JP2004334459A - 記録再生装置、記録再生方法、および記録再生プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】同期動作やログ生成の処理時間を調整することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、ディスク記録再生装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】I/O割当処理において、時間管理部は、映像入出力キューがあればデータ入出力実行部に送信してデータ入出力の実行指示を行う。次いで、映像データ処理基準時間Taに対して処理時間の余裕がある場合には、映像入出力キューがあるか否かの確認処理に戻る。余裕がなければ、メタデータ入出力キューがあるか否か確認し、メタデータ入出力キューが無くなるまで、順次入出力実行部に送信して実行指示を行う。そして、非リアルタイム入出力キューがあれば、入出力実行部に送信して実行指示を行い、オーバーヘッド処理基準時間Tbに対して処理時間の余裕があれば、非リアルタイム入出力キューがあるか否かの確認処理に戻る。余裕がなければ、I/O割当処理を終了する。
【選択図】 図5
【解決手段】I/O割当処理において、時間管理部は、映像入出力キューがあればデータ入出力実行部に送信してデータ入出力の実行指示を行う。次いで、映像データ処理基準時間Taに対して処理時間の余裕がある場合には、映像入出力キューがあるか否かの確認処理に戻る。余裕がなければ、メタデータ入出力キューがあるか否か確認し、メタデータ入出力キューが無くなるまで、順次入出力実行部に送信して実行指示を行う。そして、非リアルタイム入出力キューがあれば、入出力実行部に送信して実行指示を行い、オーバーヘッド処理基準時間Tbに対して処理時間の余裕があれば、非リアルタイム入出力キューがあるか否かの確認処理に戻る。余裕がなければ、I/O割当処理を終了する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファイルシステムを有し映像の記録再生処理を実行する記録再生装置に係り、特に映像の記録再生動作を行う際のファイルシステムの動作ログ及びメタデータの同期管理機構を備えた記録再生装置、当該記録再生装置が実行する記録再生方法、および当該記録再生装置に記録再生処理を実行させるための記録再生プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、映像の記録処理や再生処理を実行する記録再生装置には、映像の書き込み(記録処理)と読み出し(再生処理)の区別を行う構成とされたものがある。例えば、特許文献1には、複数の映像データの同時記録再生を行う記録再生装置にて、書き込みと読み出しのそれぞれにキューを設け、書き込み側のキューを優先して制御することにより、記録側の破綻を無くすことが開示されている。
【0003】
また、例えば特許文献2では、ディスクアレイなどを利用したビデオサーバにおいて、帯域割り当てを管理し、装置の間の実時間データ転送を実現し、映像などのリアルタイムデータとリアルタイム性を要しないデータの転送を識別の上、その識別結果に基づいて帯域割り当てを行うことが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−69279号公報(図1−図3)
【特許文献2】
特開2001−309333号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に開示されている記録再生装置は、記録動作に関するログやファイル管理用のメタデータの書き込みなどの処理を区別することなく処理を行うようにしている。このため、映像の記録動作の途中で、映像データ以外の情報の管理に、どの程度のI/O負荷がかかるのかを管理することはできない。
【0006】
また、特許文献2では、ファイル管理に要するメタデータに関する記述や、その実行タイミングの管理などに関しては記載が無く、映像記録再生などの動作において、処理の要求する頻度にかかわるパラメータに基づいて負荷を抑えるといった思想は存在しない。
【0007】
一方、一般家庭で使用される記録再生装置は、記録再生処理の実行中に電源が切られることが多いと考えられ、そのような事態によってデータが喪失してしまう可能性を避けられない。このような場合の対策として、同期を取るか、入出力のログ(実行された動作内容の記録)を採ることが一般に行われている。
【0008】
このため、同期動作やログ生成に伴う入出力動作が頻繁に実行されることとなり、特に光ディスクなどランダムアクセス性能の低い記録再生装置では、その入出力動作によって多くの時間が消費される。従って、同期動作やログ生成に伴う入出力動作の影響で、映像データの処理能力の低下を招く結果となっているという課題があった。
【0009】
本発明は、上述した問題を解消し、光ディスクレコーダなどのランダムアクセス性能の低い記録再生装置において、同期動作やログ生成のために消費される処理時間を調整することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができるようにすることを目的とする。
【0010】
また、本発明は、光ディスクレコーダなどのランダムアクセス性能の低い記録再生装置において、データの重要度に基づいたI/Oスケジュールを可能とすることにより、映像などの情報の記録再生処理と、その他のファイル入出力とが混在した環境の処理効率を上げ、装置の機能を向上させることができるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、本発明の記録再生装置は、情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段(例えばユーザプログラム実行部10)と、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータ(例えば映像データ、音声データ)の入出力要求(例えば映像入出力キューに含まれるデータ入出力コマンド)と、メタデータの入出力要求(例えばメタデータ入出力キューに含まれるデータ入出力コマンド)と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求(例えば非リアルタイム入出力キューに含まれるデータ入出力コマンド)とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段(例えばファイル管理部21)と、分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段(例えば、映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイムデータ入出力キュー保持部24)と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間(例えば基準時間t0)に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段(例えば時間管理部25)と、入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を実行する入出力実行手段(例えばデータ入出力実行部26、ディスク装置制御部30)とを備え、入出力要求読出手段が、ストリームデータの所要データレートを保証するために基準時間によって特定される一定時間(例えば映像データ処理基準時間Ta)延期して、メタデータの入出力要求を読み出す処理(例えばステップS105)をまとめて実行する(例えばステップS104,S105のループ処理によって実行する)ことを特徴とする。
【0012】
上記のように、ストリームデータの所要データレートを保証し、メタデータの入出力要求の読み出し処理を遅延させてまとめて実行する構成とされているので、同期動作のために消費される処理時間を調整することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができる。
【0013】
ストリームデータの所要データレートが保証される範囲で、メタデータの書き込み又は読み出しを休止する延期時間を増減させる(例えばリアルタイムデータの入出力要求が映像データ処理基準時間Taとなる前になくなった場合には、延期時間は映像データ処理基準時間Taよりも短い時間とされる。また、ステップS103で映像データ処理基準時間Taが経過したか否かを判定する構成とした場合には、映像データ処理基準時間Taの経過直前にステップS101に戻った場合には、延期時間は映像データ処理基準時間Taよりも長い時間とされる。)ように構成されていてもよい。
【0014】
上記のように、延期期間が増減される構成とした場合には、無駄のない入出力処理を実行することができる。
【0015】
また、本発明の記録再生装置は、情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を実行する入出力実行手段とを備え、入出力要求読出手段は、ストリームデータの所要データレートを保証するために基準時間によって特定される一定期間(例えば映像データ処理基準時間Ta)延期して、非リアルタイムデータの入出力要求を読み出す処理(例えばステップS107)をまとめて実行する(例えばステップS106〜S108のループ処理によって実行する)ことを特徴とする。
【0016】
上記のように、ストリームデータの所要データレートを保証し、メタデータの入出力要求の読み出し処理を遅延させてまとめて実行する構成とされているので、ログ生成のために消費される処理時間を調整することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができる。
【0017】
ストリームデータの所要データレートが保証される範囲で、非リアルタイムデータの書き込み又は読み出しを休止する延期時間を増減させる(例えばリアルタイムデータの入出力要求が映像データ処理基準時間Taとなる前になくなった場合には、延期時間は映像データ処理基準時間Taよりも短い時間とされる。また、ステップS103で映像データ処理基準時間Taが経過したか否かを判定する構成とした場合には、映像データ処理基準時間Taの経過直前にステップS101に戻った場合には、延期時間は映像データ処理基準時間Taよりも長い時間とされる。)ように構成されていてもよい。
【0018】
上記のように、延期期間が増減される構成とした場合には、無駄のない入出力処理を実行することができる。
【0019】
入出力要求蓄積手段は、ストリームデータの入出力要求を保持するストリーム入出力キュー保持手段(例えば映像入出力キュー保持部22)と、メタデータの入出力要求を保持するメタ入出力キュー保持手段(例えばメタデータ入出力キュー保持部23)と、非リアルタイムデータの入出力要求を保持する非リアルタイムキュー保持手段(例えば非リアルタイム入出力キュー保持部24)とを備え、要求分類手段は、記録再生制御手段からの記録再生要求内容(例えばファイル入出力コマンドの内容、具体的には属性データ)に基づいて入出力要求の分類を決定し、その決定結果に応じて、ストリーム入出力キュー保持手段、メタ入出力キュー保持手段、および非リアルタイムキュー保持手段の何れかに入出力要求を格納し、入出力要求読出手段は、ストリーム入出力キュー保持手段、メタ入出力キュー保持手段、および非リアルタイムキュー保持手段の何れかに入出力要求が蓄積されている場合、基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す(図5参照)ように構成されていてもよい。
【0020】
上記のようにデータ種別毎に別個の保持部に格納する構成とすれば、データ種別毎のキューの格納および読み出しを容易に行うことができる。
【0021】
また、本発明の記録再生装置は、情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を実行する入出力実行手段とを備え、入出力要求蓄積手段は、ストリームデータの入出力要求を保持する複数のストリーム入出力キュー保持手段と、メタデータの入出力要求を保持するメタ入出力キュー保持手段と、非リアルタイムデータの入出力要求を保持する非リアルタイムキュー保持手段とを有する入出力要求蓄積手段とを有し、分類された入出力要求がストリームデータの入出力要求であった場合には、予め定められた優先順位に従って一のストリーム入出力キュー保持手段を選択し、選択したストリーム入出力キュー保持手段に入出力要求を蓄積する処理を実行し、入出力要求読出手段は、複数の入出力キュー保持手段に入出力要求が保持されていた場合には、優先順位の高い入出力要求を優先して読み出し、所要データレートが低い入出力要求は、一定期間又は一定データ量の入出力要求が蓄積されるまで読み出し処理を休止し、休止していた間に蓄積された入出力要求を整理してまとめて読み出す処理を実行することを特徴とする。
【0022】
上記の構成とした場合には、データの重要度に基づいたI/Oスケジュールを可能とすることができ、映像などの情報の記録再生処理と、その他のファイル入出力とが混在した環境の処理効率を上げ、装置の機能を向上させることができる。
【0023】
複数のストリームデータを記録又は再生する際にデータレートに基づいて単位時間あたりの処理時間を算出し、その総和に基づいて、ストリームデータの所要データレートを保証するように、メタデータの書き込み又は読み出しを休止する時間を増減するように構成されていてもよい。
【0024】
上記の構成とした場合には、複数のストリームデータの所要データレートを保証することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができる。
【0025】
複数のストリームデータを記録又は再生する際にデータレートに基づいて単位時間あたりの処理時間を算出し、その総和に基づいて、ストリームデータの所要データレートを保証するように、非リアルタイムデータの書き込み又は読み出しを休止する時間を増減するように構成されてもよい。
【0026】
上記の構成とした場合には、複数のストリームデータの所要データレートを保証することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができる。
【0027】
ストリームデータの入出力で必要な入出力処理時間にもとづいて、メタデータの入出力を実施する単位時間あたりの処理量を設定し、処理量に基づいて、メタデータの入出力要求の読み出し回数を制限するように構成されていてもよい。
【0028】
上記の構成とした場合には、メタデータの入出力のために消費される処理時間の上限を、メタデータの入出力要求の読み出し回数を制限することで設定することができるようになる。
【0029】
映像データの入出力で必要な入出力処理時間にもとづいて、映像データ以外の非リアルタイムデータ入出力を実施する単位時間あたりの処理量を設定し、処理量に基づいて、非リアルタイムデータの入出力要求の読み出し回数を制限するように構成されていてもよい。
【0030】
上記の構成とした場合には、非リアルタイムデータの入出力のために消費される処理時間の上限を、非リアルタイムデータの入出力要求の読み出し回数を制限することで設定することができるようになる。
【0031】
また、本発明の記録再生装置は、情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理の実行指示を行う入出力実行指示手段と、複数の記憶媒体への情報の入出力をそれぞれ制御する複数の記憶媒体制御手段とを備え、入出力実行指示手段は、ストリームデータの入出力要求に関して、複数の記憶媒体制御手段から一つを選択してストリームデータの入出力処理の実行指示を行うとともに、書き込み又は読み出しを一定時間または一定データ容量毎に順番に記憶媒体制御手段を変更して実行し、メタデータの入出力要求または非リアルタイムデータの入出力要求に関して、ストリームデータの入出力の実行指示を行っていない記憶媒体制御手段を一つ選択し、メタデータの入出力要求または非リアルタイムデータの入出力要求に応じた入出力処理の実行指示を行うことを特徴とする。
【0032】
上記の構成とした場合には、データの重要度に応じた適切な入出力処理を実行することができるようになる。
【0033】
複数の記憶媒体にデータを分割して順番に記録又は再生を行う際に、ストリームデータのデータレートにもとづいて予め定められた、複数の記憶媒体に分割する一定時間又は一定データ容量を示す一定値を設定し、一定値毎に記憶媒体を変更して記録又は再生するように構成されていてもよい。
【0034】
上記の構成とした場合には、複数の記憶媒体を有効に活用することができるようになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の第1の実施形態におけるディスク記録再生装置100の構成の例を示すブロック図である。ディスク記録再生装置100は、ユーザプログラム実行部10と、ファイル入出力制御部20と、ディスク装置制御部30とを備えている。
【0036】
ディスク記録再生装置100は、映像データ等のデータが記録される記憶媒体(記録媒体)40を搭載する機構(図示せず)を備えており、記憶媒体40にデータを記録する記録処理を実行するための機能と、記憶媒体40からデータを読み出して再生する再生処理を実行するための機能とを有する。具体的には、ディスク記録再生装置100は、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ/プレーヤなどの映像記録再生機器として用いられるものである。
【0037】
この実施の形態では、ディスク記録再生装置100は、データの書き込みや読み出しの速度が比較的低速な記憶媒体40の記録再生処理を行う装置(例えば光ディスク装置)であるものとする。なお、比較的低速な記憶媒体40とは、磁気ディスクなどの比較的高速で処理を行うことができる記憶媒体と比較して、ディスク記録再生装置での処理速度が低速な記憶媒体40を意味する。より具体的には、例えば、ディスク記録再生装置から記憶媒体40への一回のアクセスに要する平均時間を100[ms]以内とすることが困難な、例えば光ディスクなどの記憶媒体が該当する。
【0038】
