JP2004337324A - オーバーチューブ - Google Patents

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Mitsunori Machida
光則 町田
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Abstract

【課題】第2バルーンの先端側の取付部を膨出部の内側に折り返して固定し、第2バルーンをオーバーチューブの先端に極力近接して装着することによって、腸管が損傷するおそれのないオーバーチューブを提供する。
【解決手段】オーバーチューブ50の先端部には、第2バルーン60が装着される。第2バルーン60は、先端側の取付部60aが膨出部60cの内側に折り返され、この折り返された取付部60aにX線造影糸62が巻回される。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はオーバーチューブに係り、特に小腸や大腸等の深部消化管を観察する内視鏡の挿入部に被せられるオーバーチューブに関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡の挿入部を小腸などの深部消化管に挿入する場合、単に挿入部を押し入れていくだけでは、腸管の複雑な屈曲のために挿入部の先端に力が伝わりにくく、深部への挿入は困難である。例えば、挿入部に余分な屈曲や撓みが生じると、挿入部をさらに深部に挿入することができなくなる。そこで、内視鏡の挿入部にオーバーチューブを被せて体腔内に挿入し、このオーバーチューブで挿入部をガイドすることによって、挿入部の余分な屈曲や撓みを防止する方法が提案されている。
【0003】
特許文献1には、内視鏡の挿入部の先端部と、オーバーチューブ(スライディングチューブともいう)の先端部にそれぞれ、ドーナツ型のバルーンを設けた内視鏡装置が記載されている。この内視鏡装置によれば、バルーンを膨張させて腸管に係止しながら、挿入部とオーバーチューブを交互に挿入することによって、複雑に屈曲した腸管の深部に挿入部を挿入することができる。
【0004】
図14に示すように、従来は、ドーナツ型のバルーン1の内周部をオーバーチューブ2の外周面に接着していた。このため、バルーン1を膨張させた際にバルーン1とオーバーチューブ2との接触面が剥がれるおそれがあった。
【0005】
そこで、図15に示すように、球状のバルーン3を用い、このバルーン3の先端の取付部3aと後端の取付部3bにそれぞれ糸4を巻回することによってオーバーチューブ2に固定する方法が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭51−11689号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図15に示したオーバーチューブ2は、バルーン3の膨出部3cから突出した突出量tが大きいため、オーバーチューブ2の先端6が二点鎖線で示すように大きく振れることがあった。この場合、オーバーチューブ2の先端6が腸管5に近接するため、オーバーチューブ2に内視鏡の挿入部を出し入れした際に、腸管5がオーバーチューブ2の内部に引き込まれて損傷するおそれがあった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、腸管等の体腔が損傷するおそれのないオーバーチューブを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、内視鏡の挿入部に被せられ、該挿入部の挿入をガイドするとともに、先端部にバルーンが設けられ、該バルーンを膨張させることによって前記先端部が体腔に固定されるオーバーチューブにおいて、前記バルーンの先端部は、該バルーンの内側に折り返されて前記オーバーチューブに固定されるとともに、前記バルーンの基端部が前記オーバーチューブに固定されることを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、バルーンの先端部をバルーンの内部に折り返してオーバーチューブに固定するので、バルーンをオーバーチューブの先端に極力近づけた状態に装着することができる。したがって、バルーンから突出したオーバーチューブの突出量を小さくすることができる。これにより、バルーンを膨張させた際、オーバーチューブの先端は、体腔の壁面から離れた位置に固定されるので、体腔がオーバーチューブの内部に巻き込まれるおそれがなく、体腔の損傷を防止することができる。なお、請求項1において、バルーンの先端部とは、オーバーチューブの先端側に配置された部位であり、バルーンの基端部とは、オーバーチューブの基端側に配置された部位である。
【0011】
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記バルーンの先端部は、X線造影糸を巻回することによって、前記オーバーチューブに固定されることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、バルーンの先端部が、X線造影糸によって固定されているので、X線透過画像を見ることによって、バルーンの先端部の位置、すなわちオーバーチューブの先端の位置を確認することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るオーバーチューブの好ましい実施の形態について詳述する。
