JP2008238495A - ラインヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ラインヘッド13は、レンズ支持部65と、レンズ支持部65に支持されており、主走査方向に複数列、副走査方向に複数行配置され、光Lの出射面を凸曲面62とする複数のレンズ64とを有するレンズアレイ6と、1つのレンズ64に対し少なくとも1つ設けられた発光素子74を有する発光素子アレイ7と、レンズアレイ6と発光素子アレイ7との間に配置され、各レンズ64に対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔84を有する遮光部材8とを備えている。複数のレンズ64は、1つの列に属するレンズ64のうち、行によってレンズ64の面形状が互いに異なるものである。
【選択図】図3
Description
この特許文献1に記載の画像形成装置は、マイクロレンズアレイと、マイクロレンズアレイの光の入射面側に設置され、当該マイクロレンズアレイに向けて光を発する発光素子アレイと、マイクロレンズアレイの光の出射面側に設置され、当該マイクロレンズアレイからの光を受光する受光面(結像面)を有する感光体とを有している。マイクロレンズアレイは、複数のマイクロレンズと、各マイクロレンズをそれぞれ支持する支持部材(保持部材)とで構成されており、支持部材は各マイクロレンズを保持するための保持孔を有するものである。また、支持部材には、支持部材と各マイクロレンズとが接する保持孔の表面(壁面)に光反射膜が設けられており、また、支持部材の光が入射する側の面には、反射防止膜が設けられている。
本発明のラインヘッドは、外形が長尺状をなすレンズ支持部と、該レンズ支持部に支持され、その長手方向を主走査方向とし、幅方向を副走査方向としたとき、前記主走査方向に複数列配置され、前記副走査方向に複数行配置され、光の出射面を凸曲面とする複数のレンズとを有するレンズアレイと、
前記レンズアレイの光の入射側に、各前記レンズに対して少なくとも1つ設けられた発光素子と、
前記レンズアレイと前記発光素子との間に配置され、前記各レンズに対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔を有する遮光部材とを備え、
前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち行によってレンズの面形状が互いに異なるものであることを特徴とする。
これにより、確実にクロストークの発生を防止し、鮮明な像を得ることができるラインヘッドを提供することができる。
これにより、各レンズに向けて当該レンズに対応する各発光素子から光が発せられた際に、各レンズを透過した光が確実に焦点を結ぶ。
本発明のラインヘッドでは、1つの列に属する互いに隣接した2つの前記レンズ同士は、前記主走査方向にずれて配置されていることが好ましい。
これにより、レンズの配置密度を比較的高いものとすることができる。
これにより、各レンズをそれぞれ好適に形成することができる。
本発明のラインヘッドでは、前記レンズアレイは、前記レンズ支持部と前記各レンズとが一体成形された一体成形体で構成されていることが好ましい。
これにより、レンズアレイを製造する際、その製造を容易に行なうことができる。
これにより、より鮮明な像が得られる。
本発明のラインヘッドでは、前記発光素子は、1つの前記レンズに対し複数設けられていることが好ましい。
これにより、より高解像度であり、かつ、鮮明な像が得られる。
これにより、発光素子が発する光を、当該発光素子の構成材料に応じて、白色光または単色光に適宜設定することができる。
本発明のラインヘッドでは、前記ラインヘッドは、前記レンズアレイからの出射光を受光する感光体の受光面に対向して配置されるものであり、
前記受光面と前記レンズアレイとの距離を規制する位置決め手段を有することが好ましい。
これにより、受光面とレンズアレイとの位置決めが確実になされる。
これにより、より確実にクロストークの発生を防止することができ、より鮮明な像を得ることができる。
本発明のラインヘッドでは、前記縮径部は、前記遮光部材の前記レンズアレイ側に設けられたものであることが好ましい。
これにより、より確実にクロストークの発生を防止することができ、より鮮明な像を得ることができる。
本発明のラインヘッドでは、前記遮光部材は、積層体で構成されたものであることが好ましい。
これにより、より確実にクロストークの発生を防止することができるとともに、レンズアレイの生産性を高めることができる。
前記受光面に対向して配置されたラインヘッドとを有し、
前記ラインヘッドは、
