JP2004340165A - 緩み止め締結具 - Google Patents
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Abstract
【課題】在来の緩み止め締結具における「戻し回転」阻止能不足を解消する。
【解決手段】ボルト8と、ボルト8の呼び径よりもやや大きい偏心貫通孔9を有した円錐体10の薄肉部に欠円用スリット12を縦設したブッシュ13と、座面との対峙しない半部分の内周の直径を、ブッシュ13の先端部の外周の直径よりも小さくし、座面との対峙する側の半部分の開口の直径をブッシュ13の下部の外周の直径よりも小さくしたブッシュ13の円錐傾斜角度と同一傾斜角度のテーパ部面を有する円錐状孔部14を、ボルト8のネジ部8aと螺合するメネジ部15aの下部に開設したナット15からなるとした。
【選択図】 図1
【解決手段】ボルト8と、ボルト8の呼び径よりもやや大きい偏心貫通孔9を有した円錐体10の薄肉部に欠円用スリット12を縦設したブッシュ13と、座面との対峙しない半部分の内周の直径を、ブッシュ13の先端部の外周の直径よりも小さくし、座面との対峙する側の半部分の開口の直径をブッシュ13の下部の外周の直径よりも小さくしたブッシュ13の円錐傾斜角度と同一傾斜角度のテーパ部面を有する円錐状孔部14を、ボルト8のネジ部8aと螺合するメネジ部15aの下部に開設したナット15からなるとした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、緩み止め締結具に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に、実開昭61−11014号公報に記載の弛み止めナットが示される。このものは、テーパ状の中空体に従方向に間隙2を設けたブッシュAをボルト5に挿入してナットBで締付けるとナットBの下部に設けたテーパ状の凹部4によってブッシュAがボルト5に押圧されてネジが螺刻され密着するとしたものである。上記のブッシュAは内部に処要のボルトに嵌合可能な中空部3を有し、外形はテーパ状であり従方向に間隙2を有する。ブッシュAの材質はナットBの締付け力によってボルト5のネジが螺刻される硬さが必要でボルトやナットより固有振動数の小さいものがよい、硬質プラスチック、アルミニウム銅、亜鉛などが適している。
【0003】
ナットBは底部にブッシュAと同形のテーパ状の凹部4を有し、さらに凹部の深さだけネジ部分が長くなっている。使用する場合は、まず物体7を締付けるボルト5に座金6を挿入し、つぎにブッシュAを挿入し座金6に密着させて、最後にナットBを凹部4を下にして螺入する、ブッシュAの頂部はナットBの凹部4に直ちに嵌入するが、それより下部は外径が大きくなっているのでナットBをスパナで強く締付けると次第にブッシュAはナットBの凹部の中に入っていくナットBは座金6と密着して処定の強度まで強く締付ける。このものは、下記する機能を有するとされている。すなわち、「1ヶのナットで充分な強度と効果を保持することができる。ブッシュをボルトに挿入してナットで締付けるだけで充分な弛み止め効果が得られる。外部からの振動や衝激をブッシュで吸収するのでナットに共振が起こらず弛みを防止する。」等である。
【0004】
同一構成の提案は、実開昭48−9859号公報、実開昭48−11256号公報、実開昭55−112112号公報にもなされている。上記提案について、上記の実開昭48−11256号公報にあっては、その意義を下記の如く述べている。
【0005】
「ナットのゆるみ止手段として従来から種々考案されているがいずれも一長一短があり、その一例としてナイロンインサートをナット上面(締付面に対し反対側の面)に重ね置き、ナット上面外周附近に設けた突出片をかしめることにより両者を一体化した形式のものがある。この形式ではナットをねじ込んで行く場合、インサートにいわばタップによるねじ切りをして行くのと同じことになるからねじ込みによる抵抗が非常に大きく、したがって人手による作業は殆んど不可能であって、専用のねじ込み機械を必要としていた。それに加えてねじ込み工程の最初から最後までインサートによる抵抗があるのでねじ込み作業に多くの時間を要していた。更に以上のことはナットをゆるめて取りはずす場合にも言えることで、この種のナットに関する作業には多くの費用を要していた。また、かしめ作業を要するのでナットの製作費も相当程度に増加していた。本考案は以上の欠点を除去するためになされた。」
【0006】
ちなみに、上記のナイロンリング入りナットは、テストの結果、各種緩み止めねじ部品の内で、最高位の成績を示す(特許文献1参照)。
【0007】
ねじ締結設計は構造設計の中に含まれるが、構造強さのよりどころは、ねじ締め付け力(締め付軸力)になる。きちんと締め付けて初めて、機能を全うする。ねじ緩みとは、締め付けと逆の方向にじわじわと回転(戻し回転)し、最終的に脱落してしまうことである。ねじ締め付けは、ねじのリード角のくさび効果によりトルクを拡大、軸力に変換することであり、ねじは一種のくさびの応用になる。くさびは小さな力で押し込まれることにより、重い物体を持ち上げる。こうしたくさびの原理がそのままねじの力学になる。
【0008】
ねじはトルクを得て回転すると、くさびの勾配に相当するリード角の効果により、与えられたトルクをねじの軸方向の力に変換する。普通のねじの場合、与えられたトルクの80〜90%はねじ面と座面の摩擦で失われてしまい、残りのわずか10〜20%が軸方向の力に変換されている(締結に利用されている)だけで、この締結に関与する力を「締め付け力」あるいは「軸力」「締め付け軸力」などと呼んでいる。
【0009】
【特許文献1】
日経BP社発行ねじ締結“新”常識のうそねじの異議を全公開P.76
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上より明らかな如く、図8に示された提案は、ねじ締結設計の前提となる「締め付け軸力」の確保を、通常の機器をもって可能とした点に意義がある。
しかし、上記の「戻し回転」阻止能は、逆に低下せざるを得ないという矛盾が生じる。本発明は、上記の事情により鑑みなされたもので、その目的とするところは、図8に示すタイプの締結具において、通常の機器をもっての「締め付け軸力」の確保を維持しつつ、「戻し回転」阻止能を高めることを実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の緩み止め締結具は、ボルトと、ボルトの呼び径よりもやや大きい偏心貫通孔を有した円錐体の薄肉部に欠円用スリットを縦設したブッシュと、座面と対峙しない半部分の内周の直径を、ブッシュの先端部の外周の直径よりも小さくし、座面と対峙する側の半部分の開口の直径をブッシュ下部の外周の直径よりも小さくしたブッシュの円錐傾斜角度と同一傾斜角度のテーパ面を有する円錐状孔部を、ボルトのネジ部と螺合するメネジ部の下部に開設したナットとからなること、にある。
【0012】
この第1の発明にあっては、被締結物を締め付けていくと、ナットの締め付け力が、欠円用スリットに加わっていき、欠円用スリットの隙間が小さくなって、ブッシュの円錐状筒片は縮径し、ナットの円錐状孔部とボルトとの間にブッシュがあたかも目詰材の如く介装され、ナットとボルトの間にブッシュを噛み挟んだ状態となり、ナットとボルトはブッシュを介して強固に一体化する。さらには、ボルトとナットの螺合に伴って、縮径したブッシュがナットの円錐状孔部に嵌合していく際に、偏心で形成のブッシュの肉厚、薄部が、局部的に強圧し、ブッシュの目詰め効果が高まりボルトとナットの双方に働く摩擦力が増大しする。
【0013】
詳しくは、ナットはブッシュの肉厚部に乗り上げる姿勢で傾き、ナット下端は、ブッシュの肉厚、薄部に局部的に強く押し付けられると共にナット上端は、ボルト軸の対称部に局部的に強く押し付けられ、ここに、ボルト軸の上下で対向した径方向からの押圧力がボルトに加わり、ナットの緩み止めの効能が向上する。すなわち、局部的に集中させた強力な摩擦並びにナット上端にあっては、ナットの傾斜姿勢押し付けによるピッチ不一致から成る所謂ピッチロス現象にて「戻し回転」阻止能を突極的に高める。
【0014】
第2の発明は、ブッシュの高さを、ボルト貫通孔の内周面にボルトのネジ部のピッチと同一ピッチで、少なくとも2リード半以上のメネジを形成できる高さとしたこと、にある。ブッシュの高さを、ボルト貫通孔の内周面に、ボルトのネジ部のピッチと同一ピッチで、少なくとも2リード半以上のメネジを形成できる高さとすると、ボルトとナットの間にブッシュが確実に噛み挟まれ、大なる緩み止め機能を発揮するボルトとナットの一体化を保証する。
【0015】
第3の発明は、ブッシュの欠円用スリットをボルトのネジ部の螺旋方向と反対方向に傾斜して形成したこと、にある。ブッシュの欠円用スリットがボルトの螺旋と逆方向に傾斜していると、「戻し回転」力の作用の際に、スリットのエッジがほぼ直交してブレーキ作用を生じ、緩み止め効果を高める。
【0016】
第4の発明は、ブッシュの欠円用スリットを、ボルトのネジ部の螺旋方向と同一方向に傾斜して形成したこと、にある。ボルトとナットの螺合の進行に伴う、螺旋上の締め付けトルクが、ブッシュの傾斜した欠円用スリットにガイドされて、すみやかにブッシュが均等に縮径していくため、ブッシュ縮径と「締め付軸力」とが容易化される。
【0017】
第5の発明にあっては、ブッシュの欠円用スリットの傾斜角度を、ボルト軸に対して、略20°から25°に設定するとしたことにある。これにより、欠円用スリットの端縁が、ボルトのネジ部と一定の位相差を有して均等に当ることになり、螺旋状に加わる締め付けトルクにより、スムーズにブッシュを縮径することができる。
【0018】
