JP2004334294A - プランニングシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】顧客が長生きした場合でも生涯安心して生活できるような提案が可能なプランニングシステムを提供すること。
【解決手段】第一の金融資産残高A4、年金原資B、第二の金融資産残高A6、および差額A4−(B+A6)を比較可能に表示することにより、老後の生活に必要な資金を、金融資産残高の取り崩しだけではなく個人年金も活用することによって、より少ない資金で老後に備えることができることを表示する。
【選択図】 図13
【解決手段】第一の金融資産残高A4、年金原資B、第二の金融資産残高A6、および差額A4−(B+A6)を比較可能に表示することにより、老後の生活に必要な資金を、金融資産残高の取り崩しだけではなく個人年金も活用することによって、より少ない資金で老後に備えることができることを表示する。
【選択図】 図13
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客が長生きした場合でも生涯安心して生活できるような提案が可能なプランニングシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、将来にわたるキャッシュフローやライフイベントに基づくシミュレーションをコンピュータで実行するライフプランニングシステムが多数提案されてきた。
【0003】
この種のプランニングシステムにおいては、例えば結婚や住宅の購入などといった多額の出費を必要とするライフイベントや、毎年の基本生活費などの今後の支出見込みと、給与や公的年金などの今後の収入見込みとに基づいて将来キャッシュフローをシミュレーションするものや、将来の生活に備えた貯蓄や資産運用のプランニングを行うものが多い。
【0004】
また、将来のリスクに備えて、このようなプランニングに基づいた保険や年金の設計を行う技術も提案されている(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−49589号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年は長生きした場合にはより多くの医療費や生活費といった支出に備えなくてはならないという長生きリスクに対する備えが提唱されている。
【0007】
しかしながら、上述したような従来のプランニングシステムにおいては、退職前の収支に主眼をおいたものが多く、退職後や老後の収支について様々な可能性を検討するものでなかったために、長生きした場合でも生涯安心して生活するためプランニングとしては不十分なものであった。
【0008】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、顧客が長生きした場合でも生涯安心して生活できるような提案が可能なプランニングシステムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、老後期間の開始年齢および終了年齢を決定する老後期間決定手段と、老後期間におけるの収入計算に用いる収入情報を記憶する収入情報記憶手段と、老後期間におけるの支出計算に用いる支出情報を記憶する支出情報記憶手段と、記憶した前記収入情報および前記支出情報に基づいて、前記決定した老後期間における収支を計算する収支計算手段と、計算した前記老後期間のが収入が支出よりも不足している場合に、当該不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第一の金融資産残高を計算する第一の金融資産残高計算手段と、前記不足部分の一部又は全部に充当する個人年金を設計し、任意の老後期間における年金額および年金原資を計算する個人年金設計手段と、当該個人年金の年金額で充当されなかった前記不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第二の金融資産残高を計算する第二の金融資産残高計算手段と、前記第一の金融資産残高と、前記年金原資および前記第二の金融資産残高との差額を計算する差額計算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
本実施形態は、老後の希望生活費と、老後の収入の不足部分を提示して、不足部分を金融資産の取り崩しと個人年金で充当するものとして個人年金商品の提案を行う際に用いるシステムである。
【0012】
ここで金融資産とは、任意の時点で取り崩して利用することが可能な現金、預貯金、信託、有価証券などの資産をいう。
【0013】
また、個人年金とは、個人が任意で加入する契約などに基づいて掛金払込者本人が受け取る年金であり、生命保険契約、簡易生命保険契約、生命共済契約、郵便年金契約などがある。生命保険契約には、例えば、変額個人年金保険や、終身年金保険、確定年金保険、有期年金保険などといった定額個人年金保険といった商品があり、本実施形態では、主として変額個人年金保険を提案する。
【0014】
なお、本実施形態では、厚生年金や国民年金などのいわゆる公的年金や、適格退職年金などの企業(退職)年金は、老後の収入として扱う。
【0015】
[1 システム構成]
[1.1 ネットワーク構成]
図1は、実施形態のネットワーク構成を示す図である。実施形態では、本発明にかかるプランニングシステムは、サーバ100に構成されたデータベースやインストールされたプログラムによって実現されている。このサーバ100に対しては、イントラネットなどの内部ネットワークで接続された端末210や、インターネットなどの外部ネットワークで接続された端末220から適切な認証を経てアクセス可能である。
【0016】
また、ネットワークにはプリンタ300が接続されており、サーバ100で作成されたデータに基づいて提案書をプリントアウトすることも可能な構成となっている。
【0017】
ここに示したハードウエアの構成は一般的な技術であるため詳細な説明は省略する。
【0018】
[1.2 システムの機能構成]
図2は、本発明にかかるプランニングシステムの機能構成を示すブロック図である。なお、以下に説明する機能構成は、前記サーバ100においてプログラムが実行されることによって実現する概念的なものである。
【0019】
プランニングシステムの機能構成としては、老後の収入や支出に関する質問を行う画面や、個人年金を提案する画面を端末210や端末220に表示させる画面表示部110、外部とのデータ入出力を制御するデータ入出力部120、入力された各種データを記憶するデータベースである入力データ記憶部130、入力されたデータなどに基づいて老後のキャッシュフローなどをシミュレーションするシミュレーション実行部140、シミュレーションに用いる統計データを記憶するデータベースである統計データ記憶部150、シミュレーションに基づいて不足部分の一部を充当するために提案する個人年金を設計して任意の老後期間における年金額および年金原資を計算する個人年金設計部160、提案する個人年金となる各種の個人年金商品に関するデータを記憶するデータベースである商品データ記憶部170、設計した個人年金を提案する画面や印刷物に表示出力するための画像やレイアウトを作成する提案表示作成部180、および提案書をプリンタ300などから出力するためのデータを作成するプリントデータ作成部190などが備えられている。
【0020】
入力データ記憶部130には、提案を作成する対象である顧客の生年月日や氏名などの個人属性を記憶する個人情報テーブル131や、顧客が保有する金融資産の状況を記憶する金融資産テーブル132、顧客の収入に関する情報を記憶する収入情報テーブル133、顧客の支出に関する情報を記憶する支出情報テーブル134、顧客に対して提案した内容を記憶する提案内容テーブル135などが設定されており、データ入出力部120の機能を構成する各種クエリの実行などによって適宜更新される。