外形が長尺状をなすレンズ支持部と、該レンズ支持部に支持され、その長手方向を主走査方向とし、幅方向を副走査方向としたとき、前記主走査方向に複数列配置され、前記副走査方向に複数行配置され、光の出射面を凸曲面とする複数のレンズとを有するレンズアレイと、前記レンズアレイの光の入射側に、1つの前記レンズに対して少なくとも1つ設けられた発光素子と、前記レンズアレイと前記発光素子との間に配置され、前記各レンズに対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔を有する遮光部材とを備え、
前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち行によってレンズの面形状が互いに異なるものであることを特徴とする。
これにより、得られる画像が鮮明なものとなる画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置では、前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち、前記感光体までの距離が最も短い位置に配置されたレンズの曲率半径が、同列に属する前記レンズの中で最も小さいものであることが好ましい。
これにより、得られる像はより鮮明なものとなる。
図1は、本発明の画像形成装置の全体構成を示す概略図、図2は、図1に示す画像形成装置が有する本発明のラインヘッドの部分断面斜視図、図3は、図2中のA−A線断面図、図4は、図2に示すラインヘッドの平面図、図5は図1に示す画像形成装置のラインヘッドおよび感光体付近の部分縦断面図、図6は、図2に示すラインヘッドの有機EL素子の構成例を示す縦断面図、図7〜図12は、それぞれ、図2に示すラインヘッドの経時的な作動状態を示す概略斜視図である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図3、図5および図6〜図12中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。また、図2および図5では、それぞれ、遮光部材が省略されている。
このような画像形成装置1は、図1に示すように、帯電工程・露光工程・現像工程のための画像形成ユニット10と、転写工程のための転写ユニット20と、定着工程のための定着ユニット30と、紙などの記録媒体Pを搬送するための搬送機構40と、この搬送機構40に記録媒体Pを供給する給紙ユニット50とを有している。
各画像形成ステーション10Y、10C、10M、10Kは、それぞれ、静電的な潜像を担持する感光ドラム(感光体)11を有し、その周囲(外周側)には、帯電ユニット12、ラインヘッド(露光ユニット)13、現像装置14、クリーニングユニット15が配設されている。各画像形成ステーション10Y、10C、10M、10Kを構成するこれらの装置は、同じ構成であるため、以下、1つの装置について説明する。
ラインヘッド13は、図示しないパーソナルコンピュータなどのホストコンピュータから画像情報を受け、これに応じて、感光ドラム11の受光面111に向けて光Lを照射する。一方、感光ドラム11の受光面111は、一様に帯電された状態となっており、光Lの照射パターンに対応した潜像が形成される。なお、ラインヘッド13の構成については、後に詳述する。
クリーニングユニット15は、感光ドラム11の受光面111に当接するゴム製のクリーニングブレード151を有し、後述する一次転写後の感光ドラム11上に残存するトナーをクリーニングブレード151により掻き落として除去するようになっている。
各画像形成ステーション10Y、10C、10M、10Kでは、それぞれ、感光ドラム11が1回転する間に、帯電ユニット12による感光ドラム11の受光面111の帯電と、ラインヘッド13による受光面111の露光と、現像装置14による受光面111へのトナーの供給と、後述する一次転写ローラ22との圧着による中間転写ベルト21への一次転写と、クリーニングユニット15による受光面111のクリーニングとが順次行なわれる。
各一次転写ローラ22は、それぞれ、対応する感光ドラム11に中間転写ベルト21を介して対向配設されており、感光ドラム11上の単色のトナー像を中間転写ベルト21に転写(一次転写)するようになっている。この一次転写ローラ22は、一次転写時に、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。
また、転写ユニット20は、中間転写ベルト21を介して駆動ローラ23に対向配設される二次転写ローラ25と、中間転写ベルト21を介して従動ローラ24に対向配設されるクリーニングユニット26とを有している。
定着ユニット30は、定着ローラ301と、定着ローラ301に圧接される加圧ローラ302とを有しており、定着ローラ301と加圧ローラ302との間を記録媒体Pが通過するよう構成されている。また、定着ローラ301は、その内側に当該定着ローラの外周面を加熱するヒータが内蔵されており、通過する記録媒体Pを加熱および加圧することができる。このような構成の定着ユニット30より、トナー像の二次転写を受けた記録媒体Pを加熱および加圧して、トナー像を記録媒体Pに融着させて永久像として定着する。