また、この実施の形態では、ディスク記録再生装置100は、映像データや音声データなどのリアルタイム処理が必要なデータを取り扱う。以下の説明においては、リアルタイム処理が必要なデータとして、映像データを用いるものとする。
【0039】
ユーザプログラム実行部10は、ディスク記録再生装置100内(例えばユーザプログラム実行部10内)に搭載されているアプリケーションプログラムを実行し、アプリケーションプログラムにもとづく各種の制御を行う機能を有する。アプリケーションプログラムは、ディスク記録再生装置100に、例えば、映像の記録、映像の再生、コンピュータ上のコード情報のハンドリングなどのための各種の処理を実行させるための制御プログラムである。
【0040】
ユーザプログラム実行部10は、アプリケーションプログラムに従ってファイル入出力コマンドをファイル入出力制御部20に出力する機能を有し、取り扱うデータの特徴を把握してその特徴に合った制御を実行する機能を有している。
【0041】
なお、ファイル入出力コマンドは、記録処理や再生処理に用いられるデータの種類、データの書き込みまたは読み出しの種別、入出力するデータの方向(例えば、入力方向/出力方向)、入出力するデータのデータ容量などをファイル入出力制御部20(具体的にはファイル管理部21)に通知するための制御信号である。
【0042】
ファイル入出力制御部20は、ファイル管理部21と、映像入出力キュー保持部22と、メタデータ入出力キュー保持部23と、非リアルタイム入出力キュー保持部24と、時間管理部25と、データ入出力実行部26とを含む。
【0043】
ファイル管理部21は、入出力されるファイルについての各種の管理を行う機能を有する。この例では、入出力対象となるファイルとして、映像ファイルと、通常ファイルと、ファイル管理用データとがある。映像ファイルは、リアルタイム処理が必要とされ帯域管理が必要な映像データ(リアルタイムデータの一例)が格納されたファイルである。通常ファイルは、リアルタイム処理を要しない帯域管理の不要な非リアルタイムデータが格納されたファイルである。ファイル管理用データは、映像ファイルや通常ファイルを管理するための情報を示すメタデータである。
【0044】
ファイル管理部21は、ユーザプログラム実行部10からのファイル入出力コマンドを受信し、該当するファイルの入出力を実行するために、内部のメモリに保持した領域管理テーブルに格納されている情報に従って、データ(該当するファイル内のデータ)の物理的な配置を特定する機能を有する。なお、「データの物理的な配置」とは、該当するファイルが格納されている記憶媒体40の位置、あるいは該当するファイルを書き込む記憶媒体40の位置を意味する。
【0045】
また、ファイル管理部21は、特定したデータの配置にもとづいてデータ入出力コマンドを生成する機能を有する。すなわち、データ入出力コマンドは、該当するデータの物理的な配置を識別するための情報を含む制御信号である。
【0046】
ファイル管理部21は、生成したデータ入出力コマンドを、該当するデータの種別に応じて、いずれかのキュー保持部21,22,23に送信する機能を有する。具体的には、ファイル管理部21は、生成したデータ入出力コマンドを、該当するデータの種別がリアルタイムデータであれば映像入出力キュー保持部22に送信し、該当するデータの種別が非リアルタイムデータであれば非リアルタイム入出力キュー保持部24に送信し、該当するデータの種別がメタデータであればメタデータ入出力キュー保持部23に送信する。
【0047】
この例では、映像入出力キュー保持部22に保持されたデータ入出力コマンドの集合(待ち行列)を、映像データの入出力を指示するための映像入出力キュー(リアルタイム入出力キューの一例)と呼ぶ。また、非リアルタイム入出力キュー保持部24に保持されたデータ入出力コマンドの集合(待ち行列)を、非リアルタイムデータの入出力を指示するための非リアルタイム入出力キューと呼ぶ。さらに、メタデータ入出力キュー保持部23に保持されたデータ入出力コマンドの集合(待ち行列)を、メタデータの入出力を指示するためのメタデータ入出力キューと呼ぶ。
【0048】
なお、本例では、ファイル管理部21は、データ入出力実行部26との間で、データ信号(DS)によって、記録処理や再生処理にて記憶媒体40に書き込まれるデータ(映像データ、非リアルタイムデータ、メタデータ)や記憶媒体40から読み出されたデータ(映像データ、非リアルタイムデータ、メタデータ)の送受を実行する機能を有する。また、ファイル管理部21は、記録処理や再生処理における各種の制御を実現するために、時間管理部25との間で制御信号(CS)のやりとりを行う機能を有する。
【0049】
映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイム入出力キュー保持部24は、それぞれ内部に複数のデータ入出力コマンドを蓄積可能なメモリを保持している。なお、各キュー保持部22,23,24に保持されたデータ入出力コマンドは、FIFO(First In First Out)方式で、順次読み出されて使用される。
【0050】
時間管理部25は、後述するI/O割当処理(図5参照)によって各キュー保持部22,23,24から実行指示に用いるキュー保持部を選択し、選択したキュー保持部に保持されているデータ入出力コマンドを読み出してデータ入出力実行部26に送信し、データ入出力実行部26に対してデータ入出力コマンドの実行を指示する機能を有する。
【0051】
データ入出力実行部26は、データ入出力コマンドの受信に応じて、入出力実行コマンドを生成し、ディスク装置制御部30に入出力実行コマンドと入出力されるデータとを出力することで、ディスク装置制御部30を介してデータの入出力を実行する機能を有する。なお、データ入出力実行部26は、データ信号を使用してファイル管理部21との間で入出力されるデータの送受を行う。なお、読み書きの対象となるデータは、ファイル管理部21内のメモリあるいはユーザープログラム実行部10内のメモリに格納される。
【0052】
次に、ファイル管理部21にて管理される情報について図2および図3を参照して説明する。
図2は、ファイル管理部21が備えるメモリ(以下、「管理部メモリ」という)の格納状態の例を示す説明図である。管理部メモリには、各ファイルの管理情報として用いられるメタデータと、映像データあるいは通常ファイルを含む各ファイルとが格納されている。なお、図2には、保存データのない空き領域も表れている。
【0053】
メタデータは、記憶媒体40における空き領域の容量やその位置などを示す空き領域管理構造を示すデータと、各ファイルを管理するためのファイル管理データとを含む。図2に示されているファイル1管理データは、ファイル1の物理的な位置(例えば格納領域の先頭アドレス)及び長さ(例えば先頭アドレスからの長さを示すデータの長さ)などを特定するための情報である。ファイル2管理データは、ファイル2の物理的な位置及び長さなどを特定するための情報である。なお、ファイル1は、開始アドレスが#0であるファイル1#0と、開始アドレスが#1であるファイル1#1との2つの連続領域に格納されているファイルから構成されている。
【0054】
図3は、ファイル管理データのデータ構造の例を示す説明図である。ファイル管理データは、図3に示すように、属性と、ファイル名と、日付と、ファイルサイズと、領域個数と、該当するファイルを構成する各ファイルの開始アドレスおよび長さとを含む。
【0055】
「属性」は、通常ファイル、映像ファイル、ディレクトリ、メタデータのなどのファイル内のデータ種別を識別するための識別情報を示すデータである。「ファイル名」は、ファイルを識別するためのファイルの名称を示すデータである。「日付」は、ファイルの作成日時を示すデータである。「ファイルサイズ」は、ファイルの容量を示すデータである。「領域個数」は、ファイルが格納されている連続領域の個数(例えば図2に示すファイル1であれば2個のファイルから構成されるため「2個」となる)を示すデータである。
【0056】
また、「開始アドレス」は、該当するファイルを構成する各ファイルの格納領域の先頭アドレスを示すデータである。「長さ」は、該当するファイルを構成する各ファイルのデータ長を示すデータである。「開始アドレス」と「長さ」との組は、ファイル管理データによって管理される各ファイルそれぞれについて設定される。すなわち、「開始アドレス」と「長さ」の組は、領域個数分設定されている。
【0057】
図4は、メタデータにおける空き領域管理構造(図2参照)の例を示す説明図である。この例では、図4に示すように、空き領域管理構造として、例えば光ディスク(記憶媒体40の一例)上の全データ領域を固定長のブロックで管理するものとし、各ブロックが使用されているかどうかを0又は1のビットで管理するようなアロケーションビットマップデータ構造が設けられているものとする。
【0058】
なお、上述したファイル管理部21にて管理されるメタデータの構造としては、他に、ISO9293規格, ISO9660規格など標準の汎用ファイルシステムの領域管理構造であってもよい。この場合、必要なファイル属性を追加定義するようにすればよい。
【0059】
次に、本発明の第1の実施の形態における映像記録再生装置100の動作について図面を参照して説明する。
【0060】
ここで、動作を管理する基準となる時間(以下、「基準時間t0」という)の設定方法について説明する。基準時間t0は、記録処理や再生処理を実行する際の、データ種別毎の入出力割当(各キューにもとづく入出力処理の割当てを意味する。以下、「I/O割当」という。)を制御するための基準値となる。
【0061】
基準時間t0の上限値(Tmax)は、装置100の利用環境におけるアプリケーション実現上の都合により設定される。例えば、記録処理を実行する際に5秒以内の所定期間毎に記録状態を保持する必要がある場合には、5秒を基準時間t0の上限値Tmaxに設定すればよい。
【0062】
一方、基準時間t0の下限値(Tmin)は、ディスク記録再生装置100のアクセス回数を抑制し性能を保証するための値に設定される。例えば、バースト性能に対して60%以上のデータレートを確保するためには、オーバーヘッド(ここでは、具体的には映像データ以外のデータの入出力処理を意味する)を40%以下に抑える必要がある。このため、ディスク記録再生装置100の2回のアクセス動作(アクセス動作は、離れた位置に1回シークして書き込みを実施し、もう1回シークして元の位置に戻ることで実行される。)を含むメタデータおよび非リアルタイムデータのアクセスに要する時間(以下、「オーバーヘッド時間t1」という)を算出し、そのオーバーヘッド時間t1(例えば0.8秒)を40%とする時間(2秒:その40%が0.8秒となるため)を基準時間t0の下限値Tminとすればよい。このようにして基準時間t0の下限値Tminを設定すれば、オーバーヘッド時間t1が確保されているため、映像データの処理性能として60%以上の性能を保証できることになる。なお、下限値Tminよりも長く基準時間t0を設定すればする程、より高い処理性能を保証することができるようになる。
【0063】
基準時間t0は、上記のようにして設定された上限値Tmaxと下限値Tminとの間の適当な時間に設定される。具体的には、上限値Tmaxが5秒であり、下限値Tminが2秒である場合には、その間の時間である例えば3秒を基準時間t0に設定するようにすればよい。
【0064】
なお、基準時間t0の設定値は、取り扱う映像のデータレートや負荷状況に応じて、下限値Tminと上限値Tmaxとの間の範囲で適応的に変動させるようにしてもよい。複数のストリームデータを扱う場合には、そのデータレートの総和として処理時間を計算し、その計算結果にもとづいて設定可能な基準時間t0の範囲を導出し、基準時間t0を増減するようにすればよい。このようにして基準時間t0を増減する構成とすれば、複数のストリームデータの所要データレートを保証することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置100の信頼性を向上させることができる。
【0065】
図5は、時間管理部25で実行されるI/O割当処理の例を示すフローチャートである。時間管理部25は、映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイム入出力キュー保持部24に保持されたデータ入出力コマンドを、FIFO方式で順次取り出して実行手順の決定を行い、データ入出力実行部26に決定結果を指示する。図5に示すI/O割当処理によって、各キュー保持部22,23,24に保持されているデータ入出力コマンドを取り出す処理が実行される。
【0066】
I/O割当処理において、時間管理部25は、自己が管理しているタイマ(以下、「時間管理タイマ」という)を初期化する(ステップS100)。次いで、時間管理部25は、映像入出力キュー保持部22にデータ入出力コマンド(映像入出力キュー)があるか否かを確認する(ステップS101)。映像入出力キューがあれば、時間管理部25は、該当するデータ入出力コマンドを取り出してデータ入出力実行部26に送信してデータ入出力の実行指示を行う(ステップS102)。また、時間管理部25は、ステップS102にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0067】
入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドに従って、データの入出力処理を実行する。具体的には、入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドがデータ出力処理を指示するものであれば、ファイル管理部21から該当する映像データを取得して、その映像データをディスク装置制御部30を介して記憶媒体40に書き込む処理を実行する。また、入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドがデータ出力処理を指示するものであれば、記憶媒体40から該当する映像データを読み出して、読み出した映像データをファイル管理部21に送信する処理を実行する。
【0068】
ステップS102にて実行指示を行うと、時間管理部25は、時間管理タイマにより後述する映像データ処理基準時間Taに対して処理時間の余裕があるか否かを確認する。具体的には、映像データ処理基準時間Taから時間管理タイマが示す時間を減算した値が、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間以上であるか否かを確認する。所要時間以上であれば、さらにデータ入出力コマンドを出力しても映像データ処理基準時間Taを超えることなく映像データの入出力処理を行うことができることになるため、ステップS101の処理に戻る。
【0069】
なお、映像データ処理基準時間Taは、あらかじめ設定されている基準時間t0のうち、映像データの入出力処理の実行時間として割り当てられた時間である。具体的には、映像データ処理基準時間Taは、あらかじめ定められている基準時間t0から、あらかじめ算出されているオーバーヘッド時間t1を減算した時間とされ、式t0−t1によりあらかじめ算出され設定された時間である。
【0070】
ステップS103にて映像データの入出力処理の所要時間以上の残り時間がないと判定された場合、またはステップS101にて映像入出力キューがないと判定された場合には、時間管理部25は、メタデータ入出力キュー保持部23にメタデータ入出力キュー(データ入出力コマンド)があるか否かを確認する(ステップS104)。メタデータ入出力キューがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、入出力実行部26に送信して実行指示を行う(ステップS105)。また、時間管理部25は、ステップS105にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26でのメタデータの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26でのメタデータの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0071】
入出力実行部26は、データ入出力コマンドを受信すると、データ入出力コマンドに従ってデータの入出力処理を実行する。実行指示を行うと、ステップS104の処理に戻る。すなわち、ステップS104〜ステップS105の処理によって、メタデータ入出力キュー保持部23に保持されているメタデータ入出力キューが無くなるまで、順次、データ入出力コマンドを取り出し、入出力実行部26に送信して実行指示を行う。
【0072】
次いで、時間管理部25は、非リアルタイム入出力キュー保持部22に非リアルタイム入出力キュー(データ入出力コマンド)があるか否かを確認する(ステップS106)。非リアルタイム入出力キューがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、入出力実行部26に送信して実行指示を行う(ステップS107)。また、時間管理部25は、ステップS107にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0073】
入出力実行部26は、データ入出力コマンドを受信すると、データ入出力コマンドに従ってデータの入出力処理を実行する。
【0074】
ステップS108にて実行指示を行うと、時間管理部25は、時間管理タイマによりオーバーヘッド処理基準時間Tb(=t1)に対して処理時間の余裕があるか否かを確認する。具体的には、時間管理タイマが示す時間から基準時間t0を減算した時間を、オーバーヘッド処理基準時間Tbから減算した時間が、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間以上であるか否かを確認する。実行所要時間以上であれば、さらにデータ入出力コマンドを出力してもオーバーヘッド処理基準時間Tbを超えることなく非リアルタイムデータの入出力処理を行うことができることになるため、ステップS106の処理に戻る。
【0075】
