JP2004319013A - プロテクト光ディスク作成システムおよびその制御方法 - Google Patents

プロテクト光ディスク作成システムおよびその制御方法 Download PDF

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Shoshi Ikeuchi
昭氏 池内
Yasuhisa Tanabe
靖尚 田部
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Abstract

【目的】ファイルのコピーを防止する。
【構成】コンピュータが用いられて,追記型光ディスクに記録すべき一または複数のファイルが選択され(ステップ31),選択されたファイルのうちプロテクトすべきファイルが選択される(ステップ32)。選択されたプロテクトすべきファイルに拡張領域が付加される(ステップ33)。拡張領域の先頭のブロックのアドレスおよび拡張領域のブロック数が専用ファイルに記述される(ステップ35)。拡張領域が付加されたファイルを含む選択されたファイルが追記型光ディスクに記録され,専用ファイルに記述されている拡張領域の先頭のブロックのアドレスおよび拡張領域のブロック数に基づいて,追記型光ディスクに記録された拡張領域付加ファイルの上記格納領域に,光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データが記録される。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【技術分野】
この発明は,プロテクト光ディスク作成システムおよびその制御方法,より詳細には,他の記録媒体にコピーできないファイルが記録された光ディスクを作成するシステムおよびその制御方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
CD−ROMに記録されたプログラムやデータを,CD−R等にたとえ複製したとしても,そのCD−R等を用いることによってはプログラムやデータをコンピュータで使用できないようにする,そのようなCD−ROMが提案されている(たとえば,特許文献1)。このCD−ROMは,その所定時間位置にCD−ROMドライブがエラーを発生する特殊セクタが記録されたCD−ROMである(特許文献1の図5参照)。
【0003】
このCD−ROMにはインストール・プログラムおよびアプリケーション・プログラムが記録されており,インストール・プログラム中には特殊セクタのアドレスが記述されている。インストール・プログラムは特殊セクタが存在すればアプリケーション・プログラムのインストールを実行させ,特殊セクタが存在しなければインストールを中止するアルゴリズムを持つ(図9参照)。真正な(オリジナルの)CD−ROMは特殊セクタを持つので,CD−ROMに記録されているアプリケーション・プログラムは正常にインストールされる。CD−ROMの内容をコピーしたコピー媒体には特殊セクタはコピーされない(CD−ROMドライブは特殊セクタを読み出すことができず,コピー媒体に特殊セクタは存在しない)ので,コピー媒体を用いたインストールは中止される。たとえ,コピー媒体にプログラムやデータがコピーされたとしても,それを利用することができない。
【0004】
特許文献1に記載のCD−ROMは,アプリケーション・プログラム等がたとえコピーされたとしてもそれを利用できないようにすることによって,CD−ROMの不正な複製を防止することに着目している。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−33419
【0006】
【発明の開示】
この発明は,CD−R等の追記型光ディスクに記録されているファイルそのものを,他の記録媒体にコピーされないようにすることを目的とする。
【0007】
またこの発明は,他の記録媒体にコピーすることができないファイルが記録されたCD−R等の追記型光ディスクをプリマスタとして,他の記録媒体にコピーすることができないファイルが記録されたCD−ROM等の読取専用光ディスクを作成することを目的とする。
【0008】
さらにこの発明は,他の記録媒体にコピーされないファイルが記録された光ディスクを提供することを目的とする。
【0009】
この発明によるプロテクト追記型光ディスク作成システムは,追記型光ディスクに記録すべき一または複数のファイルを選択する選択手段(装置),上記選択手段によって選択されたファイルうち少なくとも一つのファイルに拡張領域を付加する拡張領域付加手段(装置),拡張領域付加ファイルを含む上記選択手段によって選択されたファイルに基づいて,ISO9660イメージ・ファイルを作成する手段(装置),および上記拡張領域のアドレスを記憶する記憶手段(装置)を備えたコンピュータ装置と,上記コンピュータ装置によって作成されたISO9660イメージ・ファイルを追記型光ディスクに記録する手段(装置),および上記記憶手段に記憶されている拡張領域のアドレスに基づいて,追記型光ディスクに記録されている拡張領域付加ファイルの上記格納領域に,光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データを記録するプロテクト・データ記録手段(装置)を備えたドライブ装置とを備えていることを特徴とする。
【0010】
この発明は,上記のプロテクト追記型光ディスク作成システムの制御に適した方法も提供している。この方法は,追記型光ディスクに記録すべき一または複数のファイルを選択させ,選択されたファイルうち少なくとも一つのファイルに拡張領域を付加させ,拡張領域付加ファイルを含む選択されたファイルに基づいて,ISO9660イメージ・ファイルを作成させ,上記拡張領域のアドレスを記憶させるようにコンピュータ装置を制御し,さらに,上記コンピュータ装置によって作成されたISO9660イメージ・ファイルを追記型光ディスクに記録させ,コンピュータ装置において記憶されている拡張領域のアドレスに基づいて,追記型光ディスクに記録されている拡張領域付加ファイルの上記格納領域に,光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データを記録させるようにドライブ装置を制御するものである。
【0011】
プロテクト追記型光ディスクには,CD−R等の追記可能な光ディスクが含まれる。
【0012】
