JP2004336428A - 歪補償回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】超電導フィルタと増幅器とを備えた無線信号の送信機で用いられる歪補償回路に係り、超電導フィルタと増幅器で発生する歪成分を補償する歪補償回路を提供する。
【解決手段】歪検出ループのベクトル調整器32では、歪検出ループで検出した歪成分を抽出し、検波器45で検波した信号をもとにして歪補償最適値を判定した後、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、2波の検波出力が最小となるように自己調整される。一方、歪除去ループのベクトル調整器38では、方向性結合器41の出力側から、パイロット信号をパイロット信号検出器43によって抽出し、その抽出結果をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、前記抽出レベルのうち、2波の抽出レベルが最小となるように自己調整される。
【選択図】 図1
【解決手段】歪検出ループのベクトル調整器32では、歪検出ループで検出した歪成分を抽出し、検波器45で検波した信号をもとにして歪補償最適値を判定した後、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、2波の検波出力が最小となるように自己調整される。一方、歪除去ループのベクトル調整器38では、方向性結合器41の出力側から、パイロット信号をパイロット信号検出器43によって抽出し、その抽出結果をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、前記抽出レベルのうち、2波の抽出レベルが最小となるように自己調整される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超電導フィルタと増幅器とを備えた無線信号の送信機で用いられる歪補償回路に係り、特に超電導フィルタと増幅器で発生する歪成分を補償する歪補償回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の移動体通信システムでは、利用者及び通信容量の増大に伴い、周波数資源の有効活用が求められている。このため隣接する周波数からの電波干渉を低減し、所望の周波数の無線信号を高感度に受信できるシステムが要求されている。
この要求を実現する手段の一つとして近年、基地局用のフィルタに超電導フィルタが有望視されている。
【0003】
超電導フィルタは、誘電体基板上に超電導薄膜を堆積させた構造を有するフィルタであり、低損失で急峻な減衰特性を有することを特徴とするものである。超電導フィルタを用いることによって、容易に超電導薄膜の表面抵抗をゼロに近づけることができ、必要な周波数の電波を効率よく通過させることができる。
【0004】
また、超電導フィルタにおいて、超電導薄膜の表面抵抗はオームの法則に従わず、二流体モデルで表されることが知られている。当該二流体モデルによれば、超電導体は超電導状態下では、常電導電子及び超電導電子の二種類の伝導電子が存在し、これらの伝導電子の存在確率は温度に依存する。また、超電導体の表面抵抗は、これらの伝導電子における導電率を用いて表わされ、且つ非線形であるため、超電導体は非線形な出力特性を有する。
このため、超電導フィルタにフィルタ帯域内の高周波(正弦波)を入力すると、上記非線形特性に起因して、入力信号の他に3次、5次等の高調波が発生する。
【0005】
また、移動体通信システムでは、複数の異なる周波数を用いて無線送信を行うことが一般的であるため、超電導フィルタにおける非線形特性に起因して、これらの周波数の間で相互変調が発生する。上記高調波及び上記相互変調の発生により、超電導フィルタの出力は線形特性とはならず、歪成分が含まれた状態で出力されることになる。
【0006】
図4は超電導フィルタの出力特性を示した説明図である。図4において、超電導フィルタ21はフィルタ帯域内にある周波数f0、f1の信号を通過させる。また、図中に信号の周波数別のスペクトラム分布を示している。
図4において、超電導フィルタ21に入力前の信号(図では入力信号)には、周波数f0及びf1の信号が含まれているが、超電導フィルタ21の非線形特性により、超電導フィルタ21から出力された信号(図では出力信号)には、相互変調により発生した、周波数がそれぞれ2f0−f1、2f1−f0となる3次相互変調歪が含まれる。超電導フィルタからの出力信号には、他にも5次以降の相互変調歪及び高調波による歪が含まれるが、図4ではこれらは省略している。
【0007】
上述したように、超電導フィルタから直接出力される信号には歪成分が含まれているため、当該信号をこのまま無線通信に用いると、受信時における無線信号の受信特性が劣化する。このため移動体通信システムでは、上記歪成分を補償するための手段を講じる必要がある。
【0008】
