JP2004314604A - 摺動回転子内蔵型の容積ポンプを有する液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部の乾燥状態を効率的に湿潤状態に復帰させることができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、ヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、を備える。容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、基準状態量が設定される基準状態量設定部と、状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、が設けられる。予備動作実行部が、判別部の判別結果に応じて、容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、ノズル開口から液体滴を吐出させるヘッド部材を備えた液体噴射装置に関する。
一般に、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置は、ノズル開口を有する記録ヘッドと、ノズル開口部分のインクを吐出させる液体噴射手段(例えば、圧電振動子や発熱素子)と、記録データに応じて液体噴射手段を制御する制御本体部とを備えている。
記録ヘッドのノズル開口のインクは、目詰まりを起こすことがある。ノズル開口におけるインクの目詰まりを防止するために、記録ヘッドのノズル開口からインクを吸引することによって、ノズル開口におけるインクの目詰まりを防止することが行われている。
インクを吸引するためのポンプとしては、チューブポンプが主流である。チューブポンプは、プーリにより潰されたチューブがその剛性によって元の形状に戻る際の体積変化に基づいて吸引動作を行うものである。
しかしながら、チューブポンプにおいては、温度変化などでチューブの剛性が変化すると、吸引速度も変化してしまうという問題がある。また、吸引量を上げるためには、プーリの回転速度を上げることが検討され得るが、変形したチューブが戻る時間以上に早く回転しても効果が無く、結果的に吸引量の大幅な増加が望めないという問題もある。一方、内径を太くすれば吸引量を増やせるが、その場合チューブ剛性を維持するために肉厚も増やす必要があり、装置が大型化してしまうという問題がある。
特開昭55−64178号公報
そこで、本件発明者は、小型化が可能であり、駆動回転速度・要求流量に合わせた最適設計が容易な摺動回転子内蔵型の容積ポンプに注目している。
しかしながら、摺動回転子内蔵型の容積ポンプは、長期間放置される等して内部が乾燥状態に近くなると、ポンプフレーム(ケーシング)と摺動回転子(ギヤ等)とのシールが弱くなって、吸引作用が顕著に低下するという問題がある。
特開昭55−64178号公報は、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの一例であるギヤポンプを用いて加熱液体を輸送する際に、当該ギヤポンプの運転開始前に、シールリングとシールプレートとの間に外部から潤滑剤を注入する技術を開示している。
しかしながら、摺動回転子内蔵型の容積ポンプに潤滑剤を注入する必要があるのは、内部が乾燥状態に近くなった場合のみである。つまり、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの運転開始前に常に容積ポンプに潤滑剤を注入することは、潤滑剤を必要以上に消費してしまうことを意味し、好ましくない。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、摺動回転子内蔵型の容積ポンプを用いた液体噴射装置において、容積ポンプの内部の乾燥状態を効率的に湿潤状態に復帰させることができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
なお、本明細書において、容積ポンプの内部が「湿潤状態」であるとは、当該容積ポンプの動作によって−5kPa以上の負圧、好ましくは−15kPa以上の負圧、を提供できる状態を示す。
本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、判別部により容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、を備えたことを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部が乾燥していると判別された場合にのみ容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作が実行されるため、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部の乾燥状態を効率的に湿潤状態に復帰させることができる。
また、本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、判別部の判別結果を表示する表示部と、予備動作実行指令を手動入力するための入力部と、入力部に入力された予備動作実行指令に基づいて、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、を備えたことを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部が乾燥していると判別された場合にその旨が表示されるため、使用者は摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部の乾燥状態を推測することができ、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を効率的に実行させることができる。
予備動作実行部は、例えば、液体噴射手段によってノズル開口からキャップ部材内に液体を噴射させた後、所定の予備動作時間だけ摺動回転子内蔵型の容積ポンプを駆動するようになっている。
この場合、液体噴射手段によって噴射される液体によって、摺動回転子内蔵型の容積ポンプが効率的に湿潤状態とされる。従って、専用の湿潤剤を用意する必要が無く、また、湿潤剤の導入のための機構を設ける必要が無いため、構造が簡易である。
あるいは、吸引路に接続される摺動回転子内蔵型の容積ポンプのポンプフレームに、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続される。この場合には、予備動作実行部は、湿潤剤供給路を介して湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっていることが好ましい。この場合、最適な湿潤剤を最適量補給することができる。
例えば、湿潤剤供給路が、途中にプライミングポンプを有している場合、予備動作実行部は、好ましくは、プライミングポンプを作動させることによって、湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている。
更に、ヘッド部材が押圧部材と一体に構成されており、当該押圧部材がプライミングポンプを押圧して作動させることができるような方向に移動可能である場合、予備動作実行部は、好ましくは、ヘッド部材を移動させることによって、押圧部材を介してプライミングポンプを作動させて湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている。
あるいは、本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、判別部の判別結果を表示する表示部と、を備え、前記摺動回転子内蔵型の容積ポンプは、吸引路に接続されるポンプフレームを有しており、前記ポンプフレームには、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続されており、湿潤剤供給路は、途中にプライミングポンプが設けられており、当該プライミングポンプには、当該プライミングポンプを作動させるための手動入力部が接続されていることを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部が乾燥していると判別された場合にその旨が表示されるため、使用者は摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部の乾燥状態を推測することができ、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするためにプライミングポンプを効率的に作動させることができる。
例えば、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプの非駆動時間である。この場合、前記状態量認識部は、前記非駆動時間を認識する非駆動時間認識部であり、予備動作実行のための前記基準状態量は、予備動作実行のための基準時間であり、前記基準状態量設定部は、前記基準時間が設定される基準時間設定部であり、前記判別部は、非駆動時間認識部が認識した非駆動時間が基準時間設定部に設定された基準時間以上である場合に、容積ポンプの内部が乾燥していると判別するようになっている。
あるいは、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、キャップが連続して解放している時間であってもよいし、電源OFF状態での経過時間であってもよい。
更には、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプを一定時間駆動させた後の当該容積ポンプの動作状態に関連する状態量であってもよい。
具体的には、例えば、容積ポンプの動作状態に関連する状態量は、容積ポンプを一定時間駆動させた後のキャップ内圧力である。容積ポンプを一定時間駆動させた後のキャップ内圧力が所定の負圧に達していなければ、容積ポンプが乾燥状態であると推測できる。この場合、前記状態量認識部は、キャップ内圧力を認識する圧力検知部であり、予備動作実行のための前記基準状態量は、予備動作実行のための基準負圧であり、前記基準状態量設定部は、前記基準負圧が設定される基準負圧設定部であり、前記判別部は、圧力検知部が認識したキャップ内圧力が基準負圧設定部に設定された基準負圧より大きい場合に、容積ポンプの内部が乾燥していると判別するようになっている。圧力検知部としては、例えば液体流路に設けられるフィルムセンサ等が用いられ得る。
あるいは、容積ポンプの動作状態に関連する状態量は、容積ポンプを一定時間駆動させた後の液体流に関連する状態量であってもよい。容積ポンプを一定時間駆動させた後に所定の液体流が発生していなければ、容積ポンプが乾燥状態であると推測できる。液体流に関連する状態量は、液体流路に設けられるフォトインタラプタや、キャップあるいは容積ポンプに設けられる電極等によって検知することができる。また、容積ポンプを駆動するモータの電流波形から回転負荷の変化を検知することで、液体流のポンプへの流入を検知することもできる。
なお、摺動回転子内蔵型の容積ポンプとは、ケーシング部材と、単独もしくは複数の部品により構成された少なくとも1つの回転子と、回転子を回転駆動するための動力伝達手段と、を備え、ケーシング部材内で回転子が回転することで生じる容積変化によりポンプ動作を実現するポンプ全般を指す。例えば、ギヤポンプ、ルーツポンプ、クインビーポンプ、ベーンポンプ等がある。
また、本発明の概念は、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの代わりに往復移動機構利用型の容積ポンプを利用する場合にも適合する。すなわち、本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、判別部により容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、を備えたことを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部が乾燥していると判別された場合にのみ容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作が実行されるため、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部の乾燥状態を効率的に湿潤状態に復帰させることができる。
