JP2004327496A - Solar battery and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池およびその製造方法に関し、より詳細には、高い光電変換率を有する、特にシリコン薄膜系の太陽電池およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光電変換素子である太陽電池には、発電層の種類により、非晶質シリコン(例えば、水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)等)を用いた太陽電池、多結晶シリコンのような非単結晶シリコンを用いた太陽電池(以下、シリコン薄膜系太陽電池という)などが知られている。
【0003】
シリコン薄膜系太陽電池は、一般的にpin構造を有し、p層側から入射される光の照射により主としてi層で光生成キャリアが発生し、該光生成キャリアは太陽電池の内蔵電界によりドリフトにより移動する。
そこで、光を有効利用するためにp層における光透過率(以下、単に透過率ともいう)を高くすることが望ましく、p層を形成する材料として、例えば、水素化アモルファスシリコンカーバイド(a−SiC:H)のようなa−Si:Hよりバンドギャップの広い材料が利用されている。p層における光透過率が高くなることにより、i層に透過する光の強度も上がることから、i層で発生する光生成キャリア数を多くすることができることが知られている。
【0004】
また、p層は、不純物としてB(ホウ素)を添加することが一般に知られており、例えば、p層へのホウ素の添加により、太陽電池内に内蔵電界を発生させ、p層の電気伝導度が高くなることが記載されている。
しかしながら、ホウ素の添加量が多いと、ホウ素がi層の方向へ拡散し、p層とi層との界面にキャリアの再結合中心が形成され、開放電圧を低下させたり、曲線因子を低下させるなど、太陽電池の特性を劣化させる問題があった。また、p層のバンドギャップはホウ素の添加により狭くなることから、p層の光透過率が低下し、i層で発生する光生成キャリア数が減少する問題があることも知られている。
【0005】
上述した問題を解決し、太陽電池の特性を最大限に引き出すために、p層の高透過率化とp層の高電気伝導度化との両立(バランス)、およびi層へのホウ素の拡散防止を目的とした様々な検討がなされている。
例えば、特許文献1には、高透過率化および高電気伝導度化を達成する半導体装置として、pin型構造を具備する非単結晶シリコン半導体装置において、該p型層、及び/又は該i型層、及び/又は該n型層がテーパー状の膜中水素濃度プロファイルと、テーパー状のバンドプロファイルを有し、該p型層、i型層、n型層の各層の界面でバンドの結合が連続であることを特徴とする半導体装置が提案され、
さらに、その半導体装置の製造方法として、前記p型層、及び/又はi型層、及び/又はn型層として、基体上に非単結晶シリコン層を堆積後、該非単結晶シリコン層に水素プラズマ照射をする工程を1ステップとして、複数の該ステップを繰り返しながら成膜を行ない、少なくとも一部の前記ステップにおいて、前記堆積時間、及び/又は前記水素プラズマ照射時間を前記ステップ毎に変化させ、膜中水素濃度をテーパー状に制御することにより、テーパー状のバンドプロファイルを有する半導体層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法が提案されている。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1記載の半導体装置の製造方法では、製膜とプラズマ処理とを交互に行うため、排気系が2系統必要であることから製膜装置が複雑になるという問題があり、さらに、原料ガスを無駄に排気してしまう、製膜時間が長い、生産性が悪い等の問題も有していた。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−48130号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した種々の問題を解決すべくなされたものである。すなわち、本発明は、従来の製膜装置を複雑にすることなく形成でき、p層の高透過率化とp層の高電気伝導度化との両立(バランス)、およびi層へのホウ素の拡散防止に優れる太陽電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究した結果、p層おけるホウ素濃度に特定の濃度分布を持たせた太陽電池が、p層の高透過率化とp層の高電気伝導度化とのバランス、およびi層へのホウ素の拡散防止に優れることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下に示す(1)〜(29)の太陽電池およびその製造方法を提供する。
【0010】
(1)透明導電性酸化物膜付き基体上に、p層、i層およびn層がこの順に形成された光電変換層を介して、裏面電極層を有する太陽電池であって、
前記p層中のホウ素濃度(11B+ /30Si+ )が、該p層の一部または全領域において前記i層方向に向かって低減する濃度分布を有し、該p層と該i層との界面において0.05以下となる太陽電池。
【0011】
(2)上記p層全領域における上記ホウ素濃度(11B+ /30Si+ )が1.0以下であることを特徴とする上記(1)に記載の太陽電池。
【0012】
(3)上記透明導電性酸化物膜が、複数の山部と複数の平坦部とで構成され、該山部および該平坦部の表面がミクロの多数の凸部を連続して有している透明導電性酸化物膜であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の太陽電池。
【0013】
上記山部の高さが0. 2〜2. 0μm、上記山部間のピッチ(隣接する山部間の頂点と頂点の距離)が直線上に0. 1〜2. 0μmであることが好ましい。
【0014】
(4)上記凸部の底面径が0. 1〜0. 8μm、高さ/底面径の比が0.06〜4であることを特徴とする上記(3)に記載の太陽電池。
【0015】
(5)上記透明導電性酸化物膜付き基体のヘイズ率が、400〜800nmの波長全域にわたって2〜95%であり、ヘイズ率の最大値と最小値の絶対値の差(最大値−最小値)が50%以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の太陽電池。
【0016】
(6)上記ヘイズ率が、400〜600nmの波長領域において10〜90%(400〜600nm平均)、600〜800nmの波長領域において2〜40%(600〜800nm平均)であることを特徴とする上記(5)に記載の太陽電池。
【0017】
(7)上記透明導電性酸化物膜が、第1の酸化物からなる不連続な小山部と、その上に形成される第2の酸化物からなる連続層であって、該連続層の表面にミクロの多数の凸部を連続して有する連続層とからなる透明導電性酸化物膜であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の太陽電池。
【0018】
(8)上記小山部の底面径が0. 2〜2. 0μmであることを特徴とする上記(7)に記載の太陽電池。
【0019】
上記第1の酸化物が、透明であることが好ましい。
【0020】
(9)上記第1の酸化物が、SnO2 もしくはフッ素を含有するSnO2 からなり、フッ素を含有する場合のフッ素の含有割合が、SnO2 に対して、0.01mol%以下であることを特徴とする上記(7)または(8)に記載の太陽電池。
【0021】
上記第2の酸化物が、透明であることが好ましい。
【0022】
上記第2の酸化物が、導電性を有していることが好ましい。
【0023】
(10)上記第2の酸化物が、SnO2 、ZnO、TiO2 およびIn2 O3 からなる群より選択される少なくとも1種を含む透明導電性酸化物であることを特徴とする上記(7)〜(9)のいずれかに記載の太陽電池。
【0024】
(11)上記第2の酸化物が、フッ素を含有するSnO2 からなり、フッ素をSnO2 に対し0. 01〜4mol%含有し、導電電子密度が5×1019〜4×1020cm−3であることを特徴とする上記(7)〜(10)のいずれかに記載の太陽電池。
【0025】
(12)上記小山部と上記連続層との間に、上記第1の酸化物および上記第2の酸化物とは組成が異なる酸化物からなる酸化物層が形成されたことを特徴とする上記(7)〜(11)のいずれかに記載の太陽電池。
【0026】
(13)上記第1の酸化物がSnO2 、上記異なる酸化物がSiO2 、上記第2の酸化物がフッ素を含有するSnO2 であることを特徴とする上記(12)に記載の太陽電池。
【0027】
(14)上記透明導電性酸化物膜付き基体のシート抵抗が5〜20Ω/□、浸液法による550nmにおける透過率が70〜95%であることを特徴とする上記(1)〜(13)のいずれかに記載の太陽電池。
【0028】
(15)上記裏面電極が、Agを95原子%以上含有する金属膜であることを特徴とする上記(1)〜(14)のいずれかに記載の太陽電池。
【0029】
(16)上記金属膜が、PdまたはAuを該金属膜中に0. 3〜5原子%含有していることを特徴とする上記(15)に記載の太陽電池。
【0030】
(17)上記光電変換層と上記裏面電極との間に、接触改善層を有していることを特徴とする上記(1)〜(16)のいずれかに記載の太陽電池。
【0031】
(18)上記接触改善層の比抵抗が、1×10−2Ω・cm以下であることを特徴とする上記(17)に記載の太陽電池。
【0032】
(19)上記接触改善層の吸収係数が、波長領域500〜800nmにおいて、5×103 cm−1以下であることを特徴とする上記(17)または(18)に記載の太陽電池。
【0033】
(20)上記接触改善層が、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とし、該接触改善層中の全金属成分の90原子%以上がZnであることを特徴とする上記(17)〜(19)のいずれかに記載の太陽電池。
【0034】
(21)上記接触改善層が、GaまたはAlをZnとの総和に対して0. 3〜10原子%含有していることを特徴とする上記(20)に記載の太陽電池。
【0035】
(22)基体上に上記透明導電性酸化物膜を形成する透明導電性酸化物膜形成工程と、
該透明導電性酸化物膜形成工程後に、上記p層、i層およびn層をこの順にそれぞれプラズマCVD法により形成する光電変換層形成工程と、
該光電変換層形成工程後に、上記裏面電極層を形成する裏面電極層形成工程とを具備する上記(1)〜(21)のいずれかに記載の太陽電池を製造する太陽電池の製造方法。
【0036】
(23)上記透明導電性酸化物膜形成工程が、基体上に上記第1の酸化物からなる不連続な小山部を常圧CVD法により形成した後に、該小山部および基体上に上記第2の酸化物からなる連続層を形成することより上記透明導電性酸化物膜を形成する工程であることを特徴とする上記(22)に記載の太陽電池の製造方法。
【0037】
(24)上記小山部を、四塩化錫、メタノール、水および塩化水素を用いた常圧CVD法により形成することを特徴とする上記(23)に記載の太陽電池の製造方法。
【0038】
(25)上記小山部および基体上に、上記第2の酸化物からなる連続層を常圧CVD法により形成することを特徴とする上記(23)または(24)に記載の太陽電池の製造方法。
【0039】
(26)上記小山部と上記連続層との間に、上記異なる酸化物からなる酸化物層を常圧CVD法により形成することを特徴とする上記(25)に記載の太陽電池の製造方法。
【0040】
(27)上記光電変換層形成工程が、上記透明導電性酸化物膜上に、上記p層を、ホウ素を含有するガスとシリコンを含有するガスとの混合ガスを用いてプラズマCVD法により形成し、該p層上に上記i層および上記n層をこの順にそれぞれプラズマCVD法により形成する形成工程であって、
ホウ素濃度(11B+ /30Si+ )が上記p層の一部または全領域において上記i層方向に向かって低減する濃度分布を有し、該p層と該i層との界面において0.05以下となるように、上記混合ガスに対するホウ素を含有するガスの割合を低減させることを特徴とする上記(22)〜(26)のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
【0041】
(28)上記光電変換層と上記裏面電極との間に、上記接触改善層を二酸化炭素を0. 3〜20vol%含有する不活性ガス中でスパッタ法により形成することを特徴とする上記(22)〜(27)のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
【0042】
(29)上記スパッタ法が、ターゲットを基体に対して30〜90°傾けて行われることを特徴とする上記(28)に記載の太陽電池の製造方法。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の太陽電池は、透明導電性酸化物膜付き基体上に、p層、i層およびn層がこの順に形成された光電変換層を介して、裏面電極層を有する太陽電池であって、
前記p層中のホウ素濃度(11B+ /30Si+ )が、該p層の一部または全領域において前記i層方向に向かって低減する濃度分布を有し、該p層と該i層との界面において0.05以下となる太陽電池である。
以下に、本発明の太陽電池の構成を示す好適な1例を図1を用いて説明するが、本発明の太陽電池およびその製造方法はこれに限定されない。
【0044】
図1に示されるように、本発明の太陽電池1は、ガラス基板2上に、透明導電性酸化物膜3と、光電変換層7(p層4、i層5、n層6)と、裏面電極層8とを有している。この構成は、比較的低コストで製造可能な光電変換装置の1つであって、この太陽電池1は、光9がガラス基板2側から入射し、主としてi層5内で吸収されるように設計されており、導線10を通して太陽電池から電気が取り出される。
【0045】
ここで、本発明の太陽電池の光電変化層を形成するp層のホウ素濃度(11B+ /30Si+ )は、上述したように、該p層の一部または全領域において上記i層方向に向かって低減する濃度分布を有し、かつ、該p層と該i層との界面において0.05以下となっており、0であることが好ましい。
【0046】
また、上記p層全領域におけるホウ素濃度(11B+ /30Si+ )は、1.0以下であることが好ましく、より好ましくは0.7以下である。上記ホウ素濃度がこの範囲であれば、p層が充分にp型ドープされることで太陽電池の開放電圧が高くなり、また、p層の電気伝導度が高くなることで曲線因子を高く維持することができるため好ましい。
ここで、ホウ素濃度を表す「11B+ /30Si+ 」は、後述するSIMS(2次イオン質量分析)法を用いたホウ素濃度の測定時における検出二次イオン(11B+ および30Si+ )の比である。
【0047】
以下に本発明の太陽電池の各構成について説明する。
<透明導電性酸化物膜付き基体>
本発明の太陽電池に用いられる透明導電性酸化物膜としては、半導体装置、光起電力装置等に用いることができる公知の透明導電性酸化物膜であれば特に限定されないが、複数の山部と複数の平坦部とで構成され、該山部および該平坦部の表面がミクロの多数の凸部を連続して有している透明導電性酸化物膜が好適に例示される。
ここで、上述した好適に例示される透明導電性酸化物膜が付いた透明導電性酸化物膜付き基体の形状および構成を図2および図3を用いて以下に説明するが、本発明の太陽電池およびその製造方法は、これらに限定されない。上記透明導電性酸化物膜付き基体は、図2に示されるように、ガラス基板21上に、不連続な複数の山部22によるマクロな凹凸(テクスチャ)と、この山部間をうめる複数の平坦部23とを有しており、該山部22および該平坦部23の外表面は、ミクロの多数の凹凸(テクスチャ)を有する構造となっている。以下、上記したような2つの凹凸を有する構造を、ダブルテクスチャ構造という。
【0048】
上記山部の高さ(平坦部上のミクロの凸部の頂部からの高さ)Ha は0. 2〜2. 0μmであることが好ましく、より好ましくは0. 3〜1. 0μm、さらに好ましくは0. 4〜0. 7μmである。上記山部間の間隔(隣接する山部間の平坦部の距離)Wa は直線状に0〜2. 0μmであることが好ましく、より好ましくは1. 2μm以下、さらに0. 4μm以下であることが好ましく、特に、0. 1μm以上(いずれの山部も不連続である)であることが好ましい。本発明においては、複数の山部は不連続である部分と連続している部分があってよく、山部間の間隔Wa が0〜2. 0μmであるということは、平坦部がないところがあってもよいということである。
また、上記山部の底面径Da は1. 0〜3. 0μmであることが好ましく、より好ましくは1. 0〜2. 0μmである。
さらに、上記山部間のピッチ(隣接する山部間の頂点と頂点の距離)Pa は直線状に0. 1〜2. 0μmであることが好ましく、より好ましくは0. 5〜1. 5μm、さらに好ましくは0. 7〜1. 2μmである。
【0049】
上記ミクロの多数の凹凸を示す図2の拡大図を図3に示す。図3に示すように、凸部30の高さHb が0. 05〜0. 4μmであることが好ましく、より好ましくは0. 1〜0. 2μmである。また、上記凸部間のピッチ(隣接する凸部間の頂点と頂点の距離)Pb は直線状に0. 1〜0. 8μmであることが好ましく、より好ましくは0. 1〜0. 6μmである。
さらに、上記凸部30の底面径Db は0. 1〜0. 8μmであることが好ましく、より好ましくは0. 15〜0. 5μmであり、凸部30の高さHb /底面径Db の比は0.06〜4であることが好ましい。
【0050】
該山部22、および該平坦部23の外表面を、このような山部による凹凸(マクロな凹凸)よりも小さな凹凸(ミクロな凹凸)とすることにより短波長の光を強く散乱することができ、全体として広い領域の光を有効に散乱することが可能になる。すなわち、大きな凹凸である山部により長波長の光を散乱し、小さな凹凸表面より短波長の光を散乱することができる。
【0051】
また、上記ダブルテクスチャ構造を有する透明導電性酸化物膜付き基体は、基体全体において、以下に示す波長とヘイズ率との関係を有している。すなわち、400〜800nmの波長全域にわたって、ヘイズ率が2〜95%である。該ヘイズ率は、400〜600nmの波長領域において平均で10〜90%(400〜600nm平均)であることが好ましく、特に、600〜800nmの波長領域において平均で2〜40%(600〜800nm平均)であることが好ましい。また、ヘイズ率の最大値と最小値の差(最大値−最小値)が50%以下であることが好ましい。ヘイズ率がこの範囲であれば、太陽電池の短絡電流および開放電圧を高く維持することができ、光電変換効率が向上するため好ましい。
ここで、ヘイズ率とは、透過光における散乱成分の割合を示すものである。また、ヘイズ率は波長に依存し、ヘイズ率をHz(λ)、全透過率をTtotal (λ)、透過光の直進成分をTdirect(λ)、透過光の散乱成分をTdiffuse (λ)とすると、下記式に示す関係が成り立つ。
