JP2004326197A - 出願実績管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】特許等の出願実績管理システムにおいて、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとする。
【解決手段】部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにした(S12及びS14)。これにより、これらのファイル内における異動があった社員に関するデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【選択図】 図8
【解決手段】部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにした(S12及びS14)。これにより、これらのファイル内における異動があった社員に関するデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特許権等の知的財産権に関する出願実績を管理する出願実績管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、企業における知的財産部に配された端末やサーバが、各部署に配された端末から受信した特許等の出願計画数に関するデータと、実際に出願された件数とを比較して、出願実績を管理する出願実績管理システムがある。この種のシステムにおいて、社員の部署異動があった場合に、最新の人事・組織管理データに基づいて、各部署毎、各社員毎の出願の実績数を集計して、出願の計画数と実績数との差を算出するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−331599号公報(第8−9頁、図13−15)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に示されるようなシステムでは、社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れて知的財産部に連絡された場合に、異動前の部署における出願計画数及び出願実績数として既に反映されてしまった、該当の社員に関する異動日後の出願計画数及び出願実績数を、異動後の部署における出願計画数及び出願実績数に遡及して反映することができず、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができないという問題があった。とはいえ、社員の在籍部署を2つ以上前の部署に遡って変更できるようにすると、遡及変更処理が複雑になって、遡及変更処理に要する時間が長くなると共に、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことが困難になる。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができるようにすると共に、遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことが可能な出願実績管理システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、各部署における特許権等の知的財産権の出願計画を立案する計画者の側に配された計画者側端末と、企業における知的財産権を管理する部門の側に配された知的財産部門側端末とから構成され、計画者側端末と知的財産部門側端末とは通信回線を介して接続されており、計画者側端末は、各部署の出願計画に関するデータである計画データを知的財産部門側端末に送信する計画データ送信手段を備え、知的財産部門側端末は、計画者側端末から送信された計画データを受信する計画データ受信手段を備え、知的財産部門側端末が、実際に出願された件数と計画データ受信手段により受信した計画データに含まれる出願の計画数とを比較して、出願実績を管理する出願実績管理システムにおいて、計画データ送信手段により送信される計画データは、汎用の表計算ソフトで作成されたデータであり、知的財産部門側端末は、各部署から提出された出願候補の案件を管理する特許案件管理システムで作成された実績データを入力する実績データ入力手段と、計画データ受信手段により受信した計画データに基づいて、各部署における社員の在籍情報等からなる部署データファイルを作成する部署データファイル作成手段と、計画データ受信手段により受信した計画データと、実績データ入力手段により入力された実績データとに基づいて、各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータからなる個人別計画/実績データファイルを作成する個人別計画/実績データファイル作成手段と、社員の他部署への異動があった場合に、部署データファイル内における各部署の社員の在籍情報等のデータと、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数及び実績数に関するデータとの更新を行うデータ更新手段と、個人別計画/実績データファイル内のデータと、部署データファイル内のデータとに基づいて、出願の実績と計画との対比用の帳票を作成する帳票作成手段とをさらに備え、個人別計画/実績データファイル作成手段は、計画データを読み込む際に、計画データ中の部署計の欄に基づいて、行方向の読み込みのアット・エンド条件を判定し、部署データファイル作成手段により作成された部署データファイルには、各部署内の各社員が各月にその部署に在籍していたか否かを示す存在有無フラグが格納されており、データ更新手段は、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータにおいて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残し、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行い、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにしたものである。
【0007】
上記構成においては、データ更新手段が、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにした。これにより、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータにおいて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残すようにした。これにより、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合に、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0008】
さらにまた、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにした。これにより、これらのファイル内における異動があった社員に関するデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0009】
また、個人別計画/実績データファイル作成手段が、計画データを読み込む際に、計画データ中の部署計の欄に基づいて、行方向の読み込みのアット・エンド条件を判定するようにしたことにより、汎用の表計算ソフトで作成され、行方向の長さが略無制限の計画データを読み込む際におけるアット・エンド条件を容易に判定することができる。
【0010】
また、請求項2の発明は、各部署における特許等の知的財産権の出願計画を立案する計画者の側に配された計画者側端末と、企業における知的財産権を管理する部門の側に配された知的財産部門側端末とから構成され、計画者側端末と知的財産部門側端末とは通信回線を介して接続されており、計画者側端末は、各部署の出願計画に関するデータである計画データを知的財産部門側端末に送信する計画データ送信手段を備え、知的財産部門側端末は、計画者側端末から送信された計画データを受信する計画データ受信手段を備え、知的財産部門側端末が、実際に出願された件数と計画データ受信手段により受信した計画データに含まれる出願の計画数とを比較して、出願実績を管理する出願実績管理システムにおいて、知的財産部門側端末は、各部署から提出された出願候補の案件を管理する特許案件管理システムで作成された実績データを入力する実績データ入力手段と、計画データ受信手段により受信した計画データに基づいて、各部署における社員の在籍情報等からなる部署データファイルを作成する部署データファイル作成手段と、計画データ受信手段により受信した計画データと、実績データ入力手段により入力された実績データとに基づいて、各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータからなる個人別計画/実績データファイルを作成する個人別計画/実績データファイル作成手段と、社員の他部署への異動があった場合に、部署データファイル内における各部署の社員の在籍情報等のデータと、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数及び実績数に関するデータとの更新を行うデータ更新手段をさらに備え、部署データファイル作成手段により作成された部署データファイルには、各部署内の各社員が各月にその部署に在籍していたか否かを示す存在有無フラグが格納されており、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行い、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにしたものである。
