグ20は、ステップS320に進む。ステップS320において、第1遷移フラグ(フラグA)241が”0(第1遷移状態)”の場合、無線タグ20は無応答である。例えば、履歴情報格納部25fに「使用済登録信号」が要素機器の履歴情報として格納されている場合は、状態遷移設定部243は、第1遷移フラグ(フラグA)241を”0(第1遷移状態)”にセットしているので、ステップS320を経て無応答(ステップS332)になる。その後、ステップS340において、ホスト装置1のリーダ・ライタ11は、処理を続けるか否か判断する。処理を続ける場合に、ステップS311の前まで戻り、無線タグ20は、コマンド受信待ち状態へと移行する。一方、処理を続けない場合には、純正機器判別システムは、ここで処理を終了する。ステップS332の無応答のループが続く場合、或いは一定の時間無応答となれば、純正機器判別システムは、ここで自動的に処理を終了するようにしても良い。要素機器2が、純正規格機器でない場合にも、ステップS320を経て無応答(ステップS332)となるので、コピー機の操作パネルの表示部に、「専用(純正)のトナーボトルを用意してください」というメッセージを表示してから、処理を終了しても良い。
【0042】
(ニ)一方、コマンド受信待ち状態からステップS311,S312を経てステップS320に至り、ステップS320において、第1遷移フラグ(フラグA)241が1と判断された場合は、ステップS321に進む。ステップS321において、無線タグ20は受信したコマンドがカードアドレス要求コマンドか否かを判別する。
【0043】
(ホ)ステップS321において、カードアドレス要求コマンドであると判断された場合は、ステップS322へ進む。ステップS322では、無線タグ20はカードアドレスを送信し、ステップS323へ進む。ステップS323では、状態遷移設定部243が第2遷移フラグ(フラグB)242を”1(第2遷移状態)”にセットする。その後、ステップS340において、ホスト装置1のリーダ・ライタ11は、処理を続けるか否か判断する。処理を続ける場合に、ステップS311の前まで戻り、無線タグ20は、コマンド受信待ち状態へと移行する。更に、カードアドレスを受信したホスト装置1のリーダ・ライタ11は、カードアドレスを基に、第2の実施の形態に係る純正機器判別方法の通信に必要なアクセスキーを生成する。一方、処理を続けない場合には、純正機器判別システムは、ここで処理を終了する。
【0044】
(ヘ)処理を続ける場合、無線タグ20は更に、コマンド受信待ち状態からステップS311,S312、S320を経てステップS321に至る。ステップS321において、受信したコマンドがカードアドレス要求コマンド以外と判断された場合であれば、ステップS330に進む。ステップS330において、第2遷移フラグ(フラグB)242が”0(第1遷移状態)”の場合、無線タグ20は無応答(ステップS332)で、ステップS340において、ホスト装置1のリーダ・ライタ11は、処理を続けるか否か判断する。処理を続ける場合に、ステップS311の前まで戻り、無線タグ20は、コマンド受信待ち状態へと移行する。一方、処理を続けない場合には、純正機器判別システムは、ここで処理を終了する。一方、ステップS330において第2遷移フラグ(フラグB)242が”1(第2遷移状態)”の場合、ステップS331に進む。ステップS331において、認識信号判定モジュール24aは、ホスト装置1から送られたアクセスキーが正しいか否かを、カードアドレスを基に判定する。アクセスキーが正しければ、無線タグ20は各種情報を読み出す。こうして、第1遷移フラグ(フラグA)241、及び第2遷移フラグ(フラグB)242が共に”1(第2遷移状態)”となると、全てのコマンドのアクセスがアクセスキーを用いて可能となる。例えば、ステップS330において、第2遷移フラグ(フラグB)242の遷移状態が”1(第2遷移状態)”である場合に、無線タグ20は、セキュリティ情報要求コマンド、ホスト装置情報要求コマンド、ユーザ情報要求コマンド等のコマンドをアクセスキーと共に受信する。受信する信号が例えばセキュリティ情報要求コマンドである場合に、無線タグ20は、アクセスキーを識別した後、セキュリティ情報をメモリ25のセキュリティ情報格納部25dから読み出す。同様に、ホスト装置情報要求コマンドである場合に、無線タグ20は、アクセスキーを識別した後、メモリ25のホスト装置情報格納部25eからホスト装置情報を、ユーザ情報要求コマンドである場合に、無線タグ20は、アクセスキーを識別した後、ユーザ情報をメモリ25のユーザ情報格納部25gから読み出す。そして、ステップS340に進み、ホスト装置1のリーダ・ライタ11は、処理を続けるか否か判断する。処理を続ける場合に、ステップS311の前まで戻り、無線タグ20は、コマンド受信待ち状態へと移行する。一方、処理を続けない場合には、純正機器判別システムは、ここで処理を終了する。