プロテクト・データが記録されたCD−R等の追記型光ディスクが,プロテクト追記型光ディスクである。プロテクト・データは,光ディスクの読取装置がエラーを発生するデータである。たとえば,規定外の寸法を持つピット,規定外の連続したピット(同一寸法のピットを連続して形成したもの)等は,そのピットの部分を読取装置が読取ると読取装置はエラーを発生する。すなわち,プロテクト・データは,規定外の寸法を持つピット,規定外の連続したピット(同一寸法のピットを連続して形成したもの)等によって表されるデータであり,光ディスクの読取装置がエラーを発生するデータである。プロテクト・データ,すなわち,読取装置がエラーを発生するようなデータ(ピット)は,CD−R等の記録媒体の規格から外れたものである。
【0013】
この発明によると,拡張領域のアドレス(たとえば,論理ブロック番号(LBN)に基づいて,追記型光ディスクに含まれる拡張領域付加ファイル中の上記拡張領域にプロテクト・データが記録される。すなわち,プロテクト追記型光ディスクにはプロテクト・データを持つファイル(プロテクト・ファイル)が記録されることになる。OSの機能を用いてプロテクト・ファイルを他の記録媒体(たとえばハードディスク)にコピーしようとすると,読取装置がプロテクト・ファイルのプロテクト・データの部分を読取ろうとしたときに読取装置はエラーを発生する。読取装置において発生するエラーに応答して,OSはプロテクト・ファイルのコピーを中止する。プロテクト・ファイルが他の記録媒体にコピーされてしまうことはない。
【0014】
他方,プロテクト追記型光ディスクに記録されているプロテクト・ファイルを利用する場合には,プロテクト・ファイル中のプロテクト・データの部分が読取装置によって読取られないように,プロテクト・ファイル自体またはプロテクト・ファイルを利用するアプリケーション・プログラムを作成しておけばプロテクト・ファイルの利用に支障が生じることはない。
【0015】
たとえば,プロテクト・ファイルがデータ・ファイル(アプリケーション・プログラムによって処理されるデータを持つファイル)である場合,プロテクト・ファイルを利用するアプリケーション・プログラムに,プロテクト・ファイル中のプロテクト・データを除く部分のバイト数等をあらかじめ記述しておく。アプリケーション・プログラムによるプロテクト・ファイルの読込み命令に基づいて,プロテクト・ファイル中のプロテクト・データを除く部分を読取装置に読取らせることができる。読取装置によってプロテクト・データの部分は読取られることはなく,したがって読取装置がエラーを発生することはない。プロテクト追記型光ディスクに記録されたプロテクト・ファイルの利用に支障は生じない。
【0016】
一実施態様では,上記拡張領域付加手段は,拡張領域をブロック単位でファイルに付加するものであり,上記記憶手段は,上記拡張領域の先頭のブロックのアドレスおよび拡張領域のブロック数を記憶するものであり,プロテクト・データ記録手段は,上記記憶手段に記憶された拡張領域の先頭のブロックのアドレスおよび拡張領域のブロック数に基づいて,追記型光ディスクに記録された拡張領域付加ファイルの上記格納領域に,光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データを記録するものである。ブロック単位でプロテクト・データがファイルに付加される。
【0017】
他の実施態様では,上記コンピュータ装置は,拡張領域が付加されたファイルを含む選択されたファイルを追記型光ディスクに記録するために必要とされるブロック数を算出する記録ブロック数算出手段,選択されたファイルを記録すべき追記型光ディスクの総ブロック数から,上記記録ブロック数算出手段によって算出されたブロック数を減算することにより残りブロック数を算出する残りブロック数算出手段をさらに備え,上記ISOイメージ・ファイル作成手段は,上記残りブロック数算出手段によって算出されたブロック数分の残りブロックを,ファイル・システム領域の直後に配置してISO9660イメージ・ファイルを作成するものである。そして,上記プロテクト・データ記録手段は,追記型光ディスクに記録されているファイル・システムの領域の直後の残りブロックにも,光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データをさらに記録する。
【0018】
光ディスクは,PVD(Primary Volume Discriptor ),パステーブル等を含むファイル・システム領域を,ファイル等の実体的なデータが記録される部分の前(光ディスクの内周側)に含む。このファイル・システム領域の直後に配置された残りブロックにエラー・データが記録されている。ファイル単位ではなく,光ディスクの内容をそのままコピーする装置(たとえば,ライティング・ソフトと呼ばれるプログラムによって制御され,光ディスクの内容を先頭からそのまま(ファイル単位ではなく)コピーする装置)は,ファイル・システム領域の直後のプロテクト・データの部分を読取ると,エラーを発生し,コピー処理が終了する。プロテクト追記型光ディスクの内容が効果的に保護される。
【0019】
追記型光ディスクは一般的には一旦データ等が記録されると,そのデータ等を意味のあるデータに書替えることはできないが,一旦記録されたデータを破壊することは可能である。一実施態様では,上記コンピュータ装置は,上記拡張領域残り領域にダミー・データを記録するダミー・データ記録手段を備え,上記プロテクト・データ記録手段は,拡張領域に記録されているダミー・データを破壊することによって上記拡張領域にプロテクト・データを記録するものである。プロテクト・データは,上述のように,読取装置がエラーを発生するものであればよく意味を持たせる必要はない。ダミー・データの部分が壊されることによってダミー・データの部分はプロテクト・データ(読取装置がエラーを発生するデータ)となる。拡張領域にダミー・データを記録しておくことによって,拡張領域付加ファイルを含むISO9660イメージ・ファイルの作成,そのイメージ・ファイルのCD−R等への記録を,正常に行わせることができる。上述の残りブロックにもダミー・データを記録しておいてもよい。
【0020】
好ましくは,選択された追記型光ディスクに記録すべき一または複数のファイルのうち,拡張領域を付加するファイルが指定される。複数のファイルのうち,コピーを防止すべきファイル,たとえば重要なファイルのみをプロテクトすることができる。
【0021】
上記拡張領域は,選択したファイルの前,選択したファイルの後,または選択したファイルの前後の両方のいずれかに付加される。選択したファイルの前,選択したファイルの後または選択したファイルの前後の両方のいずれの位置に付加するかを指定するようにしてもよい。上記拡張領域のブロック数(拡張領域の大きさ)を指定するようにしてもよい。
