JP2004335022A - 光ピックアップ装置の収差補正方法 - Google Patents

光ピックアップ装置の収差補正方法 Download PDF

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Seiichi Nagatome
誠一 永留
Toshiyuki Tanaka
利之 田中
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Abstract

【課題】収差補正のためのレンズ間隔を可変する機構を有する光ピックアップ装置の球面収差補正方法において、レンズの位置ずれとレンズチルトとを小さくし、また、球面収差最良となる位置の探索時間を短縮する。
【解決手段】モータ20を所定量回転させて補正レンズ5を光軸方向に移動させてRF振幅値を比較していく手順を繰り返していくことによって、RF振幅値の最大値が得られる位置を求める。その位置を行きすぎてから、その位置まで戻るための回転量に、リードスクリューのネジ角度とラックの歯角度による差異により発生する位置ずれ量最大値Z1と前記レンズガイド軸とガイドホルダとのクリアランスに起因する位置ずれ量最大値Z2との和である補正レンズ位置ずれ量の最大値Zに相当する回転数分Zrを足した分だけ、モータ20を回転させる。その後、初めと同じ向きに、モータ20をZrだけ回転させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光記録再生装置等に用いられる光ピックアップ装置における収差最良点の位置を検出して光ピックアップ装置の収差を補正する光ピックアップ装置の収差補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクは書き換え可能、媒体交換可能という利点を持つ大容量のディスクであり近年、CD、CD−R、CD−RW、DVD−RW、DVD−RAM等数多くの規格の光ディスクが存在している。また最近DVDよりもさらに高記録密度化、及び大容量化を求める要求が近年ますます強くなっている。
【0003】
このような光ディスク装置の光学系においては記録信号の高密度化を図るために、ディスク記録面上に集光するスポット径を小さくすることが求められる。そのためにとられる手法としては、対物レンズのNA(開口率)を高くするとともに光源であるレーザ波長の短波長化を図るという手法がとられるのが一般的となっている。
【0004】
ところで、このように対物レンズのNAを高くすることにより球面収差が従来NAの対物レンズと比較して大きくなってしまうという問題が発生する。詳細に説明するとこの球面収差は対物レンズのNA(開口数)の4乗と光学的透明層の厚さの1乗に比例して大きくなるため、従来の対物レンズNA0.6程度では問題にならないような量でも、対物レンズNAが0.8〜0.9とした場合にはNA0.6の対物レンズと比較してその球面収差量は3〜5倍に増加してしまう。このような問題を回避するためには、透明基板厚さをNA0.6の場合に用いられている透明基板の厚さ0.6mmをさらに小さくすること、例えば0.1mmにすることにより球面収差量の増大を防ぐ手法が考えられる。しかし、この場合はその光学的透明層厚さのばらつきについても同様に、従来の光学的透明層の1/6に抑えないと球面収差が増大してしまうことになる。しかし、光学的透明層厚さのばらつきを1/6に抑えるのは現在の技術では困難である。
【0005】
このような問題を解決するために従来は、光学的透明層の厚さが異なっているディスクの記録再生に発生する球面収差を、2枚の補正レンズの間隔を可変することにより補正するというものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかし、補正レンズを光軸方向に移動させる際に、光軸に対して補正レンズが傾いたり、光軸方向の位置がずれたりするとディスク記録面上のビームスポットの収差を補正する能力が低下し、ビームスポットに収差が残ってしまうため、良好な記録再生ができなくなる。このチルトや位置ずれ量の許容量については、光学設計によって異なるが、一例としては補正レンズの傾きの許容量は5〜10’(分)以下、光軸に対する送り位置ずれ量としては20μm以下となり、収差補正レンズの光軸方向送り精度やガイド精度は厳しいものが要求される。
【0007】
一方で可動レンズ部の光軸方向の位置を検出するための位置検出センサーを設けて、その位置検出センサーの信号に基づいて可動レンズ部を移動させることにより、レンズ部の位置ずれを防止するものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−197264号公報(第1−4頁、第1図)(公開日平成9年7月31日)
【0009】
【特許文献2】
特開2002−352449号公報(第1−2頁、第1図)(公開日平成14年12月6日)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、光ピックアップハウジング内に、光軸方向に移動可能な補正レンズを設ける構成については、以下のような問題が懸念される。
【0011】
