JP2004340642A - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両に搭載されるETCユニットと接続しなくてもETCゲートに関するサポートが行えるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】車両がETCユニットを搭載しているか、否かの判断を行うETC搭載有無判断手段と、前記ETC搭載有無判断手段により車両がETCユニットを搭載していると判断した場合に料金所において車両をETCゲートへ案内する案内手段とを備えたナビゲーション装置である。本発明によるとETCユニットを接続することなくETC搭載有無判断手段によってETCユニットの搭載有無が判断され、搭載していると判断した場合に案内手段によるETCゲート案内が実行される。よって、ユーザがインタフェースの異なるETCユニットを使用する場合でも接続した場合と同様にETC案内サポートが行える。
【選択図】 図3
【解決手段】車両がETCユニットを搭載しているか、否かの判断を行うETC搭載有無判断手段と、前記ETC搭載有無判断手段により車両がETCユニットを搭載していると判断した場合に料金所において車両をETCゲートへ案内する案内手段とを備えたナビゲーション装置である。本発明によるとETCユニットを接続することなくETC搭載有無判断手段によってETCユニットの搭載有無が判断され、搭載していると判断した場合に案内手段によるETCゲート案内が実行される。よって、ユーザがインタフェースの異なるETCユニットを使用する場合でも接続した場合と同様にETC案内サポートが行える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。特に、ETC(Electronic Toll Colletion System:自動料金徴収システム)のユニットを搭載している車両に適したナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、高速道路が交通渋滞する原因の約3分の1は料金所部分にあるとされている。このような高速道路の交通渋滞対策として、最近、料金所において車両が停止することなく高速道路に入り、また停止することなく料金の支払いを行って通過できるETCシステムが提供されている。
【0003】
このETCシステムは、車両側に搭載されるETCユニットとETC専用のゲートを備えた料金所側の設備によって構成される。ETC設備を備えた高速道路等の料金所は、ETCシステムを利用する車両専用のETC車線があり、ドライバが料金を支払う車両用の車線(一般車線)とは区別されている。このような料金所入口側のETC車線上部にはETC用アンテナが設けてられている。
【0004】
一般車線に誘導された車は、従来の通り、車のスピードを落として停車して通行券を取り、あるいは所定料金を支払ってゲートを通過していく。一方、ETCユニットを搭載した車両は、料金所の専用アンテナと通信しており、ゲートを通過したことを確認するとETCユニットに対して入口側のゲートでは通過の書き込み、出口側のゲートでは料金の書き込みが行われる。ETCユニットには専用のカードが差し込まれており、このカードに記録が残される。このようなETCシステムでの処理は非常に高速であるので、ETCゲートを通過する車はほとんどスピードを落とすことなく料金所を通過できるので渋滞を緩和できる。
【0005】
また、例えば特許文献1は、料金所のETCゲートをより円滑に通過できるようにしたナビゲーション装置を開示している。このナビゲーション装置は、ETC車載ユニットに接続されており、ETC車載ユニットからの情報を利用して車両をETCゲートへ案内する技術を開示している。このようなナビゲーション装置を用いることで、ドライバ(ユーザ)が不慣れな料金所を通過する場合でも、車両をETCゲートに確実に誘導して料金所をスムーズに通過できるので好ましい。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−146598号 公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のナビゲーション装置は、ETCユニットを接続することで、所定の情報を取得してディスプレイ上でのETCゲートへの案内や、スピーカによる音声案内等によるサポートを行う。図1は、従来において車両に搭載されたナビゲーション装置100とETCユニット110を例示した図である。ナビゲーション装置100は、ナビゲーション装置本体101と表示装置102とで構成されている。ETCユニット110には専用のICカードが差し込まれている。また、ナビゲーション用のGPS信号およびETC信号を受信するための統合アンテナ115が設けられている。ここで、ナビゲーション装置100とETCユニット110を接続するためには、ケーブル117等による電気的な接続が必要であると共に、この両装置間で情報を共有するため所定のインタフェースが要求される。
【0008】
しかしながら、ナビゲーション装置およびETCユニットを提供するメーカは複数存在しており、各社で異なる形式のインタフェースを採用しているという実情がある。よって、ナビゲーション装置100とETCユニット110とを同一のメーカから購入した場合には問題とならないが、メーカが異なる場合には両装置を接続できないという問題が発生する。ナビゲーション装置を購入した後にETCユニットを購入するというユーザや、その逆にETCユニットを購入した後にナビゲーション装置を購入するというユーザは多く存在する。このようなときには、後から購入した装置が先に購入した装置に接続できないという問題が発生する。また、ユーザによっては、ナビゲーション装置はA社の製品、ETC車載ユニットはB車の製品を購入したいという場合がある。このような場合にも同様に問題が発生する。
【0009】
したがって、本発明の目的は、車両に搭載されるETCユニットと接続しなくても、料金所においてETCゲートに関するサポートが行えるナビゲーション装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、車両が料金所のゲートを通過する状況に基づいて、ETCユニットを搭載しているか否かを判断するETC搭載有無判断手段を備えたナビゲーション装置により達成される。本発明によると、ETC装置が搭載されていると判断した場合には、ETCユニットがナビゲーション装置に電気的に接続されていない状況であるにもかかわらず、ETCユニットがあたかも接続されているかのようにして、ナビゲーション装置からユーザにETCに関する様々な情報を提供することができるようになる。
【0011】
上記ナビゲーション装置では、車両位置を検出する自車位置検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段とを更に備え、前記ETC搭載有無判断手段は前記自車位置検出手段及び車速検出手段からの検出信号に基づいて前記ETC搭載有無の判断を行うようにできる。これらの手段はナビゲーション装置が通常備えているデバイスにより実現できるので、コストの上昇を招くことなく実現できる。
