JP2008238495A - ラインヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents

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浄士 辻野
Nozomi Inoue
望 井上
Yujiro Nomura
雄二郎 野村
Takeshi Ikuma
健 井熊
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【課題】本発明の目的は、確実にクロストークの発生を防止し、鮮明な像を得ることができるラインヘッドおよび画像形成装置を提供すること。
【解決手段】ラインヘッド13は、レンズ支持部65と、レンズ支持部65に支持されており、主走査方向に複数列、副走査方向に複数行配置され、光Lの出射面を凸曲面62とする複数のレンズ64とを有するレンズアレイ6と、1つのレンズ64に対し少なくとも1つ設けられた発光素子74を有する発光素子アレイ7と、レンズアレイ6と発光素子アレイ7との間に配置され、各レンズ64に対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔84を有する遮光部材8とを備えている。複数のレンズ64は、1つの列に属するレンズ64のうち、行によってレンズ64の面形状が互いに異なるものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、ラインヘッドおよびそれを有する画像形成装置に関する。
従来より、記録媒体上に画像を形成するのに、画像形成装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の画像形成装置は、マイクロレンズアレイと、マイクロレンズアレイの光の入射面側に設置され、当該マイクロレンズアレイに向けて光を発する発光素子アレイと、マイクロレンズアレイの光の出射面側に設置され、当該マイクロレンズアレイからの光を受光する受光面(結像面)を有する感光体とを有している。マイクロレンズアレイは、複数のマイクロレンズと、各マイクロレンズをそれぞれ支持する支持部材(保持部材)とで構成されており、支持部材は各マイクロレンズを保持するための保持孔を有するものである。また、支持部材には、支持部材と各マイクロレンズとが接する保持孔の表面(壁面)に光反射膜が設けられており、また、支持部材の光が入射する側の面には、反射防止膜が設けられている。
このような構成の画像形成装置では、発光素子アレイから発せられた光が、各マイクロレンズに入射した後、隣接するマイクロレンズに光が浸入するのを防止し、各マイクロレンズによる像の相互の重なり(クロストーク)を抑制することができる。ところが、このような構成の画像形成装置では、発光素子アレイを構成する1つの発光素子から発せられる光が、複数のマイクロレンズに入射し易いものであった。さらに、各マイクロレンズ内に入射した光の一部が、支持部材と各マイクロレンズとが接する保持孔の表面に設けられた光反射膜により、反射されてしまう。このように、各発光素子から発せられる光が、感光体表面で結像される際に、複数の発光素子の像が重なり、十分にクロストークを抑制するのが困難であった。その結果、感光体に十分に鮮明な像を形成することが困難であった。
特開平9−307697号公報
本発明の目的は、確実にクロストークの発生を防止し、鮮明な像を得ることができるラインヘッドおよび画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のラインヘッドは、外形が長尺状をなすレンズ支持部と、該レンズ支持部に支持され、その長手方向を主走査方向とし、幅方向を副走査方向としたとき、前記主走査方向に複数列配置され、前記副走査方向に複数行配置され、光の出射面を凸曲面とする複数のレンズとを有するレンズアレイと、
前記レンズアレイの光の入射側に、各前記レンズに対して少なくとも1つ設けられた発光素子と、
前記レンズアレイと前記発光素子との間に配置され、前記各レンズに対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔を有する遮光部材とを備え、
前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち行によってレンズの面形状が互いに異なるものであることを特徴とする。
これにより、確実にクロストークの発生を防止し、鮮明な像を得ることができるラインヘッドを提供することができる。
本発明のラインヘッドでは、前記面形状が互いに異なる前記レンズ同士は、いずれも前記凸曲面が球面であり、かつ、その曲率半径が互いに異なるものであることが好ましい。
これにより、各レンズに向けて当該レンズに対応する各発光素子から光が発せられた際に、各レンズを透過した光が確実に焦点を結ぶ。
本発明のラインヘッドでは、1つの列に属する互いに隣接した2つの前記レンズ同士は、前記主走査方向にずれて配置されていることが好ましい。
これにより、レンズの配置密度を比較的高いものとすることができる。
本発明のラインヘッドでは、前記各レンズは、それぞれ、樹脂および/またはガラスで構成されていることが好ましい。
これにより、各レンズをそれぞれ好適に形成することができる。
本発明のラインヘッドでは、前記レンズアレイは、前記レンズ支持部と前記各レンズとが一体成形された一体成形体で構成されていることが好ましい。
これにより、レンズアレイを製造する際、その製造を容易に行なうことができる。
本発明のラインヘッドでは、1つの列に属する複数の前記レンズのそれぞれに対応する前記発光素子は、互いに時間差をおいて発光することが好ましい。
これにより、より鮮明な像が得られる。
本発明のラインヘッドでは、前記発光素子は、1つの前記レンズに対し複数設けられていることが好ましい。
これにより、より高解像度であり、かつ、鮮明な像が得られる。
本発明のラインヘッドでは、前記各発光素子は、それぞれ、有機エレクトロルミネッセンス素子であることが好ましい。
これにより、発光素子が発する光を、当該発光素子の構成材料に応じて、白色光または単色光に適宜設定することができる。
本発明のラインヘッドでは、前記ラインヘッドは、前記レンズアレイからの出射光を受光する感光体の受光面に対向して配置されるものであり、
前記受光面と前記レンズアレイとの距離を規制する位置決め手段を有することが好ましい。
これにより、受光面とレンズアレイとの位置決めが確実になされる。
本発明のラインヘッドでは、前記遮光部材は、前記貫通孔の一部に、前記貫通孔の径が縮径する縮径部を有するものであることが好ましい。
これにより、より確実にクロストークの発生を防止することができ、より鮮明な像を得ることができる。
本発明のラインヘッドでは、前記縮径部は、前記遮光部材の前記レンズアレイ側に設けられたものであることが好ましい。
これにより、より確実にクロストークの発生を防止することができ、より鮮明な像を得ることができる。
本発明のラインヘッドでは、前記遮光部材は、積層体で構成されたものであることが好ましい。
これにより、より確実にクロストークの発生を防止することができるとともに、レンズアレイの生産性を高めることができる。
本発明の画像形成装置は、光を受光する受光面を有する感光体と、
前記受光面に対向して配置されたラインヘッドとを有し、
前記ラインヘッドは、
外形が長尺状をなすレンズ支持部と、該レンズ支持部に支持され、その長手方向を主走査方向とし、幅方向を副走査方向としたとき、前記主走査方向に複数列配置され、前記副走査方向に複数行配置され、光の出射面を凸曲面とする複数のレンズとを有するレンズアレイと、前記レンズアレイの光の入射側に、1つの前記レンズに対して少なくとも1つ設けられた発光素子と、前記レンズアレイと前記発光素子との間に配置され、前記各レンズに対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔を有する遮光部材とを備え、
前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち行によってレンズの面形状が互いに異なるものであることを特徴とする。
これにより、得られる画像が鮮明なものとなる画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成装置では、前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち、前記感光体までの距離が最も短い位置に配置されたレンズの曲率半径が、同列に属する前記レンズの中で最も小さいものであることが好ましい。
