JP2004323417A - 歯科用殺菌組成物および歯科用殺菌方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】歯、歯肉、口腔粘膜、義歯、義歯床、歯冠修復材料、矯正床、ワイヤー、ブリッジ等の表面に塗布して、齲蝕や歯周病などに代表される口腔内疾患の原因となる細菌を殺菌し、ひいてはこれら多数の細菌を含むバイオフィルム、デンタルプラークの生成を抑制することができる歯科用殺菌組成物を提供する。
【解決手段】二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物からなる歯科用殺菌組成物。
【解決手段】二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物からなる歯科用殺菌組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科用殺菌組成物及び歯科用殺菌方法に関する。より詳細には、本発明は、歯、歯肉、口腔粘膜、義歯、義歯床、歯冠修復材料、矯正床、ワイヤー、ブリッジ等の表面に塗布して、齲蝕や歯周病などに代表される口腔内疾患の原因となる細菌を殺菌し、ひいてはこれら多数の細菌を含むバイオフィルム、デンタルプラークの生成を抑制することができる歯科用殺菌組成物、並びに歯科用殺菌方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
口腔内疾患の代表例としては、齲蝕症(虫歯)、歯周病(歯槽膿漏)を挙げる事ができる。これらの疾患は、口腔内細菌による感染症の一種と考えられている。即ち、齲蝕症はストレプトコッカス・ミュータンス菌(Streptococcus mutans)によって産生される酸により歯のエナメル質が溶解されることで発病する。また、歯周病については、ポルフィロモナス・ジンジバリス菌(Porphyromonas gingivalis)を主な原因菌とする慢性細菌感染症と考えられている。これらの疾患の予防及び治療においては、口腔内細菌によって歯質表面に付着したデンタルプラークを形成させないこと、或いはこれらの速やかな除去が重要とされており、特に後者については定期的なPTMC(Professional tooth mechanical cleaning)が一般的に行われている臨床術式である。また、齲蝕症の予防のためにフッ素化合物による予防処置なども行われているが、その効果は十分とは云い難い。
【0003】
過酸化尿素を無水グリセリン中に溶解させたゲルは、プラークを減少させる効果があることは比較的古くから知られており(非特許文献1参照)、これは過酸化尿素が加水分解して生成する過酸化水素による殺菌効果であると言われている。しかし、歯周病に対する効果はほとんど見られていない。
【0004】
二酸化チタン光触媒は、紫外線の照射によって活性酸素を発生し、殺菌・抗菌効果を持つことが知られており、これを歯科材料へ応用する提案もなされている。例えば、酸化チタンをメチルα―シアノアクリレート、ポリメチルメタクリレートなどの樹脂成分と混合した歯牙用液状被覆物質を歯牙に被覆することによって齲蝕予防を行うことがある(特許文献1参照)。
【0005】
口腔内疾患に二酸化チタン光触媒を利用して予防しようとするこれらの方法は、以下のようないくつかの課題を抱えている。即ち、一般に、二酸化チタン光触媒は380nm以下の紫外線に応答して光触媒能を発揮するものであるが、そのような紫外線を人体に照射することは安全性の点から問題がある。例えば、光触媒活性酸化チタンを用いる組成物と、光触媒性酸化チタン前駆体を用いる組成物が提案されているが(特許文献2参照)、前者においてはその作用発現に紫外線が必要であり、後者においては可視光線においても高い触媒活性を示すと記載されているがその実態は明確でない。二酸化チタン光触媒による活性酸素の産生のメカニズムは、光照射によって二酸化チタン内部に発生する電子・正孔ペアがそれぞれ溶存酸素を還元、或いは水を酸化することによりスーパーオキサイド、或いはヒドロキシラジカルを生成することによるといわれており、活性酸素の生成効率はあまり高くない。従って、長時間の光照射が必要となる。
【0006】
【非特許文献1】
J. Periodontology, 44, 636, 1973
【特許文献1】
特開平9−175923号公報
【特許文献2】
特開2001−220309号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における上記したような課題を解決し、高い殺菌効果が得られる歯科用殺菌組成物および殺菌方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、二酸化チタン光触媒を歯科材料へ応用する試みを検討し、二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物が非常に高い殺菌効果を示すことを見出し本発明に到達した。
