JP2004320683A - 警報転送方法及び広域イーサネット網 - Google Patents

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Abstract

【課題】GbE網やSONET/SDH網等の複数種類の伝送路網を中継区間として利用する広域イーサネット網において、正常なイーサネットパスをリンクダウンさせることなく中継回線の障害情報を上流または下流のクライアント回線に通知することが可能な警報転送方法及び広域イーサネット網を提供する。
【解決手段】GBPカプセルのトランスポートヘッダにフォワード方向中継回線障害通知領域及びバックワード方向中継回線障害通知領域を備え、伝送路網で発生した障害情報をフォワード方向及びバックワード方向それぞれに転送する。また、クライアント回線で発生した障害はコアブロックのタイプ領域を用いて通信相手のクライアント端末に通知する。さらに、フォワード方向中継回線障害通知はエグレスノードまで転送し、エグレスノードからイングレスノードに向かってバックワード方向中継回線障害通知を発出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の伝送路網を利用してイーサネット網どうしを中継する広域イーサネット網に関し、特に回線障害や装置故障による障害発生警報を通信相手の端末装置に転送するための警報転送方法及び広域イーサネット網に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットやイントラネット、あるいは携帯電話機の普及や高度化により、ネットワークに流れる音声やデータのトラフィックが年々増大しつつある。このような環境の中、企業やサービスプロバイダはコストを抑制しながら増大するトラフィックに対応した広域イーサネット網の構築の必要性に迫られている。
【0003】
広域イーサネット網は、例えば、中継区間として既存のSONET/SDH網を利用し、イーサネット網で構築されたLAN間を互いに通信可能に接続することで構築される。このような構成では、LAN上を転送される上位プロトコルデータを広域イーサネット網の入り口であるイングレスノード(Ingress Node)で中継区間のプロトコルにしたがってカプセル化し、網出口であるエグレスノード(Egress Node)でデカプセル化して伝送するための技術が実用化されており、例えば、PPP over SONET(IETF RFC2615規格)やGFP(ITU−T G.7041規格)等が知られている。例えば、中継区間としてSONET/SDH網を利用した場合、PPP over SONETやGFPでは、カプセル化されたデータがSONET/SDH網で規定されるフレームのペイロードに格納され、予め設定された帯域の通信チャネルをクロスコネクトすることで転送される。
【0004】
SONET/SDH網では、そのフレームにSOH(Section Over Head)及びPOH(Path Over Head)の2種類のオーバヘッド領域を備えている(例えば、非特許文献1参照)。SOHは伝送媒体の伝送システム部分として定義されるセクションを管理するためのものであり、POHは伝送媒体から独立したパス網レイヤを管理するためのものである。このように、セクションとパスとを階層化してペイロードに複数のパスを多重化することで、伝送網を伝送媒体網レイヤとパス網レイヤとに階層化することが可能になる。その結果、ネットワーク設計や保守運用の階層化が可能になり、高度なネットワークサービスを提供できる。例えば、通信障害が発生したとき、伝送路上の各中継ノードではSOHの障害情報とPOHの障害情報とを区別して監視しているため、その障害が中継ノード間のセクションで発生しているのか、あるいは特定のパスのみで発生しているのか、障害箇所はどこであるのかを容易に切り分けることができる。
【0005】
しかしながら、SONET/SDH網ではSOH及びPOHを用いて監視する項目が多いため、保守運用コストが高くなる傾向がある。そこで、より安価なFast Ethernet(以下、FEと称す)やGigabit Ethernet(以下、GbEと称す)に代表されるイーサネット網を広域イーサネット網の中継区間として利用する、広域イーサネット網の構築が広がっている。あるいは、広域イーサネット網の中継区間として、既存のSONET/SDH網とGbE網等のイーサネット網とを組み合わせ、ある区間ではSONET/SDH網を利用し、他の区間ではGbE網を利用する、広域イーサネット網も考えることができる。
【0006】
広域イーサネット網では、伝送帯域や通信品質の保証を要望するクライアントが多い。このような要望を満たすためには、回線障害が発生したときに予備の回線に切り換える等のプロテクション機能が必要となる。また、障害発生を示す警報情報を通信中のクライアントに確実に通報する必要がある。さらに、回線上には大容量のデータが流れているため、中継区間の伝送路の冗長化と障害発生時の切換時間の短縮化が求められている。
【0007】
上記GFPでは、回線障害や装置障害等の障害発生を通知する警報転送用として図17に示すクライアント・マネージメントフレームが規定されている。
【0008】
図17はGFPで規定されたクライアント・マネージメントフレームのフォーマットを示す模式図である。
【0009】
図17に示すように、GFPでは、クライアント・マネージメントフレームのUPI(User Payload Identifier)領域を用いてクライアント回線(例えば、イーサネット回線)で発生した障害を通信相手に通知することが可能である。このUPI値が”00000001”ならば信号断(LOS:Loss of Signal)を示し、”10000000”ならばクライアント回線のリンクダウンを示している。障害が発生していない通常状態では、UPI値は上記”00000001”及び”10000000”以外の値に設定される。
【0010】
クライアント・マネージメントフレームは、信号断またはリンクダウンが検出されている間は所定の周期毎に通信相手に転送される。障害が発生していない通常状態では、必要に応じて通信相手に転送される方式や所定の周期毎に通信相手に転送される方式がある。
【0011】
なお、図17に示すコアヘッダ領域は、送信元アドレス、送信先アドレス、優先度等の情報を含むフィールドであり、PTI(Payload Type Identifier)は、そのフレームの使われ方を示すフィールドである。図17ではPTI値が”100”でクライアント・マネージメントフレームとして用いられることを示している。また、PFI(Payload FCS Indicator)は、ペイロードの伝送誤りの検出に用いられるFCS(Frame Check Sequence)の実施または不実施を示すフィールドであり、EXI(Extension Header Identifier)は、拡張ヘッダを用いる場合に、その識別子が格納されるフィールドである。図17では、PFI値が”0”でFCSが実施されていないことを示し、EXI値が”0000”で拡張ヘッダを用いないことを示している。
【0012】
次に、図18に示すSONET/SDH網を利用した広域イーサネット網を例に、従来の警報転送方法について説明する。
【0013】
図18は従来の広域イーサネット網の一構成例を示すブロック図である。
【0014】
図18に示す広域イーサネット網は、複数のイーサネット網(図18では2つ)がSONET/SDH網を構築する複数の中継装置(図12では2台)によって接続された構成である。イーサネット網は、それぞれが有するイーサネット終端装置202、205によりSONET/SDH網の中継装置203、204と接続される。イーサネット網は複数のクライアント用の端末装置(図18では両端に1台ずつ記載;以下、クライアント端末と称す)を収容し、イーサネット終端装置202、205は、各クライアント端末から送信されたデータを時分割多重することでSONET/SDHフレームを生成し、中継装置203、204へ送信する。また、中継装置203、204からSONET/SDHフレームを受信すると、該フレームをクライント端末毎のデータに分離し、対応するクライアント端末に送信する。
【0015】
なお、任意のクライアント端末から対向するクライアント端末にデータを送信する場合、データの送信方向をフォワード(Forward)方向、フォワード方向と逆の方向をバックワード(Backward)方向と称す。また、データの送信元のクライアント端末側を上流、データを受信するクライアント端末側を下流と称す。
【0016】
また、クライアント端末間の通信を中継する各装置は中継ノードと総称し、特にクライアント回線から信号を受信するノードをイングレス(Ingress)ノード、クライアント回線へ信号を出力するノードをエグレス(Egress)ノードと称す。図18の場合、データ送信元をクライアント端末201、データ受信先をクライアント端末206とすると、イーサネット終端装置202がイングレスノードとなり、イーサネット終端装置205がエグレスノードとなる。データ送信元のクライアント端末から各中継ノードを経由してデータ受信先のクライアント端末まで至るデータ流をイーサネットパスと称す。あるイーサネットパスが経由する中継ノード並びにそのポート番号は予め各中継ノードに設定される。通常の運用中にイーサネットパスの経路が他の中継ノードに変わることはない。
【0017】
このような構成において、例えばデータ送信元のクライアント端末201とイーサネット終端装置202間(クライアント回線)で障害が発生し、信号断またはリンクダウンになると、障害を検出したイーサネット終端装置202は、イーサネットパスが設定された通信相手のクライアント端末206に繋がるイーサネット終端装置205に信号断またはリンクダウンを示すクライアント・マネージメントフレームを送信する。信号断またはリンクダウンを示すクライアント・マネージメントフレームは、信号断またはリンクダウンが検出されている間は所定の周期毎に送信される。
【0018】
クライアント・マネージメントフレームを検出したイーサネット終端装置205は、対応するクライアント端末206に対する信号出力を停止し、その回線を強制的に信号断またはリンクダウンに設定する。この状態は、信号断またはリンクダウンを示すクライアント・マネージメントフレームを検出している間は常に維持される。
【0019】
このように、クライアント回線で障害が発生すると、対向するクライアント回線へ回線障害情報が通知されるため、クライアント端末201、206は、中継するSONET/SDH網の存在を意識することなく、クライアント回線どうしが直接接続されているように見える。このクライアント端末に中継回線の存在を意識させないための機能をリンクパススルー(Link Pass Through)と呼ぶ。
【0020】
なお、SONET/SDH網の中継回線を冗長化する場合、SONET/SDHでは、SOH領域にK1バイト及びK2バイトを1バイトずつ備え、通信相手である対向する通信装置と該K1バイト及びK2バイトを送受信することで、障害発生時に障害回線から予備回線へ50msec以内の切り換えを実現する仕組みを備えている(例えば、非特許文献2参照)。
【0021】
また、イーサネット回線の冗長化の例としては、二台の通信装置間を冗長構成とした場合、運用系にて障害を検出したら運用系伝送路をリンクダウンさせることで対向する通信装置に対して運用系伝送路障害を通知し、対向する通信装置ではリンクダウンを検出したら、運用系から冗長系に切り換える構成がある(例えば、特許文献1参照)。
【0022】
【非特許文献1】
ITU−T Recommendation G.707(2000年10月)
【非特許文献2】
ITU−T Recommendation G.841(1998年10月)
【特許文献1】
特開2003−60666号
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
上述したGFPを適用した従来の広域イーサネット網では、GbE網とSONET/SDH網とを組み合わせた構成のように、複数種類の伝送路網でイーサネットパスが中継される場合に、中継回線の障害情報を通信相手のクライアント端末に転送するリンクパススルーを実現できない問題がある。これは、GFPで規定されたクライアント・マネージメントフレームには、警報転送用としてクライアント回線区間で発生した障害情報を転送する領域しか持っていないためである。
【0024】
一例として、図18に示したイーサネット終端装置とSONET/SDH網の中継装置間に上記GbE網を構築する中継装置が配置され、例えば上流側のイーサネット終端装置とGbE網の中継装置間で回線障害が発生した場合、この障害情報は中継回線の障害通知であるためクライアント・マネージメントフレームを用いて下流へ転送することができない。仮にクライアント・マネージメントフレームのUPI領域を用いてクライアント回線障害と同様に中継回線障害による信号断またはリンクダウン情報を転送すると、下流側のイーサネット終端装置ではクライアント回線障害と中継回線障害を識別できない。これは、障害個所の切り分けの点で問題となる。なお、GbE網の中継装置は、上記イーサネット終端装置と同様に、複数のイーサネット終端装置から受信したデータを時分割多重してSONET/SDH網に送信し、SONET/SDH網から受信したフレームをイーサネット終端装置毎に分離して送信する装置である。
【0025】
そこで、広域イーサネット網でGbE網とSONET/SDH網とを利用する構成では、GbE網やSONET/SDH網で規定された固有の警報転送方式をそのまま使用して警報情報を下流側のクライアント回線へ順次転送する方法も考えられる。
【0026】
例えば、図18に示したSONET/SDH網のみを利用して広域ネットワーク網を構成している場合、SONET/SDH網内の中継装置間で障害が発生すると、その障害情報はSONET/SDHで規定されたパスAIS(Alarm Indication signal)警報により下流のイーサネット終端装置に転送され、SONET/SDHで規定されたパスRDI(Remote Defect Indication)警報により上流のイーサネット終端装置に転送される。イーサネット終端装置205は、パスAISを検出したパスを利用しているクライアント端末に対してのみ、イーサネット回線のリンクダウンを行い、リンクパススルーを実現する。同様に、イーサネット終端装置202は、パスRDIを検出したパスを利用しているクライアント端末に対してのみ、イーサネット回線のリンクダウン処理を行い、リンクパススルーを実現する。
【0027】
しかしながら、GbE網やSONET/SDH網に固有の警報転送方式をそのまま使用して警報情報を下流側のクライアント回線へ順次転送する場合、図18に示したイーサネット終端装置とSONET/SDH網の中継装置間に上記GbE網を構築する中継装置が配置された構成では、該GbE網区間にて障害が発生すると、障害が発生したイーサネット終端装置とGbE網の中継装置を結ぶ回線だけでなく、それと多重化される正常なGbE網とSONET/SDH網の中継装置を結ぶ回線も強制的に切断されるため、GbE網の中継装置を通る他のイーサネット終端装置からの正常なイーサネットパスも強制的にリンクダウンにされてしまう。
【0028】
また、GFPカプセルをGbEなどのMACフレームのデータ部にそのまま格納して転送する広域イーサネット網では、伝送網を伝送媒体網レイヤとパス網レイヤに階層化してネットワーク設計および保守運用を行うことができないという問題がある。
