JP2004339902A - 合成樹脂製土木用杭体 - Google Patents

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隆男 森澤
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Abstract

【課題】安価で、嵩張らず、軽量で運搬が容易であると共に、発錆がなく、強度が高く、安全性の高い土木用の杭体の提供。
【解決手段】棒状体1Aの上方に、側方に突出する係止突起3が連設され、下方に、上部に向かって断面が拡幅する錐状の矢じり状部4が形成された棒状体1Aと、中央部に前記棒状体1Aを挿通可能な挿入孔5が形成された板状の鍔状体1Bとからなることを特徴とする合成樹脂製土木用杭体。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、剛性が高く、織布、網状体等の土木用シートの係止用杭体として適する合成樹脂製土木用杭体に関する。
【0002】
【従来の技術】
軟弱地盤の埋め立て、盛土を行なう場合、軟弱地盤に直接に盛土を行なうと、軟泥が盛土の荷重のために周縁方向に流動して追い出され、盛土が沈下する側力流動現象が生じるために、計算値以上の盛土を必要とする問題がある。
【0003】
このため、従来、軟弱地盤の埋め立て、盛土においては、軟弱地盤上に合成樹脂製の織布を敷設してその上に土を置くことが行なわれている。この場合、単に織布を敷設したのみの状態で盛土を行なうと、局部的に沈下が生じ、周囲の織布が引き寄せられるために、盛土の沈下を防止することができないという問題があり、一般に、織布は全体を連結して引き寄せ現象が生じないようにして使用されている。
【0004】
織布の連結方法としては、縫合、接着等があるが、大面積の織布を縫合するためには手数がかかり能率を上げることができないと共にコスト高となる。また、接着剤を用いて接着する方法は、天候等の環境によって接着強度が一定しない問題がある。たとえば、敷設現場で接着しようとする場合、雨等で現場が濡れていると、織布が汚れないように作業することは難しく、織布に汚れが生じると、接着不良が生じて目的とする接着強度が得られないという問題が生じる。
【0005】
このため、縁部に重なりをもった状態に織布を敷設し、この重なり部に杭体を打設して織布を連結すると共に、引き寄せ現象を防止することが行なわれている。
【0006】
また、土木用杭体は、その他各種の用途に使用されており、たとえば、道路、鉄道等の敷設における切土面において、土砂、石塊の落下を防ぎ安全を確保するために網状体を被せることが行なわれており、その取付けに杭体が使用され、さらに、土盛の際には、法面の土砂崩れを防止するために、ジオグリッドと称される網状体と土砂とを交互に幾重にも重ねて積上げる方法が採用されており、その際の網状体の敷設にも杭体が使用される。
【0007】
従来、かかる目的のための杭体としては、L字状、U字状、逆J字状の金属棒が用いられているが、軟弱地盤に敷設する土木シートの場合、引き寄せ力はどの方向から掛るか予測することが難しく、引き寄せ力の方向によっては、土木シートが杭体から簡単に抜け出るおそれがある。また、法面等に敷設した土木シートにおいても、振動等で杭体が回動して土木シートが抜け出たり、打設された杭体の抜け出し抵抗が減少して杭体が抜け出るおそれがあり、さらに、杭体を鉄鋼等で製造するときは、発錆、腐蝕の問題があり、工事資材等周辺を変色させて美観を損ねたり、強度保持上の問題が生じるおそれがる。
【0008】
このため、杭体を合成樹脂で成形し、杭体の上部に充分な大きさを有する鍔状体を設けたり、抜け出し防止用の突起を両翼に張出させることが考えられるが、大きな鍔状体を設けるときは、収容に嵩張るために運搬等が不便となり、また、大きな抜け出し防止用突起を両翼に張出させると、杭体を打設時にハンマー等が抜け出し防止突起に当たり破壊させるおそれがある。
【0009】
このため、このような問題のない、安価で、嵩張らず、軽量で運搬が容易であると共に、強度が高く、安全性の高い土木用の杭体の開発が要請されている。
【0010】
【特許文献1】特開2003−41580号公報
【特許文献2】特開平10−191734号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、安価で、嵩張らず、軽量で運搬が容易であると共に、発錆がなく、強度が高く、安全性の高い土木用の杭体を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果なされたもので、具体的には、上方に側方に突出する係止突起が連設され、下方に上部に向かって断面が拡幅する錐状の矢じり状部が形成された棒状体と、中央部に前記棒状体を挿通可能な挿入孔が形成された板状の鍔状体とからなることを特徴とする合成樹脂製土木用杭体を提供するものである。