Ttotal (λ)=Tdirect(λ)+Tdiffuse (λ)
Hz(λ)=Tdiffuse (λ)/Ttotal (λ)×100[%]
【0052】
上記透明導電性酸化物膜付き基体に用いられる基体は、必ずしも平面で板状である必要はなく、曲面でも異型状でもよい。上記基体としては、ガラス基体、セラミックス基体、プラスチック基体、金属基体などが挙げられる。また、上記基体は透光性に優れた透明の基体であることが好ましく、ガラス基板であることが強度および耐熱性の点から好ましい。ガラス基板としては、具体的には、例えば、無色透明なソーダライムシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、ボレートガラス、リチウムアルミノシリケートガラス、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス基板、無アルカリガラス基板、その他の各種ガラスからなる透明ガラス板などを用いることができる。このようなガラス基板の厚さは0. 2〜6. 0mmであることが好ましい。ガラス基板の厚さがこの範囲であると、上記ガラス基板の強度が強く、透過率が高くなるため好ましい。
また、上記基体は、350〜800nmの波長領域において高い透過率、例えば80%以上の透過率を有することが好ましい。また、十分絶縁性で、かつ化学的、物理的耐久性が高いことが望ましい。
なお、ソーダライムシリケートガラスなどのナトリウムを含有するガラスからなるガラス基板、または低アルカリ含有ガラスからなるガラス基板の場合には、ガラスからその上面に形成される透明電導膜へのアルカリ成分の拡散を最小限にするために、酸化ケイ素膜、酸化アルミニウム膜、酸化ジルコニウム膜などのアルカリバリヤ層をガラス基板面に施してもよい。
さらに、ガラス基板の表面に、ガラス基板の表面とその上に設けられる層との屈折率の差異を軽減するための層を有していてもよい。
【0053】
ソーダライムガラス基板上に形成するアルカリバリア層としては、SiO2 や、SiO2 とSnO2 の混合酸化物や多層膜などが挙げられ、その膜厚は20〜100nmであることが好ましい。アルカリバリア層の膜厚がこの範囲であると、ガラス基板からの透過光の反射および吸収を制御することができるため好ましい。また、多層膜の例としては、具体的には、ソーダライムガラス基板上にSnO2 膜またはTiO2 膜とSiO2 膜とを順次積層した膜が挙げられ、膜厚はそれぞれ20〜30nm、20〜40nmであることが好ましい。特に、該アルカリバリア層の膜厚は、40〜60nmであることが好ましい。
【0054】
表面性状の測定として、以下に示す方法により外表面に形成するミクロな凹凸の形状を測定することができる。
(1)表面形状の解析
膜表面の凸部を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、得られる顕微鏡写真より、凸部の底面径を測定した。また、膜表面の凹凸形状をSEM、原子間力顕微鏡(AFM)により観察し、得られる顕微鏡写真より、膜表面の凹凸形、および凸部の高さを解析した。
(2)表面被覆率の測定
後述する第1の酸化物からなる小山部の基体上への被覆率をSEM写真から測定した。基体上を小山部が占める面積を、基体の当該被覆面全体の面積で割った値を表面被覆率として評価した。
【0055】
本発明の太陽電池は、上述したダブルテクスチャ構造を有する透明導電性酸化物膜付き基体上に、後述する光電変換層および裏面電極層を有する太陽電池であることが好ましい。このような透明導電性酸化物膜の構造は単一の酸化物で構成されていてもよいが、第1および第2の酸化物から構成されていること、具体的には、第1の酸化物からなる不連続な小山部と、その上に形成される第2の酸化物からなる連続層であって、該連続層の表面にミクロの多数の凸部を連続して有する連続層とから構成されていることが好ましい。
また、このような構成を有する透明導電性酸化物膜付き基体の形状は、図2に示されるように、上記山部22および平坦部23からなるが、その構成は、好ましくはガラス基板21上に形成された第1の酸化物からなる不連続な小山部24と、その上に形成される第2の酸化物からなる連続層25により山部22と平坦部23とが形成されていることが好ましい。
【0056】
上記第1の酸化物としては、可視光域で高透明な酸化物であればよく、具体的には、例えば、SnO2 、In2 O3 、ZnO、CdO、CdIn2 O4 、CdSnO3 、MgIn2 O4 、CdGa2 O4 、GaInO3 、InGaZnO4 、Cd2 Sb2 O7 、Cd2 GeO4 、CuAlO2 、CuGaO2 、SrCu2 O2 、TiO2 、Al2 O3 などが挙げられる。これらのうち、SnO2 、ZnO、およびIn2 O3 からなる群より選ばれる1種類以上の酸化物を用いることが好ましい。
このような高透明な酸化物からなる小山部を上記基体上に作製し、その高さを変えることで所望の凹凸構造を基体上に作製することができる。
上記第1の酸化物の屈折率は、波長400〜800nmにおいて1. 7〜2. 2であることが好ましく、1. 8〜2. 1であることがより好ましい。
【0057】
また、上記第1の酸化物からなる小山部は、不連続な突起物であって連続膜ではないため、該突起物に覆われていない基体部分は、当然ながら小山部による入射光の吸収損はゼロとなり、これにより光電変換層への入射光量を増やすことができる。
これらの小山部は、後述するヘイズ率を高める(光の散乱度を上げる)部分であり、自由電子による吸収を抑えて、高透明にするために、電気導電性はないことが好ましい。したがって、上記第1の酸化物としてSnO2 を用いた場合、SnO2 のみからなるか、フッ素を含有する場合においても、該フッ素の含有量は、SnO2 に対して0. 01mol%以下であることが好ましく、より好ましくは0. 005mol%以下である。
【0058】
ここで、上記第1の酸化物からなる小山部の高さHc は、0. 2〜2. 0μmであることが好ましく、より好ましくは0. 2〜1. 0μm、さらに好ましくは0. 4〜0. 7μmである。上記小山部間の間隔Wc は、直線状に0. 1〜2. 0μmであることが好ましく、より好ましくは0. 1〜1. 5μmである。
また、上記小山部の底面径Dc は、0. 2〜2. 0μmであることが好ましく、より好ましくは0. 2〜1. 0μmあり、上記小山部間のピッチ(隣接する小山部間の頂点と頂点の距離)Pc はPa と同値であり、直線状に0. 1〜2. 0μmであることが好ましく、より好ましくは0. 5〜1. 5μm、さらに好ましくは0. 7〜1. 2μmである。
【0059】
第1の酸化物からなる小山部を基体上に形成する方法は特に限定されないが、後述するように、金属塩化物を原料として基体を加熱して、常圧CVD法により酸化物を形成することが好ましく、金属塩化物、ハロゲン化水素、水の混合物の媒体中の金属元素濃度を調整して行う。具体的には、金属塩化物に対するハロゲン化水素と水の量を調整する。
【0060】
第2の酸化物としては、可視光域で透明であり、さらに導電性を有している透明導電性酸化物であることが好ましく、具体的には、例えば、SnO2 、ZnO、TiO2 、In2 O3 などが挙げられ、2種以上を併用してもよく、さらに、導電性発現のためのドーパントを含有していることが好ましい。
これらのうち、SnO2 はドーパントとしてフッ素またはアンチモンをSnO2 に対して0. 01〜4mol%含有することが好ましい。ZnOはドーパントとしてB、AlおよびGaからなる群から選択される少なくとも1種をZnOに対して0. 02〜5mol%含有することが好ましい。In2 O3 はSnをIn2 O3 に対して0. 02〜4mol%含むことが好ましい。
上記第2の酸化物の屈折率は、波長400〜800nmにおいて、1. 7〜2. 2であることが好ましく、さらに、1. 8〜2. 1であるのが好ましい。
【0061】
また、上記第2の酸化物としてフッ素を含有するSnO2 を用いることにより、導電電子密度が向上する。太陽電池に用いる基体としては、導電電子密度は、5×1019〜4×1020cm−3の範囲であれば好ましく、1×1020〜2×1020cm−3の範囲であればより好ましい。導電電子密度がこの範囲であれば、第2の酸化物からなる連続層の光吸収量が少なく、高透明で、かつ活性水素種に対して高い耐久性があるので、後述する薄膜シリコン系太陽電池を形成する際に一般に用いられる水素プラズマ照射によっても、透明性は損なわれないため好ましい。
【0062】
また、上記第2の酸化物としてSnO2 を用いた場合、上記第2の酸化物の導電性を向上させるために、ハロゲン元素をハロゲン化水素によりドーピングさせてもよい。ハロゲン化水素としては、具体的には、例えば、HF、HCl、HBrおよびHIなどが挙げられるが、フッ酸をドープしたSnO2 が好ましい。具体的には、例えば、フッ素をSnO2 に対して、0. 01〜4mol%含有させることが好ましく、0. 1〜1mol%含有させることがより好ましい。
【0063】
ここで、図2に示すように、上記第2の酸化物からなる連続層25は、上記小山部24および小山部24が形成されていない部分のガラス基板21の上に連続的に形成されている。
また、上記連続層25の表面は、図3に示すミクロの多数の凸部30を有しており、上記小山部24上の連続層25の厚さHd (ミクロの凸部を含む)は0. 4〜1. 0μmであることが好ましく、より好ましくは0. 5〜0. 7μmである。同様に、上記ガラス基板21上の連続層25の厚さHe (ミクロの凸部を含む)は0. 4〜1. 0μmであることが好ましく、より好ましくは0. 5〜0. 7μmである。
【0064】
第2の酸化物からなる連続層を製膜する方法は特に限定されず、例えば、後述するように、第1の酸化物からなる不連続な小山部上および小山部で覆われていない平坦なガラス基板上に、第2の酸化物である透明導電性酸化物を常圧CVD法、電子ビーム蒸層法、真空蒸着法、スパッタ法、スプレー法などを用いて連続層を形成することができる。
低抵抗な透明導電性基板とするためには、小山部上および小山部で覆われていない平坦なガラス基板上にも、第2の酸化物である透明導電性酸化物からなる連続層(以下、第2の酸化物層ともいう)を均一に作製することが好ましい。また、外表面に形成されるミクロの多数の凹凸は、常圧CVD法を用いると、エッチング工程を要せず形成可能であるため、第2の酸化物層である透明導電性酸化物膜は常圧CVD法により形成されることが好ましい。
【0065】
また、上述した第1の酸化物と第2の酸化物とは、同じ酸化物を用いてもよく、いずれもSnO2 を用いることが好ましい。
さらに、第2の酸化物層を第1の酸化物からなる小山部および基体上に連続層として形成し、本発明の太陽電池に好適に用いることができる透明導電性酸化物膜を得るには、第1および第2の酸化物とは組成が異なる酸化物からなる酸化物層を、第1および第2の酸化物の間に形成することが好ましい。
したがって、第1の酸化物からなる不連続な小山部を含む平坦なガラス基板上の表面に、第1および第2の酸化物とは異なる組成の酸化物からなる酸化物層(以下、異なる酸化物層ともいう)を形成させた後に、第2の酸化物層を付加することが好ましい。このような異なる酸化物層を第1の酸化物上に形成することにより、第2の酸化物層表面にミクロの多数の凸部が形成されやすく、山部と平坦部とを有する構造を容易に形成できるため好ましい。
また、このような多層構造では各層の界面での反射を軽減し、後述する光電変換層への入射光量を最大にする必要がある。すなわち、ガラス基板、第1の酸化物、異なる酸化物層、第2の酸化物層の各界面での光反射をできるだけ低減することが望ましい。そのためには、第1の酸化物、第2の酸化物層および異なる酸化物層の屈折率ができるだけ近いこと、または屈折率が離れている場合は異なる酸化物層からなる膜ができるだけ薄いことが望ましい。
このような異なる酸化物としては、具体的には、例えば、Si、Sn、Al、ZrおよびTiからなる群から選ばれる1種以上の原子の酸化物が挙げられ、これらのうち、Siの酸化物を主成分とすることが好ましい。また、上記異なる酸化物は、高い透光性を有する必要があるため、非結晶性であるSiO2 であることがより好ましい。
上記異なる酸化物層の膜厚は2〜40nmであることが好ましく、10〜30nmであることがより好ましい。
【0066】
本発明の太陽電池において、上述したように、第1の酸化物はヘイズ率を向上させるために形成されるものであることが好ましく、また、第2の酸化物は導電性および高透明性を有する酸化物であることが好ましい。さらに、第1の酸化物および第2の酸化物層の屈折率は、同等程度であることが好ましく、具体的には波長400〜800nmにおいて、1. 7〜2. 2であることが好ましい。第1の酸化物と第2の酸化物の屈折率がともにこの範囲であると、第1の酸化物と第2の酸化物との界面における光の反射が制御され、透過率が低下しないことから好ましい。
また、本発明の太陽電池は、上述したように、ダブルテクスチャ構造を有する透明導電性酸化物膜付き基体を有していることが好ましく、基板上から山部の頂上(ミクロの凸部を含む)までの高さは0. 8〜3. 0μmであることが好ましく、より好ましくは0. 8〜1. 0μmであり、導電性は膜全体のシート抵抗が5〜20Ω/□であることが好ましく、より好ましくは5〜12Ω/□であり、550nmにおける透過率(透明性)は、後に実施例で詳述する浸液法で測定した場合、70〜95%であることが好ましく、より好ましくは85〜90%である。また、ヘイズ率は上述したように、400〜800nmの波長全域にわたって2〜95%であることが好ましい。
太陽電池に用いる透明導電性酸化物膜付き基体がこのような構成を有していれば、基体を経て入射された光は、透明電極により屈折、散乱されて光電変換層に入射し、光電変換層中を長い距離にわたって通過する。その結果、多くの光が光電変換層にて吸収され、光電変換効率が向上するため有用となる。
【0067】
<光電変換層>
本発明の太陽電池に用いられる光電変換層は、p層、i層およびn層がこの順に形成された層であって、該光電変化層を形成するp層のホウ素濃度(11B+ /30Si+ )が、該p層の一部または全領域において上記i層方向に向かって低減する濃度分布を有し、該p層と該i層との界面において0.05以下となる光電変換層である。
光電変換層の構造としては、具体的には、例えば、図1の光電変換層7に示すように、p層4、i層5およびn層6をこの順に形成された3層からなるシングル構造、該シングル構造にさらにp層、i層およびn層をこの順に積層させたタンデム構造などが挙げられる。
【0068】
上記p層を形成する原料ガスは、Si、HおよびB(ホウ素)原子を含有するものであれば特に限定されず、さらにC原子を含有していることが好ましい。このような原料ガスとしては、具体的には、例えば、SiH4 、CH4 、H2 、B2 H6 、SiCl4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 、SiH2 F2 、BF3 、1,3−ジシラブタン(H3 SiCH2 SiH2 CH3 )などから、Si、C、HおよびB原子を含有するものが挙げられる。これらのうち、SiH4 、CH4 、H2 およびB2 H6 を用いることが、入手し易く、取り扱い易い理由から好ましい。
これらの原料ガスを用いてp層を形成させることにより、含有するホウ素によりドープされた、水素化アモルファスシリコンカーバイド(a−SiC:H)、アモルファスシリコン(a−Si)、微結晶シリコン(μc−Si)、微結晶シリコンカーバイド(μc−SiC)などがp層の材料として形成される。
【0069】
また、p層の膜厚は、3〜50nmであることが好ましく、5〜30nmであることがより好ましい。p層の膜厚がこの範囲であれば、太陽電池の開放電圧および曲線因子を高く維持することができ、光電変換効率が向上するため好ましく、また、太陽電池の短絡電流も高く維持することができることから、光電変換効率が向上するため好ましい。
【0070】
上記p層のホウ素濃度(11B+ /30Si+ )は、上述したように、該p層の一部または全領域において上記i層方向に向かって低減する濃度分布を有し、該p層と該i層との界面において0.05以下となっている。
このようなホウ素濃度の分布は、ホウ素を含有するガス(例えば、B2 H6 )とシリコンを含有するガス(例えば、SiH4 )との混合ガス(以下、原料混合ガスともいう)を用いたp層の形成工程において、該混合ガスの混合比(B2 H6 /SiH4 )を変化させることで調整される。このような調整は、具体的には、図4の(A)に示す原料混合ガスの混合比(B2 H6 /SiH4 )とp層の膜厚(11nm)との関係で表されるように、ホウ素濃度を低減させる領域がp層の一部領域であってもよい。低減するホウ素の濃度分布は、図4の(A)に示す一次関数的な直線に限定されず、2次関数的、指数関数的、階段状なものであってもよく、これらを組み合わせたものであってもよい。
p層を形成させる初期段階においては、上記原料混合ガスの混合比(例えば、B2 H6 /SiH4 )は、0.001〜0.1であることが好ましく、0.005〜0.05であることがより好ましい。原料混合ガスの混合比がこの範囲であれば、p層が十分にp型ドープされ電気伝導度が高くなり、太陽電池の開放電圧および曲線因子を高く維持することができ、光電変換効率が向上するため好ましく、また、i層へのホウ素の拡散、上記p層と上記i層との界面におけるキャリアの再結合中心の形成が抑制されることから、光電変換効率が向上するため好ましい。ここで、初期段階とは、p層の膜厚を1とした場合の、形成するp層の膜厚が0〜0.5までの段階のことをいう。
また、ホウ素濃度を低減させる際に、B原子を含有する原料ガス以外の原料ガスの混合比(例えば、SiH4 、CH4 およびH2 を原料ガスとして用いた場合は、CH4 /SiH4 、H2 /SiH4 )をホウ素濃度の低減にあわせて変化させてもよい。具体的には、B原子を含有する原料ガスとしてB2 H6 を用いた場合、B2 H6 は一般的に水素希釈されているので、H2 /SiH4 が一定となるようにH2 を投入することが好ましい。
【0071】
上記i層を形成する原料ガスとしては、具体的には、例えば、SiH4 が用いられ、SiCl4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 、SiH2 F2 などのハロゲン化シランや、希釈ガスとしてH2 を併用してもよい。
これらの原料ガスを用いてi層を形成させることにより、微結晶シリコン(μc−Si)、水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)、水素化アモルファスシリコンゲルマニウム(a−SiGe:H)、微結晶シリコンゲルマニウム(μc−SiGe)などがi層の材料として形成される。
また、i層の膜厚は、100〜600nmであることが好ましく、250〜400nmであることがより好ましい。i層の膜厚がこの範囲であれば、太陽電池の短絡電流を高く維持することができ、また、開放電圧および曲線因子も高く維持することができることから、光電変換効率が向上するため好ましい。