【0029】
その理由は、イーサネット網で用いるMACフレームには伝送媒体網レイヤとパス網レイヤとを識別する領域が定義されていないため、SONET/SDH網のようにセクションとパスの階層化管理を行うことができないためである。
【0030】
MACフレームは、プリアンブル領域(7オクテット長)、フレーム識別用のSFD(Start Frame Delimiter)領域(1オクテット長)、宛先MACアドレス(Destination Address:DAと称す)領域(6オクテット長)、送り元MACアドレス(Source Address:以下、SAと称す)領域(6オクテット長)、フレーム長もしくはタイプを示すLENGTH/TYPE領域(2オクテット長)、データ部(46〜1500オクテット長)、CRC演算用のFCS(Frame Check Sequence)領域(4バイト)とを有する構成である。このFCS領域を監視することで受信フレームのエラーを検出することが可能である。
【0031】
しかしながら、セクションとパスとを識別して管理する領域が無いため、FCS領域のCRC演算でエラーを検出しても、伝送媒体網レイヤの障害なのか、伝送路媒体から独立した個々のパス網レイヤの障害なのか、直ちに切り分けることができず、前後の中継ノードで発生する障害情報と照らし合わせなければならない。
【0032】
さらに、中継区間として既存のSONET/SDH網とGbE網等のイーサネット網とを組み合わせ、ある区間はSONET/SDH網を利用し、他の区間はGbE網を利用する広域イーサネット網では、SONET/SDH網及びイーサネット網をそれぞれ冗長化する場合に、イーサネット網の切換手段として、既存の障害を検出した運用系を強制的にリンクダウンに遷移させることで対向する通信装置に伝送路異常を通知して系を切り換える方法を用いると、SONET/SDH網とイーサネット網との接続点に相当する中継ノードでは、SONET/SDH網のK1バイト/K2バイトを使用する切換手段とイーサネット網のリンクダウンを使用する切換手段の、異なる2種類の切換手段を備える必要があるため、回路規模、実装面積及び切換時間が増大してしまう。
【0033】
本発明は上記したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、GbE網やSONET/SDH網等の複数種類の伝送路網を中継区間として利用する広域イーサネット網において、正常なイーサネットパスをリンクダウンさせることなく中継回線の障害情報を上流または下流のクライアント回線に通知することが可能な警報転送方法及び広域イーサネット網を提供することを目的とする。
【0034】
また、本発明は、伝送媒体網レイヤとパス網レイヤの階層化管理を可能にして、高度なネットワークサービスの提供が可能な広域イーサネット網を実現することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の警報転送方法は、クライアント端末からのクライアント回線を収容するイーサネット網と、前記イーサネット網どうしを接続する複数種類の伝送路網とを備えた広域イーサネット網で発生した障害を、通信を行う前記クライアント端末間で互いに通知するための警報転送方法であって、前記クライアント端末から送出されるイーサネットフレームを所定の固定長毎に区切ることで複数の固定長フレームを生成し、
前記固定長フレームと共に、前記クライアント回線で発生した障害を通知するためのタイプ領域、前記伝送路網内で発生した障害をフォワード方向へ通知するためのフォワード方向中継回線障害通知領域、及び該障害をバックワード方向へ通知するためのバックワード方向中継回線障害通知領域を備えたカプセルを生成し、
通信を行うクライアント端末間に設定される複数のイーサネットパス毎に、生成された前記カプセルを多重化することで前記伝送路網に適合したフレームを生成して送信先のクライアント端末を収容するイーサネット網へ転送し、
受信したフレームから前記カプセルをそれぞれ分離し、前記タイプ領域、前記フォワード方向中継回線障害通知領域、及び前記バックワード方向中継回線障害通知領域を参照して前記クライアント回線で発生した障害または前記伝送路網で発生した障害を前記イーサネットパス毎に認識する方法である。
【0036】
一方、本発明の広域イーサネット網は、クライアント端末からのクライアント回線を収容するイーサネット網、及び前記イーサネット網どうしを接続する複数種類の伝送路網を備え、前記クライアント回線または前記伝送路網内で発生した障害を、通信を行う前記クライアント端末間で互いに通知する広域イーサネット網であって、
前記クライアント端末から送出されるイーサネットフレームを受信すると、該イーサネットフレームを所定の固定長に区切った固定長フレームを生成し、前記固定長フレームと共に、前記クライアント回線で発生した障害を通知するためのタイプ領域、前記伝送路網内で発生した障害をフォワード方向へ通知するためのフォワード方向中継回線障害通知領域、及び該障害をバックワード方向へ通知するためのバックワード方向中継回線障害通知領域を備えたカプセルを生成して前記伝送路網へ送出し、
前記伝送路網からフレームを受信すると、通信を行うクライアント端末間に設定されるイーサネットパス毎の前記カプセルを該フレームからそれぞれ分離し、前記タイプ領域、前記フォワード方向中継回線障害通知領域、及び前記バックワード方向中継回線障害通知領域を参照して前記クライアント回線で発生した障害または前記伝送路網で発生した障害を前記イーサネットパス毎に認識する、前記イーサネット網のエッジノードである多重化装置を有する構成である。
【0037】
上記のような警報転送方法及び広域イーサネット網では、GBPカプセルのトランスポートヘッダにフォワード方向中継回線障害通知領域及びバックワード方向中継回線障害通知領域を備えることで、伝送路網で発生した障害情報をフォワード方向及びバックワード方向それぞれに転送することができる。さらに、クライアント回線の障害はGBPコアブロックのタイプ領域を用いて通信相手のクライアント端末に通知できる。
【0038】
また、フォワード方向中継回線障害通知をエグレスノードまで転送し、そこからバックワード方向中継回線障害通知を発出することで、保護時間をカウントするためのAPSタイマ回路をエグレスノードにのみ備えていればよい。
【0039】
また、本発明の他の広域イーサネット網は、複数のクライアント端末から送出される上位プロトコルデータを所定の固定長毎に区切ることで複数の固定長フレームを生成し、前記固定長フレームと共に、該クライアント端末から送出されるデータが正常であるか否かを検出するためのCRC領域、前記クライアント回線で発生した障害を通知するためのタイプ領域、前記伝送路網内で発生した障害をフォワード方向へ通知するためのフォワード方向中継回線障害通知領域、及び該障害をバックワード方向へ通知するためのバックワード方向中継回線障害通知領域を備えたカプセルを生成し、該カプセルを予め設定された順序で多重化すると共に該カプセルのデータが正常であるか否かを検出するためのFCS領域を付加した多重MACフレームを送出するイングレスノードと、
固定長フレームに付加された前記CRC領域のチェック結果よりイーサネットパス毎のデータ受信異常を検出し、前記タイプ領域、前記フォワード方向中継回線障害通知領域、前記バックワード方向中継回線障害通知領域の情報から、イーサネットパス毎のフォワード方向及びバックワード方向の中継回線障害を検出し、該検出した前記データ受信異常及び前記中継回線障害情報からパス網レイヤの警報を特定し、前記多重MACフレームに付加された前記FCS領域のチェック結果より回線毎のデータ受信異常を検出し、回線毎に信号断検出及びリンクダウン検出を行って伝送媒体網レイヤの警報を特定するエグレスノードと、
を有する構成である。
【0040】
または、複数のクライアント端末から送出される上位プロトコルデータを所定の固定長毎に区切ることで複数の固定長フレームを生成し、前記固定長フレームと共に、該クライアント端末から送出されるデータが正常であるか否かを検出するためのCRC領域、前記クライアント回線で発生した障害を通知するためのタイプ領域、前記伝送路網内で発生した障害をフォワード方向へ通知するためのフォワード方向中継回線障害通知領域、及び該障害をバックワード方向へ通知するためのバックワード方向中継回線障害通知領域を備えたカプセルを生成し、該カプセルを予め設定された順序で多重化すると共に該カプセルのデータが正常であるか否かを検出するためのFCS領域を付加した多重MACフレームを送出するイングレスノードと、
固定長フレームに付加された前記CRC領域のチェック結果よりイーサネットパス毎のデータ受信異常を検出し、前記タイプ領域、前記フォワード方向中継回線障害通知領域、前記バックワード方向中継回線障害通知領域の情報から、イーサネットパス毎のフォワード方向及びバックワード方向の中継回線障害を検出し、該検出した前記データ受信異常及び前記中継回線障害情報からパス網レイヤの警報を特定し、前記多重MACフレームに付加された前記FCS領域のチェック結果より回線毎のデータ受信異常を検出し、回線毎に信号断検出及びリンクダウン検出を行って伝送媒体網レイヤの警報を特定するエグレスノードと、
前記イングレスノードと前記エグレスノード間で送受信される前記多重MACフレームをSONET/SDHで規定されたフレームに多重化・分離することで中継し、前記SONET/SDHで規定されたPOHバイトからパス単位の警報を特定し、SOHバイトからセクション単位の警報を特定する中継ノードと、
を有する構成である。
【0041】
上記のような広域イーサネット網では、多重MACフレームのFCS領域を用いたCRC演算結果より伝送媒体網レイヤの障害監視を行い、イーサネットパス毎のGBPカプセル内にあるCRC領域のCRC演算結果よりパス網レイヤの障害監視を行うことで、SONET/SDH網のようにセクションとパスをそれぞれ独立に管理することができる。
【0042】
また、広域イーサネット網の中継区間の伝送網として、イーサネット網とSONET/SDH網とを組み合わせ、ある区間はSONET/SDH網を伝送網として利用し、他の区間ではGbE網を伝送網に利用する構成では、伝送網の種類に関係なくセクションに相当する伝送媒体網レイヤを管理することが可能であり、広域イーサネット網のGBPカプセルにより、イングレスノードからエグレスノードに至るエンド・ツー・エンドでパス網レイヤを管理できる。
【0043】
【発明の実施の形態】
次に本発明について図面を参照して説明する。
【0044】
(第1の実施の形態)
本発明では、イーサネットとSONET/SDHのプロトコル変換手法としてGBP(Generic Blocking Procedure)を使用する。
【0045】
図1はGBPで規定されるフレームのフォーマットを示す模式図である。
【0046】
GBPでは、図1(a)に示すように、イーサネットフレームを先頭から16オクテット長毎の固定長ペイロードに区切る(図1(b))。イーサネットフレームは可変長であり、16オクテットの整数倍のフレーム長とは限らない。そこで、最終の固定長ペイロードは、16オクテットに満たない部位に予め定めた固定のデータパターンからなるパッド領域を付加する。そして、各固定長ペイロードに対してヘッダ領域等を付加することで18オクテット長のGBPカプセルを生成する(図1(c))。
【0047】
このGBPカプセルの構成を図1(d)、(e)に示す。なお、図1(d)は通常動作時のフレームフォーマットであり、図1(e)は中継回線で障害が発生した時のフレームフォーマットである。
【0048】
図1(d)、(e)に示すように、GBPカプセルは、GBPトランスポートヘッダとGBPコアブロックと8ビットのCRC(Cyclic Redundancy Check)領域を有する構成である。なお、CRCの演算対象はGBPトランスポートヘッダとGBPコアブロックの両方である。
【0049】
GBPコアブロックは、上記固定長ペイロードの前に5ビットのタイプ領域が付加された領域である。タイプ領域は制御用に定義された領域であり、この領域の値により上記GFPと同様にクライアント回線で障害が発生したことを通知する。
【0050】
GBPトランスポートヘッダは、2ビットの未定義領域と、1ビットのGBPコアブロックインジケータ領域とを有する3ビット長の領域である。但し、図1(e)に示すように、中継回線で障害が発生した場合は、上記未定義領域に代えて1ビットのフォワード方向中継回線障害通知領域と1ビットのバックワード方向中継回線障害通知領域とが定義される。
【0051】
GBPコアブロックインジケータ領域は、後続するGBPコアブロックが有効であるか無効であるかを示す値が格納され、”1”ならばGBPコアブロックが有効であり、”0”ならばGBPコアブロックが無効(アイドル)であることを示している。なお、後述するフォワード方向中継回線障害通知が検出された場合、コアブロックインジケータ領域は”0”に設定される。
【0052】
フォワード方向中継回線障害通知領域は中継回線の障害発生有無をフォワード方向に通知するために用いられ、バックワード方向中継回線障害通知領域は中継回線の障害発生有無をバックワード方向に通知するために用いられる。
【0053】
図2は、GBPによってカプセル化された回線数m(mは任意の正の整数)のイーサネットパス(クライアント回線)を、1つの中継GbE回線に多重化する一例を示している。多重化されるクライアント回線は、m本のファーストイーサネット(Fast Ethernet:以下FEと称す)信号とする。
【0054】
図2(a)、(b)に示すように、中継GbE回線では、m回線分のGBPカプセルが順次時分割多重され、これをk(kは任意の正の整数)回繰り返すことで1つのフレームが生成される。ここで、kは中継するGbE回線の伝送速度とクライアント回線の伝送速度の関係によって定まる値である。図2(a)では1つのクライアント回線(イーサネットパス#1)で転送されるイーサネットフレームのみ記載しているが、実際にはm本のクライアント回線(イーサネットパス#1〜#m)よりイーサネットフレームが転送され、中継GbE回線では各イーサネットフレームの先頭のGBPカプセルから順に抜き出して時分割多重を行う。
【0055】
また、多重化後の先頭のGBPカプセルの前には多重MACフレームヘッダが付加される(図2(c))。多重MACフレームヘッダはシーケンス番号の格納領域(2オクテット分)、K1バイトの格納領域(1オクテット分)、K2バイトの格納領域(1オクテット分)、リザーブ領域(8オクテット分)、及びHEC(Header Error Control)領域(2オクテット分)を備えた構成である。
【0056】
さらに、多重MACフレームヘッダの前には送信先アドレス、送信元アドレス、優先度情報等を含むヘッダ(MACフレームヘッダ)が付加され、フレームの最後尾にはFCS領域が付加される。このフレームを多重MACフレームと呼ぶ。
【0057】
図3は、図2に示したn個の多重MACフレームを1つのSONET/SDH回線用に多重化する一例を示している。なお、図3は、n個の多重MACフレームをm×n個のGBPカプセルに分離し、分離したm×n個のイーサネットフレーム(GBPカプセル)を1つのSONET/SDH回線に多重化する例である。
【0058】