【0013】
また、本発明は、係止突起が棒状体の長さ方向に沿って連設された板状体からなり、下縁が先端に向かって上昇する傾斜面とされ、上縁が棒状体の上端ないし若干その下部に連結されてなる上記の合成樹脂製土木用杭体、係止突起が水平方向の盤状体からなり、棒状体の上端ないし若干その下部に連設されてなる上記の合成樹脂製土木用杭体、鍔状体の挿入孔が棒状体に連設された係止突起の下方の一部が嵌合し係合する大きさと形状に形成されてなる上記の合成樹脂製土木用杭体、及び、棒状体の本体と矢じり状部に亘って長さ方向に延びる複数の溝条が周面に形成されてなる上記の合成樹脂製土木用杭体を提供するものである。
【0014】
さらに、本発明は、鍔状体が曲げ応力に対して弾力性を有する合成樹脂からなる上記の合成樹脂製土木用杭体、鍔状体が高密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、又は、ポリプロピレンからなる上記の合成樹脂製土木用杭体、棒状体が無機充填材を含有する合成樹脂によって一体に形成されてなる上記の合成樹脂製土木用杭体、無機充填材がガラス繊維、炭素繊維又はウイスカーである上記の合成樹脂製土木用杭体、棒状体に鋼鉄性棒状体が内装されてなる上記の合成樹脂製土木用杭体、及び、矢じり状部の先端部に金属製の傘状体が嵌合されてなる上記の合成樹脂製土木用杭体を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の合成樹脂製土木用杭体1は、図1に示すように、上方に係止突起3と、下部に矢じり状部4が一体に形成された棒状体1Aと、中央部に前記棒状体1Aの本体2を挿通可能な挿入孔5が穿設された板状の鍔状体1Bとから構成される。
【0016】
本発明の棒状体1Aを形成する合成樹脂としては、剛性の高い樹脂が好ましく、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、高密度ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、ポリプロピレン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、あるいは、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0017】
棒状体1Aを形成する合成樹脂には、無機又は有機の充填材を添加することが望ましい。充填材を添加することによって剛性を改良することができる。無機の充填材としては、繊維状のものであると、粒状、粉状のものであるとを問わない。
【0018】
繊維状充填材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ウイスカー等が挙げられる。繊維状充填材として、形状は集束切断状、短繊維、フィラメント状、ロービング状、マット状、ウイスカー等を使用することができるが、集束切断状の場合、長さが0.05mm〜50mm、繊維径が5〜50μmのものが好ましい。
【0019】
一方、粒状、粉状充填材としては、例えば、タルク、カーボンブラック、グラファイト、二酸化チタン、シリカ、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、オキシサルフェート、酸化スズ、アルミナ、カオリン、炭化ケイ素、金属粉末、ガラスパウダー、ガラスフレーク、ガラスビーズ等が挙げられる。
【0020】
上記のような各種充填材の中でも、特にガラス質充填材、例えばガラスパウダー、ガラスフィラメント、ガラスファイバーが好ましい。特に、ポリカーボネート等の剛性樹脂に、ガラス繊維を5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、さらに好ましくは20〜40重量%配合した複合樹脂が望ましい。
【0021】
これらの無機充填材は、樹脂成分との親和性を向上せしめて、無機充填材の分散性や機械的強度を改良したり、無機充填材の表面を化学的に安定化させて、樹脂の変色や樹脂劣化を防ぐための表面処理がなされたものが望ましく、表面処理剤としては、界面活性剤、カップリング剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、及び、高級脂肪酸金属塩、高級アルコール、各種ワックス、極性オレフィン等を用いることができる。
【0022】