【0009】
即ち、本発明は、以下の歯科用殺菌組成物および歯科用殺菌方法に関するものである。
(1)二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物からなる歯科用殺菌組成物。
(2)二酸化チタンが、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のいずれかであることを特徴とする前記(1)の歯牙用殺菌組成物。
(3)二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物からなる歯科用殺菌組成物を被殺菌体に塗布し、380〜500nmの波長を含む可視光線を照射することを特徴とする歯科用殺菌方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について更に詳細に説明する。上記の目的を達成するために、本発明は、二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含有する組成物を用いることにより高い殺菌効果を示す。
【0011】
本発明の歯科用殺菌組成物は、一つの好ましい態様として、二酸化チタンと過酸化水素水または水溶液中で過酸化水素を発生する化合物とを含有する溶液/ペーストから構成される。ここで、二酸化チタンとしては、形態、性状を問わず使用することができるが、好ましくは、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のいずれかである。また、アナターゼ型、ルチル型、或いはブルッカイト型の二酸化チタンの表面にリン酸カルシウムをコーティングすることによって、歯牙表面との親和性を改良したものを用いることもできる。二酸化チタンに白金を坦持させることによって光触媒活性を向上させたものを用いることも出来る。また、二酸化チタンにプラズマ処理等を行うことによって、可視光領域の光に応答して光触媒作用を示すものも用いることが出来る。二酸化チタンは、粉末でも水などの媒体に分散したゾルの状態のものであっても良い。二酸化チタンの粒子径は1〜500nmのものが好適に用いられるが、より好ましくは5〜200nmのものである。二酸化チタンの配合量は、ごく僅かであっても十分その効果が得られるが、余り低いと殺菌効果の発現に長時間を要し、また、あまり高くしすぎても二酸化チタン自身の光透過性が良くないためにかえって殺菌効果の低下が生じるので好ましくない。好ましい二酸化チタンの配合量は、組成物中0.001〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜1重量%、更に好ましくは、0.01〜0.1重量%である。
【0012】
本発明で用いる過酸化水素水または水溶液中で過酸化水素を発生する化合物としては、過酸化水素水、過ほう酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過硫酸塩類、過酸化カルシウム、過酸化マグネシウム、過酸化尿素等を挙げることができるが、より好ましくは過酸化水素水である。組成物中の過酸化水素の濃度は、非常に低くても顕著な殺菌効果を得ることが出来る。即ち、過酸化水素としての濃度範囲として、好ましくは10%重量以下、更に好ましくは6重量%以下であり、1重量%程度の濃度でも十分な効果が得られる。
【0013】
本発明の歯科用殺菌組成物に、適当な粘度を付与する目的で増粘剤を添加することもできる。増粘剤としては、水系増粘剤が使用される。水系増粘剤としては、例えば、水溶性有機ポリマー、水性エマルジョン、粘土鉱物等が挙げられる。有機物を主体とする水系増粘剤の例としては、デンプン、ガラクトマンナン、ニトロセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ペクチン酸、ペクチニン酸、アルギン酸、寒天、カラゲナン、プロテオグリカン、グリコプロテイン、ゼラチン、アクチン、チューブリン、ヘモグロビンS、インスリン、フィブリン、卵白アルブミン、ミオシン、コラーゲン、ポリペブチド類、ガゼイン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド等が挙げられる。
【0014】
上記の水溶性有機ポリマーの内、本発明において特に好ましく用いられる食品添加物用の増粘剤として、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。より好ましくは、保存安定性に優れたポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムが用いられる。これらは、天然品であっても合成品であっても良く、また、これらの二種以上の混合物を用いることもできる。
