JP2004336375A - 導通確認機能を有するスイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】イーサネットのレイヤで導通試験の実行ができかつ一つのスイッチにログインするだけで全てのスイッチ間の導通を確認できるスイッチを提供する。
【解決手段】スイッチにおいて、導通確認先スイッチを指定するスイッチ情報を含む受信先リストを作成する転送情報生成部と、一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、一次試験パケットについて二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、一次試験パケットに応答する一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、二次試験パケットに応答する二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、一次又は二次試験応答パケットに基づいて試験結果を集計する試験結果処理部とを具備して構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】スイッチにおいて、導通確認先スイッチを指定するスイッチ情報を含む受信先リストを作成する転送情報生成部と、一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、一次試験パケットについて二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、一次試験パケットに応答する一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、二次試験パケットに応答する二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、一次又は二次試験応答パケットに基づいて試験結果を集計する試験結果処理部とを具備して構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イーサネット技術を用いたイーサネットスイッチ間の導通を確認する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
OSIの第3層であるIP層では、Pingと呼ばれる技術によってルータ間の導通を確認することができる。OSIの第2層の技術であるイーサネットにはPingに相当する技術が無く、イーサネットスイッチ間で導通を確認するためには、イーサネットスイッチにIPを実装に、Pingを使用する必要があった。また、PingはICMPエコー応答パケットを返信することにより導通を確認するため、全てのスイッチ間の導通を確認するためには、それぞれのスイッチに遠隔ログインしてPingを実行する必要があった。従来のイーサネット技術において、導通を確認する標準の方法はないが、一般的にはスイッチにIP及びICMPを実装し、Pingを利用してスイッチ間の導通を確認する。PingはIETF(Internet Engineering Task Force)から発行されているRFC792に記載されている標準の技術である。スイッチの設定や状態の読み出しを遠隔で行うために、遠隔からスイッチにログインするためのプロトコル(Telnet)を実装することが多く、その際に第3層のプロトコルとしてIPが必要になることが多いことから、ある程度高機能のスイッチには一般的にIPが実装されている。このため、一般には導通確認にPingが利用される。
【0003】
図51は従来の導通確認方式を示す図である。ここでは、Pingを用いた導通確認の動作を説明する。SW2#1とSW2#2との間の導通を確認するには、ネットワーク管理者がSW2#1にログインし、SW2#2に向けてICMPエコー要求パケットを送信する。SW2#2はICMPエコー要求パケットを受信したら、ICMPエコー応答パケットをSW2#1に返す。SW2#2からのICMPエコー応答パケットを受信したSW2#1は、それをネットワーク管理者に通知する。この通知によりネットワーク管理者はSW2#1とSW2#2の間の導通を確認する。SW2#1、SW2#2、SW2#3、SW2#4の4つがあり、それら相互間の導通を確認する場合には、まずSW2#1にログインして、SW2#1とSW2#2との間、SW2#1とSW2#3との間、及びSW2#1とSW2#4との間でPingを実行する。次に、SW2#2にログインしてSW2#2とSW2#3の間、SW2#2とSW2#4の間でPingを実行する。最後にSW2#3にログインし、SW2#3とSW2#4の間でPingを実行する。
【0004】
先行技術文献としては、以下のものがある。
【0005】
特許文献1は、通信装置間の導通を確認する方法に関するものではなく、複数のネットワーク管理システムが管理するネットワーク間で導通を確認できなかった場合に、故障箇所を判断するためにネットワーク管理システム間で行う連携について開示している。ここで導通を確認する手段については、ICMPの利用が一例として記述されている。
【0006】
特許文献2は、NMSは導通確認の送信元であるノード1に導通確認の送信を指示し、導通確認の送信元であるノード2から結果を得ており、NMSはノード1とノード2の両方と通信をする必要がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−64493号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001−326650号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の導通方式では、SW2#1,2#2,2#3に順次ログインしてPingを実行するのは煩わしく、導通試験の対象スイッチの数が非常に多い場合は大変な作業量になってしまう。また、IPを使用するために、OSPFのようなルーティングプロトコル等を実装する必要もある。イーサネットのレイヤで導通試験の実行ができ、且つ一つのスイッチにログインするだけで全てのスイッチ間の導通を確認できる技術が望まれているが、従来ではこれを実現することができなかった。
【0010】
特許文献1は、故障検出を行うためのNMS間の連携に関するものであり、導通を確認する手段については、ICMPの利用が一例として記述されているが、この手段では上述した課題がそのまま残り問題である。また、特許文献2では、受信先であるノード2からノード1へ通知する手段を開示していないために、NMSはノード1とノード2の両方と通信する必要があり、一つのスイッチにログインするだけで全てのスイッチ間の導通を確認することはできない。
【0011】
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、イーサネットのレイヤで導通試験の実行ができ、且つ一つのスイッチにログインするだけで全てのスイッチ間の導通を確認できるスイッチを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の第1原理図である。図1に示すように、SW10#iは、転送先情報生成部12#i、一次試験パケット生成部14#i、パケット受信部16#i、試験パケット検出部18#i、パケット識別部20#i、二次試験パケット生成部22#i、一次試験応答パケット生成部24#i、二次試験応答パケット生成部26#i、パケット送信部27#i、応答パケット検出部28#i及び試験結果処理部30#iを具備する。
【0013】
図2は一次試験パケットの流れを示す図である。ここでは、SW10#1〜10#4によりネットワークが構成されており、SW10#1,10#3,10#4の3つのスイッチ相互間における導通の確認を行う場合を例に説明する。ネットワーク管理者が端末等からSW10#1にログインし、コマンドによって、SW10#1の転送先情報生成部12#1に導通確認指示を入力し、同時に確認したいSWを指定して入力する。ここでは、SW10#3,10#4が指定される。転送先情報生成部12#1は、指定されたSWのスイッチ情報(MACアドレス)のリストを作成し、一次試験パケット生成部14#1に送る。
【0014】
一次試験パケット生成部14#1は、一次試験パケット識別子及び導通確認先のリスト(受信先リスト)含む一次試験パケットに組み立て、パケット送信部27#1に渡す。パケット送信部27#1は、図2に示すように、ヘッダの宛先アドレスがブロードキャストアドレスの一次試験パケット(パケット1)をSW10#2に送る。
【0015】
送信された一次試験パケットは、SW10#2で受信されるが、受信先リストに自分のアドレスが含まれないため、そのパケットを送信してきたSWを除く他のスイッチに転送する。宛先アドレスがブロードキャストアドレスであることから、一次試験パケットはSW10#3,10#4の両方に送られる。ここでは、SW10#3に送られたパケットについての処理の説明をする。SW10#3に送られた一次試験パケットは、SW10#3のパケット受信部16#3で受信され、試験パケット検出部18#3及び応答パケット検出部28#3に送られる。受信されたのは一次試験パケットなので、試験パケット検出部18#3は、一次試験パケットを検出して、パケット識別部20#3に渡す。パケット識別部20#3は、パケット識別子が一次試験パケット識別子であることから、パケットが一次試験パケットであることを認識する。一次試験パケットの場合、二次試験パケット生成部22#3と一次試験応答パケット生成部24#3に渡される。一次試験応答パケットは、一次試験パケットを受信したことを一次試験パケットの送信元に通知するためのものであり、これによって一次試験パケットの送信元と受信元との間の導通が確認される。
【0016】
図3はSW10#3から送信された一次試験応答パケットの流れを示す図である。一次試験応答パケット生成部24#3は、一次試験応答パケットであることを示す一次試験応答パケット識別子及びSW10#3が応答元SWであることを示す送信元SW情報を含む一次試験応答パケットを生成し、パケット送信部27#3に渡す。パケット送信部27#3は、図3に示すように、要求元のSW10#1宛てて一次試験応答パケット(パケット2)を送信する。
【0017】
送信された一次試験応答パケットはSW10#1のパケット受信部16#1で受信され、試験パケット検出部18#1と応答パケット検出部28#1に送られる。受信されたパケットは一次試験応答パケットなので、応答パケット検出部28#1がこれを検出し、試験結果処理部30#1に渡す。試験結果処理部30#1は、一次試験応答パケットの応答元SWがSW10#3であるから、SW10#1とSW10#3の間の導通が確認されたものと認識する。
【0018】
図4はSW10#3から送信された二次試験パケットの流れを示す図である。SW10#3の二次試験パケット生成部24#3は、二次試験パケット識別子、要求元SWがSW10#3であることを示す要求元SW情報、一次試験パケットの受信先リストから自SW10#3を除去した受信リスト、送信元SWがSW10#3であることを示す試験パケット送信元SW情報を含む二次試験パケットを生成する。生成した二次試験パケット(パケット3)はパケット送信部27#3に送られ、図4に示すように、SW10#4に送信される。送信された二次試験パケットは、SW10#2を経由してSW10#4のパケット受信部16#4で受信される。
【0019】
図5はSW10#4から送信された二次試験応答パケットの流れを示す図である。受信されたパケットは、試験パケット検出部18#4及び応答パケット検出部28#4に送られるが、二次試験パケットなので、試験パケット検出部18#4がこれを検出して、パケット識別部20#4に渡す。パケット識別部20#4は、パケット識別子から受信パケットが二次試験パケットであることを認識し、二次試験応答パケット生成部26#4に渡す。二次試験応答パケット生成部26#4は、二次試験応答パケット識別子、二次試験パケットの送信元SWがSW10#3であることを示す試験パケット送信元SW情報及び応答元SWがSW10#4であることを示す応答元SW情報を含む二次試験応答パケットを生成し、パケット送信部27#4に渡す。渡された二次試験応答パケット(パケット4)は、図5に示すように、パケット送信部27#4からSW10#1に送信される。
【0020】
SW10#1のパケット受信部16#1は二次試験応答パケットを受信すると、試験パケット検出部18#1及び応答パケット検出部28#1に渡す。応答パケット検出部28#1は二次試験応答パケットを検出し、試験結果処理部30#1に渡す。試験結果処理部30#1は二次試験応答パケットの試験パケット送信元SWがSW10#3、応答元SWがSW10#4であることから、SW10#4からのSW10#3に対するものであることを認識する。このパケットはSW10#3からSW10#4へ二次試験パケットが届いたことを示すものであるため、これによってSW10#3からSW10#4方向の導通が確認される。
【0021】
ここまでは、SW10#1かSW10#3に送られた一次試験パケットに関する動作であるが、一次試験パケットはSW10#4にも送られ、上述した説明と同様な動作が行われる。これにより、SW10#1は、SW10#4からの一次試験応答パケットと、SW10#3からの二次試験応答パケットを受信する。前者はSW10#1とSW10#4の間の導通が確認される。また、後者はSW10#4がSW10#3方向の導通が確認される。これにより、SW10#1,SW10#3,SW10#4の間の導通が全て確認されたことになる。試験結果処理部30#1は、これにの応答パケットから指定されたSW間の導通が全て確認されたかどうかをチェックし、ログインしているネットワーク管理者に端末等から通知する。
【0022】
以上を簡単にまとめる。図2〜図5に示すように、パケット1がSW10#1からSW10#3へ、パケット3がSW10#3からSW10#4へ、パケット4がSW10#4からSW10#1へというように、パケットがSW10#1,10#3,10#4を一周してきていることが分かる。SW10#4が受信した一次試験パケットに着目すると、この場合は逆周りになるため、時計周りと反時計周りのパケットがいずれも要求元に戻ってくれば、三者間の導通が確認されるわけである。
【0023】
これは受信先のSWが3つ以上の場合も同様である。図6は導通を確認したいSWが3つある例を示す図である。図6では、SW10#1,10#3,10#4,10#5の相互間の導通を確認するために、SW10#1が要求元となる例である。SW内部の動作は前の説明と同じなので、ここでは、パケットの流れだけを説明する。
【0024】
図7は一次試験パケットの流れを示す図である。SW10#1から送信される一次試験パケットの受信先リストには、SW10#3,10#4,10#5が含まれる。図7に示すように、このパケットをSW10#1から送信すると、SW10#2で受信されるが、SW10#2自身は受信先リストにないので、そのままSW10#3,10#4,10#5に一次試験パケット(パケット5)をブロードキャストする。図7に示すように、SW10#3,10#4,10#5がそれぞれパケット5を受信し、それぞれ一次試験応答パケットをSW10#1に送る。SW10#1はこれらの一次試験応答パケットを受信することにより、SW10#1とSW10#3の間、SW10#1とSW10#4の間、SW10#1とSW10#5の間の導通が確認される。
【0025】
図8はSW10#3から送信される二次試験パケットの流れを示す図である。図8に示すように、SW10#3から送信される二次試験パケット(パケット6)は、SW10#2を経由してSW10#4とSW10#5に送られる。このパケット6に対する二次試験応答パケットをSW10#4とSW10#5がSW10#1に送ると、SW10#1は、SW10#3からSW10#4方向と、SW10#3からSW10#5方向の導通が確認される。
【0026】
図9はSW10#4から送信される二次試験パケット(パケット7)の流れを示す図である。図10はSW10#5から送信される二次試験パケット(パケット8)についての流れを示す図である。パケット7に対する二次試験応答パケットからはSW10#4からSW10#3方向とSW10#4からSW10#5方向の導通が確認され、パケット8に対する二次試験応答パケットからはSW10#5からSW10#3方向、SW10#5からSW10#4方向の導通が確認される。以上からSW10#1、SW10#3、SW10#4、SW10#6の相互間の導通を確認することができる。
【0027】
図11は第2原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第2原理のSW30#iでは、短時間に複数回の導通確認を行う際に、何回目の試験パケットなのか、あるいは応答パケットなのかを識別するために各パケットに何回目の試行かを示す試行回数の領域を設けたものである。試行回数計数部34#iが図1に追加されており、試行回数計数部34#iは転送情報生成部32#iからの指示により試験を行うたびにカウントアップする計数機能で構成される。この計数された値が一次試験パケット生成部36#iに渡される。一次試験パケット生成部36#iは、試行回数計数部34#iより受け取った試行回数をパケットの指定された場所に設定する他は図1中の一次試験パケット生成部14#iと同様である。二次試験パケット生成部38#i、一次試験応答パケット生成部40#iは受信した一次試験パケットの試行回数領域の値を二次試験パケット及び一次試験応答パケットの試行回数領域にコピーして載せる。また、二次試験応答パケット生成部42#iは、二次試験応答パケットの試行回数領域に受信した二次試験パケットの試行回数領域の値をコピーして載せる。試行回数別試験結果処理部44#iは、試行回数毎に応答パケットを分け、試行回数ごとに導通確認の結果を集計する。
【0028】
図12は第3原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第3原理のSW50#iでは、試験パケットの宛先アドレスにイーサネット技術のマルチキャストアドレスを利用し、受信先リストを省略している。マルチキャストアドレスは、宛先アドレスにそのアドレスが記述されたいたときに受信することのできるSWを予め設定しておくことができるもので、導通確認を行うSW群のメンバがあまり変わらないような場合に、そのメンバをマルチキャストアドレスの受信先として登録しておけば、受信先リストがなくても自動的に導通確認を行うメンバだけに試験パケットが伝送される。
【0029】
図12に示すように、図1にマルチキャストアドレスレジスタ54#i,55#iが追加されている。転送先情報生成部52#iは、マルチキャストアドレスを使用する場合は受信先リストを生成せず、マルチキャストアドレスレジスタ54#iをアクセスして一次試験パケットに入れるマルチキャストアドレス値を指定する。マルチキャストアドレスレジスタ54#iは、指定されたアドレスを一次試験パケット生成部56#iに渡す。一次試験パケット生成部56#iは、受け取ったマルチキャストアドレスを一次試験パケットの宛先アドレスに入れて、パケット送信部27#iに渡す。パケット送信部27#iは、一次試験パケットをマルチキャストする。
【0030】
一次試験パケットを受信したSWでは、試験パケット検出部60#iがマルチキャストアドレスレジスタ55#iをアクセスし、自分が受け取るマルチキャストアドレスであれば、パケット識別部20#iに渡す。パケット識別部20#iは、受信したパケットが一次試験パケットであれば、二次試験パケット生成部58#i及び一次試験応答パケット生成部24#iに受信パケットを渡す。二次試験パケット生成部58#iは、一次試験パケットに設定されていたマルチキャストアドレスをそのまま二次試験パケットにコピーして、二次試験パケットをパケット送信部27#iに渡す。パケット送信部27#iは二次試験パケットを送信する。応答パケットの宛先アドレスは一次試験パケットの送信元アドレスとなるため、第1原理の場合と同様である。
【0031】
図13は第4原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第1原理では、受信先リストをパケットに載せたが、ネットワーク内で導通確認を行うSWよりも行わないSWの方が少ない場合、導通確認を行わないSWのリストを作成した方がリストが小さくなる。そこで、第4原理のSW70#iでは、導通確認を行わないスイッチのリストを作成する。非転送先情報生成部72#iは、導通確認を行わないスイッチのリスト(非受信先リスト)を作成する。一次試験パケット生成部74#iは一次試験パケットに導通確認を行わないスイッチのリストを載せる。パケット識別部76#iは、パケットに載っている非受信先リストに自スイッチが指定されていないときに自分がそれを受信するパケットと認識し、受信パケットが一次試験パケットならば、二次試験パケット生成部78#i及び一次試験応答パケット生成部24#iに渡し、受信パケットが二次試験パケットならば、二次試験応答パケット生成部26#iに渡す。二次試験パケット生成部78#iは一次試験パケットに載っていた非受信先リストを二次試験パケットにコピーする。
【0032】