また、本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、判別部の判別結果を表示する表示部と、予備動作実行指令を手動入力するための入力部と、入力部に入力された予備動作実行指令に基づいて、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、を備えたことを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部が乾燥していると判別された場合にその旨が表示されるため、使用者は往復移動機構利用型の容積ポンプの内部の乾燥状態を推測することができ、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を効率的に実行させることができる。
予備動作実行部は、例えば、液体噴射手段によってノズル開口からキャップ部材内に液体を噴射させた後、所定の予備動作時間だけ往復移動機構利用型の容積ポンプを駆動するようになっている。
この場合、液体噴射手段によって噴射される液体によって、往復移動機構利用型の容積ポンプが効率的に湿潤状態とされる。従って、専用の湿潤剤を用意する必要が無く、また、湿潤剤の導入のための機構を設ける必要が無いため、構造が簡易である。
あるいは、吸引路に接続される往復移動機構利用型の容積ポンプのポンプフレームに、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続される。この場合には、予備動作実行部は、湿潤剤供給路を介して湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっていることが好ましい。この場合、最適な湿潤剤を最適量補給することができる。
例えば、湿潤剤供給路が、途中にプライミングポンプを有している場合、予備動作実行部は、好ましくは、プライミングポンプを作動させることによって、湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている。
更に、ヘッド部材が押圧部材と一体に構成されており、当該押圧部材がプライミングポンプを押圧して作動させることができるような方向に移動可能である場合、予備動作実行部は、好ましくは、ヘッド部材を移動させることによって、押圧部材を介してプライミングポンプを作動させて湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている。
あるいは、本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、判別部の判別結果を表示する表示部と、を備え、前記往復移動機構利用型の容積ポンプは、吸引路に接続されるポンプフレームを有しており、前記ポンプフレームには、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続されており、湿潤剤供給路は、途中にプライミングポンプが設けられており、当該プライミングポンプには、当該プライミングポンプを作動させるための手動入力部が接続されていることを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部が乾燥していると判別された場合にその旨が表示されるため、使用者は往復移動機構利用型の容積ポンプの内部の乾燥状態を推測することができ、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするためにプライミングポンプを効率的に作動させることができる。
例えば、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプの非駆動時間である。あるいは、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、キャップが連続して解放している時間であってもよいし、電源OFF状態での経過時間であってもよい。
更には、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプを一定時間駆動させた後の当該容積ポンプの動作状態に関連する状態量であってもよい。
往復移動機構利用型の容積ポンプとしては、ピストンポンプ、ベローズポンプ、ダイヤフラムポンプ等がある。
また、本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、を備えた液体噴射装置を制御する制御装置であって、
摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
判別部により容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、
を備えたことを特徴とする制御装置である。
あるいは、本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、を備えた液体噴射装置を制御する制御装置であって、
往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
判別部により容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、
を備えたことを特徴とする制御装置である。
前記の制御装置あるいは制御装置の各要素手段は、コンピュータシステムによって実現され得る。
また、コンピュータシステムに各装置または各手段を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対象である。
ここで、記録媒体とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
また、本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、を備えた液体噴射装置を制御する方法であって、
摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する工程と、
摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量と、予め設定された基準状態量と、を比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する工程と、
容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する工程と、
を備えたことを特徴とする方法である。
あるいは、本発明は、ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、キャップ部材の内部に連通された吸引路と、吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、を備えた液体噴射装置を制御する方法であって、
往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する工程と、
往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量と、予め設定された基準状態量と、を比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する工程と、
容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する工程と、
を備えたことを特徴とする方法である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態のインクジェット式記録装置(液体噴射装置の一例)は、インクジェット式プリンタ1であり、インクカートリッジ2(液体容器)を保持可能なカートリッジホルダ部4aを有する記録ヘッド4(ヘッド部材)が、キャリッジ5(キャリッジ部材)に支持されている。キャリッジ5は、ヘッド走査機構によって、主走査方向に沿って往復移動されるようになっている。
ヘッド走査機構は、ハウジングの左右方向に架設されたガイド部材6と、ハウジングの一方側に設けられたパルスモータ7と、パルスモータ7の回転軸に接続されて回転駆動される駆動プーリー8と、ハウジングの他方側に取付けられた遊転プーリー9と、駆動プーリー8及び遊転プーリー9の間に掛け渡されると共にキャリッジ5に結合されたタイミングベルト10と、パルスモータ7の回転を制御する制御部11(図6参照)と、から構成されている。これにより、パルスモータ7を作動させることによって、キャリッジ5、即ち、記録ヘッド4を、記録紙12の幅方向である主走査方向に往復移動させることができる。
また、プリンタ1は、記録紙12等の記録用媒体(液体被噴射媒体)を紙送り方向(副走査方向)に送り出す紙送り機構を有する。この紙送り機構は、紙送りモータ13及び紙送りローラ14等から構成される。記録紙12等の記録媒体は、記録動作に連動して、順次送り出される。
本実施の形態のプリンタ1は、記録ヘッド4の往動時に記録動作を実行する(単方向記録を行う)ようになっている。
キャリッジ5の移動範囲内であって記録領域よりも外側の端部領域には、ホームポジションと、記録ヘッド4(キャリッジ5)の待機ポジションと、が設定されている。図2(a)に示すように、ホームポジションは、記録ヘッド4が移動し得るヘッド移動範囲の一側(図の右側)端部に設定されている。また、待機ポジションは、ホームポジションに対して記録領域側に略隣接して設定されている。
本発明は、記録ヘッド4の往動時及び復動時の両方で記録動作を実行する(双方向記録を行う)ように構成されたプリンタにも適用可能である。このようなプリンタでは、図2(b)に示すように、ホームポジションと略隣接する第1の待機ポジションWP1に加えて、ホームポジションとは反対側の端部に第2の待機ポジションWP2が設けられ得る。
ホームポジションは、電源オフ時や長時間に亘って記録が行われなかった場合に記録ヘッド4が移動して留まる場所である。記録ヘッド4がホームポジションに位置する時には、図3(d)に示すように、キャッピング機構のキャップ部材15がノズルプレート16(図5参照)に当接してノズル開口17(図5参照)を実質的に封止する(詳細は後述する)。キャップ部材15は、ゴム等の弾性部材を上面が開放した略四角形トレー状に成型した部材であり、内部にはフェルト等の保湿材が取り付けられている。記録ヘッド4がキャップ部材15により実質的に封止されることで、キャップ内部が高湿度に保たれて、ノズル開口17からのインク溶媒の蒸発が緩和される。
待機ポジションは、記録ヘッド4を走査する際の起点となる位置である。即ち、記録ヘッド4は、通常、この待機ポジションで待機し、記録動作時に待機ポジションから記録領域側へ走査され、記録動作が終了すると待機ポジションに戻る。
双方向記録を行うプリンタの場合、図2(b)を参照して、記録ヘッド4は、第1の待機ポジションWP1で待機している状態から第2の待機ポジションWP2側へ走査されて往動時の記録動作を行う。この記録動作が終了すると、第2の待機ポジションWP2で待機する。次に、記録ヘッド4は、第2の待機ポジションWP2で待機している状態から第1の待機ポジションWP1側へ走査されて復動時の記録動作を行う。この記録動作が終了すると、第1の待機ポジションWP1で待機する。以後は、往動時の記録動作と復動時の記録動作とを交互に繰り返し実行する。
待機ポジションには、フラッシング動作(メンテナンス動作の一種)によって記録ヘッド4が排出するインクを回収するためのインク受け部材が設けられる。本実施の形態では、上記のキャップ部材15が、インク受け部材を兼ねている。即ち、キャップ部材15は、図3(a)に示すように、通常は記録ヘッド4の待機ポジションの下方位置(ノズルプレート16の下方に少し離隔した位置)に配置されている。そして、記録ヘッド4のホームポジションヘの移動に伴って、図3(d)に示すように、斜上方側(ホームポジション側かつノズルプレート16側)に移動して、ノズル開口17を封止する。
双方向記録を行うプリンタの場合には、図2(b)に示すように、第2の待機ポジションWP2にもインク受け部材18が配設される。このインク受け部材18は、例えば、記録ヘッド4との対向面が開放した箱状のフラッシングボックスによって構成され得る。
さらに、本実施の形態では、待機ポジションと記録領域との間に、加速領域が設定されている。加速領域は、記録ヘッド4の走査速度を所定速度まで加速させるための領域である。
さて、本実施の形態のキャップ部材15からは、図4に示すように、キャップ部材15の内部に連通する吸引路15wが延びている。そして、吸引路15wに、摺動回転子内蔵型のギヤポンプ15gが設けられている。ギヤポンプ15gは、この場合、極めて高精度に構成されており、ギヤとポンプフレーム(ケース)との間の隙間が、径方向・厚み方向共に100ミクロン以下となるように設定されている。