【0015】
無機系増粘剤としては層状構造型無機粘土鉱物が挙げられる。層状構造型無機粘土鉱物は、その構造中の単位層間に水分子を取り込んで膨潤する性質を利用し、系中に存在する過酸化水素が塗布体表面に接した状態で保持されることを実現するものである。
【0016】
一般に、無機粘土鉱物は、繊維状構造型(セピオライト、アパタルジャイト等が挙げられる。)、非晶質構造型(アロフェン等が挙げられる。)、混合層構造型(カオリナイト、モンモリロナイト等が挙げられる。)及び層状構造型に大別される。本発明においては、上記水の存在下で膨潤する性質を有する層状構造型の無機粘土鉱物を使用する。
【0017】
無機粘土鉱物は繊維状構造型、非晶質構造型の粘土鉱物であっても、水の添加後に高速攪拌装置によって攪拌を行うことによって膨潤状態を実現させることが出来るが、層状構造型粘土鉱物は特別な装置を必要としない利点がある。実際の使用を想定すると、塗布体表面への塗布直前に高速攪拌装置を用いる必要のある繊維状構造型、非晶質構造型は適しているとは言い難い。
【0018】
層状構造型無機粘土鉱物としては、ディッカライト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト、ハロイサイト、メタハロサイト、クリソタイル、リザルダイト、蛇紋石、アンチゴライト、バイデライト、モンモリロナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、セピオライト、イライト、セリサイト、海緑石−モンモリロナイト、ロウ石−モンモリロナイト、緑泥石−バーミキュライト、イライト−モンモリロナイト、ハロイサイト−モンモリロナイト、カオリナイト−モンモリロナイト等が挙げられる。
【0019】
上記の内、モンモリロナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、セピオライトが特に好ましい。これらは、天然品であっても合成品であっても良く、また、1種以上の混合物を用いても良い。
【0020】
これらの層状構造型無機粘土鉱物は、他の水系増粘剤と比較して良好な増粘効果とチクソトロピー性を示す。そのため、層状構造型無機粘土鉱物の水分散液を塗布体表面に塗布した場合、たれ落ちが少ないだけでなく、該組成物を洗い流す際、有機系増粘剤と比較して容易に水洗できる。
【0021】
増粘剤の配合量は、好ましくは0.01〜10重量%であり、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0022】
本発明の歯科用殺菌組成物は、主として口腔内で用いられることから、pHは中性に近いことが望ましい。特に、歯のエナメル質が溶解し始める臨界pHである5.5以下の酸性は望ましくない。この目的のために、適当なpH緩衝作用をもつ物質を添加することが可能である。本発明においては、リン酸塩が特に好ましく用いられる。リン酸塩としては、オルトリン酸、次亜リン酸、二リン酸、メタリン酸及びこれらのカリウム塩、ナトリウム塩等を例示することができる。特に好ましくは、ピロリン酸4ナトリウムである。
【0023】
本発明による殺菌剤は、通常、二酸化チタン粉末体と、水中で過酸化水素を発生する化合物、更に必要に応じて増粘剤、pH調整剤とを水中に配合し、練合、分散することにより、均一なゾル或いはペースト状の形態にして用いられるが、これに限らず、これらと同様にして調製されたものであれば本発明の範囲に含まれる。この場合、上記成分の配合、練合、分散などの殺菌剤の調製手段、装置、殺菌剤を付着させる手段などは、特に限定されるものではなく、適宜のものを使用することができる。また、場合によっては、上記3成分の内の2成分を予め配合、練合、分散しておき、使用直前に、残りの1成分を配合、練合、分散するような方法も十分可能である。また、殺菌剤を被塗布体表面に付着させる方法として、例えば、殺菌剤を直接被塗布体表面に塗布する方法が好適なものとして例示される。
【0024】
本発明の殺菌剤による殺菌効果は、殺菌剤を被塗布体表面に塗布することによってのみでも得られるが、そこに光を照射する処置を行うことによりより効果的に実施される。この際用いられる光としては、人体に悪影響を与えない380〜500nmの可視光領域の波長を含む光が好ましく用いられる。本発明に用いられる光の光源としては、発熱灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、ブラックライト、メタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀灯、UVランプ、LED(発光ダイオード)、半導体レーザー等が例示されるが、これらの光源からの光を、適当なフィルターを介して不要な波長をカットした後、適当な手段によって導光することにより得られた光を、殺菌剤を塗布した表面に照射することによって殺菌が行われる。光照射の時間は、殺菌程度に応じて適宜調整すれば良いが、通常、数秒から数分で十分な効果が得られる。