従来のガイド機構を用いた補正レンズ駆動機構の場合は、移動方向が反転する際に、補正レンズ送り位置ずれが発生する。これは主軸と対物レンズ中心位置との距離が離れれば離れるほど大きくなってしまう。そして移動方向反転時の初期の微小変位において補正レンズはアーム部131の移動方向とは逆方向に移動してしまうために、これは、リードスクリューを駆動するモータ(図示せず)の回転数によって間接的に補正レンズ5の位置を検出する方法をとる場合は、球面収差の正確な最適値を求めるうえで障害となりうる。この現象を従来のガイド機構において改善するためには
▲1▼ 主軸の長さを大きくする
▲2▼ 主軸と軸穴のクリアランスを小さくする
という対応を取ることが考えられるが、しかしこの補正レンズ5は光ピックアップの内部に組み込まれる関係上、主軸の長さを大きくとることは光ピックアップ自身の大きさを大きくしてしまう要因となってしまうため、十分な長さを確保することは困難であるとともに、主軸とその軸穴のクリアランスを小さくすることにも製作上の限界があり改善には限界がある。
【0012】
これに加えて、球面収差の最適値を検出するために球面収差量を直接検出するもしくは球面収差量と相関の高い信号を検出することにより球面収差量の最適値を求めるという球面収差最良点探索手順を実行する際において、送り方向によって補正レンズの光軸に対するチルト量が異なるために、送り方向によって、補正レンズ位置が同じ場合においても検出値が異なるという事態が発生する恐れがあり、球面収差の正確な最適位置を求める際の問題となる。
【0013】
また、上記特許文献2のように可動レンズ部の光軸方向位置を位置検出センサーで測定し、その出力に応じて可動レンズを移動させるという手法においては、直接可動レンズ部分の位置を検出できるため先に述べたような補正レンズの位置とモータの回転数から算出した位置のずれがあるという問題は発生しないが、位置検出センサーは経時変化や環境温度変化による出力変動が避けられない。これに対応するためには可動レンズを移動させる毎に必ずセンサー出力の校正を行う必要があり、回路構成が複雑になるとともに、収差補正の調整手順としてセンサー出力の校正手順が入るために複雑なものにならざるを得ない。また、出力の線形性が補償されないため、レンズ可動範囲の全ての領域で、収差補正に必要な送り精度(例えば20μm以下の位置決め精度)を十分な精度で検出するために必要な分解能(例えば5μm以下)の分解能を得るのは困難である。また、位置検出センサーに着磁スケールを用いる場合においても、マグネットの間隔を必要な分解能にまで微小化するのは高価であるし、マグネットの間隔を広く取って、その間を補完するように回路的に処理する場合においてもその回路構成は複雑にならざるをえない。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、移動方向が反転する際に発生する補正レンズ送り位置ずれや、送り方向によって補正レンズの光軸に対するチルト量が異なることがあっても、主軸の長さを大きくとって光ピックアップ自身を大きくしたり主軸とその軸穴のクリアランスを小さくしたりすることなしに、また、可動レンズ部の光軸方向位置を位置検出センサーで測定するために複雑な回路構成をとることなしに、収差の正確な最適値を求めることができる光ピックアップ装置の収差補正方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る光ピックアップ装置の収差補正方法は、光源と、上記光源から出射された光束を光記録媒体の光学的透明基板を介して記録面上に集光させるための対物レンズと、上記対物レンズを光軸方向に移動させることにより、上記光記録媒体の記録面上に光スポットを集光させる対物レンズアクチュエータと、上記光源と上記対物レンズの間に位置し、上記光学的透明基板の厚みもしくは周囲環境変化に応じて上記対物レンズの収差を補正する補正レンズと、上記補正レンズを光軸方向に変移可能に保持する補正レンズ駆動部とを有している光ピックアップ装置における収差最良点の位置を検出して光ピックアップ装置の収差を補正する光ピックアップ装置の収差補正方法において、補正レンズ位置を光軸方向に移動させて収差最良点を探索するときに、光軸方向の任意の一方の向きを第1方向、逆の向きを第2方向とすると、第1方向に位置を移動して、収差量の指標となる量を検出することによって、収差が最良となる位置Pを探索し、位置Pを通過し、第1停止位置で停止し、上記第1停止位置から、位置Pに向かって第2方向に進み、位置Pを通過し、第2停止位置で停止し、上記第2停止位置から、位置Pに向かって第1方向に進み、位置Pに到達することを特徴としている。
【0016】
上記の構成により、補正レンズ位置を光軸方向に移動させて収差最良点を探索するときに、光軸方向の任意の一方の向きを第1方向、逆の向きを第2方向とすると、第1方向に位置を移動して、収差量の指標となる量を検出することによって、収差が最良となる位置Pを探索し、位置Pを通過し、第1停止位置で停止し、上記第1停止位置から、位置Pに向かって第2方向に進み、位置Pを通過し、第2停止位置で停止し、上記第2停止位置から、位置Pに向かって第1方向に進み、位置Pに到達する。
【0017】