ステップS108にて所要時間以上でないと判定された場合、またはステップS106にて非リアルタイムキューがないと判定された場合には、時間管理部25は、基準時間t0のI/O割当処理を終了する。基準時間t0のI/O割当処理を終了すると、次回の基準時間t0のI/O割当処理を開始する。すなわち、上述したI/O割当処理は、基準時間t0以内の時間サイクルで繰り返し実行されることになる。
【0076】
なお、上述した例では、オーバーヘッド時間t1を映像データ以外の他の処理の所要時間であるとしたのでステップS108にて余裕がないと判定される場合はないが、オーバーヘッド時間t1をメタデータに関する入出力処理の所要時間であるとしてもよい。この場合、データ入出力コマンドの読み出し処理は、基準時間t1内にデータ入出力コマンドの読み出し処理後の余り時間が発生した場合にだけ実行されることになり、映像データの入出力についての処理能力をさらに向上させることができる。
【0077】
また、上記のI/O割当処理では、時間管理部25は、ステップS102にて出力したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理が完了したあと、ステップS104の処理に移行する。この場合、データ入出力実行部26での映像データの入出力処理が完了したか否かは、データ入出力コマンドにもとづく映像データの入出力処理の所要時間が経過したか否かをタイマにて監視することによって確認するようにすればよい。このように、ストリームデータの所要データレートを保証しつつ、メタデータ入出力キューのデータ入出力コマンドや非リアルタイムデータ入出力キューのデータ入出力コマンドを読み出すための遅延期間を増減させる構成としているので、無駄のないI/O処理を行うことができる。
【0078】
図6は、上述したI/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の例を示す説明図である。図6に示す例では、映像データの記録動作と、その管理データとしてのメタデータの記録動作とが実行され、非リアルタイムデータの記録動作は実行されていない。その後、基準時間t0は経過していないが、I/O要求がなくなっているため、次のI/O割当処理が開始され、新たに開始されたI/O割当処理にて映像データの記録動作が実行されている。
【0079】
図7は、上述したI/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の他の例を示す説明図である。図7に示す例では、映像データの記録動作と、その管理データとしてのメタデータの記録動作と、非リアルタイムデータである通常ファイルの入出力要求が実行されている。この例では、図7に示すように、基準時間t0内に、メタデータの書き込みおよび通常ファイルの入出力を順番に実行している。
【0080】
図8は、上述したI/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態のさらに他の例を示す説明図である。図8の例では、映像データの再生動作と、通常ファイルの入出力要求とが実行されている。この例では、図8に示すように、基準時間t0内に、通常ファイルの入出力が実行されている。
【0081】
なお、上記の例では、ステップS103やステップS108で処理時間の余裕があるか否かを確認するようにしていたが、一回のI/O割当処理でのキューの出力回数の上限を定めるようにし、上限に達しているか否かを確認するようにしてもよい。
【0082】
上記の構成とする場合の、キューの長さ(一度のアクセスにて許容される、データ入出力コマンドによるデータ入出力要求回数。すなわち、一度のI/O割当処理におけるデータ入出力実行部26へのデータ入出力コマンドの送信回数を意味する)の決定方法について説明する。映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイム入出力キュー保持部24の各キュー保持部は、入出力処理時間に上限を設ける為に必要に応じてキューの長さを制限することを実施する。この場合、時間管理部25は、各キューのデータ入出力コマンドを読み出す際に、制限回数に達したら、そのキューのデータ入出力コマンドの読み出し処理を終了するようにする。
【0083】
キューの制限長さの決定方法としては、メタデータ入出力キューに含まれる入出力コマンドの場合には、個別に入出力するメタデータの大きさが限定されるため、メタデータの入出力処理一回の処理時間t2はシーク時間やコマンド処理時間などからあらかじめ算出しておくことができる。よって、メタデータの入出力処理を基準時間t1に確実に抑えるために、t1/t2をメタデータ入出力キューの長さ(メタデータ入出力キューに含まれるデータ入出力コマンドの読み出し回数)の上限と設定すればよい。
【0084】
非リアルタイム入出力キューに含まれる入出力コマンドの場合には、非リアルタイムデータの入出力処理を分割して固定長の処理に変換し、非リアルタイムデータの入出力処理一回の処理時間t3を見積もることにより、t1/t3を非リアルタイム入出力キューの長さ(非リアルタイムデータ入出力キューに含まれるデータ入出力コマンドの読み出し回数)の上限として設定すればよい。
【0085】
映像入出力キューに含まれる入出力コマンドの場合に関しては、平均的にディスク装置制御部30が入出力可能な単位時間あたりのデータ量v0と、記憶媒体40の入出力インタフェースの特性を考慮して導出される一回の入出力処理で使用される映像データのデータ量v1を基準にして、t0×v0/v1と設定すればよい。具体的には、例えばデータ量v0が20Mb/sであり、v1が4Mb/sであり、t0が5秒であるとすると、単位時間あたりに20/4=5回まで映像入出力キューに含まれるデータ入出力コマンドを要求することが許容されることになるので、基準時間t0内では5×5=25回までデータ入出力コマンドを要求することが許容されることになる。
【0086】
以上説明したように、第1の実施の形態では、記憶媒体40に映像データを記録する場合の同期を取るための制御を映像データのレートなどにもとづいて管理する構成としたので、記憶媒体40(ディスク)のシーケンシャル入出力性能を活かしつつ、同期動作に伴う負荷の増加を最小限に抑えることができる。
【0087】
ディスク記録再生装置100は映像データの再生・記録レートに基づいて、単位時間あたりに入出力される映像データのデータ量を算出することができ、映像データの入出力処理に割り当てるべき時間Taの範囲(t0−t1)を算出することができる。また、映像データの入出力に要する時間以外の時間は、他の入出力処理の実行に割り当てても映像の記録再生に影響を与えない。従って、映像の記録に関するログ(非リアルタイムデータ)や、ファイルを管理するためためのデータ(メタデータ)の入出力処理を、映像データのレートに基づいて空き時間(t1)に割り当てる構成とし、記憶媒体40(ディスク)のシーケンシャル入出力性能を落とさずに、同期を取るための制御を行うことができるようにしたものである。
【0088】
より具体的には、上述した第1の実施の形態では、映像データのレートを確保するとともに、同期動作やログ生成のためのデータの入出力処理を余り時間(時間t1)にまとめて実行する構成としたので、同期動作やログ生成のために消費される処理時間を制限し、映像データの入出力時間を確実に確保することができるようにすることができ、見かけ上の性能を落とすことなく、ディスク記録再生装置100の信頼性を向上させることができる。
【0089】
特に、上述したディスク記録再生装置100のような光ディスクレコーダなどのランダムアクセス性能の低い記録再生装置においては、映像データのレートに基づいて同期動作やログ生成のためのデータの入出力を管理することができるようになるため、より効果的に、ディスクのシーケンシャル入出力性能を活かしつつ、同期動作やログ生成に伴う負荷の増加を最小限に抑えることができる。
【0090】
実施の形態2.
図9は、本発明の第2の実施の形態におけるディスク記録再生装置100aの構成の例を示すブロック図である。以下の説明において、上述した第1の実施の形態におけるディスク記録再生装置100と同一の構成および処理を行う部分については、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
【0091】
ディスク記録再生装置100aは、ユーザプログラム実行部10と、ファイル入出力制御部20aと、ディスク装置制御部30a,30b,30cとを備えている。
【0092】
ディスク記録再生装置100aは、記憶媒体40a,40b,40cを搭載し、記憶媒体40a,40b,40cにデータを記録する記録処理を実行する機能と、記憶媒体40a,40b,40cからデータを読み出して再生する再生処理を実行する機能とを有する。この実施の形態では、ディスク記録再生装置100aは、データの書き込みや読み出しの速度が比較的低速な記憶媒体40a,40b,40cの記録再生処理を行う装置(例えば光ディスク装置)であるものとする。なお、比較的低速な記憶媒体40a,40b,40cとは、磁気ディスクなどの比較的高速で処理を行うことができる記憶媒体と比較して、処理速度が低速であり、具体的には平均アクセスが100[ms]での処理が困難な例えば光ディスクなどの記憶媒体を意味する。なお、以下の説明においては、リアルタイム処理が必要なデータとして、入出力される映像データを用いるものとする。
【0093】
なお、この実施の形態では、3つの記憶媒体40a,40b,40cの処理を行う構成としているが、記憶媒体の数は、2つであっても、4つ以上であってもよい。
【0094】
ファイル入出力制御部20aは、媒体管理部27を含み、その他は上述したファイル入出力制御部20と同様に構成されている。ファイル管理部21は、ファイル入出力コマンドを受信すると、該当するファイルの読み書きを実行するために、記憶媒体40a,40b,40c上の特定アドレスから媒体管理情報を読み出し、媒体管理部27に格納する。
【0095】
媒体管理部27は、媒体管理情報に含まれている、入出力対象のデータが保持される記憶媒体40a,40b,40cの識別情報(媒体識別情報)と、入出力対象のデータの物理的配置を識別するためのファイル識別情報と、記憶媒体40a,40b,40cに対してデータを読み書きしているディスク装置制御部30a,30b,30cの識別情報(制御部識別情報)とを、ファイル管理部21に通知する機能を有する。ファイル管理部21は、管理部メモリに保持した領域管理のテーブルよりファイル識別情報で識別されるデータの物理的な配置を特定する。
【0096】
データ入出力実行部26は、データ入出力コマンドの受信に応じて、ディスク装置制御部30a、30b、30cのうちの1つを選択するとともに、入出力実行コマンドを生成し、選択したディスク装置制御部30a,30b,30cの何れかに入出力実行コマンドと入出力されるデータとを出力することで、ディスク装置制御部30a,30b,30cを介してデータの入出力を実行する機能を有する。なお、データ入出力実行部26は、データ信号を使用してファイル管理部21との間で入出力されるデータの送受を行う。なお、読み書きの対象となるデータは、ファイル管理部21内のメモリあるいはユーザープログラム実行部10内のメモリに格納される。
【0097】
図10は、第2の実施の形態で用いられるファイル管理データのデータ構造の例を示す説明図である。図10に示すように、この例では、ファイル管理データには、属性、ファイル名、日付、ファイルサイズ、分割サイズ、分割個数、領域長さなどを含む。「属性」、「ファイル名」、「日付」、および「ファイルサイズ」は、上述した図3に示したものと同様のものである。
【0098】
また、図10に示すように、この例では、データを読み書きする領域が複数の記憶媒体40a,40b,40cに分割されるため、分割されたデータそれぞれの大きさを示す「分割サイズ」、いくつの記憶媒体に分割するかを示す「分割個数」、および、複数に分割された記憶媒体の領域全体の長さを示す「領域長さ」がファイル管理データに含まれている。また、ファイル管理データには、分割されたデータそれぞれの格納先の記憶媒体を示す媒体識別情報(媒体#0〜媒体#3。ここでは記憶媒体が4個以上ある場合)と、分割されたデータそれぞれの物理的配置を示すファイル識別情報(具体的には、格納先の開始アドレス)とが含まれる。媒体識別情報と、ファイル識別情報とは、分割個数分設定される。
【0099】
なお、入出力対象となるデータを各記憶媒体40a,40b,40cに分割する分割処理を実行する場合、分割されたデータの格納領域が不連続となる場合や、分割されたデータが格納される記憶媒体の個数が変わった場合には、分割サイズ、分割個数、領域長さ、媒体識別情報、およびファイル識別情報を再度設定し直すことにより、領域管理が行われる。
【0100】
次に、第2の実施の形態におけるディスク記録再生装置100aの入出力動作について説明する。
【0101】
図11は、この実施の形態における時間管理部25で実行されるI/O割当処理の例を示すフローチャートである。時間管理部25は、映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイム入出力キュー保持部24に保持されたデータ入出力コマンドを、FIFO方式で順次取り出して実行手順の決定を行い、データ入出力実行部26に決定結果を指示する。図11に示すI/O割当処理によって、各キュー保持部22,23,24に保持されているデータ入出力コマンドを取り出す処理が実行される。
【0102】
I/O割当処理において、時間管理部25は、自己が管理しているタイマ(以下、「時間管理タイマ」という)を初期化する(ステップS200)。次いで、時間管理部25は、映像入出力キュー保持部22にデータ入出力コマンドがあるか否かを確認する(ステップS201)。
【0103】
データ入出力コマンドがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、前回のI/O割当処理にて入出力実行部26からの映像データの入出力実行指示を受けていないディスク装置制御部(ディスク装置制御部30a,30b,30cの何れか)を選択し、その選択結果を示す情報を含めたデータ入出力コマンドを入出力実行部26に送信し、データ入出力の実行指示を行う(ステップS202)。
【0104】
また、時間管理部25は、ステップS202にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0105】
ステップS202でのディスク装置制御部30の選択は、あらかじめ定められた優先順位に従って行われる。例えば、ディスク装置制御部30a、ディスク装置制御部30b、ディスク装置制御部30cの順番で優先順位を定めておき、I/O割当処理が実行される毎に、ディスク装置制御部30a、ディスク装置制御部30b、ディスク装置制御部30cの順番で順次選択されるようにすればよい。
【0106】
入出力実行部26は、受信した映像入出力キューに含まれていたデータ入出力コマンドに従って、データの入出力処理を実行する。具体的には、入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドがデータ出力処理を指示するものであれば、ファイル管理部21から該当する映像データを取得して、その映像データをディスク装置制御部(ディスク装置制御部30a,30b,30cのうち時間管理部25によって選択されたもの)を介して記憶媒体(記憶媒体40a,40b,40cのうち時間管理部25によって選択されたディスク装置制御部に対応するもの)に書き込む処理を実行する。また、入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドがデータ出力処理を指示するものであれば、記憶媒体(記憶媒体40a,40b,40cのうち時間管理部25によって選択されたディスク装置制御部に対応するもの)から該当する映像データを読み出して、読み出した映像データをファイル管理部21に送信する処理を実行する。
【0107】
ステップS202にて実行指示を行うと、時間管理部25は、時間管理タイマにより基準時間t0に対して処理時間の余裕があるか否かを確認する。具体的には、基準時間t0から時間管理タイマが示す時間を減算した値が、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間以上であるか否かを確認する。所要時間以上であれば、さらにデータ入出力コマンドを出力しても基準時間t0を超えることなく映像データの入出力処理を行うことができることになるため、ステップS201の処理に戻る。
【0108】
ステップS203にて映像データの入出力処理の所要時間以上の残り時間がないと判定された場合、またはステップS201にてデータ入出力コマンドがないと判定された場合には、時間管理部25は、時間管理タイマを初期化し、メタデータ入出力キュー保持部23にメタデータ入出力キュー(データ入出力コマンド)があるか否かを確認する(ステップS204)。メタデータ入出力キューがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、ステップS202にてデータ入出力コマンドを送信した際に選択したディスク装置制御部(例えばディスク装置制御部30a)以外のディスク装置制御部(例えばディスク装置制御部30b)を選択し、その選択結果を示す情報を含めたデータ入出力コマンドを入出力実行部26に送信して実行指示を行う(ステップS205)。また、時間管理部25は、ステップS205にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26でのメタデータの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26でのメタデータの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0109】
データ入出力実行部26は、データ入出力コマンドを受信すると、データ入出力コマンドに従ってデータの入出力処理を実行する。実行指示を行うと、ステップS204の処理に戻る。すなわち、ステップS204〜ステップS205の処理によって、メタデータ入出力キュー保持部23に保持されているデータ入出力コマンドが無くなるまで、順次、データ入出力コマンドを取り出し、データ入出力実行部26に送信して実行指示を行う。
【0110】