これにより、得られる像はより鮮明なものとなる。
以下、本発明のラインヘッドおよび画像形成装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の全体構成を示す概略図、図2は、図1に示す画像形成装置が有する本発明のラインヘッドの部分断面斜視図、図3は、図2中のA−A線断面図、図4は、図2に示すラインヘッドの平面図、図5は図1に示す画像形成装置のラインヘッドおよび感光体付近の部分縦断面図、図6は、図2に示すラインヘッドの有機EL素子の構成例を示す縦断面図、図7〜図12は、それぞれ、図2に示すラインヘッドの経時的な作動状態を示す概略斜視図である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図3、図5および図6〜図12中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。また、図2および図5では、それぞれ、遮光部材が省略されている。
図1に示す画像形成装置1は、帯電工程・露光工程・現像工程・転写工程・定着工程を含む一連の画像形成プロセスによって画像を記録媒体Pに記録する電子写真方式のプリンタである。本実施形態では、画像形成装置1は、いわゆるタンデム方式を採用するカラープリンタである。
このような画像形成装置1は、図1に示すように、帯電工程・露光工程・現像工程のための画像形成ユニット10と、転写工程のための転写ユニット20と、定着工程のための定着ユニット30と、紙などの記録媒体Pを搬送するための搬送機構40と、この搬送機構40に記録媒体Pを供給する給紙ユニット50とを有している。
画像形成ユニット10は、イエローのトナー像を形成する画像形成ステーション10Yと、マゼンタのトナー像を形成する画像形成ステーション10Mと、シアンのトナー像を形成する画像形成ステーション10Cと、ブラックのトナー像を形成する画像形成ステーション10Kとの4つの画像形成ステーションを備えている。
各画像形成ステーション10Y、10C、10M、10Kは、それぞれ、静電的な潜像を担持する感光ドラム(感光体)11を有し、その周囲(外周側)には、帯電ユニット12、ラインヘッド(露光ユニット)13、現像装置14、クリーニングユニット15が配設されている。各画像形成ステーション10Y、10C、10M、10Kを構成するこれらの装置は、同じ構成であるため、以下、1つの装置について説明する。
感光ドラム11は、全体形状が円筒状をなすものである。感光ドラム11の外周面(円筒面)は、ラインヘッド13(レンズアレイ6)からの光L(出射光)を受光する受光面111を構成している。すなわち、感光ドラム11の外周面に感光層(図示せず)が形成されている。また、この感光ドラム11は、その軸線まわりに図1中矢印方向に回転可能となっている。また、感光ドラム11の外周面の受光面111を除く部分(両端部)は、光Lに対して感光しない非感光領域112となっている。
帯電ユニット12は、コロナ帯電などにより感光ドラム11の受光面111を一様に帯電させるものである。
ラインヘッド13は、図示しないパーソナルコンピュータなどのホストコンピュータから画像情報を受け、これに応じて、感光ドラム11の受光面111に向けて光Lを照射する。一方、感光ドラム11の受光面111は、一様に帯電された状態となっており、光Lの照射パターンに対応した潜像が形成される。なお、ラインヘッド13の構成については、後に詳述する。
現像装置14は、トナーを貯留する貯留部(図示せず)を有しており、当該貯留部から、静電的な潜像を担持する感光ドラム11の受光面111にトナーを供給し、付与する。これにより、感光ドラム11上の潜像がトナー像として可視化(現像)される。
クリーニングユニット15は、感光ドラム11の受光面111に当接するゴム製のクリーニングブレード151を有し、後述する一次転写後の感光ドラム11上に残存するトナーをクリーニングブレード151により掻き落として除去するようになっている。
転写ユニット20は、前述したような各画像形成ステーション10Y、10M、10C、10Kの感光ドラム11上に形成された各色のトナー像を一括して記録媒体Pに転写するようになっている。
各画像形成ステーション10Y、10C、10M、10Kでは、それぞれ、感光ドラム11が1回転する間に、帯電ユニット12による感光ドラム11の受光面111の帯電と、ラインヘッド13による受光面111の露光と、現像装置14による受光面111へのトナーの供給と、後述する一次転写ローラ22との圧着による中間転写ベルト21への一次転写と、クリーニングユニット15による受光面111のクリーニングとが順次行なわれる。
転写ユニット20は、エンドレスベルト状の中間転写ベルト21を有し、この中間転写ベルト21は、複数(図1に示す構成では4つ)の一次転写ローラ22と駆動ローラ23と従動ローラ24とで張架されており、駆動ローラ23の回転により、図1に示す矢印方向に、感光ドラム11の周速度とほぼ同じ周速度で回転駆動される。
各一次転写ローラ22は、それぞれ、対応する感光ドラム11に中間転写ベルト21を介して対向配設されており、感光ドラム11上の単色のトナー像を中間転写ベルト21に転写(一次転写)するようになっている。この一次転写ローラ22は、一次転写時に、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。
中間転写ベルト21上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのうちの少なくとも1色のトナー像が担持される。例えば、フルカラー画像の形成時には、中間転写ベルト21上に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像が順次重ねて転写されて、フルカラーのトナー像が中間転写像として形成される。
また、転写ユニット20は、中間転写ベルト21を介して駆動ローラ23に対向配設される二次転写ローラ25と、中間転写ベルト21を介して従動ローラ24に対向配設されるクリーニングユニット26とを有している。
二次転写ローラ25は、中間転写ベルト21上に形成された単色あるいはフルカラーなどのトナー像(中間転写像)を、給紙ユニット50から供給される紙、フィルム、布等の記録媒体Pに転写(二次転写)するようになっている。二次転写ローラ25は、二次転写時に、中間転写ベルト21に押圧されるとともに二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。このような二次転写時には、駆動ローラ23は、二次転写ローラ25のバックアップローラとしても機能する。
クリーニングユニット26は、中間転写ベルト21の表面に当接するゴム製のクリーニングブレード261を有し、二次転写後の中間転写ベルト21上に残存するトナーをクリーニングブレード261により掻き落として除去するようになっている。
定着ユニット30は、定着ローラ301と、定着ローラ301に圧接される加圧ローラ302とを有しており、定着ローラ301と加圧ローラ302との間を記録媒体Pが通過するよう構成されている。また、定着ローラ301は、その内側に当該定着ローラの外周面を加熱するヒータが内蔵されており、通過する記録媒体Pを加熱および加圧することができる。このような構成の定着ユニット30より、トナー像の二次転写を受けた記録媒体Pを加熱および加圧して、トナー像を記録媒体Pに融着させて永久像として定着する。
搬送機構40は、前述した二次転写ローラ25と中間転写ベルト21との間の二次転写部へ給紙タイミングを計りつつ記録媒体Pを搬送するレジストローラ対41と、定着ユニット30での定着処理済みの記録媒体Pを挟持搬送する搬送ローラ対42、43、44とを有している。
このような搬送機構40は、記録媒体Pの一方の面のみに画像形成を行う場合には、定着ユニット30によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを搬送ローラ対42により挟持搬送して、画像形成装置1の外部へ排出する。また、記録媒体Pの両面に画像形成する場合には、定着ユニット30によって一方の面に定着処理された記録媒体Pを一旦搬送ローラ対42により挟持した後に、搬送ローラ対42を反転駆動するとともに、搬送ローラ対43、44を駆動して、当該記録媒体Pを表裏反転してレジストローラ対41へ帰還させ、前述と同様の動作により、記録媒体Pの他方の面に画像を形成する。
給紙ユニット50は、未使用の記録媒体Pを収容する給紙カセット51と、給紙カセット51から記録媒体Pを1枚ずつレジストローラ対41へ向け給送するピックアップローラ52とを備えている。
