JP2004313459A - 指紋照合装置、電子機器及び指紋の照合方法 - Google Patents
指紋照合装置、電子機器及び指紋の照合方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】偽造指紋に対する防御性を高める方法および、表示機能、ポインタ機能も有する偽造指紋に対する防御性の高い指紋照合装置を提供する。
【解決手段】指紋センサは、自発光型の表示装置に光学センサを搭載して形成され、指先の色検出を行ない、その色の変動を検出すること（ステップＳ２）で、生体のものであるかを判断する。また、指紋照合部以外にも、指の動きを検出して、前記表示装置上のポインタの動きを制御するポインタ制御部も設けることで、表示機能とポインタ機能も有する。
【選択図】 図２
【解決手段】指紋センサは、自発光型の表示装置に光学センサを搭載して形成され、指先の色検出を行ない、その色の変動を検出すること（ステップＳ２）で、生体のものであるかを判断する。また、指紋照合部以外にも、指の動きを検出して、前記表示装置上のポインタの動きを制御するポインタ制御部も設けることで、表示機能とポインタ機能も有する。
【選択図】 図２
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋照合方法に関わり、本人識別能力を向上させて、指紋の偽造や悪用に対する防御性を高めるための方法及びその指紋照合装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
指紋センサを使った指紋照合装置においては、紙などにコピーした擬似指紋や、グミ製の擬似指紋なども本物の指紋として判定してしまう問題が生じている。従来は、この問題に対して、指先の温度や、脈拍といった生体検知も行って、擬似指紋でないことを判断していた。
【０００３】
例えば、特許文献１では、固有の指紋認証のほかに、非固有の生物測定パラメータ（皮膚温度、皮膚滲出物、皮膚の機械的特性、パルス割合、心電計の信号、血液の酸素供給割合、血流、血圧など）を併せ持つことにより、擬似指紋対策を行っている。
【０００４】
また、特許文献２では、本物の指であることの判定のために、指先の温度分布や、血管パターンを検出している。
【０００５】
また、特許文献３では、心拍パターンあるいは、つめのピンク色部分の面積変化を検出して、生体であることの認証を行っている。
【０００６】
しかし、これらの対策では、例えば、擬似指紋を暖めることや、指と同じ表面抵抗の材質で薄い手袋型の擬似指紋を使うことで、皮膚の温度、機械特性、脈拍などといった擬似生体情報が入力可能となるため、簡単に認証を受けられるという欠点があった。また、血管パターンや、つめの色検出などは、指紋読取装置が複雑になる欠点を有していた。
【０００７】
【特許文献１】
特許公報平９−５１０６３６号公報
【特許文献２】
特開２００１−３５５３６０号公報
【特許文献３】
特開２００２−５６３８３号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明では、この問題を解決するために、指紋センサに指を当てた時に起こる指先の色の変動を検出して、偽造指紋に対する防御性を高める方法を提供する。また、さらに、色検出のために、自発光型のパネルに光学センサを搭載した指紋センサを用いることで、簡単な構成で、表示機能、ポインタ機能も有する偽造指紋に対する防御性の高い指紋照合装置を提供する。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明の指紋照合装置は、指紋センサを具備し、前記指紋センサにより読み取られた指紋とあらかじめ登録された指紋とを照合する指紋照合装置であって、前記指紋センサが、指先にある指紋を読み取るための読み取り期間内に、前記指先が反射する反射光を検出する光検出部を備え、前記光検出部は、前記読み取り期間内に前記反射光または前記透過光を少なくとも１回検出すること、を特徴とする。
上記の指紋照合装置において、前記光検出部が、指先からの反射光または指先の透過光を検出することにより、前記指紋センサに押し付けられた物体が生体のものであるか否かの判別が可能となり、指紋の偽造等に対応することができる。
【００１０】
本発明の電子機器は、上記の指紋照合装置と、前記指紋照合装置における照合の結果を表示する表示装置と、を備えたことを特徴とする。
【００１１】
上記の電子機器において、前記表示装置は、自発光型の表示装置であり、前記表示装置を光源として、前記指先に照射して生じた反射光または前記指先を透過する透過光を前記光検出部が検出するようにしてもよい。
【００１２】
指先を前記指紋センサ部に押し付ける際に、指先の色が変化する場合があるが、この変化を前記光検出部が検出することにより、押し付けられた物体が生体のものであるという判別が可能となる。
【００１３】