【0021】
また、シミュレーション実行部140の詳細機能としては、後に詳しく説明するように老後期間の開始年齢と終了年齢を決定する老後期間決定部141や、老後期間各年度における収支を計算する収支計算部142、計算した老後期間の収入が支出よりも不足している場合に当該不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第一の金融資産残高を計算する第一の金融資産残高計算部143、個人年金の年金額で充当されなかった不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第二の金融資産残高を計算する第二の金融資産残高計算部144、第一の金融資産残高と、年金原資および第二の金融資産残高との差額を計算する差額計算部145などがある。
【0022】
本実施形態ではシミュレーションに用いる統計データとして平均余命を用いるので、統計データ記憶部150には、年齢と平均余命とを関連して記憶する平均余命テーブル151が設定されている。また設計する個人年金は、予め登録された個人年金商品の中からミュレーションの結果に基づいて選択するので、商品データ記憶部170には、個人年金の商品性を特定する情報である年金の種類や受取期間や年金額などを関連して記憶する年金受給マスタ171が設定されている。
【0023】
[2 シミュレーション]
次に、シミュレーション実行部140において行うシミュレーションの内容について、より詳しく説明する。
【0024】
[2.1 老後期間のキャッシュフロー]
本実施形態は、老後の希望生活費と、老後の収入の不足部分を提示して、不足部分を金融資産の取り崩しと個人年金で充当するものとして個人年金商品の提案を行う際に用いるシステムである。
【0025】
ここで、老後の期間について考察すると、老後期間の開始年齢としては、例えば定年退職時などの給与所得がなくなるといった要因で支出額が収入額を上回り始める年齢が適している。このような老後期間の開始年齢は、職業などによって個人差があるので、例えば先に説明した質問画面などから入力させることによって任意な年齢を設定できるようにする。
【0026】
一方、老後期間の終了年齢は死亡時であるが、いつ死亡するか正確に予想することは不可能であり、実際に死亡する年齢についてもばらつきが大きいので、どのように終了年齢を決定するかによって、長生きリスクに対する備え方が大きく異なってしまうことにもなってしまう。
【0027】
本実施形態では、平均余命に関する統計データとして記憶している生命表に基づいて、所定の割合で生存する期待年齢を前記終了年齢として決定する。ここでは、平均余命ではなく、例えば4人のうち1人(25%)が生存されると予想される年齢を計算して初期値として表示し、表示した年齢を参考として任意な年齢を設定できるようにしている。この所定の割合の設定は、長生きリスクを定量的に表したものであり、ほぼ半数が生存している平均余命によって求められる年齢よりも少ない人しか生存していない年齢を終了年齢と推定することによって、平均よりも長生きしてしまった場合に必要な資金について顧客に考える機会を与えることができる。
【0028】
ここで図3を参照しながら、老後期間の終了年齢の計算についてより詳しく説明する。この図に示したグラフは、生命表上の特定年齢まで生存する者の割合を示したものである。
【0029】
なお、生命表とは、ある時期における死亡状況(年齢別死亡率)が今後一定不変と仮定したとき、各年齢に達した者が平均してあと何年生きられるかを、死亡率、生存数、平均余命等の生命関数によって表現したもので、厚生労働省が公表しているものである。
【0030】
統計データ記憶部150は、このような統計を平均余命テーブル151に記憶しており、例えば25%といった所定の割合も予め老後期間決定部141が行う演算のパラメータとして決定されている。
【0031】
老後期間決定部141は、個人情報テーブル131を参照してシミュレーションの対象となっている顧客が生まれた年度および性別を抽出し、平均余命テーブル151を参照して顧客が生まれた年度および性別において25%生存している年齢を算出する。図示した例では、顧客は昭和44年生まれの男性であり、25%の人が生存している年齢は80歳であることがわかる。
【0032】
このようにして老後期間の開始年齢と終了年齢を決定すると、老後期間の各年度における収支を計算することができるようになる。
【0033】
図4は、老後期間におけるキャッシュフローのイメージをグラフ化したものであり、この図に示すように老後期間は支出ラインが収入ラインを上回り、不足部分が生じるようになる。
【0034】
老後の収入としては主として公的年金があるが、その他にも給与所得や事業・不動産所得、利子・配当所得などがあればそれぞれ発生年度や金額を入力して収入情報テーブル133に記憶しておく。
【0035】
また、老後の支出としては、基本生活費の他に、医療費や介護費、自宅の増改築やセカンドハウスの購入などといった住宅関係費用、結婚資金や住宅購入援助といった子供への支援、入学などの祝や教育・結婚などの援助といった孫への支援などもあるので、こういった項目ごとに発生する年度や金額を入力して支出情報テーブル134に記憶しておく。
【0036】
収支計算部142は、収入情報テーブル133および支出情報テーブル134を参照して、各年度の収入および支出の額を計算し、各年度の収支を計算する。
【0037】
ここで、図5を参照しながら、老後期間における収支の不足部分について、すべて金融資産の取り崩しで充当する場合に必要な金融資産残高について説明する。
【0038】
図5に破線で示すf1は、縦軸に金融資産残高をとり、横軸に年齢をとった座標において、老後期間の各年度における不足額の累計値である。この線を上方にスライドさせると、金融資産残高軸との切片で示される値が、年齢軸との切片で示される年齢まで生存する場合に必要な金融資産残高となる。
【0039】
本実施形態では、老後期間終了年齢だけでなく、異なる複数の年齢を終了年齢とした場合に金融資産残高をそれぞれ計算することによって、老後期間開始時にどのくらい金融資産残高があれば何歳まで生活することができるかを顧客に提示できるようにしている。
【0040】
図示した例では、老後期間の30%、60%、90%経過時における年齢まで生活することが可能な金融資産残高を求めている。例えば、老後期間の開始年齢が60歳、終了年齢が80歳の場合、図示の例では、60歳(t0:老後期間の開始時)、66歳(t1:30%経過時)、72歳(t2:60%経過時)、78歳(t3:90%経過時)、80歳(t4:老後期間の終了時)まで生活することが可能な金融資産残高は、f1が縦軸と交差する0若しくはA1〜A4となる。
【0041】
このようにして第一の金融資産残高計算部143は、老後期間の不足部分を金融資産残高取り崩しで充当する場合に必要な金融資産残高を計算する。
【0042】
[2.2 個人年金を購入した場合のキャッシュフロー]
次に、老後期間の不足部分の一部を、個人年金を購入することによって充当する場合のキャッシュフローについて説明する。
【0043】
図6は、老後期間におけるキャッシュフローのイメージをグラフ化したものであり、図4に示したものと同様に、老後期間は支出ラインが収入ラインを上回り不足部分が生じるが、個人年金を受給した部分は不足部分から除かれていることがわかる。
【0044】
図6に示した解約控除期間は、一般的に変額年金保険商品において設定されている期間であり、加入した後、早期に解約した場合は経過年数に応じて積立金額に対して一定割合の金額が控除されることが多い。そこで、本実施形態では、解約控除期間が満了するまで年金原資を取り崩しできないと考え、解約控除期間中は金融資産残高の取り崩しを行うものとしてプランニングを行う。