ギヤポンプ15gの構造例の詳細について、図5(a)乃至図5(c)を用いて説明する。図5(a)は、ギヤポンプ15gの斜視図であり、図5(b)は、ギヤポンプ15gの分解図であり、図5(c)は、ギヤポンプ15gの部分断面図である。
図5(a)乃至図5(c)に示すように、ギヤポンプ15gは、吸引路15wに接続される吸引口151aを有するポンプフレーム(ケース)151と、ポンプフレーム内に前記のような精度で(液体のメニスカスを介して)摺動するように収容された互いに噛み合う駆動歯車(ギヤ)152及び従動歯車(ギヤ)153と、を有している。駆動歯車152は、ポンプフレーム151及び/またはリッド157を貫く駆動歯車軸154によって回転駆動されるようになっており、従動歯車153は、駆動歯車軸154と平行な従動歯車軸155によってポンプフレーム151及びリッド157に軸支されている。ポンプフレーム(ケース)151は、パッキン156を介して、リッド157によって封止されている。この例では、リッド157に排出口157aが設けられている。吸引口151aと排出口157aとは、各歯車152、153とポンプフレーム151との摺動部に対して互いに反対側に設けられている。
駆動歯車軸154を介して駆動歯車152が図5(b)の矢印に示す方向に回転駆動されることにより、駆動歯車152と噛み合う従動歯車153も回転して、ポンプフレーム151内のIN側(吸引口151a側)からOUT側(排出口157a側)へとインクが送出される(ポンプ機能)。
ここで、ギヤポンプ15gは、ギヤの回転方向を変えても、噛み合い部及びケーシング部のシールを解除できないため、IN側とOUT側とを連通して大気開放することができない。そこで、本実施の形態のキャップ部材15は、ノーマルオープンの開放バルブ機構15vを有している。開放バルブ15vの径は、小さく形成されている。図4(b)に示すように、開放バルブ機構15vは、インク吸引が必要な時に対応してキャップ部材15がフレームF等に当接する時にのみ閉じるようになっている。
これにより、キャップ部材15内は、通常の状態では大気に連通されており、温度変化等によるメニスカス崩壊が防止される一方で、インク吸引が必要な時には密封されるようになっている。
次に、記録ヘッド4の内部機構について説明する。記録ヘッド4は、ブラックインクを吐出可能なブラックヘッドユニットと、シアンインクを吐出可能なシアンヘッドユニットと、マゼンタインクを吐出可能なマゼンタヘッドユニットと、イエローインクを吐出可能なイエローヘッドユニットと、ライトシアンインクを吐出可能なライトシアンヘッドユニットと、ライトマゼンタインクを吐出可能なライトマゼンタヘッドユニットと、を有する。また、各ヘッドユニットの底面には、副走査方向に沿って、複数のノズル開口17が形成されている。各ヘッドユニット毎のノズル開口17は、同数であって、互いに1対1に対応して主走査方向に整列している。
次に、各ヘッドユニットについて、図6を用いて説明する。各ヘッドユニットは、共通の構造を有しており、図6に示すように、例えばプラスチックからなる箱体状のケース71の収納室72内に、櫛歯状の圧電振動子21が一方の開口から挿入されて櫛歯状先端部21aが他方の開口に臨んでいる。その他方の開口側のケース71の表面(下面)には流路ユニット74が接合され、櫛歯状先端部21aは、それぞれ流路ユニット74の所定部位に当接固定されている。
圧電振動子21は、圧電体21bを挟んで共通内部電極21cと個別内部電極21dとを交互に積層した板状の振動子板を、ドット形成密度に対応させて櫛歯状に切断して構成してある。そして、共通内部電極21cと個別内部電極21dとの間に電位差を与えることにより、各圧電振動子21は、積層方向と直交する振動子長手方向に伸縮する。
流路ユニット74は、流路形成板75を間に挟んでノズルプレート16と弾性板77を両側に積層することにより構成されている。
流路形成板75は、ノズルプレート16に複数開設したノズル開口17とそれぞれ連通して圧力発生室隔壁を隔てて列設された複数の圧力発生室22と、各圧力発生室22の少なくとも一端に連通する複数の供給部82と、全供給部82が連通する細長い共通室83と、が形成された板材である。例えば、シリコンウエハーをエッチング加工することにより、細長い共通室83が形成され、共通室83の長手方向に沿って圧力発生室22がノズル開口17のピッチに合わせて形成され、各圧力発生室22と共通室83との間に溝状の供給部82が形成され得る。なお、この場合、圧力発生室22の一端に供給部82が接続し、この供給部82とは反対側の端部近傍でノズル開口17が位置するように配置されている。また、共通室83は、インクカートリッジ2に貯留されたインクを圧力発生室22に供給するための室であり、その長手方向のほぼ中央に供給管84が連通している。
弾性板77は、ノズルプレート16とは反対側の流路形成板75の面に積層され、ステンレス板87の下面側にPPS等の高分子体フィルムを弾性体膜88としてラミネート加工した二重構造である。そして、圧力発生室22に対応した部分のステンレス板87をエッチング加工して、圧電振動子21を当接固定するためのアイランド部89が形成されている。
上記の構成を有する各ヘッドユニットでは、圧電振動子21を振動子長手方向に伸長させることにより、アイランド部89がノズルプレート16側に押圧され、アイランド部89周辺の弾性体膜88が変形して圧力発生室22が収縮する。また、圧力発生室22の収縮状態から圧電振動子21を長手方向に収縮させると、弾性体膜88の弾性により圧力発生室22が膨張する。圧力発生室22を一旦膨張させてから収縮させることにより、圧力発生室22内のインクの圧力が高まって、ノズル開口17からインク滴が吐出される。
すなわち、各ヘッドユニットにおいては、圧電振動子21に対する充放電に伴って、対応する圧力室22の容量が変化する。このような圧力室22の圧力変動を利用して、ノズル開口17からインク滴を吐出させたり、メニスカス(ノズル開口17で露出しているインクの自由表面)を微振動させたりすることができる。
なお、上記の縦振動振動モードの圧電振動子21に代えて、いわゆるたわみ振動モードの圧電振動子を用いることも可能である。たわみ振動モードの圧電振動子は、充電による変形で圧力室を収縮させ、放電による変形で圧力室を膨張させる圧電振動子である。
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。図7に示すように、このインクジェット式プリンタ1は、プリンタコントローラ30とプリントエンジン31とを備えている。
プリンタコントローラ30は、外部インターフェース(外部I/F)32と、各種データを一時的に記憶するRAM33と、制御プログラム等を記憶したROM34と、CPU等を含んで構成された制御部11と、クロック信号を発生する発振回路35と、記録ヘッド4の各ヘッドユニットへ供給するための駆動信号等を発生する駆動信号発生回路36と、駆動信号や、印刷データに基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン31に送信する内部インターフェース(内部I/F)37と、を備えている。
外部I/F32は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ等から受信する。また、ビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、外部I/F32を通じて、ホストコンピュータ等に対して出力される。
RAM33は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有している。そして、受信バッファは、外部I/F32を介して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファは、制御部11により変換された中間コードデータを記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コードデータ(例えば、階調データ)をデコード(翻訳)することにより得られる印字データである。
ROM34には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等が記憶されている。さらにROM34は、メンテナンス情報保持手段として、メンテナンス動作用の設定データをも記憶している。
制御部11は、ROM34に記憶された制御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷データを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデータを中間バッファに記憶させる。また、制御部11は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM34に記憶されているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータに展開(デコード)する。そして、制御部11は、必要な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを出力バッファに記憶させる。
記録ヘッド4の1回の主走査により記録可能な1行分のドットパターンデータが得られたならば、当該1行分のドットパターンデータが、出力バッファから内部I/F37を通じて順次記録ヘッド4の各インクヘッドユニットの電気駆動系39に出力され、キャリッジ5が走査されて1行分の印刷が行われる。出力バッファから1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータが中間バッファから消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
さらに、制御部11は、記録ヘッド4による記録動作とは別途に実施されるメンテナンス動作(回復動作)をも制御するようになっている。
さらに、制御部11は、ギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作をも制御するようになっている。すなわち、制御部11は、ギヤポンプ15gに接続されて、予備動作実行部としても機能するようになっている。
制御部11によるギヤポンプ15gの予備動作制御のために、ギヤポンプ15gの非駆動時間Tnを測定するタイマ101(状態量認識部である非駆動時間認識部の一例)と、予備動作実行を判断するための基準時間Ts(基準状態量の一例)が設定される基準時間設定部102(基準状態量設定部の一例)と、タイマ101が測定した非駆動時間Tnが基準時間設定部102に設定された基準時間Ts以上である場合に、ギヤポンプ15gの内部が乾燥していると判別する判別部103と、が設けられている。そして、制御部11は、判別部103により非駆動時間Tnが基準時間Ts以上であることが判別された場合に、すなわち、ギヤポンプ15gの内部が乾燥していると判別された場合に、ギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行するようになっている。
本実施の形態における予備動作は、記録ヘッド4からキャップ部材15に向けてインクのフラッシング動作を行い、キャップ部材15の内部に所定量のインクを放出させた後で、所定時間だけギヤポンプ15gを作動させることによって行われるようになっている。
プリントエンジン31は、紙送り機構としての紙送りモータ13と、ヘッド走査機構としてのパルスモータ7と、記録ヘッド4の電気駆動系39と、を含んで構成してある。
次に、記録ヘッド4の電気駆動系39について説明する。電気駆動系39は、図7に示すように、順に電気的に接続されたシフトレジスタ回路40、ラッチ回路41、レベルシフタ回路42、スイッチ回路43及び圧電振動子21を備えている。これらのシフトレジスタ回路40、ラッチ回路41、レベルシフタ回路42、スイッチ回路43及び圧電振動子21は、それぞれ、記録ヘッド4の各ヘッドユニットの各ノズル開口17毎に設けられている。
この電気駆動系39では、スイッチ回路43に加わる選択データが「1」の場合、スイッチ回路43は接続状態となって駆動信号が圧電振動子21に直接印加され、各圧電振動子21は駆動信号の信号波形に応じて変形する。一方、スイッチ回路43に加わる選択データが「0」の場合、スイッチ回路43は非接続状態となって圧電振動子21への駆動信号の供給が遮断される。
このように、選択データに基づいて、各圧電振動子21に対して駆動信号を選択的に供給できる。このため、与えられる選択データ次第で、ノズル開口17からインク滴を吐出させたり、メニスカスを微振動させたりすることができる。