また、押し付けられた物体が生体のものであるから否かは、透過光を観測することによっても判別することができる。例えば、血液中に含まれるヘモグロビンなどの生体物質の特有の分光特性を透過光を観測することで容易に生体であるという判別が可能である。
【００１４】
上記の電子機器において、前記自発光型の表示装置は、有機ＥＬパネルであってもよい。
【００１５】
本発明の第２の電子機器は、上記の指紋照合装置と、前記指紋照合装置に接続された表示装置の画面上のポインタの動きを、指の動きを検出して制御するポインタ制御部を有するコンピュータシステムとを備えている。
【００１６】
本発明の指紋の照合方法は、指紋センサにより読み取られた指紋とあらかじめ登録された指紋とを照合する指紋の照合方法であって、前記指紋センサが、指先にある指紋を読み取るための読み取り期間内に、前記指先が反射する反射光または前記指先を透過する透過光を検出し、前記読み取り期間内に前記反射光または前記透過光を少なくとも１回検出することを特徴とする。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図１は、本発明の指紋照合装置のブロック構成を示す。指紋センサ５は、表示パネル６の一部を使って、後述の図３にて説明されるフォトセンサを画素ごとに埋め込む形で形成している。指紋センサ５から読み出された信号は、指紋照合部１に送られ、指紋認証が済むと、移動・回転検出部７にて、指の移動量や回転量を検出して、ポインタ制御部８にて、表示パネル６上のポインタの制御を行う。指紋照合部１は、機能構成として、擬似指紋判定部２、指紋検出部３、指紋認証部４からなるが、その動作を図２で説明する。
【００１８】
図２は、本発明の指紋照合部の動作フローを示す図である。まず、図２で示した擬似指紋判定部２にて、指の接触を確認（ステップＳ１）すると、指先が完全にセンサに押し当てられるまでの指先の色変動を測定（ステップＳ２）する。その結果を元に、生体認証（ステップＳ３）を行う。指先の色変動の検出は、指先を指紋センサに押し当てた後に、任意に押し圧力を変化させることで生じる指先の色変化を検出してもよい。色変動測定・生体認証の詳細については、図３をもとに後述するが、以上までは、図２で示した擬似指紋判定部２の動作フローである。生体認証の結果、擬似指紋でないことを確認すると、次は、図２で示した指紋検出部３で、通常行われている指紋読み取りを行ない（ステップＳ４）、図２で示した指紋認証部４にて、指紋認証を行う（ステップＳ５）。
【００１９】
さて、次に前述の色変動測定と生体認証について、図３をもとに詳細に説明する。図３は、本発明の指紋センサの構造を示す。構成要素を説明しやすいように、ＴＦＴ基板２１と有機ＥＬ層３４の間を分離して示している。また、本実施例では、発光は裏面方向のため、指紋部のある指先の腹部分１７をパネル下に示している。
【００２０】
有機ＥＬ層３４は、説明の簡略化のために、サブ画素Ｒ（赤色）３１、サブ画素Ｇ（緑色）３２、サブ画素Ｂ（青色）３３それぞれ２画素分を示している。また、それぞれの画素を形成する有機ＥＬ層３４は、概略陰極３５、有機ＥＬ膜３６、陽極３７からなる。陽極３７は、後述する有機ＥＬ駆動回路２４と接続され、陰極３５間に駆動電流が流され有機ＥＬ膜３６が発光する。
【００２１】
また、ガラス基板２２上に形成されたＴＦＴ回路２１は、説明の簡略化のために必要な回路の一部を示している。本実施例で示しているのは、詳細は説明しないが、従来のアクティブマトリックス方式の有機ＥＬ駆動回路２４に、フォトダイオード２３Ｒ、２３Ｇ、２３Ｂが、サブ画素ごとに配置されている。指先の色の検出方法は、サブ画素Ｒ（赤色）３１、サブ画素Ｇ（緑色）３２、サブ画素Ｂ（青色）３３を、それぞれ切替えて発光させ、指先の腹部分１７で反射してくる反射光ＲＧＢそれぞれを捕らえて合成することで検出できる。図３で示しているのは、サブ画素Ｒ（赤色）３１の発光Ｒ（赤色）１１が、指先の腹部分１７で反射した反射光Ｒ（赤色）１２を、対応するフォトダイオード２３Ｒで検出し、また、サブ画素Ｇ（緑色）３２の発光Ｇ（緑色）１３が、指先の腹部分１７で反射した反射光Ｇ（緑色）１４を、対応するフォトダイオード２３Ｇで検出し、さらに、サブ画素Ｂ（青色）３３の発光Ｂ（青色）１５が、指先の腹部分１７で反射した反射光Ｂ（青色）１６を、対応するフォトダイオード２３Ｂで検出している様子を模式的に示している。それぞれのフォトダイオードで検出された信号は、合成されて指先の腹部分１７の色を検出できる。この色検出方法を使い、検出された色の変動を、例えば、指先の腹部分１７の肌の色が、センサに押し付けられることによって、白色肌へ変化するのを捕らえることで、生体であるかを判断する事ができる。
【００２２】
次に、前述の検出動作を、さらに詳細に説明する。まず、前述の有機ＥＬ駆動回路２４は、駆動電流を決めるデータ線４６にそれぞれ接続されているが、サブ画素Ｒ、Ｇ、Ｂに対応する一組のデータ線ごとに、データ線ＲＧＢ選択スイッチ４３に接続され順番に選択される。なお、データ線ＲＧＢ選択スイッチ４３は、データ線ＲＧＢごとに配置された全スイッチで連動して動作する。また、それぞれの有機ＥＬ駆動回路２４は、電源供給線４７にも接続されている。