【0022】
この発明は,さらにプロテクト読出専用光ディスクの作成システムも提供している。この発明によるプロテクト読出専用光ディスク作成システムは,上述のようにして作成されるプロテクト追記型光ディスクをプリマスタにして,プロテクト読出専用光ディスクを作成する手段を備えたものである。読出専用光ディスク,たとえばCD−ROMの作成現場において用いられているCD−ROM作成システムでは,一般に,CD−ROMに記録すべきデータ(プログラムを含む)を記録したCD−Rを事前に作成し,このCD−Rを用いてCD−ROM(CD−ROMの作成に用いるスタンパ)を作成する。CD−ROM作成システムにおいて用いられるCD−Rドライブ(CD−ROMドライブ)は,読取ることができないデータが記録されていても,エラーを発生することなくCD−Rに記録されているデータをそのまま読取る。このため,上述のようにして作成されるプロテクト追記型光ディスクをプリマスタして作成されるプロテクト読出専用光ディスクも,拡張領域にプロテクト・データが記録されたファイルを含むものになる。プロテクト追記型光ディスクと同様にして,プロテクト読出専用光ディスクについてもプロテクト・ファイルのコピーが防止される。もちろん,市販されているCD−ROMドライブ等は,プロテクト・データの部分を読み取るとエラーを発生するから,市販されているCD−ROMドライブ等を用いることによってはプロテクト・ファイルをコピーすることはできないのは上述した通りである。
【0023】
さらにこの発明は,上述の方法または装置によって作成されるプロテクト光ディスクも提供している。この発明によるプロテクト光ディスクは,一または複数のファイルが記録され,記録された一または複数のファイルのうち,少なくとも一つのファイルは拡張領域を含み,その拡張領域に光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データが記録されているものである。プロテクト光ディスクは,追記型光ディスク,再生専用光ディスクのいずれもを含む。
【0024】
【実施例の説明】
第1実施例
図1は,第1実施例のプロテクトCD−R作成システムの斜視図である。図2はプロテクトCD−R作成システムの電気的構成を示すブロック図である。
【0025】
プロテクトCD−R作成システムは,コンピュータ・システムによって実現される。プロテクトCD−R作成システムは,システム全体を統括的に制御するコンピュータ1を含み,このコンピュータ1にはワークエリア,バッファエリア等を提供する内部メモリ(RAM)9が設けられている。またコンピュータ1には文字,画像等を表示する表示装置2,CD−ROM10に記録されたプログラムまたはデータを読出すCD−ROMドライブ6およびCD−R11にプログラムおよびデータを書込み,かつCD−R11に記録されているプログラムまたはデータを読出す4台のCD−Rドライブ7を含むCD−Rオートローダ3,データ,指示等の入力のためのキーボード4およびマウス5,ならびにプログラムおよびデータの記録/読出しのためのハードディスクを備えたハードディスク・ユニット(HDユニット)8が接続されている。
【0026】
HDユニット8には,コンピュータ・システムの全体的な動作を制御するオペレーティングシステム・プログラム(OS),およびコンピュータ・システムをプロテクトCD−R作成システムとして動作させるためのプログラム(以下,プロテクトCD−R作成プログラムという)等が記録されている。プロテクトCD−R作成プログラムがコンピュータ1によって実行されることによって,コンピュータ・システムはプロテクトCD−R作成システムとして動作する。
【0027】
図3は,プロテクトCD−R作成システムによって作成されるCD−Rのデータ配置構造の一例を示すものである。この実施例において,後述する所定のデータ構造を持つファイル(プロテクト・ファイル)が記録されたCD−Rを「プロテクトCD−R11A」と呼ぶ。プロテクトCD−R作成システムは,ブランクのCD−R11にプロテクト・ファイルを記録することによってプロテクトCD−R11Aを作成する。
【0028】
プロテクトCD−R11Aをそのデータ配置構造の観点から見れば,リード・イン,ファイル・システム領域,ファイルA,ファイルB,ファイルC,ファイルD,・・・リード・アウトの順に配置される。リード・インがプロテクトCD−R11Aの円盤の内側に位置し,リード・アウトが外側に位置する。
【0029】
ファイル・システム領域には,プロテクトCD−R11Aの総データ量,パス・テーブルサイズ等が記述されたPVD(Primary Volume Discriptor) ,プロテクトCD−R11Aに記録されている各ファイル(ディレクトリを含む)の先頭の論理ブロックナンバ(LBN)等が記述されたパス・テーブル,その他のCD−ROM(CD−R)の規格(ISO9660等)に従うデータが記述されている。
【0030】
ファイルA,ファイルB,ファイルC,ファイルDは,プロテクトCD−R11Aに記録されているプログラムまたはデータのファイルである。後述するように,プロテクトCD−R11Aの作成者(プロテクトCD−R作成システムの操作者)によって選択されたファイルが,プロテクトCD−R11Aに記録される。
【0031】
プロテクトCD−R11Aは,一または複数のプロテクト・ファイルを含む。プロテクト・ファイルは,後述するプロテクト・データ(プロテクト信号)を含むファイルである。図3においては,ファイルAおよびファイルCにプロテクト・データが含まれており,プロテクト・データの部分がハッチングで示されている。ファイルAおよびファイルCがプロテクト・ファイルである。プロテクト・ファイルおよびプロテクト・データについての説明は後述する。
【0032】
図4は,ファイルとブロック(フレーム)との関係を示す概念図である。
【0033】
コンピュータ・システムは,データ(プログラムを表すデータを含む)の集まりを,ファイルとして認識することができる。このファイルは,プロテクトCD−R11Aにおいて一または複数のブロックの集合として取り扱われる。すなわち,ファイルは,一または複数のブロックの集合によって構成される。
【0034】
プロテクト・ファイルは,後述するように,ユーザが選択するプロテクトすべきファイルのファイル・サイズを拡張し,拡張された部分にプロテクト・データを記録(記述)したものである。ファイル・サイズの拡張とは,ファイルを構成するブロックに新たなブロックを付加することを意味する。付加されたブロックにプロテクト・データを記録することによってプロテクト・ファイルが構成される。