【0011】
この構成においては、データ更新手段が、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにした。これにより、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにした。これにより、これらのファイル内における異動があった社員に関するデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の発明において、データ更新手段が、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータについて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残すようにしたものである。この構成においては、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合に、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明を適用した特許実績管理システム内におけるデータの流れを示す。この特許実績管理システム1(出願実績管理システム)は、企業内の知的財産部の側に配された知的財産部端末2(知的財産部門側端末)と、各部署における特許の推進委員の側に配された各推進委員端末3(計画者側端末)とから構成される。知的財産部端末2は、各推進委員端末3(計画者側端末)から送信された汎用の表計算ソフトのデータ形式の計画書データ4(計画データ)を通信回線を介して受信し、各部署から提出された出願候補の案件を管理する特許案件管理システム5で作成されたCSV形式の実績データ6をフロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ(図2中の28参照)で読み取る。そして、これらの計画書データ4と実績データ6とに基づいて、社員マスタ7、部署データファイル8(以下、部署データFという)、特許データファイル9(以下、特許データFという)等のファイルを作成又は更新すると共に、これらのファイルに基づいて個人別出願計画実績対比表10、部門別出願計画実績対比表等の帳票を作成する。
【0014】
図2は、上記特許実績管理システム1のハードウェア構成を示す。上記の知的財産部端末2と各推進委員端末3とは、LAN20(通信回線)を介して接続されている。知的財産部端末2は、装置全体の制御を行うCPU21と、各種のプログラムやデータを記憶したハードディスク22と、装置使用時に各種のプログラムやデータがローディングされるメモリ23と、各種の指示を入力するためのマウス、キーボード等からなる操作部24と、CRT、液晶ディスプレイ等の表示部25とを有している。また、知的財産部端末2は、各推進委員端末3との通信を行う際のデータ変換や通信制御を行う通信部26(計画データ受信手段)と、プリンタ29とのデータの入出力を行うためのプリンタ・インタフェース部27と、上記の特許案件管理システム5で作成されてフロッピー(登録商標)・ディスク内に格納された実績データ6を入力するためのフロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ28(実績データ入力手段)を有している。
【0015】
上記のハードディスク22には、本システム1の中核を構成する特許実績管理プログラム41(特許実績管理PG)、汎用の表計算ソフト42、各社員に関するマスタ情報を格納した社員マスタ7、各部署に関するマスタ情報を格納した部署マスタ43、各部署における社員の在籍情報等を格納した部署データF8、各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータ等を格納した個人別計画/実績データファイル44(個人別計画/実績データF)、及び特許案件管理システム5で作成された実績データ6に基づいて作成した特許データF9が格納されている。上記の特許実績管理PG41及びCPU21は、請求項における部署データファイル作成手段、個人別計画/実績データファイル作成手段、データ更新手段及び帳票作成手段に相当する。
【0016】
また、図に示されるように、各推進委員端末3も、知的財産部端末2と略同様な構成になっている。知的財産部端末2内のハードディスク32には、上記と同様な表計算ソフト42に加えて、各部署における特許の推進委員が各推進委員端末3において表計算ソフト42を使用して作成した自部署内の社員に関する特許出願の計画書データ4が格納されている。また、各推進委員端末3における通信部36は、請求項における計画データ送信手段に相当する。
【0017】
次に、図3を参照して、上記の各推進委員端末3から受信した計画書データ4とフロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ28で読み取った実績データ6とに基づいて、知的財産部端末2のハードディスク22内におけるどのファイルのレコードが作成・更新されるかについて説明する。知的財産部端末2のCPU21は、上記の計画書データ4に基づいて、各部所内の社員に部署異動があったか否かを判定し、その判定結果に基づいて、社員マスタ7及び部署データF8内のレコードの作成・更新を行う。また、上記の実績データ6に基づいて、特許データF9内のレコードの作成・更新を行う。さらにまた、知的財産部端末2のCPU21は、上記の実績データ6及び計画書データ4に基づいて、個人別計画/実績データF44内のレコードの作成・更新を行う。
【0018】
次に、図4を参照して、上記の知的財産部端末2のハードディスク22内に格納された各ファイル内のレコードの構成項目について説明する。部署マスタ43内のレコードは、部署コード、グループコード等のデータから構成される。個人別計画/実績データF44内のレコードは、各社員の社員番号51、年度内の出願の計画数52と実績数53、各月の出願計画数を記録した出願計画[0]〜[11]54、各月の出願実績数を記録した実績[0]〜[11]55等のデータから構成される。社員マスタ7内のレコードは、社員番号71、部署番号72等のデータから構成される。部署データF8内のレコードは、部署コード81、年度内に該当部署に在籍した社員の通算の数を表す通算メンバー数82、及び各社員の在籍情報等を記録したメンバー情報[0]〜[n]等のデータから構成される。このメンバー情報[0]〜[n]には、それぞれ該当部署に在籍した社員の社員番号84と、その社員が各月にその部署に在籍していたか否かを示す各月毎の存在有無フラグ85等が内包されている。また、特許データF9内のレコードは、パテント番号、出願社員番号[0]〜[4]等のデータから構成される。
【0019】
次に、図5を参照して、本特許実績管理システム1に採用されている計画書データ4の読込処理速度を速めるための工夫について説明する。図5は、計画書データ4の内容を印刷した出願推進計画書50を示す。知的財産部端末2のCPU21は、各推進委員端末3から送信された計画書データ4を読み込む際に、出願推進計画書50中の部署計の欄11に相当するデータを読み込むと、行方向のデータがアット・エンドに達したと判定する。これにより、汎用の表計算ソフトで作成され、行方向の長さが略無制限の計画書データ4を読み込む際におけるアット・エンド条件を容易に判定することができるので、計画書データ4の読込処理速度を速めることができる。
【0020】