図14は第5原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第5原理は、ある特定のVLAN(Virtual LAN:仮想LAN)に属するスイッチ全てについて相互間の導通確認を行う場合に、個々のスイッチのアドレスではなく、VLAN−ID値によって試験パケットの受信先を指定できるようにしたものである。SW80#iのVLAN情報生成部82#iは、導通確認対象となるVLANのVLAN−ID値のリストを生成する。一次試験パケット生成部84#iは、VLAN−ID値のリストを一次試験パケットに載せる。一次試験パケットを受信したSWでは、パケットVLAN識別部86#iでVLANのリストを見て、自分が属するVLANのVLAN−ID値が含まれていたら、二次試験パケット生成部88#i及び一次試験応答パケット生成部24#iに渡す。二次試験パケット生成部88#iは、一次試験パケットに載っていたVLAN−ID値リストを二次試験パケットにコピーする。同様に、パケットVLAN識別部86#iは受信した二次試験パケットに載っているVLAN−ID値リストに自分の属するvLANのVLAN−ID値が含まれていたら、二次試験応答パケット生成部26#iに渡す。
【0033】
図15は第6原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第6原理のSW90#iでは、第2原理における試行回数の代わりに、タイムスタンプを用いるものであり、一次試験パケット送信時のタイムスタンプを二次試験パケット、一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットに挿入したもので、複数回の試行を試行毎に識別するだけでなく、応答パケットが受信された時刻及びタイムスタンプより導通確認にかかった時間を求めることができる。転送先情報生成部91#iは、受信先リストを一次試験パケット生成部93#iに渡すときに、タイムスタンプ生成部92#iをアクセスすると、タイムスタンプ生成部92#iは、そのときの時刻をタイムスタンプとして一次試験パケット生成部93#iに渡す。タイムスタンプを受け取った一次試験パケット生成部93#iは、そのタイムスタンプをパケットに挿入して送信する。
【0034】
一次試験パケットを受信して二次試験パケットを生成する場合、二次試験パケット生成部94#iは、一次試験パケットに挿入されていたタイムスタンプの値をそのままコピーして二次試験パケットに挿入する。一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットを生成する場合も同様であり、一次試験応答パケット生成部95#i及び二次試験応答パケット生成部96#iは受信した試験パケットに挿入されていたタイムスタンプ値をそのままコピーする。タイムスタンプ別試験結果処理部97#iは、タイムスタンプ値毎に集計を行い、集計が終了した時点の時刻を調べ、タイムスタンプ値との差を見ることで導通確認かかった時間を計算することができる。この時間も試験結果とともにネットワーク管理者に通知する。
【0035】
図16は第7原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。各SWでは、一次応答パケットは1つだけ生成すれば良いが、二次試験応答パケットは自分と要求元を除いて導通確認を行うスイッチ全ての数だけ生成しなければならない。第7原理のSW100#iでは、一次試験パケットが到着したら、タイマを起動し、タイマが切れるまでに到着した二次試験パケットについては、二次試験パケットが到着する毎ではなくこれらをまとめた応答パケットを生成し、多重二次試験応答パケットとして要求元に送信するようにしている。試験パケット検出部18#iが試験パケットを検出してパケット識別部102#iに渡し、パケット識別部102#iがそれを一次試験パケットと認識したら、タイマ処理部106#iにタイマの起動指示を出す。
【0036】
タイマ処理部106#iは、応答パケット生成部104#iに対し、タイマが起動したことを知らせる。また、タイマが終了したことを応答パケット生成部104#iに通知する。タイマは終了したら再度起動される。応答パケット生成部104#iは、受信した二次試験パケットの送信元SW情報をメモリ等に記憶し、その間は二次試験応答パケットを生成しない。タイマの終了通知を受け取ったら、その間に記憶した二次試験パケットの送信元SW情報を多重二次試験応答パケットの二次試験パケット送信元SW情報リストの領域に入れた多重二次試験応答パケットを生成し、パケット送信部27#iにより送信する。
【0037】
応答パケット生成部104#iは、一次試験応答パケットについては一次試験パケットを受信したときに生成しても良いし、最初に送信する多重二次試験応答パケットの二次試験パケット送信元SW情報リストの先頭に要求元スイッチのSW情報を記述することで、一次試験パケットに対する応答も多重二次試験応答パケットに含ませることも可能である。多重二次試験応答パケットは要求元スイッチに送信されるため、それを受信した要求元スイッチでは、自SWが二次試験パケット送信元SW情報リストに含まれていれば、それが一次試験応答パケットを含んだ多重二次試験応答パケツトであると認識することができる。タイマが切れるまでに1つも二次試験パケットが到着しなかった場合は、応答パケット生成部104#iは多重二次試験応答パケットを生成しない。
【0038】
図17は第8原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第8原理のSW110#iでは、二次試験応答パケットをランダムな間隔で発生するようにしたもので、各SWがランダムに二次試験応答パケットを生成することで、二次試験応答パケットを受信する要求元スイッチに一度に多量の二次試験応答パケットが集中するのを防ぐことができる。二次試験応答パケット生成部116#iはパケット識別部20#iより二次試験パケットの情報を受け取ったら、タイマ処理部114#iのタイマを起動する。タイマ処理部114#iのタイマの終了時間は乱数発生部112#iから指示される。これにより乱数発生部112#iが発生したランダムな時間後にタイマが終了し、タイマ処理部114#iからタイマ終了通知が二次試験応答パケット生成部116#iに渡される。
【0039】
二次試験応答パケット生成部116#iは、この終了通知を受け取ったら、二次試験応答パケットを生成する。その間にも二次試験パケットは到着するので、到着した分は二次試験パケットの送信元SW情報をバッファに記憶しておく。1つの二次試験応答パケットが到着したら、記憶してある二次試験パケットの送信元アドレスがあるかどうかを調べ、あれば再びタイマ処理部114#iにアクセスしてタイマを起動し、タイマが終了したら二次試験応答パケットを生成する。以下、応答すべき二次試験パケットの送信元SW情報がなくなるまで繰り返す。
【0040】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
図18は本発明の実施形態によるSW140#iの機能ブロック図である。図18に示すように、SW140#iは、ユーザインタフェース部148#i、受信先リスト作成部150#i、受信先リストテーブル152#i、一次試験パケット組み立て部154#i、送信バッファ156#i、多重部158#i、転送処理部160#i、物理層処理部162#i、物理層処理部164#i、フィルタ部166#i、受信バッファ168#i、パケット種別解析部170#i、受信先リスト抽出部172#i、自アドレス検索部174#i、自アドレス除去部176#i、二次試験パケット組み立て部178#i、送信バッファ180#i、一次試験応答パケット組み立て部182#i、送信バッファ184#i、二次試験応答パケット組み立て部186#i、送信バッファ188#i、190#i、192#i、応答パケット送信元解析部194#i、受信先リスト照合部196#i及び結果集計部198#iを具備する。
【0041】
ユーザインタフェース部148#iは、次の機能を有する。(1)ユーザにより指定された受信先リストを入力して、受信先リスト作成部150#iに出力する。入力方法は、例えば、遠隔ログインやSW100#iに端末を接続して端末により入力する方法がある。入力する受信先リストは、導通確認先のSWを示すリストであり、例えば、SWのMACアドレスや識別子等からなる。(2)結果集計部198#iより導通試験結果をディスプレイ等に表示する。
【0042】
受信先リスト作成部150#iは、ユーザインタフェース部148#iより導通確認先SWのリストを受信先リストテーブル152#iに格納するとともに、一次試験パケット組み立て部154#iに渡す。一次試験パケット組み立て部154#iは、受信先リストを元に導通確認先を示す一次試験パケットを組み立て、送信バッファ156#iに書き込む。
【0043】
図19は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図19に示すように、一次試験パケットは、ヘッダ、パケット識別子、要求元アドレス及び受信先リストから成る。
【0044】
図20は図19中のヘッダのフォーマットを示す図である。図20に示すように、ヘッダは宛先アドレス、送信元アドレス及びイーサタイプ等が設定される。一次試験パケットの宛先アドレスは、ブロードキャストアドレスである。送信元アドレスは一次試験パケットを送信したSWのMACアドレスである。イーサタイプは試験パケット用のイーサタイプ値が設定される。イーサタイプ値はパケツトが導通確認パケットであることを示すものであり、ネットワークで使用されていない値を使用する。図19中の要求元アドレスは導通確認の要求元のSWのアドレスであり、例えば、SW140#1が要求元であれば、SW140#1のMACアドレスが設定される。受信先リストとは、導通確認先のSWのアドレスであり、例えば、SW140#3,140#4が導通確認先であれば、SW140#3,140#4のMACアドレスが設定される。
【0045】
多重部158#iは、送信バッファ156#iに書き込まれた一次試験パケット,送信バッファ180#iに書き込まれた二次試験パケット,送信バッファ184#iに書き込まれた一次試験応答パケット、送信バッファ190#iに書き込まれた中継の試験パケット及び送信バッファ192#iに書き込まれた導通確認以外のパケットを多重化して、転送処理部160#iに出力する。転送処理部160#i及び物理層処理部162#iは、パケットを伝送路へ送信する。物理層処理部164#iは、物理層をインタフェースして伝送路よりパケットを受信して、フィルタ部166#iに渡す。フィルタ部166#iは、MACヘッダの宛先アドレスが自アドレス又はブロードキャストアドレスであり且つイーサタイプが試験パケットであるパケットを受信バッファ168#iに書き込む。
【0046】
受信バッファ168#iは、一度に多量のパケットが到着して以降の処理が間に合わなくなった場合に、パケットが損失してしまうのを防ぐためのものである。パケット種別解析部170#iは、受信バッファ168#iより試験パケットを読み出して、そのパケット識別子及び試験パケット送信元アドレスを解析する。(1)試験パケットが一次又は二次試験応答パケットであるとき、応答パケット送信元解析部194#iに試験パケットを渡す。(2)試験パケットが(1)以外のとき、受信先リスト抽出部172#iに試験パケットを渡す。
【0047】
受信先リスト抽出部172#iは、パケット種別解析部170#iより受け取った一次試験パケット又は二次試験パケットの受信先リストを抽出する。自アドレス検索部174#iは、以下の処理を行う。(1)受信先リスト抽出部172#iにより抽出された受信先リストに自アドレスが含まれているか否かを検索する。(2)自アドレスが含まれているとき、(i)受信パケットが一次試験パケットであれば、自アドレス除去部176#i及び一次試験応答パケット組み立て部182#iに一次試験パケットを渡し、(ii)受信パケットが二次試験パケットであれば、二次試験応答パケット組み立て部186#iに二次試験パケットを渡す。(3)自アドレスが含まれていないとき、送信バッファ190#iに書き込む。
【0048】
自アドレス除去部176#iは、自アドレス検索部174#iより渡された一次試験パケットの受信先リストから自アドレスを除去して、二次試験パケット組み立て部178#iに渡す。二次試験パケット組み立て部178#iは、自アドレスが除去された受信先リスト、一次試験パケット中の要求元アドレスを元に二次試験パケットを組み立て、送信バッファ180#iに書き込む。
【0049】
図21は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図21に示すように、二次試験パケットは、ヘッダ、二次試験パケット識別子、要求元アドレス、試験パケット送信元アドレス及び受信先リストを含む。ヘッダは一次試験パケットの場合と同じである。要求元アドレスとは、導通確認元のSWのMACアドレス、即ち、一次試験パケットの要求元SWのMACアドレスであり、例えば、SW140#1が要求元であれば、SW140#1のMACアドレスが設定される。受信先リストとは、二次試験パケットの送信元SWのアドレスを除去した一次試験パケット中の受信先リストである。一次試験応答パケット組み立て部182#iは、自アドレス検索部174#iより渡された一次試験パケットを元に一次試験応答パケットを組み立て、送信バッファ184#iに書き込む。
【0050】
図22は一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図22に示すように、一次試験応答パケットは、ヘッダ、一次試験応答パケット識別子及び応答元アドレスを含む。ヘッダの宛先アドレスは一次試験パケットの要求元SWのMACアドレスであり、他の部分は一次試験パケットと同じである。応答元アドレスとは、一次試験パケットに対して一次試験応答パケットにより応答したSWのMACアドレスであり、例えば、SW140#3が一次試験パケットに応答した場合は、SW140#3のMACアドレスが設定される。二次試験応答パケット組み立て部186#iは、自アドレス検索部174#iより出力された二次試験パケット中の要求元アドレス及び送信元アドレスから二次試験応答パケットを組み立て、送信バッファ188#iに書き込む。
【0051】
図23は二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図23に示すように、二次試験応答パケットは、ヘッダ、二次試験応答パケット識別子、試験パケット送信元アドレス及び応答元アドレスを含む。ヘッダは一次試験応答パケットの場合と同じである。試験送信元アドレスとは、二次試験パケットの送信元SWのMACアドレスであり、例えば、SW140#3が二次試験パケットを送信した場合は、SW140#3のMACアドレスが設定される。応答元アドレスとは、二次試験パケットに応答したSWのMACアドレスであり、例えば、SW140#4が二次試験パケットに応答した場合は、SW140#4のMACアドレスが設定される。送信バッファ156#i,180#i,184#i,188#i,190#i,192#iはFIFOバッファである。
【0052】
応答パケット送信元解析部194#iは、パケットから送信元スイッチのMACアドレスと試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスを取り出す。パケット種別が一次試験パケットの場合、試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスは自分自身のMACアドレスを入れる。このアドレスのペアを受信先リスト照合部196#iに渡す。受信先リスト照合部196#iは、受け取ったアドレスのペアが受信先リストテーブル152#iにあるアドレスであるか否かを確認する。受信先リストにあれば、試験パケットの送信元スイッチから応答パケットの送信元スイッチへの導通が確認されたということになるので、アドレスペアとその間の導通が確認されたことを示す識別子を結果集計部198#iに渡す。
【0053】
結果集計部198#iは、あらかじめ受信先リストテーブル152#iから、応答として想定される応答パケットの送信元スイッチのMACアドレスと試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスのペアのリストを作成しておく。応答が返ってくるたびにチックしていき、全部チェックされたら確認完了となる。受信先リスト照合部196#iから受け取った情報を集計し、全ての区間の導通が確認されたら、その結果をユーザインタフェース部148#iを介して導通確認を起動したネットワーク管理者に通知する。
【0054】
図24は、図18の動作を説明するためのネットワーク構成例を示す図である。SW140#1,140#3,140#4間で導通確認試験を行う場合を例に動作説明をする。
【0055】
(a) 要求元SW140#1の動作
ユーザインタフェース部148#1を介して導通確認指示と確認を行うスイッチ群が指定される。例えば、確認を行うスイッチ群として、SW140#3,140#4が指定されたとする。スイッチ群の指定は、各SWのMACアドレスによって行われると仮定する。受信先リスト作成部150#1は確認を行うSW群のMACアドレスをリストにする。受信先リストは一次試験パケットに載せるだけでなく、応答パケットが返ってきたときにも必要になるため、受信先リストテーブル152#1に書き込む。受信先リスト作成部150#1は作成した受信先リストを一次試験パケット組み立て部154#1に渡す。
【0056】
一次試験パケット組み立て部154#1は、受信先リスト、一次試験パケット識別子、要求元アドレス(自アドレス)、イーサタイプに試験パケットを示すタイプを設定したイーサネットのMACヘッダやFCSを付加してパケットを組み立てる。一次試験パケットは送信バッファ156#1に送られる。実際に伝送路に送信するには他のパケットの送信と競合するのを防止しながら行う必要がある。この競合防止を行うのが多重部158#1及び送信バッファ156#1,180#1,184#i,188#1,190#1,192#1である。多重部158#1より多重された一次試験パケットは従来のSWで行われると同様の転送処理部160#1での転送処理と物理層処理部162#1での物理層処理が行われて、伝送路に送信される。
【0057】
一次試験パケットが送信されると、受信先リストに指定されたスイッチから一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットが帰ってくる。応答パケットは物理層処理部164#1を通って、フィルタ部166#1に入力される。フィルタ部166#1はMACヘッダの宛先アドレスが指定されたアドレスであり、且つ指定されたEther Type値を持つパケットのみを受信バッアァ168#1に送る。応答パケットは要求元スイッチに宛てて送られてくるため、ここで指定されたアドレスは自分自身のMACアドレスである。ここでは、他のスイッチから導通確認が行われる場合のために、ブロードキャストアドレスも指定されたアドレスの一つとして登録しておく。フィルタ部166#1を通過したパケットは、受信バッファ168#1にためられる。
【0058】
受信バッファ168#1から読み出されたパケットは、パケット種別解析部170#1に渡され、パケット種別識別子毎に行き先が分かれる。パケット種別が一次試験応答パケット又は二次試験応答パケットの場合は応答パケット送信元解析部194#1に渡され、それ以外の場合は受信先リスト抽出部172#1に渡される。要求元SW100#1で受信されるのは、一次試験応答パケット又は二次試験応答パケットなので、SW100#3からの一次試験応答パケットは応答パケット送信元解析部194#1に渡される。パケット送信元解析部194#1はパケットから送信元スイッチのMACアドレスと試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスを取り出す。
【0059】
パケット識別子が一次試験パケットの場合、試験パケットの送信元スイッチのアドレスは自分自身のMACアドレスを入れる。このアドレスのペアを受信先リスト照合部196#1に渡す。受信先リスト照合部196#1は受け取ったアドレスのペアが受信先リストテーブル152#1にあるかどうかを確認する。受信先リストテーブル152#1にあれば試験パケットの送信元スイッチから応答パケットの送信元スイッチへの導通が確認されたということになるので、アドレスペアとその間の導通が確認されたことを示す識別子を結果収集部198#1に渡す。
【0060】
結果収集部198#1は受信先リスト照合部196#1から受け取った情報を集計し、全ての区間の導通が確認されたら、その結果をユーザインタフェース148#1を介して導通確認を起動したネットワーク管理者に通知する。結果収集部198#1はあらかじめ受信先リストテーブル152#1から応答として想定される応答パケットの送信元スイッチのMACアドレスと試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスのペアのリストを作成しておき、応答が返ってくるたびにチェックしていき、全部チェックされたら確認完了となる。
【0061】
(b) 確認先SW140#3,140#4の動作
確認先SW140#3,140#4では、一次試験パケットが受信されて、パケット種別解析部170#3,170#4に達するまでは確認元SW140#1の動作と同様である。フィルタ部166#3,166#4は宛先がブロードキャストになっている試験パケットも通過する。確認先SW100#3,100#4では、一次試験パケット又は二次試験パケットのみが受信されるため、パケット種別解析部170#3,170#4で受信先リスト抽出部172#3,172#4に送られる。受信先リスト抽出部172#3,172#4は、試験パケットから受信先リストを取り出し、そのリストを受信したパケットとともに自アドレス検索部174#3,174#4に渡す。
【0062】