【0035】
プロテクトCD−R作成システムによって得られるプロテクトCD−R11Aに記録されるプロテクト・ファイルは,3つの態様に区別することができる。図5(A) , (B)および(C) は,3つの態様のプロテクト・ファイルの構造をそれぞれ示している。
【0036】
図5(A) は,ファイルの後ろ(プロテクトCD−R11Aの外周側方向)の部分にプロテクト・データが記述された拡張領域をもつプロテクト・ファイルを示している。図5(B) は,ファイルの前の部分(プロテクトCD−R11Aの内周側)にプロテクト・データが記述された拡張領域をもつプロテクト・ファイルを示している。図5(C) は,ファイルの前の部分と後ろの部分の両方にプロテクト・データが記述された拡張領域をもつプロテクト・ファイルを示している。図5(A) ,(B) または(C) に示す構造を持つプロテクト・ファイルを含むプロテクトCD−R11Aが,後述するようにして,プロテクトCD−R作成システムによって作成される。
【0037】
図6〜図9は,プロテクトCD−R作成プログラムに基づくプロテクトCD−R作成処理の流れを示すフローチャートである。プロテクトCD−R作成処理の全体的な流れが図6に,より詳細な処理の流れが図7〜図9に示されている。
【0038】
プロテクトCD−R作成システムの操作者は,プロテクトCD−R作成プログラムの起動命令をキーボード4またはマウス5を用いて入力する。HDユニット8からプロテクトCD−R作成プログラムが読出されてコンピュータ1において実行される。
【0039】
はじめに,プロテクト・パラメータ設定処理(ステップ20;図7)が行われる。
【0040】
上述したように,ファイルは一または複数のブロックによって構成され,拡張領域も一または複数のブロックによって構成される。はじめに,拡張領域の大きさ(ファイルに記述すべきプロテクト・データのデータ長)が,ブロック数によって指定される(ステップ21)。後述するように,プロテクト・ファイルは,ここで指定されたブロック数分の拡張領域を持つようになる。
【0041】
次に,上述の拡張領域を,ファイルの後(図5(A) 参照),ファイルの前(図5(B) 参照),またはファイルの前後(図5(C) 参照)のいずれに付加するかの指定が行われる(拡張領域の配置位置の指定,ステップ22)。
【0042】
指定された拡張領域のブロック数および指定された拡張領域の配置位置を表すデータは,内部メモリ9に一時的に記憶される。
【0043】
ISO9660イメージ・ファイル作成処理に進む(ステップ30;図8)。
【0044】
はじめに,プロテクトCD−R11Aに記録すべきファイルがユーザによって選択される(ステップ31)。プロテクトCD−R11Aに記録するファイルは,たとえば,あらかじめHDユニット8に記録しておく。OSおよびプロテクトCD−R作成プログラムが協働して動作することによって,HDユニット8に記録されているファイルを表すアイコンが,表示装置2の表示画面上に視覚的に表示される。表示画面上に表示されているファイルを表すアイコンのうち,プロテクトCD−R11に記録すべき一または複数のファイルのアイコンが,キーボード4またはマウス5が用いられてユーザによって選択される。
【0045】
ユーザによって選択されたプロテクトCD−R11Aに記録すべき一または複数のファイルのうち,プロテクトすべき一のファイルがユーザによって選択される(ステップ32)。
【0046】
プロテクトすべき一のファイルがユーザによって選択されると,内部メモリ9に一時的に記憶されている拡張領域のブロック数を表すデータおよび拡張領域の配置位置を表すデータに基づいて,選択されたプロテクトすべきファイルのファイル・サイズが拡張される(ステップ33)。すなわち,選択されたファイルの後,前または前後に,指定されたブロック数分の領域(拡張領域)が付加される。拡張領域の付加(ファイル・サイズの拡張)は,内部メモリ9,またはHDユニット8で行われる。
【0047】
拡張領域の先頭のブロックにIDが記録(セット)される(ステップ34)。IDは,ファイルに付加される拡張領域のそれぞれを識別するための識別符号(番号,記号等を含む)である。ファイルの前後の両方に拡張領域を付加する場合には,前後のそれぞれの拡張領域の先頭のブロックにIDが記録される。格納領域の先頭のブロックに記録されたIDは,HDユニット8にも記憶される。また,拡張領域に,IDが記録されたブロック以外のブロックが含まれている場合(すなわち,指定されたブロック数が複数の場合)には,そのブロックにはダミー・データが記録される。ダミー・データは,後述するISO9660イメージ・ファイルの作成処理が正常に行われるデータであればよい。
【0048】
拡張領域はブロック単位で付加され,一つのブロックは2048バイトの容量を持つ。IDを表すデータのデータ量が2048バイトよりも小さい場合には,IDが記録された先頭のブロックのIDが記録された部分を除く部分にも,ダミー・データを記録してもよい。
【0049】
専用ファイルが作成され,作成された専用ファイルに,上述のIDが記録されたブロック(拡張領域の先頭のブロック)のアドレス(論理ブロック番号(LBN))と,指定ブロック数(拡張領域の大きさを表す)が記述される(ステップ35)。作成された専用ファイルは,HDユニット8に格納される。
【0050】
プロテクトCD−R11Aに,複数のプロテクト・ファイルを記録する場合には,他のファイルについて同様の処理が行われる(ステップ36でNO)。専用ファイルは,プロテクトすべきファイルのそれぞれに対応して作成される。もちろん,一つの専用ファイルに,複数のIDが記録されたブロックの論理ブロック番号(LBN)および指定ブロック数を記述してもよい。
【0051】
キーボード4またはマウス5から終了の旨が入力されると(ステップ36でYES ),HDユニット8において,ISO9660イメージ・ファイルが作成される(ステップ37)。すなわち,ファイル・システム領域,選択されたファイル(拡張領域が付加され,付加された拡張領域にIDおよびダミー・データが記録されたファイルを含む)を持つイメージ・ファイルが,HDユニット8上に構築される。
【0052】
CD−Rオートローダ3のCD−Rドライブ7にブランクのCD−R11が装填され,装填されたブランクのCD−R11に,作成されたCDイメージ・ファイルが書込まれる(図6;ステップ40)。CD−R11は,図3に示すデータ構造を持つものとなる。なお,この時点では,拡張領域には,その先頭のブロックにIDが,他のブロックにはダミー・データが記録されている。
