JP2004325350A - 気泡検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の気泡検出装置では、微小気泡の検出は、気泡通過時の受信信号が一定電圧以下に低下した時間を測定し、比例的な換算により気泡量を算出している。しかし、気泡量と前記低下時間は比例関係に乏しいため、超音波検出装置による測定値から算定した気泡量と実際の気泡量の差が大きかった。
【解決手段】導管内の気泡を検出、または定量する気泡検出装置であって、気泡検出(定量)が、▲1▼気泡によって増減した受信レベル変動値、或いは受信レベル変動量と、▲2▼前記受信レベルが所定値以上、または以下となった時間の少なくとも2つのパラメータを利用することによって、導管内の気泡量を正確に検出、または定量することを特徴とする気泡検出装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導管内を流れる液体の微小量の気泡を誤検知せずに、正確に検出・定量することのできる気泡検出装置に関し、特に医療用チューブ内を流れる血液または輸液に混入した微小量の気泡を検出できる超音波気泡検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療施設において、輸液・輸血を行う際に誤って患者体内に気泡を注入しないように、気泡検出装置が利用されることは少なくない。その場合、透明でない薬液や血液にも適応可能なように、検出手段の1つとして、超音波が利用されてきた。例えば、下記に示すような特許文献が知られている。
【0003】
【特許文献】
実開昭59−191662号
特公平6−64016号
上記の文献には、微小量の気泡を誤検知しないように、様々な工夫がこらされている。しかし、実際に微小量の気泡を正確に検出、または定量するのは困難であり、従来の装置では、後述するような問題が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
(1)微小気泡(2μl程度以下の気泡)の検出は、気泡通過時の受信信号が一定電圧(気泡判定値)以下に低下した時間を比例的な換算により気泡量を算出している。しかし、気泡量とこの時間は比例関係に乏しいため、超音波検出装置による測定値から算定した気泡量と実際の気泡量の差が大きかった。( 10倍程度)
【0005】
図6は、従来の気泡検出装置による微小気泡の検出が、どのような状態で行われ、どのような問題があったかを模式的に示すものである。従来の気泡センサでは、振動子1の流れ方向の幅(L)は通常3mm程度である。一般的に微小気泡とされる0.3〜1.0μlの気泡2は、直径が0.83〜1.24mmであるため、図6に示すようにチューブ3内を通過する微小気泡の投影面は完全に振動子内に包含される。
【0006】
図7は、従来の検出装置によって、受信レベルの低下時間T1から、気泡検出する仕組みを模式的に示したものである。従来の気泡検出は、超音波の受信レベル(電圧)の波形4から、基準となる電圧以下に低下した時間を示す検出判定出力16によって、低下時間T1を計測することのみで行われ、上記低下時間T1は通液速度を反映するもので、気泡量との比例関係は乏しい。そのため、気泡が微小なものになれば、なるほど、従来法による気泡検出では、誤差が大きくなっていた。逆に、気泡量が振動子のかなりの面積を占めるものであれば、受信電圧はほとんど0となり、低下時間Tは気泡量と相関するようになる。
【0007】
(2)センサー部を気泡が通過する時間は、同じ気泡量でも通液ポンプの設定流量(流速)、チューブ径(内径、外径)、センサ(超音波振動子)の形状により異なるので、通過時間のみで気泡量を換算すると、上記の各条件によって、大きな誤差が発生する。
【0008】
以下に、上記の各条件が与える気泡検出への影響を実測データによって示す。表1は、通液ポンプの流量(速)を変化させたときの気泡量と気泡通過時間(受信電圧低下時間)の実測値を示す。導管として、後記の細径肉薄チューブを使用した。そのチューブ内に既知の量の気泡を混入し、そのときの受信側振動子で受信される電圧低下量と変化率、電圧が所定値以下になる時間(通過時間)を計測した。なお、気泡の無いときの受信電圧は、約1.4Vであった。表1によれば、(気泡)通過時間は気泡量よりも、流量(速)に強く影響されることが判る。
