JP2004317088A - 空気調和機および廃棄物収容庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができる空気調和機および廃棄物収容庫を提供する。
【解決手段】ゴミ収集庫1に設置される空気調和機5であって、ゴミ判別部63と、運転制御部65とを備えている。ゴミ判別部63は、ゴミ収集庫1に廃棄されたゴミ30の種類を判別する。運転制御部65は、ゴミ判別部63の判別結果に基づいて空調制御を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】ゴミ収集庫1に設置される空気調和機5であって、ゴミ判別部63と、運転制御部65とを備えている。ゴミ判別部63は、ゴミ収集庫1に廃棄されたゴミ30の種類を判別する。運転制御部65は、ゴミ判別部63の判別結果に基づいて空調制御を行う。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機および廃棄物収容庫、特に、廃棄物置き場に設置される空気調和機および廃棄物収容庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
日常生活において日々排出される生ゴミや可燃ゴミ等の廃棄物は、様々な種類が存在し、その量も膨大なものである。このため、環境規制が高まる現代においては、廃棄物の取り扱いが重要な問題となっている。これに対して、従来のゴミ置き場としては、電柱等の下にそのままゴミ袋を放置する等の形態のものがある。しかし、電柱等の下にそのまま放置するだけでは、猫やカラスなどの動物によって、ゴミ袋が破られ、食い散らかされるという問題が生ずる。また、上記動物による食い散らかし等を防ぐ目的で、簡易な金網小屋型のゴミ置き場を設けている場合もある。しかし、この金網小屋型の場合においても、廃棄物から生ずる異臭・悪臭を周囲にまき散らす恐れがあり、ゴミ置き場近隣の住民にとって深刻な問題となっている。
【0003】
ところで、近年は、例えば、以下の特許文献1に示されているように、廃棄物から生ずる異臭・悪臭の周囲への飛散を抑えるための密閉型のゴミ収容庫が設置されるようになっている。この密閉型のゴミ収容庫は、廃棄物を中に投入する際においてのみその蓋を開閉するものであり、廃棄物投入時以外の時には廃棄物が内部に収容された状態で蓋によって密閉されているというものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−237702号公報 (第1−3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような密閉型のゴミ収容庫においても、ゴミ収容庫の内部環境は劣悪なものとなりがちであり、特に夏場における生ゴミ等から生ずる腐敗臭によってその内部環境は劣悪なものとなることが多い。この場合において、密閉型のゴミ収容庫に廃棄物を廃棄しようとする人間は、ゴミ収容庫の蓋を開ける際に、内部に溜まっていた異臭・悪臭に見舞われてしまうことになる。なお、密閉型のゴミ収容庫に換気扇を設けたとしても、異臭・悪臭を周囲へ飛散することになってしまうだけであり、異臭・悪臭に見舞われてしまうという問題は何ら解決されない。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができる空気調和機および廃棄物収容庫を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る空気調和機は、廃棄物置き場に設置される空気調和機であって、判別部と、空調制御部とを備えている。判別部は、廃棄物置き場に廃棄された廃棄物の種類を判別する。空調制御部は、判別部の判別結果に基づいて空調制御を行う。
【0008】
従来から廃棄物置き場として用いられている密閉型のゴミ収容庫においては、例えば、生ゴミ等の廃棄物から生ずる腐敗臭によってゴミ収容庫の内部環境が劣悪となることが多い。この場合において、密閉型のゴミ収容庫に廃棄物を廃棄しようとする人間は、ゴミ収容庫の蓋を開ける際に、内部に溜まっていた異臭・悪臭・有害成分等に見舞われてしまうことになる。また、各家庭から排出される廃棄物は、生ゴミに限られずに多種多様であり、密閉型のゴミ収容庫において生ずる異臭・悪臭も様々な種類が発生することになる。
【0009】
しかし、請求項1に記載の空気調和機では、廃棄された廃棄物の種類が判別部によって判別され、空調制御部が判別部の判別結果に基づいて空調制御を行う。このため、廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになり、各廃棄物から生ずる異臭・悪臭・有害成分等についての効果的な空調制御を行うことが可能となり、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0010】
例えば、廃棄された廃棄物は湿度が高い場合に異臭・悪臭が発生しやすくなる性質の廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、単に廃棄物置き場の脱臭制御を行うだけではなく、さらに除湿制御をも行うことでより効率的に廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができる。また、廃棄された廃棄物は温度が高い場合に異臭・悪臭が発生しやすくなる性質の廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、廃棄物置き場の温度を下げる冷房運転制御を行うことができる。さらに、異臭・悪臭が強い廃棄物やその異臭・悪臭が残りやすい廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、廃棄物置き場の臭気成分を削減する脱臭運転制御をメインにして空調制御を行う。ここでは、以上のようにして、廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになる。
【0011】
請求項2に係る空気調和機は、請求項1に記載の空気調和機であって、判別部に接続され、廃棄物置き場に廃棄される廃棄物の種類を検知するための廃棄物センサをさらに備えている。ここでの廃棄物の種類を検知するための廃棄物センサとしては、例えば、臭気成分の存在や内部空間における含有量を測定できるセンサ等が考えられる。
【0012】
ここでは、空気調和機が廃棄物の種類を検知するための廃棄物センサを備えている。このため、空気調和機は、廃棄される廃棄物の種類を自分で検知することができ、人間が廃棄物の種類のデータを空気調和機に対して入力する等の作業を行わなくても廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになる。
請求項3に係る空気調和機は、廃棄物置き場に設置される空気調和機であって、スケジュール認識部と、空調制御部とを備えている。ここでの廃棄物置き場においては、廃棄されている廃棄物が、所定の収集スケジュールに従って廃棄物収集車輌等によって収集される。そして、スケジュール認識部は、廃棄物置き場において廃棄物の収集が行われる所定の収集スケジュールを認識する。これにより、空調制御部は、スケジュール認識部の認識した収集スケジュールに基づいた空調制御を行う。
【0013】
ここでは、廃棄物の収集が行われる廃棄物の収集スケジュールに応じて、廃棄物置き場の空調制御を行うことができ、これにより収集スケジュールの時間帯に沿って空調制御を行うことができるようになる。このため、廃棄物置き場における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
例えば、生ゴミの収集が行われる収集スケジュールの日時については、収集が行われる時間帯まではその生ゴミに対して脱臭・除湿の空調運転を行い、収集が行われた後には空調運転を弱めたり停止したりする制御を行う等することで、省エネルギーで効率的な空調制御を実現することができるようになる。また、廃棄物の収集スケジュールにおいて廃棄物が収集される間隔が長い場合には、長期間放置される廃棄物に対して異臭・悪臭・有害成分等が発生している間は空調運転を行い、これらが発生しなくなったら空調運転を停止して収集される時期を待つ等の最適な空調制御を設定することもできるようになる。
【0014】
請求項4に係る空気調和機は、請求項3に記載の空気調和機であって、空調制御部に対して制御命令の入力が可能に接続されるコントローラをさらに備えている。ここでのコントローラと空調制御部との接続は、有線を介したものでもよく、無線であってもよい。そして、このコントローラは、廃棄物の収集スケジュールの内容を表示する表示部を有している。
【0015】
ここでは、空気調和機の空調制御部に対して制御命令を入力できるコントローラにおいて、廃棄物の収集スケジュールの表示が可能な掲示板を兼用することができる。これにより、廃棄物置き場に設けられた空気調和機の利便性を向上させることができるようになる。
例えば、コントローラに表示された廃棄物の収集スケジュールを確認しながら、そのコントローラを用いて空気調和機に対して制御命令を入力することができるようになる。
【0016】
請求項5に係る空気調和機は、請求項4に記載の空気調和機であって、コントローラは、廃棄物の収集スケジュールの情報の入力が可能なスケジュール情報入力部を有している。ここでの、スケジュール情報の入力は、コントローラにボタンを設ける等してボタン入力できるものでもよいし、スケジュール情報が記憶されているフレキシブルディスク等を用いて入力できるものでもよく、公衆回線を介することによりまたは無線によりスケジュール情報を入力できるものであってもよい。
【0017】
ここでは、空気調和機に対する制御命令の入力が可能なコントローラにおいて、廃棄物の収集スケジュール情報の入力をも行うことが可能となる。このため、制御命令の入力と廃棄物の収集スケジュール情報の入力との両方の情報の入力を、1つのコントローラを用いて行うことができるようになる。
請求項6に係る空気調和機は、廃棄物置き場に設置される空気調和機であって、検知部と、警告部とを備えている。検知部は、人体に悪影響を及ぼす気体の検知を行う。そして、警告部は、検知部が人体に悪影響を及ぼす気体を検知した際に、空気調和機の外部に対して警告を行う。ここでの人体に悪影響を及ぼす気体としては、人体に直接的に悪影響を及ぼすようなフッ素、メタンガスやダイオキシン等だけではなく、その気体が発生することによって地球環境が破壊される結果として人体に悪影響があるようなオゾン等の気体をも含むものとする。特に、ダイオキシンなどは、一般に大気中濃度が微量で急性影響は見られないものの、長期的にわたって蓄積されることによる健康影響が懸念されるものである。
【0018】
廃棄物置き場においては、常に人体に無害な廃棄物が廃棄されているとは限らず、人体に悪影響を及ぼす気体が発生する恐れがあるものが廃棄されることも起こりうる。また、廃棄物自体には特に人体に悪影響を及ぼす成分が含まれていない場合であっても、廃棄された様々な廃棄物が互いに反応し合うことによって、人体に悪影響を及ぼす恐れがある気体が発生するということも起こりうる。
【0019】
しかし、請求項6に記載の空気調和機では、警告部が人体に悪影響を及ぼす気体の存在を知らせるように警告を発することができ、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができるようになる。このため、周囲の人々が人体に悪影響を及ぼす気体に対して対処することが可能となり、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0020】
請求項7に係る空気調和機は、廃棄物置き場に設置される空気調和機であって、検知部と、空調制御部とを備えている。検知部は、人体に悪影響を及ぼす気体の検知を行う。そして、空調制御部は、検知部が人体に悪影響を及ぼす気体を検知した結果に基づいて空調制御を行う。ここでの空調制御は、人体に悪影響を及ぼす気体を低減させる制御である。ここでの人体に悪影響を及ぼす気体としては、人体に直接的に悪影響を及ぼすようなフッ素、メタンガスやダイオキシン等だけではなく、その気体が発生することによって地球環境が破壊される結果として人体に悪影響があるようなオゾン等の気体をも含むものとする。特に、ダイオキシンなどは、一般に大気中濃度が微量で急性影響は見られないものの、長期的にわたって蓄積されることによる健康影響が懸念されるものである。
【0021】
廃棄物置き場においては、常に人体に無害な廃棄物が廃棄されているとは限らず、人体に悪影響を及ぼす気体が発生する恐れがあるものが廃棄されることも起こりうる。また、廃棄物自体には特に人体に悪影響を及ぼす成分が含まれていない場合であっても、廃棄された様々な廃棄物が互いに反応し合うことによって、人体に悪影響を及ぼす恐れがある気体が発生するということも起こりうる。
【0022】
しかし、請求項7に記載の空気調和機では、空調制御部は、検知部が人体に悪影響を及ぼす気体を検知した際に、人体に悪影響を及ぼす気体を低減させる空調制御を行う。このため、廃棄物置き場において人体に悪影響を及ぼす気体が発生した場合であっても、その気体を低減させる空調制御が行われるため、人体に悪影響を及ぼす気体が存在している廃棄物置き場の環境を改善することが可能となる。したがって、廃棄物置き場において人体に悪影響を及ぼす気体が発生した場合であっても、周囲の人々が対処する必要性を削減させることができるようになる。
【0023】