【0012】
また、前記ETC搭載有無判断手段は、前記自車位置検出手段からの検出信号に基づいて車両が料金所のゲートに位置していることを確認しているときに、前記車速検出手段からの検出信号に基づいてETCユニット搭載の有無を判断することができる。前記ETC搭載有無判断手段は、前記車速検出手段が所定速度以上の車速を検出していることに基づいて、ETCユニットの搭載が有るとの判断を行うことができる。一方、前記ETC搭載有無判断手段は、前記車速検出手段が所定速度以下の車速を検出していることに基づいて、ETCユニットの搭載が無いとの判断を行うことができる。ETCユニットを搭載する車両は、料金所で車両のスピードを一定以上、例えば時速30km/h以上に維持した状態であってもETCゲートを通過できる。その一方で、従来の車両は料金所でチケットの受取りや料金の支払いのために停止する。よって、ゲート付近の車両の速度を参照するという、簡易な条件でETCユニット搭載の有無を判断できる。
【0013】
さらに、外部から道路渋滞情報を取得する道路情報取得手段を更に備え、該道路情報取得手段によって車両が走行している道路が渋滞しているとの情報を得ている場合には、前記ETC搭載有無判断手段はETCユニット搭載の判断を保留するように設定しておくことが望ましい。このよう構成しておくと、道路渋滞の影響で誤った有無判断が出ることを抑制できる。
【0014】
そして、より好ましいナビゲーション装置の形態としては、前記ETC搭載有無判断手段により車両がETCユニットを搭載していると判断した場合に料金所において車両をETCゲートへ誘導するための誘導手段を備えていることが好ましい。この場合にはETC搭載有無判断手段によってETCユニットを搭載していると判断されたときに、誘導手段により車両をETCゲートへ誘導するサポートが実行される。よって、インタフェースの異なるETCユニットを使用する場合でも、接続した場合と同様に誘導が行えるナビゲーション装置としてユーザに提供できる。そして、料金所のETCゲートデータを記憶している記憶手段を備え、前記案内手段は前記ETCゲートデータに基づいてETCゲートへの誘導を実行することが望ましい。さらに、前記ETCゲートデータには、各料金所において車両をETCゲートに誘導するルート案内画像情報やルート案内音声情報を含むことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面を参照して説明する。図2は、実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示したブロック図である。ナビゲーション装置1は、ディスクドライバ11、操作部12、通信機13、車速センサ14、GPS受信機15、ジャイロセンサ16、VICSセンサ18、リバースセンサ18、ナビゲーションコントローラ20、ディスプレイ40及びスピーカ41を含んでいる。
【0016】
ディスクドライバ11は、地図表示や経路探索などに必要な各種の地図データ並びに必要に応じてプログラムを格納したCD−ROM、DVD、HDDなどの記録媒体からデータやプログラムを読み出す。特に、CD−ROM等の記録媒体に記録されている地図データには、高速道路の料金所のように料金を徴収して車両が通過する場所に関する詳細な位置データが含まれている。例えば各料金所における通過ゲート位置に関するデータが含まれている。さらに、これらに関連して、ECTゲート設置の有無に関するデータや、ETCゲートが設置されている料金所で車両を安全にETCゲートに誘導するためのETCゲートデータが含まれる。このETCゲートデータは車両をETCゲートに誘導するルート案内画像情報やルート案内音声情報、さらには誘導に際してユーザに注意を促す情報等を含む。これらのデータは後述するバッファメモリ21に格納されて利用される。操作部12は、ユーザが各種の指示をナビゲーションコントローラ20に入力するためのリモコンや入力キーである。通信機13は、サービスセンタ(メーカその他の機関のサービスセンタ)と通信するための車載電話などである。
【0017】
車速センサ14は、一定の走行距離ごとに発生するパルスに応じた車速を出力する。この車速センサ14は車速検出手段として機能している。後述するようにこの車速センサ14の速度検出信号はインタフェース24を介して制御部29に供給される。そして、この車速センサ14で検出した速度は、ETC搭載有無判断手段として機能する場合の制御部29によって利用される。制御部29によるETC搭載有無判断については後に詳述する。
【0018】
また、GPS受信機15は、GPS衛星から送られてくるGPS信号を受信して現在の自車位置と自車方位の検出を行う。より具体的には、GPS受信機15は複数のGPS衛星から送られてくる電波を受信して、三次元測位処理又は二次元測位処理を行って、車両の絶対位置及び方位を計算し、これらを測位時刻とともに出力する。同様にジャイロセンサ16は、自車方位を検出するためのセンサである。車両方位は、現時点における自車位置と1サンプリング時間ΔT前の自車位置とから求まる方位を所定数サンプリングして計算する。これらGPS受信機15及びジャイロセンサ16は自車位置検出手段の一部を構成する。GPS受信機15及びジャイロセンサ16の検出信号は、インタフェース25、26を介して制御部29に供給される。前記車速センサ14からの信号と同様に、ETC搭載有無判断手段として機能する場合の制御部29により利用される。また、リバースセンサ17は、車両の後進を示す信号を出力する。車速センサ14、ジャイロセンサ16及びリバースセンサ17は自律航法を可能とするもので、GPSを用いたナビゲーションを補完する。本ナビゲーション装置1は、これらセンサにより自車位置を正確に把握できるようになっている。
【0019】
VICSセンサ18は、VICSセンタから光ビーコンや電波ビーコンなどを介して提供される交通情報を受信する。すなわち、このVICSセンサ18は外部から道路渋滞情報を取得する道路情報取得手段として機能する。光ビーコンや電波ビーコンを発信する発信器の下を車両が通過すると、発信器から車両に道路情報が送信される。この道路情報の中には、発信器の位置データが含まれ、車両が走行している道路周辺の渋滞を確認できるようになっている。
【0020】
ディスプレイ40は、ナビゲーションコントローラ20から出力される画像データに基づいて、自車周辺の地図画像を車両位置マークや出発地マーク、目的地マークなど共に表示したり、この地図上に案内ルート等の誘導経路や料金所に関する案内やユーザに提供する情報が有るときにはこれも合わせて表示する。スピーカ41は、ナビゲーションコントローラ20から出力される音声データに基づいて、ユーザに種々のメッセージを出力する。
【0021】