【００２３】
さて、走査線４４は、データ線を使って有機ＥＬ駆動回路２４に駆動電流をセットする横方向のラインを選択する。また、走査線４４に平行して、フォトダイオード２３Ｒ、２３Ｇ、２３Ｂそれぞれのカソードに接続されたフォトダイオード走査線２５Ｒ、２５Ｇ、２５Ｂが、フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１に接続されている。フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１は、前記データ線ＲＧＢ選択スイッチ４３と連動して、フォトダイオード２３Ｒ、２３Ｇ、２３Ｂが選択されて、光検出を行う。なお、図３では示していないが、前記フォトダイオード走査線２５Ｒ、２５Ｇ、２５Ｂには、隣り合う画素のそれぞれのサブ画素に対応するフォトダイオードがすべて接続されている。また、前記フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１は、走査線４１とともに走査線選択スイッチ４２に接続されており、選択された走査線に対応するフォトダイオード走査線のみが短絡される構成になっている。また、さらに、フォトダイオードのアノード側は、フォトダイオード光検出回路４５に接続されており、光の変化によって生じた電流を検出する。
【００２４】
以上説明した回路構成から、それぞれのフォトダイオードは、走査線ごとに、ＲＧＢいずれかが選択され、それらのダイオードの受光量は、フォトダイオード光検出回路４５で検出される。指先の色の変動は、ＲＧＢそれぞれ読込動作を全走査線行うスキャン動作を、繰返し行って検出する。なお、図３の説明では、光センサとして、フォトダイオードを用いているが、他の光センサを用いても良い。また、フォトダイオードを各画素ごとに配置しているが、必要に応じた間隔で配置しても良い。また、図３で示す各種スイッチは、説明のために簡略化した表記にしているが、ＴＦＴ回路などで構成することができる。次に、色読込み時の具体的な回路動作フローを、図４を元に説明する。
【００２５】
図４は、色読込み時の各種スイッチの動作フローを示す図である。前述したように走査線選択スイッチ４２は、フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１につながるフォトダイオード走査線の短絡スイッチも連動して動作し、同走査線で駆動されるサブ画素に配置されたフォトセンサの動作を有効にする働きをする。また、データ線ＲＧＢ選択スイッチ４３は、全データ線ＲＧＢごとに配置された全スイッチで連動して動作する。図４では、あるＮ番目の走査線の動作フローのみを示している。
【００２６】
まず、図３に示す走査線選択スイッチ４２の走査線Ｎの選択スイッチに、ＯＮ信号５１が出力されて走査線Ｎが選択され、同時に、図３に示すデータ線ＲＧＢ選択スイッチ４３のサブ画素Ｒを選択するＯＮ信号５２が出力されて、サブ画素Ｒのデータ線が選択される。これにより、選択した走査線Ｎのサブ画素Ｒの駆動回路にデータが書き込まれて発光した後、所定の時間間隔をおいて、図３に示すフォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１の走査線Ｎのサブ画素Ｒに対応するフォトダイオード２５Ｒを選択するＯＮ信号５３が出力され、指先からの反射光を受光し、その受光量はフォトダイオード光検出回路４５で検出される。同様に、今度は、図３に示すデータ線ＲＧＢ選択スイッチ４３のサブ画素Ｇを選択するＯＮ信号５４が出力されて、データ線Ｎのサブ画素Ｇのデータ線が選択され、駆動回路にデータが書き込まれて発光した後、所定の時間間隔をおいて、図３に示すフォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１の走査線Ｎのサブ画素Ｇに対応するフォトダイオード２５Ｇを選択するＯＮ信号５５が出力され、指先からの反射光を受光し、その受光量はフォトダイオード光検出回路４５で検出される。さらに、今度は、図３に示すデータ線ＲＧＢ選択スイッチ４３のサブ画素Ｂを選択するＯＮ信号５６が出力されて、データ線Ｎのサブ画素Ｂのデータ線が選択され、駆動回路にデータが書き込まれて発光した後、所定の時間間隔をおいて、図３に示すフォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１の走査線Ｎのサブ画素Ｂに対応するフォトダイオード２５Ｂを選択するＯＮ信号５７が出力され、指先からの反射光を受光し、その受光量はフォトダイオード光検出回路４５で検出される。それぞれのフォトダイオードの受光量は平均化されて合成され、色データとして記録される。次には、図３に示す走査線選択スイッチ４２の走査線Ｎ＋１の選択スイッチに、ＯＮ信号５８が出力されて走査線Ｎ＋１が選択され、前述の一連の動作が繰り返されて、走査線Ｎ＋１の色データを記録する。これを全走査線で行って、それぞれの走査線の色データを平均化して記録する。以上の動作を繰り返す事で、全走査ごとの色変動を検出して、生体認証を行う。