このような搬送機構40は、記録媒体Pの一方の面のみに画像形成を行う場合には、定着ユニット30によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを搬送ローラ対42により挟持搬送して、画像形成装置1の外部へ排出する。また、記録媒体Pの両面に画像形成する場合には、定着ユニット30によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを一旦搬送ローラ対42により挟持した後に、搬送ローラ対42を反転駆動するとともに、搬送ローラ対43、44を駆動して、当該記録媒体Pを表裏反転してレジストローラ対41へ帰還させ、前述と同様の動作により、記録媒体Pの他方の面に画像を形成する。
給紙ユニット50は、未使用の記録媒体Pを収容する給紙カセット51と、給紙カセット51から記録媒体Pを1枚ずつレジストローラ対41へ向け給送するピックアップローラ52とを備えている。
図3に示すように、ラインヘッド13は、感光ドラム11の下方に、その受光面111に対向して配置されている。このラインヘッド13は、感光ドラム11側から順に配置されたレンズアレイ6、遮光部材8および発光素子アレイ7と、これらの部材を収納するケーシング9とを有している。ラインヘッド13では、発光素子アレイ7から光Lが照射されると、その光Lは、遮光部材8を介してレンズアレイ6に入射する。このレンズアレイ6に入射した光Lは、当該レンズアレイ6を透過して、感光ドラム11に向けて出射する。
図3に示すように、レンズアレイ6の光Lが入射する上面(出射面)63には、複数の球面、すなわち、凸曲面62が形成されている。また、レンズアレイ6の光Lが入射する下面(入射面)61は、上面63に形成されているような凸曲面は形成されておらず、平坦面となっている。発光素子アレイ7から光Lが照射された際、その光Lは、下面61からレンズアレイ6に入射し、各凸曲面62からそれぞれ出射する。レンズアレイ6では、図3中の一点鎖線で囲まれた部分が、それぞれ、光路として機能するレンズ64となっている。また、本実施形態では、レンズアレイ6の各レンズ64を除く部分(主に各レンズ64の周囲の部分)、すなわち、光路として機能しない部分をレンズ支持部65と言う。
このような光学的特性は、レンズ64aとレンズ64cとの凸曲面62同士の曲率半径(形状)を同等とし、レンズ64a(レンズ64cも同様)とレンズ64bとの凸曲面62同士の曲率半径を異ならせることによって得られている。具体的には、レンズ64bの凸曲面62の曲率半径は、レンズ64aの凸曲面62の曲率半径よりも小さい。また、各凸曲面62の曲率半径は、それぞれ、発光素子アレイ7からレンズ64a〜64cに向けて光Lが照射された際に、これらのレンズ64a〜64cを透過した光Lが感光ドラム11の受光面111上に集光するように設定されている。このようにして各レンズ64を設計することにより、各レンズ64の焦点位置を感光ドラム11の受光面111上に確実に合わせることができるとともに、結像される像の大きさを小さいものとすることができる。(スポット径を小さくすることができる。)このようなラインヘッド13を備えた画像形成装置1では、得られる画像を、解像度が高く、鮮明なものとすることができる。
この樹脂材料としては、各種樹脂材料を用いることができ、例えば、ポリアミド、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレン等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル(メタクリル)、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、各レンズ64では、特に、その凸曲面62付近が樹脂材料で構成され、凸曲面62付近を除く部分がガラス材料で構成されているのが好ましい。この場合のレンズ64は、樹脂材料で構成された凸曲面62付近とガラス材料で構成された凸曲面62付近を除く部分とは、長期間に渡って、密着性に優れたものとなる。これにより、このようなレンズアレイ6を備えたラインヘッド13の寿命を延ばすことができる。また、レンズアレイ6を製造する際、その加工が容易となる。
また、レンズアレイ6を一体成形体で構成した場合には、当該一体成形体の光Lの入射側の下面61が平坦面となり、各レンズ64の入射面がそれぞれ同一面上に位置する。レンズアレイ6を製造する際、例えば一度の研削(研磨)加工で、下面61をその全体に渡って平坦なものに容易かつ確実にすることができる。
支持板72は、各発光素子群71をそれぞれ支持するものであり、外形が長尺状をなす板状体で構成されている。この支持板72は、レンズアレイ6と平行に配置されている。
