JP2004335840A - 基板からの水分除去装置及び水分除去方法 - Google Patents

基板からの水分除去装置及び水分除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の表面に形成されたホール内に残存した水分及び/又は層間絶縁膜中に含浸する水分を確実に除去することが可能な基板からの水分の除去方法及び除去装置を提供する。
【解決手段】水分Pを除去すべき基板Aの表面A1に沿って、該表面A1近傍の空間に一方向の気流を発生させる段階と、該気流の一部を該表面A1から離れる向きに偏向させる段階とを有し、それにより、前記近傍の空間に局部的な減圧を発生させて、基板内部に含浸する水分Pを引き出して、引き出された水分Pを気流により基板Aから除去することを特徴とする基板Aからの水分除去方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板からの水分除去装置及び水分除去方法に関し、更に詳細には、基板の内部に含浸している水分を確実に除去することが可能な基板からの水分除去装置及び水分除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、超LSIデバイスの高性能化及び高集積化の要請から、半導体基板は、水平方向には微細化が、一方垂直方向には配線の多層化がそれぞれ追求されている。このような半導体基板の製造工程において、基板に付着した不純物、不要な膜或いは不要な処理液を薬液或いは純水によって取り除く基板の洗浄工程とともに、洗浄工程で用いた、基板に付着残存する薬液或いは純水を除去する乾燥工程は、必要不可欠な工程であり、これらの工程をいかに効率的に行うかが、半導体基板の製造コストに多大な影響を与える。
【0003】
特に最近、STI(shalloW trench isolation)のもとで、Cuによる埋め込み配線と、いわゆるloW−k材による層間絶縁膜とのシステムインテグレーションが推進されており、いずれも余分な絶縁膜或いは埋め込み金属をCMP(chemical mechanical polishing)により研磨して平坦化を図るのが必須であり、このようなCMPにより研磨された絶縁膜、金属等不純物を薬液により洗浄して、残存した薬液或いはリンス液を基板から完全に除去する必要がある。
【0004】
Cuによる埋め込み配線は、いわゆるダマシン工程或いはデュアルダマシン工程により行われる。ダマシン法は、別名埋め込み配線と称せられる方法であり、絶縁膜に上層の配線と下層の配線とを連結するためのコンタクトホールを形成して、その上部に配線材料となる金属膜を成膜した後、溝以外の部分の金属をCMPで除去するものであり、特にデュアルダマシン工程は、エッチングによる層間絶縁膜の配線パターン溝とともに、ビアホールを形成する点がダマシン工程と異なり、いずれにしても、基板に形成されるホールのアスペクト比が、例えば、従来の5前後から10以上へと必然的に大きくなる。このため、ホール内に残った薬液、純水をホールから取り除いて、基板から除去するのは非常に困難である。
【0005】
一方、loW−k材の層間絶縁膜について説明すれば、図6及び図7に示すように、Si層の上に絶縁層、さらに絶縁層を貫通する形態でコンタクトホール或いはビアホールH(アスペクト比は、d2/d1)が形成されている。低誘電率材料は、例えば、Al−Cu向けにはシロキサン系からなる無機もしくは有機系素材(図6のloWkA)、Cu向けにはより低誘電率を実現するための素材として、多孔質素材(図7のloWkB)が知られている。
【0006】
前者のシロキサン系素材は、特に熱に弱く、200℃以上に加熱されると、組成破壊が起こり、それに伴い膜中に水分が生成される危険性が高まる。また、処理工程の条件によっても、処理工程条件そのものの影響により膜中に水分が生成したり、或いは処理工程後の洗浄工程の際使用される超純水により、膜中に水分が含浸する可能性が高い。
【0007】
それに対して、後者の多孔質素材は、無機系である場合が多く、低誘電率を実現するのに有効な膜ではあるが、その多孔質構造に起因して膜内部に水分を吸収しやすい。
【0008】
配線工程において、このようなホール形状の内部、或いは素子を形成する成膜内部の水分が、配線形成後ホール内の残水分と配線素材の金属との化学反応によりポイゾンドホールとなって金属配線を腐食する主要因となったり、或いは絶縁膜へのクラックの発生によりアフターコロージョンの原因となったりして、いずれも、半導体基板製品の品質に多大な悪影響を及ぼす。
【0009】
したがって、成膜処理前に、素子の内部に残存する水分を完全に除去することは、必要不可欠である。
【0010】
ここで、従来の基板からの水分の除去技術について説明すれば、以下に示すように、スピン乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥及びIPAによる乾燥の4つのタイプに分類可能である。
