【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のフロントエンド構造に関し、更に詳しくは低速衝突時のロアクロスメンバの変形を防止した自動車のフロントエンド構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のバンパーを支持する構造としては、図9、図10に示すものが知られている。
【0003】
図9、図10に示すものでは、サイドメンバ1の下方にサスペンションメンバ2が配設され、サスペンションメンバ2の上にマウントラバー3が取り付けられており、サイドメンバ1はマウントラバー3を介してサスペンションメンバ2を支持している。サイドメンバ1の前端部にはラジエター等の冷熱空調系部品4を支持するラジエターコアサポート5が取り付けられている。
【0004】
また、車両前方から入力される衝撃荷重を吸収するために、ラジエターコアサポート5の前方にバンパーステー7を介してバンパーレインフォース8が取り付けられている。また、バンパーレインフォース8の前側には、エネルギー吸収材(EA材)9が設けられており、低速にて入力される荷重を吸収し、バンパーレインフォース8の変形を生じる事無く、荷重を吸収させる構造となっている。
【0005】
一方、バンパーレインフォース8の下方には、もう1つの荷重を吸収する部材であるロアクロスメンバ10が設けられ、直接若しくはバンパーステー7を介してサイドメンバ1に取付られている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−10423号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような自動車のフロントエンド構造の場合、ロアクロスメンバ10の前方には、バンパーレインフォース8とは異なり、荷重吸収部材が存在しないため、低速にて入力される荷重は直接ロアクロスメンバ10で吸収され、ロアクロスメンバ10に変形が生じるという構成になっていた。そのため、低速時における補修費用が高くつくという問題があった。
【0008】
また、ロアクロスメンバ10はサイドメンバ1の下方に位置し、上下方向にオフセットされて高さが異なっているため、大きな荷重が入力された場合には、ロアクロスメンバ10へ入力された荷重をサイドメンバ1に伝達することが困難である。
【0009】
そこで、ロアクロスメンバ10に入力された荷重をサイドメンバ1に伝達しようとすると、バンパーステー7の板厚の増大や断面積の拡大により剛性を向上させる必要があり、重量やコストが増大するという問題があった。
【0010】
本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、ロアクロスメンバに低速の荷重が入力された場合でも、ロアクロスメンバが変形することを防止し、しかも、自動車の車重増大やコストアップをもたらせないで剛性を向上させることが可能な自動車のフロントエンド構造を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願の第1の発明は、ラジエターコアサポートにロアクロスメンバが取付けられる自動車のフロントエンド構造において、前記ロアクロスメンバと前記ラジエターコアサポートの取付部位が、前記ロアクロスメンバに車両前後方向に所定以上の力が加わるときに、前記ロアクロスメンバが車両前後方向に変位可能な構造を備えていることを特徴とする自動車のフロントエンド構造としたものである。
【0012】
この変位可能な構造には、スライドする構造の他に、荷重入力によって一旦スライド若しくは変形した後に元の形に復帰する構造を含み、ロアクロスメンバとラジエターコアサポートとが直接取り付けられる場合の他に別部材を介して間接的に取り付けられる場合を含む。
【0013】
このような自動車のフロントエンド構造によれば、低速での衝突等でロアクロスメンバに入力荷重があった場合にラジエターコアサポートの変形や破壊を防止することができる。
【0014】
次に、本願の第2の発明は、本願の第1の自動車のフロントエンド構造において、前記ロアクロスメンバはサスペンションメンバの前方に配置され、前記ロアクロスメンバのステーとサスペンションメンバは上述のスライド時に互いを受ける合わせ部を有することを特徴とする自動車のフロントエンド構造としたものである。
【0015】
このような自動車のフロントエンド構造によれば、衝突等のロアクロスメンバへの入力荷重を後方のサスペンションメンバで受けることができるため、ラジエターコアサポートは入力荷重を受ける為の剛性が必要なくなり、軽量化できる。
【0016】
また、車両への入力荷重をバンパーレインフォースやサイドメンバの1軸だけでなく、ロアクロスメンバやサスペンションメンバの2軸でも受けることができるため、バンパーレインフォース及びバンパーステーへの入力分担が減らせ、バンパーステーの前後長、バンパーレインフォースの前後厚みの縮小が可能であり、フロントオ−バーハングを短縮し、造形自由度を向上させることができる。