支持板72の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼のような各種金属材料や各種プラスチック等を単独または組み合わせて用いることができる。支持板72を各種金属材料で構成した場合には、各発光素子74の発光により生じる熱を支持板72を介して効率良く放熱することができる。また、支持板72を各種プラスチックで構成した場合には、支持板72の軽量化に寄与する。
複数の発光素子群71は、前述した複数のレンズ64と同様に、互いに離間して、3行n列(nは2以上の整数)の行列状に配置されている(例えば、図4参照)。このように配置された複数の発光素子群71は、それぞれ、各レンズ64に対応している。また、各発光素子群71は、それぞれ、複数(本実施形態では8つ)の発光素子74で構成されている。
また、図4に示すように、8つの発光素子74は、互いに離間して、主走査方向に4列配置され、副走査方向に2行配置されている。このように、8つの発光素子74は、2行4列の行列状をなしている。1つの列(発光素子列)に属する互いに隣接した2つの発光素子74同士は、主走査方向にずれて配置されている。
8つの発光素子74を例えばできる限り密に1つの行に配置するのには限界が生じるが、8つの発光素子74を前述したようにずらして配置することにより、これらの発光素子74の配置密度をより高いものとすることができる。これにより、画像を記録媒体Pに記録した際、その記録媒体Pに対する記録密度がより高くなる。よって、解像度が高く、多階調で、かつ鮮明な画像が担持された記録媒体Pが得られる。
前述したように、複数の発光素子群71は、互いに離間して、3行n列の行列状に配置されている。図4に示すように、1つの列(発光素子群列)に属する3つの発光素子群71は、主走査方向(図4中右方向)に等間隔にずれて配置されている。
このように、3行n列の行列状をなす発光素子群71では、隣接する発光素子群71同士の間隔を、次の行の発光素子群71またはその次の行の発光素子群71で順次補完している。
なお、1つの発光素子群71の同一行(発光素子行)に属する発光素子74については、同一のタイミングで点灯/消灯する。前記回路基板では、このような制御を行なうよう構成されている。
また、前述したレンズアレイ6のレンズ64同士もこれと同様のずれ量となっている。
図6に示す発光素子74は、基板741と、基板741上に設けられた陽極742と、陽極742上に設けられた有機EL層743と、有機EL層743上に設けられた陰極744と、各前記層742、743、744を覆うように設けられた保護層745とを備えている。
また、陽極742と陰極744との間に直流電圧が印加されると、これにより、発光層747において、電子輸送層748を介して輸送された電子と、正孔輸送層746を介して輸送された正孔とが再結合し、この再結合に際して放出されたエネルギーによりエキシトン(励起子)が生成し、エキシトンが基底状態に戻る際にエネルギー(蛍光やりん光)が放出される。すなわち、発光素子74(発光層747)が発光する。
基板741は、発光素子74の支持体となるものであり、この基板741上に各前記層が形成されている。
陰極744の構成材料としては、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rbまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を用いることができる。
陽極742と陰極744との間には、有機EL層743が設けられている。有機EL層743は、前述したように、正孔輸送層746と、発光層747と、電子輸送層748とを備え、これらがこの順で陽極742上に形成されている。
正孔輸送層746の構成材料(正孔輸送材料)は、正孔輸送能力を有するものであれば、いかなるものであってもよいが、共役系の化合物であるのが好ましい。共役系の化合物は、その特有な電子雲の広がりによる性質上、極めて円滑に正孔を輸送できるため、正孔輸送能力に特に優れる。
電子輸送層748の構成材料(電子輸送材料)としては、例えば、1,3,5−トリス[(3−フェニル−6−トリ−フルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ1)のようなベンゼン系化合物(スターバースト系化合物)、ナフタレンのようなナフタレン系化合物、フェナントレンのようなフェナントレン系化合物、クリセンのようなクリセン系化合物、ペリレンのようなペリレン系化合物、アントラセンのようなアントラセン系化合物、オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、トリアゾールのようなトリアゾール系化合物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような発光層747の構成材料(発光材料)としては、1,3,5−トリス[(3−フェニル−6−トリ−フルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ1)、1,3,5−トリス[{3−(4−t−ブチルフェニル)−6−トリスフルオロメチル}キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ2)のようなベンゼン系化合物、フタロシアニン、銅フタロシアニン(CuPc)、鉄フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、トリス(8−ヒドロキシキノリノレート)アルミニウム(Alq3)、ファクトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy)3)のような低分子系のものや、オキサジアゾール系高分子、トリアゾール系高分子、カルバゾール系高分子のような高分子系のものが挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて、目的とする発光色を有する光Lを得ることができる。
保護層745の構成材料としては、例えば、基板741と同様の構成材料を用いることができる。
なお、各発光素子74の外周側には、それぞれ、光Lの広がりを防止するためのリフレクタのような光路調整部材を設けてもよい。
また、遮光部材8は、複数の遮光部材の積層体で構成されたものであるのが好ましい。各遮光部材の厚さ、および積層枚数を調整することにより、レンズアレイ6と発光素子アレイ7との間の距離であるギャップ長を容易に調整することができる。これにより、ラインヘッド13は、各レンズ64の設計を変更することなく、画像形成装置1の仕様に合わせて容易に結像距離を変更することが可能となる。
また、遮光部材8が有する縮径部は、遮光部材8の上面81側に設けられ、レンズアレイ6と接するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような縮径部は、遮光部材8の上面81と下面82との間の任意の位置に設けられたものであってもよい。
図2、図5に示すように、枠部材91は、全体形状が長尺なものである。
また、枠部材91には、その上側および下側に開口する内腔部911が形成されている。この内腔部911の幅は、図3中下方から上方に向かって、段階的に減少している。すなわち、内腔部911は、幅が最大の最大幅部912と、最大幅部912の上方に位置し、幅が最小の最小幅部914と、最大幅部912と最小幅部914との間に位置する中間幅部913とを有している。
最大幅部912には、発光素子アレイ7がはめ込まれている。また、この発光素子アレイ7の支持板72の上面722は、最大幅部912と中間幅部913との境界部(段差部)915と、遮光部材8の下面82とに当て付いて(当接して)いる。このような状態の発光素子アレイ7を、蓋部材92が下方から支持している。
図5に示すように、複数(本実施形態では5つ)クランプ部材93は、主走査方向に等間隔に配置されている。これにより、枠部材91と蓋部材92とを主走査方向に均一に挟持することができる。
また、クランプ部材93の中間部には、上向きにアーチ状に湾曲した湾曲部932が形成されている。この湾曲部932の頂部は、蓋部材92の下面に当接している。また、この状態で、枠部材91の肩部916に係合している各爪部931により、湾曲部932の両端側がそれぞれ上方に引張られている。これにより、湾曲部932が弾性変形し、蓋部材92を上方に付勢する。
なお、枠部材91と蓋部材92とを挟持している各クランプ部材93をそれぞれ取り外した場合には、枠部材91から蓋部材92を取り外すことができる。これにより、発光素子アレイ7の交換、修理等のメンテナンスを施すことができる。
さらに、図5に示すように、枠部材91は、その両端部にそれぞれ設けられたスペーサ94を有している。各スペーサ94は、それぞれ、受光面111とレンズアレイ6との距離を規制するものであり、感光ドラム11側に向かって突出したピン941と、ピン941の端部に固定された当接部942とで構成されている。
当接部942は、感光ドラム11の非感光領域112に当接する当接面943を有している。この当接面943は、感光ドラム11が回転した際、非感光領域112に対して摺動する。
当接部942の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、支持板72と同様の構成材料を用いることができる。
また、当接部942の当接面943には、例えば、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素系樹脂を被覆するような摩擦低減処理が施されているのが好ましい。これにより、感光ドラム11が回転した際の非感光領域112と当接面943との間の摺動抵抗を低減することができる。
このように、各スペーサ94と各コイルバネ95とは、受光面111とレンズアレイ6との距離を規制する位置決め手段として機能している。
