JP2004340737A - Radiation detector and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、放射線検出器及びその製造方法に係り、特に、放射線画像を検出する間接方式の放射線平面検出器及びこれを製造するための製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、新世代のX線診断用検出器としてアクティブマトリックス型のX線平面検出器が大きな注目を集めている。このX線平面検出器において、照射されたX線を検出することにより、X線撮影像またはリアルタイムのX線画像がデジタル信号として出力される。X線平面検出器は固体検出器であることから、画質性能や安定性の面でも極めて期待が大きい。このため、多くの大学やメーカが研究開発に取り組んでいる。
【0003】
実用化の最初の用途として、比較的大きなX線量で、静止画像を収集する人体の胸部・一般撮影用に開発され、近年商品化されている。より高い技術的なハードルをクリアして、透視線量下で毎秒30コマ以上のリアルタイム動画を実現させる必要のある循環器、消化器分野への応用に対しても近い将来に商品化が予想される。この動画用途に対しては、ノイズ(S/N:シグナル/ノイズ比)の改善や微小信号のリアルタイム処理技術等が重要な開発項目となっている。
【0004】
X線平面検出器には、大きく分けて直接方式と間接方式との2通りがある。 直接方式は、X線をa−Seなどの光導電膜を用いて直接信号電荷に変換し、変換した信号電荷を電荷蓄積用キャパシタに蓄積する方式である。この直接方式は、X線により発生した光導電電荷を高電界により直接に電荷蓄積用キャパシタに導くため、ほぼアクティブマトリックスの画素ピッチで規定される解像度特性が得られる。
【0005】
直接方式のX線平面検出器は、X線の吸収率を上げて信号強度を確保するために、例えばa−Seの光導電膜を1mm程度の厚膜で形成している。また、X線フォトン1個当りの光導電電荷生成率を上げるためと、生成した光導電電荷が膜中の欠陥準位にトラップされることなく収電電極に到達させるため、かつ、バイアス電界と直角方向への電荷の拡散を極力抑えるために、例えば10V/μmの強バイアス電界を印加して用いる。
【0006】
すなわち、この例では、光導電膜のa−Seに対し、10kVの高電圧を印加することになる。このため、直接方式は、解像度特性面からは間接方式に比較して有利であるが、動作電圧の低い薄膜トランジスタすなわちTFTを高電圧から保護する信頼性の確保や、暗電流と感度特性、熱的安定性などを兼ね備えた好適な光導電材料が見つからないなどの問題が生じている。
【0007】
一方の間接方式は、シンチレータ層によりX線を受けて一旦可視光に変換し、可視光をa−SiフォトダイオードやCCDにより信号電荷に変換して、電荷蓄積用キャパシタに導く方式であるため、直接方式で生じる耐高電圧の問題は生じない。また、シンチレータ材料や、フォトダイオードについても基本的な技術は確立している点で有利である。
【0008】
しかしながら、この間接方式は、シンチレータ層からの可視光がフォトダイオードに到達するまでの光学的な拡散及び散乱により、その分の解像度劣化を生じる。特に、感度特性を確保するために、シンチレータ層を厚膜にするほど、フォトダイオード等の光電変換素子に到達するまでの蛍光の広がりが大きく、解像度劣化が顕著となる。
【0009】
このような蛍光の広がりを抑えて解像度を確保する方法として、間接方式において、シンチレータ層をフォトダイオードとTFTのマトリックスに合わせて画素単位に形成し、シンチレータ画素間を光学的に分離する隔壁部を設けたX線検出器が提案されている。これにより、シンチレータ画素内で発光した蛍光は、隔壁により横方向への散乱や拡散を抑制される。したがって、光学的なガイド効果により、蛍光をフォトダイオード等の光電変換素子に効率良く到達させることができ、解像度特性が改善される(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−166976号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、隔壁部によって画素分離されたシンチレータ画素を有するX線検出器などの放射線検出器では、シンチレータ画素の応力などに起因して基板全体に反りが生じてしまい、平面検出器としての平面性が損なわれる。このため、製造工程における不具合や品質の劣化を招くといった問題を生ずる。また、このようなシンチレータ画素の応力などに起因してシンチレータ画素や隔壁部と光電変換基板とが剥がれてしまうおそれがある。このため、放射線検出器としての信頼性を著しく損なうといった問題を生ずる。
【0012】
特に、このような問題は、基板が大型化するほど発生しやすく、例えば9インチ□以上の実用サイズの検出器を作成した場合には、基板の反りやシンチレータ画素の剥がれなどに起因して製造歩留まりが低下するとともに装置の信頼性を損なうといった課題がある。
【0013】
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、解像度特性を向上することが可能であるとともに、製造歩留まり及び信頼性の高い放射線検出器及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の様態による放射線検出器は、
画素単位の光電変換素子が配列してなる光電変換基板と、
前記光電変換基板上に配置され、放射線により励起されて蛍光を発生する蛍光材料及び蛍光材料を結合する第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ画素と、前記シンチレータ画素を画素単位に区画する第2バインダ樹脂を含有する隔壁部と、
を備え、
前記第1バインダ樹脂と、これに接する前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以上であることを特徴とする。
【0015】
この発明の第2の様態による放射線検出器は、
画素単位の光電変換素子が配列してなる光電変換基板と、
前記光電変換基板上に配置され、放射線により励起されて蛍光を発生する蛍光材料及び蛍光材料を結合する第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ画素と、前記シンチレータ画素を画素単位に区画する第2バインダ樹脂を含有する隔壁部と、
前記光電変換基板と、前記シンチレータ画素及び前記隔壁部の少なくとも一方との間に介在され、第3バインダ樹脂を含有する下地層と、
を備え、
前記第3バインダ樹脂と、これに接する前記第1バインダ樹脂及び前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以下であることを特徴とする。
【0016】
この発明の第3の様態による放射線検出器の製造方法は、
画素単位の光電変換素子が配列してなる光電変換基板上に、放射線により励起されて蛍光を発生する蛍光材料及び蛍光材料を結合する第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ層を形成する工程と、
前記シンチレータ層を各画素に合わせて残す形状にパターニングしてシンチレータ画素を形成する工程と、
画素単位の前記シンチレータ画素間に第2バインダ樹脂を含有する隔壁部を形成する工程と、
を備え、
前記第1バインダ樹脂と、これに接する前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以上であることを特徴とする。
【0017】
この発明の第4の様態による放射線検出器の製造方法は、
画素単位の光電変換素子が配列してなる光電変換基板上に、第3バインダ樹脂を含有する下地層を形成する工程と、
前記下地層上に、放射線により励起されて蛍光を発生する蛍光材料及び蛍光材料を結合する第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ層を形成する工程と、
前記シンチレータ層を各画素に合わせて残す形状にパターニングしてシンチレータ画素を形成する工程と、
画素単位の前記シンチレータ画素間に第2バインダ樹脂を含有する隔壁部を形成する工程と、
を備え、
前記第3バインダ樹脂と、これに接する前記第1バインダ樹脂及び前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以下であることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態に係る放射線検出器及びその製造方法について図面を参照して説明する。なお、この発明においては、X線、γ線、その他の各種放射線の場合に適用可能であるが、以下の一実施の形態においては、放射線の中の代表的なX線の場合を例にとり説明する。したがって、実施の形態の「X線」を「放射線」に置き換えることにより、この発明が対象とする他の放射線にも適用可能である。
【0019】
図1に示すように、X線を検出してX線の強度分布に対応する電気信号を出力するX線検出器1は、複数の画素を有するアクティブマトリクス型の光電変換基板11を有している。この光電変換基板11は、ガラスなどの絶縁基板上に、行方向(例えば図中の横方向)及び列方向(例えば図中の縦方向)に所定のピッチLで2次元的にマトリクス状に配列された同じ構造の複数の画素12を有している。図1に示した例では、9個の画素(12a〜12i)が図示されている。
【0020】
各画素12(a〜i)は、入射した光強度に対応して信号電荷に変換する光電変換素子として機能するフォトダイオード13、スイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ(以下TFTと称する)14、信号電荷を蓄積する電荷蓄積部として機能する蓄積キャパシタ15などによって構成されている。
【0021】