請求項8に係る空気調和機は、請求項7に記載の空気調和機であって、空調制御部は、少なくとも廃棄物置き場における臭気成分もしくは有害成分を低減させる空気清浄制御と、湿度を調整する湿度制御と、温度を調整する温度制御とのうちいずれか1つの制御を行う。ここでの、臭気成分もしくは有害成分を低減させる空気清浄制御としては、例えば、廃棄物置き場における臭気・有害成分を減少させる制御や、臭気・有害成分を他の人体に悪影響の無い成分に変化させる制御、廃棄物置き場の換気を行うという換気制御等も含まれる。
【0024】
ここでは、空気清浄制御と、湿度制御と、温度制御とのうちいずれか1つの制御を行うことができる。これにより、空気清浄制御の場合には廃棄物置き場における臭気成分もしくは有害成分を低減させることで、湿度制御の場合には廃棄物置き場における湿度を調整することで、温度制御の場合には廃棄物置き場における温度を調整することで、それぞれ廃棄物置き場における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0025】
請求項9に係る廃棄物収容庫は、ケーシングと、空気調和機とを備えている。ケーシングは、内部に廃棄物を収容するための内部空間を有している。空気調和機は、このようなケーシングに設けられ、廃棄物の種類に応じてケーシングの内部空間の空調制御を行う。ここで、ケーシングに設けられるというのは、空気調和機がケーシングの内部に設けられる場合とケーシングの外部に設けられる場合との両方を含み、ケーシングの内部空間とケーシングの外部の空間とにまたがるようにして設けられている場合も含まれる。
【0026】
従来から廃棄物置き場として用いられている密閉型のゴミ収容庫においては、例えば、生ゴミ等の廃棄物から生ずる腐敗臭によってゴミ収容庫の内部環境が劣悪となることが多い。この場合において、密閉型のゴミ収容庫に廃棄物を廃棄しようとする人間は、ゴミ収容庫の蓋を開ける際に、内部に溜まっていた異臭・悪臭・有害成分等に見舞われてしまうことになる。また、各家庭から排出される廃棄物は、生ゴミに限られずに多種多様であり、密閉型のゴミ収容庫において生ずる異臭・悪臭も様々な種類が発生することになる。
【0027】
しかし、請求項9に記載の廃棄物収容庫では、廃棄物が収容された内部空間に空気調和機が設けられており、その空気調和機が廃棄物の種類に応じた空調制御を行う。このため、各廃棄物から生ずる異臭・悪臭・有害成分等について廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことにより効果的な空調制御が可能となり、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0028】
例えば、廃棄された廃棄物は湿度が高い場合に異臭・悪臭が発生しやすくなる性質の廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、単に廃棄物置き場の脱臭制御を行うだけではなく、さらに除湿制御をも行うことでより効率的に廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができる。また、廃棄された廃棄物は温度が高い場合に異臭・悪臭が発生しやすくなる性質の廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、廃棄物置き場の温度を下げる冷房運転制御を行うことができる。さらに、異臭・悪臭が強い廃棄物やその異臭・悪臭が残りやすい廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、廃棄物置き場の臭気成分を削減する脱臭運転制御をメインにして空調制御を行う。ここでは、以上のようにして、廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになる。
【0029】
請求項10に係る廃棄物収容庫は、請求項9に記載の廃棄物収容庫であって、ケーシングは、開閉可能な開閉部材を有している。この開閉部材は、空気調和機と接続されており、開閉部材の開閉を感知する開閉センサを有している。ここでの開閉部材としては、廃棄物収容庫に設けられる扉やドアや蓋等である。
ここでは、空気調和機は、開閉部材の開閉センサと連動しており、開閉部材の開閉状態を感知することができる。これにより、空気調和機が廃棄物収容庫の開閉部材の閉め忘れを認識できるようになり、開閉部材の閉め忘れを警告したり自動的に開閉部材を閉めたりする制御を行うことができるようになるため、廃棄物収容庫の開閉部材の閉め忘れ抑制することができるようになる。したがって、廃棄物収容庫において生ずる異臭・悪臭・有害成分等が外部へ漏れ出すことを抑えながら、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0030】
ここで、空気調和機が行う開閉部材の閉め忘れを抑制させる制御の態様としては、一定時間開閉部材が開いた状態が続いた場合に空気調和機が警報を発する制御を行う場合や、一定時間開閉部材が開いた状態が続いた場合に空気調和機が開閉部材を自動的に閉める制御を行う場合等がある。
請求項11に係る廃棄物収容庫は、ケーシングと、空気調和機とを備えている。ケーシングは、内部に廃棄物を収容するための内部空間を有し、廃棄物の収集スケジュールに基づいて廃棄物が収集されるように管理される。空気調和機は、ケーシングに設けられ、廃棄物の収集スケジュールに基づいて内部空間の空調制御を行う。ここで、ケーシングに設けられるというのは、空気調和機がケーシングの内部に設けられる場合とケーシングの外部に設けられる場合との両方を含み、ケーシングの内部空間とケーシングの外部の空間とにまたがるようにして設けられている場合も含まれる。
【0031】
ここでは、廃棄物の収集が行われる廃棄物の収集スケジュールに応じて、ケーシングの内部空間を空調制御することができ、これにより収集スケジュールの時間帯に沿って空調制御を行うことができるようになる。このため、廃棄物収容庫における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
例えば、生ゴミの収集が行われる収集スケジュールの日時については、収集が行われる時間帯まではその生ゴミに対して脱臭・除湿の空調運転を行い、収集が行われた後には空調運転を弱めたり停止したりする制御を行う等することで、省エネルギーで効率的な空調制御を実現することができるようになる。また、廃棄物の収集スケジュールにおいて廃棄物が収集される間隔が長い場合には、長期間放置される廃棄物に対して異臭・悪臭・有害成分等が発生している間は空調運転を行い、これらが発生しなくなったら空調運転を停止して収集される時期を待つ等の最適な空調制御を設定することもできるようになる。
【0032】
請求項12に係る廃棄物収容庫は、ケーシングと、空気調和機とを備えている。ケーシングは、廃棄物を収容するための内部空間を有している。空気調和機は、内部空間における人体に悪影響を及ぼす気体を検知する検知部を有しており、検知部が人体に悪影響を及ぼす気体を検知した際に警告を行う。ここでの人体に悪影響を及ぼす気体としては、人体に直接的に悪影響を及ぼすようなフッ素、メタンガスやダイオキシン等だけではなく、その気体が発生することによって地球環境が破壊される結果として人体に悪影響があるようなオゾン等の気体をも含むものとする。特に、ダイオキシンなどは、一般に大気中濃度が微量で急性影響は見られないものの、長期的にわたって蓄積されることによる健康影響が懸念されるものである。
【0033】
廃棄物収容庫においては、常に人体に無害な廃棄物が廃棄されているとは限らず、人体に悪影響を及ぼす気体が発生する恐れがあるものが廃棄されることも起こりうる。また、廃棄物自体には特に人体に悪影響を及ぼす成分が含まれていない場合であっても、廃棄された様々な廃棄物が互いに反応し合うことによって、人体に悪影響を及ぼす恐れがある気体が発生するということも起こりうる。
【0034】
しかし、請求項12に記載の廃棄物収容庫では、空気調和機が人体に悪影響を及ぼす気体の存在を知らせるように警告を発することにより、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができるようになる。このため、周囲の人々が人体に悪影響を及ぼす気体に対して対処することが可能となり、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るゴミ収集庫1の概略図を図1に、ゴミ収集庫1のブロック図を図2にそれぞれ示す。
ここに示すゴミ収集庫1は、マンション等の集合住宅の屋外に設置され、定められた収集スケジュールSに従ってゴミ収集車輌等により定期的にゴミ30の分別回収が行われるものである。このゴミ収集庫1には、上記収集スケジュールSに従って近隣の住人によって分別廃棄されたゴミ30が集められる。
【0036】
そして、このゴミ収集庫1には、ゴミ収集庫1の内部環境を調和するための空気調和機5が設けられており、この空気調和機5によってゴミ収集庫1の内部空間SIの空調制御が行われている。このように第1実施形態に係るゴミ収集庫1は、ゴミ30から生ずる異臭・悪臭・有害成分等によってゴミ収集庫1の内部空間SIおよびその周囲の環境が劣悪になることを抑え、また、その環境の改善を図るというものである。
【0037】
以下、図1及び図2を参照しながら、各構成について詳細に説明する。
<ゴミ収集庫の構成>
ゴミ収集庫1は、ケーシング2と、扉3と、開閉センサ4と、空気調和機5とから構成されている。
ケーシング2は、内部にゴミ30を廃棄するためのスペースである内部空間SIを有している。この内部空間SIは、ケーシング2外部の外部空間SOとは隔離されるようにして設けられている。そして、廃棄されたゴミ30から生ずる異臭・悪臭・有害成分等は、この内部空間SIにおいて充満していく。
【0038】
扉3は、開閉自在な扉であって、ケーシング2の内部空間SIにゴミ30を投入する際に開閉させる扉である。通常、この扉3が閉められている状態では、ケーシング2の内部空間SIは、ほぼ密閉状態となっている。
開閉センサ4は、扉3に設けられ、扉3の開閉状態の検知を行う。また、この開閉センサ4は、室内機6の制御部61を通じて開閉通知部69と接続されており、開閉通知部69に対して扉3の開閉状態を伝えることができるようになっている。
【0039】
空気調和機5は、内部空間SIに充満した異臭・悪臭・有害成分の低減・除去する空調制御を行う。以下、空気調和機5について詳細に説明する。
〔空気調和機の構成〕
空気調和機5は、ケーシング2の内部に設けられ室内機6と、室内機6と冷媒配管8によって接続されておりケーシング2の外部に設置される室外機7と、空気調和機5の運転制御の命令を入力できるコントローラ9とから構成されている。そして、空気調和機5は、これらによって内部空間SIに充満した異臭・悪臭・有害成分の低減・除去する空調制御を行う。
【0040】
(室内機について)
室内機6は、制御部61と、ゴミセンサ62と、有害検知部67と、有害警告部68と、開閉通知部69とから構成されている。
ゴミセンサ62は、ゴミ30の種類を特定するために必要な情報を取得することができる複数のセンサ群からなり、内部空間SIにおけるゴミ30から生ずる臭気成分(気体成分)や、内部空間SIの湿度や温度を測定するセンサ等からなるものである。また、この他にも光センサ等のように、内部空間SIの空気中に光を照射して、空気中に含まれる煙・ホコリ・その他の粒子によって乱反射させ、この乱反射した光のうち受光素子に到達した光量を検出等することによって情報を得て、ゴミの種類の判別に用いることができるものをも含んでいる。
【0041】
制御部61は、ゴミ判別部63と、運転制御部65とからなっている。
ゴミ判別部63は、ゴミセンサ62と接続されており、ゴミセンサ62が感知した臭気成分や湿度・温度等の情報をゴミセンサ62から受信する。そして、ゴミ判別部63は、ゴミセンサ62から受信した情報に基づいて、ゴミ収集庫1に廃棄されているゴミの種類を判別する。具体的には、ゴミ判別部63には、データベースとして代表的なゴミから生ずる臭気成分等の情報が備えられており、ゴミセンサ62から得られた情報をこのデータベースと比較することによってゴミ30の種類を定める。なお、ここでのゴミ判別部63では、臭気の強さのレベルを認識することも可能であり、人間が不快に感じる程度の臭気レベルを閾値として設定することにより、この閾値に達しない臭気レベルの場合には特に空調制御を要しないという制御を行うこともできる。
【0042】
運転制御部65は、ゴミ判別部63の判別結果に基づいてもしくは後述するコントローラ9からの制御命令に基づいて、脱臭制御65a、換気制御65b、除湿制御65c、冷房制御65d等の各種運転制御モードによって内部空間SIの空調運転制御を行う。なお、上記ゴミ判別部63によって臭気レベルが閾値に達しないと判別された場合には、特に空調制御を要しない常置亜であるため、運転制御部65は、空調運転制御は行わない。さらに、運転制御部65は、有害検知部67が有害気体を検知した際において、制御部61によってその有害な気体が除去可能な気体であると判断された場合には、その気体を低減する制御を行う。
【0043】
脱臭制御65aは、内部空間SIの臭気成分を低減させる運転制御であり、オゾン噴射方式による脱臭及び除菌・殺菌が行われる。また、脱臭方法については、この他にも活性炭方式による脱臭や、光脱臭触媒を用いた脱臭等であってもよい。なお、光脱臭触媒の場合には、分解力の劣化を抑えながらの脱臭制御が可能となる。例えば、異臭・悪臭が強い種類のゴミ30やその異臭・悪臭が残りやすい種類のゴミ30であるとゴミ判別部63に判別された場合には、運転制御部65は、ゴミ収集庫1の臭気成分を削減する脱臭制御65aをメインにして空調制御を行う。