図3に示すように、SONET/SDH網では、SONET/SDHで規定されたパスである1つのVC−4(155.52Mbps)フレームに、1つのFE回線のイーサネットパスが割り当てられ、VC−4フレームのペイロードに該イーサネットパスのデータが格納される。
【0059】
一方、クライアント回線がGbE回線の場合には、8チャネル分のVC−4に1つのGbE回線のイーサネットパスを割り当て、8チャネル分のVC−4フレームのペイロードに該イーサネットパスのデータが格納される。1つのGbE回線を複数チャネルのペイロードに格納する方法としては、例えばITU−T Recommendation G.707(2000年10月)の108頁に記載されたバーチャルコンカチネーション技術を適用することが可能である。なお、上述の例では8チャネル分のVC−4としたが、これは一例であり、GBPカプセル化したGbE回線の帯域以上であればよい。また、複数のVC−3でもよい。
【0060】
また、上述したFE回線のイーサネットパスの転送においても、バーチャルコンカチネーション技術を使用し、複数チャネル分のVC−3に1つのFE回線のイーサネットパスを割り当て、該複数チャネル分のVC−3フレームのペイロードに該イーサネットパスのデータを格納してもよい。
【0061】
イーサネットパスで転送される18オクテット長のイーサネットフレーム(GBPカプセル:図3(a)参照)は、図3(b)に示すように1オクテット毎に区切られ、図3(c)に示すようにSONET/SDHで規定されたOC−192フレームのペイロードにVC−4単位で(イーサネットパス毎に)格納される。その際、VC−4フレームの回線速度とGBPカプセルの回線速度差を埋めるためのアイドルブロックの挿入・抽出を行う。
【0062】
図3(c)に示すOC−192フレームのセクションオーバーヘッドにはフレーム同期、誤り監視、警報転送等のネットワーク管理情報が格納され、AUポインタにはVC−4の先頭位置の指示情報が格納される。また、VC−4フレームのPOH(Path Over Head)には誤り監視警報が格納される。これらはいずれもSONET/SDHで規定された領域である。
【0063】
次に、第1の実施の形態の警報転送方法を適用する広域イーサネット網について図面を参照して説明する。
【0064】
図4は第1の実施の形態の警報転送方法を適用する広域イーサネット網の構成を示すブロック図であり、図5は図4に示したFE多重化装置の構成を示すブロック図である。また、図6は図4に示したGbE多重化装置の構成を示すブロック図である。
【0065】
第1の実施の形態では、障害発生時の警報転送として、GBPコアブロックのタイプ領域を用いてクライアント回線で発生した障害を下流に転送すると共に、GBPトランスポートヘッダに備えたフォワード方向中継回線障害通知領域及びバックワード方向中継回線障害通知領域を用いる。
【0066】
そして、中継ノードで上流の回線障害を検出すると、障害が発生した回線を通る全てのイーサネットパスに対してフォワード方向中継回線障害通知を発出する。また、それを受信したエグレスノードから上流のイングレスノードに対して、フォワード方向中継回線障害通知を受信したイーサネットパスに対してのみ、バックワード方向中継回線障害通知を発出する。その際、後述するAPSタイマ回路で設定された任意の保護時間が経過してもフォワード方向中継回線障害通知を受信する場合は、バックワード方向中継回線障害通知を発出する。バックワード方向中継回線障害通知を受信したイングレスノードは、そのイーサネットパスのクライアント回線のみを強制的にリンクダウンにする。
【0067】
図4に示すように、本実施形態の広域イーサネット網は、複数のクライアント端末を収容する複数のイーサネット網(図4では2つ)がGbE網及びSONET/SDH網により接続された構成である。イーサネット網としては、上記10Mbpsあるいは100Mbpsの伝送能力を提供するFE網を適用する。また、SONET/SDH網としては、1ポートあたり9.953Gbpsの伝送能力を有する10G SONET/SDH網を適用する。
【0068】
図4に示す一方のFE網に収容されるクライアント端末1−1−1〜1−n−mはエッジノードであるFE多重化装置2−1〜2−nに接続され、他方のFE網に収容されるクライアント端末7−1−1〜7−n−mはエッジノードであるFE多重化装置6−1〜6−nに接続される。クライアント端末1−1−1〜1−n−mとクライアント端末7−1−1〜7−n−mとは中継回線を挟んで対向する位置に配置されるだけであり、その構成は同じである。なお、クライアント端末はハブ(HUB)等のイーサネットスイッチであってもよい。
【0069】
GbE多重化装置3は、FE多重化装置2−1〜2−nとの回線を収容するGbE網の中継装置であり、GbE多重化装置5は、FE多重化装置6−1〜6−nとの回線を収容するGbE網の中継装置である。GbE多重化装置3とGbE多重化装置5とは中継回線を挟んで対向する位置に配置されるだけであり、その構成は同じである。また、SONET/SDHクロスコネクト装置4は、GbE多重化装置3とGbE多重化装置5とを中継するSONET/SDH網の中継装置である。
【0070】
以下では、図4に示すクライアント端末とFE多重化装置とを接続する各回線をそれぞれクライアント回線と称し、FE多重化装置とGbE多重化装置とを接続する回線を中継GbE回線と称す。また、GbE多重化装置とSONET/SDHクロスコネクト装置とを接続する回線を中継SONET/SDH回線と称す。
【0071】
ここではクライアント回線区間はイーサネットで規定されたオートネゴシエーション(AUTONEG)機能が有効で運用される。オートネゴシエーション機能を無効とする網構成も可能である。また、中継GbE回線区間はオートネゴシエーション機能が無効で運用される。
【0072】
オートネゴシエーション機能とは、イーサネット回線で接続される装置が互いに情報を送受信することで最適な通信モード(伝送速度、全二重/半二重)に設定する機能、及び回線障害情報を送受信することでフォワード方向の回線障害発生時にバックワード方向の回線をリンクダウンに設定する機能である。オートネゴシエーションのための情報の送受信手段はFEの場合、FLP(Fast Link Pulse)が用いられる。
【0073】
SONET/SDHクロスコネクト装置4は、10G SONET/SDH網で用いられる、フレームの伝送経路を切り換える(スイッチングする)ためのクロスコネクト装置である。
【0074】
FE多重化装置2−1〜2−n、6−1〜6−nは、m個のFEフレームを1つのGbEフレームに時分割多重化する。また、1つのGbEフレームをm個のFEフレームに分離する。例えば、FE多重化装置2−1は、クライアント端末1−1−1〜1−1−mから送信されるFEフレームをそれぞれGBPカプセル化し、1本のGbE回線用に時分割多重化して多重MACフレームを生成する。また、1本のGbE回線から受信したGbEフレームをm個のFEフレームに分離する。
【0075】
GbE多重化装置3は、FE多重化装置2−1〜2−nからのGbE回線を収容し、n本のGbE回線から受信したフレームを1本の10G SONET/SDH回線用に時分割多重化する。また、10G SONET/SDH回線から受信したSONET/SDHフレームをn個のGbEフレームに分離する。
【0076】
FE多重化装置2−1〜2−n、6−1〜6−nの多重化数mは、GbE回線容量とFEフレームの転送帯域の関係から、例えば8以下の正の整数とする。また、GbE多重化装置の多重化数nも、同様の理由で8以下の正の整数とする。
【0077】
図4に示す広域イーサネット網では、中継回線を挟んで対向するクライアント端末間で通信を行う場合、送信元のクライアント端末と送信先のクライアント端末が決まると、それらを接続する伝送経路に応じてFE多重化装置及びGbE多重化装置では多重化・分離順序が決定され、SONET/SDHクロスコネクト装置ではスイッチング経路が決定される。このように送信元のクライアント端末及び送信先のクライアント端末に応じて各ノード内の回線設定を決定することで、任意のクライアント端末から送出されたイーサネットフレームは定められたクライアント端末にしか転送されない。この回線設定によって構築される、イーサネットフレームが伝送される固定的な伝送経路をイーサネットパスと呼ぶ。ここでは、クライアント回線がFE回線の場合はFEパスと呼び、クライアント回線がGbE回線の場合はGbEパスと呼ぶ。
【0078】
図4は、クライアント端末1−1−1とクライアント端末7−1−1間にFEパスを設定する例を示し、FEパス8はクライアント端末1−1−1からクライアント端末7−1−1へ向かってフォワード方向とするイーサネットパスである。また、FEパス9は、FEパス8のバックワード方向のイーサネットパスであり、かつクライアント端末7−1−1からクライアント端末1−1−1へ向かってフォワード方向とするイーサネットパスでもある。
【0079】
図5に示すように、FE多重化装置2−1〜2−n、6−1〜6−nは、中継GbE回線に対するフレームの送受信及び回線障害検出などのMAC処理を行うGbE MAC処理部19と、上流方向または下流方向に送信するフレームを予め定めた順序で時分割多重または分離するTDM MUX/DEMUX回路18と、FEパス毎にGBPカプセルの生成/終端を行うと共に警報転送機能を備えたGBP処理回路17−1〜17−mと、クライアント回線に対するフレームの送受信及び回線障害検出などのMAC処理を行うFE MAC処理回路16−1〜16−mとを有する構成である。
【0080】
GbE MAC処理部19は、受信した光信号を電気信号に変換するO/E回路36と、GbEフレームの受信及び中継GbE回線の障害を検出するGbE MAC終端処理回路37と、電気信号を光信号に変換して送出するE/O回路38と、GbEフレームの生成を行うGbE MAC生成処理回路39とを有する構成である。
【0081】
TDM MUX/DEMUX回路18は、予め定めた順序にしたがって受信フレームを分離するTDM DEMUX処理回路40と、予め定めた順序でフレームを時分割多重するTDM MUX処理回路41とを有する構成である。
【0082】
GBP処理回路17−1〜17−mは、GBP終端処理回路42と、GBP終端処理回路42から出力されるクライアント回線障害通知、フォワード方向中継回線障害通知、及びバックワード方向中継回線障害通知を一定時間保持する保持回路51と、フォワード方向中継回線障害通知とGbE MAC処理部19から出力されるGbE回線の障害検出信号の論理和を出力するOR回路43と、OR回路43の出力信号をトリガにしてカウントを開始し、該出力信号が”1”の間はTAPS[ms](50ms程度)までカウントアップするAPSタイマ回路45と、APSタイマ回路45がTAPS[ms]までカウントアップした後、OR回路43の出力信号が”0”になるまで”1”(バックワード方向中継回線障害通知の発出指示信号)で保持する保持回路47と、保持回路47の出力信号と保持回路51から出力されるクライアント回線障害通知及びバックワード方向中継回線障害通知の論理和を出力するOR回路44と、GBPカプセルの生成及びその警報生成を行うGBP生成処理回路48とを有する構成である。
【0083】
APSタイマ回路45は、クライアント端末間を接続する中継回線に冗長性を持たせるために、伝送路の切り換えに必要な時間である保護時間をカウントするタイマ回路であり、APSタイマ回路45により規定される時間TAPSが経過してもフォワード方向中継回線障害通知を受信し続けている場合は中継回線の伝送路の切り換えを行う。
【0084】
FE MAC処理回路16−1〜16−mは、FEフレームを生成するFE MAC生成処理回路49と、FEフレームを送信する物理デバイス93と、FE回線からフレームを受信する物理デバイス94と、FEフレームの受信、及びクライアント回線障害を検出するFE MAC終端処理回路50とを有する構成である。
【0085】
図6に示すように、GbE多重化装置3,5は、10G SONET/SDH回線に対する送受信及び回線障害検出等を行う10G SONET生成/終端回路23と、上流方向または下流方向に送信するフレームを予め定められた順序で時分割多重または分離するTDM MUX/DEMUX回路22と、GbEパス毎にGBPカプセルの速度調整等の中継処理を行うと共に警報転送機能を備えたGBP中継処理回路21−1〜21−nと、GbE回線に対するフレームの送受信及び回線障害検出等のMAC処理を行うGbE MAC処理部20−1〜20−nとを有する構成である。
【0086】
10G SONET生成/終端回路23は、受信した光信号を電気信号に変換するO/E回路52と、SONET/SDHフレームの受信、及びSONET/SDH回線の障害を検出するSONET/SDH受信処理回路53と、電気信号を光信号に変換して送出するE/O回路54と、SONET/SDHフレームを生成するSONET/SDH送信処理回路55とを有する構成である。
【0087】
TDM MUX/DEMUX回路22は、予め定められた順序にしたがって受信したフレームを分離するTDM DEMUX処理回路56と、予め定められた順序でデータを時分割多重するTDM MUX処理回路57とを有する構成である。
【0088】
GBP中継処理回路21−1〜21−nは、FEパス毎にVC−4内のパスAISを検出するP−AIS検出回路62と、VC−4からGbEへの中継を行う第1のGBP中継処理回路58と、GbEからVC−4への中継を行う第2のGBP中継処理回路59とを有する構成である。
【0089】
GbE MAC処理部20−1〜20−nは、GbEフレームを生成するGbE MAC生成処理回路60と、生成したGbEフレームを送信するE/O回路95と、GbE回線からフレームを受信するO/E回路96と、GbEフレームの受信、及びGbE回線の障害を検出するGbE MAC終端処理回路61とを有する構成である。
【0090】
なお、図4に示すFE多重化装置2−1〜2−n,6−1〜6−n内の”MAC”は図5に示すFE MAC処理回路16−1〜16−nに相当し、”GBP”は図5に示すGBP処理回路17−1〜17−nに相当する。また、”MUX/DEMUX”は図5に示すTDM MUX/DEMUX回路18に相当し、”GbE MAC”は図5に示すGbE MAC処理部19に相当する。
【0091】
図4に示すGbE多重化装置3,5内の”GbE MAC”は図6に示すGbEMAC処理部20−1〜20−nに相当し、”GBP中継処理”は図6に示すGBP中継処理回路21−1〜21−nに相当する。また、”MUX/DEMUX”は図6に示すTDM MUX/DEMUX回路22に相当し、”SONET処理”は図6に示す10G SONET生成/終端回路23に相当する。
【0092】
次に、警報転送時におけるFE多重化装置及びGbE多重化装置の動作について図面を用いて説明する。
【0093】
まず、FE多重化装置2−1〜2−n、6−1〜6−nの動作について図5を参照して説明する。
【0094】
FE多重化装置2−1〜2−n、6−1〜6−nは、中継GbE回線から受信した主信号データ(GbEフレーム)をO/E回路36により電気信号に変換し、GbE MAC終端処理回路37でプリアンブル(Preamble)の除去やFCSチェックなどのMAC終端処理を行う。
【0095】