表面処理に用いられるカップリング剤は、充填材と樹脂との接着性を良好にするために用いられるものであり、いわゆるシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤等、従来公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。中でもγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のアミノシラン、エポキシシラン、イソプロピルトリ(N−アミドエチル、アミノエチル)チタネ−トが好ましい。
【0023】
棒状体1Aにおける本体2の断面形状としては、円形を基本とするが、四角形、六角形、長円形等任意の形状とすることができる。また、本体2は、図3(A)に示すように、中実とすることができ、また、図3(B)に示すように、中空とすることができる。本体2を中空とする場合には、本体2の上部と下部を開口することによって、地中の余剰水を排水することができ、地盤の安定化を図ることができる。また、図3(C)に示すように、金属性の棒状体2aを内装したものとすることもできる。本体2に内装される金属性の棒状体2aとしては、鉄鋼、銅、真鍮、青銅、アルミニウム等広く使用することができるが、鉄鋼を使用するのが一般的である。
【0024】
また、本体2の周面には、長さ方向に延びる溝条13を形成することが望ましい。溝条13を形成することによって、材料の節約、本体2の表面積増大による抜け出し抵抗の向上が図れる他、打設後に棒状体1Aの回動による抜け出し抵抗の低下を防止し、特に、振動による抜け出し抵抗の低下を防止する効果が大きく、杭体1の抜け出しを防止することができる。溝条13の断面形状は任意であり、コの字状、U字状、V字状とすることができ、一般に、矢じり状部4に亘って、1〜6本程度形成される。
【0025】
本体2の上部には、係止突起3が側方に突出するように連設される。係止突起3は、図1に示すように、翼状とすることができ、本体2の上端両側に、板状体6a、6bを本体2の長さ方向に沿って突出形成することができる。板状体6a、6bは、下縁7a、7bを先端に向かって上昇する傾斜面とすることが望ましい。下縁を上昇する傾斜面とすることによって、土木用杭体1が傾斜して打設された場合にも鍔状体1Bとの係合が安定し、土木シート等を的確に係止することができる。
【0026】
また、板状体6a、6bの上縁8a、8bが本体2の上端9の位置ないし若干その下方に連結するように連設される。好ましくは、本体2の上端9が板状体6a、6bの上縁8a、8bの最上部より高くなるように形成される。本体2の上端9を板状体6a、6bの上縁8a、8bと同等かそれより高くすることによって、ハンマー、かけや等を用いて土木用杭体1を打設する場合に板状体6a、6bを叩いて破壊してしまうことを避けることができる。
【0027】
板状体6a、6bの厚さは特に制限されることはなく、任意に形成することができるが、本体2の太さより薄くするのが一般的である。また、板状体6a、6bの下縁7a、7bには、機械的強度を上げると共に鍔状体1Bとの係止を安定化するために、リブ10a、10bを板状体6a、6bの両面に突出するように形成することが望ましい。
【0028】
また、係止突起3は、図2に示すように、水平方向に延びる盤状体6cとすることができる。盤状体6cは、上面11aが平坦で、下面11bが放射方向に次第に厚みが減少するように形成された傾斜面を有する盤状とすることが望ましい。また、図8に示すように、下方の傾斜面11bに段差を設けることも可能である。下面11bあるいは図1の下縁7a、7bの傾斜は、棒状部2の軸線に直交する線に対して10〜30度、好ましくは15〜20度程度とされる。
【0029】
係止突起3は、盤状とすることによってどの方向から引張り力を受けた場合に対しても抜け出しを防止することができ、また、盤状体6cの上面11aを水平面とすることによって、打設した際に敷設物固定用杭体1を目立たなくすることができることから、景観を損ねることがなく、また、下面11bを傾斜面とすることによって、打設部が局部的に傾斜する場合にも敷設物固定用杭体1を鉛直に打設することを可能にする。また、図4に示すように、打設時にハンマーで叩くための突出部9aを上面中央に形成することが望ましい。
【0030】
また、輸送、取扱いの便利さと土木シートの抜け出し防止の観点から、盤状体6cの張出量、すなわち、本体2の周面から盤状体6cの外周までの放射方向長さは、一般に、本体2の直径の0.5〜3.0倍、好ましくは0.5〜2.0倍、さらに好ましくは1.0〜1.5倍とされる。
【0031】
盤状体6c上面形状は円形を基本とするが、目的に応じて長円形、方形等に変形し、あるいは、周方向に間隔をおいて切欠を設けてローレット状とすることができる。