【0044】
換気制御65bは、内部空間SIの空気を外部空間SOに放出させて、外部空間SOの空気を内部空間SIに取り込むという運転制御である。なお、換気制御65bは、ゴミ判別部63によって人体にさほど悪影響が無いような異臭・悪臭等に対して行われる。また、ゴミ30の種類によっては、ゴミ収集庫1を密閉状態にすることによりかえって大量の異臭・悪臭・有害成分等の発生を促すことになるようなものもあるが、換気制御はこのような場合に有効な空調制御の手段となる。また、例えば、ゴミ30が異臭・悪臭はあまり生じていないが水分を多く含んだ状態となっているため、ゴミ収集の際に取り扱いにくいというような問題がある場合に、この換気制御65bによって換気によるゴミ30の乾燥化を図ることができる。この場合には、室内機6に設けられたファン(図示せず)の回転させることにより換気を行うだけでよいので、除湿制御65cを行う場合と比べて省エネ制御を行うことができ、コスト安となる。
【0045】
除湿制御65cは、内部空間SIの水分を吸収してドレン(図示せず)を通じて外部に放出することにより内部空間SIの湿度を低減させる運転制御である。例えば、廃棄されたゴミ30は湿度が高い場合に異臭・悪臭・有害成分等を発生しやすくなる性質のゴミ30であるとゴミ判別部63に判別された場合には、空気調和機5が、除湿制御65cを行うことによって、これらの成分の発生を有効に抑えることができる。
【0046】
冷房制御65dは、内部空間SIの温度を低く保つ運転制御である。例えば、廃棄されたゴミ30は高温時に異臭・悪臭・有害成分等を発生しやすくなる性質のゴミ30であるとゴミ判別部63に判別された場合には、内部空間SIの温度を一定の温度以上に上げないように冷房制御65dを行うことによって、臭気成分の発生を有効に抑えることができる。
【0047】
また、運転制御部65は、これらの運転制御の強弱をコントロールして、さらには各運転制御モードを組み合わせて運転させることも可能である。例えば、内部空間SIに存在している臭気成分としてメタンガスが少量であり、ゴミ判別部63の判別結果によって内部空間SIに廃棄されたゴミ30が水分を多く含んだ生ゴミであると判断された場合には、運転制御部65は、脱臭制御65aを弱く運転させて、除湿制御65cを強く運転させる等によって、無駄なエネルギーを使わないでゴミ30の性質に対応したより効率的な空調制御を行うことができる。また、生ゴミなどが廃棄された場合には、夏場等でゴミ収集庫1内の温度・湿度が高い時にはその腐敗が進行しやすいため空調制御の運転を強める制御を行い、冬場等でゴミ収集庫1内の温度・湿度が低い時にはその腐敗は進行しにくいため空調制御の運転を弱める制御を行う等、季節等に応じた制御を行うことができる。
【0048】
有害検知部67は、制御部61を通じて有害警告部68と接続されており、ゴミ30から生ずるあらかじめ定められた有害な気体成分を検知することができる複数のセンサ群からなっている。有害検知部67は、直接的に人体に悪影響を及ぼすようなフッ素、ダイオキシン等だけではなく、その気体が発生することによって地球環境が破壊される結果として人体に悪影響を及ぼすようなオゾン等の気体をも検知することができる。有害検知部67が上記気体を検知した際において、制御部61によってその有害な気体が除去可能な気体であると判断された場合には、運転制御部65がその気体を低減する制御を行い、除去不可能な有害成分であると判断された場合には、制御部61を通じて有害警告部68に通知される。
【0049】
有害警告部68は、上記除去不可能な有害成分であると判断された気体の発生の通知を受けた場合に、「ブーブーブー」と警告音を発生して、周囲の人間に危険を知らせる。周囲の人間は、この警告音を聞くことによって、ゴミ収集庫1の管理会社等に対して連絡を取るなどの対応を取ることができる。
開閉通知部69は、制御部61を通じてゴミ収容庫1の扉3に設けられた開閉センサ4と接続されており、扉3の開閉時間の測定ができるタイマー69aを有している。ゴミ収容庫1の扉3は人間がゴミ収容庫1にゴミ30を廃棄する際に開閉する扉であるが、人間がゴミ30を廃棄するために扉3を開けた後そのまま扉3を開けたままの状態にしていると、開閉センサ4から開閉通知部69に対して信号が送られる。これにより、タイマー69は、開閉センサ4からの信号を受信している間、扉3が開いたままの状態になっている経過時間を測定を行う。そして、タイマー69aが5秒間以上継続して開閉センサ4からの信号を受信した場合に、開閉通知部69は、「ピッピッピ」と通知音を発して、扉3の閉め忘れを人間に対して知らせる。
【0050】
(室外機について)
室外機7は、冷媒を移動させるための冷媒配管8を介して室内機6と接続され、外部空間SOに配置されている。なお、除湿制御65cを行った場合に生ずる水分をゴミ収集庫1外部に排出するためのドレン(図示せず)が、この冷媒配管8に沿うようにして設けられている。
【0051】
(コントローラについて)
コントローラ9は、表示部92と、空調制御情報入力部93とを有している。
表示部92は、空気調和機5の運転状態と、判別されたゴミの種類との表示を行う。具体的には、図3に示すように、空気調和機5のゴミ30の種類に基づく運転状態の情報として、運転制御モードや、設定温度、運転の強弱レベル等が表示され、判別されたゴミの種類の情報として、ゴミ判別部63による判別結果と、その判別されたゴミ30の種類に基づいた運転制御のモードとが対応付けられて表示される。
【0052】
空調制御情報入力部93は、空気調和機5の運転制御を変更することができる。具体的には、脱臭制御65a、換気制御65b、除湿制御65c、冷房制御65d等の各種運転制御モードを変更したり、設定温度を変更したり、運転を強めたり弱めたりすることができるようになっている。
〔第1実施形態におけるゴミ収集庫の特徴〕
(1)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、空気調和機5は、運転制御部65によってゴミ30の種類に応じた空調制御を行うことができるようになり、各ゴミ30から生ずる異臭・悪臭・有害成分等について各ゴミ30の種類に応じた効果的な空調制御を行うことができる。したがって、ゴミ収集庫1における環境の不具合を改善することが可能となる。これによって、ゴミ収容庫1にゴミ30を廃棄しようとして扉3を開けた場合に異臭・悪臭等に見舞われてしまうことや、異臭・悪臭がゴミ収集庫1の周囲に飛散してしまうこと等を抑制することができる。
【0053】
例えば、廃棄されたゴミ30が生ゴミである場合には、空気調和機5が脱臭制御65a及び除湿制御65cを行うことによって、水分を取り除くことにより生ゴミの腐敗の進行を抑制しながら、臭気成分の発生を効果的に抑えることができる。
(2)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、空気調和機5は、運転制御部65によってゴミ30の種類に応じた空調制御を行うことができるため、ゴミ30の種類に応じて運転時間や運転強度を対応するように変化させることができる。このため、不必要な空調制御や過剰な運転を抑制することができ、経済的である。
【0054】
(3)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、空気調和機5は、ゴミセンサ62によって廃棄されたゴミ30の種類を自ら検知することができるため、人間がゴミ30の種類等のデータを空気調和機5に対して1つ1つ入力する等の作業を行う必要が無くなる。
【0055】
(4)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、運転制御部65に接続されたコントローラ9において、表示部92と、空調制御情報入力部93とを兼用させている。このため、表示部92において、ゴミ30の種類及びそのゴミの種類に対応して行われている運転制御モードの表示を視認することができる。したがって、これらの事項を視認しながら、空調制御情報入力部93から空気調和機5の運転制御にさらに変更を加えることにより微調整できるため、空調制御における利便性が向上される。例えば、他の更なる運転制御モードを同時起動させたり、設定温度を変更したり、運転を強めたり弱めたりする等の微調整を行うことができる。
【0056】
(5)
ゴミ収集庫1においては、人体に無害なゴミ30ばかりが廃棄されているとは限らず、人体に有害な成分を発生させる恐れのあるゴミ30が廃棄されていることもある。また、ゴミ30自体には特に人体に有害な成分が含まれていないという場合であっても、廃棄された様々なゴミ30が互いに反応し合うことによって、人体に有害な気体が新たに発生するということも起こりうる。
【0057】
しかし、上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、室内機6に設けられた有害警告部68が、人体に有害な気体の存在を知らせるように警告を発するため、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができる。そして、周囲の人々がその有害な気体に対して対処することが可能となる。なお、有害検知部67が検知した気体が無害化できる気体の場合には、空気調和機5の運転制御部65によってその有害な気体を低減させる。このため、ゴミ収集庫1において人体に有害な気体が発生した場合であっても、無害化できる気体の場合には周囲の人々が対処する必要が無くなる。
【0058】
(6)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、室内機6の制御部61に接続された開閉通知部69が、扉3の閉め忘れを警告によって知らせることができる。このためゴミを廃棄した人間に、扉3の閉め忘れを気付かせることができる。したがって、ゴミ収集庫1において生ずる異臭・悪臭・有害成分等がゴミ収集庫1の外部へ漏れ出して、周囲の環境が劣悪化することを抑えることができる。
【0059】
〔変形例〕
(A)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、室内機6と室外機7とが分離したセパレート型の空気調和機5を採用している。しかし、室内機と室外機が一体化したウィンド型の空気調和機であっても上記第1実施形態における効果と同様の効果を得ることができる。
【0060】
(B)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、空気調和機5に設けられた開閉通知部69がゴミ収集庫1の扉3の閉め忘れを警報によって知らせることによって扉3が開いたままになる状態を防いでいる。しかし、扉3の開閉部分に、制御部61と接続されて扉3を自動的に閉鎖できる装置を設ける等して、扉3が開いたままの状態となって開閉センサ4からの信号を開閉通知部69が5秒以上受信した場合に、制御部61が、上記装置を作動させることによって自動的に扉3を閉じるような制御を行うようにすることもできる。
【0061】
(C)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、ゴミセンサ62と有害検知部67とは、室内機6においてそれぞれ別個に設けられている。しかし、ゴミセンサ62と有害検知部67とは、ゴミ30から生じた気体成分を判別するための手段と、ゴミ30から生じた有害成分等を検知するための手段との両方を備えた1つのセンサとしてもよい。
【0062】
(D)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、室内機6の運転制御部65とコントローラ9との間の通信は、有線を介して行われている。しかし、ここでの通信は、近距離無線や公衆回線を介しての通信であってもよい。
(E)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、ゴミセンサ62とゴミ判別部63とによってゴミ30の種類が判別され、運転制御部65は、上記判別の結果に基づいて空調制御を行っている。しかし、上記ゴミセンサ62とゴミ判別部63のような装置を設けない場合であっても、コントローラ9にゴミ種類情報入力部等を設けて、ゴミ30を廃棄した人間が、そのゴミ種類情報入力部から自分が廃棄するゴミ30の種類を入力するような構成にしてもよい。この場合であっても、コントローラ9から室内機6の制御部61へと信号が送られるため、上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1と同様に、各ゴミ30の種類に応じた効果的な空調制御を行うことができるようになる。
【0063】
(F)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、ゴミセンサ62とゴミ判別部63とによってゴミ30の種類の判別が行われている。この第1実施形態におけるゴミセンサ62は、内部空間SIの状態を臭気成分、温度、湿度等を測定するものであり、ゴミ判別部63は、代表的なゴミから生ずる臭気成分等の情報のデータベースを参照して廃棄されたゴミ30の種類を特定している。
【0064】
しかし、利用者が、ゴミ30に対して、廃棄する前に、ゴミ30の種類毎に定められたIDを有する無線タグ等の非接触ICカードを張り付けるようにしてもよい。この場合には、この非接触ICカードのIDを読み取ることができるゴミセンサ等をゴミ収集庫1のケーシング2に設ける等の構成となる。そして、利用者に対して、廃棄する前に自ら分別したゴミ30に非接触ICカードを張り付けることを義務化することによって、ゴミ収集庫1のゴミ判別部63では、利用者がゴミ30を廃棄する毎に、ゴミ30の種類や量を判別していくことができるようになる。この場合であっても、上記第1実施形態のゴミ収集庫1におけるゴミ30の種類に応じた空調制御と同様な効果的な空調制御を行うことができるようになる。
