JP2004327217A - 露光装置ならびに露光装置を用いた画像形成装置 - Google Patents
露光装置ならびに露光装置を用いた画像形成装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】上面発光タイプの有機ELを露光装置に用いた場合の光量増大。
【解決手段】発光素子列を同一の基材上に形成した発光素子基板と,発光素子から発散される光束を少なくとも一つの結像手段を備え,発光素子基板は基材,陽極,有機層,および発光素子の発光波長に対して透明な陰極からなる有機エレクトロルミネッセンス素子を発光素子として備えており,上記結像手段の少なくとも1つが陰極よりも像担持体側に発光素子基板と一体化されたマイクロレンズアレイであることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】発光素子列を同一の基材上に形成した発光素子基板と,発光素子から発散される光束を少なくとも一つの結像手段を備え,発光素子基板は基材,陽極,有機層,および発光素子の発光波長に対して透明な陰極からなる有機エレクトロルミネッセンス素子を発光素子として備えており,上記結像手段の少なくとも1つが陰極よりも像担持体側に発光素子基板と一体化されたマイクロレンズアレイであることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はモノクロ画像およびカラー画像を形成するプリンタ,ファクシミリ,複写機等の露光系として用いられる露光装置およびその露光装置が搭載される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,プリンタ,ファクシミリ,デジタル複写機等の画像形成装置の多数は,電子写真方式が用いられており,その中には,外部コンピュータ,あるいは画像読み取り系から出力された画像信号に応じた潜像を感光体上に形成する露光系として発光ダイオード等の発光素子をアレイ化した光源を用いた露光装置が使用されているものがある。露光装置は,小型であり,静粛な画像形成装置を簡単に構成することが可能である。
【0003】
ここで,発光素子は発光ダイオードなどで構成されるが,これらは或る点,あるいは或る面から拡散光を放射するものであり,感光体上に潜像を形成するためには発光素子から発せられた拡散光を各々微小なスポットに結像する必要がある。そこで,露光装置にはロッドレンズアレイに代表される結像素子列を設けるようにして,良好なスポットを形成するようにしており,このために発光素子と結像素子との相対的な位置関係を高い位置精度となるように構成している。
【0004】
例えば特開平07−022649号公報に開示されるように,プリンター用の露光装置のアレイ状の光源として有機EL素子を用いたものも考案されている。
【0005】
その一方で,より高速な画像形成が求められている。そのため,一般的にロッドレンズアレイによる光量伝達率は低いこともあって,露光装置が感光体に結像する光量の増大が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は,発光素子をアレイ化した露光装置の光量増大を目的とする。
【0007】
また,本発明の露光装置を用いた画像形成装置の画像形成の増速を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題に鑑みて,本発明の露光装置は,複数の発光素子を並べた発光素子列を同一の基材上に形成した発光素子基板と,発光素子から発散される光束を少なくとも一つの結像手段により像担持体上に露光する露光装置において,発光素子基板は基材,陽極,有機層,および発光素子の発光波長に対して透明な陰極からなる有機エレクトロルミネッセンス素子を発光素子として備えており,上記結像手段の少なくとも1つが陰極よりも像担持体側に発光素子基板と一体化されたマイクロレンズアレイであることを特徴とする。
【0009】
また,上記マイクロレンズアレイ内の各マイクロレンズが発光素子と1:1に対応するよう構成してもよい。
【0010】
さらに,上記マイクロレンズアレイは,各発光素子に対応する部分の透明絶縁性基材をイオン交換することにより形成してもよい。
【0011】
また,上記マイクロレンズアレイは,各発光素子に対応して凸レンズ形状を有するマイクロレンズであってもよい。
【0012】
また,上記結像手段としてロッドレンズアレイを付加してもよい。
【0013】
また,上記発光素子を駆動させるための駆動手段を発光素子基板内に形成してもよい。
【0014】