各TFT14は、ゲート電極G、ソース電極S、及び、ドレイン電極Dを有している。ドレイン電極Dは、例えばフォトダイオード13及び蓄積キャパシタ15と電気的に接続されている。
【0022】
光電変換基板11の外部には、制御回路16が設けられている。この制御回路16は、TFT14の動作状態、例えばオン/オフを制御する。すなわち、この制御回路16には、光電変換基板11上において、行方向に延びる複数の制御ライン17が接続されている。それぞれの制御ライン17は、同じ行の画素12を構成する各TFT14のゲート電極Gに接続されている。図1に示した例では、第1乃至第4の4個の制御ライン171乃至174が設けられている。例えば、第1の制御ライン171は、画素12a乃至12cを構成する各TFT14のゲート電極Gに接続されている。
【0023】
光電変換基板11上において、列方向には、複数のデータライン18が設けられている。それぞれのデータライン18は、同じ列の画素12を構成する各TFT14のソース電極Sに接続されている。図1に示した例では、第1乃至第4の4個のデータライン181乃至184が設けられている。例えば、第1のデータライン181は、画素12a、12d、12gを構成する各TFT14のソース電極Sに接続されている。
【0024】
それぞれのデータライン17は、対応する電荷増幅器19に接続されている。各電荷増幅器19は、例えば演算増幅器で構成され、その一方の入力端子a1にデータライン18が接続され、他方の入力端子a2は接地されている。一方の入力端子a1と出力端子bとの間にコンデンサCが接続され、積分機能を有する。また、コンデンサCに並列にスイッチSWが接続され、例えばスイッチSWを閉じてコンデンサCに残った電荷を放電する構成になっている。
【0025】
それぞれの電荷増幅器19は、並列に入力する複数の電気信号を直列信号に変換する並列/直列変換器またはマルチプレクサ20に接続されている。並列/直列変換器20は、アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換器またはデジタイザ21に接続されている。
【0026】
このような構成により、制御回路16は、同一の制御ライン17に接続された同じ行の複数のTFT14を同時にオン/オフ制御するための制御信号を出力する。制御回路16による制御に基づいてオン状態のTFT14は、画像電荷を画素12からデータライン18に転送する。これにより、画素12の電位がリセットされる。データライン18に転送された画像電荷は、電荷増幅器19にて増幅され、並列/直列変換器またはマルチプレクサ20にて複合化された後、アナログ−デジタル変換器またはデジタイザ21に送られる。
【0027】
次に、この実施の形態に係るX線検出器の画素の構造について図2を参照して説明する。なお、図2では、1つの画素部分12を抜き出して図示しており、図1に対応する部分には同じ参照符号を付して重複する説明は一部省略する。
【0028】
光電変換基板11は、ガラスなどの絶縁基板31上に形成されたフォトダイオード13、TFT14、及び蓄積キャパシタ15を備えている。
【0029】
TFT14は、3つの電気的接続、すなわちゲート電極G、ソース電極S、及び、ドレイン電極Dを備えている。ゲート電極Gは、絶縁基板31上に形成されている。このゲート電極Gは、絶縁膜32によって覆われている。また、このゲート電極Gは、同じ行に位置する他のTFT14のゲート電極Gとともに共通の制御ライン17に接続されている。例えば、TFT14をオン/オフする制御するためには、+10V及び−5Vが用いられる。
【0030】
ソース電極Sは、絶縁膜32上に形成された半絶縁膜33にコンタクトしている。このソース電極Sは、同じ列に位置する他のTFT14のソース電極Sとともに共通のデータライン18に接続されている。ドレイン電極Dは、半絶縁膜33にコンタクトしている。このドレイン電極Dは、フォトダイオード13及び蓄積キャパシタ15に接続されている。
【0031】
蓄積キャパシタ15は、絶縁基板31上に形成された下部電極34、絶縁膜32を介して下部電極34に対向して設けられた上部電極35などによって構成されている。上部電極35は、TFT14のドレイン電極Dと電気的に接続されている。
【0032】
TFT14及び蓄積キャパシタ15は、第1絶縁層361によって覆われている。この第1絶縁層361上には、フォトダイオード13が形成されている。フォトダイオード13の周囲の第1絶縁層361上には、第2絶縁層362が設けられている。この第2絶縁層362は、ほぼ矩形状のフォトダイオード13を囲むように枠状に形成されている。
【0033】
フォトダイオード13は、a−Siのpnダイオード構造、もしくはpinダイオード構造などで画素毎に形成される。このフォトダイオード13は、第1絶縁層361上に形成された第1電極131、第1電極131に対向して配置された第2電極132などによって構成されている。
【0034】
第1電極131は、第1絶縁層361の一部に形成されたスルーホール37を介してTFT14のドレイン電極D及び蓄積キャパシタ15の上部電極35に電気的に接続されている。第2電極132は、例えばスパッタリング法によってITOなどの透明導電膜を成膜することによって形成される。これら第1電極131と第2電極132との間には、バイアス電圧が印加される。
【0035】
なお、この実施の形態では、フォトダイオード13は、図2に示すように、蓄積キャパシタ15及びTFT14に重ならないエリアに形成されているが、受光面積を確保するために、TFT14及び蓄積キャパシタ15上に絶縁層を配して、これらを含む画素全域に収電電極を形成して、更にその上部にほぼ各画素の全面対応するフォトダイオードを形成するなどの構造も可能である。
【0036】
上述したような構造の光電変換基板11の上には、外部から入射したX線を可視光に変換する(すなわちX線により励起されて蛍光を発生する)シンチレータ画素39が配置されている。また、この光電変換基板11上には、シンチレータ画素39を画素単位に区画する隔壁部38が形成されている。また、これら光電変換基板11と、シンチレータ画素及び隔壁部38の少なくとも一方の間に下地層363が介在されている。
【0037】
すなわち、図2に示すように、フォトダイオード13及び第2絶縁層362は、下地層363によって覆われている。この下地層363は、バインダ樹脂を含有して構成され、フォトダイオード13を保護するための保護層としての機能を有するとともに、シンチレータ画素及び隔壁部の少なくとも一方の下地としての機能を有する。図2に示した例では、下地層363は、光電変換基板11と、シンチレータ画素39及び隔壁部38との間に介在されている。
【0038】
シンチレータ画素39は、光電変換基板11における下地層363上に配置されている。このシンチレータ画素39は、蛍光材料及びこの蛍光材料を結合するバインダ樹脂を含有して構成されている。
【0039】
シンチレータ画素39を構成する蛍光材料は、X線などの放射線によって励起されて蛍光を発生するものであり、ほぼ同等の平均粒径を有する蛍光体粒子、例えばGOS(Gd2O2S:Eu、Tb、PR+3、CE+3、F)などで構成されている。また、シンチレータ画素39に適用可能な蛍光体として、Gd2O2S:Tbを母材とする他のX線用蛍光体、CsI:Tl、CsI:Na、CaWO4、LaOBr:Tm等のX線用蛍光体などでも構わない。
【0040】
隔壁部38は、バインダ樹脂を含有して構成されている。この隔壁部38は、上方よりシンチレータ画素39に入射したX線40がシンチレータ画素39内で蛍光41に変換され、この蛍光41が隣接する画素12のフォトダイオード13のエリアに極力干渉しないように、下地層363上における画素12を分離する境界に沿って形成される。これにより、シンチレータ画素39は、主にフォトダイオード13に重なるエリアが残り、画素分離される。
【0041】
この隔壁部38は、シンチレータ画素39内で発生した蛍光41のうち、隣接する画素12に向かって外方に散乱された蛍光411をシンチレータ画素39の内部に向けて反射する光反射性を有する反射材料によって形成されても良い。また、この隔壁部38は、画素12に入射したX線のうち、隣接する画素12に向かって外方に散乱された散乱X線を吸収するX線吸収体によって形成されても良い。
【0042】
次に、シンチレータ画素39に含まれるバインダ樹脂すなわち第1バインダ樹脂、隔壁部38に含まれるバインダ樹脂すなわち第2バインダ樹脂、及び、下地層363に含まれるバインダ樹脂すなわち第3バインダ樹脂のそれぞれを構成する最適な材料について説明する。
【0043】
すなわち、隔壁部38を構成するバインダ樹脂とシンチレータ画素39を構成するバインダ樹脂とが同じ又は同質の材料である場合、それぞれのバインダ樹脂がインターミキシングにより密着し、相互の付着強度は一般に強固である。このため、シンチレータ画素39と隔壁部38とが検出面の広い領域にわたって一体となり、その材料プロセスによる本質的な応力やプロセスの温度変化に起因する応力が光電変換基板11の反りやシンチレータ画素39や隔壁部38の光電変換基板11からの剥がれの要因となり易い。
【0044】
そこで、この実施の形態では、シンチレータ画素39の応力などに起因した光電変換基板11の反りやシンチレータ画素39や隔壁部38の光電変換基板11からの剥がれといった課題を改善するために、シンチレータ画素39、隔壁部38、及び、下地層363を構成するそれぞれのバインダ樹脂の溶解性パラメータに着目する。
【0045】
つまり、この実施の形態では、第1バインダ樹脂、第2バインダ樹脂、及び、第3バインダ樹脂のそれぞれを構成する最適な材料の組み合わせは、それぞれの材料の溶解性パラメータに基づいて決定している。
【0046】
この実施の形態で用いている溶解性パラメータδは、Hildebrand Solubility Parameterであり、有機溶剤及び有機樹脂のいずれに関しても同様な定義で表され、有機材料の単位体積当たりのファンデアワールス力総和に相当する。その定義は以下のとおりである。