MAC終端処理にはリンクダウン検出も含まれ、リンクダウン検出時には全てのGBP処理回路17−1〜17−mにGbE回線障害検出信号として”1”を出力し、リンクダウンを検出中は継続出力する。また、リンクアップ時にはGbE回線障害検出信号として”0”を出力する。
【0096】
GbE MAC終端処理回路37から出力されるフレームは上述した多重MACフレームであり、これをTDM DEMUX処理回路40に入力する。
【0097】
TDM DEMUX処理回路40は、予め定めた順序にしたがってFEパス毎にフレームを分離し、定められたFEポート(#1〜#m)に対応するGBP処理回路17−1〜17−mに出力する。
【0098】
このGBP処理回路17−1〜17−mの動作を説明する。
【0099】
GBP処理回路17−1〜17−mのGBP終端処理回路42に入力されるフレームは、1つのFEパスに対応するFEフレームであり、GBP終端処理回路42はフレームを終端してGBPカプセルを取り出す。そして、取り出したGBPカプセルのGBPコアブロックのタイプ領域とGBPトランスポートヘッダの内容を調べ、クライアント回線障害通知、フォワード方向中継回線障害通知、またはバックワード方向中継回線障害通知を検出して保持回路51に出力する。保持回路51は、次のGBPトランスポートヘッダを受信するまで各回線障害通知の値を保持する。
【0100】
OR回路43は、フォワード方向中継回線障害通知の保持信号とGbE MAC終端処理回路37から出力されるGbE回線障害検出信号の論理和を出力する。OR回路43の出力値が”1”のとき、中継GbE回線からクライアント回線をフォワード方向とするFEパスに中継回線障害が発生したことを示している。
【0101】
APSタイマ回路45は、OR回路43の出力値の”0”から”1”への変化点をトリガにしてカウントアップを開始する。そして、OR回路43の出力値が”1”ならばカウントアップを続行し、最大TAPS[ms]までカウントアップした後、保持回路47に対して信号”1”を出力する。また、OR回路43の出力値が”0”ならばカウント値を初期値”0”に戻す。
【0102】
保持回路47は、APSタイマ回路45の出力値が”1”のとき、OR回路43の出力が”0”になるまで出力を”1”で保持する。
【0103】
OR回路44は、保持回路47の出力信号と保持回路51から出力されるクライアント回線障害通知及びバックワード方向中継回線障害通知の論理和結果をFE回線強制断信号としてFE MAC生成処理回路49に送出する。
【0104】
FE MAC生成処理回路49は、GBP終端処理回路42から出力されたFEフレームに対してプリアンブルを付加する等のMAC処理を行う。このようにして生成されたFEフレームを物理デバイス93からクライアント回線へ送出する。
【0105】
また、FE MAC生成処理回路49は、OR回路44から出力されたFE回線強制断信号として”1”を検出すると、主信号データの出力を停止し、クライアント回線を強制的にリンクダウンさせる。
【0106】
このようにクライアント回線障害通知またはバックワード方向中継回線障害通知を検出した場合は、直ちに下流のクライアント回線を強制的にリンクダウンに設定する。また、フォワード方向中継回線障害通知を検出した場合は、APSタイマ回路45に設定された保護時間TAPS経過後に、そのFEパスの下流のクライアント回線を強制的にリンクダウンに設定し、下流のクライアント回線に対するリンクパススルーを実現する。
【0107】
一方、FE多重化装置2−1〜2−n、6−1〜6−nは、クライアント回線から主信号データ(FEフレーム)を物理デバイス94で受信すると、そのデータに対してFE MAC終端処理回路50によりプリアンブルの除去やFCSチェックなどのMAC終端処理を行う。
【0108】
また、FE MAC終端処理回路50は、クライアント回線のリンクダウン検出も行い、リンクダウン検出時にはGBP生成処理回路48に対してFE回線障害検出信号として”1”を継続して出力する。
【0109】
GBP生成処理回路48は、入力されたFEフレームから18オクテット長のGBPカプセルを生成する。その際、FE回線障害検出信号と保持回路47から出力されたバックワード方向中継回線障害通知発出指示信号とを参照し、FE回線障害検出信号が”0”で、かつバックワード方向中継回線障害通知発出指示信号が”0”のとき、GBPカプセルのバックワード方向中継回線障害通知領域に回線障害無しを示す符号(”0”)を設定し、タイプ領域にクライアント回線障害無しを示す符号を設定する。このとき、GBPコアブロックの固定長ペイロード領域は上書きせずにそのまま通過させる。
【0110】
また、GBP生成処理回路48は、FE回線障害検出信号が”1”で、かつバックワード方向中継回線障害通知発出指示信号が”0”のとき、GBPカプセルのバックワード方向中継回線障害通知領域に回線障害無しを示す符号(”0”)を設定し、タイプ領域にクライアント回線障害有りを示す符号を設定する。このとき、GBPコアブロックの固定長ペイロード領域は、予め定めた固定パターン(全て”1”などのパターン)で上書きする。
【0111】
また、GBP生成処理回路48は、FE回線障害検出信号が”0”で、かつバックワード方向中継回線障害通知発出指示信号が”1”のとき、GBPカプセルのフォワード方向中継回線障害通知領域に回線障害無しを示す符号(”0”)を設定し、バックワード方向中継回線障害通知領域に回線障害有りを示す符号(”1”)を設定し、タイプ領域にクライアント回線障害無しを示す符号を設定する。このとき、GBPコアブロックの固定長ペイロード領域は上書きせずにそのまま通過させる。
【0112】
また、GBP生成処理回路48は、FE回線障害検出信号が”1”で、かつバックワード方向中継回線障害通知発出指示信号が”1”のとき、GBPカプセルのフォワード方向中継回線障害通知領域に回線障害無しを示す符号(”0”)を設定し、バックワード方向中継回線障害通知領域に回線障害有りを示す符号(”1”)を設定し、タイプ領域にクライアント回線障害無しを示す符号を設定する。このとき、GBPコアブロックの固定長ペイロード領域は予め定めた固定パターン(全て”1”などのパターン)で上書きする。
【0113】
このようにして生成されたGBPカプセルは、TDM MUX処理回路41に入力され、図2で示したように他のFEパスのGBPカプセルと時分割多重される。そして、GbE MAC生成処理回路39によりプリアンブル信号やFCSが付加され、多重MACフレームとしてE/O回路38を用いて中継GbE回線に送出される。
【0114】
次に、GbE多重化装置3,5の動作について図6を参照して説明する。
【0115】
図6に示すように、GbE多重化装置3,5は、10G SONET/SDH回線から受信した主信号データ(SONET/SDHフレーム)をO/E回路52で電気信号に変換し、SONET/SDH受信処理装置53によりセクションオーバーヘッド(SOH)及びパスオーバーヘッド(POH)の終端処理を実行する。その際、SONET/SDHで規定されたパスアラームを検出した場合は、対応するVC−4に対してパスAIS警報を発出し、そのペイロード領域を全て”1”で上書きする。また、セクションアラームを検出した場合は、10G SONET/SDH回線を通過する全てのVC−4に対してパスAIS警報を発出し、そのペイロード領域を全て”1”で上書きする。パスAIS警報は、パスアラームまたはセクションアラームが検出されている間は継続して発出される。
【0116】
SONET/SDH受信処理回路53から出力されるフレームはVC−4×64(OC−192)であり、これがTDM DEMUX処理回路56に入力される。
【0117】
TDM DEMUX処理回路56は、予め定めた順序にしたがってOC−192フレームをVC−4(FEパス)単位で分離し、対応するGbEパス用のGBP中継処理回路21−1〜21−nにそれぞれ出力する。
【0118】
このGBP中継処理回路21−1〜21−nの動作について説明する。
【0119】
GBP中継処理回路21−1〜21−nは、P−AIS検出回路62によりVC−4単位で入力フレームのペイロード領域が全て”1”であるか否かをチェックし、全て”1”である場合は該VC−4に対してパスAIS警報が発出されていると判断し、フォワード方向中継回線障害通知発出指示信号として”1”を出力する。また、ペイロード領域が全て”1”でない場合はフォワード方向中継回線障害通知発出指示信号として”0”を出力する。
【0120】
第1のGBP中継処理回路58は、入力された主信号データ(VC−4×m本)からGBPカプセルを抜き出し、GbE回線の速度に乗せかえる。このとき、m本のVC−4フレームとGbE回線の速度差を調整するためにVC−4フレームからアイドルフレームを間引く処理を行う。
【0121】
また、第1のGBP中継処理回路58は、フォワード方向中継回線障害通知発出信号が”1”の場合、該当するFEパスのGBPトランスポートヘッダにあるフォワード方向中継回線障害通知領域に回線障害有りを示す符号(”1”)を設定する。また、GBPコアブロックの固定長ペイロード領域は入力データをそのまま通過させるが、既にSONET/SDH受信処理回路53によりペイロード領域が全て”1”で上書きされているため、下流にはデータが転送されない。すなわち、中継10G SONET/SDH回線から中継GbE回線に向かう方向をフォワード方向とするFEパスではフォワード方向の中継回線障害が発生したことが検出される。
【0122】
また、第1のGBP中継処理回路58は、フォワード方向中継回線障害通知発出信号が”0”ならば、フォワード方向中継回線障害通知領域をそのまま通過させる。また、バックワード方向中継回線障害通知領域、GBPコアブロックのタイプ領域、及び固定長ペイロードもそのまま通過させる。
【0123】
以上のように生成された主信号データがGbE MAC生成処理回路60に入力され、該主信号データをペイロードとする多重MACフレームが生成される。生成された多重MACフレームはE/O回路95から中継GbE回線に送出される。
【0124】
一方、中継GbE回線から主信号データを受信すると、該主信号データはO/E回路96で電気信号に変換され、GbE MAC終端回路61によりプリアンブルの除去やFCSチェックなどのMAC終端処理が行われる。その際、中継GbE回線のリンクダウンを検出したら、GbE MAC終端回路61はGbE回線障害検出信号として”1”を出力する。
【0125】
第2のGBP中継処理回路59への入力信号は、m個のFEパスが多重化された多重MACフレームであり、第2のGBP中継処理回路59ではFEパス毎のGBPカプセルを取り出して各FEパスに対応するVC−4フレームに格納する。そして、VC−4フレームとの速度調整を行うためにアイドルフレームを適宜挿入する。
【0126】
また、第2のGBP中継処理回路59は、GbE MAC生成処理回路61から受信したGbE回線障害検出信号が”1”ならば、第2のGBP中継処理回路59を通過する全てのFEパスのGBPトランスポートヘッダのフォワード方向中継回線障害通知領域に回線障害有りを示す符号(”1”)を設定する。さらに、GBPコアブロックの固定長ペイロードも予め定めたアイドルフレームを示す固定パターン(全て”1”など)で上書きする。すなわち、中継GbE回線から中継10G SONET/SDH回線に向かう方向をフォワード方向とするFEパスの中継回線で障害が発生したことを検出される。
【0127】
また、第2のGBP中継処理回路59は、GbE回線障害検出信号が”0”ならば、フォワード方向中継回線障害通知領域はそのまま通過させる。また、バックワード方向中継回線障害通知領域、GBPコアブロックのタイプ領域及び固定長ペイロードもそのまま通過させる。
【0128】
以上のように生成されたフレームがTDM MUX処理回路41に入力され、他のGbEポートから入力されたFEパスと多重化される。多重化順序は予め定められた順番とする。そして、SONET/SDH送信処理回路55によりセクションオーバーヘッド(SOH)及びパスオーバーヘッド(POH)が付加され、E/O回路54から中継10G SONET/SDH回線に送出される。
【0129】
次に、図4に示した広域イーサネット網の中継回線で障害が発生した場合の動作について説明する。なお、クライアント回線及び中継回線でいずれも障害が発生していない場合、GBP中継処理回路21−1及びGBP処理回路17−1によりGBPカプセルのGBPトランスポートヘッダ、フォワード方向中継回線障害通知領域、及びバックワード方向中継回線障害通知領域には、それぞれ回線障害無しの符号が設定される。このとき、GBPコアブロックのタイプ領域にもクライアント回線障害無しの符号が設定される。
【0130】
このような状態で、まずクライアント回線で障害が発生した場合の警報転送動作を説明する。
【0131】
図7は図4に示した広域イーサネット網のクライアント回線で障害が発生したときの警報転送動作を示すブロック図である。
【0132】
図7に示すように、クライアント端末1−1−1とFE多重化装置2−1間を接続するクライアント回線で障害が発生し、FE多重化装置2−1のFE MAC処理回路16−1でリンクダウンが検出されると、FE多重化装置2−1は、GBP処理回路17−1により、障害が発生したFEパスで転送されるGBPカプセルのGBPコアブロックのタイプ領域にクライアント障害通知を示す符号を設定する。このとき、GBPトランスポートヘッダには変更を加えない。また、GBPコアブロックの固定長ペイロードには予め定めたアイドルフレームを示す符号(全て”1”など)を上書きし、下流へはクライアントデータを転送しない。
【0133】
このGBPカプセルは、対向するFE多重化装置6−1のGBP処理回路17−1まで転送され、GBP処理回路17−1にてGBPコアブロックのクライアント障害通知が検出される。FE多重化装置6−1は、FE MAC処理回路16−1から下流のクライアント回線のみ強制的にリンクダウンに遷移させ、クライアント回線の障害が発生したFEパスのみ下流に対するリンクパススルーを実現する。このとき、該FEパスのバックワード方向や他のFEパスには警報が一切転送されない。
【0134】
次に、中継GbE回線で障害が発生した場合の警報転送動作を説明する。
【0135】
図8は図4に示した広域イーサネット網の中継GbE回線で障害が発生したときの警報転送動作を示すブロック図である。
【0136】
中継GbE回線は上述したようにオートネゴシエーション機能が無効で運用されるため、フォワード方向で回線障害が発生しても同区間のバックワード方向はリンクダウンにならない。
【0137】
図8に示すように、FE多重化装置2−1とGbE多重化装置3間を接続する中継GbE回線で障害が発生し、GbE多重化装置3のGbE MAC処理部20−1でリンクダウンが検出されると、GbE多重化装置3は、GBP中継処理回路21−1により、対応するGBPカプセルのGBPトランスポートヘッダのフォワード方向中継回線障害通知領域に回線障害有りを示す符号を設定し、バックワード方向中継回線障害通知領域に回線障害無しを示す符号(”0”)を設定し、GBPコアブロックのタイプ領域にクライアント回線障害無しを示す符号を設定する。また、固定長ペイロードを予め定めたアイドルフレームを示すパターン(全て”1”など)に設定する。この処理は、回線障害が発生した中継GbE回線を通過する全てのFEパスに対して行われる。
【0138】
