JP2004341173A - ディスプレイ表示パネル - Google Patents

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博 細野
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孝 谷口
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Abstract

【課題】保護機能層を組み込んだディスプレイ表示パネルにおいて、空気とディスプレイ界面部分および保護機能層界面部分で生じる可視光の反射を効果的に低減さ、コントラストが優れたディスプレイ表示パネルを提供すること。
【解決手段】ディスプレイパネルと保護機能層の間に空気層に代わる透明中間層を積層する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は保護機能層としての光学フィルターをディスプレイの片面に貼り付け、積層体の反射を低減させることにより表示画面のコントラストを高くして視認性を向上させたディスプレイ表示パネルに関するものである。詳しくは、光学フィルターを貼付ることで、従来ディスプレイパネルと光学フィルターの間に存在していた空気層を除くことによって、空気とディスプレイ界面部分および保護機能層界面部分で生じる可視光の反射を低減したものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、フラットパネルディスプレイの開発が急速に進んでおり、特に直視型ディスプレイは非発光型の液晶表示装置(LCD)の大型化や高コントラスト化が進んでいる。一方発光型のプラズマディスプレイパネル(PDP)は大型化が進み、市場では量産計画も発表されている。エレクトロルミネッセンス(EL)パネルについてはようやく量産化が計画されてきたが、小型ディスプレイが主流である。有機ELディスプレイもカラー化された製品が出るようになり、画像の視認性向上が求められている。特に高輝度であるアクティブ型構造は電極による反射が多くてコントラストが低いものとなるため円偏光板をディスプレイパネルの表面に設けることによってコントラストを向上させている。実際の使用に際しては、円偏光板の傷つき易さ、汚れやすい、反射が高い、外力によりガラス基板が割れやすいなど実用耐久性に不安な面があり、ハードコート処理、反射防止処理、防汚処理などが直接施されるか、ディスプレイパネルの前面に保護板を設置して使用している。保護板を設置した場合は、保護板が損傷したときに取り替えることができるというメリットがあった。しかし、ディスプレイパネルと保護板の間に空気層を有しているため、コントラストの向上による視認性の向上には限界があった。
【0003】
本発明者らは、先にディスプレイの前面に反射防止膜を有する光学フィルターを粘着剤層を介して貼付したPDPを提案しているが(特許文献1)、発光輝度の低いディスプレイには更なるコントラスト向上が望まれていた。すなわち、ディスプレーを保護しつつ、かつ、コントラストを高めるかが解決すべき課題となっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−260539号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、ディスプレイ表示パネルにおいて、表面の保護機能と高い視認性を持つディスプレイを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は前記課題を解決するため以下の構成を有する。
「(1)ディスプレイパネルの片面にA.透明中間層、B.保護機能層がこの順序で少なくとも積層されており、かつ各積層界面部分での反射率が2%以下であるディスプレイパネル。(2)ディスプレイパネルが液晶ディスプレイパネルまたはエレクトロルミネッセンスディスプレイパネルである、請求項1に記載のディスプレイ表示パネル。(3)透明中間層がプラスチックであり、かつ屈折率が1.33〜1.70である、前記(1)または(2)に記載のディスプレイ表示パネル。(4)透明中間層がアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、オレフィン系樹脂、およびエポキシ系樹脂の中から選ばれる1種類以上であり、かつ透明中間層の剛性率が保護機能層の剛性率よりも低いことを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。(5)保護機能層の表面は、可視光の反射率が1.5%以下である反射防止処理された前記(1)〜(4)のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。(6)保護機能層の表面の水に対する静止接触角が60度以上である前記(1)〜(5)のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。(7)保護機能層の剛性率が6.7×10kgf/cm以上である請求項前記(1)〜(6)のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。