【0072】
上記n層を形成する原料ガスとしては、具体的には、例えば、SiH4 、H2 、PH3 が用いられ、SiCl4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 、SiH2 F2 などのハロゲン化シランを併用してもよい。
これらの原料ガスを用いてn層を形成させることにより、微結晶シリコン(μc−Si)、水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)、水素化アモルファスシリコンゲルマニウム(a−SiGe:H)、微結晶シリコンゲルマニウム(μc−SiGe)などがn層の材料として形成される。
また、上記n層を形成する原料ガスの混合比であるPH3 /SiH4 は、0.001〜0.1であることが好ましく、0.005〜0.05であることがより好ましい。PH3 /SiH4 がこの範囲であれば、太陽電池の開放電圧を高く維持することができ、また、i層へのりん(P)の拡散が抑制され、短絡電流および曲線因子を高く維持することができることから、光電変換効率が向上するため好ましい。
n層の膜厚は、5〜100nmであることが好ましく、10〜50nmであることがより好ましい。n層の膜厚がこの範囲であれば、太陽電池の開放電圧を高く維持することができ、また、短絡電流および曲線因子も高く維持することができることから、光電変換効率が向上するため好ましい。
【0073】
上記光電変換層は、p層としてa−SiC:H層、i層としてa−Si:H層、およびn層としてa−Si:H層がこの順に形成された3層(以下、a−Siのp−i−n層ともいう)からなるシングル構造であることが好ましい。
また、光電変換層の他の例としては、a−Siのp−i−n層上に、さらに別のp−i−n層が形成されたタンデム構造の起電層が好適に例示され、具体的には、a−Siのp−i−n層上に形成される別のp−i−n層が、p層としてa−Si:H層、i層として微結晶Si層、およびn層としてa−Si:H層がこの順に形成された3層、またはp層としてa−Si:H層、i層としてa−SiGe:H層、およびn層としてa−Si:H層がこの順に形成された3層であるタンデム構造の起電層が挙げられる。このようなタンデム構造の場合、p層のどちらか一方に、ホウ素濃度(11B+ /30Si+ )がi層方向に向かって低減する濃度分布を有していればよい。また、このようなタンデム構造の起電層を光電変換層に用いることにより、短波長のみならず長波長側の光の光電変換も可能となることから、本発明の太陽電池に上記タンデム構造の起電層を用いれば、光電変換効率の向上効果がより明らかなものとなるため有用である。
【0074】
また、上記光電変換層を形成する上記p層、上記i層および上記n層の各層間にバッファー層を有していてもよい。
上記バッファー層を、上記p層および上記i層の層間に有していれば、上記p層に含有するホウ素のi層への拡散が抑制されるため、太陽電池の開放電圧、曲線因子および短絡電流を高く維持することができることから、光電変換効率が向上する理由から好ましく、上記i層および上記n層の層間に有していれば、上記n層に含有するりん(P)のi層への拡散が抑制されるため、太陽電池の開放電圧、曲線因子および短絡電流を高く維持することができることから、光電変換効率が向上する理由から好ましい。
上記p層および上記i層の層間にバッファー層を有する場合の該バッファー層(以下、p/iバッファー層ともいう)の材料としては、ホウ素によりドープされていない、水素化アモルファスシリコンカーバイド(a−SiC:H)、水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)などが挙げられ、上記i層および上記n層の層間にバッファー層を有する場合の該バッファー層の材料としては、りんによりドープされていない水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)などが挙げられる。
上記バッファー層の膜厚は、形成される場所によっても異なるが、1〜20nmであることが好ましく、5〜10nmであることがより好ましい。
【0075】
<裏面電極>
本発明の太陽電池に用いられる裏面電極層の電極材料としては、AgまたはAg合金、AlまたはAl合金、パラジウム、クロムなどが好適に例示され、具体的には、結晶性のAgを95原子%以上含有する金属膜を用いることが好ましい。結晶性のAgを裏面電極の金属膜に用いることにより、上記光電変換層を透過してきた光を反射させ、再び反射光を光電変換層に戻すことが可能となることから、光電変換効率の向上効果につながるため好ましい。
上記金属膜は、Pdおよび/またはAuを成分として含有してもよい。上記金属膜におけるPdおよびAuの含有量は、Agとの総和に対して、それぞれ0. 3〜5原子%であることが好ましく、0. 3〜3原子%であることがより好ましい。
また、上記裏面電極層がAgのみからなる層である場合、不純物量の合計は1原子%以下であることが好ましい。
裏面電極層の膜厚は、100〜1000nmであることが好ましい。特に、裏面電極層がAgであるときの膜厚は150〜250nmであることが好ましい。裏面電極層の膜厚がこの範囲であれば、該裏面電極層のシート抵抗が低くなり、太陽電池の曲線因子を高く維持することができることから、光電変換率が向上するため好ましく、また、光電変換層を透過した光を該裏面電極層において反射することができ、太陽電池の短絡電流を高く維持することができることから、光電変換率が向上するため好ましい。また、特に、裏面電極層の膜厚が300nm以下であれば、後述するCVD法による裏面電極層形成工程において、該裏面電極層の形成時間が短く済み、生産性が向上するため好ましい。
【0076】
本発明の太陽電池は、上記光電変換層と上記裏面電極層との間に、接触改善層を有していてもよい。
ここで、上記接触改善層を有する本発明の太陽電池の1例を図5を用いて説明するが、本発明の太陽電池およびその製造方法はこれに限定されない。
図5に示されるように、太陽電池40は、ガラス基板44、透明導電性酸化物膜45、光電変換層42、接触改善層41、および裏面電極43とを有している。
【0077】
上記接触改善層41は、図5に示されるように、上記光電変換層42と裏面電極43との間にあり、光電変換層42と裏面電極43との接触性を改善するために用いられる。
また、接触改善層41は、比抵抗および吸収係数が小さいことが好ましい。具体的には、比抵抗が1×10−2Ω・cm以下であることが好ましく、5×10−3Ω・cm以下であることがより好ましい。上記接触改善層41の比抵抗がこの範囲であれば、光電変換層42で光電変換された起電力を低減させることなく裏面電極43へ通すことが可能となる。
吸収係数は、波長領域500〜800nmにおいて、5×103 cm−1以下であることが好ましく、2×103 cm−1以下であることがより好ましい。上記接触改善層41の吸収係数がこの範囲であれば、光電変換層42を透過した光を吸収することなく裏面電極43へ透過させ、さらに裏面電極43において反射した光を再び光電変換層42に透過させることが可能となる。
【0078】
上記接触改善層41の材料は、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とし、該接触改善層中の全金属成分の90原子%以上がZnであることが好ましく、酸化亜鉛を主成分とする層に、ガリウム(Ga)またはアルミニウム(Al)を含有させていることがより好ましい。GaやAlを含有させることにより、導電電子密度が上がり、酸化亜鉛に対してドーパントとして働くことにより、接触改善層41全体の電気伝導度の向上といった効果を有する。
また、GaまたはAlを含有させる場合の含有量は、Znとの総和に対して0. 3〜10原子%であることが好ましく、より好ましくは、0. 3〜5原子%である。この範囲であると、電気伝導度の過剰な向上による接触改善層41の吸収係数の増大を防ぐことができる。
さらに、上記接触改善層がGaやAlを含有する酸化亜鉛層である場合は、不純物を含んでいてもよく、不純物量の合計は1原子%以下であることが好ましい。
このような接触改善層の膜厚は5〜200nmであることが好ましく、より好ましくは10〜150nmである。接触改善層がGZO層であり、かつ、ダブルテクスチャ構造のときの膜厚は50〜150nmであることが好ましい。接触改善層の膜厚がこの範囲であると、ダブルテクスチャ構造の透明導電性酸化物膜付き基体に対しても十分な接触改善効果を有するため好ましい。
【0079】
上記本発明の太陽電池を製造する太陽電池の製造方法は、基体上に上記透明導電性酸化物膜を形成する透明導電性酸化物膜形成工程と、
該透明導電性酸化物膜形成工程後に、上記p層、i層およびn層をこの順にそれぞれプラズマCVD法により形成する光電変換層形成工程と、
該光電変換層形成工程後に、上記裏面電極層を形成する裏面電極層形成工程とを具備する製造方法である。
【0080】
上記透明導電性酸化物膜形成工程は、基体上に上記第1の酸化物からなる不連続な小山部を常圧CVD法により形成した後に、該小山部および基体上に上記第2の酸化物からなる連続層を形成することより上記透明導電性酸化物膜を形成する工程であることが好ましく、さらに、該小山部を、四塩化錫、水および塩化水素を用いた常圧CVD法により形成することがより好ましい。
【0081】
以下に、上記透明導電性酸化物膜形成工程における、上記小山部の形成の好適な1例として、常圧CVD法を用いた例を示すが、本発明の太陽電池の製造方法はこれに限定されない。
ソーダライムガラス基板をベルトコンベア炉において500℃に加熱し、このガラス基板上に、5mol%のシランガスを含有した窒素ガス4L/分と、酸素ガス20L/分とを同時に吹き付けシリカ膜を作製する。次に、このシリカ膜付きガラス基板を540℃に加熱し、四塩化錫、メタノール、水、塩化水素ガスを同時に吹き付けることで、シリカ膜上に上述した第1の酸化物からなる不連続な小山部を形成する。
ガラス基板上における上記第1の酸化物からなる不連続な小山部の表面被覆率は10〜70%であることが、550nmにおける透過率が80%以上となり、第2の酸化物形成後に、ヘイズ率が10〜90%(400〜600nm平均)、2〜40%(600〜800nm平均)となり、かつ、ヘイズ率の最大値と最小値の絶対値の差(最大値−最小値)が50%以下となるため好ましい。
上記表面被覆率は、上記塩化水素ガスおよび上記水の量を制御することで調節できる。常圧CVD法による第1の酸化物からなる不連続な小山部の形成時において、塩化水素ガスを加える割合を増加させることが好ましい。塩化水素を加える割合は、塩化水素と四塩化錫のモル比(以下、HCl/SnCl4 という)で表され、HCl/SnCl4 が1. 0〜4. 0であることが好ましい。HCl/SnCl4 がこの範囲であると、小山部が形成され易く、上記表面被覆率を制御できる。特に、HCl/SnCl4 が2. 0〜3. 0であることが好ましい。
【0082】
また、上記透明導電性酸化物膜形成工程において、上記小山部上および該小山部が形成されていない基体上に形成する上記第2の酸化物からなる連続層を、常圧CVD法により形成することが好ましく、
さらに、上記小山部および該小山部が形成されていない基体と、上記連続層との間に、上記異なる酸化物層を常圧CVD法により形成することが好ましい。
【0083】
以下に、上記異なる酸化物層および上記連続層の形成の好適な1例として、常圧CVD法を用いた例を示すが、本発明の太陽電池の製造方法はこれに限定されない。
上記異なる酸化物層として、SiO2 からなる層を用いる。常圧CVD法を用いて、SiO2 からなる層を、第1の酸化物からなる不連続な小山部上および該小山部のない平坦なガラス基板上に形成させる。
具体的には、上記小山部が形成されたガラス基板を520℃に加熱し、このガラス基板上に、5mol%のシランガスを含んだ窒素ガス4L/分と、酸素ガス3L/分とを同時に吹き付け、常圧CVD法により、上記異なる酸化物層である非結晶性でSiO2 からなる層を形成する。さらに、このガラス基板を540℃に加熱し、四塩化錫、水、フッ化水素、メタノールを同時に吹き付け、常圧CVD法を用いることで、上記第2の酸化物からなる連続層であるフッ素(F)ドープSnO2 透明導電性酸化物膜を形成する。
また、上記第2の酸化物としては、具体的には、例えば、FドープSnO2 、アンチモンドープSnO2 、SnドープIn2 O3 (ITO)、アルミドープZnO、ガリウムドープZnOなどの透明導電性酸化物を挙げることができる。
【0084】
上記光電変換層形成工程は、上記透明導電性酸化物膜上に、上記p層を、上記原料混合ガスを用いてプラズマCVD法により形成し、該p層上に上記i層および上記n層をこの順にそれぞれプラズマCVD法により形成する形成工程であって、
ホウ素濃度(11B+ /30Si+ )が上記p層の一部または全領域において上記i層方向に向かって低減する濃度分布を有し、該p層と該i層との界面において0.05以下となるように、上記原料混合ガスに対するホウ素を含有するガスの割合を低減させることが好ましい。
ここで、上記「ホウ素を含有するガスの割合を低減させる」とは、プラズマCVD法による上記p層の形成において、シリコンを含有するガス(例えば、SiH4 )に対するホウ素を含有するガス(例えば、B2 H6 )の混合比(例えば、B2 H6 /SiH4 )を、p層の形成終了時に、実質的に0となるように低減させることである。具体的には、図4の(A)に示す原料混合ガスの混合比(B2 H6 /SiH4 )とp層の膜厚(11nm)との関係で表されるように、p層の膜厚が11nmに達した時点において、B2 H6 /SiH4 が0となるようにすることである。
また、プラズマCVD法による上記p層の形成は、上述したように、p層を形成させる初期段階においては、上記原料混合ガスの混合比(例えば、B2 H6 /SiH4 )は、0.001〜0.1であることが好ましく、0.005〜0.05であることがより好ましい。
【0085】
プラズマCVD法による上記i層および上記n層の形成は、上述した種々の原料ガスを用いて、後述する実施例に示す従来公知の方法により行うことができる。
また、上記p層、i層およびn層を形成する方法としては、RFプラズマCVD法、VHFプラズマCVD法、マイクロ波CVD法、ホットワイヤーセル法、触媒気相化学堆積法(Cat−CVD法)、光CVD法、ECRプラズマCVD法などを用いてもよい。
【0086】
上記裏面電極層形成工程は、上記光電変換層上に、上記裏面電極層を形成する工程であって、スパッタ法を用いて形成することが好ましい。また、裏面電極層を形成する前に、上記光電変換層上に上記接触改善層をスパッタ法を用いて形成することが好ましい。
スパッタ法を用いた上記接触改善層の形成は、具体的には、例えば、Gaをドーピングさせた酸化亜鉛(以下、GZO)をターゲットに用いて、不活性ガス雰囲気下でスパッタすることにより、上記光電変換層の上に、接触改善層であるGZO層を形成させるものである。
また、上記接触改善層を形成する方法は、スパッタ法以外の物理蒸着法や化学蒸着法を用いてもよいが、より低温基板温度で良好な導電膜特性が得られるスパッタ法を用いることが好ましい。後述する実施例では直流スパッタ法を用いているが、これを高周波スパッタリング法で行ってもよい。
【0087】
同様に、スパッタ法を用いた上記裏面電極層の形成は、上記接触改善層(接触改善層が無い場合は、光電変換層)上に、Agを95原子%以上含有する金属(以下、Ag系金属という)をターゲットに用いて、不活性ガス雰囲気下でスパッタすることにより、裏面電極層を形成させるものである。
【0088】
上記接触改善層は、例えば、以下に示すように形成することができる。
まず、接触改善層を形成するGZOターゲットを直流マグネトロンスパッタ装置のカソードに取り付ける。さらに、光電変換層が形成された透明導電性酸化物膜付き基体を基板ホルダーに取り付ける。次いで、成膜室内を真空に排気後、スパッタガスとして、アルゴンガスを導入する。スパッタガスには、アルゴンガスの他に、He、Ne、Krなどの不活性ガスを用いることができるが、放電が安定で、価格が安価であるアルゴンガスが好ましい。また、二酸化炭素を0. 3〜20vol%含有する不活性ガスであることがより好ましく、さらに好ましくは、0. 3〜10vol%である。二酸化炭素を含有させることにより、Gaドープによる導電性の過剰な向上による吸収係数の増大を防ぐことができる。
スパッタ中の圧力としては、0. 1〜1. 5Paが適当である。また、残留ガス圧は1. 0×10−5〜2. 5×10−3Paが好ましい。基板温度としては、太陽電池特性の観点から室温〜200℃、特に100〜150℃であることが適当である。
また、上記スパッタによる形成が、GZOターゲットを基体に対して30〜90°傾けてスパッタを行うことが、低抵抗と低吸収を両立できることから好ましい。
【0089】
上記裏面電極層の形成は、接触改善層同様、まず、裏面電極層を形成するAg系金属ターゲットを直流マグネトロンスパッタ装置のカソードに取り付ける。さらに、上述のようにして接触改善層が形成された基体を基板ホルダーに取り付ける。次いで、成膜室内を真空に排気後、スパッタガスとして、アルゴンガスを導入する。スパッタガスには、アルゴンガスの他に、He、Ne、Krなどの不活性ガスを用いることができるが、放電が安定で、価格が安価であるアルゴンガスが好ましい。
スパッタ中の圧力も接触改善層のスパッタと同様で、0. 1〜1. 5Paが適当である。また、残留ガス圧は1. 0×10−5〜2. 5×10−3Paが好ましい。スパッタ時の基体の温度としては、基板と膜との密着性の観点から室温〜200℃、特に100〜150℃で行うことが適当である。スパッタ時に基体を加熱することにより、裏面電極であるAgの結晶性の向上、反射率の向上、および基板全体の低抵抗化が図られるため好ましい。
また、裏面電極層として、Pdおよび/またはAuを含有するAg層を形成するとき、Pdおよび/またはAuをそれぞれ別々のターゲットとして用いて形成してもよく、また、あらかじめ所望の組成のPdおよび/またはAuを含有するAg合金を作成して、それをターゲットとして用いてもよい。
【0090】
上記透明導電性酸化物膜付き基体上に、上記p層、i層およびn層がこの順に形成された上記光電変換層を介して、上記裏面電極層を有する本発明の太陽電池は、
上記p層中のホウ素濃度(11B+ /30Si+ )がp層の一部または全領域においてi層方向に向かって低減しているため、p層のバンドギャップが狭くなり過ぎるのを抑制することができ、p層の透過率が向上する効果を有する。これにより太陽電池の短絡電流を高く維持することができるため、光電変換率が向上する効果も有することから有用である。
また、上記p層中のホウ素濃度(11B+ /30Si+ )は、p層とi層との界面において0.05以下となっていることから、該p層に含有するホウ素のi層への拡散が抑制されて、太陽電池の開放電圧、曲線因子および短絡電流を高く維持することができ、さらに光電変換効率が向上する効果を有することから有用である。