したがって、収差最良となる位置を一旦探索後通過し、またそこから逆方向に進んで戻るときにも通過(オーバーラン)し、そこから、探索時と同方向に進んで、収差最良となる位置へ到達する。それゆえ、移動方向が反転する際に発生する補正レンズ送り位置ずれや、送り方向によって補正レンズの光軸に対するチルト量が異なることがあっても、すなわち、補正レンズ送り位置ずれや補正レンズの光軸に対するチルト量の影響を受けずに、主軸の長さを大きくとって光ピックアップ自身を大きくしたり主軸とその軸穴とのクリアランスを小さくしたりすることなしに、また、可動レンズ部の光軸方向位置を位置検出センサーで測定するために複雑な回路構成をとることなしに、収差の正確な最適値を求めることができる。
【0018】
また、本発明に係る光ピックアップ装置の収差補正方法は、上記の構成に加えて、上記モータの回転数を検出するセンサー部と、一端が上記レンズガイド軸に取り付けられ他端が上記リードスクリューに対して所定の押圧で螺合するためのラック及び弾性部材からなるアーム部とを有しており、さらに、上記補正レンズ駆動部が、上記補正レンズを光軸方向に変移可能に保持するとともにその外周部が摺動部材により構成されているレンズガイド軸と、上記レンズガイド軸の外周部を摺動可能な状態で保持しているガイドホルダと、上記レンズガイド軸と平行に配され外周にらせん状の送り溝を有するリードスクリューと、上記リードスクリューを回転させるモータとを備えており、上記位置Pから第2停止位置まで移動するときの距離であるオーバーラン量を、上記ラックの歯角度と上記リードスクリューのネジ角度との差異により発生する上記ラックの光軸に対するチルトによって発生する補正レンズの光軸方向の位置ずれ量の最大値Z1と、上記レンズガイド軸とガイドホルダとのクリアランスに起因する上記レンズガイド軸の光軸に対するチルトによって発生する補正レンズの光軸方向の位置ずれ量の最大値Z2との和の2倍であるZ以上に設定することを特徴としている。
【0019】
上記の構成により、オーバーラン量を、Z1とZ2の和の2倍であるZ以上に設定する。
【0020】
補正レンズの移動方向反転時において位置決めを行う際、このZ分位置がずれる可能性がある。上記オーバーラン量として、このZ以上に確保すれば、再び第1方向に移動したときに、はじめに第1方向に移動したときとの位置ずれを、十分小さな値にまで抑えることができる。
【0021】
したがって、上記Z以上に設定することで、位置ずれ量を効果的に減少させることができる。
【0022】
また、本発明に係る光ピックアップ装置の収差補正方法は、上記の構成に加えて、上記オーバーラン量を、ちょうど上記Zと等しい値に設定することを特徴としている。
【0023】
上記の構成により、上記位置Pから第2停止位置まで移動するときの距離であるオーバーラン量を、ちょうど上記Zと等しい値に設定する。
【0024】
上述した通り、補正レンズの移動方向反転時において位置決めを行う際、このZ分位置がずれる可能性があり、上記オーバーラン量として、Zだけ確保すれば、再び第1方向に移動したときに、はじめに第1方向に移動したときとの位置ずれを、十分小さな値にまで抑えることができる。さらに、このZより大きいオーバーラン量を設定すると、往復にそれだけ時間がかかる一方、位置ずれの減少度合いは緩やかになっていく。そのため、上記構成では、上記オーバーラン量として、ちょうどこのZだけ確保する。
【0025】
したがって、上記Zに設定することで、移動の時間増加を抑えながら、位置ずれ量を効果的に減少させることができる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、収差最良となる位置の探索時間を短縮することができる。
【0026】
本発明は、光源と、前記光源から出射された光束を光ディスクの光学的透明基板を介して記録面上に集光させるための対物レンズと、前記対物レンズを光軸方向に移動させることにより、前記光ディスクの記録面上に光スポットを集光させる対物レンズアクチュエータと、前記光源と前記対物レンズの間に位置し前記光学的透明基板の厚み、もしくは周囲環境変化に応じて前記対物レンズの球面収差を補正する補正レンズと、前記補正レンズを光軸方向に変移可能に保持するとともにその外周部が摺動部材により構成されているレンズガイド軸と、前記レンズガイド軸の外周部を摺動可能な状態で保持しているガイドホルダと前記レンズガイド軸と平行に配され外周にらせん状の送り溝を有するリードスクリューと前記リードスクリューを回転させるモータと前記モータの回転数を検出するセンサー部と、一端が前記レンズガイド軸に取り付けられ他端が前記リードスクリューに対して所定の押圧で螺合するためのラック及び弾性部材からなるアーム部を有している光ピックアップ装置の球面収差補正方法において、前記補正レンズ位置を光軸方向に移動させて球面収差最良点を探索する際に、前記球面収差量に関連する検出値を採取する時は常に同方向にて位置の移動を行い、その前記球面収差が最良となる位置を探索した後、その最良位置に移動する際に前記検出値を採取した時と同一方向へ前記補正レンズを移動させるように構成することもできる。
【0027】