次に、ラインヘッド13について説明する。なお、以下では、説明の都合上、長尺なレンズアレイ6の長手方向を「主走査方向」と言い、幅方向を「副走査方向」と言う。
図3に示すように、ラインヘッド13は、感光ドラム11の下方に、その受光面111に対向して配置されている。このラインヘッド13は、感光ドラム11側から順に配置されたレンズアレイ6、遮光部材8および発光素子アレイ7と、これらの部材を収納するケーシング9とを有している。ラインヘッド13では、発光素子アレイ7から光Lが照射されると、その光Lは、遮光部材8を介してレンズアレイ6に入射する。このレンズアレイ6に入射した光Lは、当該レンズアレイ6を透過して、感光ドラム11に向けて出射する。
図2および図4に示すように、レンズアレイ6は、外形が長尺状をなす板状体で構成されている。
図3に示すように、レンズアレイ6の光Lが入射する上面(出射面)63には、複数の球面、すなわち、凸曲面62が形成されている。また、レンズアレイ6の光Lが入射する下面(入射面)61は、上面63に形成されているような凸曲面は形成されておらず、平坦面となっている。発光素子アレイ7から光Lが照射された際、その光Lは、下面61からレンズアレイ6に入射し、各凸曲面62からそれぞれ出射する。レンズアレイ6では、図3中の一点鎖線で囲まれた部分が、それぞれ、光路として機能するレンズ64となっている。また、本実施形態では、レンズアレイ6の各レンズ64を除く部分(主に各レンズ64の周囲の部分)、すなわち、光路として機能しない部分をレンズ支持部65と言う。
各レンズ64は、それぞれ、光Lの出射側の面を凸曲面62とし、光Lの入射側の面を平面とする平凸レンズで構成されている。また、前述したようにレンズアレイ6の下面61が平坦面となっており、各レンズ64の光Lの入射面はそれぞれ、同一な平面上に位置している。このように、各レンズ64の光の出射側の面を凸曲面62とすることにより、各凸曲面62から出射される光Lが、近接する各凸曲面62から出射された光Lと干渉する(重なる)のを確実に防止することができる。すなわち、各凸曲面62から出射される光Lによるクロストークの発生を確実に抑えることができる。これに対して、各レンズ64の代わりに、光Lの入射側の面を凸曲面とし、かつ、光Lの出射側の面を平面とするレンズを用いた場合には、各レンズの凸曲面から入射した光が、近接する各レンズに入射した光と干渉してしまったり、各レンズの出射面から出射された光同士が、干渉してしまう結果、クロストークの発生を抑制することができない。
図2および図4に示すように、平凸レンズで構成されたこれらのレンズ64は、互いに離間して、主走査方向に複数列配置され、副走査方向に複数行配置されている。本実施形態では、複数のレンズ64は、3行n列(nは2以上の整数)の行列状に配置されている。また、以下、1つの列(レンズ列)に属する3つのレンズ64のうち、中央に位置するレンズ64を「レンズ64b」と言い、それに対して図3中左側(図4中上側)に位置するレンズ64を「レンズ64a」と言い、図3中右側(図4中下側)に位置するレンズ64を「レンズ64c」と言う。
図3に示すように、1つのレンズ列に3つのレンズ64では、レンズ64aとレンズ64cとは、それらのレンズ軸641同士がレンズ64bのレンズ軸641を介して対称的に配置さている。また、レンズ64a〜64cでは、感光ドラム11の受光面111に対し、レンズ64bの出射面643が最も近い位置に配置され、レンズ64a、64cの各出射面643がそれぞれレンズ64bの出射面643よりも遠い位置に配置されている。
このように配置されたレンズ64a〜64cでは、それぞれ、当該レンズ64a〜64cを透過した光Lによって、感光ドラム11の受光面111上に集光点(焦点)642が形成される。これらの集光点642のうち、レンズ64a、64cの集光点642同士は、その各出射面643(上面63)からの距離がほぼ同じである。また、レンズ64bの集光点642は、その出射面643からの距離が、レンズ64a(レンズ64cも同様)の集光点642と出射面643との距離よりも短い。
このため、レンズ64aとレンズ64cとは、互いに焦点距離(結像距離)が同じものであり、レンズ64a(レンズ64cも同様)とレンズ64bとは、互いに焦点距離が異なるものである。
このような光学的特性は、レンズ64aとレンズ64cとの凸曲面62同士の曲率半径(形状)を同等とし、レンズ64a(レンズ64cも同様)とレンズ64bとの凸曲面62同士の曲率半径を異ならせることによって得られている。具体的には、レンズ64bの凸曲面62の曲率半径は、レンズ64aの凸曲面62の曲率半径よりも小さい。また、各凸曲面62の曲率半径は、それぞれ、発光素子アレイ7からレンズ64a〜64cに向けて光Lが照射された際に、これらのレンズ64a〜64cを透過した光Lが感光ドラム11の受光面111上に集光するように設定されている。このようにして各レンズ64を設計することにより、各レンズ64の焦点位置を感光ドラム11の受光面111上に確実に合わせることができるとともに、結像される像の大きさを小さいものとすることができる。(スポット径を小さくすることができる。)このようなラインヘッド13を備えた画像形成装置1では、得られる画像を、解像度が高く、鮮明なものとすることができる。
図2および図4に示すように、各レンズ列では、それぞれ、レンズ64a〜64cが順に主走査方向(図4中右方向)に等間隔にずれて配置されている。すなわち、各レンズ列では、それぞれ、レンズ64a〜64cの各レンズ中心同士を結ぶ線が主走査方向に対して所定角度傾斜している。なお、これらのレンズ64同士のずれ量については、後に詳述する。
各レンズ64は、それぞれ、例えば、樹脂材料および/またはガラス材料で構成されているのが好ましい。
この樹脂材料としては、各種樹脂材料を用いることができ、例えば、ポリアミド、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレン等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル(メタクリル)、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ガラス材料としては、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラス材料等が挙げられる。
また、各レンズ64では、特に、その凸曲面62付近が樹脂材料で構成され、凸曲面62付近を除く部分がガラス材料で構成されているのが好ましい。この場合のレンズ64は、樹脂材料で構成された凸曲面62付近とガラス材料で構成された凸曲面62付近を除く部分とは、長期間に渡って、密着性に優れたものとなる。これにより、このようなレンズアレイ6を備えたラインヘッド13の寿命を延ばすことができる。また、レンズアレイ6を製造する際、その加工が容易となる。
また、レンズ支持部65も、前述した樹脂材料やガラス材料で構成することができるが、ガラス材料で構成するのが好ましく、特に、各レンズ64を構成するのと同様のガラス材料で構成されているのがより好ましい。各レンズ64とレンズ支持部65とが同様のガラス材料で構成される場合には、レンズアレイ6を、各レンズ64とレンズ支持部65とが一体成形された一体成形体で構成することができる。これにより、レンズアレイ6を製造する際、その製造を容易に行なうことができる。また、環境変化に対して高い安定性を有するレンズアレイ6が得られる。また、各レンズ64とレンズ支持部65とを樹脂材料で一体的に成形した場合も同様である。
また、レンズアレイ6では、例えば、上面および下面がそれぞれ平坦面をなす平板状の部材を形成し、この部材の一方の面に球面状に突出した複数の凸部を形成してもよい。この場合、平板状の部材を例えばガラス材料で構成し、各凸部をそれぞれ樹脂材料で構成することができる。
また、レンズアレイ6を一体成形体で構成した場合には、当該一体成形体の光Lの入射側の下面61が平坦面となり、各レンズ64の入射面がそれぞれ同一面上に位置する。レンズアレイ6を製造する際、例えば一度の研削(研磨)加工で、下面61をその全体に渡って平坦なものに容易かつ確実にすることができる。
図2、図3に示すように、レンズアレイ6の光Lの入射側には、遮光部材8を介して、発光素子アレイ7が設置されている。発光素子アレイ7は、複数の発光素子群(発光素子グループ)71と、支持板(ヘッド基板)72とを有している。
支持板72は、各発光素子群71をそれぞれ支持するものであり、外形が長尺状をなす板状体で構成されている。この支持板72は、レンズアレイ6と平行に配置されている。