次に、図6のフローチャート及び図7(a)(b)を参照して、社員の部署移動があった場合における異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数をより実態に合ったものとするための方法について説明する。知的財産部端末2のCPU21は、各推進委員端末3から新たに受信した計画書データ4と、既存の社員マスタ7内の該当社員に関する部署番号72のデータとに基づいて、社員の部署移動が発生したことを検出すると、個人別計画/実績データF44内の異動があった社員に関するレコード中の出願計画[0]〜[11]54及び実績[0]〜[11]55を参照して、異動月より前に該当社員の出願の計画数と実績数が何件あったかを集計する(S1)。その結果、実績数の集計値よりも計画数の集計値が多い場合には(S2でYES)、該当社員は、計画数の集計値から実績数の集計値を引いた数の計画数(未達成の計画数)を異動前の部署に置いていく(S3)。すなわち、CPU21が、該当社員の未達成の計画数を異動前の部署の計画数に反映する。
【0021】
これに対して、図7(b)に示されるように、異動月(11月)より前の実績数の集計値(2)が計画数の集計値(1)よりも多く(S4でYES)、かつ、異動月(11月)以降に該当社員の出願計画がある場合には(S5でYES)、CPU21は、図7(b)中の矢印Fに示されるように、その計画数を実績のあった月(10月)に移動する(S6)。具体的には、個人別計画/実績データF44内における該当社員の異動月以降の出願計画[0]〜[11]54の中に計画数があれば、その計画数を実績のあった月の出願計画[0]〜[11]54に移す。そして、それでも、異動月より前の実績数の集計値が計画数の集計値よりも多いときには、該当社員は、実績数の集計値から計画数の集計値を引いた数の実績数(余った実績数)を異動前の部署に置いていく(S7)。すなわち、CPU21が、該当社員の余った実績数を異動前の部署の実績数に反映する。また、図7(a)に示されるように、異動月(11月)より前の実績数の集計値(1)が計画数の集計値(1)と同じ場合には(S4でNO)、CPU21は、特に処理を行わない。そして、上記S2及びS4の判定結果がいずれの場合でも、CPU21は、該当社員の異動月以降の計画数を次部署(移動後の部署)の計画数に反映する(S8)。
【0022】
上記のようにしたことにより、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合でも、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署における出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0023】
次に、図8のフローチャートに加えて図9及び図10を参照して、社員の部署が遡及変更された場合における処理について説明する。知的財産部端末2のCPU21は、各推進委員端末3から新たに受信した計画書データ4と、既存の社員マスタ7内の該当社員に関する部署番号72のデータとに基づいて、社員の部署移動が発生したことを検出すると(S11)、図4に示される部署データF8内の異動前の部署に関するメンバー情報中の異動があった社員に関する各月の存在有無フラグ85を参照して、異動月以降の存在有無フラグ85が全て1(オン)か否かをチェックする(S12)。その結果、存在有無フラグ85中に0のフラグが含まれる場合は(S12でNO)、今回の部署の遡及変更処理が2つ前の部署に在籍していた期間も含めて行われようとしていると判断する。具体的には、図10に示されるように、現時点が11月1日で、該当社員がA部署からB部署に異動してきた日が7月1日になっていたときに、該当社員がB部署に在籍していた期間だけではなく、2つ前の部署であるA部署に在籍していた期間も含めた期間(6月1日以降の期間)について、該当社員がC部署に在籍していたように遡及変更しようとしていると判断する。そして、CPU21は、社員の部署異動情報を含む計画書データ4の修正を促すべく、表示部25上にワーニング情報を画面表示する(S14)。
【0024】
これに対して、異動月以降の存在有無フラグ85が全て1の場合には(S12でYES)、部署データF8内の異動後の部署(次部署)に関するメンバー情報中の異動があった社員に関する各月の存在有無フラグ85のうち、異動月以降の存在有無フラグ85を全て1に遡及変更し、また、部署データF8内の異動前の部署(前部署)に関するメンバー情報中の異動があった社員に関する各月の存在有無フラグ85のうち、異動月以降の存在有無フラグ85を全て0に遡及変更する(S13)。具体的には、図9に示されるように、現時点が11月1日で、該当社員がA部署からB部署に異動してきた日が7月1日になっていたときに、該当社員がB部署に在籍していた期間(9月1日以降の期間)のみについて、該当社員がC部署に在籍していたように遡及変更するようなケースである。
【0025】
上記のように、部署に関する遡及変更処理に制限を設けた理由は、2つ前の部署に在籍していた期間も含めた遡及変更処理を行うと、遡及変更処理に要する時間が長くなると共に、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保つことが難しいからである。具体的には、図10に示されるように、2つ前の部署であるAの部署に在籍していた期間も含めたC部署への遡及変更処理を認めると、遡及変更処理に伴って、6月以降のC部署の存在有無フラグ85が全て1になり、6月以降のB部署の存在有無フラグ85が全て0に変更される。しかし、上記図8中のS13の処理において0に変更されるのは、直前の部署であるB部署の存在有無フラグ85だけであるので、図10中の90に示されるように、6月分の存在有無フラグ85については、C部署のフラグ85だけではなく、A部署のフラグ85も1になってしまう。本特許実績管理システム1では、上記のように、2つ前の部署に在籍していた期間も含めた遡及変更処理を防ぐことにより、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保持している。
【0026】
図11は、上記の個人別計画/実績データF44、部署データF8等のファイルに含まれるレコードに基づいて作成した出願計画実績対比表の1つである個人別出願計画実績対比表10を示す。この個人別出願計画実績対比表10を含む出願計画実績対比表の内容は、汎用の表計算ソフト42のデータ形式で作成されたファイルに格納されて、各部署に配布される。これにより、各出願計画実績対比表の内容の利用・修正等が容易となる。
【0027】
上述したように、本実施形態による特許実績管理システム1によれば、処理時点の月よりも遡って、部署データF8及び個人別計画/実績データF44内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにしたことにより、知的財産部への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、個人別計画/実績データF44内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータについて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残すようにした。これにより、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合でも、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署における出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0028】
さらにまた、部署データF8内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグ85に基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データF8及び個人別計画/実績データF44内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐようにしたことにより、これらのファイル内におけるデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0029】
また、計画書データ4を読み込む際に、計画書データ4中の部署計の欄に相当するデータに基づいて、行方向の読み込みのアット・エンド条件を判定するようにしたことにより、汎用の表計算ソフト42で作成され、行方向の長さが略無制限の計画書データ4を読み込む際におけるアット・エンド条件を容易に判定することができる。
【0030】