超電導体で発生する歪を補償するための従来の技術として、高温超電導材料から形成される中央導体が、二つの誘電体に挟まれており、且つ中央導体のエッジ部分が空気又は真空に面した構成のデバイスとすることで、中央導体における表面抵抗の線型性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特表平11−500879号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の技術では、超電導体の線型性を向上するためには、超電導体を含んだデバイスを新たに製作しなければならず、費用及び労力がかかるため、効率よく歪を補償できるものとはなっていない。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、超電導フィルタで発生する歪成分を効率よく補償し、更に増幅器で発生する歪成分をも効率良く補償できる歪補償回路を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の歪補償回路は、入力信号を第1のベクトル調整器を介して主増幅器で増幅した信号と前記入力信号を第1の遅延手段を介した逆相信号とにより歪成分を検出する歪検出ループと、前記歪成分を第2のベクトル調整器を介して補助増幅器によってレベルを合わせた逆相信号と前記主増幅器で増幅した信号を第2の遅延手段を介した信号とにより歪成分を相殺して出力する歪除去ループと、前記第1および前記第2のベクトル調整器の減衰量と位相量を調整する制御回路とから構成された歪補償回路であって、前記歪検出ループ又は前記歪除去ループに少なくとも1つの超伝導フィルタを設けることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項2記載の歪補償回路は、請求項1記載の歪補償回路において、前記超伝導フィルタは前記主増幅器と第1のベクトル調整器の間と、前記補助増幅器と前記第2のベクトル調整器の間に設けることを特徴とする。
【0014】
更に、本発明の請求項3記載の歪補償回路は、請求項1又は2記載の歪補償回路において、前記歪除去ループの出力信号を超伝導フィルタに通過させるために超伝導フィルタを設け、当該通過後の出力結果を前記制御回路に入力することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施の形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。まず、本発明を適用することが可能な歪補償回路の構成例や動作例を示す。
図3は、本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回路例図である。図において、1,4,9は方向性結合器、2,7はベクトル調整器、3は主増幅器、5,6は遅延線(遅延器)、8は補助増幅器、10はパイロット信号検出器、11は制御回路、12は検波器、13はパイロット信号発生器である。(a),(b),(c),(d),(e)は周波数スペクトラムを示している。方向性結合器1と4の間の回路は歪検出ループであり、入力信号が主増幅器3で増幅されるとき発生する相互変調歪,雑音などの歪成分(誤差成分)を検出する。例えば、特定の2波(a)を入力信号としたとき、(b)は主増幅器3の出力を示し、増幅された入力信号に歪成分が加わっている。方向性結合器4と9の間の回路は歪除去ループであり、上記の歪検出ループで検出された誤差成分を補助増幅器8で所望の値に増幅して位相を反転し、遅延線6を介して方向性結合器9に入力される歪成分を含んだ増幅信号に逆相加算する。(c)は位相反転された歪成分を示す。このようにして主増幅器3で増幅したとき発生した歪成分が除去(相殺)された2波増幅信号(d)が出力される。
【0017】
ベクトル調整器2,7、及びパイロット信号発生器13,検波器12,制御回路11は、歪検出ループで取り出した歪成分を歪除去ループで除去するための最適調整値を設定するために設けられている。制御回路11には、歪成分(e)を検波する検波器12からの検波出力と、方向性結合器9からの出力とが入力され、それらの信号をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換してベクトル調整器2,7に入力する。
【0018】
すなわち、歪検出ループのベクトル調整器2では、歪検出ループで検出した歪成分を抽出し、検波器12で検波した信号をもとにして歪補償最適値を判定した後、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、2波の検波出力が最小となるように自己調整される。
一方、歪除去ループのベクトル調整器7では、歪検出ループの主増幅器3の出力側に注入された例えば帯域外周波数のパイロット信号を、方向性結合器9の出力側から、そのレベルを相関検出器などの狭帯域検出器を備えたパイロット信号検出器10によって抽出し、その抽出結果をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、前記抽出レベルのうち、2波の抽出レベルが最小となるように自己調整される。