【0017】
更に、本願の第3の発明は、本願の第1,第2の自動車のフロントエンド構造において、前記ロアクロスメンバと前記サスペンションメンバとが上下方向に間隔を空けて取付けられていることを特徴とする自動車のフロントエンド構造としたものである。
【0018】
このような自動車のフロントエンド構造によれば、ロアクロスメンバをフロントエンドモジュールの様にラジエターコアサポートに取付けた場合でも、取付けばらつきによる干渉による異音や変形を防止できる。
【0019】
また、自動車が走行中にバウンドしたとき等の接地荷重および路面入力等により、サスペンションメンバが上下に移動してもロアクロスメンバとの干渉が防止できる。
【0020】
更に、本願の第4の発明は、本願の第1乃至第3の何れかの自動車のフロントエンド構造において、前記ラジエターコアサポートに保持される冷熱空調系部品の下部が前記ロアクロスメンバに支持されていることを特徴とする自動車のフロントエンド構造としたものである。
【0021】
このような自動車のフロントエンド構造によれば、衝突時にロアクロスメンバの移動と同時に冷熱空調系部品が後方に移動し、冷熱空調系部品の損傷を防ぐことができる。また、ラジエターコアロアを廃止できるため、質量やコストを低減できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態にかかる自動車のフロントエンド構造を図面に基づいて説明する。図1〜図8は本実施の形態にかかる自動車のフロントエンド構造を示したものである。図1は自動車のフロントエンド構造の主要部の分解斜視図を示す。
【0023】
図1において、20はエンジンルームの両側部を形成するサイドメンバ、21はサイドメンバ20の前端下部の突出部に設けられるマウントラバー、22は図示しない前輪のサスペンションを支持するサスペンションメンバであり、サスペンションメンバ22はマウントラバー21を介してサイドメンバ20に支持されている。23はラジエター等の冷熱空調系部品、24は冷熱空調系部品23のマウントラバー、25は冷熱空調系部品23を支持するラジエターコアサポート、26はバンパーレインフォース、27はバンパーレインフォース26のバンパーステー、28はバンパーレインフォース26の衝撃吸収材、29はロアクロスメンバ、30はロアクロスメンバ29の衝撃吸収材である。
【0024】
冷熱空調系部品23の上部の取付軸23Aにはマウントラバー24が通されており、取付軸23Aのマウントラバー24はラジエターコアサポート25の上部枠部の穴25Cに保持されている。冷熱空調系部品23の下部の取付軸23Bは後述するロアクロスメンバ29のブラケット31の取付穴37に通され、取付軸23Bのマウントラバー24は取付穴37に保持されている。
【0025】
バンパーレインフォース26はバンパーステー27を備えており、バンパーステー27の取付板部42はラジエターコアサポート25の取付板部43を介してサイドメンバ20の前端部の取付板部44にボルト・ナットにより結合される。
【0026】
ロアクロスメンバ29は、図1,図2に示すように、サスペンションメンバ22の前方に配置される。ロアクロスメンバ29は、ブラケット31を介してラジエターコアサポート25の下端部の水平突起部25Aに、ボルト32及びナット33により締結される。ブラケット31の取付部34はボルト32を通す長穴35と冷熱空調系部品23の下部取付軸23Aを通す取付穴37とを備えている。長穴35の一対の縁部にそれぞれ突起36が形成されている。長穴35のサイドメンバ20側の部位は、一対の突起36によって略円形の丸穴部36Aとされている。
【0027】
ボルト32は、水平突起部25Aのボルト穴25Bと丸穴部36Aに通されてナット33により締結され、ラジエターコアサポート25とロアクロスメンバ29はブラケット31を介して締結されている。ボルト32の軸は一対の突起36によって丸穴部36A内に通常時は拘束されており、衝突時などに一定値以上の入力荷重を受けた場合に、一対の突起36が変形して、ロアクロスメンバ29が車両の後方にスライド移動して変位する。
【0028】
尚、この実施の形態では長穴35は一対の突起36によりくびれた形状とされているが、これに限るものではなく、縁部の平行で一対の突起36のない通常の長穴であっても良いし、左右のブラケット31の長穴35同士が車体全長方向に対して「ハ」字形に向けられるようにそれぞれ斜めに形成されていても良い。
【0029】
