JP2004340574A - アレイにおけるスポットの均一性評価方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ターゲットDNAと標識されたプローブDNAとのハイブリダイゼーションにより特異的に発光する複数のスポットを有するDNAマイクロアレイにおいて、次のようにバックグランドデータに周期性を有するパターンが発現するか否かでスポットの均一性を評価する。1.DNAマイクロアレイの単色発光イメージをスキャンして得た画像に解析ソフトを適用し、各スポットに対応するバックグラウンドデータを得る。2.各スポットに対応するターゲットDNAのプレートプレートNo.(α)とプレート位置(β,γ)を求める。3.各バックグラウンドデータにプレートプレートNo.(α)とプレート位置(β,γ)を対応付ける。4.バックグランドデータを、プレートNo.(α)とプレート位置(β,γ)の順に並べた数列BGを得る。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アレイ上にプリントされたスポットの均一性を評価する方法であり、DNAマイクロアレイ、DNAチップ、プロテインアレイ等のように基板上にスポットが2次元に配置されたアレイの解析過程を支援する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒトゲノムプロジェクトに代表されるように遺伝子情報解析研究の進展は、世界レベルで加速的に進んでおり、それとともに生体内における遺伝子レベルでの発現を効率よく解析できる新しい方法論の必要性が高まっている。
DNAマイクロアレイは、スライドガラス上に数百から数万のDNAをマトリックス状のスポットに整列・固定させ、ターゲット細胞から抽出・調整されたmRNA(ターゲット)を、DNAマイクロアレイにハイブリダイズさせることにより、それぞれの細胞における遺伝子発現レベルを測定する新しい方法である。
【0003】
基本的には、DNAマイクロアレイを用いた測定は二蛍光標識来が主流である。二蛍光標識法とは、二種類の細胞(例えば正常細胞とガン細胞)に由来するmRNAを抽出・精製し、それぞれの細胞を異なる励起波長を持つ蛍光物質(CY3,CY5)で標識した後、DNAマイクロアレイ上の同一スポットで競合的ハイブリダイゼーションを行い、アレイ上の各スポットからそれぞれ異なるCY3とCY5の励起波長における蛍光強度を二つのチャンネル(CH1,CH2)から測定することにより、2種類の細胞における遺伝子レベルでの発現量比を計測するものである。実際には、それぞれの蛍光シグナルを計測後、各々の計測結果を重ね合わせて擬似色調解析を行う。
通常、CY3,CY5の各データは以下の関係式に基づいて算出され、基本的にはLog(R/G)の値が遺伝子発現データとして使用される。
【0004】
【数1】
【0005】
*注1)CH1(チャンネル1)及びCH2(チャンネル2)はレーザース キャナーによるスポットの蛍光強度計測値(赤、緑を別々に計測す るためのチャンネル1,2)
*注2)CH1B(チャンネル1のバックグランドデータ)及びCH2B (チャンネル2のバックグランドデータ)は、レーザースキャナー によるスポットのバックグランドデータ
【0006】
サンプルAで遺伝子発現量の多い遺伝子のスポットは赤色、サンプルBで発現量の多いものは緑色、ほぼ等量ずつ発現しているものは黄色を示すことになる。
即ち、RとGの比により、スポットは以下の色を示す。
R/G>1 赤色
R/G=1 黄色
R/G<1 緑色
【0007】
現在、DNAマイクロアレイデータを基に、遺伝子間の周期性解析、遺伝子発現ネットワーク、遺伝子転写制御のカスケードの研究が次世代の研究として、数理情報的方法を基軸により精度を高めるべく展開されつつあり、DNAマイクロアレイのデータに対する高い信頼性が求められている。
また、遺伝子発現データに基づきガンの診断がなされる場合、高精度のデータが必要となる。
【0008】
しかし、DNAマイクロアレイを用いた遺伝子解析はまだ始まったばかりであり、再現性において解決されなければならない課題が多い。
特に、スポットの形状と大きさは、プリンティング、ハイブリダイゼーション、スライド表面処理等により変動し易く、スポットの位置は、プリンティングピン或いはプラットホームの微小な変位や振動等のスポッティング工程における機械的影響により変動し易いことが知られている。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】
DNAマイクロアレイ上のスポットの均一性は、シグナルデータの精度を左右する重要な因子であるが、この均一性を評価する方法が見当たらない。