(8)保護機能層がプラスチックである前記(1)〜(8)のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。(9)保護機能層が熱可塑性樹脂である請求項1〜8のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。(10)保護機能層の厚みが0.3〜5mmである請求項1〜9のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。(11)保護機能層がアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリマレイミド系樹脂、ポリフォスファゼン系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂の中から選ばれる、前記(1)〜(10)のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。(12)保護機能層の片面または両面にハードコート層を有する前記(1)〜(11)のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。(13)透明中間層、保護機能層、ハードコート層の中から選ばれる少なくとも1種類に紫外線吸収化合物、近赤外線吸収化合物、色素または屈折率調整化合物を含有する、前記(1)〜(12)のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。」である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に好適なディスプレイパネルとしては、直視型のフラットパネルディスプレイであり、非発光型のLCD、エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)および発光型のEL、発光ダイオード(LED)、PDP、電界放射型ディスプレイ(FED)、蛍光表示管(VFD)等があげられる。特に電極などに可視光の反射率が高い金属、金属化合物を用いていたり、偏光板(円偏光板)を備えているディスプレイパネル(例えばEL、LCD)はコントラスト向上の要求が強い。また、ガラス製のパネルを用いているために、製品安全上高い耐衝撃性を必要とされている。
【0008】
例えば、通常有機ELの場合は素子構造にパッシブ型とアクティブ型があり、アクティブ型の方が輝度は高いが表示素子全面にアルミ電極を用いていることから、アルミ電極による可視光の反射が大きくてコントラスト向上のために円偏光板を備えているのが一般的である。これらのディスプレイパネルの基材は、素子の加工条件や耐久性の点からガラスが用いられており、軽量・薄肉化の開発が進む部材においては、そのガラス基板も薄くなり耐衝撃性の向上が必要である。
【0009】
本発明の透明中間層は、隣り合う層との界面部分での反射率が2%以下が好ましい。例えば、ディスプレイパネルの表層部と界面部分である透明中間層の表層部、積層界面部分である保護機能層表層部と透明中間層の表層部における屈折率差が±0.3程度以下であることが好ましい。反射率と屈折率の関係は次式で表せる。
【0010】
反射率(R)=(n−n/n+n
(ここで、nおよびnは積層界面部分の隣り合った材料の屈折率を示す。)
屈折率差が0.3を越えると積層界面部分における反射が大きくなり、コントラストの向上が図り難くなる。透明中間層の屈折率が1.0<であれば、空気層を有する構成のものよりも反射率を低減できることになるが、ディスプレイパネル等の透明基材の屈折率から考えると1.33〜1.7の屈折率の範囲であることが好ましい。その他の粘着剤層や透明機能層を積層するときも、積層界面部分での隣り合う材料の表層部分における屈折率差が±0.3程度以下であることが好ましい。また、透明中間層は0.2mm以上の厚みを有していることが好ましく、これより低いと耐衝撃性の効果が低いだけではなく、保護機能層を貼り付ける時の気泡の混入が発生しやすい。特に1.5mm以上の保護機能層を貼り付けるときには0.3mm以上の厚みが好ましい。透明中間層の材料としては例えば、オレフィン樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ネオプレンゴム、ブチルゴム等やポリアクリル酸アルキルエステルなどのポリマー系、常温硬化型や加熱硬化型、光硬化型の各種シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などがあげられるが、耐光性および透明性の良いアクリル系樹脂も好ましく用いられる。これらは2種類以上を組み合わせて用いても良く、共重合体の例としては、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、高、中、低密度ポリエチレン、アイオノマー樹脂などを挙げることができる。透明中間層の屈折率の調節や可塑剤としての目的で無機微粒子を添加することも好ましく行われる。無機微粒子としては、例えば、SiO、MgF、ZrO、TiO、SiO、TiN、Yb、Sb、Sb、SnO、In、ITO、Ta、CeO、MgO、Cr、Fe、MoO、PbO、ZnO、CaF等が上げられる。なかでも低屈折率化剤としてはSiO、MgFが好ましく用いられ、高屈折率化剤としてはZrO、TiO、Ta、ZnO、ITO、SnO、MgO、CeO等が好ましく用いられる。また、近赤外線吸収化合物や紫外線吸収化合物または色素を含有することも好ましく実施される。例えば、有機EL物質やカラーフィルターの耐候(光)性を向上するために、各種色素や紫外線吸収剤が好ましく用いられる。紫外線吸収剤として、例えば、ヒンダードフェノール系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系およびシアノアクリレート系などを用いることができる。