レンズアレイ6の上面63には、防汚処理が施されていてもよい。この防汚処理としては、上面63に汚れが付着するのを防止または抑制する処理と、上面63に汚れが付着してもその汚れを容易に除去するの可能な処理とが挙げられる。このような防汚処理としては、例えば、上面63に含フッ素シラン化合物を例えばディッピング法で塗布する方法が挙げられる(例えば、特開2005−3817号公報参照)。
また、このような防汚処理や防傷処理をレンズアレイ6の上面63に施す際、当該上面63が平坦面であるため、その作業を容易に行なうことができる。また、上面63が平坦面であるため、防汚処理や防傷処理で形成される層を、上面63に均一に形成することができる。
まず、図7に示すように、1番、3番、5番、7番の発光素子74がそれぞれ発光する。その後、瞬時に各発光素子74がそれぞれ消灯する。また、これらの発光素子74の発光により、感光ドラム11の受光面111に各発光素子74に対応した4つのスポットQ(集光点642)が形成される。各スポットQは、それぞれ、微少な面積を持ったものである。
換言すれば、図7中の最も右側に位置する1番の発光素子74に対応する1番のスポットQは、図7中の最も左側に位置する。3番のスポットQは、1番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。5番のスポットQは、3番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。7番のスポットQは、5番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。
感光ドラム11は回転しているため、これらの4つのスポットQは、それぞれ、2番、4番、6番、8番のスポットQの間に形成される。これにより、1番〜8番のスポットQが図8中左側から順に、主走査方向に一直線状に配置されることとなる。
これらの4つのスポットQは、それぞれ、8番のスポットQの主走査方向の右側に形成される。9番のスポットQは、8番のスポットQの主走査方向の右側近傍に隣接して位置する。11番のスポットQは、9番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。13番のスポットQは、11番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。15番のスポットQは、13番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。
17番のスポットQは、16番のスポットQの主走査方向の右側近傍に隣接して位置する。19番のスポットQは、17番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。21番のスポットQは、19番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。23番のスポットQは、21番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。
また、ラインヘッド13では、1つの発光素子群71内で、それに属する2つの発光素子行同士の発光素子74を発光タイミングをずらして作動させており、さらに、1つの発光素子群列で、発光素子群71同士を発光タイミングをずらして作動させている。
ラインヘッド13では、これらの要件の相乗効果で、クロストークの発生が確実に抑えられ、受光面111上に複数の微小なスポットQを高密度に形成することができる。よって、より鮮明な画像が得られるとともに、高精度で、信頼性や耐久性の高い画像形成装置1が得られる。
また、レンズアレイは、複数のレンズが3行n列の行列状に配置さているのに限定されず、例えば、2行n列、4行n列等の行列状に配置されていてもよい。
また、1つの発光素子群を構成する発光素子の設置数は、8つに限定されず、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、9つ以上であってもよい。
また、各発光素子は、それぞれ、有機EL素子で構成されているに限定されず、例えば、発光ダイオード(LED)で構成されていてもよい。
Claims (14)
- 外形が長尺状をなすレンズ支持部と、該レンズ支持部に支持され、その長手方向を主走査方向とし、幅方向を副走査方向としたとき、前記主走査方向に複数列配置され、前記副走査方向に複数行配置され、光の出射面を凸曲面とする複数のレンズとを有するレンズアレイと、
前記レンズアレイの光の入射側に、各前記レンズに対して少なくとも1つ設けられた発光素子と、
前記レンズアレイと前記発光素子との間に配置され、前記各レンズに対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔を有する遮光部材とを備え、
前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち行によってレンズの面形状が互いに異なるものであることを特徴とするラインヘッド。 - 前記面形状が互いに異なる前記レンズ同士は、いずれも前記凸曲面が球面であり、かつ、その曲率半径が互いに異なるものである請求項1に記載のラインヘッド。