ロアクロスメンバ29のステー38には合わせ部39が形成され、サスペンションメンバ22前端の合わせ部40と間隔をあけて対向している。ロアクロスメンバ29が車体後方に移動した場合に、ロアクロスメンバ29のステー38の合わせ部39はサスペンションメンバ22の合わせ部40に接触可能とされている。ロアクロスメンバ29への入力荷重はサスペンションメンバ22が受けるようになっており、ラジエターコアサポート25は、ロアクロスメンバ29からの入力荷重を一定倍以上受けないため、変形や破壊を防止することができるようになっている。
【0030】
この実施の形態にかかる自動車のフロントエンド構造によれば、外部からの入力が入るロアクロスメンバ29と、入力荷重を受けるサスペンションメンバ22とは、同軸上に配置されているため、ラジエターコアサポート25は入力荷重を受ける為の剛性が必要なくなり、軽量化できる。
【0031】
また、車両への入力荷重をバンパーレインフォース26とサイドメンバ20だけでなく、ロアクロスメンバ29とサスペンションメンバ22の二つの軸で受けることができるため、バンパーレインフォース22及びバンパーステー27への入力分担が減らせ、バンパーステー27の前後長、バンパーレインフォース26の前後厚みの縮小が可能であり、フロントオーバーハングを短縮して造形自由度を向上させることができる。
【0032】
更に、ロアクロスメンバ29は後方のサスペンションメンバ22とは上下方向に間隔を設けており、ロアクロスメンバ29をフロントエンドモジュールの様にラジエターコアサポート25に取付けた場合でも、取付けばらつきによる干渉を防止することができる。
【0033】
また、接地荷重および路面入力等により、サスペンションメンバ20が上下に移動してもロアクロスメンバ29との干渉を防げ、異音・変形などを防止することができる。
【0034】
更に、冷熱空調系部品23の下部はロアクロスメンバ29にブラケット31を介してゴムマウントされるため、従来のラジエターコアロア部6a(図9参照)が不要になり、軽量化できる。
【0035】
加えて、車体の前方で衝突が生じた場合、図8に示すように、バンパーレインフォース26とロアクロスメンバ29は衝突時に入力荷重を受けて後方に移動する。このとき、ロアクロスメンバ29に取付けられた冷熱空調系部品23は、ロアクロスメンバ29の移動に伴って上部取付け点24Aを中心に後方へ回転移動する。これによって、後方に移動してきたバンパーレインフォース26との接触を回避でき、冷熱空調系部品23の損傷を防ぐことができる。
【0036】
尚、ロアクロスメンバ29の取付け方法は本実施例に限ったものではなく、ブラケット31は周辺の他部品と一体成型してもよい。またボルト32とナット33をブラケット31の長穴35に通して締結する場合には樹脂製のカラーを挟む等の方法で一定値以上の入力荷重を受けたときにスライド可能な構造としてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたように、本願の第1の自動車のフロントエンド構造によれば、低速での衝突等でロアクロスメンバに入力荷重があった場合にラジエターコアサポートの変形や破壊を防止することができる。
【0038】
本願の第2の自動車のフロントエンド構造によれば、衝突等のロアクロスメンバへの入力荷重を後方のサスペンションメンバで受けることができるため、ラジエターコアサポートは入力荷重を受ける為の剛性が必要なくなり、軽量化できる。
【0039】
また、車両への入力荷重をバンパーレインフォースやサイドメンバの1軸だけでなく、ロアクロスメンバやサスペンションメンバの2軸でも受けることができるため、バンパーレインフォース及びバンパーステーへの入力分担が減らせ、バンパーステーの前後長、バンパーレインフォースの前後厚みの縮小が可能であり、フロントオ−バーハングを短縮し、造形自由度を向上させることができる。
【0040】
本願の第3の自動車のフロントエンド構造によれば、ロアクロスメンバをフロントエンドモジュールの様にラジエターコアサポートに取付けた場合でも、取付けばらつきによる干渉による異音や変形を防止できる。
【0041】
また、接地荷重および路面入力等により、サスペンションメンバが上下に移動してもロアクロスメンバとの干渉が防止できる。
【0042】
本願の第4の自動車のフロントエンド構造によれば、衝突時にロアクロスメンバの移動と同時に冷熱空調系部品4が後方に移動し、冷熱空調系部品の損傷を防ぐことができる。また、ラジエターコアロアを廃止することができ、質量・コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態にかかる自動車のフロントエンド構造を示す分解斜視図。
【図2】図2は図1に示すラジエターコアサポートとバンパーステーの取付部位の拡大図。
【図3】図3はロアクロスメンバを取り付けるブラケットとラジエターコアサポートとの取付部位の部分分解図。
【図4】(a)は衝突前のロアクロスメンバの取付位置を示す図、(b)は衝突時のリアクロスメンバの取付位置を示す図。
【図5】図5はバンパーステーとロアクロスメンバの配置位置関係を示す説明図。
【図6】図1のD−D線断面図。