【0019】
以上が、本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回路の構成例及び動作例の説明である。次に、このフィードフォワード形歪補償増幅回路を用いて、超伝導フィルタを組合せた回路例について説明する。
【0020】
図1は、本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回の第1の実施形態を示す図である。図において、31,35,41は方向性結合器、32,38はベクトル調整器、33,39は超伝導フィルタ、34は主増幅器、36,37遅延線(遅延器)、40は補助増幅器、43はパイロット信号検出器、44は制御回路、45は検波器、46はパイロット信号発生器である。
【0021】
図1を参照すると、入力された信号は方向性結合器によりベクトル調整器32、超伝導フィルタ33、主増幅器34を経由する信号経路(以下この経路を信号経路Aと呼ぶ)と遅延線36を経由する信号経路(以下この経路を信号経路Bと呼ぶ)に分配される。信号経路A側に出力された信号は、ベクトル調整器32、超伝導フィルタ33を通り、その信号が主増幅器34で増幅された後、パイロット信号発生器46から生成されるパイロット信号が注入され、方向性結合器35へ入力される。ここで信号経路Aで、ベクトル調整器32に入力された信号は、制御回路44により制御される。また、ここでの超伝導フィルタ33の役割は、ベクトル調整器32から出力される入力信号のうち、主増幅器34で増幅する前の信号を、所定の帯域幅にある周波数の信号のみを通過させることを目的として備えられている。
一方、信号経路B側に出力された信号は、遅延線36を通過して、方向性結合器35に入力される。ここで、遅延線36は、信号経路Aと信号経路Bの方向性結合器35への入力タイミングが合うように遅延時間が考慮されたものである。
【0022】
次に、方向性結合器35は、信号経路Aと信号経路Bから入力された信号を合成し、合成した信号の一方を遅延線37へ、また他方はベクトル調整器38へ出力する。遅延線37に入力された信号は、遅延線37からの出力信号を方向性結合器41へ入力する(以下、この信号経路をCと呼ぶ)。また、ベクトル調整器38に入力された信号は、その出力信号を超伝導フィルタ39、補助増幅器40を経由して、方向性結合器41に入力される(以下、この信号経路をDと呼ぶ)。ここで信号経路Dで、ベクトル調整器38に入力された信号は、制御回路44により制御される。また、ここでの超伝導フィルタ39の役割は、ベクトル調整器38から出力される入力信号のうち、補助増幅器40で増幅する前の信号を、所定の帯域幅にある周波数の信号のみを通過させることを目的として備えられている。更に、遅延線37は、信号経路Cと信号経路Dの方向性結合器41への入力タイミングが合うように遅延時間が考慮されたものである。
【0023】
次に、方向性結合器41は、信号経路Cと信号経路Dから入力された信号を合成し、送信信号として出力する。その出力信号を超伝導フィルタ42を通過させた後、パイロット信号検出器43により注入されたパイロット信号レベルを検出して、制御回路44に入力する。ここでの超伝導フィルタ42の役割は、方向性結合器41から出力される送信信号のうち、雑音信号等を含んだ信号をカットするために、所定の帯域幅にある周波数の信号のみを通過させ、更に、歪補償の精度を向上させることを目的として備えられている。
【0024】
一方、方向性結合器35の出力である信号経路Dのベクトル調整器38の入力前の信号は、検波器45に入力され、この信号のキャリア成分を検出し、この検出キャリアレベルを制御回路44に入力する。制御回路44は、パイロット信号検出器43の出力信号及び検波器45の出力信号結果をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果から振幅・位相制御する制御信号に変換してベクトル調整器32,38を調整に入力し、ベクトル調整器32、38は振幅・位相の調整が行われる。
【0025】
次に、歪補償の処理について、図3の(a)〜(e)も用いて説明する。(a),(b),(c),(d),(e)は周波数スペクトラムを示している。ここで、図3の(a)〜(e)は、増幅器で生じる歪成分と超伝導フィルタで生じる歪成分が合成された周波数スペクトラムであるので、図1の周波数スペクトラムとは異なる。