また,本発明の画像形成装置においては,
光源から射出された光束を像担持体上に露光することによって顕像化する電子写真式の画像形成装置であって,上記記載の露光装置を前記光源として設け,発光素子列の配列方向が前記像担持体の回転方向に直交する方向となるように当該露光装置を配置する。
【0015】
(作用)
本発明の露光装置においては,光量増大が可能となる。
また,本発明の露光装置を用いた画像形成装置においては,画像形成の増速が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下,図面に沿って,本発明の実施例について説明する。
【0017】
<実施例1>
本発明の第一の実施例を図1〜図4を用いて説明する。
【0018】
まず,本発明の露光装置の全体構成の概略を図1および図2に基づいて説明する。図1は露光装置230と露光装置230が露光する像担持体である感光ドラム202の断面図である。図2はロッドレンズアレイを説明する図である。
【0019】
図1において有機LEDアレイ部204には複数の発光部を紙面垂直方向に略直線状に並べた発光素子列部204aが備えられている。また,発光素子列部204aの列方向は円柱状の感光ドラム202の回転軸と平行であり,発光素子列部204aと感光ドラム202との間には多数のロッドレンズを有機LEDアレイ部204上の発光素子列部204aの列方向と略平行に並べたロッドレンズアレイ203がある。ここで,発光素子列部204aから発散させられる光束は,ロッドレンズアレイ203側に出射されるよう構成されている。また,有機LEDアレイ部204のロッドレンズアレイ203方向の表面にはレプリカ法によるマイクロレンズ群270が発光素子に1対1で対応する数だけある。
【0020】
また露光装置230において,各発光素子を駆動させる図示されない駆動手段が備えられている。そして,ロッドレンズアレイ203は,洩れ光を防止するカバー206に接着させられており,ロッドレンズアレイ203と基板側保持部材252とが有機LEDアレイ部204を挟みつつ板バネ部材253で狭持させられる。これで有機LEDアレイ部204とロッドレンズアレイ203が密着して固定される。
【0021】
ここで,発光素子列部204aから出射された光はまずマイクロレンズ群270で集光され,マイクロレンズ群270からロッドレンズアレイ203側に出射される。そしてロッドレンズアレイ203によって感光ドラム202上に結像される。
【0022】
また,露光装置30は,図3に示すように,画像形成装置に露光装置として組み込まれている。
【0023】
ここでは,図3を用いて,本実施例の露光装置が組み込まれる画像形成装置として複写機を例に挙げて動作を説明する。
【0024】
原稿台24におかれた原稿が,読み取り系95によって読み取られ,画像データに変換される。その一方で,記録材80が本体内の給送ローラ13,14あるいは本体外部からは給送ローラ15を介して給送され,レジストローラ16a,16bの位置に達した際に不図示のセンサによって記録材80の先端位置が検知され,あるタイミングでレジストローラ16a,16bによって給送される。一方,露光装置230から前記画像データに応じて,帯電が前もって帯電器17によって行われ,図中矢印方向に回転させられる像担持体2に露光され,静電潜像を形成する。この静電潜像に応じて,現像器18から不図示の現像材が像担持体2に付与される。そして,転写器19上の位置までに現像材が付与された像担持体2が回転すると同時に,記録材80も転写器19上に到達して,現像材が記録材80上に転写器19によって転写される。これにより,記録材80は,搬送路21を通り定着器22a,22bまで到達し,転写された現像材が記録材80に定着され,トレイ23に排出させられて画像形成を完了する。
【0025】
ここで,本発明の発光部である有機LEDアレイ部について図4を用いて説明する。図4は本実施例の有機LEDアレイ部の断面図である。
【0026】
2101はガラス基板,その上には図1において説明した発光素子列部204aがある。
【0027】
発光素子列部204aは,ガラス基板2101上に各画素に対するクロムなどの金属で構成される陽極2102a,2102b,2102c,2102dが配置され,その各々の陽極を絶縁するための絶縁層2103が配置される。その陽極2102,絶縁層2103上に順に正孔輸送層2104,電子輸送層2105,発光波長より十分に薄い電子注入金属層2105,そして透明導電層2105が積層されている。
【0028】
この電子注入層2105および透明導電層2105がこの発光素子列部204aにおいて陰極2111の働きをする。