第6の発明は、ブッシュの欠円用スリットの幅を、ボルトとナットを締め切った状態で、隙間を有する幅としたこと、にある。ナットを締め切った状態で、ブッシュの欠円用スリットの端面が隙間を有する幅となるように、欠円用スリットの幅を設定しているため、ナットを締め切った状態にあっても、ナットとボルトの間に噛み挟まれた状態のブッシュの強力なバネ力を維持して、強力なナットとボルトの一体化を図ることが出来る。
【0019】
第7の発明は、ブッシュ若しくはナットを合成樹脂で形成したこと、にある。腐食が激しい場所に用いる場合等、使用目的や使用状況に応じて、弾力性に富んで強固な緩み止め効果を発揮する合成樹脂の長所を用いることができる。
【0020】
第8の発明は、ブッシュ下面内径寄りに、対ワッシャー嵌挿用の脚部を延設し、これを拡張付勢力を利用してワッシャー透孔に嵌挿圧着して一体化させて、ワッシャー付きとした、ことにある。締め付け時、ブッシュは縮径化によって自動的にワッシャーから分離する。残されたワッシャーは、傾斜姿勢となって被締結部材にエッジを向けるナットによる損傷から被締結部材を保護して好適であると共にブッシュの対ナットへの安定装着にも貢献する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の態様を図面を参照させて説明する。
【0022】
図1から図4は、第1の発明から第7の発明を紹介している。
すなわち、ボルト8と、ボルト8の呼び径よりもやや大きい偏心貫通孔9を有した円錐体10の薄肉部11に欠円用スリット12を縦設したブッシュ13と、座面と対峙しない半部分の内周の直径を、ブッシュ13の先端部の外周の直径よりも小さくし、座面と対峙する側の半部分の開口の直径をブッシュ13の下部の外周の直径よりも小さくし、ブッシュ13の円錐傾斜角度と同一傾斜角度のテーパ面を有する円錐状孔部14をボルト8のネジ部8aと螺合するメネジ部15aの下部に開設したナット15とからなる。
【0023】
これをもって、図1に示される被締結部材16,16’ を穿孔17,17′に挿通のボルト8を介して装着されて、締め付け操作される。
【0024】
ナット15については、図2に詳示されるところであり、ブッシュ13については図3に詳示される。
【0025】
図4に示される如く、被締結部材16、16′を締め付けていくと、ナット15の締め付け力が、欠円用スリット12に加わっていき、欠円用スリット12の隙間が小さくなって、ブッシュ13の円錐体10は縮径し、ナット15の円錐状孔部14とボルト8との間にブッシュ13があたかも目詰材の如く介装され、ナット15とボルト8の間にブッシュ13を噛み挟んだ状態となり、ナット15とボルト8はブッシュ13を介して強固に一体化する。
【0026】
この際、ボルト8とナット15の螺合に伴って、縮径したブッシュ13がナット15の円錐状孔部14に嵌合していく際に、偏心で形成のブッシュ13の肉厚、薄部11′ 、11が、径方向からボルト8を強圧し、円周上の局部的なクサビ的効果によって、ブッシュ13とボルト8の双方に働く摩擦力が増大する。
【0027】
詳しくは、ナット15はブッシュ13の肉厚部11′に乗り上げる姿勢で傾き、ナット15下端は、ブッシュ13の肉厚、薄部11′、11に局部的に強く押し付けられると共にナット15上端は、ボルト8軸の対称部に局部的に強く押し付けられ、ここに、ボルト8軸の上下で互いに対向した径方向からの押圧力P、P′がボルト8に加わり、ナット15の緩み止めの効能が向上する。
【0028】
つまり、局部的に集中させた強力な摩擦並びにナット15上端にあっては、ナット15の傾斜姿勢押し付けによるピッチ不一致から成る所謂ピッチロス現象にて「戻し回転」阻止能を究極的に高めることとなるからである。
【0029】
第2の発明は、上記のブッシュ13の高さを、ボルト8貫通孔9の内周面にボルト8のネジ部8aのピッチと同一ピッチで、少なくとも2リード半以上のメネジを形成できる高さとしたもので、ブッシュ13の高さを、ボルト貫通孔9の内周面に、ボルト8のネジ部8aのピッチと同一ピッチで、少なくとも2リード半以上のメネジを形成できる高さとすると、ボルト8とナット15の間にブッシュ13が確実に噛み挟まれ、大なる緩み止め効能を発揮する。
図4中に表現されてある。
【0030】
第3の発明は、ブッシュ13の欠円用スリット12をボルト8のネジ部8aの螺旋方向と反対方向に傾斜して形成することにある。ブッシュ13の欠円用スリット12がボルト8の螺旋と逆方向に傾斜していると、「戻し回転」力の作用の際にスリット12のエッジがほぼ直交してブレーキ作用を生じ、緩み止め効果を高める。図1、3のスリットには該当する。
【0031】
第4の発明は、ブッシュ13の欠円用スリット12を、ボルト8のネジ部8aの螺旋方向と同一方向に傾斜して形成することにある。
【0032】
