JP2004324918A - 浴室の換気扇カバー構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】結露水等が落下してくることを防止できる換気扇カバー構造を提供すること。
【解決手段】壁パネル12b等の上端部に組み付けられた天井パネル13bにおける壁パネル12bの近傍に開口部21aを設けて、開口部21aに換気扇23を取り付けた。そして、開口部21aの下方に、換気扇23からの落水を受けるための換気扇カバー24を取り付けて換気扇カバー構造20を構成した。また、換気扇カバー24を、上面における壁パネル12b側が下方になるように傾斜させて取り付けるとともに、換気扇カバー24の上面における下端側に、堰25bを設け、堰25bに孔26を設けた。さらに、換気扇カバー24の上面に、換気扇カバー24の上面に溜まる水を換気扇カバー24の下端部側に流すための溝部27を設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】壁パネル12b等の上端部に組み付けられた天井パネル13bにおける壁パネル12bの近傍に開口部21aを設けて、開口部21aに換気扇23を取り付けた。そして、開口部21aの下方に、換気扇23からの落水を受けるための換気扇カバー24を取り付けて換気扇カバー構造20を構成した。また、換気扇カバー24を、上面における壁パネル12b側が下方になるように傾斜させて取り付けるとともに、換気扇カバー24の上面における下端側に、堰25bを設け、堰25bに孔26を設けた。さらに、換気扇カバー24の上面に、換気扇カバー24の上面に溜まる水を換気扇カバー24の下端部側に流すための溝部27を設けた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室の天井パネルに設けられた換気扇からの落水を防止するための換気扇カバー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、浴室の天井部には、換気扇を設けて、浴室内の湯気を外部に排出したり外部の空気を取り込んだりすることができるようにしている(例えば、特許文献1参照)。この換気扇は、天井部に設けられた開口部の上方に取り付けられ、開口部には、複数の長穴からなる換気孔が設けられた換気扇カバーが取り付けられている。このため、換気扇を作動させると、浴室内の湯気や空気が換気孔を介して外部に放出される。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−205618号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の換気扇カバーでは、換気扇や開口部の近傍で結露した水やシャワーから散水された水等が換気扇カバーの上面に溜まると滴となって換気孔から落下してくる。この落水が、入浴者の頭部や体に当たると、入浴者はこの落水を不快に感じるという問題がある。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、結露水等が落下してくることを防止できる浴室の換気扇カバー構造を提供することである。
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明にかかる換気扇カバー構造の構成上の特徴は、壁パネルの上端部に組み付けられた天井パネルにおける壁パネルの近傍に開口部を設けて、開口部に換気扇を取り付け、換気扇の下方に、換気扇からの落水を受けるための板状の換気扇カバーを取り付けて構成される浴室の換気扇カバー構造であって、換気扇カバーを、上面における壁パネル側が下方になるように傾斜させて取り付けるとともに、換気扇カバーの上面における下端側に、換気扇カバーの上面に落下する水を壁パネルの表面に流すための流水手段を設けたことにある。
【0007】
前記のように構成した本発明に係る浴室の換気扇カバー構造では、換気扇カバーの上面を、壁パネル側の端部が他方の端部よりも下方に位置するように傾斜させている。このため、換気扇や天井パネルから換気扇カバーの上面に落下する水は、換気扇カバーの上面における壁パネル側の端部に向って流れていく。また、その換気扇カバーの上面における下端部に、流れてきた水を壁パネルの表面に流すための流水手段を設けている。
【0008】
したがって、換気扇等から落下する水は、そのまま洗い場フロアや浴槽に向かって落下することなく、壁パネルに伝わって洗い場フロアに流れていく。これによって、落水が不用意に入浴者に当たって入浴者が不快になることを防止できる。また、この場合の流水手段は、換気扇カバーの上面に溜まる水を直接壁パネルの表面に流せるものでも、換気扇カバーから天井パネルを介して壁パネルに流せるものでもよい。
【0009】
また、本発明にかかる浴室の換気扇カバー構造の他の構成上の特徴は、換気扇カバーにおける壁パネル側の端部に堰を設け、堰における換気扇カバーの上面側部分と壁パネル側部分との間に貫通する孔を設けることにより流水手段を構成したことにある。
【0010】
この場合、換気扇カバーの端部と、天井パネルの壁パネル側部分または壁パネルとの間には、水が通過するための僅かな隙間を設けておくか、換気扇カバーの端部と壁パネル側部分との間に水を通過させるための溝等を設けておく。これによると、水は換気扇カバーの上面から天井パネルを介して壁パネルの表面、または直接壁パネルの表面に流れていくようになり、そのまま洗い場フロアや浴槽に向かって落下することを防止できる。この場合、堰は、換気扇カバーにおける壁パネル側の端部だけでなく、換気扇カバーの上面の周囲すべてに設けることが好ましい。これによると、換気扇カバーの上面に落下した水が孔以外の部分から落下することを防止できる。
【0011】
また、本発明にかかる浴室の換気扇カバー構造のさらに他の構成上の特徴は、換気扇カバーの下端側の端面と、天井パネルにおける壁パネルの近傍部分または壁パネルとを対向させ、換気扇カバーの端面に縦溝を形成することにより流水手段を構成したことにある。これによると、換気扇カバーの上面における下端側に流れてきた水は、縦溝内を通過して天井パネルを介して壁パネルの表面に流れるか、または直接壁パネルの表面に流れていく。このため、換気扇カバーの端面に縦溝を設けるだけの簡単な構造で流水手段を形成することができる。