また、前記補正レンズ位置を同方向に移動させて球面収差が最良となる位置を探索した後に、前記球面収差最良となる位置に向かう方向で、前記球面収差最良となる位置を越える大きさの逆方向のオーバーラン量を設定し、前記オーバーラン量の設定値は前記ラックの歯角度と前記リードスクリューのネジ角度の差異により発生するチルト量と、前記レンズガイド軸とガイドホルダのクリアランスに起因するチルト量によって発生する補正レンズの光軸方向の位置ずれ量とし、オーバーラン移動の後に補正レンズを前記球面収差最良位置に移動することが望ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図1乃至図6を用いて説明する。本実施の形態は、光ディスク装置、特に光ピックアップの球面収差を補正するための機構系を有する光ピックアップ装置の収差最良点の位置決め精度を向上させることができる光ピックアップ装置の収差補正方法に関するものである。なお、球面収差以外の収差の補正においても適用可能である。
【0029】
図1(a)及び図1(b)は本実施の形態における光ピックアップ装置の構成図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。この光ピックアップ装置は、半導体レーザ等からなる光源1、ホログラム2、ホログラムによって回折された信号を受光する光検出器3、コリメートレンズ4、補正レンズ5、固定側補正レンズ6、モータ20、立ち上げミラー7、対物レンズアクチュエータ10、対物レンズ8、光学部品を一体に取り付けディスク径方向に移動可能にするための光ピックアップハウジング101等から構成されている。
【0030】
光源1によって発生された光は、ホログラム2を0次回折光として透過しコリメートレンズ4によって平行光束となされる。その後、補正レンズ5、固定側補正レンズ6を通過することにより、光ディスク100(光記録媒体)の記録面上で球面収差が補正できるように、2枚のレンズ(補正レンズ5、固定側補正レンズ6)の間隔を変化させることで平行光、収斂光、もしくは発散光に変換される。その後立ち上げミラー7によって光路を90°曲げられた後に対物レンズ8によって光学的透明層を通過して光ディスク100の記録面9上に集光して照射される。
【0031】
上記対物レンズ8は、上記対物レンズアクチュエータ10によって、光ディスク100の面振れや外乱などによっても光ディスク100と対物レンズアクチュエータ10の位置関係を一定に保つように、フォーカスサーボ、ラジアルサーボがかけられている。また、上記光ディスク100の記録面9からの反射光が今度は逆の光路をたどって対物レンズ8、立ち上げミラー7、固定側補正レンズ6、補正レンズ5、コリメートレンズ4を通過する。そしてこの反射光はホログラム2に到達したとき、この反射光は回折され、光検出器3によって、フォーカスサーボ信号、ラジアルサーボ信号が検出されるように構成されている。
【0032】
次に、補正レンズ5を移動させる機構について図2および図3を用いて説明を行う。
【0033】
モータ20が回転することにより、それと一体的に構成されているギヤユニットが回転数を減速させ、その最終段に取り付けられているらせん状の送り溝が形成されているリードスクリュー34を回転させる。リードスクリュー34は、レンズガイド軸30と平行に配され、外周にらせん状の送り溝を有する。
【0034】
このときのギヤ減速比1/70とすると、リードスクリュー34のピッチを0.3mmとした場合、モータ20が一回転するごとに補正レンズ5は4.3μm移動する。これにより、モータ20の回転数を検出することにより、補正レンズ5の位置を検出することが可能となる。このモータ20の回転数を検出するために、モータ軸に2極着磁されたマグネット(図示せず)及びS極、N極を判別するためのホール素子(図示せず)が配置されている。
【0035】
次にレンズガイド軸及びガイドホルダについての説明を行う。この補正レンズ5は、補正レンズ5を光軸方向に移(変移)動可能に保持するレンズガイド軸30に取り付けられる。このレンズガイド軸30は凸部(図示せず)を有しており、その外周部は摺動材料から構成されている。このレンズガイド軸30の材質としては、摺動性の高い樹脂材料(例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、液晶ポリマー等)で一体に作成してもよいし、レンズガイド軸30をAl、SUS等の金属で作成し、その外周部に摺動性の高いコーティング(例えばDLCコーティング等)を施す等の方法が挙げられる。そして、一端部にリードスクリュー34と係合するためのラック38を有した弾性材よりなるアーム部31がレンズガイド軸30の上記凸部に取り付けられている。このアーム部31の材質は金属からなっており、その先端部のラック38は金属もしくは摺動性の高い樹脂から構成されており、接着もしくは一体形成により作製されている。
【0036】
このようにレンズガイド軸30の回転規制を行う凸部の一端部にアーム部31がとりつけられているために、レンズガイド軸30の回転を規制する部材とアーム部31を取り付ける場所を別々に設ける必要がなくなるので、機構の小型化が可能となる。
【0037】
そして、レンズガイド軸30と組み合わされるガイドホルダ36は、一部に切り欠き(図示せず)を有しており、この壁面に、レンズガイド部30の凸部が接触させることによりレンズガイド軸30の中心周りの回転を規制する回動規制部37を有している。ガイドホルダ36は、上記レンズガイド軸30の外周部を摺動可能な状態で保持している。レンズガイド軸30、ガイドホルダ36、リードスクリュー34、およびモータ20を補正レンズ駆動部と総称する。