【0009】
【表1】
Figure 2004325350
【0010】
表2は、導管の種類(寸法)を変えたときの気泡量と通過時間の実測値を示す。各種の導管を使用し、気泡量を変えた時の気泡の通過時間(受信レベル低下時間)に与える影響を調べた。通過時間は、電圧低下率(%)=(通常時電圧−受信電圧)/通常時電圧 が、10%以上に低下し、10%以下に復活(上昇)するまでにかかった時間を計測した。なお、このときの通液量(流速)は250ml/min に固定した。表2によれば、気泡量よりも、導管の寸法に強く影響されることが判る。より詳細に説明すれば、径・肉厚により、センサー部の流路断面が異なるため、気泡通過速度に差を生じ、流路断面の小さい太径肉厚チューブの気泡通過時間は、他のチューブによる値と比較して、著しく小さいことが判る。
【0011】
【表2】
Figure 2004325350
【0012】
なお、チューブは下記の寸法のものを使用して、測定を行った。
【表3】
Figure 2004325350
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明では、以下に示す構成によって、上記の課題を解決した。即ち、本発明は、内腔に液体が通液される導管に超音波検出手段を装着して、導管内に混入した気泡を検出、または定量する気泡検出装置であって、前記超音波検出手段は発振された超音波を受信する受信装置を少なくとも有し、超音波の受信レベルによって、導管内の気泡を検出、または定量する気泡検出(定量)手段をさらに備え、該気泡検出(定量)手段は、▲1▼気泡によって増減した受信レベル変動値、或いは受信レベル変動量と、▲2▼前記受信レベルが所定値以上、または以下となった時間(便宜的に受信レベル低下時間ともいう)の少なくとも2つのパラメータを利用することによって、導管内の気泡量を検出、または定量することを特徴とする気泡検出装置である。
【0014】
発振された超音波の受信レベルは、導管内の気泡の大きさ(気泡量)によって、減衰する度合いが大きい。即ち、気泡量と(超音波)受信レベル変動量は良好な比例関係を示す。また、比例関係には乏しいものの、受信レベルが所定値以上、または以下になった時間(以下、簡便にするため、受信レベル変化時間ともいう)と気泡量とは相関関係がある。そのため、気泡の検出、または定量において、これらの2つのパラメータ(受信レベル変動量、受信レベル変化時間)を算入することによって、精度が向上する。
【0015】
また、本発明は必要に応じて、以下のような実施態様を選択することができる。前記受信レベル変動値、或いは受信レベル変動量が、定常電圧と気泡検出時に低下する受信レベル値との差異を利用するものである前記の気泡検出装置である。
【0016】
前記受信レベル変動量が、定常電圧Vcから受信レベル最低点VBを差し引いたものである前記の気泡検出装置である。
【0017】
前記受信レベル変動量と受信レベル低下時間とを積算することによって、気泡の検出、または定量を行うものである前記の気泡検出装置である。
【0018】
前記定常電圧を非気泡検出時の平均値に設定し、受信レベル変動量を、マイクロコンピューターで算出するものである前記の気泡検出装置である。
【0019】
前記受信レベル低下時間が、気泡判定電圧値として設定した所定の電圧値を基準とするものである前記の気泡検出装置である。
【0020】
前記気泡判定電圧値を、定常電圧Vcの−2%〜−10%に設定したものである前記の気泡検出装置である。
【0021】
本発明の第2は、内腔に液体が通液される導管に超音波検出手段を装着して、導管内に混入した気泡を検出、または定量する気泡検出(定量)方法であって、前記超音波検出手段は発振された超音波を受信する受信装置と、超音波の受信レベルによって、導管内の気泡を検出、または定量する気泡検出(定量)手段とを少なくとも有し、該気泡検出(定量)手段は、▲1▼気泡によって増減した受信レベル変動値、或いは受信レベル変動量と、▲2▼前記受信レベルが所定値以上、または以下となった時間(便宜的に受信レベル低下時間ともいう)の少なくとも2つのパラメータを利用することによって、導管内の気泡量を検出、または定量することを特徴とする気泡検出(定量)方法である。
