JP2004322223A - ビルトインモータ主軸装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータの発熱に伴う主軸の温度上昇を抑制し、主軸を支持する軸受寿命の向上、焼き付き防止及び主軸の熱変位量の低減を図る。
【解決手段】主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の主たる嵌合部分の出力側端部(接触面T1)は、ロータ12の出力側端部12aより反出力側に位置しており、ロータ12からロータスリーブ16を介して主軸11へ熱が伝わり難くなるように構成されている。また、主たる嵌合部分の面積(接触面T1、T2、T3及びT4の面積の和)は、ロータ12の内径面積より小さく、ロータ温度が上昇するように構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の主たる嵌合部分の出力側端部(接触面T1)は、ロータ12の出力側端部12aより反出力側に位置しており、ロータ12からロータスリーブ16を介して主軸11へ熱が伝わり難くなるように構成されている。また、主たる嵌合部分の面積(接触面T1、T2、T3及びT4の面積の和)は、ロータ12の内径面積より小さく、ロータ温度が上昇するように構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主軸に連結されたロータ及びロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から工作機械等のスピンドルに用いられ、主軸に連結されたロータ及びロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータが知られている。
図11に示した従来のステップドスリーブ構造のビルトインモータ主軸装置110は、接触面T10とT11の双方の嵌め合いでトルクを伝達しており、接触面T10は、少なくともモータ出力トルクの半分を伝達するに足る嵌め合い面積を得ている。接触面T10とT11の面積はロータ111の面積よりも小さいので、断熱効果は得られるが、接触面T10は出力側に位置されており、ロータ111の発熱が出力側軸受112に伝わり易く、断熱効果が得られ難い。
【0003】
また、図12に示した従来のビルトインモータ100は、主軸101にロータ102を連結するロータ側スリーブ103の内周には、軸方向に沿う複数本の貫通溝が設けられている。そして、モータ出力が設定値を越えた場合に、ノズルの絞り効果を有する噴出孔が、フィンによるエアの流れに逆らわないように貫通溝に向けてエアを噴射させる。これにより、エアの急激な膨張による冷却効果を得てロータ102を冷却している(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7―185994号公報(第2〜3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のビルトインモータ100では、ロータ102を主軸101に連結するロータ側スリーブ103の貫通溝にエアを吹き付けることにより、ロータ102を冷却しているが、空気の比熱は小さいので、空気流量が大きくても効果は小さく、効率が低いという問題があった。
また、構造が複雑化するとともに、コスト増大を招くという問題があった。
【0006】
本発明は、ロータの発熱に伴う主軸の温度上昇を抑制することができ、主軸を支持する軸受寿命の向上、焼き付き防止及び主軸の熱変位量の低減を図ることができるビルトインモータ主軸装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題に係るビルトインモータ主軸装置は、主軸に連結されたロータ及び該ロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置において、主軸におけるロータより軸方向に沿う出力側及び反出力側にそれぞれ配置され、主軸を回転自在に支持する出力側軸受及び反出力側軸受と、
主軸及びロータ間に介在され、内径面が主軸の外径面に軸方向に沿う所定の箇所で嵌合されるとともに、外径面がロータの内径面に嵌合されるロータスリーブとを備え、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の主たる嵌合部分の出力側端部がロータの出力側端部より反出力側に位置し、且つ上記主たる嵌合部分の面積がロータの内径面積より小さいことを特徴とする。
ここで、主たる嵌合部分とは、モータ発生トルクの半分程度のトルクを伝達するに足る摩擦力を得ることが可能な嵌合部分である。
【0008】
前記構成のビルトインモータ主軸装置によれば、ロータは、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の接触面積が、嵌合箇所の限定によって低減されていることにより、ロータから主軸への伝熱面積が低減され、ロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータの熱が主軸内の空気へも奪われ、ロータの高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。したがって、ロータから主軸へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸の温度上昇が抑制される。
また、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の主たる嵌合部分の出力側端部から、出力側軸受までの距離が延長されていることにより、ロータスリーブから主軸の出力軸側軸受部へ熱が伝わり難くなる。これにより、主軸におけるロータ付近での温度上昇に対して、主軸における出力側軸受付近での温度上昇が抑制される。
【0009】
また、上記課題に係るビルトインモータ主軸装置は、主軸に連結されたロータ及び該ロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置において、主軸におけるロータより軸方向に沿う出力側及び反出力側にそれぞれ配置され、主軸を回転自在に支持する複数の軸受と、主軸及びロータ間に介在され、内径面が主軸の外径面に嵌合されるとともに、外径面がロータの内径面に嵌合されるロータスリーブとを備え、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の嵌合部分には、軸方向に沿って螺旋状に形成された螺旋溝が形成されていることを特徴とする。
【0010】
前記構成のビルトインモータ主軸装置によれば、ロータは、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の接触面積が、螺旋溝の形成によって低減されていることにより、ロータから主軸への伝熱面積が低減されるとともに、螺旋溝内が主軸内と連通して螺旋溝内の空気温度が上昇し難くなり、これらの断熱効果でロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータの熱が主軸内の空気へも奪われ、ロータの高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。したがって、ロータから主軸へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸の温度上昇が抑制される。
【0011】
また、上記課題に係るビルトインモータ主軸装置は、主軸に連結されたロータ及び該ロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置において、主軸におけるロータより軸方向に沿う出力側及び反出力側にそれぞれ配置され、主軸を回転自在に支持する複数の軸受を備え、主軸の外径面にロータの内径面が嵌合されるとともに、当該嵌合部分には、軸方向に沿って螺旋状に形成された螺旋溝が形成されていることを特徴とする。
【0012】
前記構成のビルトインモータ主軸装置によれば、ロータは、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸の外径面及びロータの内径面の接触面積が、螺旋溝の形成によって低減されていることにより、ロータから主軸への伝熱面積が低減されるとともに、螺旋溝内が主軸内と連通して螺旋溝内の空気温度が上昇し難くなり、これらの断熱効果でロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータの熱が主軸内の空気へも奪われ、ロータの高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。したがって、ロータから主軸へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸の温度上昇が抑制される。
螺旋溝は、主軸の外径面とロータの内径面との嵌合部分に形成されており、ロータスリーブは設けられていない。ロータスリーブを設けないことで、部品点数削減及びコスト低減が図られる。
【0013】
上記ステータの外径面には、冷却用溝が形成されていることが好ましい。
【0014】
前記構成のビルトインモータ主軸装置によれば、主軸の回転中、ステータは、冷却用溝を流れる空気によって冷却され、これによりロータの外径面からの熱が、ステータの内径面からステータに移動される。すなわち、主軸の回転中、ロータは高速回転しているため、ステータの内径面とロータの外径面との隙間で周方向に空気の速い流れが生じ、ロータの熱が、速い流れの空気を介して高い熱伝達率でステータの内径面に伝達される。したがって、ロータの熱がステータに効果的に伝達され、主軸の温度が低下される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のビルトインモータ主軸装置の実施形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、図2は図1のA矢視断面図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、第1実施形態のビルトインモータ主軸装置10は、主軸11に連結されたロータ12及び該ロータ12外周に設けられたステータ13により、主軸11を回転駆動させる。
【0017】
主軸11におけるロータ12より軸方向(図1中左右方向)に沿う出力側(図1中左側)及び反出力側(図1中右側)にはそれぞれ、主軸11をハウジング10aに回転自在に支持する出力側軸受14及び反出力側軸受15が設けられる。また、主軸11及びロータ12間には、ロータスリーブ16が介在されている。ロータスリーブ16は、内径面を主軸11の外径面に軸方向に沿う所定の複数箇所(図1では軸方向に4箇所、符号T1,T2,T3,T4)で嵌合されるとともに、外径面をロータ12の内径面に嵌合されている。
【0018】
主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の主たる嵌合部分の出力側端部(接触面T1)は、ロータ12の出力側端部12aより反出力側に位置しており、ロータ12からロータスリーブ16を介して主軸11へ熱が伝わり難くなるように構成されている。主たる嵌合部分とは、モータ発生トルクの半分を伝達するに足る摩擦力を得ることが可能な嵌合部分であり、接触面T1,T2である。また、接触面T4は、ロータスリーブ16を軸方向に位置決めするための必要最小限となるように設定されている。したがって、接触面T4を通じて伝わる熱は小さい。これにより、出力側軸受部の主軸温度上昇を低減できる。接触面T3は、ロータスリーブが安定して固定されるための嵌め合い面で、接触面積は小さい。よって、ロータの熱が反出力側軸受部にも伝わり難い。なお、本実施形態において、接触面T3,T4のようなわずかな接触面は主たる嵌合部分とは呼ばない。
【0019】
主たる嵌合部分の面積(接触面T1,T2の面積の和)は、ロータ12の内径面積より小さく、ロータ温度が上昇するように構成されている。接触面積が小さくても、ロータ12の熱が接触面T1,T2,T3及びT4以外から逃げなければ、ロータ12と主軸11との温度勾配が大きくなるので、主軸への伝熱量は変わらず、主軸11の温度上昇も変わらない。しかし、ロータ12の高速回転中には、空気の流れによってロータ12の熱が空気へも奪われるので、主軸11の温度上昇は低減される。
【0020】
ステータ13の外径面には、冷却用溝13aが形成されている。冷却用溝13aを用いた油冷却によって、ステータ13外周が冷却される。これにより、ステータ13の鉄心温度が低下され、隙間αを介してロータ12→空気→ステータ13鉄心の経路で、熱が移動される。隙間αの空気の平均流速は、ロータ周速度のおよそ半分程度と考えられ、主軸11が2万rpmのとき、ロータ12の周速度は120m/sと速い。これに基づいて、隙間αを図1中紙面に垂直な方向に流れる空気流量を算出すると、150L/minとなり、ロータ12から空気への熱移動が十分見込める大きな量となる。ここで本実施形態では、主軸11とロータ12の接触面を小さくしてロータ12の温度を上げているので、空気に逃げる熱量は、従来構造より大きくなり、結果、主軸11の温度を低下させることができる。
【0021】
本実施形態のビルトインモータ主軸装置10では、ステータ13の内径面とロータ12の外径面との隙間αで周方向に流れる空気は、流量が非常に大きいので、ステータ13が冷却用溝13aを流れる空気によって冷却されることで、外部から空気を供給することなく、ステータ13とロータ12との効率よい熱交換が可能である。
【0022】
第1実施形態の作用を説明する。
ビルトインモータ主軸装置10において、ロータ12は、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の接触面積が、嵌合箇所の限定によって低減されていることにより、ロータ12から主軸11への伝熱面積が低減され、ロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータ12の熱が主軸11内の空気へも奪われ、ロータ12の高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。したがって、ロータ12から主軸11へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸11の温度上昇が抑制される。