【図7】図1のE−E線断面図。
【図8】図8は衝突前後の冷熱空調系部品の姿勢変化を示す説明図。
【図9】従来の自動車のフロントエンド構造を示す分解斜視図。
【図10】図9のロアクロスメンバとバンパーレインフォースとサイドメンバの取付状態を示す部分図。
【符号の説明】
20 サイドメンバ
22 サスペンションメンバ
23 冷熱空調系部品
25 ラジエターコアサポート
25A 水平突起部
25B 取付穴
26 バンパーレインフォース
27 バンパーステー
29 ロアクロスメンバ
31 ブラケット
32 ボルト
33 ナット
35 長穴
38 ロアクロスメンバのステー
39 合わせ部
40 合わせ部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a front end structure of a vehicle, and more particularly, to a front end structure of a vehicle in which a lower cross member is prevented from being deformed in a low-speed collision.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a structure for supporting a bumper of an automobile, those shown in FIGS. 9 and 10 are known.
[0003]
9 and 10, the suspension member 2 is disposed below the side member 1, and the mount rubber 3 is mounted on the suspension member 2. The side member 1 is mounted on the suspension rubber via the mount rubber 3. Member 2 is supported. At the front end of the side member 1, a radiator core support 5 for supporting a cooling and air conditioning system component 4 such as a radiator is attached.
[0004]
A bumper reinforce 8 is mounted in front of the radiator core support 5 via a bumper stay 7 to absorb an impact load input from the front of the vehicle. An energy absorbing material (EA material) 9 is provided in front of the bumper reinforce 8 to absorb a load input at a low speed and absorb the load without causing deformation of the bumper reinforce 8. It has a structure to make it.
[0005]
On the other hand, a lower cross member 10 which is another member for absorbing a load is provided below the bumper reinforcement 8, and is attached to the side member 1 directly or via the bumper stay 7.
[0006]
[Patent Document 1]
JP 2001-10423 A
[Problems to be solved by the invention]
However, in the case of such a vehicle front end structure, unlike the bumper reinforce 8, there is no load absorbing member in front of the lower cross member 10, so that the load input at low speed is directly applied to the lower cross member 10. 10, the lower cross member 10 is deformed. Therefore, there was a problem that the repair cost at low speed was high.