また、支持板72は、その主走査方向の長さがレンズアレイ6の主走査方向の長さよりも長いものである。支持板72の副走査方向の長さも、レンズアレイ6の副走査方向の長さよりも長く設定されている。
支持板72の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼のような各種金属材料や各種プラスチック等を単独または組み合わせて用いることができる。支持板72を各種金属材料で構成した場合には、各発光素子74の発光により生じる熱を支持板72を介して効率良く放熱することができる。また、支持板72を各種プラスチックで構成した場合には、支持板72の軽量化に寄与する。
支持板72の裏面側には、箱状の収納部73が設置されている。この収納部73には、複数の発光素子群71やこれらの発光素子群71(各発光素子74)に電気的に接続された導線類(図示せず)、または、各発光素子74を駆動させるための回路基板(図示せず)が収納されている。
複数の発光素子群71は、前述した複数のレンズ64と同様に、互いに離間して、3行n列(nは2以上の整数)の行列状に配置されている(例えば、図4参照)。このように配置された複数の発光素子群71は、それぞれ、各レンズ64に対応している。また、各発光素子群71は、それぞれ、複数(本実施形態では8つ)の発光素子74で構成されている。
図3に示すように、各発光素子群71を構成する8つの発光素子74は、支持板72の下面721と同一面上に配置されている。各発光素子74から発せられた光Lは、それぞれ、対応するレンズ64を経て、感光ドラム11の受光面111上に集光点642を形成する。
また、図4に示すように、8つの発光素子74は、互いに離間して、主走査方向に4列配置され、副走査方向に2行配置されている。このように、8つの発光素子74は、2行4列の行列状をなしている。1つの列(発光素子列)に属する互いに隣接した2つの発光素子74同士は、主走査方向にずれて配置されている。
このずれ量としては、特に限定されないが、例えば、以下に記載するような程度とされるのが好ましい。なお、説明の都合上、1行1列目に位置する発光素子群71に属する8つの発光素子74について代表的に説明する。また、これらの8つの発光素子74にそれぞれ「番号」を付与する。この番号は、図4中右下の発光素子74から左上に向かって順に、1番、2番、3番、4番、5番、6番、7番、8番となっている(番号については、例えば図7参照)。
図7に示すように、1番〜8番の発光素子74では、主走査方向に隣接する8番の発光素子74と6番の発光素子74との間を、7番の発光素子74で補完する(埋める)ようにずれている。また、これと同様に、6番の発光素子74と4番の発光素子74との間を5番の発光素子74で補完し、4番の発光素子74と2番の発光素子74との間を3番の発光素子74で補完している。
このように2行4列の行列状をなす8つの発光素子74では、主走査方向に隣接する発光素子74同士の間を、次の行の1つの発光素子74で補完している。
8つの発光素子74を例えばできる限り密に1つの行に配置するのには限界が生じるが、8つの発光素子74を前述したようにずらして配置することにより、これらの発光素子74の配置密度をより高いものとすることができる。これにより、画像を記録媒体Pに記録した際、その記録媒体Pに対する記録密度がより高くなる。よって、解像度が高く、多階調で、かつ鮮明な画像が担持された記録媒体Pが得られる。
なお、1つの発光素子群71に属する8つの発光素子74は、本実施形態では2行4列の行列状に配置されているが、これに限定されず、例えば、4行2列の行列状に配置されていてもよい。
前述したように、複数の発光素子群71は、互いに離間して、3行n列の行列状に配置されている。図4に示すように、1つの列(発光素子群列)に属する3つの発光素子群71は、主走査方向(図4中右方向)に等間隔にずれて配置されている。
このずれ量としては、特に限定されないが、例えば、以下に記載するような程度とされるのが好ましい。なお、説明の都合上、図4中の1列目(最も左側の列)の発光素子群71について代表的に説明する。また、図4中(図7〜図12も同様)の1行1列目の発光素子群71を「発光素子群71a」、2行1列目の発光素子群71を「発光素子群71b」、3行1列目の発光素子群71を「発光素子群71c」、1行2列目の発光素子群71を「発光素子群71d」と言う。
発光素子群71a〜71cは、発光素子群71a、71d同士の間を発光素子群71bで補完し、さらに、発光素子群71bで補完しきれない残りの部分(半分)を発光素子群71cで補完するようにずれている。
このように、3行n列の行列状をなす発光素子群71では、隣接する発光素子群71同士の間隔を、次の行の発光素子群71またはその次の行の発光素子群71で順次補完している。
複数の発光素子群71を例えばできる限り密に1つの行に配置するのには限界が生じるが、複数の発光素子群71を前述したようにずらして配置することにより、これらの発光素子群71の配置密度をより高いものとすることができる。これにより、1つの発光素子群71内の8つの発光素子74がずれて配置されていることと相まって、画像を記録媒体Pに記録した際、その記録媒体Pに対する記録密度がより高くなる。よって、解像度がより高く、多階調で、色再現性が良く、より鮮明な画像が担持された記録媒体Pが得られる。
なお、1つの発光素子群71の同一行(発光素子行)に属する発光素子74については、同一のタイミングで点灯/消灯する。前記回路基板では、このような制御を行なうよう構成されている。
また、前述したレンズアレイ6のレンズ64同士もこれと同様のずれ量となっている。
図6に示すように、各発光素子74は、それぞれ、有機EL素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)で構成されている。
図6に示す発光素子74は、基板741と、基板741上に設けられた陽極742と、陽極742上に設けられた有機EL層743と、有機EL層743上に設けられた陰極744と、各前記層742、743、744を覆うように設けられた保護層745とを備えている。
また、有機EL層743は、陽極742側から、正孔輸送層746、発光層747および電子輸送層748の順で積層された複数の層で構成される積層体となっている。
また、陽極742と陰極744との間に直流電圧が印加されると、これにより、発光層747において、電子輸送層748を介して輸送された電子と、正孔輸送層746を介して輸送された正孔とが再結合し、この再結合に際して放出されたエネルギーによりエキシトン(励起子)が生成し、エキシトンが基底状態に戻る際にエネルギー(蛍光やりん光)が放出される。すなわち、発光素子74(発光層747)が発光する。
本実施形態では、この発光素子74は、発光層747からの光Lを陽極742側に取り出して視認するボトムエミッション構造の素子となっている。したがって、この発光素子74は、基板741側の面が、レンズアレイ6側となるように、支持板72に支持される。
基板741は、発光素子74の支持体となるものであり、この基板741上に各前記層が形成されている。
基板741は、絶縁性を有するものであり、実質的に透明(無色透明、着色透明または半透明)とされている。このような材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレートのような樹脂材料や、石英ガラス、ソーダガラスのようなガラス材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
陽極742は、有機EL層743(後述する正孔輸送層746)に正孔を注入する電極である。この陽極742の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物、Au、Pt、Ag、Cuまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を用いることができる。
陰極744は、有機EL層743(後述する電子輸送層748)に電子を注入する電極である。また、この陰極744は、陰極744側に漏れた光Lを陽極742側に反射する反射膜としての機能も有している。これにより、レンズアレイ6側に向かう光Lの光量をより多く確保することができる。
陰極744の構成材料としては、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rbまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を用いることができる。