GbE多重化装置3のGBP中継処理回路21−1で生成されたフレームは、対向するFE多重化装置6−1のGBP処理回路17−1まで転送され、そこでGBPトランスポートヘッダのフォワード方向中継回線障害通知が検出される。FE多重化装置6−1は、APS保護時間TAPSの経過後にフォワード方向中継回線障害通知が復旧しない場合、FE MAC処理回路16−1から下流のクライアント回線のみを強制的にリンクダウンに遷移させ、下流に対するリンクパススルーを実現する。このリンクパススルー処理は、回線障害が発生した中継GbE回線を通過する全てのイーサネットパスに対して実行される。そして、GBP処理回路17−1により、対応するGBPカプセルのGBPトランスポートヘッダのフォワード方向中継回線障害通知領域に回線障害無しを示す符号(”0”)を設定し、バックワード方向中継回線障害通知領域に回線障害有りを示す符号(”1”)を設定し、GBPコアブロックのタイプ領域にクライアント回線障害無しを示す符号を設定し、固定長ペイロードをそのまま通過させた多重MACフレームをバックワード方向に送出する。本処理は、下流のクライアント回線を強制的にリンクダウンさせた全てのFEパスに対して行う。
【0139】
GBP処理回路17−1から送出されたフレームは、対向するFE多重化装置2−1まで転送され、そこでGBPトランスポートヘッダのバックワード方向中継回線障害通知が検出される。このとき、FE多重化装置2−1は、FE MAC処理回路16−1から下流のクライアント回線のみを強制的にリンクダウンに遷移させる。
【0140】
上述したように、クライアント回線区間はオートネゴシエーション機能が有効であるため、フォワード方向のFEパスもリンクダウンに遷移する。これにより上流側のクライアント端末1−1−1にも警報が転送され、上流側のクライアント端末に対するリンクパススルーが実現される。本処理は、中継GbE回線の障害に起因する下流方向へのリンクパススルー処理が実行された全てのFEパスに対して行われる。
【0141】
次に、中継GbE回線で障害が発生した場合の第2の警報転送動作を説明する。
【0142】
図9は図4に示した広域イーサネット網の中継GbE回線で障害が発生したときの第2の警報転送動作を示すブロック図である。
【0143】
中継GbE回線では、上述したようにオートネゴシエーション機能が無効であるため、フォワード方向で回線障害が発生しても同区間のバックワード方向はリンクダウンにならない。
【0144】
図9に示すように、FE多重化装置6−1とGbE多重化装置5間を接続する中継GbE回線で障害が発生し、GbE多重化装置5のGbE MAC処理部20−1でリンクダウンが検出されると、GbE多重化装置5はフォワード方向中継回線障害とみなす。そして、APS保護時間TAPS経過後にリンクダウンが復旧しなければ、FE多重化装置6−1のFE MAC処理回路16−1から下流のクライアント回線を強制的にリンクダウンに遷移させ、下流に対するリンクパススルーを実現する。本処理は、回線障害が発生した中継GbE回線を通過する全てのFEパスに対して実行される。
【0145】
そして、GBP処理回路17−1により、対応するGBPカプセルのGBPトランスポートヘッダのフォワード方向中継回線障害通知領域に回線障害無しを示す符号(”0”)を設定し、バックワード方向中継回線障害通知領域に回線障害有りを示す符号(”1”)を設定し、GBPコアブロックのタイプ領域にクライアント回線障害無しを示す符号を設定し、固定長ペイロードをそのまま通過させた多重MACフレームをバックワード方向に送出する。本処理は、下流のクライアント回線を強制的にリンクダウンさせた全てのFEパスに対して実行する。
【0146】
FE多重化装置6−1から送出された多重MACフレームは対向するFE多重化装置2−1まで転送され、そこでGBPトランスポートヘッダのバックワード方向中継回線障害通知が検出される。FE多重化装置2−1は、直ちにFE MAC処理回路16−1から下流のクライアント回線のみを強制的にリンクダウンに遷移させる。
【0147】
上述したように、クライアント回線区間はオートネゴシエーション機能が有効であるため、フォワード方向のFEパスもリンクダウンに遷移する。これにより上流側のクライアント端末1−1−1にも警報が転送され、上流側のクライアント端末に対するリンクパススルーが実現される。本処理は、中継GbE回線の障害に起因する下流方向へのリンクパススルー処理が実行された全てのFEパスに対して行われる。
【0148】
次に、中継10G SONET/SDH回線で障害が発生した場合の警報転送動作を説明する。
【0149】
図10は図4に示した広域イーサネット網の中継10G SONET/SDH回線で障害が発生したときの警報転送動作を示すブロック図である。
【0150】
なお、図10は、GbE多重化装置3とSONET/SDHクロスコネクト装置4とを接続する中継10G SONET/SDH回線で障害が発生した場合の警報転送動作を示している。
【0151】
図10に示すように、中継10G SONET/SDH回線で障害が発生すると、障害を検出したSONET/SDH装置4は、該当するFEパスについて下流へパスAIS警報24を発出する。具体的には、SONET/SDHのポインタ値を全て”1”に設定し、ペイロード領域を全て”1”で上書きする。本処理は、VC−4単位などに発生するパス障害ならばパスAISを検出したFEパスのみで実行され、光入力断のようなリンク障害であれば、その10G SONET/SDH回線を通過する全てのFEパスに対して実行される。
【0152】
GbE多重化装置5の10G SONET生成/終端回路23は、パスAISを検出すると、さらに下流にパスAISを転送する。そして、GBP中継処理回路21−1により、対応するGBPカプセルのGBPトランスポートヘッダのフォワード方向中継回線障害通知領域に回線障害有りを示す符号(”1”)を設定し、バックワード方向中継回線障害通知領域に回線障害無しを示す符号(”0”)を設定し、GBPコアブロックのタイプ領域にクライアント回線障害無しを示す符号を設定し、固定長ペイロードを予め定めたアイドルフレームを示すパターン(全て”1”など)に設定する。
【0153】
このGBPカプセルを含む多重MACフレームはFE多重化装置6−1のGBP処理回路17−1まで転送され、そこでGBPトランスポートヘッダのフォワード方向中継回線障害通知が検出される。FE多重化装置6−1は、APS保護時間TAPS経過後、フォワード方向中継回線障害通知が復旧しなければ、FE MAC処理回路16−1から下流のクライアント回線のみを強制的にリンクダウンに遷移させ、下流に対するリンクパススルーを実現する。本処理は、障害が発生した中継10G SONET/SDH回線を通過する全てのFEパスに対して実行される。
【0154】
そして、FE多重化装置6−1は、GBP処理回路17−1により、対応するGBPカプセルのGBPトランスポートヘッダのフォワード方向中継回線障害通知領域に回線障害無しを示す符号(”0”)を設定し、バックワード方向中継回線障害通知領域に回線障害有りを表す符号(”1”)を設定し、GBPコアブロックのタイプ領域にクライアント回線障害無しを表す符号を設定し、固定長ペイロードをそのまま通過させた多重MACフレームをバックワード方向に送出する。
【0155】
多重MACフレームは、対向するFE多重化装置2−1まで転送され、そこでGBPトランスポートヘッダのバックワード方向中継回線障害通知が検出される。FE多重化装置2−1は、直ちにFE MAC処理回路16−1から下流のクライアント回線のみを強制的にリンクダウンに遷移させる。クライアント回線区間はオートネゴシエーション機能が有効であるため、フォワード方向のFEパスもリンクダウンに遷移する。これにより上流側のクライアント端末1−1−1にも警報が転送され、リンクパススルーが実現される。本処理は、中継10G SONET/SDH回線の障害に起因する下流方向へのリンクパススルー処理を実行した全てのFEパスに対して行われる。
【0156】
なお、図4では、複数のクライアント回線からのフレームを多重化して中継GbE回線に転送し、それをさらに多重化して中継10G SONET/SDH回線に転送し、10G SONET/SDH網を通過したフレームを分離して中継GbE回線に転送し、それをさらに分離してクライアント回線に転送する構成を示しているが、例えば、GbE多重化装置で分離したフレームを、再び多重化して中継10G SONET/SDH回線に転送し、それを分離して中継GbE回線に転送し、それをさらに分離してクライアント回線に転送する構成、あるいは複数のクライアント回線からのフレームを中継10G SONET/SDH回線のみで転送する構成等の他の網構成に適用することも可能である。
【0157】
また、図4では、クライアント回線にFE網を用い、中継回線にGbEと10G SONET/SDHを用いた構成を示しているが、クライアント回線としてGbEを用い、それを多重化して10ギガビット・イーサネット(10GbE)回線に転送し、さらにそれを多重化して40G SONET/SDH回線に転送し、40G SONET/SDH網を通過したフレームを分離して10ギガビット・イーサネット(10GbE)回線に転送し、さらにそれを分離してGbEを用いたクライアント回線に転送する網構成にも適用することができる。
【0158】
本発明の警報転送方法及び広域イーサネット網によれば、GBPカプセルのGBPトランスポートヘッダにフォワード方向中継回線障害通知領域及びバックワード方向中継回線障害通知領域を備えることで、中継回線で発生した障害をフォワード方向及びバックワード方向にそれぞれ転送することができる。さらに、クライアント回線の障害はGBPコアブロックのタイプ領域を用いて通知できるため、エグレスノードではイーサネットパス単位で下流のクライアント端末に対するリンクパススルーを実現でき、イングレスノードではイーサネットパス単位で上流のクライアント端末に対するリンクパススルーを実現できる。
【0159】
また、フォワード方向中継回線障害通知をエグレスノードまで転送し、エグレスノードからイングレスノードにバックワード方向中継回線障害通知を転送することで、中継GbE回線及び中継10G SONET/SDH回線等で発生した障害情報を通信相手の端末に転送できるため、複数種類の伝送路網を利用した広域イーサネット網構成でも中継回線障害のリンクパススルーを実現できる。
【0160】
さらに、フォワード方向中継回線障害通知を途中の中継装置でバックワード方向中継回線障害通知として折り返すのではなくエグレスノードまで転送し、そこからバックワード方向中継回線障害通知を発出するため、APSタイマ回路を中継装置で持つ必要がなく、エグレスノードにのみ備えればよい。APSタイマ回路は、上述したように伝送経路の切り換えに必要な時間である保護時間をカウントするタイマ回路であり、APSタイマにより規定された時刻TAPSが経過してもフォワード方向中継回線障害通知を引き続き受信する場合は中継回線の伝送経路を切り換える。通常、このAPSタイマ回路はイーサネットパス毎に設ける必要があるため、GbE多重化装置にAPSタイマ回路を備える場合は、例えば図4に示した網構成ではm×n個必要となる。本発明ではAPSタイマ回路を各FE多重化装置に備える構成であるため、FE多重化装置毎にm個で済む。したがって、1ノードあたりの回路規模を抑制できる。
【0161】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、広域イーサネット網の中継区間が冗長化された構成であり、第1の実施の形態で示した警報転送方法により転送された障害通知等を用いて中継回線を通常使用する現用系または予備の予備系に切り換える仕組みを提案する。
【0162】
図11は本発明の広域イーサネット網の第2の実施の形態の構成を示すブロック図であり、図12は図11に示したFE多重化装置の構成を示すブロック図である。また、図13は図12に示したFE多重化装置が有する警報処理回路の動作分類の一例を示すテーブル図である。
【0163】
第2の実施の形態の広域イーサネット網は、複数のクライアント端末を収容する複数のイーサネット網がGbE網によって中継され、中継回線であるGbE回線が冗長化された構成である。クライアント端末を収容するイーサネット網としては、上記10Mbpsあるいは100Mbpsの伝送能力を提供するFE網を適用する。なお、クライアント端末から出力されるMACフレームなどの上位プロトコルデータのカプセル化手段としては第1の実施の形態と同様にGBP(Generic Blocking Procedure)を利用する。GBPのフレームフォーマットについては第1の実施の形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0164】
図11に示すように、本実施形態の広域イーサネット網は、エッジノードであるFE多重化装置2,3が冗長化された2つのGbE回線#1、#2で接続された構成である。クライアント端末101−1〜101−mは一方のエッジノードであるFE多重化装置2に接続され、対向するクライアント端末104−1〜104−mは他方のエッジノードであるFE多重化装置3に接続される。GbE回線#1とGbE回線#2とは、いずれか一方が通常使用される現用系となり、他方が予備系となる。クライアント端末101−1〜101−mとクライアント端末104−1〜104−mとは中継回線を挟んで対向する位置に配置されるだけであり、その構成は同じである。なお、クライアント端末はハブ(HUB)等のイーサネットスイッチであってもよい。
【0165】
以下では、図11に示すクライアント端末とFE多重化装置とを接続する各回線をそれぞれクライアント回線と称し、FE多重化装置間を接続する回線を中継GbE回線と称す。FE多重化装置102、103の多重化数mは、GbE回線の容量とFEフレームの転送帯域の関係から、例えば8以下の正の整数とする。つまり、FE多重化装置102、103間の中継GbE回線で転送される多重MACフレーム(図2参照)に収容されるFEパス数mは8以下とする。
【0166】
図11に示す広域イーサネット網では、中継GbE回線を挟んで対向するクライアント端末間で通信を行う場合、送信元のクライアント端末と送信先のクライアント端末が決まると、それらを接続する伝送経路に応じてFE多重化装置における多重化・分離順序が決定される。このように送信元のクライアント端末と送信先のクライアント端末に応じて各ノード内の回線設定を決定することで、任意のクライアント端末から送出された上位プロトコルデータは定められたクライアント端末にのみ転送される。この回線設定によって構築される、イーサネットフレームが伝送される固定的な伝送経路を通るデータ流をイーサネットパスと呼ぶ。ここでは、クライアント回線がFE回線の場合はFEパスと呼び、クライアント回線がGbE回線の場合はGbEパスと呼ぶ。図11では、クライアント端末101−1からクライアント端末104−1に至る伝送経路にFEパスが設定され、同様にクライアント端末101−2、104−2間、クライアント端末101−3、104−3間、…、クライアント端末101−m、104−m間にそれぞれFEパスが設定されるものとする。FEパスは任意のクライアント端末間に設定されてもよい。
【0167】
次に、図12を用いて第2の実施の形態のFE多重化装置について詳細に説明する。
【0168】