【0029】
また陰極2111のさらに上部に発光素子1対1に対応したマイクロレンズ270a,270b,270c,270dが形成されている。このマイクロレンズ群270は陰極2111側から出射された光束を集光して不図示のロッドレンズアレイに集光した光束を入射させる。
【0030】
このような構成で電圧を陽極2102と陰極2111間に印加すると,電子輸送層2105より発光が得られ,陰極2111側に進む光はそのまま陰極を透過して発光し,陽極側2102側に進んだ光は大半が陽極2102に反射されて図4上で上側に発光を得る。
【0031】
このような構成により,ガラス基板2101方向に光束が進むよりもガラス基板の厚みと屈折率により拡散していた光量分を効率的に光を取り出す構成とすることができ,さらにマイクロレンズ群270によりロッドレンズアレイに効率よく光量を伝達する。
【0032】
ここで,マイクロレンズ群270の製法について記述する。
【0033】
レンズを形成するための材料としては,通常の紫外,遠紫外用レジストがあり,特にポリメチルメタクリレート系,PMIPK系,ポリグリシルメチルアクリレート系,フェノールノボラック系等のポジ型遠紫外用が,比較的低温で軟化して,集光レンズ形状を形成しやすいので望ましい。
【0034】
まず,陰極2111にフォトレジストを塗布等の方法により積層し,フォトリソ法により直径70μmで中心間隔が80μmになるように,フォトレジスト層をリフトオフ法やドライエッチング法等のパターン形成法を用いてパターニングする。
【0035】
このパターニングされたフォトレジストをアニーリングによって,軟化,流動化させ,円弧状のマイクロレンズ群270を形成する。
【0036】
このマイクロレンズにより,陰極から出た光を効率的にロッドレンズアレイに伝達できる。
【0037】
このように上面発光型の有機LEDアレイにマイクロレンズ構造を持たせることにより,露光量の大きい露光装置が実現できた。
【0038】
<実施例2>
以下より本発明の第二の実施例を図5に基づいて説明する。
【0039】
本実施例の露光装置は,第一の実施例に比して,マイクロレンズ群をイオン交換法にて形成したものであり,有機LEDアレイ部の構成および露光装置が用いられる画像形成装置については第一の実施例と同様であり,説明を省略する。
【0040】
図5は本実施例の有機LEDアレイ部の断面図である。
【0041】
3101はガラス基板,その上には発光素子列部304aがある。
【0042】
発光素子列部304aは,ガラス基板3101上に各画素に対するクロムなどの金属で構成される陽極3102a,3102b,3102c,3102dが配置され,その各々の陽極を絶縁するための絶縁層3103が配置される。その陽極3102,絶縁層3103上に順に正孔輸送層3104,電子輸送層3105,発光波長より十分に薄い電子注入金属層3105,そして透明導電層3105が積層されている。
【0043】
この電子注入層3105および透明導電層3105がこの発光素子列部304aにおいて陰極3111を構成する。
【0044】
また陰極3111のさらに上部に発光素子1対1に対応したマイクロレンズ370a,370b,370c,370dが形成されている。この各マイクロレンズは透明ガラスあるいは透明樹脂からなる透明基材370に形成されるイオン交換法により屈折率分布を持たせた部位からなる。このマイクロレンズ370a,370b,370c,370dにより陰極3111側から出射された光束を集光して不図示のロッドレンズアレイに集光された光束を入射させる。
【0045】
このマイクロレンズアレイの作成方法について以下に述べる。
【0046】
本実施例では,透明基材としてソーダライムガラス基板を用いた。この透明基材370の両面を十分に洗浄する。
【0047】
次に,ガラス基板全体をTiなどのイオン非透過性の膜によってマスクする。イオン拡散面のTiにフォトリソエッチング法により直径30μmで中心間隔が80μmの開口部列を形成する。
【0048】
この基板をイオン交換を行うためTlNO3とKNO3の混合溶融塩に浸し,直径がほぼ70μmの半球状の屈折率領域すなわちマイクロレンズ370a,370b,370c,370dを形成する。
【0049】
ここで,屈折率を上げるイオン交換処理に用いられる溶融塩としては,Ag+,Tl+などの硝酸塩,硫酸塩などがある。
【0050】
また,マイクロレンズ370a,370b,370c,370dの屈折率分布を何段階かに分けて形成してもよい。
【0051】