さらに、上記p層の形成は、原料混合ガスにおけるホウ素を含有するガス(例えば、B2 H6 )の低減させて行うものであるから、太陽電池を作製する装置等に改造の必要はなく、製造上の問題点(例えば、形成時間の延長、原料ガスの浪費など)もなく本発明の太陽電池を製造することができる。
【0091】
【実施例】
以下実施例を用いて、本発明の太陽電池およびその製造方法について詳細に説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1として、以下に示す、ダブルテクスチャ構造を有する透明導電性差酸化物膜付き基体を用いた太陽電池を製造した。
<アルカリバリア層の形成>
まず、300mm×300mm×1.1mm厚のソーダライムガラス基板をベルトコンべア炉(ベルト速度1m/分)で500℃に加熱し、5mol%のシランガスを含む窒素ガス4L/分と酸素ガス20L/分を同時に吹き付けシリカ膜を作製した。
<第1の酸化物の形成>
次に、このアルカリバリア層付きガラス基板を540℃に加熱し、四塩化錫、メタノール、水、塩化水素ガスを同時に吹き付け、第1の酸化物であるSnO2 を形成した。四塩化錫およびメタノールを、あらかじめ45℃に加熱し、窒素ガス2L/分によりバブリングし移送することでガラス基板上に吹き付けた。また、100℃に加熱した水を15g/分で、塩化水素ガスを0.5L/分でガラス基板に吹き付けた。
第1の酸化物の形成後、SEMにより膜表面の凹凸形状を観察したところ、第1の酸化物であるSnO2 は連続膜ではなく、マクロな凹凸からなる小山部を形成していることがわかった。基板を真上から観察したSEM像を画像処理して計算したところ、小山部を形成するSnO2 によるガラス基板表面の被覆率は60%、SnO2 からなる小山部の高さHc は0. 4〜0. 6μm、SnO2 による小山部の底面径Dc が0.5〜0. 7μm、隣接する小山部間の間隔Wc が0.2〜0. 5μm、隣接する小山部間のピッチPc が0. 7〜1. 2μmだった。また、後述する測定方法により、第1の酸化物からなる小山部のシート抵抗は20MΩ/□以上、ヘイズ率は70%(400〜600nm平均)、55%(600〜800nm平均)であり、浸液法による550nmにおける透過率は88%と求められた。
【0092】
<異なる酸化物層の形成>
次に、得られた第1の酸化物よりなる小山部上および該小山部が形成されていないソーダライムガラス基板上に、常圧CVD法を用いて、異なる酸化物層として非結晶のSiO2 膜を形成した。ガラス基板の温度は520℃、5mol%のシランガスを含む窒素ガス量は0.6L/分、酸素ガス量は3L/分で行った。
<第2の酸化物層の形成>
さらに、この異なる酸化物層が形成されたガラス基板を540℃に加熱し、四塩化錫、水、HFガス、メタノールを同時に吹き付けて、第2の酸化物層であるFドープSnO2 膜を形成した。四塩化錫およびメタノールを、あらかじめ45℃に加熱し、窒素ガス12L/分によりバブリングし移送することでガラス基板上に吹き付けた。また、100℃に加熱した水を90g/分で、HFガスを3L/分でガラス基板に吹き付けた。さらに、メタノールを、あらかじめ30℃に加熱し、窒素ガス0.1L/分により移送することでガラス基板上吹き付けた。
【0093】
第2の酸化物層の形成後、膜表面の凹凸形状をSEM、AFMにより観察した。SEM観察によると、第2の酸化物層であるFドープSnO2 膜は連続層となっており、FドープSnO2 膜によるガラス基板表面の被覆率は100%だった。SEM、AFM観察によると、山部の高さHa は0. 4〜0. 6μm、隣接する山部間の間隔Wa は0〜0. 4μm、山部の底面径Da は1. 0〜1. 5μm、隣接する山部間のピッチPa は0. 3〜1. 2μm、基板上から山部の頂点(ミクロの凸部を含む)までの高さは0. 8〜1. 0μmであった。また、FドープSnO2 膜の表面は、ミクロの多数の凹凸を有しており、その凸部の高さHb は0. 1〜0. 2μm、凸部間のピッチPb は0. 1〜0. 2μm、凸部の底面径Db は0. 2〜0. 3μmであり、凸部の高さHb /底面径Db は0. 73であった。さらに、後述する測定方法により、シート抵抗は10Ω/□、ヘイズ率は42%(400〜600nm平均)、20%(600〜800nm平均)、400〜800nmの波長全域にわたって12〜61%と求められ、浸液法による550nmにおける透過率は87%であった。
第2の酸化物層であるFドープSnO2 膜中のフッ素含有量と導電電子密度を定量するために、あらかじめシリカコートしたガラス基板上に四塩化錫、水、HFガス、メタノールを吹き付けてFドープSnO2 膜を形成した。基板温度、ガス流量は本例における第2の酸化物層の作成条件と同一条件で行った。得られたFドープSnO2 膜を亜鉛を含む塩酸中で溶解した後、ガスクロマトグラフィーにより定量分析したところ、フッ素含有量はSnO2 に対して0. 05mol%であった。また、導電電子密度をホール効果(van der Pauw法)による測定により求めたところ、1. 5×1020cm−3であった。なお、FドープSnO2 膜の膜厚は、触針式膜厚計で測定したところ0. 6μmであった。
【0094】
上記第2の酸化物層の製膜後の膜表面の電子顕微鏡写真を図6示す。図6の(A)および(B)は、それぞれ倍率20000倍、倍率3500倍で表された膜表面の凹凸形状を示す電子顕微鏡写真である。これにより、実施例1で用いる透明導電性酸化物膜付き基体は、ダブルテクスチャ構造を有していることがわかった。
【0095】
得られた透明導電性酸化物膜付き基体のシート抵抗、ヘイズ率、透過率の測定方法を以下に述べる。シート抵抗は、4端子法で測定した。導電性酸化物膜付き基板を約3cm角に切り出し、対向する2辺に、長さ3cmの一対の電極を電極間距離が3cmとなるように、該導電性酸化物膜の上に平行に取り付けた。次に、テスターで電極間の抵抗を測り、シート抵抗とした。
【0096】
ヘイズ率は分光光度計(日立製作所製U3400)を用いて測定した。測定波長範囲は400〜800nm、測定間隔は10nmとした。まず光入射面をガラス面として、正透過法で透過率を測定した。このときの各波長における透過率をTd(λ)とする。次に内面球径150mmφの積分球を装着し、サンプルの膜面を積分球に密着させて、積分球透過率を測定した。このときの各波長における透過率をTt(λ)とする。以上の測定結果から、ヘイズ率Hz(λ)を以下の式により算出した。
Hz(λ)=(Tt(λ)−Td(λ))×100/Tt(λ)[%]
【0097】
透過率は、導電性酸化物基板表面の凹凸の大きさの違いによる測定誤差を最小にするために、浸液法を用いて行った。浸液法とは、導電性酸化物膜付基板の膜表面に、ジヨードメタンを数滴滴下して、透明石英ガラスで溶液を挟み込んで透過率を測定する方法である。ジヨードメタンによる吸収は、主に400nm以下であることから、400〜800nmの範囲では、ジヨードメタンと石英ガラスによる吸収はほとんどない。この透過率の測定は、分光光度計(日立製作所製U3400)に内面球径150mmφの積分球(日立製作所製:150−0901)を装着して行った。
【0098】
<光電変換層の形成>
得られた透明導電性酸化物膜付き基体を40mm×40mmの大きさに切り出して、透明導電性酸化物膜の上にp−i−n接合を有する光電変換層およびp/iバッファー層をプラズマCVD装置(SLCM−14、島津製作所社製)を用いて、下記表1に示す条件で形成した。p−i−n接合とは、p層、i層、n層がこの順で形成(接合)されたものである。
特に、p層の形成は、p層の形成中、図4の(A)に示す原料混合ガスの混合比(B2 H6 /SiH4 )とp層の膜厚(11nm)との関係で表されるように、p層の膜厚の中心である5.5nmからp層の形成終了までの間に、原料混合ガスの混合比(B2 H6 /SiH4 )が0となるように、ホウ素(B2 H6 )の添加量を直線的に減少させて行った。
なお、下記表1中、バッファー層とは、p/iバッファー層のことである。
【0099】
【表1】
【0100】
ここで、光電変換層が形成された透明導電性酸化物膜付き基体のp層におけるホウ素濃度の測定は、形成された光電変換層を、深さ方向に2次イオン質量分析(SIMS)することにより、ホウ素濃度を表す11B+ /30Si+ を測定することにより行った。その結果、p層における11B+ /30Si+ の比は、透明導電性酸化物膜との界面で0.7となり、i層との界面で0となり、p層内で徐々に低減する濃度分布を有することがわかった。
なお、ホウ素濃度は、SIMSの測定装置装置として、Secondary Ion Mass Spectrometer (Physical Electronics Inc. )を用い、一次イオンO2 (イオンエネルギー500eV、イオン電流50nA)、一次イオン照射角度45deg、ラスター300×300μm□(スパッタ領域)の測定条件で、検出二次イオンである11B+ および30Si+ を測定し、11B+ と30Si+ との比により求めた。
【0101】
<接触改善層、裏面電極層の形成>
次いで、上記光電変換層の上部に、接触改善層としてGZO層を直流マグネトロンスパッタ法により、約100nm形成した。上記スパッタは、ガラス基板表面温度を100℃、Gaが亜鉛との総和に対し5原子%含有しているGZOターゲットを用いて行った。
また、上記スパッタは、真空装置をあらかじめ10−4Pa以下に減圧した後、Arガスを75sccm、CO2 ガスを1sccm導入して行ない、スパッタ中の圧力を4×10−1Pa、スパッタパワーを2.4W/cm2 として行った。また、GZO層中のGa含有量は、上記GZOターゲットと同様、Gaと亜鉛との総和に対し5原子%であった。
上記GZO層の性能は、比抵抗が5×10−3Ω・cm、500〜800nmにおいて吸収係数が1×103 cm−1であった。
最後に、GZO層上に、裏面電極層として結晶性のAgを100原子%含有するAg膜を、Agターゲットを用いてArガス雰囲気下でスパッタ法(スパッタ中の圧力:4×10−1Pa、スパッタパワー:1.4W/cm2 )により約200nmの膜厚で形成し、最終的に5mm×5mmの大きさの太陽電池を作製し、実施例1の太陽電池とした。
【0102】
(実施例2)
実施例2として、以下に示す、ダブルテクスチャ構造を有さない透明導電性差酸化物膜付き基体を用いた太陽電池を製造した。
<アルカリバリア層および第2の酸化物層の形成>
第1の酸化物および異なる酸化物層を形成することなく、アルカリバリア層および第2の酸化物層を、実施例1と同様の方法で、300mm×300mm×1.1mm厚のソーダライムガラス基板上に形成させた。
【0103】
第2の酸化物層の形成後、膜表面の凹凸形状をSEM、AFMにより観察した。SEM観察によると、第2の酸化物層であるFドープSnO2 膜は連続層となっており、FドープSnO2 膜によるガラス基板表面の被覆率は100%だった。SEM、AFM観察によると、基板上から山部の頂点(ミクロの凸部を含む)までの高さは0.6〜1. 0μmであった。また、FドープSnO2 膜の表面は、ミクロの多数の凹凸を有しており、その凸部の高さHb は0. 1〜0. 4μm、凸部間のピッチPb は0. 2〜0. 8μm、凸部の底面径Db は0. 2〜0. 8μmであり、凸部の高さHb /底面径Db は0. 3〜0.5であった。さらに、シート抵抗は9Ω/□、ヘイズ率は42%(400〜600nm平均)、20%(600〜800nm平均)400〜800nmの波長全域にわたって4〜41%と求められ、浸液法による550nmにおける透過率は88%であった。
また、第2の酸化物層であるFドープSnO2 膜中のフッ素含有量と導電電子密度を定量した結果、実施例1と同様、フッ素含有量はSnO2 に対して0. 05mol%であり、導電電子密度は1. 5×1020cm−3であった。なお、FドープSnO2 膜の膜厚は、触針式膜厚計で測定したところ0. 6〜1.0μmであった。
【0104】
<光電変換層の形成>
次に、第2の酸化物層上に、実施例1と同様の方法で、光電変換層を形成させた。
光電変換層が形成された透明導電性酸化物膜付き基体のp層におけるホウ素濃度の測定は、実施例1と同様の方法で行い、p層における11B+ /30Si+ の比は、透明導電性酸化物膜との界面で0.7となり、i層との界面で0となり、p層内で徐々に低減する濃度分布を有することがわかった。
【0105】
<接触改善層、裏面電極層の形成>
次いで、上記光電変換層の上部に、実施例1と同様の方法で、接触改善層および裏面電極層を形成させ、実施例2の太陽電池を作製した。
【0106】
(実施例3)
実施例3として、以下に示す、ダブルテクスチャ構造を有する透明導電性差酸化物膜付き基体を用いた太陽電池を製造した。
<アルカリバリア層および第1の酸化物の形成>
実施例1と同様の方法でアルカリバリア層および第1の酸化物を形成した。
<異なる酸化物層および第2の酸化物層の形成>
実施例1と同様の方法で異なる酸化物層および第2の酸化物層を形成した。
【0107】
<光電変換層の形成>
光電変換層の形成は、p/iバッファー層の膜厚を6nmにした以外は、実施例1と同様の方法で行った。
光電変換層が形成された透明導電性酸化物膜付き基体のp層におけるホウ素濃度の測定は、実施例1と同様の方法で行い、p層における11B+ /30Si+ の比は、透明導電性酸化物膜との界面で0.7となり、i層との界面で0となり、p層内で徐々に低減する濃度分布を有することがわかった。
【0108】
<接触改善層、裏面電極層の形成>
次いで、上記光電変換層の上部に、実施例1と同様の方法で、接触改善層および裏面電極層を形成させ、実施例3の太陽電池を作製した。
【0109】
(比較例1)
比較例1として、以下に示す、ダブルテクスチャ構造を有する透明導電性差酸化物膜付き基体を用いた太陽電池を製造した。
<アルカリバリア層および第1の酸化物の形成>
実施例1と同様の方法でアルカリバリア層および第1の酸化物を形成した。
<異なる酸化物層および第2の酸化物層の形成>
実施例1と同様の方法で異なる酸化物層および第2の酸化物層を形成した。
【0110】
<光電変換層の形成>
上記光電変換層の形成は、p層の形成を、p層の形成中、図4の(B)に示す原料混合ガスの混合比(B2 H6 /SiH4 )とp層の膜厚(11nm)との関係で表されるように、p層の形成開始からp層の形成終了までの間、原料混合ガスの混合比(B2 H6 /SiH4 )が0.01で一定になるように、ホウ素(B2 H6 )の添加量を減少させずに行った以外は、実施例1と同様の方法で行った。
光電変換層が形成された透明導電性酸化物膜付き基体のp層におけるホウ素濃度の測定は、実施例1と同様の方法で行い、p層における11B+ /30Si+ の比は、透明導電性酸化物膜との界面で0.7となり、i層との界面でも同様に0.7となった。
【0111】
<接触改善層、裏面電極層の形成>
次いで、上記光電変換層の上部に、実施例1と同様の方法で、接触改善層および裏面電極層を形成させ、比較例1の太陽電池を作製した。
【0112】
このようにして作製した実施例1〜3および比較例1の太陽電池について、透明導電性酸化物膜付き基体のヘイズ率(600〜800nm平均)、i層形成時のB2 H6 /SiH4 およびバッファー層の膜厚を下記表2に示す。
【0113】
【表2】
【0114】
また、実施例1〜3および比較例1の太陽電池(電極表面:1cm2 )に、ソーラーシミュレータでAM(エアマス)1.5、強度100mA/cm2 の光を照射し、オフトリサーチ社製CE−24型ソーラーシュミレータを用いて、太陽電池の出力特性である短絡電流、開放端電圧、曲線因子の測定し、その測定結果から光電変換効率を求めた。結果を下記表3に示す。
【0115】
【表3】
【0116】
表3に示す結果から、実施例1〜3で示す本発明の太陽電池は、いずれも比較例1より高い光電変換効率を示した。また、実施例1と2を比較すると、実施例1の方が光電変換効率の向上が大きいことから、ダブルテクスチャ構造を有する透明導電性酸化物膜付き基体を用いることが好ましいことが明らかとなった。
また、実施例1〜3で示す太陽電池は、開放電圧と曲線因子が大きく向上していることがわかる。これはp層に含有するホウ素のi層への拡散が抑制されたためと考えられ、この拡散の抑制は、上述したSIMS(2次イオン質量分析)により確認することができた。
さらに、実施例1〜3で示す太陽電池は、短絡電流が大きく向上していることがわかる。これはp層の一部または全領域において、ホウ素濃度(11B+ /30Si+ )が低減するためバンドギャップが広がり、p層の透過率が向上したためと考えられる。このことは、太陽電池の短波長における光電変換効率が向上していることからも確認できた。また、ホウ素の濃度を低減させても、曲線因子が低下しないことから、p層の電気伝導度は高く維持されていると考えられる。
【0117】
【発明の効果】
本発明の太陽電池およびその製造方法により、太陽電池を製造する従来の製膜装置を複雑にすることなく形成でき、p層の高透過率化とp層の高電気伝導度化との両立(バランス)、およびi層へのホウ素の拡散防止に優れ、さらに出力特性に優れた太陽電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の太陽電池の構成を示す一部切欠き断面図である。
【図2】図2は、ダブルテクスチャ構造を有する透明導電性酸化物膜付き基体の形状および構成を示す一部切欠き断面図である。
【図3】図3は、図2に示す山部の拡大図である。
【図4】図4の(A)および(B)は、原料混合ガスの混合比とp層の膜厚との関係を示すグラフである。
【図5】図5は、図1に示す導線以外の部分の拡大図である。
【図6】図6の(A)および(B)は、実施例1で得られた透明導電性酸化物膜表面の凹凸形状を示す電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 太陽電池
2 ガラス基板
3 透明導電性酸化物膜
4 p層
5 i層
6 n層
7 光電変換層
8 裏面電極層
9 光
10 導線
21 ガラス基板
22 山部
23 平坦部
24 小山部
25 連続層
30 凸部
Wa 山部間の間隔
Wc 小山部間の間隔
Ha 山部の高さ
Hb 凸部の高さ
Hc 小山部の高さ
Hd 、He 連続層の厚さ
Da 山部の底面径
Db 凸部の底面径
Dc 小山部の底面径
Pa 山部間のピッチ
Pb 凸部間のピッチ
Pc 小山部間のピッチ
40 太陽電池用基板
41 接触改善層
42 光電変換層
43 裏面電極
44 ガラス基板
45 透明導電性酸化物膜[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a solar cell and a manufacturing method thereof, and more particularly to a silicon thin film solar cell having a high photoelectric conversion rate and a manufacturing method thereof.