δ=(c)1/2=((ΔH−RT)/Vm)1/2
ここで、cはCohesive energy density(分子間結合エネルギー密度)であり、ΔHはHeat of vaporization(蒸発熱)であり、RはGas constant(気体定数)であり、TはTemperature(温度)であり、VmはMolar volume(モル体積)である。
【0047】
なお、旧来用いられてきた単位系(cal/cm3)1/2とSI単位系(MPa1/2)との変換関係は以下の通りである。
δ/cal1/2cm−3/2=0.48888×δ/MPa1/2
δ/MPa1/2=2.0455×δ/cal1/2cm−3/2
このような定義の溶解性パラメータ(SP値)は、各物質に固有の値であり、各有機溶剤の溶解性パラメータは前述の式のΔH(モル当り気化熱)とVm(モル体積)を測定することによって測定可能である。なお、一般的に公知の材料については、後述の図6に示すように、既に公知の溶解性パラメータ(SP値)を使用できる。図3は、バインダ樹脂として利用可能なポリマの一例と、それぞれの溶解性パラメータ(SP値)とを示している。また、図4は、バインダ樹脂を溶解するために利用可能な溶媒の一例と、それぞれの溶解性パラメータ(SP値)とを示している。
【0048】
図5は、溶解性パラメータの差異による2物質間の溶解性の変化を調査した参考資料を示したものである。ここでは、各種溶媒の溶解性パラメータに対する油膜(亜麻仁油:溶解性パラメータ;19)の各種溶媒中での膨潤率(Degree of swelling)をグラフ化している。溶解性パラメータδは、SI単位系(MPa1/2)で表している。
【0049】
膨潤率が高いほど、油膜が溶媒によく馴染んでいることを示す。つまり、この参考資料から、2物質それぞれの溶解性パラメータが近いほど膨潤率が高く、よく馴染んでいることがわかる。逆に、2物質それぞれの溶解性パラメータが離れるほど膨順率が低く、馴染みにくいことがわかる。
【0050】
このような結果は、他の有機材料(特に樹脂材料)と各種溶媒との間でもほぼ同一の傾向として得られ、有機材料同士の不変的な関係となっている。したがって、2種類の有機材料について、互いの膨潤率が0.4(40%)以上、望ましくは0.5(50%)以上であれば、互いによく馴染み、密着性が高くなることが分かる。つまり、2種類の有機材料それぞれの溶解性パラメータ値の差が2(Mpa)程度でインターミキシングを生じるボーダーラインとなることが分かる。
【0051】
したがって、2種類の有機材料それぞれの溶解性パラメータの差が2(Mpa)1/2以下であれば、両者は互いに強固に結合する。逆に、2種類の有機材料それぞれの溶解性パラメータの差が2(Mpa)1/2以上であれば、両者の相互のインターミキシングが抑制され、分離しやすい。
【0052】
ところで、この実施の形態に係るX線検出器では、シンチレータ画素39に含まれる第1バインダ樹脂と、シンチレータ画素39に接する隔壁部38に含まれる第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以上であることが望ましい。
【0053】
すなわち、第1バインダ樹脂は、マイラー系、エポキシ系、アセチルセルロース系、ニトロセルロース系、フェノール系、ポリビニルアルコール系、ナイロン系、ポリアクリルニトリル系などの溶解性パラメータが相対的に大きい樹脂材料の一種又は混合物で構成される。このような第1バインダ樹脂と最適な組み合わせとなる第2バインダ樹脂は、ポリ4フッ化エチレン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリイソブチレン系、天然ゴム系、スチレン・ブタジエン系、ポリスチレン系、シリコーン系などの溶解性パラメータが相対的に小さい樹脂材料の一種又は混合物で構成される。
【0054】
また、第1バインダ樹脂は、ポリ4フッ化エチレン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリイソブチレン系、天然ゴム系、スチレン・ブタジエン系、ポリスチレン系、シリコーン系などの溶解性パラメータが相対的に小さい樹脂材料の一種又は混合物で構成してもよい。このような第1バインダ樹脂と最適な組み合わせとなる第2バインダ樹脂は、マイラー系、エポキシ系、アセチルセルロース系、ニトロセルロース系、フェノール系、ポリビニルアルコール系、ナイロン系、ポリアクリルニトリル系の溶解性パラメータが相対的に大きい樹脂材料の一種又は混合物で構成される。
【0055】
第1バインダ樹脂及び第2バインダ樹脂を上述したような組み合わせにより適宜選択することにより、相互のインターミキシングが抑止され、個々のシンチレータ画素39と隔壁部38とが独立して密着しにくい。このため、シンチレータ画素39と隔壁部38とが一体化した場合のような検出面の広い領域にわたる応力が総合された膜応力を分散しやすい構造を形成することができる。
【0056】
この結果、光電変換基板11の反りを防止することができ、平面検出器としての平面性を良好に維持することができる。このため、製造工程における不具合や品質の劣化を招くことがなくなる。また、このような光電変換基板11の反りに起因したシンチレータ画素39及び隔壁部38の光電変換基板11からの剥がれを防止ことができる。このため、検出器としての信頼性を向上することができる。したがって、光電変換基板11が大型化した場合であっても製造歩留まり及び信頼性の高い検出器を提供することができる。
【0057】
また、この実施の形態のように、X線検出器において光電変換基板11とシンチレータ画素39及び隔壁部38との間に下地層363を配置してもよい。このような下地層363を配置した場合には、下地層363に含まれる第3バインダ樹脂と、この下地層363に接するシンチレータ画素39に含まれる第1バインダ樹脂及び隔壁部38に含まれる第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以下であることが望ましい。
【0058】
すなわち、第3バインダ樹脂は、第1バインダ樹脂及び第2バインダ樹脂を上述したような材料によって構成した場合、第1バインダ樹脂及び第2バインダ樹脂それぞれの相対的に中間的な溶解性パラメータを有するような樹脂材料、例えば、NBR系(ネオプタン・ブタジエンゴム系)、塩化ゴム系、酢酸ビニル樹脂系、アクリルゴム系、メタクリル酸メチル系、塩化ビニル系、ポリイミド系樹脂の樹脂材料の一種又は混合物で構成される。
【0059】
第3バインダ樹脂と、第1バインダ樹脂及び第2バインダ樹脂とを上述したような組み合わせにより適宜選択することにより、相互のインターミキシングにより、シンチレータ画素39及び隔壁部38のそれぞれ(またはいずれか一方)が下地層363に対して強固に接着する。このため、シンチレータ画素39及び隔壁部38の光電変換基板11上の下地層363から剥がれることを防止できる。
【0060】
このように、シンチレータ画素39及び隔壁部38の少なくとも一方と下地層363との密着性が良好に保たれるため、長期間の使用に際しても検出器としての信頼性を向上することができる。したがって、光電変換基板11が大型化した場合であっても製造歩留まり及び信頼性の高い検出器を提供することができる。
【0061】
なお、この下地層363は、必ずしも設ける必要はなく、先に説明したシンチレータ画素39の第1バインダ樹脂と隔壁部38の第2バインダ樹脂とのそれぞれの溶解性パラメータの差を2(Mpa)1/2以上とすることにより、光電変換基板11の反りを防止することができ、この発明の目的を達成することが可能である。
【0062】
次に、このX線検出器の製造方法について説明する。ここでは、シンチレータ画素39及び隔壁部38の下地として下地層363を設けた場合について説明するが、上述したように、下地層363は必ずしも設ける必要はなく、この場合には、光電変換基板11上にシンチレータ層39及び隔壁部38を直接形成すればよい。
【0063】
まず、画素単位のフォトダイオード13などが配列してなる光電変換基板11上に、第3バインダ樹脂を含有する下地層363を形成する。例えば、第3バインダ樹脂の一例としてのポリイミド系樹脂(溶解性パラメータ;23〜24)を溶媒に溶かしたワニスをスピンコート法などで光電変換基板11の表面全体に塗布した後に焼成する。これにより、下地層363が成膜される。
【0064】
続いて、下地層363上に、蛍光材料及び第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ層を形成する。例えば、第1バインダ樹脂の一例としてのエポキシ系樹脂(溶解性パラメータ;22.3(Mpa)1/2)と蛍光材料の一例としてのGd2O2S:Eu蛍光体粒子との混合溶液をスピンコート法などで下地層363の表面全体に約400μm程度の膜厚でベタ膜状に塗布し、更に焼成することで固化する。これにより、シンチレータ画素に分離する前のシンチレータ層が成膜される。なお、この混合溶液は、スピンコート法のほかに、ディスペンサ法やインクジェット法、スプレー法などの塗布法で塗布されてもよい。
【0065】
続いて、シンチレータ層を各画素に合わせて残す形状にパターニングして、シンチレータ画素39を形成する。例えば、シンチレータ層における画素12間に、ダイシング法により溝部を形成する。この実施の形態では、溝部は、下地のフォトダイオード13及びTFT14に位置合わせて150μmのピッチで、約25μmの溝幅で形成し、シンチレータ層を画素分離している。これにより、シンチレータ画素39が形成される。
【0066】
なお、この溝部は、ダイシング法に限らず、紫外領域の主波長を有するレーザビームを照射することによる光化学分解を用いたシンチレータ層の除去、赤外領域の主波長を有するレーザビームを照射することによる加熱分解を用いたシンチレータ層の除去などによって形成しても良いし、さらに、バインダ樹脂を化学的に溶解して溝部分をエッチング除去する方法などで形成しても良い。さらに、この溝部は、下地363まで到達する深さに形成しても良いし、溝部と下地層363との間にシンチレータ層が残るような深さに形成しても良い。