陽極742と陰極744との間には、有機EL層743が設けられている。有機EL層743は、前述したように、正孔輸送層746と、発光層747と、電子輸送層748とを備え、これらがこの順で陽極742上に形成されている。
正孔輸送層746は、陽極742から注入された正孔を発光層747まで輸送する機能を有するものである。
正孔輸送層746の構成材料(正孔輸送材料)は、正孔輸送能力を有するものであれば、いかなるものであってもよいが、共役系の化合物であるのが好ましい。共役系の化合物は、その特有な電子雲の広がりによる性質上、極めて円滑に正孔を輸送できるため、正孔輸送能力に特に優れる。
このような正孔輸送材料としては、例えば、1,1−ビス(4−ジ−パラ−トリアミノフェニル)シクロへキサンのようなアリールシクロアルカン系化合物、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミンのようなアリールアミン系化合物、N,N,N’,N’−テトラフェニル−パラ−フェニレンジアミンのようなフェニレンジアミン系化合物、トリアゾールのようなトリアゾール系化合物、イミダゾールのようなイミダゾール系化合物、1,3,4−オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、アントラセンのようなアントラセン系化合物、フルオレノンのようなフルオレノン系化合物、ポリアニリンのようなアニリン系化合物、フタロシアニンのようなフタロシアニン系化合物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電子輸送層748は、陰極744から注入された電子を発光層747まで輸送する機能を有するものである。
電子輸送層748の構成材料(電子輸送材料)としては、例えば、1,3,5−トリス[(3−フェニル−6−トリ−フルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ1)のようなベンゼン系化合物(スターバースト系化合物)、ナフタレンのようなナフタレン系化合物、フェナントレンのようなフェナントレン系化合物、クリセンのようなクリセン系化合物、ペリレンのようなペリレン系化合物、アントラセンのようなアントラセン系化合物、オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、トリアゾールのようなトリアゾール系化合物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、発光層747としては、電圧印加時に陽極742側から正孔を、また、陰極744側から電子を注入することができ、正孔と電子が再結合する場を提供できる構成材料により構成されるものであれば、いかなるものであってもよい。
このような発光層747の構成材料(発光材料)としては、1,3,5−トリス[(3−フェニル−6−トリ−フルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ1)、1,3,5−トリス[{3−(4−t−ブチルフェニル)−6−トリスフルオロメチル}キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ2)のようなベンゼン系化合物、フタロシアニン、銅フタロシアニン(CuPc)、鉄フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、トリス(8−ヒドロキシキノリノレート)アルミニウム(Alq)、ファクトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))のような低分子系のものや、オキサジアゾール系高分子、トリアゾール系高分子、カルバゾール系高分子のような高分子系のものが挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて、目的とする発光色を有する光Lを得ることができる。
本実施形態では、各発光素子74がいずれも赤色光を発光するように構成されている。ここで、赤色光を発光する発光層747としては、例えば、(4−ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(パラジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)およびナイルレッド等が挙げられる。なお、各発光素子74は、赤色光を発光するよう構成されているのに限定されず、他の色の単色光や白色光を発光するよう構成されていてもよい。このように、有機EL素子では、発光層747の構成材料に応じて当該発光層747が発する光Lを任意の色の単色光に適宜設定することができる。
保護層745は、発光素子74を構成する各層742、743、744を覆うように設けられている。この保護層745は、発光素子74を構成する各層742、743、744を気密的に封止し、酸素や水分を遮断する機能を有する。保護層745を設けることにより、発光素子74の信頼性の向上や、変質・劣化の防止等の効果が得られる。
保護層745の構成材料としては、例えば、基板741と同様の構成材料を用いることができる。
このような有機EL素子で各発光素子74がそれぞれ構成されている。これにより、発光素子74同士の間隔(ピッチ)を比較的小さく設定することができる。これにより、画像を記録媒体Pに記録した際、その記録媒体Pに対する記録密度が比較的高くなる。よって、より鮮明な画像が担持された記録媒体Pが得られる。
なお、各発光素子74の外周側には、それぞれ、光Lの広がりを防止するためのリフレクタのような光路調整部材を設けてもよい。
図3に示すように、レンズアレイ6と発光素子アレイ7との間には、遮光部材8が設置されている。この遮光部材8は、隣接する発光素子群71同士間の光Lのクロストークを防止するものである。このように、本実施形態のラインヘッド13は、光の出射面643を凸曲面62とする複数のレンズ64を有するレンズアレイ6と、発光素子アレイ7と、レンズアレイ6と発光素子アレイ7との間に後述するような遮光部材8とを有するものである。このように、遮光部材8をレンズアレイ6と発光素子アレイ7との間に設けることにより、各発光素子群71から照射された光Lが、各発光素子群71に対応する各レンズ64に確実に入射させることができる。これにより、各レンズ64に入射した光L同士が、レンズアレイ6中で干渉するのを確実に防止することができる。さらに、レンズアレイ6は、前述したように、出射面63側に凸曲面62を有するものである。このような形状を有する各レンズ64では、各凸曲面62から出射される光Lが、近接する各凸曲面62から出射された光Lと干渉するのが抑制される。結果として、このような構成のラインヘッド13では、クロストークの発生が確実に抑えられ、得られる像が鮮明なものとなる。
遮光部材8は、外形が長尺なブロック体で構成されている。このブロック体で構成された遮光部材8には、当該遮光部材8を図3中上下方向(厚さ方向)に貫通する複数の貫通孔84が形成されている。また、遮光部材8は、遮光部材8が有する貫通孔84の上面81側に、貫通孔84の径が縮径した貫通孔84’を有する縮径部が設けられている。これらの貫通孔84、84’は、それぞれ、各レンズ64に対応した位置に配置され、発光素子群71からそれに対応するレンズ64までの光路を形成する。また、各貫通孔84、84’は、平面視で円形をなしており、その内側に、当該貫通孔84に対応する発光素子群71の8つの発光素子74を包含している。
また、遮光部材8は、その横断面形状が長方形となっている。すなわち、遮光部材8は、その上面81と下面82とが平行であり、側面83同士も平行となっている。上面81は、レンズアレイ6の下面61に当て付けられている。すなわち、遮光部材8が有する縮径部はレンズアレイ6の下面61と接するものである。また、下面82は、発光素子アレイ7の支持板72の上面722に当て付けられている。上面81および下面82は、少なくとも一方が例えば接着(接着剤や溶媒による接着)により固定されていてもよい。
各貫通孔84、84’は、それぞれ、当該貫通孔84、84’に対応するレンズ64の下面61と、発光素子アレイ7の上面722とにより、両端が封止されたものとなる。すなわち、ラインヘッド13では、各貫通孔84、84’の内周面841、841’と、当該貫通孔84、84’に対応するレンズ64の下面61と、発光素子アレイ7の上面722とにより、閉空間が形成される。