次に、プリンタ1の動作について説明する。
電源が投入されると、まず必要な初期化動作が行われる。図8に示すように、本実施の形態では、電源投入(STEP01)後の初期化動作の一つとして、タイマ101によってギヤポンプ15gの非駆動時間Tnを取得する(STEP02)。
次に、判別部103が、取得した非駆動時間Tnが基準時間設定部102に設定された基準時間Ts以上であるか否かを判別する(STEP03)。
判別の結果がNoであれば、ギヤポンプ15gの内部の湿潤状態が維持されていると推測(判別)されるので、そのまま待機状態となる(STEP08)。
一方、判別の結果がYesであれば、ギヤポンプ15gの内部がある程度乾燥してしまっていると推測(判別)されるので、制御部11による予備動作が実行される。具体的には、制御部11の制御により、まず記録ヘッド4(キャリッジ5)及びキャップ部材15がフラッシング位置(待機ポジション)に移動される(STEP04)。当該状態で、制御部11の制御により、インクが所定量、例えばNドット、フラッシング動作によって吐出される(STEP05)。これにより、キャップ部材15の内部に所定量のインクが放出される。その後、例えばn回転だけ、あるいはt秒間だけ、ギヤポンプ15gが作動される(STEP06)。これにより、キャップ部材15の内部に放出されたインクがギヤポンプ15gの内部に送り込まれ、ギヤポンプ15gの内部が湿潤状態に復帰される。具体的には、ギヤポンプ15gが−5kPa以上の負圧、好ましくは−15kPa以上の負圧、を提供することができる状態に復帰される(当該条件を満たすように、前記n回転あるいは前記t秒間が設定される)。その後、制御部11の制御により、記録ヘッド4(キャリッジ5)及びキャップ部材15がキャッピング位置(ホームポジション)に移動されて、記録ヘッド4がキャップ部材15により封止される(STEP07)。そして、そのまま待機状態となる(STEP08)。
初期化動作の後、1行分の印字データがRAM33の出力バッファから出力されると、記録ヘッド4は、記録動作に先だって、メンテナンス動作(回復動作)を実施する。
このメンテナンス動作は、記録ヘッド4のインク滴の吐出能力を維持するために行われるもので、例えばインク吸引動作とフラッシング動作と微振動動作とがあり、適宜に選択されて実施される。
インク吸引動作が行われる場合には、図4(b)に示すように開放バルブ15vがフレームF等によって閉じられ、キャップ部材15の内部が密封された状態でギヤポンプ15gが作動されることによって、記録ヘッド4のノズル開口17からインクが吸引され得る。ギヤポンプ15gは、前記のように内部が湿潤状態が保たれた状態で作動されるので、十分なインク吸引作用が保証される。
そして、メンテナンス動作がなされた後に、印字データに基づく記録動作が行われる。具体的には、記録ヘッド4の主走査方向の移動中に、ノズル開口17から適宜のタイミングでインク滴が吐出され得る。
電源の投入状態が長く続く場合には、適宜の条件でメンテナンス動作が実施され得る。電源の投入状態が長く続いている場合のメンテナンス動作としてインク吸引動作が行われる場合には、必要に応じて、当該インク吸引動作に先立ってギヤポンプ15gの予備動作が実行される。
この場合の予備動作に関するフローは、電源投入後のフローと同様である(図7参照)。すなわち、インク吸引動作の指令確認(STEP01)後、タイマ101によってギヤポンプ15gの非駆動時間Tnを取得する(STEP02)。
次に、判別部103が、取得した非駆動時間Tnが基準時間設定部102に設定された基準時間Ts以上であるか否かを判別する(STEP03)。
判別の結果がNoであれば、ギヤポンプ15gの内部の湿潤状態が維持されていると推測されるので、そのままインク吸引動作が開始される(STEP08)。
一方、判別の結果がYesであれば、ギヤポンプ15gの内部がある程度乾燥してしまっていると推測されるので、制御部11による予備動作が実行される。具体的には、制御部11の制御により、まず記録ヘッド4(キャリッジ5)及びキャップ部材15がフラッシング位置(待機ポジション)に移動される(STEP04)。当該状態で、制御部11の制御により、インクが所定量、例えばNドット、フラッシング動作によって吐出される(STEP05)。これにより、キャップ部材15の内部に所定量のインクが放出される。その後、例えばn回転だけ、あるいはt秒間だけ、ギヤポンプ15gが作動される(STEP06)。これにより、キャップ部材15の内部に放出されたインクがギヤポンプ15gの内部に送り込まれ、ギヤポンプ15gの内部が湿潤状態に復帰される。その後、制御部11の制御により、記録ヘッド4(キャリッジ5)及びキャップ部材15がキャッピング位置(ホームポジション)に移動されて、記録ヘッド4がキャップ部材15により封止される(STEP07)。そして、その後にインク吸引動作が開始される(STEP08)。
以上のように、本実施の形態によれば、最適設計が容易なギヤポンプ15gによってノズル開口17のインクを吸引することができる。一方、キャップ部材15の内部はノーマルオープンな開放バルブ15vによって大気に開放されるため、温度変化による空気の膨張/収縮に伴うメニスカス崩壊が防止される。
また、ギヤポンプ15gの非駆動時間Tnが基準時間Ts以上である場合にギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作が実行されるため、ギヤポンプ15gの内部の乾燥状態を効率的に湿潤状態に復帰させることができる。
なお、本実施の形態では、インクによってギヤポンプ15gが湿潤状態とされるため、専用の湿潤剤を用意する必要が無い。従って、湿潤剤の導入のための機構を設ける必要も無く、装置の構造が簡易である。
次に、図9は、本発明の第2の実施の形態のインクジェット式記録装置におけるギヤポンプ近傍の概略断面図である。
図9に示すギアポンプ15gのキャップ部材15側のポンプフレーム15fには、潤滑剤を供給するための潤滑剤供給路111を介して、潤滑剤タンク112が接続されている。潤滑剤タンク112には、ギヤポンプ15gの内部を最適な湿潤状態とする最適な湿潤剤が選択されて充填されている。
潤滑剤供給路111の途中には、2つの逆止弁113、114が設けられ、それら2つの逆止弁の間に、プライミングポンプ115が設けられている。プライミングポンプ115は、それ自体が押圧されることによって作動するようになっている。そして、プライミングポンプ115が作動される時、潤滑剤タンク112から湿潤剤がギアポンプ15gの内部に供給されるようになっている。
本実施の形態では、プライミングポンプ115の押圧のための押圧部材5pが、記録ヘッド4と一体のキャリッジ5に形成されている。押圧部材5pは、記録ヘッド4の主走査方向の移動中に、プライミングポンプ115を押圧して作動できるようになっている。
なお、本実施の形態においては、制御部11は、予備動作実行部として機能する際に、ギヤポンプ15gを作動させないようになっている。
本実施の形態のその他の構成については、図1乃至図8を用いて説明した前記の実施の形態と略同様である。
図10に、押圧部材5pがプライミングポンプ115を押圧するための好適な配置例を示す。図10の例では、キャップ部材15に、キャリッジ5が当接するための板部材130が設けられており、キャップ部材15は、平行リンク機構131を介して、水平姿勢を維持したままで移動可能となっている。
図10(a)に示すフラッシング位置では、キャリッジ5は板部材130に当接するのみで、押圧部材5pもプライミングポンプ115に接触していない。
図10(b)に示すキャッピング位置では、キャリッジ5が板部材130を押圧移動させる(上下方向の摺動をも伴う)ことに伴って、キャップ部材15が平行リンク機構131によって上昇し、記録ヘッド4を封止する。この時、押圧部材5pは、プライミングポンプ115に接触するに留まる。
図10(c)に示すように、プライミングポンプ115を作動させるためには、キャリッジ5がプライミングポンプ115側に更に移動される。
なお、プライミングポンプ115の効果的な作動のためには、図10(b)に示す状態と図10(c)に示す状態との間でキャリッジ5の運動が繰り返されることが好ましい。
さて、本実施の形態のプリンタの動作について説明する。
電源が投入されると、まず必要な初期化動作が行われる。図11に示すように、本実施の形態では、電源投入(STEP11)後の初期化動作の一つとして、タイマ101によってギヤポンプ15gの非駆動時間Tnを取得する(STEP12)。
次に、判別部103が、取得した非駆動時間Tnが基準時間設定部102に設定された基準時間Ts以上であるか否かを判別する(STEP13)。
判別の結果がNoであれば、ギヤポンプ15gの内部の湿潤状態が維持されていると推測(判別)されるので、そのまま待機状態となる(STEP18)。
一方、判別の結果がYesであれば、ギヤポンプ15gの内部がある程度乾燥してしまっていると推測(判別)されるので、制御部11による予備動作が実行される(STEP13)。具体的には、制御部11の制御により、記録ヘッド4(キャリッジ5)が移動されて、押圧部材5pを介して、プライミングポンプ115が作動される。これにより、潤滑剤タンク112からギアポンプ15gの内部に湿潤剤が供給され、ギヤポンプ15gの内部が湿潤状態に復帰される。そして、そのまま待機状態となる(STEP18)。
初期化動作の後、1行分の印字データがRAM33の出力バッファから出力されると、記録ヘッド4は、記録動作に先だって、メンテナンス動作(回復動作)を実施する。
このメンテナンス動作は、記録ヘッド4のインク滴の吐出能力を維持するために行われるもので、例えばインク吸引動作とフラッシング動作と微振動動作とがあり、適宜に選択されて実施される。
インク吸引動作が行われる場合には、図4(b)に示すように開放バルブ15vがフレームF等によって閉じられ、キャップ部材15の内部が密封された状態でギヤポンプ15gが作動されることによって、記録ヘッド4のノズル開口17からインクが吸引され得る。ギヤポンプ15gは、前記のように内部が湿潤状態が保たれた状態で作動されるので、十分なインク吸引作用が保証される。
そして、メンテナンス動作がなされた後に、印字データに基づく記録動作が行われる。具体的には、記録ヘッド4の主走査方向の移動中に、ノズル開口17から適宜のタイミングでインク滴が吐出され得る。
電源の投入状態が長く続く場合には、適宜の条件でメンテナンス動作が実施され得る。電源の投入状態が長く続いている場合のメンテナンス動作としてインク吸引動作が行われる場合には、必要に応じて、当該インク吸引動作に先立ってギヤポンプ15gの予備動作が実行される。
この場合の予備動作に関するフローは、電源投入後のフローと同様であるので、説明を省略する(図10参照)。
本実施の形態によっても、ギヤポンプ15gの非駆動時間Tnが基準時間Ts以上である場合にギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作が実行されるため、ギヤポンプ15gの内部の乾燥状態を効率的に湿潤状態に復帰させることができる。
なお、本実施の形態では、専用の湿潤剤によってギヤポンプ15gが湿潤状態とされ、最適な湿潤剤を最適量補給することができる。
また、プライミングポンプの作動の形態は、押圧部材5pを用いた上記形態に限定されることは無く、種々の形態が採用され得る。
次に、図12は、本発明の第3の実施の形態のインクジェット式記録装置の電気的構成を示す概略ブロック図である。前記の各実施の形態では、判別部103による判別結果に基づいて、制御部11が自動的に予備動作実行部として機能するようになっているが、本実施の形態では、使用者の指令を受けてから、制御部11が予備動作実行部として機能するようになっている。
すなわち、本実施の形態では、図12に示すように、判別部103の判別結果を表示する表示部105と、予備動作実行指令を手動入力するための入力部106と、が設けられており、制御部11は、入力部106に入力された予備動作実行指令に基づいて、ギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行するようになっている。
本実施の形態のその他の構成については、図1乃至図8を用いて説明した前記第1の実施の形態と略同様である。
本実施の形態によれば、ギヤポンプ15gの非駆動時間Tnが基準時間Ts以上である場合に表示部105にその旨が表示されるため、使用者はギヤポンプ15gの内部の乾燥状態を予測することができる。従って、使用者が入力部106に予備動作実行指令を入力することにより、ギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作を効率的に実行させることができる。