自アドレス検索部174#3,174#4は、渡されたリストに自分のMACアドレスがあるかどうかを調べる。自分のアドレスがあり、且つそのパケットが一次試験パケットである場合、受信したパケットを自アドレス除去部176#3,176#4と一次試験応答パケット組み立て部182#3,182#4に渡す。リストに自分のアドレスがあり、且つ受信したパケットが二次試験パケットであるならば、受信パケットを二次試験応答パケット組み立て部186#3,186#4に渡す。リストに自分のアドレスがなかった場合は、それは導通確認対象に自分を含んでいない試験パケットなので、SW140#2では、そのまま送信バッファ190#2に渡して、他スイッチに転送する。
【0063】
受信したパケットが一次試験パケットであり且つ自分のアドレスがリストにあった場合、自アドレス除去部176#3,176#4は二次試験パケットに載せる受信先リストを作成するため、一次試験パケットから取り出た受信先リストから自分のMACアドレスを除去した受信先リストを作成し、二次試験パケット組み立て部178#3,178#4に渡す。二次試験パケット組み立て部178#3,178#4は、一次試験パケット組み立て部154#3,154#4と同様にパケット種別識別子やイーサネットヘッダ、FCSなどをつけてパケットを作成し、送信バッファ180#3,180#4に送る。
【0064】
受信したパケットが二次試験パケットで且つ自分のアドレスがリストにあった場合、二次試験応答パケット組み立て部186#3,186#4は、受信した二次試験パケットから試験パケット送信元スイッチのMACアドレスを取り出し、二次試験応答パケットの試験パケット送信元アドレスに入れ、応答元アドレスには自分のアドレスを入れる。そしてパケット種別識別子やヘッダ、FCSなどをつけてパケットを作成し、送信バッファ188#3,188#4に送る。
【0065】
送信バッファ180#3,180#4,184#3,184#4,188#3,188#4,190#3,190#4に送られたパケットは多重部158#3,158#4、転送処理部160#3,160#4,162#3,162#4を経由して伝送路に送信される。導通確認先SW140#3,140#3,140#5の3個ある場合も同様であるが、この時のパケットについて説明する。
【0066】
図25はSW100#1からの一次試験パケットを示す図である。SW140#1が要求元SWである場合には、図25に示すように、要求元アドレスにSW140#1のMACアドレス、受信先リストにSW140#3,140#4,140#5のMACアドレスが設定される。図26はSW140#3からの二次試験パケットを示す図である。図27はSW140#4からの二次試験パケットを示す図である。図28はSW140#5からの二次試験パケットを示す図である。
【0067】
第1実施形態によれば、単一のスイッチからイーサネットのパケットで導通確認を行うことができるようになり、従来の技術ではネットワーク管理者がそれぞれのスイッチにログインするだけで希望するスイッチ間の導通を確認することができ、ネットワーク保守の手間を大幅に削減することが可能となる。
【0068】
第2実施形態
図29は本発明の第2実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図29に示すように、本実施形態では、SWが試験要求元であるとき、一次試験パケットに何回目の試行であるかを示す値である試行カウンタに設定し、一次試験応答パケットや二次試験応答パケットの試行回数毎に結果集計を行い、SWが導通確認先であるとき、二次試験パケット、一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットに試行回数カウンタを中継する。試行回数カウンタ350#iは、受信先リスト作成部352#iが導通確認を開始するたびに生成するカウントトリガを受け取って試行回数をカウントアップする。
【0069】
受信先リスト作成部352#iは、ユーザインタフェース部148#iにより導通確認先の受信先リストを入力すると、試行回数カウンタ350#iにカウントトリガを与える点が図中の受信先リスト作成部150#iと異なる。一次試験パケット組み立て部354#iは試行回数カウンタ350#iをアクセスしてカウンタ値を取り出し、一次試験パケットに試行回数カウンタを設定する点が図18中の一次試験パケット組み立て部154#iと異なる。
【0070】
図30は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図30に示すように、一次試験パケットは図19に示す一次試験パケットに加えて試行回数が設定される。二次試験パケット組み立て部356#iは一次試験パケットに設定されている試行回数を二次試験パケットに設定する点が図18中の二次試験パケット組み立て部178#iと異なる。
【0071】
図31は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図31に示すように、二次試験パケットは図21に示す二次試験パケットに加えて一次試験パケットに設定されていた試行回数が設定される。一次試験応答パケット組み立て部358#iは一次試験パケットに設定されている試行回数を一次試験応答パケットに設定する点が図18中の一次試験応答パケット組み立て部182#iと異なる。
【0072】
図32は一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図32に示すように、一次試験応答パケットは図22に示す一次試験応答パケットに加えて一次試験パケットに設定されていた試行回数が設定される。二次試験応答パケット組み立て部360#iは二次試験パケットに設定されている試行回数を二次試験応答パケットに設定する点が図18中の二次試験パケット組み立て部186#iと異なる。図33は二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図33に示すように、二次試験応答パケットは図23に示す二次試験応答パケットに加えて試行回数が設定される。
【0073】
応答パケット送信元解析部362#iは、一次試験応答パケット並びに二次試験応答パケットの試行回数を応答元アドレス並びに試験パケット送信元アドレス及び応答元アドレスと共に受信先リスト照合部196#iに出力する。試行回数別結果集計部364#iは、予め応答として搭載される応答パケットの送信元SWのMACアドレスと試験パケットの送信元SWのMACアドレスのペアを作成しておくが、このリストを試行回数カウンタ350#iの試行回数毎に別々のリストを作成しておく。受信先リスト照合部196#iからはアドレスの組とともに試行回数も渡されるため、この試行回数でチェックするリストを選択し、チェックする。リストが全部チェックされたら、試行回数とともに結果をユーザインタフェース部148#iを介してネットワーク管理者に通知する。
【0074】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、導通確認の何回目の試行かを識別して結果集計することができ、短時間に複数回の試行を行うことが可能となり、いちいち1回の試行が終わるのを待つ時間を削減することができる。
【0075】
第3実施形態
図34は本発明の第3実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図34に示すように、本実施形態では、特定のスイッチ群だけが受信する予め指定しておいたマルチキャストアドレスを使用し、パケットには受信先リストを載せないようにしている。マルチキャストアドレステーブル450#iは各スイッチの識別子とマルチキャストアドレスとの関係を記憶するテーブルである。マルチキャストアドス選択部452#iは、(i)ネットワーク管理者によりユーザインタフェース部148#iを介して指定されたスイッチ群の識別子をキーにしてマルチキャストアドレステーブル450#iを参照し、該当するマルチキャストアドレスを得、(ii)ネットワーク管理者により指定されたスイッチ群の各スイッチの識別子と該当するマルチキャストアドレスとの対応関係をマルチキャスト対受信先リストテーブル454#iに書き込む。
【0076】
一次試験パケット組み立て部456#iは、マルチキャストアドレス選択部452#iにより選択されたマルチキャストアドレスを元に一次試験パケットに組み立て、送信バッファ156#iに書き込む。
【0077】
図35は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図35に示すように、一次試験パケットのヘッダの宛先アドレスがマルチキャストアドレスであり、図19に示した一次試験パケットと異なり受信先リストが無くなっている。
【0078】
二次試験パケット組み立て部458#iは、自スイッチが属するマルチキャストアドレスが設定されていた一次試験パケットに含まれるマルチキャストアドレスを元に一次試験パケットに組み立て、送信バッファ180#iに書き込む。
【0079】
図36は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図36に示すように、二次試験パケットのヘッダの宛先アドレスがマルチキャストアドレスであり、図20に示した二次試験パケットと異なり受信先リストが無くなっている。
【0080】
フィルタ部460#iは、MACアドレスの宛先アドレスが予め設定されたマルチキャストアドレス又は自スイッチのアドレスであり、且つ試験用イーサタイプが設定された試験パケットのみを受信バッファ168#iに書き込む。マルチキャストアドレス検索部462#iは、自分が受信すべきマルチキャストアドレスであるかを判定し、自分が受信するマルチキャストアドレスであれば、(i)受信パケツトが試験パケットなら二次試験パケット組み立て部458#i及び一次試験応答パケット組み立て部183#iに渡し、(ii)二次試験パケットならば、二次試験応答パケット組み立て部186#iに渡し、(iii)自分が受信するマルチキャストアドレスでなければ、送信バッファ190#iに試験パケットを書き込む。
【0081】
以上説明した第3実施形態によれば、受信先リストをパケットに入れる必要がなくなるため、第1実施形態と同様の効果に加えて、パケットを小さくすることができ、CPU等の負荷を軽減することができる。
【0082】
第4実施形態
図37は本発明の第4実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図37に示すように、本実施形態では、パケットに受信先リストを載せる代わりに、導通確認を行わないスイッチを指定した受信しない先リストを載せるものである。受信及び受信しない先リスト作成部550#iは、ネットワーク管理者によりユーザインタフェース部148#iを介して指示された受信しない先リストと予め設定されたネットワーク全体のリストより、受信先リストを作成して、受信先リストテーブル152#iに書き込み、受信しない先リストを一次試験パケット組み立て部154#iに出力する。一次試験パケット組み立て部552#iは、受け取ったリストを入れた一次試験パケットに入れてパケットを組み立てるだけなので、リストが受信先リストであっても、受信しない先リストであっても動作は同じである。
【0083】
図38は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図38に示すように、一次試験パケットは受信先リストではなく受信しない先リストが設定されている。二次試験パケット組み立て部554#iは、一次試験パケットに載っている受信しない先リストをそのまま二次試験パケットに入れて、送信バッファ180#iに書き込む。
【0084】
図39は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図39に示すように、二次試験パケットは受信先リストではなく受信しない先リストが設定されている。受信しない先リスト抽出部556#iは、一次又は二次試験パケットに載っている受信しない先リストを抽出し、自アドレス検索部558#iに出力する。自アドレス検索部558#iは、試験パケットの受信しない先リストに自分のアドレスがなく、受信したパケットが一次試験パケットの場合は、二次試験パケット組み立て部554#iと一次試験応答パケット組み立て部182#iに受信したパケットを渡す。自アドレス検索部558#iは、受信しない先リストに自分のアドレスがなく、受信したパケットが二次試験パケットの場合は、受信したパケットを二次試験応答パケット組み立て部180#iに渡す。受信しない先リストに自分のアドレスがあった場合は、受信したパケットを送信バッファ190#iに書き込む。
【0085】
以上説明した第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、導通を確認するSWではなく確認しないSWのリストをパケットに載せるため導通を確認するSWよりも確認しないSWの方が少ない場合に、パケットを小さくすることができ、またリストが小さくなるために処理時間を短縮することができる。
【0086】
第5実施形態
図40は本発明の第5実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図40に示すように、本実施形態は、ある特定のVLAN(Virtual LAN:仮想LAN)に属するスイッチ全てについて相互間の導通確認を行う場合に、個々のスイッチアドレスではなく、VLAN−ID値によって試験パケットの受信先を指定できるようにしたものである。VLAN情報作成部650#iは次の機能を有する。(i)ネットワーク管理者によりユーザインタフェース部148#iを介して指定されたVLANを一次試験パケット組み立て部652#iに出力する。(ii)指定されたVLAN−IDのVLAN−ID値からVLANに属するSWリストを受信先リストとしてVLAN対受信先リストテーブル152#iに書き込む。
【0087】
一次試験パケット組み立て部652#iは、VLAN情報作成部650#iにより出力されたVLAN−ID値リストを受信VLANリストとしてパケットにいれて、一次試験パケットに組み立てて、送信バッファ156#iに書き込む。
【0088】
図41は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図41に示すように、一次試験パケットは、受信先リストではなく受信VANリストであるVLAN−ID値が設定される。二次試験パケット組み立て部654#iは、VLAN検索部656#iより出力された一次試験パケットのVLAN−ID値をパケットに入れて、二次試験パケットを組み立てる。
【0089】
図42は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図42に示すように、二次試験パケットは、受信先リストの代わりに、VLAN−ID値が設定される。VLAN検索部656#iは、パケットに載っているVLAN−ID値が自分が属するVLANのVLAN−IDである場合、受信したパケットが一次試験パケットであれば、二次試験パケット組み立て部654#i及び一次試験パケット応答パケット組み立て部182#iに出力する。受信したパケットが二次試験パケットであれば、二次試験応答パケット組み立て部658#iに出力する。パケットに載っているVLAN−ID値が自分の属するVLANのVLAN−ID値でない場合は、送信バッファ190#iに出力する。
【0090】
以上説明した第5実施形態によれば、導通確認を行う対象スイッチをVLANで一括して指定するため、第1実施形態の効果に加えて、パケットを小さくすることができ、またリストが小さくなるために処理時間を短縮することが可能となる。更に、ネットワーク管理者がコマンド等で指定する作業もより簡単にすることが可能となる。
【0091】
第6実施形態
図43は本発明の第6実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図43に示すように、本実施形態は、短時間に複数回の試行を行い、且つ1回の試行にかかる時間を測定するために、パケットにタイムススタンプを載せるものである。タイムスタンプ作成部750#iは、受信先リスト作成部752#iよりトリガを受け取った時刻を一次試験パケット組み立て部754#iに出力する。受信先リスト作成部752#iは、次の機能を有する。(i)タイムスタンプ生成トリガをタイムスタンプ作成部750#iに与える。(ii)受信先リストを受信先リストテーブル152#iに書き込むとともに一次試験パケット組み立て部754#iに出力する。
【0092】
一次試験パケット組み立て部754#iは、タイムスタンプ生成部750#iより出力された時刻値をタイムスタンプとしてパケットに挿入して、一次試験パケットに組み立てる。
【0093】
図44は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図44に示すように、一次試験パケットはタイムスタンプが設定される。二次試験パケット組み立て部756#iは、自アドレス除去部176#iより出力される一次試験パケットに設定されているタイムスタンプをパケットに挿入し、二次試験パケットに組み立てる。
【0094】
図45は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図45に示すように、二次試験パケットはタイムスタンプが設定される。一次試験応答パケット組み立て部758#iは、自アドレス除去部176#iより出力される一次試験パケットに設定されているタイムスタンプをパケットに挿入し、一次試験応答パケットに組み立てる。
【0095】
図46は一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図46に示すように、一次試験応答パケットはタイムスタンプが設定される。二次試験応答パケット組み立て部760#iは、自アドレス検索部174#iより出力される二次試験パケットに設定されているタイムスタンプをパケットに挿入し、二次試験応答パケットに組み立てる。
【0096】
図47は二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図47に示すように、二次試験応答パケットはタイムスタンプが設定される。応答パケット送信元解析部762#iは、試験応答パケットから、応答元アドレスと試験パケットの送信元スイッチのアドレスのペアとともにタイムスタンプを受信先リスト照合部764#iに出力する。受信先リスト照合部764#iはアドレスのペアと受信先リストテーブル152#iの受信先リストを照合して、マッチするアドレスのペアとともにタイムスタンプをタイムスタンプ別結果集計部766#iに出力する。タイムスタンプ別結果集計部766#iは、予め応答として想定される応答SWのMACアドレスのペアのリストを作成しておくが、このリストをタイムスタンプ生成部750#iのタイムスタンプ値を利用して、予めタイムスタンプ値毎に別々のリストを作成しておく。受信先リスト照合部764#iよりアドレスのペアとともに出力されるタイムスタンプ値でチェックするリストを選択し、チェックする。リストが全部チェックされたら、タイムスタンプ値とともに結果をユーザインタフェース部148#iを介してネットワーク管理者に通知する。
【0097】
第7実施形態
図48は本発明の第7実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。一次試験応答パケットは1つだけ生成すれば良いが、二次試験応答パケットは自分と要求元を除いて導通確認を行うスッチ全ての数だけ生成しなければならない。そこで、第7実施形態は、一次試験応答パケットが到着したら、タイマを起動し、タイマが切れるまでに到着した二次試験パケットについては、それらを纏めた応答パケットを生成し、多重二次試験応答パケットとして要求元に送信するようにしている。図18中の一次試験応答パケット組み立て部182#i及び二次試験応答パケット組み立て部186#iの代わりに、応答情報作成部850#i、応答情報バッファ852#i、タイマ制御部854#i、タイマ856#i及び多重試験応答パケット組み立て部858#iが設けられている。自アドレス検索部860#iは、受信リストに自分のアドレスが見つかった場合、受信したパケットが一次試験パケットであれば、アドレス除去部176#i及び応答情報作成部850#iにパケットを出力する。受信リストに自分のアドレスが見つかり、受信したパケットが二次試験パケットであれば、応答情報作成部850#iに受信したパケットを出力する。受信リストに自分のアドレスが含まれていない場合は、送信バッファ190#iに書き込む。
【0098】
応答情報作成部850#iは、受信したパケットから試験パケットの送信元アドレスを取り出し、応答情報バッファ852#iに書き込む。このとき、パケットに付加情報が含まれている場合はそれも合わせて応答情報バッファ852#iに書き込む。ここで、付加情報とは、第2実施形態や第6実施形態で述べた、試行回数やタイムスタンプをいう。一次試験パケットの場合は要求元スイッチのアドレスが試験パケットの送信元アドレスになる。タイマ制御部854#iは、一次試験パケットを受信したことを自アドレス検索部860#iから通知されるか、タイマ856#iが終了すると、タイマ856#iを起動する。タイマ856#iは終了すると、多重二次試験応答パケット組み立て部858#iに通知する。多重二次試験応答パケット組み立て部858#iは、タイマ856#iよりタイマの終了を通知されると、応答情報バッファ852#iから前回のタイマの終了を通知されてからの試験パケットの送信元アドレスともしあれば付加情報を読み出し、多重二次試験応答パケットを組み立て、送信バッファ188#iに書き込む。尚、試行回数等の付加情報がある場合は、試行回数等の付加情報が同一の送信元アドレス毎に多重二次試験応答パケットを組み立てる。
【0099】