本発明は、極めて簡便な方法により、DNAマイクロアレイにおけるスポットの均一性を評価する方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
DNAマイクロアレイによる遺伝子発現データは、スタンフォード大学のDNAマイクロアレイデータベースを始めとして、MIT、ハーバード大学を中心に研究者用に一部公開されている。特にスタンフォード大学のブラウン教授のグループは、1997年世界で初めてイースト菌の全遺伝子(6400遺伝子)の発現解析を成し遂げた(そのデータも公開されている。)
発明者は遺伝子発現量に関して何らかの規則性があるのではないかという観点から、スタンフォード大学のDNAアレイデータベースの中で公開されているイースト菌の全遺伝子の発現データ(TUP1)を入手し、染色体順、遺伝子順に発現データを並び替え、その遺伝子発現データを解析した。
その結果、2の倍数のところに弱い周期性があることを確認することができた。しかしながら、この周期は遺伝子発現レベルに起因するものではなく、バックグランドデータの影響によるものであった。
【0011】
本発明者は、蛍光強度の補正データとして使用されるバックグランドデータそのものに周期性が存在していることが、スポットの不均一性と関係があり、延いては遺伝子発現データの解析に重要な影響を及ぼすことを見出した。また、このような知見は、DNAマイクロアレイに止まらず、DNAチップ、プロテインアレイ等のように基板上にスポットが2次元に配置されたアレイ全般に対して適用可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、ターゲット物質と標識されたプローブ物質とのハイブリダイゼーションにより特異的に発光する複数のスポットを有するアレイにおいて、下記のようにして得られるバックグランドデータからなる数列BGにおいて周期性を有するパターンが発現するか否かにより、スポットの均一性を評価する方法である。
【0013】
[数列BGの作成方法]
1.アレイの単色発光イメージをスキャンして得られた画像に対して解析ソフトを適用し、各スポットに対応するバックグラウンドデータを得る。
2.各スポットに対応するターゲット物質のプレートNo.(α)とプレートにおける位置(β,γ)を求める。但し、αはプレートを識別する記号又は番号であり、β、γはプレートの穴が形成するマトリックスの行と列である。
3.各バックグラウンドデータにプレートNo. (α)とプレート位置(β,γ)を対応付ける。
4.バックグランドデータを、プレートNo. (α)(第一優先順位)とプレート位置(β,γ)(第二優先順位)の順に並べた数列BGを得る。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0015】
以下、DNAマイクロアレイを例にして説明する。
DNAマイクロアレイを用いるシグナルデータの一般的な解析フローは図1の通りである。
【0016】
【0017】
バックグランドデータ
ハイブリダイゼーションを終えたスライドのスキャンを行い、スライド上の各スポットにおける発色状況を画像データとして記録する。その後、前記画像データを解析ソフトにより処理してスポットの発色データを取得する。具体的には、スキャンにより得た画像の上から、各スポットが1個づつ割り当てられるような桝目の中にスポットの形状と同じグリッド画像を重ね、各桝目の中のシグナルデータ及びバックグランドデータを取得する(図2)。
【0018】
一般に、シグナルデータは長軸と短軸を指定した楕円状スポットの発色強度として計測され、バックグランドデータは、スポットを囲む桝目内であり、且つスポットの外側に当たる領域の強度として計測される。
バックグランドデータは、全てのスポットが鮮明であり且つ発光強度が飽和にならない程度の明るさで発光させたときのデータが望ましい。具体的な操作は、スキャン装置における発光シグナルの検出条件や解析ソフトにおけるスポットの抽出方法により多少変化するが、本発明の方法は、スキャン装置及び解析ソフトの種類に影響を受けるものではない。
【0019】
好ましいスキャン装置はGenePix4000A、GeneTACLSIV、GTMASS、GMS418ArrayScanner、AvalancheMicroscanner、ChipReader、GeneTAC2000、CRBIO、ScanArray3000,4000,5000等があり、好ましい解析ソフトとしてScanAlyze、ArrayAnalyzer、ImaGene、AutoGene、QuantArray、QuantarrayAutomation、MicroArraySuite、ArrayVision、ArrayGauge及びGenePixPro等がある。
【0020】
数列BGの作成方法