【0025】
本発明の殺菌剤の主たる作用は、二酸化チタンと低濃度の過酸化水素の相乗効果による殺菌作用である。二酸化チタン光触媒に光を照射すると電子と正孔を生じ、それが過酸化水素と反応して活性酸素を生じる。この活性酸素は、オゾンよりはるかに強力な酸化力を持ち、ほぼ全ての有機物を炭酸ガスにまで酸化分解することが出来る。系中に存在する過酸化水素が効果的な酸化剤として働き、光照射によって生じた電子と効率的に反応し活性酸素を発生させる。また、二酸化チタンと過酸化水素の混合物は可視光領域の光に効率良く応答する。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何らの制限を受けるものではない。
【0027】
実施例1〜8
[殺菌剤組成物]
(1)二酸化チタン0.06重量%、過酸化水素3.5重量%の混合物に、増粘剤として合成ケイ酸マグネシウムナトリウム1.5重量%、更にpH調整剤として85%リン酸0.6重量%、ピロリン酸四ナトリウム・十水塩2.0重量%を添加し、十分混合したものを殺菌剤組成物として調製した。
(2)in vitro系での殺菌効果
in vitro系での殺菌効果を見る目的で、以下の細菌株を用いた。
Escherichia coli ATCC 25922、Staphylococcus aureus ATCC 25923、
Streptococcus mutans MT 8148、Streptococcus sobrinus 6715、Porphyromonasgingivalis JCM8525、Prevotella intermedia JCM7365。
E.coli、S.aureus、S.mutans、S.sobrinusの培地としてBHI agarを、
P.gingivalis、P.intermediaの培地としてGAM agarを用いた。
寒天平板に一定の菌数(108〜102)を塗布し、さらに各々無処置、殺菌剤塗布のみ、殺菌剤塗布+ハロゲンランプ5分照射の処置を加えた後、36時間培養し菌の発育の有無を調べた(実施例1〜6)。
【0028】
【表1】
【0029】
これらの実施例により、殺菌剤は各種菌に対して高い殺菌効果を示した。中でも齲蝕菌(虫歯菌)であるS.mutans、及び歯周病菌であるP.gingivalisに対しても非常に高い殺菌効果を示した。
【0030】
(3)無菌マウスを用いた殺菌効果
6週齢の無菌BALB/cマウスの口腔内及び歯牙表面に、S.mutans、或いはS.gingivalis 1×108CFUを口腔内菌投与液0.1mLに懸濁して塗布した。20分間放置した後、n=5〜6からなる3群に分けた。第一の群は殺菌剤非投与群としPBS50μLを塗布した。第二の群は殺菌剤のみの投与とし殺菌剤50μLを塗布した。以上の二群はその後10分間放置した後、滅菌綿棒で口腔内及び歯牙表面を拭い取り嫌気性希釈液1mLに懸濁した後、寒天平板法で菌数を測定した。第三の群は、同様に殺菌剤を塗布し5分間放置、更にハロゲンランプを5分間照射した後、同様に滅菌綿棒を用いて菌を採取し数を測定した。通常の環境で飼育したマウス口腔内はヒトの場合と同様に多数の常在菌が生息しているため、本実験で用いたような外来の細菌を投与しても常在菌に排除されて口腔内に定着することができない。よって本実施例では実験動物として無菌マウスを用いた。
【0031】
【表2】
【0032】
無菌マウスを用いた実施例において、口腔内及び歯牙表面のS.mutans菌数は、殺菌剤投与+ハロゲンランプ照射群(102.4)では薬剤非投与群(105.9)に比べて対数値で3以上、即ち1000分の1以下に減少した(p<0.01)。また、P.gingivalis菌数においても同様の処置で10分の1以下(104.0→103.1;p<0.05)に減少した。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、被塗布体殺菌剤を付着させることにより、或いは当該部分に光を照射することにより生ずる殺菌作用に基づき殺菌する殺菌剤であり、二酸化チタンと水溶液中で過酸化水素を発生する化合物を含む混合物であることを特徴とする殺菌剤等に係るものであり、本発明によれば、(1)虫歯菌、(2)歯周病菌に対して高い殺菌効果が得られるため、歯科予防に対する寄与は大である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科用殺菌組成物及び歯科用殺菌方法に関する。より詳細には、本発明は、歯、歯肉、口腔粘膜、義歯、義歯床、歯冠修復材料、矯正床、ワイヤー、ブリッジ等の表面に塗布して、齲蝕や歯周病などに代表される口腔内疾患の原因となる細菌を殺菌し、ひいてはこれら多数の細菌を含むバイオフィルム、デンタルプラークの生成を抑制することができる歯科用殺菌組成物、並びに歯科用殺菌方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