【0023】
また、主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の主たる嵌合部分の出力側端部(接触面T1)から、出力側軸受14までの距離が延長されていることにより、ロータスリーブ16から主軸11へ熱が伝わり難くなる。これにより、主軸11におけるロータ12付近での温度上昇に対して、主軸11における出力側軸受14付近での温度上昇が抑制される。
【0024】
すなわち、本実施形態のビルトインモータ主軸装置10では、出力側軸受14(例えば工作機械の主軸では刃物側)は、負荷容量確保等の理由で反出力側軸受15に比較して大サイズの軸受を用いるが、大サイズの軸受ほど、主軸11(内輪)の温度が上昇すると出力側軸受14のラジアル隙間が減少し、焼き付きや寿命短縮等の問題を生じ易い。そこで、主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の主たる嵌合部分の出力側端部T1から、出力側軸受14までの距離を延長することにより、熱を伝わり難くしている。
【0025】
次に、本発明のビルトインモータ主軸装置の第2実施形態を説明する。
図3は本発明の第2実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、図4は図3のB部拡大断面図である。
【0026】
図3及び図4に示すように、第2実施形態のビルトインモータ主軸装置20では、ロータスリーブ16における出力側端部近傍に、モータトルクを伝達可能な程度の接触面積より小さな面積の接触面21が、主軸11との間に設けられており、当該接触面21は熱をほとんど伝達しない。この接触面21によって、ロータスリーブ16が安定して支持される。その結果、主たる接触面T1´は、第1実施形態の接触面T1(図1参照)より反出力側(図3中右側)に位置させることができ、主軸11における出力側部分(図3中左側部分)の温度を、より低下させることができる。
また、溝22及び切り欠き23が設けられており、空間24内と主軸11内が連通されるので、空間24内の空気温度が低下し、断熱効果が高められる。
その他の構成及び作用については、上記第1実施形態と同様である。
【0027】
次に、本発明のビルトインモータ主軸装置の第3実施形態を説明する。
図5は本発明の第3実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、図6は図5のC矢視断面図、図7は図5のビルトインモータ主軸装置の主軸の螺旋溝を示す要部側面図である。
【0028】
図5〜図7に示すように、第3実施形態のビルトインモータ主軸装置30は、主軸31の外径面にロータ32内径面が嵌合されており、上記第1及び第2実施形態と異なり、ロータスリーブは設けられていない。また、主軸31とロータ32の嵌合部分には、軸方向に沿って螺旋状に螺旋溝33が形成されている。
【0029】
螺旋溝33は、図5中寸法ア:寸法イ=10:1〜3:1程度となるように形成されており、接触面積を低減させる。このような螺旋溝によって、図11に示す従来のステップドスリーブ構造のビルトインモータ主軸装置110の接触面T10のように、主軸31における出力側部分に熱を伝える大きな接触面積が生じない利点もある。
また螺旋溝33は、2条以上の多条溝(図7では3条)とされており、図6に示すように、主軸31の外径面とロータ32の内径面との接触面が、いかなる断面においても等配(図7では3等配、符号Z参照)となり、ロータ32を構成するそれぞれの積層鋼板に各積層鋼板をずらす応力が発生しない。しかも、図7に示すような3条の螺旋溝33によれば、多方向から均等な嵌め合い応力を受けるので、さらによい。
その他の構成については、上記第1実施形態と同様である。
【0030】
第3実施形態の作用を説明する。
ビルトインモータ主軸装置30において、ロータ32は、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸31の外径面及びロータ32の内径面の接触面積が、螺旋溝33の形成によって低減されていることにより、ロータ32から主軸31への伝熱面積が低減されるとともに、螺旋溝33内が主軸31内と連通して螺旋溝33内の空気温度が上昇し難くなり、これらの断熱効果でロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータ32の熱が主軸31内の空気へも奪われ、ロータ32の高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。
したがって、ロータ32から主軸31へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸31の温度上昇が抑制される。
また螺旋溝33は、主軸31の外径面とロータ32の内径面との嵌合部分に形成されており、ロータスリーブは設けられていない。ロータスリーブを設けないことで、部品点数削減及びコスト低減が図られる。
【0031】
ロータ32は、通常、積層の珪素鋼板から形成されており、積層されたそれぞれの鋼板の結合は強度ではない。したがって、主軸31とロータ32との嵌合が急激に変化する部位があれば、すなわち例えばロータ32における出力側端部、反出力側端部のみを主軸31に嵌合させてロータ32中央部を逃がす形状とすれば、隣接する積層鋼板に大きな剪断力を生じ、ロータ32の破損を招く恐れがある。
しかし、本実施形態のビルトインモータ主軸装置30では、螺旋溝33によって軸方向に沿う嵌合位置が徐々に変動するので、隣接する積層鋼板に大きな剪断力を生じることはなく、これによりロータスリーブを不要とすることができた。
【0032】
次に、本発明のビルトインモータ主軸装置の第4実施形態を説明する。
図8(a)は、本発明の第4実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、図9は図8(a)のビルトインモータ主軸装置における軸受47の内外輪温度差と予圧荷重の関係を示すグラフ、図10は図8(a)のビルトインモータ主軸装置における軸受47の内外輪温度差と転がり疲れ寿命の関係を示すグラフである。
【0033】
図8に示すように、第4実施形態のビルトインモータ主軸装置40は、ロータ内径が小さく、単純なロータスリーブを用いると、反出力側軸受の寸法に制約が生じる場合に対応するものである。
【0034】
ビルトインモータ主軸装置40では、主軸41が、出力側のフロント軸42と、反出力側のロータスリーブ一体型リヤ軸43とを連結して構成されており、主軸41の反出力側の軸径を小さくすることなく、第1実施形態と同等の作用効果が得られる。