【0011】
スピン乾燥は、例えば特開平11−102882号公報に開示されているように、基板の表面に付着した水分を遠心力により強制的に吹き飛ばすものであり、基板の内部に含浸する水分を除去するのは、困難であり、含浸する水分を除去するために回転数を増大させると、発塵、帯電、ウェハー破損を生じ易い。
【0012】
特に、LCD用基板は、1辺の長さが1000mm以上に及ぶ大型矩形形状であり、高速回転により基板の表面から水分を除去するのは余計に困難である。
【0013】
加熱乾燥は、例えば特開平10−242109号公報に開示されているように、水分を加熱により気化させて基板から除去するものであり、この点でスピン乾燥に比べて基板の内部に含浸する水分を除去することはある程度可能である。しかしながら、そのために基板に形成された素子に熱履歴に影響を与えるため、場合により品質の劣化を生じる。 特に、絶縁膜の内部に浸透した水分を有効に除去するには、基板の温度を上昇させる必要があるため、過度の加熱を必要とする場合(例えば100℃以上)があり、その際基板の表面に形成されている素子自体を熱によって変質或いは破壊する恐れが大きい。更に、素子の超微細化が進む昨今、基板の表面に形成されるコンタクトホールやビアホールを中心とする高アスペクト比パターンの凹凸が原因で、加えた熱によるパターン変形や膜変質などが発生しやすい状況となっている。特に、層間絶縁膜がシロキサン系素材の場合には、前述のように、酸素存在下における加熱により、逆に膜内部に新たに水分が生成される結果を招いてしまう。
【0014】
このため、単に熱による乾燥だけで、素子の品質を保持しつつ、内部に含浸した水分を有効に乾燥除去するのは極めて困難であるか、或いは略不可能である。
【0015】
減圧乾燥は、例えば特開平7−130722号公報に開示されているように、基板を収納するポット内部を減圧することにより、基板の内部に含浸する水分を基板の表面に引き出すことにより、基板から除去するものである。しかしながら、絶縁膜の内部に浸透した水分を有効に除去するには、真空度を上昇させて、内部の水分を基板表面に物理的に吸い出す必要がある。しかしながら、基板の表面に形成されるコンタクトホールやビアホールを中心とする、高アスペクト比パターンの凹凸が原因で、たとえ真空度を上昇させても、これらのホール内に残存する水の表面張力や親水性成膜の影響により、内部の水分を吸い出すことができないか、可能であるとしても非常に多くの時間を要する。特に、層間絶縁膜が多孔質素材の場合には、その多孔質構造から孔内の水分を物理的に吸い出すのは困難である。さらには、ポット内部全体を減圧するために、ポット自体の強度確保の観点から、必然的にポット自体の肉厚がかさみ、装置自体の重量化、コスト増大を引き起こす。
【0016】
IPAによる乾燥は、例えば特開2002−367952号公報に開示されているように、加熱したイソプロピルアルコール(以下、IPAと略称する)の蒸気を利用するものであり、純水とIPAとの蒸気圧差を利用して基板上で両者の置換を行い、水と置換されたIPAを、基板全体を大気開放若しくは減圧した状態の雰囲気に静置することにより、IPAを気化させ、除去するものである。一方、例えば特開2002−016038号公報に開示されているように、IPAと水との表面張力差のみならず、IPAの高い浸透性及び水への高い溶解性をも利用することにより、基板表面にIPAを自由落下させながら、水とIPAを置換の後、IPAを気化させる、いわゆるマランゴニ効果を利用したマランゴニ乾燥技術が開発されている。
【0017】
このような従来のIPAを利用した乾燥技術においては、IPAの水への拡散を指定時間内(例えば2分以内)において実現するのは、非常に困難であり、そのため水分の除去を短時間で達成することは困難である。また、IPAは、消防法の危険物第4類アルコール類に分類され、可燃性及び暴爆性を有するので、安全性或いは管理コストの点から、極力その使用は避けるのが望まれる。このため、安全確保の観点から他の処理装置とは別の場所に設置せざるを得ないため、一連の基板の処理をインサイチュで行うことが困難である。これにより、例えば、処理工程から乾燥工程までの搬送工程中に、基板の表面にウォータマークが発生して、製品の品質を劣化させることがある。
【0018】
このように、基板への加熱を不要にするとともに他の処理工程とインサイチュで行うことを可能にすることにより、基板に形成されている素子へ悪影響を及ぼすことなく、基板の表面に付着した水分のみならず、基板の内部に含浸する水分をも確実に除去することができる基板からの水分除去技術が要望されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記課題に鑑み、本発明の目的は、基板の表面に形成されたホール内に残存した水分及び/又は層間絶縁膜中に含浸する水分を確実に除去することが可能な基板からの水分の除去方法及び除去装置を提供することにある。