【0067】
続いて、画素単位のシンチレータ画素39間に第2バインダ樹脂を含有する隔壁部38を形成する。例えば、第2バインダ樹脂の一例としてのポリプロピレン系樹脂(溶解性パラメータ;16.2(Mpa)1/2)と平均粒径が1μmφ程度の小粒径のGd2O2S:Eu蛍光体粉末との混合物を溶剤により粘度を下げた状態のペーストとして溝部に充填し、乾燥する。これにより、隔壁部38が形成される。
【0068】
なお、この隔壁部38は、平均粒径が約2μmφ以下の微小粒径でTiO2や透明セラミックスの微粒子粉体などの高透過率で高屈折率の反射材料と第2バインダ樹脂との混合物を塗布することで形成しても良い。さらに、膜の平坦性が高いものであればメタル膜であってもよい。
【0069】
光電変換基板11の外部に接続される制御回路16などは、光電変換基板11にワイヤボンディングで接続する集積回路として製造すればよい。電荷増幅器19、マルチプレクサ20、デジタイザ21などもまた、光電変換基板11にワイヤボンディングで接続される集積回路として製造すればよい。
【0070】
さらに、シンチレータ画素39の湿気による変質などを防ぐために、X線検出器1の主要部を、例えばアルミニウムやプラスチックなどの外囲器で覆って、真空封止しても良いし、あるいは乾燥気体を封入するしても良い。
以上の工程により、X線検出器が製造される。
【0071】
このように、シンチレータ画素39の第1バインダ樹脂(エポキシ系樹脂)と、このシンチレータ画素39に接する隔壁部38の第2バインダ樹脂(ポリプロピレン系樹脂)との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以上離れている。このため、シンチレータ画素39と隔壁部38との密着性を低く抑えることができる。
【0072】
また、隔壁部38を形成するために、第2バインダ樹脂を溶剤に溶かすが、溶剤として用いられる溶媒は、第2バインダ樹脂によく馴染むよう(よく溶けるよう)第2バインダ樹脂の溶解性パラメータと近いものが選択される。また、この溶媒は、第1バインダ樹脂の溶解性パラメータと2(Mpa)1/2以上離れているものが選択される。
【0073】
これにより、先にシンチレータ画素39を形成した後に、溶媒に溶かした第2バインダ樹脂を充填して隔壁部38を形成した際に、溶媒によって第1バインダ樹脂が溶かされにくく、シンチレータ画素39の溝部に沿った端面の平坦性が損なわれることも抑制できる。当然、第1バインダ樹脂と第2バインダ樹脂との密着を抑制することができる。
【0074】
さらに、上述したように、下地層363の第3バインダ樹脂(ポリイミド系樹脂)と、この下地層363に接するシンチレータ画素39の第1バインダ樹脂及び隔壁部38の第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以下である。このため、下地層363上にシンチレータ層を形成した際に、第3バインダ樹脂に第1バインダ樹脂がよく馴染み、相互に強固に接着することができる。また、下地層363まで到達した溝部に隔壁部38を充填した際に、第3バインダ樹脂に第2バインダ樹脂がよく馴染み、両者を互いに強固に接着することができる。
【0075】
なお、このX線検出器の製造方法は、上述した順番に限られるものではなく種種変更が可能である。すなわち、適用する材料は全て同一であっても、下地層363を形成した後に隔壁部38を形成してからシンチレータ画素39を形成しても良い。
【0076】
例えば、画素単位のフォトダイオード13などが配列してなる光電変換基板11上に、第3バインダ樹脂の一例としてポリイミド系樹脂を含有する下地層363を形成した後に、この下地層363上に、第2バインダ樹脂を含有する隔壁層を形成する。例えば、第2バインダ樹脂の一例としてのポリプロピレン系樹脂とGd2O2S:Eu蛍光体粉末との混合物を溶剤により粘度を下げた状態のペーストとして下地層363の表面全体にベタ膜状に塗布し、乾燥する。これにより、隔壁層が成膜される。
【0077】
続いて、隔壁層を画素間に合わせて残す形状にパターニングして隔壁部38を形成する。例えば、フォトエッチングプロセスなどにより、画素単位のフォトダイオード13上に位置する隔壁層を除去する。これにより、格子状の隔壁部38が形成される。
【0078】
続いて、隔壁部38によって囲まれた領域に、蛍光材料及び第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ画素を形成する。例えば、第1バインダ樹脂の一例としてのエポキシ系樹脂と蛍光材料の一例としてのGd2O2S:Eu蛍光体粒子との混合溶液を隔壁部38で囲まれた領域内に充填し、更に焼成することで固化する。これにより、シンチレータ画素39が形成される。
以下、上述した製造方法と同様の工程により、X線検出器が製造される。
【0079】
このように、シンチレータ画素39の第1バインダ樹脂(エポキシ系樹脂)と、このシンチレータ画素39に接する隔壁部38の第2バインダ樹脂(ポリプロピレン系樹脂)との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以上離れている。このため、シンチレータ画素39と隔壁部38との密着性を低く抑えることができる。
【0080】
また、シンチレータ画素39を形成するために、第1バインダ樹脂を溶剤に溶かす場合、溶剤として用いられる溶媒は、第1バインダ樹脂によく馴染むよう(よく溶けるよう)第1バインダ樹脂の溶解性パラメータと近いものが選択される。また、この溶媒は、第2バインダ樹脂の溶解性パラメータと2(Mpa)1/2以上離れているものが選択される。
【0081】
これにより、先に隔壁部38を形成した後に、溶媒に溶かした第1バインダ樹脂を充填してシンチレータ画素39を形成した際に、溶媒によって第2バインダ樹脂が溶かされにくく、隔壁部38の画素間に沿った端面の平坦性が損なわれることも抑制できる。当然、第1バインダ樹脂と第2バインダ樹脂との密着を抑制することができる。
【0082】
さらに、上述したように、下地層363の第3バインダ樹脂(ポリイミド系樹脂)と、この下地層363に接するシンチレータ画素39の第1バインダ樹脂及び隔壁部38の第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以下である。このため、下地層363上にシンチレータ層を形成した際に、第3バインダ樹脂に第1バインダ樹脂がよく馴染み、相互に強固に接着することができる。また、下地層363まで到達した溝部に隔壁部38を充填した際に、第3バインダ樹脂に第2バインダ樹脂がよく馴染み、両者を互いに強固に接着することができる。
【0083】
以上説明したように、これらの製造方法によって製造されたX線検出器によれば、X線によって励起されて蛍光を発光するシンチレータ層を隔壁部により画素毎に分離している。このため、デバイスへの印加電圧が高々数十ボルトと低い利点を生かした信頼性の高い間接方式でありながら、蛍光の拡散が抑制され、隣接する画素のフォトダイオードに到達することを抑制できるため、直接方式並みの高解像度及び高感度を有する平面検出器を提供することができる。また、シンチレータ画素39と隔壁部38との密着性を低く抑えることができるとともに、シンチレータ画素39及び隔壁部38と、下地層363との密着性を向上することができる。
【0084】
次に、具体的な試作による効果の検証を行った。
比較例及び本実施形態1及び2に共通の構造として、検出面の有効エリアを9インチ×9インチのほぼ正方形状とし、有効エリア内の画素ピッチは150μm、画素サイズは100μm×100μm、フォトダイオード13はa−SiのPIN構造をプラズマCVD法とフォトリソグラフィプロセスにより形成し、フォトダイオード13における第2電極132はITOをスパッタリング法で形成した。
【0085】
比較例では、シンチレータ画素39及び隔壁部38は同一のエポキシ系樹脂を用いてX線検出器を試作し、下地層は設けなかった。本実施形態1では、シンチレータ画素39及び隔壁部38のそれぞれの溶解性パラメータの差が2(Mpa)1/2以上離れた関係のバインダ樹脂を用いて5種類のX線検出器を試作した。本実施形態2では、シンチレータ画素39及び隔壁部38のそれぞれの溶解性パラメータの差が2(Mpa)1/2以上離れた関係であり、かつ、シンチレータ画素39のバインダ樹脂又は隔壁部38のバインダ樹脂と溶解性パラメータが2(Mpa)1/2以内にあるバインダ樹脂を下地層として用いた5種類のX線検出器を試作した。
【0086】
図6に各試作品の品質データをまとめた。図6に示すように、シンチレータ画素と隔壁部とが密着して一体となった比較例の場合、発生した応力を分散することができず、製品不良と判定され得るほどモジュール全体の反りが5乃至8mm程度と顕著となった。また、シンチレータ画素や隔壁部などを構成する膜の剥がれに起因した画素欠陥の有無については、シンチレータ層を画素分離するような構造に形成した直後に目視で1乃至3%程度の画素欠陥が確認された。また、試作品の完成直後の初期評価では、2乃至5%程度の画素欠陥が確認された。さらに、60℃の高温環境下で500時間放置した後では、12乃至19%程度の画素欠陥が確認された。
【0087】
一方、本実施形態1の場合、シンチレータ画素と隔壁部との密着性が低下し、発生した応力を分散することができたため、モジュール全体の反りは、0乃至1mm程度に抑えることができた。また、画素分離直後では、画素欠陥の発生割合を0.1%未満に抑えることができた。また、試作品の完成直後の初期評価では、画素欠陥の発生割合を0.3%未満に抑えることができた。さらに、60℃の高温環境下で500時間放置した後では、画素欠陥の発生割合を0.5%未満に抑えることができた。なお、ここでの測定値は、5種類の試作品の平均値である。