【0012】
また、本発明にかかる浴室の換気扇カバー構造のさらに他の構成上の特徴は、換気扇カバーにおける壁パネル側の端部と、天井パネルにおける壁パネルの近傍部分または壁パネルとの間に隙間を設け、隙間に水を吸収する水吸収体を配置することにより流水手段を構成したことにある。
【0013】
これによると、換気扇カバーの上面における下端部に流れてきた水は、水吸収体に吸収され、水吸収体内における下部側に移動したのちに、壁パネルに沿って、または天井パネルを介して壁パネルに沿って下方に流れる。これによっても、そのまま洗い場フロアや浴槽に向かって落下することを防止して壁パネルを介して排水することができる。また、この場合の水吸収体としては、種々のものを使用できるが、スポンジのような発泡体が、取り付けが容易で、かつ良好な効果を奏するため好ましい。
【0014】
また、本発明にかかる浴室の換気扇カバー構造のさらに他の構成上の特徴は、換気扇カバーの上面に、換気扇カバーの上面に溜まる水を換気扇カバーの下端部側に流すための溝部を設けたことにある。これによると、換気扇から換気扇カバーに落下した水がスムーズに換気扇カバーの下部側に流れていくようになり、水が溜まって換気扇カバーが汚れることを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は同実施形態に係る換気扇カバー構造20を備えた浴室10を示している。この浴室10は、パネル等によって四角箱状に形成されており、樹脂製の洗い場フロア11、壁パネル12a,12b,12cおよび天井パネル13a,13bを備えている。そして、壁パネル12a,12c間における図示の手前側部分にも、壁パネル(図示せず)が設けられている。また、壁パネル12aの中央部には、窓13が設けられ、壁パネル12cには開閉式のドアを備えた出入り口14が設けられている。
【0016】
洗い場フロア11における壁パネル12a側部分には、浴槽15が前後方向(壁パネル12aの表面に沿った方向)に長くなるように配置されている。そして、浴槽15の周縁部上面における後方右側部分に、浴槽15に湯や水を供給するための水栓15aが設けられている。また、壁パネル12bの右側部分には、浴槽15の上面と略等しい高さに設定されたカウンター16が設けられ、壁パネル12bにおけるカウンター16の上方部分に洗面用具や入浴用具を収容するための収容棚17と鏡18とが横に並んで取り付けられている。
【0017】
そして、収容棚17と鏡18の上方には、下方に位置するカウンター16の近傍を照明するための照明装置19が設けられている。これらの収容棚17、鏡18および照明装置19は一体的に構成されてパネル状に形成されている。また、カウンター16と鏡18との間にはカウンター16で使用する湯や水を供給するための水栓16aが設けられている。そして、前記パネルにおける鏡18の左側部分には、シャワー(図示せず)が保持部材を介して着脱自在に取り付けられている。このシャワーの根元部分は水栓16aに連結されており、切替弁を切り換えることにより水栓16aとシャワーとを選択して使用できるようになっている。
【0018】
天井パネル13a,13bは、前方から後方に向って中央部が高くなるように湾曲した略ドーム形に形成されている。また、天井パネル13aの高さは天井パネル13bの高さよりもやや高くなるように設定されており、天井パネル13aと天井パネル13bとの間に段が形成されている。そして、天井パネル13bにおける天井部の中央側の一端部(壁パネル12b側の端部)に、換気扇カバー構造20が設けられている。この換気扇カバー構造20と天井パネル13aとの間に換気用の隙間を形成した状態で、天井パネル13aと天井パネル13bとは接合されている。
【0019】
換気扇カバー構造20は、図2に示したように構成されている。すなわち、天井パネル13bにおける天井部の中央側の一端部側には、上面が平面部21に形成された凹部22が形成され、平面部21には開口部21aが設けられている。
そして、開口部21aに下面を露呈させた状態で換気扇23が取り付けられている。また、凹部22の下端には、換気扇カバー24が着脱可能な状態で取り付けられている。
【0020】
換気扇カバー24は、図3に示したように構成されており、天井パネル13aの下面に沿わせた状態で、天井パネル13a側から天井パネル13b側にスライド移動させることにより凹部22の縁部に係合するように構成されている。また、換気扇カバー24は、図1の状態から、天井パネル13a側に引っ張ることにより、凹部22から取り外すことができる。そして、平面部21と換気扇カバー24との間における天井パネル13a側部分が換気用の隙間に形成されている。
なお、図示していないが、凹部22の縁部における少なくとも換気扇カバー24の四隅に対応する部分には、換気扇カバー24を支持するための支持部が設けられている。
【0021】
換気扇カバー24は、天井パネル13bの一部を構成しており、天井パネル13bの下面と連続する曲面からなる下面を備えたパネルで構成されている。そして、換気扇カバー24の上面の周縁部には、それぞれ堰25a,25b,25c,25dが設けられており、上部側(天井部の中央側)の堰25aの高さは、他の堰25b,25c,25dの高さよりも高くなるように設定されている。そして、下部側の堰25bには、図4に示したように換気扇カバー24の内部側の面と外部側の面との間を貫通する孔26が堰25bの長手方向に沿って一定間隔を保って複数個設けられている。
【0022】
また、換気扇カバー24の中央部上面には、複数の溝部27が換気扇カバー24の上下方向(図3の左右方向)に沿って設けられている。この溝部27は、図5に示すように断面がV形に形成されており、その上端部の幅aが2mmに設定されている。このため、換気扇23から結露水等の水が換気扇カバー24の上面に落下すると、その水は溝部27に沿って換気扇カバー24の上面下端側に流れていく。
【0023】
また、堰25bの先端面と天井パネル13bとの間には、僅かな隙間が設けられており、換気扇カバー24の上面下端側に流れてきた水が孔26を通過すると、その水は天井パネル13bに接触して、天井パネル13b側に流れて行く。そして、その水は、天井パネル13bから壁パネル12bに伝わって下方に流れて行く。