【0020】
本発明の目的は、基板への加熱を不要にするとともに他の処理工程とインサイチュで行うことを可能にすることにより、基板に形成されている素子へ悪影響を及ぼすことなく、基板の表面に付着した水分のみならず、基板の内部に含浸する水分をも確実に除去することができる、基板からの水分除去方法及び除去装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による基板からの水分の除去方法は、
水分を除去すべき基板の表面に沿って、該表面近傍の空間に一方向の気流を発生させる段階と、
該気流の一部を該表面から離れる向きに偏向させる段階とを有し、
それにより、前記近傍の空間に局部的な減圧を発生させて、基板内部に含浸する水分を引き出して、引き出された水分を気流により基板から除去する構成としている。
【0022】
上記目的を達成するために、本発明による基板からの水分の除去方法は、
基板の表面の水分を除去する、基板からの水分除去方法において、
基板の表面近傍のスペースにコアンダ翼を配置する段階と、
該コアンダ翼の曲面部に向かって、水分を除去すべき基板の表面に沿って一方向の気流を流す段階と、を有し、
それにより、該曲面部まわりの前記スペースの圧力を低下させて、基板内に含浸する水分を引き出して、基板から除去する構成としている。
【0023】
上記目的を達成するために、本発明による基板からの水分の除去方法は、
基板を略水平面内で回転させることにより基板の表面の水分を除去する、基板からの水分除去方法において、
曲面部を下向きにして、該曲面部の頂部が基板の表面に最も近接するように、コアンダ翼を基板の表面上方に位置決めするとともに、前記コアンダ翼の前縁から後縁への向きを基板の回転接線方向に合わせるように向き合わせする段階を有し、
それにより、前記曲面部の前縁から頂部を経て後縁まで曲面部に沿う気流が、基板の内部に含浸している水分を引き出して、基板から除去する、構成としている。
【0024】
また、前記コアンダ翼の前縁に向かって、前記コアンダ翼の軸線に沿って基板の表面に略平行に不活性ガスを噴射させる段階をさらに有するのがよい。
【0025】
加えて、前記不活性ガスは、水分の除去に応じて100℃以下に加熱されるのがよい。
【0026】
さらに、基板の内部に含浸している水分を除去する間、回転する基板の中心と基板の外周縁とを結ぶ線上に沿って前記コアンダ翼を移動させる段階をさらに有するのがよい。
【0027】
上記目的を達成するために、本発明による基板からの水分の除去方法は、
不活性ガスを利用して基板の表面の水分を除去する、基板からの水分除去方法において、
曲面部を下向きにして、該曲面部の頂部が基板の表面に最も近接するように、コアンダ翼を基板の表面上方に位置決めする段階と、
前記コアンダ翼の前縁に向かって、前記コアンダ翼の軸線に沿って基板の表面に略平行に不活性ガスを噴射させる段階とを有し、
それにより、前記曲面部の前縁から頂部を経て後縁まで曲面部に沿う不活性ガス流れが、基板の内部に含浸している水分を引き出して、基板から除去する、構成としている。
【0028】
また、基板がLCD用基板の場合、前記コアンダ翼と前記LCD用基板との間で前記LCD用基板の長手方向に相対移動させる段階を有するのがよい。
【0029】
上記目的を達成するために、本発明による基板からの水分の除去装置は、
基板を略水平面内で回転させることにより、基板の表面上の水分を除去する、基板からの水分除去装置において、該水分除去装置は、
一方の側が曲面部を形成するコアンダ翼を有し、該曲面部は、前縁から頂部までの第1曲面部と、該頂部から後縁までの第2曲面部とを有し、
基板の回転によって基板の表面に発生する気流が、前記第1曲面部に向かって流れるように、前記曲面部を下向きにして、前記コアンダ翼を基板の表面上方に位置決めするとともに、前記コアンダ翼の前縁から後縁への向きを基板の回転接線方向に合わせるように向き合わせをし、
それにより、前記第2曲面部の下方に位置する基板の内部に含浸する水分を引き出して、除去する、構成としている。
【0030】
また、前記コアンダ翼は、その長手方向の断面が翼形状をなし、長手方向に直交する幅方向に厚みを有するのがよい。
【0031】
さらに、前記コアンダ翼は、その迎え角が調整可能であるのがよい。
【0032】
上記目的を達成するために、本発明による基板からの水分の除去装置は、
不活性ガスを基板に噴射する不活性ガス噴射手段を有し、噴射された不活性ガスを利用して基板の表面の水分を除去する、基板からの水分除去装置において、該水分除去装置は、
一方の側が、前縁から頂部を経て後縁に向かう曲面部を形成するコアンダ翼と、