すなわち、主軸41の反出力側の軸径が小さいと、軸内径も小さくなるため、工具保持機構を収められない恐れがあり、また軸受剛性が低下して主軸の危険速度の低下を招くが、本実施形態ではこれらの問題を解消することができる。
【0035】
また、主軸41のフロント軸42の外径面には、螺旋溝44が形成されている。螺旋溝44内は、隙間S及びリヤ軸43のロータスリーブ部分に形成された穴43aを介して、ビルトインモータ主軸装置40の内部空間40aに連通されている。これにより、螺旋溝44内の空気温度が低下され、ロータ45から主軸41の断熱効果が高められる。
【0036】
更に、リヤ軸43の穴43aは、ロータスリーブ部分において、周方向に所定の間隔をあけて多数設けられている。これにより、ロータ45の熱が反出力側へ伝わり難くなり、リヤ軸43の温度が低下され、反出力側軸受46のラジアル隙間が過小となることによる反出力側軸受の寿命低下及び損傷等が防止される。
その他の構成及び作用については、上記第1実施形態と同様である。
なお、図18(b)は、主軸の外径面に螺旋溝等を形成しない従来の構造である。
【0037】
【実施例】
(実施例1)
上記第4実施形態のビルトインモータ主軸装置40を用いて、2万回転中の主軸温度、出力側軸受47の外輪温度、反出力側軸受46の外輪温度を、室温約23℃で計測するとともに、出力側軸受47の内外輪温度差を算出した。
ビルトインモータ主軸装置40の出力側軸受47としては、内径φ70、定位置予圧、背面組合せ、組込時予圧荷重50Nのセラミック玉アンギュラ軸受を用いた。また、反出力側軸受46としては、内径φ55の円筒ころ軸受を用いた。ステータ13の冷却は、冷却油VG2を用いて油量10L/分、室温同調で行った。主軸温度は、非接触式の放射温度計を用いて図8中符号48で示す部位で回転中に計測した。
【0038】
結果を表1に示す。
【表1】
【0039】
表1から理解されるように、ビルトインモータ主軸装置の主軸温度を、図8(b)の従来例より約8℃低下させることができた。
【0040】
(実施例2)
上記ビルトインモータ主軸装置40において、図8中符号49で示す位置からエア冷却を行った場合についても、同様に実験を行った。すなわち、図8中符号49で示す位置から20N1/minの圧縮エアを供給した。
結果を上記表1に示す。
【0041】
表1から理解されるように、エア冷却を行っていない実施例1との温度差はほとんどなく、エア冷却の有無にかかわらず、ロータ45と主軸41を断熱してステータ13を冷却することにより、従来例に比較して主軸温度を効果的に低下させられることがわかった。
【0042】
また、上記ビルトインモータ主軸装置40を用いて、2万回転中における出力側軸受47の運転時予圧荷重の解析を行った。
結果を図9に示す。
【0043】
図9及び表1から理解されるように、出力側軸受47運転中の予圧荷重を約700N低下させることができた。これにより、主軸41の出力側に負荷できる切削荷重等の外部荷重を大きくすることができるとともに、出力側軸受47の寿命延長を図ることができる。
【0044】
更に、上記ビルトインモータ主軸装置40を用いて、2万回転無負荷状態での寿命計算を行った。
結果を図10に示す。なお図10中、縦軸は、内外輪温度差21℃の場合の寿命を1としている。
【0045】
図10から理解されるように、出力側軸受47の寿命を約2.5倍に延長することができた。また、主軸41の温度上昇が抑制されるので、主軸41の熱変位(出力側への伸び量)も低減される。これにより、工作機械の主軸に適用して高い精度を確保することができる。
【0046】
上述した実験に用いた出力側軸受47としての定位置予圧されたセラミック玉アンギュラ軸受は、熱変位対策として外周に冷却溝が設けられている。この外周を冷却すると、通常、外輪のみが冷却されるので内外輪温度差が大きくなるが、このような場合、主軸の温度上昇を抑制して出力側軸受の内外輪温度差を抑制できる本実施形態の効果は非常に大きい。
【0047】
以上のように上記各実施形態によれば、ロータ12,32,45の発熱に伴う主軸11,31,41の温度上昇を抑制することができる。これにより、主軸11,31,41を支持する軸受14,15,46,47の長寿命化並びに焼き付き防止、及び主軸11,31,41の熱変位量の低減を図ることができる。
【0048】
なお、ロータの磁気的設計によって磁束が主軸にも通る場合には、ロータと主軸(磁性体)の接触面が少ないと、モータ特性が著しく低下する恐れがある。このような場合には、ロータと主軸との接触面積を確保できる第1実施形態又は第2実施形態のビルトインモータ主軸装置10,20が好適に用いられる。また、強度面で高い信頼性を要求される場合にも、第1実施形態又は第2実施形態のビルトインモータ主軸装置10,20が好適である。
【0049】
【発明の効果】
本発明のビルトインモータ主軸装置によれば、ロータの発熱に伴う主軸の温度上昇を抑制することができる。これにより、主軸を支持する軸受寿命の向上、焼き付き防止及び主軸の熱変位量の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図2】図1のA矢視断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図4】図3のB部拡大断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図6】図5のC矢視断面図である。
【図7】図5のビルトインモータ主軸装置の主軸の螺旋溝を示す要部側面図である。
【図8】(a)は本発明の第4実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、(b)は(a)に対応する従来のビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図9】図8のビルトインモータ主軸装置における内外輪温度差と予圧荷重の関係を示すグラフである。
【図10】図8のビルトインモータ主軸装置における内外輪温度差と転がり疲れ寿命の関係を示すグラフである。
【図11】従来のステップドスリーブ構造のビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図12】特許文献1で開示されているビルトインモータを示す断面図である。
【符号の説明】
10 ビルトインモータ主軸装置
11 主軸
12 ロータ
12a 出力側端部
13 ステータ
14 出力側軸受
15 反出力側軸受
16 ロータスリーブ
T1、T2、T3、T4 主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の主たる嵌合部分の接触面
13a 冷却用溝
α ステータの内径面とロータの外径面との隙間
【発明の属する技術分野】
本発明は、主軸に連結されたロータ及びロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から工作機械等のスピンドルに用いられ、主軸に連結されたロータ及びロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータが知られている。