このような構成で電圧を陽極3102と陰極3111間に印加すると,電子輸送層3105より発光が得られ,陰極3111側に進む光はそのまま陰極を透過して発光し,陽極側3102側に進んだ光は大半が陽極3102に反射されて図5上で上側に発光を得る。
【0052】
このような構成により,ガラス基板3101方向に光束が進むよりもガラス基板の厚みと屈折率により拡散していた光量分を効率的に光を取り出す構成とすることができることは第一の実施例と同様である。
【0053】
さらにマイクロレンズ370a,370b,370c,370dによりロッドレンズアレイに効率よく光量を伝達する。
【0054】
このように有機LEDアレイにマイクロレンズ構造を持たせることにより,簡便な構成で露光量の大きい露光装置が実現できた。
【0055】
【発明の効果】
以上述べてきたように,本発明の露光装置では,光量増大が可能となる。
【0056】
また,本発明の露光装置を画像形成装置に用いることで,画像形成の増速を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の露光装置と像担持体の断面である。
【図2】本発明の第一の実施例に用いるロッドレンズアレイを説明する図である。
【図3】本発明の第一の実施例の露光装置を組み込んだ画像形成装置の例を示す図である。
【図4】本発明の第一の実施例の有機LEDアレイの断面図である。
【図5】本発明の第二の実施例の有機LEDアレイの断面図である。
【符号の説明】
202 像坦持体
203 ロッドレンズアレイ
204,304 有機LEDアレイ部
204a,304a 発光素子列部
270a,270b,270c,270d,370a,370b,370c,370d マイクロレンズ
2101,3101 ガラス基板
2102,3102 陽極
2103,3103 絶縁層
2104,3104 正孔輸送層
2105,3105 子輸送層
2106,3106 金属膜
2107,2108 透明電極
2111,3111 陰極
【発明の属する技術分野】
本発明はモノクロ画像およびカラー画像を形成するプリンタ,ファクシミリ,複写機等の露光系として用いられる露光装置およびその露光装置が搭載される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,プリンタ,ファクシミリ,デジタル複写機等の画像形成装置の多数は,電子写真方式が用いられており,その中には,外部コンピュータ,あるいは画像読み取り系から出力された画像信号に応じた潜像を感光体上に形成する露光系として発光ダイオード等の発光素子をアレイ化した光源を用いた露光装置が使用されているものがある。露光装置は,小型であり,静粛な画像形成装置を簡単に構成することが可能である。
【0003】
ここで,発光素子は発光ダイオードなどで構成されるが,これらは或る点,あるいは或る面から拡散光を放射するものであり,感光体上に潜像を形成するためには発光素子から発せられた拡散光を各々微小なスポットに結像する必要がある。そこで,露光装置にはロッドレンズアレイに代表される結像素子列を設けるようにして,良好なスポットを形成するようにしており,このために発光素子と結像素子との相対的な位置関係を高い位置精度となるように構成している。
【0004】
例えば特開平07−022649号公報に開示されるように,プリンター用の露光装置のアレイ状の光源として有機EL素子を用いたものも考案されている。
【0005】
その一方で,より高速な画像形成が求められている。そのため,一般的にロッドレンズアレイによる光量伝達率は低いこともあって,露光装置が感光体に結像する光量の増大が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は,発光素子をアレイ化した露光装置の光量増大を目的とする。
【0007】
また,本発明の露光装置を用いた画像形成装置の画像形成の増速を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題に鑑みて,本発明の露光装置は,複数の発光素子を並べた発光素子列を同一の基材上に形成した発光素子基板と,発光素子から発散される光束を少なくとも一つの結像手段により像担持体上に露光する露光装置において,発光素子基板は基材,陽極,有機層,および発光素子の発光波長に対して透明な陰極からなる有機エレクトロルミネッセンス素子を発光素子として備えており,上記結像手段の少なくとも1つが陰極よりも像担持体側に発光素子基板と一体化されたマイクロレンズアレイであることを特徴とする。
【0009】
また,上記マイクロレンズアレイ内の各マイクロレンズが発光素子と1:1に対応するよう構成してもよい。