下方に臨み長手方向に延びる開口部を有し、内部に前記コアンダ翼を前記曲面部を下向きに前記コアンダ翼の軸線を長手方向に整列するように固定した不活性ガス流路とを有し、
前記不活性ガス噴射手段は、前記不活性ガス流路の前記コアンダ翼の前縁に対する近位側の端開口部に、該端開口部を覆う不活性ガス噴射ノズルプレートを有する、構成としている。
【0033】
また、前記不活性ガス噴射ノズルプレートは、前記不活性ガス流路の前記端開口部全体に亘って均等に分散配置した複数の不活性ガス噴射ノズルを有し、各々の不活性ガス噴射ノズルは、前記不活性ガス流路の長手方向に向けられている、のがよい。
【0034】
【作用】
本発明は、基板の回転により発生する気流或いは別途基板の表面に沿う不活性ガス流れを利用することにより、基板の表面上方近傍に配置したコアンダ翼により、基板の表面に局所的に減圧部を発生させて、基板に形成されたホール内に残存する水分或いはいわゆるloW−k材層間絶縁膜内に含浸した水分、総じて基板の内部に含浸した水分を一旦基板の表面に引き出し、引き出された水分を基板から除去するものである。ここに、コアンダ翼はコアンダ効果を奏する翼であり、コアンダ効果とは、流れの中に物体を置いたときに、流体がその物体の表面に沿って流れようとする流体の性質をいう。
【0035】
より詳細には、本発明において、基板が高速回転すると、基板の表面上方近傍の気流は、粘性により基板に引っ張られて流れ、コアンダ翼の前縁から後縁に向かって高速で流れる。このため、コアンダ翼の曲面部と基板の上面との間の気流は、ベルヌーイの定理により減圧され、コアンダ翼の頂部で圧力の低下が最大となる。さらに、気流の一部は、コアンダ効果によりコアンダ翼の前縁から頂部を通って後縁まで曲面部に沿って流れ、コアンダ翼が気流の一部を偏向する結果、基板の上面とコアンダ翼の曲面部との間のスぺースは、より減圧される。
【0036】
よって、ホール内に残存する水分は、開口部を介して引き出され、引き出された水分は気流によって同伴され、かくしてホール内の水分を基板から除去することが可能となる。別途基板の表面に沿う不活性ガス流れを利用する場合も同様であり、特に基板の回転数とは独立に不活性ガス流れの流量或いは温度を調整することが可能であり、それによりきめの細かい水分除去処理が可能となる。
【0037】
以上のように、本発明では、従来のスピン乾燥のように、基板を高速回転させる必要がなく、従来の加熱乾燥のように、基板を加熱する必要がなく、さらにまた従来の減圧乾燥のように、基板の配置された周囲環状全体を減圧する必要もなく、加えて従来のIPAによる乾燥のように、危険物であるIPAを使用する必要なく、他の処理とともにインサイチュで、基板の内部に含浸した水分を除去することが可能になる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る基板からの水分の除去装置を詳細に説明する。図1は、本発明による実施形態の処理ユニットの外観を示す概略側面図である。図2は、本発明による実施形態の水分除去装置の外観を示す概略斜視図である。図3は、本発明による実施形態の水分除去装置の使用方法を示す概略平面図である。図4は、本発明による実施形態の水分除去装置の作用を示す部分側面図である。図5は、本発明による別の実施形態の水分除去装置の作用を示す部分側面図である。
【0039】
図1に示すように、基板Aの処理ユニット10は、基板Aの回転保持装置12と、基板Aへの処理液供給装置14と、基板Aからの水分除去装置16とから概略構成されている。
【0040】
ここに、本明細書では、基板Aの処理とは、処理流体を用いた基板Aの洗浄処理、乾燥処理、リンス処理、及びエッチング処理を含む意味に用いる。
【0041】
図1に示すように、基板Aの回転保持装置12は、略鉛直な軸線Xを中心に回転可能なスピンチャック18と、スピンチャック18に下方から連結した、スピンチャック18を回転駆動する駆動シャフト部20とを有する。スピンチャック18は、いわゆるチャック面を形成するほぼ水平な上面24を有し、上面24の大きさは、基板Aの外径より大きく、基板Aの外径は、例えば8インチ、或いは12インチである。上面24には、後述するように、チャック面の周方向に等角度間隔を隔てて、少なくとも3つの支持ピン26が配置され、これらの支持ピン26によって、基板Aを保持するようにしている。
【0042】
駆動シャフト部20は、駆動シャフト部20を回転させる機構を有し、モータ、モータに連結されたプーリ、シャフト部に連結されたプーリ、及び両プーリ間の回転を伝動する伝動ベルト(いずれも図示せず)とを有する。駆動部20により、チャック面、かくして基板Aを支持する支持ピン26ごと回転軸線Xを中心に回転するようになっている。基板Aの回転数は、基板Aの工程に応じて定められ、一般的に処理工程の場合、200ないし3000RPM、乾燥工程の場合には、それより高速の3000ないし5000RPMである。