次いで、時間管理部25は、非リアルタイム入出力キュー保持部22に非リアルタイム入出力キュー(データ入出力コマンド)があるか否かを確認する(ステップS206)。非リアルタイム入出力キューがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、ステップS202にてデータ入出力コマンドを送信した際に選択したディスク装置制御部(例えばディスク装置制御部30a)以外のディスク装置制御部(例えばディスク装置制御部30b)を選択し、その選択結果を示す情報を含めたデータ入出力コマンドを入出力実行部26に送信して実行指示を行う(ステップS207)。また、時間管理部25は、ステップS207にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0111】
入出力実行部26は、データ入出力コマンドを受信すると、データ入出力コマンドに従ってデータの入出力処理を実行する。
【0112】
ステップS207にて実行指示を行うと、時間管理部25は、時間管理タイマにより基準時間t0に対して処理時間の余裕があるか否かを確認する。具体的には、基準時間t0から時間管理タイマが示す時間を差し引いた時間が、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間以上であるか否かを確認する。実行所要時間以上であれば、さらにデータ入出力コマンドを送信しても非リアルタイムデータの入出力処理の実行時間が確保されていることになるため、ステップS206の処理に戻る。
【0113】
ステップS208にて所要時間以上でないと判定された場合、またはステップS206にて非リアルタイムキューがないと判定された場合には、全てのI/O処理が完了しているか否か確認する(ステップS209)。具体的には、I/O割当処理が開始してから基準時間t0が経過しているか否かを確認する。基準時間t0が経過していれば、全てのI/O処理が完了しているはずだからである。全てのI/O処理が完了していることを確認すると、時間管理部25は、I/O割当処理を終了する。I/O割当処理を終了すると、次回のI/O割当処理を開始する。すなわち、ここでのI/O割当処理は基準時間t0の時間サイクルで繰り返し実行される。
【0114】
なお、上記の図11に示したI/O割当処理では、データ入出力実行部26は、複数のディスク装置制御部30a,30b,30cを介した複数の記憶媒体40a,40b,40cに対する処理を、データ入出力コマンドの受信に応じて並行して実行する。
【0115】
図12は、図11に示すI/O割当処理を実行したことによるデータ転送の状態の例を示す説明図である。図12に示すように、3個のディスク装置制御部30a,30b,30cが存在し、それぞれのディスク装置制御部30a,30b,30cが並行して動作している。そして、図12に示すように、この例では、映像データの入出力の実行が優先順位の高い順番に各ディスク装置制御部30a,30b,30cに割り当てられ、その他のデータの入出力処理が映像データの入出力処理に割り当てられていないディスク装置制御部に割り当てられ、映像データの入出力処理と他のデータの入出力処理とが並行して実行されることになる。
【0116】
なお、同様にして、映像データの読み出しの場合においても、複数の各ディスク装置制御部30a,30b,30cで、映像データの読み出しと、非リアルタイムデータの入出力とを並行して実行することができる。
【0117】
以上説明したように、上述した第2の実施の形態では、複数の記憶媒体40を搭載するディスク記録再生装置100aにおいて、重要度の高いデータ(映像データ)の記録動作に優先的にディスクアクセスを割り当てる構成としたので、記録時にデータが消失してしまうことを防止することができ、信頼性の高い使いやすいディスク記録再生装置を構築することができる。
【0118】
映像の記録動作において処理が間に合わない場合、データが喪失する為、データの完全な再生は不可能となるのに対して、再生に処理が間に合わない場合は、処理を簡略化する、例えば映像のコマ数を削減して音声だけにすることにより、再生品質を下げるなど対策を行うことが可能である。よって、これらを同時に行う場合、記録側の処理を優先することが合理的である。上述した第2の実施の形態では、I/O処理をどの映像入出力に割り当てるか管理することができるため、このような記録動作を優先したI/O制御を行うことが可能となり、使いやすいディスク記録再生装置を構築することが可能となる。
【0119】
また、上述した第2の実施の形態では、光ディスクレコーダなどのランダムアクセス性能の低い記録再生装置において、データの重要度に基づいたI/Oスケジュールを行う構成としているので、映像データなどのリアルタイムデータの記録再生処理と、その他のファイル入出力とが混在した環境の処理効率を上げることができ、ディスク記録再生装置の機能を向上させることができる。
【0120】
なお、上述した第2の実施の形態では言及していないが、複数の記憶媒体にデータを分割して順番に記録又は再生を行う際に、ストリームデータのデータレートにもとづいて、複数の記憶媒体に分割する一定データ容量を示す一定値(例えば図10に示したファイル識別情報に対応するファイルを一定容量とすればよい)を予め設定しておき、その一定値毎に記憶媒体を変更して記録又は再生するように構成してもよい。上記の構成とした場合には、分割して記録する処理や、分割されたデータにもとづいて再生する処理を円滑に行うことができるようになり、複数の記憶媒体を有効に活用することができるようになる。なお、一定データ容量でなく、一定時間(再生時間、記録時間)を予め定めておき、その一定時間毎に記録媒体を変更する構成としてもよい。
【0121】
また、上述した第2の実施の形態では、基準時間t0に基づいてI/O割当処理を行う構成としていたが、データを消失させてしまうことなく映像データを記録再生するための時間は確保できるため、基準時間t0を映像データ処理基準時間Taとしてもよい。
【0122】
なお、上述した各実施の形態では、比較的低速の記憶媒体40,40a,40b,40cを取り扱うようにしていたが、磁気ディスク(例えばハードディスク)などの他の高速な記憶媒体を取り扱う記録再生装置(例えばハードディスクドライブ)に適用してもよい。
【0123】
また、上述した各実施の形態では、リアルタイム処理が必要なデータの例として、映像データを挙げて説明したが、リアルタイム処理が必要なデータであれば、音声データなどの他のデータに適用することもできる。
【0124】
また、上述した各実施の形態では、映像入出力キュー保持部22を1つ備える構成としていたが、複数の映像入出力キュー保持部を備える構成とするようにしてもよい。この場合、映像のデータレートを基準に映像入出力キューに含まれるデータ入出力コマンドを分類し、各データ入出力コマンドに対して、データレートの高い順に高い優先度を設定するとともに、複数の映像入出力キュー保持部にも優先度を設定しておき、データレートの高いデータ入出力コマンドを優先度の高い映像入出力キュー保持部で保持するようにすればよい。そして、時間管理部25は、複数の映像入出力キュー保持部にデータ入出力コマンドが保持されている場合には、優先度の高い映像入出力キュー保持部に保持されているデータ入出力コマンドを優先的に読み出すようにすればよい。また、この場合、データ入出力コマンドが一定容量蓄積された時点(映像入出力キューが一定容量となった時点)で記憶媒体への書き込み処理を行うようにしてもよい。上記のように構成した場合、結果として低いレートの入出力要求がキュー保持部23,24に滞留するようになるため、まとめて処理を実行することができる確率を高めさせることが期待でき、ディスク記録再生装置そのものの効率を向上させることができるようになる。
【0125】
また、上述した各実施の形態においては特に言及していないが、ディスク記録再生装置100,100aには、記憶媒体への情報の記録および記憶媒体に記録されている情報の再生を実行させるための制御プログラム(記録再生処理プログラム)が搭載されている。ディスク記録再生装置100,100aを構成する各部は、記録再生処理プログラムに従って各種の制御を実行する。すなわち、記録再生処理プログラムは、例えば、ディスク記録再生装置に、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する分類処理と、分類された入出力要求を入出力要求蓄積手段に順次蓄積する蓄積処理と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す読み出し処理と、読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を行う入出力処理とを実行させ、読み出し処理では、ストリームデータの所要データレートを保証するために基準時間によって特定される一定時間以上延期して、メタデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行させる記録再生プログラムである。
【0126】
また、記録再生処理プログラムは、例えば、ディスク記録再生装置に、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する分類処理と、分類された入出力要求を入出力要求蓄積手段に順次蓄積する蓄積処理と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す読み出し処理と、読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を行う入出力処理とを実行させ、読み出し処理では、ストリームデータの所要データレートを保証するために基準時間によって特定される一定時間以上延期して、非リアルタイムデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行させる記録再生プログラムである。
【0127】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、記憶媒体に映像データを記録する場合の同期を取るための制御を映像データのレートなどにもとづいて管理する構成としたので、記憶媒体のシーケンシャル入出力性能を活かしつつ、同期動作に伴う負荷の増加を最小限に抑えることができる。
【0128】
また、本発明によれば、複数の記憶媒体を搭載する記録再生装置において、重要度の高いデータの記録動作に優先的にディスクアクセスを割り当てる構成としたので、記録時にデータが消失してしまうことを防止することができ、信頼性の高い使いやすいディスク記録再生装置を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるディスク記録再生装置の構成の例を示すブロック図である。
【図2】ファイル管理部が備える管理部メモリのデータ格納状態の例を示す説明図である。
【図3】ファイル管理データのデータ構造の例を示す説明図である。
【図4】メタデータにおける空き領域管理構造の例を示す説明図である。
【図5】I/O割当処理の例を示すフローチャートである。
【図6】I/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の例を示す説明図である。
【図7】I/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の他の例を示す説明図である。
【図8】I/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態のさらに他の例を示す説明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるディスク記録再生装置の構成の例を示すブロック図である。
【図10】第2の実施の形態におけるファイル管理データのデータ構造の例を示す説明図である。
【図11】第2の実施の形態におけるI/O割当処理の例を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態におけるI/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ユーザプログラム実行部
20,20a ファイル入出力制御部
21 ファイル管理部
22 映像入出力キュー保持部
23 メタデータ入出力キュー保持部
24 非リアルタイム入出力キュー保持部
25 時間管理部
26 データ入出力実行部
27 媒体管理部
30,30a,30b,30c ディスク装置制御部
40,40a,40b,40c 記憶媒体
100,100a ディスク記録再生装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファイルシステムを有し映像の記録再生処理を実行する記録再生装置に係り、特に映像の記録再生動作を行う際のファイルシステムの動作ログ及びメタデータの同期管理機構を備えた記録再生装置、当該記録再生装置が実行する記録再生方法、および当該記録再生装置に記録再生処理を実行させるための記録再生プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、映像の記録処理や再生処理を実行する記録再生装置には、映像の書き込み(記録処理)と読み出し(再生処理)の区別を行う構成とされたものがある。例えば、特許文献1には、複数の映像データの同時記録再生を行う記録再生装置にて、書き込みと読み出しのそれぞれにキューを設け、書き込み側のキューを優先して制御することにより、記録側の破綻を無くすことが開示されている。
【0003】
また、例えば特許文献2では、ディスクアレイなどを利用したビデオサーバにおいて、帯域割り当てを管理し、装置の間の実時間データ転送を実現し、映像などのリアルタイムデータとリアルタイム性を要しないデータの転送を識別の上、その識別結果に基づいて帯域割り当てを行うことが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−69279号公報(図1−図3)
【特許文献2】
特開2001−309333号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に開示されている記録再生装置は、記録動作に関するログやファイル管理用のメタデータの書き込みなどの処理を区別することなく処理を行うようにしている。このため、映像の記録動作の途中で、映像データ以外の情報の管理に、どの程度のI/O負荷がかかるのかを管理することはできない。
【0006】
また、特許文献2では、ファイル管理に要するメタデータに関する記述や、その実行タイミングの管理などに関しては記載が無く、映像記録再生などの動作において、処理の要求する頻度にかかわるパラメータに基づいて負荷を抑えるといった思想は存在しない。
【0007】
一方、一般家庭で使用される記録再生装置は、記録再生処理の実行中に電源が切られることが多いと考えられ、そのような事態によってデータが喪失してしまう可能性を避けられない。このような場合の対策として、同期を取るか、入出力のログ(実行された動作内容の記録)を採ることが一般に行われている。
【0008】
このため、同期動作やログ生成に伴う入出力動作が頻繁に実行されることとなり、特に光ディスクなどランダムアクセス性能の低い記録再生装置では、その入出力動作によって多くの時間が消費される。従って、同期動作やログ生成に伴う入出力動作の影響で、映像データの処理能力の低下を招く結果となっているという課題があった。
【0009】
本発明は、上述した問題を解消し、光ディスクレコーダなどのランダムアクセス性能の低い記録再生装置において、同期動作やログ生成のために消費される処理時間を調整することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができるようにすることを目的とする。
【0010】
また、本発明は、光ディスクレコーダなどのランダムアクセス性能の低い記録再生装置において、データの重要度に基づいたI/Oスケジュールを可能とすることにより、映像などの情報の記録再生処理と、その他のファイル入出力とが混在した環境の処理効率を上げ、装置の機能を向上させることができるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、本発明の記録再生装置は、情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段(例えばユーザプログラム実行部10)と、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータ(例えば映像データ、音声データ)の入出力要求(例えば映像入出力キューに含まれるデータ入出力コマンド)と、メタデータの入出力要求(例えばメタデータ入出力キューに含まれるデータ入出力コマンド)と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求(例えば非リアルタイム入出力キューに含まれるデータ入出力コマンド)とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段(例えばファイル管理部21)と、分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段(例えば、映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイムデータ入出力キュー保持部24)と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間(例えば基準時間t0)に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段(例えば時間管理部25)と、入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を実行する入出力実行手段(例えばデータ入出力実行部26、ディスク装置制御部30)とを備え、入出力要求読出手段が、ストリームデータの所要データレートを保証するために基準時間によって特定される一定時間(例えば映像データ処理基準時間Ta)延期して、メタデータの入出力要求を読み出す処理(例えばステップS105)をまとめて実行する(例えばステップS104,S105のループ処理によって実行する)ことを特徴とする。