【0010】
さらに,上記マイクロレンズアレイは,各発光素子に対応する部分の透明絶縁性基材をイオン交換することにより形成してもよい。
【0011】
また,上記マイクロレンズアレイは,各発光素子に対応して凸レンズ形状を有するマイクロレンズであってもよい。
【0012】
また,上記結像手段としてロッドレンズアレイを付加してもよい。
【0013】
また,上記発光素子を駆動させるための駆動手段を発光素子基板内に形成してもよい。
【0014】
また,本発明の画像形成装置においては,
光源から射出された光束を像担持体上に露光することによって顕像化する電子写真式の画像形成装置であって,上記記載の露光装置を前記光源として設け,発光素子列の配列方向が前記像担持体の回転方向に直交する方向となるように当該露光装置を配置する。
【0015】
(作用)
本発明の露光装置においては,光量増大が可能となる。
また,本発明の露光装置を用いた画像形成装置においては,画像形成の増速が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下,図面に沿って,本発明の実施例について説明する。
【0017】
<実施例1>
本発明の第一の実施例を図1〜図4を用いて説明する。
【0018】
まず,本発明の露光装置の全体構成の概略を図1および図2に基づいて説明する。図1は露光装置230と露光装置230が露光する像担持体である感光ドラム202の断面図である。図2はロッドレンズアレイを説明する図である。
【0019】
図1において有機LEDアレイ部204には複数の発光部を紙面垂直方向に略直線状に並べた発光素子列部204aが備えられている。また,発光素子列部204aの列方向は円柱状の感光ドラム202の回転軸と平行であり,発光素子列部204aと感光ドラム202との間には多数のロッドレンズを有機LEDアレイ部204上の発光素子列部204aの列方向と略平行に並べたロッドレンズアレイ203がある。ここで,発光素子列部204aから発散させられる光束は,ロッドレンズアレイ203側に出射されるよう構成されている。また,有機LEDアレイ部204のロッドレンズアレイ203方向の表面にはレプリカ法によるマイクロレンズ群270が発光素子に1対1で対応する数だけある。
【0020】
また露光装置230において,各発光素子を駆動させる図示されない駆動手段が備えられている。そして,ロッドレンズアレイ203は,洩れ光を防止するカバー206に接着させられており,ロッドレンズアレイ203と基板側保持部材252とが有機LEDアレイ部204を挟みつつ板バネ部材253で狭持させられる。これで有機LEDアレイ部204とロッドレンズアレイ203が密着して固定される。
【0021】
ここで,発光素子列部204aから出射された光はまずマイクロレンズ群270で集光され,マイクロレンズ群270からロッドレンズアレイ203側に出射される。そしてロッドレンズアレイ203によって感光ドラム202上に結像される。
【0022】
また,露光装置30は,図3に示すように,画像形成装置に露光装置として組み込まれている。
【0023】
ここでは,図3を用いて,本実施例の露光装置が組み込まれる画像形成装置として複写機を例に挙げて動作を説明する。
【0024】
原稿台24におかれた原稿が,読み取り系95によって読み取られ,画像データに変換される。その一方で,記録材80が本体内の給送ローラ13,14あるいは本体外部からは給送ローラ15を介して給送され,レジストローラ16a,16bの位置に達した際に不図示のセンサによって記録材80の先端位置が検知され,あるタイミングでレジストローラ16a,16bによって給送される。一方,露光装置230から前記画像データに応じて,帯電が前もって帯電器17によって行われ,図中矢印方向に回転させられる像担持体2に露光され,静電潜像を形成する。この静電潜像に応じて,現像器18から不図示の現像材が像担持体2に付与される。そして,転写器19上の位置までに現像材が付与された像担持体2が回転すると同時に,記録材80も転写器19上に到達して,現像材が記録材80上に転写器19によって転写される。これにより,記録材80は,搬送路21を通り定着器22a,22bまで到達し,転写された現像材が記録材80に定着され,トレイ23に排出させられて画像形成を完了する。
【0025】
ここで,本発明の発光部である有機LEDアレイ部について図4を用いて説明する。図4は本実施例の有機LEDアレイ部の断面図である。
【0026】
2101はガラス基板,その上には図1において説明した発光素子列部204aがある。