口腔内疾患の代表例としては、齲蝕症(虫歯)、歯周病(歯槽膿漏)を挙げる事ができる。これらの疾患は、口腔内細菌による感染症の一種と考えられている。即ち、齲蝕症はストレプトコッカス・ミュータンス菌(Streptococcus mutans)によって産生される酸により歯のエナメル質が溶解されることで発病する。また、歯周病については、ポルフィロモナス・ジンジバリス菌(Porphyromonas gingivalis)を主な原因菌とする慢性細菌感染症と考えられている。これらの疾患の予防及び治療においては、口腔内細菌によって歯質表面に付着したデンタルプラークを形成させないこと、或いはこれらの速やかな除去が重要とされており、特に後者については定期的なPTMC(Professional tooth mechanical cleaning)が一般的に行われている臨床術式である。また、齲蝕症の予防のためにフッ素化合物による予防処置なども行われているが、その効果は十分とは云い難い。
【0003】
過酸化尿素を無水グリセリン中に溶解させたゲルは、プラークを減少させる効果があることは比較的古くから知られており(非特許文献1参照)、これは過酸化尿素が加水分解して生成する過酸化水素による殺菌効果であると言われている。しかし、歯周病に対する効果はほとんど見られていない。
【0004】
二酸化チタン光触媒は、紫外線の照射によって活性酸素を発生し、殺菌・抗菌効果を持つことが知られており、これを歯科材料へ応用する提案もなされている。例えば、酸化チタンをメチルα―シアノアクリレート、ポリメチルメタクリレートなどの樹脂成分と混合した歯牙用液状被覆物質を歯牙に被覆することによって齲蝕予防を行うことがある(特許文献1参照)。
【0005】
口腔内疾患に二酸化チタン光触媒を利用して予防しようとするこれらの方法は、以下のようないくつかの課題を抱えている。即ち、一般に、二酸化チタン光触媒は380nm以下の紫外線に応答して光触媒能を発揮するものであるが、そのような紫外線を人体に照射することは安全性の点から問題がある。例えば、光触媒活性酸化チタンを用いる組成物と、光触媒性酸化チタン前駆体を用いる組成物が提案されているが(特許文献2参照)、前者においてはその作用発現に紫外線が必要であり、後者においては可視光線においても高い触媒活性を示すと記載されているがその実態は明確でない。二酸化チタン光触媒による活性酸素の産生のメカニズムは、光照射によって二酸化チタン内部に発生する電子・正孔ペアがそれぞれ溶存酸素を還元、或いは水を酸化することによりスーパーオキサイド、或いはヒドロキシラジカルを生成することによるといわれており、活性酸素の生成効率はあまり高くない。従って、長時間の光照射が必要となる。
【0006】
【非特許文献1】
J. Periodontology, 44, 636, 1973
【特許文献1】
特開平9−175923号公報
【特許文献2】
特開2001−220309号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における上記したような課題を解決し、高い殺菌効果が得られる歯科用殺菌組成物および殺菌方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、二酸化チタン光触媒を歯科材料へ応用する試みを検討し、二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物が非常に高い殺菌効果を示すことを見出し本発明に到達した。
【0009】
即ち、本発明は、以下の歯科用殺菌組成物および歯科用殺菌方法に関するものである。
(1)二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物からなる歯科用殺菌組成物。
(2)二酸化チタンが、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のいずれかであることを特徴とする前記(1)の歯牙用殺菌組成物。
(3)二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物からなる歯科用殺菌組成物を被殺菌体に塗布し、380〜500nmの波長を含む可視光線を照射することを特徴とする歯科用殺菌方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について更に詳細に説明する。上記の目的を達成するために、本発明は、二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含有する組成物を用いることにより高い殺菌効果を示す。