- 1つの列に属する互いに隣接した2つの前記レンズ同士は、前記主走査方向にずれて配置されている請求項1または2に記載のラインヘッド。
- 前記各レンズは、それぞれ、樹脂および/またはガラスで構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のラインヘッド。
- 前記レンズアレイは、前記レンズ支持部と前記各レンズとが一体成形された一体成形体で構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載のラインヘッド。
- 1つの列に属する複数の前記レンズのそれぞれに対応する前記発光素子は、互いに時間差をおいて発光する請求項1ないし5のいずれかに記載のラインヘッド。
- 前記発光素子は、1つの前記レンズに対し複数設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載のラインヘッド。
- 前記各発光素子は、それぞれ、有機エレクトロルミネッセンス素子である請求項1ないし7のいずれかに記載のラインヘッド。
- 前記ラインヘッドは、前記レンズアレイからの出射光を受光する感光体の受光面に対向して配置されるものであり、
前記受光面と前記レンズアレイとの距離を規制する位置決め手段を有する請求項1ないし8のいずれかに記載のラインヘッド。 - 前記遮光部材は、前記貫通孔の一部に、前記貫通孔の径が縮径する縮径部を有するものである請求項1ないし9のいずれかに記載のラインヘッド。
- 前記縮径部は、前記遮光部材の前記レンズアレイ側に設けられたものである請求項10に記載のラインヘッド。
- 前記遮光部材は、積層体で構成されたものである請求項1ないし11のいずれかに記載のラインヘッド。
- 光を受光する受光面を有する感光体と、
前記受光面に対向して配置されたラインヘッドとを有し、
前記ラインヘッドは、
外形が長尺状をなすレンズ支持部と、該レンズ支持部に支持され、その長手方向を主走査方向とし、幅方向を副走査方向としたとき、前記主走査方向に複数列配置され、前記副走査方向に複数行配置され、光の出射面を凸曲面とする複数のレンズとを有するレンズアレイと、前記レンズアレイの光の入射側に、1つの前記レンズに対して少なくとも1つ設けられた発光素子と、前記レンズアレイと前記発光素子との間に配置され、前記各レンズに対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔を有する遮光部材とを備え、
前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち行によってレンズの面形状が互いに異なるものであることを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち、前記感光体までの距離が最も短い位置に配置されたレンズの曲率半径が、同列に属する前記レンズの中で最も小さいものである請求項13に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007080365A JP2008238495A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | ラインヘッドおよび画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007080365A JP2008238495A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | ラインヘッドおよび画像形成装置 |
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JP2007080365A Withdrawn JP2008238495A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | ラインヘッドおよび画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011088384A (ja) * | 2009-10-23 | 2011-05-06 | Oki Data Corp | 露光装置及び画像形成装置 |
JP2011128191A (ja) * | 2009-12-15 | 2011-06-30 | Seiko Epson Corp | 光源装置、光源装置の製造方法、および画像形成装置 |
-
2007
- 2007-03-26 JP JP2007080365A patent/JP2008238495A/ja not_active Withdrawn
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