図49は多重二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図49に示すように、多重二次試験応答パケットは、ヘッダ、多重二次試験応答パケットのパケット識別子、送信元アドレス、試験パケット送信元アドレスリストから構成される。送信元アドレスとは多重二次試験応答パケットの送信元アドレス、試験パケット送信元アドレスリストとは、一次試験パケット又は二次試験パケットの送信元アドレスのリストである。
【0100】
以上説明した第7実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、個々のスイッチが生成する応答パケットの数を削減し、その結果応答パケットを送信するスイッチの処理の付加を軽減するとともに、応答パケットを受信する要求元スイッチの処理の負荷を軽減した導通確認を行うことができる。
【0101】
第8実施形態
図50は本発明の第8実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第8実施形態では、二次試験応答パケットを乱数によって決まるランダムな時間間隔で送信することによって要求元に二次試験応答パケットが集中することを防止している。図18中の二次試験応答パケット組み立て部186#iの代わりに、応答情報作成部950#i、応答情報バッファ952#i、乱数発生部954#i、タイマ956#i及び二次試験応答パケット組み立て部958#iが設けられている。自アドレス検索部960#iは、受信リストに自分のアドレスが見つかった場合、受信したパケットが一次試験パケットであれば、アドレス除去部176#i及び一次試験応答パケット組み立て部182#iにパケットを出力する。受信リストに自分のアドレスが見つかり、受信したパケットが二次試験パケットであれば、応答情報作成部950#iに受信したパケットを出力する。受信リストに自分のアドレスが含まれていない場合は、送信バッファ190#iに書き込む。
【0102】
応答情報作成部950#iは、受信したパケットから試験パケットの送信元アドレスを取り出し、応答情報バッファ952#iに書き込む。このとき、パケットに付加情報が含まれている場合はそれも合わせて応答情報バッファ952#iに書き込む。ここで、付加情報とは、第2実施形態や第6実施形態で述べた、試行回数やタイムスタンプをいう。乱数発生部954#iは、タイマ956#iの時間をランダムにするもので、二次試験応答を受信したことを自アドレス検索部960#iから通知されるか、タイマ956#iが終了すると、タイマ956#iにタイマの時間を通知する。タイマ956#iは終了すると、二次試験応答パケット組み立て部958#iに通知する。二次試験応答パケット組み立て部958#iは、タイマ956#iよりタイマの終了を通知されると、応答情報バッファ952#iから試験パケットの送信元アドレスを1つ読み出して、二次試験応答パケットを組み立てて、送信バッファ188#iに書き込む。応答情報バッファ952#iに1つも格納されてない場合は、二次試験応答パケットを作成しない。以上のようにして二次試験応答パケットの発生間隔をランダムにすることができる。
【0103】
以上説明した第8実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、個々のスイッチが応答パケットを生成する間隔をランダムにすることができ、その結果応答パケットを受信する要求元スイッチに応答パケットが集中することを防ぐことができ、要求元スイッチの処理負荷を軽減した導通確認を行うことができる。
【0104】
本発明は以下の付記を含むものである。
【0105】
(付記1) 導通確認先スイッチを指定するスイッチ情報を含む受信先リストを作成する転送情報生成部と、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、一次試験パケット識別子及び前記受信先リストを含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットに含まれる受信先リストから自スイッチ情報を除去した受信先リスト、該一次試験パケットの要求元スイッチ情報及び試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、自スイッチが受信先リストで指定された一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、自スイッチが受信先リストで指定された二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。
【0106】
(付記2) 導通確認先スイッチを示すマルチキャストアドレスを記憶する第1マルチキャストアドレスレジスタと、
自スイッチのマルチキャストアドレスを記憶する第2マルチキャストアドレスレジスタと、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、宛先アドレスとして前記第1マルチキャストアドレスレジスタに記憶されたマルチキャストアドレス及び一次試験パケット識別子を含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットに含まれる要求元スイッチ情報及びマルチキャストアドレス並びに試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、前記第2マルチキャストアドレスレジスタに記憶されたマルチキャストアドレスが宛先として指定された一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、前記第2マルチキャストアドレスレジスタに記憶されたマルチキャストアドレスが宛先として指定された二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。
【0107】
(付記3) 導通確認をしないスイッチを指定するスイッチ情報を含む非受信先リストを作成する非転送情報生成部と、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、一次試験パケット識別子及び前記非受信先リストを含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの非受信先リスト、該一次試験パケットの要求元スイッチ情報及び試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、自スイッチが非受信先リストで指定されていない一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、自スイッチが非受信先リストで指定されていない二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。
【0108】
(付記4) 導通確認先スイッチのVLAN情報を示すVLANリストを作成するVLAN情報生成部と、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、一次試験パケット識別子及び前記VLANリストを含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットに含まれるVLANリスト、該一次試験パケットの要求元スイッチ情報及び試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、自スイッチがVLANリストに指定された一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、自スイッチがVLANリストに指定された二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。
【0109】
(付記5) 一定時間の終了を通知するとともに再起動されるタイマ処理部とバッファとを更に具備し、前記パケット識別部は前記パケット受信部が受信したパケットが一次試験パケットであるとき前記タイマ処理部を起動し、前記二次試験応答パケット生成部は、前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報を前記バッファに蓄積し、前記タイマ処理部より前記終了を通知されると前記バッファに蓄積された試験パケット送信元スイッチ情報を試験パケット送信元スイッチ情報リストに含む二次試験応答パケットを生成することを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0110】
(付記6) 乱数を発生する乱数発生部と、前記乱数発生部が発生した乱数をタイマ値として計時し、該タイマ値が示す時間の終了を通知するタイマ処理部と、バッファとを更に具備し、前記二次試験応答パケット生成部は、前記二次試験パケットを前記バッファに蓄積し、前記タイマ処理部を起動して前記タイマ処理部より前記終了を通知されると二次試験応答パケットを生成することを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0111】
(付記7) 導通確認の試行回数をカウントする試行回数計数部を更に具備し、前記一次試験パケット生成部は前記試行回数計数部がカウントした試行回数を前記一次試験パケットに設定し、前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部は一次試験パケットに設定された試行回数を前記二次試験パケット及び前記一次試験応答パケットにコピーし、前記二次試験応答パケット生成部は前記二次試験パケットに設定された試行回数を前記二次試験応答パケットにコピーし、前記試験結果処理部は前記一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットに設定されている試行回数別に試験結果を集計することを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0112】
(付記8) 導通確認時の時刻を示すタイムスタンプを生成するタイムスタンプ生成部を更に具備し、前記一次試験パケット生成部は前記タイムスタンプ生成部がカウントした試行回数を前記一次試験パケットに設定し、前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部は一次試験パケットに設定されたタイムスタンプを前記二次試験パケット及び前記一次試験応答パケットにコピーし、前記二次試験応答パケット生成部は前記二次試験パケットに設定されたタイムスタンプを前記二次試験応答パケットにコピーし、前記試験結果処理部は前記一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットに設定されているタイムスタンプ別に試験結果を集計することを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載のスイッチ。
【0113】
(付記9) 導通確認用の前記一次及び二次試験パケット並びに一次及び二次試験応答パケットと導通確認用ではないパケットとの識別をイーサタイプにより識別することを特徴とする付記1〜8いずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0114】
(付記10) 前記一次試験パケット及び前記二次試験パケットの宛先アドレスはブロードキャストアドレスであることを特徴とする付記1,3,4のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0115】
(付記11) 前記一次試験パケット生成部が生成した一次試験パケットを蓄積する第1送信バッファと、前記二次試験パケット生成部が生成した二次試験パケットを蓄積する第2送信バッファと、前記一次試験応答パケット生成部が生成した一次試験応答パケットを蓄積する第3送信バッファと、前記二次試験応答パケット生成部が生成した二次試験応答パケットを蓄積する第4送信バッファと、自スイッチが指定されていない、一次及び二次試験パケット並びに一次及び二次試験応答パケットを蓄積する第5送信バッファと、導通確認以外のパケットを蓄積する第6送信バッファと、前記第1〜第6送信バッファに蓄積されたパケットを多重する多重部とを更に具備したことを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0116】
(付記12) 前記一次試験応答パケット生成部を無くし、前記パケット識別部は一次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡し、前記二次試験応答パケット生成部は前記二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報リストに前記一次試験パケットの要求元スイッチ情報を載せ、前記試験結果処理部は二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報リスト及び送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計することを特徴とする付記5記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0117】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、イーサネットのレイヤで導通試験の実行ができ、且つ一つのスイッチにログインするだけで全てのスイッチ間の導通を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1原理図である。
【図2】一次試験パケットの流れを示す図である。
【図3】一次試験応答パケットの流れを示す図である。
【図4】二次試験パケットの流れを示す図である。
【図5】二次試験応答パケットの流れを示す図である。
【図6】導通確認先が3個の場合を示す図である。
【図7】一次試験パケットの流れを示す図である。
【図8】二次試験パケットの流れを示す図である。
【図9】二次試験パケットの流れを示す図である。
【図10】二次試験パケットの流れを示す図である。
【図11】本発明の第2原理図である。
【図12】本発明の第3原理図である。
【図13】本発明の第4原理図である。
【図14】本発明の第5原理図である。
【図15】本発明の第6原理図である。
【図16】本発明の第7原理図である。
【図17】本発明の第8原理図である。
【図18】本発明の第1実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図19】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図20】図19中のヘッダのフォーマットを示す図である。
【図21】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図22】一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図23】二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図24】ネットワーク構成例を示す図である。
【図25】一次試験パケットを示す図である。
【図26】二次試験パケットを示す図である。
【図27】二次試験パケットを示す図である。
【図28】二次試験パケットを示す図である。
【図29】本発明の第2実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図30】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図31】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図32】一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図33】二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図34】本発明の第3実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図35】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図36】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図37】本発明の第4実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図38】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図39】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図40】本発明の第5実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図41】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図42】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図43】本発明の第6実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図44】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図45】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図46】一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図47】二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図48】本発明の第7実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図49】多重二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図50】本発明の第8実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図51】従来の導通確認方式を示す図である。
【符号の説明】
10#i,30#i,50#i,70#i SW
80#i,90#i,100#i,110#i SW
12#i,32#i,52#i,91#i 転送先情報生成部
14#i,36#i,56#i 一次試験パケット生成部
74#i,84#i,93#i 一次試験パケット生成部
16#i パケット受信部
18#i 試験パケット検出部
20#i,76#i,102#i パケット識別部
22#i,38#i,58#i,78#i 二次試験パケット生成部
86#i,94#i 二次試験パケット生成部
24#i,40#i,95#i 一次試験応答パケット生成部
26#i,42#i,96#i 二次試験応答パケット生成部
27#i パケット送信部
28#i 応答パケット検出部
30#i,108#i 試験結果処理部
34#i 試行回数計数部
44#i 試行回数別試験結果処理部
54#i,56#i マルチキャストアドレスレジスタ
72#i 非転送先情報生成部
82#i VLAN情報生成部
86#i パケットVLAN識別部
92#i タイムスタンプ生成部
97#i タイムスタンプ別試験結果処理部
104#i 応答パケット生成部
106#i,114#i タイマ処理部
112#i 乱数発生部
116#i 二次試験応答パケット生成部
【発明の属する技術分野】
本発明は、イーサネット技術を用いたイーサネットスイッチ間の導通を確認する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
OSIの第3層であるIP層では、Pingと呼ばれる技術によってルータ間の導通を確認することができる。OSIの第2層の技術であるイーサネットにはPingに相当する技術が無く、イーサネットスイッチ間で導通を確認するためには、イーサネットスイッチにIPを実装に、Pingを使用する必要があった。また、PingはICMPエコー応答パケットを返信することにより導通を確認するため、全てのスイッチ間の導通を確認するためには、それぞれのスイッチに遠隔ログインしてPingを実行する必要があった。従来のイーサネット技術において、導通を確認する標準の方法はないが、一般的にはスイッチにIP及びICMPを実装し、Pingを利用してスイッチ間の導通を確認する。PingはIETF(Internet Engineering Task Force)から発行されているRFC792に記載されている標準の技術である。スイッチの設定や状態の読み出しを遠隔で行うために、遠隔からスイッチにログインするためのプロトコル(Telnet)を実装することが多く、その際に第3層のプロトコルとしてIPが必要になることが多いことから、ある程度高機能のスイッチには一般的にIPが実装されている。このため、一般には導通確認にPingが利用される。
【0003】
図51は従来の導通確認方式を示す図である。ここでは、Pingを用いた導通確認の動作を説明する。SW2#1とSW2#2との間の導通を確認するには、ネットワーク管理者がSW2#1にログインし、SW2#2に向けてICMPエコー要求パケットを送信する。SW2#2はICMPエコー要求パケットを受信したら、ICMPエコー応答パケットをSW2#1に返す。SW2#2からのICMPエコー応答パケットを受信したSW2#1は、それをネットワーク管理者に通知する。この通知によりネットワーク管理者はSW2#1とSW2#2の間の導通を確認する。SW2#1、SW2#2、SW2#3、SW2#4の4つがあり、それら相互間の導通を確認する場合には、まずSW2#1にログインして、SW2#1とSW2#2との間、SW2#1とSW2#3との間、及びSW2#1とSW2#4との間でPingを実行する。次に、SW2#2にログインしてSW2#2とSW2#3の間、SW2#2とSW2#4の間でPingを実行する。最後にSW2#3にログインし、SW2#3とSW2#4の間でPingを実行する。