【0022】
また、本発明は必要に応じて、以下のような実施態様を選択することができる。即ち、前記受信レベル変動値、或いは受信レベル変動量が、定常電圧と気泡検出時に低下する受信レベル値との差異を利用するものである前記の気泡検出(定量)方法である。
【0023】
前記受信レベル変動量が、定常電圧Vcから受信レベル最低点VBを差し引いたものである前記の気泡検出(定量)方法である。
【0024】
前記受信レベル変動量と受信レベル低下時間とを積算することによって、気泡の検出、または定量を行うものである前記の気泡検出(定量)方法である。
【0025】
前記受信レベル低下時間が、気泡判定電圧値として設定した所定の電圧値を基準とするものである前記の気泡検出(定量)方法である。
【0026】
前記気泡判定電圧値を、定常電圧Vcの−2%〜−10%に設定した前記の気泡検出(定量)方法である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る気泡検出装置の実施態様について、図によってより詳細に説明する。
【0028】
1.装置全体
第1図は、本発明の1つの実施例である気泡検出装置の構成概略を示すブロック図である。図1において、発振回路5は導管3の両側に挟着された超音波振動子1aに連絡されている。なお、発振回路の連絡する超音波振動子1aは超音波を発振する側であり、対向して導管に装着された超音波振動子1bは、超音波を受信する側である。導管内に気泡2が存在すると、発振側振動子1aから発振された超音波は、減衰した状態で受信側振動子1bに受信される。
【0029】
さらに、受信側振動子1bに連絡しているのは、それぞれ順番に増幅回路6、整流回路7である。増幅回路6は受信側振動子1bの受信した電圧を増幅する機能を有し、整流回路7は振幅変化を取り出す機能を有する。整流回路7は、さらに受信レベルの低下値(低下量)や、受信レベル値が所定値以下に低下した時間〔受信レベル低下(変化)時間〕などを測定する受信レベル測定回路8に連絡される。実際には、受信レベル測定回路8にA−D変換器(Analog−Degital Convertor)が使用される。
【0030】
ここで測定された受信レベルの低下量VD(低下値)や受信レベル低下(変化)時間Tの2つのパラメータは、受信レベル測定回路8に連絡される受信レベル計算手段9によって、算入され、気泡量換算手段10によって、正確な気泡量の値が算出される。図1を参照。気泡量換算手段10は、例えば内部に気泡量 − 受信レベル算出値の換算表11を組み込み、上記2つのパラメータによって算出された受信レベル算出値を入力することで、機械的に気泡量が出力されるようにしておく。
【0031】
必要に応じて、導管3の形状・寸法、或いは導管内を流れる液の流量(流速)、超音波振動子(センサ)1の形状、等によって、気泡量の値が補正されて出力されるように、気泡量換算手段10に上記各因子、例えば流量(速)データやチューブ(の寸法)データ等の補正用入力手段を加えても良い。また、出力された気泡量を積算して、その積算量が所定量以上になると、警報発生装置12に警報を出すように指令する気泡量積算手段13を組み込んでもよい。
【0032】
2.受信レベル測定回路
次に、受信レベル測定回路8の構成について説明する。受信レベル測定回路8には、A−D変換器14が組み込まれ、A−D変換器14によって、受信レベルの低下量VDや受信レベル低下時間Tの算出が行われる。以下にその一例を示す。図2は、超音波を受信した際の整流回路からの出力変化を経時的に示したものである。図1の整流回路5からの出力をA−D変換器14により、電圧の測定値Vbを必要充分な精度で捉えられる時間Δtで分割した上で、その時間毎に(気泡の検出によって変動する)電圧Vをデジタル値に変換する。
【0033】
変換した各電圧の測定値Vbと、気泡が存在しない場合に受信される定常電圧VCとの差をマイクロコンピュータで計算し、電圧低下量(受信レベル低下量)VDを求める。〔VD=VC − Vb〕電圧低下量VDは、いわば気泡の大きさを示す指標となる。