【0012】
上記のように、ストリームデータの所要データレートを保証し、メタデータの入出力要求の読み出し処理を遅延させてまとめて実行する構成とされているので、同期動作のために消費される処理時間を調整することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができる。
【0013】
ストリームデータの所要データレートが保証される範囲で、メタデータの書き込み又は読み出しを休止する延期時間を増減させる(例えばリアルタイムデータの入出力要求が映像データ処理基準時間Taとなる前になくなった場合には、延期時間は映像データ処理基準時間Taよりも短い時間とされる。また、ステップS103で映像データ処理基準時間Taが経過したか否かを判定する構成とした場合には、映像データ処理基準時間Taの経過直前にステップS101に戻った場合には、延期時間は映像データ処理基準時間Taよりも長い時間とされる。)ように構成されていてもよい。
【0014】
上記のように、延期期間が増減される構成とした場合には、無駄のない入出力処理を実行することができる。
【0015】
また、本発明の記録再生装置は、情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を実行する入出力実行手段とを備え、入出力要求読出手段は、ストリームデータの所要データレートを保証するために基準時間によって特定される一定期間(例えば映像データ処理基準時間Ta)延期して、非リアルタイムデータの入出力要求を読み出す処理(例えばステップS107)をまとめて実行する(例えばステップS106〜S108のループ処理によって実行する)ことを特徴とする。
【0016】
上記のように、ストリームデータの所要データレートを保証し、メタデータの入出力要求の読み出し処理を遅延させてまとめて実行する構成とされているので、ログ生成のために消費される処理時間を調整することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができる。
【0017】
ストリームデータの所要データレートが保証される範囲で、非リアルタイムデータの書き込み又は読み出しを休止する延期時間を増減させる(例えばリアルタイムデータの入出力要求が映像データ処理基準時間Taとなる前になくなった場合には、延期時間は映像データ処理基準時間Taよりも短い時間とされる。また、ステップS103で映像データ処理基準時間Taが経過したか否かを判定する構成とした場合には、映像データ処理基準時間Taの経過直前にステップS101に戻った場合には、延期時間は映像データ処理基準時間Taよりも長い時間とされる。)ように構成されていてもよい。
【0018】
上記のように、延期期間が増減される構成とした場合には、無駄のない入出力処理を実行することができる。
【0019】
入出力要求蓄積手段は、ストリームデータの入出力要求を保持するストリーム入出力キュー保持手段(例えば映像入出力キュー保持部22)と、メタデータの入出力要求を保持するメタ入出力キュー保持手段(例えばメタデータ入出力キュー保持部23)と、非リアルタイムデータの入出力要求を保持する非リアルタイムキュー保持手段(例えば非リアルタイム入出力キュー保持部24)とを備え、要求分類手段は、記録再生制御手段からの記録再生要求内容(例えばファイル入出力コマンドの内容、具体的には属性データ)に基づいて入出力要求の分類を決定し、その決定結果に応じて、ストリーム入出力キュー保持手段、メタ入出力キュー保持手段、および非リアルタイムキュー保持手段の何れかに入出力要求を格納し、入出力要求読出手段は、ストリーム入出力キュー保持手段、メタ入出力キュー保持手段、および非リアルタイムキュー保持手段の何れかに入出力要求が蓄積されている場合、基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す(図5参照)ように構成されていてもよい。
【0020】
上記のようにデータ種別毎に別個の保持部に格納する構成とすれば、データ種別毎のキューの格納および読み出しを容易に行うことができる。
【0021】
また、本発明の記録再生装置は、情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を実行する入出力実行手段とを備え、入出力要求蓄積手段は、ストリームデータの入出力要求を保持する複数のストリーム入出力キュー保持手段と、メタデータの入出力要求を保持するメタ入出力キュー保持手段と、非リアルタイムデータの入出力要求を保持する非リアルタイムキュー保持手段とを有する入出力要求蓄積手段とを有し、分類された入出力要求がストリームデータの入出力要求であった場合には、予め定められた優先順位に従って一のストリーム入出力キュー保持手段を選択し、選択したストリーム入出力キュー保持手段に入出力要求を蓄積する処理を実行し、入出力要求読出手段は、複数の入出力キュー保持手段に入出力要求が保持されていた場合には、優先順位の高い入出力要求を優先して読み出し、所要データレートが低い入出力要求は、一定期間又は一定データ量の入出力要求が蓄積されるまで読み出し処理を休止し、休止していた間に蓄積された入出力要求を整理してまとめて読み出す処理を実行することを特徴とする。
【0022】
上記の構成とした場合には、データの重要度に基づいたI/Oスケジュールを可能とすることができ、映像などの情報の記録再生処理と、その他のファイル入出力とが混在した環境の処理効率を上げ、装置の機能を向上させることができる。
【0023】
複数のストリームデータを記録又は再生する際にデータレートに基づいて単位時間あたりの処理時間を算出し、その総和に基づいて、ストリームデータの所要データレートを保証するように、メタデータの書き込み又は読み出しを休止する時間を増減するように構成されていてもよい。
【0024】
上記の構成とした場合には、複数のストリームデータの所要データレートを保証することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができる。
【0025】
複数のストリームデータを記録又は再生する際にデータレートに基づいて単位時間あたりの処理時間を算出し、その総和に基づいて、ストリームデータの所要データレートを保証するように、非リアルタイムデータの書き込み又は読み出しを休止する時間を増減するように構成されてもよい。
【0026】
上記の構成とした場合には、複数のストリームデータの所要データレートを保証することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置の信頼性を向上させることができる。
【0027】
ストリームデータの入出力で必要な入出力処理時間にもとづいて、メタデータの入出力を実施する単位時間あたりの処理量を設定し、処理量に基づいて、メタデータの入出力要求の読み出し回数を制限するように構成されていてもよい。
【0028】
上記の構成とした場合には、メタデータの入出力のために消費される処理時間の上限を、メタデータの入出力要求の読み出し回数を制限することで設定することができるようになる。
【0029】
映像データの入出力で必要な入出力処理時間にもとづいて、映像データ以外の非リアルタイムデータ入出力を実施する単位時間あたりの処理量を設定し、処理量に基づいて、非リアルタイムデータの入出力要求の読み出し回数を制限するように構成されていてもよい。
【0030】
上記の構成とした場合には、非リアルタイムデータの入出力のために消費される処理時間の上限を、非リアルタイムデータの入出力要求の読み出し回数を制限することで設定することができるようになる。
【0031】
また、本発明の記録再生装置は、情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理の実行指示を行う入出力実行指示手段と、複数の記憶媒体への情報の入出力をそれぞれ制御する複数の記憶媒体制御手段とを備え、入出力実行指示手段は、ストリームデータの入出力要求に関して、複数の記憶媒体制御手段から一つを選択してストリームデータの入出力処理の実行指示を行うとともに、書き込み又は読み出しを一定時間または一定データ容量毎に順番に記憶媒体制御手段を変更して実行し、メタデータの入出力要求または非リアルタイムデータの入出力要求に関して、ストリームデータの入出力の実行指示を行っていない記憶媒体制御手段を一つ選択し、メタデータの入出力要求または非リアルタイムデータの入出力要求に応じた入出力処理の実行指示を行うことを特徴とする。
【0032】
上記の構成とした場合には、データの重要度に応じた適切な入出力処理を実行することができるようになる。
【0033】
複数の記憶媒体にデータを分割して順番に記録又は再生を行う際に、ストリームデータのデータレートにもとづいて予め定められた、複数の記憶媒体に分割する一定時間又は一定データ容量を示す一定値を設定し、一定値毎に記憶媒体を変更して記録又は再生するように構成されていてもよい。
【0034】
上記の構成とした場合には、複数の記憶媒体を有効に活用することができるようになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の第1の実施形態におけるディスク記録再生装置100の構成の例を示すブロック図である。ディスク記録再生装置100は、ユーザプログラム実行部10と、ファイル入出力制御部20と、ディスク装置制御部30とを備えている。
【0036】
ディスク記録再生装置100は、映像データ等のデータが記録される記憶媒体(記録媒体)40を搭載する機構(図示せず)を備えており、記憶媒体40にデータを記録する記録処理を実行するための機能と、記憶媒体40からデータを読み出して再生する再生処理を実行するための機能とを有する。具体的には、ディスク記録再生装置100は、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ/プレーヤなどの映像記録再生機器として用いられるものである。
【0037】
この実施の形態では、ディスク記録再生装置100は、データの書き込みや読み出しの速度が比較的低速な記憶媒体40の記録再生処理を行う装置(例えば光ディスク装置)であるものとする。なお、比較的低速な記憶媒体40とは、磁気ディスクなどの比較的高速で処理を行うことができる記憶媒体と比較して、ディスク記録再生装置での処理速度が低速な記憶媒体40を意味する。より具体的には、例えば、ディスク記録再生装置から記憶媒体40への一回のアクセスに要する平均時間を100[ms]以内とすることが困難な、例えば光ディスクなどの記憶媒体が該当する。
【0038】
また、この実施の形態では、ディスク記録再生装置100は、映像データや音声データなどのリアルタイム処理が必要なデータを取り扱う。以下の説明においては、リアルタイム処理が必要なデータとして、映像データを用いるものとする。
【0039】
ユーザプログラム実行部10は、ディスク記録再生装置100内(例えばユーザプログラム実行部10内)に搭載されているアプリケーションプログラムを実行し、アプリケーションプログラムにもとづく各種の制御を行う機能を有する。アプリケーションプログラムは、ディスク記録再生装置100に、例えば、映像の記録、映像の再生、コンピュータ上のコード情報のハンドリングなどのための各種の処理を実行させるための制御プログラムである。
【0040】
ユーザプログラム実行部10は、アプリケーションプログラムに従ってファイル入出力コマンドをファイル入出力制御部20に出力する機能を有し、取り扱うデータの特徴を把握してその特徴に合った制御を実行する機能を有している。
【0041】
なお、ファイル入出力コマンドは、記録処理や再生処理に用いられるデータの種類、データの書き込みまたは読み出しの種別、入出力するデータの方向(例えば、入力方向/出力方向)、入出力するデータのデータ容量などをファイル入出力制御部20(具体的にはファイル管理部21)に通知するための制御信号である。
【0042】
ファイル入出力制御部20は、ファイル管理部21と、映像入出力キュー保持部22と、メタデータ入出力キュー保持部23と、非リアルタイム入出力キュー保持部24と、時間管理部25と、データ入出力実行部26とを含む。
【0043】
ファイル管理部21は、入出力されるファイルについての各種の管理を行う機能を有する。この例では、入出力対象となるファイルとして、映像ファイルと、通常ファイルと、ファイル管理用データとがある。映像ファイルは、リアルタイム処理が必要とされ帯域管理が必要な映像データ(リアルタイムデータの一例)が格納されたファイルである。通常ファイルは、リアルタイム処理を要しない帯域管理の不要な非リアルタイムデータが格納されたファイルである。ファイル管理用データは、映像ファイルや通常ファイルを管理するための情報を示すメタデータである。
【0044】
ファイル管理部21は、ユーザプログラム実行部10からのファイル入出力コマンドを受信し、該当するファイルの入出力を実行するために、内部のメモリに保持した領域管理テーブルに格納されている情報に従って、データ(該当するファイル内のデータ)の物理的な配置を特定する機能を有する。なお、「データの物理的な配置」とは、該当するファイルが格納されている記憶媒体40の位置、あるいは該当するファイルを書き込む記憶媒体40の位置を意味する。
【0045】
また、ファイル管理部21は、特定したデータの配置にもとづいてデータ入出力コマンドを生成する機能を有する。すなわち、データ入出力コマンドは、該当するデータの物理的な配置を識別するための情報を含む制御信号である。
【0046】
ファイル管理部21は、生成したデータ入出力コマンドを、該当するデータの種別に応じて、いずれかのキュー保持部21,22,23に送信する機能を有する。具体的には、ファイル管理部21は、生成したデータ入出力コマンドを、該当するデータの種別がリアルタイムデータであれば映像入出力キュー保持部22に送信し、該当するデータの種別が非リアルタイムデータであれば非リアルタイム入出力キュー保持部24に送信し、該当するデータの種別がメタデータであればメタデータ入出力キュー保持部23に送信する。
【0047】
この例では、映像入出力キュー保持部22に保持されたデータ入出力コマンドの集合(待ち行列)を、映像データの入出力を指示するための映像入出力キュー(リアルタイム入出力キューの一例)と呼ぶ。また、非リアルタイム入出力キュー保持部24に保持されたデータ入出力コマンドの集合(待ち行列)を、非リアルタイムデータの入出力を指示するための非リアルタイム入出力キューと呼ぶ。さらに、メタデータ入出力キュー保持部23に保持されたデータ入出力コマンドの集合(待ち行列)を、メタデータの入出力を指示するためのメタデータ入出力キューと呼ぶ。
【0048】
なお、本例では、ファイル管理部21は、データ入出力実行部26との間で、データ信号(DS)によって、記録処理や再生処理にて記憶媒体40に書き込まれるデータ(映像データ、非リアルタイムデータ、メタデータ)や記憶媒体40から読み出されたデータ(映像データ、非リアルタイムデータ、メタデータ)の送受を実行する機能を有する。また、ファイル管理部21は、記録処理や再生処理における各種の制御を実現するために、時間管理部25との間で制御信号(CS)のやりとりを行う機能を有する。
【0049】
映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイム入出力キュー保持部24は、それぞれ内部に複数のデータ入出力コマンドを蓄積可能なメモリを保持している。なお、各キュー保持部22,23,24に保持されたデータ入出力コマンドは、FIFO(First In First Out)方式で、順次読み出されて使用される。
【0050】
時間管理部25は、後述するI/O割当処理(図5参照)によって各キュー保持部22,23,24から実行指示に用いるキュー保持部を選択し、選択したキュー保持部に保持されているデータ入出力コマンドを読み出してデータ入出力実行部26に送信し、データ入出力実行部26に対してデータ入出力コマンドの実行を指示する機能を有する。
【0051】
データ入出力実行部26は、データ入出力コマンドの受信に応じて、入出力実行コマンドを生成し、ディスク装置制御部30に入出力実行コマンドと入出力されるデータとを出力することで、ディスク装置制御部30を介してデータの入出力を実行する機能を有する。なお、データ入出力実行部26は、データ信号を使用してファイル管理部21との間で入出力されるデータの送受を行う。なお、読み書きの対象となるデータは、ファイル管理部21内のメモリあるいはユーザープログラム実行部10内のメモリに格納される。
【0052】
次に、ファイル管理部21にて管理される情報について図2および図3を参照して説明する。
図2は、ファイル管理部21が備えるメモリ(以下、「管理部メモリ」という)の格納状態の例を示す説明図である。管理部メモリには、各ファイルの管理情報として用いられるメタデータと、映像データあるいは通常ファイルを含む各ファイルとが格納されている。なお、図2には、保存データのない空き領域も表れている。
【0053】
メタデータは、記憶媒体40における空き領域の容量やその位置などを示す空き領域管理構造を示すデータと、各ファイルを管理するためのファイル管理データとを含む。図2に示されているファイル1管理データは、ファイル1の物理的な位置(例えば格納領域の先頭アドレス)及び長さ(例えば先頭アドレスからの長さを示すデータの長さ)などを特定するための情報である。ファイル2管理データは、ファイル2の物理的な位置及び長さなどを特定するための情報である。なお、ファイル1は、開始アドレスが#0であるファイル1#0と、開始アドレスが#1であるファイル1#1との2つの連続領域に格納されているファイルから構成されている。
【0054】
図3は、ファイル管理データのデータ構造の例を示す説明図である。ファイル管理データは、図3に示すように、属性と、ファイル名と、日付と、ファイルサイズと、領域個数と、該当するファイルを構成する各ファイルの開始アドレスおよび長さとを含む。
【0055】