【0045】
この様に、第2の実施の形態に係る純正機器判別システムにおいては、無線タグ20内部に通信状態の遷移を示すフラグとして第1遷移フラグ(フラグA)241、第2遷移フラグ(フラグB)242の2系統を設けている。そして、ホスト装置1のリーダ・ライタ11が無線タグのメモリ25に格納された各種の情報を得ようとするとき、情報入手の手順として、(a)要素機器情報、(b)カードアドレスの読み出し後、即ちフラグA=フラグB=1でなければ、メモリ25に格納された各種の情報を読み出すことはできない。更に第1遷移フラグ(フラグA)241が1となる条件は、履歴情報格納部25fに格納された要素機器の履歴情報によって設定できるようにすることで、例えば使用済みの要素機器2に内蔵されている履歴情報格納部25fの要素機器の履歴情報に、第1遷移フラグ(フラグA)241が1とならないようなデータを書き込むことで、以後完全に無線タグ20へとの通信が不可能(無応答となる)とすることができ、無線タグ20のメモリ25に格納された各種情報の流出を防ぐことができる。
【0046】
又、第2の実施の形態に係る純正機器判別システムによれば、第1遷移フラグ(フラグA)241、第2遷移フラグ(フラグB)242の2つのフラグが共に1となり、要素機器2へ取り付けられた無線タグ20との通信が可能となったとき、その通信時に用いられるアクセスキーは、カードアドレスを基に生成される。このため、万が一、1つの無線タグ20のアクセスキーが解析されても、そのアクセスキーはその無線タグ20固有のものであり、他の無線カードのアクセスには用いることができないため、システム全体のセキュリティ性を高めることができる。
【0047】
更に、第2の実施の形態に係る純正機器判別システムによれば、第1の実施の形態と同様に、様々なホスト装置1と、そのホスト装置1に取り付けられている要素機器2との組み合わせからなるシステムにおいて、要素機器2がそのホスト装置1の規格に適応しているかを、その要素機器2を取り付けて実際に動作させなくても簡単に判別できる。特に、外見上ではその判断がつかない、著しく品質の劣る不法コピー品等の要素機器2も簡単に判別できるので、そのホスト装置1本来の性能及びその結果物(製品)の品質を保つことができる。又、模造品を使用したことが原因でホスト装置1本体の故障、更には操作している人への被害等も確実に防止できる。
【0048】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1及び第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、システムのセキュリティ性が高く、不正に模造された要素機器の使用を簡単に防止することが可能で、ホスト装置の主性能及びホスト装置の結果物(製品)の品質を一定に保つことができる純正機器判別システム、これによる純正機器判別方法、これらに用いられるリーダ・ライタ及び無線タグを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施の形態に係る純正機器判別システムの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るホスト装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る要素機器の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る純正機器判別システムの純正機器判別方法を説明する概略図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る純正機器判別方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る要素機器の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る純正機器判別方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…ホスト装置
2…要素機器
2a,2b,2d…模造要素機器
2c…(純正)要素機器
11…リーダ・ライタ
12…ホストコンピュータ(マイクロプロセッサ)
13…送信アンテナ
14…受信アンテナ
15…処理制御回路
15a…コマンド生成モジュール
15b…情報判定モジュール
16…送信回路