【0027】
発光素子列部204aは,ガラス基板2101上に各画素に対するクロムなどの金属で構成される陽極2102a,2102b,2102c,2102dが配置され,その各々の陽極を絶縁するための絶縁層2103が配置される。その陽極2102,絶縁層2103上に順に正孔輸送層2104,電子輸送層2105,発光波長より十分に薄い電子注入金属層2105,そして透明導電層2105が積層されている。
【0028】
この電子注入層2105および透明導電層2105がこの発光素子列部204aにおいて陰極2111の働きをする。
【0029】
また陰極2111のさらに上部に発光素子1対1に対応したマイクロレンズ270a,270b,270c,270dが形成されている。このマイクロレンズ群270は陰極2111側から出射された光束を集光して不図示のロッドレンズアレイに集光した光束を入射させる。
【0030】
このような構成で電圧を陽極2102と陰極2111間に印加すると,電子輸送層2105より発光が得られ,陰極2111側に進む光はそのまま陰極を透過して発光し,陽極側2102側に進んだ光は大半が陽極2102に反射されて図4上で上側に発光を得る。
【0031】
このような構成により,ガラス基板2101方向に光束が進むよりもガラス基板の厚みと屈折率により拡散していた光量分を効率的に光を取り出す構成とすることができ,さらにマイクロレンズ群270によりロッドレンズアレイに効率よく光量を伝達する。
【0032】
ここで,マイクロレンズ群270の製法について記述する。
【0033】
レンズを形成するための材料としては,通常の紫外,遠紫外用レジストがあり,特にポリメチルメタクリレート系,PMIPK系,ポリグリシルメチルアクリレート系,フェノールノボラック系等のポジ型遠紫外用が,比較的低温で軟化して,集光レンズ形状を形成しやすいので望ましい。
【0034】
まず,陰極2111にフォトレジストを塗布等の方法により積層し,フォトリソ法により直径70μmで中心間隔が80μmになるように,フォトレジスト層をリフトオフ法やドライエッチング法等のパターン形成法を用いてパターニングする。
【0035】
このパターニングされたフォトレジストをアニーリングによって,軟化,流動化させ,円弧状のマイクロレンズ群270を形成する。
【0036】
このマイクロレンズにより,陰極から出た光を効率的にロッドレンズアレイに伝達できる。
【0037】
このように上面発光型の有機LEDアレイにマイクロレンズ構造を持たせることにより,露光量の大きい露光装置が実現できた。
【0038】
<実施例2>
以下より本発明の第二の実施例を図5に基づいて説明する。
【0039】
本実施例の露光装置は,第一の実施例に比して,マイクロレンズ群をイオン交換法にて形成したものであり,有機LEDアレイ部の構成および露光装置が用いられる画像形成装置については第一の実施例と同様であり,説明を省略する。
【0040】
図5は本実施例の有機LEDアレイ部の断面図である。
【0041】
3101はガラス基板,その上には発光素子列部304aがある。
【0042】
発光素子列部304aは,ガラス基板3101上に各画素に対するクロムなどの金属で構成される陽極3102a,3102b,3102c,3102dが配置され,その各々の陽極を絶縁するための絶縁層3103が配置される。その陽極3102,絶縁層3103上に順に正孔輸送層3104,電子輸送層3105,発光波長より十分に薄い電子注入金属層3105,そして透明導電層3105が積層されている。
【0043】
この電子注入層3105および透明導電層3105がこの発光素子列部304aにおいて陰極3111を構成する。
【0044】
また陰極3111のさらに上部に発光素子1対1に対応したマイクロレンズ370a,370b,370c,370dが形成されている。この各マイクロレンズは透明ガラスあるいは透明樹脂からなる透明基材370に形成されるイオン交換法により屈折率分布を持たせた部位からなる。このマイクロレンズ370a,370b,370c,370dにより陰極3111側から出射された光束を集光して不図示のロッドレンズアレイに集光された光束を入射させる。
【0045】
このマイクロレンズアレイの作成方法について以下に述べる。
【0046】
本実施例では,透明基材としてソーダライムガラス基板を用いた。この透明基材370の両面を十分に洗浄する。
【0047】
次に,ガラス基板全体をTiなどのイオン非透過性の膜によってマスクする。イオン拡散面のTiにフォトリソエッチング法により直径30μmで中心間隔が80μmの開口部列を形成する。
【0048】