図12に示すように、本実施形態のFE多重化装置102は、クライアント回線に対するFEフレームの送受信を行うFE PHY処理回路105−1〜105−mと、FEフレームのMAC層処理を行うFE MAC処理回路106−1〜106−mと、FE回線毎の受信FEフレームをGBPカプセル化・デカプセル化処理するGBP生成終端回路107−1〜107−mと、各FEパスのGBPカプセルを予め定めた順序で多重・分離する多重化回路108と、冗長化された中継GbE回線であるGbE回線#1及びGbE回線#2を現用系/予備系として切り換えるスイッチ部109と、GbE回線毎に多重MACフレームヘッダの生成と終端を行う多重MACフレームヘッダ生成・終端回路110−1、110−2と、多重MACフレームヘッダが付加されたデータに対して、通常のGbEのMACヘッダ付加及びFCS付加を行うGbE MAC処理回路111−1、111−2と、中継GbE回線に対するGbEフレームの送受信を行うGbEPHY処理回路112−1、112−2と、GbE回線#1、#2を切り換えるためのSD(Signal Degrade)信号及びSF(Signal Fail)信号を生成する警報処理回路114と、中継GbE回線の現用系及び予備系の回線状況をそれぞれ判定し、現用系または予備系の選択を行うAPS(Automatic Protection Switching)処理回路113とを有する構成である。なお、FE多重化装置104も同様の構成である。
【0169】
FE PHY処理回路105−1〜105−mは、FEフレームを送信する物理デバイス及びFEフレームを受信する物理デバイスをそれぞれ備え、クライアント回線に対するFEフレームの送受信を行う。また、FE入力断の検出機能を備えている。
【0170】
FE MAC処理回路106−1〜106−mは、FEフレームのMAC層処理を行うと共に、FEリンクダウンの検出機能を備えている。
【0171】
GBP生成終端回路107−1〜107−mは、FE回線毎の受信FEフレームをGBPカプセル化・デカプセル化処理する回路であり、GBPカプセルのCRCエラー検出機能及び警報転送機能を備えている。
【0172】
多重化回路108は、各FEパスのGBPカプセルを予め定めた順序で多重・分離する回路である。
【0173】
スイッチ部109は、APS処理回路113からの切換信号にしたがって、冗長化された中継GbE回線であるGbE回線#1及びGbE回線#2を現用系または予備系に切り換える。
【0174】
多重MACフレームヘッダ生成・終端回路110−1、110−2は、GbE回線毎に多重MACフレームヘッダの生成と終端を行う。具体的には、送信側では、シーケンス番号、K1バイト、K2バイトの生成、及びHEC演算処理を実行する。また、受信側では、シーケンス番号の連続性チェック、K1バイト、K2バイトの抽出、HEC演算チェックを実行する。また、APSバイトの異常検出機能も備えている。
【0175】
GbE MAC処理回路111−1、111−2は、多重MACフレームヘッダが付加されたデータに対して、通常のGbEのMACヘッダ付加及びFCS付加を行う。また、GbE回線のリンクダウン検出機能を備え、さらに受信側ではFCSエラー検出機能を備えている。
【0176】
GbE PHY処理回路112−1、112−2は、GbEフレームを送信する物理デバイス及びGbEフレームを受信する物理デバイスを備え、中継GbE回線に対するGbEフレームの送受信を行う。併せてGbE光入力断検出機能を備えている。
【0177】
警報処理回路114は、上記各回路から各種検出エラー信号を収集し、GbE回線#1、#2を切り換えるためのSD(Signal Degrade)信号及びSF(Signal Fail)信号をそれぞれ生成する。そして、GbE回線#1、#2毎のSD信号及びSF信号をAPS処理回路113に出力する。
【0178】
APS処理回路113では、警報処理回路114から供給されるGbE回線#1、#2毎のSD信号及びSF信号と、多重MACフレームヘッダ生成終端回路110−1、110−2から供給される受信K1バイト及び受信K2バイトとを用いて、現用系及び予備系の回線状況をそれぞれ判定し、現用系または予備系の選択を行う。選択結果を示す選択信号はスイッチ部109に転送される。また、送信K1バイト及び送信K2バイトをそれぞれ生成し、多重MACフレームヘッダ生成終端回路110−1、110−2に対して出力する。現用系・予備系の選択処理、及びK1バイト、K2バイトの生成処理は、いずれもITU−T勧告G.841(1998年10月)にしたがって実行される。なお、中継GbE回線が冗長化されていない構成では、GbE回線毎のSD信号及びSF信号と、受信K1バイト及び受信K2バイトとがどのような値であっても中継GbE回線の切換信号は変化させない。
【0179】
図13に本実施形態の警報処理回路で実行する各検出エラー信号に対する警報特定方法を示す。
【0180】
図13に示すように、警報処理回路114で検出する警報には、FEパス毎に検出される警報と、GbE回線毎(セクション毎)に検出される警報とがある。これらの検出警報は、OpS(網オペレーションシステム)に対して出力してもよい。また、検出された警報のうち、SDに分類される警報及びSFに分類される警報を検出すると、GbE回線(セクション)単位でSDまたはSFを示す信号をAPS処理回路13に対して出力する。
【0181】
なお、図13は中継GbE回線が冗長化された構成にて運用する場合を想定した警報特定を示しているが、中継GbE回線が冗長化されていない構成でも、図11に示した各回路におけるエラー検出結果から図13に示す警報特定を警報処理回路114で実行することは可能である。
【0182】
次に、冗長化された中継GbE回線の選択動作について図面を用いて説明する。なお、以下では、図11に示したGbE回線#1を現用系、GbE回線#2を予備系として運用する場合を例に説明する。
【0183】
まず、送信側のFE多重化装置102は、クライアント端末101−1〜101−mから受信したデータから多重MACフレームを生成し、該多重MACフレームをGbE回線#1及びGbE回線#2それぞれ出力する。受信側のFE多重化装置103は、現用系・予備系の中継回線双方から多重MACフレームを受信する。そして、主信号データは現用系であるGbE回線#1から抽出し、K1バイト・K2バイトは予備系であるGbE回線#2から抽出し、該受信K1バイト・K2バイトにしたがってAPS処理回路113にて切換判定を行う。
【0184】
この場合、現用系であるGbE回線#1で回線障害が発生すると、FE多重化装置102、103間で送受信されるK1バイト及びK2バイトを監視することで直ちに系切換処理が実行され、現用系がGbE回線#2が現用系に切り換わり、GbE回線#1が予備系に切り換わる。これらの処理は、当初の現用系がGbE回線#2であり、予備系がGbE回線#1の場合でも同様に実行される。
【0185】
なお、図11に示した広域イーサネット網では、クライアント端末がFE端末の場合を例示しているが、本実施形態の広域イーサネット網は、Fibre Channel等の他の上位プロトコルにも適用することが可能である。
【0186】
本実施形態の広域ネットワークによれば、多重MACフレームのFCS領域の演算結果を用いて伝送媒体網レイヤの障害監視を行い、イーサネットパス毎のGBPカプセル内にあるCRC領域の演算結果を用いてパス網レイヤの障害監視を行うため、SONET/SDH網のようにセクションとパスをそれぞれ独立に管理することが可能になり、伝送網を伝送媒体網レイヤとパス網レイヤとに階層化できる。
【0187】
したがって、イーサネット網を中継区間とするGBPカプセル化を適用した広域イーサネット網であっても、SONET/SDH網を中継区間とする広域イーサネット網のように、ネットワーク設計及び保守運用の階層化が可能となり、高度なネットワークサービスを提供することが可能になる。
【0188】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は、広域イーサネット網の中継区間が冗長化された構成であり、第1の実施の形態で示した警報転送方法により転送された障害通知等を用いて中継回線を通常使用する現用系または予備の予備系に切り換える仕組みを提案する。
【0189】
図14は本発明の広域イーサネット網の第3の実施の形態の構成を示すブロック図であり、図15は図14に示したGbE多重化装置の構成を示すブロック図である。また、図16は図15に示したGbE多重化装置が有する警報処理回路の動作分類の一例を示すテーブル図である。
【0190】
図14のように、第3の実施の形態の広域イーサネット網は、複数のクライアント端末を収容する複数のイーサネット網がGbE網で構成された中継回線に収容され、さらに9.953Gbpsの伝送速度を有する10G SONET/SDH回線に多重化されて収容される構成である。クライアント端末を収容するイーサネット網としては、上記10Mbpsあるいは100Mbpsの伝送能力を提供するFE網を適用する。なお、クライアント端末から出力されるMACフレームなどの上位プロトコルデータのカプセル化手段としては第1の実施の形態と同様にGBP(Generic Blocking Procedure)を利用する。GBPのフレームフォーマットについては第1の実施の形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0191】
図14に示すように、本実施形態の広域イーサネット網は、エッジノードであるFE多重化装置116−1〜116−nが、それぞれ冗長化された2つのGbE回線#16−k−1、GbE回線#16−k−2(kは1≦k≦nの正の整数)で接続された構成である。同様に、エッジノードであるFE多重化装置121−1〜121−nが、それぞれ冗長化された2つのGbE回線#21−k−1、GbE回線#21−k−2(kは1≦k≦nの正の整数)で接続される。
【0192】
GbE回線#16−k−1とGbE回線#16−k−2とは、いずれか一方が通常使用される現用系となり、他方が予備系となる。同様に、GbE回線#21−k−1とGbE回線#21−k−2とは、いずれか一方が通常使用される現用系となり、他方が予備系となる。
【0193】
クライアント端末115−1−1〜115−n−mはエッジノードであるFE多重化装置116−1〜116−nに接続され、対向するクライアント端末122−1−1〜122−n−mはエッジノードであるFE多重化装置121−1〜121−nに接続される。クライアント端末115−1−1〜115−n−mとクライアント端末122−1−1〜122−n−mとは中継回線を挟んで対向する位置に配置されるだけであり、その構成は同じである。なお、クライアント端末はハブ(HUB)等のイーサネットスイッチであってもよい。
【0194】
さらに、本実施形態の広域イーサネット網は、複数のGbE回線を収容するGbE多重化装置117及びGbE多重化装置120が、SONET/SDHクロスコネクト装置118を介して冗長化された10G SONET/SDH回線(以下、中継SONET/SDH回線とも呼ぶ。)#17−1、#17−2、#20−1、及び#20−2で接続される。
【0195】
SONET/SDHクロスコネクト装置118は、SONET/SDH回線のSOHの生成終端機能、及びK1バイト・K2バイトによる冗長系切換機能を有するものとする。なお、SONET/SDHクロスコネクト装置118は、他の回線も接続され、各回線に対応したクロスコネクト処理も行っているが、ここでは、10G SONET/SDH回線#17−1のフレームがそのまま10G SONET/SDH回線#20−1に出力され、10G SONET/SDH回線#17−2のフレームがそのまま10G SONET/SDH回線#20−2に出力される回線設定がなされているものとする。
【0196】
FE多重化装置116−1〜116−n、121−1〜121−nは、図11及び図12に示した第2の実施の形態と同一の機能及び構成を有するものとする。なお、FE多重化装置116−1〜116−n及び121−1〜121−nの多重化数mは、GbE回線容量とFEフレームの転送帯域の関係から、例えば8以下の正の整数とする。つまり、中継GbE回線区間を転送される図2の多重MACフレームにおいて、多重化するFEパス数mは8以下とする。
【0197】
また、GbE多重化装置117、120の多重化数mも、10G SONET/SDH回線容量と多重MACフレームのデータ領域の転送帯域との関係から、例えば8以下の正の整数とする。FEパスでの多重化数にすると、64以下の正の整数となる。すなわち、中継SONET/SDH回線区間の10G SONET/SDHフレームおいて(図3参照)、一つのFEパスはVC−4によって転送され、10G SONET/SDHフレームに多重化されるFEパス数mは64以下となる。
【0198】
図14に示す広域イーサネット網では、中継GbE回線及び中継SONET/SDH回線を挟んで対向するクライアント端末間で通信を行う場合、送信元のクライアント端末と送信先のクライアント端末が決まると、それらを接続する伝送経路に応じてFE多重化装置及びGbE重化装置における多重化・分離順序が決定され、SONET/SDHクロスコネクト装置での出力ポートが決定される。このように送信元のクライアント端末と送信先のクライアント端末に応じて各ノード内の回線設定を決定することで、任意のクライアント端末から送出された上位プロトコルデータは定められたクライアント端末にのみ転送される。この回線設定によって構築される、イーサネットフレームが伝送される固定的な伝送経路を通るデータ流をイーサネットパスと呼ぶ。ここでは、クライアント回線がFE回線の場合はFEパスと呼び、クライアント回線がGbE回線の場合はGbEパスと呼ぶ。図14では、クライアント端末115−1−1からクライアント端末122−1−1に至る伝送経路にFEパスが設定され、同様にクライアント端末115−1−2、122−1−2間、クライアント端末115−1−3、122−1−3間、…、クライアント端末115−n−m、122−n−m間にそれぞれFEパスが設定されるものとする。FEパスは任意のクライアント端末間に設定されてもよい。
【0199】
次に、図15を用いて第3の実施の形態のGbE多重化装置について詳細に説明する。
【0200】
図15に示すように、GbE多重化装置117は、中継GbE回線に対する多重MACフレームの送受信を行うGbE PHY処理回路123−1−1〜123−n−1、123−1−2〜123−n−2と、GbEフレームのMAC層処理を行うGbE MAC処理回路124−1−1〜124−n−1、124−1−2〜124−n−2と、GbE回線毎に多重MACフレームヘッダの生成及び終端処理を行う多重MACフレームヘッダ生成・終端回路125−1−1〜125−n−1、125−1−2〜125−n−2と、GBPカプセルのCRCエラー検出、及び警報転送を行うGBP中継処理回路126−1−1〜126−n−1、126−1−2〜126−n−2と、多重MACフレームから抽出した各FEパスのGBPカプセルを予め定めた順序で多重・分離する多重化回路127−1、127−2と、冗長化された中継GbE回線及び中継SONET/SDH回線を切り換えるスイッチ部128と、中継SONET/SDH回線に対する10G SONET/SDHフレームの送受信を行う10G PHY処理回路129−1、129−2と、送信側では10G SONET/SDH回線フォーマットの信号に対してSOHおよびPOHの各バイトの値を生成し、受信側では、SOH領域及びPOH領域からSONET/SDHで規定される各セクションアラーム及び各パスアラームを検出するSONET/SDH送受信処理回路130−1、130−2と、GbE回線あるいは10G SONET/SDH回線を切り換えるためのSD(Signal Degrade)信号及びSF(Signal Fail)信号をそれぞれ生成する警報処理回路131と、現用系及び予備系の回線状況を判定し、現用系または予備系の選択を行うAPS(Automatic Protection Switching)処理回路132とを有する構成である。なお、GbE多重化装置120も同様の構成である。