【0004】
先行技術文献としては、以下のものがある。
【0005】
特許文献1は、通信装置間の導通を確認する方法に関するものではなく、複数のネットワーク管理システムが管理するネットワーク間で導通を確認できなかった場合に、故障箇所を判断するためにネットワーク管理システム間で行う連携について開示している。ここで導通を確認する手段については、ICMPの利用が一例として記述されている。
【0006】
特許文献2は、NMSは導通確認の送信元であるノード1に導通確認の送信を指示し、導通確認の送信元であるノード2から結果を得ており、NMSはノード1とノード2の両方と通信をする必要がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−64493号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001−326650号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の導通方式では、SW2#1,2#2,2#3に順次ログインしてPingを実行するのは煩わしく、導通試験の対象スイッチの数が非常に多い場合は大変な作業量になってしまう。また、IPを使用するために、OSPFのようなルーティングプロトコル等を実装する必要もある。イーサネットのレイヤで導通試験の実行ができ、且つ一つのスイッチにログインするだけで全てのスイッチ間の導通を確認できる技術が望まれているが、従来ではこれを実現することができなかった。
【0010】
特許文献1は、故障検出を行うためのNMS間の連携に関するものであり、導通を確認する手段については、ICMPの利用が一例として記述されているが、この手段では上述した課題がそのまま残り問題である。また、特許文献2では、受信先であるノード2からノード1へ通知する手段を開示していないために、NMSはノード1とノード2の両方と通信する必要があり、一つのスイッチにログインするだけで全てのスイッチ間の導通を確認することはできない。
【0011】
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、イーサネットのレイヤで導通試験の実行ができ、且つ一つのスイッチにログインするだけで全てのスイッチ間の導通を確認できるスイッチを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の第1原理図である。図1に示すように、SW10#iは、転送先情報生成部12#i、一次試験パケット生成部14#i、パケット受信部16#i、試験パケット検出部18#i、パケット識別部20#i、二次試験パケット生成部22#i、一次試験応答パケット生成部24#i、二次試験応答パケット生成部26#i、パケット送信部27#i、応答パケット検出部28#i及び試験結果処理部30#iを具備する。
【0013】
図2は一次試験パケットの流れを示す図である。ここでは、SW10#1〜10#4によりネットワークが構成されており、SW10#1,10#3,10#4の3つのスイッチ相互間における導通の確認を行う場合を例に説明する。ネットワーク管理者が端末等からSW10#1にログインし、コマンドによって、SW10#1の転送先情報生成部12#1に導通確認指示を入力し、同時に確認したいSWを指定して入力する。ここでは、SW10#3,10#4が指定される。転送先情報生成部12#1は、指定されたSWのスイッチ情報(MACアドレス)のリストを作成し、一次試験パケット生成部14#1に送る。
【0014】
一次試験パケット生成部14#1は、一次試験パケット識別子及び導通確認先のリスト(受信先リスト)含む一次試験パケットに組み立て、パケット送信部27#1に渡す。パケット送信部27#1は、図2に示すように、ヘッダの宛先アドレスがブロードキャストアドレスの一次試験パケット(パケット1)をSW10#2に送る。
【0015】
送信された一次試験パケットは、SW10#2で受信されるが、受信先リストに自分のアドレスが含まれないため、そのパケットを送信してきたSWを除く他のスイッチに転送する。宛先アドレスがブロードキャストアドレスであることから、一次試験パケットはSW10#3,10#4の両方に送られる。ここでは、SW10#3に送られたパケットについての処理の説明をする。SW10#3に送られた一次試験パケットは、SW10#3のパケット受信部16#3で受信され、試験パケット検出部18#3及び応答パケット検出部28#3に送られる。受信されたのは一次試験パケットなので、試験パケット検出部18#3は、一次試験パケットを検出して、パケット識別部20#3に渡す。パケット識別部20#3は、パケット識別子が一次試験パケット識別子であることから、パケットが一次試験パケットであることを認識する。一次試験パケットの場合、二次試験パケット生成部22#3と一次試験応答パケット生成部24#3に渡される。一次試験応答パケットは、一次試験パケットを受信したことを一次試験パケットの送信元に通知するためのものであり、これによって一次試験パケットの送信元と受信元との間の導通が確認される。
【0016】
図3はSW10#3から送信された一次試験応答パケットの流れを示す図である。一次試験応答パケット生成部24#3は、一次試験応答パケットであることを示す一次試験応答パケット識別子及びSW10#3が応答元SWであることを示す送信元SW情報を含む一次試験応答パケットを生成し、パケット送信部27#3に渡す。パケット送信部27#3は、図3に示すように、要求元のSW10#1宛てて一次試験応答パケット(パケット2)を送信する。
【0017】
送信された一次試験応答パケットはSW10#1のパケット受信部16#1で受信され、試験パケット検出部18#1と応答パケット検出部28#1に送られる。受信されたパケットは一次試験応答パケットなので、応答パケット検出部28#1がこれを検出し、試験結果処理部30#1に渡す。試験結果処理部30#1は、一次試験応答パケットの応答元SWがSW10#3であるから、SW10#1とSW10#3の間の導通が確認されたものと認識する。
【0018】
図4はSW10#3から送信された二次試験パケットの流れを示す図である。SW10#3の二次試験パケット生成部24#3は、二次試験パケット識別子、要求元SWがSW10#3であることを示す要求元SW情報、一次試験パケットの受信先リストから自SW10#3を除去した受信リスト、送信元SWがSW10#3であることを示す試験パケット送信元SW情報を含む二次試験パケットを生成する。生成した二次試験パケット(パケット3)はパケット送信部27#3に送られ、図4に示すように、SW10#4に送信される。送信された二次試験パケットは、SW10#2を経由してSW10#4のパケット受信部16#4で受信される。
【0019】
図5はSW10#4から送信された二次試験応答パケットの流れを示す図である。受信されたパケットは、試験パケット検出部18#4及び応答パケット検出部28#4に送られるが、二次試験パケットなので、試験パケット検出部18#4がこれを検出して、パケット識別部20#4に渡す。パケット識別部20#4は、パケット識別子から受信パケットが二次試験パケットであることを認識し、二次試験応答パケット生成部26#4に渡す。二次試験応答パケット生成部26#4は、二次試験応答パケット識別子、二次試験パケットの送信元SWがSW10#3であることを示す試験パケット送信元SW情報及び応答元SWがSW10#4であることを示す応答元SW情報を含む二次試験応答パケットを生成し、パケット送信部27#4に渡す。渡された二次試験応答パケット(パケット4)は、図5に示すように、パケット送信部27#4からSW10#1に送信される。
【0020】
SW10#1のパケット受信部16#1は二次試験応答パケットを受信すると、試験パケット検出部18#1及び応答パケット検出部28#1に渡す。応答パケット検出部28#1は二次試験応答パケットを検出し、試験結果処理部30#1に渡す。試験結果処理部30#1は二次試験応答パケットの試験パケット送信元SWがSW10#3、応答元SWがSW10#4であることから、SW10#4からのSW10#3に対するものであることを認識する。このパケットはSW10#3からSW10#4へ二次試験パケットが届いたことを示すものであるため、これによってSW10#3からSW10#4方向の導通が確認される。
【0021】
ここまでは、SW10#1かSW10#3に送られた一次試験パケットに関する動作であるが、一次試験パケットはSW10#4にも送られ、上述した説明と同様な動作が行われる。これにより、SW10#1は、SW10#4からの一次試験応答パケットと、SW10#3からの二次試験応答パケットを受信する。前者はSW10#1とSW10#4の間の導通が確認される。また、後者はSW10#4がSW10#3方向の導通が確認される。これにより、SW10#1,SW10#3,SW10#4の間の導通が全て確認されたことになる。試験結果処理部30#1は、これにの応答パケットから指定されたSW間の導通が全て確認されたかどうかをチェックし、ログインしているネットワーク管理者に端末等から通知する。
【0022】
以上を簡単にまとめる。図2〜図5に示すように、パケット1がSW10#1からSW10#3へ、パケット3がSW10#3からSW10#4へ、パケット4がSW10#4からSW10#1へというように、パケットがSW10#1,10#3,10#4を一周してきていることが分かる。SW10#4が受信した一次試験パケットに着目すると、この場合は逆周りになるため、時計周りと反時計周りのパケットがいずれも要求元に戻ってくれば、三者間の導通が確認されるわけである。
【0023】
これは受信先のSWが3つ以上の場合も同様である。図6は導通を確認したいSWが3つある例を示す図である。図6では、SW10#1,10#3,10#4,10#5の相互間の導通を確認するために、SW10#1が要求元となる例である。SW内部の動作は前の説明と同じなので、ここでは、パケットの流れだけを説明する。
【0024】
図7は一次試験パケットの流れを示す図である。SW10#1から送信される一次試験パケットの受信先リストには、SW10#3,10#4,10#5が含まれる。図7に示すように、このパケットをSW10#1から送信すると、SW10#2で受信されるが、SW10#2自身は受信先リストにないので、そのままSW10#3,10#4,10#5に一次試験パケット(パケット5)をブロードキャストする。図7に示すように、SW10#3,10#4,10#5がそれぞれパケット5を受信し、それぞれ一次試験応答パケットをSW10#1に送る。SW10#1はこれらの一次試験応答パケットを受信することにより、SW10#1とSW10#3の間、SW10#1とSW10#4の間、SW10#1とSW10#5の間の導通が確認される。
【0025】
図8はSW10#3から送信される二次試験パケットの流れを示す図である。図8に示すように、SW10#3から送信される二次試験パケット(パケット6)は、SW10#2を経由してSW10#4とSW10#5に送られる。このパケット6に対する二次試験応答パケットをSW10#4とSW10#5がSW10#1に送ると、SW10#1は、SW10#3からSW10#4方向と、SW10#3からSW10#5方向の導通が確認される。
【0026】
図9はSW10#4から送信される二次試験パケット(パケット7)の流れを示す図である。図10はSW10#5から送信される二次試験パケット(パケット8)についての流れを示す図である。パケット7に対する二次試験応答パケットからはSW10#4からSW10#3方向とSW10#4からSW10#5方向の導通が確認され、パケット8に対する二次試験応答パケットからはSW10#5からSW10#3方向、SW10#5からSW10#4方向の導通が確認される。以上からSW10#1、SW10#3、SW10#4、SW10#6の相互間の導通を確認することができる。
【0027】
図11は第2原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第2原理のSW30#iでは、短時間に複数回の導通確認を行う際に、何回目の試験パケットなのか、あるいは応答パケットなのかを識別するために各パケットに何回目の試行かを示す試行回数の領域を設けたものである。試行回数計数部34#iが図1に追加されており、試行回数計数部34#iは転送情報生成部32#iからの指示により試験を行うたびにカウントアップする計数機能で構成される。この計数された値が一次試験パケット生成部36#iに渡される。一次試験パケット生成部36#iは、試行回数計数部34#iより受け取った試行回数をパケットの指定された場所に設定する他は図1中の一次試験パケット生成部14#iと同様である。二次試験パケット生成部38#i、一次試験応答パケット生成部40#iは受信した一次試験パケットの試行回数領域の値を二次試験パケット及び一次試験応答パケットの試行回数領域にコピーして載せる。また、二次試験応答パケット生成部42#iは、二次試験応答パケットの試行回数領域に受信した二次試験パケットの試行回数領域の値をコピーして載せる。試行回数別試験結果処理部44#iは、試行回数毎に応答パケットを分け、試行回数ごとに導通確認の結果を集計する。
【0028】
図12は第3原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第3原理のSW50#iでは、試験パケットの宛先アドレスにイーサネット技術のマルチキャストアドレスを利用し、受信先リストを省略している。マルチキャストアドレスは、宛先アドレスにそのアドレスが記述されたいたときに受信することのできるSWを予め設定しておくことができるもので、導通確認を行うSW群のメンバがあまり変わらないような場合に、そのメンバをマルチキャストアドレスの受信先として登録しておけば、受信先リストがなくても自動的に導通確認を行うメンバだけに試験パケットが伝送される。
【0029】
図12に示すように、図1にマルチキャストアドレスレジスタ54#i,55#iが追加されている。転送先情報生成部52#iは、マルチキャストアドレスを使用する場合は受信先リストを生成せず、マルチキャストアドレスレジスタ54#iをアクセスして一次試験パケットに入れるマルチキャストアドレス値を指定する。マルチキャストアドレスレジスタ54#iは、指定されたアドレスを一次試験パケット生成部56#iに渡す。一次試験パケット生成部56#iは、受け取ったマルチキャストアドレスを一次試験パケットの宛先アドレスに入れて、パケット送信部27#iに渡す。パケット送信部27#iは、一次試験パケットをマルチキャストする。
【0030】
一次試験パケットを受信したSWでは、試験パケット検出部60#iがマルチキャストアドレスレジスタ55#iをアクセスし、自分が受け取るマルチキャストアドレスであれば、パケット識別部20#iに渡す。パケット識別部20#iは、受信したパケットが一次試験パケットであれば、二次試験パケット生成部58#i及び一次試験応答パケット生成部24#iに受信パケットを渡す。二次試験パケット生成部58#iは、一次試験パケットに設定されていたマルチキャストアドレスをそのまま二次試験パケットにコピーして、二次試験パケットをパケット送信部27#iに渡す。パケット送信部27#iは二次試験パケットを送信する。応答パケットの宛先アドレスは一次試験パケットの送信元アドレスとなるため、第1原理の場合と同様である。
【0031】
図13は第4原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第1原理では、受信先リストをパケットに載せたが、ネットワーク内で導通確認を行うSWよりも行わないSWの方が少ない場合、導通確認を行わないSWのリストを作成した方がリストが小さくなる。そこで、第4原理のSW70#iでは、導通確認を行わないスイッチのリストを作成する。非転送先情報生成部72#iは、導通確認を行わないスイッチのリスト(非受信先リスト)を作成する。一次試験パケット生成部74#iは一次試験パケットに導通確認を行わないスイッチのリストを載せる。パケット識別部76#iは、パケットに載っている非受信先リストに自スイッチが指定されていないときに自分がそれを受信するパケットと認識し、受信パケットが一次試験パケットならば、二次試験パケット生成部78#i及び一次試験応答パケット生成部24#iに渡し、受信パケットが二次試験パケットならば、二次試験応答パケット生成部26#iに渡す。二次試験パケット生成部78#iは一次試験パケットに載っていた非受信先リストを二次試験パケットにコピーする。
【0032】
図14は第5原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第5原理は、ある特定のVLAN(Virtual LAN:仮想LAN)に属するスイッチ全てについて相互間の導通確認を行う場合に、個々のスイッチのアドレスではなく、VLAN−ID値によって試験パケットの受信先を指定できるようにしたものである。SW80#iのVLAN情報生成部82#iは、導通確認対象となるVLANのVLAN−ID値のリストを生成する。一次試験パケット生成部84#iは、VLAN−ID値のリストを一次試験パケットに載せる。一次試験パケットを受信したSWでは、パケットVLAN識別部86#iでVLANのリストを見て、自分が属するVLANのVLAN−ID値が含まれていたら、二次試験パケット生成部88#i及び一次試験応答パケット生成部24#iに渡す。二次試験パケット生成部88#iは、一次試験パケットに載っていたVLAN−ID値リストを二次試験パケットにコピーする。同様に、パケットVLAN識別部86#iは受信した二次試験パケットに載っているVLAN−ID値リストに自分の属するvLANのVLAN−ID値が含まれていたら、二次試験応答パケット生成部26#iに渡す。
【0033】
図15は第6原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第6原理のSW90#iでは、第2原理における試行回数の代わりに、タイムスタンプを用いるものであり、一次試験パケット送信時のタイムスタンプを二次試験パケット、一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットに挿入したもので、複数回の試行を試行毎に識別するだけでなく、応答パケットが受信された時刻及びタイムスタンプより導通確認にかかった時間を求めることができる。転送先情報生成部91#iは、受信先リストを一次試験パケット生成部93#iに渡すときに、タイムスタンプ生成部92#iをアクセスすると、タイムスタンプ生成部92#iは、そのときの時刻をタイムスタンプとして一次試験パケット生成部93#iに渡す。タイムスタンプを受け取った一次試験パケット生成部93#iは、そのタイムスタンプをパケットに挿入して送信する。
【0034】
一次試験パケットを受信して二次試験パケットを生成する場合、二次試験パケット生成部94#iは、一次試験パケットに挿入されていたタイムスタンプの値をそのままコピーして二次試験パケットに挿入する。一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットを生成する場合も同様であり、一次試験応答パケット生成部95#i及び二次試験応答パケット生成部96#iは受信した試験パケットに挿入されていたタイムスタンプ値をそのままコピーする。タイムスタンプ別試験結果処理部97#iは、タイムスタンプ値毎に集計を行い、集計が終了した時点の時刻を調べ、タイムスタンプ値との差を見ることで導通確認かかった時間を計算することができる。この時間も試験結果とともにネットワーク管理者に通知する。
【0035】
図16は第7原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。各SWでは、一次応答パケットは1つだけ生成すれば良いが、二次試験応答パケットは自分と要求元を除いて導通確認を行うスイッチ全ての数だけ生成しなければならない。第7原理のSW100#iでは、一次試験パケットが到着したら、タイマを起動し、タイマが切れるまでに到着した二次試験パケットについては、二次試験パケットが到着する毎ではなくこれらをまとめた応答パケットを生成し、多重二次試験応答パケットとして要求元に送信するようにしている。試験パケット検出部18#iが試験パケットを検出してパケット識別部102#iに渡し、パケット識別部102#iがそれを一次試験パケットと認識したら、タイマ処理部106#iにタイマの起動指示を出す。
【0036】
タイマ処理部106#iは、応答パケット生成部104#iに対し、タイマが起動したことを知らせる。また、タイマが終了したことを応答パケット生成部104#iに通知する。タイマは終了したら再度起動される。応答パケット生成部104#iは、受信した二次試験パケットの送信元SW情報をメモリ等に記憶し、その間は二次試験応答パケットを生成しない。タイマの終了通知を受け取ったら、その間に記憶した二次試験パケットの送信元SW情報を多重二次試験応答パケットの二次試験パケット送信元SW情報リストの領域に入れた多重二次試験応答パケットを生成し、パケット送信部27#iにより送信する。
【0037】