【0065】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係るゴミ収集庫1のブロック図を図4に示す。
第2実施形態のゴミ収集庫1においては、第1実施形態のゴミ収集庫1とほぼ同様であるが、第1実施形態のゴミ収集庫1に設けられているゴミセンサ62の代わりにコントローラ9においてスケジュール情報入力部91を設けており、ゴミ判別部63の代わりに室内機6の制御部61においてスケジュール認識部64を設けている。
【0066】
第2実施形態のゴミ収集庫1においては、コントローラ9のスケジュール情報入力部91から、ゴミ30の回収についての収集スケジュールSの情報を入力することができる。ここでの、収集スケジュールSの情報の入力作業は、コントローラ9のスケジュール情報入力部91から、ボタン等によって入力する。なお、この他にも収集スケジュールSの情報が記憶されているフレキシブルディスク等を用いて入力してもよく、公衆回線を介することによりまたは無線により収集スケジュールSの情報を入力できるものであってもよい。このようにして収集スケジュールSの情報が入力されると、コントローラ9の表示部92においては、図5に示すように、空気調和機5の運転状態と、ゴミ30の収集スケジュールSの情報との表示が行われる。ここでは、空気調和機5のゴミ30の種類に基づく空調運転の情報として、運転制御モードや、設定温度、運転の強弱等が表示され、ゴミ30の収集スケジュールSの情報として、ゴミ30の種類とそのゴミ30が収集される曜日・時間とが対応付けられて表示される。
【0067】
また、スケジュール情報入力部91から入力された収集スケジュールSの情報は、制御部61におけるスケジュール認識部64が認識する。これによって、運転制御部65が、収集スケジュールSに応じた空調制御を行うことができるようになる。
第2実施形態におけるゴミ収集庫1についての他の構成は、第1実施形態におけるゴミ収集庫1の構成とほぼ同様である。
【0068】
〔第2実施形態におけるゴミ収集庫の特徴〕
(1)
上記第2実施形態におけるゴミ収集庫1では、ゴミ30の収集スケジュールSに応じたゴミ収集庫1の空調制御を行うことができるため、ゴミ30の収集スケジュールSの時間帯に沿った空調制御を行うことができるようになる。このため、ゴミ収集庫1における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
【0069】
例えば、ゴミ収集庫1に廃棄されているゴミ30の量はゴミ30の収集スケジュールSによる回収直前の時間帯が最も多くなるため、この時間帯には空気調和機5の運転を強める制御を行うようにすることができる。また、ゴミ30の回収後の時間帯は、ゴミ収集庫1に廃棄されているゴミ30が無くなるもしくは少なくなるため、空調制御の運転を停止したり弱めたりする制御を行うとうにすることができる。これにより、無駄な空気調和機5の運転を省くことができるため、省エネルギーで効率的な空調制御を実現することができるようになる。また、ゴミ30の収集スケジュールSにおいてゴミ30の収集が行われる間隔が長い場合には、長期間放置されるゴミ30に対して異臭・悪臭・有害成分等が発生している間は空調運転を行って、これらが発生しなくなったら空調運転を停止し、ごみ30が収集される時期を待つ等の最適な空調制御を行うこともできるようになる。
【0070】
(2)
上記第2実施形態におけるゴミ収集庫1では、運転制御部65に接続された1つのコントローラ9において、運転制御部65に対して制御命令を入力可能な空調制御情報入力部93と、ゴミ30の収集スケジュールSの表示が可能な表示部92とを兼用させることができる。これにより、コントローラ9の表示部92に表示されるゴミ30の収集スケジュールSを確認しながら、そのコントローラ9の空調制御情報入力部93を用いて空気調和機5に対して制御命令を入力することができるようになる等、空調制御情報入力部93から運転制御の微調整ができるため、空調制御における利便性が向上される。
【0071】
(3)
また、上記第2実施形態におけるゴミ収集庫1では、コントローラ9において設けられているスケジュール情報入力部91からゴミ30の収集スケジュールSの情報を入力することができ、且つ、空調制御情報入力部93から空気調和機5に対して制御命令をも入力することができる。このため、ゴミ30の収集スケジュールSの情報の入力と、制御命令の入力との両方の情報の入力を、1つのコントローラ9を用いて行うことができるようになる。
【0072】
〔変形例〕
上記第2実施形態におけるゴミ収集庫1では、運転制御部65とコントローラ9との間の通信は、有線を介して行われている。しかし、図6に示すように、ここでの通信は、近距離無線や公衆回線を介しての通信であってもよい。
また、上記第2実施形態においては、ゴミの収集スケジュールSの情報についてコントローラ9からボタン入力する等して入力を行っている。しかし、図6に示すように、ゴミ30の収集スケジュールSの情報についても、ゴミ30の収集の統括管理を行っている情報管理センタ100のような所から公衆回線を介して得るようにしてもよい。
【0073】
【発明の効果】
請求項1に係る空気調和機では、廃棄された廃棄物の種類が判別部によって判別され、空調制御部が判別部の判別結果に基づいて空調制御を行う。このため、廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになり、各廃棄物から生ずる異臭・悪臭・有害成分等についての効果的な空調制御を行うことが可能となり、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0074】
請求項2に係る空気調和機では、空気調和機は、廃棄される廃棄物の種類を自分で検知することができ、人間が廃棄物の種類のデータを空気調和機に対して入力する等の作業を行わなくても廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになる。
請求項3に係る空気調和機では、廃棄物の収集が行われる廃棄物の収集スケジュールに応じて、廃棄物置き場の空調制御を行うことができ、これにより収集スケジュールの時間帯に沿って空調制御を行うことができるようになる。このため、廃棄物置き場における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
【0075】
請求項4に係る空気調和機では、空気調和機の空調制御部に対して制御命令を入力できるコントローラにおいて、廃棄物の収集スケジュールの表示が可能な掲示板を兼用することができる。これにより、廃棄物置き場に設けられた空気調和機の利便性を向上させることができるようになる。
請求項5に係る空気調和機では、空気調和機に対する制御命令の入力が可能なコントローラにおいて、廃棄物の収集スケジュール情報の入力をも行うことが可能となる。このため、制御命令の入力と廃棄物の収集スケジュール情報の入力との両方の情報の入力を、1つのコントローラを用いて行うことができるようになる。
【0076】
請求項6に係る空気調和機では、警告部が人体に悪影響を及ぼす気体の存在を知らせるように警告を発することができ、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができるようになる。このため、周囲の人々が人体に悪影響を及ぼす気体に対して対処することが可能となり、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0077】
請求項7に係る空気調和機では、廃棄物置き場において人体に悪影響を及ぼす気体が発生した場合であっても、その気体を低減させる空調制御が行われるため、人体に悪影響を及ぼす気体が存在している廃棄物置き場の環境を改善することが可能となる。したがって、廃棄物置き場において人体に悪影響を及ぼす気体が発生した場合であっても、周囲の人々が対処する必要性を削減させることができるようになる。
【0078】
請求項8に係る空気調和機では、空気清浄制御の場合には廃棄物置き場における臭気成分もしくは有害成分を低減させることで、湿度制御の場合には廃棄物置き場における湿度を調整することで、温度制御の場合には廃棄物置き場における温度を調整することで、それぞれ廃棄物置き場における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0079】
請求項9に係る廃棄物収容庫では、廃棄物が収容された内部空間に空気調和機が設けられており、その空気調和機が廃棄物の種類に応じた空調制御を行う。このため、各廃棄物から生ずる異臭・悪臭・有害成分等について廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことにより効果的な空調制御が可能となり、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0080】
請求項10に係る廃棄物収容庫では、空気調和機が廃棄物収容庫の開閉部材の閉め忘れを認識できるようになり、開閉部材の閉め忘れを警告したり自動的に開閉部材を閉めたりする制御を行うことができるようになるため、廃棄物収容庫の開閉部材の閉め忘れ抑制することができるようになる。したがって、廃棄物収容庫において生ずる異臭・悪臭・有害成分等が外部へ漏れ出すことを抑えながら、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0081】
請求項11に係る廃棄物収容庫では、廃棄物の収集が行われる廃棄物の収集スケジュールに応じて、ケーシングの内部空間を空調制御することができ、これにより収集スケジュールの時間帯に沿って空調制御を行うことができるようになる。このため、廃棄物置き場における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
【0082】
請求項12に係る廃棄物収容庫では、空気調和機が人体に悪影響を及ぼす気体の存在を知らせるように警告を発することにより、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができるようになる。このため、周囲の人々が人体に悪影響を及ぼす気体に対して対処することが可能となり、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるゴミ収集庫の概略図。
【図2】本発明の第1実施形態におけるゴミ収集庫のブロック図。
【図3】本発明の第1実施形態における表示部の説明図。
【図4】本発明の第2実施形態におけるゴミ収集庫のブロック図。
【図5】本発明の第2実施形態における表示部の説明図。
【図6】ゴミの収集スケジュール情報を取得するゴミ収集庫の説明図。
【符号の説明】
1 廃棄物置き場、廃棄物収容庫(ゴミ収容庫)
2 ケーシング
3 開閉部材(扉)
4 開閉センサ
5 空気調和機
9 コントローラ
30 廃棄物(ゴミ)
62 廃棄物センサ(ゴミセンサ)
63 判別部(ゴミ判別部)
64 スケジュール認識部
65 空調制御部(運転制御部)
65a、65b 空気清浄制御(脱臭制御、換気制御)
65c 湿度制御
65d 温度制御
67 検知部(有害検知部)
68 警告部(有害警告部)
91 スケジュール情報入力部
92 表示部
93 空調制御情報入力部
S 収集スケジュール
SI 内部空間
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機および廃棄物収容庫、特に、廃棄物置き場に設置される空気調和機および廃棄物収容庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
日常生活において日々排出される生ゴミや可燃ゴミ等の廃棄物は、様々な種類が存在し、その量も膨大なものである。このため、環境規制が高まる現代においては、廃棄物の取り扱いが重要な問題となっている。これに対して、従来のゴミ置き場としては、電柱等の下にそのままゴミ袋を放置する等の形態のものがある。しかし、電柱等の下にそのまま放置するだけでは、猫やカラスなどの動物によって、ゴミ袋が破られ、食い散らかされるという問題が生ずる。また、上記動物による食い散らかし等を防ぐ目的で、簡易な金網小屋型のゴミ置き場を設けている場合もある。しかし、この金網小屋型の場合においても、廃棄物から生ずる異臭・悪臭を周囲にまき散らす恐れがあり、ゴミ置き場近隣の住民にとって深刻な問題となっている。
【0003】