「属性」は、通常ファイル、映像ファイル、ディレクトリ、メタデータのなどのファイル内のデータ種別を識別するための識別情報を示すデータである。「ファイル名」は、ファイルを識別するためのファイルの名称を示すデータである。「日付」は、ファイルの作成日時を示すデータである。「ファイルサイズ」は、ファイルの容量を示すデータである。「領域個数」は、ファイルが格納されている連続領域の個数(例えば図2に示すファイル1であれば2個のファイルから構成されるため「2個」となる)を示すデータである。
【0056】
また、「開始アドレス」は、該当するファイルを構成する各ファイルの格納領域の先頭アドレスを示すデータである。「長さ」は、該当するファイルを構成する各ファイルのデータ長を示すデータである。「開始アドレス」と「長さ」との組は、ファイル管理データによって管理される各ファイルそれぞれについて設定される。すなわち、「開始アドレス」と「長さ」の組は、領域個数分設定されている。
【0057】
図4は、メタデータにおける空き領域管理構造(図2参照)の例を示す説明図である。この例では、図4に示すように、空き領域管理構造として、例えば光ディスク(記憶媒体40の一例)上の全データ領域を固定長のブロックで管理するものとし、各ブロックが使用されているかどうかを0又は1のビットで管理するようなアロケーションビットマップデータ構造が設けられているものとする。
【0058】
なお、上述したファイル管理部21にて管理されるメタデータの構造としては、他に、ISO9293規格, ISO9660規格など標準の汎用ファイルシステムの領域管理構造であってもよい。この場合、必要なファイル属性を追加定義するようにすればよい。
【0059】
次に、本発明の第1の実施の形態における映像記録再生装置100の動作について図面を参照して説明する。
【0060】
ここで、動作を管理する基準となる時間(以下、「基準時間t0」という)の設定方法について説明する。基準時間t0は、記録処理や再生処理を実行する際の、データ種別毎の入出力割当(各キューにもとづく入出力処理の割当てを意味する。以下、「I/O割当」という。)を制御するための基準値となる。
【0061】
基準時間t0の上限値(Tmax)は、装置100の利用環境におけるアプリケーション実現上の都合により設定される。例えば、記録処理を実行する際に5秒以内の所定期間毎に記録状態を保持する必要がある場合には、5秒を基準時間t0の上限値Tmaxに設定すればよい。
【0062】
一方、基準時間t0の下限値(Tmin)は、ディスク記録再生装置100のアクセス回数を抑制し性能を保証するための値に設定される。例えば、バースト性能に対して60%以上のデータレートを確保するためには、オーバーヘッド(ここでは、具体的には映像データ以外のデータの入出力処理を意味する)を40%以下に抑える必要がある。このため、ディスク記録再生装置100の2回のアクセス動作(アクセス動作は、離れた位置に1回シークして書き込みを実施し、もう1回シークして元の位置に戻ることで実行される。)を含むメタデータおよび非リアルタイムデータのアクセスに要する時間(以下、「オーバーヘッド時間t1」という)を算出し、そのオーバーヘッド時間t1(例えば0.8秒)を40%とする時間(2秒:その40%が0.8秒となるため)を基準時間t0の下限値Tminとすればよい。このようにして基準時間t0の下限値Tminを設定すれば、オーバーヘッド時間t1が確保されているため、映像データの処理性能として60%以上の性能を保証できることになる。なお、下限値Tminよりも長く基準時間t0を設定すればする程、より高い処理性能を保証することができるようになる。
【0063】
基準時間t0は、上記のようにして設定された上限値Tmaxと下限値Tminとの間の適当な時間に設定される。具体的には、上限値Tmaxが5秒であり、下限値Tminが2秒である場合には、その間の時間である例えば3秒を基準時間t0に設定するようにすればよい。
【0064】
なお、基準時間t0の設定値は、取り扱う映像のデータレートや負荷状況に応じて、下限値Tminと上限値Tmaxとの間の範囲で適応的に変動させるようにしてもよい。複数のストリームデータを扱う場合には、そのデータレートの総和として処理時間を計算し、その計算結果にもとづいて設定可能な基準時間t0の範囲を導出し、基準時間t0を増減するようにすればよい。このようにして基準時間t0を増減する構成とすれば、複数のストリームデータの所要データレートを保証することができ、見かけ上の性能を落とすことなく、装置100の信頼性を向上させることができる。
【0065】
図5は、時間管理部25で実行されるI/O割当処理の例を示すフローチャートである。時間管理部25は、映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイム入出力キュー保持部24に保持されたデータ入出力コマンドを、FIFO方式で順次取り出して実行手順の決定を行い、データ入出力実行部26に決定結果を指示する。図5に示すI/O割当処理によって、各キュー保持部22,23,24に保持されているデータ入出力コマンドを取り出す処理が実行される。
【0066】
I/O割当処理において、時間管理部25は、自己が管理しているタイマ(以下、「時間管理タイマ」という)を初期化する(ステップS100)。次いで、時間管理部25は、映像入出力キュー保持部22にデータ入出力コマンド(映像入出力キュー)があるか否かを確認する(ステップS101)。映像入出力キューがあれば、時間管理部25は、該当するデータ入出力コマンドを取り出してデータ入出力実行部26に送信してデータ入出力の実行指示を行う(ステップS102)。また、時間管理部25は、ステップS102にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0067】
入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドに従って、データの入出力処理を実行する。具体的には、入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドがデータ出力処理を指示するものであれば、ファイル管理部21から該当する映像データを取得して、その映像データをディスク装置制御部30を介して記憶媒体40に書き込む処理を実行する。また、入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドがデータ出力処理を指示するものであれば、記憶媒体40から該当する映像データを読み出して、読み出した映像データをファイル管理部21に送信する処理を実行する。
【0068】
ステップS102にて実行指示を行うと、時間管理部25は、時間管理タイマにより後述する映像データ処理基準時間Taに対して処理時間の余裕があるか否かを確認する。具体的には、映像データ処理基準時間Taから時間管理タイマが示す時間を減算した値が、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間以上であるか否かを確認する。所要時間以上であれば、さらにデータ入出力コマンドを出力しても映像データ処理基準時間Taを超えることなく映像データの入出力処理を行うことができることになるため、ステップS101の処理に戻る。
【0069】
なお、映像データ処理基準時間Taは、あらかじめ設定されている基準時間t0のうち、映像データの入出力処理の実行時間として割り当てられた時間である。具体的には、映像データ処理基準時間Taは、あらかじめ定められている基準時間t0から、あらかじめ算出されているオーバーヘッド時間t1を減算した時間とされ、式t0−t1によりあらかじめ算出され設定された時間である。
【0070】
ステップS103にて映像データの入出力処理の所要時間以上の残り時間がないと判定された場合、またはステップS101にて映像入出力キューがないと判定された場合には、時間管理部25は、メタデータ入出力キュー保持部23にメタデータ入出力キュー(データ入出力コマンド)があるか否かを確認する(ステップS104)。メタデータ入出力キューがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、入出力実行部26に送信して実行指示を行う(ステップS105)。また、時間管理部25は、ステップS105にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26でのメタデータの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26でのメタデータの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0071】
入出力実行部26は、データ入出力コマンドを受信すると、データ入出力コマンドに従ってデータの入出力処理を実行する。実行指示を行うと、ステップS104の処理に戻る。すなわち、ステップS104〜ステップS105の処理によって、メタデータ入出力キュー保持部23に保持されているメタデータ入出力キューが無くなるまで、順次、データ入出力コマンドを取り出し、入出力実行部26に送信して実行指示を行う。
【0072】
次いで、時間管理部25は、非リアルタイム入出力キュー保持部22に非リアルタイム入出力キュー(データ入出力コマンド)があるか否かを確認する(ステップS106)。非リアルタイム入出力キューがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、入出力実行部26に送信して実行指示を行う(ステップS107)。また、時間管理部25は、ステップS107にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0073】
入出力実行部26は、データ入出力コマンドを受信すると、データ入出力コマンドに従ってデータの入出力処理を実行する。
【0074】
ステップS108にて実行指示を行うと、時間管理部25は、時間管理タイマによりオーバーヘッド処理基準時間Tb(=t1)に対して処理時間の余裕があるか否かを確認する。具体的には、時間管理タイマが示す時間から基準時間t0を減算した時間を、オーバーヘッド処理基準時間Tbから減算した時間が、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間以上であるか否かを確認する。実行所要時間以上であれば、さらにデータ入出力コマンドを出力してもオーバーヘッド処理基準時間Tbを超えることなく非リアルタイムデータの入出力処理を行うことができることになるため、ステップS106の処理に戻る。
【0075】
ステップS108にて所要時間以上でないと判定された場合、またはステップS106にて非リアルタイムキューがないと判定された場合には、時間管理部25は、基準時間t0のI/O割当処理を終了する。基準時間t0のI/O割当処理を終了すると、次回の基準時間t0のI/O割当処理を開始する。すなわち、上述したI/O割当処理は、基準時間t0以内の時間サイクルで繰り返し実行されることになる。
【0076】
なお、上述した例では、オーバーヘッド時間t1を映像データ以外の他の処理の所要時間であるとしたのでステップS108にて余裕がないと判定される場合はないが、オーバーヘッド時間t1をメタデータに関する入出力処理の所要時間であるとしてもよい。この場合、データ入出力コマンドの読み出し処理は、基準時間t1内にデータ入出力コマンドの読み出し処理後の余り時間が発生した場合にだけ実行されることになり、映像データの入出力についての処理能力をさらに向上させることができる。
【0077】
また、上記のI/O割当処理では、時間管理部25は、ステップS102にて出力したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理が完了したあと、ステップS104の処理に移行する。この場合、データ入出力実行部26での映像データの入出力処理が完了したか否かは、データ入出力コマンドにもとづく映像データの入出力処理の所要時間が経過したか否かをタイマにて監視することによって確認するようにすればよい。このように、ストリームデータの所要データレートを保証しつつ、メタデータ入出力キューのデータ入出力コマンドや非リアルタイムデータ入出力キューのデータ入出力コマンドを読み出すための遅延期間を増減させる構成としているので、無駄のないI/O処理を行うことができる。
【0078】
図6は、上述したI/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の例を示す説明図である。図6に示す例では、映像データの記録動作と、その管理データとしてのメタデータの記録動作とが実行され、非リアルタイムデータの記録動作は実行されていない。その後、基準時間t0は経過していないが、I/O要求がなくなっているため、次のI/O割当処理が開始され、新たに開始されたI/O割当処理にて映像データの記録動作が実行されている。
【0079】
図7は、上述したI/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の他の例を示す説明図である。図7に示す例では、映像データの記録動作と、その管理データとしてのメタデータの記録動作と、非リアルタイムデータである通常ファイルの入出力要求が実行されている。この例では、図7に示すように、基準時間t0内に、メタデータの書き込みおよび通常ファイルの入出力を順番に実行している。
【0080】
図8は、上述したI/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態のさらに他の例を示す説明図である。図8の例では、映像データの再生動作と、通常ファイルの入出力要求とが実行されている。この例では、図8に示すように、基準時間t0内に、通常ファイルの入出力が実行されている。
【0081】
なお、上記の例では、ステップS103やステップS108で処理時間の余裕があるか否かを確認するようにしていたが、一回のI/O割当処理でのキューの出力回数の上限を定めるようにし、上限に達しているか否かを確認するようにしてもよい。
【0082】
上記の構成とする場合の、キューの長さ(一度のアクセスにて許容される、データ入出力コマンドによるデータ入出力要求回数。すなわち、一度のI/O割当処理におけるデータ入出力実行部26へのデータ入出力コマンドの送信回数を意味する)の決定方法について説明する。映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイム入出力キュー保持部24の各キュー保持部は、入出力処理時間に上限を設ける為に必要に応じてキューの長さを制限することを実施する。この場合、時間管理部25は、各キューのデータ入出力コマンドを読み出す際に、制限回数に達したら、そのキューのデータ入出力コマンドの読み出し処理を終了するようにする。
【0083】
キューの制限長さの決定方法としては、メタデータ入出力キューに含まれる入出力コマンドの場合には、個別に入出力するメタデータの大きさが限定されるため、メタデータの入出力処理一回の処理時間t2はシーク時間やコマンド処理時間などからあらかじめ算出しておくことができる。よって、メタデータの入出力処理を基準時間t1に確実に抑えるために、t1/t2をメタデータ入出力キューの長さ(メタデータ入出力キューに含まれるデータ入出力コマンドの読み出し回数)の上限と設定すればよい。
【0084】
非リアルタイム入出力キューに含まれる入出力コマンドの場合には、非リアルタイムデータの入出力処理を分割して固定長の処理に変換し、非リアルタイムデータの入出力処理一回の処理時間t3を見積もることにより、t1/t3を非リアルタイム入出力キューの長さ(非リアルタイムデータ入出力キューに含まれるデータ入出力コマンドの読み出し回数)の上限として設定すればよい。
【0085】
映像入出力キューに含まれる入出力コマンドの場合に関しては、平均的にディスク装置制御部30が入出力可能な単位時間あたりのデータ量v0と、記憶媒体40の入出力インタフェースの特性を考慮して導出される一回の入出力処理で使用される映像データのデータ量v1を基準にして、t0×v0/v1と設定すればよい。具体的には、例えばデータ量v0が20Mb/sであり、v1が4Mb/sであり、t0が5秒であるとすると、単位時間あたりに20/4=5回まで映像入出力キューに含まれるデータ入出力コマンドを要求することが許容されることになるので、基準時間t0内では5×5=25回までデータ入出力コマンドを要求することが許容されることになる。
【0086】
以上説明したように、第1の実施の形態では、記憶媒体40に映像データを記録する場合の同期を取るための制御を映像データのレートなどにもとづいて管理する構成としたので、記憶媒体40(ディスク)のシーケンシャル入出力性能を活かしつつ、同期動作に伴う負荷の増加を最小限に抑えることができる。
【0087】
ディスク記録再生装置100は映像データの再生・記録レートに基づいて、単位時間あたりに入出力される映像データのデータ量を算出することができ、映像データの入出力処理に割り当てるべき時間Taの範囲(t0−t1)を算出することができる。また、映像データの入出力に要する時間以外の時間は、他の入出力処理の実行に割り当てても映像の記録再生に影響を与えない。従って、映像の記録に関するログ(非リアルタイムデータ)や、ファイルを管理するためためのデータ(メタデータ)の入出力処理を、映像データのレートに基づいて空き時間(t1)に割り当てる構成とし、記憶媒体40(ディスク)のシーケンシャル入出力性能を落とさずに、同期を取るための制御を行うことができるようにしたものである。
【0088】
より具体的には、上述した第1の実施の形態では、映像データのレートを確保するとともに、同期動作やログ生成のためのデータの入出力処理を余り時間(時間t1)にまとめて実行する構成としたので、同期動作やログ生成のために消費される処理時間を制限し、映像データの入出力時間を確実に確保することができるようにすることができ、見かけ上の性能を落とすことなく、ディスク記録再生装置100の信頼性を向上させることができる。
【0089】
特に、上述したディスク記録再生装置100のような光ディスクレコーダなどのランダムアクセス性能の低い記録再生装置においては、映像データのレートに基づいて同期動作やログ生成のためのデータの入出力を管理することができるようになるため、より効果的に、ディスクのシーケンシャル入出力性能を活かしつつ、同期動作やログ生成に伴う負荷の増加を最小限に抑えることができる。
【0090】
実施の形態2.