応答パケット生成部104#iは、一次試験応答パケットについては一次試験パケットを受信したときに生成しても良いし、最初に送信する多重二次試験応答パケットの二次試験パケット送信元SW情報リストの先頭に要求元スイッチのSW情報を記述することで、一次試験パケットに対する応答も多重二次試験応答パケットに含ませることも可能である。多重二次試験応答パケットは要求元スイッチに送信されるため、それを受信した要求元スイッチでは、自SWが二次試験パケット送信元SW情報リストに含まれていれば、それが一次試験応答パケットを含んだ多重二次試験応答パケツトであると認識することができる。タイマが切れるまでに1つも二次試験パケットが到着しなかった場合は、応答パケット生成部104#iは多重二次試験応答パケットを生成しない。
【0038】
図17は第8原理図を示す図であり、図1中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第8原理のSW110#iでは、二次試験応答パケットをランダムな間隔で発生するようにしたもので、各SWがランダムに二次試験応答パケットを生成することで、二次試験応答パケットを受信する要求元スイッチに一度に多量の二次試験応答パケットが集中するのを防ぐことができる。二次試験応答パケット生成部116#iはパケット識別部20#iより二次試験パケットの情報を受け取ったら、タイマ処理部114#iのタイマを起動する。タイマ処理部114#iのタイマの終了時間は乱数発生部112#iから指示される。これにより乱数発生部112#iが発生したランダムな時間後にタイマが終了し、タイマ処理部114#iからタイマ終了通知が二次試験応答パケット生成部116#iに渡される。
【0039】
二次試験応答パケット生成部116#iは、この終了通知を受け取ったら、二次試験応答パケットを生成する。その間にも二次試験パケットは到着するので、到着した分は二次試験パケットの送信元SW情報をバッファに記憶しておく。1つの二次試験応答パケットが到着したら、記憶してある二次試験パケットの送信元アドレスがあるかどうかを調べ、あれば再びタイマ処理部114#iにアクセスしてタイマを起動し、タイマが終了したら二次試験応答パケットを生成する。以下、応答すべき二次試験パケットの送信元SW情報がなくなるまで繰り返す。
【0040】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
図18は本発明の実施形態によるSW140#iの機能ブロック図である。図18に示すように、SW140#iは、ユーザインタフェース部148#i、受信先リスト作成部150#i、受信先リストテーブル152#i、一次試験パケット組み立て部154#i、送信バッファ156#i、多重部158#i、転送処理部160#i、物理層処理部162#i、物理層処理部164#i、フィルタ部166#i、受信バッファ168#i、パケット種別解析部170#i、受信先リスト抽出部172#i、自アドレス検索部174#i、自アドレス除去部176#i、二次試験パケット組み立て部178#i、送信バッファ180#i、一次試験応答パケット組み立て部182#i、送信バッファ184#i、二次試験応答パケット組み立て部186#i、送信バッファ188#i、190#i、192#i、応答パケット送信元解析部194#i、受信先リスト照合部196#i及び結果集計部198#iを具備する。
【0041】
ユーザインタフェース部148#iは、次の機能を有する。(1)ユーザにより指定された受信先リストを入力して、受信先リスト作成部150#iに出力する。入力方法は、例えば、遠隔ログインやSW100#iに端末を接続して端末により入力する方法がある。入力する受信先リストは、導通確認先のSWを示すリストであり、例えば、SWのMACアドレスや識別子等からなる。(2)結果集計部198#iより導通試験結果をディスプレイ等に表示する。
【0042】
受信先リスト作成部150#iは、ユーザインタフェース部148#iより導通確認先SWのリストを受信先リストテーブル152#iに格納するとともに、一次試験パケット組み立て部154#iに渡す。一次試験パケット組み立て部154#iは、受信先リストを元に導通確認先を示す一次試験パケットを組み立て、送信バッファ156#iに書き込む。
【0043】
図19は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図19に示すように、一次試験パケットは、ヘッダ、パケット識別子、要求元アドレス及び受信先リストから成る。
【0044】
図20は図19中のヘッダのフォーマットを示す図である。図20に示すように、ヘッダは宛先アドレス、送信元アドレス及びイーサタイプ等が設定される。一次試験パケットの宛先アドレスは、ブロードキャストアドレスである。送信元アドレスは一次試験パケットを送信したSWのMACアドレスである。イーサタイプは試験パケット用のイーサタイプ値が設定される。イーサタイプ値はパケツトが導通確認パケットであることを示すものであり、ネットワークで使用されていない値を使用する。図19中の要求元アドレスは導通確認の要求元のSWのアドレスであり、例えば、SW140#1が要求元であれば、SW140#1のMACアドレスが設定される。受信先リストとは、導通確認先のSWのアドレスであり、例えば、SW140#3,140#4が導通確認先であれば、SW140#3,140#4のMACアドレスが設定される。
【0045】
多重部158#iは、送信バッファ156#iに書き込まれた一次試験パケット,送信バッファ180#iに書き込まれた二次試験パケット,送信バッファ184#iに書き込まれた一次試験応答パケット、送信バッファ190#iに書き込まれた中継の試験パケット及び送信バッファ192#iに書き込まれた導通確認以外のパケットを多重化して、転送処理部160#iに出力する。転送処理部160#i及び物理層処理部162#iは、パケットを伝送路へ送信する。物理層処理部164#iは、物理層をインタフェースして伝送路よりパケットを受信して、フィルタ部166#iに渡す。フィルタ部166#iは、MACヘッダの宛先アドレスが自アドレス又はブロードキャストアドレスであり且つイーサタイプが試験パケットであるパケットを受信バッファ168#iに書き込む。
【0046】
受信バッファ168#iは、一度に多量のパケットが到着して以降の処理が間に合わなくなった場合に、パケットが損失してしまうのを防ぐためのものである。パケット種別解析部170#iは、受信バッファ168#iより試験パケットを読み出して、そのパケット識別子及び試験パケット送信元アドレスを解析する。(1)試験パケットが一次又は二次試験応答パケットであるとき、応答パケット送信元解析部194#iに試験パケットを渡す。(2)試験パケットが(1)以外のとき、受信先リスト抽出部172#iに試験パケットを渡す。
【0047】
受信先リスト抽出部172#iは、パケット種別解析部170#iより受け取った一次試験パケット又は二次試験パケットの受信先リストを抽出する。自アドレス検索部174#iは、以下の処理を行う。(1)受信先リスト抽出部172#iにより抽出された受信先リストに自アドレスが含まれているか否かを検索する。(2)自アドレスが含まれているとき、(i)受信パケットが一次試験パケットであれば、自アドレス除去部176#i及び一次試験応答パケット組み立て部182#iに一次試験パケットを渡し、(ii)受信パケットが二次試験パケットであれば、二次試験応答パケット組み立て部186#iに二次試験パケットを渡す。(3)自アドレスが含まれていないとき、送信バッファ190#iに書き込む。
【0048】
自アドレス除去部176#iは、自アドレス検索部174#iより渡された一次試験パケットの受信先リストから自アドレスを除去して、二次試験パケット組み立て部178#iに渡す。二次試験パケット組み立て部178#iは、自アドレスが除去された受信先リスト、一次試験パケット中の要求元アドレスを元に二次試験パケットを組み立て、送信バッファ180#iに書き込む。
【0049】
図21は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図21に示すように、二次試験パケットは、ヘッダ、二次試験パケット識別子、要求元アドレス、試験パケット送信元アドレス及び受信先リストを含む。ヘッダは一次試験パケットの場合と同じである。要求元アドレスとは、導通確認元のSWのMACアドレス、即ち、一次試験パケットの要求元SWのMACアドレスであり、例えば、SW140#1が要求元であれば、SW140#1のMACアドレスが設定される。受信先リストとは、二次試験パケットの送信元SWのアドレスを除去した一次試験パケット中の受信先リストである。一次試験応答パケット組み立て部182#iは、自アドレス検索部174#iより渡された一次試験パケットを元に一次試験応答パケットを組み立て、送信バッファ184#iに書き込む。
【0050】
図22は一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図22に示すように、一次試験応答パケットは、ヘッダ、一次試験応答パケット識別子及び応答元アドレスを含む。ヘッダの宛先アドレスは一次試験パケットの要求元SWのMACアドレスであり、他の部分は一次試験パケットと同じである。応答元アドレスとは、一次試験パケットに対して一次試験応答パケットにより応答したSWのMACアドレスであり、例えば、SW140#3が一次試験パケットに応答した場合は、SW140#3のMACアドレスが設定される。二次試験応答パケット組み立て部186#iは、自アドレス検索部174#iより出力された二次試験パケット中の要求元アドレス及び送信元アドレスから二次試験応答パケットを組み立て、送信バッファ188#iに書き込む。
【0051】
図23は二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図23に示すように、二次試験応答パケットは、ヘッダ、二次試験応答パケット識別子、試験パケット送信元アドレス及び応答元アドレスを含む。ヘッダは一次試験応答パケットの場合と同じである。試験送信元アドレスとは、二次試験パケットの送信元SWのMACアドレスであり、例えば、SW140#3が二次試験パケットを送信した場合は、SW140#3のMACアドレスが設定される。応答元アドレスとは、二次試験パケットに応答したSWのMACアドレスであり、例えば、SW140#4が二次試験パケットに応答した場合は、SW140#4のMACアドレスが設定される。送信バッファ156#i,180#i,184#i,188#i,190#i,192#iはFIFOバッファである。
【0052】
応答パケット送信元解析部194#iは、パケットから送信元スイッチのMACアドレスと試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスを取り出す。パケット種別が一次試験パケットの場合、試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスは自分自身のMACアドレスを入れる。このアドレスのペアを受信先リスト照合部196#iに渡す。受信先リスト照合部196#iは、受け取ったアドレスのペアが受信先リストテーブル152#iにあるアドレスであるか否かを確認する。受信先リストにあれば、試験パケットの送信元スイッチから応答パケットの送信元スイッチへの導通が確認されたということになるので、アドレスペアとその間の導通が確認されたことを示す識別子を結果集計部198#iに渡す。
【0053】
結果集計部198#iは、あらかじめ受信先リストテーブル152#iから、応答として想定される応答パケットの送信元スイッチのMACアドレスと試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスのペアのリストを作成しておく。応答が返ってくるたびにチックしていき、全部チェックされたら確認完了となる。受信先リスト照合部196#iから受け取った情報を集計し、全ての区間の導通が確認されたら、その結果をユーザインタフェース部148#iを介して導通確認を起動したネットワーク管理者に通知する。
【0054】
図24は、図18の動作を説明するためのネットワーク構成例を示す図である。SW140#1,140#3,140#4間で導通確認試験を行う場合を例に動作説明をする。
【0055】
(a) 要求元SW140#1の動作
ユーザインタフェース部148#1を介して導通確認指示と確認を行うスイッチ群が指定される。例えば、確認を行うスイッチ群として、SW140#3,140#4が指定されたとする。スイッチ群の指定は、各SWのMACアドレスによって行われると仮定する。受信先リスト作成部150#1は確認を行うSW群のMACアドレスをリストにする。受信先リストは一次試験パケットに載せるだけでなく、応答パケットが返ってきたときにも必要になるため、受信先リストテーブル152#1に書き込む。受信先リスト作成部150#1は作成した受信先リストを一次試験パケット組み立て部154#1に渡す。
【0056】
一次試験パケット組み立て部154#1は、受信先リスト、一次試験パケット識別子、要求元アドレス(自アドレス)、イーサタイプに試験パケットを示すタイプを設定したイーサネットのMACヘッダやFCSを付加してパケットを組み立てる。一次試験パケットは送信バッファ156#1に送られる。実際に伝送路に送信するには他のパケットの送信と競合するのを防止しながら行う必要がある。この競合防止を行うのが多重部158#1及び送信バッファ156#1,180#1,184#i,188#1,190#1,192#1である。多重部158#1より多重された一次試験パケットは従来のSWで行われると同様の転送処理部160#1での転送処理と物理層処理部162#1での物理層処理が行われて、伝送路に送信される。
【0057】
一次試験パケットが送信されると、受信先リストに指定されたスイッチから一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットが帰ってくる。応答パケットは物理層処理部164#1を通って、フィルタ部166#1に入力される。フィルタ部166#1はMACヘッダの宛先アドレスが指定されたアドレスであり、且つ指定されたEther Type値を持つパケットのみを受信バッアァ168#1に送る。応答パケットは要求元スイッチに宛てて送られてくるため、ここで指定されたアドレスは自分自身のMACアドレスである。ここでは、他のスイッチから導通確認が行われる場合のために、ブロードキャストアドレスも指定されたアドレスの一つとして登録しておく。フィルタ部166#1を通過したパケットは、受信バッファ168#1にためられる。
【0058】
受信バッファ168#1から読み出されたパケットは、パケット種別解析部170#1に渡され、パケット種別識別子毎に行き先が分かれる。パケット種別が一次試験応答パケット又は二次試験応答パケットの場合は応答パケット送信元解析部194#1に渡され、それ以外の場合は受信先リスト抽出部172#1に渡される。要求元SW100#1で受信されるのは、一次試験応答パケット又は二次試験応答パケットなので、SW100#3からの一次試験応答パケットは応答パケット送信元解析部194#1に渡される。パケット送信元解析部194#1はパケットから送信元スイッチのMACアドレスと試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスを取り出す。
【0059】
パケット識別子が一次試験パケットの場合、試験パケットの送信元スイッチのアドレスは自分自身のMACアドレスを入れる。このアドレスのペアを受信先リスト照合部196#1に渡す。受信先リスト照合部196#1は受け取ったアドレスのペアが受信先リストテーブル152#1にあるかどうかを確認する。受信先リストテーブル152#1にあれば試験パケットの送信元スイッチから応答パケットの送信元スイッチへの導通が確認されたということになるので、アドレスペアとその間の導通が確認されたことを示す識別子を結果収集部198#1に渡す。
【0060】
結果収集部198#1は受信先リスト照合部196#1から受け取った情報を集計し、全ての区間の導通が確認されたら、その結果をユーザインタフェース148#1を介して導通確認を起動したネットワーク管理者に通知する。結果収集部198#1はあらかじめ受信先リストテーブル152#1から応答として想定される応答パケットの送信元スイッチのMACアドレスと試験パケットの送信元スイッチのMACアドレスのペアのリストを作成しておき、応答が返ってくるたびにチェックしていき、全部チェックされたら確認完了となる。
【0061】
(b) 確認先SW140#3,140#4の動作
確認先SW140#3,140#4では、一次試験パケットが受信されて、パケット種別解析部170#3,170#4に達するまでは確認元SW140#1の動作と同様である。フィルタ部166#3,166#4は宛先がブロードキャストになっている試験パケットも通過する。確認先SW100#3,100#4では、一次試験パケット又は二次試験パケットのみが受信されるため、パケット種別解析部170#3,170#4で受信先リスト抽出部172#3,172#4に送られる。受信先リスト抽出部172#3,172#4は、試験パケットから受信先リストを取り出し、そのリストを受信したパケットとともに自アドレス検索部174#3,174#4に渡す。
【0062】
自アドレス検索部174#3,174#4は、渡されたリストに自分のMACアドレスがあるかどうかを調べる。自分のアドレスがあり、且つそのパケットが一次試験パケットである場合、受信したパケットを自アドレス除去部176#3,176#4と一次試験応答パケット組み立て部182#3,182#4に渡す。リストに自分のアドレスがあり、且つ受信したパケットが二次試験パケットであるならば、受信パケットを二次試験応答パケット組み立て部186#3,186#4に渡す。リストに自分のアドレスがなかった場合は、それは導通確認対象に自分を含んでいない試験パケットなので、SW140#2では、そのまま送信バッファ190#2に渡して、他スイッチに転送する。
【0063】
受信したパケットが一次試験パケットであり且つ自分のアドレスがリストにあった場合、自アドレス除去部176#3,176#4は二次試験パケットに載せる受信先リストを作成するため、一次試験パケットから取り出た受信先リストから自分のMACアドレスを除去した受信先リストを作成し、二次試験パケット組み立て部178#3,178#4に渡す。二次試験パケット組み立て部178#3,178#4は、一次試験パケット組み立て部154#3,154#4と同様にパケット種別識別子やイーサネットヘッダ、FCSなどをつけてパケットを作成し、送信バッファ180#3,180#4に送る。
【0064】
受信したパケットが二次試験パケットで且つ自分のアドレスがリストにあった場合、二次試験応答パケット組み立て部186#3,186#4は、受信した二次試験パケットから試験パケット送信元スイッチのMACアドレスを取り出し、二次試験応答パケットの試験パケット送信元アドレスに入れ、応答元アドレスには自分のアドレスを入れる。そしてパケット種別識別子やヘッダ、FCSなどをつけてパケットを作成し、送信バッファ188#3,188#4に送る。
【0065】
送信バッファ180#3,180#4,184#3,184#4,188#3,188#4,190#3,190#4に送られたパケットは多重部158#3,158#4、転送処理部160#3,160#4,162#3,162#4を経由して伝送路に送信される。導通確認先SW140#3,140#3,140#5の3個ある場合も同様であるが、この時のパケットについて説明する。
【0066】
図25はSW100#1からの一次試験パケットを示す図である。SW140#1が要求元SWである場合には、図25に示すように、要求元アドレスにSW140#1のMACアドレス、受信先リストにSW140#3,140#4,140#5のMACアドレスが設定される。図26はSW140#3からの二次試験パケットを示す図である。図27はSW140#4からの二次試験パケットを示す図である。図28はSW140#5からの二次試験パケットを示す図である。
【0067】
第1実施形態によれば、単一のスイッチからイーサネットのパケットで導通確認を行うことができるようになり、従来の技術ではネットワーク管理者がそれぞれのスイッチにログインするだけで希望するスイッチ間の導通を確認することができ、ネットワーク保守の手間を大幅に削減することが可能となる。
【0068】
第2実施形態
図29は本発明の第2実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図29に示すように、本実施形態では、SWが試験要求元であるとき、一次試験パケットに何回目の試行であるかを示す値である試行カウンタに設定し、一次試験応答パケットや二次試験応答パケットの試行回数毎に結果集計を行い、SWが導通確認先であるとき、二次試験パケット、一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットに試行回数カウンタを中継する。試行回数カウンタ350#iは、受信先リスト作成部352#iが導通確認を開始するたびに生成するカウントトリガを受け取って試行回数をカウントアップする。
【0069】
受信先リスト作成部352#iは、ユーザインタフェース部148#iにより導通確認先の受信先リストを入力すると、試行回数カウンタ350#iにカウントトリガを与える点が図中の受信先リスト作成部150#iと異なる。一次試験パケット組み立て部354#iは試行回数カウンタ350#iをアクセスしてカウンタ値を取り出し、一次試験パケットに試行回数カウンタを設定する点が図18中の一次試験パケット組み立て部154#iと異なる。
【0070】