【0053】
続いて,プロテクト・データの書込み処理が行われる(ステップ50,図9)。
【0054】
はじめに,HDユニット8に記憶されている専用ファイルが読出され,専用ファイルに記録されている拡張領域の論理ブロック番号(LBN)およびブロック数が,内部メモリ9に一時的に記憶される(ステップ51)。
【0055】
内部メモリ9に一時的に記憶されている拡張領域の先頭のブロックの論理ブロック番号に基づいて,CD−Rドライブ7によって拡張領域の先頭のブロックがアクセスされる。上述のように拡張領域の先頭ブロックには,拡張領域ごとに付与されたIDが記録され,かつHDユニット8にも同じIDが記憶されている。拡張領域に記録されているIDが読出され,HDユニット8に記憶されているIDと比較される(ステップ52;IDチェック)。
【0056】
IDチェックが正常である場合,拡張領域の先頭のブロックの論理ブロック番号と指定ブロック数とによって特定される拡張領域に,プロテクト・データが書込まれる(ステップ53)。
【0057】
プロテクト・データの書込みは,拡張領域に記録されているIDおよびダミー・データを,CD−ROMドライブ6(またはCD−Rドライブ7)がエラーを発生するデータとする(そのようなピットを形成する)処理である。換言すれば,プロテクト・データの書込みは,拡張領域の部分に記録されているデータ(IDおよびダミー・データ)を破壊する処理である。たとえば,拡張領域の部分を,すべて0または1を表すデータ(ピット)とする。規定外の寸法を持つピット,規定外の連続した同一寸法のピット(たとえば7Tのピット)を形成してもよい。いずれにしても,プロテクト・データ(拡張領域の部分)をCD−ROMドライブ6(またはCD−Rドライブ7)が読込もうとすると,CD−ROMドライブ6(またはCD−Rドライブ7)はエラー(読込エラー)を発生する。
【0058】
HDユニット8に他の専用ファイルが記憶されている場合には,その専用ファイルによって特定される拡張領域についても,上述と同様の処理が行われる(ステップ54でYES )。
【0059】
すべての拡張領域にプロテクト・データが書込まれると,プロテクトCD−R作成プログラムの処理が終了する(ステップ54でNO)。
【0060】
図10(A) は,プログラムが記述されたプロテクト・ファイル(以下,プロテクト・プログラム・ファイルという)のデータ構造と,プロテクト・プログラム・ファイルが実行されたときに,オペレーティング・システム(OS)によってコンピュータ1の内部メモリ9に読込まれる部分との関係を示している。図10(B) はプロテクト・プログラム・ファイルのヘッダ情報の内容を示している。図10(A) に示すプロテクト・プロテクト・ファイルは,上述の3態様のプロテクト・ファイルのうち,ファイルの後ろにプロテクト・データを持つ態様のファイルである(図5(A) を参照)。
【0061】
プログラム・ファイルはその先頭にヘッダ領域を含む。ヘッダ領域には,プログラム・ファイルのデータ・サイズ(先頭から何バイト目までがプログラムであるかを表す),実行ファイルである旨の宣言,作成日時等のデータが記述されている。
【0062】
CD−ROMドライブ6に,図10(A) に示すプロテクト・プログラム・ファイルが記録されたプロテクトCD−R11Aが装填された場合を例にする。プロテクトCD−R11AがCD−ROMドライブ6に装填されると,OSによってCD−ROMドライブ6が制御され,プロテクトCD−R11Aのファイル・システム中のPVD,パステーブル等が読取られる。プロテクトCD−R11Aに記録されているすべてのファイル(ディレクトリ)の構造,各ファイルの先頭の論理ブロック番号等が読み取られる。OSによってプロテクトCD−R11Aに記録されているファイル(ディレクトリ)がアイコン等によって表示装置2の表示画面上に表示される。
【0063】
図10(A) に示すデータ構造を持つプロテクト・プログラム・ファイルの起動命令がキーボード4等から与えられると,OSによってCD−ROMドライブ6が制御され,CD−ROMドライブ6によってプロテクト・プログラム・ファイルがアクセスされる。すなわち,ファイル・システム中のパステーブルにはプロテクトCD−R11に記録されている上記のプロテクト・プログラム・ファイルの論理ブロック番号が記述されているので,この論理ブロック番号に基づいて,CD−ROMドライブ6によってプロテクト・プログラム・ファイルへのアクセスが行われる。
【0064】
上述のように,プログラム・ファイルは,その先頭にヘッダ情報を持つ。はじめにプロテクト・プログラム・ファイルのヘッダ情報の記述がCD−ROMドライブ6によって読取られ,OSに与えられる。OSは,ヘッダ情報に記述されているデータ・サイズ分のデータを読取るように,CD−ROMドライブ6を制御する。このため,プロテクト・プログラム・ファイル中のデータのうち,ヘッダ情報に記述されているデータ・サイズ分のデータがCD−ROMドライブ6から読み出されて内部メモリ9にロードされる。プロテクト・データはCD−ROMドライブ6によって読出されない。プログラムは正常に実行される。
【0065】
図11(A) ,(B) は,プロテクト・プログラム・ファイルのデータ構造と,プロテクト・プログラム・ファイルが実行されたときに,親プログラムによってコンピュータ1の内部メモリ9に読み込まれる部分との関係を示している。図11(A) に示すプロテクト・プロテクト・ファイルは,上述の3態様のプロテクト・ファイルのうち,ファイルの前にプロテクト・データを持つ態様のファイルであり(図5(B) を参照),図11(B) に示すプロテクト・プロテクト・ファイルは,上述の3態様のプロテクト・ファイルのうち,ファイルの前後の両方にプロテクト・データを持つ態様のファイルである(図5(C) 参照)。
【0066】
図11(A) ,(B) に示すデータ構造を持つプロテクト・プログラム・ファイルの場合は,上述した図10(A) に示すデータ構造を持つプロテクト・プログラム・ファイルの場合と同様の処理をすると,プロテクト・プログラム・ファイルの前に配置されたプロテクト・データがCD−ROMドライブ6によってアクセスされてしまい,エラーが発生する。
【0067】
図11(A) ,(B) に示すデータ構造を持つプロテクト・プログラム・ファイルが記録されたプロテクトCD−R11Aの場合,プロテクトCD−R11Aに記録されたプロテクト・プログラム・ファイルのプログラムを正常に実行させるために,そのプログラムの実行に先立って実行される親プログラムをあらかじめ用意しておく。