【0024】
このように、本実施形態に係る換気扇カバー構造20は構成されているため、入浴中に換気扇23を作動させることにより、浴室10内を換気することができる。これによって、結露の発生を最小限に抑えることができる。また、天井パネル13a,13bで湯気が結露したり、シャワー等を使用した際のしぶきが天井パネル13a,13bまで飛んだりした場合には、天井パネル13a,13bの形状が略ドーム状に形成されているため、その水は天井パネル13a,13bの表面(下面)に沿って下方側に流れて行き、壁パネル12bおよび壁パネル12bと対向する壁パネルに沿って下方に流れて行く。
【0025】
また、換気扇23から落下してくる結露水や、凹部22内に飛び散った水は、換気扇カバー24の上面に落下する。そして、換気扇カバー24の傾斜面に沿って下端側に流れて行く。この場合、水の大部分は、溝部27内を流れて行く。そして、水が堰25bまで流れると、孔26を通過したのち壁パネル12bに沿って下方に流れて行く。このため、天井部から水が落ちて入浴者の頭部や体に当たるといったことが防止される。これによって、入浴者は落水によって不快な思いをすることがなくなる。
【0026】
図6は、本発明の他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー34の要部を示している。この換気扇カバー34では、換気扇カバー34の上面における下端側には堰が設けられてなく、その部分に本発明の水吸収体としてのスポンジ35が取り付けられている。また、このスポンジ35は、換気扇カバー34の本体部分の先端面34aよりもやや前方に突出して、天井パネル13bと接触している。この換気扇カバー34を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、前述した換気扇カバー構造20と同一である。したがって、同一部分に、同一符号を記している。
【0027】
このように構成したため、換気扇カバー34の上面に落下した水は、溝部27に沿って換気扇カバー34の下部側に流れ、スポンジ35に吸収される。そして、スポンジ35内を下部側に向って移動し、天井パネル13bに接触すると、天井パネル13bの表面に沿って下方に流れる。そして、天井パネル13bから壁パネル12bに移動して壁パネル12bの表面に沿って流れる。この換気扇カバー34を備えた換気扇カバー構造では、換気扇カバー34の先端部にスポンジ35を取り付けるだけで流水手段を形成することができるため、換気扇カバー34の製造が容易になる。この換気扇カバー構造のそれ以外の作用効果については、前述した実施形態と同様である。
【0028】
図7は、本発明のさらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー44の要部を示している。この換気扇カバー44では、孔46が設けられた堰45の端面45aに、孔46と端面45aの下端部とを結ぶ複数の縦溝46aが一定間隔を保って設けられている。また、換気扇カバー44は、堰45の端面45aを天井パネル13bと接触させた状態か、または、天井パネル13bとの間に少し隙間を設けた状態で取り付けられる。この換気扇カバー44を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、図1ないし図5に示した前述した換気扇カバー構造20と同一である。したがって、同一部分に、同一符号を記している。
【0029】
このように構成したため、換気扇カバー44の上面に落下した水は、溝部27に沿って換気扇カバー44の上面下端側に流れ、孔46を通過した後に縦溝46aに沿って下側に流れ、天井パネル13bに接触すると、天井パネル13bに沿って下方に流れる。そして、天井パネル13bから壁パネル12bに沿って流れる。この換気扇カバー構造では、換気扇カバー44の端面45aと天井パネル13bとの間に隙間がなくなるため、意匠性が向上する。この換気扇カバー構造のそれ以外の作用効果については、前述した換気扇カバー構造20と同様である。
【0030】
図8は、本発明のさらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー54の要部を示している。この換気扇カバー54では、孔56が設けられた堰55の端面55aの下部側部分に、スポンジ57が取り付けられている。そして、換気扇カバー54は、堰55の端面55aに取り付けられたスポンジ57を天井パネル13bに接触させた状態で取り付けられる。この換気扇カバー54を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、前述した換気扇カバー構造20と同一である。したがって、同一部分に、同一符号を記している。
【0031】
このように構成したため、換気扇カバー54の上面に落下した水は、孔56を通過したのち、スポンジ57に吸収され、スポンジ57から天井パネル13bを介して壁パネル12b側に流れ壁パネル12bの表面に沿って下方に流れる。この換気扇カバー構造によると、換気扇カバー54の上面に落下した水は、天井パネル13bに接触したスポンジ57に一旦吸収されたのちに、天井パネル13bを介して壁パネル12bに沿って流れるため、入浴者の頭部等への落水をより確実に防止することができる。この換気扇カバー構造のそれ以外の作用効果については、前述した換気扇カバー構造20と同様である。
【0032】
図9は、本発明のさらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー64の要部を示している。この換気扇カバー64では、下部側の堰が設けられてなく、換気扇カバー64の端面64aに、換気扇カバー64の上面に設けられた溝部67と連続する縦溝67aが設けられている。この場合、換気扇カバー64は、端面64aを天井パネル13bに接触させた状態か、または、天井パネル13bとの間に少し隙間を設けた状態で取り付けられる。この換気扇カバー64を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、前述した各換気扇カバー構造20等と同一である。これによっても前述した各実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0033】