ナビゲーションコントローラ20は、バッファメモリ21、インタフェース(I/F)22〜28、制御部29、地図描画部30、操作画面・マーク発生部31、ルート記憶部32、ルート描画部33、マーク記憶部34、マーク描画部35、画像合成部36、バックアップメモリ37、音声出力部38及び接続ID記憶部39を含んでいる。バッファメモリ21は、前記ディクスドライバ11がDVD等の記録媒体から読み出した地図データやプログラムを一時格納する。前述したように、このバッファメモリ21には、DVD等に記録されている高速道路の料金所における通過ゲートの位置データ、ECTゲート設置の有無に関するデータ、ETCゲートが設置されている料金所に関するETCゲートデータ等が他のデータと共に格納されている。制御部29がETC搭載有無判断手段として機能するときに、このバッファメモリ21から通過ゲートの位置データを読み出して参照する。なお、インタフェース22〜28はそれぞれ操作部12、通信機13、車速センサ14、GPS受信機15、ジャイロセンサ16、リバースセンサ17、及びVICSセンサ18に接続され、制御部29とのインタフェースを形成する。
【0022】
制御部29は、例えばマイクロコンピュータによって構成され、ナビゲーションコントローラ20全体を制御する。例えば、制御部29はGPS受信機15のGPS信号や、自律航法にかかる車速センサ14、ジャイロセンサ16、及びリバースセンサ17やVICSセンサ18の出力信号を処理して自車位置や自車方位を算出したり、読み出した地図データを用いて設定された探索条件で出発地から目的地までのルートを探索するなど、通常のナビゲーション装置に係る種々の処理を実行する。
【0023】
そして、本装置における制御部29は、特に、GPS受信機15及びジャイロセンサ16からの位置検出信号、ならびにバッファメモリ21に格納している地図データに含まれている料金所の位置データに基づいて車両が料金所のゲートを通過していることを確認した時に、車速センサ14で検出している車速に基づいて、車両がETCユニットを搭載しているか、否かを判断するETC搭載有無判断手段として機能する。さらに本制御部29は、ETC搭載が有りと判断された後に、車両がETC設置の料金所に近付いていることを確認したときにETCゲートへの誘導を行う誘導手段を実現する。
【0024】
地図描画部30は、バッファメモリ21に読み出された地図データを用いて地図画像の描画処理を行う。操作画面・マーク発生部31は、動作状況に応じて各種メニュー画面(操作画面)及び自車位置マーク、カーソルなどの各種マークを生成する。ルート記憶部は、制御部29によって探索された誘導経路のデータを記憶する。具体的には、ルート記憶部32は制御部29によって探索された誘導経路の出発地から目的地までの全てのノード(経緯度で表示された点の座標)に関するデータ及びその探索中に変更された誘導経路のデータを記憶する。
【0025】
ルート描画部33は、ルート記憶部32から誘導経路のデータ(ノード列)を読み出して、誘導経路を他の道路とは異なる色及び線幅で描画する。マーク記憶部34は、地図画面上で対象物件の位置を指示する情報として付与される所定形状のアイコン(ブランドアイコン、カテゴリアイコンなど)及びこのアイコンに代えて付与される単純な形状のマークに係るデータを予め記憶する。マーク描画部35は、制御部29の制御に基づいてマーク記憶部34から読み出されたデータの描画処理を行う。画像合成部36は、地図描画部30、操作画面・マーク発生部31、ルート描画部33及びマーク描画部35から出力される画像を合成してディスプレイ40に出力する。
【0026】
音声出力部38は、制御部29からの信号に基づいて音声信号をスピーカ41に出力する。制御部29が案内手段として機能してバッファメモリ21から読出しを行ったETCゲートデータに音声データが含まれているときには、このスピーカ41からETCゲートに誘導する音声案内等が出力される。接続ID記憶部39は、メーカその他機関のサービスセンタのアドレス、接続ID、パスワードなどを記憶する。バックアップメモリ37はEEPROMやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリで構成され、バックアップすべき各種データをバックアップする。
【0027】
以上のような構成を備える本ナビゲーション装置1が高速道路の料金所ゲートを通過するときに制御部29によって実行される処理について図を参照して説明する。図3は制御部29によって実行される処理例を示したフローチャートである。制御部29は、GPS受信機15及びジャイロセンサ16からの位置検出信号およびメモリ21に格納している地図データを利用して、車両が料金所のゲートを通過しているか、否かを確認する(S11)。車両が料金所を通過していることを確認した場合には、車速センサ14で検出している車速が所定値以上であるかを確認する(S12)。そして、制御部29は、車速が一定値以上であることを確認した場合にはETCユニットの搭載ありとの判断を行う(S13)。
【0028】
ここで、上記のように制御部29が判断行う根拠を説明する。車両にETCユニットが搭載されていれば、専用のETCゲートを通過するので、車速を一定値(例えば時速20km/h)以上としたままで料金所を通過することができる。これに対して、ETCユニットを搭載していない車両は料金所で一旦停止する。高速道路の入口ではチケットのみを受け取り、出口で走行距離に応じて料金を支払う場合でも、入口及び出口で同様の動作がなされている。よって、料金所のゲート付近での車速を確認することで、ETCユニットの搭載有無を判断できる。制御部29はこのような理論基づいて、車両にETCユニットが搭載されているか、否かを判断する。
【0029】
制御部29が車両にETCユニットが搭載されていると判断した場合には、CD−ROM等から読出してバッファメモリ21に格納しているETCゲートデータに基づいた案内処理を準備状態とした後に本フローチャートを終了する(S14)。一方、上記ステップ12で、車速センサ14で検出している車速が所定値以下(例えば時速0km/h)であれば、前述したように料金支払い等のために車両が停止していると考えられる。よって、この場合には車両はECTユニットを搭載していないとの判断を一応行うことができる。
【0030】
なお、本実施形態ではより好ましい態様として、ステップ12で車速が所定値以下と確認された場合でも、VICSセンサ18からの渋滞情報を参照することとしている(S15)。上記のように、ETCユニットを搭載している車両は所定速度以上でゲートを通過することができる。しかし、料金所付近で長い渋滞が発生していたような場合には、ETCユニットを搭載した車両でも低速あるいは停車することになる。よって、本フローチャートでは、VICS情報で渋滞を確認している場合には、ETCユニット搭載の有無判断を留保するようにしている。なお、この留保処理は図3で例示するようにスタートに戻ってもよいし、この時点で通常のナビゲーション動作に戻るという設定を行ってもよい。このステップ15で渋滞でもないと判断された場合には、制御部29は車両がETCユニットを搭載していないとの判断を行って(S16)、本処理を終了する。
【0031】