【0068】
すなわち,プロテクトCD−R11Aに図11(A) に示すデータ構造を持つプロテクト・プログラム・ファイルが記録されている場合は,プロテクト・プログラム・ファイルの実行命令が入力されると,OSによって,親プログラムが内部メモリ9にロードされて実行される。親プログラムには,プロテクト・プログラム・ファイルのプロテクト・データを除く部分を内部メモリ9に読込むべき旨(先頭から拡張領域分のバイト数の部分を除いて読込みを行うべき旨)を記述しておく。親プログラムによって,プロテクト・プログラム・ファイルのプロテクト・データを除く部分を内部メモリ9に読込ませる処理が行われる。CD−ROMドライブ6が制御されて,図11(A) に示すプロテクト・プログラム・ファイルのヘッダ情報およびプログラム部分(プロテクト・データを除く部分)が読出されて内部メモリ9にロードされる。図11(A) に示すデータ構造を持つプロテクト・プログラム・ファイルであっても,そのプログラムは正常に起動される。
【0069】
図11(B) に示すデータ構造を持つプロテクト・プログラム・ファイルの場合には,プロテクト・プログラム・ファイルに先立って実行される親プログラムには,プロテクト・プログラム・ファイルの先頭から拡張領域分のバイト数の部分を除いて読込みを行い,かつプロテクト・プログラム・ファイルのヘッダ情報中のデータ・サイズ分を読込むべき旨を記述しておく。図11(B) に示すデータ構造を持つプロテクト・プログラム・ファイルであっても,そのプログラムを正常に実行させることができる。
【0070】
上述の親プログラムは,図11(A) ,(B) に示す構造のプロテクト・プログラム・ファイルが記録されたプロテクトCD−R11Aに記録しておけばよい。プロテクト・プログラム・ファイルに先立って親プログラムを実行させるためには,ファイル・システム中にその旨を記述しておけばよい。
【0071】
このように,図10(A) ,図11(A) および図11(B) のいずれの態様のデータ構造を持つプロテクト・プログラム・ファイルを持つプロテクトCD−R11Aであっても,プロテクトCD−R11Aに記録されているプロテクト・プログラム・ファイル中のプログラムを,コンピュータ・システムにおいて正常に実行させることができる。
【0072】
図12は,プロテクト・プログラム・ファイルのデータ構造(ファイルの後ろにプロテクト・データを持つ態様のもの)とプロテクト・プログラム・ファイルをOSのコピー機能を用いてコピーしようとするときのOSの処理対象範囲との関係を示している。
【0073】
OSのコピー機能を用いてプロテクトCD−R11Aに記録されているプロテクト・プログラム・ファイルを,たとえばHDユニット8にコピーする指示がキーボード4等から与えられると,OSによってCD−ROMドライブ6が制御され,CD−ROMドライブ6は,プロテクトCD−R11Aに記録されているプロテクト・プログラム・ファイルを読出そうとする。しかしながら,上述のように,プロテクト・データはCD−ROMドライブ6がエラーを発生するデータであるから,プロテクト・データの部分を読出そうとしたときに,CD−ROMドライブ6はエラーを発生し,このエラ−がOSに伝えられる。OSはコピーに失敗した旨の表示等を表示装置2に表示するとともに,コピー処理を中止する。プロテクト・データを含むプロテクト・プログラム・ファイルは,OSのコピー機能を用いて他の記録媒体にコピーすることはできず,プロテクトCD−R11Aに記録されているプロテクト・プログラム・ファイルのコピーが防止される。このことは,ファイルの前にプロテクト・データを持つ態様のもの(図11(A) ),ファイルの前後にプロテクト・データを持つ態様のもの(図11(B) )であっても同様である。
【0074】
図13(A) ,(B) および(C) は,データ(プログラムによって用いられる(処理される)データ)が記述されたプロテクト・ファイル(以下,プロテクト・データ・ファイルという)のデータ構造と,アプリケーション・プログラムが読込む部分との関係を示すもので,(A) はファイルの後ろにプロテクト・データを持つ態様のものを,(B) はファイルの前にプロテクト・データを持つ態様のものを,(C) はファイルの前後にプロテクト・データを持つ態様のものをそれぞれ示している。
【0075】
プロテクト・データ・ファイルの場合には,プロテクト・データ・ファイル中のデータを処理するアプリケーション・プログラム中に,プロテクト・データ・ファイル中の読込むべき部分を記述しておけば,プロテクト・データ・ファイルはアプリケーション・プログラムによって正常に処理される。すなわち,図13(A) に示すデータ構造を持つプロテクト・データ・ファイルの場合には,先頭から読込むべきバイト数をアプリケーション・プログラム中に記述しておき,図13(B) に示すデータ構造を持つプロテクト・データ・ファイルの場合には,先頭から拡張領域分のバイト数を除く部分を読込むべき旨をアプリケーション・プログラム中に記述しておき,図13(C) に示すデータ構造を持つプロテクト・データ・ファイルの場合には,先頭から拡張領域分のバイト数を除く部分であって,その部分の先頭から読込むべきバイト数をアプリケーション・プログラム中に記述しておく。アプリケーション・プログラムによって読出された部分が内部メモリ9にロードされるので,プロテクト・データ・ファイルは正常にアプリケーション・プログラムによって処理される。
【0076】
他方,プロテクト・データ・ファイルをOSのコピー機能を用いてコピーしようとすると,上述のように,プロテクト・データの部分が存在するので,CD−ROMドライブ6はエラーを発生し,エラーが発生したことがOSに伝えられてコピー処理が中止される。プロテクト・データ・ファイルも他の記録媒体にコピーされてしまうことはない。
【0077】
第2実施例
図14は,第2実施例のプロテクトCD−R作成システムによって作成されるCD−Rのデータ構造の一例を示すものである。第2実施例のプロテクトCD−R作成システムのハードウエア構成は,第1実施例のもの(図1)と同様である。以下の説明において,第1実施例と同一のもの(処理)には同一の符号を付し,その詳細な説明を省略する。
【0078】
第2実施例のプロテクトCD−R作成システムでは,図14に示すデータ構造のプロテクトCD−R11Bが作成される。図3に示す第1実施例のプロテクトCD−RAのデータ構造とは,ファイル・システム領域の直後にエラー領域が含まれている点が異なる。
【0079】