【0034】
受信レベル低下時間Tの算出は以下のようにして行う。先ず、気泡の存在の判定基準となる気泡判定電圧VSを設定する。気泡判定電圧VSは、検知したいと考える最小の気泡が通過した場合の電圧低下量から決定され、通常は定常電圧Vcの−2%〜−10%に設定する。そして、前記Δtの分割された単位における電圧測定値Vbが、上記の気泡判定電圧VS以下になったときの時間(図2におけるt2−t1)が、受信レベル低下時間Tである。受信レベル低下時間Tは、導管内を通過するのにかかる時間(通過時間)を示す指標となる。
【0035】
ここで、定常電圧VCは導管とセンサ(振動子)の接触状態などで変動することがあるため、マイクロコンピュータでA−D変換器の電圧値を気泡通過の検知に影響しない時間の平均値とする。
【0036】
この定常電圧の変化を電気回路で補正するため、増幅回路6に自動振幅制御機能付き(AGC)増幅器を採用しても良い。そのような構成にすることにより、センサの接触状態に起因する受信電圧の変動があっても、増幅器の出力振幅が一定に維持されるので、定常電圧を常時平均化処理する必要が無くなる。その結果、気泡判定電圧VSは固定電圧値にすることができ、マイクロコンピュータの負担を軽減できる。
【0037】
3.気泡実測値の計算手段
上記の電圧測定値Vbの低下量を、気泡判定電圧値VS未満に低下した時間t1から、再度VSに戻った時間t2まで積分する。即ち、サンプリングしたA−D変換値をマイクロコンピュータで加算し、図2の波形面積Sを求める。簡易的には、受信レベル低下時間T(t1−t2)と電圧低下量VDとの積を面積Sの代替データとしても良い。計算式は異なるが、電圧低下量VDに換えて、Δtにおける各電圧の最小値であるVBを使用することもできる。受信レベル低下時間Tは、図5に示すコンパレータ15によって、比較信号(受信レベル値)と基準値(気泡判定電圧)を比較し、図4の下方に示す気泡検出判定出力16の凸領域を読み取ることによって可能である。図4は、図1の気泡検出における経時的な受信レベル変化の波形と、コンパレータから算出された気泡検出判定出力16との関係を示す模式図である。
【0038】
上記の方法は、気泡実測値の算出において、受信レベル低下量VD(低下値)および受信レベル低下(変化)時間Tの2つのパラメータを利用する典型的な例であるが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0039】
4.気泡量換算手段
上記の方法で得られた気泡実測値から、気泡量を算出するためには、以下に説明する気泡換算手段を使用する。気泡量と前述の気泡実測値(図2で示される波形面積S)は相関性はあるものの、正比例していない。注液装置は、様々な使用状況を想定して、気泡量の正確な検出、または定量が可能なように、気泡量の算出に誤差を生じる各因子に関して、事前に入力して、調整(補正)できるようにするのが望ましい。
【0040】
例えば、多様な状況に対応できるように、チューブの種類、導管内を流れる液の流量(流速)、センサー(超音波振動子)の形状、等の各項目について、色々な条件で通液した時の気泡量と気泡実測値(波形面積S)を予め測定しておく。そして、得られた各データから、気泡量と気泡実測値との変換表(データ)を作成し、この変換表(データ)をマイクロコンピュータのメモリに記憶させておく。気泡検出装置が作動する際、受信レベル測定装置、気泡実測値の計算手段によって得られた気泡実測値(波形面積S)から、マイクロコンピュータのメモリ内の前記変換表によって、気泡量を算出する。
【0041】
5.気泡量積算手段・警報発生装置
微小気泡は一定量以上、人体に流入すると、障害を与える危険性があるため、流入した微小気泡を積算できるようにしておき、その積算値が設定量以上に達したときに、警報装置や通液装置に対し、何らかの指令・制御を行うものが望ましい。例えば、単位時間当りに、気泡の積算量が0.1ml以上になった場合、自動的に警報等を発し、さらに通液ポンプを停止したり、導管を閉止するなどの措置を行うものであり、それによって、医療従事者の負担が軽減される。
【0042】
【実施例】
実施例1.