図4は、車両にETCユニットが搭載されていると判断がなされた後に車両が料金所に近付いたときに、制御部29によって実行される処理例を示したフローチャートである。制御部29は、車両の走行中、GPS受信機15及びジャイロセンサ16からの位置検出信号およびバッファメモリ21に格納している地図データに基づいて料金所に近付いているか、否かを確認する(S21)。例えば、車両が料金所から1km以内の領域に入ると、制御部29は料金所に近付いたとの判断を行う。ここで、制御部29はバックファメモリ21に格納している料金所情報を参照して、車両が近付いている料金所にETC設備のある料金所であるか、否かを確認する(S22)。
【0032】
上記ステップ22で、制御部29が車両はETC設備のある料金所に近づいている判断すると、誘導手段として機能してETCゲート案内を開始する。制御部29はバックアップメモリ21に格納しているETCゲートデータからルート案内画像情報をディスプレイ40上に表示して本フローチャートによる処理を終了する。図5は、誘導手段による作動の一形態としてETCゲート案内が実行されたときにディスプレイ40上に表示される案内画像例を示した図である。このよう画像が表示されることで、車両が近付いている料金所のどのゲートがETC専用であるかをユーザは容易に確認できる。よって、初めての料金所であっても、本ナビゲーション装置による誘導を受けたユーザは、ETCゲートに向けて車両を確実に操縦できる。また、ETCゲートデータにルート案内音声情報やユーザに注意を喚起する情報も含む場合には、誘導手段がスピーカ41から案内音声等を出力させる。なお、上記ステップ22で、制御部29によって車両が近付いている料金所がETC対応ではないと判断されると、通常のナビゲーションの状態に戻って本フローチャートによる処理を終了する。
【0033】
以上説明したように、本実施形態のナビゲーション装置1によると、ETCユニット搭載の有無を自ら判断する。そして、ETCユニットが搭載されているとの判断がなされた後は、車両が料金所に近付いたときに予め準備したETCゲートデータを用いて、ETCゲートを安全に通過できるようにユーザへのサポートを実行する。よって、ETCユニットとの接続を行わなくとも、ETCシステムを有効に活用できるナビゲーション装置として提供できる。なお、上記実施形態では、バッファメモリ21がETCゲートに関するETCゲートデータを記憶する記憶手段として機能しているが、例えばディスクドライバ11を介してDVD等の記録媒体から直接読み出すように構成してもよい。
【0034】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記実施形態では、制御部29がETC搭載有無判断手段及び誘導手段として機能し、ETCユニットの搭載が有る判断した場合には、ユーザに対してETCゲートを円滑に通過できるようにサポートしている。しかし、制御部29がETC搭載有無判断手段として機能してETCユニットの搭載の有無を判断し、この判断を他に利用するようにしてもよい。また、本発明は、ETCユニットが単独で使用することを前提としているか、或いはETCユニットが所定のナビゲーション装置に接続されることを前提としているかに拘わらず適用できる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればETC搭載有無判断手段が車両にETCユニットが搭載されている否かを判断する。よって、このETC搭載有無の判断をその後に活用できる。特に、誘導手段を更に設けた場合には、ETC搭載有無判断手段によってETCユニットを搭載していると判断されたときに、誘導手段により車両をETCゲートへ誘導するサポートが実行される。よって、インタフェースの異なるETCユニットを使用する場合でも、接続した場合と同様にサポートが行えるナビゲーション装置としてユーザに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来において車両に搭載されたナビゲーション装置とETCユニットを例示した図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の制御部によって実行される処理例を示したフローチャートである。
【図4】車両にETCユニットが搭載されていると判断がなされた後に車両が料金所に近付いたときに、制御部によって実行される処理例を示したフローチャートである。
【図5】ETCゲート案内が実行されたときにディスプレイ上に表示される案内画像例を示した図である。
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
11 ディスクドライバ
14 車速センサ
15 GPS受信機
16 ジャイロセンサ
17 リバースセンサ
18 VICSセンサ
20 ナビゲーションコントローラ
21 バッファメモリ
29 制御部
40 ディスプレイ
41 スピーカ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。特に、ETC(Electronic Toll Colletion System:自動料金徴収システム)のユニットを搭載している車両に適したナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、高速道路が交通渋滞する原因の約3分の1は料金所部分にあるとされている。このような高速道路の交通渋滞対策として、最近、料金所において車両が停止することなく高速道路に入り、また停止することなく料金の支払いを行って通過できるETCシステムが提供されている。
【0003】
このETCシステムは、車両側に搭載されるETCユニットとETC専用のゲートを備えた料金所側の設備によって構成される。ETC設備を備えた高速道路等の料金所は、ETCシステムを利用する車両専用のETC車線があり、ドライバが料金を支払う車両用の車線(一般車線)とは区別されている。このような料金所入口側のETC車線上部にはETC用アンテナが設けてられている。
【0004】
一般車線に誘導された車は、従来の通り、車のスピードを落として停車して通行券を取り、あるいは所定料金を支払ってゲートを通過していく。一方、ETCユニットを搭載した車両は、料金所の専用アンテナと通信しており、ゲートを通過したことを確認するとETCユニットに対して入口側のゲートでは通過の書き込み、出口側のゲートでは料金の書き込みが行われる。ETCユニットには専用のカードが差し込まれており、このカードに記録が残される。このようなETCシステムでの処理は非常に高速であるので、ETCゲートを通過する車はほとんどスピードを落とすことなく料金所を通過できるので渋滞を緩和できる。
【0005】