図30は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図30に示すように、一次試験パケットは図19に示す一次試験パケットに加えて試行回数が設定される。二次試験パケット組み立て部356#iは一次試験パケットに設定されている試行回数を二次試験パケットに設定する点が図18中の二次試験パケット組み立て部178#iと異なる。
【0071】
図31は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図31に示すように、二次試験パケットは図21に示す二次試験パケットに加えて一次試験パケットに設定されていた試行回数が設定される。一次試験応答パケット組み立て部358#iは一次試験パケットに設定されている試行回数を一次試験応答パケットに設定する点が図18中の一次試験応答パケット組み立て部182#iと異なる。
【0072】
図32は一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図32に示すように、一次試験応答パケットは図22に示す一次試験応答パケットに加えて一次試験パケットに設定されていた試行回数が設定される。二次試験応答パケット組み立て部360#iは二次試験パケットに設定されている試行回数を二次試験応答パケットに設定する点が図18中の二次試験パケット組み立て部186#iと異なる。図33は二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図33に示すように、二次試験応答パケットは図23に示す二次試験応答パケットに加えて試行回数が設定される。
【0073】
応答パケット送信元解析部362#iは、一次試験応答パケット並びに二次試験応答パケットの試行回数を応答元アドレス並びに試験パケット送信元アドレス及び応答元アドレスと共に受信先リスト照合部196#iに出力する。試行回数別結果集計部364#iは、予め応答として搭載される応答パケットの送信元SWのMACアドレスと試験パケットの送信元SWのMACアドレスのペアを作成しておくが、このリストを試行回数カウンタ350#iの試行回数毎に別々のリストを作成しておく。受信先リスト照合部196#iからはアドレスの組とともに試行回数も渡されるため、この試行回数でチェックするリストを選択し、チェックする。リストが全部チェックされたら、試行回数とともに結果をユーザインタフェース部148#iを介してネットワーク管理者に通知する。
【0074】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、導通確認の何回目の試行かを識別して結果集計することができ、短時間に複数回の試行を行うことが可能となり、いちいち1回の試行が終わるのを待つ時間を削減することができる。
【0075】
第3実施形態
図34は本発明の第3実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図34に示すように、本実施形態では、特定のスイッチ群だけが受信する予め指定しておいたマルチキャストアドレスを使用し、パケットには受信先リストを載せないようにしている。マルチキャストアドレステーブル450#iは各スイッチの識別子とマルチキャストアドレスとの関係を記憶するテーブルである。マルチキャストアドス選択部452#iは、(i)ネットワーク管理者によりユーザインタフェース部148#iを介して指定されたスイッチ群の識別子をキーにしてマルチキャストアドレステーブル450#iを参照し、該当するマルチキャストアドレスを得、(ii)ネットワーク管理者により指定されたスイッチ群の各スイッチの識別子と該当するマルチキャストアドレスとの対応関係をマルチキャスト対受信先リストテーブル454#iに書き込む。
【0076】
一次試験パケット組み立て部456#iは、マルチキャストアドレス選択部452#iにより選択されたマルチキャストアドレスを元に一次試験パケットに組み立て、送信バッファ156#iに書き込む。
【0077】
図35は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図35に示すように、一次試験パケットのヘッダの宛先アドレスがマルチキャストアドレスであり、図19に示した一次試験パケットと異なり受信先リストが無くなっている。
【0078】
二次試験パケット組み立て部458#iは、自スイッチが属するマルチキャストアドレスが設定されていた一次試験パケットに含まれるマルチキャストアドレスを元に一次試験パケットに組み立て、送信バッファ180#iに書き込む。
【0079】
図36は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図36に示すように、二次試験パケットのヘッダの宛先アドレスがマルチキャストアドレスであり、図20に示した二次試験パケットと異なり受信先リストが無くなっている。
【0080】
フィルタ部460#iは、MACアドレスの宛先アドレスが予め設定されたマルチキャストアドレス又は自スイッチのアドレスであり、且つ試験用イーサタイプが設定された試験パケットのみを受信バッファ168#iに書き込む。マルチキャストアドレス検索部462#iは、自分が受信すべきマルチキャストアドレスであるかを判定し、自分が受信するマルチキャストアドレスであれば、(i)受信パケツトが試験パケットなら二次試験パケット組み立て部458#i及び一次試験応答パケット組み立て部183#iに渡し、(ii)二次試験パケットならば、二次試験応答パケット組み立て部186#iに渡し、(iii)自分が受信するマルチキャストアドレスでなければ、送信バッファ190#iに試験パケットを書き込む。
【0081】
以上説明した第3実施形態によれば、受信先リストをパケットに入れる必要がなくなるため、第1実施形態と同様の効果に加えて、パケットを小さくすることができ、CPU等の負荷を軽減することができる。
【0082】
第4実施形態
図37は本発明の第4実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図37に示すように、本実施形態では、パケットに受信先リストを載せる代わりに、導通確認を行わないスイッチを指定した受信しない先リストを載せるものである。受信及び受信しない先リスト作成部550#iは、ネットワーク管理者によりユーザインタフェース部148#iを介して指示された受信しない先リストと予め設定されたネットワーク全体のリストより、受信先リストを作成して、受信先リストテーブル152#iに書き込み、受信しない先リストを一次試験パケット組み立て部154#iに出力する。一次試験パケット組み立て部552#iは、受け取ったリストを入れた一次試験パケットに入れてパケットを組み立てるだけなので、リストが受信先リストであっても、受信しない先リストであっても動作は同じである。
【0083】
図38は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図38に示すように、一次試験パケットは受信先リストではなく受信しない先リストが設定されている。二次試験パケット組み立て部554#iは、一次試験パケットに載っている受信しない先リストをそのまま二次試験パケットに入れて、送信バッファ180#iに書き込む。
【0084】
図39は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図39に示すように、二次試験パケットは受信先リストではなく受信しない先リストが設定されている。受信しない先リスト抽出部556#iは、一次又は二次試験パケットに載っている受信しない先リストを抽出し、自アドレス検索部558#iに出力する。自アドレス検索部558#iは、試験パケットの受信しない先リストに自分のアドレスがなく、受信したパケットが一次試験パケットの場合は、二次試験パケット組み立て部554#iと一次試験応答パケット組み立て部182#iに受信したパケットを渡す。自アドレス検索部558#iは、受信しない先リストに自分のアドレスがなく、受信したパケットが二次試験パケットの場合は、受信したパケットを二次試験応答パケット組み立て部180#iに渡す。受信しない先リストに自分のアドレスがあった場合は、受信したパケットを送信バッファ190#iに書き込む。
【0085】
以上説明した第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、導通を確認するSWではなく確認しないSWのリストをパケットに載せるため導通を確認するSWよりも確認しないSWの方が少ない場合に、パケットを小さくすることができ、またリストが小さくなるために処理時間を短縮することができる。
【0086】
第5実施形態
図40は本発明の第5実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図40に示すように、本実施形態は、ある特定のVLAN(Virtual LAN:仮想LAN)に属するスイッチ全てについて相互間の導通確認を行う場合に、個々のスイッチアドレスではなく、VLAN−ID値によって試験パケットの受信先を指定できるようにしたものである。VLAN情報作成部650#iは次の機能を有する。(i)ネットワーク管理者によりユーザインタフェース部148#iを介して指定されたVLANを一次試験パケット組み立て部652#iに出力する。(ii)指定されたVLAN−IDのVLAN−ID値からVLANに属するSWリストを受信先リストとしてVLAN対受信先リストテーブル152#iに書き込む。
【0087】
一次試験パケット組み立て部652#iは、VLAN情報作成部650#iにより出力されたVLAN−ID値リストを受信VLANリストとしてパケットにいれて、一次試験パケットに組み立てて、送信バッファ156#iに書き込む。
【0088】
図41は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図41に示すように、一次試験パケットは、受信先リストではなく受信VANリストであるVLAN−ID値が設定される。二次試験パケット組み立て部654#iは、VLAN検索部656#iより出力された一次試験パケットのVLAN−ID値をパケットに入れて、二次試験パケットを組み立てる。
【0089】
図42は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図42に示すように、二次試験パケットは、受信先リストの代わりに、VLAN−ID値が設定される。VLAN検索部656#iは、パケットに載っているVLAN−ID値が自分が属するVLANのVLAN−IDである場合、受信したパケットが一次試験パケットであれば、二次試験パケット組み立て部654#i及び一次試験パケット応答パケット組み立て部182#iに出力する。受信したパケットが二次試験パケットであれば、二次試験応答パケット組み立て部658#iに出力する。パケットに載っているVLAN−ID値が自分の属するVLANのVLAN−ID値でない場合は、送信バッファ190#iに出力する。
【0090】
以上説明した第5実施形態によれば、導通確認を行う対象スイッチをVLANで一括して指定するため、第1実施形態の効果に加えて、パケットを小さくすることができ、またリストが小さくなるために処理時間を短縮することが可能となる。更に、ネットワーク管理者がコマンド等で指定する作業もより簡単にすることが可能となる。
【0091】
第6実施形態
図43は本発明の第6実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。図43に示すように、本実施形態は、短時間に複数回の試行を行い、且つ1回の試行にかかる時間を測定するために、パケットにタイムススタンプを載せるものである。タイムスタンプ作成部750#iは、受信先リスト作成部752#iよりトリガを受け取った時刻を一次試験パケット組み立て部754#iに出力する。受信先リスト作成部752#iは、次の機能を有する。(i)タイムスタンプ生成トリガをタイムスタンプ作成部750#iに与える。(ii)受信先リストを受信先リストテーブル152#iに書き込むとともに一次試験パケット組み立て部754#iに出力する。
【0092】
一次試験パケット組み立て部754#iは、タイムスタンプ生成部750#iより出力された時刻値をタイムスタンプとしてパケットに挿入して、一次試験パケットに組み立てる。
【0093】
図44は一次試験パケットのフォーマットを示す図である。図44に示すように、一次試験パケットはタイムスタンプが設定される。二次試験パケット組み立て部756#iは、自アドレス除去部176#iより出力される一次試験パケットに設定されているタイムスタンプをパケットに挿入し、二次試験パケットに組み立てる。
【0094】
図45は二次試験パケットのフォーマットを示す図である。図45に示すように、二次試験パケットはタイムスタンプが設定される。一次試験応答パケット組み立て部758#iは、自アドレス除去部176#iより出力される一次試験パケットに設定されているタイムスタンプをパケットに挿入し、一次試験応答パケットに組み立てる。
【0095】
図46は一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図46に示すように、一次試験応答パケットはタイムスタンプが設定される。二次試験応答パケット組み立て部760#iは、自アドレス検索部174#iより出力される二次試験パケットに設定されているタイムスタンプをパケットに挿入し、二次試験応答パケットに組み立てる。
【0096】
図47は二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図47に示すように、二次試験応答パケットはタイムスタンプが設定される。応答パケット送信元解析部762#iは、試験応答パケットから、応答元アドレスと試験パケットの送信元スイッチのアドレスのペアとともにタイムスタンプを受信先リスト照合部764#iに出力する。受信先リスト照合部764#iはアドレスのペアと受信先リストテーブル152#iの受信先リストを照合して、マッチするアドレスのペアとともにタイムスタンプをタイムスタンプ別結果集計部766#iに出力する。タイムスタンプ別結果集計部766#iは、予め応答として想定される応答SWのMACアドレスのペアのリストを作成しておくが、このリストをタイムスタンプ生成部750#iのタイムスタンプ値を利用して、予めタイムスタンプ値毎に別々のリストを作成しておく。受信先リスト照合部764#iよりアドレスのペアとともに出力されるタイムスタンプ値でチェックするリストを選択し、チェックする。リストが全部チェックされたら、タイムスタンプ値とともに結果をユーザインタフェース部148#iを介してネットワーク管理者に通知する。
【0097】
第7実施形態
図48は本発明の第7実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。一次試験応答パケットは1つだけ生成すれば良いが、二次試験応答パケットは自分と要求元を除いて導通確認を行うスッチ全ての数だけ生成しなければならない。そこで、第7実施形態は、一次試験応答パケットが到着したら、タイマを起動し、タイマが切れるまでに到着した二次試験パケットについては、それらを纏めた応答パケットを生成し、多重二次試験応答パケットとして要求元に送信するようにしている。図18中の一次試験応答パケット組み立て部182#i及び二次試験応答パケット組み立て部186#iの代わりに、応答情報作成部850#i、応答情報バッファ852#i、タイマ制御部854#i、タイマ856#i及び多重試験応答パケット組み立て部858#iが設けられている。自アドレス検索部860#iは、受信リストに自分のアドレスが見つかった場合、受信したパケットが一次試験パケットであれば、アドレス除去部176#i及び応答情報作成部850#iにパケットを出力する。受信リストに自分のアドレスが見つかり、受信したパケットが二次試験パケットであれば、応答情報作成部850#iに受信したパケットを出力する。受信リストに自分のアドレスが含まれていない場合は、送信バッファ190#iに書き込む。
【0098】
応答情報作成部850#iは、受信したパケットから試験パケットの送信元アドレスを取り出し、応答情報バッファ852#iに書き込む。このとき、パケットに付加情報が含まれている場合はそれも合わせて応答情報バッファ852#iに書き込む。ここで、付加情報とは、第2実施形態や第6実施形態で述べた、試行回数やタイムスタンプをいう。一次試験パケットの場合は要求元スイッチのアドレスが試験パケットの送信元アドレスになる。タイマ制御部854#iは、一次試験パケットを受信したことを自アドレス検索部860#iから通知されるか、タイマ856#iが終了すると、タイマ856#iを起動する。タイマ856#iは終了すると、多重二次試験応答パケット組み立て部858#iに通知する。多重二次試験応答パケット組み立て部858#iは、タイマ856#iよりタイマの終了を通知されると、応答情報バッファ852#iから前回のタイマの終了を通知されてからの試験パケットの送信元アドレスともしあれば付加情報を読み出し、多重二次試験応答パケットを組み立て、送信バッファ188#iに書き込む。尚、試行回数等の付加情報がある場合は、試行回数等の付加情報が同一の送信元アドレス毎に多重二次試験応答パケットを組み立てる。
【0099】
図49は多重二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。図49に示すように、多重二次試験応答パケットは、ヘッダ、多重二次試験応答パケットのパケット識別子、送信元アドレス、試験パケット送信元アドレスリストから構成される。送信元アドレスとは多重二次試験応答パケットの送信元アドレス、試験パケット送信元アドレスリストとは、一次試験パケット又は二次試験パケットの送信元アドレスのリストである。
【0100】
以上説明した第7実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、個々のスイッチが生成する応答パケットの数を削減し、その結果応答パケットを送信するスイッチの処理の付加を軽減するとともに、応答パケットを受信する要求元スイッチの処理の負荷を軽減した導通確認を行うことができる。
【0101】
第8実施形態
図50は本発明の第8実施形態によるSWの機能ブロック図であり、図18中の構成要素と実質的に同一の構成要素には同一の符号を附している。第8実施形態では、二次試験応答パケットを乱数によって決まるランダムな時間間隔で送信することによって要求元に二次試験応答パケットが集中することを防止している。図18中の二次試験応答パケット組み立て部186#iの代わりに、応答情報作成部950#i、応答情報バッファ952#i、乱数発生部954#i、タイマ956#i及び二次試験応答パケット組み立て部958#iが設けられている。自アドレス検索部960#iは、受信リストに自分のアドレスが見つかった場合、受信したパケットが一次試験パケットであれば、アドレス除去部176#i及び一次試験応答パケット組み立て部182#iにパケットを出力する。受信リストに自分のアドレスが見つかり、受信したパケットが二次試験パケットであれば、応答情報作成部950#iに受信したパケットを出力する。受信リストに自分のアドレスが含まれていない場合は、送信バッファ190#iに書き込む。
【0102】
応答情報作成部950#iは、受信したパケットから試験パケットの送信元アドレスを取り出し、応答情報バッファ952#iに書き込む。このとき、パケットに付加情報が含まれている場合はそれも合わせて応答情報バッファ952#iに書き込む。ここで、付加情報とは、第2実施形態や第6実施形態で述べた、試行回数やタイムスタンプをいう。乱数発生部954#iは、タイマ956#iの時間をランダムにするもので、二次試験応答を受信したことを自アドレス検索部960#iから通知されるか、タイマ956#iが終了すると、タイマ956#iにタイマの時間を通知する。タイマ956#iは終了すると、二次試験応答パケット組み立て部958#iに通知する。二次試験応答パケット組み立て部958#iは、タイマ956#iよりタイマの終了を通知されると、応答情報バッファ952#iから試験パケットの送信元アドレスを1つ読み出して、二次試験応答パケットを組み立てて、送信バッファ188#iに書き込む。応答情報バッファ952#iに1つも格納されてない場合は、二次試験応答パケットを作成しない。以上のようにして二次試験応答パケットの発生間隔をランダムにすることができる。
【0103】
以上説明した第8実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、個々のスイッチが応答パケットを生成する間隔をランダムにすることができ、その結果応答パケットを受信する要求元スイッチに応答パケットが集中することを防ぐことができ、要求元スイッチの処理負荷を軽減した導通確認を行うことができる。
【0104】
本発明は以下の付記を含むものである。
【0105】
(付記1) 導通確認先スイッチを指定するスイッチ情報を含む受信先リストを作成する転送情報生成部と、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、一次試験パケット識別子及び前記受信先リストを含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットに含まれる受信先リストから自スイッチ情報を除去した受信先リスト、該一次試験パケットの要求元スイッチ情報及び試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、自スイッチが受信先リストで指定された一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、自スイッチが受信先リストで指定された二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。