【0038】
また図2および図3に示しているように、補正レンズホルダー部の回転中心位置と補正レンズの中心位置とを略一致させているために、ガイド軸回転位置からの距離を小さくすることが可能となり、移動方向反転時における送り位置ずれ量を小さくすることが可能となる。
【0039】
次に、モータの回転方向が反転するときにおける補正レンズ位置ずれに関して図4を用いて説明を行う。
【0040】
一方向に送っているときの補正レンズの位置は、モータ回転数から算出される位置とほぼ一致するが、他方向に移動方向を反転した際においては、モータ回転数から算出される位置と実際の補正レンズの位置に違いが発生する。この原因として、一つ目は、リードスクリューのネジ角度とラックの歯角度とが違うために発生するアーム部ねじれによる補正レンズ位置ずれであり、二つ目は、レンズガイド軸とガイドホルダとのクリアランスによって発生する位置ずれ量である。
【0041】
まず、リードスクリューのネジ角度とラックの歯角度との違いにより発生するチルトによる補正レンズの位置ずれ量について説明する。
【0042】
図4はアーム部31、リードスクリュー34、ラック38の螺合関係を説明するための図2の部分拡大図である。リードスクリュー34のネジ角度Θ1は、本実施の形態では40°となっている。このリードスクリュー34と螺合するために、弾性を有したアーム部31の先端にラック38が形成されている。通常このラックの歯角度Θ2はΘ2<Θ1であり、本実施の形態では38°となっている。
【0043】
このように、リードスクリュー34のネジ角度とラック38の歯角度を同じにしない理由としては、部品のばらつきによってラック38とリードスクリュー34とが完全に螺合しない事態が発生するのを避けるためと、アーム部31を取り付ける際に厳密に取り付け角度を合わせないとラックとリードスクリューが螺合しないためであり、作業性が悪くなってしまうためである。
【0044】
そのためラック38の歯角度はリードスクリュー34のネジ角度より小さくなっており、その結果、ラック歯部の先端がレンズガイド軸30とガイドホルダ36との間に発生する摩擦力の反力を受けたときにアーム部31がねじれてしまい、ラックの歯部がリードスクリュー34に対して傾いてしまうためラック38の先端位置がずれた状態になってしまう。これが原因となって、本実施の形態では図示しないモータが回転してリードスクリュー34が送られた際においても、アーム部31がねじれるのみで補正レンズの位置は移動しないという状態が発生する。
【0045】
このアーム部31のねじれの影響を小さくするためには、ひとつにはアーム部31のねじれ剛性を上げることが考えられるが、一方でモータの負荷やガイド部の磨耗を低減する必要があり、リードスクリュー34を押圧する押圧力や押圧力の変動を小さくしなければならない。そのため、押圧する方向のアーム部31の剛性は、比較的小さいほうが望ましい。そして、このように相反する特性をともに満足させることは難しいため、アーム部31のねじれ剛性を十分に大きくすることは難しいものとなっている。また、レンズガイド軸30とガイドホルダ36との間の摩擦力が十分に小さくてもアーム部31のねじれの影響を小さくすることが可能であるが、摩擦力は常に一定ではなく周囲環境や磨耗の影響によって変動するため、最悪時には先に説明したリードスクリュー34のネジ角度とラック38の歯角度の違いによるチルト量T1が発生する恐れがある。ここでT1は以下のように表すことができる。
【0046】
【数1】
Figure 2004335022
【0047】
またレンズガイド軸とガイドホルダの接触による摩擦によって発生する最大位置ずれ量は、ラック38の厚みL3(本実施の形態では0.8mmとしている)やリードスクリューのネジ角度とラックの歯角度の違いによるチルト角度によって影響を受けるために、これによるアーム部31のねじれ変形によるラック38の光軸方向の位置ずれ量の最大値Z1は、ラックの厚さをL3とすると以下のようになる。
【0048】
【数2】
Figure 2004335022
【0049】
次に、2つめの要因となる、レンズガイド軸とガイドホルダとのクリアランスによって発生する位置ずれ量について、図3を用いて説明を行う。レンズガイド軸30の摺動部外形は直径が5mmでその寸法公差は以下のように設定しており、その摺動部の長さは5mmである。またガイドホルダ36の外形は以下のようにしている。
【0050】
【数3】
Figure 2004335022
【0051】
また、レンズガイドガイド軸中心よりラックまでの距離を6mmとしている。これよりレンズガイド軸とガイドホルダとの間には最大で20μmのクリアランスが発生するので、チルト量の計算は以下のようになる。すなわち、レンズガイド軸の摺動部の長さがL1mm(本実施の形態においては5mm)、レンズガイド軸とガイドホルダとの間にCLμm(本実施の形態においては20μm)のクリアランスがあった場合、レンズガイド軸のチルト量をT2とすると、T2は以下のように表すことができる。
【0052】
【数4】
Figure 2004335022
【0053】
これによる補正レンズの光軸方向位置ずれ量の最大値Z2は、レンズガイド軸中心からアーム部先端に取り付けられたラックまでの距離L2(本実施の形態では6mmとしている)から以下のように算出される。