方向性結合器31と35の間の回路は歪検出ループであり、入力信号が主増幅器34で増幅されるとき発生する相互変調歪,雑音などの歪成分(誤差成分)と超伝導フィルタ33で発生する相互変調歪,雑音などの歪成分(誤差成分)を検出する。例えば、特定の2波(a)を入力信号としたとき、(b)は主増幅器34の出力を示し、その出力後の信号に歪成分が加わっている。方向性結合器35と41の間の回路は歪除去ループであり、上記の歪検出ループで検出された誤差成分を補助増幅器40で所望の値に増幅して位相を反転し、遅延線37を介して方向性結合器41に入力される歪成分を含んだ増幅信号に逆相加算する。(c)は位相反転された歪成分を示す。このようにして主増幅器34で増幅したとき発生した歪成分及び超伝導フィルタ34で発生した歪成分が除去(相殺)された2波増幅信号(d)が出力される。
【0026】
ベクトル調整器32,38、及びパイロット信号発生器46,検波器45,制御回路44は、歪検出ループで取り出した歪成分を歪除去ループで除去するための最適調整値を設定するために設けられている。制御回路44には、歪成分(e)を検波する検波器45からの検波出力と、方向性結合器41からの出力とが入力され、それらの信号をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換してベクトル調整器32,38に入力する。
【0027】
すなわち、歪検出ループのベクトル調整器32では、歪検出ループで検出した歪成分を抽出し、検波器45で検波した信号をもとにして歪補償最適値を判定した後、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、2波の検波出力が最小となるように自己調整される。
一方、歪除去ループのベクトル調整器38では、歪検出ループの主増幅器34の出力側に注入された例えば帯域外周波数のパイロット信号を、方向性結合器41の出力側から、そのレベルを相関検出器などの狭帯域検出器を備えたパイロット信号検出器43によって抽出し、その抽出結果をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、前記抽出レベルのうち、2波の抽出レベルが最小となるように自己調整される。
【0028】
以上のような処理を行うことで、本発明を適用しようとする第1実施形態のフィードフォワード形歪補償増幅回路における、超電導フィルタで発生する相互変調歪と増幅器で発生する相互変調歪を効率よく補償することができる。
また、本発明は、歪補償回路における歪成分を最小とするように歪信号を調整して出力することができるため、温度の変動や経年劣化等による通信環境の変動に対しても柔軟に歪補償を行うことができる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施形態に係る歪補償回路について、図2を用いて説明する。図2は、本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回の第2の実施形態を示す図である。なお、図1の歪補償回路と同一の構成である部分については、同一の符号を付して説明する。また、同一の構成にある部分については、図1と同様の処理を行うので構成及び動作に関する説明は省略する。ここでは、図1に存在しない構成に関して説明する。
【0030】
図2の歪補償回路は、図1の歪補償回路において、超電導フィルタ51を遅延線36の後段に、及び超伝導フィルタ52を遅延線37の後段に設置したものである。すなわち、図2の歪補償回路は、超電導フィルタ33と同様な性能をもつ超伝導フィルタ51を備えることで、信号経路A及びBの信号の帯域制限の範囲を合わせ、更に、超電導フィルタ39と同様な性能をもつ超伝導フィルタ52を備えることで、信号経路C及びDの信号の帯域制限の範囲を合わることで、より正確な歪補償を行うことができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回路によれば、超電導フィルタで発生する相互変調歪と増幅器で発生する相互変調歪を効率よく補償することができる。
また、本発明は、歪補償回路における歪成分を最小とするように歪信号を調整して出力することができるため、温度の変動や経年劣化等による通信環境の変動に対しても柔軟に歪補償を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回の第1の実施形態を示す図である
【図2】本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回の第2の実施形態を示す図である。
【図3】本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回路例図である。
【図4】超電導フィルタの出力特性を示した説明図である。
【符号の説明】
1,4,9,31,35,41…方向性結合器、2,7,32,38…ベクトル調整器、21,33,39,51,52…超伝導フィルタ、34…主増幅器、36,37…遅延線(遅延器)、40…補助増幅器、43…パイロット信号検出器、44…制御回路、45…検波器、46…パイロット信号発生器
【発明の属する技術分野】