図10は、本発明のさらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー71の要部を示している。この換気扇カバー71では、上面に溝部が設けられてなく、換気扇カバー71の上面は平面状の傾斜面に形成されている。また、換気扇カバー71の先端部72は軟質のゴムで構成されその下部側(先端部)には堰は設けられてない。そして、先端部72の端面72aに、平面視V形の縦溝72bが設けられている。この縦溝72bにおける端面72aとV形の奥端部が位置する部分との間の長さbは1mmに設定されている。
【0034】
この場合、換気扇カバー71は、端面72aを天井パネル13bにやや押し付けて接触させた状態から、端面72aと天井パネル13bとの間に1mm以下の隙間を設けた状態の間の状態で取り付けられ、縦溝72bの奥端部と天井パネル13bとの間の長さが、0.1〜2.0mmになるように設定する。この換気扇カバー71を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、前述した各換気扇カバー構造20等と同一である。
【0035】
これによると、換気扇カバー71の上面に落下した水は、換気扇カバー71に溝部が設けられていないため、そのまま換気扇カバー71の上面を下方に向かって流れ、縦溝72bを通過したのち、天井パネル13bを介して壁パネル12b側に流れ壁パネル12bに沿って下方に流れる。この場合、縦溝72bの奥端部と天井パネル13bとの間の長さを、0.1〜1.0mmに設定すると、毛細管現象により水を天井パネル13b側に吸い込む効果が生じ、1〜2mmに設定すると、水滴または水の流れが天井パネル13bの表面に接触して水を天井パネル13b側に排水する効果を生じる。これによっても前述した各実施例と同様の落水防止の効果を得ることができる。
【0036】
図11は、図10に示した換気扇カバー71の変形例による換気扇カバー73を示しており、この換気扇カバー73では、先端部74の端面74aに設けられた縦溝74bが平面視半円状に形成されている。この縦溝74bにおける端面74aと縦溝74bの奥端部が位置する部分との間の長さcも1mmに設定されている。これによっても、換気扇カバー71と同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
また、図12および図13も、図10に示した換気扇カバー71の変形例を示しており、図12に示した換気扇カバー75では、先端部76の端面76aに、縦溝に代えて、平面視半円状の突起76bが一定間隔を保って形成されている。
すなわち、この換気扇カバー75では、突起76b間の幅広の部分で縦溝が形成されている。この換気扇カバー75の端面76aと突起76bの先端部が位置する部分との間の長さdも1mmに設定されている。これによると、換気扇カバー75への落水が多くても、スムーズな排水が可能になる。
【0038】
また、図13に示した換気扇カバー77では、先端部78の端面78aが、縦溝や突起に代えて、平面視波状の凹凸面に形成されている。この換気扇カバー77では、端面78aの凹部で縦溝が形成されている。この換気扇カバー77の端面78aの凹部と突部との間の長さeは1mmに設定されている。これによっても、換気扇カバー71等と同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
また、本発明による浴室の換気扇カバー構造は、前述した各実施形態以外についても技術的範囲内で適宜変更実施が可能である。例えば、前述した各実施形態では、換気扇カバー24等の下端側を天井パネル13bに対向させているが、換気扇カバー24等の下端側は壁パネル12bに対向させてもよい。また、前述した各実施形態では、天井を、天井パネル13a,13bの2枚の天井パネルによって段が形成されるように略ドーム状に構成しているが、2枚の天井パネルを段が生じないように連結させてもよいし、1枚の天井パネルによって構成してもよい。また、天井パネルを平面状に形成し、換気扇カバーの下端部を壁パネルに対向させて取り付け、換気扇カバーから直接壁パネルに水が伝わるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による換気扇カバー構造を備えた浴室の内部を示す斜視図である。
【図2】図1に示した浴室が備える換気扇カバー構造を示す縦断面図である。
【図3】換気扇カバーを示す斜視図である。
【図4】換気扇カバーの要部を示す縦断面図である。
【図5】換気扇カバーの上面に設けられた溝部を示す縦断面図である。
【図6】他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す縦断面図である。
【図7】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図8】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図9】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図10】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図11】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図12】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図13】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…浴室、12a,12b,12c…壁パネル、13a,13b…天井パネル、20…換気扇カバー構造、21a…開口部、23…換気扇、24,34,44,54,64,71,73,75,77…換気扇カバー、25b,45,55…堰、26,46,56…孔、27,67…溝部、35,57…スポンジ、45a,55a,64a,72a,74a,76a,78a…端面、46a,67a,72b,74b…縦溝、72,74,76,78…先端部、76b…突起。