【0088】
また、本実施形態2の場合、シンチレータ画素と隔壁部との密着性が低下し、発生した応力を分散することができたと同時に、シンチレータ画素または隔壁部と下地層との密着性を向上できたため、モジュール全体の反りは、0乃至1mm程度に抑えることができた。また、画素分離直後では、画素欠陥の発生割合を0.1%未満に抑えることができた。また、試作品の完成直後の初期評価では、画素欠陥の発生割合を0.1%未満に抑えることができた。さらに、60℃の高温環境下で500時間放置した後では、画素欠陥の発生割合を0.1%未満に抑えることができた。なお、ここでの測定値も、5種類の試作品の平均値である。
【0089】
このように、本実施形態1及び2のようなモジュール構成とすることにより、シンチレータ膜応力の緩和により、モジュール全体の反りや膜剥がれに起因した画素欠陥の低減効果が顕著であることが分かる。
【0090】
以上説明したように、この実施の形態に係るX線検出器及びその製造方法によれば、基板の反りや膜剥がれ及びこれらの不具合に由来する画素欠陥の極めて少ない高品質な製品を提供することができる。したがって、製造歩留まりを向上することができる。
【0091】
なお、この発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合組み合わせによる効果が得られる。
【0092】
この発明のX線検出器は、縦横に複数の画素が配列された構成のものについて説明したが、縦横の画素の比率が異なる(例えば、一方の画素数が1個の場合など)一見すると線状に構成されたX線検出器に適用するこも可能である。この場合、スイッチング素子はTFTを使用しなくとも実施可能である。
【0093】
また、図2に示した例では、単一の下地層363上に隔壁部38及びシンチレータ画素39を配置したが、先に説明したように下地層は必ずしも設ける必要はない。
【0094】
また、下地層363を設ける場合、隔壁部38と光電変換基板11との間に隔壁部38に含まれる第2バインダ樹脂の溶解性パラメータとの差が2(Mpa)1/2以下であるバインダ樹脂を含有する第1下地層を設け、シンチレータ画素39と光電変換基板11との間にシンチレータ画素39に含まれる第1バインダ樹脂の溶解性パラメータとの差が2(Mpa)1/2以下であるバインダ樹脂を含有する第2下地層を設けてもよい。このような構成とすることにより、この発明の目的を達成するための隔壁部38、シンチレータ画素39、及び、下地層363にそれぞれ含まれるバインダ樹脂材料の適用可能範囲が広がり、必要な特性に合わせたバインダ樹脂材料を選択することが可能となる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、解像度特性を向上することが可能であるとともに、製造歩留まり及び信頼性の高い放射線検出器及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態に係るX線検出器の回路構成を模式的に示す図である。
【図2】図2は、図1に示したX線検出器の1画素部分の構造を概略的に示す断面図である。
【図3】図3は、バインダ樹脂として利用可能なポリマの一例と、それぞれの溶解性パラメータとを示す図である。
【図4】図4は、溶媒の一例と、それぞれの溶解性パラメータとを示す図である。
【図5】図5は、2つの物質同士の溶解性パラメータと膨潤率との定性的な関係を説明するための図である。
【図6】図6は、比較例と本実施形態との効果の比較をまとめた図である。
【符号の説明】
1…X線検出器、11…光電変換基板、12…画素、13…フォトダイオード、14…薄膜トランジスタ(TFT)、15…蓄積キャパシタ、16…制御回路、17…データライン、18…制御ライン、38…隔壁部、39…シンチレータ層、41…蛍光、363…下地層[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a radiation detector and a method of manufacturing the same, and more particularly, to an indirect radiation flat panel detector that detects a radiation image and a method of manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
For example, an active matrix type X-ray flat panel detector has attracted much attention as a new generation X-ray diagnostic detector. In this X-ray flat panel detector, an X-ray photographed image or a real-time X-ray image is output as a digital signal by detecting the irradiated X-ray. Since the X-ray flat panel detector is a solid-state detector, expectations are high in terms of image quality performance and stability. For this reason, many universities and manufacturers are engaged in R & D.
[0003]
As the first application for practical use, it has been developed for chest and general radiography of a human body for collecting a still image with a relatively large X-ray dose, and has been commercialized in recent years. Commercialization is expected in the near future for applications in the cardiovascular and gastrointestinal fields, where it is necessary to clear higher technical hurdles and realize real-time video of 30 frames per second or more under fluoroscopic dose. . For this moving image application, improvement of noise (S / N: signal / noise ratio) and real-time processing technology of minute signals are important development items.
[0004]
X-ray flat panel detectors are roughly classified into two types: a direct type and an indirect type. The direct method is a method in which X-rays are directly converted into signal charges using a photoconductive film such as a-Se, and the converted signal charges are stored in a charge storage capacitor. In this direct method, photoconductive charges generated by X-rays are directly led to a charge storage capacitor by a high electric field, so that a resolution characteristic substantially defined by a pixel pitch of an active matrix can be obtained.
[0005]
In the direct type X-ray flat panel detector, for example, an a-Se photoconductive film is formed with a thick film of about 1 mm in order to increase the absorptivity of X-rays and secure the signal intensity. Further, in order to increase the photoconductive charge generation rate per X-ray photon, to allow the generated photoconductive charge to reach the collecting electrode without being trapped by a defect level in the film, and to reduce the bias electric field. In order to minimize the diffusion of charges in the perpendicular direction, a strong bias electric field of, for example, 10 V / μm is applied and used.