本発明は、超電導フィルタと増幅器とを備えた無線信号の送信機で用いられる歪補償回路に係り、特に超電導フィルタと増幅器で発生する歪成分を補償する歪補償回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の移動体通信システムでは、利用者及び通信容量の増大に伴い、周波数資源の有効活用が求められている。このため隣接する周波数からの電波干渉を低減し、所望の周波数の無線信号を高感度に受信できるシステムが要求されている。
この要求を実現する手段の一つとして近年、基地局用のフィルタに超電導フィルタが有望視されている。
【0003】
超電導フィルタは、誘電体基板上に超電導薄膜を堆積させた構造を有するフィルタであり、低損失で急峻な減衰特性を有することを特徴とするものである。超電導フィルタを用いることによって、容易に超電導薄膜の表面抵抗をゼロに近づけることができ、必要な周波数の電波を効率よく通過させることができる。
【0004】
また、超電導フィルタにおいて、超電導薄膜の表面抵抗はオームの法則に従わず、二流体モデルで表されることが知られている。当該二流体モデルによれば、超電導体は超電導状態下では、常電導電子及び超電導電子の二種類の伝導電子が存在し、これらの伝導電子の存在確率は温度に依存する。また、超電導体の表面抵抗は、これらの伝導電子における導電率を用いて表わされ、且つ非線形であるため、超電導体は非線形な出力特性を有する。
このため、超電導フィルタにフィルタ帯域内の高周波(正弦波)を入力すると、上記非線形特性に起因して、入力信号の他に3次、5次等の高調波が発生する。
【0005】
また、移動体通信システムでは、複数の異なる周波数を用いて無線送信を行うことが一般的であるため、超電導フィルタにおける非線形特性に起因して、これらの周波数の間で相互変調が発生する。上記高調波及び上記相互変調の発生により、超電導フィルタの出力は線形特性とはならず、歪成分が含まれた状態で出力されることになる。
【0006】
図4は超電導フィルタの出力特性を示した説明図である。図4において、超電導フィルタ21はフィルタ帯域内にある周波数f0、f1の信号を通過させる。また、図中に信号の周波数別のスペクトラム分布を示している。
図4において、超電導フィルタ21に入力前の信号(図では入力信号)には、周波数f0及びf1の信号が含まれているが、超電導フィルタ21の非線形特性により、超電導フィルタ21から出力された信号(図では出力信号)には、相互変調により発生した、周波数がそれぞれ2f0−f1、2f1−f0となる3次相互変調歪が含まれる。超電導フィルタからの出力信号には、他にも5次以降の相互変調歪及び高調波による歪が含まれるが、図4ではこれらは省略している。
【0007】
上述したように、超電導フィルタから直接出力される信号には歪成分が含まれているため、当該信号をこのまま無線通信に用いると、受信時における無線信号の受信特性が劣化する。このため移動体通信システムでは、上記歪成分を補償するための手段を講じる必要がある。
【0008】
超電導体で発生する歪を補償するための従来の技術として、高温超電導材料から形成される中央導体が、二つの誘電体に挟まれており、且つ中央導体のエッジ部分が空気又は真空に面した構成のデバイスとすることで、中央導体における表面抵抗の線型性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特表平11−500879号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例の技術では、超電導体の線型性を向上するためには、超電導体を含んだデバイスを新たに製作しなければならず、費用及び労力がかかるため、効率よく歪を補償できるものとはなっていない。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、超電導フィルタで発生する歪成分を効率よく補償し、更に増幅器で発生する歪成分をも効率良く補償できる歪補償回路を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の歪補償回路は、入力信号を第1のベクトル調整器を介して主増幅器で増幅した信号と前記入力信号を第1の遅延手段を介した逆相信号とにより歪成分を検出する歪検出ループと、前記歪成分を第2のベクトル調整器を介して補助増幅器によってレベルを合わせた逆相信号と前記主増幅器で増幅した信号を第2の遅延手段を介した信号とにより歪成分を相殺して出力する歪除去ループと、前記第1および前記第2のベクトル調整器の減衰量と位相量を調整する制御回路とから構成された歪補償回路であって、前記歪検出ループ又は前記歪除去ループに少なくとも1つの超伝導フィルタを設けることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項2記載の歪補償回路は、請求項1記載の歪補償回路において、前記超伝導フィルタは前記主増幅器と第1のベクトル調整器の間と、前記補助増幅器と前記第2のベクトル調整器の間に設けることを特徴とする。
【0014】