[0002]
[Prior art]
Depending on the type of power generation layer, solar cells that are photoelectric conversion elements include solar cells using amorphous silicon (for example, hydrogenated amorphous silicon (a-Si: H)), non-single materials such as polycrystalline silicon. A solar cell using crystalline silicon (hereinafter referred to as a silicon thin film solar cell) is known.
[0003]
A silicon thin film solar cell generally has a pin structure, and photogenerated carriers are generated mainly in the i layer by irradiation of light incident from the p layer side, and the photogenerated carriers drift due to the built-in electric field of the solar cell. Move by.
Therefore, in order to effectively use light, it is desirable to increase the light transmittance in the p layer (hereinafter also simply referred to as transmittance). As a material for forming the p layer, for example, hydrogenated amorphous silicon carbide (a-SiC) A material having a wider band gap than a-Si: H such as: H) is used. It is known that the increase in the light transmittance in the p layer increases the intensity of the light transmitted through the i layer, so that the number of photogenerated carriers generated in the i layer can be increased.
[0004]
Further, it is generally known that B (boron) is added to the p layer as an impurity. For example, by adding boron to the p layer, a built-in electric field is generated in the solar cell, and the electric conductivity of the p layer is increased. It is described that becomes higher.
However, if the amount of boron added is large, boron diffuses in the direction of the i layer, and a carrier recombination center is formed at the interface between the p layer and the i layer, thereby reducing the open-circuit voltage or reducing the fill factor. There has been a problem of deteriorating the characteristics of solar cells. In addition, since the band gap of the p layer is narrowed by the addition of boron, it is also known that the light transmittance of the p layer is lowered and the number of photogenerated carriers generated in the i layer is reduced.
[0005]
In order to solve the above-described problems and to maximize the characteristics of the solar cell, the balance (balance) between the high transmittance of the p layer and the high electrical conductivity of the p layer, and the diffusion of boron into the i layer Various studies have been made for the purpose of prevention.
For example, Patent Document 1 discloses a non-single-crystal silicon semiconductor device having a pin-type structure as a semiconductor device that achieves high transmittance and high electrical conductivity. The layer and / or the n-type layer has a taper-shaped in-film hydrogen concentration profile and a taper-shaped band profile, and band coupling occurs at the interfaces of the p-type layer, i-type layer, and n-type layer. A semiconductor device characterized by being continuous is proposed,
Further, as a method for manufacturing the semiconductor device, a non-single crystal silicon layer is deposited on a substrate as the p-type layer and / or i-type layer and / or n-type layer, and then hydrogen plasma is applied to the non-single crystal silicon layer. The step of irradiating is performed as one step, and film formation is performed while repeating a plurality of the steps. In at least some of the steps, the deposition time and / or the hydrogen plasma irradiation time is changed for each step, and the film is formed. There has been proposed a method for manufacturing a semiconductor device, characterized in that a semiconductor layer having a tapered band profile is formed by controlling the intermediate hydrogen concentration in a tapered shape.
[0006]
However, in the method of manufacturing a semiconductor device described in Patent Document 1, since film formation and plasma processing are performed alternately, there is a problem that the film formation apparatus becomes complicated because two exhaust systems are required. Also, there are problems such as exhausting the raw material gas unnecessarily, a long film formation time, and poor productivity.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-5-48130
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve the various problems described above. That is, the present invention can be formed without complicating the conventional film-forming apparatus, and achieves a balance (balance) between the high transmittance of the p layer and the high electrical conductivity of the p layer, and boron in the i layer. An object of the present invention is to provide a solar cell excellent in diffusion prevention and a method for producing the solar cell.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have found that a solar cell having a specific concentration distribution in the boron concentration in the p layer has a balance between the high transmittance of the p layer and the high electrical conductivity of the p layer, and i The present invention has been completed by finding that it is excellent in preventing diffusion of boron into the layer. That is, this invention provides the solar cell of (1)-(29) shown below, and its manufacturing method.
[0010]
(1) A solar cell having a back electrode layer through a photoelectric conversion layer in which a p layer, an i layer and an n layer are formed in this order on a substrate with a transparent conductive oxide film,
Boron concentration in the p layer ( 11 B + / 30 Si + ) Has a concentration distribution that decreases toward the i-layer in a part or all of the p-layer, and is 0.05 or less at the interface between the p-layer and the i-layer.
[0011]
(2) The boron concentration in the entire region of the p layer ( 11 B + / 30 Si + ) Is 1.0 or less, The solar cell as described in (1) above.
[0012]
(3) The transparent conductive oxide film is composed of a plurality of peaks and a plurality of flat portions, and the surfaces of the peaks and the flat portions have a large number of micro convex portions continuously. The solar cell as described in (1) or (2) above, which is a transparent conductive oxide film.
[0013]
The height of the mountain is 0. 2-2. 0 μm, the pitch between the peaks (the distance between the peaks between adjacent peaks) is 0. 1-2. It is preferably 0 μm.
[0014]
(4) The bottom diameter of the convex portion is 0. 1-0. The solar cell as described in (3) above, wherein the ratio of 8 μm and the height / bottom diameter is 0.06 to 4.
[0015]
(5) The haze ratio of the substrate with a transparent conductive oxide film is 2 to 95% over the entire wavelength range of 400 to 800 nm, and the difference between the maximum value and the absolute value of the minimum value (maximum value−minimum value). ) Is 50% or less, The solar cell according to any one of the above (1) to (4).
[0016]
(6) The haze ratio is 10 to 90% (400 to 600 nm average) in the wavelength region of 400 to 600 nm, and 2 to 40% (600 to 800 nm average) in the wavelength region of 600 to 800 nm. The solar cell according to (5) above.
[0017]
(7) The transparent conductive oxide film is a continuous layer made of a discontinuous hill portion made of a first oxide and a second oxide formed thereon, and the surface of the continuous layer The solar cell according to any one of (1) to (6) above, which is a transparent conductive oxide film comprising a continuous layer having a large number of micro convex portions.
[0018]
(8) The bottom diameter of the small mountain portion is 0. 2-2. It is 0 micrometer, The solar cell as described in said (7) characterized by the above-mentioned.
[0019]
The first oxide is preferably transparent.
[0020]
(9) The first oxide is SnO 2 Or SnO containing fluorine 2 The content ratio of fluorine in the case of containing fluorine is SnO 2 The solar cell as described in (7) or (8) above, which is 0.01 mol% or less.
[0021]
The second oxide is preferably transparent.
[0022]
It is preferable that the second oxide has conductivity.
[0023]
(10) The second oxide is SnO 2 , ZnO, TiO 2 And In 2 O 3 It is a transparent conductive oxide containing at least 1 sort (s) selected from the group which consists of this, The solar cell in any one of said (7)-(9) characterized by the above-mentioned.
[0024]
(11) The second oxide is SnO containing fluorine 2 Containing fluorine with
[0025]
(12) The oxide layer comprising an oxide having a composition different from that of the first oxide and the second oxide is formed between the small mountain portion and the continuous layer. (7) The solar cell according to any one of (11).
[0026]
(13) The first oxide is SnO 2 The different oxide is SiO 2 SnO in which the second oxide contains fluorine 2 The solar cell as described in (12) above, wherein
[0027]
(14) The sheet resistance of the substrate with the transparent conductive oxide film is 5 to 20Ω / □, and the transmittance at 550 nm by the immersion method is 70 to 95%. The solar cell in any one of.
[0028]
(15) The solar cell according to any one of (1) to (14), wherein the back electrode is a metal film containing 95 atomic% or more of Ag.
[0029]
(16) The metal film contains Pd or Au in the metal film. 3-5 atomic% is contained, The solar cell as described in said (15) characterized by the above-mentioned.
[0030]
(17) The solar cell according to any one of (1) to (16), wherein a contact improving layer is provided between the photoelectric conversion layer and the back electrode.
[0031]
(18) The specific resistance of the contact improvement layer is 1 × 10 -2 The solar cell as described in (17) above, which is Ω · cm or less.
[0032]
(19) The contact improvement layer has an absorption coefficient of 5 × 10 5 in a wavelength region of 500 to 800 nm. 3 cm -1 The solar cell as described in (17) or (18) above, wherein
[0033]
(20) The contact improvement layer is characterized in that zinc oxide (ZnO) is a main component, and 90 atomic% or more of all metal components in the contact improvement layer is Zn. The solar cell in any one of.
[0034]
(21) The contact improvement layer has a Ga or Al content of 0. 3-10 atomic% containing, The solar cell as described in said (20) characterized by the above-mentioned.
[0035]
(22) a transparent conductive oxide film forming step of forming the transparent conductive oxide film on the substrate;
After the transparent conductive oxide film forming step, a photoelectric conversion layer forming step of forming the p layer, i layer, and n layer in this order by the plasma CVD method,
The manufacturing method of the solar cell which manufactures the solar cell in any one of said (1)-(21) which comprises the back electrode layer formation process which forms the said back electrode layer after this photoelectric converting layer formation process.
[0036]
(23) After the step of forming the transparent conductive oxide film forms the discontinuous ridges made of the first oxide on the substrate by the atmospheric pressure CVD method, the second conductive film is formed on the ridges and the substrate. The method for producing a solar cell as described in (22) above, which is a step of forming the transparent conductive oxide film by forming a continuous layer made of the above oxide.
[0037]
(24) The method for manufacturing a solar cell according to (23), wherein the small mountain portion is formed by an atmospheric pressure CVD method using tin tetrachloride, methanol, water, and hydrogen chloride.
[0038]
(25) The method for producing a solar cell as described in (23) or (24) above, wherein a continuous layer made of the second oxide is formed on the small hill part and the substrate by an atmospheric pressure CVD method. .
[0039]
(26) The method for manufacturing a solar cell according to (25), wherein an oxide layer made of the different oxide is formed between the small mountain portion and the continuous layer by an atmospheric pressure CVD method.
[0040]
(27) In the photoelectric conversion layer forming step, the p layer is formed on the transparent conductive oxide film by a plasma CVD method using a mixed gas of a gas containing boron and a gas containing silicon. Forming the i layer and the n layer in this order on the p layer in this order by plasma CVD,
Boron concentration ( 11 B + / 30 Si + ) Has a concentration distribution that decreases in the direction of the i layer in a part or all of the p layer, and the mixed gas is 0.05 or less at the interface between the p layer and the i layer. The method for producing a solar cell according to any one of the above (22) to (26), wherein the ratio of a gas containing boron with respect to is reduced.
[0041]
(28) Between the photoelectric conversion layer and the back electrode, the contact improvement layer is made to have a carbon dioxide content of 0. The method for producing a solar cell according to any one of the above (22) to (27), wherein the method is formed by sputtering in an inert gas containing 3 to 20 vol%.
[0042]
(29) The method for manufacturing a solar cell according to (28), wherein the sputtering method is performed with the target inclined at an angle of 30 to 90 ° with respect to the substrate.
[0043]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
The solar cell of the present invention is a solar cell having a back electrode layer through a photoelectric conversion layer in which a p layer, an i layer and an n layer are formed in this order on a substrate with a transparent conductive oxide film,
Boron concentration in the p layer ( 11 B + / 30 Si + ) Is a solar cell having a concentration distribution that decreases toward the i-layer in a part or all of the p-layer, and 0.05 or less at the interface between the p-layer and the i-layer.
Hereinafter, a suitable example showing the configuration of the solar cell of the present invention will be described with reference to FIG. 1, but the solar cell of the present invention and the manufacturing method thereof are not limited thereto.
[0044]
As shown in FIG. 1, the solar cell 1 of the present invention includes a transparent conductive oxide film 3, a photoelectric conversion layer 7 (p layer 4, i layer 5, n layer 6) on a
[0045]
Here, the boron concentration of the p-layer forming the photoelectric change layer of the solar cell of the present invention ( 11 B + / 30 Si + ) Has a concentration distribution that decreases in the direction of the i layer in a part or all of the p layer as described above, and 0.05 or less at the interface between the p layer and the i layer. And is preferably 0.
[0046]
Further, the boron concentration in the entire region of the p layer ( 11 B + / 30 Si + ) Is preferably 1.0 or less, more preferably 0.7 or less. If the boron concentration is within this range, the p-layer is sufficiently p-type doped to increase the open-circuit voltage of the solar cell, and the p-layer has high electrical conductivity to maintain a high fill factor. This is preferable.
Here, “ 11 B + / 30 Si + "Is a secondary ion detected at the time of measuring the boron concentration using the SIMS (secondary ion mass spectrometry) method described later ( 11 B + and 30 Si + ) Ratio.
[0047]
Below, each structure of the solar cell of this invention is demonstrated.
<Substrate with transparent conductive oxide film>
The transparent conductive oxide film used in the solar cell of the present invention is not particularly limited as long as it is a known transparent conductive oxide film that can be used for semiconductor devices, photovoltaic devices, etc. And a plurality of flat portions, and a transparent conductive oxide film in which the surface of the peak portion and the flat portion has a large number of micro convex portions is preferably exemplified.
Here, the shape and configuration of the substrate with a transparent conductive oxide film having the above-described preferred transparent conductive oxide film will be described with reference to FIG. 2 and FIG. The battery and its manufacturing method are not limited to these. As shown in FIG. 2, the substrate with the transparent conductive oxide film has a macro unevenness (texture) formed by a plurality of
[0048]
Height of the peak (height from the top of the micro-projection on the flat part) H a Is 0. 2-2. It is preferably 0 μm, more preferably 0. 3-1. 0 μm, more preferably 0. 4-0. 7 μm. Spacing between the above peaks (distance between flat portions between adjacent peaks) W a Is linearly 0-2. It is preferably 0 μm, more preferably 1. 2 μm or less, and further 0. It is preferably 4 μm or less. It is preferable that it is 1 micrometer or more (all peak parts are discontinuous). In the present invention, the plurality of peak portions may include a discontinuous portion and a continuous portion, and the interval W between the peak portions. a 0-2. The fact that it is 0 μm means that there may be a place where there is no flat portion.
The bottom diameter D of the peak a Is 1. 0-3. It is preferably 0 μm, more preferably 1. 0-2. 0 μm.
Furthermore, the pitch between the peaks (the distance between the peaks between adjacent peaks) P a Is 0 in a straight line. 1-2. It is preferably 0 μm, more preferably 0. 5-1. 5 μm, more preferably 0. 7-1. 2 μm.
[0049]
FIG. 3 shows an enlarged view of FIG. 2 showing a large number of micro irregularities. As shown in FIG. 3, the height H of the
Furthermore, the bottom diameter D of the
[0050]
By making the outer surfaces of the
[0051]
Moreover, the base | substrate with a transparent conductive oxide film which has the said double texture structure has the relationship between the wavelength and haze ratio which are shown below in the whole base | substrate. That is, the haze ratio is 2 to 95% over the entire wavelength range of 400 to 800 nm. The haze ratio is preferably 10 to 90% (400 to 600 nm average) on average in the wavelength region of 400 to 600 nm, and particularly 2 to 40% (600 to 800 nm average) on average in the wavelength region of 600 to 800 nm. ) Is preferable. Moreover, it is preferable that the difference (maximum value-minimum value) between the maximum value and the minimum value of the haze ratio is 50% or less. When the haze ratio is within this range, the short-circuit current and the open-circuit voltage of the solar cell can be maintained high, and the photoelectric conversion efficiency is improved, which is preferable.
Here, the haze ratio indicates the ratio of the scattering component in the transmitted light. The haze rate depends on the wavelength, the haze rate is Hz (λ), and the total transmittance is T. total (Λ), T direct (Λ), the scattered component of transmitted light is T diffuse If (λ), the relationship shown in the following formula is established.
T total (Λ) = T direct (Λ) + T diffuse (Λ)
Hz (λ) = T diffuse (Λ) / T total (Λ) × 100 [%]
[0052]
The substrate used for the substrate with the transparent conductive oxide film is not necessarily flat and plate-like, and may be curved or atypical. Examples of the substrate include a glass substrate, a ceramic substrate, a plastic substrate, and a metal substrate. The substrate is preferably a transparent substrate having excellent translucency, and is preferably a glass substrate from the viewpoint of strength and heat resistance. Specific examples of the glass substrate include colorless and transparent soda lime silicate glass, aluminosilicate glass, borate glass, lithium aluminosilicate glass, quartz glass, borosilicate glass substrate, non-alkali glass substrate, and other various glasses. A transparent glass plate can be used. The thickness of such a glass substrate is 0. 2-6. It is preferably 0 mm. It is preferable for the thickness of the glass substrate to be in this range because the glass substrate has high strength and high transmittance.