本発明において、バックグランドデータの特徴を顕在化するための指標として数列BGを以下のようにして作成する。
1.DNAマイクロアレイの単色発光イメージをスキャンして得られた画像に対して解析ソフトを適用し、各スポットに対応するバックグラウンドデータを得る。
2.各スポットに対応するターゲットDNAのプレートNo.(α)とプレートにおける位置(β,γ)を求める。但し、αはプレートを識別する記号又は番号であり、β、γはプレートの穴が形成するマトリックスの行と列である。
3.各バックグラウンドデータにプレートNo. (α)とプレート位置(β,γ)を対応付ける。
4.バックグランドデータを、プレートNo. (α)(第一優先順位)とプレート位置(β,γ)(第二優先順位)の順に並べた数列BGを得る。
【0021】
数列BGにおけるパターンの表示方法
本発明における表示方法は、数列BGにおいて周期性を有するパターンが存在するか否かを判定することできるものであれば、特に制限はない。
好ましい表示方法は、以下の方法である。
(表示方法)
方法1. 数列全体から所定の個数ごとに抽出した1以上の要素からなる部分数列に対して、数列に含まれる各数を、数の種ごとに決められた色相、明度、彩度またはこれらの組合せからなるカラードットとし、該カラードットを更にマトリクス状に配置したカラードットマトリクスを順次出力し、該カラードットマトリクスを出力することで得られる色彩パターンによって、内在する規則性を顕在化させる方法。
方法2. 数列を複数の部分数列に分割し、分割された部分数列に含まれる各数を数の種ごとに決められた色相、明度、彩度またはこれらの組合せで表示した部分カラードット列とし、該部分カラードット列を並列配置することでカラードットをマトリクス状に配置したカラードットマトリクスを出力し、該カラードットマトリクスを出力することで得られる色彩パターンによって、数列に潜む特徴を顕在化する方法。
【0022】
より好ましい方法は、以下の方法3である。
即ち、上記方法1または方法2の表示方法において、数列をIj (j=1〜m)としたときに、数列を構成する各数を下記の配置パターン、すなわち、
(ただし、kは2以上の整数であり、nはnk+1≦m≦nk+kの自然数である)
に従って配置してカラードットマトリクスを出力することを特徴とする、数列に潜む特徴を顕在化する方法。
【0023】
更に好ましい方法4は、pをm未満の任意の自然数、rを任意の自然数としたときに、k=p,p+r,p+2r,p+3r,・・・・と置き換えながら、方法3の表示方法を実施し、p列のカラードットマトリクス、p+r列のカラードットマトリクス、以下同様に、p+2r, p+3r・・・列のカラードットマトリクスの全体を並列配置したカラードットマトリクス群を出力して数列に潜む特徴を顕在化する方法である。
方法4は、繰り返し単位が全く不明である場合、或いは繰り返し領域が数列の一部にしか存在しない場合に特に有効である。
図3において、方法4により数列Ij(j=1〜100)の各要素を、k=1,k=2,k=3,k=4,…及びk=20のマトリックスからなるマトリックス群として配置する方法を模式的に示した。
【0024】
スポットの均一性を評価する方法
適当な表示方法により数列BGを表示したときに周期性を有するパターンが存在するか否かを検証し、周期性を有するパターンが存在する場合にDNAマイクロアレイにおけるスポットの均一性が低いと判断することができる。
但し、数列BGにおいて存在する周期性を有するパターンには種々のタイプがあり、数列BG全体にわたって一定の繰り返し又は複数の種類の繰り返しが存在する場合、或いは数列BGの一部に繰り返しが存在する場合等がある。
もしも、数列BGにおいて周期性を有するパターンが存在しない場合、スポットは均一にプリントされたと判断できるので、高精度のデータ解析が可能となる。一方、数列BGにおいて一部であっても周期性を有するパターンが存在する場合、スポットのプリント状況が不均一であるから、シグナルデータの信頼性が低い上、補正項であるバックグランドデータの周期性を有するパターンの影響が出てしまうため、周期性を有するパターンを示したスポットのシグナルデータを精密に解析することが困難となる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の方法を更に具体的に説明する。
[実施例1]
(イースト菌DNAマイクロアレイ)
スタンフォード大学が公開しているDNAマイクロアレイデータの中からイースト菌DNAマイクロアレイデータを入手した(Geomic Expression Programs in the Response of Yeast Cells to Environmental Changes ,Array Data File:y11n121(variable heat 21C) )。