ところで、近年は、例えば、以下の特許文献1に示されているように、廃棄物から生ずる異臭・悪臭の周囲への飛散を抑えるための密閉型のゴミ収容庫が設置されるようになっている。この密閉型のゴミ収容庫は、廃棄物を中に投入する際においてのみその蓋を開閉するものであり、廃棄物投入時以外の時には廃棄物が内部に収容された状態で蓋によって密閉されているというものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−237702号公報 (第1−3頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような密閉型のゴミ収容庫においても、ゴミ収容庫の内部環境は劣悪なものとなりがちであり、特に夏場における生ゴミ等から生ずる腐敗臭によってその内部環境は劣悪なものとなることが多い。この場合において、密閉型のゴミ収容庫に廃棄物を廃棄しようとする人間は、ゴミ収容庫の蓋を開ける際に、内部に溜まっていた異臭・悪臭に見舞われてしまうことになる。なお、密閉型のゴミ収容庫に換気扇を設けたとしても、異臭・悪臭を周囲へ飛散することになってしまうだけであり、異臭・悪臭に見舞われてしまうという問題は何ら解決されない。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができる空気調和機および廃棄物収容庫を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る空気調和機は、廃棄物置き場に設置される空気調和機であって、判別部と、空調制御部とを備えている。判別部は、廃棄物置き場に廃棄された廃棄物の種類を判別する。空調制御部は、判別部の判別結果に基づいて空調制御を行う。
【0008】
従来から廃棄物置き場として用いられている密閉型のゴミ収容庫においては、例えば、生ゴミ等の廃棄物から生ずる腐敗臭によってゴミ収容庫の内部環境が劣悪となることが多い。この場合において、密閉型のゴミ収容庫に廃棄物を廃棄しようとする人間は、ゴミ収容庫の蓋を開ける際に、内部に溜まっていた異臭・悪臭・有害成分等に見舞われてしまうことになる。また、各家庭から排出される廃棄物は、生ゴミに限られずに多種多様であり、密閉型のゴミ収容庫において生ずる異臭・悪臭も様々な種類が発生することになる。
【0009】
しかし、請求項1に記載の空気調和機では、廃棄された廃棄物の種類が判別部によって判別され、空調制御部が判別部の判別結果に基づいて空調制御を行う。このため、廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになり、各廃棄物から生ずる異臭・悪臭・有害成分等についての効果的な空調制御を行うことが可能となり、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0010】
例えば、廃棄された廃棄物は湿度が高い場合に異臭・悪臭が発生しやすくなる性質の廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、単に廃棄物置き場の脱臭制御を行うだけではなく、さらに除湿制御をも行うことでより効率的に廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができる。また、廃棄された廃棄物は温度が高い場合に異臭・悪臭が発生しやすくなる性質の廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、廃棄物置き場の温度を下げる冷房運転制御を行うことができる。さらに、異臭・悪臭が強い廃棄物やその異臭・悪臭が残りやすい廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、廃棄物置き場の臭気成分を削減する脱臭運転制御をメインにして空調制御を行う。ここでは、以上のようにして、廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになる。
【0011】
請求項2に係る空気調和機は、請求項1に記載の空気調和機であって、判別部に接続され、廃棄物置き場に廃棄される廃棄物の種類を検知するための廃棄物センサをさらに備えている。ここでの廃棄物の種類を検知するための廃棄物センサとしては、例えば、臭気成分の存在や内部空間における含有量を測定できるセンサ等が考えられる。
【0012】
ここでは、空気調和機が廃棄物の種類を検知するための廃棄物センサを備えている。このため、空気調和機は、廃棄される廃棄物の種類を自分で検知することができ、人間が廃棄物の種類のデータを空気調和機に対して入力する等の作業を行わなくても廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになる。
請求項3に係る空気調和機は、廃棄物置き場に設置される空気調和機であって、スケジュール認識部と、空調制御部とを備えている。ここでの廃棄物置き場においては、廃棄されている廃棄物が、所定の収集スケジュールに従って廃棄物収集車輌等によって収集される。そして、スケジュール認識部は、廃棄物置き場において廃棄物の収集が行われる所定の収集スケジュールを認識する。これにより、空調制御部は、スケジュール認識部の認識した収集スケジュールに基づいた空調制御を行う。
【0013】
ここでは、廃棄物の収集が行われる廃棄物の収集スケジュールに応じて、廃棄物置き場の空調制御を行うことができ、これにより収集スケジュールの時間帯に沿って空調制御を行うことができるようになる。このため、廃棄物置き場における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
例えば、生ゴミの収集が行われる収集スケジュールの日時については、収集が行われる時間帯まではその生ゴミに対して脱臭・除湿の空調運転を行い、収集が行われた後には空調運転を弱めたり停止したりする制御を行う等することで、省エネルギーで効率的な空調制御を実現することができるようになる。また、廃棄物の収集スケジュールにおいて廃棄物が収集される間隔が長い場合には、長期間放置される廃棄物に対して異臭・悪臭・有害成分等が発生している間は空調運転を行い、これらが発生しなくなったら空調運転を停止して収集される時期を待つ等の最適な空調制御を設定することもできるようになる。
【0014】
請求項4に係る空気調和機は、請求項3に記載の空気調和機であって、空調制御部に対して制御命令の入力が可能に接続されるコントローラをさらに備えている。ここでのコントローラと空調制御部との接続は、有線を介したものでもよく、無線であってもよい。そして、このコントローラは、廃棄物の収集スケジュールの内容を表示する表示部を有している。
【0015】
ここでは、空気調和機の空調制御部に対して制御命令を入力できるコントローラにおいて、廃棄物の収集スケジュールの表示が可能な掲示板を兼用することができる。これにより、廃棄物置き場に設けられた空気調和機の利便性を向上させることができるようになる。
例えば、コントローラに表示された廃棄物の収集スケジュールを確認しながら、そのコントローラを用いて空気調和機に対して制御命令を入力することができるようになる。
【0016】
請求項5に係る空気調和機は、請求項4に記載の空気調和機であって、コントローラは、廃棄物の収集スケジュールの情報の入力が可能なスケジュール情報入力部を有している。ここでの、スケジュール情報の入力は、コントローラにボタンを設ける等してボタン入力できるものでもよいし、スケジュール情報が記憶されているフレキシブルディスク等を用いて入力できるものでもよく、公衆回線を介することによりまたは無線によりスケジュール情報を入力できるものであってもよい。
【0017】
ここでは、空気調和機に対する制御命令の入力が可能なコントローラにおいて、廃棄物の収集スケジュール情報の入力をも行うことが可能となる。このため、制御命令の入力と廃棄物の収集スケジュール情報の入力との両方の情報の入力を、1つのコントローラを用いて行うことができるようになる。
請求項6に係る空気調和機は、廃棄物置き場に設置される空気調和機であって、検知部と、警告部とを備えている。検知部は、人体に悪影響を及ぼす気体の検知を行う。そして、警告部は、検知部が人体に悪影響を及ぼす気体を検知した際に、空気調和機の外部に対して警告を行う。ここでの人体に悪影響を及ぼす気体としては、人体に直接的に悪影響を及ぼすようなフッ素、メタンガスやダイオキシン等だけではなく、その気体が発生することによって地球環境が破壊される結果として人体に悪影響があるようなオゾン等の気体をも含むものとする。特に、ダイオキシンなどは、一般に大気中濃度が微量で急性影響は見られないものの、長期的にわたって蓄積されることによる健康影響が懸念されるものである。
【0018】
廃棄物置き場においては、常に人体に無害な廃棄物が廃棄されているとは限らず、人体に悪影響を及ぼす気体が発生する恐れがあるものが廃棄されることも起こりうる。また、廃棄物自体には特に人体に悪影響を及ぼす成分が含まれていない場合であっても、廃棄された様々な廃棄物が互いに反応し合うことによって、人体に悪影響を及ぼす恐れがある気体が発生するということも起こりうる。
【0019】
しかし、請求項6に記載の空気調和機では、警告部が人体に悪影響を及ぼす気体の存在を知らせるように警告を発することができ、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができるようになる。このため、周囲の人々が人体に悪影響を及ぼす気体に対して対処することが可能となり、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0020】
請求項7に係る空気調和機は、廃棄物置き場に設置される空気調和機であって、検知部と、空調制御部とを備えている。検知部は、人体に悪影響を及ぼす気体の検知を行う。そして、空調制御部は、検知部が人体に悪影響を及ぼす気体を検知した結果に基づいて空調制御を行う。ここでの空調制御は、人体に悪影響を及ぼす気体を低減させる制御である。ここでの人体に悪影響を及ぼす気体としては、人体に直接的に悪影響を及ぼすようなフッ素、メタンガスやダイオキシン等だけではなく、その気体が発生することによって地球環境が破壊される結果として人体に悪影響があるようなオゾン等の気体をも含むものとする。特に、ダイオキシンなどは、一般に大気中濃度が微量で急性影響は見られないものの、長期的にわたって蓄積されることによる健康影響が懸念されるものである。
【0021】
廃棄物置き場においては、常に人体に無害な廃棄物が廃棄されているとは限らず、人体に悪影響を及ぼす気体が発生する恐れがあるものが廃棄されることも起こりうる。また、廃棄物自体には特に人体に悪影響を及ぼす成分が含まれていない場合であっても、廃棄された様々な廃棄物が互いに反応し合うことによって、人体に悪影響を及ぼす恐れがある気体が発生するということも起こりうる。
【0022】
しかし、請求項7に記載の空気調和機では、空調制御部は、検知部が人体に悪影響を及ぼす気体を検知した際に、人体に悪影響を及ぼす気体を低減させる空調制御を行う。このため、廃棄物置き場において人体に悪影響を及ぼす気体が発生した場合であっても、その気体を低減させる空調制御が行われるため、人体に悪影響を及ぼす気体が存在している廃棄物置き場の環境を改善することが可能となる。したがって、廃棄物置き場において人体に悪影響を及ぼす気体が発生した場合であっても、周囲の人々が対処する必要性を削減させることができるようになる。
【0023】
請求項8に係る空気調和機は、請求項7に記載の空気調和機であって、空調制御部は、少なくとも廃棄物置き場における臭気成分もしくは有害成分を低減させる空気清浄制御と、湿度を調整する湿度制御と、温度を調整する温度制御とのうちいずれか1つの制御を行う。ここでの、臭気成分もしくは有害成分を低減させる空気清浄制御としては、例えば、廃棄物置き場における臭気・有害成分を減少させる制御や、臭気・有害成分を他の人体に悪影響の無い成分に変化させる制御、廃棄物置き場の換気を行うという換気制御等も含まれる。
【0024】
ここでは、空気清浄制御と、湿度制御と、温度制御とのうちいずれか1つの制御を行うことができる。これにより、空気清浄制御の場合には廃棄物置き場における臭気成分もしくは有害成分を低減させることで、湿度制御の場合には廃棄物置き場における湿度を調整することで、温度制御の場合には廃棄物置き場における温度を調整することで、それぞれ廃棄物置き場における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0025】
請求項9に係る廃棄物収容庫は、ケーシングと、空気調和機とを備えている。ケーシングは、内部に廃棄物を収容するための内部空間を有している。空気調和機は、このようなケーシングに設けられ、廃棄物の種類に応じてケーシングの内部空間の空調制御を行う。ここで、ケーシングに設けられるというのは、空気調和機がケーシングの内部に設けられる場合とケーシングの外部に設けられる場合との両方を含み、ケーシングの内部空間とケーシングの外部の空間とにまたがるようにして設けられている場合も含まれる。
【0026】
従来から廃棄物置き場として用いられている密閉型のゴミ収容庫においては、例えば、生ゴミ等の廃棄物から生ずる腐敗臭によってゴミ収容庫の内部環境が劣悪となることが多い。この場合において、密閉型のゴミ収容庫に廃棄物を廃棄しようとする人間は、ゴミ収容庫の蓋を開ける際に、内部に溜まっていた異臭・悪臭・有害成分等に見舞われてしまうことになる。また、各家庭から排出される廃棄物は、生ゴミに限られずに多種多様であり、密閉型のゴミ収容庫において生ずる異臭・悪臭も様々な種類が発生することになる。
【0027】
しかし、請求項9に記載の廃棄物収容庫では、廃棄物が収容された内部空間に空気調和機が設けられており、その空気調和機が廃棄物の種類に応じた空調制御を行う。このため、各廃棄物から生ずる異臭・悪臭・有害成分等について廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことにより効果的な空調制御が可能となり、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0028】