次に、図13は、本発明の第4の実施の形態のインクジェット式記録装置の電気的構成を示す概略ブロック図である。本実施の形態でも、使用者の指令を受けてから、制御部11が予備動作実行部として機能するようになっている。
すなわち、本実施の形態では、図13に示すように、判別部103の判別結果を表示する表示部105と、予備動作実行指令を手動入力するための入力部106と、が設けられており、制御部12は、入力部106に入力された予備動作実行指令に基づいて、ギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行するようになっている。
本実施の形態のその他の構成については、図9乃至図11を用いて説明した前記第2の実施の形態と略同様である。
本実施の形態によっても、ギヤポンプ15gの非駆動時間Tnが基準時間Ts以上である場合に表示部105にその旨が表示されるため、使用者はギヤポンプ15gの内部の乾燥状態を予測することができる。従って、使用者が入力部106に予備動作実行指令を入力することにより、ギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作を効率的に実行させることができる。
また、プライミングポンプ115の作動の形態として押圧部材5pを用いない形態が採用された場合等には、予備動作実行指令によって直接的にプライミングポンプ115が作動されるような構成としてもよい。
以上の各実施の形態においては、ギヤポンプ15gの内部乾燥状態と関連する状態量として、ギヤポンプ15gの非駆動時間Tnを利用している。しかしながら、ギヤポンプ15gの非駆動時間Tnの代わりに、キャップ部材15の連続解放時間や、電源OFF状態での経過時間等を利用してもよい。
更には、ギヤポンプ15gの内部乾燥状態と関連する状態量は、ギアポンプ15gを一定時間駆動させた後の当該ギヤンプ15gの動作状態に関連する状態量であってもよい。
具体的には、例えば、ギヤポンプ15gの動作状態に関連する状態量として、ギヤポンプ15gを一定時間駆動させた後のキャップ部材15の内部圧力が利用され得る。ギヤポンプ15gを一定時間駆動させた後のキャップ内圧力が、所定の負圧に達していなければ、ギヤポンプ15gが乾燥状態であると推測できる。
このような実施の形態について説明する。図14は、本発明の第5の実施の形態のインクジェット式記録装置の電気的構成を示す概略ブロック図である。
本実施の形態では、状態量認識部として、タイマ101の代わりに圧力検知部101’が設けられている。圧力検知部101’は、例えばフィルムセンサ等から構成され、キャップ部材15の内部圧力を認識するために、キャップ部材15内あるいはキャップ部材15からギヤポンプ15gに至る吸引路15w内に配置される。
そして、本実施の形態では、基準状態量設定部として、予備動作実行のための基準時間Tsが設定される基準時間設定部102の代わりに、予備動作実行のための基準負圧Psが設定される基準負圧設定部102’が設けられており、判別部103は、圧力検知部101’が認識したキャップ内圧力Pnが基準負圧設定部102’に設定された基準負圧Psより大きい場合に、ギヤポンプ15gの内部が乾燥していると判別するようになっている。
本実施の形態の制御部11は、ギヤポンプ15gの内部状態を判別するために、ギヤポンプ15gを一定時間駆動させ、その後判別部103によりキャップ内圧力Pnが基準負圧Ts以上である(基準負圧に達していない)ことが判別された場合に、すなわち、ギヤポンプ15gの内部が乾燥していると判別された場合に、ギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行するようになっている。
本実施の形態のその他の構成については、図1乃至図8を用いて説明した前記第1の実施の形態と略同様である。
次に、本実施の形態のプリンタの動作について説明する。
電源が投入されると、まず必要な初期化動作が行われる。図15に示すように、本実施の形態では、電源投入(STEP01)後の初期化動作の一つとして、ギヤポンプ15gが所定の一定時間だけ駆動され(STEP11)、圧力検知部101’がキャップ内圧力Pnを取得する(STEP02’)。
次に、判別部103が、取得したキャップ内圧力Pnが基準負圧設定部102’に設定された基準負圧Ps以上であるか否かを判別する(STEP03’)。
判別の結果がNoであれば、ギヤポンプ15gの内部の湿潤状態が維持されていると推測(判別)されるので、そのまま待機状態となる(STEP08)。
一方、判別の結果がYesであれば、ギヤポンプ15gの内部がある程度乾燥してしまっていると推測(判別)されるので、制御部11による予備動作が実行される。具体的には、制御部11の制御により、まず記録ヘッド4(キャリッジ5)及びキャップ部材15がフラッシング位置(待機ポジション)に移動される(STEP04)。当該状態で、制御部11の制御により、インクが所定量、例えばNドット、フラッシング動作によって吐出される(STEP05)。これにより、キャップ部材15の内部に所定量のインクが放出される。その後、例えばn回転だけ、あるいはt秒間だけ、ギヤポンプ15gが作動される(STEP06)。これにより、キャップ部材15の内部に放出されたインクがギヤポンプ15gの内部に送り込まれ、ギヤポンプ15gの内部が湿潤状態に復帰される。その後、制御部11の制御により、記録ヘッド4(キャリッジ5)及びキャップ部材15がキャッピング位置(ホームポジション)に移動されて、記録ヘッド4がキャップ部材15により封止される(STEP07)。そして、そのまま待機状態となる(STEP08)。
初期化動作の後、1行分の印字データがRAM33の出力バッファから出力されると、記録ヘッド4は、記録動作に先だって、メンテナンス動作(回復動作)を実施する。
このメンテナンス動作は、記録ヘッド4のインク滴の吐出能力を維持するために行われるもので、例えばインク吸引動作とフラッシング動作と微振動動作とがあり、適宜に選択されて実施される。
インク吸引動作が行われる場合には、図4(b)に示すように開放バルブ15vがフレームF等によって閉じられ、キャップ部材15の内部が密封された状態でギヤポンプ15gが作動されることによって、記録ヘッド4のノズル開口17からインクが吸引され得る。ギヤポンプ15gは、前記のように内部が湿潤状態が保たれた状態で作動されるので、十分なインク吸引作用が保証される。
そして、メンテナンス動作がなされた後に、印字データに基づく記録動作が行われる。具体的には、記録ヘッド4の主走査方向の移動中に、ノズル開口17から適宜のタイミングでインク滴が吐出され得る。
電源の投入状態が長く続く場合には、適宜の条件でメンテナンス動作が実施され得る。電源の投入状態が長く続いている場合のメンテナンス動作としてインク吸引動作が行われる場合には、必要に応じて、当該インク吸引動作に先立ってギヤポンプ15gの予備動作が実行される。
この場合の予備動作に関するフローは、電源投入後のフローと同様である(図15参照)。すなわち、インク吸引動作の指令確認(STEP01)後、ギヤポンプ15gが所定の一定時間だけ駆動され(STEP11)、圧力検知部101’がキャップ内圧力Pnを取得する(STEP02’)。
次に、判別部103が、取得したキャップ内圧力Pnが基準負圧設定部102’に設定された基準負圧Ps以上であるか否かを判別する(STEP03’)。
判別の結果がNoであれば、ギヤポンプ15gの内部の湿潤状態が維持されていると推測されるので、そのままインク吸引動作が開始される(STEP08)。
一方、判別の結果がYesであれば、ギヤポンプ15gの内部がある程度乾燥してしまっていると推測されるので、制御部11による予備動作が実行される。具体的には、制御部11の制御により、まず記録ヘッド4(キャリッジ5)及びキャップ部材15がフラッシング位置(待機ポジション)に移動される(STEP04)。当該状態で、制御部11の制御により、インクが所定量、例えばNドット、フラッシング動作によって吐出される(STEP05)。これにより、キャップ部材15の内部に所定量のインクが放出される。その後、例えばn回転だけ、あるいはt秒間だけ、ギヤポンプ15gが作動される(STEP06)。これにより、キャップ部材15の内部に放出されたインクがギヤポンプ15gの内部に送り込まれ、ギヤポンプ15gの内部が湿潤状態に復帰される。その後、制御部11の制御により、記録ヘッド4(キャリッジ5)及びキャップ部材15がキャッピング位置(ホームポジション)に移動されて、記録ヘッド4がキャップ部材15により封止される(STEP07)。そして、その後にインク吸引動作が開始される(STEP08)。
本実施の形態では、ギヤポンプ15gを一定時間駆動させた後のキャップ内圧力Pnが基準負圧Ps以上である場合に、ギヤポンプ15gの内部を湿潤状態にするための予備動作が実行される。この場合にも、ギヤポンプ15gの内部の乾燥状態を効率的に湿潤状態に復帰させることができる。
その他、ギヤポンプ15gの動作状態に関連する状態量として、ギヤポンプ15gを一定時間駆動させた後のインク流に関連する状態量も利用され得る。ギヤポンプ15gを一定時間駆動させた後に所定のインク流が発生していなければ、ギヤポンプ15gが乾燥状態であると推測できる。インク流に関連する状態量は、吸引路15wに設けられるフォトインタラプタや、キャップ部材15あるいはギヤポンプ15gに設けられる電極等によって検知することができる。また、ギヤポンプ15gを駆動するためのモータ(不図示)の電流波形から回転負荷の変化を検知することで、インク流のギヤポンプ15gへの流入を検知することもできる。
尚、本実施の形態においてはギヤポンプが用いられているが、ギヤポンプの他に、ルーツポンプ、クインビーポンプ、ベーンポンプ、等の他の摺動回転子内蔵型の容積ポンプが用いられてもよい。
ルーツポンプの構造例の詳細について、図16(a)乃至図16(c)を用いて説明する。図16(a)は、ルーツポンプ200の斜視図であり、図16(b)は、ルーツポンプ200の分解図であり、図16(c)は、リッド207を取り外したルーツポンプ200の平面図である。
図16(a)乃至図16(c)に示すように、ルーツポンプ200は、吸引路15wに接続される吸引口201aを有するポンプフレーム(ケース)201と、互いに転がり接触するようにポンプフレーム内に収容された第1回転子202及び第2回転子203と、を有している。第1回転子202は、ポンプフレーム201及び/またはリッド207を貫く第1駆動軸204によって回転駆動されるようになっており、第2回転子203も、同様に、ポンプフレーム201及び/またはリッド207を貫く第2駆動軸205によって回転駆動されるようになっている。第1駆動軸204と第2駆動軸205とは平行に配置されている。ポンプフレーム(ケース)201は、パッキン206を介して、リッド207によって封止されている。この例では、ポンプフレーム201に排出口201bが設けられている。吸引口201aと排出口201bとは、各回転子202、203とポンプフレーム201との摺動部に対して互いに反対側に設けられている。
ルーツポンプ200は、極めて高精度に構成され、例えば第1回転子202及び第2回転子203とポンプフレーム201との間の隙間が、径方向・厚み方向共に100ミクロン以下となるように設定されている。
第1駆動軸204及び第2駆動軸205を介して第1回転子202及び第2回転子203が図16(b)の矢印に示す方向に同期回転駆動されることにより、当該第1回転子202及び第2回転子203が互いに対して転がり接触しながらポンプフレーム201に対して(液体のメニスカスを介して)摺動し、ポンプフレーム201内のIN側(吸引口201a側)からOUT側(排出口201b側)へとインクが送出される(ポンプ機能)。
ここで、ルーツポンプ200は、各回転子の回転方向を変えても、転がり接触部及びケーシング部のシールを解除できないため、IN側とOUT側とを連通して大気開放することができない。そこで、例えば図4に示すのと同様に、キャップ部材15にノーマルオープンの開放バルブ機構15vが設けられる。開放バルブ機構15vは、インク吸引が必要な時に対応してキャップ部材15がフレームF等に当接する時にのみ閉じるようになっている。これにより、キャップ部材15内は、通常の状態では大気に連通され、温度変化等によるメニスカス崩壊が防止される一方で、インク吸引が必要な時には密封される。
次に、クインビーポンプの構造例の詳細について、図17(a)乃至図17(c)を用いて説明する。図17(a)は、クインビーポンプ300の斜視図であり、図17(b)は、クインビーポンプ300の分解図であり、図17(c)は、クインビーポンプ300の部分断面図である。