The substrate preferably has a high transmittance in the wavelength region of 350 to 800 nm, for example, a transmittance of 80% or more. Moreover, it is desirable that it is sufficiently insulating and has high chemical and physical durability.
In addition, in the case of a glass substrate made of glass containing sodium such as soda lime silicate glass or a glass substrate made of glass containing low alkali, diffusion of alkali components from the glass to the transparent conductive film formed on the upper surface thereof is performed. In order to minimize it, an alkali barrier layer such as a silicon oxide film, an aluminum oxide film, or a zirconium oxide film may be provided on the glass substrate surface.
Furthermore, you may have the layer for reducing the difference in the refractive index of the surface of a glass substrate, and the layer provided on it on the surface of a glass substrate.
[0053]
As an alkali barrier layer formed on a soda lime glass substrate, SiO 2 And SiO 2 And SnO 2 These mixed oxides and multilayer films can be used, and the film thickness is preferably 20 to 100 nm. It is preferable for the thickness of the alkali barrier layer to be in this range since reflection and absorption of transmitted light from the glass substrate can be controlled. Further, as an example of the multilayer film, specifically, SnO on a soda lime glass substrate. 2 Film or TiO 2 Film and SiO 2 The film | membrane which laminated | stacked the film | membrane sequentially is mentioned, It is preferable that a film thickness is 20-30 nm and 20-40 nm, respectively. In particular, the thickness of the alkali barrier layer is preferably 40 to 60 nm.
[0054]
As the measurement of the surface property, the shape of the micro unevenness formed on the outer surface can be measured by the following method.
(1) Surface shape analysis
The convex part on the film surface was observed with a scanning electron microscope (SEM), and the bottom diameter of the convex part was measured from the obtained micrograph. Moreover, the uneven | corrugated shape of the film | membrane surface was observed with SEM and atomic force microscope (AFM), and the uneven | corrugated shape of the film | membrane surface and the height of a convex part were analyzed from the obtained micrograph.
(2) Measurement of surface coverage
The coverage of the small hill portion made of the first oxide, which will be described later, on the substrate was measured from the SEM photograph. The surface coverage was evaluated by dividing the area occupied by the small ridges on the substrate by the area of the entire coated surface of the substrate.
[0055]
The solar cell of the present invention is preferably a solar cell having a photoelectric conversion layer and a back electrode layer, which will be described later, on the substrate with a transparent conductive oxide film having the double texture structure described above. The structure of such a transparent conductive oxide film may be composed of a single oxide, but is composed of the first and second oxides, specifically, the first oxidation A discontinuous hill portion made of a material, and a continuous layer made of a second oxide formed thereon, and a continuous layer having a large number of micro convex portions continuously on the surface of the continuous layer. It is preferable to be configured.
Further, as shown in FIG. 2, the shape of the substrate with the transparent conductive oxide film having such a configuration is composed of the
[0056]
The first oxide may be any oxide that is highly transparent in the visible light region. Specifically, for example, SnO 2 , In 2 O 3 , ZnO, CdO, CdIn 2 O 4 , CdSnO 3 MgIn 2 O 4 , CdGa 2 O 4 , GaInO 3 InGaZnO 4 , Cd 2 Sb 2 O 7 , Cd 2 GeO 4 CuAlO 2 , CuGaO 2 , SrCu 2 O 2 TiO 2 , Al 2 O 3 Etc. Of these, SnO 2 , ZnO, and In 2 O 3 It is preferable to use one or more oxides selected from the group consisting of:
A small ridge portion made of such a highly transparent oxide is formed on the substrate, and a desired concavo-convex structure can be formed on the substrate by changing the height.
The refractive index of the first oxide is 1. 7-2. 2 is preferred. 8-2. 1 is more preferable.
[0057]
In addition, since the small hill portion made of the first oxide is a discontinuous protrusion and not a continuous film, the base portion not covered by the protrusion is naturally absorbed loss of incident light by the small ridge. Becomes zero, so that the amount of light incident on the photoelectric conversion layer can be increased.
These small ridges are portions that increase the haze ratio (to increase the degree of light scattering), which will be described later, and preferably have no electrical conductivity in order to suppress absorption by free electrons and to make them highly transparent. Therefore, SnO is used as the first oxide. 2 When SnO is used, SnO 2 Even in the case of containing fluorine, the fluorine content is
[0058]
Here, the height H of the hill portion made of the first oxide. c Is 0. 2-2. It is preferably 0 μm, more preferably 0. 2-1. 0 μm, more preferably 0. 4-0. 7 μm. Spacing W between the above hills c Is 0. 1-2. It is preferably 0 μm, more preferably 0. 1-1. 5 μm.
Also, the bottom diameter D of the small mountain part c Is 0. 2-2. It is preferably 0 μm, more preferably 0. 2-1. 0 μm, pitch between the hills (distance between vertices between adjacent hills) P c Is P a Equivalent to 0. 1-2. It is preferably 0 μm, more preferably 0. 5-1. 5 μm, more preferably 0. 7-1. 2 μm.
[0059]
The method for forming the small ridges made of the first oxide on the substrate is not particularly limited. As will be described later, the substrate is heated using a metal chloride as a raw material, and the oxide is formed by atmospheric pressure CVD. The metal element concentration in the medium of the mixture of metal chloride, hydrogen halide and water is adjusted. Specifically, the amount of hydrogen halide and water relative to the metal chloride is adjusted.
[0060]
The second oxide is preferably a transparent conductive oxide that is transparent in the visible light region and further has conductivity. Specifically, for example, SnO 2 , ZnO, TiO 2 , In 2
Of these, SnO 2 Uses SnO as fluorine or antimony as
The refractive index of the second oxide is as follows: 1. 7-2. 2 and preferably 1. 8-2. 1 is preferred.
[0061]
In addition, SnO containing fluorine as the second oxide 2 By using, the conductive electron density is improved. As a substrate used for a solar cell, the conductive electron density is 5 × 10. 19 ~ 4x10 20 cm -3 Is preferably within the range of 1 × 10. 20 ~ 2x10 20 cm -3 If it is the range, it is more preferable. If the conductive electron density is within this range, the light absorption of the continuous layer made of the second oxide is small, highly transparent, and highly durable against active hydrogen species. The transparency is not impaired even by hydrogen plasma irradiation generally used in forming a battery, which is preferable.
[0062]
Further, as the second oxide, SnO 2 Is used, a halogen element may be doped with hydrogen halide in order to improve the conductivity of the second oxide. Specific examples of the hydrogen halide include HF, HCl, HBr, and HI. SnO doped with hydrofluoric acid 2 Is preferred. Specifically, for example, fluorine is SnO. 2 0. It is preferable to contain 01-4 mol%. It is more preferable to contain 1-1 mol%.
[0063]
Here, as shown in FIG. 2, the
Further, the surface of the
[0064]
The method for forming the continuous layer made of the second oxide is not particularly limited. For example, as described later, the discontinuous hill portion made of the first oxide is flat and is not covered with the hill portion. A continuous layer can be formed on a glass substrate by using a transparent conductive oxide, which is a second oxide, using an atmospheric pressure CVD method, an electron beam vapor deposition method, a vacuum deposition method, a sputtering method, a spray method, or the like. .
In order to obtain a low-resistance transparent conductive substrate, a continuous layer made of a transparent conductive oxide (hereinafter referred to as a second oxide) is formed on a small glass portion and a flat glass substrate that is not covered with the small mountain portion (hereinafter referred to as a second conductive oxide). And also referred to as a second oxide layer). In addition, since a large number of microscopic irregularities formed on the outer surface can be formed without using an etching process when the atmospheric pressure CVD method is used, the transparent conductive oxide film as the second oxide layer is It is preferably formed by an atmospheric pressure CVD method.
[0065]
Further, the first oxide and the second oxide described above may be the same oxide, and both are SnO. 2 Is preferably used.
Furthermore, the second oxide layer is formed as a continuous layer on the small ridges and the substrate made of the first oxide, and a transparent conductive oxide film that can be suitably used for the solar cell of the present invention is obtained. Preferably, an oxide layer made of an oxide having a composition different from that of the first and second oxides is formed between the first and second oxides.
Therefore, an oxide layer (hereinafter referred to as a different oxide layer) made of an oxide having a composition different from that of the first and second oxides is formed on the surface of the flat glass substrate including the discontinuous ridges made of the first oxide. It is preferable to add a second oxide layer after forming the material layer. By forming such different oxide layers on the first oxide, a large number of micro projections are easily formed on the surface of the second oxide layer, and a structure having peaks and flats is easily formed. It is preferable because it can be formed.
In such a multilayer structure, it is necessary to reduce reflection at the interface of each layer and maximize the amount of light incident on the photoelectric conversion layer described later. That is, it is desirable to reduce light reflection at each interface of the glass substrate, the first oxide, the different oxide layer, and the second oxide layer as much as possible. For that purpose, the refractive index of the first oxide, the second oxide layer and the different oxide layer should be as close as possible, or if the refractive index is separated, the film made of different oxide layers should be as thin as possible. desirable.
Specifically, examples of such different oxides include oxides of one or more atoms selected from the group consisting of Si, Sn, Al, Zr and Ti. It is preferable to have an article as a main component. In addition, since the different oxides need to have high translucency, they are non-crystalline SiO. 2 It is more preferable that
The film thickness of the different oxide layers is preferably 2 to 40 nm, and more preferably 10 to 30 nm.
[0066]
In the solar cell of the present invention, as described above, the first oxide is preferably formed in order to improve the haze ratio, and the second oxide has conductivity and high transparency. It is preferable that it is an oxide. Furthermore, it is preferable that the refractive indexes of the first oxide layer and the second oxide layer are approximately the same. Specifically, at a wavelength of 400 to 800 nm, 1. 7-2. 2 is preferable. When the refractive indexes of the first oxide and the second oxide are both within this range, light reflection at the interface between the first oxide and the second oxide is controlled, and the transmittance does not decrease. To preferred.
In addition, as described above, the solar cell of the present invention preferably has a substrate with a transparent conductive oxide film having a double texture structure, and includes a peak from the top of the substrate (including micro protrusions). ) Is 0. 8-3. It is preferably 0 μm, more preferably 0. 8-1. The conductivity is preferably 0 to 20 Ω / □, more preferably 5 to 12 Ω / □, and the transmittance (transparency) at 550 nm is described in detail later in Examples. When measured by the immersion method described, it is preferably 70 to 95%, more preferably 85 to 90%. Further, as described above, the haze ratio is preferably 2 to 95% over the entire wavelength range of 400 to 800 nm.
If the substrate with a transparent conductive oxide film used in a solar cell has such a configuration, the light incident through the substrate is refracted and scattered by the transparent electrode, and enters the photoelectric conversion layer. Pass through the layer for a long distance. As a result, a lot of light is absorbed by the photoelectric conversion layer, which is useful because the photoelectric conversion efficiency is improved.
[0067]
<Photoelectric conversion layer>
The photoelectric conversion layer used in the solar cell of the present invention is a layer in which a p layer, an i layer, and an n layer are formed in this order, and the boron concentration in the p layer that forms the photoelectric change layer ( 11 B + / 30 Si + ) Is a photoelectric conversion layer having a concentration distribution that decreases in the i-layer direction in a part or all of the p-layer, and 0.05 or less at the interface between the p-layer and the i-layer. .
Specifically, as the structure of the photoelectric conversion layer, for example, as shown in the photoelectric conversion layer 7 of FIG. 1, a single structure composed of three layers in which a p layer 4, an i layer 5, and an n layer 6 are formed in this order. Further, a tandem structure in which a p layer, an i layer, and an n layer are further laminated in this order on the single structure can be given.
[0068]
The source gas for forming the p layer is not particularly limited as long as it contains Si, H, and B (boron) atoms, and preferably contains C atoms. As such a source gas, specifically, for example, SiH 4 , CH 4 , H 2 , B 2 H 6 , SiCl 4 , SiHCl 3 , SiH 2 Cl 2 , SiH 2 F 2 , BF 3 1,3-disilabutane (H 3 SiCH 2 SiH 2 CH 3 ) And the like include those containing Si, C, H and B atoms. Of these, SiH 4 , CH 4 , H 2 And B 2 H 6 Is preferable because it is easily available and easy to handle.
By forming a p-layer using these source gases, hydrogenated amorphous silicon carbide (a-SiC: H), amorphous silicon (a-Si), microcrystalline silicon (μc- Si), microcrystalline silicon carbide (μc-SiC), or the like is formed as the material of the p layer.
[0069]
Moreover, it is preferable that the film thickness of a p layer is 3-50 nm, and it is more preferable that it is 5-30 nm. If the thickness of the p layer is within this range, the open voltage and the fill factor of the solar cell can be maintained high, and the photoelectric conversion efficiency is improved. Since it can do, since photoelectric conversion efficiency improves, it is preferable.
[0070]
Boron concentration in the p layer ( 11 B + / 30 Si + ) Has a concentration distribution that decreases in the direction of the i layer in part or all of the p layer, as described above, and is 0.05 or less at the interface between the p layer and the i layer. ing.
Such a boron concentration distribution is determined by a gas containing boron (for example, B 2 H 6 ) And a gas containing silicon (for example, SiH 4 In the step of forming the p layer using a mixed gas (hereinafter also referred to as a raw material mixed gas), a mixing ratio (B 2 H 6 / SiH 4 ) To adjust. Specifically, such adjustment is performed by mixing the raw material mixed gas (B) shown in FIG. 2 H 6 / SiH 4 ) And the thickness of the p layer (11 nm), the region where the boron concentration is reduced may be a partial region of the p layer. The concentration distribution of boron to be reduced is not limited to the straight line of the linear function shown in FIG. 4A, and may be a quadratic function, an exponential function, or a stepped shape, or a combination of these. It may be.
In the initial stage of forming the p layer, the mixing ratio of the raw material mixed gas (for example, B 2 H 6 / SiH 4 ) Is preferably 0.001 to 0.1, and more preferably 0.005 to 0.05. If the mixing ratio of the raw material mixed gas is within this range, the p layer is sufficiently p-type doped, the electric conductivity is increased, the open circuit voltage and the fill factor of the solar cell can be maintained high, and the photoelectric conversion efficiency is improved. In addition, boron diffusion into the i layer and formation of a carrier recombination center at the interface between the p layer and the i layer are suppressed, so that the photoelectric conversion efficiency is improved, which is preferable. Here, the initial stage refers to a stage where the thickness of the p layer to be formed is 0 to 0.5 when the thickness of the p layer is 1.
Further, when reducing the boron concentration, the mixing ratio of source gases other than the source gas containing B atoms (for example, SiH 4 , CH 4 And H 2 Is used as the source gas, CH 4 / SiH 4 , H 2 / SiH 4 ) May be changed in accordance with the reduction of the boron concentration. Specifically, B as a source gas containing B atoms 2 H 6 When using 2 H 6 Is generally diluted with hydrogen, so H 2 / SiH 4 H to be constant 2 Is preferably introduced.
[0071]
Specifically, as the source gas for forming the i layer, for example, SiH 4 And SiCl 4 , SiHCl 3 , SiH 2 Cl 2 , SiH 2 F 2 Halogenated silane such as H 2 May be used in combination.
By forming the i layer using these source gases, microcrystalline silicon (μc-Si), hydrogenated amorphous silicon (a-Si: H), hydrogenated amorphous silicon germanium (a-SiGe: H), micro Crystalline silicon germanium (μc-SiGe) or the like is formed as the material of the i layer.
The film thickness of the i layer is preferably 100 to 600 nm, more preferably 250 to 400 nm. If the film thickness of the i layer is within this range, the short-circuit current of the solar cell can be maintained high, and the open-circuit voltage and the fill factor can be maintained high, which is preferable because the photoelectric conversion efficiency is improved.
[0072]
Specifically, as the source gas for forming the n layer, for example, SiH 4 , H 2 , PH 3 And SiCl 4 , SiHCl 3 , SiH 2 Cl 2 , SiH 2 F 2 You may use together halogenated silanes, such as.
By forming an n layer using these source gases, microcrystalline silicon (μc-Si), hydrogenated amorphous silicon (a-Si: H), hydrogenated amorphous silicon germanium (a-SiGe: H), Crystalline silicon germanium (μc-SiGe) or the like is formed as an n-layer material.
PH, which is the mixing ratio of the source gases forming the n layer 3 / SiH 4 Is preferably 0.001 to 0.1, and more preferably 0.005 to 0.05. PH 3 / SiH 4 Is within this range, the open circuit voltage of the solar cell can be maintained high, the diffusion of phosphorus (P) into the i layer is suppressed, and the short circuit current and the fill factor can be maintained high. It is preferable because photoelectric conversion efficiency is improved.
The film thickness of the n layer is preferably 5 to 100 nm, and more preferably 10 to 50 nm. If the film thickness of the n layer is within this range, the open circuit voltage of the solar cell can be maintained high, and the short circuit current and the fill factor can be maintained high, which is preferable because the photoelectric conversion efficiency is improved.
[0073]
The photoelectric conversion layer has three layers (hereinafter referred to as a-Si) in which an a-SiC: H layer is formed as a p layer, an a-Si: H layer is formed as an i layer, and an a-Si: H layer is formed as an n layer in this order. It is also preferable that the single structure be composed of a p-i-n layer.