【００２７】
以上の様に、指紋センサに指を当てた時に起こる指先の色変動を検出することで、手袋型の偽造指紋などに対する防御性を高め、信頼性のある指紋照合が可能になるという効果を有する。また、さらに、色検出のために、自発光型のパネルに光学センサを搭載した指紋センサを用いることで、簡単な構成で、表示機能、ポインタ機能も有する偽造指紋に対する防御性の高い指紋照合装置が提供できる。
【００２８】
以上説明してきた指紋照合装置は、図１で示す構成で、情報携帯端末（ＰＤＡ）などのモニタ画面上のポインタを制御することが可能な装置を含むものであるが、他の構成例を、図５、図６で説明する。
【００２９】
図５は、本発明の他の実施例を示す指紋照合装置内蔵のマネーカードを示す図である。マネーカード６３は、ＣＰＵやメモリを内蔵し、明細などを表示するモニタ６２を搭載し、また、そのカードが所持者本人のものであるかどうかの確認を、暗証番号以外に、指紋センサ６１による指紋認証によっても行っている。指紋センサ６１は、自発光型のモニタ６２の一部を使って、フォトセンサを埋め込む形で形成されていて、指先の色検出が可能で、前述の説明同様に、指紋センサに指を当てた時に起こる指先の色変動を検出することで、手袋型の偽造指紋などに対する防御性を高め、信頼性のある指紋照合が可能である。さらに、指紋センサ６１は、指の移動量や回転量を簡単に検出して、明細表示のスクロールなどをコントロールする。以上説明したように、色検出のために、自発光型のモニタに光学センサを搭載した指紋センサを用いることで、表示機能、ポインタ機能も有し、マネーカードにとって非常に重要な偽造指紋に対する防御性の高い指紋照合が可能であるという大きな効果を有する。
【００３０】
図６は、本発明の他の実施例を示す指紋照合装置内蔵の携帯電話を示す図である。携帯電話７３は、折畳式の携帯電話で、図６（ａ）は、開いた状態を、図６（ｂ）は、閉じた状態を示す。携帯電話７３は、ＣＰＵやメモリを内蔵し、その携帯電話が所持者本人のものであるかどうかの確認を、指紋センサ７１による指紋認証で行っている。指紋センサ７１は、モニタ７２以外に搭載されて、時計表示や着信表示に使われている自発光型のサブモニタ７４の一部を使って、フォトセンサを埋め込む形で形成されており、指先の色検出が可能で、前述の説明同様に、指紋センサに指を当てた時に起こる指先の色変動を検出することで、手袋型の偽造指紋などに対する防御性を高め、信頼性のある指紋照合が可能である。さらに、携帯電話７３を開いて使用した際に、指先がちょうど指紋センサ７１に触れられる配置になっており、上記指紋認証以外に、指の移動量や回転量を簡単に検出して、明細表示のスクロールなどをコントロールする。以上説明したように、色検出のために、自発光型のモニタに光学センサを搭載した指紋センサを用いることで、表示機能、ポインタ機能も有し、偽造指紋に対する防御性の高い指紋照合が可能であるという大きな効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の指紋照合装置のブロック構成
【図２】本発明の指紋照合部の動作フローを示す図
【図３】本発明の指紋センサの構造
【図４】色読込み時の各種スイッチの動作フローを示す図
【図５】発明の他の実施例を示す指紋照合装置内蔵のマネーカードを示す図
【図６】本発明の他の実施例を示す指紋照合装置内蔵の携帯電話を示す図
【符号の説明】
１．指紋照合部
２．擬似指紋判定部
３．指紋検出部
４．指紋認証部
５．指紋センサ
６．表示パネル
７．移動・回転検出部
８．ポインタ制御部
１１．発光Ｒ
１２．反射光Ｒ
１３．発光Ｇ
１４．反射光Ｇ
１５．発光Ｂ
１６．反射光Ｂ
１７．指先の腹部分
２１．ＴＦＴ回路
２２．ガラス基板
２３ａ．フォトダイオードＲ
２３ｂ．フォトダイオードＧ
２３ｃ．フォトダイオードＢ
２４．有機ＥＬ駆動回路
３１．サブ画素Ｒ
３２．サブ画素Ｇ
３３．サブ画素Ｂ
３４．有機ＥＬ層
３５．陰極
３６．有機ＥＬ膜
３７．陽極
４１．フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ
４２．走査線選択スイッチ
４３．データ線ＲＧＢ選択スイッチ
４４．走査線
４５．フォトダイオード光検出回路
４６．データ線
４７．電源供給線
４８．フォトダイオード検出線
５１．走査線Ｎ選択ＯＮ信号
５２．データ線サブ画素Ｒ選択ＯＮ信号
５３．走査線ＮフォトダイオードＲ選択ＯＮ信号
５４．データ線サブ画素Ｇ選択ＯＮ信号
５５．走査線ＮフォトダイオードＧ選択ＯＮ信号
５６．データ線サブ画素Ｂ選択ＯＮ信号
５７．走査線ＮフォトダイオードＢ選択ＯＮ信号
５８．走査線（Ｎ＋１）選択ＯＮ信号
６３．マネーカード
７３．携帯電話