また、例えば特許文献1は、料金所のETCゲートをより円滑に通過できるようにしたナビゲーション装置を開示している。このナビゲーション装置は、ETC車載ユニットに接続されており、ETC車載ユニットからの情報を利用して車両をETCゲートへ案内する技術を開示している。このようなナビゲーション装置を用いることで、ドライバ(ユーザ)が不慣れな料金所を通過する場合でも、車両をETCゲートに確実に誘導して料金所をスムーズに通過できるので好ましい。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−146598号 公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のナビゲーション装置は、ETCユニットを接続することで、所定の情報を取得してディスプレイ上でのETCゲートへの案内や、スピーカによる音声案内等によるサポートを行う。図1は、従来において車両に搭載されたナビゲーション装置100とETCユニット110を例示した図である。ナビゲーション装置100は、ナビゲーション装置本体101と表示装置102とで構成されている。ETCユニット110には専用のICカードが差し込まれている。また、ナビゲーション用のGPS信号およびETC信号を受信するための統合アンテナ115が設けられている。ここで、ナビゲーション装置100とETCユニット110を接続するためには、ケーブル117等による電気的な接続が必要であると共に、この両装置間で情報を共有するため所定のインタフェースが要求される。
【0008】
しかしながら、ナビゲーション装置およびETCユニットを提供するメーカは複数存在しており、各社で異なる形式のインタフェースを採用しているという実情がある。よって、ナビゲーション装置100とETCユニット110とを同一のメーカから購入した場合には問題とならないが、メーカが異なる場合には両装置を接続できないという問題が発生する。ナビゲーション装置を購入した後にETCユニットを購入するというユーザや、その逆にETCユニットを購入した後にナビゲーション装置を購入するというユーザは多く存在する。このようなときには、後から購入した装置が先に購入した装置に接続できないという問題が発生する。また、ユーザによっては、ナビゲーション装置はA社の製品、ETC車載ユニットはB車の製品を購入したいという場合がある。このような場合にも同様に問題が発生する。
【0009】
したがって、本発明の目的は、車両に搭載されるETCユニットと接続しなくても、料金所においてETCゲートに関するサポートが行えるナビゲーション装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、車両が料金所のゲートを通過する状況に基づいて、ETCユニットを搭載しているか否かを判断するETC搭載有無判断手段を備えたナビゲーション装置により達成される。本発明によると、ETC装置が搭載されていると判断した場合には、ETCユニットがナビゲーション装置に電気的に接続されていない状況であるにもかかわらず、ETCユニットがあたかも接続されているかのようにして、ナビゲーション装置からユーザにETCに関する様々な情報を提供することができるようになる。
【0011】
上記ナビゲーション装置では、車両位置を検出する自車位置検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段とを更に備え、前記ETC搭載有無判断手段は前記自車位置検出手段及び車速検出手段からの検出信号に基づいて前記ETC搭載有無の判断を行うようにできる。これらの手段はナビゲーション装置が通常備えているデバイスにより実現できるので、コストの上昇を招くことなく実現できる。
【0012】
また、前記ETC搭載有無判断手段は、前記自車位置検出手段からの検出信号に基づいて車両が料金所のゲートに位置していることを確認しているときに、前記車速検出手段からの検出信号に基づいてETCユニット搭載の有無を判断することができる。前記ETC搭載有無判断手段は、前記車速検出手段が所定速度以上の車速を検出していることに基づいて、ETCユニットの搭載が有るとの判断を行うことができる。一方、前記ETC搭載有無判断手段は、前記車速検出手段が所定速度以下の車速を検出していることに基づいて、ETCユニットの搭載が無いとの判断を行うことができる。ETCユニットを搭載する車両は、料金所で車両のスピードを一定以上、例えば時速30km/h以上に維持した状態であってもETCゲートを通過できる。その一方で、従来の車両は料金所でチケットの受取りや料金の支払いのために停止する。よって、ゲート付近の車両の速度を参照するという、簡易な条件でETCユニット搭載の有無を判断できる。
【0013】
さらに、外部から道路渋滞情報を取得する道路情報取得手段を更に備え、該道路情報取得手段によって車両が走行している道路が渋滞しているとの情報を得ている場合には、前記ETC搭載有無判断手段はETCユニット搭載の判断を保留するように設定しておくことが望ましい。このよう構成しておくと、道路渋滞の影響で誤った有無判断が出ることを抑制できる。
【0014】
そして、より好ましいナビゲーション装置の形態としては、前記ETC搭載有無判断手段により車両がETCユニットを搭載していると判断した場合に料金所において車両をETCゲートへ誘導するための誘導手段を備えていることが好ましい。この場合にはETC搭載有無判断手段によってETCユニットを搭載していると判断されたときに、誘導手段により車両をETCゲートへ誘導するサポートが実行される。よって、インタフェースの異なるETCユニットを使用する場合でも、接続した場合と同様に誘導が行えるナビゲーション装置としてユーザに提供できる。そして、料金所のETCゲートデータを記憶している記憶手段を備え、前記案内手段は前記ETCゲートデータに基づいてETCゲートへの誘導を実行することが望ましい。さらに、前記ETCゲートデータには、各料金所において車両をETCゲートに誘導するルート案内画像情報やルート案内音声情報を含むことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る好適な実施形態を図面を参照して説明する。図2は、実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示したブロック図である。ナビゲーション装置1は、ディスクドライバ11、操作部12、通信機13、車速センサ14、GPS受信機15、ジャイロセンサ16、VICSセンサ18、リバースセンサ18、ナビゲーションコントローラ20、ディスプレイ40及びスピーカ41を含んでいる。
【0016】
ディスクドライバ11は、地図表示や経路探索などに必要な各種の地図データ並びに必要に応じてプログラムを格納したCD−ROM、DVD、HDDなどの記録媒体からデータやプログラムを読み出す。特に、CD−ROM等の記録媒体に記録されている地図データには、高速道路の料金所のように料金を徴収して車両が通過する場所に関する詳細な位置データが含まれている。例えば各料金所における通過ゲート位置に関するデータが含まれている。さらに、これらに関連して、ECTゲート設置の有無に関するデータや、ETCゲートが設置されている料金所で車両を安全にETCゲートに誘導するためのETCゲートデータが含まれる。このETCゲートデータは車両をETCゲートに誘導するルート案内画像情報やルート案内音声情報、さらには誘導に際してユーザに注意を促す情報等を含む。これらのデータは後述するバッファメモリ21に格納されて利用される。操作部12は、ユーザが各種の指示をナビゲーションコントローラ20に入力するためのリモコンや入力キーである。通信機13は、サービスセンタ(メーカその他の機関のサービスセンタ)と通信するための車載電話などである。