【0011】
本発明に用いる透明中間層はディスプレイパネルと保護機能層とを貼り合わせるための粘着性能を有していることが好ましい。透明中間層そのものに粘着性があるものでも、その両面あるいは片面に粘着剤を有するものでも良い。粘着性能は製品そのものの実用に耐えるものであれば良く、特に限定されないが、高温状態(35〜100℃)の使用によって貼り合わせ部分に気泡が発生しないものを用いることが望ましい。また、粘着剤を有する場合も、接着剤との積層界面部分での反射が生じることから、積層界面部分での隣り合う材料の表層部分における屈折率差が±0.3程度以下であることが好ましい。
【0012】
本発明に用いる保護機能層は、ガラスや透明樹脂など実質的に透明であって光の吸収や散乱が大きくないものが好ましく用いられる。また、保護機能層は0.3mm以上の厚みが好ましく、これより低いと耐衝撃性の効果が低いだけではなく、透明中間層を介して積層したときに、透明中間層の厚みムラが発生しやすくなり、ディスプレイパネルからの可視光線の散乱が大きくなるため、好ましくない。保護機能層の剛性率は6.7×10kgf/cm以上が好ましい。剛性率(G)は次式で表すことができ、プラスチックの多くはεは、およそ0.5と見なすことができるので、ヤング率(E)にすると1.0×10kgf/cm以上のものが好ましく用いられる。保護機能層の剛性率は透明中間層の剛性率よりも低いことが歪みに対しての抵抗性が高くなるので好ましい。
【0013】
G=E/(1+ε) ε;ポアソン比
また、保護機能層が5mm以上の厚みであると、フラットディスプレイパネルの薄型である特徴を減殺することもありうる。さらに、貼り付け時の気泡発生を低減することが困難となるため、0.5〜2mm厚みが好ましい。保護機能層がガラスの場合は化学強化または熱強化された強化ガラスを使用することも、用途に応じ用いることができるが、割れにくい、軽い、加工しやすい、扱いやすい等の面でプラスチックが好ましく用いられる。プラスチックの中でも、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリマレイミド系樹脂、ポリフォスファゼン系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂などを好ましく使用することができるが、透明性、耐衝撃性の点から、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂を用いることが好ましい。また、EL素子の耐久性向上のために、紫外線吸収剤を添加したものを用いることも好ましく行われる。
【0014】
保護機能層と透明中間層は同一の組成であっても構わないが、異なった組成の材料を用いることが各機能がよりはっきりと発現するので好ましい。
【0015】
本発明においてはディスプレイ表示パネル表面に反射防止膜を形成する事により、より優れたコントラストを得ることができる。保護機能層の片面に可視光反射防止を施すことによって可視光における最外層の反射率を抑えることができ、ディスプレイの視認性を向上できる。反射防止は通常低屈折率層と高屈折率層からなる2層以上の積層膜を用いるのが好ましいが、表面を乱反射することによってまぶしさを抑えるグレア処理であってもよい。これらはディスプレイの使用環境、ディスプレイの性能により選択することが好ましいが、より高コントラストを求める場合は前者を用いることが好ましい。反射防止膜の形成には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの方法を用いることができる。
【0016】
膜を構成する物質としては、例えば、SiO、MgF、AlF、BaF、LiF、NaAlF、NaAl14、NaF、SrF、ZrO、TiO、SiO、TiN、Y、Yb、Sb、Sb、SnO、In、ITO、Ta、CeO、MgO、HfO、Pr、Pr11、Bi、Cr、Eu、Fe、La、MoO、Nd、PbO、Sm、Sc、ZnO、CaF、SmF、ZnS、Ge、Si等が挙げられる。中でも低屈折率層としてはSiO、MgFが好ましく用いられ、高屈折率層としてはZrO、TiO、Ta、ZnO、ITO、SnO、Y、MgO、CeOが好ましく用いられる。反射防止処理は保護機能層に直接設けることも可能であるが反射防止加工を施したフィルムを貼り合わせて形成することも可能である。これら保護機能層の反射防止処理は反射率が1.5%以下であることが好ましい。これにより本発明による積層界面部分の反射率低下との相乗効果から、より高いコントラストを得ることができる。
【0017】