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋照合方法に関わり、本人識別能力を向上させて、指紋の偽造や悪用に対する防御性を高めるための方法及びその指紋照合装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
指紋センサを使った指紋照合装置においては、紙などにコピーした擬似指紋や、グミ製の擬似指紋なども本物の指紋として判定してしまう問題が生じている。従来は、この問題に対して、指先の温度や、脈拍といった生体検知も行って、擬似指紋でないことを判断していた。
【０００３】
例えば、特許文献１では、固有の指紋認証のほかに、非固有の生物測定パラメータ（皮膚温度、皮膚滲出物、皮膚の機械的特性、パルス割合、心電計の信号、血液の酸素供給割合、血流、血圧など）を併せ持つことにより、擬似指紋対策を行っている。
【０００４】
また、特許文献２では、本物の指であることの判定のために、指先の温度分布や、血管パターンを検出している。
【０００５】
また、特許文献３では、心拍パターンあるいは、つめのピンク色部分の面積変化を検出して、生体であることの認証を行っている。
【０００６】
しかし、これらの対策では、例えば、擬似指紋を暖めることや、指と同じ表面抵抗の材質で薄い手袋型の擬似指紋を使うことで、皮膚の温度、機械特性、脈拍などといった擬似生体情報が入力可能となるため、簡単に認証を受けられるという欠点があった。また、血管パターンや、つめの色検出などは、指紋読取装置が複雑になる欠点を有していた。
【０００７】
【特許文献１】
特許公報平９−５１０６３６号公報
【特許文献２】
特開２００１−３５５３６０号公報
【特許文献３】
特開２００２−５６３８３号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明では、この問題を解決するために、指紋センサに指を当てた時に起こる指先の色の変動を検出して、偽造指紋に対する防御性を高める方法を提供する。また、さらに、色検出のために、自発光型のパネルに光学センサを搭載した指紋センサを用いることで、簡単な構成で、表示機能、ポインタ機能も有する偽造指紋に対する防御性の高い指紋照合装置を提供する。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明の指紋照合装置は、指紋センサを具備し、前記指紋センサにより読み取られた指紋とあらかじめ登録された指紋とを照合する指紋照合装置であって、前記指紋センサが、指先にある指紋を読み取るための読み取り期間内に、前記指先が反射する反射光を検出する光検出部を備え、前記光検出部は、前記読み取り期間内に前記反射光または前記透過光を少なくとも１回検出すること、を特徴とする。
上記の指紋照合装置において、前記光検出部が、指先からの反射光または指先の透過光を検出することにより、前記指紋センサに押し付けられた物体が生体のものであるか否かの判別が可能となり、指紋の偽造等に対応することができる。
【００１０】
本発明の電子機器は、上記の指紋照合装置と、前記指紋照合装置における照合の結果を表示する表示装置と、を備えたことを特徴とする。
【００１１】
上記の電子機器において、前記表示装置は、自発光型の表示装置であり、前記表示装置を光源として、前記指先に照射して生じた反射光または前記指先を透過する透過光を前記光検出部が検出するようにしてもよい。
【００１２】
指先を前記指紋センサ部に押し付ける際に、指先の色が変化する場合があるが、この変化を前記光検出部が検出することにより、押し付けられた物体が生体のものであるという判別が可能となる。
【００１３】
また、押し付けられた物体が生体のものであるから否かは、透過光を観測することによっても判別することができる。例えば、血液中に含まれるヘモグロビンなどの生体物質の特有の分光特性を透過光を観測することで容易に生体であるという判別が可能である。
【００１４】
上記の電子機器において、前記自発光型の表示装置は、有機ＥＬパネルであってもよい。
【００１５】
本発明の第２の電子機器は、上記の指紋照合装置と、前記指紋照合装置に接続された表示装置の画面上のポインタの動きを、指の動きを検出して制御するポインタ制御部を有するコンピュータシステムとを備えている。
【００１６】
本発明の指紋の照合方法は、指紋センサにより読み取られた指紋とあらかじめ登録された指紋とを照合する指紋の照合方法であって、前記指紋センサが、指先にある指紋を読み取るための読み取り期間内に、前記指先が反射する反射光または前記指先を透過する透過光を検出し、前記読み取り期間内に前記反射光または前記透過光を少なくとも１回検出することを特徴とする。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図１は、本発明の指紋照合装置のブロック構成を示す。指紋センサ５は、表示パネル６の一部を使って、後述の図３にて説明されるフォトセンサを画素ごとに埋め込む形で形成している。指紋センサ５から読み出された信号は、指紋照合部１に送られ、指紋認証が済むと、移動・回転検出部７にて、指の移動量や回転量を検出して、ポインタ制御部８にて、表示パネル６上のポインタの制御を行う。指紋照合部１は、機能構成として、擬似指紋判定部２、指紋検出部３、指紋認証部４からなるが、その動作を図２で説明する。