【0043】
処理液は、酸、アルカリ又は有機溶媒その他の薬液、純水又は脱イオン水等であり、処理内容、たとえば除去洗浄する対象が、パーティクル、ポリマー、金属等のどの異物か、或いは酸化膜、窒素化膜、CMPによって発生した変質膜等のどの膜であるのかに応じて、適宜決定すればよい。
【0044】
次に、基板Aへの処理液供給装置14は、基板Aの上面A1の中心に向かって処理液を供給するように構成され、処理液供給源11に調整弁13、流量計15、及びフィルター17を介して基板Aの上方に処理供給ノズル19が設けられている。
【0045】
基板Aのまわりには、基板Aの外周縁A2を取り囲むように配置された環状流路30が設けられ、基板Aの上面A1に供給された処理液が、遠心力の作用によって基板Aの外周縁A2に向かって外方に飛散されるときに、処理液を環状流路30内に受け入れて回収し、場合により再利用可能なようにしている。
【0046】
なお、処理ユニット10のうち処理液に接する部材の材質は、使用する処理液に応じてテフロン(登録商標)、ポリプロピレン、PVDF或いは塩化ビニル等の合成樹脂から選択するのがよい。
【0047】
図1および図2に示すように、水分除去装置16は、一方の側が曲面部を形成するコアンダ翼40と、コアンダ翼40を内部に収納する不活性ガス流路42と、不活性ガス流路42の一方の端開口部44に取り付けられた不活性ガス噴射プレート46とから概略構成されている。
【0048】
コアンダ翼40は、その長手方向の断面が翼形状をなし、特に図2に示すように、長手方向に直交する幅方向に厚みを有する。コアンダ翼40の長手方向の断面における曲面部は、前縁48から頂部50まで延びる連続的で滑らかな曲面の第1曲面部52と、該頂部50から後縁54まで延びる連続的で滑らかな曲面の第2曲面部56とを有する。曲面部の形状は、コアンダ翼40によりコアンダ効果を奏するような形状とすればよい。より詳細には、基板Aの回転によって発生する基板Aの表面近傍の気流及び/又は不活性ガス噴射プレート46から噴射される不活性ガス流れがコアンダ翼40に沿って流れる限り、どのような曲面形状でもよい。
【0049】
不活性ガス流路42は、互いに略平行に延びる側面51、53と、両側面51、53に連結した上面55とを有し、断面が略コの字状をなす。両側面51、53のそれぞれの下縁57、59により、下方に臨み長手方向に延びる開口部58が形成されている。不活性ガス流路42の内部において、コアンダ翼40は曲面部を下向きに、曲面部の頂部50が基板Aの表面に最も近接するように配置され、コアンダ翼40の軸線を長手方向に整列するように、上面55に固定されている。
【0050】
不活性ガス噴射ノズルプレート46は、不活性ガス流路42のコアンダ翼40の前縁48に対する近位側の端開口部44に、端開口部44を覆うように設けられ、不活性ガス供給源63に接続されている。不活性ガス噴射ノズルプレート46は、不活性ガス流路42の端開口部44全体に亘って均等に分散配置した複数の不活性ガス噴射ノズル60を有し、各々の不活性ガス噴射ノズル60は、不活性ガス流路42の長手方向に向けられている。複数の不活性ガス噴射ノズル60の各々のノズル径或いは噴射ノズルの数は、コアンダ翼40に沿って流れが生じやすいように適宜定めればよい。不活性ガスは、たとえば窒素ガスでよい。
【0051】
不活性ガス流路42のコアンダ翼40の後縁54に対する近位側には、上方に延びる排気筒62が設けられ、不活性ガス噴射ノズル60から噴射された不活性ガス流れが、コアンダ翼40により偏向された後、排気筒62を経て周囲に排気されるようにしている。
【0052】
水分除去装置16を基板Aの中心と基板Aの外周縁A2とを結ぶ線上に沿って移動させる水分除去装置16の移動装置64が設けられている。移動装置は、通常の駆動モータ、駆動力伝達機構からなる。水分除去装置16を作動させる間、基板Aを回転させつつ移動装置64により水分除去装置16を基板Aの中心と基板Aの外周縁A2とを結ぶ線上に沿って移動させることにより、水分除去装置16自体を基板Aの表面全体に亘って移動させることなしに、基板Aの表面全体について水分除去を行うことが可能になる。
【0053】
図3は、本水分除去装置16の使い方を示す平面図である。図3(a)は、不活性ガスを噴射させずに、基板Aの高速回転を利用して水分を除去するタイプ、図3(b)は、不活性ガスの噴射を利用するとともに、基板Aを中速回転させて水分を除去するタイプ、図3(c)は、不活性ガスの噴射を利用するとともに、基板Aを低速回転或いは回転させずに水分を除去するタイプである。
【0054】