17…受信回路
20…無線タグ
21…ICチップ
22…送受信アンテナ
23…変復調回路
24…処理制御回路
24a…認識信号判定モジュール
24b…情報読み出しモジュール
24c…順序論理回路
25…メモリ
25a…カードアドレス情報格納部
25b…要素機器情報格納部
25c…アクセスキー情報格納部
25d…セキュリティ情報格納部
25e…ホスト装置情報格納部
25f…履歴情報格納部
25g…ユーザ情報格納部
241…第1遷移フラグ
242…第2遷移フラグ
243…状態遷移設定部

Claims (22)

  1. 外部に対して送信するコマンドを生成するコマンド生成モジュール、外部から送られた情報を判定する情報判定モジュールを有するリーダ・ライタを備えるホスト装置と、
    前記ホスト装置の純正規格に適応する純正要素機器としての情報を格納するメモリ、前記コマンドが正規のコマンドであるか否かを判定する認識信号判定モジュール、前記コマンドが正規のコマンドであると判定された場合、前記メモリに格納された情報を前記メモリから読み出し、前記リーダ・ライタに対して送信可能にする情報読み出しモジュールを有する無線タグを備える要素機器
    とを備えることを特徴とする純正機器判別システム。
  2. 前記メモリは、
    前記ホスト装置の純正規格に適応する純正要素機器としての要素機器情報を格納する要素機器情報格納部と、
    前記無線タグの固有の番号であるカードアドレスを格納するカードアドレス情報格納部
    とを備えることを特徴とする請求項1に記載の純正機器判別システム。
  3. 前記無線タグは、互いに独立に動作する第1及び第2遷移フラグを備え、該第1及び第2遷移フラグの遷移状態により、前記リーダ・ライタと前記無線タグとの間の通信状態が制御されることを特徴とする請求項2に記載の純正機器判別システム。
  4. 前記無線タグは、前記メモリに格納された前記要素機器情報を送信後、前記第1遷移フラグを初期状態である第1遷移状態に維持、又は該第1遷移状態から、該第1遷移状態とは異なる第2遷移状態へ状態遷移させることを特徴とする請求項3に記載の純正機器判別システム。
  5. 前記無線タグは、前記要素機器の履歴に応じて、前記第1遷移フラグを前記第1遷移状態に維持するか前記第2遷移状態へ状態遷移させるかを判断することを特徴とする請求項4に記載の純正機器判別システム。
  6. 前記無線タグは、前記要素機器が使用済みの場合、前記第1遷移フラグを前記第1遷移状態に維持することを特徴とする請求項5に記載の純正機器判別システム。
  7. 前記無線タグは、前記メモリに格納された前記カードアドレスを送信後、前記第2遷移フラグを初期状態である第1遷移状態から、該第1遷移状態とは異なる第2遷移状態へ状態遷移させることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の請求項2に記載の純正機器判別システム。
  8. ホスト装置と、該ホスト装置に対して用いられ、前記ホスト装置からのコマンドが、正規のコマンドであるか否かを判定する認識信号判定モジュール、メモリに格納された情報を前記メモリから読み出し、前記ホスト装置に対して送信可能にする情報読み出しモジュールを有する無線タグを備える要素機器との組み合わせからなり、該要素機器が前記ホスト装置の純正な規格に適応した純正機器であるか否かを判別するシステムに用いられるホスト装置に用いられるリーダ・ライタであって、
    前記無線タグに対して送信する前記コマンドを生成するコマンド生成モジュールと、
    前記無線タグから送られた情報を判定する情報判定モジュール
    とを備えることを特徴とするリーダ・ライタ。
  9. 外部に対して送信するコマンドを生成するコマンド生成モジュール、外部から送られた情報を判定する情報判定モジュールを有するリーダ・ライタを備えるホスト装置と、該ホスト装置に対して用いられる要素機器との組み合わせからなり、該要素機器が前記ホスト装置の純正な規格に適応した純正機器であるか否かを判別するシステムに用いられる要素機器に備えられる無線タグであって、
    前記ホスト装置の純正規格に適応する純正要素機器としての情報を格納するメモリと、
    前記コマンドが、正規のコマンドであるか否かを判定する認識信号判定モジュールと、
    前記コマンドが、正規のコマンドであると判定された場合、前記メモリに格納された情報を前記メモリから読み出し、前記リーダ・ライタに対して送信可能にする情報読み出しモジュール
    とを備えることを特徴とする無線タグ。
  10. 前記メモリは、
    前記ホスト装置の純正規格に適応する純正要素機器としての要素機器情報を格納する要素機器情報格納部と、