例えば、廃棄された廃棄物は湿度が高い場合に異臭・悪臭が発生しやすくなる性質の廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、単に廃棄物置き場の脱臭制御を行うだけではなく、さらに除湿制御をも行うことでより効率的に廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができる。また、廃棄された廃棄物は温度が高い場合に異臭・悪臭が発生しやすくなる性質の廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、廃棄物置き場の温度を下げる冷房運転制御を行うことができる。さらに、異臭・悪臭が強い廃棄物やその異臭・悪臭が残りやすい廃棄物であると判別部に判別された場合には、空調制御部は、廃棄物置き場の臭気成分を削減する脱臭運転制御をメインにして空調制御を行う。ここでは、以上のようにして、廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになる。
【0029】
請求項10に係る廃棄物収容庫は、請求項9に記載の廃棄物収容庫であって、ケーシングは、開閉可能な開閉部材を有している。この開閉部材は、空気調和機と接続されており、開閉部材の開閉を感知する開閉センサを有している。ここでの開閉部材としては、廃棄物収容庫に設けられる扉やドアや蓋等である。
ここでは、空気調和機は、開閉部材の開閉センサと連動しており、開閉部材の開閉状態を感知することができる。これにより、空気調和機が廃棄物収容庫の開閉部材の閉め忘れを認識できるようになり、開閉部材の閉め忘れを警告したり自動的に開閉部材を閉めたりする制御を行うことができるようになるため、廃棄物収容庫の開閉部材の閉め忘れ抑制することができるようになる。したがって、廃棄物収容庫において生ずる異臭・悪臭・有害成分等が外部へ漏れ出すことを抑えながら、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0030】
ここで、空気調和機が行う開閉部材の閉め忘れを抑制させる制御の態様としては、一定時間開閉部材が開いた状態が続いた場合に空気調和機が警報を発する制御を行う場合や、一定時間開閉部材が開いた状態が続いた場合に空気調和機が開閉部材を自動的に閉める制御を行う場合等がある。
請求項11に係る廃棄物収容庫は、ケーシングと、空気調和機とを備えている。ケーシングは、内部に廃棄物を収容するための内部空間を有し、廃棄物の収集スケジュールに基づいて廃棄物が収集されるように管理される。空気調和機は、ケーシングに設けられ、廃棄物の収集スケジュールに基づいて内部空間の空調制御を行う。ここで、ケーシングに設けられるというのは、空気調和機がケーシングの内部に設けられる場合とケーシングの外部に設けられる場合との両方を含み、ケーシングの内部空間とケーシングの外部の空間とにまたがるようにして設けられている場合も含まれる。
【0031】
ここでは、廃棄物の収集が行われる廃棄物の収集スケジュールに応じて、ケーシングの内部空間を空調制御することができ、これにより収集スケジュールの時間帯に沿って空調制御を行うことができるようになる。このため、廃棄物収容庫における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
例えば、生ゴミの収集が行われる収集スケジュールの日時については、収集が行われる時間帯まではその生ゴミに対して脱臭・除湿の空調運転を行い、収集が行われた後には空調運転を弱めたり停止したりする制御を行う等することで、省エネルギーで効率的な空調制御を実現することができるようになる。また、廃棄物の収集スケジュールにおいて廃棄物が収集される間隔が長い場合には、長期間放置される廃棄物に対して異臭・悪臭・有害成分等が発生している間は空調運転を行い、これらが発生しなくなったら空調運転を停止して収集される時期を待つ等の最適な空調制御を設定することもできるようになる。
【0032】
請求項12に係る廃棄物収容庫は、ケーシングと、空気調和機とを備えている。ケーシングは、廃棄物を収容するための内部空間を有している。空気調和機は、内部空間における人体に悪影響を及ぼす気体を検知する検知部を有しており、検知部が人体に悪影響を及ぼす気体を検知した際に警告を行う。ここでの人体に悪影響を及ぼす気体としては、人体に直接的に悪影響を及ぼすようなフッ素、メタンガスやダイオキシン等だけではなく、その気体が発生することによって地球環境が破壊される結果として人体に悪影響があるようなオゾン等の気体をも含むものとする。特に、ダイオキシンなどは、一般に大気中濃度が微量で急性影響は見られないものの、長期的にわたって蓄積されることによる健康影響が懸念されるものである。
【0033】
廃棄物収容庫においては、常に人体に無害な廃棄物が廃棄されているとは限らず、人体に悪影響を及ぼす気体が発生する恐れがあるものが廃棄されることも起こりうる。また、廃棄物自体には特に人体に悪影響を及ぼす成分が含まれていない場合であっても、廃棄された様々な廃棄物が互いに反応し合うことによって、人体に悪影響を及ぼす恐れがある気体が発生するということも起こりうる。
【0034】
しかし、請求項12に記載の廃棄物収容庫では、空気調和機が人体に悪影響を及ぼす気体の存在を知らせるように警告を発することにより、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができるようになる。このため、周囲の人々が人体に悪影響を及ぼす気体に対して対処することが可能となり、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るゴミ収集庫1の概略図を図1に、ゴミ収集庫1のブロック図を図2にそれぞれ示す。
ここに示すゴミ収集庫1は、マンション等の集合住宅の屋外に設置され、定められた収集スケジュールSに従ってゴミ収集車輌等により定期的にゴミ30の分別回収が行われるものである。このゴミ収集庫1には、上記収集スケジュールSに従って近隣の住人によって分別廃棄されたゴミ30が集められる。
【0036】
そして、このゴミ収集庫1には、ゴミ収集庫1の内部環境を調和するための空気調和機5が設けられており、この空気調和機5によってゴミ収集庫1の内部空間SIの空調制御が行われている。このように第1実施形態に係るゴミ収集庫1は、ゴミ30から生ずる異臭・悪臭・有害成分等によってゴミ収集庫1の内部空間SIおよびその周囲の環境が劣悪になることを抑え、また、その環境の改善を図るというものである。
【0037】
以下、図1及び図2を参照しながら、各構成について詳細に説明する。
<ゴミ収集庫の構成>
ゴミ収集庫1は、ケーシング2と、扉3と、開閉センサ4と、空気調和機5とから構成されている。
ケーシング2は、内部にゴミ30を廃棄するためのスペースである内部空間SIを有している。この内部空間SIは、ケーシング2外部の外部空間SOとは隔離されるようにして設けられている。そして、廃棄されたゴミ30から生ずる異臭・悪臭・有害成分等は、この内部空間SIにおいて充満していく。
【0038】
扉3は、開閉自在な扉であって、ケーシング2の内部空間SIにゴミ30を投入する際に開閉させる扉である。通常、この扉3が閉められている状態では、ケーシング2の内部空間SIは、ほぼ密閉状態となっている。
開閉センサ4は、扉3に設けられ、扉3の開閉状態の検知を行う。また、この開閉センサ4は、室内機6の制御部61を通じて開閉通知部69と接続されており、開閉通知部69に対して扉3の開閉状態を伝えることができるようになっている。
【0039】
空気調和機5は、内部空間SIに充満した異臭・悪臭・有害成分の低減・除去する空調制御を行う。以下、空気調和機5について詳細に説明する。
〔空気調和機の構成〕
空気調和機5は、ケーシング2の内部に設けられ室内機6と、室内機6と冷媒配管8によって接続されておりケーシング2の外部に設置される室外機7と、空気調和機5の運転制御の命令を入力できるコントローラ9とから構成されている。そして、空気調和機5は、これらによって内部空間SIに充満した異臭・悪臭・有害成分の低減・除去する空調制御を行う。
【0040】
(室内機について)
室内機6は、制御部61と、ゴミセンサ62と、有害検知部67と、有害警告部68と、開閉通知部69とから構成されている。
ゴミセンサ62は、ゴミ30の種類を特定するために必要な情報を取得することができる複数のセンサ群からなり、内部空間SIにおけるゴミ30から生ずる臭気成分(気体成分)や、内部空間SIの湿度や温度を測定するセンサ等からなるものである。また、この他にも光センサ等のように、内部空間SIの空気中に光を照射して、空気中に含まれる煙・ホコリ・その他の粒子によって乱反射させ、この乱反射した光のうち受光素子に到達した光量を検出等することによって情報を得て、ゴミの種類の判別に用いることができるものをも含んでいる。
【0041】
制御部61は、ゴミ判別部63と、運転制御部65とからなっている。
ゴミ判別部63は、ゴミセンサ62と接続されており、ゴミセンサ62が感知した臭気成分や湿度・温度等の情報をゴミセンサ62から受信する。そして、ゴミ判別部63は、ゴミセンサ62から受信した情報に基づいて、ゴミ収集庫1に廃棄されているゴミの種類を判別する。具体的には、ゴミ判別部63には、データベースとして代表的なゴミから生ずる臭気成分等の情報が備えられており、ゴミセンサ62から得られた情報をこのデータベースと比較することによってゴミ30の種類を定める。なお、ここでのゴミ判別部63では、臭気の強さのレベルを認識することも可能であり、人間が不快に感じる程度の臭気レベルを閾値として設定することにより、この閾値に達しない臭気レベルの場合には特に空調制御を要しないという制御を行うこともできる。
【0042】
運転制御部65は、ゴミ判別部63の判別結果に基づいてもしくは後述するコントローラ9からの制御命令に基づいて、脱臭制御65a、換気制御65b、除湿制御65c、冷房制御65d等の各種運転制御モードによって内部空間SIの空調運転制御を行う。なお、上記ゴミ判別部63によって臭気レベルが閾値に達しないと判別された場合には、特に空調制御を要しない常置亜であるため、運転制御部65は、空調運転制御は行わない。さらに、運転制御部65は、有害検知部67が有害気体を検知した際において、制御部61によってその有害な気体が除去可能な気体であると判断された場合には、その気体を低減する制御を行う。
【0043】
脱臭制御65aは、内部空間SIの臭気成分を低減させる運転制御であり、オゾン噴射方式による脱臭及び除菌・殺菌が行われる。また、脱臭方法については、この他にも活性炭方式による脱臭や、光脱臭触媒を用いた脱臭等であってもよい。なお、光脱臭触媒の場合には、分解力の劣化を抑えながらの脱臭制御が可能となる。例えば、異臭・悪臭が強い種類のゴミ30やその異臭・悪臭が残りやすい種類のゴミ30であるとゴミ判別部63に判別された場合には、運転制御部65は、ゴミ収集庫1の臭気成分を削減する脱臭制御65aをメインにして空調制御を行う。
【0044】
換気制御65bは、内部空間SIの空気を外部空間SOに放出させて、外部空間SOの空気を内部空間SIに取り込むという運転制御である。なお、換気制御65bは、ゴミ判別部63によって人体にさほど悪影響が無いような異臭・悪臭等に対して行われる。また、ゴミ30の種類によっては、ゴミ収集庫1を密閉状態にすることによりかえって大量の異臭・悪臭・有害成分等の発生を促すことになるようなものもあるが、換気制御はこのような場合に有効な空調制御の手段となる。また、例えば、ゴミ30が異臭・悪臭はあまり生じていないが水分を多く含んだ状態となっているため、ゴミ収集の際に取り扱いにくいというような問題がある場合に、この換気制御65bによって換気によるゴミ30の乾燥化を図ることができる。この場合には、室内機6に設けられたファン(図示せず)の回転させることにより換気を行うだけでよいので、除湿制御65cを行う場合と比べて省エネ制御を行うことができ、コスト安となる。
【0045】
除湿制御65cは、内部空間SIの水分を吸収してドレン(図示せず)を通じて外部に放出することにより内部空間SIの湿度を低減させる運転制御である。例えば、廃棄されたゴミ30は湿度が高い場合に異臭・悪臭・有害成分等を発生しやすくなる性質のゴミ30であるとゴミ判別部63に判別された場合には、空気調和機5が、除湿制御65cを行うことによって、これらの成分の発生を有効に抑えることができる。
【0046】
冷房制御65dは、内部空間SIの温度を低く保つ運転制御である。例えば、廃棄されたゴミ30は高温時に異臭・悪臭・有害成分等を発生しやすくなる性質のゴミ30であるとゴミ判別部63に判別された場合には、内部空間SIの温度を一定の温度以上に上げないように冷房制御65dを行うことによって、臭気成分の発生を有効に抑えることができる。
【0047】
また、運転制御部65は、これらの運転制御の強弱をコントロールして、さらには各運転制御モードを組み合わせて運転させることも可能である。例えば、内部空間SIに存在している臭気成分としてメタンガスが少量であり、ゴミ判別部63の判別結果によって内部空間SIに廃棄されたゴミ30が水分を多く含んだ生ゴミであると判断された場合には、運転制御部65は、脱臭制御65aを弱く運転させて、除湿制御65cを強く運転させる等によって、無駄なエネルギーを使わないでゴミ30の性質に対応したより効率的な空調制御を行うことができる。また、生ゴミなどが廃棄された場合には、夏場等でゴミ収集庫1内の温度・湿度が高い時にはその腐敗が進行しやすいため空調制御の運転を強める制御を行い、冬場等でゴミ収集庫1内の温度・湿度が低い時にはその腐敗は進行しにくいため空調制御の運転を弱める制御を行う等、季節等に応じた制御を行うことができる。
【0048】