【0011】
本発明の歯科用殺菌組成物は、一つの好ましい態様として、二酸化チタンと過酸化水素水または水溶液中で過酸化水素を発生する化合物とを含有する溶液/ペーストから構成される。ここで、二酸化チタンとしては、形態、性状を問わず使用することができるが、好ましくは、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のいずれかである。また、アナターゼ型、ルチル型、或いはブルッカイト型の二酸化チタンの表面にリン酸カルシウムをコーティングすることによって、歯牙表面との親和性を改良したものを用いることもできる。二酸化チタンに白金を坦持させることによって光触媒活性を向上させたものを用いることも出来る。また、二酸化チタンにプラズマ処理等を行うことによって、可視光領域の光に応答して光触媒作用を示すものも用いることが出来る。二酸化チタンは、粉末でも水などの媒体に分散したゾルの状態のものであっても良い。二酸化チタンの粒子径は1〜500nmのものが好適に用いられるが、より好ましくは5〜200nmのものである。二酸化チタンの配合量は、ごく僅かであっても十分その効果が得られるが、余り低いと殺菌効果の発現に長時間を要し、また、あまり高くしすぎても二酸化チタン自身の光透過性が良くないためにかえって殺菌効果の低下が生じるので好ましくない。好ましい二酸化チタンの配合量は、組成物中0.001〜10重量%であり、より好ましくは0.01〜1重量%、更に好ましくは、0.01〜0.1重量%である。
【0012】
本発明で用いる過酸化水素水または水溶液中で過酸化水素を発生する化合物としては、過酸化水素水、過ほう酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過硫酸塩類、過酸化カルシウム、過酸化マグネシウム、過酸化尿素等を挙げることができるが、より好ましくは過酸化水素水である。組成物中の過酸化水素の濃度は、非常に低くても顕著な殺菌効果を得ることが出来る。即ち、過酸化水素としての濃度範囲として、好ましくは10%重量以下、更に好ましくは6重量%以下であり、1重量%程度の濃度でも十分な効果が得られる。
【0013】
本発明の歯科用殺菌組成物に、適当な粘度を付与する目的で増粘剤を添加することもできる。増粘剤としては、水系増粘剤が使用される。水系増粘剤としては、例えば、水溶性有機ポリマー、水性エマルジョン、粘土鉱物等が挙げられる。有機物を主体とする水系増粘剤の例としては、デンプン、ガラクトマンナン、ニトロセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ペクチン酸、ペクチニン酸、アルギン酸、寒天、カラゲナン、プロテオグリカン、グリコプロテイン、ゼラチン、アクチン、チューブリン、ヘモグロビンS、インスリン、フィブリン、卵白アルブミン、ミオシン、コラーゲン、ポリペブチド類、ガゼイン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド等が挙げられる。
【0014】
上記の水溶性有機ポリマーの内、本発明において特に好ましく用いられる食品添加物用の増粘剤として、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。より好ましくは、保存安定性に優れたポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムが用いられる。これらは、天然品であっても合成品であっても良く、また、これらの二種以上の混合物を用いることもできる。
【0015】
無機系増粘剤としては層状構造型無機粘土鉱物が挙げられる。層状構造型無機粘土鉱物は、その構造中の単位層間に水分子を取り込んで膨潤する性質を利用し、系中に存在する過酸化水素が塗布体表面に接した状態で保持されることを実現するものである。
【0016】
一般に、無機粘土鉱物は、繊維状構造型(セピオライト、アパタルジャイト等が挙げられる。)、非晶質構造型(アロフェン等が挙げられる。)、混合層構造型(カオリナイト、モンモリロナイト等が挙げられる。)及び層状構造型に大別される。本発明においては、上記水の存在下で膨潤する性質を有する層状構造型の無機粘土鉱物を使用する。
【0017】
無機粘土鉱物は繊維状構造型、非晶質構造型の粘土鉱物であっても、水の添加後に高速攪拌装置によって攪拌を行うことによって膨潤状態を実現させることが出来るが、層状構造型粘土鉱物は特別な装置を必要としない利点がある。実際の使用を想定すると、塗布体表面への塗布直前に高速攪拌装置を用いる必要のある繊維状構造型、非晶質構造型は適しているとは言い難い。