[0006]
That is, in this example, a high voltage of 10 kV is applied to a-Se of the photoconductive film. For this reason, the direct method is more advantageous than the indirect method in terms of resolution characteristics. However, the reliability of protecting the thin film transistor having a low operating voltage, that is, the TFT, from the high voltage, the dark current and the sensitivity characteristic, There have been problems such as that a suitable photoconductive material having stability and the like cannot be found.
[0007]
On the other hand, the indirect method is a method in which X-rays are received by a scintillator layer, converted into visible light once, and the visible light is converted into signal charges by an a-Si photodiode or a CCD and guided to a charge storage capacitor. The problem of high voltage resistance that occurs in the direct method does not occur. In addition, it is advantageous that basic techniques have been established for scintillator materials and photodiodes.
[0008]
However, in the indirect method, the resolution is deteriorated by the optical diffusion and scattering until the visible light from the scintillator layer reaches the photodiode. In particular, as the thickness of the scintillator layer increases in order to secure the sensitivity characteristics, the spread of the fluorescent light until reaching the photoelectric conversion element such as a photodiode is increased, and the resolution is significantly deteriorated.
[0009]
As a method of securing the resolution by suppressing the spread of such fluorescence, in the indirect method, a scintillator layer is formed in a pixel unit according to a matrix of a photodiode and a TFT, and a partition portion for optically separating the scintillator pixels is provided. Provided X-ray detectors have been proposed. Thereby, the fluorescent light emitted in the scintillator pixel is suppressed from being scattered or diffused in the lateral direction by the partition walls. Therefore, the fluorescence can efficiently reach the photoelectric conversion element such as the photodiode by the optical guiding effect, and the resolution characteristic is improved (for example, see Patent Document 1).
[0010]
[Patent Document 1]
JP-A-11-166976
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
However, in a radiation detector such as an X-ray detector having a scintillator pixel separated by a partition wall, the entire substrate is warped due to stress of the scintillator pixel and the flatness of the flat detector is reduced. Be impaired. For this reason, there arises a problem such as inconvenience in the manufacturing process and deterioration of quality. In addition, there is a possibility that the scintillator pixel or the partition wall and the photoelectric conversion substrate may be peeled off due to such stress of the scintillator pixel. For this reason, there arises a problem that the reliability of the radiation detector is significantly impaired.
[0012]
In particular, such a problem is more likely to occur as the size of the substrate is increased. For example, when a detector having a practical size of 9 inches or more is manufactured, the manufacture is caused by warpage of the substrate or peeling of the scintillator pixels. There are problems that the yield is reduced and the reliability of the device is impaired.
[0013]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a radiation detector capable of improving resolution characteristics and having a high production yield and high reliability, and a method of manufacturing the radiation detector. It is in.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The radiation detector according to the first aspect of the present invention includes:
A photoelectric conversion substrate in which photoelectric conversion elements in pixel units are arranged,
A scintillator pixel disposed on the photoelectric conversion substrate and containing a fluorescent material that is excited by radiation to generate fluorescence and a first binder resin that binds the fluorescent material, and a second binder resin that partitions the scintillator pixel into pixel units A partition part containing
With
The difference between the solubility parameters of the first binder resin and the second binder resin in contact with the first binder resin is 2 (Mpa).1/2It is characterized by the above.
[0015]
The radiation detector according to the second aspect of the present invention includes:
A photoelectric conversion substrate in which photoelectric conversion elements in pixel units are arranged,
A scintillator pixel disposed on the photoelectric conversion substrate and containing a fluorescent material that is excited by radiation to generate fluorescence and a first binder resin that binds the fluorescent material, and a second binder resin that partitions the scintillator pixel into pixel units A partition part containing
An underlayer containing a third binder resin, which is interposed between the photoelectric conversion substrate and at least one of the scintillator pixel and the partition,
With
The difference in solubility parameter between the third binder resin and the first binder resin and the second binder resin in contact with the third binder resin is 2 (Mpa).1/2It is characterized by the following.
[0016]
According to a third aspect of the present invention, there is provided a method of manufacturing a radiation detector.
Forming a scintillator layer containing a fluorescent material that emits fluorescence when excited by radiation and a first binder resin that binds the fluorescent material, on a photoelectric conversion substrate in which pixel-based photoelectric conversion elements are arranged;
Forming a scintillator pixel by patterning the scintillator layer into a shape that remains in accordance with each pixel;
Forming a partition containing the second binder resin between the scintillator pixels in pixel units;
With
The difference between the solubility parameters of the first binder resin and the second binder resin in contact with the first binder resin is 2 (Mpa).1/2It is characterized by the above.
[0017]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a method for manufacturing a radiation detector.
Forming a base layer containing a third binder resin on a photoelectric conversion substrate on which pixel-based photoelectric conversion elements are arranged;
Forming a scintillator layer containing a fluorescent material that is excited by radiation to generate fluorescence and a first binder resin that binds the fluorescent material, on the underlayer,
Forming a scintillator pixel by patterning the scintillator layer into a shape that remains in accordance with each pixel;
Forming a partition containing the second binder resin between the scintillator pixels in pixel units;
With
The difference in solubility parameter between the third binder resin and the first binder resin and the second binder resin in contact with the third binder resin is 2 (Mpa).1/2It is characterized by the following.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a radiation detector and a method of manufacturing the radiation detector according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The present invention can be applied to the case of X-rays, γ-rays, and other various types of radiation. However, in the following embodiment, description will be made by taking the case of typical X-rays among the radiations as an example. I do. Therefore, by replacing “X-ray” in the embodiment with “radiation”, the present invention can be applied to other radiations targeted by the present invention.
[0019]
As shown in FIG. 1, an
[0020]
Each of the pixels 12 (a to i) includes a
[0021]
Each
[0022]
A
[0023]
A plurality of
[0024]
Each
[0025]
Each
[0026]
With such a configuration, the
[0027]
Next, the structure of the pixel of the X-ray detector according to this embodiment will be described with reference to FIG. In FIG. 2, one
[0028]
The
[0029]
The
[0030]
The source electrode S is in contact with a
[0031]
The
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
The
[0035]
In this embodiment, the
[0036]
On the
[0037]
That is, as shown in FIG. 2, the
[0038]
The
[0039]
The fluorescent material that constitutes the
[0040]
The
[0041]
The
[0042]
Next, the binder resin included in the
[0043]
That is, when the binder resin forming the
[0044]
Therefore, in the present embodiment, the
[0045]
That is, in this embodiment, the optimal combination of materials constituting each of the first binder resin, the second binder resin, and the third binder resin is determined based on the solubility parameter of each material. .
[0046]
The solubility parameter δ used in this embodiment is a Hildebrand Solubility Parameter, which is represented by the same definition for both the organic solvent and the organic resin, and corresponds to the sum of Van der Waals forces per unit volume of the organic material. I do. The definition is as follows.
δ = (c)1/2= ((ΔH-RT) / Vm)1/2
Here, c is Cohesive energy density (intermolecular binding energy density), ΔH is Heat of evaporation (heat of evaporation), R is Gas constant (gas constant), T is Temperature (temperature), Vm is the molar volume (molar volume).
[0047]
Note that the unit system (cal / cm3)1/2And SI unit system (MPa1/2) Is as follows.
δ / cal1/2cm-3/2= 0.48888 × δ / MPa1/2
δ / MPa1/2= 2.0455 × δ / cal1/2cm-3/2
The solubility parameter (SP value) having such a definition is a value specific to each substance, and the solubility parameter of each organic solvent is obtained by measuring ΔH (heat of vaporization per mole) and Vm (molar volume) in the above formula. Can be measured. In addition, as for generally known materials, as shown in FIG. 6 described later, already known solubility parameters (SP values) can be used. FIG. 3 shows an example of a polymer that can be used as a binder resin and respective solubility parameters (SP values). FIG. 4 shows an example of a solvent that can be used for dissolving the binder resin and respective solubility parameters (SP values).
[0048]
FIG. 5 shows reference data for investigating a change in solubility between two substances due to a difference in solubility parameter. Here, the degree of swelling (Degree of swelling) of the oil film (linseed oil: solubility parameter; 19) in various solvents with respect to the solubility parameters of various solvents is graphed. The solubility parameter δ is expressed in SI units (MPa1/2).