以下に、通液量(流速)を変えた時に、気泡量が電圧低下量、または低下率にどのように影響するか、実験した結果を示す。実験は、表3の細径肉薄のチューブを使用し、このチューブ内に注入する気泡量を変えて、受信側振動子が受信する電圧をA−D変換器を介して測定したものである。結果は表4に示した通りで、電圧低下率は気泡量と良好な相関性を示した。また、電圧低下率(表中では、変化率)は通過時間ほど、通液量に影響されないことが判った。
【表4】
Figure 2004325350
【0043】
次に、気泡量の検出・定量において、チューブの種類、寸法が電圧低下率、通過時間に影響を与えるかを調べたものが表5である。なお、チューブ種類は表3に示す通りで、通液量は250ml/minで固定した。この表によれば、チューブの寸法によって、通過時間が大きく影響されることが判る。それに比べて、電圧低下率はチューブの寸法による影響が少ない。
【表5】
Figure 2004325350
【0044】
さらに、電圧低下率と電圧低下時間との積は、即ち受信レベル変動量と受信レベル変化時間の2つのパラメータを入力した指標値は、気泡量と比例関係にあり、気泡検出、または定量の指標として、有効であることが判る。
【0045】
【表6】
Figure 2004325350
【0046】
実施例2.
通過時間ほどは影響を受けないとは言うものの、通液量やチューブの寸法によって、気泡量に誤差を生じることは、表4,5によって示されている。それに対して、以下に記載するような気泡量定量の補正手段が考えられる。通液量やチューブ寸法の組合わせに対して、気泡量と、電圧低下率と電圧低下時間との積(即ち、その積が波形面積Sに該当する。)には一定の関係があるため、予めチューブの種類毎に気泡量と波形面積との換算表を求めておく。
【0047】
また、上記換算表についても、通液量やチューブ寸法に対して、それぞれ換算表を準備するのが負担となるのであれば、以下に記載するような方法を取ることもできる。即ち、流量と上記組合わせのデータには、一定の比率があるため、主要な流量における換算表を求めて、マイクロコンピュータのメモリーに記憶させておく。そして、設定流量における波形面積S→気泡量への換算は、補間計算によって行う。上記の方法を採用することで、より少ないデータで、気泡量への換算が可能となり、簡便化できる。
【0048】
或いは、換算表を使うことなく、下式に示すように、気泡量を算出する式に単純な比例係数を乗じることによって、補正を行うのも有効である。
気泡量=α×(電圧低下時間)/(所定の気泡量に対応する電圧低下時間)
〔なお、αは通液量、チューブ種類によって、定められる補正係数。〕
また、補正データとしては、通液量やチューブの寸法以外に、受信側振動子、センサの形状、気泡検出装置の形状等の項目について、考慮しても良い。また、気泡検知の感度を可変にすることにより、認識する気泡量を目的や対象に応じて選択することも有効である。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、気泡量を超音波の受信レベル低下値(低下量)と受信レベル低下時間の両者を考慮して、気泡量を換算するため、導管の寸法、超音波の減衰を測定するセンサの形状・寸法、導管内を流れる液の流速などの各因子による気泡量の検出誤差が低く抑えられる。また、本発明の構成は特別な装置を必要とするものではないため、簡単に実施可能である。そのため、様々な状況の下で、微小量の気泡を正確に且つ容易(安価)に検出、定量することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1例である気泡検出装置の概略を示すブロック図である。
【図2】本発明において、より正確に気泡量を測定するために採用した気泡量算出法を示す概念図である。
【図3】本発明の受信レベル測定回路の構成概略を示す模式図である。
【図4】図1の気泡検出における経時的な受信レベル変化の波形と、コンパレータから算出された気泡検出判定出力16との関係を示す模式図。
【図5】気泡検出の際、受信レベル低下時間を読み取るためのコンパレータの模式図。
【図6】従来の気泡検出装置での問題点を示すための概念図。