【0014】
図1は、本発明に係るオーバーチューブが適用された内視鏡装置の構成を模式的に示している。
【0015】
図1に示すように本発明に係る内視鏡装置は主として、内視鏡10、オーバーチューブ50、及びバルーン制御装置100で構成される。
【0016】
内視鏡10は、手元操作部14と、この手元操作部14に連設された挿入部12を備える。手元操作部14には、ユニバーサルケーブル16が接続され、ユニバーサルケーブル16の先端には、プロセッサや光源装置に接続されるコネクタ(不図示)が設けられる。
【0017】
手元操作部14には、送気・送水ボタン16、吸引ボタン18、シャッターボタン20が並設されるとともに、一対のアングルノブ22、22、及び鉗子挿入部24が設けられている。さらに、手元操作部14には、後述するバルーン30にエアを送気したり、バルーン30からエアを吸引したりするためのバルーン送気口26が設けられる。
【0018】
挿入部12は、軟性部32、湾曲部34、及び先端部36で構成される。湾曲部34は、手元操作部14に設けられた一対のアングルノブ22、22を回動することによって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端部36の先端面37を所望の方向に向けることができる。
【0019】
図2に示すように、先端部36の先端面37には、対物光学系38、照明レンズ40、送気・送水ノズル42、鉗子口44等が設けられる。また、先端部36の外周面には、空気供給吸引口28が設けられる。この空気供給吸引口28は、挿入部12内に挿通された内径0.8mm程度のエア供給チューブ(不図示)を介して図1のバルーン送気口26に連通される。したがって、バルーン送気口26にエアを送気することによって先端部36の空気供給吸引口28からエアを吹き出され、バルーン送気口26からエアを吸引することによって先端部36の空気供給吸引口28からエアが吸引される。
【0020】
図1に示すように、挿入部12の先端部36には、ゴム等の弾性体から成る第1バルーン30が着脱自在に装着される。第1バルーン30は、図3に示すように、中央の膨出部30cと、その両端の取付部30a、30bとから成り、膨出部30cの内側に空気供給吸引口28が配置されるようにして取り付けられる。取付部30a、30bには不図示の糸が巻回され、挿入部12の外周面に全周にわたって密着するようにして固定される。なお、糸を巻回する代わりに、固定リングを取付部30a、30bに嵌装することによって固定してもよい。
【0021】
上記の如く装着された第1バルーン30は、空気供給吸引口28からエアを吹き出すことによって膨出部30cが略球状に膨張し、空気供給吸引口28からエアを吸引することによって膨出部30cが収縮して先端部36の外周面に張り付くようになっている。
【0022】
一方、オーバーチューブ50は、図4及び図5に示すように、筒状に形成され、挿入部12の外径よりも僅かに大きい内径を有するとともに、十分な可撓性を備えている。オーバーチューブ50の基端には、硬質の把持部52が設けられており、挿入部12は、この把持部52から挿入される。
【0023】
また、オーバーチューブ50の基端側には、バルーン送気口54が設けられる。バルーン送気口54には、内径1mm程度のエア供給チューブ56が接続されており、このチューブ56は、オーバーチューブ50の外周面に接着されて、オーバーチューブ50の先端部まで延設されている。
【0024】
オーバーチューブ50の先端58は、テーパーが形成されて先細形状になっている。また、オーバーチューブ50の先端58の近傍には、ゴム等の弾性体から成る第2バルーン60が装着されている。
【0025】
図6に示すように、装着前の第2バルーン60は、両端が窄まった筒状に形成されている。ここで、両端の窄まった部分を取付部60a、60bとし、中央の膨らんだ部分を膨出部60cとする。膨出部60bは、自然状態(すなわち、膨張も収縮もしていない状態)で略球状に形成されており、その大きさは、第1バルーン30の膨出部30cの自然状態での大きさよりも大きく形成されている。
【0026】
このように形成された第2バルーン60は、次のようにしてオーバーチューブ50に装着される。まず、図7(a)に示すように、第2バルーン60の表裏が裏返される。次いで、図7(b)に示すように、取付部60aをオーバーチューブ50の先端58に被せるとともに、この取付部60aにX線造影糸62を巻回することによって、取付部60aをオーバーチューブ50に固定する。このとき、取付部60aは、オーバーチューブ50の先端58にできるかぎり近接した位置に固定する。具体的には、テーパーの部分のすぐ基端側に取付部60aを固定する。次に、図7(c)に示すように、第2バルーン60を再度裏返し、第2バルーン60を元の状態に戻す。そして、取付部60bに糸64を巻回することによって、取付部60bをオーバーチューブ50に固定する。これにより、第2バルーン60は、図5に示すように、先端側の取付部60aが、膨出部60cの内部に折り返されて固定されるとともに、基端側の取付部60bが、膨出部60cの外側に配置されて固定される。