図11に示した従来のステップドスリーブ構造のビルトインモータ主軸装置110は、接触面T10とT11の双方の嵌め合いでトルクを伝達しており、接触面T10は、少なくともモータ出力トルクの半分を伝達するに足る嵌め合い面積を得ている。接触面T10とT11の面積はロータ111の面積よりも小さいので、断熱効果は得られるが、接触面T10は出力側に位置されており、ロータ111の発熱が出力側軸受112に伝わり易く、断熱効果が得られ難い。
【0003】
また、図12に示した従来のビルトインモータ100は、主軸101にロータ102を連結するロータ側スリーブ103の内周には、軸方向に沿う複数本の貫通溝が設けられている。そして、モータ出力が設定値を越えた場合に、ノズルの絞り効果を有する噴出孔が、フィンによるエアの流れに逆らわないように貫通溝に向けてエアを噴射させる。これにより、エアの急激な膨張による冷却効果を得てロータ102を冷却している(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7―185994号公報(第2〜3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のビルトインモータ100では、ロータ102を主軸101に連結するロータ側スリーブ103の貫通溝にエアを吹き付けることにより、ロータ102を冷却しているが、空気の比熱は小さいので、空気流量が大きくても効果は小さく、効率が低いという問題があった。
また、構造が複雑化するとともに、コスト増大を招くという問題があった。
【0006】
本発明は、ロータの発熱に伴う主軸の温度上昇を抑制することができ、主軸を支持する軸受寿命の向上、焼き付き防止及び主軸の熱変位量の低減を図ることができるビルトインモータ主軸装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題に係るビルトインモータ主軸装置は、主軸に連結されたロータ及び該ロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置において、主軸におけるロータより軸方向に沿う出力側及び反出力側にそれぞれ配置され、主軸を回転自在に支持する出力側軸受及び反出力側軸受と、
主軸及びロータ間に介在され、内径面が主軸の外径面に軸方向に沿う所定の箇所で嵌合されるとともに、外径面がロータの内径面に嵌合されるロータスリーブとを備え、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の主たる嵌合部分の出力側端部がロータの出力側端部より反出力側に位置し、且つ上記主たる嵌合部分の面積がロータの内径面積より小さいことを特徴とする。
ここで、主たる嵌合部分とは、モータ発生トルクの半分程度のトルクを伝達するに足る摩擦力を得ることが可能な嵌合部分である。
【0008】
前記構成のビルトインモータ主軸装置によれば、ロータは、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の接触面積が、嵌合箇所の限定によって低減されていることにより、ロータから主軸への伝熱面積が低減され、ロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータの熱が主軸内の空気へも奪われ、ロータの高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。したがって、ロータから主軸へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸の温度上昇が抑制される。
また、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の主たる嵌合部分の出力側端部から、出力側軸受までの距離が延長されていることにより、ロータスリーブから主軸の出力軸側軸受部へ熱が伝わり難くなる。これにより、主軸におけるロータ付近での温度上昇に対して、主軸における出力側軸受付近での温度上昇が抑制される。
【0009】
また、上記課題に係るビルトインモータ主軸装置は、主軸に連結されたロータ及び該ロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置において、主軸におけるロータより軸方向に沿う出力側及び反出力側にそれぞれ配置され、主軸を回転自在に支持する複数の軸受と、主軸及びロータ間に介在され、内径面が主軸の外径面に嵌合されるとともに、外径面がロータの内径面に嵌合されるロータスリーブとを備え、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の嵌合部分には、軸方向に沿って螺旋状に形成された螺旋溝が形成されていることを特徴とする。
【0010】
前記構成のビルトインモータ主軸装置によれば、ロータは、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の接触面積が、螺旋溝の形成によって低減されていることにより、ロータから主軸への伝熱面積が低減されるとともに、螺旋溝内が主軸内と連通して螺旋溝内の空気温度が上昇し難くなり、これらの断熱効果でロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータの熱が主軸内の空気へも奪われ、ロータの高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。したがって、ロータから主軸へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸の温度上昇が抑制される。
【0011】
また、上記課題に係るビルトインモータ主軸装置は、主軸に連結されたロータ及び該ロータ外周に設けられたステータにより、主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置において、主軸におけるロータより軸方向に沿う出力側及び反出力側にそれぞれ配置され、主軸を回転自在に支持する複数の軸受を備え、主軸の外径面にロータの内径面が嵌合されるとともに、当該嵌合部分には、軸方向に沿って螺旋状に形成された螺旋溝が形成されていることを特徴とする。
【0012】
前記構成のビルトインモータ主軸装置によれば、ロータは、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸の外径面及びロータの内径面の接触面積が、螺旋溝の形成によって低減されていることにより、ロータから主軸への伝熱面積が低減されるとともに、螺旋溝内が主軸内と連通して螺旋溝内の空気温度が上昇し難くなり、これらの断熱効果でロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータの熱が主軸内の空気へも奪われ、ロータの高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。したがって、ロータから主軸へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸の温度上昇が抑制される。