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、本実施形態では、特許案件管理システム5で作成されてフロッピー(登録商標)・ディスク内に格納された実績データ6をフロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ28によって読み取ったが、特許案件管理システムと知的財産部端末とを通信回線で接続して、知的財産部端末が通信回線を介して特許案件管理システムで作成された実績データを受信するようにしてもよい。また、上記実施形態では、汎用の表計算ソフトのデータ形式で計画書データ4を作成したが、計画書データのデータ形式はこれに限られない。
【0031】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにしたことにより、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータについて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残すようにした。これにより、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合でも、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署における出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0032】
さらにまた、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐようにしたことにより、これらのファイル内におけるデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0033】
また、計画データを読み込む際に、計画データ中の部署計の欄に基づいて、行方向の読み込みのアット・エンド条件を判定するようにしたことにより、汎用の表計算ソフトで作成され、行方向の長さが略無制限の計画データを読み込む際におけるアット・エンド条件を容易に判定することができる。
【0034】
また、請求項2の発明によれば、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにしたことにより、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐようにしたことにより、これらのファイル内におけるデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0035】
また、請求項3の発明によれば、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合でも、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による特許実績管理システム内におけるデータの流れを示す図。
【図2】上記特許実績管理システムのハードウェア構成図。
【図3】図1中の計画書データと実績データとに基づいて知的財産部端末内における各ファイルのレコードの作成・更新を行う様子を示す図。
【図4】上記知的財産部端末内における各ファイルのレコードの構成項目を示す図。
【図5】上記計画書データの内容を印刷した出願推進計画書を示す図。
【図6】上記特許実績管理システムにおいて、社員の部署移動があった場合における異動前の部署と異動後の部署との間の出願計画数と出願実績数の割振り処理を示すフローチャート。
【図7】(a)(b)は、それぞれ異動月より前の実績数が計画数と同じ場合と、実績数が計画数よりも多い場合の処理を示す図。
【図8】上記特許実績管理システムにおいて、社員の部署が遡及変更された場合における処理を示すフローチャート。
【図9】社員の部署が前部署に在籍していた期間のみについて遡及変更された場合における各部署の存在有無フラグの状態を示す図。
【図10】社員の部署が前部署に在籍していた期間だけではなく、2つ前の部署に在籍していた期間も含めて遡及変更された場合における各部署の存在有無フラグの状態を示す図。
【図11】図1中の個人別出願計画実績対比表を示す図。
【符号の説明】
1 特許実績管理システム
2 知的財産部端末(知的財産部門側端末)
3 各推進委員端末(計画者側端末)
4 計画書データ(計画データ)
5 特許案件管理システム
6 実績データ
20 LAN(通信回線)
21 CPU(部署データファイル作成手段、個人別計画/実績データファイル作成手段、データ更新手段、帳票作成手段)
26 通信部(計画データ受信手段)
28 フロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ(実績データ入力手段)
36 通信部(計画データ送信手段)
41 特許実績管理PG(部署データファイル作成手段、個人別計画/実績データファイル作成手段、データ更新手段、帳票作成手段)
42 表計算ソフト
【発明の属する技術分野】
本発明は、特許権等の知的財産権に関する出願実績を管理する出願実績管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、企業における知的財産部に配された端末やサーバが、各部署に配された端末から受信した特許等の出願計画数に関するデータと、実際に出願された件数とを比較して、出願実績を管理する出願実績管理システムがある。この種のシステムにおいて、社員の部署異動があった場合に、最新の人事・組織管理データに基づいて、各部署毎、各社員毎の出願の実績数を集計して、出願の計画数と実績数との差を算出するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−331599号公報(第8−9頁、図13−15)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に示されるようなシステムでは、社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れて知的財産部に連絡された場合に、異動前の部署における出願計画数及び出願実績数として既に反映されてしまった、該当の社員に関する異動日後の出願計画数及び出願実績数を、異動後の部署における出願計画数及び出願実績数に遡及して反映することができず、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができないという問題があった。とはいえ、社員の在籍部署を2つ以上前の部署に遡って変更できるようにすると、遡及変更処理が複雑になって、遡及変更処理に要する時間が長くなると共に、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことが困難になる。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができるようにすると共に、遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことが可能な出願実績管理システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、各部署における特許権等の知的財産権の出願計画を立案する計画者の側に配された計画者側端末と、企業における知的財産権を管理する部門の側に配された知的財産部門側端末とから構成され、計画者側端末と知的財産部門側端末とは通信回線を介して接続されており、計画者側端末は、各部署の出願計画に関するデータである計画データを知的財産部門側端末に送信する計画データ送信手段を備え、知的財産部門側端末は、計画者側端末から送信された計画データを受信する計画データ受信手段を備え、知的財産部門側端末が、実際に出願された件数と計画データ受信手段により受信した計画データに含まれる出願の計画数とを比較して、出願実績を管理する出願実績管理システムにおいて、計画データ送信手段により送信される計画データは、汎用の表計算ソフトで作成されたデータであり、知的財産部門側端末は、各部署から提出された出願候補の案件を管理する特許案件管理システムで作成された実績データを入力する実績データ入力手段と、計画データ受信手段により受信した計画データに基づいて、各部署における社員の在籍情報等からなる部署データファイルを作成する部署データファイル作成手段と、計画データ受信手段により受信した計画データと、実績データ入力手段により入力された実績データとに基づいて、各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータからなる個人別計画/実績データファイルを作成する個人別計画/実績データファイル作成手段と、社員の他部署への異動があった場合に、部署データファイル内における各部署の社員の在籍情報等のデータと、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数及び実績数に関するデータとの更新を行うデータ更新手段と、個人別計画/実績データファイル内のデータと、部署データファイル内のデータとに基づいて、出願の実績と計画との対比用の帳票を作成する帳票作成手段とをさらに備え、個人別計画/実績データファイル作成手段は、計画データを読み込む際に、計画データ中の部署計の欄に基づいて、行方向の読み込みのアット・エンド条件を判定し、部署データファイル作成手段により作成された部署データファイルには、各部署内の各社員が各月にその部署に在籍していたか否かを示す存在有無フラグが格納されており、データ更新手段は、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータにおいて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残し、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行い、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにしたものである。