【0027】
前述したチューブ56は、第2バルーン60の膨出部60cの内部において開口され、空気供給吸引口57が形成されている。したがって、バルーン送気口54からエアを送気すると、空気供給吸引口57からエアが吹き出され、膨出部60cが略球状に膨張される。また、バルーン送気口54からエアを吸引すると、空気供給吸引口57からエアが吸引され、第2バルーン60が収縮される。なお、図4の符号66は、オーバーチューブ50内に水等の潤滑剤を注入するための注入口である。
【0028】
図1のバルーン制御装置100は、第1バルーン30にエア等の流体を供給・吸引するととともに、第2バルーン60にエア等の流体を供給・吸引する装置である。バルーン制御装置100は、不図示のポンプやシーケンサ等を備えた装置本体102と、リモートコントロール用のハンドスイッチ104とから構成されている。
【0029】
装置本体102の前面パネルには、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、第1バルーン30用の圧力計106、第2バルーン60用の圧力計108が設けられている。
【0030】
また、装置本体102の前面パネルには、第1バルーン30へのエア供給・吸引を行うチューブ110、及び第2バルーン60へのエア供給・吸引を行うチューブ120が取り付けられる。各チューブ110、120の途中にはそれぞれ、第1バルーン30、第2バルーン60が破れた時の体液の逆流を防止するための液溜めタンク130、140が設けられる。
【0031】
一方、ハンドスイッチ104には、装置本体102側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチSW3と、第1バルーン30の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW4と、第1バルーン30の圧力を保持するためのポーズスイッチSW5と、第2バルーン60の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW6と、第2バルーン60の圧力を保持するためのポーズスイッチSW7とが設けられており、このハンドスイッチ104はコード150を介して装置本体102に電気的に接続されている。
【0032】
上記の如く構成されたバルーン制御装置100は、各バルーン30、60にエアを供給して膨張させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン30、60を膨張した状態に保持する。また、各バルーン30、60からエアを吸引して収縮させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン30、60を収縮した状態に保持する。
【0033】
次に上記の如く構成された内視鏡装置の操作方法について図8(a)〜(h)に従って説明する。
【0034】
まず、図8(a)に示すように、オーバーチューブ50を挿入部12に被せた状態で、挿入部12を腸管(例えば十二指腸下行脚)70内に挿入する。このとき、第1バルーン30及び第2バルーン60を収縮させておく。
【0035】
次に、図8(b)に示すように、オーバーチューブ50の先端58が腸管70の屈曲部まで挿入された状態で、第2バルーン60にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン60が腸管70に係止され、オーバーチューブ50の先端58が腸管70に固定される。
【0036】
次に、図8(c)に示すように、内視鏡10の挿入部12のみを腸管70の深部に挿入する(挿入操作)。そして、図8(d)に示すように、第1バルーン30にエアを供給して膨張させる。これにより、第1バルーン30が腸管70に固定される(固定操作)。
【0037】
次いで、第2バルーン60からエアを吸引して第2バルーン60を収縮させた後、図8(e)に示すように、オーバーチューブ50を押し込んで、挿入部12に沿わせて挿入する(押し込み操作)。そして、オーバーチューブ50の先端58を第1バルーン30の近傍に配置させる。このとき、X線透過画像を見ることによって、X線造影糸の位置、すなわち、オーバーチューブ50の先端58の位置を確認することができる。したがって、オーバーチューブ50の先端58が第1バルーン30に接触することを防止でき、第1バルーン30が損傷することを防止できる。
【0038】
次に、図8(f)に示すように、第2バルーン60にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン60が腸管70に固定される。すなわち、腸管70が第2バルーン60によって把持される(把持操作)。
【0039】
次に、図8(g)に示すように、オーバーチューブ50を手繰り寄せる(手繰り寄せ操作)。これにより、腸管70が収縮した状態になり、オーバーチューブ50の余分な撓みや屈曲は無くなる。
【0040】