図17(a)乃至図17(c)に示すように、クインビーポンプ300は、吸引路15wに接続される吸引口301aを有するポンプフレーム(ケース)301と、ポンプフレーム内に(液体のメニスカスを介して)摺動するように収容された互いに噛み合う駆動スパイラル302及び従動スパイラル303と、を有している。駆動スパイラル302は、ポンプフレーム(ケース)301及び/またはリッド307を貫く駆動軸304によって回転駆動されるようになっており、従動スパイラル303は、駆動軸304と平行な従動軸305によってポンプフレーム301及びリッド307に軸支されている。ポンプフレーム(ケース)301は、パッキン306を介して、リッド307によって封止されている。この例では、リッド307に排出口307aが設けられている。吸引口301aと排出口307aとは、各スパイラル302、303とポンプフレーム301との摺動部に対して互いに反対側に設けられている。
クインビーポンプ300は、極めて高精度に構成され、例えば駆動スパイラル302及び従動スパイラル303とポンプフレーム301との間の隙間が、100ミクロン以下となるように設定されている。
駆動軸304を介して駆動スパイラル302が図17(b)の矢印に示す方向に回転駆動されることにより、駆動スパイラル302と噛み合う従動スパイラル303も回転して、ポンプフレーム301内のIN側(吸引口301a側)からOUT側(排出口307a側)へとインクが送出される(ポンプ機能)。
ここで、クインビーポンプ300は、各スパイラルの回転方向を変えても、噛み合い部及びケーシング部のシールを解除できないため、IN側とOUT側とを連通して大気開放することができない。そこで、例えば図4(b)に示すのと同様に、キャップ部材15にノーマルオープンの開放バルブ機構15vが設けられる。開放バルブ機構15vは、インク吸引が必要な時に対応してキャップ部材15がフレームF等に当接する時にのみ閉じるようになっている。これにより、キャップ部材15内は、通常の状態では大気に連通され、温度変化等によるメニスカス崩壊が防止される一方で、インク吸引が必要な時には密封される。
次に、ベーンポンプの構造例の詳細について、図18(a)乃至図18(c)を用いて説明する。図18(a)は、ベーンポンプ400の斜視図であり、図18(b)は、ベーンポンプ400の分解図であり、図18(c)は、リッド407を取り外したベーンポンプ400の平面図である。
図18(a)乃至図18(c)に示すように、ベーンポンプ400は、吸引路15wに接続される吸引口401aを有するポンプフレーム(ケース)401と、ポンプフレーム内に収容されたロータ402と、を有している。ロータ202は、ポンプフレーム401内の円筒状の空間の径に対して小径の円筒形状を有している。ロータ402は、ポンプフレーム401及び/またはリッド407を貫く駆動軸404によって回転駆動されるようになっている。駆動軸404は、ポンプフレーム401内の円筒状の空間の中心に対して、偏心した位置に設けられており、ロータ402の外周の一部がポンプフレーム401の内壁面に対して(液体のメニスカスを介して)摺動するようになっている。ロータ402の外周には、周方向に略均等に、複数の(図示例では6個の)凹部402rが形成されている。各凹部402r内には、バネ402sを介してブレード403が設けられている。これにより、ブレード403は外側に付勢されている。ポンプフレーム(ケース)401は、パッキン406を介して、リッド407によって封止されている。この例では、ポンプフレーム401に排出口401bが設けられている。吸引口401aと排出口401bとは、ロータ402とポンプフレーム401との摺動部を挟むように配置されている。
ベーンポンプ400は、極めて高精度に構成され、例えばロータ402とポンプフレーム401との間の隙間が、100ミクロン以下となるように設定されている。
駆動軸404を介してロータ402が図18(b)の矢印に示す方向に回転駆動されることにより、ロータ402から突出するブレード403によって、ポンプフレーム401内のIN側(吸引口401a側)からOUT側(排出口401b側)へとインクが送出される(ポンプ機能)。
ここで、ベーンポンプ400は、ロータ402の回転方向を変えても、摺動部のシールを解除できないため、IN側とOUT側とを連通して大気開放することができない。そこで、例えば図4に示すのと同様に、キャップ部材15にノーマルオープンの開放バルブ機構15vが設けられる。開放バルブ機構15vは、インク吸引が必要な時に対応してキャップ部材15がフレームF等に当接する時にのみ閉じるようになっている。これにより、キャップ部材15内は、通常の状態では大気に連通され、温度変化等によるメニスカス崩壊が防止される一方で、インク吸引が必要な時には密封される。
なお、以上のような摺動回転子内蔵型の容積ポンプにおいて、その部品精度が低い場合、吸引動作の停止の際に当該ポンプ内の液体シールが一気に崩壊して、大気開放が急激に進行してしまうものがある。そのような大気開放の態様では、キャップ部材内及びノズル開口内へ気泡が進入して、記録ヘッドのインク吐出性能が著しく低下してしまう。そのような場合には、キャップ部材15と摺動回転子内蔵型の容積ポンプ15g、200、300、400との間に、逆止弁が設けられることが好ましい。例えば図4に示す実施の形態に対して、このような逆止弁15rが設けられた実施の形態を、図19(a)及び図19(b)に示す。
また、ギヤポンプ等の摺動回転子内蔵型の容積ポンプの代わりに、ピストンポンプ、ベローズポンプ、ダイヤフラムポンプ等の往復移動機構利用型の容積ポンプが用いられてもよい。
ピストンポンプの構造例の詳細について、図20を用いて説明する。図20は、ピストンポンプ500の概略断面図である。
図20に示すように、ピストンポンプ500は、ピストン502の往復移動によって内容積が変化するポンプフレーム(シリンダ)501を有している。ポンプフレーム501には、第1逆止弁501cを介して、吸引路15wに接続される吸引口501aが設けられる一方、第2逆止弁501dを介して、排出口501bが設けられている。
ピストン502が図20の矢印Aに示す方向に移動することにより、吸引口501aから第1逆止弁501cを介してインクがポンプフレーム501内に導入される。この時、第2逆止弁501dが開かないので、排出口501bからはインクが導入(逆流)されない。続いて、ピストン502が図20の矢印Bに示す方向に移動することにより、ポンプフレーム501内から第2逆止弁501dを介してインクが排出口501bに送出される。この時、第1逆止弁501cが開かないので、吸引口501aへはインクが送出(逆流)されない。このようなピストン502の往復移動が繰り返されることによって、ポンプフレーム501内のIN側(吸引口501a側)からOUT側(排出口501b側)へとインクが送出される(ポンプ機能)。
ここで、ピストンポンプ500は、IN側とOUT側とを連通して大気開放することができない。そこで、例えば図4に示すのと同様に、キャップ部材15にノーマルオープンの開放バルブ機構15vが設けられる。開放バルブ機構15vは、インク吸引が必要な時に対応してキャップ部材15がフレームF等に当接する時にのみ閉じるようになっている。これにより、キャップ部材15内は、通常の状態では大気に連通され、温度変化等によるメニスカス崩壊が防止される一方で、インク吸引が必要な時には密封される。
次に、ベローズポンプの構造例の詳細について、図21を用いて説明する。図21は、ベローズポンプ600の概略断面図である。
図21に示すように、ベローズポンプ600は、往復移動機構602によって内容積が変化するベローズフレーム601を有している。ベローズフレーム601には、第1逆止弁601cを介して、吸引路15wに接続される吸引口601aが設けられる一方、第2逆止弁601dを介して、排出口601bが設けられている。
ベローズフレーム601が図21の矢印Aに示す方向に伸長することにより、吸引口601aから第1逆止弁601cを介してインクがベローズフレーム601内に導入される。この時、第2逆止弁601dが開かないので、排出口601bからはインクが導入(逆流)されない。続いて、ベローズフレーム601が図21の矢印Bに示す方向に短縮することにより、ベローズフレーム601内から第2逆止弁601dを介してインクが排出口601bに送出される。この時、第1逆止弁601cが開かないので、吸引口601aへはインクが送出(逆流)されない。このようなベローズフレーム601の伸縮運動が繰り返されることによって、ベローズフレーム601内のIN側(吸引口601a側)からOUT側(排出口601b側)へとインクが送出される(ポンプ機能)。
ここで、ベローズポンプ600は、IN側とOUT側とを連通して大気開放することができない。そこで、例えば図4に示すのと同様に、キャップ部材15にノーマルオープンの開放バルブ機構15vが設けられる。開放バルブ機構15vは、インク吸引が必要な時に対応してキャップ部材15がフレームF等に当接する時にのみ閉じるようになっている。これにより、キャップ部材15内は、通常の状態では大気に連通され、温度変化等によるメニスカス崩壊が防止される一方で、インク吸引が必要な時には密封される。
次に、ダイヤフラムポンプの構造例の詳細について、図22を用いて説明する。図22は、ダイヤフラムポンプ700の概略断面図である。
図22に示すように、ダイヤフラムポンプ700は、ダイヤフラム702の往復移動によって内容積が変化するポンプフレーム(シリンダ)701を有している。ポンプフレーム701には、第1逆止弁701cを介して、吸引路15wに接続される吸引口701aが設けられる一方、第2逆止弁701dを介して、排出口701bが設けられている。
ダイヤフラム702が図22の矢印Aに示す方向に移動することにより、吸引口701aから第1逆止弁701cを介してインクがポンプフレーム701内に導入される。この時、第2逆止弁701dが開かないので、排出口701bからはインクが導入(逆流)されない。続いて、ダイヤフラム702が図22の矢印Bに示す方向に移動することにより、ポンプフレーム701内から第2逆止弁701dを介してインクが排出口701bに送出される。この時、第1逆止弁701cが開かないので、吸引口701aへはインクが送出(逆流)されない。このようなダイヤフラム702の往復移動が繰り返されることによって、ポンプフレーム701内のIN側(吸引口701a側)からOUT側(排出口701b側)へとインクが送出される(ポンプ機能)。
ここで、ダイヤフラムポンプ700は、IN側とOUT側とを連通して大気開放することができない。そこで、例えば図4に示すのと同様に、キャップ部材15にノーマルオープンの開放バルブ機構15vが設けられる。開放バルブ機構15vは、インク吸引が必要な時に対応してキャップ部材15がフレームF等に当接する時にのみ閉じるようになっている。これにより、キャップ部材15内は、通常の状態では大気に連通され、温度変化等によるメニスカス崩壊が防止される一方で、インク吸引が必要な時には密封される。
以上において、制御部11、タイマ101、基準時間設定部102、判別部103等は、コンピュータシステムによっても構成され得る。コンピュータシステムに前記各要素を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体201も、本件の保護対象である。
さらに、前記の各要素が、コンピュータシステム上で動作するOS等のプログラムによって実現される場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令を含むプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202も、本件の保護対象である。
ここで、記録媒体201、202とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
なお、以上の説明はインクジェット記録装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものである。液体の例としては、インクの他に、グルー、マニキュア、導電性液体(液体金属)等が用いられ得る。更に、本発明は、液晶等の表示体におけるカラーフィルタの製造用装置にも適用され得る。