有害検知部67は、制御部61を通じて有害警告部68と接続されており、ゴミ30から生ずるあらかじめ定められた有害な気体成分を検知することができる複数のセンサ群からなっている。有害検知部67は、直接的に人体に悪影響を及ぼすようなフッ素、ダイオキシン等だけではなく、その気体が発生することによって地球環境が破壊される結果として人体に悪影響を及ぼすようなオゾン等の気体をも検知することができる。有害検知部67が上記気体を検知した際において、制御部61によってその有害な気体が除去可能な気体であると判断された場合には、運転制御部65がその気体を低減する制御を行い、除去不可能な有害成分であると判断された場合には、制御部61を通じて有害警告部68に通知される。
【0049】
有害警告部68は、上記除去不可能な有害成分であると判断された気体の発生の通知を受けた場合に、「ブーブーブー」と警告音を発生して、周囲の人間に危険を知らせる。周囲の人間は、この警告音を聞くことによって、ゴミ収集庫1の管理会社等に対して連絡を取るなどの対応を取ることができる。
開閉通知部69は、制御部61を通じてゴミ収容庫1の扉3に設けられた開閉センサ4と接続されており、扉3の開閉時間の測定ができるタイマー69aを有している。ゴミ収容庫1の扉3は人間がゴミ収容庫1にゴミ30を廃棄する際に開閉する扉であるが、人間がゴミ30を廃棄するために扉3を開けた後そのまま扉3を開けたままの状態にしていると、開閉センサ4から開閉通知部69に対して信号が送られる。これにより、タイマー69は、開閉センサ4からの信号を受信している間、扉3が開いたままの状態になっている経過時間を測定を行う。そして、タイマー69aが5秒間以上継続して開閉センサ4からの信号を受信した場合に、開閉通知部69は、「ピッピッピ」と通知音を発して、扉3の閉め忘れを人間に対して知らせる。
【0050】
(室外機について)
室外機7は、冷媒を移動させるための冷媒配管8を介して室内機6と接続され、外部空間SOに配置されている。なお、除湿制御65cを行った場合に生ずる水分をゴミ収集庫1外部に排出するためのドレン(図示せず)が、この冷媒配管8に沿うようにして設けられている。
【0051】
(コントローラについて)
コントローラ9は、表示部92と、空調制御情報入力部93とを有している。
表示部92は、空気調和機5の運転状態と、判別されたゴミの種類との表示を行う。具体的には、図3に示すように、空気調和機5のゴミ30の種類に基づく運転状態の情報として、運転制御モードや、設定温度、運転の強弱レベル等が表示され、判別されたゴミの種類の情報として、ゴミ判別部63による判別結果と、その判別されたゴミ30の種類に基づいた運転制御のモードとが対応付けられて表示される。
【0052】
空調制御情報入力部93は、空気調和機5の運転制御を変更することができる。具体的には、脱臭制御65a、換気制御65b、除湿制御65c、冷房制御65d等の各種運転制御モードを変更したり、設定温度を変更したり、運転を強めたり弱めたりすることができるようになっている。
〔第1実施形態におけるゴミ収集庫の特徴〕
(1)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、空気調和機5は、運転制御部65によってゴミ30の種類に応じた空調制御を行うことができるようになり、各ゴミ30から生ずる異臭・悪臭・有害成分等について各ゴミ30の種類に応じた効果的な空調制御を行うことができる。したがって、ゴミ収集庫1における環境の不具合を改善することが可能となる。これによって、ゴミ収容庫1にゴミ30を廃棄しようとして扉3を開けた場合に異臭・悪臭等に見舞われてしまうことや、異臭・悪臭がゴミ収集庫1の周囲に飛散してしまうこと等を抑制することができる。
【0053】
例えば、廃棄されたゴミ30が生ゴミである場合には、空気調和機5が脱臭制御65a及び除湿制御65cを行うことによって、水分を取り除くことにより生ゴミの腐敗の進行を抑制しながら、臭気成分の発生を効果的に抑えることができる。
(2)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、空気調和機5は、運転制御部65によってゴミ30の種類に応じた空調制御を行うことができるため、ゴミ30の種類に応じて運転時間や運転強度を対応するように変化させることができる。このため、不必要な空調制御や過剰な運転を抑制することができ、経済的である。
【0054】
(3)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、空気調和機5は、ゴミセンサ62によって廃棄されたゴミ30の種類を自ら検知することができるため、人間がゴミ30の種類等のデータを空気調和機5に対して1つ1つ入力する等の作業を行う必要が無くなる。
【0055】
(4)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、運転制御部65に接続されたコントローラ9において、表示部92と、空調制御情報入力部93とを兼用させている。このため、表示部92において、ゴミ30の種類及びそのゴミの種類に対応して行われている運転制御モードの表示を視認することができる。したがって、これらの事項を視認しながら、空調制御情報入力部93から空気調和機5の運転制御にさらに変更を加えることにより微調整できるため、空調制御における利便性が向上される。例えば、他の更なる運転制御モードを同時起動させたり、設定温度を変更したり、運転を強めたり弱めたりする等の微調整を行うことができる。
【0056】
(5)
ゴミ収集庫1においては、人体に無害なゴミ30ばかりが廃棄されているとは限らず、人体に有害な成分を発生させる恐れのあるゴミ30が廃棄されていることもある。また、ゴミ30自体には特に人体に有害な成分が含まれていないという場合であっても、廃棄された様々なゴミ30が互いに反応し合うことによって、人体に有害な気体が新たに発生するということも起こりうる。
【0057】
しかし、上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、室内機6に設けられた有害警告部68が、人体に有害な気体の存在を知らせるように警告を発するため、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができる。そして、周囲の人々がその有害な気体に対して対処することが可能となる。なお、有害検知部67が検知した気体が無害化できる気体の場合には、空気調和機5の運転制御部65によってその有害な気体を低減させる。このため、ゴミ収集庫1において人体に有害な気体が発生した場合であっても、無害化できる気体の場合には周囲の人々が対処する必要が無くなる。
【0058】
(6)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、室内機6の制御部61に接続された開閉通知部69が、扉3の閉め忘れを警告によって知らせることができる。このためゴミを廃棄した人間に、扉3の閉め忘れを気付かせることができる。したがって、ゴミ収集庫1において生ずる異臭・悪臭・有害成分等がゴミ収集庫1の外部へ漏れ出して、周囲の環境が劣悪化することを抑えることができる。
【0059】
〔変形例〕
(A)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、室内機6と室外機7とが分離したセパレート型の空気調和機5を採用している。しかし、室内機と室外機が一体化したウィンド型の空気調和機であっても上記第1実施形態における効果と同様の効果を得ることができる。
【0060】
(B)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、空気調和機5に設けられた開閉通知部69がゴミ収集庫1の扉3の閉め忘れを警報によって知らせることによって扉3が開いたままになる状態を防いでいる。しかし、扉3の開閉部分に、制御部61と接続されて扉3を自動的に閉鎖できる装置を設ける等して、扉3が開いたままの状態となって開閉センサ4からの信号を開閉通知部69が5秒以上受信した場合に、制御部61が、上記装置を作動させることによって自動的に扉3を閉じるような制御を行うようにすることもできる。
【0061】
(C)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、ゴミセンサ62と有害検知部67とは、室内機6においてそれぞれ別個に設けられている。しかし、ゴミセンサ62と有害検知部67とは、ゴミ30から生じた気体成分を判別するための手段と、ゴミ30から生じた有害成分等を検知するための手段との両方を備えた1つのセンサとしてもよい。
【0062】
(D)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、室内機6の運転制御部65とコントローラ9との間の通信は、有線を介して行われている。しかし、ここでの通信は、近距離無線や公衆回線を介しての通信であってもよい。
(E)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、ゴミセンサ62とゴミ判別部63とによってゴミ30の種類が判別され、運転制御部65は、上記判別の結果に基づいて空調制御を行っている。しかし、上記ゴミセンサ62とゴミ判別部63のような装置を設けない場合であっても、コントローラ9にゴミ種類情報入力部等を設けて、ゴミ30を廃棄した人間が、そのゴミ種類情報入力部から自分が廃棄するゴミ30の種類を入力するような構成にしてもよい。この場合であっても、コントローラ9から室内機6の制御部61へと信号が送られるため、上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1と同様に、各ゴミ30の種類に応じた効果的な空調制御を行うことができるようになる。
【0063】
(F)
上記第1実施形態におけるゴミ収集庫1では、ゴミセンサ62とゴミ判別部63とによってゴミ30の種類の判別が行われている。この第1実施形態におけるゴミセンサ62は、内部空間SIの状態を臭気成分、温度、湿度等を測定するものであり、ゴミ判別部63は、代表的なゴミから生ずる臭気成分等の情報のデータベースを参照して廃棄されたゴミ30の種類を特定している。
【0064】
しかし、利用者が、ゴミ30に対して、廃棄する前に、ゴミ30の種類毎に定められたIDを有する無線タグ等の非接触ICカードを張り付けるようにしてもよい。この場合には、この非接触ICカードのIDを読み取ることができるゴミセンサ等をゴミ収集庫1のケーシング2に設ける等の構成となる。そして、利用者に対して、廃棄する前に自ら分別したゴミ30に非接触ICカードを張り付けることを義務化することによって、ゴミ収集庫1のゴミ判別部63では、利用者がゴミ30を廃棄する毎に、ゴミ30の種類や量を判別していくことができるようになる。この場合であっても、上記第1実施形態のゴミ収集庫1におけるゴミ30の種類に応じた空調制御と同様な効果的な空調制御を行うことができるようになる。
【0065】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係るゴミ収集庫1のブロック図を図4に示す。
第2実施形態のゴミ収集庫1においては、第1実施形態のゴミ収集庫1とほぼ同様であるが、第1実施形態のゴミ収集庫1に設けられているゴミセンサ62の代わりにコントローラ9においてスケジュール情報入力部91を設けており、ゴミ判別部63の代わりに室内機6の制御部61においてスケジュール認識部64を設けている。
【0066】
第2実施形態のゴミ収集庫1においては、コントローラ9のスケジュール情報入力部91から、ゴミ30の回収についての収集スケジュールSの情報を入力することができる。ここでの、収集スケジュールSの情報の入力作業は、コントローラ9のスケジュール情報入力部91から、ボタン等によって入力する。なお、この他にも収集スケジュールSの情報が記憶されているフレキシブルディスク等を用いて入力してもよく、公衆回線を介することによりまたは無線により収集スケジュールSの情報を入力できるものであってもよい。このようにして収集スケジュールSの情報が入力されると、コントローラ9の表示部92においては、図5に示すように、空気調和機5の運転状態と、ゴミ30の収集スケジュールSの情報との表示が行われる。ここでは、空気調和機5のゴミ30の種類に基づく空調運転の情報として、運転制御モードや、設定温度、運転の強弱等が表示され、ゴミ30の収集スケジュールSの情報として、ゴミ30の種類とそのゴミ30が収集される曜日・時間とが対応付けられて表示される。
【0067】
また、スケジュール情報入力部91から入力された収集スケジュールSの情報は、制御部61におけるスケジュール認識部64が認識する。これによって、運転制御部65が、収集スケジュールSに応じた空調制御を行うことができるようになる。
第2実施形態におけるゴミ収集庫1についての他の構成は、第1実施形態におけるゴミ収集庫1の構成とほぼ同様である。
【0068】
〔第2実施形態におけるゴミ収集庫の特徴〕
(1)
上記第2実施形態におけるゴミ収集庫1では、ゴミ30の収集スケジュールSに応じたゴミ収集庫1の空調制御を行うことができるため、ゴミ30の収集スケジュールSの時間帯に沿った空調制御を行うことができるようになる。このため、ゴミ収集庫1における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
【0069】