【0045】
ところで、一般的に解約控除期間は10年であるが、変額年金保険に加入する年齢と老後期間の開始年齢とによって、金融資産残高の取り崩しによって充当すべき期間が異なってくるので、以下に図7を参照しながら説明する。
【0046】
変額年金保険に加入する年齢をa0とし、老後開始年齢をa1とし、解約控除期間をtkとした場合に、年金受給を開始するまでの金融資産残高取り崩し期間をt5とする。
【0047】
まず、▲1▼加入年齢a0から老後開始年齢a1までの期間が解約控除期間以上(a1−a0≧tk)の場合は、老後期間が開始する前に解約控除期間が満了するので、老後開始年齢においてはすでに年金の受給を開始できるので、金融資産取り崩し期間t5=0とする。
【0048】
一方、▲2▼加入年齢a0から老後開始年齢a1までの期間が解約控除期間未満(a1−a0<tk)の場合は、老後期間が開始する時点において解約控除期間が満了していないので、年金受給を開始するまでの間は金融資産を取り崩して充当する。このとき金融資産取り崩し期間t5=解約控除期間tk−(a1−a0)となる。
【0049】
それに対して、▲3▼個人年金の加入年齢a0においてすでに老後期間が開始している場合(a0>a1)は、解約控除期間tkのすべてを金融資産取り崩しで充当することになり、金融資産取り崩し期間t5=(a0−a1)+tkとなる。
【0050】
ここで、図8に破線で示すf1は、図5と同様に縦軸に金融資産残高をとり、横軸に年齢をとった座標において、個人年金購入前の老後期間の各年度における不足額を累計した値である。また、ニ点鎖線で示すf2は、個人年金購入後の各年度の不足額を累計した値である。
【0051】
この図において、金融資産取崩期間終了年齢であるt5においてf2が交差する金融資産残高A5が、個人年金の受給を開始するまでに取り崩して充当する金融資産残高を示している。すなわち、個人年金を購入する場合であっても、金融資産残高は少なくともA5は必要となることがわかる。そして、終了年齢であるt4においてf2が交差する金融資産残高A6が個人年金購入後に必要な金融資産残高を示している。
【0052】
また、f1とf2の傾きを比較すると、老後期間の収入が支出よりも不足している部分(負の部分)を、金融資産の取り崩しと個人年金とを併用することによって金融資産残高の減少を緩やかにすることができることがわかる。
【0053】
[2.3 システムにおける処理の流れ]
ここで、図9から図11を参照しながら、上述したような計算等を本発明にかかるプランニングシステムが実施する際の処理の流れについて説明する。
【0054】
図9は、シミュレーション実行部140において実行される処理を示したフローチャートである。
【0055】
シミュレーション実行部140は、図3を参照しながら説明したように、まず老後期間を決定する(S10)。そして、決定した老後期間の各年度における収入を計算した結果を保持し(S20)、さらに、老後期間の各年度における支出を計算した結果を保持して(S30)、老後期間の各年度における収支を計算した結果を保持する(S40)。
【0056】
この各年度における収支に基づいて、図5を参照しながら説明したように生活可能な期間別の必要資金(A1,A2,A3,A4)を計算して、結果を保持する(S50)。
【0057】
そして、収支計算の結果を用いて、次に詳しく説明するように個人年金設計部160において個人年金の設計を行い(S60)、その結果を提案表示作成部180に出力して、提案内容を画面あるいはプリンタに出力できるようにする(S70)。
【0058】
図10は、個人年金設計ルーチン(図9:S60)の詳細を示したフローチャートである。
【0059】
個人年金設計部160は、年金の受取開始年齢や性別などの個人年金商品を選択する属性の設定をまず行う(S61)。このような属性は、予め入力されて個人情報テーブル131に記憶されているデータを用いる。
【0060】
そして、設定された属性に基づいて、年金受給マスタ171に記憶されている個人年金商品の中から設計可能な商品を抽出して、設計する候補商品の選択を行う(S62)。
【0061】
図11は、年金受給マスタ171の内容例を示しており、この図に例示するように、個人年金商品毎に、例えば「5年保障期間付終身年金」や「10年確定年金」といった年金の種類や、年金受取開始年齢、年金受取期間、性別、年金原資乗率といった商品の属性が関連付けて記憶されている。
【0062】
ここで、年金原資乗率とは、年金年額に対する年金原資の額を示す値であり、例えば年金原資1,000に対する年金年額を記憶しておく。なお、年金原資は、予定死亡率、予定利率、予定年金管理費率などの計算基礎数値に基づいて計算される。
【0063】
個人年金設計部160は、図9ステップS40において計算した収支を参照し、図6を参照しながら説明したように不足部分の一部を個人年金で充当する場合の年金年額を選択した商品について計算し(S63)、当該年金年額を受け取るために必要な年金原資Bを計算する(S64)。そして、当該年金年額を受け取った場合に必要な金融資産残高A6を、図8を参照しながら説明したように計算する(S65)。
【0064】
選択した一の商品について年金年額、年金原資B、および金融資産残高A6を計算すると、個人年金設計部160は、ステップS62において選択した他の商品があるか否か判別する(S66)。
【0065】
この判別において他の商品があった場合には(S66;Yes)、ステップS63に戻って、他の商品についても同様に年金年額、年金原資B、および金融資産残高A6を計算する。
【0066】
ステップS66の判別において、他の商品がない、すなわちステップS63において選択された全ての商品について年金年額、年金原資B、および金融資産残高A6を計算した場合には(S66;No)、図9のステップS50で計算した老後期間終了年齢まで金融資産残高を取り崩す場合に必要な残高であるA4、ステップS64で計算した年金原資B、およびステップS65で計算した個人年金を購入した場合に必要な金融資産残高A6を用いて、A4−(B+A6)が最大となる商品を選択する(S67)。
【0067】
[3 提案の表示]
ここで、提案内容の表示例について参照しながら、上述した各種計算の出力態様について説明する。
【0068】
図12および図13は、老後期間の不足部分をすべて金融資産残高の取り崩しで充当した場合と、不足部分の一部を個人年金で充当した場合とを比較して表示する態様の例である。
【0069】
図12では、まず老後期間に必要な資金をすべて現金で準備する場合、すなわち不足部分を金融資産の取り崩しで充当する場合に必要な準備額A4を表示する。そして、A4と対比する形式で、図10を参照しながら説明したように個人年金設計部160において設計した個人年金の内容および年金原資Bと、個人年金以外に金融資産残高取り崩しで充当する場合に必要な準備額A6、個人年金を活用した場合に必要な資金の総額B+A6を表示している。
【0070】
また、図13では、上述した準備額A4、年金原資B、準備額A6、および差額A4−(B+A6)を比較可能に表示することにより、老後の生活に必要な資金を、金融資産残高の取り崩しだけではなく個人年金も活用することによって、より少ない資金で老後に備えることができることを説明している。表示形式としては図13に示すようなパイチャートが望ましいが、他の形式のチャートであってもかまわない。
【0071】