【図7】従来の気泡検出装置によって、気泡検出を行う原理を示す概念図。
【符号の説明】
1.超音波振動子
1a.発振側振動子
1b.受信側振動子
2.気泡
3.導管(チューブ)
4.受信レベル波形
5.発振回路
6.増幅回路
7.整流回路
8.受信レベル測定回路
9.受信レベル計算手段
10.気泡量換算手段
11.換算表
12.警報発生装置
13.気泡量積算手段
14.A−D変換器
15.コンパレータ
16.気泡検出判定出力
Vc.定常電圧
Vs.気泡判定電圧
VB.電圧最低点
Vb.各Δtにおける電圧測定値
VD.電圧低下量(Vc−Vb)
T1.受信レベル(電圧)低下時間
T.受信レベル低下時間

Claims (13)

  1. 内腔に液体が通液される導管に超音波検出手段を装着して、導管内に混入した気泡を検出、または定量する気泡検出装置であって、前記超音波検出手段は発振された超音波を受信する受信装置を少なくとも有し、超音波の受信レベルによって、導管内の気泡を検出、または定量する気泡検出(定量)手段をさらに備え、該気泡検出(定量)手段は、▲1▼気泡によって増減した受信レベル変動値、或いは受信レベル変動量と、▲2▼前記受信レベルが所定値以上、または以下となった時間(便宜的に受信レベル低下時間ともいう)の少なくとも2つのパラメータを利用することによって、導管内の気泡量を検出、または定量することを特徴とする気泡検出装置。
  2. 前記受信レベル変動値、或いは受信レベル変動量が、定常電圧と気泡検出時に低下する受信レベル値との差異を利用するものである請求項1記載の気泡検出装置。
  3. 前記受信レベル変動量が、定常電圧Vcから受信レベル最低点VBを差し引いたものである請求項1または2のいずれかの項に記載の気泡検出装置。
  4. 前記受信レベル変動量と受信レベル低下時間とを積算することによって、気泡の検出、または定量を行うものである請求項1〜3のいずれかの項に記載の気泡検出装置。
  5. 前記定常電圧を非気泡検出時の平均値に設定し、受信レベル変動量を、マイクロコンピューターで算出するものである請求項1〜4のいずれかの項に記載の気泡検出装置。
  6. 前記受信レベル低下時間が、気泡判定電圧値として設定した所定の電圧値を基準とするものである請求項項1〜5のいずれかの項に記載の気泡検出装置。
  7. 前記気泡判定電圧値を、定常電圧Vcの−2%〜−10%に設定したものである請求項項1〜5のいずれかの項に記載の気泡検出装置。
  8. 内腔に液体が通液される導管に超音波検出手段を装着して、導管内に混入した気泡を検出、または定量する気泡検出(定量)方法であって、前記超音波検出手段は発振された超音波を受信する受信装置と、超音波の受信レベルによって、導管内の気泡を検出、または定量する気泡検出(定量)手段とを少なくとも有し、該気泡検出(定量)手段は、▲1▼気泡によって増減した受信レベル変動値、或いは受信レベル変動量と、▲2▼前記受信レベルが所定値以上、または以下となった時間(便宜的に受信レベル低下時間ともいう)の少なくとも2つのパラメータを利用することによって、導管内の気泡量を検出、または定量することを特徴とする気泡検出(定量)方法。
  9. 前記受信レベル変動値、或いは受信レベル変動量が、定常電圧と気泡検出時に低下する受信レベル値との差異を利用するものである請求項8記載の気泡検出(定量)方法。
  10. 前記受信レベル変動量が、定常電圧Vcから受信レベル最低点VBを差し引いたものである請求項8または9のいずれかの項に記載の気泡検出(定量)方法。
  11. 前記受信レベル変動量と受信レベル低下時間とを積算することによって、気泡の検出、または定量を行うものである請求項8〜10のいずれかの項に記載の気泡検出(定量)方法。
  12. 前記受信レベル低下時間が、気泡判定電圧値として設定した所定の電圧値を基準とするものである請求項項8〜11のいずれかの項に記載の気泡検出(定量)方法。
  13. 前記気泡判定電圧値を、定常電圧Vcの−2%〜−10%に設定したものである請求項項8〜12のいずれかの項に記載の気泡検出(定量)方法。
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