本発明の一実施の形態のインクジェット式記録装置の概略斜視図である。 記録ヘッドの走査範囲を説明する模式図であり、(a)は単方向記録を行うプリンタの走査範囲を、(b)は双方向記録を行うプリンタの走査範囲をそれぞれ示す。 記録ヘッドの動作を説明する模式図であり、(a)は待機ポジションに位置している状態を、(b)は待機位置から記録領域側へ移動している状態を、(c)は記録領域側から待機ポジションに戻ってくる時の状態を、(d)はホームポジションに位置している状態を、それぞれ示す。 本実施の形態のキャップ部材を示す概略断面図であり、(a)は開放バルブが開放している状態を、(b)は開放バルブが閉じている状態を、それぞれ示す。 ギヤポンプの構造例を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は分解図であり、(c)は部分断面図である。 本実施の形態の記録ヘッドのヘッドユニットの構成を説明する図である。 本実施の形態のインクジェット式記録装置の電気的構成を示す概略ブロック図である。 本実施の形態のギヤポンプの予備動作のフロー図である。 本発明の第2の実施の形態のインクジェット式記録装置におけるギヤポンプ近傍の概略断面図である。 押圧部材がプライミングポンプを押圧するための好適な配置例を示す図である。 本実施の形態のギヤポンプの予備動作のフロー図である。 本発明の第3の実施の形態のインクジェット式記録装置の電気的構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第4の実施の形態のインクジェット式記録装置の電気的構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第5の実施の形態のインクジェット式記録装置の電気的構成を示す概略ブロック図である。 本実施の形態のギヤポンプの予備動作のフロー図である。 ルーツポンプの構造例を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は分解図であり、(c)はリッドを取り外した平面図である。 クインビーポンプの構造例を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は分解図であり、(c)は部分断面図である。 ベーンポンプの構造例を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は分解図であり、(c)はリッドを取り外した平面図である。 キャップ部材とポンプフレームとの間に逆止弁が設けられた実施の形態を示す概略断面図であり、(a)は開放バルブが開放している状態を、(b)は開放バルブが閉じている状態を、それぞれ示す。 ピストンポンプの構造例を示す図である。 ベローズポンプの構造例を示す図である。 ダイヤフラムポンプの構造例を示す図である。
符号の説明
1 インクジェット式プリンタ
2 インクカートリッジ
4 記録ヘッド
5 キャリッジ
6 ガイド部材
7 パルスモータ
8 駆動プーリー
9 遊転プーリー
10 タイミングベルト
11 制御部
12 記録紙
13 紙送りモータ
14 紙送りローラ
15 キャップ部材
15w 吸引路
15g ギヤポンプ
15v 開放バルブ
15f ポンプフレーム
16 ノズルプレート
17 ノズル開口
21 圧電振動子
21a 櫛歯状先端部
21b 圧電体
21c 共通内部電極
21d 個別内部電極
22 圧力発生室
30 プリンタコントローラ
31 プリントエンジン
32 外部インターフェース
33 RAM
34 ROM
35 発振回路
36 駆動信号発生回路
37 内部インターフェイス
39 記録ヘッドの電気駆動系
40 シフトレジスタ回路
41 ラッチ回路
42 レベルシフタ回路
43 スイッチ回路
71 ケース
72 収納室
74 流路ユニット
75 流路形成板
77 弾性板
80 ノズル開口
82 供給部
83 共通室
84 供給管
87 ステンレス板
88 弾性体膜
89 アイランド部
101 タイマ
102 基準時間設定部
101’ 圧力検知部
102’ 基準負圧設定部
103 判別部
105 表示部
106 入力部
111 湿潤剤供給路
112 湿潤剤タンク
113、114 逆止弁
115 プライミングポンプ
130 板部材
131 平行リンク機構
200、201 記録媒体

Claims (43)

  1. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、
    摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
    予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
    状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
    判別部により容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、
    摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
    予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
    状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
    判別部の判別結果を表示する表示部と、
    予備動作実行指令を手動入力するための入力部と、
    入力部に入力された予備動作実行指令に基づいて、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  3. 予備動作実行部は、液体噴射手段によってノズル開口からキャップ部材内に液体を噴射させた後、所定の予備動作時間だけ摺動回転子内蔵型の容積ポンプを駆動するようになっている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記摺動回転子内蔵型の容積ポンプは、吸引路に接続されるポンプフレームを有しており、
    前記ポンプフレームには、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続されており、
    予備動作実行部は、湿潤剤供給路を介して湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射装置。
  5. 湿潤剤供給路は、途中にプライミングポンプが設けられており、
    予備動作実行部は、プライミングポンプを作動させることによって、湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。
  6. ヘッド部材は、押圧部材と一体に構成されており、当該押圧部材がプライミングポンプを押圧して作動させることができるような方向に移動可能であり、
    予備動作実行部は、ヘッド部材を移動させることによって、押圧部材を介してプライミングポンプを作動させて湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、
    摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
    予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
    状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
    判別部の判別結果を表示する表示部と、
    を備え、
    前記摺動回転子内蔵型の容積ポンプは、吸引路に接続されるポンプフレームを有しており、
    前記ポンプフレームには、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続されており、
    湿潤剤供給路は、途中にプライミングポンプが設けられており、
    当該プライミングポンプには、当該プライミングポンプを作動させるための手動入力部が接続されている
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  8. 摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプの非駆動時間であり、
    前記状態量認識部は、前記非駆動時間を認識する非駆動時間認識部であり、
    予備動作実行のための前記基準状態量は、予備動作実行のための基準時間であり、
    前記基準状態量設定部は、前記基準時間が設定される基準時間設定部であり、
    前記判別部は、非駆動時間認識部が認識した非駆動時間が基準時間設定部に設定された基準時間以上である場合に、容積ポンプの内部が乾燥していると判別するようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の液体噴射装置。
  9. 摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプを一定時間駆動させた後の当該容積ポンプの動作状態に関連する状態量である
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の液体噴射装置。
  10. 前記摺動回転子内蔵型の容積ポンプは、ギヤポンプである
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の液体噴射装置。
  11. 前記摺動回転子内蔵型の容積ポンプは、ルーツポンプである
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の液体噴射装置。
  12. 前記摺動回転子内蔵型の容積ポンプは、クインビーポンプである
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の液体噴射装置。
  13. 前記摺動回転子内蔵型の容積ポンプは、ベーンポンプである
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の液体噴射装置。
  14. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、
    往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
    予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
    状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
    判別部により容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  15. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、
    往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
    予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
    状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
    判別部の判別結果を表示する表示部と、
    予備動作実行指令を手動入力するための入力部と、
    入力部に入力された予備動作実行指令に基づいて、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  16. 予備動作実行部は、液体噴射手段によってノズル開口からキャップ部材内に液体を噴射させた後、所定の予備動作時間だけ往復移動機構利用型の容積ポンプを駆動するようになっている
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の液体噴射装置。
  17. 前記往復移動機構利用型の容積ポンプは、吸引路に接続されるポンプフレームを有しており、
    前記ポンプフレームには、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続されており、
    予備動作実行部は、湿潤剤供給路を介して湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の液体噴射装置。
  18. 湿潤剤供給路は、途中にプライミングポンプが設けられており、
    予備動作実行部は、プライミングポンプを作動させることによって、湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項17に記載の液体噴射装置。