この基板をイオン交換を行うためTlNO3とKNO3の混合溶融塩に浸し,直径がほぼ70μmの半球状の屈折率領域すなわちマイクロレンズ370a,370b,370c,370dを形成する。
【0049】
ここで,屈折率を上げるイオン交換処理に用いられる溶融塩としては,Ag+,Tl+などの硝酸塩,硫酸塩などがある。
【0050】
また,マイクロレンズ370a,370b,370c,370dの屈折率分布を何段階かに分けて形成してもよい。
【0051】
このような構成で電圧を陽極3102と陰極3111間に印加すると,電子輸送層3105より発光が得られ,陰極3111側に進む光はそのまま陰極を透過して発光し,陽極側3102側に進んだ光は大半が陽極3102に反射されて図5上で上側に発光を得る。
【0052】
このような構成により,ガラス基板3101方向に光束が進むよりもガラス基板の厚みと屈折率により拡散していた光量分を効率的に光を取り出す構成とすることができることは第一の実施例と同様である。
【0053】
さらにマイクロレンズ370a,370b,370c,370dによりロッドレンズアレイに効率よく光量を伝達する。
【0054】
このように有機LEDアレイにマイクロレンズ構造を持たせることにより,簡便な構成で露光量の大きい露光装置が実現できた。
【0055】
【発明の効果】
以上述べてきたように,本発明の露光装置では,光量増大が可能となる。
【0056】
また,本発明の露光装置を画像形成装置に用いることで,画像形成の増速を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の露光装置と像担持体の断面である。
【図2】本発明の第一の実施例に用いるロッドレンズアレイを説明する図である。
【図3】本発明の第一の実施例の露光装置を組み込んだ画像形成装置の例を示す図である。
【図4】本発明の第一の実施例の有機LEDアレイの断面図である。
【図5】本発明の第二の実施例の有機LEDアレイの断面図である。
【符号の説明】
202 像坦持体
203 ロッドレンズアレイ
204,304 有機LEDアレイ部
204a,304a 発光素子列部
270a,270b,270c,270d,370a,370b,370c,370d マイクロレンズ
2101,3101 ガラス基板
2102,3102 陽極
2103,3103 絶縁層
2104,3104 正孔輸送層
2105,3105 子輸送層
2106,3106 金属膜
2107,2108 透明電極
2111,3111 陰極
Claims (7)
- 複数の発光素子を並べた発光素子列を同一の基材上に形成した発光素子基板と,発光素子から発散される光束を少なくとも一つの結像手段により像担持体上に露光する露光装置において,
発光素子基板は基材,陽極,有機層,および発光素子の発光波長に対して透明な陰極からなる有機エレクトロルミネッセンス素子を発光素子として備えており,
上記結像手段の少なくとも1つが陰極よりも像担持体側に発光素子基板と一体化されたマイクロレンズアレイであることを特徴とする露光装置。 - 上記マイクロレンズアレイ内の各マイクロレンズが発光素子と1:1に対応することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
- 上記マイクロレンズアレイは,各発光素子に対応する部分の透明絶縁性基材をイオン交換することにより形成することを特徴とする請求項2記載の露光装置。
- 上記マイクロレンズアレイは,各発光素子に対応して凸レンズ形状を有するマイクロレンズであることを特徴とする請求項2記載の露光装置。
- 上記結像手段としてロッドレンズアレイを付加したことを特徴とする請求項1,2,3,4記載の露光装置。
- 上記発光素子を駆動させるための駆動手段が発光素子基板内に形成されることを特徴とする請求項1,2,3,4,5記載の露光装置。
- 光源から射出された光束を像担持体上に露光することによって顕像化する電子写真式の画像形成装置であって,請求項1から6のいずれかに記載の露光装置を前記光源として設け,発光素子列の配列方向が前記像担持体の回転方向に直交する方向となるように当該露光装置を配置したことを特徴とする画像形成装置。
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2003
- 2003-04-24 JP JP2003119882A patent/JP2004327217A/ja not_active Withdrawn
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