次いで、図8(h)に示すように、第1バルーン30からエアを吸引して第1チューブ30を収縮させる。そして、挿入部12の先端部36をできる限り腸管70の深部に挿入する。すなわち、図8(c)に示した挿入操作を再度行う。これにより、挿入部12の先端部36を腸管70の深部に挿入することができる。挿入部12をさらに深部に挿入する場合には、図8(d)に示したような固定操作を行った後、図8(e)に示したような押し込み操作を行い、さらに図8(f)に示したような把持操作、図8(g)に示したような手繰り寄せ操作、図8(h)に示したような挿入操作を順に繰り返し行う。これにより、挿入部12をさらに腸管70の深部に挿入することができる。
【0041】
次に上記の如く構成されたオーバーチューブ50の作用について説明する。
【0042】
第2バルーン60は、先端側の取付部60aが膨出部60cの内側に折り返され、その折り返された取付部60aにX線造影糸62が巻回されている。このような固定方法を適用すると、第2バルーン60をオーバーチューブ50の先端58に極力、近接させた状態に装着することができる。すなわち、第2バルーン60の膨出部60cから突出したオーバーチューブ50の突出量t(図5参照)を極力小さくすることができる。これにより、第2バルーン60を膨張させて腸管70に係止した際に、オーバーチューブ50の先端58は、腸管70の中心軸付近、すなわち腸管70の壁面から離れた位置に固定される。したがって、オーバーチューブ50の先端58に挿入部12を出し入れしても、腸管70がオーバーチューブ50の内部に巻き込まれるおそれがなく、腸管70の損傷を防止することができる。
【0043】
また、本実施の形態によれば、第2バルーン60の取付部60aをX線造影糸62によって固定しているので、取付部60aの位置、すなわちオーバーチューブ50の先端58の位置をX線透過によって確認することができる。したがって、オーバーチューブ50を押し込む際に、オーバーチューブ50の先端58が第1バルーン30に接触することを防止することができる。これにより、第1バルーン30が損傷することを防止できる。
【0044】
さらに、本実施の形態によれば、X線造影糸62によってオーバーチューブ50の先端58の位置を確認できるので、オーバーチューブ50の先端58に金属リング等のX線不透過部材を埋め込む必要がなくなり、オーバーチューブ50を細径化することができる。
【0045】
なお、上述した実施の形態は、オーバーチューブ50の先端58にテーパーを形成した例であるが、テーパーを形成しない場合には、オーバーチューブ50の先端58の位置に第2バルーン60の先端を配置することができ、オーバーチューブ50の突出量tを零にすることができる。
【0046】
次に本発明に係るオーバーチューブ50の第2の実施形態について説明する。
【0047】
図9は、第2の実施形態のオーバーチューブ50を示す側断面図である。同図において、第2バルーン80は自然状態での形状が示されている。
【0048】
図9に示すように、第2バルーン80は、膨出部80cと、その両端の取付部80a、80bから成り、先端側の取付部80aは、膨出部80cの内側に折り返され、その外側にX線造影糸62が巻回されている。基端側の取付部80bは、膨出部80cの外側に配置され、糸64が巻回されている。
【0049】
一方、膨出部80cは、円筒部xと、その両端の円錐部y、zで構成されている。また、膨出部80cは、自然状態において、オーバーチューブ50の径方向の直径D1が、オーバーチューブ50の軸方向の長さD2よりも小さく形成されている。例えば、軸方向の長さD2が50mmであった場合、径方向の直径D1が40mmで形成される。
【0050】
上記の第2バルーン80は、凝固法によって製造することが好ましい。すなわち、図10に示すように、バルーン用の型82を、槽84内の硝酸カルシウムに浸漬し、次いで槽86内に貯留された天然ゴムに浸漬する。型82の形状は、第2バルーン80の形状に合わせて形成されており、円周面82xと二つの円錐面82y、82zを備える。型82は、その軸が鉛直になるようにして硝酸カルシウム、及び天然ゴムに浸漬される。
【0051】
上記した方法は、硝酸カルシウムが天然ゴムを吸着する性質を利用しており、バルーン厚みは時間管理でコントロールされる。この方法において、バルーン厚みを均一にするには、硝酸カルシウムを型82の表面に均一に付着させる必要がある。
【0052】
上記の型82は、その表面が円周面82xと円錐面82y、82zからなり、型82の表面に付着した硝酸カルシウムは、円周面82xと円錐面82y、82zとの境界によって流れが分断される。したがって、型82の表面に硝酸カルシウムを均等に付着させることができ、厚みが均一のバルーンを製造することができる。こうして製造された第2バルーン80は、厚みが均一であるため、膨張時に破れにくく、また、全方向に均等に膨張するので偏りのない球状になる。ちなみに型82の形状が球状の場合には、硝酸カルシウムが型82の表面を流れ落ちやすいため、バルーン厚みは不均一になりやすい。
【0053】
なお、上述した第2の実施形態では、第2バルーン80の製造方法を示したが、図1に示した第1バルーン30を上記の如く製造してもよい。この場合にも、第1バルーン30の膨出部30cに円筒部を設けることによって、薄くて均一なバルーンを製造することができ、第1バルーン30を球状に膨張させることができる。