ボルト8とナット15の螺合の進行に伴う、螺旋状の締め付けトルクが、ブッシュ13の傾斜した欠円用スリット12にガイドされて、すみやかにブッシュ13が均等に縮径していくため、ブッシュ13縮径と「締め付け軸力」とが容易化される。
図示は省略してある。
【0033】
第5の発明にあっては、図3bに示されるところのブッシュ13の欠円用スリット12の傾斜角度θ1を、ボルト軸に対して、略20°から25°に設定するとした。これにより、欠円用スリット12の端縁が、ボルト8のネジ部8aと一定の位相差を有して均等に当ることになり、螺旋状に加わる締め付けトルクにより、スムーズにブッシュ13を縮径することができる。
【0034】
第6の発明では、ブッシュ13の欠円用スリット12の幅Sを、ボルト8とナット15を締め切った状態で、隙間を有する幅とした。
【0035】
ナット15を締め切った状態で、ブッシュ13の欠円用スリット12の端面が隙間を有する幅となるように、欠円用スリット12の幅を設定しているため、ナット15を締め切った状態にあっても、ナット15とボルト8の間に噛み挟まれた状態のブッシュ13の強力なバネ力を維持して、強力なナット15とボルト8の一体化を図ることが出来る。
【0036】
第7の発明は、ブッシュ13若しくはナット15を合成樹脂で形成した。
腐食が激しい場所に用いる場合等、使用目的や使用状況に応じて、弾力性に富んで強固な緩み止め効果を発揮する合成樹脂の長所を用いることができる。
【0037】
第8の発明では、図5、6、7に示される如く、ブッシュ13下面内径寄りに、対ワッシャー18嵌挿用の脚部19を延設し、これを拡張付勢力を利用してワッシャー18透孔に嵌挿圧着して一体化させて、ワッシャー18付きブッシュ13とした。
【0038】
締め付け時、ブッシュ13は、縮径化によって自動的にワッシャー18から分離する。残されたワッシャー18は、傾斜姿勢になって被締結部材16にエッジを向けるナット15による損傷から被締結部材16を保護して好適であると共にブッシュ13の対ナット15への安定装着にも貢献する。
【0039】
図5は図1に対応し、図6は図3に対応し、図7は図4に対応したものである。
【0040】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によるならば、テーパ状の中空体1に従方向に間隙2を設けたブッシュAをボルト5に挿入してナットBで締付けるとナットBの下部に設けたテーパ状の凹部4によってブッシュAがボルト5に押圧されてネジが螺刻され密着するとしたタイプの緩み止め締結具における「戻し回転」阻止能の不足を補完し得るので、「緩め付け軸力」と「戻し回転」阻止とが理想的にバランスした締結具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緩み止め締結具を示す、ボルト、座金およびナットの分解斜視図である。
【図2】本発明のナットの半縦断面図である。
【図3】a〜dは、本発明のブッシュの平面図(a)、正面図(b)、底面図(c)、図中d−d断面図(d)である。
【図4】本発明の締結時の説明図である。
【図5】本発明のブッシュをワッシャー付きとした場合における図1対応図である。
【図6】同じく、図3対応図である。
【図7】同じく、図4対応図である。
【図8】a〜cは、本発明が改良対象とする緩み止め締結具を紹介するブッシュ(a)、ナット(b)、締結時の説明図である。
【符号の説明】
1;中空体
2;間隙
4;凹部
5,8;ボルト
8a;ネジ部
9;偏心貫通孔
10;円錐体
11;肉薄部
11′;肉厚部
12;欠円用スリット
A,13;ブッシュ
14;円錐状孔部
15;ナット
15a;メネジ部
16,16′ ;被締結部材
17,17′ ;穿孔
18;ワッシャー
19;脚部
P、P′;押圧力
S;幅
【発明の属する技術分野】
本発明は、緩み止め締結具に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に、実開昭61−11014号公報に記載の弛み止めナットが示される。このものは、テーパ状の中空体に従方向に間隙2を設けたブッシュAをボルト5に挿入してナットBで締付けるとナットBの下部に設けたテーパ状の凹部4によってブッシュAがボルト5に押圧されてネジが螺刻され密着するとしたものである。上記のブッシュAは内部に処要のボルトに嵌合可能な中空部3を有し、外形はテーパ状であり従方向に間隙2を有する。ブッシュAの材質はナットBの締付け力によってボルト5のネジが螺刻される硬さが必要でボルトやナットより固有振動数の小さいものがよい、硬質プラスチック、アルミニウム銅、亜鉛などが適している。
【0003】