【００１８】
図２は、本発明の指紋照合部の動作フローを示す図である。まず、図２で示した擬似指紋判定部２にて、指の接触を確認（ステップＳ１）すると、指先が完全にセンサに押し当てられるまでの指先の色変動を測定（ステップＳ２）する。その結果を元に、生体認証（ステップＳ３）を行う。指先の色変動の検出は、指先を指紋センサに押し当てた後に、任意に押し圧力を変化させることで生じる指先の色変化を検出してもよい。色変動測定・生体認証の詳細については、図３をもとに後述するが、以上までは、図２で示した擬似指紋判定部２の動作フローである。生体認証の結果、擬似指紋でないことを確認すると、次は、図２で示した指紋検出部３で、通常行われている指紋読み取りを行ない（ステップＳ４）、図２で示した指紋認証部４にて、指紋認証を行う（ステップＳ５）。
【００１９】
さて、次に前述の色変動測定と生体認証について、図３をもとに詳細に説明する。図３は、本発明の指紋センサの構造を示す。構成要素を説明しやすいように、ＴＦＴ基板２１と有機ＥＬ層３４の間を分離して示している。また、本実施例では、発光は裏面方向のため、指紋部のある指先の腹部分１７をパネル下に示している。
【００２０】
有機ＥＬ層３４は、説明の簡略化のために、サブ画素Ｒ（赤色）３１、サブ画素Ｇ（緑色）３２、サブ画素Ｂ（青色）３３それぞれ２画素分を示している。また、それぞれの画素を形成する有機ＥＬ層３４は、概略陰極３５、有機ＥＬ膜３６、陽極３７からなる。陽極３７は、後述する有機ＥＬ駆動回路２４と接続され、陰極３５間に駆動電流が流され有機ＥＬ膜３６が発光する。
【００２１】
また、ガラス基板２２上に形成されたＴＦＴ回路２１は、説明の簡略化のために必要な回路の一部を示している。本実施例で示しているのは、詳細は説明しないが、従来のアクティブマトリックス方式の有機ＥＬ駆動回路２４に、フォトダイオード２３Ｒ、２３Ｇ、２３Ｂが、サブ画素ごとに配置されている。指先の色の検出方法は、サブ画素Ｒ（赤色）３１、サブ画素Ｇ（緑色）３２、サブ画素Ｂ（青色）３３を、それぞれ切替えて発光させ、指先の腹部分１７で反射してくる反射光ＲＧＢそれぞれを捕らえて合成することで検出できる。図３で示しているのは、サブ画素Ｒ（赤色）３１の発光Ｒ（赤色）１１が、指先の腹部分１７で反射した反射光Ｒ（赤色）１２を、対応するフォトダイオード２３Ｒで検出し、また、サブ画素Ｇ（緑色）３２の発光Ｇ（緑色）１３が、指先の腹部分１７で反射した反射光Ｇ（緑色）１４を、対応するフォトダイオード２３Ｇで検出し、さらに、サブ画素Ｂ（青色）３３の発光Ｂ（青色）１５が、指先の腹部分１７で反射した反射光Ｂ（青色）１６を、対応するフォトダイオード２３Ｂで検出している様子を模式的に示している。それぞれのフォトダイオードで検出された信号は、合成されて指先の腹部分１７の色を検出できる。この色検出方法を使い、検出された色の変動を、例えば、指先の腹部分１７の肌の色が、センサに押し付けられることによって、白色肌へ変化するのを捕らえることで、生体であるかを判断する事ができる。
【００２２】
次に、前述の検出動作を、さらに詳細に説明する。まず、前述の有機ＥＬ駆動回路２４は、駆動電流を決めるデータ線４６にそれぞれ接続されているが、サブ画素Ｒ、Ｇ、Ｂに対応する一組のデータ線ごとに、データ線ＲＧＢ選択スイッチ４３に接続され順番に選択される。なお、データ線ＲＧＢ選択スイッチ４３は、データ線ＲＧＢごとに配置された全スイッチで連動して動作する。また、それぞれの有機ＥＬ駆動回路２４は、電源供給線４７にも接続されている。
【００２３】
さて、走査線４４は、データ線を使って有機ＥＬ駆動回路２４に駆動電流をセットする横方向のラインを選択する。また、走査線４４に平行して、フォトダイオード２３Ｒ、２３Ｇ、２３Ｂそれぞれのカソードに接続されたフォトダイオード走査線２５Ｒ、２５Ｇ、２５Ｂが、フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１に接続されている。フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１は、前記データ線ＲＧＢ選択スイッチ４３と連動して、フォトダイオード２３Ｒ、２３Ｇ、２３Ｂが選択されて、光検出を行う。なお、図３では示していないが、前記フォトダイオード走査線２５Ｒ、２５Ｇ、２５Ｂには、隣り合う画素のそれぞれのサブ画素に対応するフォトダイオードがすべて接続されている。また、前記フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１は、走査線４１とともに走査線選択スイッチ４２に接続されており、選択された走査線に対応するフォトダイオード走査線のみが短絡される構成になっている。また、さらに、フォトダイオードのアノード側は、フォトダイオード光検出回路４５に接続されており、光の変化によって生じた電流を検出する。