【0026】
【表1】
入手したデータの概要を表1に示した。表1において、「CH1B」はチャンネル1のバックグランドデータであり、「CH2B」はチャンネル2のバックグランドデータである。「CH1D」及び「CH2D」は下記の数2の式により補正をしたスポットのシグナルデータである。
【0027】
【数2】
【0028】
また、表1において、「PLAT」はプレートを識別する記号又は番号であり、「PROW」は各プレートにおける行を表す記号であり、「PCOL」は各プレートにおける列を表す数である。
【0029】
表1において、特定のターゲットDNAに関するデータは行単位で表示され、「NAME」の欄に表示された各ターゲットDNAのバックグランドデータ(「CH1B」,「CH2B」)に対して、プレートNo.(「PLAT」)及びプレートにおける位置(「PROW」,「PCOL」)が対応付けされている。各データは、先ずプレートNo.単位で並べられ、次にプレートの行単位で並べられ、最後にプレートの列で並べられている。従って、表1の上から下に向かう順は、本発明における数列BGの作成方法4に基づく順となっている。
【0030】
先ず、バックグランドデータ(CH1B)について、表1の列「CH1B」における最上行〜最下行の順に並べた数列を数列BGとして、これを上記表示方法5によって表示させた。その結果、数列BGにおいて384の繰り返し構造が存在することが判明した。数列BGにおける各数を、上記表示方法3(但し、k=384)によりマトリックス状に表示した結果を図4に示した。
同様にして、バックグランドデータ(CH2B)について数列BGの各数を上記表示方法3によりマトリックス状に表示した結果を図5に示した。
これらの図から、CH1B及び CH2Bの各バックグランドデータの数列BGにおいて、384を繰り返し単位として周期的に変動する明確な周期性を有するパターンが存在することがわかる。
【0031】
チャンネル1のシグナルデータ「CH1D」を、数値の大小に応じて色に変換したDNAマイクロアレイ図を図6に示した。又、チャンネル2のシグナルデータ「CH2D」について同様に処理したDNAマイクロアレイ図を図7に示した。これらのDNAマイクロアレイ図は実際のスキャンイメージと必ずしも同じではないが、スキャンイメージにおけるスポットの発光強度を模式的に示すものである。これらの図6と図7からは到底スポットの不均一性を認識することはできないが、図4と図5からはバックグランドデータにおける明確な繰り返し性を認識できるので、スポットの不均一が伺われる。
【0032】
DNAマイクロアレイの遺伝子発現データは、バックグランドデータを蛍光強度の補正数値として利用しているため、バックグランドデータそのものに周期性があるならば、その遺伝子発現データには必然的にバックグランドデータに起因する周期性が存在することになる。このようなバックグランドデータの周期性は、DNAマイクロアレイデータの信頼性に影響するものであるから、データ解析時には注意が必要である。
【0033】
[実施例2]
(メラノーマDNAマイクロアレイ)
スタンフォード大学が公開しているDNAマイクロアレイデータの中からメラノーマDNAマイクロアレイデータを入手した(NCI60 Cancer Microarray Project)。
【0034】
実施例1と同様にして、バックグランドデータ(CH1B)について、数列BGを作成して、これを上記表示方法4によって表示させた。その結果、数列BGにおいて96の繰り返し構造が存在することが判明した。数列BGにおける各数を、上記表示方法3(但し、k=96)によりマトリックス状に表示した結果を図8に示した。
同様にして、バックグランドデータ(CH2B)について数列BGの各数を上記表示方法3によりマトリックス状に表示した結果を図9に示した。
これらの図において多数の縦縞(即ち、96単位の繰り返し)が明確に表示されており、CH1B 及びCH2Bの数列BGにおいて周期性を有するパターンが存在することがわかる。
【0035】
実施例1と同様にして、チャンネル1のシグナルデータ「CH1D」及びチャンネル2のシグナルデータ「CH2D」について、DNAマイクロアレイ図を図10,図11に示した。これらの図10,図11からは到底スポットの不均一性を認識することはできないが、図8と図9からはバックグランドデータにおける明確な繰り返し性を認識できるので、スポットの不均一性が伺われる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、極めて簡便に、DNAマイクロアレイ等のアレイにおけるスポットの均一性を評価することができる。