【0032】
棒状体1Aの本体2の下端には、矢じり状部4が連設される。矢じり状部4は、上部に向かって断面が拡幅する錐状に形成される。錐状としては円錐状、角錐状いずれであってもよい。本発明においては、錐状体に溝を形成する等によってその一部を切欠いたもの、あるいは、一部に突起を形成したものは、変形錐体状として錐状に含まれるものとする。
【0033】
一般には、図6に示すように、打設後の杭体1が抜け出ないように、矢じり状部4の上部を本体2の周面より張出して、引っ掛り部4aが形成される。また、必要に応じて、矢じり状部4の先端に、金属製の傘状体12を嵌合して付設することもできる。
【0034】
本発明の合成樹脂製土木用杭体1の長さ、太さは目的に応じて任意に選定することができるが、一般には、杭径が5〜80mm、杭長が250〜2500mm程度とされる。
【0035】
さらに、本発明棒状体1Aの本体2には、図2に示すように、回り止部14を形成することができる。回り止部14は打設後の引張り力、あるいは、振動に伴う緩みによって、打設強度が低下することを防止すると共に引抜力に対する抵抗力を向上する機能を果たすもので、回り止部14は本体2の中間の下方部に、本体2の周面から膨出するように形成される。回り止部14の径は、本体2の径の1.5〜3.5倍、好ましくは2.0〜2.5倍程度とされ、棒状部2の長さの2分の1より下方、好ましくは3分の1より下方に形成される。回り止部14は鍔状体1Bの挿入孔5に挿通可能な大きさと形状とされる。
【0036】
また、回り止部14の上面は、土壌に対して引っ掛かり作用が働くように、水平とされ、下部は、打設を容易にするために、下方に向かって縮径するように形成される。下部の傾斜は、本体2の軸線に対して、20〜40度、好ましくは25〜35度程度とされる。
【0037】
さらに、回り止部14の周面には、図2に示すように、縦方向に延びる溝15が形成される。溝15を形成することによって、材料の節約、本体2の表面積増大による抜け出し抵抗の向上が図れる他、打設後に杭体1の回動による打設強度の低下を防止する作用を大きくすることができる。
【0038】
溝15の断面形状は任意であり、コの字状、U字状、V字状とすることができ、一般に1〜8本、好ましくは2〜6本程度穿設される。
【0039】
本発明の合成樹脂製土木用杭体1は、棒状体1Aと、中央部に棒状体1Aを挿通可能な挿入孔5が形成された板状の鍔状体1Bとが組合されて使用される。
【0040】
鍔状体1Bを構成する合成樹脂としては、土木用杭体1の打設時、ハンマー等が誤って鍔状体1Bを叩いたときにも、破損しない材料が望ましく、適度の剛性を有すると共に弾性を有し、曲げ応力に対して弾力性を有する耐衝撃性に優れた合成樹脂が望ましく、一般に、引張破壊強さ(MPa)が10以上、好ましくは20以上、曲げ弾性率(MPa)が500以上、好ましくは600以上、曲げ強さ(MPa)が5以上、好ましくは10以上の合成樹脂が用いられる。
【0041】
具体的には、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、変性ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66のポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、あるいは、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂を用いることができる。中でも剛性と合わせて、耐衝撃性及び弾力性加工性を併せ持つことから、高密度ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、ポリプロピレン等のオレフィン系重合体が望ましい。
【0042】
鍔状体1Bの上面形状は円形を基本とするが、目的に応じて長円形、方形等に変形し、あるいは、周方向に間隔をおいて切欠を設けてローレット状とすることができる。また、鍔状体1Bの中央部には、棒状体1Aの本体2が挿通可能な挿入孔5が形成される。挿入孔5は、本体2、矢じり状部4、及び、回り止部14が挿入可能な形状と大きさとし、好ましくは、図7、図8に示すように、係止突起3の下部の一部が嵌合して結合する構造とすることが望ましい。
【0043】
本発明の合成樹脂製土木用杭体1の色彩は制限がなく、目的に応じて任意に選定することができるが、環境にやさしく、また、合成樹脂の劣化を防ぐ上から、濃色が好ましく、黒色、茶色、濃緑色とすることが望ましい。
【0044】