図9は、本発明の第2の実施の形態におけるディスク記録再生装置100aの構成の例を示すブロック図である。以下の説明において、上述した第1の実施の形態におけるディスク記録再生装置100と同一の構成および処理を行う部分については、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
【0091】
ディスク記録再生装置100aは、ユーザプログラム実行部10と、ファイル入出力制御部20aと、ディスク装置制御部30a,30b,30cとを備えている。
【0092】
ディスク記録再生装置100aは、記憶媒体40a,40b,40cを搭載し、記憶媒体40a,40b,40cにデータを記録する記録処理を実行する機能と、記憶媒体40a,40b,40cからデータを読み出して再生する再生処理を実行する機能とを有する。この実施の形態では、ディスク記録再生装置100aは、データの書き込みや読み出しの速度が比較的低速な記憶媒体40a,40b,40cの記録再生処理を行う装置(例えば光ディスク装置)であるものとする。なお、比較的低速な記憶媒体40a,40b,40cとは、磁気ディスクなどの比較的高速で処理を行うことができる記憶媒体と比較して、処理速度が低速であり、具体的には平均アクセスが100[ms]での処理が困難な例えば光ディスクなどの記憶媒体を意味する。なお、以下の説明においては、リアルタイム処理が必要なデータとして、入出力される映像データを用いるものとする。
【0093】
なお、この実施の形態では、3つの記憶媒体40a,40b,40cの処理を行う構成としているが、記憶媒体の数は、2つであっても、4つ以上であってもよい。
【0094】
ファイル入出力制御部20aは、媒体管理部27を含み、その他は上述したファイル入出力制御部20と同様に構成されている。ファイル管理部21は、ファイル入出力コマンドを受信すると、該当するファイルの読み書きを実行するために、記憶媒体40a,40b,40c上の特定アドレスから媒体管理情報を読み出し、媒体管理部27に格納する。
【0095】
媒体管理部27は、媒体管理情報に含まれている、入出力対象のデータが保持される記憶媒体40a,40b,40cの識別情報(媒体識別情報)と、入出力対象のデータの物理的配置を識別するためのファイル識別情報と、記憶媒体40a,40b,40cに対してデータを読み書きしているディスク装置制御部30a,30b,30cの識別情報(制御部識別情報)とを、ファイル管理部21に通知する機能を有する。ファイル管理部21は、管理部メモリに保持した領域管理のテーブルよりファイル識別情報で識別されるデータの物理的な配置を特定する。
【0096】
データ入出力実行部26は、データ入出力コマンドの受信に応じて、ディスク装置制御部30a、30b、30cのうちの1つを選択するとともに、入出力実行コマンドを生成し、選択したディスク装置制御部30a,30b,30cの何れかに入出力実行コマンドと入出力されるデータとを出力することで、ディスク装置制御部30a,30b,30cを介してデータの入出力を実行する機能を有する。なお、データ入出力実行部26は、データ信号を使用してファイル管理部21との間で入出力されるデータの送受を行う。なお、読み書きの対象となるデータは、ファイル管理部21内のメモリあるいはユーザープログラム実行部10内のメモリに格納される。
【0097】
図10は、第2の実施の形態で用いられるファイル管理データのデータ構造の例を示す説明図である。図10に示すように、この例では、ファイル管理データには、属性、ファイル名、日付、ファイルサイズ、分割サイズ、分割個数、領域長さなどを含む。「属性」、「ファイル名」、「日付」、および「ファイルサイズ」は、上述した図3に示したものと同様のものである。
【0098】
また、図10に示すように、この例では、データを読み書きする領域が複数の記憶媒体40a,40b,40cに分割されるため、分割されたデータそれぞれの大きさを示す「分割サイズ」、いくつの記憶媒体に分割するかを示す「分割個数」、および、複数に分割された記憶媒体の領域全体の長さを示す「領域長さ」がファイル管理データに含まれている。また、ファイル管理データには、分割されたデータそれぞれの格納先の記憶媒体を示す媒体識別情報(媒体#0〜媒体#3。ここでは記憶媒体が4個以上ある場合)と、分割されたデータそれぞれの物理的配置を示すファイル識別情報(具体的には、格納先の開始アドレス)とが含まれる。媒体識別情報と、ファイル識別情報とは、分割個数分設定される。
【0099】
なお、入出力対象となるデータを各記憶媒体40a,40b,40cに分割する分割処理を実行する場合、分割されたデータの格納領域が不連続となる場合や、分割されたデータが格納される記憶媒体の個数が変わった場合には、分割サイズ、分割個数、領域長さ、媒体識別情報、およびファイル識別情報を再度設定し直すことにより、領域管理が行われる。
【0100】
次に、第2の実施の形態におけるディスク記録再生装置100aの入出力動作について説明する。
【0101】
図11は、この実施の形態における時間管理部25で実行されるI/O割当処理の例を示すフローチャートである。時間管理部25は、映像入出力キュー保持部22、メタデータ入出力キュー保持部23、非リアルタイム入出力キュー保持部24に保持されたデータ入出力コマンドを、FIFO方式で順次取り出して実行手順の決定を行い、データ入出力実行部26に決定結果を指示する。図11に示すI/O割当処理によって、各キュー保持部22,23,24に保持されているデータ入出力コマンドを取り出す処理が実行される。
【0102】
I/O割当処理において、時間管理部25は、自己が管理しているタイマ(以下、「時間管理タイマ」という)を初期化する(ステップS200)。次いで、時間管理部25は、映像入出力キュー保持部22にデータ入出力コマンドがあるか否かを確認する(ステップS201)。
【0103】
データ入出力コマンドがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、前回のI/O割当処理にて入出力実行部26からの映像データの入出力実行指示を受けていないディスク装置制御部(ディスク装置制御部30a,30b,30cの何れか)を選択し、その選択結果を示す情報を含めたデータ入出力コマンドを入出力実行部26に送信し、データ入出力の実行指示を行う(ステップS202)。
【0104】
また、時間管理部25は、ステップS202にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0105】
ステップS202でのディスク装置制御部30の選択は、あらかじめ定められた優先順位に従って行われる。例えば、ディスク装置制御部30a、ディスク装置制御部30b、ディスク装置制御部30cの順番で優先順位を定めておき、I/O割当処理が実行される毎に、ディスク装置制御部30a、ディスク装置制御部30b、ディスク装置制御部30cの順番で順次選択されるようにすればよい。
【0106】
入出力実行部26は、受信した映像入出力キューに含まれていたデータ入出力コマンドに従って、データの入出力処理を実行する。具体的には、入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドがデータ出力処理を指示するものであれば、ファイル管理部21から該当する映像データを取得して、その映像データをディスク装置制御部(ディスク装置制御部30a,30b,30cのうち時間管理部25によって選択されたもの)を介して記憶媒体(記憶媒体40a,40b,40cのうち時間管理部25によって選択されたディスク装置制御部に対応するもの)に書き込む処理を実行する。また、入出力実行部26は、受信したデータ入出力コマンドがデータ出力処理を指示するものであれば、記憶媒体(記憶媒体40a,40b,40cのうち時間管理部25によって選択されたディスク装置制御部に対応するもの)から該当する映像データを読み出して、読み出した映像データをファイル管理部21に送信する処理を実行する。
【0107】
ステップS202にて実行指示を行うと、時間管理部25は、時間管理タイマにより基準時間t0に対して処理時間の余裕があるか否かを確認する。具体的には、基準時間t0から時間管理タイマが示す時間を減算した値が、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での映像データの入出力処理の所要時間以上であるか否かを確認する。所要時間以上であれば、さらにデータ入出力コマンドを出力しても基準時間t0を超えることなく映像データの入出力処理を行うことができることになるため、ステップS201の処理に戻る。
【0108】
ステップS203にて映像データの入出力処理の所要時間以上の残り時間がないと判定された場合、またはステップS201にてデータ入出力コマンドがないと判定された場合には、時間管理部25は、時間管理タイマを初期化し、メタデータ入出力キュー保持部23にメタデータ入出力キュー(データ入出力コマンド)があるか否かを確認する(ステップS204)。メタデータ入出力キューがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、ステップS202にてデータ入出力コマンドを送信した際に選択したディスク装置制御部(例えばディスク装置制御部30a)以外のディスク装置制御部(例えばディスク装置制御部30b)を選択し、その選択結果を示す情報を含めたデータ入出力コマンドを入出力実行部26に送信して実行指示を行う(ステップS205)。また、時間管理部25は、ステップS205にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26でのメタデータの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26でのメタデータの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0109】
データ入出力実行部26は、データ入出力コマンドを受信すると、データ入出力コマンドに従ってデータの入出力処理を実行する。実行指示を行うと、ステップS204の処理に戻る。すなわち、ステップS204〜ステップS205の処理によって、メタデータ入出力キュー保持部23に保持されているデータ入出力コマンドが無くなるまで、順次、データ入出力コマンドを取り出し、データ入出力実行部26に送信して実行指示を行う。
【0110】
次いで、時間管理部25は、非リアルタイム入出力キュー保持部22に非リアルタイム入出力キュー(データ入出力コマンド)があるか否かを確認する(ステップS206)。非リアルタイム入出力キューがあれば、時間管理部25は、データ入出力コマンドを取り出し、ステップS202にてデータ入出力コマンドを送信した際に選択したディスク装置制御部(例えばディスク装置制御部30a)以外のディスク装置制御部(例えばディスク装置制御部30b)を選択し、その選択結果を示す情報を含めたデータ入出力コマンドを入出力実行部26に送信して実行指示を行う(ステップS207)。また、時間管理部25は、ステップS207にて、送信したデータ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間を、時間管理タイマに加算する。なお、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間は、あらかじめ算出して設定しておく。
【0111】
入出力実行部26は、データ入出力コマンドを受信すると、データ入出力コマンドに従ってデータの入出力処理を実行する。
【0112】
ステップS207にて実行指示を行うと、時間管理部25は、時間管理タイマにより基準時間t0に対して処理時間の余裕があるか否かを確認する。具体的には、基準時間t0から時間管理タイマが示す時間を差し引いた時間が、データ入出力コマンドにもとづくデータ入出力実行部26での非リアルタイムデータの入出力処理の所要時間以上であるか否かを確認する。実行所要時間以上であれば、さらにデータ入出力コマンドを送信しても非リアルタイムデータの入出力処理の実行時間が確保されていることになるため、ステップS206の処理に戻る。
【0113】
ステップS208にて所要時間以上でないと判定された場合、またはステップS206にて非リアルタイムキューがないと判定された場合には、全てのI/O処理が完了しているか否か確認する(ステップS209)。具体的には、I/O割当処理が開始してから基準時間t0が経過しているか否かを確認する。基準時間t0が経過していれば、全てのI/O処理が完了しているはずだからである。全てのI/O処理が完了していることを確認すると、時間管理部25は、I/O割当処理を終了する。I/O割当処理を終了すると、次回のI/O割当処理を開始する。すなわち、ここでのI/O割当処理は基準時間t0の時間サイクルで繰り返し実行される。
【0114】
なお、上記の図11に示したI/O割当処理では、データ入出力実行部26は、複数のディスク装置制御部30a,30b,30cを介した複数の記憶媒体40a,40b,40cに対する処理を、データ入出力コマンドの受信に応じて並行して実行する。
【0115】
図12は、図11に示すI/O割当処理を実行したことによるデータ転送の状態の例を示す説明図である。図12に示すように、3個のディスク装置制御部30a,30b,30cが存在し、それぞれのディスク装置制御部30a,30b,30cが並行して動作している。そして、図12に示すように、この例では、映像データの入出力の実行が優先順位の高い順番に各ディスク装置制御部30a,30b,30cに割り当てられ、その他のデータの入出力処理が映像データの入出力処理に割り当てられていないディスク装置制御部に割り当てられ、映像データの入出力処理と他のデータの入出力処理とが並行して実行されることになる。
【0116】
なお、同様にして、映像データの読み出しの場合においても、複数の各ディスク装置制御部30a,30b,30cで、映像データの読み出しと、非リアルタイムデータの入出力とを並行して実行することができる。
【0117】
以上説明したように、上述した第2の実施の形態では、複数の記憶媒体40を搭載するディスク記録再生装置100aにおいて、重要度の高いデータ(映像データ)の記録動作に優先的にディスクアクセスを割り当てる構成としたので、記録時にデータが消失してしまうことを防止することができ、信頼性の高い使いやすいディスク記録再生装置を構築することができる。
【0118】
映像の記録動作において処理が間に合わない場合、データが喪失する為、データの完全な再生は不可能となるのに対して、再生に処理が間に合わない場合は、処理を簡略化する、例えば映像のコマ数を削減して音声だけにすることにより、再生品質を下げるなど対策を行うことが可能である。よって、これらを同時に行う場合、記録側の処理を優先することが合理的である。上述した第2の実施の形態では、I/O処理をどの映像入出力に割り当てるか管理することができるため、このような記録動作を優先したI/O制御を行うことが可能となり、使いやすいディスク記録再生装置を構築することが可能となる。
【0119】
また、上述した第2の実施の形態では、光ディスクレコーダなどのランダムアクセス性能の低い記録再生装置において、データの重要度に基づいたI/Oスケジュールを行う構成としているので、映像データなどのリアルタイムデータの記録再生処理と、その他のファイル入出力とが混在した環境の処理効率を上げることができ、ディスク記録再生装置の機能を向上させることができる。
【0120】
なお、上述した第2の実施の形態では言及していないが、複数の記憶媒体にデータを分割して順番に記録又は再生を行う際に、ストリームデータのデータレートにもとづいて、複数の記憶媒体に分割する一定データ容量を示す一定値(例えば図10に示したファイル識別情報に対応するファイルを一定容量とすればよい)を予め設定しておき、その一定値毎に記憶媒体を変更して記録又は再生するように構成してもよい。上記の構成とした場合には、分割して記録する処理や、分割されたデータにもとづいて再生する処理を円滑に行うことができるようになり、複数の記憶媒体を有効に活用することができるようになる。なお、一定データ容量でなく、一定時間(再生時間、記録時間)を予め定めておき、その一定時間毎に記録媒体を変更する構成としてもよい。
【0121】
また、上述した第2の実施の形態では、基準時間t0に基づいてI/O割当処理を行う構成としていたが、データを消失させてしまうことなく映像データを記録再生するための時間は確保できるため、基準時間t0を映像データ処理基準時間Taとしてもよい。
【0122】
なお、上述した各実施の形態では、比較的低速の記憶媒体40,40a,40b,40cを取り扱うようにしていたが、磁気ディスク(例えばハードディスク)などの他の高速な記憶媒体を取り扱う記録再生装置(例えばハードディスクドライブ)に適用してもよい。
【0123】
また、上述した各実施の形態では、リアルタイム処理が必要なデータの例として、映像データを挙げて説明したが、リアルタイム処理が必要なデータであれば、音声データなどの他のデータに適用することもできる。
【0124】