【0007】
上記構成においては、データ更新手段が、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにした。これにより、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータにおいて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残すようにした。これにより、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合に、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0008】
さらにまた、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにした。これにより、これらのファイル内における異動があった社員に関するデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0009】
また、個人別計画/実績データファイル作成手段が、計画データを読み込む際に、計画データ中の部署計の欄に基づいて、行方向の読み込みのアット・エンド条件を判定するようにしたことにより、汎用の表計算ソフトで作成され、行方向の長さが略無制限の計画データを読み込む際におけるアット・エンド条件を容易に判定することができる。
【0010】
また、請求項2の発明は、各部署における特許等の知的財産権の出願計画を立案する計画者の側に配された計画者側端末と、企業における知的財産権を管理する部門の側に配された知的財産部門側端末とから構成され、計画者側端末と知的財産部門側端末とは通信回線を介して接続されており、計画者側端末は、各部署の出願計画に関するデータである計画データを知的財産部門側端末に送信する計画データ送信手段を備え、知的財産部門側端末は、計画者側端末から送信された計画データを受信する計画データ受信手段を備え、知的財産部門側端末が、実際に出願された件数と計画データ受信手段により受信した計画データに含まれる出願の計画数とを比較して、出願実績を管理する出願実績管理システムにおいて、知的財産部門側端末は、各部署から提出された出願候補の案件を管理する特許案件管理システムで作成された実績データを入力する実績データ入力手段と、計画データ受信手段により受信した計画データに基づいて、各部署における社員の在籍情報等からなる部署データファイルを作成する部署データファイル作成手段と、計画データ受信手段により受信した計画データと、実績データ入力手段により入力された実績データとに基づいて、各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータからなる個人別計画/実績データファイルを作成する個人別計画/実績データファイル作成手段と、社員の他部署への異動があった場合に、部署データファイル内における各部署の社員の在籍情報等のデータと、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数及び実績数に関するデータとの更新を行うデータ更新手段をさらに備え、部署データファイル作成手段により作成された部署データファイルには、各部署内の各社員が各月にその部署に在籍していたか否かを示す存在有無フラグが格納されており、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行い、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにしたものである。
【0011】
この構成においては、データ更新手段が、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにした。これにより、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにした。これにより、これらのファイル内における異動があった社員に関するデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の発明において、データ更新手段が、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータについて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残すようにしたものである。この構成においては、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合に、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明を適用した特許実績管理システム内におけるデータの流れを示す。この特許実績管理システム1(出願実績管理システム)は、企業内の知的財産部の側に配された知的財産部端末2(知的財産部門側端末)と、各部署における特許の推進委員の側に配された各推進委員端末3(計画者側端末)とから構成される。知的財産部端末2は、各推進委員端末3(計画者側端末)から送信された汎用の表計算ソフトのデータ形式の計画書データ4(計画データ)を通信回線を介して受信し、各部署から提出された出願候補の案件を管理する特許案件管理システム5で作成されたCSV形式の実績データ6をフロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ(図2中の28参照)で読み取る。そして、これらの計画書データ4と実績データ6とに基づいて、社員マスタ7、部署データファイル8(以下、部署データFという)、特許データファイル9(以下、特許データFという)等のファイルを作成又は更新すると共に、これらのファイルに基づいて個人別出願計画実績対比表10、部門別出願計画実績対比表等の帳票を作成する。
【0014】
図2は、上記特許実績管理システム1のハードウェア構成を示す。上記の知的財産部端末2と各推進委員端末3とは、LAN20(通信回線)を介して接続されている。知的財産部端末2は、装置全体の制御を行うCPU21と、各種のプログラムやデータを記憶したハードディスク22と、装置使用時に各種のプログラムやデータがローディングされるメモリ23と、各種の指示を入力するためのマウス、キーボード等からなる操作部24と、CRT、液晶ディスプレイ等の表示部25とを有している。また、知的財産部端末2は、各推進委員端末3との通信を行う際のデータ変換や通信制御を行う通信部26(計画データ受信手段)と、プリンタ29とのデータの入出力を行うためのプリンタ・インタフェース部27と、上記の特許案件管理システム5で作成されてフロッピー(登録商標)・ディスク内に格納された実績データ6を入力するためのフロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ28(実績データ入力手段)を有している。
【0015】
上記のハードディスク22には、本システム1の中核を構成する特許実績管理プログラム41(特許実績管理PG)、汎用の表計算ソフト42、各社員に関するマスタ情報を格納した社員マスタ7、各部署に関するマスタ情報を格納した部署マスタ43、各部署における社員の在籍情報等を格納した部署データF8、各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータ等を格納した個人別計画/実績データファイル44(個人別計画/実績データF)、及び特許案件管理システム5で作成された実績データ6に基づいて作成した特許データF9が格納されている。上記の特許実績管理PG41及びCPU21は、請求項における部署データファイル作成手段、個人別計画/実績データファイル作成手段、データ更新手段及び帳票作成手段に相当する。