【0018】
層状構造型無機粘土鉱物としては、ディッカライト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト、ハロイサイト、メタハロサイト、クリソタイル、リザルダイト、蛇紋石、アンチゴライト、バイデライト、モンモリロナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、セピオライト、イライト、セリサイト、海緑石−モンモリロナイト、ロウ石−モンモリロナイト、緑泥石−バーミキュライト、イライト−モンモリロナイト、ハロイサイト−モンモリロナイト、カオリナイト−モンモリロナイト等が挙げられる。
【0019】
上記の内、モンモリロナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、セピオライトが特に好ましい。これらは、天然品であっても合成品であっても良く、また、1種以上の混合物を用いても良い。
【0020】
これらの層状構造型無機粘土鉱物は、他の水系増粘剤と比較して良好な増粘効果とチクソトロピー性を示す。そのため、層状構造型無機粘土鉱物の水分散液を塗布体表面に塗布した場合、たれ落ちが少ないだけでなく、該組成物を洗い流す際、有機系増粘剤と比較して容易に水洗できる。
【0021】
増粘剤の配合量は、好ましくは0.01〜10重量%であり、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0022】
本発明の歯科用殺菌組成物は、主として口腔内で用いられることから、pHは中性に近いことが望ましい。特に、歯のエナメル質が溶解し始める臨界pHである5.5以下の酸性は望ましくない。この目的のために、適当なpH緩衝作用をもつ物質を添加することが可能である。本発明においては、リン酸塩が特に好ましく用いられる。リン酸塩としては、オルトリン酸、次亜リン酸、二リン酸、メタリン酸及びこれらのカリウム塩、ナトリウム塩等を例示することができる。特に好ましくは、ピロリン酸4ナトリウムである。
【0023】
本発明による殺菌剤は、通常、二酸化チタン粉末体と、水中で過酸化水素を発生する化合物、更に必要に応じて増粘剤、pH調整剤とを水中に配合し、練合、分散することにより、均一なゾル或いはペースト状の形態にして用いられるが、これに限らず、これらと同様にして調製されたものであれば本発明の範囲に含まれる。この場合、上記成分の配合、練合、分散などの殺菌剤の調製手段、装置、殺菌剤を付着させる手段などは、特に限定されるものではなく、適宜のものを使用することができる。また、場合によっては、上記3成分の内の2成分を予め配合、練合、分散しておき、使用直前に、残りの1成分を配合、練合、分散するような方法も十分可能である。また、殺菌剤を被塗布体表面に付着させる方法として、例えば、殺菌剤を直接被塗布体表面に塗布する方法が好適なものとして例示される。
【0024】
本発明の殺菌剤による殺菌効果は、殺菌剤を被塗布体表面に塗布することによってのみでも得られるが、そこに光を照射する処置を行うことによりより効果的に実施される。この際用いられる光としては、人体に悪影響を与えない380〜500nmの可視光領域の波長を含む光が好ましく用いられる。本発明に用いられる光の光源としては、発熱灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、ブラックライト、メタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀灯、UVランプ、LED(発光ダイオード)、半導体レーザー等が例示されるが、これらの光源からの光を、適当なフィルターを介して不要な波長をカットした後、適当な手段によって導光することにより得られた光を、殺菌剤を塗布した表面に照射することによって殺菌が行われる。光照射の時間は、殺菌程度に応じて適宜調整すれば良いが、通常、数秒から数分で十分な効果が得られる。
【0025】
本発明の殺菌剤の主たる作用は、二酸化チタンと低濃度の過酸化水素の相乗効果による殺菌作用である。二酸化チタン光触媒に光を照射すると電子と正孔を生じ、それが過酸化水素と反応して活性酸素を生じる。この活性酸素は、オゾンよりはるかに強力な酸化力を持ち、ほぼ全ての有機物を炭酸ガスにまで酸化分解することが出来る。系中に存在する過酸化水素が効果的な酸化剤として働き、光照射によって生じた電子と効率的に反応し活性酸素を発生させる。また、二酸化チタンと過酸化水素の混合物は可視光領域の光に効率良く応答する。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何らの制限を受けるものではない。
【0027】
実施例1〜8
[殺菌剤組成物]