例えば、ゴミ収集庫1に廃棄されているゴミ30の量はゴミ30の収集スケジュールSによる回収直前の時間帯が最も多くなるため、この時間帯には空気調和機5の運転を強める制御を行うようにすることができる。また、ゴミ30の回収後の時間帯は、ゴミ収集庫1に廃棄されているゴミ30が無くなるもしくは少なくなるため、空調制御の運転を停止したり弱めたりする制御を行うとうにすることができる。これにより、無駄な空気調和機5の運転を省くことができるため、省エネルギーで効率的な空調制御を実現することができるようになる。また、ゴミ30の収集スケジュールSにおいてゴミ30の収集が行われる間隔が長い場合には、長期間放置されるゴミ30に対して異臭・悪臭・有害成分等が発生している間は空調運転を行って、これらが発生しなくなったら空調運転を停止し、ごみ30が収集される時期を待つ等の最適な空調制御を行うこともできるようになる。
【0070】
(2)
上記第2実施形態におけるゴミ収集庫1では、運転制御部65に接続された1つのコントローラ9において、運転制御部65に対して制御命令を入力可能な空調制御情報入力部93と、ゴミ30の収集スケジュールSの表示が可能な表示部92とを兼用させることができる。これにより、コントローラ9の表示部92に表示されるゴミ30の収集スケジュールSを確認しながら、そのコントローラ9の空調制御情報入力部93を用いて空気調和機5に対して制御命令を入力することができるようになる等、空調制御情報入力部93から運転制御の微調整ができるため、空調制御における利便性が向上される。
【0071】
(3)
また、上記第2実施形態におけるゴミ収集庫1では、コントローラ9において設けられているスケジュール情報入力部91からゴミ30の収集スケジュールSの情報を入力することができ、且つ、空調制御情報入力部93から空気調和機5に対して制御命令をも入力することができる。このため、ゴミ30の収集スケジュールSの情報の入力と、制御命令の入力との両方の情報の入力を、1つのコントローラ9を用いて行うことができるようになる。
【0072】
〔変形例〕
上記第2実施形態におけるゴミ収集庫1では、運転制御部65とコントローラ9との間の通信は、有線を介して行われている。しかし、図6に示すように、ここでの通信は、近距離無線や公衆回線を介しての通信であってもよい。
また、上記第2実施形態においては、ゴミの収集スケジュールSの情報についてコントローラ9からボタン入力する等して入力を行っている。しかし、図6に示すように、ゴミ30の収集スケジュールSの情報についても、ゴミ30の収集の統括管理を行っている情報管理センタ100のような所から公衆回線を介して得るようにしてもよい。
【0073】
【発明の効果】
請求項1に係る空気調和機では、廃棄された廃棄物の種類が判別部によって判別され、空調制御部が判別部の判別結果に基づいて空調制御を行う。このため、廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになり、各廃棄物から生ずる異臭・悪臭・有害成分等についての効果的な空調制御を行うことが可能となり、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0074】
請求項2に係る空気調和機では、空気調和機は、廃棄される廃棄物の種類を自分で検知することができ、人間が廃棄物の種類のデータを空気調和機に対して入力する等の作業を行わなくても廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことができるようになる。
請求項3に係る空気調和機では、廃棄物の収集が行われる廃棄物の収集スケジュールに応じて、廃棄物置き場の空調制御を行うことができ、これにより収集スケジュールの時間帯に沿って空調制御を行うことができるようになる。このため、廃棄物置き場における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
【0075】
請求項4に係る空気調和機では、空気調和機の空調制御部に対して制御命令を入力できるコントローラにおいて、廃棄物の収集スケジュールの表示が可能な掲示板を兼用することができる。これにより、廃棄物置き場に設けられた空気調和機の利便性を向上させることができるようになる。
請求項5に係る空気調和機では、空気調和機に対する制御命令の入力が可能なコントローラにおいて、廃棄物の収集スケジュール情報の入力をも行うことが可能となる。このため、制御命令の入力と廃棄物の収集スケジュール情報の入力との両方の情報の入力を、1つのコントローラを用いて行うことができるようになる。
【0076】
請求項6に係る空気調和機では、警告部が人体に悪影響を及ぼす気体の存在を知らせるように警告を発することができ、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができるようになる。このため、周囲の人々が人体に悪影響を及ぼす気体に対して対処することが可能となり、廃棄物置き場における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0077】
請求項7に係る空気調和機では、廃棄物置き場において人体に悪影響を及ぼす気体が発生した場合であっても、その気体を低減させる空調制御が行われるため、人体に悪影響を及ぼす気体が存在している廃棄物置き場の環境を改善することが可能となる。したがって、廃棄物置き場において人体に悪影響を及ぼす気体が発生した場合であっても、周囲の人々が対処する必要性を削減させることができるようになる。
【0078】
請求項8に係る空気調和機では、空気清浄制御の場合には廃棄物置き場における臭気成分もしくは有害成分を低減させることで、湿度制御の場合には廃棄物置き場における湿度を調整することで、温度制御の場合には廃棄物置き場における温度を調整することで、それぞれ廃棄物置き場における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0079】
請求項9に係る廃棄物収容庫では、廃棄物が収容された内部空間に空気調和機が設けられており、その空気調和機が廃棄物の種類に応じた空調制御を行う。このため、各廃棄物から生ずる異臭・悪臭・有害成分等について廃棄物の種類に応じた空調制御を行うことにより効果的な空調制御が可能となり、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することが可能となる。
【0080】
請求項10に係る廃棄物収容庫では、空気調和機が廃棄物収容庫の開閉部材の閉め忘れを認識できるようになり、開閉部材の閉め忘れを警告したり自動的に開閉部材を閉めたりする制御を行うことができるようになるため、廃棄物収容庫の開閉部材の閉め忘れ抑制することができるようになる。したがって、廃棄物収容庫において生ずる異臭・悪臭・有害成分等が外部へ漏れ出すことを抑えながら、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することができるようになる。
【0081】
請求項11に係る廃棄物収容庫では、廃棄物の収集が行われる廃棄物の収集スケジュールに応じて、ケーシングの内部空間を空調制御することができ、これにより収集スケジュールの時間帯に沿って空調制御を行うことができるようになる。このため、廃棄物置き場における環境の不具合を効率的に改善することができるようになる。
【0082】
請求項12に係る廃棄物収容庫では、空気調和機が人体に悪影響を及ぼす気体の存在を知らせるように警告を発することにより、周囲の人々に対して危険な状態を気付かせることができるようになる。このため、周囲の人々が人体に悪影響を及ぼす気体に対して対処することが可能となり、廃棄物収容庫における環境の不具合を改善することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるゴミ収集庫の概略図。
【図2】本発明の第1実施形態におけるゴミ収集庫のブロック図。
【図3】本発明の第1実施形態における表示部の説明図。
【図4】本発明の第2実施形態におけるゴミ収集庫のブロック図。
【図5】本発明の第2実施形態における表示部の説明図。
【図6】ゴミの収集スケジュール情報を取得するゴミ収集庫の説明図。
【符号の説明】
1 廃棄物置き場、廃棄物収容庫(ゴミ収容庫)
2 ケーシング
3 開閉部材(扉)
4 開閉センサ
5 空気調和機
9 コントローラ
30 廃棄物(ゴミ)
62 廃棄物センサ(ゴミセンサ)
63 判別部(ゴミ判別部)
64 スケジュール認識部
65 空調制御部(運転制御部)
65a、65b 空気清浄制御(脱臭制御、換気制御)
65c 湿度制御
65d 温度制御
67 検知部(有害検知部)
68 警告部(有害警告部)
91 スケジュール情報入力部
92 表示部
93 空調制御情報入力部
S 収集スケジュール
SI 内部空間
Claims (12)
- 廃棄物置き場(1)に設置される空気調和機(5)であって、
前記廃棄物置き場(1)に廃棄される廃棄物(30)の種類を判別する判別部(63)と、
前記判別部(63)の判別結果に基づいて空調制御を行う空調制御部(65)と、
を備えた空気調和機(5)。 - 前記判別部(63)に接続され、前記廃棄物置き場(1)に廃棄される廃棄物(30)の種類を検知するための廃棄物センサ(62)をさらに備えた、
請求項1に記載の空気調和機(5)。 - 廃棄物置き場(1)に設置される空気調和機(5)であって、
前記廃棄物置き場(1)において廃棄物(30)の収集が行われる所定の収集スケジュール(S)を認識するスケジュール認識部(64)と、
前記スケジュール認識部(64)の認識結果に基づいて空調制御を行う空調制御部(65)と、
を備えた空気調和機(5)。 - 前記空調制御部(65)に対して制御命令の入力が可能に接続されるコントローラ(9)をさらに備え、
前記コントローラ(9)は、前記廃棄物の収集スケジュール(S)の内容を表示する表示部(92)を有する、
請求項3に記載の空気調和機(5)。 - 前記コントローラ(9)は、前記廃棄物の収集スケジュール(S)の情報の入力が可能なスケジュール情報入力部(91)を有する、
請求項4に記載の空気調和機(5)。 - 廃棄物置き場(1)に設置される空気調和機(5)であって、
人体に悪影響を及ぼす気体を検知する検知部(67)と、
前記検知部(67)が前記人体に悪影響を及ぼす気体を検知した際に警告を行う警告部(68)と、
を備えた空気調和機(5)。 - 廃棄物置き場(1)に設置される空気調和機(5)であって、
人体に悪影響を及ぼす気体を検知する検知部(67)と、
前記検知部(67)が前記人体に悪影響を及ぼす気体を検知した結果に基づいて空調制御を行う空調制御部(65)と、
を備えた空気調和機(5)。 - 前記空調制御部(65)は、少なくとも前記廃棄物置き場(1)における臭気成分もしくは有害成分を低減させる空気清浄制御(65a、65b)と、湿度を調整する湿度制御(65c)と、温度を調整する温度制御(65d)とのうちいずれか1つの制御を行う、
請求項7に記載の空気調和機(5)。 - 内部に廃棄物(30)を収容するための内部空間(SI)を有するケーシング(2)と、
前記ケーシング(2)に設けられ、前記廃棄物(30)の種類に応じて前記内部空間(SI)の空調制御を行う空気調和機(5)と、
を備えた廃棄物収容庫(1)。 - 前記ケーシング(2)は、開閉可能な開閉部材(3)を有しており、
前記開閉部材(3)は、前記空気調和機(5)と接続され前記開閉部材(3)の開閉を感知する開閉センサ(4)を有する、
請求項9に記載の廃棄物収容庫(1)。 - 内部に廃棄物(30)を収容するための内部空間(SI)を有し、所定の収集スケジュール(S)に基づいて前記廃棄物(30)の収集が行われるケーシング(2)と、
前記ケーシング(2)に設けられ、前記廃棄物の収集スケジュール(S)に基づいて前記内部空間(SI)の空調制御を行う空気調和機(5)と、
を備えた廃棄物収容庫(1)。 - 廃棄物(30)を収容するための内部空間(SI)を有するケーシング(2)と、
前記内部空間(SI)における人体に悪影響を及ぼす気体を検知する検知部(67)を有する空気調和機(5)と、
を備え、
前記空気調和機(5)は、前記検知部(67)が前記人体に悪影響を及ぼす気体を検知した際に警告を行う、
廃棄物収容庫(1)。
Priority Applications (1)
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Publications (1)
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Cited By (4)
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JP2008174325A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Toyota Motor Corp | 物品収容庫管理システム |
JP2014013107A (ja) * | 2012-07-04 | 2014-01-23 | Asahikogyosha Co Ltd | 臭気最適制御システム |
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WO2021205588A1 (ja) * | 2020-04-09 | 2021-10-14 | 株式会社日立製作所 | ごみ置き場監視システム |
-
2003
- 2003-04-21 JP JP2003115149A patent/JP2004317088A/ja active Pending
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