【００２４】
以上説明した回路構成から、それぞれのフォトダイオードは、走査線ごとに、ＲＧＢいずれかが選択され、それらのダイオードの受光量は、フォトダイオード光検出回路４５で検出される。指先の色の変動は、ＲＧＢそれぞれ読込動作を全走査線行うスキャン動作を、繰返し行って検出する。なお、図３の説明では、光センサとして、フォトダイオードを用いているが、他の光センサを用いても良い。また、フォトダイオードを各画素ごとに配置しているが、必要に応じた間隔で配置しても良い。また、図３で示す各種スイッチは、説明のために簡略化した表記にしているが、ＴＦＴ回路などで構成することができる。次に、色読込み時の具体的な回路動作フローを、図４を元に説明する。
【００２５】
図４は、色読込み時の各種スイッチの動作フローを示す図である。前述したように走査線選択スイッチ４２は、フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１につながるフォトダイオード走査線の短絡スイッチも連動して動作し、同走査線で駆動されるサブ画素に配置されたフォトセンサの動作を有効にする働きをする。また、データ線ＲＧＢ選択スイッチ４３は、全データ線ＲＧＢごとに配置された全スイッチで連動して動作する。図４では、あるＮ番目の走査線の動作フローのみを示している。
【００２６】
まず、図３に示す走査線選択スイッチ４２の走査線Ｎの選択スイッチに、ＯＮ信号５１が出力されて走査線Ｎが選択され、同時に、図３に示すデータ線ＲＧＢ選択スイッチ４３のサブ画素Ｒを選択するＯＮ信号５２が出力されて、サブ画素Ｒのデータ線が選択される。これにより、選択した走査線Ｎのサブ画素Ｒの駆動回路にデータが書き込まれて発光した後、所定の時間間隔をおいて、図３に示すフォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１の走査線Ｎのサブ画素Ｒに対応するフォトダイオード２５Ｒを選択するＯＮ信号５３が出力され、指先からの反射光を受光し、その受光量はフォトダイオード光検出回路４５で検出される。同様に、今度は、図３に示すデータ線ＲＧＢ選択スイッチ４３のサブ画素Ｇを選択するＯＮ信号５４が出力されて、データ線Ｎのサブ画素Ｇのデータ線が選択され、駆動回路にデータが書き込まれて発光した後、所定の時間間隔をおいて、図３に示すフォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１の走査線Ｎのサブ画素Ｇに対応するフォトダイオード２５Ｇを選択するＯＮ信号５５が出力され、指先からの反射光を受光し、その受光量はフォトダイオード光検出回路４５で検出される。さらに、今度は、図３に示すデータ線ＲＧＢ選択スイッチ４３のサブ画素Ｂを選択するＯＮ信号５６が出力されて、データ線Ｎのサブ画素Ｂのデータ線が選択され、駆動回路にデータが書き込まれて発光した後、所定の時間間隔をおいて、図３に示すフォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ４１の走査線Ｎのサブ画素Ｂに対応するフォトダイオード２５Ｂを選択するＯＮ信号５７が出力され、指先からの反射光を受光し、その受光量はフォトダイオード光検出回路４５で検出される。それぞれのフォトダイオードの受光量は平均化されて合成され、色データとして記録される。次には、図３に示す走査線選択スイッチ４２の走査線Ｎ＋１の選択スイッチに、ＯＮ信号５８が出力されて走査線Ｎ＋１が選択され、前述の一連の動作が繰り返されて、走査線Ｎ＋１の色データを記録する。これを全走査線で行って、それぞれの走査線の色データを平均化して記録する。以上の動作を繰り返す事で、全走査ごとの色変動を検出して、生体認証を行う。
【００２７】
以上の様に、指紋センサに指を当てた時に起こる指先の色変動を検出することで、手袋型の偽造指紋などに対する防御性を高め、信頼性のある指紋照合が可能になるという効果を有する。また、さらに、色検出のために、自発光型のパネルに光学センサを搭載した指紋センサを用いることで、簡単な構成で、表示機能、ポインタ機能も有する偽造指紋に対する防御性の高い指紋照合装置が提供できる。
【００２８】
以上説明してきた指紋照合装置は、図１で示す構成で、情報携帯端末（ＰＤＡ）などのモニタ画面上のポインタを制御することが可能な装置を含むものであるが、他の構成例を、図５、図６で説明する。
【００２９】
図５は、本発明の他の実施例を示す指紋照合装置内蔵のマネーカードを示す図である。マネーカード６３は、ＣＰＵやメモリを内蔵し、明細などを表示するモニタ６２を搭載し、また、そのカードが所持者本人のものであるかどうかの確認を、暗証番号以外に、指紋センサ６１による指紋認証によっても行っている。指紋センサ６１は、自発光型のモニタ６２の一部を使って、フォトセンサを埋め込む形で形成されていて、指先の色検出が可能で、前述の説明同様に、指紋センサに指を当てた時に起こる指先の色変動を検出することで、手袋型の偽造指紋などに対する防御性を高め、信頼性のある指紋照合が可能である。さらに、指紋センサ６１は、指の移動量や回転量を簡単に検出して、明細表示のスクロールなどをコントロールする。以上説明したように、色検出のために、自発光型のモニタに光学センサを搭載した指紋センサを用いることで、表示機能、ポインタ機能も有し、マネーカードにとって非常に重要な偽造指紋に対する防御性の高い指紋照合が可能であるという大きな効果を有する。