さらに図14は、老後期間の不足部分を金融資産残高の取り崩しのみで充当した場合に、図5を用いて説明したような、残高と終了年齢との関係を表示した例である。この例では、設定した老後期間終了年齢の30%(t1)までの不足部分充当に必要な金融資産残高A1と、60%(t2)までの不足部分充当に必要な金融資産残高A2と、90%(t3)までの不足部分充当に必要な金融資産残高A3とをタイムチャート形式に並列で表示することによって、準備する資金で何歳まで老後の生活資金を充当できるか比較可能にしている。さらに、個人年金を活用した場合には上述したように老後期間すべてにおいて不足部分を充当できるように設計しているので、一生涯安心して暮らすことができることを、すべて金融資産残高の取り崩しによる場合と比較して表示している。
【0072】
上述したように、老後期間の終了年齢は、2人に1人が生きていると推定できる平均余命ではなくて、4人に1人が生きていると推定できる年齢を基準として計算しており、平均よりも長生きした場合のリスクに備えているが、さらに個人年金が終身年金であれば、一生涯キャッシュフローが途絶えることがないので、老後の生活がより安心なものとなることがわかる。
【0073】
[4 変形例]
上述した実施形態は、あくまでも一例であって、本発明はこれに限定されるものではなく、下記に示すように様々な変形が可能である。
【0074】
上記実施形態においては、老後期間の終了年齢において金融資産残高が0となるものとして計算しているが、例えば配偶者や子供などのために死亡時に残したい金融資産残高が必要な場合は、その額を設定できるようにしてもよい。その場合は、図5あるいは図8を参照しながら説明したf1およびf2の値をさらに残したい額だけ上方にシフトさせればよい。
【0075】
また、図8を参照しながら説明したような個人年金を購入した場合としなかった場合との金融資産残高の推移について、金融資産残高の推移を比較したグラフを提案として表示するようにしてもよい。
【0076】
上記実施形態では、個人年金の加入から年金受取開始までに要する所定の期間を解約控除期間として説明したが、これに限らず運用期間として考えてもよい。
【0077】
なお、上記実施形態では、提案する個人年金は一種類である場合を例として説明したが、複数種類の個人年金を組み合わせるようにしてもよい。図15は、複数の個人年金を組み合わせる場合におけるキャッシュフローのイメージをグラフ化したものである。この図に示す例では、老後期間の前半部分やスポット支出の多い期間については確定年金を組み合わせた個人年金の設計を行っている。
【0078】
このように複数の個人年金を組み合わせて設計する場合に、各個人年金の年金原資と、個人年金の他に老後期間の終了年齢まで生活するために準備する金融資産残高との合計がより少なくなるように、例えば、特許文献1に記載されたように、目的関数を最小化する演算によって個人年金を設計するようにしてもよい。
【0079】
老後期間の支出を計算するためには、支出を特定するための項目について、支出の発生時期や支出額を詳細に入力するようにしてもよいが、直接支出時期や額を問いかけるのではなく、図16に示すような簡易なライフプランに関する質問画面を設けて、質問に対する回答と、関連する統計データとに基づいて支出データを作成するようにしてもよい。このとき、入力データ記憶部130には、質問に対する回答を示すデータを記憶するライフプランテーブル136を設定しておき、画面上で選択された回答を示すデータが端末210あるいは220から送信されると、データ入出力部120はライフプランテーブル136に、そのデータを記憶するように設計しておく。
【0080】
例えば、老後の生活レベルや、世帯の人数、生活圏などの項目について予め数段階のレベルを設定しておき、各項目のレベルに対応した支出データを記憶した支出データテーブル152を統計データ記憶部150に設定し、レベルに応じて必要な生活費の統計値を記憶しておく。そして、収支計算部142は、ライフプランテーブル136に記憶された回答、および支出データテーブル152に記憶された統計データに基づいて計算した支出情報を支出情報テーブル134に記憶するようにすればよい。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、個人年金と金融資産とを組み合わせて老後の生活資金を効率的に準備することを容易なものとし、顧客が長生きした場合でも生涯安心して生活できるような提案が可能なプランニングシステムを提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のネットワーク構成を示す図である。
【図2】システムの機能構成を示す図である。
【図3】老後期間の終了年齢について説明する図である。
【図4】老後のキャッシュフローグラフの一例を示すである。
【図5】年齢による金融資産残高の推移を説明する図である。
【図6】個人年金を購入した場合のキャッシュフローグラフの一例を示す図である。
【図7】解約控除期間について説明する図である。
【図8】個人年金を購入した場合の年齢による金融資産残高の推移を説明する図である。
【図9】シミュレーション処理の流れを説明する図である。
【図10】年金設計処理の流れを説明する図である。
【図11】年金受給マスタについて説明する図である。
【図12】提案表示の一例を示す図である(その1)。
【図13】提案表示の一例を示す図である(その2)。
【図14】提案表示の一例を示す図である(その3)。
【図15】複数種類の年金を組み合わせた場合のキャッシュフローグラフの一例を示す図である。
【図16】老後のライフプランに関する質問を行う態様を説明する図である。
【符号の説明】
100…サーバ
110…画面表示部
120…データ入出力部
130…入力データ記憶部
131…個人情報テーブル
132…金融資産テーブル
133…収入情報テーブル
134…支出情報テーブル
135…提案内容テーブル
136…ライフプランテーブル
140…シミュレーション実行部
141…老後期間決定部
142…収支計算部
143…第一の金融資産残高計算部
144…第二の金融資産残高計算部
145…差額計算部
150…統計データ記憶部
151…平均余命テーブル
152…支出データテーブル
160…個人年金設計部
170…商品データ記憶部
171…年金受給マスタ
180…提案表示作成部
190…プリントデータ作成部
210…端末
220…端末
300…プリンタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客が長生きした場合でも生涯安心して生活できるような提案が可能なプランニングシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、将来にわたるキャッシュフローやライフイベントに基づくシミュレーションをコンピュータで実行するライフプランニングシステムが多数提案されてきた。
【0003】
この種のプランニングシステムにおいては、例えば結婚や住宅の購入などといった多額の出費を必要とするライフイベントや、毎年の基本生活費などの今後の支出見込みと、給与や公的年金などの今後の収入見込みとに基づいて将来キャッシュフローをシミュレーションするものや、将来の生活に備えた貯蓄や資産運用のプランニングを行うものが多い。
【0004】
また、将来のリスクに備えて、このようなプランニングに基づいた保険や年金の設計を行う技術も提案されている(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−49589号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年は長生きした場合にはより多くの医療費や生活費といった支出に備えなくてはならないという長生きリスクに対する備えが提唱されている。
【0007】