本発明の方法によりスポットの均一性を事前に評価することにより、DNAマイクロアレイ等のアレイから得られたシグナルデータを高い精度で解析することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DNAマイクロアレイを用いるシグナルデータの一般的な解析フロー。
【図2】1個のスポットを割り付けた桝目内の一般的分布を示す図。
【図3】数例Ij(j=1〜100)をマトリックス群で表示した例を示す。
【図4】イースト菌DNAマイクロアレイデータのバックグランドデータ(CH1B)を、着色したマトリックスで表示した例。CH1Bと色彩の関係を下欄に示す。
【図5】イースト菌DNAマイクロアレイデータのバックグランドデータ(CH2B)を、着色したマトリックスで表示した例。CH2Bと色彩の関係を下欄に示す。
【図6】CH1Bの数例を、マイクロアレイのマトリックスに復元した図。
【図7】CH2Bの数例を、マイクロアレイのマトリックスに復元した図。
【図8】メラノーマDNAのバックグランドデータ(CH1B)を、着色したマトリックスで表示した例。CH1Bと色彩の関係を下欄に示す。
【図9】メラノーマDNAのバックグランドデータ(CH2B)を、着色したマトリックスで表示した例。CH1Bと色彩の関係を下欄に示す。
【図10】CH1Bの数例を、マイクロアレイのマトリックスに復元した図。
【図11】CH2Bの数例を、マイクロアレイのマトリックスに復元した図。
Claims (3)
- ターゲット物質と標識されたプローブ物質とのハイブリダイゼーションにより特異的に発光する複数のスポットを有するアレイにおいて、下記のようにして得られるバックグランドデータからなる数列BGにおいて周期性を有するパターンが発現するか否かにより、スポットの均一性を評価する方法。
[数列BGの作成方法]
1.アレイの単色発光イメージをスキャンして得られた画像に対して解析ソフトを適用し、各スポットに対応するバックグラウンドデータを得る。
2.各スポットに対応するターゲット物質のプレートNo.(α)とプレートにおける位置(β,γ)を求める。但し、αはプレートを識別する記号又は番号であり、β、γはプレートの穴が形成するマトリックスの行と列である。
3.各バックグラウンドデータにプレートNo. (α)とプレート位置(β,γ)を対応付ける。
4.バックグランドデータを、プレートNo. (α)(第一優先順位)とプレート位置(β,γ)(第二優先順位)の順に並べた数列BGを得る。 - ターゲットDNAと標識されたプローブDNAとのハイブリダイゼーションにより特異的に発光する複数のスポットを有するDNAマイクロアレイにおいて、下記のようにして得られるバックグランドデータからなる数列BGにおいて周期性を有するパターンが発現するか否かにより、スポットの均一性を評価する方法。
[数列BGの作成方法]
1.DNAマイクロアレイの単色発光イメージをスキャンして得られた画像に対して解析ソフトを適用し、各スポットに対応するバックグラウンドデータを得る。
2.各スポットに対応するターゲットDNAのプレートNo.(α)とプレートにおける位置(β,γ)を求める。但し、αはプレートを識別する記号又は番号であり、β、γはプレートの穴が形成するマトリックスの行と列である。
3.各バックグラウンドデータにプレートNo. (α)とプレート位置(β,γ)を対応付ける。
4.バックグランドデータを、プレートNo. (α)(第一優先順位)とプレート位置(β,γ)(第二優先順位)の順に並べた数列BGを得る。 - 数列BGにおけるパターンを下記の方法1又は方法2の表示方法により表示させて、数列BGにおいて周期性を有するパターンが発現したか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の方法。
(表示方法)
方法1. 数列全体から所定の個数ごとに抽出した1以上の要素からなる部分数列に対して、数列に含まれる各数を、数の種ごとに決められた色相、明度、彩度またはこれらの組合せからなるカラードットとし、該カラードットを更にマトリクス状に配置したカラードットマトリクスを順次出力し、該カラードットマトリクスを出力することで得られる色彩パターンによって、内在する規則性を顕在化させる方法。
方法2. 数列を複数の部分数列に分割し、分割された部分数列に含まれる各数を数の種ごとに決められた色相、明度、彩度またはこれらの組合せで表示した部分カラードット列とし、該部分カラードット列を並列配置することでカラードットをマトリクス状に配置したカラードットマトリクスを出力し、該カラードットマトリクスを出力することで得られる色彩パターンによって、数列に潜む特徴を顕在化する方法。
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