[0049]
The higher the swelling ratio, the better the oil film adapts to the solvent. In other words, from this reference material, it can be seen that the closer the solubility parameters of the two substances are, the higher the swelling ratio is, and the better the familiarity is. Conversely, it can be seen that the farther the solubility parameter of each of the two substances is, the lower the swelling ratio and the more difficult it is to adjust.
[0050]
Such a result is obtained in almost the same tendency between other organic materials (particularly, resin materials) and various solvents, and there is an invariable relationship between the organic materials. Therefore, it can be seen that, when the swelling ratio of each of the two organic materials is 0.4 (40%) or more, preferably 0.5 (50%) or more, the two materials are well compatible with each other and have high adhesion. That is, it can be seen that a borderline that causes intermixing is formed when the difference between the solubility parameter values of the two types of organic materials is about 2 (Mpa).
[0051]
Therefore, the difference between the solubility parameters of the two organic materials is 2 (Mpa).1/2In the following case, the two firmly bond to each other. Conversely, the difference between the solubility parameters of the two organic materials is 2 (Mpa).1/2If it is above, mutual mixing of both will be suppressed and it will be easy to isolate | separate.
[0052]
By the way, in the X-ray detector according to this embodiment, the difference in the solubility parameter between the first binder resin included in the
[0053]
That is, the first binder resin is a kind of resin material having a relatively large solubility parameter such as a mylar type, an epoxy type, an acetyl cellulose type, a nitrocellulose type, a phenol type, a polyvinyl alcohol type, a nylon type, and a polyacrylonitrile type. Or it is composed of a mixture. The second binder resin that is optimally combined with the first binder resin is a polytetrafluoroethylene-based, polyethylene-based, polypropylene-based, polyisobutylene-based, natural rubber-based, styrene / butadiene-based, polystyrene-based, or silicone-based. It is composed of one or a mixture of resin materials having relatively small solubility parameters such as the above.
[0054]
The first binder resin is a resin having a relatively small solubility parameter such as polytetrafluoroethylene, polyethylene, polypropylene, polyisobutylene, natural rubber, styrene / butadiene, polystyrene, and silicone. It may be composed of one kind or a mixture of materials. The second binder resin that is optimally combined with the first binder resin is a mylar-based, epoxy-based, acetylcellulose-based, nitrocellulose-based, phenol-based, polyvinyl alcohol-based, nylon-based, or polyacrylonitrile-based one. It is composed of one or a mixture of resin materials having relatively large parameters.
[0055]
By appropriately selecting the first binder resin and the second binder resin according to the above-described combination, mutual intermixing is suppressed, and the
[0056]
As a result, warpage of the
[0057]
Further, as in this embodiment, a
[0058]
That is, when the first binder resin and the second binder resin are made of the above-described materials, the third binder resin has a relatively intermediate solubility parameter of each of the first binder resin and the second binder resin. Such a resin material, for example, one or a mixture of NBR (neoptan butadiene rubber), chloride rubber, vinyl acetate resin, acrylic rubber, methyl methacrylate, vinyl chloride, and polyimide resin materials Be composed.
[0059]
By appropriately selecting the third binder resin, the first binder resin, and the second binder resin by the combination described above, each of the
[0060]
As described above, since the adhesion between at least one of the
[0061]
The
[0062]
Next, a method for manufacturing the X-ray detector will be described. Here, the case where the
[0063]
First, a
[0064]
Subsequently, a scintillator layer containing a fluorescent material and a first binder resin is formed on the
[0065]
Subsequently, the
[0066]
In addition, this groove is not limited to the dicing method, the scintillator layer is removed using photochemical decomposition by irradiating a laser beam having a main wavelength in the ultraviolet region, and a laser beam having a main wavelength in the infrared region is irradiated. It may be formed by removing the scintillator layer using thermal decomposition, or by a method of chemically dissolving the binder resin and etching away the groove. Further, the groove may be formed to a depth reaching the
[0067]
Subsequently, the
[0068]
The
[0069]
The
[0070]
Further, in order to prevent deterioration of the
Through the above steps, an X-ray detector is manufactured.
[0071]
As described above, the difference in the solubility parameter between the first binder resin (epoxy resin) of the
[0072]
In addition, the second binder resin is dissolved in a solvent to form the
[0073]
Thus, when the
[0074]
Further, as described above, the solubility parameters of the third binder resin (polyimide resin) of the
[0075]
The method of manufacturing the X-ray detector is not limited to the above-described order, but can be changed in various ways. That is, even if all the applied materials are the same, the
[0076]
For example, after a
[0077]
Subsequently, the partition layer is formed by patterning the partition layer into a shape to be left between the pixels. For example, the partition layer located on the
[0078]
Subsequently, a scintillator pixel containing a fluorescent material and a first binder resin is formed in a region surrounded by the
Hereinafter, an X-ray detector is manufactured by the same steps as those of the above-described manufacturing method.
[0079]
As described above, the difference in the solubility parameter between the first binder resin (epoxy resin) of the
[0080]
Further, when the first binder resin is dissolved in a solvent to form the
[0081]
Thereby, when the first binder resin dissolved in the solvent is filled and the
[0082]
Further, as described above, the solubility parameters of the third binder resin (polyimide resin) of the
[0083]
As described above, according to the X-ray detector manufactured by these manufacturing methods, the scintillator layer that emits fluorescence when excited by X-rays is separated for each pixel by the partition wall. For this reason, although it is a highly reliable indirect method utilizing the advantage that the applied voltage to the device is as low as several tens of volts at the most, the diffusion of the fluorescence is suppressed, and it is possible to suppress the arrival at the photodiode of the adjacent pixel. In addition, it is possible to provide a flat panel detector having the same high resolution and high sensitivity as the direct system. Further, the adhesion between the
[0084]
Next, the effect of a specific prototype was verified.
As a structure common to the comparative example and the first and second embodiments, the effective area of the detection surface is substantially a square of 9 inches × 9 inches, the pixel pitch in the effective area is 150 μm, the pixel size is 100 μm × 100 μm, and the
[0085]
In the comparative example, the
[0086]
FIG. 6 summarizes the quality data of each prototype. As shown in FIG. 6, in the case of the comparative example in which the scintillator pixel and the partition wall are in close contact and integrated, the generated stress cannot be dispersed, and the warpage of the entire module is so large that it can be determined that the product is defective. To about 8 mm. In addition, regarding the presence or absence of a pixel defect due to peeling of a film constituting a scintillator pixel or a partition wall portion, about 1 to 3% of a pixel defect was visually observed immediately after the scintillator layer was formed into a structure for separating pixels. Was done. In the initial evaluation immediately after the completion of the prototype, about 2 to 5% of pixel defects were confirmed. Further, after being left for 500 hours in a high temperature environment of 60 ° C., about 12 to 19% of pixel defects were confirmed.
[0087]
On the other hand, in the case of the first embodiment, the adhesion between the scintillator pixel and the partition wall was reduced, and the generated stress could be dispersed, so that the warpage of the entire module could be suppressed to about 0 to 1 mm. Immediately after pixel separation, the rate of occurrence of pixel defects could be suppressed to less than 0.1%. In the initial evaluation immediately after the completion of the prototype, the rate of occurrence of pixel defects could be suppressed to less than 0.3%. Furthermore, after being left for 500 hours in a high-temperature environment of 60 ° C., the rate of occurrence of pixel defects could be suppressed to less than 0.5%. Here, the measured values are average values of five types of prototypes.
[0088]
In the case of the second embodiment, the adhesiveness between the scintillator pixel and the partition portion was reduced, and the generated stress was able to be dispersed, and at the same time, the adhesiveness between the scintillator pixel or the partition portion and the base layer was improved. The warpage of the entire module could be suppressed to about 0 to 1 mm. Immediately after pixel separation, the rate of occurrence of pixel defects could be suppressed to less than 0.1%. In the initial evaluation immediately after the completion of the prototype, the rate of occurrence of pixel defects could be suppressed to less than 0.1%. Furthermore, after being left for 500 hours in a high-temperature environment of 60 ° C., the rate of occurrence of pixel defects could be suppressed to less than 0.1%. The measured values here are also average values of five types of prototypes.
[0089]
As described above, it can be understood that the module configuration as in the first and second embodiments has a remarkable effect of reducing the pixel defects due to the warpage and film peeling of the entire module due to the relaxation of the scintillator film stress.