【0017】
車速センサ14は、一定の走行距離ごとに発生するパルスに応じた車速を出力する。この車速センサ14は車速検出手段として機能している。後述するようにこの車速センサ14の速度検出信号はインタフェース24を介して制御部29に供給される。そして、この車速センサ14で検出した速度は、ETC搭載有無判断手段として機能する場合の制御部29によって利用される。制御部29によるETC搭載有無判断については後に詳述する。
【0018】
また、GPS受信機15は、GPS衛星から送られてくるGPS信号を受信して現在の自車位置と自車方位の検出を行う。より具体的には、GPS受信機15は複数のGPS衛星から送られてくる電波を受信して、三次元測位処理又は二次元測位処理を行って、車両の絶対位置及び方位を計算し、これらを測位時刻とともに出力する。同様にジャイロセンサ16は、自車方位を検出するためのセンサである。車両方位は、現時点における自車位置と1サンプリング時間ΔT前の自車位置とから求まる方位を所定数サンプリングして計算する。これらGPS受信機15及びジャイロセンサ16は自車位置検出手段の一部を構成する。GPS受信機15及びジャイロセンサ16の検出信号は、インタフェース25、26を介して制御部29に供給される。前記車速センサ14からの信号と同様に、ETC搭載有無判断手段として機能する場合の制御部29により利用される。また、リバースセンサ17は、車両の後進を示す信号を出力する。車速センサ14、ジャイロセンサ16及びリバースセンサ17は自律航法を可能とするもので、GPSを用いたナビゲーションを補完する。本ナビゲーション装置1は、これらセンサにより自車位置を正確に把握できるようになっている。
【0019】
VICSセンサ18は、VICSセンタから光ビーコンや電波ビーコンなどを介して提供される交通情報を受信する。すなわち、このVICSセンサ18は外部から道路渋滞情報を取得する道路情報取得手段として機能する。光ビーコンや電波ビーコンを発信する発信器の下を車両が通過すると、発信器から車両に道路情報が送信される。この道路情報の中には、発信器の位置データが含まれ、車両が走行している道路周辺の渋滞を確認できるようになっている。
【0020】
ディスプレイ40は、ナビゲーションコントローラ20から出力される画像データに基づいて、自車周辺の地図画像を車両位置マークや出発地マーク、目的地マークなど共に表示したり、この地図上に案内ルート等の誘導経路や料金所に関する案内やユーザに提供する情報が有るときにはこれも合わせて表示する。スピーカ41は、ナビゲーションコントローラ20から出力される音声データに基づいて、ユーザに種々のメッセージを出力する。
【0021】
ナビゲーションコントローラ20は、バッファメモリ21、インタフェース(I/F)22〜28、制御部29、地図描画部30、操作画面・マーク発生部31、ルート記憶部32、ルート描画部33、マーク記憶部34、マーク描画部35、画像合成部36、バックアップメモリ37、音声出力部38及び接続ID記憶部39を含んでいる。バッファメモリ21は、前記ディクスドライバ11がDVD等の記録媒体から読み出した地図データやプログラムを一時格納する。前述したように、このバッファメモリ21には、DVD等に記録されている高速道路の料金所における通過ゲートの位置データ、ECTゲート設置の有無に関するデータ、ETCゲートが設置されている料金所に関するETCゲートデータ等が他のデータと共に格納されている。制御部29がETC搭載有無判断手段として機能するときに、このバッファメモリ21から通過ゲートの位置データを読み出して参照する。なお、インタフェース22〜28はそれぞれ操作部12、通信機13、車速センサ14、GPS受信機15、ジャイロセンサ16、リバースセンサ17、及びVICSセンサ18に接続され、制御部29とのインタフェースを形成する。
【0022】
制御部29は、例えばマイクロコンピュータによって構成され、ナビゲーションコントローラ20全体を制御する。例えば、制御部29はGPS受信機15のGPS信号や、自律航法にかかる車速センサ14、ジャイロセンサ16、及びリバースセンサ17やVICSセンサ18の出力信号を処理して自車位置や自車方位を算出したり、読み出した地図データを用いて設定された探索条件で出発地から目的地までのルートを探索するなど、通常のナビゲーション装置に係る種々の処理を実行する。
【0023】
そして、本装置における制御部29は、特に、GPS受信機15及びジャイロセンサ16からの位置検出信号、ならびにバッファメモリ21に格納している地図データに含まれている料金所の位置データに基づいて車両が料金所のゲートを通過していることを確認した時に、車速センサ14で検出している車速に基づいて、車両がETCユニットを搭載しているか、否かを判断するETC搭載有無判断手段として機能する。さらに本制御部29は、ETC搭載が有りと判断された後に、車両がETC設置の料金所に近付いていることを確認したときにETCゲートへの誘導を行う誘導手段を実現する。
【0024】
地図描画部30は、バッファメモリ21に読み出された地図データを用いて地図画像の描画処理を行う。操作画面・マーク発生部31は、動作状況に応じて各種メニュー画面(操作画面)及び自車位置マーク、カーソルなどの各種マークを生成する。ルート記憶部は、制御部29によって探索された誘導経路のデータを記憶する。具体的には、ルート記憶部32は制御部29によって探索された誘導経路の出発地から目的地までの全てのノード(経緯度で表示された点の座標)に関するデータ及びその探索中に変更された誘導経路のデータを記憶する。
【0025】
ルート描画部33は、ルート記憶部32から誘導経路のデータ(ノード列)を読み出して、誘導経路を他の道路とは異なる色及び線幅で描画する。マーク記憶部34は、地図画面上で対象物件の位置を指示する情報として付与される所定形状のアイコン(ブランドアイコン、カテゴリアイコンなど)及びこのアイコンに代えて付与される単純な形状のマークに係るデータを予め記憶する。マーク描画部35は、制御部29の制御に基づいてマーク記憶部34から読み出されたデータの描画処理を行う。画像合成部36は、地図描画部30、操作画面・マーク発生部31、ルート描画部33及びマーク描画部35から出力される画像を合成してディスプレイ40に出力する。
【0026】
音声出力部38は、制御部29からの信号に基づいて音声信号をスピーカ41に出力する。制御部29が案内手段として機能してバッファメモリ21から読出しを行ったETCゲートデータに音声データが含まれているときには、このスピーカ41からETCゲートに誘導する音声案内等が出力される。接続ID記憶部39は、メーカその他機関のサービスセンタのアドレス、接続ID、パスワードなどを記憶する。バックアップメモリ37はEEPROMやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリで構成され、バックアップすべき各種データをバックアップする。