ナットBは底部にブッシュAと同形のテーパ状の凹部4を有し、さらに凹部の深さだけネジ部分が長くなっている。使用する場合は、まず物体7を締付けるボルト5に座金6を挿入し、つぎにブッシュAを挿入し座金6に密着させて、最後にナットBを凹部4を下にして螺入する、ブッシュAの頂部はナットBの凹部4に直ちに嵌入するが、それより下部は外径が大きくなっているのでナットBをスパナで強く締付けると次第にブッシュAはナットBの凹部の中に入っていくナットBは座金6と密着して処定の強度まで強く締付ける。このものは、下記する機能を有するとされている。すなわち、「1ヶのナットで充分な強度と効果を保持することができる。ブッシュをボルトに挿入してナットで締付けるだけで充分な弛み止め効果が得られる。外部からの振動や衝激をブッシュで吸収するのでナットに共振が起こらず弛みを防止する。」等である。
【0004】
同一構成の提案は、実開昭48−9859号公報、実開昭48−11256号公報、実開昭55−112112号公報にもなされている。上記提案について、上記の実開昭48−11256号公報にあっては、その意義を下記の如く述べている。
【0005】
「ナットのゆるみ止手段として従来から種々考案されているがいずれも一長一短があり、その一例としてナイロンインサートをナット上面(締付面に対し反対側の面)に重ね置き、ナット上面外周附近に設けた突出片をかしめることにより両者を一体化した形式のものがある。この形式ではナットをねじ込んで行く場合、インサートにいわばタップによるねじ切りをして行くのと同じことになるからねじ込みによる抵抗が非常に大きく、したがって人手による作業は殆んど不可能であって、専用のねじ込み機械を必要としていた。それに加えてねじ込み工程の最初から最後までインサートによる抵抗があるのでねじ込み作業に多くの時間を要していた。更に以上のことはナットをゆるめて取りはずす場合にも言えることで、この種のナットに関する作業には多くの費用を要していた。また、かしめ作業を要するのでナットの製作費も相当程度に増加していた。本考案は以上の欠点を除去するためになされた。」
【0006】
ちなみに、上記のナイロンリング入りナットは、テストの結果、各種緩み止めねじ部品の内で、最高位の成績を示す(特許文献1参照)。
【0007】
ねじ締結設計は構造設計の中に含まれるが、構造強さのよりどころは、ねじ締め付け力(締め付軸力)になる。きちんと締め付けて初めて、機能を全うする。ねじ緩みとは、締め付けと逆の方向にじわじわと回転(戻し回転)し、最終的に脱落してしまうことである。ねじ締め付けは、ねじのリード角のくさび効果によりトルクを拡大、軸力に変換することであり、ねじは一種のくさびの応用になる。くさびは小さな力で押し込まれることにより、重い物体を持ち上げる。こうしたくさびの原理がそのままねじの力学になる。
【0008】
ねじはトルクを得て回転すると、くさびの勾配に相当するリード角の効果により、与えられたトルクをねじの軸方向の力に変換する。普通のねじの場合、与えられたトルクの80〜90%はねじ面と座面の摩擦で失われてしまい、残りのわずか10〜20%が軸方向の力に変換されている(締結に利用されている)だけで、この締結に関与する力を「締め付け力」あるいは「軸力」「締め付け軸力」などと呼んでいる。
【0009】
【特許文献1】
日経BP社発行ねじ締結“新”常識のうそねじの異議を全公開P.76
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上より明らかな如く、図8に示された提案は、ねじ締結設計の前提となる「締め付け軸力」の確保を、通常の機器をもって可能とした点に意義がある。
しかし、上記の「戻し回転」阻止能は、逆に低下せざるを得ないという矛盾が生じる。本発明は、上記の事情により鑑みなされたもので、その目的とするところは、図8に示すタイプの締結具において、通常の機器をもっての「締め付け軸力」の確保を維持しつつ、「戻し回転」阻止能を高めることを実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の緩み止め締結具は、ボルトと、ボルトの呼び径よりもやや大きい偏心貫通孔を有した円錐体の薄肉部に欠円用スリットを縦設したブッシュと、座面と対峙しない半部分の内周の直径を、ブッシュの先端部の外周の直径よりも小さくし、座面と対峙する側の半部分の開口の直径をブッシュ下部の外周の直径よりも小さくしたブッシュの円錐傾斜角度と同一傾斜角度のテーパ面を有する円錐状孔部を、ボルトのネジ部と螺合するメネジ部の下部に開設したナットとからなること、にある。
【0012】
この第1の発明にあっては、被締結物を締め付けていくと、ナットの締め付け力が、欠円用スリットに加わっていき、欠円用スリットの隙間が小さくなって、ブッシュの円錐状筒片は縮径し、ナットの円錐状孔部とボルトとの間にブッシュがあたかも目詰材の如く介装され、ナットとボルトの間にブッシュを噛み挟んだ状態となり、ナットとボルトはブッシュを介して強固に一体化する。さらには、ボルトとナットの螺合に伴って、縮径したブッシュがナットの円錐状孔部に嵌合していく際に、偏心で形成のブッシュの肉厚、薄部が、局部的に強圧し、ブッシュの目詰め効果が高まりボルトとナットの双方に働く摩擦力が増大しする。