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室の天井パネルに設けられた換気扇からの落水を防止するための換気扇カバー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、浴室の天井部には、換気扇を設けて、浴室内の湯気を外部に排出したり外部の空気を取り込んだりすることができるようにしている(例えば、特許文献1参照)。この換気扇は、天井部に設けられた開口部の上方に取り付けられ、開口部には、複数の長穴からなる換気孔が設けられた換気扇カバーが取り付けられている。このため、換気扇を作動させると、浴室内の湯気や空気が換気孔を介して外部に放出される。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−205618号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の換気扇カバーでは、換気扇や開口部の近傍で結露した水やシャワーから散水された水等が換気扇カバーの上面に溜まると滴となって換気孔から落下してくる。この落水が、入浴者の頭部や体に当たると、入浴者はこの落水を不快に感じるという問題がある。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、結露水等が落下してくることを防止できる浴室の換気扇カバー構造を提供することである。
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明にかかる換気扇カバー構造の構成上の特徴は、壁パネルの上端部に組み付けられた天井パネルにおける壁パネルの近傍に開口部を設けて、開口部に換気扇を取り付け、換気扇の下方に、換気扇からの落水を受けるための板状の換気扇カバーを取り付けて構成される浴室の換気扇カバー構造であって、換気扇カバーを、上面における壁パネル側が下方になるように傾斜させて取り付けるとともに、換気扇カバーの上面における下端側に、換気扇カバーの上面に落下する水を壁パネルの表面に流すための流水手段を設けたことにある。
【0007】
前記のように構成した本発明に係る浴室の換気扇カバー構造では、換気扇カバーの上面を、壁パネル側の端部が他方の端部よりも下方に位置するように傾斜させている。このため、換気扇や天井パネルから換気扇カバーの上面に落下する水は、換気扇カバーの上面における壁パネル側の端部に向って流れていく。また、その換気扇カバーの上面における下端部に、流れてきた水を壁パネルの表面に流すための流水手段を設けている。
【0008】
したがって、換気扇等から落下する水は、そのまま洗い場フロアや浴槽に向かって落下することなく、壁パネルに伝わって洗い場フロアに流れていく。これによって、落水が不用意に入浴者に当たって入浴者が不快になることを防止できる。また、この場合の流水手段は、換気扇カバーの上面に溜まる水を直接壁パネルの表面に流せるものでも、換気扇カバーから天井パネルを介して壁パネルに流せるものでもよい。
【0009】
また、本発明にかかる浴室の換気扇カバー構造の他の構成上の特徴は、換気扇カバーにおける壁パネル側の端部に堰を設け、堰における換気扇カバーの上面側部分と壁パネル側部分との間に貫通する孔を設けることにより流水手段を構成したことにある。
【0010】
この場合、換気扇カバーの端部と、天井パネルの壁パネル側部分または壁パネルとの間には、水が通過するための僅かな隙間を設けておくか、換気扇カバーの端部と壁パネル側部分との間に水を通過させるための溝等を設けておく。これによると、水は換気扇カバーの上面から天井パネルを介して壁パネルの表面、または直接壁パネルの表面に流れていくようになり、そのまま洗い場フロアや浴槽に向かって落下することを防止できる。この場合、堰は、換気扇カバーにおける壁パネル側の端部だけでなく、換気扇カバーの上面の周囲すべてに設けることが好ましい。これによると、換気扇カバーの上面に落下した水が孔以外の部分から落下することを防止できる。
【0011】
また、本発明にかかる浴室の換気扇カバー構造のさらに他の構成上の特徴は、換気扇カバーの下端側の端面と、天井パネルにおける壁パネルの近傍部分または壁パネルとを対向させ、換気扇カバーの端面に縦溝を形成することにより流水手段を構成したことにある。これによると、換気扇カバーの上面における下端側に流れてきた水は、縦溝内を通過して天井パネルを介して壁パネルの表面に流れるか、または直接壁パネルの表面に流れていく。このため、換気扇カバーの端面に縦溝を設けるだけの簡単な構造で流水手段を形成することができる。
【0012】
また、本発明にかかる浴室の換気扇カバー構造のさらに他の構成上の特徴は、換気扇カバーにおける壁パネル側の端部と、天井パネルにおける壁パネルの近傍部分または壁パネルとの間に隙間を設け、隙間に水を吸収する水吸収体を配置することにより流水手段を構成したことにある。
【0013】
これによると、換気扇カバーの上面における下端部に流れてきた水は、水吸収体に吸収され、水吸収体内における下部側に移動したのちに、壁パネルに沿って、または天井パネルを介して壁パネルに沿って下方に流れる。これによっても、そのまま洗い場フロアや浴槽に向かって落下することを防止して壁パネルを介して排水することができる。また、この場合の水吸収体としては、種々のものを使用できるが、スポンジのような発泡体が、取り付けが容易で、かつ良好な効果を奏するため好ましい。
【0014】
また、本発明にかかる浴室の換気扇カバー構造のさらに他の構成上の特徴は、換気扇カバーの上面に、換気扇カバーの上面に溜まる水を換気扇カバーの下端部側に流すための溝部を設けたことにある。これによると、換気扇から換気扇カバーに落下した水がスムーズに換気扇カバーの下部側に流れていくようになり、水が溜まって換気扇カバーが汚れることを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は同実施形態に係る換気扇カバー構造20を備えた浴室10を示している。この浴室10は、パネル等によって四角箱状に形成されており、樹脂製の洗い場フロア11、壁パネル12a,12b,12cおよび天井パネル13a,13bを備えている。そして、壁パネル12a,12c間における図示の手前側部分にも、壁パネル(図示せず)が設けられている。また、壁パネル12aの中央部には、窓13が設けられ、壁パネル12cには開閉式のドアを備えた出入り口14が設けられている。