  19. ヘッド部材は、押圧部材と一体に構成されており、当該押圧部材がプライミングポンプを押圧して作動させることができるような方向に移動可能であり、
    予備動作実行部は、ヘッド部材を移動させることによって、押圧部材を介してプライミングポンプを作動させて湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項18に記載の液体噴射装置。
  20. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、
    往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
    予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
    状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
    判別部の判別結果を表示する表示部と、
    を備え、
    前記往復移動機構利用型の容積ポンプは、吸引路に接続されるポンプフレームを有しており、
    前記ポンプフレームには、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続されており、
    湿潤剤供給路は、途中にプライミングポンプが設けられており、
    当該プライミングポンプには、当該プライミングポンプを作動させるための手動入力部が接続されている
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  21. 往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプの非駆動時間であり、
    前記状態量認識部は、前記非駆動時間を認識する非駆動時間認識部であり、
    予備動作実行のための前記基準状態量は、予備動作実行のための基準時間であり、
    前記基準状態量設定部は、前記基準時間が設定される基準時間設定部であり、
    前記判別部は、非駆動時間認識部が認識した非駆動時間が基準時間設定部に設定された基準時間以上である場合に、容積ポンプの内部が乾燥していると判別するようになっている
    ことを特徴とする請求項14乃至20のいずれかに記載の液体噴射装置。
  22. 往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプを一定時間駆動させた後の当該容積ポンプの動作状態に関連する状態量である
    ことを特徴とする請求項14乃至20のいずれかに記載の液体噴射装置。
  23. 前記往復移動機構利用型の容積ポンプは、ピストンポンプである
    ことを特徴とする請求項14乃至22のいずれかに記載の液体噴射装置。
  24. 前記往復移動機構利用型の容積ポンプは、ベローズポンプである
    ことを特徴とする請求項14乃至22のいずれかに記載の液体噴射装置。
  25. 前記往復移動機構利用型の容積ポンプは、ダイヤフラムポンプである
    ことを特徴とする請求項14乃至22のいずれかに記載の液体噴射装置。
  26. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、
    を備えた液体噴射装置を制御する制御装置であって、
    摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
    予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
    状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
    判別部により容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、
    を備えたことを特徴とする制御装置。
  27. 予備動作実行部は、液体噴射手段によってノズル開口からキャップ部材内に液体を噴射させた後、所定の予備動作時間だけ摺動回転子内蔵型の容積ポンプを駆動するようになっている
    ことを特徴とする請求項26に記載の制御装置。
  28. 前記摺動回転子内蔵型の容積ポンプは、吸引路に接続されるポンプフレームを有しており、
    前記ポンプフレームには、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続されており、
    予備動作実行部は、湿潤剤供給路を介して湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項26または27に記載の制御装置。
  29. 湿潤剤供給路は、途中にプライミングポンプが設けられており、
    予備動作実行部は、プライミングポンプを作動させることによって、湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項28に記載の制御装置。
  30. ヘッド部材は、押圧部材と一体に構成されており、当該押圧部材がプライミングポンプを押圧して作動させることができるような方向に移動可能であり、
    予備動作実行部は、ヘッド部材を移動させることによって、押圧部材を介してプライミングポンプを作動させて湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項29に記載の制御装置。
  31. 摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプの非駆動時間であり、
    前記状態量認識部は、前記非駆動時間を認識する非駆動時間認識部であり、
    予備動作実行のための前記基準状態量は、予備動作実行のための基準時間であり、
    前記基準状態量設定部は、前記基準時間が設定される基準時間設定部であり、
    前記判別部は、非駆動時間認識部が認識した非駆動時間が基準時間設定部に設定された基準時間以上である場合に、容積ポンプの内部が乾燥していると判別するようになっている
    ことを特徴とする請求項26乃至30のいずれかに記載の制御装置。
  32. 摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプを一定時間駆動させた後の当該容積ポンプの動作状態に関連する状態量である
    ことを特徴とする請求項26乃至30のいずれかに記載の制御装置。
  33. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、
    を備えた液体噴射装置を制御する制御装置であって、
    往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する状態量認識部と、
    予備動作実行のための基準状態量が設定される基準状態量設定部と、
    状態量認識部が認識した状態量と基準状態量設定部に設定された基準状態量とを比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する判別部と、
    判別部により容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する予備動作実行部と、
    を備えたことを特徴とする制御装置。
  34. 予備動作実行部は、液体噴射手段によってノズル開口からキャップ部材内に液体を噴射させた後、所定の予備動作時間だけ往復移動機構利用型の容積ポンプを駆動するようになっている
    ことを特徴とする請求項33に記載の制御装置。
  35. 前記往復移動機構利用型の容積ポンプは、吸引路に接続されるポンプフレームを有しており、
    前記ポンプフレームには、湿潤剤を供給するための湿潤剤供給路が接続されており、
    予備動作実行部は、湿潤剤供給路を介して湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項33または34に記載の制御装置。
  36. 湿潤剤供給路は、途中にプライミングポンプが設けられており、
    予備動作実行部は、プライミングポンプを作動させることによって、湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項35に記載の制御装置。
  37. ヘッド部材は、押圧部材と一体に構成されており、当該押圧部材がプライミングポンプを押圧して作動させることができるような方向に移動可能であり、
    予備動作実行部は、ヘッド部材を移動させることによって、押圧部材を介してプライミングポンプを作動させて湿潤剤をポンプフレーム内に供給するようになっている
    ことを特徴とする請求項36に記載の制御装置。
  38. 往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプの非駆動時間であり、
    前記状態量認識部は、前記非駆動時間を認識する非駆動時間認識部であり、
    予備動作実行のための前記基準状態量は、予備動作実行のための基準時間であり、
    前記基準状態量設定部は、前記基準時間が設定される基準時間設定部であり、
    前記判別部は、非駆動時間認識部が認識した非駆動時間が基準時間設定部に設定された基準時間以上である場合に、容積ポンプの内部が乾燥していると判別するようになっている
    ことを特徴とする請求項33乃至37のいずれかに記載の制御装置。
  39. 往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する前記状態量は、前記容積ポンプを一定時間駆動させた後の当該容積ポンプの動作状態に関連する状態量である
    ことを特徴とする請求項33乃至37のいずれかに記載の制御装置。
  40. 少なくとも1台のコンピュータを含むコンピュータシステムによって実行されて、前記コンピュータシステムに請求項26乃至39のいずれかに記載の制御装置を実現させるプログラム。
  41. 少なくとも1台のコンピュータを含むコンピュータシステム上で動作する第2のプログラムを制御する命令が含まれており、
    前記コンピュータシステムによって実行されて、前記第2のプログラムを制御して、前記コンピュータシステムに請求項26乃至39のいずれかに記載の制御装置を実現させるプログラム。
  42. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた摺動回転子内蔵型の容積ポンプと、
    を備えた液体噴射装置を制御する方法であって、
    摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する工程と、
    摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量と、予め設定された基準状態量と、を比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する工程と、
    容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、摺動回転子内蔵型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する工程と、
    を備えたことを特徴とする方法。
  43. ノズル開口と、ノズル開口部分の液体を噴射させる液体噴射手段と、を有するヘッド部材と、
    吐出データに基づいて液体噴射手段を駆動させる制御本体部と、
    ヘッド部材に対して離間した位置と当接した位置との間で相対的に移動可能なキャップ部材と、
    キャップ部材の内部に連通された吸引路と、
    吸引路に設けられた往復移動機構利用型の容積ポンプと、
    を備えた液体噴射装置を制御する方法であって、
    往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量を認識する工程と、
    往復移動機構利用型の容積ポンプの内部乾燥状態と関連する状態量と、予め設定された基準状態量と、を比較して、容積ポンプの内部が乾燥しているか否かを判別する工程と、
    容積ポンプの内部が乾燥していることが判別された場合に、往復移動機構利用型の容積ポンプの内部を湿潤状態にするための予備動作を実行する工程と、
    を備えたことを特徴とする方法。
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