こうして得られた合成樹脂製土木用杭体1を用いて土木シートを敷設する場合、例えば、軟弱地盤の埋め立てのために土木シート18を敷設する場合、図9に示すように、地盤19上にその縁部が重なり部分を持つように土木シート18を敷き、重なり部分18aの所定位置に鍔状体1Bを配設して、鍔状体1Bの挿入孔5に本体2を挿入して土木用杭体1をハンマー、かけや、杭打ち機等を用いて打設することによって土木シート18を連結し、同時に土木シート18を固定することができる。勿論、必要に応じて土木シート18の中央部にも土木用杭体1を打設して固定することも可能である。
【0045】
また、土木シート18の敷設は、図10に示すように、河川等の堤防、切土、盛土、自然斜面等の法面20を保護するための保護シート、あるいは、防草シート等を目的として敷設することができる。なお、切土、盛土等の法面に打設する際には、最大危険滑り面と直交する方向に打設することが望ましい。
【0046】
さらにまた、軟弱地盤、軟弱斜面あるいは法面等に多数の杭体を打設することによって、軟弱地盤、斜面あるいは法面を補強強化する方法が知られているが、本発明杭体1はかかる工法用杭体としても適する。また、盛土の法面、自然斜面等に多数の杭体1を単独で打設して地滑り防止を行なうことも可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、かかる構成からなるから、安価で、発錆がなく、強度が高く、また、棒状体1Aと鍔状体1Bが別体に形成され組み合わせて使用されるから、運搬時に嵩張らず輸送が容易であると共に、打設時に誤ってハンマー等で叩いても応力が分散するため破損が生じ難く、安全性の高い土木用の杭体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明合成樹脂製土木用杭体を示す斜視図
【図2】本発明合成樹脂製土木用杭体の他の例を示す斜視図
【図3】棒状体の例を示す断面図
【図4】係止突起の例を示す断面図
【図5】回り止め部を示す断面図
【図6】矢じり状部を示す斜視図
【図7】棒状体と鍔状体を結合した状態を示す断面図
【図8】棒状体と鍔状体を結合した状態の他の例を示す断面図
【図9】本発明合成樹脂製土木用杭体を軟弱地盤埋め立てに使用した例を示す縦断面図
【図10】本発明合成樹脂製土木用杭体を法面保護に使用した例を示す斜視図
【符号の説明】
1:合成樹脂製土木用杭体
1A:棒状体
1B:鍔状体
2:本体
3:係止突起
4:矢じり状部
4a:引っ掛り部
5:挿入孔
6:板状体
7:下縁
8:上縁
9:上端
12:傘状体
18:土木シート
19:軟弱地盤
20:法面

Claims (11)

  1. 上方に、側方に突出する係止突起が連設され、下方に、上部に向かって断面が拡幅する錐状の矢じり状部が形成された棒状体と、中央部に前記棒状体を挿通可能な挿入孔が形成された板状の鍔状体とからなることを特徴とする合成樹脂製土木用杭体。
  2. 係止突起が、棒状体の長さ方向に沿って連設された板状体からなり、下縁が先端に向かって上昇する傾斜面とされ、上縁が棒状体の上端ないし若干その下部に連結されてなる請求項1に記載の合成樹脂製土木用杭体。
  3. 係止突起が、水平方向の盤状体からなり、棒状体の上端ないし若干その下部に連設されてなる請求項1に記載の合成樹脂製土木用杭体。
  4. 鍔状体の挿入孔が、棒状体に連設された係止突起の下方の一部が嵌合し係合する大きさと形状に形成されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の合成樹脂製土木用杭体。
  5. 棒状体の本体と矢じり状部に亘って長さ方向に延びる複数の溝条が周面に形成されてなる請求項1〜4のいずれかに記載の合成樹脂製土木用杭体。
  6. 鍔状体が、曲げ応力に対して弾力性を有する合成樹脂からなる請求項1〜5のいずれかに記載の合成樹脂製土木用杭体。
  7. 鍔状体が、高密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、又は、ポリプロピレンからなる請求項1〜6のいずれかに記載の合成樹脂製土木用杭体。
  8. 棒状体が、無機充填材を含有する合成樹脂によって一体に形成されてなる請求項1〜7のいずれかに記載の合成樹脂製土木用杭体。
  9. 無機充填材が、ガラス繊維、炭素繊維又はウイスカーである請求項8に記載の合成樹脂製土木用杭体。
  10. 棒状体に鋼鉄性棒状体が内装されてなる請求項1〜9のいずれかに記載の合成樹脂製土木用杭体。
  11. 矢じり状部の先端部に、金属製の傘状体が嵌合されてなる請求項1〜10のいずれかに記載の合成樹脂製土木用杭体。
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