螺旋溝は、主軸の外径面とロータの内径面との嵌合部分に形成されており、ロータスリーブは設けられていない。ロータスリーブを設けないことで、部品点数削減及びコスト低減が図られる。
【0013】
上記ステータの外径面には、冷却用溝が形成されていることが好ましい。
【0014】
前記構成のビルトインモータ主軸装置によれば、主軸の回転中、ステータは、冷却用溝を流れる空気によって冷却され、これによりロータの外径面からの熱が、ステータの内径面からステータに移動される。すなわち、主軸の回転中、ロータは高速回転しているため、ステータの内径面とロータの外径面との隙間で周方向に空気の速い流れが生じ、ロータの熱が、速い流れの空気を介して高い熱伝達率でステータの内径面に伝達される。したがって、ロータの熱がステータに効果的に伝達され、主軸の温度が低下される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のビルトインモータ主軸装置の実施形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、図2は図1のA矢視断面図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、第1実施形態のビルトインモータ主軸装置10は、主軸11に連結されたロータ12及び該ロータ12外周に設けられたステータ13により、主軸11を回転駆動させる。
【0017】
主軸11におけるロータ12より軸方向(図1中左右方向)に沿う出力側(図1中左側)及び反出力側(図1中右側)にはそれぞれ、主軸11をハウジング10aに回転自在に支持する出力側軸受14及び反出力側軸受15が設けられる。また、主軸11及びロータ12間には、ロータスリーブ16が介在されている。ロータスリーブ16は、内径面を主軸11の外径面に軸方向に沿う所定の複数箇所(図1では軸方向に4箇所、符号T1,T2,T3,T4)で嵌合されるとともに、外径面をロータ12の内径面に嵌合されている。
【0018】
主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の主たる嵌合部分の出力側端部(接触面T1)は、ロータ12の出力側端部12aより反出力側に位置しており、ロータ12からロータスリーブ16を介して主軸11へ熱が伝わり難くなるように構成されている。主たる嵌合部分とは、モータ発生トルクの半分を伝達するに足る摩擦力を得ることが可能な嵌合部分であり、接触面T1,T2である。また、接触面T4は、ロータスリーブ16を軸方向に位置決めするための必要最小限となるように設定されている。したがって、接触面T4を通じて伝わる熱は小さい。これにより、出力側軸受部の主軸温度上昇を低減できる。接触面T3は、ロータスリーブが安定して固定されるための嵌め合い面で、接触面積は小さい。よって、ロータの熱が反出力側軸受部にも伝わり難い。なお、本実施形態において、接触面T3,T4のようなわずかな接触面は主たる嵌合部分とは呼ばない。
【0019】
主たる嵌合部分の面積(接触面T1,T2の面積の和)は、ロータ12の内径面積より小さく、ロータ温度が上昇するように構成されている。接触面積が小さくても、ロータ12の熱が接触面T1,T2,T3及びT4以外から逃げなければ、ロータ12と主軸11との温度勾配が大きくなるので、主軸への伝熱量は変わらず、主軸11の温度上昇も変わらない。しかし、ロータ12の高速回転中には、空気の流れによってロータ12の熱が空気へも奪われるので、主軸11の温度上昇は低減される。
【0020】
ステータ13の外径面には、冷却用溝13aが形成されている。冷却用溝13aを用いた油冷却によって、ステータ13外周が冷却される。これにより、ステータ13の鉄心温度が低下され、隙間αを介してロータ12→空気→ステータ13鉄心の経路で、熱が移動される。隙間αの空気の平均流速は、ロータ周速度のおよそ半分程度と考えられ、主軸11が2万rpmのとき、ロータ12の周速度は120m/sと速い。これに基づいて、隙間αを図1中紙面に垂直な方向に流れる空気流量を算出すると、150L/minとなり、ロータ12から空気への熱移動が十分見込める大きな量となる。ここで本実施形態では、主軸11とロータ12の接触面を小さくしてロータ12の温度を上げているので、空気に逃げる熱量は、従来構造より大きくなり、結果、主軸11の温度を低下させることができる。
【0021】
本実施形態のビルトインモータ主軸装置10では、ステータ13の内径面とロータ12の外径面との隙間αで周方向に流れる空気は、流量が非常に大きいので、ステータ13が冷却用溝13aを流れる空気によって冷却されることで、外部から空気を供給することなく、ステータ13とロータ12との効率よい熱交換が可能である。
【0022】
第1実施形態の作用を説明する。
ビルトインモータ主軸装置10において、ロータ12は、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の接触面積が、嵌合箇所の限定によって低減されていることにより、ロータ12から主軸11への伝熱面積が低減され、ロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータ12の熱が主軸11内の空気へも奪われ、ロータ12の高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。したがって、ロータ12から主軸11へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸11の温度上昇が抑制される。
【0023】
また、主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の主たる嵌合部分の出力側端部(接触面T1)から、出力側軸受14までの距離が延長されていることにより、ロータスリーブ16から主軸11へ熱が伝わり難くなる。これにより、主軸11におけるロータ12付近での温度上昇に対して、主軸11における出力側軸受14付近での温度上昇が抑制される。
【0024】
すなわち、本実施形態のビルトインモータ主軸装置10では、出力側軸受14(例えば工作機械の主軸では刃物側)は、負荷容量確保等の理由で反出力側軸受15に比較して大サイズの軸受を用いるが、大サイズの軸受ほど、主軸11(内輪)の温度が上昇すると出力側軸受14のラジアル隙間が減少し、焼き付きや寿命短縮等の問題を生じ易い。そこで、主軸11の外径面及びロータスリーブ16の内径面の主たる嵌合部分の出力側端部T1から、出力側軸受14までの距離を延長することにより、熱を伝わり難くしている。
【0025】
次に、本発明のビルトインモータ主軸装置の第2実施形態を説明する。
図3は本発明の第2実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、図4は図3のB部拡大断面図である。
【0026】