しかしながら、上述したような従来のプランニングシステムにおいては、退職前の収支に主眼をおいたものが多く、退職後や老後の収支について様々な可能性を検討するものでなかったために、長生きした場合でも生涯安心して生活するためプランニングとしては不十分なものであった。
【0008】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、顧客が長生きした場合でも生涯安心して生活できるような提案が可能なプランニングシステムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、老後期間の開始年齢および終了年齢を決定する老後期間決定手段と、老後期間におけるの収入計算に用いる収入情報を記憶する収入情報記憶手段と、老後期間におけるの支出計算に用いる支出情報を記憶する支出情報記憶手段と、記憶した前記収入情報および前記支出情報に基づいて、前記決定した老後期間における収支を計算する収支計算手段と、計算した前記老後期間のが収入が支出よりも不足している場合に、当該不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第一の金融資産残高を計算する第一の金融資産残高計算手段と、前記不足部分の一部又は全部に充当する個人年金を設計し、任意の老後期間における年金額および年金原資を計算する個人年金設計手段と、当該個人年金の年金額で充当されなかった前記不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第二の金融資産残高を計算する第二の金融資産残高計算手段と、前記第一の金融資産残高と、前記年金原資および前記第二の金融資産残高との差額を計算する差額計算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
本実施形態は、老後の希望生活費と、老後の収入の不足部分を提示して、不足部分を金融資産の取り崩しと個人年金で充当するものとして個人年金商品の提案を行う際に用いるシステムである。
【0012】
ここで金融資産とは、任意の時点で取り崩して利用することが可能な現金、預貯金、信託、有価証券などの資産をいう。
【0013】
また、個人年金とは、個人が任意で加入する契約などに基づいて掛金払込者本人が受け取る年金であり、生命保険契約、簡易生命保険契約、生命共済契約、郵便年金契約などがある。生命保険契約には、例えば、変額個人年金保険や、終身年金保険、確定年金保険、有期年金保険などといった定額個人年金保険といった商品があり、本実施形態では、主として変額個人年金保険を提案する。
【0014】
なお、本実施形態では、厚生年金や国民年金などのいわゆる公的年金や、適格退職年金などの企業(退職)年金は、老後の収入として扱う。
【0015】
[1 システム構成]
[1.1 ネットワーク構成]
図1は、実施形態のネットワーク構成を示す図である。実施形態では、本発明にかかるプランニングシステムは、サーバ100に構成されたデータベースやインストールされたプログラムによって実現されている。このサーバ100に対しては、イントラネットなどの内部ネットワークで接続された端末210や、インターネットなどの外部ネットワークで接続された端末220から適切な認証を経てアクセス可能である。
【0016】
また、ネットワークにはプリンタ300が接続されており、サーバ100で作成されたデータに基づいて提案書をプリントアウトすることも可能な構成となっている。
【0017】
ここに示したハードウエアの構成は一般的な技術であるため詳細な説明は省略する。
【0018】
[1.2 システムの機能構成]
図2は、本発明にかかるプランニングシステムの機能構成を示すブロック図である。なお、以下に説明する機能構成は、前記サーバ100においてプログラムが実行されることによって実現する概念的なものである。
【0019】
プランニングシステムの機能構成としては、老後の収入や支出に関する質問を行う画面や、個人年金を提案する画面を端末210や端末220に表示させる画面表示部110、外部とのデータ入出力を制御するデータ入出力部120、入力された各種データを記憶するデータベースである入力データ記憶部130、入力されたデータなどに基づいて老後のキャッシュフローなどをシミュレーションするシミュレーション実行部140、シミュレーションに用いる統計データを記憶するデータベースである統計データ記憶部150、シミュレーションに基づいて不足部分の一部を充当するために提案する個人年金を設計して任意の老後期間における年金額および年金原資を計算する個人年金設計部160、提案する個人年金となる各種の個人年金商品に関するデータを記憶するデータベースである商品データ記憶部170、設計した個人年金を提案する画面や印刷物に表示出力するための画像やレイアウトを作成する提案表示作成部180、および提案書をプリンタ300などから出力するためのデータを作成するプリントデータ作成部190などが備えられている。
【0020】
入力データ記憶部130には、提案を作成する対象である顧客の生年月日や氏名などの個人属性を記憶する個人情報テーブル131や、顧客が保有する金融資産の状況を記憶する金融資産テーブル132、顧客の収入に関する情報を記憶する収入情報テーブル133、顧客の支出に関する情報を記憶する支出情報テーブル134、顧客に対して提案した内容を記憶する提案内容テーブル135などが設定されており、データ入出力部120の機能を構成する各種クエリの実行などによって適宜更新される。
【0021】
また、シミュレーション実行部140の詳細機能としては、後に詳しく説明するように老後期間の開始年齢と終了年齢を決定する老後期間決定部141や、老後期間各年度における収支を計算する収支計算部142、計算した老後期間の収入が支出よりも不足している場合に当該不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第一の金融資産残高を計算する第一の金融資産残高計算部143、個人年金の年金額で充当されなかった不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第二の金融資産残高を計算する第二の金融資産残高計算部144、第一の金融資産残高と、年金原資および第二の金融資産残高との差額を計算する差額計算部145などがある。
【0022】
本実施形態ではシミュレーションに用いる統計データとして平均余命を用いるので、統計データ記憶部150には、年齢と平均余命とを関連して記憶する平均余命テーブル151が設定されている。また設計する個人年金は、予め登録された個人年金商品の中からミュレーションの結果に基づいて選択するので、商品データ記憶部170には、個人年金の商品性を特定する情報である年金の種類や受取期間や年金額などを関連して記憶する年金受給マスタ171が設定されている。
【0023】
[2 シミュレーション]
次に、シミュレーション実行部140において行うシミュレーションの内容について、より詳しく説明する。
【0024】
[2.1 老後期間のキャッシュフロー]
本実施形態は、老後の希望生活費と、老後の収入の不足部分を提示して、不足部分を金融資産の取り崩しと個人年金で充当するものとして個人年金商品の提案を行う際に用いるシステムである。
【0025】
ここで、老後の期間について考察すると、老後期間の開始年齢としては、例えば定年退職時などの給与所得がなくなるといった要因で支出額が収入額を上回り始める年齢が適している。このような老後期間の開始年齢は、職業などによって個人差があるので、例えば先に説明した質問画面などから入力させることによって任意な年齢を設定できるようにする。
【0026】
一方、老後期間の終了年齢は死亡時であるが、いつ死亡するか正確に予想することは不可能であり、実際に死亡する年齢についてもばらつきが大きいので、どのように終了年齢を決定するかによって、長生きリスクに対する備え方が大きく異なってしまうことにもなってしまう。