[0008]
Further, since the lower cross member 10 is located below the side member 1 and is vertically offset and has different heights, when a large load is input, the load input to the lower cross member 10 is reduced. It is difficult to transmit to the side member 1.
[0009]
Therefore, in order to transmit the load input to the lower cross member 10 to the side member 1, it is necessary to increase rigidity by increasing the thickness of the bumper stay 7 and the cross-sectional area, thereby increasing weight and cost. There was a problem.
[0010]
The present invention has been made in view of such a problem, and prevents the lower cross member from being deformed even when a low-speed load is input to the lower cross member, and further increases the vehicle weight of the automobile. It is an object of the present invention to provide a vehicle front-end structure capable of improving rigidity without increasing cost and cost.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, a first invention of the present application relates to a front end structure of an automobile in which a lower cross member is mounted on a radiator core support, wherein a mounting portion of the lower cross member and the radiator core support is formed of the lower cross member. A front end structure for an automobile, wherein the lower cross member has a structure capable of being displaced in the vehicle front-rear direction when a predetermined force or more is applied to the member in the vehicle front-rear direction.
[0012]
This displaceable structure includes a structure that returns to its original shape after being slid or deformed by a load input, in addition to a sliding structure, other than when the lower cross member and the radiator core support are directly attached. This includes the case where the attachment is indirectly performed via another member.
[0013]
According to such a front end structure of a vehicle, it is possible to prevent deformation and destruction of the radiator core support when an input load is applied to the lower cross member due to a low-speed collision or the like.
[0014]
Next, according to a second invention of the present application, in the front end structure of the first automobile of the present application, the lower cross member is disposed in front of a suspension member, and the stay and the suspension member of the lower cross member are used during the above-described sliding. This is a front end structure of an automobile having a joining portion for receiving each other.
[0015]
According to such a front end structure of an automobile, since the input load to the lower cross member such as a collision can be received by the rear suspension member, the radiator core support does not need rigidity to receive the input load, and is lightweight. Can be
[0016]
Also, since the input load to the vehicle can be received not only by one axis of the bumper reinforce and the side member but also by two axes of the lower cross member and the suspension member, the input allotment to the bumper reinforce and the bumper stay can be reduced, The front-rear length of the bumper stay and the front-rear thickness of the bumper reinforcement can be reduced, the front overhang can be shortened, and the degree of freedom in shaping can be improved.
[0017]
Further, the third invention of the present application is characterized in that, in the front end structure of the first and second automobiles of the present application, the lower cross member and the suspension member are mounted at an interval in the vertical direction. The vehicle has a front-end structure.
[0018]
According to such a front end structure for an automobile, even when the lower cross member is mounted on the radiator core support like a front end module, abnormal noise and deformation due to interference due to mounting variation can be prevented.
[0019]
Also, interference with the lower cross member can be prevented even when the suspension member moves up and down due to ground contact load and road surface input when the vehicle bounces while the vehicle is running.
[0020]
Further, according to a fourth aspect of the present invention, in the vehicle front end structure according to any one of the first to third aspects of the present invention, a lower part of a cooling / heating air-conditioning system component held by the radiator core support is supported by the lower cross member. The vehicle has a front end structure.
[0021]
According to such a front end structure of an automobile, the cold air conditioning system component moves rearward simultaneously with the movement of the lower cross member at the time of collision, and damage to the cold air conditioning system component can be prevented. Further, since the radiator core lower can be eliminated, the mass and cost can be reduced.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a front end structure of an automobile according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. 1 to 8 show a front end structure of an automobile according to the present embodiment. FIG. 1 is an exploded perspective view of a main part of a front end structure of an automobile.
[0023]
In FIG. 1, reference numeral 20 denotes a side member forming both sides of an engine room, 21 denotes a mount rubber provided at a protruding portion below a front end of the side member 20, and 22 denotes a suspension member for supporting a front wheel suspension (not shown). The member 22 is supported by the side member 20 via the mount rubber 21. 23 is a cold air conditioning system component such as a radiator, 24 is a mount rubber of the cold air conditioning system component 23, 25 is a radiator core support for supporting the cold air conditioning system component 23, 26 is a bumper reinforcement, and 27 is a bumper stay of a bumper reinforcement 26. , 28 are shock absorbers of the bumper reinforce 26, 29 is a lower cross member, and 30 is a shock absorber of the lower cross member 29.