【0106】
(付記2) 導通確認先スイッチを示すマルチキャストアドレスを記憶する第1マルチキャストアドレスレジスタと、
自スイッチのマルチキャストアドレスを記憶する第2マルチキャストアドレスレジスタと、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、宛先アドレスとして前記第1マルチキャストアドレスレジスタに記憶されたマルチキャストアドレス及び一次試験パケット識別子を含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットに含まれる要求元スイッチ情報及びマルチキャストアドレス並びに試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、前記第2マルチキャストアドレスレジスタに記憶されたマルチキャストアドレスが宛先として指定された一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、前記第2マルチキャストアドレスレジスタに記憶されたマルチキャストアドレスが宛先として指定された二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。
【0107】
(付記3) 導通確認をしないスイッチを指定するスイッチ情報を含む非受信先リストを作成する非転送情報生成部と、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、一次試験パケット識別子及び前記非受信先リストを含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの非受信先リスト、該一次試験パケットの要求元スイッチ情報及び試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、自スイッチが非受信先リストで指定されていない一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、自スイッチが非受信先リストで指定されていない二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。
【0108】
(付記4) 導通確認先スイッチのVLAN情報を示すVLANリストを作成するVLAN情報生成部と、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、一次試験パケット識別子及び前記VLANリストを含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットに含まれるVLANリスト、該一次試験パケットの要求元スイッチ情報及び試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、自スイッチがVLANリストに指定された一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、自スイッチがVLANリストに指定された二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。
【0109】
(付記5) 一定時間の終了を通知するとともに再起動されるタイマ処理部とバッファとを更に具備し、前記パケット識別部は前記パケット受信部が受信したパケットが一次試験パケットであるとき前記タイマ処理部を起動し、前記二次試験応答パケット生成部は、前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報を前記バッファに蓄積し、前記タイマ処理部より前記終了を通知されると前記バッファに蓄積された試験パケット送信元スイッチ情報を試験パケット送信元スイッチ情報リストに含む二次試験応答パケットを生成することを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0110】
(付記6) 乱数を発生する乱数発生部と、前記乱数発生部が発生した乱数をタイマ値として計時し、該タイマ値が示す時間の終了を通知するタイマ処理部と、バッファとを更に具備し、前記二次試験応答パケット生成部は、前記二次試験パケットを前記バッファに蓄積し、前記タイマ処理部を起動して前記タイマ処理部より前記終了を通知されると二次試験応答パケットを生成することを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0111】
(付記7) 導通確認の試行回数をカウントする試行回数計数部を更に具備し、前記一次試験パケット生成部は前記試行回数計数部がカウントした試行回数を前記一次試験パケットに設定し、前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部は一次試験パケットに設定された試行回数を前記二次試験パケット及び前記一次試験応答パケットにコピーし、前記二次試験応答パケット生成部は前記二次試験パケットに設定された試行回数を前記二次試験応答パケットにコピーし、前記試験結果処理部は前記一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットに設定されている試行回数別に試験結果を集計することを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0112】
(付記8) 導通確認時の時刻を示すタイムスタンプを生成するタイムスタンプ生成部を更に具備し、前記一次試験パケット生成部は前記タイムスタンプ生成部がカウントした試行回数を前記一次試験パケットに設定し、前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部は一次試験パケットに設定されたタイムスタンプを前記二次試験パケット及び前記一次試験応答パケットにコピーし、前記二次試験応答パケット生成部は前記二次試験パケットに設定されたタイムスタンプを前記二次試験応答パケットにコピーし、前記試験結果処理部は前記一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットに設定されているタイムスタンプ別に試験結果を集計することを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載のスイッチ。
【0113】
(付記9) 導通確認用の前記一次及び二次試験パケット並びに一次及び二次試験応答パケットと導通確認用ではないパケットとの識別をイーサタイプにより識別することを特徴とする付記1〜8いずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0114】
(付記10) 前記一次試験パケット及び前記二次試験パケットの宛先アドレスはブロードキャストアドレスであることを特徴とする付記1,3,4のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0115】
(付記11) 前記一次試験パケット生成部が生成した一次試験パケットを蓄積する第1送信バッファと、前記二次試験パケット生成部が生成した二次試験パケットを蓄積する第2送信バッファと、前記一次試験応答パケット生成部が生成した一次試験応答パケットを蓄積する第3送信バッファと、前記二次試験応答パケット生成部が生成した二次試験応答パケットを蓄積する第4送信バッファと、自スイッチが指定されていない、一次及び二次試験パケット並びに一次及び二次試験応答パケットを蓄積する第5送信バッファと、導通確認以外のパケットを蓄積する第6送信バッファと、前記第1〜第6送信バッファに蓄積されたパケットを多重する多重部とを更に具備したことを特徴とする付記1〜6のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0116】
(付記12) 前記一次試験応答パケット生成部を無くし、前記パケット識別部は一次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡し、前記二次試験応答パケット生成部は前記二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報リストに前記一次試験パケットの要求元スイッチ情報を載せ、前記試験結果処理部は二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報リスト及び送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計することを特徴とする付記5記載の導通確認機能を有するスイッチ。
【0117】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、イーサネットのレイヤで導通試験の実行ができ、且つ一つのスイッチにログインするだけで全てのスイッチ間の導通を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1原理図である。
【図2】一次試験パケットの流れを示す図である。
【図3】一次試験応答パケットの流れを示す図である。
【図4】二次試験パケットの流れを示す図である。
【図5】二次試験応答パケットの流れを示す図である。
【図6】導通確認先が3個の場合を示す図である。
【図7】一次試験パケットの流れを示す図である。
【図8】二次試験パケットの流れを示す図である。
【図9】二次試験パケットの流れを示す図である。
【図10】二次試験パケットの流れを示す図である。
【図11】本発明の第2原理図である。
【図12】本発明の第3原理図である。
【図13】本発明の第4原理図である。
【図14】本発明の第5原理図である。
【図15】本発明の第6原理図である。
【図16】本発明の第7原理図である。
【図17】本発明の第8原理図である。
【図18】本発明の第1実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図19】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図20】図19中のヘッダのフォーマットを示す図である。
【図21】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図22】一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図23】二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図24】ネットワーク構成例を示す図である。
【図25】一次試験パケットを示す図である。
【図26】二次試験パケットを示す図である。
【図27】二次試験パケットを示す図である。
【図28】二次試験パケットを示す図である。
【図29】本発明の第2実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図30】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図31】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図32】一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図33】二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図34】本発明の第3実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図35】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図36】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図37】本発明の第4実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図38】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図39】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図40】本発明の第5実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図41】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図42】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図43】本発明の第6実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図44】一次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図45】二次試験パケットのフォーマットを示す図である。
【図46】一次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図47】二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図48】本発明の第7実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図49】多重二次試験応答パケットのフォーマットを示す図である。
【図50】本発明の第8実施形態によるSWの構成を示す図である。
【図51】従来の導通確認方式を示す図である。
【符号の説明】
10#i,30#i,50#i,70#i SW
80#i,90#i,100#i,110#i SW
12#i,32#i,52#i,91#i 転送先情報生成部
14#i,36#i,56#i 一次試験パケット生成部
74#i,84#i,93#i 一次試験パケット生成部
16#i パケット受信部
18#i 試験パケット検出部
20#i,76#i,102#i パケット識別部
22#i,38#i,58#i,78#i 二次試験パケット生成部
86#i,94#i 二次試験パケット生成部
24#i,40#i,95#i 一次試験応答パケット生成部
26#i,42#i,96#i 二次試験応答パケット生成部
27#i パケット送信部
28#i 応答パケット検出部
30#i,108#i 試験結果処理部
34#i 試行回数計数部
44#i 試行回数別試験結果処理部
54#i,56#i マルチキャストアドレスレジスタ
72#i 非転送先情報生成部
82#i VLAN情報生成部
86#i パケットVLAN識別部
92#i タイムスタンプ生成部
97#i タイムスタンプ別試験結果処理部
104#i 応答パケット生成部
106#i,114#i タイマ処理部
112#i 乱数発生部
116#i 二次試験応答パケット生成部
Claims (5)
- 導通確認先スイッチを指定するスイッチ情報を含む受信先リストを作成する転送情報生成部と、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、一次試験パケット識別子及び前記受信先リストを含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットに含まれる受信先リストから自スイッチ情報を除去した受信先リスト、該一次試験パケットの要求元スイッチ情報及び試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、自スイッチが受信先リストで指定された一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、自スイッチが受信先リストで指定された二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。 - 導通確認先スイッチを示すマルチキャストアドレスを記憶する第1マルチキャストアドレスレジスタと、
自スイッチのマルチキャストアドレスを記憶する第2マルチキャストアドレスレジスタと、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、宛先アドレスとして前記第1マルチキャストアドレスレジスタに記憶されたマルチキャストアドレス及び一次試験パケット識別子を含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットに含まれる要求元スイッチ情報及びマルチキャストアドレス並びに試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、前記第2マルチキャストアドレスレジスタに記憶されたマルチキャストアドレスが宛先として指定された一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、前記第2マルチキャストアドレスレジスタに記憶されたマルチキャストアドレスが宛先として指定された二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。 - 導通確認先スイッチのVLAN情報を示すVLANリストを作成するVLAN情報生成部と、
要求元スイッチ情報として自スイッチ情報、一次試験パケット識別子及び前記VLANリストを含む一次試験パケットを生成する一次試験パケット生成部と、
パケットを送信するパケット送信部と、
パケットを受信するパケット受信部と、
二次試験パケット識別子、前記パケット受信部が受信した一次試験パケットに含まれるVLANリスト、該一次試験パケットの要求元スイッチ情報及び試験パケット送信元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験パケットを生成する二次試験パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した一次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、一次試験応答パケット識別子及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む一次試験応答パケットを生成する一次試験応答パケット生成部と、
宛先として前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの要求元スイッチ情報が示すスイッチ、二次試験応答パケット識別子、該二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報及び応答元スイッチ情報として自スイッチ情報を含む二次試験応答パケットを生成する二次試験応答パケット生成部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験パケットであるか否かを検出する試験パケット検出部と、
前記パケット受信部が受信したパケットが一次又は二次試験応答パケットであるか否かを検出する応答パケット検出部と、
前記試験パケット検出部により検出された一次又は二次試験パケットについて、自スイッチがVLANリストに指定された一次試験パケットを前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部に渡し、自スイッチがVLANリストに指定された二次試験パケットを前記二次試験応答パケット生成部に渡すパケット識別部と、
前記応答パケット検出部により検出された、一次又は二次試験応答パケットの応答元スイッチ情報及び二次試験応答パケットの試験パケット送信元スイッチ情報に基づいて試験結果を集計する試験結果処理部と、
を具備したことを特徴とする導通確認機能を有するスイッチ。 - 導通確認の試行回数をカウントする試行回数計数部を更に具備し、前記一次試験パケット生成部は前記試行回数計数部がカウントした試行回数を前記一次試験パケットに設定し、前記二次試験パケット生成部及び前記一次試験応答パケット生成部は一次試験パケットに設定された試行回数を前記二次試験パケット及び前記一次試験応答パケットにコピーし、前記二次試験応答パケット生成部は前記二次試験パケットに設定された試行回数を前記二次試験応答パケットにコピーし、前記試験結果処理部は前記一次試験応答パケット及び二次試験応答パケットに設定されている試行回数別に試験結果を集計することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
- 一定時間の終了を通知するとともに再起動されるタイマ処理部とバッファとを更に具備し、前記パケット識別部は前記パケット受信部が受信したパケットが一次試験パケットであるとき前記タイマ処理部を起動し、前記二次試験応答パケット生成部は、前記パケット受信部が受信した二次試験パケットの試験パケット送信元スイッチ情報を前記バッファに蓄積し、前記タイマ処理部より前記終了を通知されると前記バッファに蓄積された試験パケット送信元スイッチ情報を試験パケット送信元スイッチ情報リストに含む二次試験応答パケットを生成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導通確認機能を有するスイッチ。
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- 2003-05-07 JP JP2003129434A patent/JP2004336375A/ja not_active Withdrawn
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