【００３０】
図６は、本発明の他の実施例を示す指紋照合装置内蔵の携帯電話を示す図である。携帯電話７３は、折畳式の携帯電話で、図６（ａ）は、開いた状態を、図６（ｂ）は、閉じた状態を示す。携帯電話７３は、ＣＰＵやメモリを内蔵し、その携帯電話が所持者本人のものであるかどうかの確認を、指紋センサ７１による指紋認証で行っている。指紋センサ７１は、モニタ７２以外に搭載されて、時計表示や着信表示に使われている自発光型のサブモニタ７４の一部を使って、フォトセンサを埋め込む形で形成されており、指先の色検出が可能で、前述の説明同様に、指紋センサに指を当てた時に起こる指先の色変動を検出することで、手袋型の偽造指紋などに対する防御性を高め、信頼性のある指紋照合が可能である。さらに、携帯電話７３を開いて使用した際に、指先がちょうど指紋センサ７１に触れられる配置になっており、上記指紋認証以外に、指の移動量や回転量を簡単に検出して、明細表示のスクロールなどをコントロールする。以上説明したように、色検出のために、自発光型のモニタに光学センサを搭載した指紋センサを用いることで、表示機能、ポインタ機能も有し、偽造指紋に対する防御性の高い指紋照合が可能であるという大きな効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の指紋照合装置のブロック構成
【図２】本発明の指紋照合部の動作フローを示す図
【図３】本発明の指紋センサの構造
【図４】色読込み時の各種スイッチの動作フローを示す図
【図５】発明の他の実施例を示す指紋照合装置内蔵のマネーカードを示す図
【図６】本発明の他の実施例を示す指紋照合装置内蔵の携帯電話を示す図
【符号の説明】
１．指紋照合部
２．擬似指紋判定部
３．指紋検出部
４．指紋認証部
５．指紋センサ
６．表示パネル
７．移動・回転検出部
８．ポインタ制御部
１１．発光Ｒ
１２．反射光Ｒ
１３．発光Ｇ
１４．反射光Ｇ
１５．発光Ｂ
１６．反射光Ｂ
１７．指先の腹部分
２１．ＴＦＴ回路
２２．ガラス基板
２３ａ．フォトダイオードＲ
２３ｂ．フォトダイオードＧ
２３ｃ．フォトダイオードＢ
２４．有機ＥＬ駆動回路
３１．サブ画素Ｒ
３２．サブ画素Ｇ
３３．サブ画素Ｂ
３４．有機ＥＬ層
３５．陰極
３６．有機ＥＬ膜
３７．陽極
４１．フォトダイオードＲＧＢ選択スイッチ
４２．走査線選択スイッチ
４３．データ線ＲＧＢ選択スイッチ
４４．走査線
４５．フォトダイオード光検出回路
４６．データ線
４７．電源供給線
４８．フォトダイオード検出線
５１．走査線Ｎ選択ＯＮ信号
５２．データ線サブ画素Ｒ選択ＯＮ信号
５３．走査線ＮフォトダイオードＲ選択ＯＮ信号
５４．データ線サブ画素Ｇ選択ＯＮ信号
５５．走査線ＮフォトダイオードＧ選択ＯＮ信号
５６．データ線サブ画素Ｂ選択ＯＮ信号
５７．走査線ＮフォトダイオードＢ選択ＯＮ信号
５８．走査線（Ｎ＋１）選択ＯＮ信号
６３．マネーカード
７３．携帯電話
Claims (6)
- 指紋センサを具備し、前記指紋センサにより読み取られた指紋とあらかじめ登録された指紋とを照合する指紋照合装置であって、
前記指紋センサが、指先にある指紋を読み取るための読み取り期間内に、前記指先が反射する反射光または前記指先を透過する透過光を検出する光検出部を備え、
前記光検出部は、前記読み取り期間内に前記反射光または前記透過光を少なくとも１回検出すること、
を特徴とする指紋照合装置。 - 請求項１に記載の指紋照合装置と、
前記指紋照合装置における照合の結果を表示する表示装置と、
を備えた電子機器。 - 請求項２に記載の電子機器において、
前記表示装置は、自発光型の表示装置であり、
前記表示装置を光源として、前記反射光または前記透過光を前記光検出部が検出すること、
を特徴とする電子機器。 - 前記自発光型の表示装置は、有機ＥＬパネルであることを特徴とする請求項３記載の電子機器。
- 請求項１に記載の指紋照合装置と、
前記指紋照合装置に接続された表示装置の画面上のポインタの動きを、指の動きを検出して制御するポインタ制御部を有するコンピュータシステムと、
を備えた電子機器。 - 指紋センサにより読み取られた指紋とあらかじめ登録された指紋とを照合する指紋の照合方法であって、
前記指紋センサが、指先にある指紋を読み取るための読み取り期間内に、前記指先が反射する反射光または前記指先を透過する透過光を検出し、
前記読み取り期間内に前記反射光または前記透過光を少なくとも１回検出すること、
を特徴とする指紋の照合方法。
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