【0027】
以上のような構成を備える本ナビゲーション装置1が高速道路の料金所ゲートを通過するときに制御部29によって実行される処理について図を参照して説明する。図3は制御部29によって実行される処理例を示したフローチャートである。制御部29は、GPS受信機15及びジャイロセンサ16からの位置検出信号およびメモリ21に格納している地図データを利用して、車両が料金所のゲートを通過しているか、否かを確認する(S11)。車両が料金所を通過していることを確認した場合には、車速センサ14で検出している車速が所定値以上であるかを確認する(S12)。そして、制御部29は、車速が一定値以上であることを確認した場合にはETCユニットの搭載ありとの判断を行う(S13)。
【0028】
ここで、上記のように制御部29が判断行う根拠を説明する。車両にETCユニットが搭載されていれば、専用のETCゲートを通過するので、車速を一定値(例えば時速20km/h)以上としたままで料金所を通過することができる。これに対して、ETCユニットを搭載していない車両は料金所で一旦停止する。高速道路の入口ではチケットのみを受け取り、出口で走行距離に応じて料金を支払う場合でも、入口及び出口で同様の動作がなされている。よって、料金所のゲート付近での車速を確認することで、ETCユニットの搭載有無を判断できる。制御部29はこのような理論基づいて、車両にETCユニットが搭載されているか、否かを判断する。
【0029】
制御部29が車両にETCユニットが搭載されていると判断した場合には、CD−ROM等から読出してバッファメモリ21に格納しているETCゲートデータに基づいた案内処理を準備状態とした後に本フローチャートを終了する(S14)。一方、上記ステップ12で、車速センサ14で検出している車速が所定値以下(例えば時速0km/h)であれば、前述したように料金支払い等のために車両が停止していると考えられる。よって、この場合には車両はECTユニットを搭載していないとの判断を一応行うことができる。
【0030】
なお、本実施形態ではより好ましい態様として、ステップ12で車速が所定値以下と確認された場合でも、VICSセンサ18からの渋滞情報を参照することとしている(S15)。上記のように、ETCユニットを搭載している車両は所定速度以上でゲートを通過することができる。しかし、料金所付近で長い渋滞が発生していたような場合には、ETCユニットを搭載した車両でも低速あるいは停車することになる。よって、本フローチャートでは、VICS情報で渋滞を確認している場合には、ETCユニット搭載の有無判断を留保するようにしている。なお、この留保処理は図3で例示するようにスタートに戻ってもよいし、この時点で通常のナビゲーション動作に戻るという設定を行ってもよい。このステップ15で渋滞でもないと判断された場合には、制御部29は車両がETCユニットを搭載していないとの判断を行って(S16)、本処理を終了する。
【0031】
図4は、車両にETCユニットが搭載されていると判断がなされた後に車両が料金所に近付いたときに、制御部29によって実行される処理例を示したフローチャートである。制御部29は、車両の走行中、GPS受信機15及びジャイロセンサ16からの位置検出信号およびバッファメモリ21に格納している地図データに基づいて料金所に近付いているか、否かを確認する(S21)。例えば、車両が料金所から1km以内の領域に入ると、制御部29は料金所に近付いたとの判断を行う。ここで、制御部29はバックファメモリ21に格納している料金所情報を参照して、車両が近付いている料金所にETC設備のある料金所であるか、否かを確認する(S22)。
【0032】
上記ステップ22で、制御部29が車両はETC設備のある料金所に近づいている判断すると、誘導手段として機能してETCゲート案内を開始する。制御部29はバックアップメモリ21に格納しているETCゲートデータからルート案内画像情報をディスプレイ40上に表示して本フローチャートによる処理を終了する。図5は、誘導手段による作動の一形態としてETCゲート案内が実行されたときにディスプレイ40上に表示される案内画像例を示した図である。このよう画像が表示されることで、車両が近付いている料金所のどのゲートがETC専用であるかをユーザは容易に確認できる。よって、初めての料金所であっても、本ナビゲーション装置による誘導を受けたユーザは、ETCゲートに向けて車両を確実に操縦できる。また、ETCゲートデータにルート案内音声情報やユーザに注意を喚起する情報も含む場合には、誘導手段がスピーカ41から案内音声等を出力させる。なお、上記ステップ22で、制御部29によって車両が近付いている料金所がETC対応ではないと判断されると、通常のナビゲーションの状態に戻って本フローチャートによる処理を終了する。
【0033】
以上説明したように、本実施形態のナビゲーション装置1によると、ETCユニット搭載の有無を自ら判断する。そして、ETCユニットが搭載されているとの判断がなされた後は、車両が料金所に近付いたときに予め準備したETCゲートデータを用いて、ETCゲートを安全に通過できるようにユーザへのサポートを実行する。よって、ETCユニットとの接続を行わなくとも、ETCシステムを有効に活用できるナビゲーション装置として提供できる。なお、上記実施形態では、バッファメモリ21がETCゲートに関するETCゲートデータを記憶する記憶手段として機能しているが、例えばディスクドライバ11を介してDVD等の記録媒体から直接読み出すように構成してもよい。
【0034】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記実施形態では、制御部29がETC搭載有無判断手段及び誘導手段として機能し、ETCユニットの搭載が有る判断した場合には、ユーザに対してETCゲートを円滑に通過できるようにサポートしている。しかし、制御部29がETC搭載有無判断手段として機能してETCユニットの搭載の有無を判断し、この判断を他に利用するようにしてもよい。また、本発明は、ETCユニットが単独で使用することを前提としているか、或いはETCユニットが所定のナビゲーション装置に接続されることを前提としているかに拘わらず適用できる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればETC搭載有無判断手段が車両にETCユニットが搭載されている否かを判断する。よって、このETC搭載有無の判断をその後に活用できる。特に、誘導手段を更に設けた場合には、ETC搭載有無判断手段によってETCユニットを搭載していると判断されたときに、誘導手段により車両をETCゲートへ誘導するサポートが実行される。よって、インタフェースの異なるETCユニットを使用する場合でも、接続した場合と同様にサポートが行えるナビゲーション装置としてユーザに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来において車両に搭載されたナビゲーション装置とETCユニットを例示した図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の制御部によって実行される処理例を示したフローチャートである。