図3(a)によれば、基板Aの高速回転(たとえば数千rpm)により基板Aの表面に付着した水分を除去するとともに、基板Aの高速回転により発生する気流を利用することにより、基板Aの内部に含浸した水分を基板Aの表面に引き出し、引き出した水分を気流が基板Aから除去することが可能である。この点で、この使い方は、基板Aの内外に付着する水分を一度に除去することが可能であり、特に基板Aからの水分除去工程を短時間で行う必要がある場合に有効である。基板の周速が基板の回転中心に近いほど低速になることに鑑み、D1およびD2により示すように、不活性ガス流路の長手方向長さを基板の回転中心に近いほど長くしている。水分除去装置16をZ方向に往復移動させてもよい。
【0055】
図3(b)によれば、基板Aの中速回転(たとえば数百rpm)により発生する気流とともに、別途不活性ガス流れWを利用することにより、基板Aの内部に含浸した水分を基板Aの表面に引き出し、気流及び不活性ガス流れWが引き出した水分を基板Aから除去することが可能である。この点で、この使い方は、基板Aの回転による発生する気流とは独立に不活性ガスの流量を調整することにより、基板Aの内部への水分の含浸形態、例えばホールのアスペクト比、或いは層間絶縁膜の種類等に応じて、水分の除去効率を調整することが可能となる。水分除去装置16をZ方向に往復移動させてもよい。この場合、水分除去装置16が基板Aの中心に近い位置にあるときには、気流の速度が低いため不活性ガス流れWにより補い、逆に基板Aの外縁に近い位置にあるときには、気流の速度が高いため、不活性ガス流れWを抑制するようにしてもよい。特に、水分の除去の状況に応じて不活性ガスを100℃以下に加熱して供給することにより、微細パターン内における水粒子の動きの活発化を通じて、基板Aに対し悪影響を及ぼすことなしに、アトランダムな微細パターンの向きに影響を受けやすい水分除去装置16による水分除去の欠点を補うことが可能となる。
【0056】
図3(c)によれば、不活性ガス流れWのみを利用することにより基板から水分除去を行うので、特に大型の基板AであるLCD用基板Aを処理する場合に有効である。基板Aを低回転(たとえば数十rpm)させながら、水分除去装置16を基板Aの中心と基板Aの外周縁A2とを結ぶ線上に沿ってZ方向に移動させることにより、水分除去装置16を基板Aの表面全体に亘って移動させることなしに、基板Aの表面全体について水分除去を行うことが可能になる。また、基板Aを回転させないで、水分除去装置16を基板Aに対して、或いは基板Aを水分除去装置16に対して基板Aの長手方向に移動させてもよい。
【0057】
図4を参照しながら、以上の構成を有する基板Aからの水分除去装置16の作用を、図3(b)の場合について以下に説明する。
【0058】
前提として、処理工程において、基板Aは処理液により処理され、洗浄工程において、基板Aから不純物或いはパーティクルを除去し、さらにリンス工程において、残存した洗浄水或いはなお残存した不純物或いはパーティクルをリンス液によりリンスした結果、基板Aの上面A1に形成されている高アスペクト比のビアホールH或いはコンタクトホール内には、洗浄液、リンス液等の水分Pが残存しているものとする。
【0059】
まず、回転保持装置12により基板Aを軸線Xを中心として高速回転、例えば2000ないし5000rpmで回転させる。次いで、水分除去装置16を基板Aの上面A1に位置決めする。より詳細には、まず不活性ガス流路42の開口部58を下向きにして、両下縁57、59を基板Aの上面A1から所定間隔隔てながら、前縁48から後縁54の向きを基板Aの回転接線方向に向き合わせする。次いで、不活性ガス供給源63から不活性ガスを供給して、不活性ガス供給ノズルプレート46からコアンダ翼40の前縁48に向けて不活性ガスを噴射しつつ、水分除去装置16を基板Aの中心と外周縁A2とを結ぶ線上を移動させる。これにより、水分除去装置16自体を基板Aの上面A1の全体を移動させることなしに、基板Aの全体に分散するホールH或いはH1、H2内の水分Pを除去することが可能となる。不活性ガス供給ノズルプレート46の多数の不活性ガス供給ノズル60からコアンダ翼40の軸線の向きに不活性ガスが流れる。前縁48に至った不活性ガスの流れは、基板の回転によって生じる気流とともに、その一部が前縁48から頂部50を経て後縁54まで曲面部に沿って流れる。その結果、ベルヌーイの定理によりコアンダ翼40の頂部50で圧力の低下が最大となるとともに、コアンダ翼40により流れの一部が偏向される結果、コアンダ効果によりさらに減圧が促進される。これにより、アスペクト比が高いホールHであっても、ホールH内に残存する洗浄液、リンス液等の水分Pは、基板Aの上面に向けて開口部から引き出される。次いで、引き出された水分Pは、不活性ガスにより同伴されて基板Aから水分を除去することができる。水分を同伴する不活性ガスは、排気筒62より外気に排出される。
【0060】
以上により、基板A、特に基板Aの上面A1に形成されたホールH内からの水分の除去が終了する。
【0061】