【0054】
【数5】
Figure 2004335022
【0055】
以上2つの要因から、補正レンズの位置は一方向に送られているときにはそのレンズガイド軸30の姿勢が変化しないために、モータの回転数を検出することによって補正レンズ5の位置を算出することによる位置ずれ誤差は小さいが、移動方向を反転する際には、以下の式のように、先に述べたZ1とZ2との和の2倍の量が補正レンズ5の位置ずれ量の最大値Z(0.076mmすなわち76μm)となる。
【0056】
【数6】
Figure 2004335022
【0057】
したがって、補正レンズ5の移動方向反転時において位置決めを行う際、このZ分位置がずれる可能性がある。
【0058】
この位置ずれ量を確認するために、本実施の形態の条件に適合するユニットの試作を行い、この試作品において反転後の補正レンズ位置ずれ量について測定を行った。
【0059】
測定手順を以下に説明すると以下の通りである。
【0060】
(1) モータを順回転で12回転ずつ10回繰り返す(合計120回転させる)。その際、各補正レンズの光軸方向位置、すなわち、12回転位置、24回転位置、36回転位置、・・・、120回転位置を、別に用意した非接触の変位計(例えばレーザ変位計等)で測定する。
【0061】
(2) 上記(1)の移動終了に続いて、モータを逆回転で72回転させ(120−72=48回転位置)、そのときの補正レンズ位置を上記(1)同様に測定し、(1)で48回転の位置で測定した位置と比較し、その差、すなわち
((2)で測定した位置)−((1)で測定した位置)
を求める。そしてこの(2)の72回転の済んだときの位置を、反転後の送り量0μmと規定する。
【0062】
(3) 次に、上記(2)の移動に次いで、モータを順回転で12回転ずつ送っていき、それぞれの補正レンズ位置を上記(1)同様に測定し、(1)の測定位置と比較し、上記(2)同様に差を求める。
【0063】
この測定を3回実施して3回の平均結果をまとめたのが図5である。
【0064】
図5より分かるように、(2)の反転直後の位置においては44μmの位置ずれが発生するが、12回転ずつ(50μm相当変位)送っていくことによりその位置ずれ量が減少していき、50μm順方向に送ることにより16μmの位置ずれ、100μmで7μmの位置ずれであり、それ以上送り量を増やしても位置ずれの改善量は大きなものとはならないのが分かる。
【0065】
先のラックの歯角度とリードスクリュー34のネジ角度との差異により発生するチルト量と、前記レンズガイド軸30とガイドホルダ36とのクリアランスに起因するチルト量とによって発生する補正レンズの光軸方向の位置ずれ量Z(本実施の形態では上述のように76μm)では、図5の横軸に当てはめることにより分かるように、およそ10μm程度の位置ずれ量である。したがって、上記7μmという改善結果は、補正レンズに要求されている送り精度を十分に満足するものであるといえる。そして、これ以上(ここでは100μm以上)に大きなオーバーラン量を設定しても、位置ずれ量としての改善効果は小さく、逆に移動距離が増加するために、補正レンズ移動にかかる時間が増大してしまう。
【0066】
次に、球面収差の最良点を探索する手法について説明を行う。
【0067】
本光ピックアップを使用して構成された光ディスク装置においてフォーカスサーボをONにした後にRF信号の振幅が最大値となるときの補正レンズ位置、もしくは、ジッターやエラーレートが最良となるときの補正レンズ位置を、球面収差最良位置とすることが考えられる。
【0068】
ここで、球面収差の最良点探索の一手法について説明を行う。まず、補正レンズ5を、光軸に沿ったある方向(第1方向)に、補正レンズ5の初期目標位置(位置をS1(μm)とする)に移動する。本実施の形態ではこの初期目標位置は固定側補正レンズ6と補正レンズ5とのレンズ間隔が最大となる位置に設定されている。そして初期目標位置における第1のRF振幅値(検出値)の測定を実施する。次にモータ20を所定量(例えば12回転)回転させることで補正レンズ5を光軸方向で、さきほどと同じ方向(第1方向)に約50μm変位させる。この所定量の設定については、RF振幅の最大値位置を検出することが可能な範囲で大きくすることが探索時間短縮のためには望ましい。すなわち、この量があまり大きいとピークを見逃す恐れがある。また、あまり小さいと時間が掛かる。
【0069】
この位置(約50μm変位した位置)において同様に第2のRF振幅値の測定を行い、第1のRF振幅値との変動について計算する。そして、第2のRF振幅値が増加している時においては、モータ20を所定量、先と同一方向に回転させて補正レンズ5を光軸方向に移動させ、その位置における第3のRF振幅値と比較していく。このような手順を繰り返していくことによって、モータを同一方向に回転させながらつまり補正レンズ5を一方向に送りながら、RF振幅値を測定する。測定したRF振幅値が、前回の位置で測定したRF振幅値よりも小さければ、前回の位置がRF振幅値の最大値であったと判断できる。また、図6に示すように、測定されたRF振幅値の最大値付近の変化量が小さく、その最大値位置が明確でない時においては、測定において得られた最大のRF振幅値を暫定のRF振幅最大値としてその暫定のRF振幅値から所定の割合低下した位置(例えば10%の振幅低下位置)を探索し、その中間点を球面収差の最良位置とすることにより、RF振幅最大値位置を設定する方法も考えられる。