図3及び図4に示すように、第2実施形態のビルトインモータ主軸装置20では、ロータスリーブ16における出力側端部近傍に、モータトルクを伝達可能な程度の接触面積より小さな面積の接触面21が、主軸11との間に設けられており、当該接触面21は熱をほとんど伝達しない。この接触面21によって、ロータスリーブ16が安定して支持される。その結果、主たる接触面T1´は、第1実施形態の接触面T1(図1参照)より反出力側(図3中右側)に位置させることができ、主軸11における出力側部分(図3中左側部分)の温度を、より低下させることができる。
また、溝22及び切り欠き23が設けられており、空間24内と主軸11内が連通されるので、空間24内の空気温度が低下し、断熱効果が高められる。
その他の構成及び作用については、上記第1実施形態と同様である。
【0027】
次に、本発明のビルトインモータ主軸装置の第3実施形態を説明する。
図5は本発明の第3実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、図6は図5のC矢視断面図、図7は図5のビルトインモータ主軸装置の主軸の螺旋溝を示す要部側面図である。
【0028】
図5〜図7に示すように、第3実施形態のビルトインモータ主軸装置30は、主軸31の外径面にロータ32内径面が嵌合されており、上記第1及び第2実施形態と異なり、ロータスリーブは設けられていない。また、主軸31とロータ32の嵌合部分には、軸方向に沿って螺旋状に螺旋溝33が形成されている。
【0029】
螺旋溝33は、図5中寸法ア:寸法イ=10:1〜3:1程度となるように形成されており、接触面積を低減させる。このような螺旋溝によって、図11に示す従来のステップドスリーブ構造のビルトインモータ主軸装置110の接触面T10のように、主軸31における出力側部分に熱を伝える大きな接触面積が生じない利点もある。
また螺旋溝33は、2条以上の多条溝(図7では3条)とされており、図6に示すように、主軸31の外径面とロータ32の内径面との接触面が、いかなる断面においても等配(図7では3等配、符号Z参照)となり、ロータ32を構成するそれぞれの積層鋼板に各積層鋼板をずらす応力が発生しない。しかも、図7に示すような3条の螺旋溝33によれば、多方向から均等な嵌め合い応力を受けるので、さらによい。
その他の構成については、上記第1実施形態と同様である。
【0030】
第3実施形態の作用を説明する。
ビルトインモータ主軸装置30において、ロータ32は、回転に伴って鉄損を生じて発熱する。この際、主軸31の外径面及びロータ32の内径面の接触面積が、螺旋溝33の形成によって低減されていることにより、ロータ32から主軸31への伝熱面積が低減されるとともに、螺旋溝33内が主軸31内と連通して螺旋溝33内の空気温度が上昇し難くなり、これらの断熱効果でロータ温度が上昇する。ロータ温度が上昇すると、ロータ32の熱が主軸31内の空気へも奪われ、ロータ32の高速回転に伴って空気への熱伝達が高い伝達率で起こる。
したがって、ロータ32から主軸31へ伝わる熱の一部が空気へ伝達され、主軸31の温度上昇が抑制される。
また螺旋溝33は、主軸31の外径面とロータ32の内径面との嵌合部分に形成されており、ロータスリーブは設けられていない。ロータスリーブを設けないことで、部品点数削減及びコスト低減が図られる。
【0031】
ロータ32は、通常、積層の珪素鋼板から形成されており、積層されたそれぞれの鋼板の結合は強度ではない。したがって、主軸31とロータ32との嵌合が急激に変化する部位があれば、すなわち例えばロータ32における出力側端部、反出力側端部のみを主軸31に嵌合させてロータ32中央部を逃がす形状とすれば、隣接する積層鋼板に大きな剪断力を生じ、ロータ32の破損を招く恐れがある。
しかし、本実施形態のビルトインモータ主軸装置30では、螺旋溝33によって軸方向に沿う嵌合位置が徐々に変動するので、隣接する積層鋼板に大きな剪断力を生じることはなく、これによりロータスリーブを不要とすることができた。
【0032】
次に、本発明のビルトインモータ主軸装置の第4実施形態を説明する。
図8(a)は、本発明の第4実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、図9は図8(a)のビルトインモータ主軸装置における軸受47の内外輪温度差と予圧荷重の関係を示すグラフ、図10は図8(a)のビルトインモータ主軸装置における軸受47の内外輪温度差と転がり疲れ寿命の関係を示すグラフである。
【0033】
図8に示すように、第4実施形態のビルトインモータ主軸装置40は、ロータ内径が小さく、単純なロータスリーブを用いると、反出力側軸受の寸法に制約が生じる場合に対応するものである。
【0034】
ビルトインモータ主軸装置40では、主軸41が、出力側のフロント軸42と、反出力側のロータスリーブ一体型リヤ軸43とを連結して構成されており、主軸41の反出力側の軸径を小さくすることなく、第1実施形態と同等の作用効果が得られる。
すなわち、主軸41の反出力側の軸径が小さいと、軸内径も小さくなるため、工具保持機構を収められない恐れがあり、また軸受剛性が低下して主軸の危険速度の低下を招くが、本実施形態ではこれらの問題を解消することができる。
【0035】
また、主軸41のフロント軸42の外径面には、螺旋溝44が形成されている。螺旋溝44内は、隙間S及びリヤ軸43のロータスリーブ部分に形成された穴43aを介して、ビルトインモータ主軸装置40の内部空間40aに連通されている。これにより、螺旋溝44内の空気温度が低下され、ロータ45から主軸41の断熱効果が高められる。
【0036】
更に、リヤ軸43の穴43aは、ロータスリーブ部分において、周方向に所定の間隔をあけて多数設けられている。これにより、ロータ45の熱が反出力側へ伝わり難くなり、リヤ軸43の温度が低下され、反出力側軸受46のラジアル隙間が過小となることによる反出力側軸受の寿命低下及び損傷等が防止される。
その他の構成及び作用については、上記第1実施形態と同様である。
なお、図18(b)は、主軸の外径面に螺旋溝等を形成しない従来の構造である。
【0037】
【実施例】
(実施例1)
上記第4実施形態のビルトインモータ主軸装置40を用いて、2万回転中の主軸温度、出力側軸受47の外輪温度、反出力側軸受46の外輪温度を、室温約23℃で計測するとともに、出力側軸受47の内外輪温度差を算出した。
ビルトインモータ主軸装置40の出力側軸受47としては、内径φ70、定位置予圧、背面組合せ、組込時予圧荷重50Nのセラミック玉アンギュラ軸受を用いた。また、反出力側軸受46としては、内径φ55の円筒ころ軸受を用いた。ステータ13の冷却は、冷却油VG2を用いて油量10L/分、室温同調で行った。主軸温度は、非接触式の放射温度計を用いて図8中符号48で示す部位で回転中に計測した。
【0038】
結果を表1に示す。
【表1】
【0039】
表1から理解されるように、ビルトインモータ主軸装置の主軸温度を、図8(b)の従来例より約8℃低下させることができた。
【0040】
(実施例2)
上記ビルトインモータ主軸装置40において、図8中符号49で示す位置からエア冷却を行った場合についても、同様に実験を行った。すなわち、図8中符号49で示す位置から20N1/minの圧縮エアを供給した。