【0016】
また、図に示されるように、各推進委員端末3も、知的財産部端末2と略同様な構成になっている。知的財産部端末2内のハードディスク32には、上記と同様な表計算ソフト42に加えて、各部署における特許の推進委員が各推進委員端末3において表計算ソフト42を使用して作成した自部署内の社員に関する特許出願の計画書データ4が格納されている。また、各推進委員端末3における通信部36は、請求項における計画データ送信手段に相当する。
【0017】
次に、図3を参照して、上記の各推進委員端末3から受信した計画書データ4とフロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ28で読み取った実績データ6とに基づいて、知的財産部端末2のハードディスク22内におけるどのファイルのレコードが作成・更新されるかについて説明する。知的財産部端末2のCPU21は、上記の計画書データ4に基づいて、各部所内の社員に部署異動があったか否かを判定し、その判定結果に基づいて、社員マスタ7及び部署データF8内のレコードの作成・更新を行う。また、上記の実績データ6に基づいて、特許データF9内のレコードの作成・更新を行う。さらにまた、知的財産部端末2のCPU21は、上記の実績データ6及び計画書データ4に基づいて、個人別計画/実績データF44内のレコードの作成・更新を行う。
【0018】
次に、図4を参照して、上記の知的財産部端末2のハードディスク22内に格納された各ファイル内のレコードの構成項目について説明する。部署マスタ43内のレコードは、部署コード、グループコード等のデータから構成される。個人別計画/実績データF44内のレコードは、各社員の社員番号51、年度内の出願の計画数52と実績数53、各月の出願計画数を記録した出願計画[0]〜[11]54、各月の出願実績数を記録した実績[0]〜[11]55等のデータから構成される。社員マスタ7内のレコードは、社員番号71、部署番号72等のデータから構成される。部署データF8内のレコードは、部署コード81、年度内に該当部署に在籍した社員の通算の数を表す通算メンバー数82、及び各社員の在籍情報等を記録したメンバー情報[0]〜[n]等のデータから構成される。このメンバー情報[0]〜[n]には、それぞれ該当部署に在籍した社員の社員番号84と、その社員が各月にその部署に在籍していたか否かを示す各月毎の存在有無フラグ85等が内包されている。また、特許データF9内のレコードは、パテント番号、出願社員番号[0]〜[4]等のデータから構成される。
【0019】
次に、図5を参照して、本特許実績管理システム1に採用されている計画書データ4の読込処理速度を速めるための工夫について説明する。図5は、計画書データ4の内容を印刷した出願推進計画書50を示す。知的財産部端末2のCPU21は、各推進委員端末3から送信された計画書データ4を読み込む際に、出願推進計画書50中の部署計の欄11に相当するデータを読み込むと、行方向のデータがアット・エンドに達したと判定する。これにより、汎用の表計算ソフトで作成され、行方向の長さが略無制限の計画書データ4を読み込む際におけるアット・エンド条件を容易に判定することができるので、計画書データ4の読込処理速度を速めることができる。
【0020】
次に、図6のフローチャート及び図7(a)(b)を参照して、社員の部署移動があった場合における異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数をより実態に合ったものとするための方法について説明する。知的財産部端末2のCPU21は、各推進委員端末3から新たに受信した計画書データ4と、既存の社員マスタ7内の該当社員に関する部署番号72のデータとに基づいて、社員の部署移動が発生したことを検出すると、個人別計画/実績データF44内の異動があった社員に関するレコード中の出願計画[0]〜[11]54及び実績[0]〜[11]55を参照して、異動月より前に該当社員の出願の計画数と実績数が何件あったかを集計する(S1)。その結果、実績数の集計値よりも計画数の集計値が多い場合には(S2でYES)、該当社員は、計画数の集計値から実績数の集計値を引いた数の計画数(未達成の計画数)を異動前の部署に置いていく(S3)。すなわち、CPU21が、該当社員の未達成の計画数を異動前の部署の計画数に反映する。
【0021】
これに対して、図7(b)に示されるように、異動月(11月)より前の実績数の集計値(2)が計画数の集計値(1)よりも多く(S4でYES)、かつ、異動月(11月)以降に該当社員の出願計画がある場合には(S5でYES)、CPU21は、図7(b)中の矢印Fに示されるように、その計画数を実績のあった月(10月)に移動する(S6)。具体的には、個人別計画/実績データF44内における該当社員の異動月以降の出願計画[0]〜[11]54の中に計画数があれば、その計画数を実績のあった月の出願計画[0]〜[11]54に移す。そして、それでも、異動月より前の実績数の集計値が計画数の集計値よりも多いときには、該当社員は、実績数の集計値から計画数の集計値を引いた数の実績数(余った実績数)を異動前の部署に置いていく(S7)。すなわち、CPU21が、該当社員の余った実績数を異動前の部署の実績数に反映する。また、図7(a)に示されるように、異動月(11月)より前の実績数の集計値(1)が計画数の集計値(1)と同じ場合には(S4でNO)、CPU21は、特に処理を行わない。そして、上記S2及びS4の判定結果がいずれの場合でも、CPU21は、該当社員の異動月以降の計画数を次部署(移動後の部署)の計画数に反映する(S8)。
【0022】
上記のようにしたことにより、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合でも、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署における出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0023】
次に、図8のフローチャートに加えて図9及び図10を参照して、社員の部署が遡及変更された場合における処理について説明する。知的財産部端末2のCPU21は、各推進委員端末3から新たに受信した計画書データ4と、既存の社員マスタ7内の該当社員に関する部署番号72のデータとに基づいて、社員の部署移動が発生したことを検出すると(S11)、図4に示される部署データF8内の異動前の部署に関するメンバー情報中の異動があった社員に関する各月の存在有無フラグ85を参照して、異動月以降の存在有無フラグ85が全て1(オン)か否かをチェックする(S12)。その結果、存在有無フラグ85中に0のフラグが含まれる場合は(S12でNO)、今回の部署の遡及変更処理が2つ前の部署に在籍していた期間も含めて行われようとしていると判断する。具体的には、図10に示されるように、現時点が11月1日で、該当社員がA部署からB部署に異動してきた日が7月1日になっていたときに、該当社員がB部署に在籍していた期間だけではなく、2つ前の部署であるA部署に在籍していた期間も含めた期間(6月1日以降の期間)について、該当社員がC部署に在籍していたように遡及変更しようとしていると判断する。そして、CPU21は、社員の部署異動情報を含む計画書データ4の修正を促すべく、表示部25上にワーニング情報を画面表示する(S14)。
【0024】
これに対して、異動月以降の存在有無フラグ85が全て1の場合には(S12でYES)、部署データF8内の異動後の部署(次部署)に関するメンバー情報中の異動があった社員に関する各月の存在有無フラグ85のうち、異動月以降の存在有無フラグ85を全て1に遡及変更し、また、部署データF8内の異動前の部署(前部署)に関するメンバー情報中の異動があった社員に関する各月の存在有無フラグ85のうち、異動月以降の存在有無フラグ85を全て0に遡及変更する(S13)。具体的には、図9に示されるように、現時点が11月1日で、該当社員がA部署からB部署に異動してきた日が7月1日になっていたときに、該当社員がB部署に在籍していた期間(9月1日以降の期間)のみについて、該当社員がC部署に在籍していたように遡及変更するようなケースである。
【0025】