【0070】
このようにして、RF振幅値の最大値が得られる場所(位置P)(位置をS2(μm)とする)の探索を実施する。そして、移動終了時点の位置(第1停止位置とする)をS3(μm)として、
A=S3−S2 (μm)
RA=12×(A/50) (回転)
を求める。
【0071】
このようにして球面収差最良位置の探索が完了した後に、モータを逆方向(第2方向)に回転させて補正レンズ5を移動させる。その際に、本実施の形態では、モータの逆方向に回す回転量としては、先に算出した、直接球面収差最良位置に移動するときの値(上記回転量RA)そのものを設定するのではなく、リードスクリュー34のネジ角度とラック38の歯角度による差異により発生する位置ずれ量最大値Z1と、前記レンズガイド軸30とガイドホルダ36とのクリアランスに起因する位置ずれ量最大値Z2との和の2倍である補正レンズ位置ずれ量の最大値Zに相当する回転数分Zr(Zr=12×(Z/50))だけ多く設定する。それにより、補正レンズ5は球面収差最良位置を飛び越えて(オーバーラン)停止する(停止位置を第2停止位置とする)。その後、先に余分に設定した回転数分のZrを順方向に回転させることにより同一方向から球面収差最良位置に移動する。
【0072】
このように、逆方向に進むときのオーバーラン量を上記Zrに設定することにより、必要以上に大きくオーバーラン量を設定する必要がなくなり、収差最良となる位置に戻るまでの時間を最短にすることが可能となるので、球面収差が最良となる位置を探索する時間を短縮することが可能となる。なお、上記のように、初期目標位置S1が、固定側補正レンズ6と補正レンズ5とのレンズ間隔が最大となる位置に設定されているとすると、
B=S2−S1 (μm)
RB=12×(B/50) (回転)
とするとき、オーバーラン量は、Zr以上RB以下であればよい。
【0073】
また、このように、順方向に進んで最良位置を一旦行きすぎて、逆方向に進んで戻るときにもまた行きすぎて、その後また順方向に進んで最良位置に到達するという手順を行うことにより、移動方向の違いによる送り位置ずれ量の影響を減少させることができるだけでなく、送り方向によって変化する補正レンズのチルト変化もなくすことが可能となるので、特に球面収差の調整手順において採用する効果は大きい。
【0074】
なお、本実施の形態においては、補正レンズ5の初期目標位置は、固定側補正レンズ6と補正レンズ5とのレンズ間隔が最大となる位置としているが、これに限ったことではなく、この初期目標位置は、補正レンズ5の可動する範囲の中心など、任意の位置に設定してよい。そのときにおいても、球面収差最良点探索のために検出する信号を測定するときにおいては、同一の移動方向によって検出値を測定すればよい。
【0075】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る光ピックアップ装置の収差補正方法は、補正レンズ位置を光軸方向に移動させて収差最良点を探索するときに、光軸方向の任意の一方の向きを第1方向、逆の向きを第2方向とすると、第1方向に位置を移動して、収差量の指標となる量を検出することによって、収差が最良となる位置Pを探索し、位置Pを通過し、第1停止位置で停止し、上記第1停止位置から、位置Pに向かって第2方向に進み、位置Pを通過し、第2停止位置で停止し、上記第2停止位置から、位置Pに向かって第1方向に進み、位置Pに到達する構成である。
【0076】
これにより、収差最良となる位置を一旦探索後通過し、またそこから逆方向に進んで戻るときにも通過(オーバーラン)し、そこから、探索時と同方向に進んで、収差最良となる位置へ到達する。それゆえ、移動方向が反転する際に発生する補正レンズ送り位置ずれや、送り方向によって補正レンズの光軸に対するチルト量が異なることがあっても、主軸の長さを大きくとって光ピックアップ自身を大きくしたり主軸とその軸穴とのクリアランスを小さくしたりすることなしに、また、可動レンズ部の光軸方向位置を位置検出センサーで測定するために複雑な回路構成をとることなしに、収差の正確な最適値を求めることができるという効果を奏する。
【0077】
また、本発明に係る光ピックアップ装置の収差補正方法は、上記の構成に加えて、上記モータの回転数を検出するセンサー部と、一端が上記レンズガイド軸に取り付けられ他端が上記リードスクリューに対して所定の押圧で螺合するためのラック及び弾性部材からなるアーム部とを有しており、さらに、上記補正レンズ駆動部が、上記補正レンズを光軸方向に変移可能に保持するとともにその外周部が摺動部材により構成されているレンズガイド軸と、上記レンズガイド軸の外周部を摺動可能な状態で保持しているガイドホルダと、上記レンズガイド軸と平行に配され外周にらせん状の送り溝を有するリードスクリューと、上記リードスクリューを回転させるモータとを備えており、上記位置Pから第2停止位置まで移動するときの距離であるオーバーラン量を、上記ラックの歯角度と上記リードスクリューのネジ角度との差異により発生する上記ラックの光軸に対するチルトによって発生する補正レンズの光軸方向の位置ずれ量の最大値Z1と、上記レンズガイド軸とガイドホルダとのクリアランスに起因する上記レンズガイド軸の光軸に対するチルトによって発生する補正レンズの光軸方向の位置ずれ量の最大値Z2との和の2倍であるZ以上に設定する構成である。