各発光素子74から光Lが発せられた際、その光Lは、対応する閉空間(貫通孔84、84’)を介して、その閉空間を画成するレンズ64に確実に入射する。このように、発光素子74からの光Lは、その発光素子74に対応するレンズ64のみに入射し、例えば隣接する他のレンズ64に入射するのが防止される。すなわち、隣接する発光素子群71同士間の光Lのクロストークが確実に防止される。特に、本実施形態の遮光部材8は、遮光部材8の上面81側に、遮光部材8が有する貫通孔84の径が縮径した貫通孔84’を有する縮径部が設けられたものである。これにより、各凸曲面62の周辺部に入射する光の量を減らすことが出来る。これにより、各レンズ64による収差を減少させることができ、結像スポットのボケを減らすことができる。
また、遮光部材8は、少なくとも各貫通孔84、84’の内周面841、841’が黒色、茶褐色、紺色等の暗色となっているのが好ましい。これにより、光Lが貫通孔84、84’を通過する際、その貫通孔84、84’の内周面841、841’で反射するのを防止することができる。よって、光Lが内周面841、841’で反射した場合の、その反射した光Lが他のレンズ64へ入射するのを防止することや、他のレンズ64に入射するには至らないまでも、光Lが受光面111の結像するべき部分に結像せずに像ボケが生じるのを防止することができる。
また、前述したように、遮光部材8は、その上面81および下面82がそれぞれレンズアレイ6および発光素子アレイ7に当て付けられた状態で固定されている。この遮光部材8の厚さは、一定であるため、レンズアレイ6と発光素子アレイ7との間の距離であるギャップ長が規制される。これにより、レンズアレイ6の各レンズ64の凸曲面62と発光素子アレイ7の各発光素子群71との図3中上下方向の位置決めがなされる。このように、遮光部材8は、前記ギャップ長を規制するスペーサとしても機能している。
各レンズ64の凸曲面62とそれに対応する発光素子群71との距離は、受光面111上の集光点642の図3中の上下方向の位置を定める上で重要な条件(要素)である。この距離は、スペーサとしても機能する遮光部材8によって、確実に規制されているため、高精度で、信頼性の高い画像形成装置1が得られる。
また、遮光部材8は、複数の遮光部材の積層体で構成されたものであるのが好ましい。各遮光部材の厚さ、および積層枚数を調整することにより、レンズアレイ6と発光素子アレイ7との間の距離であるギャップ長を容易に調整することができる。これにより、ラインヘッド13は、各レンズ64の設計を変更することなく、画像形成装置1の仕様に合わせて容易に結像距離を変更することが可能となる。
なお、遮光部材8の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、支持板72と同様の構成材料を用いることができる。
また、遮光部材8が有する縮径部は、遮光部材8の上面81側に設けられ、レンズアレイ6と接するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような縮径部は、遮光部材8の上面81と下面82との間の任意の位置に設けられたものであってもよい。
図2、図3に示すように、レンズアレイ6と発光素子アレイ7と遮光部材8は、一括してケーシング9に収納されている。このケーシング9は、枠部材(ケーシング本体)91と、枠部材91の下側を覆う蓋部材(裏蓋)92と、枠部材91と蓋部材92とを一括して挟持する複数のクランプ部材93とを有している(図3参照)。
図2、図5に示すように、枠部材91は、全体形状が長尺なものである。
図3に示すように、枠部材91は、その幅が図3中下方から上方に向かって、段階的に減少している。この枠部材91は、幅が最大の部分と幅が1段階減少した部分とを有しており、これらの部分の境界部に肩部916が形成されている。
また、枠部材91には、その上側および下側に開口する内腔部911が形成されている。この内腔部911の幅は、図3中下方から上方に向かって、段階的に減少している。すなわち、内腔部911は、幅が最大の最大幅部912と、最大幅部912の上方に位置し、幅が最小の最小幅部914と、最大幅部912と最小幅部914との間に位置する中間幅部913とを有している。
最小幅部914には、レンズアレイ6と遮光部材8とがそれぞれはめ込まれており、これらが例えば接着剤で固定されている。これにより、レンズアレイ6と遮光部材8とが枠部材91に一括して保持され、レンズアレイ6と遮光部材8との主走査方向および副走査方向の位置決めがなされる。
最大幅部912には、発光素子アレイ7がはめ込まれている。また、この発光素子アレイ7の支持板72の上面722は、最大幅部912と中間幅部913との境界部(段差部)915と、遮光部材8の下面82とに当て付いて(当接して)いる。このような状態の発光素子アレイ7を、蓋部材92が下方から支持している。
蓋部材92は、その上部に収納部73が挿入される凹部922を有する長尺部材で構成されている。この蓋部材92の縁部には、上方に向かって突出した凸条921が形成されている。凸条921は、蓋部材92が枠部材91の最大幅部912内に収納された状態で、枠部材91の境界部915との間で、発光素子アレイ7の支持板72の下面721の縁部を挟持している。
さらに、各クランプ部材93によって、蓋部材92が上方に押し付けられている。これにより、蓋部材92が枠部材91に固定される。また、押し付けられた蓋部材92によって、発光素子アレイ7と遮光部材8とレンズアレイ6との主走査方向、副走査方向および図3中上下方向のそれぞれの位置関係が固定される。
図5に示すように、複数(本実施形態では5つ)クランプ部材93は、主走査方向に等間隔に配置されている。これにより、枠部材91と蓋部材92とを主走査方向に均一に挟持することができる。
図3に示すように、各クランプ部材93は、それぞれ、金属板を全体形状がほぼコ字状をなすように塑性変形させたものである。このクランプ部材93の両端部は、それぞれ、内側に曲げられており、爪部931を形成している。各爪部931は、それぞれ、枠部材91の肩部916に係合している。
また、クランプ部材93の中間部には、上向きにアーチ状に湾曲した湾曲部932が形成されている。この湾曲部932の頂部は、蓋部材92の下面に当接している。また、この状態で、枠部材91の肩部916に係合している各爪部931により、湾曲部932の両端側がそれぞれ上方に引張られている。これにより、湾曲部932が弾性変形し、蓋部材92を上方に付勢する。
このような構成のクランプ部材93により、蓋部材92を枠部材91側に確実に押し付けることができる。
なお、枠部材91と蓋部材92とを挟持している各クランプ部材93をそれぞれ取り外した場合には、枠部材91から蓋部材92を取り外すことができる。これにより、発光素子アレイ7の交換、修理等のメンテナンスを施すことができる。
また、枠部材91および蓋部材92の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、支持板72と同様の構成材料を用いることができる。クランプ部材93の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼が挙げられる。また、クランプ部材93は、硬質樹脂材料で構成されていてもよい。
さらに、図5に示すように、枠部材91は、その両端部にそれぞれ設けられたスペーサ94を有している。各スペーサ94は、それぞれ、受光面111とレンズアレイ6との距離を規制するものであり、感光ドラム11側に向かって突出したピン941と、ピン941の端部に固定された当接部942とで構成されている。
ピン941は、枠部材91と一体的に形成された柱状をなすものである。
当接部942は、感光ドラム11の非感光領域112に当接する当接面943を有している。この当接面943は、感光ドラム11が回転した際、非感光領域112に対して摺動する。
当接部942の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、支持板72と同様の構成材料を用いることができる。
また、当接部942の当接面943には、例えば、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素系樹脂を被覆するような摩擦低減処理が施されているのが好ましい。これにより、感光ドラム11が回転した際の非感光領域112と当接面943との間の摺動抵抗を低減することができる。
各スペーサ94の裏側には、それぞれ、コイルバネ95が設置されている。各コイルバネ95により、枠部材91が感光ドラム11側へ付勢される。これにより、当接部942の当接面943が感光ドラム11の非感光領域112に確実に押し付けられる。また、例えば振動や衝撃が画像形成装置1に加わった場合に、各当接面943と非感光領域112とが瞬間的に離間するのも防止することができる。