【0013】
詳しくは、ナットはブッシュの肉厚部に乗り上げる姿勢で傾き、ナット下端は、ブッシュの肉厚、薄部に局部的に強く押し付けられると共にナット上端は、ボルト軸の対称部に局部的に強く押し付けられ、ここに、ボルト軸の上下で対向した径方向からの押圧力がボルトに加わり、ナットの緩み止めの効能が向上する。すなわち、局部的に集中させた強力な摩擦並びにナット上端にあっては、ナットの傾斜姿勢押し付けによるピッチ不一致から成る所謂ピッチロス現象にて「戻し回転」阻止能を突極的に高める。
【0014】
第2の発明は、ブッシュの高さを、ボルト貫通孔の内周面にボルトのネジ部のピッチと同一ピッチで、少なくとも2リード半以上のメネジを形成できる高さとしたこと、にある。ブッシュの高さを、ボルト貫通孔の内周面に、ボルトのネジ部のピッチと同一ピッチで、少なくとも2リード半以上のメネジを形成できる高さとすると、ボルトとナットの間にブッシュが確実に噛み挟まれ、大なる緩み止め機能を発揮するボルトとナットの一体化を保証する。
【0015】
第3の発明は、ブッシュの欠円用スリットをボルトのネジ部の螺旋方向と反対方向に傾斜して形成したこと、にある。ブッシュの欠円用スリットがボルトの螺旋と逆方向に傾斜していると、「戻し回転」力の作用の際に、スリットのエッジがほぼ直交してブレーキ作用を生じ、緩み止め効果を高める。
【0016】
第4の発明は、ブッシュの欠円用スリットを、ボルトのネジ部の螺旋方向と同一方向に傾斜して形成したこと、にある。ボルトとナットの螺合の進行に伴う、螺旋上の締め付けトルクが、ブッシュの傾斜した欠円用スリットにガイドされて、すみやかにブッシュが均等に縮径していくため、ブッシュ縮径と「締め付軸力」とが容易化される。
【0017】
第5の発明にあっては、ブッシュの欠円用スリットの傾斜角度を、ボルト軸に対して、略20°から25°に設定するとしたことにある。これにより、欠円用スリットの端縁が、ボルトのネジ部と一定の位相差を有して均等に当ることになり、螺旋状に加わる締め付けトルクにより、スムーズにブッシュを縮径することができる。
【0018】
第6の発明は、ブッシュの欠円用スリットの幅を、ボルトとナットを締め切った状態で、隙間を有する幅としたこと、にある。ナットを締め切った状態で、ブッシュの欠円用スリットの端面が隙間を有する幅となるように、欠円用スリットの幅を設定しているため、ナットを締め切った状態にあっても、ナットとボルトの間に噛み挟まれた状態のブッシュの強力なバネ力を維持して、強力なナットとボルトの一体化を図ることが出来る。
【0019】
第7の発明は、ブッシュ若しくはナットを合成樹脂で形成したこと、にある。腐食が激しい場所に用いる場合等、使用目的や使用状況に応じて、弾力性に富んで強固な緩み止め効果を発揮する合成樹脂の長所を用いることができる。
【0020】
第8の発明は、ブッシュ下面内径寄りに、対ワッシャー嵌挿用の脚部を延設し、これを拡張付勢力を利用してワッシャー透孔に嵌挿圧着して一体化させて、ワッシャー付きとした、ことにある。締め付け時、ブッシュは縮径化によって自動的にワッシャーから分離する。残されたワッシャーは、傾斜姿勢となって被締結部材にエッジを向けるナットによる損傷から被締結部材を保護して好適であると共にブッシュの対ナットへの安定装着にも貢献する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の態様を図面を参照させて説明する。
【0022】
図1から図4は、第1の発明から第7の発明を紹介している。
すなわち、ボルト8と、ボルト8の呼び径よりもやや大きい偏心貫通孔9を有した円錐体10の薄肉部11に欠円用スリット12を縦設したブッシュ13と、座面と対峙しない半部分の内周の直径を、ブッシュ13の先端部の外周の直径よりも小さくし、座面と対峙する側の半部分の開口の直径をブッシュ13の下部の外周の直径よりも小さくし、ブッシュ13の円錐傾斜角度と同一傾斜角度のテーパ面を有する円錐状孔部14をボルト8のネジ部8aと螺合するメネジ部15aの下部に開設したナット15とからなる。
【0023】
これをもって、図1に示される被締結部材16,16’ を穿孔17,17′に挿通のボルト8を介して装着されて、締め付け操作される。
【0024】
ナット15については、図2に詳示されるところであり、ブッシュ13については図3に詳示される。
【0025】
図4に示される如く、被締結部材16、16′を締め付けていくと、ナット15の締め付け力が、欠円用スリット12に加わっていき、欠円用スリット12の隙間が小さくなって、ブッシュ13の円錐体10は縮径し、ナット15の円錐状孔部14とボルト8との間にブッシュ13があたかも目詰材の如く介装され、ナット15とボルト8の間にブッシュ13を噛み挟んだ状態となり、ナット15とボルト8はブッシュ13を介して強固に一体化する。