Further, as another example of the photoelectric conversion layer, a tandem electromotive layer in which another pin layer is further formed on the pin layer of a-Si is preferably exemplified. Specifically, another pin layer formed on the pin layer of a-Si includes an a-Si: H layer as a p layer, a microcrystalline Si layer as an i layer, and n Three layers in which an a-Si: H layer is formed in this order, or an a-Si: H layer as a p layer, an a-SiGe: H layer as an i layer, and an a-Si: H layer as an n layer An electromotive layer having a tandem structure, which is a three-layer structure, is formed in this order. In the case of such a tandem structure, boron concentration ( 11 B + / 30 Si + ) May have a concentration distribution that decreases in the i-layer direction. Further, by using such a tandem electromotive layer for the photoelectric conversion layer, it becomes possible to perform photoelectric conversion of light not only at a short wavelength but also at a long wavelength side. Therefore, the solar cell of the present invention has the above tandem structure. Use of the electromotive layer is useful because the effect of improving the photoelectric conversion efficiency becomes clearer.
[0074]
Further, a buffer layer may be provided between each of the p layer, the i layer, and the n layer forming the photoelectric conversion layer.
If the buffer layer is provided between the p layer and the i layer, diffusion of boron contained in the p layer into the i layer is suppressed. Since the current can be maintained high, it is preferable for the reason that the photoelectric conversion efficiency is improved. If it is provided between the i layer and the n layer, the phosphorus (P) i layer contained in the n layer can be obtained. Since the diffusion voltage of the solar cell is suppressed, the open circuit voltage, the fill factor, and the short circuit current of the solar cell can be maintained high, which is preferable because the photoelectric conversion efficiency is improved.
As a material of the buffer layer (hereinafter also referred to as a p / i buffer layer) when a buffer layer is provided between the p layer and the i layer, hydrogenated amorphous silicon carbide (a- SiC: H), hydrogenated amorphous silicon (a-Si: H), and the like. In the case where a buffer layer is provided between the i layer and the n layer, the material of the buffer layer is doped with phosphorus. Non-hydrogenated amorphous silicon (a-Si: H) and the like.
The film thickness of the buffer layer varies depending on the place where it is formed, but is preferably 1 to 20 nm, and more preferably 5 to 10 nm.
[0075]
<Back electrode>
The electrode material for the back electrode layer used in the solar cell of the present invention is preferably exemplified by Ag or Ag alloy, Al or Al alloy, palladium, chromium, and the like. Specifically, the crystalline Ag is 95 atomic%. It is preferable to use the metal film contained above. By using crystalline Ag for the metal film of the back electrode, it is possible to reflect the light transmitted through the photoelectric conversion layer and return the reflected light to the photoelectric conversion layer again, thereby improving the photoelectric conversion efficiency. This is preferable because it leads to an effect.
The metal film may contain Pd and / or Au as components. The contents of Pd and Au in the metal film are each 0.00% relative to the sum of Ag. It is preferably 3 to 5 atomic%, and More preferably, it is 3 to 3 atomic%.
Moreover, when the said back surface electrode layer is a layer which consists only of Ag, it is preferable that the sum total of impurity amount is 1 atomic% or less.
The film thickness of the back electrode layer is preferably 100 to 1000 nm. In particular, the film thickness when the back electrode layer is Ag is preferably 150 to 250 nm. If the film thickness of the back electrode layer is within this range, the sheet resistance of the back electrode layer is low, and the curve factor of the solar cell can be kept high, which is preferable because the photoelectric conversion rate is improved. Since the light which permeate | transmitted the conversion layer can be reflected in this back surface electrode layer and the short circuit current of a solar cell can be maintained high, it is preferable from a photoelectric conversion rate improving. In particular, if the thickness of the back electrode layer is 300 nm or less, it is preferable in the back electrode layer forming step by the CVD method to be described later because the formation time of the back electrode layer is short and productivity is improved.
[0076]
The solar cell of the present invention may have a contact improving layer between the photoelectric conversion layer and the back electrode layer.
Here, although an example of the solar cell of the present invention having the contact improvement layer will be described with reference to FIG. 5, the solar cell of the present invention and the manufacturing method thereof are not limited thereto.
As shown in FIG. 5, the
[0077]
As shown in FIG. 5, the
Moreover, it is preferable that the
The absorption coefficient is 5 × 10 5 in the wavelength region of 500 to 800 nm. 3 cm -1 Preferably, it is 2 × 10 3 cm -1 The following is more preferable. If the absorption coefficient of the
[0078]
The material of the
Further, when Ga or Al is contained, the content is 0. 0 with respect to the total with Zn. It is preferable that it is 3-10 atomic%, More preferably, it is 0. 3-5 atomic%. Within this range, it is possible to prevent an increase in the absorption coefficient of the
Furthermore, when the contact improvement layer is a zinc oxide layer containing Ga or Al, it may contain impurities, and the total amount of impurities is preferably 1 atomic% or less.
The film thickness of such a contact improving layer is preferably 5 to 200 nm, more preferably 10 to 150 nm. The film thickness when the contact improving layer is a GZO layer and has a double texture structure is preferably 50 to 150 nm. When the film thickness of the contact improvement layer is within this range, it is preferable because it has a sufficient contact improvement effect even for a substrate with a transparent conductive oxide film having a double texture structure.
[0079]
The method for manufacturing a solar cell for manufacturing the solar cell of the present invention includes a transparent conductive oxide film forming step of forming the transparent conductive oxide film on a substrate,
After the transparent conductive oxide film forming step, a photoelectric conversion layer forming step of forming the p layer, i layer and n layer in this order by the plasma CVD method,
And a back electrode layer forming step of forming the back electrode layer after the photoelectric conversion layer forming step.
[0080]
In the transparent conductive oxide film forming step, after forming a discontinuous ridge portion made of the first oxide on the substrate by an atmospheric pressure CVD method, the second oxide is formed on the ridge portion and the substrate. It is preferable that the transparent conductive oxide film is formed by forming a continuous layer made of the above, and the small ridge is formed by atmospheric pressure CVD using tin tetrachloride, water and hydrogen chloride. More preferably.
[0081]
In the following, an example of using the atmospheric pressure CVD method is shown as a suitable example of the formation of the small mountain portion in the transparent conductive oxide film forming step, but the method for manufacturing the solar cell of the present invention is limited to this. Not.
A soda-lime glass substrate is heated to 500 ° C. in a belt conveyor furnace, and a silica film is produced by simultaneously spraying 4 L / min of nitrogen gas containing 5 mol% of silane gas and 20 L / min of oxygen gas on the glass substrate. Next, the glass substrate with the silica film is heated to 540 ° C., and tin tetrachloride, methanol, water, and hydrogen chloride gas are simultaneously sprayed, thereby discontinuous mounds made of the first oxide described above on the silica film. Forming part.
The surface coverage of the discontinuous hills made of the first oxide on the glass substrate is 10 to 70%, the transmittance at 550 nm is 80% or more, and after the formation of the second oxide, haze The rate is 10 to 90% (400 to 600 nm average), 2 to 40% (600 to 800 nm average), and the difference between the maximum value and the minimum value of the haze rate (maximum value−minimum value) is 50% Since it becomes the following, it is preferable.
The surface coverage can be adjusted by controlling the amount of the hydrogen chloride gas and the water. It is preferable to increase the rate of adding hydrogen chloride gas during the formation of the discontinuous ridges made of the first oxide by the atmospheric pressure CVD method. The proportion of hydrogen chloride added is the molar ratio of hydrogen chloride to tin tetrachloride (hereinafter referred to as HCl / SnCl 4 HCl / SnCl 4 Is 1. 0-4. 0 is preferred. HCl / SnCl 4 Is within this range, small ridges are easily formed, and the surface coverage can be controlled. In particular, HCl /
[0082]
In the transparent conductive oxide film forming step, the continuous layer made of the second oxide formed on the small ridge and on the base on which the small ridge is not formed is formed by an atmospheric pressure CVD method. Preferably,
Furthermore, it is preferable that the different oxide layer is formed by an atmospheric pressure CVD method between the ridge portion and the base body on which the ridge portion is not formed and the continuous layer.
[0083]
Hereinafter, an example using the atmospheric pressure CVD method is shown as a preferable example of the formation of the different oxide layers and the continuous layer, but the method for manufacturing the solar cell of the present invention is not limited thereto.
As the different oxide layer, SiO 2 A layer consisting of Using atmospheric pressure CVD, SiO 2 Are formed on the discontinuous ridges made of the first oxide and on a flat glass substrate without the ridges.
Specifically, the glass substrate on which the small ridges are formed is heated to 520 ° C., and 4 L / min of nitrogen gas containing 5 mol% of silane gas and 3 L / min of oxygen gas are simultaneously sprayed on the glass substrate. By the atmospheric pressure CVD method, the different oxide layers are non-crystalline and SiO 2 2 A layer consisting of is formed. Further, this glass substrate is heated to 540 ° C., tin tetrachloride, water, hydrogen fluoride, and methanol are simultaneously sprayed, and an atmospheric pressure CVD method is used to form fluorine (which is a continuous layer made of the second oxide) F) Doped SnO 2 A transparent conductive oxide film is formed.
In addition, as the second oxide, specifically, for example, F-doped SnO 2 Antimony doped SnO 2 , Sn-doped In 2 O 3 Examples thereof include transparent conductive oxides such as (ITO), aluminum-doped ZnO, and gallium-doped ZnO.
[0084]
In the photoelectric conversion layer forming step, the p layer is formed on the transparent conductive oxide film by a plasma CVD method using the raw material mixed gas, and the i layer and the n layer are formed on the p layer. Each of these steps is a formation process formed by a plasma CVD method,
Boron concentration ( 11 B + / 30 Si + ) Has a concentration distribution that decreases in the i-layer direction in a part or all of the p-layer, and is 0.05 or less at the interface between the p-layer and the i-layer. It is preferable to reduce the ratio of the gas containing boron to the gas.
Here, “reducing the proportion of the gas containing boron” means that a gas containing silicon (for example, SiH in the formation of the p layer by the plasma CVD method). 4 Gas containing boron (e.g. B) 2 H 6 ) Mixing ratio (e.g. B 2 H 6 / SiH 4 ) Is reduced to substantially zero at the end of the formation of the p layer. Specifically, the mixing ratio (B of the raw material mixed gas shown in FIG. 2 H 6 / SiH 4 ) And the thickness of the p layer (11 nm), when the thickness of the p layer reaches 11 nm, B 2 H 6 / SiH 4 Is to be zero.
In addition, as described above, the formation of the p layer by the plasma CVD method is performed at the initial stage of forming the p layer, as described above. 2 H 6 / SiH 4 ) Is preferably 0.001 to 0.1, and more preferably 0.005 to 0.05.
[0085]
The formation of the i layer and the n layer by the plasma CVD method can be performed by a conventionally known method shown in Examples described later using the various source gases described above.
The p layer, i layer, and n layer may be formed by RF plasma CVD, VHF plasma CVD, microwave CVD, hot wire cell, catalytic vapor phase chemical deposition (Cat-CVD). Alternatively, a photo CVD method, an ECR plasma CVD method, or the like may be used.
[0086]
The back electrode layer forming step is a step of forming the back electrode layer on the photoelectric conversion layer, and is preferably formed using a sputtering method. Moreover, it is preferable to form the said contact improvement layer on the said photoelectric converting layer using a sputtering method before forming a back surface electrode layer.
Specifically, the formation of the contact improvement layer using the sputtering method is performed by sputtering in an inert gas atmosphere using, for example, zinc oxide doped with Ga (hereinafter, GZO) as a target. A GZO layer that is a contact improvement layer is formed on the photoelectric conversion layer.
In addition, as the method for forming the contact improvement layer, a physical vapor deposition method or a chemical vapor deposition method other than the sputtering method may be used. However, it is preferable to use a sputtering method that can obtain good conductive film characteristics at a lower substrate temperature. . Although the direct current sputtering method is used in the embodiments described later, this may be performed by a high frequency sputtering method.
[0087]
Similarly, the back electrode layer is formed by sputtering using a metal containing 95 atomic% or more of Ag (hereinafter referred to as an Ag-based material) on the contact improvement layer (a photoelectric conversion layer when there is no contact improvement layer). The back electrode layer is formed by sputtering in an inert gas atmosphere using a metal) as a target.
[0088]
The contact improvement layer can be formed, for example, as shown below.
First, a GZO target for forming a contact improvement layer is attached to the cathode of a DC magnetron sputtering apparatus. Further, the substrate with the transparent conductive oxide film on which the photoelectric conversion layer is formed is attached to the substrate holder. Next, after evacuating the film formation chamber to a vacuum, argon gas is introduced as a sputtering gas. As the sputtering gas, an inert gas such as He, Ne, or Kr can be used in addition to the argon gas, but an argon gas that is stable in discharge and inexpensive is preferable. Also, carbon dioxide More preferably, the inert gas is contained in an amount of 3 to 20 vol%, and more preferably 3 to 10 vol%. By containing carbon dioxide, it is possible to prevent an increase in absorption coefficient due to excessive improvement in conductivity due to Ga doping.
The pressure during sputtering is 0. 1-1. 5 Pa is appropriate. The residual gas pressure is 1. 0x10 -5 ~ 2. 5 × 10 -3 Pa is preferred. The substrate temperature is suitably room temperature to 200 ° C., particularly 100 to 150 ° C. from the viewpoint of solar cell characteristics.
In addition, it is preferable that the formation by sputtering is performed while the GZO target is inclined by 30 to 90 ° with respect to the substrate because both low resistance and low absorption can be achieved.
[0089]
In the formation of the back electrode layer, as in the case of the contact improvement layer, first, an Ag-based metal target for forming the back electrode layer is attached to the cathode of the DC magnetron sputtering apparatus. Further, the substrate on which the contact improving layer is formed as described above is attached to the substrate holder. Next, after evacuating the film formation chamber to a vacuum, argon gas is introduced as a sputtering gas. As the sputtering gas, an inert gas such as He, Ne, or Kr can be used in addition to the argon gas, but an argon gas that is stable in discharge and inexpensive is preferable.
The pressure during sputtering is the same as that of the contact improvement layer. 1-1. 5 Pa is appropriate. The residual gas pressure is 1. 0x10 -5 ~ 2. 5 × 10 -3 Pa is preferred. The temperature of the substrate during sputtering is suitably from room temperature to 200 ° C., particularly from 100 to 150 ° C., from the viewpoint of adhesion between the substrate and the film. Heating the substrate during sputtering is preferable because it improves the crystallinity of Ag, which is the back electrode, improves the reflectance, and lowers the resistance of the entire substrate.
Further, when an Ag layer containing Pd and / or Au is formed as the back electrode layer, it may be formed using Pd and / or Au as separate targets, respectively, and Pd and Alternatively, an Ag alloy containing Au may be prepared and used as a target.
[0090]
The solar cell of the present invention having the back electrode layer through the photoelectric conversion layer in which the p layer, the i layer, and the n layer are formed in this order on the substrate with the transparent conductive oxide film,
Boron concentration in the p layer ( 11 B + / 30 Si + ) Is reduced toward the i layer in a part or all of the p layer, the band gap of the p layer can be prevented from becoming too narrow, and the transmittance of the p layer can be improved. Have. Thereby, since the short circuit current of a solar cell can be maintained high, it is useful because it also has an effect of improving the photoelectric conversion rate.
Further, the boron concentration in the p layer ( 11 B + / 30 Si + ) Is 0.05 or less at the interface between the p layer and the i layer, so that diffusion of boron contained in the p layer to the i layer is suppressed, and the open-circuit voltage of the solar cell, the fill factor and This is useful because the short-circuit current can be kept high and the photoelectric conversion efficiency is improved.
Further, the formation of the p layer is performed by using a gas containing boron in the raw material mixed gas (for example, B 2 H 6 The solar cell of the present invention is not required to be modified in the solar cell manufacturing apparatus, and there are no manufacturing problems (for example, extended formation time, waste of raw material gas, etc.). A battery can be manufactured.
[0091]
【Example】
Hereinafter, the solar cell of the present invention and the manufacturing method thereof will be described in detail with reference to examples. However, the present invention is not limited to this.
Example 1
As Example 1, a solar cell using a substrate with a transparent conductive differential oxide film having a double texture structure shown below was manufactured.
<Formation of alkali barrier layer>
First, a 300 mm × 300 mm × 1.1 mm thick soda lime glass substrate was heated to 500 ° C. in a belt conveyor furnace (belt speed 1 m / min), and 4 L / min of nitrogen gas containing 5 mol% of silane gas and 20 L / min of oxygen gas. The silica film was produced by spraying the minutes at the same time.
<Formation of first oxide>
Next, this glass substrate with an alkali barrier layer is heated to 540 ° C., and tin tetrachloride, methanol, water, and hydrogen chloride gas are sprayed simultaneously to form SnO which is the first oxide. 2 Formed. Tin tetrachloride and methanol were heated to 45 ° C. in advance, bubbled with nitrogen gas 2 L / min, and transferred onto the glass substrate. Further, water heated to 100 ° C. was sprayed onto the glass substrate at 15 g / min and hydrogen chloride gas at 0.5 L / min.
After the formation of the first oxide, when the uneven shape of the film surface was observed by SEM, SnO which is the first oxide was observed. 2 Was found not to be a continuous film, but to form ridges of macro unevenness. When the SEM image obtained by observing the substrate from directly above is image-processed and calculated, SnO that forms a small mountain portion is obtained. 2 The glass substrate surface coverage by 60% is SnO 2 Height of a small mountain part consisting of c
[0092]
<Formation of different oxide layers>
Next, an
<Formation of second oxide layer>
Further, the glass substrate on which the different oxide layers are formed is heated to 540 ° C., and tin tetrachloride, water, HF gas, and methanol are simultaneously sprayed to form F-doped SnO that is the second oxide layer. 2 A film was formed. Tin tetrachloride and methanol were heated to 45 ° C. in advance, bubbled with nitrogen gas 12 L / min, and transferred onto the glass substrate. Further, water heated to 100 ° C. was sprayed onto the glass substrate at 90 g / min and HF gas at 3 L / min. Furthermore, methanol was sprayed on the glass substrate by heating to 30 ° C. in advance and transferring it with nitrogen gas at 0.1 L / min.