ラインヘッド13では、感光ドラム11に当接するスペーサ94と、スペーサ94を押し付けるコイルバネ95とにより、受光面111とレンズアレイ6との距離が規制される。これにより、受光面111とレンズアレイ6との図5中上下方向の位置決めがなされる。
このように、各スペーサ94と各コイルバネ95とは、受光面111とレンズアレイ6との距離を規制する位置決め手段として機能している。
なお、当接部942は、回転する非感光領域112に対して摺動するものに限定されず、例えば、非感光領域112に接触して回転するローラで構成してもよい。
レンズアレイ6の上面63には、防汚処理が施されていてもよい。この防汚処理としては、上面63に汚れが付着するのを防止または抑制する処理と、上面63に汚れが付着してもその汚れを容易に除去するの可能な処理とが挙げられる。このような防汚処理としては、例えば、上面63に含フッ素シラン化合物を例えばディッピング法で塗布する方法が挙げられる(例えば、特開2005−3817号公報参照)。
また、レンズアレイ6の上面63には、防傷処理が施されていてもよい。防傷処理としては、例えば、上面63にC14とCとを主材料とする層を高周波プラズマCVD法等の気相成膜法により形成する方法が挙げられる(例えば、特開2006−133420号公報参照)。
また、このような防汚処理や防傷処理をレンズアレイ6の上面63に施す際、当該上面63が平坦面であるため、その作業を容易に行なうことができる。また、上面63が平坦面であるため、防汚処理や防傷処理で形成される層を、上面63に均一に形成することができる。
次に、ラインヘッド13の作動、すなわち、各発光素子74の発光タイミングの一例について、図7〜図12を参照しつつ説明する。なお、各発光素子群列の作動は、同じであるため、以下、1列目に位置する発光素子群列(発光素子群71a〜71c)の作動について代表的に説明する。また、前述したように、発光素子群71aに属する8つの発光素子74に、それぞれ、1番〜8番の番号を付与する。発光素子群71bに属する8つの発光素子74にも同様に、9番〜16番の番号を付与する。発光素子群71cに属する8つの発光素子74にも同様に、17番〜24番の番号を付与する。また、以下の説明では、発光素子74に付与した各番号と、スポット(潜像)Qに付与した各番号とが対応している。
ラインヘッド13が作動するときには、感光ドラム11が所定の速度で等速回転している。
まず、図7に示すように、1番、3番、5番、7番の発光素子74がそれぞれ発光する。その後、瞬時に各発光素子74がそれぞれ消灯する。また、これらの発光素子74の発光により、感光ドラム11の受光面111に各発光素子74に対応した4つのスポットQ(集光点642)が形成される。各スポットQは、それぞれ、微少な面積を持ったものである。
4つのスポットQは、それぞれ、レンズ64aを介して、1番、3番、5番、7番の発光素子74と反転した位置に形成される。
換言すれば、図7中の最も右側に位置する1番の発光素子74に対応する1番のスポットQは、図7中の最も左側に位置する。3番のスポットQは、1番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。5番のスポットQは、3番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。7番のスポットQは、5番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。
次に、感光ドラム11の回転に同期して(連動して)、2番、4番、6番、8番の発光素子74がそれぞれ発光する(図8参照)。その後、瞬時に各発光素子74がそれぞれ消灯する。また、これらの発光素子74の発光により、感光ドラム11の受光面111に各発光素子74に対応した4つのスポットQがさらに形成される。
感光ドラム11は回転しているため、これらの4つのスポットQは、それぞれ、2番、4番、6番、8番のスポットQの間に形成される。これにより、1番〜8番のスポットQが図8中左側から順に、主走査方向に一直線状に配置されることとなる。
次に、感光ドラム11の回転に同期して、9番、11番、13番、15番の発光素子74がそれぞれ発光する(図9参照)。その後、瞬時に各発光素子74がそれぞれ消灯する。また、これらの発光素子74の発光により、感光ドラム11の受光面111に各発光素子74に対応した4つのスポットQがさらに形成される。
これらの4つのスポットQは、それぞれ、8番のスポットQの主走査方向の右側に形成される。9番のスポットQは、8番のスポットQの主走査方向の右側近傍に隣接して位置する。11番のスポットQは、9番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。13番のスポットQは、11番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。15番のスポットQは、13番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。
次に、前記と同様に、10番、12番、14番、16番の発光素子74がそれぞれ発光する(図10参照)。その後、瞬時に各発光素子74がそれぞれ消灯する。また、これらの発光素子74の発光により、感光ドラム11の受光面111に各発光素子74に対応した4つのスポットQがさらに形成される。これにより、1番〜16番のスポットQが図10中左側から順に、主走査方向に一直線状に配置されることとなる。
次に、前記と同様に、17番、19番、21番、23番の発光素子74がそれぞれ発光する(図11参照)。その後、瞬時に各発光素子74がそれぞれ消灯する。また、これらの発光素子74の発光により、感光ドラム11の受光面111に各発光素子74に対応した4つのスポットQがさらに形成される。
17番のスポットQは、16番のスポットQの主走査方向の右側近傍に隣接して位置する。19番のスポットQは、17番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。21番のスポットQは、19番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。23番のスポットQは、21番のスポットQの主走査方向の右側に間隙を介して隣接して位置する。
次に、前記と同様に、18番、20番、22番、24番の発光素子74がそれぞれ発光する(図12参照)。その後、瞬時に各発光素子74がそれぞれ消灯する。また、これらの発光素子74の発光により、感光ドラム11の受光面111に各発光素子74に対応した4つのスポットQがさらに形成される。これにより、1番〜24番のスポットQが図12中左側から順に、主走査方向に一直線状に配置されることとなる。
このように、ラインヘッド13は、光の出射面を凸曲面とする複数のレンズ64を有するレンズアレイ6と、レンズアレイ6と発光素子アレイ7との間に遮光部材8とを有するものである。
また、ラインヘッド13では、1つの発光素子群71内で、それに属する2つの発光素子行同士の発光素子74を発光タイミングをずらして作動させており、さらに、1つの発光素子群列で、発光素子群71同士を発光タイミングをずらして作動させている。
さらに、前述したように、複数の発光素子群71は、高密度に配置されており、1つの発光素子群71内でも、それに属する複数の発光素子74が高密度に配置されている。
ラインヘッド13では、これらの要件の相乗効果で、クロストークの発生が確実に抑えられ、受光面111上に複数の微小なスポットQを高密度に形成することができる。よって、より鮮明な画像が得られるとともに、高精度で、信頼性や耐久性の高い画像形成装置1が得られる。
以上、本発明のラインヘッドおよび画像形成装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、ラインヘッドおよび画像形成装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、レンズアレイは、複数のレンズが3行n列の行列状に配置さているのに限定されず、例えば、2行n列、4行n列等の行列状に配置されていてもよい。
また、レンズアレイでは、1つの列に属するレンズのうちの少なくとも2つのレンズ同士が互いに焦点距離が異なっている。この焦点距離を変える手段としては、レンズ同士の凸曲面の曲率半径(形状)を変える手段に限定されず、例えば、レンズ同士を屈折率が異なる材料で構成する手段を採ってもよい。レンズ同士を屈折率が異なる材料で構成する場合、例えば、一方のレンズをアクリル系樹脂で構成し、他方のレンズをポリエステル系樹脂で構成することができる。また、焦点距離を変える他の手段としては、例えば、レンズの凸曲面と発光素子との距離を変える手段が挙げられる。