【0026】
この際、ボルト8とナット15の螺合に伴って、縮径したブッシュ13がナット15の円錐状孔部14に嵌合していく際に、偏心で形成のブッシュ13の肉厚、薄部11′ 、11が、径方向からボルト8を強圧し、円周上の局部的なクサビ的効果によって、ブッシュ13とボルト8の双方に働く摩擦力が増大する。
【0027】
詳しくは、ナット15はブッシュ13の肉厚部11′に乗り上げる姿勢で傾き、ナット15下端は、ブッシュ13の肉厚、薄部11′、11に局部的に強く押し付けられると共にナット15上端は、ボルト8軸の対称部に局部的に強く押し付けられ、ここに、ボルト8軸の上下で互いに対向した径方向からの押圧力P、P′がボルト8に加わり、ナット15の緩み止めの効能が向上する。
【0028】
つまり、局部的に集中させた強力な摩擦並びにナット15上端にあっては、ナット15の傾斜姿勢押し付けによるピッチ不一致から成る所謂ピッチロス現象にて「戻し回転」阻止能を究極的に高めることとなるからである。
【0029】
第2の発明は、上記のブッシュ13の高さを、ボルト8貫通孔9の内周面にボルト8のネジ部8aのピッチと同一ピッチで、少なくとも2リード半以上のメネジを形成できる高さとしたもので、ブッシュ13の高さを、ボルト貫通孔9の内周面に、ボルト8のネジ部8aのピッチと同一ピッチで、少なくとも2リード半以上のメネジを形成できる高さとすると、ボルト8とナット15の間にブッシュ13が確実に噛み挟まれ、大なる緩み止め効能を発揮する。
図4中に表現されてある。
【0030】
第3の発明は、ブッシュ13の欠円用スリット12をボルト8のネジ部8aの螺旋方向と反対方向に傾斜して形成することにある。ブッシュ13の欠円用スリット12がボルト8の螺旋と逆方向に傾斜していると、「戻し回転」力の作用の際にスリット12のエッジがほぼ直交してブレーキ作用を生じ、緩み止め効果を高める。図1、3のスリットには該当する。
【0031】
第4の発明は、ブッシュ13の欠円用スリット12を、ボルト8のネジ部8aの螺旋方向と同一方向に傾斜して形成することにある。
【0032】
ボルト8とナット15の螺合の進行に伴う、螺旋状の締め付けトルクが、ブッシュ13の傾斜した欠円用スリット12にガイドされて、すみやかにブッシュ13が均等に縮径していくため、ブッシュ13縮径と「締め付け軸力」とが容易化される。
図示は省略してある。
【0033】
第5の発明にあっては、図3bに示されるところのブッシュ13の欠円用スリット12の傾斜角度θ1を、ボルト軸に対して、略20°から25°に設定するとした。これにより、欠円用スリット12の端縁が、ボルト8のネジ部8aと一定の位相差を有して均等に当ることになり、螺旋状に加わる締め付けトルクにより、スムーズにブッシュ13を縮径することができる。
【0034】
第6の発明では、ブッシュ13の欠円用スリット12の幅Sを、ボルト8とナット15を締め切った状態で、隙間を有する幅とした。
【0035】
ナット15を締め切った状態で、ブッシュ13の欠円用スリット12の端面が隙間を有する幅となるように、欠円用スリット12の幅を設定しているため、ナット15を締め切った状態にあっても、ナット15とボルト8の間に噛み挟まれた状態のブッシュ13の強力なバネ力を維持して、強力なナット15とボルト8の一体化を図ることが出来る。
【0036】
第7の発明は、ブッシュ13若しくはナット15を合成樹脂で形成した。
腐食が激しい場所に用いる場合等、使用目的や使用状況に応じて、弾力性に富んで強固な緩み止め効果を発揮する合成樹脂の長所を用いることができる。
【0037】
第8の発明では、図5、6、7に示される如く、ブッシュ13下面内径寄りに、対ワッシャー18嵌挿用の脚部19を延設し、これを拡張付勢力を利用してワッシャー18透孔に嵌挿圧着して一体化させて、ワッシャー18付きブッシュ13とした。
【0038】
締め付け時、ブッシュ13は、縮径化によって自動的にワッシャー18から分離する。残されたワッシャー18は、傾斜姿勢になって被締結部材16にエッジを向けるナット15による損傷から被締結部材16を保護して好適であると共にブッシュ13の対ナット15への安定装着にも貢献する。
【0039】
図5は図1に対応し、図6は図3に対応し、図7は図4に対応したものである。
【0040】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によるならば、テーパ状の中空体1に従方向に間隙2を設けたブッシュAをボルト5に挿入してナットBで締付けるとナットBの下部に設けたテーパ状の凹部4によってブッシュAがボルト5に押圧されてネジが螺刻され密着するとしたタイプの緩み止め締結具における「戻し回転」阻止能の不足を補完し得るので、「緩め付け軸力」と「戻し回転」阻止とが理想的にバランスした締結具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緩み止め締結具を示す、ボルト、座金およびナットの分解斜視図である。