また、上述した各実施の形態では、映像入出力キュー保持部22を1つ備える構成としていたが、複数の映像入出力キュー保持部を備える構成とするようにしてもよい。この場合、映像のデータレートを基準に映像入出力キューに含まれるデータ入出力コマンドを分類し、各データ入出力コマンドに対して、データレートの高い順に高い優先度を設定するとともに、複数の映像入出力キュー保持部にも優先度を設定しておき、データレートの高いデータ入出力コマンドを優先度の高い映像入出力キュー保持部で保持するようにすればよい。そして、時間管理部25は、複数の映像入出力キュー保持部にデータ入出力コマンドが保持されている場合には、優先度の高い映像入出力キュー保持部に保持されているデータ入出力コマンドを優先的に読み出すようにすればよい。また、この場合、データ入出力コマンドが一定容量蓄積された時点(映像入出力キューが一定容量となった時点)で記憶媒体への書き込み処理を行うようにしてもよい。上記のように構成した場合、結果として低いレートの入出力要求がキュー保持部23,24に滞留するようになるため、まとめて処理を実行することができる確率を高めさせることが期待でき、ディスク記録再生装置そのものの効率を向上させることができるようになる。
【0125】
また、上述した各実施の形態においては特に言及していないが、ディスク記録再生装置100,100aには、記憶媒体への情報の記録および記憶媒体に記録されている情報の再生を実行させるための制御プログラム(記録再生処理プログラム)が搭載されている。ディスク記録再生装置100,100aを構成する各部は、記録再生処理プログラムに従って各種の制御を実行する。すなわち、記録再生処理プログラムは、例えば、ディスク記録再生装置に、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する分類処理と、分類された入出力要求を入出力要求蓄積手段に順次蓄積する蓄積処理と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す読み出し処理と、読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を行う入出力処理とを実行させ、読み出し処理では、ストリームデータの所要データレートを保証するために基準時間によって特定される一定時間以上延期して、メタデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行させる記録再生プログラムである。
【0126】
また、記録再生処理プログラムは、例えば、ディスク記録再生装置に、記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する分類処理と、分類された入出力要求を入出力要求蓄積手段に順次蓄積する蓄積処理と、入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す読み出し処理と、読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を行う入出力処理とを実行させ、読み出し処理では、ストリームデータの所要データレートを保証するために基準時間によって特定される一定時間以上延期して、非リアルタイムデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行させる記録再生プログラムである。
【0127】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、記憶媒体に映像データを記録する場合の同期を取るための制御を映像データのレートなどにもとづいて管理する構成としたので、記憶媒体のシーケンシャル入出力性能を活かしつつ、同期動作に伴う負荷の増加を最小限に抑えることができる。
【0128】
また、本発明によれば、複数の記憶媒体を搭載する記録再生装置において、重要度の高いデータの記録動作に優先的にディスクアクセスを割り当てる構成としたので、記録時にデータが消失してしまうことを防止することができ、信頼性の高い使いやすいディスク記録再生装置を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるディスク記録再生装置の構成の例を示すブロック図である。
【図2】ファイル管理部が備える管理部メモリのデータ格納状態の例を示す説明図である。
【図3】ファイル管理データのデータ構造の例を示す説明図である。
【図4】メタデータにおける空き領域管理構造の例を示す説明図である。
【図5】I/O割当処理の例を示すフローチャートである。
【図6】I/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の例を示す説明図である。
【図7】I/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の他の例を示す説明図である。
【図8】I/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態のさらに他の例を示す説明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるディスク記録再生装置の構成の例を示すブロック図である。
【図10】第2の実施の形態におけるファイル管理データのデータ構造の例を示す説明図である。
【図11】第2の実施の形態におけるI/O割当処理の例を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態におけるI/O割当処理による実行指示にもとづいて行われたデータ転送状態の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ユーザプログラム実行部
20,20a ファイル入出力制御部
21 ファイル管理部
22 映像入出力キュー保持部
23 メタデータ入出力キュー保持部
24 非リアルタイム入出力キュー保持部
25 時間管理部
26 データ入出力実行部
27 媒体管理部
30,30a,30b,30c ディスク装置制御部
40,40a,40b,40c 記憶媒体
100,100a ディスク記録再生装置
Claims (16)
- 情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、
前記記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、
分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、
前記入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、
前記入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を実行する入出力実行手段とを備え、
前記入出力要求読出手段は、ストリームデータの所要データレートを保証するために前記基準時間によって特定される一定期間延期して、前記メタデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行する
ことを特徴とする記録再生装置。 - ストリームデータの所要データレートが保証される範囲で、メタデータの書き込み又は読み出しを休止する延期時間を増減させる
請求項1記載の記録再生装置。 - 情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、
前記記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、
分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、
前記入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、
前記入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を実行する入出力実行手段とを備え、
前記入出力要求読出手段は、ストリームデータの所要データレートを保証するために前記基準時間によって特定される一定期間延期して、前記非リアルタイムデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行する
ことを特徴とする記録再生装置。 - ストリームデータの所要データレートが保証される範囲で、非リアルタイムデータの書き込み又は読み出しを休止する延期時間を増減させる
請求項3記載の記録再生装置。 - 入出力要求蓄積手段は、ストリームデータの入出力要求を保持するストリーム入出力キュー保持手段と、メタデータの入出力要求を保持するメタ入出力キュー保持手段と、非リアルタイムデータの入出力要求を保持する非リアルタイムキュー保持手段とを備え、
要求分類手段は、記録再生制御手段からの記録再生要求内容に基づいて入出力要求の分類を決定し、その決定結果に応じて、前記ストリーム入出力キュー保持手段、前記メタ入出力キュー保持手段、および非リアルタイムキュー保持手段の何れかに入出力要求を格納し、
入出力要求読出手段は、前記ストリーム入出力キュー保持手段、前記メタ入出力キュー保持手段、および前記非リアルタイムキュー保持手段の何れかに入出力要求が蓄積されている場合、基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の記録再生装置。 - 情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、
前記記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、
分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、
前記入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、
前記入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を実行する入出力実行手段とを備え、
前記入出力要求蓄積手段は、
ストリームデータの入出力要求を保持する複数のストリーム入出力キュー保持手段と、メタデータの入出力要求を保持するメタ入出力キュー保持手段と、非リアルタイムデータの入出力要求を保持する非リアルタイムキュー保持手段とを有する入出力要求蓄積手段とを有し、
分類された入出力要求がストリームデータの入出力要求であった場合には、予め定められた優先順位に従って一のストリーム入出力キュー保持手段を選択し、選択したストリーム入出力キュー保持手段に入出力要求を蓄積する処理を実行し、
前記入出力要求読出手段は、複数の入出力キュー保持手段に入出力要求が保持されていた場合には、優先順位の高い入出力要求を優先して読み出し、所要データレートが低い入出力要求は、一定期間又は一定データ量の入出力要求が蓄積されるまで読み出し処理を休止し、休止していた間に蓄積された入出力要求を整理してまとめて読み出す処理を実行する
ことを特徴とする記録再生装置。 - 複数のストリームデータを記録又は再生する際にデータレートに基づいて単位時間あたりの処理時間を算出し、その総和に基づいて、ストリームデータの所要データレートを保証するように、メタデータの書き込み又は読み出しを休止する時間を増減する
請求項6記載の記録再生装置。 - 複数のストリームデータを記録又は再生する際にデータレートに基づいて単位時間あたりの処理時間を算出し、その総和に基づいて、ストリームデータの所要データレートを保証するように、非リアルタイムデータの書き込み又は読み出しを休止する時間を増減する
請求項6または請求項7記載の記録再生装置。 - ストリームデータの入出力で必要な入出力処理時間にもとづいて、メタデータの入出力を実施する単位時間あたりの処理量を設定し、前記処理量に基づいて、メタデータの入出力要求の読み出し回数を制限する
請求項1から請求項8のうちいずれか1項に記載の記録再生装置。 - 映像データの入出力で必要な入出力処理時間にもとづいて、映像データ以外の非リアルタイムデータ入出力を実施する単位時間あたりの処理量を設定し、前記処理量に基づいて、非リアルタイムデータの入出力要求の読み出し回数を制限する
請求項1から請求項9のうちいずれか1項に記載の記録再生装置。 - 情報の記録および再生のための制御を行う記録再生制御手段と、
前記記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する要求分類手段と、
分類された入出力要求を順次蓄積する入出力要求蓄積手段と、
前記入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す入出力要求読出手段と、
前記入出力要求読出手段によって読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理の実行指示を行う入出力実行指示手段と、
複数の記憶媒体への情報の入出力をそれぞれ制御する複数の記憶媒体制御手段とを備え、
前記入出力実行指示手段は、
前記ストリームデータの入出力要求に関して、複数の記憶媒体制御手段から一つを選択してストリームデータの入出力処理の実行指示を行うとともに、書き込み又は読み出しを一定時間または一定データ容量毎に順番に記憶媒体制御手段を変更して実行し、
前記メタデータの入出力要求または非リアルタイムデータの入出力要求に関して、ストリームデータの入出力の実行指示を行っていない記憶媒体制御手段を一つ選択し、前記メタデータの入出力要求または非リアルタイムデータの入出力要求に応じた入出力処理の実行指示を行う
ことを特徴とする記録再生装置。 - 複数の記憶媒体にデータを分割して順番に記録又は再生を行う際に、ストリームデータのデータレートにもとづいて予め定められた、複数の記憶媒体に分割する一定時間又は一定データ容量を示す一定値を設定し、前記一定値毎に記憶媒体を変更して記録又は再生する
請求項11記載の記録再生装置。 - 記憶媒体への情報の記録および記憶媒体に記録されている情報の再生を行うための記録再生方法であって、
前記記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する分類処理と、
分類された入出力要求を入出力要求蓄積手段に順次蓄積する蓄積処理と、
前記入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す読み出し処理と、
読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を行う入出力処理とを実行し、
前記読み出し処理では、ストリームデータの所要データレートを保証するために前記基準時間によって特定される一定期間延期して、前記メタデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行する
ことを特徴とする記録再生方法。 - 記憶媒体への情報の記録および記憶媒体に記録されている情報の再生を行うための記録再生方法であって、
前記記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する分類処理と、
分類された入出力要求を入出力要求蓄積手段に順次蓄積する蓄積処理と、
前記入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す読み出し処理と、
読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を行う入出力処理とを実行し、
前記読み出し処理では、ストリームデータの所要データレートを保証するために前記基準時間によって特定される一定期間延期して、前記非リアルタイムデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行する
ことを特徴とする記録再生方法。 - 記憶媒体への情報の記録および記憶媒体に記録されている情報の再生を実行させるための記録再生プログラムであって、
コンピュータに、
前記記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する分類処理と、
分類された入出力要求を入出力要求蓄積手段に順次蓄積する蓄積処理と、
前記入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す読み出し処理と、
読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を行う入出力処理とを実行させ、
前記読み出し処理では、ストリームデータの所要データレートを保証するために前記基準時間によって特定される一定期間延期して、前記メタデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行させる
ことを特徴とする記録再生プログラム。 - 記憶媒体への情報の記録および記憶媒体に記録されている情報の再生を実行させるための記録再生プログラムであって、
コンピュータに、
前記記録再生制御手段からの要求を、リアルタイム処理に用いられるストリームデータの入出力要求と、メタデータの入出力要求と、リアルタイム処理で用いられない非リアルタイムデータの入出力要求とのうちのいずれかの入出力要求に分類する分類処理と、
分類された入出力要求を入出力要求蓄積手段に順次蓄積する蓄積処理と、
前記入出力要求蓄積手段に入出力要求が蓄積されている場合、あらかじめ定められた基準時間に従って、蓄積されている入出力要求を順次読み出す読み出し処理と、
読み出された入出力要求に応じて、記憶媒体に対する入出力処理を行う入出力処理とを実行させ、
前記読み出し処理では、ストリームデータの所要データレートを保証するために前記基準時間によって特定される一定期間延期して、前記非リアルタイムデータの入出力要求を読み出す処理をまとめて実行させる
ことを特徴とする記録再生プログラム。
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