また、上述した実施形態では、1つのレンズに対して、1つの発光素子群が設けられているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、1つのレンズに対して、1つの発光素子が設けられたものであってもよい。
また、1つの発光素子群を構成する発光素子の設置数は、8つに限定されず、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、9つ以上であってもよい。
また、各発光素子群では、それぞれ、発光素子が行列状に配置されているのに限定されず、例えば、行列状とは異なる任意の形状に配置されていてもよい。例えば、1つの発光素子群が3つの発光素子で構成されている場合、これら3つの発光素子が、各中心を結んだ線が三角形をなすように配置されていてもよい。
また、各発光素子は、それぞれ、有機EL素子で構成されているに限定されず、例えば、発光ダイオード(LED)で構成されていてもよい。
本発明の画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 図1に示す画像形成装置が有する本発明のラインヘッドの部分断面斜視図である。 図2中のA−A線断面図である。 図2に示すラインヘッドの平面図である。 図1に示す画像形成装置のラインヘッドおよび感光体付近の部分縦断面図 である。 図2に示すラインヘッドの有機EL素子の構成例を示す縦断面図である。 図2に示すラインヘッドの経時的な作動状態を示す概略斜視図である。 図2に示すラインヘッドの経時的な作動状態を示す概略斜視図である。 図2に示すラインヘッドの経時的な作動状態を示す概略斜視図である。 図2に示すラインヘッドの経時的な作動状態を示す概略斜視図である。 図2に示すラインヘッドの経時的な作動状態を示す概略斜視図である。 図2に示すラインヘッドの経時的な作動状態を示す概略斜視図である。
符号の説明
1…画像形成装置 6…レンズアレイ 61…下面(入射面) 62…凸曲面 63…上面(出射面) 64、64a、64b、64c…レンズ 641…レンズ軸 642…集光点(焦点) 643…出射面 65…レンズ支持部 7…発光素子アレイ 71、71a、71b、71c、71d…発光素子群(発光素子グループ) 72…支持板(ヘッド基板) 721…下面 722…上面 73…収納部 74…発光素子 741…基板 742…陽極 743…有機EL層 744…陰極 745…保護層 746…正孔輸送層 747…発光層 748…電子輸送層 8…遮光部材 81…上面 82…下面 83…側面 84、84’…貫通孔 841、841’…内周面 9…ケーシング 91…枠部材(ケーシング本体) 911…内腔部 912…最大幅部 913…中間幅部 914…最小幅部 915…境界部(段差部) 916…肩部 917…リブ 918…面 92…蓋部材(裏蓋) 921…凸条 922…凹部 93…クランプ部材 931…爪部 932…湾曲部 94…スペーサ 941…ピン 942…当接部 943…当接面 95…コイルバネ 10…画像形成ユニット 10C、10K、10M、10Y…画像形成ステーション 11…感光ドラム(感光体) 111…受光面 112…非感光領域 12…帯電ユニット 13…ラインヘッド(露光ユニット) 14…現像装置 15…クリーニングユニット 151…クリーニングブレード 20…転写ユニット 21…中間転写ベルト 22…一次転写ローラ 23…駆動ローラ 24…従動ローラ 25…二次転写ローラ 26…クリーニングユニット 261…クリーニングブレード 30…定着ユニット 301…定着ローラ 302…加圧ローラ 40…搬送機構 41…レジストローラ対 42、43、44…搬送ローラ対 50…給紙ユニット 51…給紙カセット 52…ピックアップローラ P…記録媒体 Q…スポット(潜像) L…光

Claims (14)

  1. 外形が長尺状をなすレンズ支持部と、該レンズ支持部に支持され、その長手方向を主走査方向とし、幅方向を副走査方向としたとき、前記主走査方向に複数列配置され、前記副走査方向に複数行配置され、光の出射面を凸曲面とする複数のレンズとを有するレンズアレイと、
    前記レンズアレイの光の入射側に、各前記レンズに対して少なくとも1つ設けられた発光素子と、
    前記レンズアレイと前記発光素子との間に配置され、前記各レンズに対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔を有する遮光部材とを備え、
    前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち行によってレンズの面形状が互いに異なるものであることを特徴とするラインヘッド。
  2. 前記面形状が互いに異なる前記レンズ同士は、いずれも前記凸曲面が球面であり、かつ、その曲率半径が互いに異なるものである請求項1に記載のラインヘッド。
  3. 1つの列に属する互いに隣接した2つの前記レンズ同士は、前記主走査方向にずれて配置されている請求項1または2に記載のラインヘッド。
  4. 前記各レンズは、それぞれ、樹脂および/またはガラスで構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のラインヘッド。
  5. 前記レンズアレイは、前記レンズ支持部と前記各レンズとが一体成形された一体成形体で構成されている請求項1ないし4のいずれかに記載のラインヘッド。
  6. 1つの列に属する複数の前記レンズのそれぞれに対応する前記発光素子は、互いに時間差をおいて発光する請求項1ないし5のいずれかに記載のラインヘッド。
  7. 前記発光素子は、1つの前記レンズに対し複数設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載のラインヘッド。
  8. 前記各発光素子は、それぞれ、有機エレクトロルミネッセンス素子である請求項1ないし7のいずれかに記載のラインヘッド。
  9. 前記ラインヘッドは、前記レンズアレイからの出射光を受光する感光体の受光面に対向して配置されるものであり、
    前記受光面と前記レンズアレイとの距離を規制する位置決め手段を有する請求項1ないし8のいずれかに記載のラインヘッド。
  10. 前記遮光部材は、前記貫通孔の一部に、前記貫通孔の径が縮径する縮径部を有するものである請求項1ないし9のいずれかに記載のラインヘッド。
  11. 前記縮径部は、前記遮光部材の前記レンズアレイ側に設けられたものである請求項10に記載のラインヘッド。
  12. 前記遮光部材は、積層体で構成されたものである請求項1ないし11のいずれかに記載のラインヘッド。
  13. 光を受光する受光面を有する感光体と、
    前記受光面に対向して配置されたラインヘッドとを有し、
    前記ラインヘッドは、
    外形が長尺状をなすレンズ支持部と、該レンズ支持部に支持され、その長手方向を主走査方向とし、幅方向を副走査方向としたとき、前記主走査方向に複数列配置され、前記副走査方向に複数行配置され、光の出射面を凸曲面とする複数のレンズとを有するレンズアレイと、前記レンズアレイの光の入射側に、1つの前記レンズに対して少なくとも1つ設けられた発光素子と、前記レンズアレイと前記発光素子との間に配置され、前記各レンズに対応する位置にそれぞれ設けられた貫通孔を有する遮光部材とを備え、
    前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち行によってレンズの面形状が互いに異なるものであることを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記複数のレンズは、1つの列に属する前記レンズのうち、前記感光体までの距離が最も短い位置に配置されたレンズの曲率半径が、同列に属する前記レンズの中で最も小さいものである請求項13に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011088384A (ja) * 2009-10-23 2011-05-06 Oki Data Corp 露光装置及び画像形成装置
JP2011128191A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Seiko Epson Corp 光源装置、光源装置の製造方法、および画像形成装置

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