【0016】
洗い場フロア11における壁パネル12a側部分には、浴槽15が前後方向(壁パネル12aの表面に沿った方向)に長くなるように配置されている。そして、浴槽15の周縁部上面における後方右側部分に、浴槽15に湯や水を供給するための水栓15aが設けられている。また、壁パネル12bの右側部分には、浴槽15の上面と略等しい高さに設定されたカウンター16が設けられ、壁パネル12bにおけるカウンター16の上方部分に洗面用具や入浴用具を収容するための収容棚17と鏡18とが横に並んで取り付けられている。
【0017】
そして、収容棚17と鏡18の上方には、下方に位置するカウンター16の近傍を照明するための照明装置19が設けられている。これらの収容棚17、鏡18および照明装置19は一体的に構成されてパネル状に形成されている。また、カウンター16と鏡18との間にはカウンター16で使用する湯や水を供給するための水栓16aが設けられている。そして、前記パネルにおける鏡18の左側部分には、シャワー(図示せず)が保持部材を介して着脱自在に取り付けられている。このシャワーの根元部分は水栓16aに連結されており、切替弁を切り換えることにより水栓16aとシャワーとを選択して使用できるようになっている。
【0018】
天井パネル13a,13bは、前方から後方に向って中央部が高くなるように湾曲した略ドーム形に形成されている。また、天井パネル13aの高さは天井パネル13bの高さよりもやや高くなるように設定されており、天井パネル13aと天井パネル13bとの間に段が形成されている。そして、天井パネル13bにおける天井部の中央側の一端部(壁パネル12b側の端部)に、換気扇カバー構造20が設けられている。この換気扇カバー構造20と天井パネル13aとの間に換気用の隙間を形成した状態で、天井パネル13aと天井パネル13bとは接合されている。
【0019】
換気扇カバー構造20は、図2に示したように構成されている。すなわち、天井パネル13bにおける天井部の中央側の一端部側には、上面が平面部21に形成された凹部22が形成され、平面部21には開口部21aが設けられている。
そして、開口部21aに下面を露呈させた状態で換気扇23が取り付けられている。また、凹部22の下端には、換気扇カバー24が着脱可能な状態で取り付けられている。
【0020】
換気扇カバー24は、図3に示したように構成されており、天井パネル13aの下面に沿わせた状態で、天井パネル13a側から天井パネル13b側にスライド移動させることにより凹部22の縁部に係合するように構成されている。また、換気扇カバー24は、図1の状態から、天井パネル13a側に引っ張ることにより、凹部22から取り外すことができる。そして、平面部21と換気扇カバー24との間における天井パネル13a側部分が換気用の隙間に形成されている。
なお、図示していないが、凹部22の縁部における少なくとも換気扇カバー24の四隅に対応する部分には、換気扇カバー24を支持するための支持部が設けられている。
【0021】
換気扇カバー24は、天井パネル13bの一部を構成しており、天井パネル13bの下面と連続する曲面からなる下面を備えたパネルで構成されている。そして、換気扇カバー24の上面の周縁部には、それぞれ堰25a,25b,25c,25dが設けられており、上部側(天井部の中央側)の堰25aの高さは、他の堰25b,25c,25dの高さよりも高くなるように設定されている。そして、下部側の堰25bには、図4に示したように換気扇カバー24の内部側の面と外部側の面との間を貫通する孔26が堰25bの長手方向に沿って一定間隔を保って複数個設けられている。
【0022】
また、換気扇カバー24の中央部上面には、複数の溝部27が換気扇カバー24の上下方向(図3の左右方向)に沿って設けられている。この溝部27は、図5に示すように断面がV形に形成されており、その上端部の幅aが2mmに設定されている。このため、換気扇23から結露水等の水が換気扇カバー24の上面に落下すると、その水は溝部27に沿って換気扇カバー24の上面下端側に流れていく。
【0023】
また、堰25bの先端面と天井パネル13bとの間には、僅かな隙間が設けられており、換気扇カバー24の上面下端側に流れてきた水が孔26を通過すると、その水は天井パネル13bに接触して、天井パネル13b側に流れて行く。そして、その水は、天井パネル13bから壁パネル12bに伝わって下方に流れて行く。
【0024】
このように、本実施形態に係る換気扇カバー構造20は構成されているため、入浴中に換気扇23を作動させることにより、浴室10内を換気することができる。これによって、結露の発生を最小限に抑えることができる。また、天井パネル13a,13bで湯気が結露したり、シャワー等を使用した際のしぶきが天井パネル13a,13bまで飛んだりした場合には、天井パネル13a,13bの形状が略ドーム状に形成されているため、その水は天井パネル13a,13bの表面(下面)に沿って下方側に流れて行き、壁パネル12bおよび壁パネル12bと対向する壁パネルに沿って下方に流れて行く。
【0025】
また、換気扇23から落下してくる結露水や、凹部22内に飛び散った水は、換気扇カバー24の上面に落下する。そして、換気扇カバー24の傾斜面に沿って下端側に流れて行く。この場合、水の大部分は、溝部27内を流れて行く。そして、水が堰25bまで流れると、孔26を通過したのち壁パネル12bに沿って下方に流れて行く。このため、天井部から水が落ちて入浴者の頭部や体に当たるといったことが防止される。これによって、入浴者は落水によって不快な思いをすることがなくなる。
【0026】
図6は、本発明の他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー34の要部を示している。この換気扇カバー34では、換気扇カバー34の上面における下端側には堰が設けられてなく、その部分に本発明の水吸収体としてのスポンジ35が取り付けられている。また、このスポンジ35は、換気扇カバー34の本体部分の先端面34aよりもやや前方に突出して、天井パネル13bと接触している。この換気扇カバー34を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、前述した換気扇カバー構造20と同一である。したがって、同一部分に、同一符号を記している。