[0093]
After the formation of the second oxide layer, the uneven shape of the film surface was observed by SEM and AFM. According to SEM observation, the second oxide layer is F-doped SnO 2 The film is a continuous layer, F-doped SnO 2 The coverage of the glass substrate surface by the film was 100%. According to SEM and AFM observations, the height H of the mountain a Is 0. 4-0. 6 μm, spacing W between adjacent peaks a Is 0-0. 4μm, bottom diameter D of peak a Is 1. 0-1. 5 μm, pitch P between adjacent peaks a Is 0. 3-1. 2 μm, the height from the top of the substrate to the peak of the peak (including the micro-projections) is 0. 8-1. It was 0 μm. Also, F-doped SnO 2 The surface of the film has a large number of micro irregularities, and the height H of the convex parts. b Is 0. 1-0. 2 μm, pitch P between convex parts b Is 0. 1-0. 2 μm, bottom diameter D of convex part b Is 0. 2-0. 3 μm and the height H of the convex portion b / Bottom diameter D b Is 0. 73. Further, according to the measurement method described later, the sheet resistance is 10Ω / □, the haze ratio is 42% (400 to 600 nm average), 20% (600 to 800 nm average), and 12 to 61% over the entire wavelength range of 400 to 800 nm. The transmittance at 550 nm by the immersion method was 87%.
F-doped SnO as second oxide layer 2 In order to quantify the fluorine content and the conductive electron density in the film, tin tetrachloride, water, HF gas, and methanol were sprayed onto a glass substrate previously coated with silica to obtain F-doped SnO. 2 A film was formed. The substrate temperature and gas flow rate were the same as the conditions for forming the second oxide layer in this example. Obtained F-doped SnO 2 When the membrane was dissolved in hydrochloric acid containing zinc and then quantitatively analyzed by gas chromatography, the fluorine content was SnO. 2 0. It was 05 mol%. Further, when the conductive electron density was determined by measurement by the Hall effect (van der Pauw method), 1. 5 × 10 20 cm -3 Met. F-doped SnO 2 When the film thickness was measured with a stylus type film thickness meter, the film thickness was 0. It was 6 μm.
[0094]
FIG. 6 shows an electron micrograph of the film surface after the second oxide layer is formed. (A) and (B) of FIG. 6 are electron micrographs showing the concavo-convex shape of the film surface represented at a magnification of 20000 times and a magnification of 3500 times, respectively. Thereby, it turned out that the base | substrate with a transparent conductive oxide film used in Example 1 has a double texture structure.
[0095]
A method for measuring the sheet resistance, haze ratio, and transmittance of the obtained substrate with a transparent conductive oxide film will be described below. Sheet resistance was measured by a four-terminal method. A substrate with a conductive oxide film is cut into a 3 cm square, and a pair of 3 cm long electrodes are attached in parallel on the conductive oxide film so that the distance between the electrodes is 3 cm on two opposite sides. It was. Next, the resistance between the electrodes was measured with a tester to obtain sheet resistance.
[0096]
The haze ratio was measured using a spectrophotometer (U3400 manufactured by Hitachi, Ltd.). The measurement wavelength range was 400 to 800 nm, and the measurement interval was 10 nm. First, the transmittance was measured by a regular transmission method using the light incident surface as a glass surface. The transmittance at each wavelength at this time is Td (λ). Next, an integrating sphere having an inner sphere diameter of 150 mmφ was attached, and the membrane surface of the sample was brought into close contact with the integrating sphere, and the integrating sphere transmittance was measured. The transmittance at each wavelength at this time is Tt (λ). From the above measurement results, the haze rate Hz (λ) was calculated by the following equation.
Hz (λ) = (Tt (λ) −Td (λ)) × 100 / Tt (λ) [%]
[0097]
The transmittance was measured using an immersion method in order to minimize the measurement error due to the difference in the size of the irregularities on the surface of the conductive oxide substrate. The immersion method is a method in which a few drops of diiodomethane are dropped on the surface of a substrate with a conductive oxide film and the transmittance is measured by sandwiching the solution with transparent quartz glass. Since the absorption by diiodomethane is mainly 400 nm or less, there is almost no absorption by diiodomethane and quartz glass in the range of 400 to 800 nm. The transmittance was measured by attaching a spectrophotometer (U3400, manufactured by Hitachi, Ltd.) with an integrating sphere (Hitachi, Ltd .: 150-0901) having an inner spherical diameter of 150 mmφ.
[0098]
<Formation of photoelectric conversion layer>
The obtained substrate with a transparent conductive oxide film was cut into a size of 40 mm × 40 mm, and a photoelectric conversion layer and a p / i buffer layer having a pin junction on the transparent conductive oxide film were plasma-treated. It formed on the conditions shown in following Table 1 using the CVD apparatus (SLCM-14, Shimadzu Corp. make). The p-i-n junction is a p-layer, i-layer, and n-layer formed (junction) in this order.
In particular, the formation of the p-layer is performed during the formation of the p-layer by mixing the raw material mixed gas (B) shown in FIG. 2 H 6 / SiH 4 ) And the thickness of the p layer (11 nm), the mixing ratio of the raw material mixed gas (from 5.5 nm which is the center of the thickness of the p layer to the end of the formation of the p layer) ( B 2 H 6 / SiH 4 ) Is zero so that boron (B 2 H 6 ) Was linearly decreased.
In Table 1 below, the buffer layer is a p / i buffer layer.
[0099]
[Table 1]
[0100]
Here, the boron concentration in the p layer of the substrate with the transparent conductive oxide film on which the photoelectric conversion layer is formed is measured by performing secondary ion mass spectrometry (SIMS) on the formed photoelectric conversion layer in the depth direction. Represents the boron concentration 11 B + / 30 Si + It was performed by measuring. As a result, in the p layer 11 B + / 30 Si + The ratio is 0.7 at the interface with the transparent conductive oxide film, 0 at the interface with the i layer, and has a concentration distribution that gradually decreases in the p layer.
The boron concentration is determined by using a secondary ion mass spectrometer (Physical Electronics Inc.) as a SIMS measuring device. 2 It is a secondary ion detected under the measurement conditions of (ion energy 500 eV, ion current 50 nA), primary
[0101]
<Formation of contact improvement layer and back electrode layer>
Next, a GZO layer as a contact improvement layer was formed to a thickness of about 100 nm on the photoelectric conversion layer by a direct current magnetron sputtering method. The sputtering was performed using a GZO target having a glass substrate surface temperature of 100 ° C. and containing 5 atomic% of Ga with respect to the sum of zinc.
In addition, the sputtering is performed in advance by using a
The performance of the GZO layer has a specific resistance of 5 × 10 -3 The absorption coefficient is 1 × 10 at Ω · cm, 500 to 800 nm. 3 cm -1 Met.
Finally, an Ag film containing 100 atomic% of crystalline Ag as a back electrode layer on the GZO layer is sputtered in an Ar gas atmosphere using an Ag target (pressure during sputtering: 4 × 10 -1 Pa, sputtering power: 1.4 W / cm 2 ) To form a solar cell having a thickness of about 200 nm and finally a solar cell having a size of 5 mm × 5 mm.
[0102]
(Example 2)
As Example 2, a solar cell using a substrate with a transparent conductive difference oxide film having no double texture structure as shown below was manufactured.
<Formation of alkali barrier layer and second oxide layer>
Without forming the first oxide and the different oxide layer, the alkali barrier layer and the second oxide layer were made into a 300 mm × 300 mm × 1.1 mm thick soda lime glass substrate in the same manner as in Example 1. Formed on top.
[0103]
After the formation of the second oxide layer, the uneven shape of the film surface was observed by SEM and AFM. According to SEM observation, the second oxide layer is F-doped SnO 2 The film is a continuous layer, F-doped SnO 2 The coverage of the glass substrate surface by the film was 100%. According to SEM and AFM observations, the height from the top of the substrate to the peak of the peak (including the micro-projections) is 0.6-1. It was 0 μm. F-doped SnO 2 The surface of the film has a large number of micro irregularities, and the height H of the convex parts. b Is 0. 1-0. 4 μm, pitch P between convex parts b Is 0. 2-0. 8μm, bottom diameter D of convex part b Is 0. 2-0. 8 μm and the height H of the convex portion b / Bottom diameter D b Is 0. 3 to 0.5. Further, the sheet resistance is 9Ω / □, the haze ratio is 42% (400 to 600 nm average), and 20% (600 to 800 nm average) is determined to be 4 to 41% over the entire wavelength range of 400 to 800 nm. The transmittance was 88%.
In addition, the F-doped SnO that is the second oxide layer 2 As a result of quantifying the fluorine content and the conductive electron density in the film, the fluorine content was SnO as in Example 1. 2 0. 05 mol%, and the conductive electron density is 1. 5 × 10 20 cm -3 Met. F-doped SnO 2 When the film thickness was measured with a stylus type film thickness meter, the film thickness was 0. It was 6 to 1.0 μm.
[0104]
<Formation of photoelectric conversion layer>
Next, a photoelectric conversion layer was formed on the second oxide layer in the same manner as in Example 1.
The boron concentration in the p layer of the substrate with the transparent conductive oxide film on which the photoelectric conversion layer was formed was measured in the same manner as in Example 1, and the p layer 11 B + / 30 Si + The ratio is 0.7 at the interface with the transparent conductive oxide film, 0 at the interface with the i layer, and has a concentration distribution that gradually decreases in the p layer.
[0105]
<Formation of contact improvement layer and back electrode layer>
Next, a contact improvement layer and a back electrode layer were formed on the photoelectric conversion layer in the same manner as in Example 1, and a solar cell of Example 2 was produced.
[0106]
Example 3
As Example 3, a solar cell using a substrate with a transparent conductive differential oxide film having a double texture structure shown below was manufactured.
<Formation of alkali barrier layer and first oxide>
An alkali barrier layer and a first oxide were formed in the same manner as in Example 1.
<Formation of different oxide layer and second oxide layer>
Different oxide layers and second oxide layers were formed in the same manner as in Example 1.
[0107]
<Formation of photoelectric conversion layer>
The photoelectric conversion layer was formed in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the p / i buffer layer was 6 nm.
The boron concentration in the p layer of the substrate with the transparent conductive oxide film on which the photoelectric conversion layer was formed was measured in the same manner as in Example 1, and the p layer 11 B + / 30 Si + The ratio is 0.7 at the interface with the transparent conductive oxide film, 0 at the interface with the i layer, and has a concentration distribution that gradually decreases in the p layer.
[0108]
<Formation of contact improvement layer and back electrode layer>
Next, a contact improvement layer and a back electrode layer were formed on the photoelectric conversion layer in the same manner as in Example 1 to produce a solar cell of Example 3.
[0109]
(Comparative Example 1)
As Comparative Example 1, a solar cell using a substrate with a transparent conductive differential oxide film having a double texture structure shown below was manufactured.
<Formation of alkali barrier layer and first oxide>
An alkali barrier layer and a first oxide were formed in the same manner as in Example 1.
<Formation of different oxide layer and second oxide layer>
Different oxide layers and second oxide layers were formed in the same manner as in Example 1.
[0110]
<Formation of photoelectric conversion layer>
In the formation of the photoelectric conversion layer, the p layer is formed during the formation of the p layer by mixing the raw material mixed gas shown in FIG. 2 H 6 / SiH 4 ) And the thickness of the p layer (11 nm), the mixing ratio (B 2 H 6 / SiH 4 ) Is constant at 0.01 so that boron (B 2 H 6 ) Was carried out in the same manner as in Example 1 except that the addition was not reduced.
The boron concentration in the p layer of the substrate with the transparent conductive oxide film on which the photoelectric conversion layer was formed was measured by the same method as in Example 1, and the p layer 11 B + / 30 Si + The ratio was 0.7 at the interface with the transparent conductive oxide film, and 0.7 at the interface with the i layer.
[0111]
<Formation of contact improvement layer and back electrode layer>
Next, a contact improvement layer and a back electrode layer were formed on the photoelectric conversion layer in the same manner as in Example 1, and a solar cell of Comparative Example 1 was produced.
[0112]
For the solar cells of Examples 1 to 3 and Comparative Example 1 thus fabricated, the haze ratio (600 to 800 nm average) of the substrate with the transparent conductive oxide film, B when forming the i layer 2 H 6 / SiH 4 Table 2 below shows the film thickness of the buffer layer.
[0113]
[Table 2]
[0114]
Further, solar cells of Examples 1 to 3 and Comparative Example 1 (electrode surface: 1 cm 2 ) In the solar simulator, AM (air mass) 1.5, strength 100mA / cm 2 The short-circuit current, the open-circuit voltage, and the fill factor, which are output characteristics of the solar cell, were measured using a CE-24 solar simulator manufactured by Ofto Research, and the photoelectric conversion efficiency was determined from the measurement results. . The results are shown in Table 3 below.
[0115]
[Table 3]
[0116]
From the results shown in Table 3, the solar cells of the present invention shown in Examples 1 to 3 all showed higher photoelectric conversion efficiency than Comparative Example 1. Further, comparing Examples 1 and 2, it is clear that Example 1 preferably uses a substrate with a transparent conductive oxide film having a double texture structure because the photoelectric conversion efficiency is greatly improved. It was.
Moreover, the solar cell shown in Examples 1-3 shows that the open circuit voltage and the fill factor are greatly improved. This is considered to be because the diffusion of boron contained in the p layer into the i layer was suppressed, and the suppression of this diffusion could be confirmed by the SIMS (secondary ion mass spectrometry) described above.
Furthermore, it can be seen that the solar cells shown in Examples 1 to 3 have greatly improved short circuit current. This is because the boron concentration ( 11 B + / 30 Si + This is probably because the band gap is widened and the transmittance of the p layer is improved. This was confirmed from the fact that the photoelectric conversion efficiency at the short wavelength of the solar cell was improved. Further, since the fill factor does not decrease even when the boron concentration is reduced, it is considered that the electrical conductivity of the p layer is maintained high.
[0117]
【The invention's effect】
The solar cell of the present invention and the method for manufacturing the solar cell can be formed without complicating a conventional film forming apparatus for manufacturing a solar cell. It is possible to provide a solar cell that is excellent in balance) and prevention of boron diffusion into the i layer, and further excellent in output characteristics.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially cutaway cross-sectional view showing a configuration of a solar cell of the present invention.
FIG. 2 is a partially cutaway sectional view showing the shape and configuration of a substrate with a transparent conductive oxide film having a double texture structure.
FIG. 3 is an enlarged view of the mountain portion shown in FIG. 2;
4A and 4B are graphs showing the relationship between the mixing ratio of the raw material mixed gas and the film thickness of the p layer. FIG.
FIG. 5 is an enlarged view of a portion other than the conducting wire shown in FIG. 1;
6A and 6B are electron micrographs showing the uneven shape of the surface of the transparent conductive oxide film obtained in Example 1. FIG.
[Explanation of symbols]
1 Solar cell
2 Glass substrate
3 Transparent conductive oxide film
4 p layer
5 i layer
6 n layers
7 Photoelectric conversion layer
8 Back electrode layer
9 Light
10 Lead wire
21 Glass substrate
22 Yamabe
23 Flat part
24 Oyamabe
25 continuous layers
30 Convex
W a Spacing between peaks
W c Spacing between hills
H a Mountain height
H b Convex height
H c Oyama Height
H d , H e Continuous layer thickness
D a Bottom diameter of mountain
D b Bottom diameter of convex part
D c Bottom diameter of mountain
P a Pitch between mountains
P b Pitch between convex parts
P c Pitch between hills
40 Solar cell substrate
41 Contact improvement layer
42 Photoelectric conversion layer
43 Back electrode
44 glass substrate
45 Transparent conductive oxide film
Claims (29)
前記p層中のホウ素濃度(11B+ /30Si+ )が、該p層の一部または全領域において前記i層方向に向かって低減する濃度分布を有し、該p層と該i層との界面において0.05以下となる太陽電池。A solar cell having a back electrode layer through a photoelectric conversion layer in which a p layer, an i layer, and an n layer are formed in this order on a substrate with a transparent conductive oxide film,
The boron concentration ( 11 B + / 30 Si + ) in the p layer has a concentration distribution that decreases toward the i layer in a part or all of the p layer, and the p layer and the i layer The solar cell which becomes 0.05 or less at the interface.
該透明導電性酸化物膜形成工程後に、前記p層、i層およびn層をこの順にそれぞれプラズマCVD法により形成する光電変換層形成工程と、
該光電変換層形成工程後に、前記裏面電極層を形成する裏面電極層形成工程とを具備する請求項1〜21のいずれかに記載の太陽電池を製造する太陽電池の製造方法。A transparent conductive oxide film forming step of forming the transparent conductive oxide film on a substrate;
After the transparent conductive oxide film forming step, a photoelectric conversion layer forming step of forming the p layer, the i layer, and the n layer in this order by a plasma CVD method,
The manufacturing method of the solar cell which manufactures the solar cell in any one of Claims 1-21 which comprises the back electrode layer formation process which forms the said back electrode layer after this photoelectric converting layer formation process.
ホウ素濃度(11B+ /30Si+ )が前記p層の一部または全領域において前記i層方向に向かって低減する濃度分布を有し、該p層と該i層との界面において0.05以下となるように、前記混合ガスに対するホウ素を含有するガスの割合を低減させることを特徴とする請求項22〜26のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。In the photoelectric conversion layer forming step, the p layer is formed on the transparent conductive oxide film by a plasma CVD method using a mixed gas of a gas containing boron and a gas containing silicon. Forming the i layer and the n layer in this order on each layer by plasma CVD,
The boron concentration ( 11 B + / 30 Si + ) has a concentration distribution that decreases in the direction of the i layer in a part or all of the p layer. 27. The method for manufacturing a solar cell according to any one of claims 22 to 26, wherein a ratio of a gas containing boron to the mixed gas is reduced to be 05 or less.
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