【図4】車両にETCユニットが搭載されていると判断がなされた後に車両が料金所に近付いたときに、制御部によって実行される処理例を示したフローチャートである。
【図5】ETCゲート案内が実行されたときにディスプレイ上に表示される案内画像例を示した図である。
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
11 ディスクドライバ
14 車速センサ
15 GPS受信機
16 ジャイロセンサ
17 リバースセンサ
18 VICSセンサ
20 ナビゲーションコントローラ
21 バッファメモリ
29 制御部
40 ディスプレイ
41 スピーカ
Claims (10)
- 車両が料金所のゲートを通過する状況に基づいて、ETCユニットを搭載しているか否かを判断するETC搭載有無判断手段を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
- 車両位置を検出する自車位置検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段とを更に備え、前記ETC搭載有無判断手段は前記自車位置検出手段及び車速検出手段からの検出信号に基づいて前記ETC搭載有無の判断を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 前記ETC搭載有無判断手段は、前記自車位置検出手段からの検出信号に基づいて車両が料金所のゲートに位置していることを確認しているときに、前記車速検出手段からの検出信号に基づいてETCユニット搭載の有無を判断することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
- 前記ETC搭載有無判断手段は、前記車速検出手段が所定速度以上の車速を検出していることに基づいて、ETCユニットの搭載が有るとの判断を行うことを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
- 前記ETC搭載有無判断手段は、前記車速検出手段が所定速度以下の車速を検出していることに基づいて、ETCユニットの搭載が無いとの判断を行うことを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
- 外部から道路渋滞情報を取得する道路情報取得手段を更に備え、該道路情報取得手段によって車両が走行している道路が渋滞しているとの情報を得ている場合には、前記ETC搭載有無判断手段はETCユニット搭載の判断を保留することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 前記ETC搭載有無判断手段により車両がETCユニットを搭載していると判断した場合に料金所において車両をETCゲートへ誘導するための誘導手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 料金所のETCゲートデータを記憶している記憶手段を備え、前記誘導手段は前記ETCゲートデータに基づいて車両をETCゲートへ導く誘導を実行することを特徴とする請求項7に記載のナビゲーション装置。
- 前記ETCゲートデータには、各料金所において車両をETCゲートに誘導するルート案内画像情報やルート案内音声情報を含んでいることを特徴とする請求項8に記載のナビゲーション装置。
- コンピュータに、
車両にETCユニットを搭載しているか否かを判断する判断手順と、ETCユニットを搭載していると判断した後に車両をETCゲートへ誘導するサポート手順とを実行させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003135177A JP2004340642A (ja) | 2003-05-13 | 2003-05-13 | ナビゲーション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2003135177A JP2004340642A (ja) | 2003-05-13 | 2003-05-13 | ナビゲーション装置 |
Publications (1)
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JP2003135177A Withdrawn JP2004340642A (ja) | 2003-05-13 | 2003-05-13 | ナビゲーション装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004340642A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006059562A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-08 | Pioneer Corporation | 経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラム、および記録媒体 |
JP2009042225A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-26 | Xanavi Informatics Corp | ナビゲーション装置、レーン案内方法 |
JP2012112976A (ja) * | 2012-03-07 | 2012-06-14 | Pioneer Electronic Corp | ナビゲーション装置、ルート案内方法、及びルート案内プログラム |
-
2003
- 2003-05-13 JP JP2003135177A patent/JP2004340642A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006059562A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-08 | Pioneer Corporation | 経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラム、および記録媒体 |
JP2009042225A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-26 | Xanavi Informatics Corp | ナビゲーション装置、レーン案内方法 |
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