【0027】
このように構成したため、換気扇カバー34の上面に落下した水は、溝部27に沿って換気扇カバー34の下部側に流れ、スポンジ35に吸収される。そして、スポンジ35内を下部側に向って移動し、天井パネル13bに接触すると、天井パネル13bの表面に沿って下方に流れる。そして、天井パネル13bから壁パネル12bに移動して壁パネル12bの表面に沿って流れる。この換気扇カバー34を備えた換気扇カバー構造では、換気扇カバー34の先端部にスポンジ35を取り付けるだけで流水手段を形成することができるため、換気扇カバー34の製造が容易になる。この換気扇カバー構造のそれ以外の作用効果については、前述した実施形態と同様である。
【0028】
図7は、本発明のさらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー44の要部を示している。この換気扇カバー44では、孔46が設けられた堰45の端面45aに、孔46と端面45aの下端部とを結ぶ複数の縦溝46aが一定間隔を保って設けられている。また、換気扇カバー44は、堰45の端面45aを天井パネル13bと接触させた状態か、または、天井パネル13bとの間に少し隙間を設けた状態で取り付けられる。この換気扇カバー44を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、図1ないし図5に示した前述した換気扇カバー構造20と同一である。したがって、同一部分に、同一符号を記している。
【0029】
このように構成したため、換気扇カバー44の上面に落下した水は、溝部27に沿って換気扇カバー44の上面下端側に流れ、孔46を通過した後に縦溝46aに沿って下側に流れ、天井パネル13bに接触すると、天井パネル13bに沿って下方に流れる。そして、天井パネル13bから壁パネル12bに沿って流れる。この換気扇カバー構造では、換気扇カバー44の端面45aと天井パネル13bとの間に隙間がなくなるため、意匠性が向上する。この換気扇カバー構造のそれ以外の作用効果については、前述した換気扇カバー構造20と同様である。
【0030】
図8は、本発明のさらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー54の要部を示している。この換気扇カバー54では、孔56が設けられた堰55の端面55aの下部側部分に、スポンジ57が取り付けられている。そして、換気扇カバー54は、堰55の端面55aに取り付けられたスポンジ57を天井パネル13bに接触させた状態で取り付けられる。この換気扇カバー54を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、前述した換気扇カバー構造20と同一である。したがって、同一部分に、同一符号を記している。
【0031】
このように構成したため、換気扇カバー54の上面に落下した水は、孔56を通過したのち、スポンジ57に吸収され、スポンジ57から天井パネル13bを介して壁パネル12b側に流れ壁パネル12bの表面に沿って下方に流れる。この換気扇カバー構造によると、換気扇カバー54の上面に落下した水は、天井パネル13bに接触したスポンジ57に一旦吸収されたのちに、天井パネル13bを介して壁パネル12bに沿って流れるため、入浴者の頭部等への落水をより確実に防止することができる。この換気扇カバー構造のそれ以外の作用効果については、前述した換気扇カバー構造20と同様である。
【0032】
図9は、本発明のさらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー64の要部を示している。この換気扇カバー64では、下部側の堰が設けられてなく、換気扇カバー64の端面64aに、換気扇カバー64の上面に設けられた溝部67と連続する縦溝67aが設けられている。この場合、換気扇カバー64は、端面64aを天井パネル13bに接触させた状態か、または、天井パネル13bとの間に少し隙間を設けた状態で取り付けられる。この換気扇カバー64を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、前述した各換気扇カバー構造20等と同一である。これによっても前述した各実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0033】
図10は、本発明のさらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバー71の要部を示している。この換気扇カバー71では、上面に溝部が設けられてなく、換気扇カバー71の上面は平面状の傾斜面に形成されている。また、換気扇カバー71の先端部72は軟質のゴムで構成されその下部側(先端部)には堰は設けられてない。そして、先端部72の端面72aに、平面視V形の縦溝72bが設けられている。この縦溝72bにおける端面72aとV形の奥端部が位置する部分との間の長さbは1mmに設定されている。
【0034】
この場合、換気扇カバー71は、端面72aを天井パネル13bにやや押し付けて接触させた状態から、端面72aと天井パネル13bとの間に1mm以下の隙間を設けた状態の間の状態で取り付けられ、縦溝72bの奥端部と天井パネル13bとの間の長さが、0.1〜2.0mmになるように設定する。この換気扇カバー71を備えた換気扇カバー構造におけるそれ以外の部分の構成については、前述した各換気扇カバー構造20等と同一である。
【0035】
これによると、換気扇カバー71の上面に落下した水は、換気扇カバー71に溝部が設けられていないため、そのまま換気扇カバー71の上面を下方に向かって流れ、縦溝72bを通過したのち、天井パネル13bを介して壁パネル12b側に流れ壁パネル12bに沿って下方に流れる。この場合、縦溝72bの奥端部と天井パネル13bとの間の長さを、0.1〜1.0mmに設定すると、毛細管現象により水を天井パネル13b側に吸い込む効果が生じ、1〜2mmに設定すると、水滴または水の流れが天井パネル13bの表面に接触して水を天井パネル13b側に排水する効果を生じる。これによっても前述した各実施例と同様の落水防止の効果を得ることができる。