図5に示すように、コアンダ翼は、必ずしも基板Aの上面A1に対して平行に位置決めする必要はなく、曲面部の頂部を基板Aの上面A1に最も近接するように配置する限り、たとえば5度前後までの迎え角度αを有してもよい。このようなコアンダ翼の迎え角度αを調整可能とすることにより、基板の回転中に不活性ガスの流量を一定にしたままで、迎え角度αを適宜調整することにより、水分除去効果を調整することが可能となる。
【0062】
以下に、図8を参照しながら、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様な要素には、同一の参照番号を附することによりその説明は省略し、以下には、本実施形態の特徴部分について詳細に説明する。
【0063】
本実施形態の特徴は、コアンダ翼40の曲面部の向きを上向きにした点にある。図8に示すように、基板Aの高速回転に伴って発生する気流、或いは別途不活性ガスによって発生させる気流をコアンダ翼40の第1曲面部52に向かって、基板の表面A1に沿って一方向に流すと、気流の一部は、コアンダ効果により、前縁48から頂部50まで第1曲面部52に沿い、次いで頂部50から後縁54まで第2曲面部56に沿って流れ、気流の一部がコアンダ翼40により偏向する。その結果、偏向しない基板の表面A1に沿う気流まわりに比して、曲面部近傍は減圧し、それによりホールH内の水分Pは、図面上の矢印に示すように、基板の上方に引き出され、引き出された水分は気流によって基板から除去される。なお、気流を基板の高速回転により発生させる場合、コアンダ翼40を回転する基板Aと接触しないように配置する必要があるが、減圧達成の観点から、コアンダ翼40と基板Aの表面との間隔は接触しない範囲でなるべく小さいことが望ましい。
【0064】
また、第1実施形態と同様に、コアンダ翼40を基板Aの中心と外周縁とを結ぶ線上を移動させることにより、基板全体をカバーしてもよい。さらに、第1実施形態の変形例と同様に、迎え角度を設け、それを調整可能としてもよい。
【0065】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更、修正が可能である。
【0066】
たとえば、コアンダ翼の全長、曲面部の前縁から頂部までの曲率、頂部から後縁までの曲率は、水分除去する基板Aの大きさ(例えば、8インチ、12インチ等)、回転数に応じて決めればよい。
【0067】
また、LCD用基板の場合、複数の水分除去装置を矩形基板の幅方向に設置して、それぞれの水分除去装置を基板の長手方向に移動させてもよい。
【0068】
【発明の効果】
本発明による基板からの水分の除去装置及び除去方法によれば、基板の表面に形成されたホール内に残存した水分及び/又は層間絶縁膜中に含浸した水分を確実に除去することが可能となる。
【0069】
本発明による基板からの水分の除去装置及び除去方法によれば、基板への加熱を不要にするとともに他の処理工程とインサイチュで行うことを可能にすることにより、基板に形成されている素子へ悪影響を及ぼすことなく、基板の表面に付着した水分のみならず、基板の内部に含浸する水分をも確実に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る処理ユニットの外観を示す概略側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る水分除去装置の外観を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る水分除去装置の使用方法を示す概略平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る水分除去装置の作用を示す部分側面図である。
【図5】本発明の変形実施形態に係る水分除去装置の作用を示す部分側面図である。
【図6】低誘電率の層間絶縁膜の構成を示す概略断面図である。
【図7】低誘電率の層間絶縁膜の別の構成を示す概略断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る水分除去装置の作用を示す部分側面図である。
【符号の説明】
A 基板
A1 上面
A2 外周縁
P 水分
10 基板の処理ユニット
11 処理液供給源
12 基板の回転保持装置
13 調整弁
14 基板への処理液供給装置
15 流量計
16 基板からの水分除去装置
17 フィルター
18 スピンチャック
20 駆動部
24 チャック面
26 支持ピン
30 環状流路
40 コアンダ翼
42 不活性ガス流路
48 前縁
50 頂部
51 側面
52 第1曲面部
53 側面
54 後縁
55 上面
56 第2曲面部
57 下縁
58 開口部
59 下縁
60 不活性ガス噴射ノズル
62 排気筒

Claims (13)