上記のように、部署に関する遡及変更処理に制限を設けた理由は、2つ前の部署に在籍していた期間も含めた遡及変更処理を行うと、遡及変更処理に要する時間が長くなると共に、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保つことが難しいからである。具体的には、図10に示されるように、2つ前の部署であるAの部署に在籍していた期間も含めたC部署への遡及変更処理を認めると、遡及変更処理に伴って、6月以降のC部署の存在有無フラグ85が全て1になり、6月以降のB部署の存在有無フラグ85が全て0に変更される。しかし、上記図8中のS13の処理において0に変更されるのは、直前の部署であるB部署の存在有無フラグ85だけであるので、図10中の90に示されるように、6月分の存在有無フラグ85については、C部署のフラグ85だけではなく、A部署のフラグ85も1になってしまう。本特許実績管理システム1では、上記のように、2つ前の部署に在籍していた期間も含めた遡及変更処理を防ぐことにより、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保持している。
【0026】
図11は、上記の個人別計画/実績データF44、部署データF8等のファイルに含まれるレコードに基づいて作成した出願計画実績対比表の1つである個人別出願計画実績対比表10を示す。この個人別出願計画実績対比表10を含む出願計画実績対比表の内容は、汎用の表計算ソフト42のデータ形式で作成されたファイルに格納されて、各部署に配布される。これにより、各出願計画実績対比表の内容の利用・修正等が容易となる。
【0027】
上述したように、本実施形態による特許実績管理システム1によれば、処理時点の月よりも遡って、部署データF8及び個人別計画/実績データF44内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにしたことにより、知的財産部への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、個人別計画/実績データF44内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータについて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残すようにした。これにより、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合でも、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署における出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0028】
さらにまた、部署データF8内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグ85に基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データF8及び個人別計画/実績データF44内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐようにしたことにより、これらのファイル内におけるデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0029】
また、計画書データ4を読み込む際に、計画書データ4中の部署計の欄に相当するデータに基づいて、行方向の読み込みのアット・エンド条件を判定するようにしたことにより、汎用の表計算ソフト42で作成され、行方向の長さが略無制限の計画書データ4を読み込む際におけるアット・エンド条件を容易に判定することができる。
【0030】
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、本実施形態では、特許案件管理システム5で作成されてフロッピー(登録商標)・ディスク内に格納された実績データ6をフロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ28によって読み取ったが、特許案件管理システムと知的財産部端末とを通信回線で接続して、知的財産部端末が通信回線を介して特許案件管理システムで作成された実績データを受信するようにしてもよい。また、上記実施形態では、汎用の表計算ソフトのデータ形式で計画書データ4を作成したが、計画書データのデータ形式はこれに限られない。
【0031】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにしたことにより、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータについて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残すようにした。これにより、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合でも、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署における出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【0032】
さらにまた、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐようにしたことにより、これらのファイル内におけるデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及変更処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0033】
また、計画データを読み込む際に、計画データ中の部署計の欄に基づいて、行方向の読み込みのアット・エンド条件を判定するようにしたことにより、汎用の表計算ソフトで作成され、行方向の長さが略無制限の計画データを読み込む際におけるアット・エンド条件を容易に判定することができる。
【0034】
また、請求項2の発明によれば、処理時点の月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行うようにしたことにより、知的財産部門への社員の部署異動の報告が実際の異動日よりも遅れた場合でも、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数及び出願実績数を実態に合ったものとすることができる。また、部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、部署データファイル及び個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐようにしたことにより、これらのファイル内におけるデータの遡及変更処理に要する時間を短くすることができ、しかも、遡及処理後におけるデータの整合性を保つことができる。
【0035】
また、請求項3の発明によれば、異動のあった社員が異動前に異動後の時期に行うはずだった出願を予定よりも早めて行っていた場合でも、移動後の部署に達成したはずの計画数を持っていくことがなくなるので、異動前の部署と異動後の部署に関する出願計画数をより実態に合ったものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による特許実績管理システム内におけるデータの流れを示す図。
【図2】上記特許実績管理システムのハードウェア構成図。
【図3】図1中の計画書データと実績データとに基づいて知的財産部端末内における各ファイルのレコードの作成・更新を行う様子を示す図。
【図4】上記知的財産部端末内における各ファイルのレコードの構成項目を示す図。
【図5】上記計画書データの内容を印刷した出願推進計画書を示す図。
【図6】上記特許実績管理システムにおいて、社員の部署移動があった場合における異動前の部署と異動後の部署との間の出願計画数と出願実績数の割振り処理を示すフローチャート。
【図7】(a)(b)は、それぞれ異動月より前の実績数が計画数と同じ場合と、実績数が計画数よりも多い場合の処理を示す図。
【図8】上記特許実績管理システムにおいて、社員の部署が遡及変更された場合における処理を示すフローチャート。
【図9】社員の部署が前部署に在籍していた期間のみについて遡及変更された場合における各部署の存在有無フラグの状態を示す図。
【図10】社員の部署が前部署に在籍していた期間だけではなく、2つ前の部署に在籍していた期間も含めて遡及変更された場合における各部署の存在有無フラグの状態を示す図。
【図11】図1中の個人別出願計画実績対比表を示す図。
【符号の説明】
1 特許実績管理システム
2 知的財産部端末(知的財産部門側端末)
3 各推進委員端末(計画者側端末)
4 計画書データ(計画データ)
5 特許案件管理システム
6 実績データ
20 LAN(通信回線)
21 CPU(部署データファイル作成手段、個人別計画/実績データファイル作成手段、データ更新手段、帳票作成手段)
26 通信部(計画データ受信手段)