エラー領域は,その領域全体にプロテクト・データが記述された領域である。
【0080】
図15から図17は,第2実施例のプロテクトCD−RシステムにおけるプロテクトCD−Rの作成処理(プロテクトCD−R作成プログラムによる処理)の流れを示すフローチャートである。第2実施例のプロテクトCD−R作成処理の全体的な流れは,図6に示すものと同じである。
【0081】
プロテクト・パラメータ処理(図15)において,エラー領域の有無が指定される(ステップ23)。後述するように,エラー領域を作成する旨(エラー領域有り)が指定されると,プロテクトCD−R11Bにエラー領域が作成されることになる。
【0082】
ISO9660イメージ・ファイル作成処理(図16)において,エラー領域を作成する旨が指定されている場合には(ステップ38でYES),エラー領域のブロック数の算出が行われる(ステップ39)。エラー領域のブロック数は,CD−Rドライブ7に装填されるべき(装填されている)CD−R11の総ブロック数から,ユーザによって選択されたファイルの総ブロック数(プロテクトすべきファイルについては,ファイル・サイズが拡張された後のブロック数),ファイル・システム領域(PVD,パステーブル等)に必要とされるブロック数を減算することによって算出される。CD−R11の総ブロック数は,たとえば,プロテクトCD−R作成プログラム中に記述しておく。
【0083】
エラー領域のブロック数が算出されると,算出されたブロック数分のブロックがファイル・システム領域の直後に配置され,そのブロックにダミー・データが記録される(ステップ41)。その後,ISO9660イメージ・ファイルが作成される(ステップ37)。ISO9660イメージ・ファイルに基づいて,ダミー・データが記述されたエラー領域を含むCD−R11が作成される(ステップ40)。
【0084】
プロテクト・データのCD−R11への書込み処理(図17)において,エラー領域にプロテクト・データが書込まれる(ステップ54でNO,ステップ55)。すなわち,エラー領域に記述されているダミー・データが,CD−ROMドライブ6(またはCD−Rドライブ7)がエラーを発生するデータとされる(そのようなピットが形成される)。
【0085】
エラー領域を備えたプロテクトCD−R11Bは,ライティング・ソフトのような,ファイル単位ではなく,プロテクトCD−R11Bに記録されているデータをそのままコピーするコピー方法を防止するのに効果的である。すなわち,ライティング・ソフトと呼ばれるソフトウエアは,CD−R等のデータをファイル単位ではなく,そのまま先頭からコピーする。プロテクトCD−R11Bの内容をそのままコピーしようとする場合,ライティング・ソフトはプロテクトCD−R11Bの内容を先頭から読取るようにCD−ROMドライブ6(またはCD−Rドライブ7)を制御する。
【0086】
エラー領域にはプロテクト・データが記述されている。CD−ROMドライブ6等はプロテクト・データの部分を読取ろうとしたときに,エラーを発生する。発生したエラーはOSおよびライティング・ソフトに与えられ,ライティング・ソフトはコピー処理を中止することになる。上述したように,エラー領域は,プロテクトCD−R11Bにおいてファイル・システム領域の直後に存在するので,たとえファイル・システム(PVD,パステーブル等)がコピーされたとしても,ファイルがライティング・ソフトによって他の記録媒体にコピーされてしまうことがない。
【0087】
上述の実施例では,コピーすることができないファイル(プロテクト・ファイル)が記録されたCD−R(プロテクトCD−R11A,11B)の作成について説明したが,上述のようにして作成されたプロテクトCD−R11A,11BをプレマスタとしてCD−ROMを作成することもできる。すなわち,一般に,CD−ROM作成システムでは,CD−ROMに記録すべきデータ(プログラムを含む)を記録したCD−Rをあらかじめ作成し,CD−Rを用いてCD−ROM(CD−ROMの作成に用いるスタンパ)を作成する。CD−ROM作成システムにおいてCD−Rのデータを読取るドライブ(CD−RドライブまたはCD−ROMドライブ)は,たとえプロテクト・データが記録されていたとしても,エラーを発生することなくCD−Rに記録されているデータを読取る。このため,上述したプロテクト・データが記録されたプロテクトCD−R11A,11Bであっても,CD−ROM作成システムに用いられるCD−Rドライブ(またはCD−ROMドライブ)ではエラーは発生せず,したがってプロテクトCD−Rの内容がそのままCD−ROMの内容とされる。プロテクトCD−R11A,11Bと同じ構造(プロテクト・ファイル)を持つCD−ROMを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロテクトCD−R作成システムの斜視図を示す。
【図2】プロテクトCD−R作成システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施例におけるプロテクトCD−Rのデータ配置構造の一例を示す。
【図4】ファイルとブロックとの関係を示す概念図である。
【図5】(A) ,(B) および(C) は,プロテクト・ファイルの構造を示す。
【図6】プロテクトCD−R作成プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】プロテクト・パラメータ設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】ISO9660イメージ・ファイルの作成処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】プロテクト・データのCD−Rへの書込み処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】(A) は,ファイルの後ろにプロテクト・データを持つプロテクト・プログラム・ファイルのデータ構造の一例とOSがメモリにロードする部分との関係を,(B) はプロテクト・プログラム・ファイルのヘッダ情報を,それぞれ示す。
【図11】(A) は,ファイルの前にプロテクト・データを持つプロテクト・プログラム・ファイルのデータ構造の一例と親プログラムが読込む部分との関係を,(B) はファイルの前後にプロテクト・データを持つプロテクト・プログラム・ファイルのデータ構造の一例と親プログラムが読込む部分との関係を,それぞれ示す。
【図12】プロテクト・プログラム・ファイルのデータ構造の一例とコピー処理時にOSがメモリに読込むべき部分との関係を示す。