[0024]
A mount rubber 24 is passed through a mounting shaft 23 </ b> A above the cooling / heating air-conditioning system component 23, and the mount rubber 24 of the mounting shaft 23 </ b> A is held in a hole 25 </ b> C in an upper frame portion of the radiator core support 25. A lower mounting shaft 23B of the cooling / heating air-conditioning system component 23 is passed through a mounting hole 37 of a bracket 31 of a lower cross member 29 described later, and the mount rubber 24 of the mounting shaft 23B is held in the mounting hole 37.
[0025]
The bumper reinforce 26 includes a bumper stay 27, and the mounting plate portion 42 of the bumper stay 27 is connected to the mounting plate portion 44 at the front end of the side member 20 via the mounting plate portion 43 of the radiator core support 25 by bolts and nuts. Be combined.
[0026]
The lower cross member 29 is disposed in front of the suspension member 22 as shown in FIGS. The lower cross member 29 is fastened to the horizontal projection 25A at the lower end of the radiator core support 25 via a bracket 31 with a bolt 32 and a nut 33. The mounting portion 34 of the bracket 31 has an elongated hole 35 through which the bolt 32 passes, and a mounting hole 37 through which the lower mounting shaft 23A of the cooling and air conditioning system component 23 passes. Projections 36 are formed on a pair of edges of the elongated hole 35, respectively. A portion of the elongated hole 35 on the side member 20 side is formed into a substantially circular round hole portion 36 </ b> A by a pair of protrusions 36.
[0027]
The bolt 32 is passed through the bolt hole 25B of the horizontal protrusion 25A and the round hole 36A and fastened by the nut 33. The radiator core support 25 and the lower cross member 29 are fastened via the bracket 31. The shaft of the bolt 32 is normally restrained in the round hole portion 36A by a pair of projections 36. When an input load of a certain value or more is received at the time of a collision or the like, the pair of projections 36 is deformed, The cross member 29 slides rearward of the vehicle and is displaced.
[0028]
In this embodiment, the elongated hole 35 has a shape narrowed by a pair of projections 36. However, the present invention is not limited to this. Alternatively, the long holes 35 of the left and right brackets 31 may be formed obliquely so as to be oriented in a “C” shape with respect to the entire length direction of the vehicle body.
[0029]
A mating portion 39 is formed on the stay 38 of the lower cross member 29, and faces the mating portion 40 at the front end of the suspension member 22 at an interval. When the lower cross member 29 moves to the rear of the vehicle body, the joint 39 of the stay 38 of the lower cross member 29 can contact the joint 40 of the suspension member 22. The suspension member 22 receives the load applied to the lower cross member 29, and the radiator core support 25 does not receive the input load from the lower cross member 29 more than a certain number of times. I can do it.
[0030]
According to the front end structure of the vehicle according to this embodiment, since the lower cross member 29 to which an input from the outside enters and the suspension member 22 to receive the input load are coaxially arranged, the radiator core support 25 is provided. Does not require rigidity to receive an input load, and can be reduced in weight.
[0031]
Further, since the input load to the vehicle can be received not only by the bumper reinforce 26 and the side member 20 but also by the two axes of the lower cross member 29 and the suspension member 22, the input to the bumper reinforce 22 and the bumper stay 27 is provided. Sharing can be reduced, the front-rear length of the bumper stay 27 and the front-rear thickness of the bumper reinforce 26 can be reduced, and the front overhang can be shortened to improve the degree of freedom in molding.
[0032]
Further, the lower cross member 29 is vertically spaced from the rear suspension member 22, so that even when the lower cross member 29 is mounted on the radiator core support 25 like a front end module, interference due to mounting variations is prevented. can do.