【0036】
図11は、図10に示した換気扇カバー71の変形例による換気扇カバー73を示しており、この換気扇カバー73では、先端部74の端面74aに設けられた縦溝74bが平面視半円状に形成されている。この縦溝74bにおける端面74aと縦溝74bの奥端部が位置する部分との間の長さcも1mmに設定されている。これによっても、換気扇カバー71と同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
また、図12および図13も、図10に示した換気扇カバー71の変形例を示しており、図12に示した換気扇カバー75では、先端部76の端面76aに、縦溝に代えて、平面視半円状の突起76bが一定間隔を保って形成されている。
すなわち、この換気扇カバー75では、突起76b間の幅広の部分で縦溝が形成されている。この換気扇カバー75の端面76aと突起76bの先端部が位置する部分との間の長さdも1mmに設定されている。これによると、換気扇カバー75への落水が多くても、スムーズな排水が可能になる。
【0038】
また、図13に示した換気扇カバー77では、先端部78の端面78aが、縦溝や突起に代えて、平面視波状の凹凸面に形成されている。この換気扇カバー77では、端面78aの凹部で縦溝が形成されている。この換気扇カバー77の端面78aの凹部と突部との間の長さeは1mmに設定されている。これによっても、換気扇カバー71等と同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
また、本発明による浴室の換気扇カバー構造は、前述した各実施形態以外についても技術的範囲内で適宜変更実施が可能である。例えば、前述した各実施形態では、換気扇カバー24等の下端側を天井パネル13bに対向させているが、換気扇カバー24等の下端側は壁パネル12bに対向させてもよい。また、前述した各実施形態では、天井を、天井パネル13a,13bの2枚の天井パネルによって段が形成されるように略ドーム状に構成しているが、2枚の天井パネルを段が生じないように連結させてもよいし、1枚の天井パネルによって構成してもよい。また、天井パネルを平面状に形成し、換気扇カバーの下端部を壁パネルに対向させて取り付け、換気扇カバーから直接壁パネルに水が伝わるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による換気扇カバー構造を備えた浴室の内部を示す斜視図である。
【図2】図1に示した浴室が備える換気扇カバー構造を示す縦断面図である。
【図3】換気扇カバーを示す斜視図である。
【図4】換気扇カバーの要部を示す縦断面図である。
【図5】換気扇カバーの上面に設けられた溝部を示す縦断面図である。
【図6】他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す縦断面図である。
【図7】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図8】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図9】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図10】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図11】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図12】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【図13】さらに他の実施形態による換気扇カバー構造が備える換気扇カバーの要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…浴室、12a,12b,12c…壁パネル、13a,13b…天井パネル、20…換気扇カバー構造、21a…開口部、23…換気扇、24,34,44,54,64,71,73,75,77…換気扇カバー、25b,45,55…堰、26,46,56…孔、27,67…溝部、35,57…スポンジ、45a,55a,64a,72a,74a,76a,78a…端面、46a,67a,72b,74b…縦溝、72,74,76,78…先端部、76b…突起。
Claims (5)
- 壁パネルの上端部に組み付けられた天井パネルにおける前記壁パネルの近傍に開口部を設けて、前記開口部に換気扇を取り付け、前記換気扇の下方に、前記換気扇からの落水を受けるための板状の換気扇カバーを取り付けて構成される浴室の換気扇カバー構造であって、前記換気扇カバーを、上面における前記壁パネル側が下方になるように傾斜させて取り付けるとともに、前記換気扇カバーの上面における下端側に、前記換気扇カバーの上面に落下する水を壁パネルの表面に流すための流水手段を設けたことを特徴とする浴室の換気扇カバー構造。
- 前記換気扇カバーにおける壁パネル側の端部に堰を設け、前記堰における前記換気扇カバーの上面側部分と前記壁パネル側部分との間に貫通する孔を設けることにより前記流水手段を構成した請求項1に記載の換気扇カバー構造。
- 前記換気扇カバーの下端側の端面と、前記天井パネルにおける前記壁パネルの近傍部分または前記壁パネルとを対向させ、前記換気扇カバーの端面に縦溝を形成することにより前記流水手段を構成した請求項1に記載の換気扇カバー構造。
- 前記換気扇カバーにおける壁パネル側の端部と、前記天井パネルにおける前記壁パネルの近傍部分または前記壁パネルとの間に隙間を設け、前記隙間に水を吸収する水吸収体を配置することにより前記流水手段を構成した請求項1に記載の換気扇カバー構造。
- 前記換気扇カバーの上面に、換気扇カバーの上面に溜まる水を前記換気扇カバーの下端部側に流すための溝部を設けた請求項1ないし4のうちのいずれか一つに記載の換気扇カバー構造。
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