【0027】
本実施形態では、平均余命に関する統計データとして記憶している生命表に基づいて、所定の割合で生存する期待年齢を前記終了年齢として決定する。ここでは、平均余命ではなく、例えば4人のうち1人(25%)が生存されると予想される年齢を計算して初期値として表示し、表示した年齢を参考として任意な年齢を設定できるようにしている。この所定の割合の設定は、長生きリスクを定量的に表したものであり、ほぼ半数が生存している平均余命によって求められる年齢よりも少ない人しか生存していない年齢を終了年齢と推定することによって、平均よりも長生きしてしまった場合に必要な資金について顧客に考える機会を与えることができる。
【0028】
ここで図3を参照しながら、老後期間の終了年齢の計算についてより詳しく説明する。この図に示したグラフは、生命表上の特定年齢まで生存する者の割合を示したものである。
【0029】
なお、生命表とは、ある時期における死亡状況(年齢別死亡率)が今後一定不変と仮定したとき、各年齢に達した者が平均してあと何年生きられるかを、死亡率、生存数、平均余命等の生命関数によって表現したもので、厚生労働省が公表しているものである。
【0030】
統計データ記憶部150は、このような統計を平均余命テーブル151に記憶しており、例えば25%といった所定の割合も予め老後期間決定部141が行う演算のパラメータとして決定されている。
【0031】
老後期間決定部141は、個人情報テーブル131を参照してシミュレーションの対象となっている顧客が生まれた年度および性別を抽出し、平均余命テーブル151を参照して顧客が生まれた年度および性別において25%生存している年齢を算出する。図示した例では、顧客は昭和44年生まれの男性であり、25%の人が生存している年齢は80歳であることがわかる。
【0032】
このようにして老後期間の開始年齢と終了年齢を決定すると、老後期間の各年度における収支を計算することができるようになる。
【0033】
図4は、老後期間におけるキャッシュフローのイメージをグラフ化したものであり、この図に示すように老後期間は支出ラインが収入ラインを上回り、不足部分が生じるようになる。
【0034】
老後の収入としては主として公的年金があるが、その他にも給与所得や事業・不動産所得、利子・配当所得などがあればそれぞれ発生年度や金額を入力して収入情報テーブル133に記憶しておく。
【0035】
また、老後の支出としては、基本生活費の他に、医療費や介護費、自宅の増改築やセカンドハウスの購入などといった住宅関係費用、結婚資金や住宅購入援助といった子供への支援、入学などの祝や教育・結婚などの援助といった孫への支援などもあるので、こういった項目ごとに発生する年度や金額を入力して支出情報テーブル134に記憶しておく。
【0036】
収支計算部142は、収入情報テーブル133および支出情報テーブル134を参照して、各年度の収入および支出の額を計算し、各年度の収支を計算する。
【0037】
ここで、図5を参照しながら、老後期間における収支の不足部分について、すべて金融資産の取り崩しで充当する場合に必要な金融資産残高について説明する。
【0038】
図5に破線で示すf1は、縦軸に金融資産残高をとり、横軸に年齢をとった座標において、老後期間の各年度における不足額の累計値である。この線を上方にスライドさせると、金融資産残高軸との切片で示される値が、年齢軸との切片で示される年齢まで生存する場合に必要な金融資産残高となる。
【0039】
本実施形態では、老後期間終了年齢だけでなく、異なる複数の年齢を終了年齢とした場合に金融資産残高をそれぞれ計算することによって、老後期間開始時にどのくらい金融資産残高があれば何歳まで生活することができるかを顧客に提示できるようにしている。
【0040】
図示した例では、老後期間の30%、60%、90%経過時における年齢まで生活することが可能な金融資産残高を求めている。例えば、老後期間の開始年齢が60歳、終了年齢が80歳の場合、図示の例では、60歳(t0:老後期間の開始時)、66歳(t1:30%経過時)、72歳(t2:60%経過時)、78歳(t3:90%経過時)、80歳(t4:老後期間の終了時)まで生活することが可能な金融資産残高は、f1が縦軸と交差する0若しくはA1〜A4となる。
【0041】
このようにして第一の金融資産残高計算部143は、老後期間の不足部分を金融資産残高取り崩しで充当する場合に必要な金融資産残高を計算する。
【0042】
[2.2 個人年金を購入した場合のキャッシュフロー]
次に、老後期間の不足部分の一部を、個人年金を購入することによって充当する場合のキャッシュフローについて説明する。
【0043】
図6は、老後期間におけるキャッシュフローのイメージをグラフ化したものであり、図4に示したものと同様に、老後期間は支出ラインが収入ラインを上回り不足部分が生じるが、個人年金を受給した部分は不足部分から除かれていることがわかる。
【0044】
図6に示した解約控除期間は、一般的に変額年金保険商品において設定されている期間であり、加入した後、早期に解約した場合は経過年数に応じて積立金額に対して一定割合の金額が控除されることが多い。そこで、本実施形態では、解約控除期間が満了するまで年金原資を取り崩しできないと考え、解約控除期間中は金融資産残高の取り崩しを行うものとしてプランニングを行う。
【0045】
ところで、一般的に解約控除期間は10年であるが、変額年金保険に加入する年齢と老後期間の開始年齢とによって、金融資産残高の取り崩しによって充当すべき期間が異なってくるので、以下に図7を参照しながら説明する。
【0046】
変額年金保険に加入する年齢をa0とし、老後開始年齢をa1とし、解約控除期間をtkとした場合に、年金受給を開始するまでの金融資産残高取り崩し期間をt5とする。
【0047】
まず、▲1▼加入年齢a0から老後開始年齢a1までの期間が解約控除期間以上(a1−a0≧tk)の場合は、老後期間が開始する前に解約控除期間が満了するので、老後開始年齢においてはすでに年金の受給を開始できるので、金融資産取り崩し期間t5=0とする。
【0048】
一方、▲2▼加入年齢a0から老後開始年齢a1までの期間が解約控除期間未満(a1−a0<tk)の場合は、老後期間が開始する時点において解約控除期間が満了していないので、年金受給を開始するまでの間は金融資産を取り崩して充当する。このとき金融資産取り崩し期間t5=解約控除期間tk−(a1−a0)となる。
【0049】
それに対して、▲3▼個人年金の加入年齢a0においてすでに老後期間が開始している場合(a0>a1)は、解約控除期間tkのすべてを金融資産取り崩しで充当することになり、金融資産取り崩し期間t5=(a0−a1)+tkとなる。
【0050】
ここで、図8に破線で示すf1は、図5と同様に縦軸に金融資産残高をとり、横軸に年齢をとった座標において、個人年金購入前の老後期間の各年度における不足額を累計した値である。また、ニ点鎖線で示すf2は、個人年金購入後の各年度の不足額を累計した値である。
【0051】
この図において、金融資産取崩期間終了年齢であるt5においてf2が交差する金融資産残高A5が、個人年金の受給を開始するまでに取り崩して充当する金融資産残高を示している。すなわち、個人年金を購入する場合であっても、金融資産残高は少なくともA5は必要となることがわかる。そして、終了年齢であるt4においてf2が交差する金融資産残高A6が個人年金購入後に必要な金融資産残高を示している。
【0052】
また、f1とf2の傾きを比較すると、老後期間の収入が支出よりも不足している部分(負の部分)を、金融資産の取り崩しと個人年金とを併用することによって金融資産残高の減少を緩やかにすることができることがわかる。
【0053】