さらに、反射防止膜の形成は塗料をコーティングすることによっても可能である。例えば、有機珪素化合物とシリカ微粒子を主成分とする低屈折率層と、該低屈折率層よりも屈折率が0.03以上高い屈折率を持つ層をその下に形成すれば、反射防止機能が得られる。上記のようなウエットコーティングに際して用いる塗布方法はその目的により種々選択することができる。例えば、ディップコーティング法、スピンコート法、スリットダイコート法、グラビアコート法、リーバースコーター法、スプレー法、ロールコーティング法や毛細管現象を利用したコート法も用いることができる。0.5mm以上の厚さを有する基板の場合、ディップコート法、スリットダイコート法が好ましく用いられる。
【0018】
本発明に用いる保護機能層にはその片面若しくは両面にハードコートを設けることができる。特に保護機能層がプラスチックである場合は好ましい。ハードコートとしては、熱硬化型のオルガノポリシロキサン系ハードコートまたは紫外線硬化型のアクリル系ハードコートなどが好ましい。さらに好ましくは、基材の屈折率と同等の屈折率を有するハードコートにすると、光の干渉縞が見えにくい光学フィルターとなる。また、表面の傷つきにくさを向上させるため、無機微粒子を含んだハードコート剤も好ましく用いられる。
【0019】
さらに、汚れを防止するために反射防止膜の最表層に撥水加工することが好ましく用いられる。撥水加工としては、ウエット法、真空蒸着法等が上げられ、反射防止加工を真空蒸着で行う場合は生産効率の点から真空蒸着法の加工を行うのが好ましい。撥水性は水に対する静止接触角が60度以上が好ましく、これ未満であると汚れが付きやすく、また布などで拭き取るときにふき取りにくくなる。例えば、末端にシラノール基を有するポリシロキサン化合物、シラザン化合物、パーフルオロアルキル基および反応性官能基を有する化合物などが好ましく用いることができる
本発明において、保護機能層、透明中間層およびディスプレイパネルに形成する方法に特に制限はない。▲1▼先にディスプレイパネルに透明中間層を積層してから保護機能層を積層する方法。▲2▼先に保護機能層に透明中間層を積層してからディスプレイパネルに積層する方法、▲3▼ディスプレイパネル、透明中間層、保護機能層を同時に積層する方法のいずれも採用することができる。しかし先に透明中間層を保護機能層に積層し、その後ディスプレイに中間層を介して積層する方法が気泡の混入を防ぐのに好ましい。また、基材の乾燥、加熱、および/または減圧環境などにより積層する方法も好ましく行われる。さらに、保護機能層とディスプレイパネルの間に透明中間層と異なる機能層を設ける場合は、各積層界面部分の反射が生じることから、より各材料積層界面部分の屈折率差を小さくすることが好ましい。
【0020】
【実施例】
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】
反射率は下記実施例、比較例に示す構成でガラス基板(屈折率nd=1.46、厚み2mm)に積層し、自記分光光度計(株式会社日立製作所社製 U−3410形)にて測定した。
【0022】
全光線透過率はカラーコンピューター(スガ試験機株式会社製 SMカラーコンピューター SM−7−CH)にて測定した。
【0023】
実施例1
(1)厚さ2mmのアクリレート樹脂板の両面にハードコート層を有する透明基板(三菱レイヨン株式会社製 商品名アクリライトMR200)の片面に、真空蒸着法により酸化ケイ素/酸化ジルコニウム/酸化ケイ素/酸化チタン/酸化ケイ素の順に積層してなる反射防止膜を形成し、さらに撥水膜(株式会社オプトロン社製商品名 OF−110)を表面に設けた反射防止膜つき保護機能層aを得た。
(2)次に、透明中間層として両面粘着テープ(住友スリーエム株式会社製 工業用テープ、Y−4905J、アクリル系基材、厚み0.50mm)を上記(1)で得た保護機能層aのハードコート層面にゴムロールを用いて貼り付け積層体aを得た。
(3)さらに、ガラス基板に両面粘着テープを介して積層体aをゴムロールを用いて貼り合わせ、反射率測定用積層体Aを得た。積層体Aは光線(550nm)反射率は4.4%であり、全光線透過率は94.1%であった。
【0024】
実施例2
(1)厚さ1mmのポリカーボネート樹脂板の両面にハードコート層を有する透明基板(帝人化成株式会社製 商品名パンライト)の片面に真空蒸着法により酸化ケイ素/酸化ジルコニウム/酸化ケイ素/酸化チタン/酸化ケイ素の順に積層してなる反射防止膜を形成し、さらに撥水膜(株式会社オプトロン社製商品名 OF−110)を表面に設けた反射防止膜つき保護機能層bを得た。
(2)次に、透明中間層として両面粘着テープ(住友スリーエム株式会社製 工業用テープ、Y−4905J、アクリル系基材、厚み0.50mm)を上記(1)で得た保護機能層bのハードコート層面にゴムロールを用いて貼り付け積層体bを得た。
(3)さらに、ガラス基板に両面粘着テープを介して積層体Bをゴムロールを用いて貼り合わせ、反射率測定用積層体Bを得た。積層体Bは光線(550nm)反射率が4.1%であり、全光線透過率が93.6%であった。
【0025】
実施例3
実施例1において保護機能層aに代えて、厚さ2mmのアクリレート樹脂板の両面にハードコート層を有する透明基板(三菱レイヨン株式会社製 商品名アクリライトMR200)を用いる以外は同様にして反射率測定用積層体Cを得た。積層体Cは光線(550nm)反射率が8.0%であり、全光線透過率が90.5%であった。