【0054】
また、上述した第1、第2の実施形態は、第2バルーン60、80の取付部60a、80aをX線造影糸62で固定するようにしたが、これに限定するものではなく、X線造影糸62以外の糸状部材によって固定したり、或いは、固定リング等を嵌め込むことによって固定したりしてもよい。
【0055】
さらに、上述した実施形態は、X線造影糸62によって第2バルーン60、80の取付部60a、80aを巻回したが、X線造影糸62の取付位置はこれに限定するものではない。例えば、図11に示すように、第2バルーン80の膨張部80cの内部にX線造影糸88を設けてもよい。この場合にもX線透過によって第2バルーン80の位置を検出することができる。
【0056】
また、図12に示すように、X線造影糸から成るネット90を第2バルーン80に被せてもよい。この場合には、第2バルーン80の位置を検出することができるとともに、ネット90によって第2バルーン80の膨張形状を保持することができる。したがって、オーバーチューブ50の先端58の位置を確認することができるとともに、第2バルーン80の異常な膨張を防止できる。なお、図12の場合には、ネット90を第2バルーン80の表面に貼り付けるとよい。
【0057】
また、硫酸バリウムなどのX線不透過材料をゴム材料に練り込んでバルーンを製造してもよい。
【0058】
なお、上述した第2の実施形態において、第2バルーン80の形状は、上述した実施例に限定されるものではなく、膨出部80cに円筒部xを設けた形状であれば、均一な厚みで極薄のバルーンを凝固法により製造することができる。例えば、図13に示す第2バルーン92は、膨出部92cが、円筒部xと、角度の異なる円錐部y、zから成る形状である。この場合にも、円筒部xが設けられているため、凝固法によって、均等な厚みで極薄のバルーンを製造することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るオーバーチューブによれば、バルーンの先端部を折り返してオーバーチューブに固定するので、バルーンをオーバーチューブの先端に極力近づけた状態に装着することができる。したがって、オーバーチューブの先端を腸管の壁面から離れた位置に固定することができるので、腸管がオーバーチューブの内部に巻き込まれることを防止でき、腸管の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオーバーチューブが適用された内視鏡装置の構成を模式的に示す全体構成図
【図2】内視鏡の挿入部の先端部を示す斜視図
【図3】第1バルーンを装着した挿入部の先端部を示す斜視図
【図4】オーバーチューブを示す側断面図
【図5】挿入部を挿通させたオーバーチューブの先端部分を示す側断面図
【図6】第2バルーンを示す側断面図
【図7】第2バルーンの装着方法を示す説明図
【図8】図1の内視鏡装置の操作方法を示す説明図
【図9】第2の実施形態の第2バルーンを示す側断面図
【図10】図7に示した第2バルーンの製造方法を説明する説明図
【図11】図7と異なる位置にX線造影糸を用いた第2バルーンを示す側断面図
【図12】図7と異なる位置にX線造影糸を用いた第2バルーンを示す側面図
【図13】図7と異なる形状の第2バルーンを示す側断面図
【図14】従来の第2バルーンを示す側断面図
【図15】従来の第2バルーンを示す側断面図
【符号の説明】
10…内視鏡、12…挿入部、14…手元操作部、26…バルーン送気口、28…空気供給吸引口、30…第1バルーン、36…先端部、50…オーバーチューブ、52…把持部、54…バルーン送気口、56…チューブ、58…先端、60…第2バルーン、62…X線造影糸、64…糸、66…注入口、100…バルーン制御装置、102…装置本体、104…ハンドスイッチ

Claims (2)

  1. 内視鏡の挿入部に被せられ、該挿入部の挿入をガイドするとともに、先端部にバルーンが設けられ、該バルーンを膨張させることによって前記先端部が体腔に固定されるオーバーチューブにおいて、
    前記バルーンの先端部は、該バルーンの内側に折り返されて前記オーバーチューブに固定されるとともに、前記バルーンの基端部が前記オーバーチューブに固定されることを特徴とするオーバーチューブ。
  2. 前記バルーンの先端部は、X線造影糸を巻回することによって、前記オーバーチューブに固定されることを特徴とする請求項1に記載のオーバーチューブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012176125A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Chuo Univ 人工筋肉に用いられる筒状体及び当該筒状体を備える人工筋肉並びに筒状体の製造方法
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JP2020163114A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 富士フイルム株式会社 取付治具付きバルーンの包装体及びバルーン取付方法

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