  1. 水分を除去すべき基板の表面に沿って、該表面近傍の空間に一方向の気流を発生させる段階と、
    該気流の一部を該表面から離れる向きに偏向させる段階とを有し、
    それにより、前記近傍の空間に局部的な減圧を発生させて、基板内部に含浸する水分を引き出して、引き出された水分を気流により基板から除去することを特徴とする基板からの水分除去方法。
  2. 基板の表面の水分を除去する、基板からの水分除去方法において、
    基板の表面近傍のスペースにコアンダ翼を配置する段階と、
    該コアンダ翼の曲面部に向かって、水分を除去すべき基板の表面に沿って一方向の気流を流す段階と、を有し、
    それにより、該曲面部まわりの前記スペースの圧力を低下させて、基板内に含浸する水分を引き出して、基板から除去することを特徴とする基板からの水分除去方法。
  3. 基板を略水平面内で回転させることにより基板の表面の水分を除去する、基板からの水分除去方法において、
    曲面部を下向きにして、該曲面部の頂部が基板の表面に最も近接するように、コアンダ翼を基板の表面上方に位置決めするとともに、前記コアンダ翼の前縁から後縁への向きを基板の回転接線方向に合わせるように向き合わせする段階を有し、
    それにより、前記曲面部の前縁から頂部を経て後縁まで曲面部に沿う気流が、基板の内部に含浸している水分を引き出して、基板から除去することを特徴とする水分の除去方法。
  4. 前記コアンダ翼の前縁に向かって、前記コアンダ翼の軸線に沿って基板の表面に略平行に不活性ガスを噴射させる段階をさらに有する、請求項3に記載の水分の除去方法。
  5. 基板の内部に含浸している水分を除去する間、回転する基板の中心と基板の外周縁とを結ぶ線上に沿って前記コアンダ翼を移動させる段階をさらに有する、請求項3または請求項4に記載の水分の除去方法。
  6. 不活性ガスを利用して基板の表面の水分を除去する、基板からの水分除去方法において、
    曲面部を下向きにして、該曲面部の頂部が基板の表面に最も近接するように、コアンダ翼を基板の表面上方に位置決めする段階と、
    前記コアンダ翼の前縁に向かって、前記コアンダ翼の軸線に沿って基板の表面に略平行に不活性ガスを噴射させる段階とを有し、
    それにより、前記曲面部の前縁から頂部を経て後縁まで曲面部に沿う不活性ガス流れが、基板の内部に含浸している水分を引き出して、基板から除去することを特徴とする水分の除去方法。
  7. 基板は、LCD用基板であり、前記コアンダ翼と前記LCD用基板との間で前記LCD用基板の長手方向に相対移動させる段階を有する、請求項6に記載の水分除去方法。
  8. 基板を略水平面内で回転させることにより、基板の表面上の水分を除去する、基板からの水分除去装置において、該水分除去装置は、一方の側が曲面部を形成するコアンダ翼を有し、該曲面部は、前縁から頂部までの第1曲面部と、該頂部から後縁までの第2曲面部とを有し、
    基板の回転によって基板の表面に発生する気流が、前記第1曲面部に向かって流れるように、前記曲面部を下向きにして、前記コアンダ翼を基板の表面上方に位置決めするとともに、前記コアンダ翼の前縁から後縁への向きを基板の回転接線方向に合わせるように向き合わせをし、
    それにより、前記第2曲面部の下方に位置する基板の内部に含浸する水分を引き出して、除去することを特徴とする水分除去装置。
  9. 前記コアンダ翼は、その長手方向の断面が翼形状をなし、長手方向に直交する幅方向に厚みを有する、請求項8に記載の水分除去装置。
  10. 前記コアンダ翼は、その迎え角が調整可能である、請求項8に記載の水分除去装置。
  11. 不活性ガスを基板に噴射する不活性ガス噴射手段を有し、噴射された不活性ガスを利用して基板の表面の水分を除去する、基板からの水分除去装置において、該水分除去装置は、
    一方の側が、前縁から頂部を経て後縁に向かう曲面部を形成するコアンダ翼と、
    下方に臨み長手方向に延びる開口部を有し、内部に前記コアンダ翼を前記曲面部を下向きに前記コアンダ翼の軸線を長手方向に整列するように固定した不活性ガス流路とを有し、
    前記不活性ガス噴射手段は、前記不活性ガス流路の前記コアンダ翼の前縁に対する近位側の端開口部に、該端開口部を覆う不活性ガス噴射ノズルプレートを有する、ことを特徴とする基板からの水分の除去装置。
  12. 前記不活性ガス噴射ノズルプレートは、前記不活性ガス流路の前記端開口部全体に亘って均等に分散配置した複数の不活性ガス噴射ノズルを有し、各々の不活性ガス噴射ノズルは、前記不活性ガス流路の長手方向に向けられている、請求項11に記載の水分除去装置。
  13. 前記不活性ガスは、水分の除去に応じて100℃以下に加熱される、請求項4または請求項6に記載の方法。
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