[0033]
In addition, even if the suspension member 20 moves up and down due to ground contact load, road surface input, and the like, interference with the lower cross member 29 can be prevented, and abnormal noise and deformation can be prevented.
[0034]
Further, since the lower portion of the cooling / heating air-conditioning system component 23 is rubber-mounted on the lower cross member 29 via the bracket 31, the conventional radiator core lower portion 6a (see FIG. 9) becomes unnecessary, and the weight can be reduced.
[0035]
In addition, when a collision occurs in front of the vehicle body, as shown in FIG. 8, the bumper reinforce 26 and the lower cross member 29 receive an input load and move rearward during the collision. At this time, the cooling / heating air-conditioning system component 23 attached to the lower cross member 29 rotates rearward about the upper attachment point 24A with the movement of the lower cross member 29. Thereby, contact with the bumper reinforce 26 that has moved rearward can be avoided, and damage to the cooling / heating air-conditioning system component 23 can be prevented.
[0036]
The method of attaching the lower cross member 29 is not limited to this embodiment, and the bracket 31 may be integrally formed with other peripheral components. When the bolt 32 and the nut 33 are fastened by passing them through the elongated hole 35 of the bracket 31, a structure may be adopted in which the resin can slide when an input load of a predetermined value or more is received by, for example, sandwiching a resin collar.
[0037]
【The invention's effect】
As described above, according to the first automobile front end structure of the present application, it is possible to prevent deformation and destruction of the radiator core support when an input load is applied to the lower cross member due to a low-speed collision or the like. .
[0038]
According to the front end structure of the second automobile of the present application, since the input load to the lower cross member such as a collision can be received by the rear suspension member, the radiator core support does not need rigidity to receive the input load. , Can be reduced in weight.
[0039]
Also, since the input load to the vehicle can be received not only by one axis of the bumper reinforce and the side member but also by two axes of the lower cross member and the suspension member, the input allotment to the bumper reinforce and the bumper stay can be reduced, The front-rear length of the bumper stay and the front-rear thickness of the bumper reinforcement can be reduced, the front overhang can be shortened, and the degree of freedom in shaping can be improved.
[0040]
According to the third vehicle front end structure of the present application, even when the lower cross member is mounted on the radiator core support like a front end module, abnormal noise and deformation due to interference due to mounting variation can be prevented.
[0041]
In addition, even if the suspension member moves up and down due to ground contact load, road surface input, etc., interference with the lower cross member can be prevented.
[0042]
According to the front end structure of the fourth automobile of the present application, the cold air conditioning system component 4 moves rearward simultaneously with the movement of the lower cross member at the time of collision, and damage to the cold air conditioning system component can be prevented. Also, the radiator core lower can be eliminated, and the mass and cost can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a front end structure of an automobile according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view of a mounting portion of a radiator core support and a bumper stay shown in FIG.
FIG. 3 is a partially exploded view of a mounting portion of a bracket for mounting a lower cross member and a radiator core support.
4A is a diagram showing a mounting position of a lower cross member before a collision, and FIG. 4B is a diagram showing a mounting position of a rear cross member at the time of a collision.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing an arrangement positional relationship between a bumper stay and a lower cross member.
FIG. 6 is a sectional view taken along line DD of FIG. 1;
FIG. 7 is a sectional view taken along line EE of FIG. 1;
FIG. 8 is an explanatory diagram showing a change in attitude of a cooling / heating air-conditioning system component before and after a collision.
FIG. 9 is an exploded perspective view showing a front end structure of a conventional automobile.
FIG. 10 is a partial view showing an attached state of a lower cross member, a bumper reinforce, and a side member of FIG. 9;
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 20 side member 22 suspension member 23 cooling and air conditioning system component 25 radiator core support 25A horizontal protrusion 25B mounting hole 26 bumper reinforcement 27 bumper stay 29 lower cross member 31 bracket 32 bolt 33 nut 35 long hole 38 lower cross member stay 39 alignment Part 40 Fitting part