【図13】(A) はファイルの後ろにプロテクト・データを持つプロテクト・データ・ファイルのデータ構造の一例とアプリケーション・プログラムが読込む部分との関係を,(B) はファイルの前にプロテクト・データを持つプロテクト・データ・ファイルのデータ構造の一例とアプリケーション・プログラムが読込む部分との関係を,(C) はファイルの前後にプロテクト・データを持つプロテクト・データ・ファイルのデータ構造の一例とアプリケーション・プログラムが読込む部分との関係を,それぞれ示す。
【図14】第2実施例におけるプロテクトCD−Rのデータ配置構造を示す。
【図15】プロテクト・パラメータ設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】ISO9660イメージ・ファイルの作成処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】プロテクト・データのCD−Rへの書込み処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 コンピュータ
3 CD−Rオートローダ
4 キーボード
5 マウス
6 CD−ROMドライブ
7 CD−Rドライブ
8 HDユニット
11 CD−R
11A,11B プロテクトCD−R

Claims (8)

  1. 追記型光ディスクに記録すべき一または複数のファイルを選択する選択手段,上記選択手段によって選択されたファイルうち少なくとも一つのファイルに拡張領域を付加する拡張領域付加手段,拡張領域付加ファイルを含む上記選択手段によって選択されたファイルに基づいて,ISO9660イメージ・ファイルを作成する手段,および上記拡張領域のアドレスを記憶する記憶手段を備えたコンピュータ装置と,
    上記コンピュータ装置によって作成されたISO9660イメージ・ファイルを追記型光ディスクに記録する手段,および上記記憶手段に記憶されている拡張領域のアドレスに基づいて,追記型光ディスクに記録されている拡張領域付加ファイルの上記格納領域に,光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データを記録するプロテクト・データ記録手段を備えたドライブ装置と,
    を備えたプロテクト追記型光ディスク作成システム。
  2. 上記拡張領域付加手段は,
    拡張領域をブロック単位でファイルに付加するものであり,
    上記記憶手段は,
    上記拡張領域の先頭のブロックのアドレスおよび拡張領域のブロック数を記憶するものであり,
    プロテクト・データ記録手段は,
    上記記憶手段に記憶された拡張領域の先頭のブロックのアドレスおよび拡張領域のブロック数に基づいて,追記型光ディスクに記録された拡張領域付加ファイルの上記格納領域に,光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データを記録するものである,
    請求項1に記載のプロテクト追記型光ディスク作成システム。
  3. 上記コンピュータ装置は,
    拡張領域が付加されたファイルを含む選択されたファイルを追記型光ディスクに記録するために必要とされるブロック数を算出する記録ブロック数算出手段,
    選択されたファイルを記録すべき追記型光ディスクの総ブロック数から,上記記録ブロック数算出手段によって算出されたブロック数を減算することにより残りブロック数を算出する残りブロック数算出手段をさらに備え,
    上記ISOイメージ・ファイル作成手段は,上記残りブロック数算出手段によって算出されたブロック数分の残りブロックを,ファイル・システム領域の直後に配置してISO9660イメージ・ファイルを作成するものであり,
    上記プロテクト・データ記録手段は,
    追記型光ディスクに記録されている残りブロックに,光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データをさらに記録するものである,
    請求項2に記載のプロテクト追記型光ディスク作成システム。
  4. 上記コンピュータ装置は,
    上記拡張領域にダミー・データを記録する第1のダミー・データ記録手段を備え,
    上記プロテクト・データ記録手段は,
    拡張領域に記録されているダミー・データを破壊することによって上記拡張領域にプロテクト・データを記録するものである,
    請求項1に記載のプロテクト追記型光ディスク作成システム。
  5. 上記コンピュータ装置は,
    上記残りブロックにダミー・データを記録する第2のダミー・データ記録手段を備え,
    上記プロテクト・データ記録手段は,
    残り領域に記録されているダミー・データを破壊することによって上記残り領域にプロテクト・データを記録するものである,
    請求項3に記載のプロテクト追記型光ディスク作成システム。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のシステムによって作成されるプロテクト追記型光ディスクをプリマスタにして,プロテクト読出専用光ディスクを作成する手段を備えた,
    プロテクト読出専用光ディスク作成システム。
  7. 一または複数のファイルが記録され,
    上記記録された一または複数のファイルのうち,少なくとも一つのファイルは拡張領域を含み,その拡張領域に光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データが記録されている,プロテクト光ディスク。
  8. 追記型光ディスクに記録すべき一または複数のファイルを選択させ,選択されたファイルうち少なくとも一つのファイルに拡張領域を付加させ,拡張領域付加ファイルを含む選択されたファイルに基づいて,ISO9660イメージ・ファイルを作成させ,上記拡張領域のアドレスを記憶させるようにコンピュータ装置を制御し,さらに,上記コンピュータ装置によって作成されたISO9660イメージ・ファイルを追記型光ディスクに記録させ,コンピュータ装置において記憶されている拡張領域のアドレスに基づいて,追記型光ディスクに記録されている拡張領域付加ファイルの上記格納領域に,光ディスクの読取装置がエラーを発生するプロテクト・データを記録させるようにドライブ装置を制御する,
    プロテクト追記型光ディスク作成システムの制御方法。
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