【0078】
これにより、上記Z以上に設定することで、位置ずれ量を効果的に減少させることができるという効果を奏する。
【0079】
また、本発明に係る光ピックアップ装置の収差補正方法は、上記の構成に加えて、上記オーバーラン量を、ちょうど上記Zと等しい値に設定する構成である。
【0080】
これにより、上記Zに設定することで、移動の時間増加を抑えながら、位置ずれ量を効果的に減少させることができる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、収差最良となる位置の探索時間を短縮することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置の一構成例を示すものであり、(a)は上面図、(b)は側面図である。
【図2】本発明に係る光ピックアップ装置に搭載されている補正レンズ駆動部の一構成例を示すものであり、(a)は上面図、(b)は正面図である。
【図3】本発明の光ピックアップ装置に搭載されている補正レンズ駆動部の要部詳細を示す平面図である。
【図4】図2の要部を示す平面図である。
【図5】本発明における移動方向反転時の補正レンズ位置ずれ量について測定した測定結果を示す図である。
【図6】本発明における、RF信号振幅を用いた球面収差が最良となる位置の算出方法について説明した図である。
【図7】(a)および(b)は、従来のガイド機構を用いた場合に、移動方向が反転した瞬間における動作をそれぞれ説明する平面図である。
【符号の説明】
1 光源
2 ホログラム
3 光検出器
4 コリメートレンズ
5 補正レンズ
6 固定側補正レンズ
7 立ち上げミラー
8 対物レンズ
9 記録面
10 対物レンズアクチュエータ
20 モータ(補正レンズ駆動部)
30 レンズガイド軸(補正レンズ駆動部)
31 アーム部
34 リードスクリュー(補正レンズ駆動部)
36 ガイドホルダ(補正レンズ駆動部)
37 回動規制部
38 ラック
100 光ディスク(光記録媒体)
101 光ピックアップハウジング
110 主軸
111 副軸

Claims (3)

  1. 光源と、
    上記光源から出射された光束を光記録媒体の光学的透明基板を介して記録面上に集光させるための対物レンズと、
    上記対物レンズを光軸方向に移動させることにより、上記光記録媒体の記録面上に光スポットを集光させる対物レンズアクチュエータと、
    上記光源と上記対物レンズの間に位置し、上記光学的透明基板の厚みもしくは周囲環境変化に応じて上記対物レンズの収差を補正する補正レンズと、
    上記補正レンズを光軸方向に変移可能に保持する補正レンズ駆動部とを有している光ピックアップ装置における収差最良点の位置を検出して光ピックアップ装置の収差を補正する光ピックアップ装置の収差補正方法において、
    補正レンズ位置を光軸方向に移動させて収差最良点を探索するときに、
    光軸方向の任意の一方の向きを第1方向、逆の向きを第2方向とすると、
    第1方向に位置を移動して、収差量の指標となる量を検出することによって、収差が最良となる位置Pを探索し、位置Pを通過し、第1停止位置で停止し、
    上記第1停止位置から、位置Pに向かって第2方向に進み、位置Pを通過し、第2停止位置で停止し、
    上記第2停止位置から、位置Pに向かって第1方向に進み、位置Pに到達することを特徴とする光ピックアップ装置の収差補正方法。
  2. 上記モータの回転数を検出するセンサー部と、
    一端が上記レンズガイド軸に取り付けられ他端が上記リードスクリューに対して所定の押圧で螺合するためのラック及び弾性部材からなるアーム部とを有しており、
    さらに、上記補正レンズ駆動部が、
    上記補正レンズを光軸方向に変移可能に保持するとともにその外周部が摺動部材により構成されているレンズガイド軸と、
    上記レンズガイド軸の外周部を摺動可能な状態で保持しているガイドホルダと、
    上記レンズガイド軸と平行に配され外周にらせん状の送り溝を有するリードスクリューと、
    上記リードスクリューを回転させるモータとを備えており、
    上記位置Pから第2停止位置まで移動するときの距離であるオーバーラン量を、
    上記ラックの歯角度と上記リードスクリューのネジ角度との差異により発生する上記ラックの光軸に対するチルトによって発生する補正レンズの光軸方向の位置ずれ量の最大値Z1と、上記レンズガイド軸とガイドホルダとのクリアランスに起因する上記レンズガイド軸の光軸に対するチルトによって発生する補正レンズの光軸方向の位置ずれ量の最大値Z2との和の2倍であるZ以上に設定することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置の収差補正方法。
  3. 上記オーバーラン量を、ちょうど上記Zと等しい値に設定することを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置の収差補正方法。
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