[2.3 システムにおける処理の流れ]
ここで、図9から図11を参照しながら、上述したような計算等を本発明にかかるプランニングシステムが実施する際の処理の流れについて説明する。
【0054】
図9は、シミュレーション実行部140において実行される処理を示したフローチャートである。
【0055】
シミュレーション実行部140は、図3を参照しながら説明したように、まず老後期間を決定する(S10)。そして、決定した老後期間の各年度における収入を計算した結果を保持し(S20)、さらに、老後期間の各年度における支出を計算した結果を保持して(S30)、老後期間の各年度における収支を計算した結果を保持する(S40)。
【0056】
この各年度における収支に基づいて、図5を参照しながら説明したように生活可能な期間別の必要資金(A1,A2,A3,A4)を計算して、結果を保持する(S50)。
【0057】
そして、収支計算の結果を用いて、次に詳しく説明するように個人年金設計部160において個人年金の設計を行い(S60)、その結果を提案表示作成部180に出力して、提案内容を画面あるいはプリンタに出力できるようにする(S70)。
【0058】
図10は、個人年金設計ルーチン(図9:S60)の詳細を示したフローチャートである。
【0059】
個人年金設計部160は、年金の受取開始年齢や性別などの個人年金商品を選択する属性の設定をまず行う(S61)。このような属性は、予め入力されて個人情報テーブル131に記憶されているデータを用いる。
【0060】
そして、設定された属性に基づいて、年金受給マスタ171に記憶されている個人年金商品の中から設計可能な商品を抽出して、設計する候補商品の選択を行う(S62)。
【0061】
図11は、年金受給マスタ171の内容例を示しており、この図に例示するように、個人年金商品毎に、例えば「5年保障期間付終身年金」や「10年確定年金」といった年金の種類や、年金受取開始年齢、年金受取期間、性別、年金原資乗率といった商品の属性が関連付けて記憶されている。
【0062】
ここで、年金原資乗率とは、年金年額に対する年金原資の額を示す値であり、例えば年金原資1,000に対する年金年額を記憶しておく。なお、年金原資は、予定死亡率、予定利率、予定年金管理費率などの計算基礎数値に基づいて計算される。
【0063】
個人年金設計部160は、図9ステップS40において計算した収支を参照し、図6を参照しながら説明したように不足部分の一部を個人年金で充当する場合の年金年額を選択した商品について計算し(S63)、当該年金年額を受け取るために必要な年金原資Bを計算する(S64)。そして、当該年金年額を受け取った場合に必要な金融資産残高A6を、図8を参照しながら説明したように計算する(S65)。
【0064】
選択した一の商品について年金年額、年金原資B、および金融資産残高A6を計算すると、個人年金設計部160は、ステップS62において選択した他の商品があるか否か判別する(S66)。
【0065】
この判別において他の商品があった場合には(S66;Yes)、ステップS63に戻って、他の商品についても同様に年金年額、年金原資B、および金融資産残高A6を計算する。
【0066】
ステップS66の判別において、他の商品がない、すなわちステップS63において選択された全ての商品について年金年額、年金原資B、および金融資産残高A6を計算した場合には(S66;No)、図9のステップS50で計算した老後期間終了年齢まで金融資産残高を取り崩す場合に必要な残高であるA4、ステップS64で計算した年金原資B、およびステップS65で計算した個人年金を購入した場合に必要な金融資産残高A6を用いて、A4−(B+A6)が最大となる商品を選択する(S67)。
【0067】
[3 提案の表示]
ここで、提案内容の表示例について参照しながら、上述した各種計算の出力態様について説明する。
【0068】
図12および図13は、老後期間の不足部分をすべて金融資産残高の取り崩しで充当した場合と、不足部分の一部を個人年金で充当した場合とを比較して表示する態様の例である。
【0069】
図12では、まず老後期間に必要な資金をすべて現金で準備する場合、すなわち不足部分を金融資産の取り崩しで充当する場合に必要な準備額A4を表示する。そして、A4と対比する形式で、図10を参照しながら説明したように個人年金設計部160において設計した個人年金の内容および年金原資Bと、個人年金以外に金融資産残高取り崩しで充当する場合に必要な準備額A6、個人年金を活用した場合に必要な資金の総額B+A6を表示している。
【0070】
また、図13では、上述した準備額A4、年金原資B、準備額A6、および差額A4−(B+A6)を比較可能に表示することにより、老後の生活に必要な資金を、金融資産残高の取り崩しだけではなく個人年金も活用することによって、より少ない資金で老後に備えることができることを説明している。表示形式としては図13に示すようなパイチャートが望ましいが、他の形式のチャートであってもかまわない。
【0071】
さらに図14は、老後期間の不足部分を金融資産残高の取り崩しのみで充当した場合に、図5を用いて説明したような、残高と終了年齢との関係を表示した例である。この例では、設定した老後期間終了年齢の30%(t1)までの不足部分充当に必要な金融資産残高A1と、60%(t2)までの不足部分充当に必要な金融資産残高A2と、90%(t3)までの不足部分充当に必要な金融資産残高A3とをタイムチャート形式に並列で表示することによって、準備する資金で何歳まで老後の生活資金を充当できるか比較可能にしている。さらに、個人年金を活用した場合には上述したように老後期間すべてにおいて不足部分を充当できるように設計しているので、一生涯安心して暮らすことができることを、すべて金融資産残高の取り崩しによる場合と比較して表示している。
【0072】
上述したように、老後期間の終了年齢は、2人に1人が生きていると推定できる平均余命ではなくて、4人に1人が生きていると推定できる年齢を基準として計算しており、平均よりも長生きした場合のリスクに備えているが、さらに個人年金が終身年金であれば、一生涯キャッシュフローが途絶えることがないので、老後の生活がより安心なものとなることがわかる。
【0073】
[4 変形例]
上述した実施形態は、あくまでも一例であって、本発明はこれに限定されるものではなく、下記に示すように様々な変形が可能である。
【0074】
上記実施形態においては、老後期間の終了年齢において金融資産残高が0となるものとして計算しているが、例えば配偶者や子供などのために死亡時に残したい金融資産残高が必要な場合は、その額を設定できるようにしてもよい。その場合は、図5あるいは図8を参照しながら説明したf1およびf2の値をさらに残したい額だけ上方にシフトさせればよい。
【0075】
また、図8を参照しながら説明したような個人年金を購入した場合としなかった場合との金融資産残高の推移について、金融資産残高の推移を比較したグラフを提案として表示するようにしてもよい。
【0076】
上記実施形態では、個人年金の加入から年金受取開始までに要する所定の期間を解約控除期間として説明したが、これに限らず運用期間として考えてもよい。
【0077】
なお、上記実施形態では、提案する個人年金は一種類である場合を例として説明したが、複数種類の個人年金を組み合わせるようにしてもよい。図15は、複数の個人年金を組み合わせる場合におけるキャッシュフローのイメージをグラフ化したものである。この図に示す例では、老後期間の前半部分やスポット支出の多い期間については確定年金を組み合わせた個人年金の設計を行っている。
【0078】
このように複数の個人年金を組み合わせて設計する場合に、各個人年金の年金原資と、個人年金の他に老後期間の終了年齢まで生活するために準備する金融資産残高との合計がより少なくなるように、例えば、特許文献1に記載されたように、目的関数を最小化する演算によって個人年金を設計するようにしてもよい。