更に、本発明の請求項3記載の歪補償回路は、請求項1又は2記載の歪補償回路において、前記歪除去ループの出力信号を超伝導フィルタに通過させるために超伝導フィルタを設け、当該通過後の出力結果を前記制御回路に入力することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施の形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。まず、本発明を適用することが可能な歪補償回路の構成例や動作例を示す。
図3は、本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回路例図である。図において、1,4,9は方向性結合器、2,7はベクトル調整器、3は主増幅器、5,6は遅延線(遅延器)、8は補助増幅器、10はパイロット信号検出器、11は制御回路、12は検波器、13はパイロット信号発生器である。(a),(b),(c),(d),(e)は周波数スペクトラムを示している。方向性結合器1と4の間の回路は歪検出ループであり、入力信号が主増幅器3で増幅されるとき発生する相互変調歪,雑音などの歪成分(誤差成分)を検出する。例えば、特定の2波(a)を入力信号としたとき、(b)は主増幅器3の出力を示し、増幅された入力信号に歪成分が加わっている。方向性結合器4と9の間の回路は歪除去ループであり、上記の歪検出ループで検出された誤差成分を補助増幅器8で所望の値に増幅して位相を反転し、遅延線6を介して方向性結合器9に入力される歪成分を含んだ増幅信号に逆相加算する。(c)は位相反転された歪成分を示す。このようにして主増幅器3で増幅したとき発生した歪成分が除去(相殺)された2波増幅信号(d)が出力される。
【0017】
ベクトル調整器2,7、及びパイロット信号発生器13,検波器12,制御回路11は、歪検出ループで取り出した歪成分を歪除去ループで除去するための最適調整値を設定するために設けられている。制御回路11には、歪成分(e)を検波する検波器12からの検波出力と、方向性結合器9からの出力とが入力され、それらの信号をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換してベクトル調整器2,7に入力する。
【0018】
すなわち、歪検出ループのベクトル調整器2では、歪検出ループで検出した歪成分を抽出し、検波器12で検波した信号をもとにして歪補償最適値を判定した後、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、2波の検波出力が最小となるように自己調整される。
一方、歪除去ループのベクトル調整器7では、歪検出ループの主増幅器3の出力側に注入された例えば帯域外周波数のパイロット信号を、方向性結合器9の出力側から、そのレベルを相関検出器などの狭帯域検出器を備えたパイロット信号検出器10によって抽出し、その抽出結果をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、前記抽出レベルのうち、2波の抽出レベルが最小となるように自己調整される。
【0019】
以上が、本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回路の構成例及び動作例の説明である。次に、このフィードフォワード形歪補償増幅回路を用いて、超伝導フィルタを組合せた回路例について説明する。
【0020】
図1は、本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回の第1の実施形態を示す図である。図において、31,35,41は方向性結合器、32,38はベクトル調整器、33,39は超伝導フィルタ、34は主増幅器、36,37遅延線(遅延器)、40は補助増幅器、43はパイロット信号検出器、44は制御回路、45は検波器、46はパイロット信号発生器である。
【0021】
図1を参照すると、入力された信号は方向性結合器によりベクトル調整器32、超伝導フィルタ33、主増幅器34を経由する信号経路(以下この経路を信号経路Aと呼ぶ)と遅延線36を経由する信号経路(以下この経路を信号経路Bと呼ぶ)に分配される。信号経路A側に出力された信号は、ベクトル調整器32、超伝導フィルタ33を通り、その信号が主増幅器34で増幅された後、パイロット信号発生器46から生成されるパイロット信号が注入され、方向性結合器35へ入力される。ここで信号経路Aで、ベクトル調整器32に入力された信号は、制御回路44により制御される。また、ここでの超伝導フィルタ33の役割は、ベクトル調整器32から出力される入力信号のうち、主増幅器34で増幅する前の信号を、所定の帯域幅にある周波数の信号のみを通過させることを目的として備えられている。
一方、信号経路B側に出力された信号は、遅延線36を通過して、方向性結合器35に入力される。ここで、遅延線36は、信号経路Aと信号経路Bの方向性結合器35への入力タイミングが合うように遅延時間が考慮されたものである。