(1)二酸化チタン0.06重量%、過酸化水素3.5重量%の混合物に、増粘剤として合成ケイ酸マグネシウムナトリウム1.5重量%、更にpH調整剤として85%リン酸0.6重量%、ピロリン酸四ナトリウム・十水塩2.0重量%を添加し、十分混合したものを殺菌剤組成物として調製した。
(2)in vitro系での殺菌効果
in vitro系での殺菌効果を見る目的で、以下の細菌株を用いた。
Escherichia coli ATCC 25922、Staphylococcus aureus ATCC 25923、
Streptococcus mutans MT 8148、Streptococcus sobrinus 6715、Porphyromonasgingivalis JCM8525、Prevotella intermedia JCM7365。
E.coli、S.aureus、S.mutans、S.sobrinusの培地としてBHI agarを、
P.gingivalis、P.intermediaの培地としてGAM agarを用いた。
寒天平板に一定の菌数(108〜102)を塗布し、さらに各々無処置、殺菌剤塗布のみ、殺菌剤塗布+ハロゲンランプ5分照射の処置を加えた後、36時間培養し菌の発育の有無を調べた(実施例1〜6)。
【0028】
【表1】
【0029】
これらの実施例により、殺菌剤は各種菌に対して高い殺菌効果を示した。中でも齲蝕菌(虫歯菌)であるS.mutans、及び歯周病菌であるP.gingivalisに対しても非常に高い殺菌効果を示した。
【0030】
(3)無菌マウスを用いた殺菌効果
6週齢の無菌BALB/cマウスの口腔内及び歯牙表面に、S.mutans、或いはS.gingivalis 1×108CFUを口腔内菌投与液0.1mLに懸濁して塗布した。20分間放置した後、n=5〜6からなる3群に分けた。第一の群は殺菌剤非投与群としPBS50μLを塗布した。第二の群は殺菌剤のみの投与とし殺菌剤50μLを塗布した。以上の二群はその後10分間放置した後、滅菌綿棒で口腔内及び歯牙表面を拭い取り嫌気性希釈液1mLに懸濁した後、寒天平板法で菌数を測定した。第三の群は、同様に殺菌剤を塗布し5分間放置、更にハロゲンランプを5分間照射した後、同様に滅菌綿棒を用いて菌を採取し数を測定した。通常の環境で飼育したマウス口腔内はヒトの場合と同様に多数の常在菌が生息しているため、本実験で用いたような外来の細菌を投与しても常在菌に排除されて口腔内に定着することができない。よって本実施例では実験動物として無菌マウスを用いた。
【0031】
【表2】
【0032】
無菌マウスを用いた実施例において、口腔内及び歯牙表面のS.mutans菌数は、殺菌剤投与+ハロゲンランプ照射群(102.4)では薬剤非投与群(105.9)に比べて対数値で3以上、即ち1000分の1以下に減少した(p<0.01)。また、P.gingivalis菌数においても同様の処置で10分の1以下(104.0→103.1;p<0.05)に減少した。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、被塗布体殺菌剤を付着させることにより、或いは当該部分に光を照射することにより生ずる殺菌作用に基づき殺菌する殺菌剤であり、二酸化チタンと水溶液中で過酸化水素を発生する化合物を含む混合物であることを特徴とする殺菌剤等に係るものであり、本発明によれば、(1)虫歯菌、(2)歯周病菌に対して高い殺菌効果が得られるため、歯科予防に対する寄与は大である。
Claims (3)
- 二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物からなる歯科用殺菌組成物。
- 二酸化チタンが、アナターゼ型、ルチル型またはブルッカイト型である請求項1記載の歯科用殺菌組成物。
- 二酸化チタンと、過酸化水素水または水溶液とした時に過酸化水素を発生する化合物とを含む混合物からなる歯科用殺菌組成物を塗布体表面に塗布し、380〜500nmの波長を含む可視光線を照射することを特徴とする歯科用殺菌方法。
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US7748070B2 (en) | 2003-09-09 | 2010-07-06 | The Procter & Gamble Company | Electric toothbrush comprising an electrically powered element |
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-
2003
- 2003-04-24 JP JP2003120123A patent/JP2004323417A/ja active Pending
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