【0201】
GbE PHY処理回路123−1−1〜123−n−1、123−1−2〜123−n−2は、GbEフレームを送信する物理デバイス及びGbEフレームを受信する物理デバイスをそれぞれ備え、中継GbE回線に対する多重MACフレームの送受信を行う。また、GbE入力断の検出機能を備えている。
【0202】
GbE MAC処理回路124−1−1〜124−n−1、124−1−2〜124−n−2は、GbEフレームのMAC層処理を行う。併せて、GbEリンクダウンの検出機能を備えている。
【0203】
多重MACフレームヘッダ生成・終端回路125−1−1〜125−n−1、125−1−2〜125−n−2は、GbE回線毎に多重MACフレームヘッダの生成及び終端処理を実行する。具体的には、送信側では、シーケンス番号の生成、K1バイト及びK2バイトの生成、及びHEC演算処理を実行し、受信側では、シーケンス番号の連続性チェック、K1バイトとK2バイトの抽出、及びHEC演算チェックを実行する。また、APSバイトの異常検出機能も備えている。
【0204】
GBP中継処理回路126−1−1〜126−n−1、126−1−2〜126−n−2は、各GbE回線を介して送受信される多重MACフレーム内のGBPカプセルをそれぞれモニタし、GBPカプセルのCRCエラーを検出すると共に警報転送を行う。また、多重化回路127−1、127−2によりVC−4のペイロードにデータを格納する際のFEフレームとの速度差を調整するために、受信側ではGBPカプセルで定義されるアイドルフレームを挿入する機能、送信側ではGBPカプセルで定義されるアイドルフレームを抜去する機能も備えている。
【0205】
多重化回路127−1、127−2は、多重MACフレームから抽出した各FEパスのGBPカプセルを、予め定めた順序で多重・分離する回路である。多重化回路127−1、127−2からスイッチ部128へ出力される信号は、図3(c)に示すフォーマットであり、一つのFEパスのデータが一つのVC−4に格納される。但し、POHとSOHの信号は領域が確保されているのみであり、その値はSONET/SDH送受信処理回路130−1、130−2で生成する。
【0206】
スイッチ部128は、APS処理回路132からの切換信号にしたがって冗長化されたGbE回線を現用系/予備系で切り換える。中継GbE回線は、GbE回線#16−k−1とGbE回線#16−k−2とによって冗長系が構成され、10G SONET/SDH回線に対して現用系のGbE回線からのFEパス内のGBPブロックを転送するように回線設定を行う。
【0207】
また、中継SONET/SDH回線も冗長化され、GbE回線に対して現用系の10G SONET/SDH回線からのFEパス内のGBPブロックを転送するように回線設定を行う。
【0208】
10G PHY処理回路129−1、129−2は、10G SONET/SDHフレームを送信する物理デバイスと10G SONET/SDHフレームを受信する物理デバイスとによって構成され、中継SONET/SDH回線に対する10G SONET/SDHフレームの送受信を行う。また、10G SONET/SDH光入力断の検出機能を備えている。
【0209】
SONET/SDH送受信処理回路130−1、130−2は、送信側においては、スイッチ部128から転送される多重化された10G SONET/SDH回線フォーマットの信号に対してSOHおよびPOHの各バイトの値を生成し、該当する領域に挿入する。一方、受信側においては、受信したフレームのSOH領域及びPOH領域からSONET/SDHで規定される各セクションアラーム及び各パスアラームをそれぞれ検出する。検出されたセクションアラームは警報処理回路131に対して回線毎に通知され、パスアラームは各回線のパス毎に通知される。
【0210】
警報処理回路131は、上記各回路で検出される各種検出エラー信号を収集し、GbE回線あるいは10G SONET/SDH回線を切り換えるためのSD(Signal Degrade)信号及びSF(Signal Fail)信号を生成する。そして、GbE回線毎あるいは10GSONET/SDH回線毎のSD信号・SF信号をAPS処理回路32にそれぞれ出力する。
【0211】
APS処理回路132は、警報処理回路131から供給されるGbE回線毎のSD信号・SF信号と、多重MACフレームヘッダ生成終端回路125−1−1〜125−n−1、125−1−2〜125−n−2から供給される受信K1バイト・受信K2バイトとから、中継GbE回線の現用系及び予備系の回線状況をそれぞれ判定し、現用系または予備系の選択を行う。選択信号はスイッチ部128に対して転送する。同様に、警報処理回路131から供給される10G SONET/SDH回線毎のSD信号・SF信号と、SONET/SDH送受信処理回路130−1、130−2から供給される受信K1バイト・受信K2バイトとから、中継SONET/SDH回線の現用系及び予備系の回線状況をそれぞれ判定し、現用系または予備系の選択を行う。選択信号はスイッチ部128に対して転送する。
【0212】
また、APS処理回路132は、送信K1バイト及び送信K2バイトをそれぞれ生成し、多重MACフレームヘッダ生成終端回路125−1−1〜125−n−1、125−1−2〜125−n−2に対してそれぞれ出力する。現用系・予備系の選択処理とK1バイト及びK2バイトの生成処理は、ITU−T勧告G.841(1998年10月)にしたがって実行されるものとする。
【0213】
なお、中継GbE回線が冗長化されていない構成では、GbE回線毎のSD信号及びSF信号と、受信K1バイト及び受信K2バイトとがどのような値であっても中継GbE回線の切換信号は変化させない。同様に、中継SONET/SDH回線が冗長化されていない構成では、SONET/SDH回線毎のSD信号及びSF信号と、受信K1バイト及び受信K2バイトとがどのような値であっても中継SONET/SDH回線の切換信号は変化させない。
【0214】
図16に本実施形態の警報処理回路で実行する各検出エラー信号に対する警報特定方法を示す。
【0215】
図16に示すように、警報処理回路131で検出する警報には、FEパス毎に検出される警報、GbE回線毎(セクション毎)に検出される警報、VC−4パス毎に検出される警報、及び10G SONET/SDH回線毎(セクション毎)に検出される警報がある。これらの検出警報は、OpS(網オペレーションシステム)に対して出力してもよい。また、検出された警報のうち、SDに分類される警報及びSFに分類される警報を検出すると、GbE回線(セクション)単位、あるいは10G SONET/SDH回毎(セクション)単位でSDまたはSFを示す信号をAPS処理回路132に対して出力する。
【0216】
なお、図16は中継GbE回線及び中継SONET/SDH回線が冗長化された構成にて運用する場合を想定した警報特定を示しているが、中継GbE回線及び中継SONET/SDH回線が冗長化されていない構成でも、図14に示した各回路におけるエラー検出結果から図16に示す警報特定を警報処理回路131で実行することは可能である。
【0217】
次に、冗長化された中継GbE回線及び中継SONET/SDH回線の選択動作について図面を用いて説明する。
【0218】
まず、図14に示したGbE回線#16−1−1を現用系、GbE回線#16−1−2を予備系として運用する場合で説明する。
【0219】
この場合、送信側のFE多重化装置116−1は、クライアント端末115−1−1〜115−1−mから受信したデータから多重MACフレームを生成し、該多重MACフレームをGbE回線#16−1−1及びGbE回線#16−1−2にそれぞれ出力する。
【0220】
GbE多重化装置117は、現用系・予備系のGbE回線の双方から多重MACフレームを受信する。そして、主信号データは現用系であるGbE回線#16−1−1から抽出し、K1バイト・K2バイトは予備系であるGbE回線#16−1−2から抽出し、抽出した受信K1バイト・K2バイトにしたがってAPS処理回路132にて切換判定を行う。
【0221】
ここで、現用系であるGbE回線#16−1−1で回線障害が発生すると、FE多重化装置116−1とGbE多重化装置117間で送受信されるK1バイト及びK2バイトを監視することで直ちに系切換処理が実行され、GbE回線#16−1−2が現用系に切り換わり、GbE回線#16−1−1が予備系に切り換わる。これらの処理は、当初の現用系がGbE回線#16−1−2であり、予備系がGbE回線#16−1−1の場合でも同様に実行される。また、これらの処理は、FE多重化装置116−i(iは2≦i≦nの正の整数)とGbE多重化装置117間の中継GbE回線の他の冗長系でも同様に実行される。さらに、FE多重化装置121−j(jは1≦j≦nの正の整数)とGbE多重化装置120間の中継GbE回線の冗長系でも同様に実行される。
【0222】
次に、10G SONET/SDH回線#17−1を現用系、10G SONET/SDH回線#17−2を予備系として運用する場合で説明する。
【0223】
この場合、GbE多重化装置117は、現用系・予備系の10G SONET/SDH回線#17−1、及び10G SONET/SDH回線#17−2にそれぞれにフレームを出力する。
【0224】
SONET/SDHクロスコネクト装置118は、現用系・予備系の双方からフレームを受信する。そして、主信号データは現用系である10G SONET/SDH回線#17−1から抽出し、K1バイト・K2バイトは予備系である10G SONET/SDH回線#17−2から抽出し、抽出した受信K1バイト及びK2バイトにしたがって系切換判定を行う。
【0225】
ここで、現用系である10G SONET/SDH回線#17−1で回線障害が発生すると、GbE多重化装置117とSONET/SDHクロスコネクト装置118間で送受信されるK1バイト及びK2バイトを監視することで直ちに系切換処理が実行され、10G SONET/SDH回線#17−2が現用系に切り換わり、10G SONET/SDH回線#17−1が予備系に切り換わる。これらの処理は、当初の現用系が10G SONET/SDH回線#17−2であり、予備系が10G SONET/SDH回線#17−1の場合でも同様に実行される。また、これらの処理は、GbE多重化装置20とSONET/SDHクロスコネクト装置118間の回線#20−1と#20−2でも同様に実行される。
【0226】
なお、図14に示した広域イーサネット網では、クライアント端末がFE端末の場合を例示しているが、本実施形態の広域イーサネット網は、Fibre Channel等の他の上位プロトコルにも適用することが可能である。
【0227】
本実施形態の広域イーサネット網によれば、中継区間の伝送網としてイーサネット網とSONET/SDH網とを組み合わせ、ある区間はSONET/SDH網を伝送網として利用し、他の区間ではGbE網を伝送網に利用する構成であっても、伝送網の種類に関係なくセクションに相当する伝送媒体網レイヤを管理することが可能であり、GBPカプセルを用いてイングレスノードからエグレスノードに至るエンド・ツー・エンドでパス網レイヤを管理できるので、伝送網の違いを意識することなくネットワーク設計及び保守運用が可能となり、高度なネットワークサービスの提供が可能となる。さらに、このような構成では、SONET/SDH網とイーサネット網との接続点に相当する中継ノードの回路規模・実装面積の削減が可能になる。これは、SONET/SDHと切換手段を一致させて、SONET/SDH用に用意されたAPS処理回路を共用できるためである。SONET/SDH用のAPS処理回路とイーサネット用のAPS処理回路とを共用できれば、回路規模及び実装面積を削減できる。
【0228】
また、イーサネットを伝送網とする区間で、K1バイトとK2バイトを使用し、SONET/SDHと同様なAPS処理を適用することで、SONET/SDHのように高速なAPSを行うことが可能である。
【0229】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されているので、以下に記載する効果を奏する。
【0230】
GBPカプセルのトランスポートヘッダにフォワード方向中継回線障害通知領域及びバックワード方向中継回線障害通知領域を備えることで、伝送路網で発生した障害情報をフォワード方向及びバックワード方向それぞれに転送することができる。さらに、クライアント回線の障害はGBPコアブロックのタイプ領域を用いて通信相手のクライアント端末に通知できるため、エグレスノードではイーサネットパス単位で下流のクライアント端末に対するリンクパススルーを実現でき、イングレスノードではイーサネットパス単位で上流のクライアント端末に対するリンクパススルーを実現できる。
【0231】
また、フォワード方向中継回線障害通知をエグレスノードまで転送し、エグレスノードからイングレスノードにバックワード方向中継回線障害通知を転送することで、伝送路網で発生した障害情報を送信元のクライアント端末及び送信先のクライアント端末を収容するそれぞれのイーサネット網に転送できるため、複数種類の伝送路網を備えた広域イーサネット網でも中継回線障害のリンクパススルーを実現できる。
【0232】
また、フォワード方向中継回線障害通知をエグレスノードまで転送し、そこからバックワード方向中継回線障害通知を発出することで、保護時間をカウントするためのAPSタイマ回路をエグレスノードにのみ備えていればよい。通常、このAPSタイマ回路はイーサネットパス毎に設ける必要があるため、より多くのイーサネットパスの多重化を行う中継装置よりもエグレスノードに設けた方が1ノードあたりの回路規模を抑制できる。
【0233】
また、多重MACフレームのFCS領域を用いたCRC演算結果より伝送媒体網レイヤの障害監視を行い、イーサネットパス毎のGBPカプセル内にあるCRC領域のCRC演算結果よりパス網レイヤの障害監視を行うことで、SONET/SDH網のようにセクションとパスをそれぞれ独立に管理可能であり、伝送網を伝送媒体網レイヤとパス網レイヤとに階層化できる。
【0234】
したがって、イーサネット網を中継区間の伝送網とするGBPカプセル化を適用した広域イーサネット網であっても、SONET/SDH網を中継区間とする広域イーサネット網のように、ネットワーク設計及び保守運用の階層化が可能となり、高度なネットワークサービスを提供することが可能になる。
【0235】