【0022】
次に、方向性結合器35は、信号経路Aと信号経路Bから入力された信号を合成し、合成した信号の一方を遅延線37へ、また他方はベクトル調整器38へ出力する。遅延線37に入力された信号は、遅延線37からの出力信号を方向性結合器41へ入力する(以下、この信号経路をCと呼ぶ)。また、ベクトル調整器38に入力された信号は、その出力信号を超伝導フィルタ39、補助増幅器40を経由して、方向性結合器41に入力される(以下、この信号経路をDと呼ぶ)。ここで信号経路Dで、ベクトル調整器38に入力された信号は、制御回路44により制御される。また、ここでの超伝導フィルタ39の役割は、ベクトル調整器38から出力される入力信号のうち、補助増幅器40で増幅する前の信号を、所定の帯域幅にある周波数の信号のみを通過させることを目的として備えられている。更に、遅延線37は、信号経路Cと信号経路Dの方向性結合器41への入力タイミングが合うように遅延時間が考慮されたものである。
【0023】
次に、方向性結合器41は、信号経路Cと信号経路Dから入力された信号を合成し、送信信号として出力する。その出力信号を超伝導フィルタ42を通過させた後、パイロット信号検出器43により注入されたパイロット信号レベルを検出して、制御回路44に入力する。ここでの超伝導フィルタ42の役割は、方向性結合器41から出力される送信信号のうち、雑音信号等を含んだ信号をカットするために、所定の帯域幅にある周波数の信号のみを通過させ、更に、歪補償の精度を向上させることを目的として備えられている。
【0024】
一方、方向性結合器35の出力である信号経路Dのベクトル調整器38の入力前の信号は、検波器45に入力され、この信号のキャリア成分を検出し、この検出キャリアレベルを制御回路44に入力する。制御回路44は、パイロット信号検出器43の出力信号及び検波器45の出力信号結果をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果から振幅・位相制御する制御信号に変換してベクトル調整器32,38を調整に入力し、ベクトル調整器32、38は振幅・位相の調整が行われる。
【0025】
次に、歪補償の処理について、図3の(a)〜(e)も用いて説明する。(a),(b),(c),(d),(e)は周波数スペクトラムを示している。ここで、図3の(a)〜(e)は、増幅器で生じる歪成分と超伝導フィルタで生じる歪成分が合成された周波数スペクトラムであるので、図1の周波数スペクトラムとは異なる。
方向性結合器31と35の間の回路は歪検出ループであり、入力信号が主増幅器34で増幅されるとき発生する相互変調歪,雑音などの歪成分(誤差成分)と超伝導フィルタ33で発生する相互変調歪,雑音などの歪成分(誤差成分)を検出する。例えば、特定の2波(a)を入力信号としたとき、(b)は主増幅器34の出力を示し、その出力後の信号に歪成分が加わっている。方向性結合器35と41の間の回路は歪除去ループであり、上記の歪検出ループで検出された誤差成分を補助増幅器40で所望の値に増幅して位相を反転し、遅延線37を介して方向性結合器41に入力される歪成分を含んだ増幅信号に逆相加算する。(c)は位相反転された歪成分を示す。このようにして主増幅器34で増幅したとき発生した歪成分及び超伝導フィルタ34で発生した歪成分が除去(相殺)された2波増幅信号(d)が出力される。
【0026】
ベクトル調整器32,38、及びパイロット信号発生器46,検波器45,制御回路44は、歪検出ループで取り出した歪成分を歪除去ループで除去するための最適調整値を設定するために設けられている。制御回路44には、歪成分(e)を検波する検波器45からの検波出力と、方向性結合器41からの出力とが入力され、それらの信号をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換してベクトル調整器32,38に入力する。
【0027】
すなわち、歪検出ループのベクトル調整器32では、歪検出ループで検出した歪成分を抽出し、検波器45で検波した信号をもとにして歪補償最適値を判定した後、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、2波の検波出力が最小となるように自己調整される。
一方、歪除去ループのベクトル調整器38では、歪検出ループの主増幅器34の出力側に注入された例えば帯域外周波数のパイロット信号を、方向性結合器41の出力側から、そのレベルを相関検出器などの狭帯域検出器を備えたパイロット信号検出器43によって抽出し、その抽出結果をもとに歪補償最適値を判定し、その判定結果をもとに振幅・位相制御信号に変換され、前記抽出レベルのうち、2波の抽出レベルが最小となるように自己調整される。
【0028】
以上のような処理を行うことで、本発明を適用しようとする第1実施形態のフィードフォワード形歪補償増幅回路における、超電導フィルタで発生する相互変調歪と増幅器で発生する相互変調歪を効率よく補償することができる。