【0026】
実施例4
実施例2においてガラス基板に代えて、円偏光板(住友スリーエム株式会社製37%グレータイプ、厚み0.76mm)を用いた以外は同様にして反射率測定用積層体Dを得た。積層体Dは光線(550nm)反射率が0.8%であり、全光線透過率が36.6%であった。
【0027】
比較例1
実施例3において、透明中間層の代わりに1mm幅の空気層にして(基板周辺に1mm厚みのシリコーンゴム製スペーサーを備えて積層した。)貼り付けた以外は同様にして反射率測定用積層体Eを得た。積層体Eは光線(550nm)反射率が15.1%であり、全光線透過率が83.8%であった。
【0028】
比較例2
実施例1において、厚さ2mmのアクリレート樹脂板の両面にハードコート層を有する透明基板の代わりに188μm厚みのポリエチレンテレフタレートフィルム(剛性率0.7×10kgf/cm)を用いた以外は同様にして反射率測定用積層体Fを得た。積層体Fは光線(550nm)反射率が4.6%であり、全光線透過率が83.8%であった。また、爪で透明基板を約1kgで押さえながらこすると、ガラス基板の向こうに設置したカラー写真の像が歪んで見えた。
【0029】
比較例3
実施例4において、透明中間層の代わりに1mm幅の空気層にして(基板周辺に1mm厚みのシリコーンゴム製スペーサーを備えて積層した。)貼り付けた以外は同様にして反射率測定用積層体Gを得た。積層体Gは光線(550nm)反射率が9.0%であり、全光線透過率が34.0%であった。
【0030】
参考例1
円偏光板のみで光学特性を評価した。光線(550nm)反射率が5.5%であり、全光線透過率が35.4%であった。
【0031】
【発明の効果】
以上のように本発明の構成を採ることにより、従来ディスプレイパネルと光学フィルターの間に存在していた空気層を除くことで、空気とディスプレイ界面部分および保護機能層界面部分で生じる可視光の反射を効果的に低減でき、ディスプレーの保護と視認性の向上をはかることができる。

Claims (13)

  1. ディスプレイパネルの片面にA.透明中間層、B.保護機能層がこの順序で少なくとも積層されており、かつ各積層界面部分での反射率が2%以下であるディスプレイパネル。
  2. ディスプレイパネルが液晶ディスプレイパネルまたはエレクトロルミネッセンスディスプレイパネルである、請求項1に記載のディスプレイ表示パネル。
  3. 透明中間層がプラスチックであり、かつ屈折率が1.33〜1.70である、請求項1または2に記載のディスプレイ表示パネル。
  4. 透明中間層がアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、オレフィン系樹脂、およびエポキシ系樹脂の中から選ばれる1種類以上であり、かつ透明中間層の剛性率が保護機能層の剛性率よりも低いことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
  5. 保護機能層の表面は、可視光の反射率が1.5%以下である反射防止処理された請求項1〜4のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
  6. 保護機能層の表面の水に対する静止接触角が60度以上である請求項1〜5のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
  7. 保護機能層の剛性率が6.7×10kgf/cm以上である請求項1〜6のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
  8. 保護機能層がプラスチックである請求項1〜7のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
  9. 保護機能層が熱可塑性樹脂である請求項1〜8のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
  10. 保護機能層の厚みが0.3〜5mmである請求項1〜9のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
  11. 保護機能層がアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリマレイミド系樹脂、ポリフォスファゼン系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂の中から選ばれる、請求項1〜10のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
  12. 保護機能層の片面または両面にハードコート層を有する請求項1〜11のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
  13. 透明中間層、保護機能層、ハードコート層の中から選ばれる少なくとも1種類に紫外線吸収化合物、近赤外線吸収化合物、色素または屈折率調整化合物を含有する、請求項1〜12のいずれかに記載のディスプレイ表示パネル。
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