28 フロッピー(登録商標)・ディスク・ドライブ(実績データ入力手段)
36 通信部(計画データ送信手段)
41 特許実績管理PG(部署データファイル作成手段、個人別計画/実績データファイル作成手段、データ更新手段、帳票作成手段)
42 表計算ソフト
Claims (3)
- 各部署における特許権等の知的財産権の出願計画を立案する計画者の側に配された計画者側端末と、
企業における知的財産権を管理する部門の側に配された知的財産部門側端末とから構成され、
前記計画者側端末と前記知的財産部門側端末とは通信回線を介して接続されており、
前記計画者側端末は、各部署の出願計画に関するデータである計画データを前記知的財産部門側端末に送信する計画データ送信手段を備え、
前記知的財産部門側端末は、前記計画者側端末から送信された計画データを受信する計画データ受信手段を備え、
前記知的財産部門側端末が、実際に出願された件数と計画データ受信手段により受信した計画データに含まれる出願の計画数とを比較して、出願実績を管理する出願実績管理システムにおいて、
前記計画データ送信手段により送信される計画データは、汎用の表計算ソフトで作成されたデータであり、
前記知的財産部門側端末は、
各部署から提出された出願候補の案件を管理する特許案件管理システムで作成された実績データを入力する実績データ入力手段と、
前記計画データ受信手段により受信した計画データに基づいて、各部署における社員の在籍情報等からなる部署データファイルを作成する部署データファイル作成手段と、
前記計画データ受信手段により受信した計画データと、前記実績データ入力手段により入力された実績データとに基づいて、各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータからなる個人別計画/実績データファイルを作成する個人別計画/実績データファイル作成手段と、
社員の他部署への異動があった場合に、前記部署データファイル内における各部署の社員の在籍情報等のデータと、前記個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数及び実績数に関するデータとの更新を行うデータ更新手段と、
前記個人別計画/実績データファイル内のデータと、前記部署データファイル内のデータとに基づいて、出願の実績と計画との対比用の帳票を作成する帳票作成手段とをさらに備え、
前記個人別計画/実績データファイル作成手段は、前記計画データを読み込む際に、前記計画データ中の部署計の欄に基づいて、読み込みのアット・エンド条件を判定し、
前記部署データファイル作成手段により作成された部署データファイルには、各部署内の各社員が各月にその部署に在籍していたか否かを示す存在有無フラグが格納されており、
前記データ更新手段は、
前記個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータにおいて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残し、
処理時点の月よりも遡って、前記部署データファイル及び前記個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行い、
前記部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、前記部署データファイル及び前記個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにしたことを特徴とする出願実績管理システム。 - 各部署における特許等の知的財産権の出願計画を立案する計画者の側に配された計画者側端末と、
企業における知的財産権を管理する部門の側に配された知的財産部門側端末とから構成され、
前記計画者側端末と前記知的財産部門側端末とは通信回線を介して接続されており、
前記計画者側端末は、各部署の出願計画に関するデータである計画データを前記知的財産部門側端末に送信する計画データ送信手段を備え、
前記知的財産部門側端末は、前記計画者側端末から送信された計画データを受信する計画データ受信手段を備え、
前記知的財産部門側端末が、実際に出願された件数と計画データ受信手段により受信した計画データに含まれる出願の計画数とを比較して、出願実績を管理する出願実績管理システムにおいて、
前記知的財産部門側端末は、
各部署から提出された出願候補の案件を管理する特許案件管理システムで作成された実績データを入力する実績データ入力手段と、
前記計画データ受信手段により受信した計画データに基づいて、各部署における社員の在籍情報等からなる部署データファイルを作成する部署データファイル作成手段と、
前記計画データ受信手段により受信した計画データと、前記実績データ入力手段により入力された実績データとに基づいて、各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータからなる個人別計画/実績データファイルを作成する個人別計画/実績データファイル作成手段と、
社員の他部署への異動があった場合に、前記部署データファイル内における各部署の社員の在籍情報等のデータと、前記個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数及び実績数に関するデータとの更新を行うデータ更新手段をさらに備え、
前記部署データファイル作成手段により作成された部署データファイルには、各部署内の各社員が各月にその部署に在籍していたか否かを示す存在有無フラグが格納されており、
処理時点の月よりも遡って、前記部署データファイル及び前記個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行い、
前記部署データファイル内における異動があった社員の異動前の部署の存在有無フラグに基づいて、該当社員に関する前回の異動があった月よりも遡って、前記部署データファイル及び前記個人別計画/実績データファイル内における異動があった社員に関するデータの更新を行ってしまうことを防ぐことができるようにしたことを特徴とする出願実績管理システム。 - 前記データ更新手段は、前記個人別計画/実績データファイル内における各社員の個人別の出願の計画数と実績数に関するデータにおいて、異動前における各社員の個人別の出願の実績数が計画数より多く、かつ、移動後における各社員の個人別の出願の計画数が残っていれば、残っている計画数を実績のあった月に移動して、異動前の部署に残すようにしたことを特徴とする請求項2に記載の出願実績管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003116257A JP2004326197A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 出願実績管理システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003116257A JP2004326197A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 出願実績管理システム |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=33496556
Family Applications (1)
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JP2003116257A Withdrawn JP2004326197A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | 出願実績管理システム |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004326197A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101008935B1 (ko) * | 2008-09-03 | 2011-01-17 | 주식회사 신한은행 | 무형자산 관리 방법 및 시스템과 이를 위한 기록매체 |
-
2003
- 2003-04-21 JP JP2003116257A patent/JP2004326197A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101008935B1 (ko) * | 2008-09-03 | 2011-01-17 | 주식회사 신한은행 | 무형자산 관리 방법 및 시스템과 이를 위한 기록매체 |
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