また、本発明は、歪補償回路における歪成分を最小とするように歪信号を調整して出力することができるため、温度の変動や経年劣化等による通信環境の変動に対しても柔軟に歪補償を行うことができる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施形態に係る歪補償回路について、図2を用いて説明する。図2は、本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回の第2の実施形態を示す図である。なお、図1の歪補償回路と同一の構成である部分については、同一の符号を付して説明する。また、同一の構成にある部分については、図1と同様の処理を行うので構成及び動作に関する説明は省略する。ここでは、図1に存在しない構成に関して説明する。
【0030】
図2の歪補償回路は、図1の歪補償回路において、超電導フィルタ51を遅延線36の後段に、及び超伝導フィルタ52を遅延線37の後段に設置したものである。すなわち、図2の歪補償回路は、超電導フィルタ33と同様な性能をもつ超伝導フィルタ51を備えることで、信号経路A及びBの信号の帯域制限の範囲を合わせ、更に、超電導フィルタ39と同様な性能をもつ超伝導フィルタ52を備えることで、信号経路C及びDの信号の帯域制限の範囲を合わることで、より正確な歪補償を行うことができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回路によれば、超電導フィルタで発生する相互変調歪と増幅器で発生する相互変調歪を効率よく補償することができる。
また、本発明は、歪補償回路における歪成分を最小とするように歪信号を調整して出力することができるため、温度の変動や経年劣化等による通信環境の変動に対しても柔軟に歪補償を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回の第1の実施形態を示す図である
【図2】本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回の第2の実施形態を示す図である。
【図3】本発明を適用しようとするフィードフォワード形歪補償増幅回路例図である。
【図4】超電導フィルタの出力特性を示した説明図である。
【符号の説明】
1,4,9,31,35,41…方向性結合器、2,7,32,38…ベクトル調整器、21,33,39,51,52…超伝導フィルタ、34…主増幅器、36,37…遅延線(遅延器)、40…補助増幅器、43…パイロット信号検出器、44…制御回路、45…検波器、46…パイロット信号発生器
Claims (3)
- 入力信号を第1のベクトル調整器を介して主増幅器で増幅した信号と前記入力信号を第1の遅延手段を介した逆相信号とにより歪成分を検出する歪検出ループと、前記歪成分を第2のベクトル調整器を介して補助増幅器によってレベルを合わせた逆相信号と前記主増幅器で増幅した信号を第2の遅延手段を介した信号とにより歪成分を相殺して出力する歪除去ループと、前記第1および前記第2のベクトル調整器の減衰量と位相量を調整する制御回路とから構成された歪補償回路であって、
前記歪検出ループ又は前記歪除去ループに少なくとも1つの超伝導フィルタを設けることを特徴とする歪補償回路。 - 請求項1記載の歪補償回路において、
前記超伝導フィルタは前記主増幅器と第1のベクトル調整器の間と、前記補助増幅器と前記第2のベクトル調整器の間に設けることを特徴とする歪補償回路。 - 請求項1又は2記載の歪補償回路において、
前記歪除去ループの出力信号を超伝導フィルタに通過させるために超伝導フィルタを設け、当該通過後の出力結果を前記制御回路に入力することを特徴とする歪補償回路。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003130068A JP2004336428A (ja) | 2003-05-08 | 2003-05-08 | 歪補償回路 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP (1) | JP2004336428A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101330276B (zh) * | 2008-08-04 | 2010-06-02 | 京信通信系统(中国)有限公司 | 一种数字预失真功率放大器及其实现方法 |
CN101662450B (zh) * | 2009-09-17 | 2012-03-07 | 京信通信系统(中国)有限公司 | 查表自适应削峰方法 |
-
2003
- 2003-05-08 JP JP2003130068A patent/JP2004336428A/ja active Pending
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