【0079】
老後期間の支出を計算するためには、支出を特定するための項目について、支出の発生時期や支出額を詳細に入力するようにしてもよいが、直接支出時期や額を問いかけるのではなく、図16に示すような簡易なライフプランに関する質問画面を設けて、質問に対する回答と、関連する統計データとに基づいて支出データを作成するようにしてもよい。このとき、入力データ記憶部130には、質問に対する回答を示すデータを記憶するライフプランテーブル136を設定しておき、画面上で選択された回答を示すデータが端末210あるいは220から送信されると、データ入出力部120はライフプランテーブル136に、そのデータを記憶するように設計しておく。
【0080】
例えば、老後の生活レベルや、世帯の人数、生活圏などの項目について予め数段階のレベルを設定しておき、各項目のレベルに対応した支出データを記憶した支出データテーブル152を統計データ記憶部150に設定し、レベルに応じて必要な生活費の統計値を記憶しておく。そして、収支計算部142は、ライフプランテーブル136に記憶された回答、および支出データテーブル152に記憶された統計データに基づいて計算した支出情報を支出情報テーブル134に記憶するようにすればよい。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、個人年金と金融資産とを組み合わせて老後の生活資金を効率的に準備することを容易なものとし、顧客が長生きした場合でも生涯安心して生活できるような提案が可能なプランニングシステムを提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のネットワーク構成を示す図である。
【図2】システムの機能構成を示す図である。
【図3】老後期間の終了年齢について説明する図である。
【図4】老後のキャッシュフローグラフの一例を示すである。
【図5】年齢による金融資産残高の推移を説明する図である。
【図6】個人年金を購入した場合のキャッシュフローグラフの一例を示す図である。
【図7】解約控除期間について説明する図である。
【図8】個人年金を購入した場合の年齢による金融資産残高の推移を説明する図である。
【図9】シミュレーション処理の流れを説明する図である。
【図10】年金設計処理の流れを説明する図である。
【図11】年金受給マスタについて説明する図である。
【図12】提案表示の一例を示す図である(その1)。
【図13】提案表示の一例を示す図である(その2)。
【図14】提案表示の一例を示す図である(その3)。
【図15】複数種類の年金を組み合わせた場合のキャッシュフローグラフの一例を示す図である。
【図16】老後のライフプランに関する質問を行う態様を説明する図である。
【符号の説明】
100…サーバ
110…画面表示部
120…データ入出力部
130…入力データ記憶部
131…個人情報テーブル
132…金融資産テーブル
133…収入情報テーブル
134…支出情報テーブル
135…提案内容テーブル
136…ライフプランテーブル
140…シミュレーション実行部
141…老後期間決定部
142…収支計算部
143…第一の金融資産残高計算部
144…第二の金融資産残高計算部
145…差額計算部
150…統計データ記憶部
151…平均余命テーブル
152…支出データテーブル
160…個人年金設計部
170…商品データ記憶部
171…年金受給マスタ
180…提案表示作成部
190…プリントデータ作成部
210…端末
220…端末
300…プリンタ
Claims (10)
- 老後期間の開始年齢および終了年齢を決定する老後期間決定手段と、
老後期間における収入計算に用いる収入情報を記憶する収入情報記憶手段と、
老後期間における支出計算に用いる支出情報を記憶する支出情報記憶手段と、
記憶した前記収入情報および前記支出情報に基づいて、前記決定した老後期間における収支を計算する収支計算手段と、
計算した前記老後期間の収入が支出よりも不足している場合に、当該不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第一の金融資産残高を計算する第一の金融資産残高計算手段と、
前記不足部分の一部又は全部に充当する個人年金を設計し、任意の老後期間における年金額および年金原資を計算する個人年金設計手段と、
当該個人年金の年金額で充当されなかった前記不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な第二の金融資産残高を計算する第二の金融資産残高計算手段と、
前記第一の金融資産残高と、前記年金原資および前記第二の金融資産残高との差額を計算する差額計算手段と、を備えたことを特徴とするプランニングシステム。 - 請求項1に記載のプランニングシステムにおいて、
平均余命に関する統計データを記憶する統計データ記憶手段をさらに備え、
前記老後期間決定手段は、記憶された前記統計データに基づいて、所定の割合で生存する期待年齢を前記終了年齢として決定することを特徴とするプランニングシステム。 - 請求項1または2に記載のプランニングシステムにおいて、
前記第一の金融資産残高計算手段は、決定した前記終了年齢と異なる複数の年齢における、前記不足部分を金融資産取り崩しで充当する場合に必要な金融資産残高をそれぞれ計算することを特徴とするプランニングシステム。 - 請求項1から請求項3いずれかに記載のプランニングシステムにおいて、
前記個人年金設計手段において、個人年金の受け取りを開始するまで所定の期間を要する商品で個人年金を設計する場合には、
前記第二の金融資産残高計算手段は、少なくとも前記所定の期間は不足部分を金融資産の取り崩しで充当する場合に必要な第二の金融資産残高を計算することを特徴とするプランニングシステム。 - 請求項1から4いずれかに記載のプランニングシステムにおいて、
個人年金の商品データを記憶する商品データ記憶手段をさらに備え、
前記個人年金設計手段は、記憶された前記商品データの中から選択した商品の年金額および年金原資を計算することを特徴とするプランニングシステム。 - 請求項1から5いずれかに記載のプランニングシステムにおいて、
前記個人年金設計手段は、設計可能な個人年金の中から、前記差額計算手段において計算される差額が最も大きくなる個人年金を設計することを特徴とするプランニングシステム。 - 請求項1に記載のプランニングシステムにおいて、
前記個人年金設計手段は、商品性の異なる複数の個人年金を組合せて個人年金を設計することを特徴とするプランニングシステム。 - 請求項1から7いずれかに記載のプランニングシステムにおいて、
設計した前記個人年金の提案として、計算した前記第一の金融資産残高と、前記年金原資、前記第二の金融資産残高、および前記差額とを比較可能に表示する提案表示作成手段をさらに備えることを特徴とするプランニングシステム。 - 請求項1から8いずれかに記載のプランニングシステムにおいて、
設計した前記個人年金の提案として、計算した前記第一の金融資産残高に対応する前記終了年齢と、設計した前記個人年金の受給終了年齢とを比較可能に表示する提案表示作成手段をさらに備えることを特徴とするプランニングシステム。 - 請求項1から9いずれかに記載のプランニングシステムにおいて、
ライフスタイルと支出との関連を示す支出データを記憶する支出データ記憶手段をさらに備え、
前記収支計算手段は、ライフスタイルに関する質問に対する回答および前記支出データに基づいて収支を計算することを特徴とするプランニングシステム。
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