【図2】本発明のナットの半縦断面図である。
【図3】a〜dは、本発明のブッシュの平面図(a)、正面図(b)、底面図(c)、図中d−d断面図(d)である。
【図4】本発明の締結時の説明図である。
【図5】本発明のブッシュをワッシャー付きとした場合における図1対応図である。
【図6】同じく、図3対応図である。
【図7】同じく、図4対応図である。
【図8】a〜cは、本発明が改良対象とする緩み止め締結具を紹介するブッシュ(a)、ナット(b)、締結時の説明図である。
【符号の説明】
1;中空体
2;間隙
4;凹部
5,8;ボルト
8a;ネジ部
9;偏心貫通孔
10;円錐体
11;肉薄部
11′;肉厚部
12;欠円用スリット
A,13;ブッシュ
14;円錐状孔部
15;ナット
15a;メネジ部
16,16′ ;被締結部材
17,17′ ;穿孔
18;ワッシャー
19;脚部
P、P′;押圧力
S;幅
Claims (8)
- ボルトと、ボルトの呼び径よりもやや大きい偏心貫通孔を有した円錐体の薄肉部に欠円用スリットを縦設したブッシュと、座面と対峙しない半部分の内周の直径を、ブッシュの先端部の外周の直径よりも小さくし、座面と対峙する側の半部分の開口の直径をブッシュの下部の外周の直径よりも小さくしたブッシュの円錐傾斜角度と同一傾斜角度のテーパ面を有する円錐状孔部を、ボルトのネジ部と螺合するメネジ部の下部に開設したナットとからなる緩み止め締結具。
- ブッシュの高さを、ボルト貫通孔の内周面にボルトのネジ部のピッチと同一ピッチで、少なくとも二リード半以上のメネジを形成できる高さとした請求項1記載の緩み止め締結具。
- ブッシュの欠円用スリットをボルトのネジ部の螺旋方向と反対方向に傾斜して形成した請求項1、2記載の緩み止め締結具。
- ブッシュの欠円用スリットを、ボルトのネジ部の螺旋方向と同一方向に傾斜して形成した請求項1、2、3記載の緩み止め締結具。
- ブッシュの欠円用スリットの傾斜角度を、ボルト軸に対して、略20°から25°に設定するとした請求項1、2、3、4記載の緩み止め締結具。
- ブッシュの欠円用スリットの幅を、ボルトとナットを締め切った状態で、隙間を有する幅とした請求項1、2、3、4、5記載の緩み止め締結具。
- ブッシュ若しくはナットを合成樹脂で形成した請求項1、2、3、4、5、6記載の緩み止め締結具。
- ブッシュ下面内径寄りに、対ワッシャー嵌挿用の脚部を延設し、これを拡張付勢力を利用してワッシャー透孔に嵌挿圧着して一体化させて、ワッシャー付きとした請求項1、2、3、4、5、6、7記載の緩み止め締結具。
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JP2003134013A JP2004340165A (ja) | 2003-05-13 | 2003-05-13 | 緩み止め締結具 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007211892A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Teruo Nakagami | 締結用組部材及びそれを用いた締結構造体 |
KR200469132Y1 (ko) | 2013-04-30 | 2013-09-23 | 이진숙 | 세이프 락 너트 |
CN110319104A (zh) * | 2019-06-27 | 2019-10-11 | 海盐县富宏紧固件有限公司 | 一种金属锁紧防滑防松动螺帽 |
CN111365352A (zh) * | 2020-03-31 | 2020-07-03 | 叶春林 | 简便型防松螺母 |
RU2743635C1 (ru) * | 2020-07-21 | 2021-02-20 | Михаил Борисович Мельников | Крепежный элемент стопорного резьбового соединения и стопорное резьбовое соединение с его использованием |
RU2755107C1 (ru) * | 2021-02-04 | 2021-09-13 | Михаил Борисович Мельников | Крепежный элемент стопорного резьбового соединения и стопорное резьбовое соединение с его использованием |
-
2003
- 2003-05-13 JP JP2003134013A patent/JP2004340165A/ja active Pending
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