[0090]
As described above, according to the X-ray detector and the method of manufacturing the same according to this embodiment, it is possible to provide a high-quality product with extremely few pixel defects due to substrate warpage and film peeling and these defects. Can be. Therefore, the production yield can be improved.
[0091]
The present invention is not limited to the above embodiments, and various modifications and changes can be made at the stage of implementation without departing from the scope of the invention. In addition, the embodiments may be implemented in appropriate combinations as much as possible, and in that case, the effect of the combination is obtained.
[0092]
The X-ray detector according to the present invention has been described with respect to a configuration in which a plurality of pixels are arranged vertically and horizontally. However, at first glance, the ratio of the pixels vertically and horizontally is different (for example, when one of the pixels is one, etc.). It is also possible to apply to the X-ray detector comprised in the shape. In this case, the switching element can be implemented without using a TFT.
[0093]
In the example shown in FIG. 2, the
[0094]
When the
[0095]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a radiation detector capable of improving the resolution characteristics and having a high production yield and high reliability, and a method of manufacturing the radiation detector.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram schematically showing a circuit configuration of an X-ray detector according to one embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view schematically showing a structure of one pixel portion of the X-ray detector shown in FIG.
FIG. 3 is a diagram showing an example of a polymer usable as a binder resin and respective solubility parameters.
FIG. 4 is a diagram showing an example of a solvent and respective solubility parameters.
FIG. 5 is a diagram for explaining a qualitative relationship between a solubility parameter between two substances and a swelling ratio.
FIG. 6 is a diagram summarizing effects of a comparative example and the present embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (9)
前記光電変換基板上に配置され、放射線により励起されて蛍光を発生する蛍光材料及び蛍光材料を結合する第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ画素と、前記シンチレータ画素を画素単位に区画する第2バインダ樹脂を含有する隔壁部と、
を備え、
前記第1バインダ樹脂と、これに接する前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以上であることを特徴とする放射線検出器。A photoelectric conversion substrate in which photoelectric conversion elements in pixel units are arranged,
A scintillator pixel disposed on the photoelectric conversion substrate and containing a fluorescent material that is excited by radiation to generate fluorescence and a first binder resin that binds the fluorescent material, and a second binder resin that partitions the scintillator pixel into pixel units A partition part containing
With
A radiation detector, wherein a difference in solubility parameter between the first binder resin and the second binder resin in contact with the first binder resin is 2 (Mpa) 1/2 or more.
前記光電変換基板上に配置され、放射線により励起されて蛍光を発生する蛍光材料及び蛍光材料を結合する第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ画素と、前記シンチレータ画素を画素単位に区画する第2バインダ樹脂を含有する隔壁部と、
前記光電変換基板と、前記シンチレータ画素及び前記隔壁部の少なくとも一方との間に介在され、第3バインダ樹脂を含有する下地層と、
を備え、
前記第3バインダ樹脂と、これに接する前記第1バインダ樹脂及び前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以下であることを特徴とする放射線検出器。A photoelectric conversion substrate in which photoelectric conversion elements in pixel units are arranged,
A scintillator pixel disposed on the photoelectric conversion substrate and containing a fluorescent material that is excited by radiation to generate fluorescence and a first binder resin that binds the fluorescent material, and a second binder resin that partitions the scintillator pixel into pixel units A partition part containing
An underlayer containing a third binder resin, which is interposed between the photoelectric conversion substrate and at least one of the scintillator pixel and the partition,
With
A radiation detector, wherein a difference in solubility parameter between the third binder resin and the first binder resin and the second binder resin in contact with the third binder resin is 2 (Mpa) 1/2 or less.
前記第2バインダ樹脂がポリ4フッ化エチレン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリイソブチレン系、天然ゴム系、スチレン・ブタジエン系、ポリスチレン系、シリコーン系の樹脂材料の一種又は混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線検出器。The first binder resin is one or a mixture of mylar, epoxy, acetylcellulose, nitrocellulose, phenol, polyvinyl alcohol, nylon, and polyacrylonitrile resin materials,
The second binder resin is one or a mixture of polytetrafluoroethylene-based, polyethylene-based, polypropylene-based, polyisobutylene-based, natural rubber-based, styrene-butadiene-based, polystyrene-based, and silicone-based resin materials. The radiation detector according to claim 1.
前記シンチレータ層を各画素に合わせて残す形状にパターニングしてシンチレータ画素を形成する工程と、
画素単位の前記シンチレータ画素間に第2バインダ樹脂を含有する隔壁部を形成する工程と、
を備え、
前記第1バインダ樹脂と、これに接する前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以上であることを特徴とする放射線検出器の製造方法。Forming a scintillator layer containing a fluorescent material that emits fluorescence when excited by radiation and a first binder resin that binds the fluorescent material, on a photoelectric conversion substrate in which pixel-based photoelectric conversion elements are arranged;
Forming a scintillator pixel by patterning the scintillator layer into a shape that remains in accordance with each pixel;
Forming a partition containing the second binder resin between the scintillator pixels in pixel units;
With
A method for manufacturing a radiation detector, wherein a difference in solubility parameter between the first binder resin and the second binder resin in contact with the first binder resin is 2 (Mpa) 1/2 or more.
前記下地層上に、放射線により励起されて蛍光を発生する蛍光材料及び蛍光材料を結合する第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ層を形成する工程と、
前記シンチレータ層を各画素に合わせて残す形状にパターニングしてシンチレータ画素を形成する工程と、
画素単位の前記シンチレータ画素間に第2バインダ樹脂を含有する隔壁部を形成する工程と、
を備え、
前記第3バインダ樹脂と、これに接する前記第1バインダ樹脂及び前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以下であることを特徴とする放射線検出器の製造方法。Forming a base layer containing a third binder resin on a photoelectric conversion substrate on which pixel-based photoelectric conversion elements are arranged;
Forming a scintillator layer containing a fluorescent material that is excited by radiation to generate fluorescence and a first binder resin that binds the fluorescent material, on the underlayer,
Forming a scintillator pixel by patterning the scintillator layer into a shape that remains in accordance with each pixel;
Forming a partition containing the second binder resin between the scintillator pixels in pixel units;
With
The method of manufacturing a radiation detector, wherein a difference in solubility parameter between the third binder resin and the first binder resin and the second binder resin in contact with the third binder resin is 2 (Mpa) 1/2 or less. Method.
前記隔壁層を画素間に合わせて残す形状にパターニングして隔壁部を形成する工程と、
前記隔壁部によって囲まれた領域に、放射線により励起されて蛍光を発生する蛍光材料及び蛍光材料を結合する第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ画素を形成する工程と、
を備え、
前記第1バインダ樹脂と、これに接する前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以上であることを特徴とする放射線検出器の製造方法。Forming a partition layer containing a second binder resin on a photoelectric conversion substrate on which pixel-based photoelectric conversion elements are arranged;
A step of patterning the partition layer in a shape to be left between pixels to form a partition portion,
Forming a scintillator pixel containing a fluorescent material that is excited by radiation to generate fluorescence and a first binder resin that binds the fluorescent material, in a region surrounded by the partition wall portion;
With
A method for manufacturing a radiation detector, wherein a difference in solubility parameter between the first binder resin and the second binder resin in contact with the first binder resin is 2 (Mpa) 1/2 or more.
前記下地層上に、第2バインダ樹脂を含有する隔壁層を形成する工程と、
前記隔壁層を画素間に合わせて残す形状にパターニングして隔壁部を形成する工程と、
前記隔壁部によって囲まれた領域に、放射線により励起されて蛍光を発生する蛍光材料及び蛍光材料を結合する第1バインダ樹脂を含有するシンチレータ画素を形成する工程と、
を備え、
前記第3バインダ樹脂と、これに接する前記第1バインダ樹脂及び前記第2バインダ樹脂との溶解性パラメータの差は、2(Mpa)1/2以下であることを特徴とする放射線検出器の製造方法。Forming a base layer containing a third binder resin on a photoelectric conversion substrate on which pixel-based photoelectric conversion elements are arranged;
Forming a partition layer containing a second binder resin on the underlayer;
A step of patterning the partition layer in a shape to be left between pixels to form a partition portion,
Forming a scintillator pixel containing a fluorescent material that is excited by radiation to generate fluorescence and a first binder resin that binds the fluorescent material, in a region surrounded by the partition wall portion;
With
The method of manufacturing a radiation detector, wherein a difference in solubility parameter between the third binder resin and the first binder resin and the second binder resin in contact with the third binder resin is 2 (Mpa) 1/2 or less. Method.
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