また、広域イーサネット網の中継区間の伝送網として、イーサネット網とSONET/SDH網とを組み合わせ、ある区間はSONET/SDH網を伝送網として利用し、他の区間ではGbE網を伝送網に利用する構成では、伝送網の種類に関係なくセクションに相当する伝送媒体網レイヤを管理することが可能であり、広域イーサネット網のGBPカプセルにより、イングレスノードからエグレスノードに至るエンド・ツー・エンドでパス網レイヤを管理できるので、複数の伝送網を組み合わせた広域イーサネット網であっても、伝送網の違いを意識することなくネットワーク設計及び保守運用が可能となり、高度なネットワークサービスの提供が可能となる。さらに、このような構成では、SONET/SDH網とイーサネット網との接続点に相当する中継ノードの回路規模・実装面積の削減が可能になる。これは、SONET/SDHと切換手段を一致させて、SONET/SDH用に用意されたAPS処理回路を共用するためである。SONET/SDH用のAPS処理回路とイーサネット用のAPS処理回路とを共用できれば、回路規模並びに実装面積を削減することができる。
【0236】
また、イーサネットを伝送網とする区間で、K1バイトとK2バイトを使用し、SONET/SDHと同様なAPS処理を適用することで、SONET/SDHのように高速なAPSを行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】GBPで規定されるフレームのフォーマットを示す模式図である。
【図2】GBPによってカプセル化された回線数mのイーサネットフレームを1つのGbE回線用に多重化する一例を示す模式図である。
【図3】図2に示したn個の多重MACフレームを1つのSONET/SDH回線用に多重化する一例を示す模式図である。
【図4】本発明の警報転送方法を適用する広域イーサネット網の一構成例を示すブロック図である。
【図5】図4に示したFE多重化装置の構成を示すブロック図である。
【図6】図4に示したGbE多重化装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図1に示した広域イーサネット網のクライアント回線で障害が発生したときの警報転送動作を示すブロック図である。
【図8】図1に示した広域イーサネット網の中継GbE回線で障害が発生したときの警報転送動作を示すブロック図である。
【図9】図1に示した広域イーサネット網の中継GbE回線で障害が発生したときの第2の警報転送動作を示すブロック図である。
【図10】図1に示した広域イーサネット網の中継10G SONET/SDH回線で障害が発生したときの警報転送動作を示すブロック図である。
【図11】本発明の広域イーサネット網の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図12】図11に示したFE多重化装置の構成を示すブロック図である。
【図13】図12に示したFE多重化装置が有する警報処理回路の動作分類の一例を示すテーブル図である。
【図14】本発明の広域イーサネット網の第3の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図15】図14に示したGbE多重化装置の構成を示すブロック図である。
【図16】図15に示したGbE多重化装置が有する警報処理回路の動作分類の一例を示すテーブル図である。
【図17】GFPで規定されたクライアント・マネージメントフレームのフォーマットを示す模式図である。
【図18】従来の拡張イーサネット網の一構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1−1−1〜1−n−m、7−1−1〜7−n−m、101−1〜101−m、104−1〜104−m、115−1−1〜115−n−m、122−1−1〜122−n−m クライアント端末
2−1〜2−n、6−1〜6−n、102、103、116−1〜116−n、121−1〜121−n FE多重化装置
3、5、117、120 GbE多重化装置
4、118 SONET/SDHクロスコネクト装置
8、9 FEパス
16−1〜16−m、106−1〜106−m FE MAC処理回路
17−1〜17−m GBP処理回路
18、22 TDM MUX/DEMUX回路
19、20−1〜20−n GbE MAC処理部
21−1〜21−n、126−1−1〜126−n−2 GBP中継処理回路
23 10G SONET生成/終端回路
36、52 O/E回路
37、61 GbE MAC終端処理回路
38、54 E/O回路、
39、60 GbE MAC生成処理回路
40、56 TDM DEMUX処理回路
41、57 TDM MUX処理回路
42 GBP終端処理回路
43、44 OR回路
45 APSタイマ回路
47、51 保持回路
48 GBP生成処理回路
49 FE MAC生成処理回路
50 FE MAC終端処理回路
53 SONET/SDH受信処理回路
55 SONET/SDH送信処理回路
58 第1のGBP中継処理回路
59 第2のGBP中継処理回路
62 P−AIS検出回路
93、94 物理デバイス
105−1〜105−m FE PHY処理回路
107−1〜107−m GBP生成終端処理回路
108、127−1、127−2 多重化回路
109、128 スイッチ部
110−1、110−2、125−1−1〜125−n−2 多重MACフレームヘッダ生成終端回路
111−1、111−2、124−1−1〜124−n−2 GbE MAC処理回路
112−1、112−2、123−1−1〜123−n−2 GbE PHY処理回路
113、132 APS処理回路
114、131 警報処理回路
129−1、129−2 10G PHY処理回路
130−1、130−2 10G SONET/SDH送受信処理回路

Claims (12)

  1. クライアント端末からのクライアント回線を収容するイーサネット網と、前記イーサネット網どうしを接続する複数種類の伝送路網とを備えた広域イーサネット網で発生した障害を、通信を行う前記クライアント端末間で互いに通知するための警報転送方法であって、
    前記クライアント端末から送出されるイーサネットフレームを所定の固定長毎に区切ることで複数の固定長フレームを生成し、
    前記固定長フレームと共に、前記クライアント回線で発生した障害を通知するためのタイプ領域、前記伝送路網内で発生した障害をフォワード方向へ通知するためのフォワード方向中継回線障害通知領域、及び該障害をバックワード方向へ通知するためのバックワード方向中継回線障害通知領域を備えたカプセルを生成し、
    通信を行うクライアント端末間に設定される複数のイーサネットパス毎に、生成された前記カプセルを多重化することで前記伝送路網に適合したフレームを生成して送信先のクライアント端末を収容するイーサネット網へ転送し、
    受信したフレームから前記カプセルをそれぞれ分離し、前記タイプ領域、前記フォワード方向中継回線障害通知領域、及び前記バックワード方向中継回線障害通知領域を参照して前記クライアント回線で発生した障害または前記伝送路網で発生した障害を前記イーサネットパス毎に認識する警報転送方法。
  2. 前記フォワード方向中継回線障害通知を、送信先のクライアント端末を収容するイーサネット網のエッジノードであるエグレスノードまで転送し、
    該エグレスノードから送信元のクライアント端末を収容するイーサネット網のエッジノードであるイングレスノードへ向かって、該フォワード方向中継回線障害通知に対応するバックワード方向中継回線障害通知を発出する請求項1記載の警報転送方法。
  3. 前記エグレスノードは、
    前記フォワード方向中継回線障害通知を検出すると、所定の保護時間が経過しても該障害通知が解除されないときに、対応するイーサネットパスの下流のクライアント回線をリングダウンに設定し、
    前記イングレスノードは、
    前記バックワード方向中継回線障害通知を検出すると、対応するイーサネットパスの上流のクライアント回線をリングダウンに設定する請求項2記載の警報転送方法。
  4. クライアント端末からのクライアント回線を収容するイーサネット網、及び前記イーサネット網どうしを接続する複数種類の伝送路網を備え、前記クライアント回線または前記伝送路網内で発生した障害を、通信を行う前記クライアント端末間で互いに通知する広域イーサネット網であって、
    前記クライアント端末から送出されるイーサネットフレームを受信すると、該イーサネットフレームを所定の固定長に区切った固定長フレームを生成し、前記固定長フレームと共に、前記クライアント回線で発生した障害を通知するためのタイプ領域、前記伝送路網内で発生した障害をフォワード方向へ通知するためのフォワード方向中継回線障害通知領域、及び該障害をバックワード方向へ通知するためのバックワード方向中継回線障害通知領域を備えたカプセルを生成して前記伝送路網へ送出し、
    前記伝送路網からフレームを受信すると、通信を行うクライアント端末間に設定されるイーサネットパス毎の前記カプセルを該フレームからそれぞれ分離し、前記タイプ領域、前記フォワード方向中継回線障害通知領域、及び前記バックワード方向中継回線障害通知領域を参照して前記クライアント回線で発生した障害または前記伝送路網で発生した障害を前記イーサネットパス毎に認識する、前記イーサネット網のエッジノードである多重化装置を有する広域イーサネット網。
  5. 前記多重化装置は、
    送信元のクライアント端末を収容する前記イーサネット網のエッジノードであるイングレスノードとして動作する場合、前記フォワード方向中継回線障害通知を送信先のクライアント端末を収容するイーサネット網のエッジノードであるエグレスノードに向かって発出し、
    前記エグレスノードとして動作する場合、前記フォワード方向中継回線障害通知を検出すると、前記イングレスノードへ向かって該フォワード方向中継回線障害通知に対応するバックワード方向中継回線障害通知を発出する請求項4記載の広域イーサネット網。
  6. 前記多重化装置は、
    前記エグレスノードとして動作するとき、前記フォワード方向中継回線障害通知を検出すると、所定の保護時間が経過しても該障害通知が解除されなければ、対応するイーサネットパスの下流のクライアント回線を強制的にリングダウンに設定し、
    前記イングレスノードとして動作するとき、前記バックワード方向中継回線障害通知を検出すると、直ちに対応するイーサネットパスの上流のクライアント回線を強制的にリングダウンに設定する請求項5記載の広域イーサネット網。
  7. 複数のクライアント端末から送出される上位プロトコルデータを所定の固定長毎に区切ることで複数の固定長フレームを生成し、前記固定長フレームと共に、該クライアント端末から送出されるデータが正常であるか否かを検出するためのCRC領域、前記クライアント回線で発生した障害を通知するためのタイプ領域、前記伝送路網内で発生した障害をフォワード方向へ通知するためのフォワード方向中継回線障害通知領域、及び該障害をバックワード方向へ通知するためのバックワード方向中継回線障害通知領域を備えたカプセルを生成し、該カプセルを予め設定された順序で多重化すると共に該カプセルのデータが正常であるか否かを検出するためのFCS領域を付加した多重MACフレームを送出するイングレスノードと、
    固定長フレームに付加された前記CRC領域のチェック結果よりイーサネットパス毎のデータ受信異常を検出し、前記タイプ領域、前記フォワード方向中継回線障害通知領域、前記バックワード方向中継回線障害通知領域の情報から、イーサネットパス毎のフォワード方向及びバックワード方向の中継回線障害を検出し、該検出した前記データ受信異常及び前記中継回線障害情報からパス網レイヤの警報を特定し、前記多重MACフレームに付加された前記FCS領域のチェック結果より回線毎のデータ受信異常を検出し、回線毎に信号断検出及びリンクダウン検出を行って伝送媒体網レイヤの警報を特定するエグレスノードと、
    を有する広域イーサネット網。
  8. 複数のクライアント端末から送出される上位プロトコルデータを所定の固定長毎に区切ることで複数の固定長フレームを生成し、前記固定長フレームと共に、該クライアント端末から送出されるデータが正常であるか否かを検出するためのCRC領域、前記クライアント回線で発生した障害を通知するためのタイプ領域、前記伝送路網内で発生した障害をフォワード方向へ通知するためのフォワード方向中継回線障害通知領域、及び該障害をバックワード方向へ通知するためのバックワード方向中継回線障害通知領域を備えたカプセルを生成し、該カプセルを予め設定された順序で多重化すると共に該カプセルのデータが正常であるか否かを検出するためのFCS領域を付加した多重MACフレームを送出するイングレスノードと、
    固定長フレームに付加された前記CRC領域のチェック結果よりイーサネットパス毎のデータ受信異常を検出し、前記タイプ領域、前記フォワード方向中継回線障害通知領域、前記バックワード方向中継回線障害通知領域の情報から、イーサネットパス毎のフォワード方向及びバックワード方向の中継回線障害を検出し、該検出した前記データ受信異常及び前記中継回線障害情報からパス網レイヤの警報を特定し、前記多重MACフレームに付加された前記FCS領域のチェック結果より回線毎のデータ受信異常を検出し、回線毎に信号断検出及びリンクダウン検出を行って伝送媒体網レイヤの警報を特定するエグレスノードと、
    前記イングレスノードと前記エグレスノード間で送受信される前記多重MACフレームをSONET/SDHで規定されたフレームに多重化・分離することで中継し、前記SONET/SDHで規定されたPOHバイトからパス単位の警報を特定し、SOHバイトからセクション単位の警報を特定する中継ノードと、
    を有する広域イーサネット網。
  9. 前記多重MACフレームは、
    前記多重化されたカプセルの先頭に配置される、シーケンス番号、K1バイト、K2バイト、HEC領域を含む多重MACフレームヘッダを有する請求項7記載の広域イーサネット網。
  10. 前記イングレスノードと前記エグレスノードは、
    現用系の回線と予備系の回線とで接続され、
    回線毎に検出した前記データ受信異常及び前記信号断検出及び前記リンクダウン検出の結果からSD信号及びSF信号を生成し、
    受信したK1バイト及びK2バイトと回線毎のSD信号及びSF信号とから送信するK1バイト及びK2バイトを生成し、前記多重MACフレームヘッダに格納して送出するとともに、前記多重MACフレームを出力する回線を前記現用系または前記予備系に切り換えるための判定を行い、該判定結果により前記多重MACフレームを出力する回線を切り換える請求項9記載の広域イーサネット網。
  11. 前記多重MACフレームは、
    前記多重化されたカプセルの先頭に配置される、シーケンス番号、K1バイト、K2バイト、HEC領域を含む多重MACフレームヘッダを有する請求項8記載の広域イーサネット網。
  12. 前記イングレスノードとエグレスノード、前記イングレスノードと前記中継ノード、及び前記エグレスノードと前記中継ノードは、
    それぞれ現用系の回線と予備系の回線とで接続され、
    回線毎に検出した前記データ受信異常及び前記信号断検出及び前記リンクダウン検出の結果からSD信号及びSF信号を生成し、
    受信したK1バイト及びK2バイトと回線毎のSD信号及びSF信号とから送信するK1バイト及びK2バイトを生成し、前記多重MACフレームヘッダに格納して送出するとともに、前記SONET/SDHの規定にしたがって前記多重MACフレームを出力する回線を前記現用系または前記予備系に切り換えるための判定を行い、該判定結果により前記多重MACフレームを出力する回線を切り換える請求項11記載の広域イーサネット網。
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