結果を上記表1に示す。
【0041】
表1から理解されるように、エア冷却を行っていない実施例1との温度差はほとんどなく、エア冷却の有無にかかわらず、ロータ45と主軸41を断熱してステータ13を冷却することにより、従来例に比較して主軸温度を効果的に低下させられることがわかった。
【0042】
また、上記ビルトインモータ主軸装置40を用いて、2万回転中における出力側軸受47の運転時予圧荷重の解析を行った。
結果を図9に示す。
【0043】
図9及び表1から理解されるように、出力側軸受47運転中の予圧荷重を約700N低下させることができた。これにより、主軸41の出力側に負荷できる切削荷重等の外部荷重を大きくすることができるとともに、出力側軸受47の寿命延長を図ることができる。
【0044】
更に、上記ビルトインモータ主軸装置40を用いて、2万回転無負荷状態での寿命計算を行った。
結果を図10に示す。なお図10中、縦軸は、内外輪温度差21℃の場合の寿命を1としている。
【0045】
図10から理解されるように、出力側軸受47の寿命を約2.5倍に延長することができた。また、主軸41の温度上昇が抑制されるので、主軸41の熱変位(出力側への伸び量)も低減される。これにより、工作機械の主軸に適用して高い精度を確保することができる。
【0046】
上述した実験に用いた出力側軸受47としての定位置予圧されたセラミック玉アンギュラ軸受は、熱変位対策として外周に冷却溝が設けられている。この外周を冷却すると、通常、外輪のみが冷却されるので内外輪温度差が大きくなるが、このような場合、主軸の温度上昇を抑制して出力側軸受の内外輪温度差を抑制できる本実施形態の効果は非常に大きい。
【0047】
以上のように上記各実施形態によれば、ロータ12,32,45の発熱に伴う主軸11,31,41の温度上昇を抑制することができる。これにより、主軸11,31,41を支持する軸受14,15,46,47の長寿命化並びに焼き付き防止、及び主軸11,31,41の熱変位量の低減を図ることができる。
【0048】
なお、ロータの磁気的設計によって磁束が主軸にも通る場合には、ロータと主軸(磁性体)の接触面が少ないと、モータ特性が著しく低下する恐れがある。このような場合には、ロータと主軸との接触面積を確保できる第1実施形態又は第2実施形態のビルトインモータ主軸装置10,20が好適に用いられる。また、強度面で高い信頼性を要求される場合にも、第1実施形態又は第2実施形態のビルトインモータ主軸装置10,20が好適である。
【0049】
【発明の効果】
本発明のビルトインモータ主軸装置によれば、ロータの発熱に伴う主軸の温度上昇を抑制することができる。これにより、主軸を支持する軸受寿命の向上、焼き付き防止及び主軸の熱変位量の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図2】図1のA矢視断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図4】図3のB部拡大断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図6】図5のC矢視断面図である。
【図7】図5のビルトインモータ主軸装置の主軸の螺旋溝を示す要部側面図である。
【図8】(a)は本発明の第4実施形態であるビルトインモータ主軸装置を示す断面図であり、(b)は(a)に対応する従来のビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図9】図8のビルトインモータ主軸装置における内外輪温度差と予圧荷重の関係を示すグラフである。
【図10】図8のビルトインモータ主軸装置における内外輪温度差と転がり疲れ寿命の関係を示すグラフである。
【図11】従来のステップドスリーブ構造のビルトインモータ主軸装置を示す断面図である。
【図12】特許文献1で開示されているビルトインモータを示す断面図である。
【符号の説明】
10 ビルトインモータ主軸装置
11 主軸
12 ロータ
12a 出力側端部
13 ステータ
14 出力側軸受
15 反出力側軸受
16 ロータスリーブ
T1、T2、T3、T4 主軸の外径面及びロータスリーブの内径面の主たる嵌合部分の接触面
13a 冷却用溝
α ステータの内径面とロータの外径面との隙間
Claims (4)
- 主軸に連結されたロータ及び該ロータ外周に設けられたステータにより、前記主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置において、
前記主軸における前記ロータより軸方向に沿う出力側及び反出力側にそれぞれ配置され、前記主軸を回転自在に支持する出力側軸受及び反出力側軸受と、
前記主軸及び前記ロータ間に介在され、内径面が前記主軸の外径面に軸方向に沿う所定の箇所で嵌合されるとともに、外径面が前記ロータの内径面に嵌合されるロータスリーブとを備え、
前記主軸の外径面及び前記ロータスリーブの内径面の主たる嵌合部分の出力側端部が前記ロータの出力側端部より反出力側に位置し、且つ上記主たる嵌合部分の面積が前記ロータの内径面積より小さいことを特徴とするビルトインモータ主軸装置。 - 主軸に連結されたロータ及び該ロータ外周に設けられたステータにより、前記主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置において、
前記主軸における前記ロータより軸方向に沿う出力側及び反出力側にそれぞれ配置され、前記主軸を回転自在に支持する複数の軸受と、
前記主軸及び前記ロータ間に介在され、内径面が前記主軸の外径面に嵌合されるとともに、外径面が前記ロータの内径面に嵌合されるロータスリーブとを備え、
前記主軸の外径面及び前記ロータスリーブの内径面の嵌合部分には、軸方向に沿って螺旋状に形成された螺旋溝が形成されていることを特徴とするビルトインモータ主軸装置。 - 主軸に連結されたロータ及び該ロータ外周に設けられたステータにより、前記主軸を回転駆動させるビルトインモータ主軸装置において、
前記主軸における前記ロータより軸方向に沿う出力側及び反出力側にそれぞれ配置され、前記主軸を回転自在に支持する複数の軸受を備え、
前記主軸の外径面に前記ロータの内径面が嵌合されるとともに、当該嵌合部分には、軸方向に沿って螺旋状に形成された螺旋溝が形成されていることを特徴とするビルトインモータ主軸装置。 - 上記ステータの外径面には、冷却用溝が形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載のビルトインモータ主軸装置。
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2003
- 2003-04-21 JP JP2003116106A patent/JP2004322223A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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