    前記無線タグの固有の番号であるカードアドレスを格納するカードアドレス情報格納部
    とを備えることを特徴とする請求項9に記載の無線タグ。
  11. 互いに独立に動作する第1及び第2遷移フラグを更に備え、該第1及び第2遷移フラグの遷移状態により、前記リーダ・ライタと前記無線タグとの間の通信状態が制御されることを特徴とする請求項10に記載の無線タグ。
  12. 前記メモリに格納された前記要素機器情報を送信後、前記第1遷移フラグを初期状態である第1遷移状態に維持、又は該第1遷移状態から、該第1遷移状態とは異なる第2遷移状態へ状態遷移させることを特徴とする請求項11に記載の無線タグ。
  13. 前記要素機器の履歴に応じて、前記第1遷移フラグを前記第1遷移状態に維持するか前記第2遷移状態へ状態遷移させるかを判断することを特徴とする請求項12に記載の無線タグ。
  14. 前記要素機器が使用済みの場合、前記第1遷移フラグを前記第1遷移状態に維持することを特徴とする請求項13に記載の無線タグ。
  15. 前記メモリに格納された前記カードアドレスを送信後、前記第2遷移フラグを初期状態である第1遷移状態から、該第1遷移状態とは異なる第2遷移状態へ状態遷移させることを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載の無線タグ。
  16. ホスト装置と、該ホスト装置に対して用いられる要素機器との組み合わせからなるシステムにおいて、前記要素機器が前記ホスト装置の純正な規格に適応した純正機器であるか否かを判別する方法であって、
    前記ホスト装置のリーダ・ライタから、前記要素機器が有する無線タグに対して、要素機器情報要求コマンドを送信するステップと、
    前記無線タグの認識信号判定モジュールが、前記要素機器情報要求コマンドが、前記要素機器が前記ホスト装置の純正規格に適応することを示すコマンドであるか否かを判定するステップと、
    前記要素機器が前記ホスト装置の純正規格に適応すると判定された場合、前記要素機器の情報である要素機器情報を前記無線タグが内蔵するメモリから読み出し、前記リーダ・ライタに対して送信するステップと、
    前記リーダ・ライタが、前記要素機器情報から、前記要素機器が前記ホスト装置の純正規格に適応するか否かを判定するステップ
    とを含むことを特徴とする純正機器判別方法。
  17. 前記無線タグは、第1遷移フラグ及び第2遷移フラグを備え、前記要素機器情報を送信するステップの後、前記第1遷移フラグを初期状態である第1遷移状態に維持、又は該第1遷移状態から、該第1遷移状態とは異なる第2遷移状態へ状態遷移させるステップ
    を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の純正機器判別方法。
  18. 前記無線タグは、前記要素機器の履歴に応じて、前記第1遷移フラグを前記第1遷移状態に維持するか前記第2遷移状態へ状態遷移させるかを判断することを特徴とする請求項17に記載の純正機器判別方法。
  19. 前記無線タグは、前記要素機器が使用済みの場合、前記第1遷移フラグを前記第1遷移状態に維持することを特徴とする請求項18に記載の純正機器判別方法。
  20. 前記ホスト装置から前記無線タグに対しカードアドレス要求コマンドを送信するステップと、
    前記無線タグが、前記カードアドレス要求コマンドに基づき前記無線タグの固有の番号であるカードアドレスを前記メモリから読み出し、前記リーダ・ライタに対して送信するステップ
    とを更に含むことを特徴とする請求項19に記載の純正機器判別方法。
  21. 前記カードアドレスを送信するステップの後、前記第2遷移フラグを初期状態である第1遷移状態から、該第1遷移状態とは異なる第2遷移状態へ状態遷移させるステップ
    を更に含むことを特徴とする請求項20に記載の純正機器判別方法。
  22. 前記カードアドレスに基づいて前記無線タグへのアクセスに使用するアクセスキーを生成するステップ
    を更に含むことを特徴とする請求項20又は21に記載の純正機器判別方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010085192A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Yamato Scale Co Ltd 組合せ秤及び組合せ秤の構成要素の純正品判別システム

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